JP2012218683A - 車載通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の仕様変更に伴い、車載電源から車両各部への電源供給状態が追加される際に、ソフトウェア変更を加えることなく、既存の電子制御装置が誤動作するのを簡易に防止することが可能な車載通信システムを提供する。
【解決手段】車載通信システム10において、既存の動作電源条件に基づいて自身の機能プログラムの実行を許可するか否かを判定するECU20aと、車内LAN5との間に、他のECU20cから車内LAN5を介して送られてくる通信フレームを、新たな動作電源条件に従ってフィルタリングする中継装置30aを設ける。これにより、ECU20aにおける既存の動作電源条件に変更を加えることなく、簡易な処理を行う中継装置30aを加えるだけで、電源供給状態(PG−IN)の追加に伴って生じるECU20aの誤判定を防止することが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両に搭載された複数の電子制御装置が互いにデータ通信可能に車載ネットワークに接続されてなる車載通信システムに関する。
従来、車両に搭載される電子制御装置(以下「ECU」ともいう)は、エンジン制御やエアコン制御など、車両に関する制御を、機能毎に実行するように構成されており、各ECUでは、内蔵コンピュータにて、特定の機能を実現するための一つの機能プログラムを実行するのが一般的であった。
一方、近年では、車両の高機能化に伴い、車両に搭載されるECUの数が増加して、飽和状態になってきており、設置スペースの確保や車両制御系の最適化の必要上、一つのECUに複数の機能プログラムを実行させるようになってきている。
このように一ないし複数の機能プログラムを実行する複数のECUを備える車載通信システムでは、各機能プログラムをそれぞれに適した条件下で実行させて、ECUが誤動作するのを防止するための構成が必要となる。
このため、車載通信システムでは、自身が実行する各機能プログラムの実行条件として、バッテリから車両各部への電源供給状態を表す動作電源条件を各ECUのメモリに予め記憶しておき、少なくとも一つのECUが、メモリに記憶された動作電源条件に従い、各機能プログラムの実行/停止を切り替えるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
そして、車載ネットワーク上の通信フレームには、電源供給状態毎に予め設定された識別子が含まれるようにしておき、各ECUが、車載ネットワークに接続された他のECUから通信フレームを受信すると、その通信フレームに含まれている識別子と、メモリに記憶された動作電源条件とに応じて、各機能プログラムの実行を許可するか否かを判定するように構成されている。
このような構成により、一つのECUがある動作電源条件に従い機能プログラムを実行して、車載ネットワーク上にその動作電源条件に対応する識別子を含む通信フレームを送出すると、車載通信システムにおける全ての機能プログラムのうち、動作電源条件が同一の機能プログラムの実行が自動的に許可されるので、システム全体を効率的に動作させることが可能となる。
特開2009−179206号公報
ところで、昨今では、いわゆるプラグインハイブリッド車や電気自動車のように、充電中であることを動作電源条件として機能プログラムを実行するECUを備える車両が普及しようとしている。
この場合、各ECUのメモリに記憶されている動作電源条件を書き換えるという選択肢が考えられるが、このような書き換えの対象となるECUにてソフトウェアを変更することに伴い、車載通信システムの一部で不具合が発生する可能性があるので、システム全体が正常に動作することを検証する必要があり、その労力に係るコストが膨大なものとなる問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、車両の仕様変更に伴い、車載電源から車両各部への電源供給状態が追加される際に、ソフトウェア変更を加えることなく、既存の電子制御装置が誤動作するのを簡易に防止することが可能な車載通信システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた発明である車載通信システムは、車両に搭載されて互いにデータ通信可能に車載ネットワークに接続される複数の電子制御装置を備えるシステムである。なお、各電子制御装置によって送受信される車載ネットワーク上の通信フレームには、車載電源から車両各部への電源供給状態毎に予め設定された識別子が含まれている。
