JP2012218541A - パワーステアリング装置 - Google Patents

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尚樹 高柳
Tatsuyoshi Maruyama
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Abstract

【課題】操舵性に影響を与えることなく、転舵輪に入力された微小な振動等がステアリングホイールへと伝達されるのを抑制し得るパワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】パワーシリンダ4の液圧をもって転舵輪に対して操舵アシスト力を付与するパワーステアリング装置につき、前記パワーシリンダ4において、ピストンロッドとしてのラック軸5の外周に固設されたピストン13によってシリンダチューブ10の内部に隔成された一対の圧力室P1,P2の外端部をシールする第1シール部材11及び第2シール部材12の内周部外側に、前記各圧力室P1,P2のシールに供するシールリップ11b,12bとは別に、ラック軸5外周面と摺接することにより当該ラック軸5に摺動抵抗を付与するフリクションリップ11c,12cを延設するようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば自動車に用いられ、液圧により操舵アシストを行うパワーステアリング装置に関する。
従来のパワーステアリング装置としては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
概略を説明すれば、このパワーステアリング装置は、筒状に構成されたハウジングの内周側に、その一端側がステアリングホイールと一体回転可能に連係される入力軸と、その一端側がトーションバーを介して前記入力軸の他端側に相対回転可能に連結される一方、その他端側がいわゆるラック・ピニオン機構を介して転舵輪に連係される出力軸と、が収容配置されていて、前記入力軸の外周側に、当該入力軸に摺動抵抗を付与する摺動抵抗付与手段を設けることで、走行中に外部(路面)から入力された微小な振動等がステアリングホイールへと伝達される不都合を抑制するようになっている。
特開2009−132193号公報
しかしながら、前記従来のパワーステアリング装置では、前記入力軸に対し摺動抵抗を付与する構成となっていることから、転舵輪に入力された路面からの振動等がステアリングホイールへと伝達されるのを抑制できる一方で、操舵入力時にも摺動抵抗が付与されてしまうため、操舵性が悪化してしまうという問題があった。
本発明は、かかる技術的課題に鑑みて案出されたものであり、操舵性に影響を与えることなく、転舵輪に入力された微小な振動等がステアリングホイールへと伝達されるのを抑制し得るパワーステアリング装置を提供するものである。
本願発明は、ステアリングホイールに入力された操舵トルクに基づいて制御されるパワーシリンダの液圧をもって転舵輪に対して操舵アシスト力を付与するパワーステアリング装置につき、とりわけ、前記パワーシリンダにおいて、第1シール部材又は第2シール部材の軸方向外側に当該シール部材と一体又は別体に設けたフリクションリップにより構成されてピストンロッドの外周面と摺接することで当該ピストンロッドに摺動抵抗を付与する摺動抵抗付与手段を設けたことを特徴としている。
なお、この際、前記フリクションリップと前記各シール部材のシールリップとの間にはグリスを保持させることが望ましい。
本願発明によれば、パワーシリンダに係るピストンロッドとの摺接をもって摺動抵抗を付与する摺動抵抗付与手段を設けたことにより、転舵輪からの入力に対しては有効に作用する一方で、ステアリングホイールからの入力に対してはパワーシリンダの液圧をもって相殺することができるため、操舵感を損なうおそれがない。
また、フリクションリップとシールリップの間にグリスを保持させることで、フリクションリップの摩耗の低減や当該リップの摺接に伴う異音の発生を抑制することが可能となる。これにより、前記フリクションリップによる摺動抵抗付与の実効を図ることができる。