そして、車載通信システムを構成する各電子制御装置は、機能単位で構成された一ないし複数の機能プログラムを実行し、他の電子制御装置から車載ネットワークを介して通信フレームを受信すると、その通信フレームに含まれる識別子に基づき、当該機能プログラムの実行を許可するか否かを判定する実行判定処理を行う制御手段を有している。
本発明では、このような構成において、複数の電子制御装置のうち、識別子の追加に伴って実行判定処理の判定結果に対する新たな規定が必要な電子制御装置を対象制御装置として、その対象制御装置と車載ネットワークとの間に設けられ、通信フレームを中継する中継装置を備えた。
具体的には、本発明では、中継装置が、他の電子制御装置から車載ネットワークを介して対象制御装置に送られてくる通信フレームを受信すると、上記識別子の追加に応じて予め規定された動作電源条件が成立する場合に、その通信フレームを対象制御装置に受け渡し、対象制御装置の制御手段が、中継装置を介して受信した通信フレームを用いて上記実行判定処理を行うように構成した。
つまり、本発明では、車載通信システムにおいて、車両の仕様変更に伴い、車載電源から車両各部への電源供給状態が追加される際に、識別子が追加された場合、その識別子の追加に応じて既存の電子制御装置が実行する処理自体に変更を加える代わりに、その処理を補完するために通信フレームをフィルタリングする中継装置を設けるようにした。
従って、本発明によれば、既存の電子制御装置にてソフトウェアを変更することなく、簡易な構成を付加するだけでシステム全体の動作を整合させることが可能となるので、システム全体の動作を全検証する必要がなく、既存の電子制御装置が誤動作するのを簡易に防止することができる。
なお、対象制御装置は、識別子の追加に伴って実行判定処理の判定結果に対する新たな規定が必要な電子制御装置であるが、詳細には、電源供給状態の追加に伴って予め用意された識別子(以下「対象識別子」という)に対して、既存の識別子には含まれないその他の識別子として認識し、このような場合に、一律に機能プログラムの実行を許可してしまうことになる。
このため、上記動作電源条件は、車載ネットワークを介して受信した通信フレームに対象識別子が含まれている場合に不成立となる条件であればよい。つまり、中継装置は、対象識別子を含む通信フレームを対象制御装置に受け渡さないので、後述する対象電源供給状態である場合に対象識別子を受け取ると機能プログラムの実行を許可すべきでない対象制御装置について、誤って機能プログラムの実行を許可してしまうことを防止できる。
また、対象制御装置は、電源供給状態を把握するように構成されているが、対象識別子に対応する電源供給状態(以下「対象電源供給状態」という)に対しては、既存の電源供給状態には含まれないその他の電源供給状態として認識するか、あるいは、既存の電源供給状態の一つとして認識してしまうことになる。
このため、対象電源供給状態である場合に対象識別子を受け取ると機能プログラムの実行を許可すべき対象制御装置については、動作電源条件は、車載ネットワークを介して受信した通信フレームに対象識別子が含まれている場合であっても、その対象識別子が電源供給状態の監視結果に符合する場合、換言すれば、その対象識別子が対象電源供給状態に対応する識別子である場合には、例外的に成立する条件であればよい。つまり、中継装置は、電源供給状態を監視しつつ、対象電源供給状態でないときに対象識別子を含む通信フレームを対象制御装置に受け渡さないので、対象制御装置が誤って機能プログラムの実行を許可してしまうことを防止できる。
本発明が適用された実施形態の車載通信システム10の構成を表す概略構成図である。 車載通信システム10において、中継装置30aとECU20aとを説明するための概略構成図である。 中継装置30aが実行するフィルタリング処理を示すフローチャートである。 車載通信システム10において、中継装置30bとECU20bとを説明するための概略構成図である。 中継装置30bが実行するフィルタリング処理を示すフローチャートである。
以下に、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[全体構成]
図1は、本発明が適用された実施形態の車載通信システム10の構成を表す概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態の車載通信システム10は、車両(詳しくはプラグインハイブリッド車)に構築された車載ネットワーク(以下「車内LAN」)5に接続された複数の電子制御装置(以下「ECU」)20(20a,20b,20c,…)、及び、ECU20と車内LAN5との間に適宜設けられた中継装置30(30a,30b,…)によって構成されている。なお、ECU20a,20b,20c,…を総称する場合に、「ECU20」と記載し、中継装置30a,30b,…を総称する場合に、「中継装置30」と記載している。