本発明に係るパワーステアリング装置の外観を表す斜視図である。 本発明の第1実施形態を表した図1に示すパワーシリンダの断面図である。 図2に示すシール部材単体を表した斜視図である。 本発明の第2実施形態を表した図1に示すパワーシリンダの断面図である。 図4に示すフリクション部材単体を表した斜視図である。 本発明の第3実施形態を表した図1に示すパワーシリンダの断面図である。 図6に示すフリクション部材単体を表した斜視図である。
以下、本発明に係るパワーステアリング装置の各実施形態を図面に基づいて詳述する。なお、下記の実施形態では、本発明に係るパワーステアリング装置を、従来と同様に、自動車の油圧式パワーステアリング装置に適用したものを示している。
図1〜図3は本発明に係るパワーステアリング装置の第1実施形態を示しており、このパワーステアリング装置は、図1に示すように、その一端側が図外のステアリングホイールと一体回転可能に連係される入力軸1とこれにトーションバー(図示外)を介して相対回転可能に連結される図外の出力軸とが収容されるギヤボックス2と、該ギヤボックス2の下端部に設けられ、車体幅方向の一端側(図1中の右側)に延出するラックハウジング3と、該ラックハウジング3の車体幅方向の一端部に接合されたパワーシリンダ4と、を備えている。
前記ギヤボックス2内には、入力軸1と前記図外の出力軸とが径方向に重合するかたちで連結されることによって、当該重合部にいわゆるロータリバルブ(図示外)が構成されている。このロータリバルブは、入力軸1の回転に伴い前記トーションバーが捩られ、この捩れ量に伴って内部油路が開閉することにより、パワーシリンダ4に供給する作動油量が制御されるようになっている。
前記ラックハウジング3の内周側には、パワーシリンダ4のピストンロッドを兼ねるラック軸5が挿通配置され、該ラック軸5と対向するように前記図外の出力軸の先端部(下端部)が臨むような構成となっている。すなわち、このラックハウジング3内に収容されるラック軸5の軸方向範囲には図外のラック歯が創成されている一方、これに対向する前記出力軸の先端部には前記ラック歯に噛合する図外のピニオン歯が創成されていて、これらが噛合することで、ステアリングホイールからの回転入力がラック軸5の軸方向移動に変換されることとなる。
ここで、前記ラック軸5の両端部には、それぞれボールジョイント6,6を介してタイロッド7,7が連結され、さらにこれら各タイロッド7,7の外端部に連結される図外のナックルを介して図外の転舵輪と連係されている。
このような構成から、前記パワーステアリング装置では、前記ステアリングホイールの回転角に応じてラック軸5が軸方向移動することとなって、前記各タイロッド7,7を介して前記図外のナックルが左右に押し引きされることにより、前記図外の転舵輪の向きが変更されることとなる。
前記パワーシリンダ4は、図1及び図2に示すように、例えばアルミニウム合金材料や鉄系材料からなるほぼ筒状のシリンダチューブ10の内周側にピストンロッドとしての前記ラック軸5が貫通状態に収容されていて、その一端がラックハウジング3に接続される一方、他端が筒状のエンドキャップ8により閉塞されている。そして、このシリンダチューブ10の各端部内周には、それぞれラック軸5との間に一対のシール部材である第1シール部材11及び第2シール部材12が介装されていて、これら各シール部材11,12によって、当該各端部における前記両者5,10間が液密にシールされている。
さらに、このようにして隔成された前記シリンダチューブ10の内部空間は、前記両シール部材11,12間に、ラック軸5と一体移動するピストン13が設けられていることで、一対の圧力室である図2中の右側の第1圧力室P1と、同図中の左側の第2圧力室P2と、の二つの圧力室に隔成されている。そして、この隔成された第1、第2圧力室P1,P2には、それぞれギヤハウジング2に接続された一対の第1配管9a及び第2配管9bを介して作動油圧が選択的に給排され、該作動油圧の差圧がピストン13に作用することでラック軸5に推進力が付与されることとなり、これによって、該ラック軸5の軸方向移動がアシストされる。
前記第1、第2シール部材11,12は、図2及び図3に示すように、いわゆるNBR(ニトリルゴム)によってラック軸5の外周を包囲するような円環状を呈し、いずれも、内部に芯材(補強環)が埋設されてなる取付基部11a,12aを介してシリンダチューブ10の内周面に圧入固定されている。