[各部の構成]
ECU20は、車内LAN5上の他のECUとの間でデータをやりとりして制御量を演算することにより、車両制御のための一部の機能を実現するものであり、制御演算用のマイクロコンピュータ(以下「マイコン」)21を中心に構成されている。
また、ECU20には、車載電源であるバッテリ12から直接電源供給を受けて内部回路駆動用の電源電圧(直流定電圧)を生成する電源回路24、マイコン21での制御演算のための各種データが記憶されたメモリ22、ECU20を車内LAN5や図示しない車載機器(センサやアクチュエータ等)に接続して各種信号を入出力するための各種インターフェース(図示せず)等が設けられている。
また、マイコン21は、図1に示すようなアプリ1、アプリ2、制御部9、…といったソフトウェア構成を有する。なお、以下では、ECU20a,20b,20c,…のうち、ECU20cを除くECUは、プラグインハイブリッド車のように充電を行うタイプではない車両(例えば、従来のハイブリッド車)において、使用されている既存のECUであり、ECU20cは、プラグインハイブリッド車において新たに実装されるECUであるが、これらのECUは概ね同様に構成されているため、共通する構成要素については同じ番号を付すことにより、重複する部分の説明を省略する。
ここで、アプリ1、アプリ2、アプリ3は、車両制御のために当該ECU20に割り当てられた2種類の機能を実現するための機能プログラム(換言すれば、アプリケーションソフト)を表している。また、制御部9は、メモリ22に記憶された動作電源条件表に従い、各アプリ1、2、3が車内LAN5上の他の装置と交換する信号をフィルタリングしたり、アプリ1、2、3の実行/停止を切り換えるための制御プログラムを表している。
そして、マイコン21は、この制御部9としての制御プログラムを実行することにより、アプリ1、2、3としての各機能プログラムの実行/停止を制御し、さらに、各アプリ1、2、3の機能プログラムを個々に実行することにより、車両制御のための3種類の機能を実現する。
なお、メモリ22に記憶された動作電源条件表は、各アプリ1、2、3の機能プログラムを実行可能な電源供給状態を記述したものである。ちなみに、ECU20については、アプリの数は3つに限らず、その数が1つであるECUや、2つ又は4つ以上のECUも存在する。
[ECU20c]
ECU20cは、前述のようにプラグインハイブリッド車において新たに実装されるECUであり、例えば車両の充電中においてもバッテリ12の充電状態を監視するように構成されたバッテリECUに適用される。なお、バッテリECUが実行する具体的な制御については、公知技術であるため、その説明を省略する。
ECU20cにおいて、図1に示す動作電源条件表では、アプリ1の機能プログラムは、車両の充電用プラグが電力の供給を受けるために専用のコンセントに接続された状態であるとき(以下「PG−IN時」という)にだけ実行を許可し、アプリ2の機能プログラムは、車両のイグニッションスイッチ(以下「IGSW」)14がON状態であるとき(以下「IG−ON時」という)にだけ実行を許可するように設定されている。また、アプリ3の機能プログラムは、上記2つのいずれでもない状態であって、ECU20cにバッテリ12が接続されているとき(以下「+B接続時」という)にだけ実行を許可するように設定されている。
このため、ECU20cには、PG−IN時を検出するためのプラグ状態センサ13から検出信号が入力されるとともに、IGSW14を介してバッテリ電圧が入力され、マイコン21は、その検出信号および入力電圧から、充電用プラグの接続/非接続状態、およびIGSW14のON/OF状態を判定できるようになっている。
そして、ECU20cは、バッテリ12から車両各部への電源供給状態が変化したか否かを判断し、電源供給状態が変化するのを待ち、電源供給状態が変化すると、その変化後の電源供給状態に対応する識別子を含む通信フレームを車内LAN5に送出するように構成されている。
例えば、ECU20cは、電源供給状態が充電用プラグの接続状態になると、PG−IN時を表す識別子(PG−IN識別子)を含む通信フレームを送出し、電源供給状態がIGSW14のON状態になると、IG−ON時を表す識別子(IG−ON識別子)を含む通信フレームを送出する。また、電源供給状態が上記2つのいずれでもない状態であって、バッテリ12の接続状態になると、+B接続時を表す識別子(+B識別子)を含む通信フレームを送出する。
なお、通信フレームは、識別子を含むヘッダ部と、各種データを含むデータ部とから構成されており、ヘッダ部について、ECU20cはPG−IN識別子を認識することができるが、他のECUは、PG−IN識別子を、IG−ON識別子でも+B識別子でもない「他の識別子」として認識してしまうものとする。その理由は、PG−IN識別子が、充電用プラグの接続/非接続状態という電源供給状態の追加に伴って新たに用意された識別子(対象識別子)であり、既存のECUにおいてその対応に必要なソフトウェアの書き換えが行われていないことに因る。
[ECU20a]
ECU20aは、前述のように、例えば従来のハイブリッド車において使用されていた既存のECUであり、例えばエンジンとモータとからなる動力源を制御するように構成されたハイブリッドECUに適用される。なお、ハイブリッドECUが実行する具体的な制御については、公知技術であるため、その説明を省略する。
ECU20aにおいて、図2に示す動作電源条件表では、アプリ1〜3の機能プログラムは、車両のイグニッションスイッチ(以下「IGSW」)14がON状態であり(即ち、IG−ON時」)、ECU20c(例えば、バッテリECU)からIG−ON識別子または「他の識別子」を含む通信フレームを受信するときにだけ実行を許可するように設定されている。
このため、ECU20aには、IGSW14を介してバッテリ電圧が入力され、マイコン21は、その検出信号および入力電圧から、充電用プラグの接続/非接続状態、およびIGSW14のON/OF状態を判定できるようになっている。
そして、ECU20aは、上記制御部9としてマイコン21にて実行される制御プログラムによって、バッテリ12から車両各部への電源供給状態を監視し、ECU20cから車内LAN5を介して通信フレームを受信すると、電源供給状態がIGSW14のON状態であると判断し、且つ、その受信した通信フレームにIG−ON識別子または「他の識別子」が含まれていると判断した場合に、アプリ1〜3の機能プログラムの実行を許可する実行判定処理を行う。
[中継装置30a]
中継装置30aは、ECU20aと車内LAN5との間に設けられ、他のECUから車内LAN5を介して送られてくる通信フレームを中継する装置であり、ECU20のように動力源やバッテリ等といった車載装置を制御する必要がないことから、安価に製造されるものである。
中継装置30aは、CPU,ROM,RAM等を含む周知のマイコンを中心に構成され、CPUが、ROMに記憶されたプログラムおよび動作電源条件表に基づき、以下のフィルタリング処理を実行する。
即ち、フィルタリング処理では、図3に示すように、他のECUから車内LAN5を介して送られてくる通信フレームを受信すると(S110)、その通信フレームに含まれている識別子がPG−IN識別子であるか否か判断し(S120)、PG−IN識別子である場合には(S120;YES)、その通信フレームを破棄し(S130)、それ以外の識別子(IG−ON識別子または+B識別子)である場合には(S120;NO)、その通信フレームをECU20aに送信する(S140)。なお、動作電源条件表には、上記S120に相当する条件が記述されている。
これにより、PG−IN識別子を含む通信フレームがECU20aに送られずに済むので、ECU20aが、実行判定処理において、IG−ON時にPG−IN識別子を「他の識別子」と認識してしまうことを防止し、その結果、誤ってアプリ1〜3の機能プログラムの実行を許可してしまうことを防止することができる。
[ECU20b]
ECU20bは、前述のように、例えば従来のハイブリッド車において使用されていた既存のECUであり、例えばバッテリ12の充電状態を含む各種の車両状態をメータ等に表示するメータECUに適用される。なお、メータECUが実行する具体的な制御については、公知技術であるため、その説明を省略する。
ECU20bにおいて、図4に示す動作電源条件表では、アプリ1〜3の機能プログラムは、IG−ON時、またはIG−ON時でも+B接続時でもない「他の電源供給状態」時であり、ECU20c(例えば、バッテリECU)からIG−ON識別子または「他の識別子」を含む通信フレームを受信するときにだけ実行を許可するように設定されている。
なお、ECU20bには、IGSW14を介してバッテリ電圧が入力されるが、マイコン21は、ECU20aのものと異なり、その検出信号および入力電圧から、充電用プラグの接続/非接続状態、およびIGSW14のON/OF状態を判定できるようになっていない。
つまり、ECU20bは、上記制御部9としてマイコン21にて実行される制御プログラムによって、ECU20cから車内LAN5を介して通信フレームを受信すると、その受信した通信フレームに基づいて、充電用プラグの接続/非接続状態、およびIGSW14のON/OF状態を判定できるようになっている。そして、その受信した通信フレームにIG−ON識別子または「他の識別子」が含まれていると判断した場合に、アプリ1〜3の機能プログラムの実行を許可する実行判定処理を行う。
[中継装置30b]
中継装置30bは、ECU20bと車内LAN5との間に設けられ、他のECUから車内LAN5を介して送られてくる通信フレームを中継する装置であり、ECU20のように動力源やバッテリ等といった車載装置を制御する必要がないことから、安価に製造されるものである。
また、中継装置30bは、バッテリ12から直接電源供給を受けて内部回路駆動用の電源電圧(直流定電圧)を生成する電源回路24を備え、PG−IN時を検出するためのプラグ状態センサ13から検出信号が入力されるとともに、IGSW14を介してバッテリ電圧が入力され、その検出信号および入力電圧から、充電用プラグの接続/非接続状態、およびIGSW14のON/OF状態を判定できるようになっている。
なお、中継装置30bは、CPU,ROM,RAM等を含む周知のマイコンを中心に構成され、CPUが、ROMに記憶されたプログラムおよび動作電源条件表に基づき、以下のフィルタリング処理を実行する。
即ち、フィルタリング処理では、図5に示すように、他のECUから車内LAN5を介して送られてくる通信フレームを受信すると(S210)、その通信フレームに含まれている識別子がPG−IN識別子であるか否か判断し(S220)、PG−IN識別子でない場合(IG−ON識別子または+B識別子である場合)には(S220;NO)、その通信フレームをECU20bに送信する(S250)。
一方、受信した通信フレームに含まれている識別子がPG−IN識別子である場合には(S220;YES)、電源供給状態について充電用プラグが接続状態であるか否かを判断し(S230)、充電用プラグが非接続状態である場合(S230;NO)、その通信フレームを破棄し(S240)、充電プラグが接続状態である場合(S230;YES)、その通信フレームをECU20bに送信する(S1250)。なお、動作電源条件表には、上記S220およびS230に相当する条件が記述されている。
これにより、充電用プラグが非接続状態である場合に、PG−IN識別子を含む通信フレームがECU20bに送られずに済むので、ECU20bが、実行判定処理において、IG−ON時または+B接続時にPG−IN識別子を「他の識別子」と認識してしまうことを防止し、その結果、誤ってアプリ1〜3の機能プログラムの実行を許可してしまうことを防止することができる。また、PG−IN時には、PG−IN識別子を「他の識別子」と認識させることにより、正常にアプリ1〜3の機能プログラムの実行を許可することができる。
[動作例]
このように構成された車載通信システム10では、電源供給状態が充電用プラグの接続状態になり、車両の充電が開始されると、バッテリECU(ECU20c)が、PG−IN識別子を含むヘッダ部と、バッテリ12の充電状態を表すデータを含むデータ部とを有する通信フレームを、車内LAN5に送出する。
そして、中継装置30bが、バッテリECU(ECU20c)から車内LAN5を介して送られてくる上記通信フレームを受信すると、フィルタリング処理によって動作電源条件(S220,S230)が成立するため、この通信フレームをメータECU(ECU20b)に受け渡し、メータECU(ECU20b)が、中継装置30bを介して受信した通信フレーム(データ部)を用いて、バッテリ12の充電状態をメータ等に表示する。
一方、中継装置30aが、バッテリECU(ECU20c)から車内LAN5を介して送られてくる上記通信フレームを受信すると、フィルタリング処理によって動作電源条件(S120)が不成立となるため、この通信フレームを破棄するので、ハイブリッドECU(ECU20a)が、車両の充電中に不要な制御(動力源の制御)を実行せずに済むことになる。
[効果]
以上説明したように、本実施形態の車載通信システム10では、既存の動作電源条件に基づいて自身の機能プログラムの実行を許可するか否かを判定するECU20a,20bと、車内LAN5との間に、他のECU20cから車内LAN5を介して送られてくる通信フレームを、新たな動作電源条件に従ってフィルタリングする中継装置30a,30bが設けられている。
これにより、ECU20a,20bにおける既存の動作電源条件に変更を加えることなく、簡易な処理を行う中継装置30a,30bを加えるだけで、電源供給状態(PG−IN)の追加に伴って生じるECU20a,20bの誤判定を防止することが可能となり、ひいては、既存のECU20a,20bが誤作動するのを簡易に防止することができる。
また、車載通信システム10では、ECU20cから車内LAN5を介してECU20a,20bに送られてくる通信フレームのヘッダ部に、電源供給状態を表す識別子が含まれているため、中継装置30a,30bが、その識別子に基づいて容易に通信フレームをフィルタリングすることができる。
さらに、車載通信システム10では、新たな電源供給状態に対するECU20a,20bに必要な動作電源条件に応じて、それぞれ異なる処理を行う中継装置30a,30bを配置することにより、車両がハイブリッド車からプラグインハイブリッド車に仕様変更される場合であっても、ソフトウェア変更を加えることなく柔軟に対応することができる。
[発明との対応]
なお、本実施形態において、制御部9が制御手段、ECU20a,20bが対象制御装置、PG−IN識別子が対象識別子に相当する。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記実施形態の車載通信システム10では、複数のECU20a,20bに対してそれぞれ中継装置30a,30bが配置されているが、これに限らず、新たな電源供給状態に対するECU20a,20bに必要な動作電源条件が同じであれば、ECU20a,20bと車内LAN5との間に共通の中継装置が一つだけ配置されてもよい。
また、上記実施形態の車載通信システム10では、ECU20aにおいて、IGSW14を介してバッテリ電圧が入力され、マイコン21は、その検出信号および入力電圧から、充電用プラグの接続/非接続状態、およびIGSW14のON/OF状態を判定できるようになっているが、ECU20bにおいても同様の構成によって上記の各種状態を判定できるようになっていてもよい。
さらに、上記実施形態の車載通信システム10では、各ECU20a,20bが、複数の機能プログラムを実行するように構成されているが、これに限定されるものではなく、一つの機能プログラムを実行するように構成されてもよい。
5…車内LAN、9…制御部、10…車載通信システム、12…バッテリ、13…プラグ状態センサ、14…IGSW、20(20a,20b,20c)…ECU、21…マイコン、22…メモリ、24…電源回路、30(30a,30b)…中継装置。

Claims (3)

  1. 車両に搭載されて互いにデータ通信可能に車載ネットワークに接続されるとともに、機能単位で構成された一ないし複数の機能プログラムを実行する複数の電子制御装置を備え、該各電子制御装置によって送受信される該車載ネットワーク上の通信フレームに、車載電源から車両各部への電源供給状態毎に予め設定された識別子が含まれ、該各電子制御装置が、他の電子制御装置から該車載ネットワークを介して前記通信フレームを受信すると、該通信フレームに含まれる識別子に基づき、当該機能プログラムの実行を許可するか否かを判定する実行判定処理を行う制御手段をそれぞれ有してなる車載通信システムであって、
    前記複数の電子制御装置のうち、前記識別子の追加に伴って前記実行判定処理の判定結果に対する新たな規定が必要な電子制御装置を対象制御装置として、該対象制御装置と前記車載ネットワークとの間に設けられ、前記通信フレームを中継する中継装置を備え、
    前記中継装置は、他の電子制御装置から該車載ネットワークを介して該対象制御装置に送られてくる通信フレームを受信すると、前記識別子の追加に応じて予め規定された動作電源条件が成立する場合に、該通信フレームを該対象制御装置に受け渡し、
    前記対象制御装置の制御手段は、該中継装置を介して受信した通信フレームを用いて前記実行判定処理を行うことを特徴とする車載通信システム。
  2. 前記動作電源条件は、前記電源供給状態の追加に伴って予め用意された識別子を対象識別子として、前記車載ネットワークを介して受信した通信フレームに該対象識別子が含まれている場合に不成立となる条件であることを特徴とする請求項1に記載の車載通信システム。
  3. 前記中継装置は、前記電源供給状態を監視し、
    前記動作電源条件は、前記車載ネットワークを介して受信した通信フレームに該対象識別子が含まれている場合であっても、該対象識別子が前記電源供給状態の監視結果に符合する場合には例外的に成立する条件であることを特徴とする請求項2に記載の車載通信システム。
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