具体的には、前記第1シール部材11は、シリンダチューブ10の一端側に設けられた第1シール保持部21に収容保持されている。この第1シール保持部21は、第1シール部材11の取付基部11aを圧入固定可能な内径に設定されたシール固定部21aと、該シール固定部21aに対し段差縮径状に形成され、後記のフリクションリップ11cを、その移動を妨げることがないように構成されたリップ収容部21bと、該リップ収容部21bと前記シール固定部21aの間に当該シール固定部21aに対しほぼ垂直に設けられた段部21cと、を有していて、前記取付基部11aの外側面を段部21cの側面に突き当てるかたちで当該取付基部11aを前記シール固定部21aに圧入することによって、第1シール部材11が第1シール保持部21にて取付固定される。すなわち、この第1シール部材11は、第1シール保持部21の段部21cにより軸方向外側への移動が規制され、第1圧力室P1の内圧により軸方向内側への移動が規制されることとなる。
一方、前記第2シール部材12は、シリンダチューブ10の他端側に設けられた大径状のエンドキャップ収容部10a内にて当該シリンダチューブ10の内周面とエンドキャップ8の先端部によって構成される第2シール保持部22に収容保持されている。すなわち、この第2シール保持部22は、前記エンドキャップ収容部10aの内周面によって構成され、第2シール部材12の取付基部12aを圧入固定可能な内径に設定されたシール固定部22aと、エンドキャップ8の先端部に凹状に穿設されることによって前記シール固定部22aに対し段差縮径状に形成され、後記のフリクションリップ12cを、その移動を妨げることが内容に構成されたリップ収容部22bと、該リップ収容部22bと前記シール固定部22aの間に当該シール固定部22aに対しほぼ垂直に設けられ、エンドキャップ8先端面により構成される段部22cと、を有していて、前記取付基部12aの外側面を段部22cの側面に突き当てるかたちで当該取付基部12aを前記シール固定部22aに圧入することによって、第2シール部材12が第2シール保持部22にて取付固定される。すなわち、この21シール部材12は、第2シール保持部22の段部22cにより軸方向外側への移動が規制され、第2圧力室P2の内圧により軸方向内側への移動が規制されることとなる。
そして、前記第1、第2シール部材11,12は、前記各取付基部11a,12aの内周部内側に、それぞれ各先端部がラック軸5外周面に摺接(弾接)することにより前記各圧力室P1,P2内の作動油を液密にシールするシールリップ11b,12bが軸方向内側に延設されている。これら各シールリップ11b,12bは、各外周部に配設された環状の付勢部材を介して内周側へと付勢され、ラック軸5外周面に形成された油膜を除去しない程度の所定の滲出量を確保し得る付勢力をもって当該ラック軸5に弾接する構成となっている。
さらに、前記第1、第2シール部材11,12には、前記取付基部11a,12aの内周部外側に、各先端部がラック軸5外周面に摺接(圧接)することにより当該ラック軸5に対して摺動抵抗(摩擦抵抗)を付与する摺動抵抗付与手段であるフリクションリップ11c,12cが軸方向外側に延設されている。これら各フリクションリップ11c,12cは、自身の復元力をもってラック軸5外周面と圧接可能に設けられ、外部(転舵輪)から入力される振動を抑制するのに十分な押圧力をもってラック軸5に圧接する構成となっている。
また、前記第1、第2シール部材11,12には、前記各シールリップ11b,12bと前記各フリクションリップ11c,12cとの軸方向間に、環状の第1空間部S1及び第2空間部S2が隔成されていて、当該各空間部S1,S2内には前記各フリクションリップ11c,12cの先端部の潤滑に供するグリス20が収容保持されている。
以上のように、前記パワーステアリング装置では、前記各シール部材11,12のフリクションリップ11c,12cによりラック軸5に摺動抵抗を付与する構成となっていることから、転舵輪から振動等の微小な外力が入力された場合、かかる外力は転舵輪からラック軸5に伝達された後、当該ラック軸5において前記各フリクションリップ11c,12cにより付与される摺動抵抗をもって低減又は吸収することができ、前記転舵輪からラック軸5に伝達された外力が前記各軸1,2を介し運転者へとダイレクトに伝達される不都合を抑制することが可能となる。
一方、かかる構成としたことで、ステアリングホイールから運転者が操舵力を入力する際には、当該パワーシリンダ4において発生する操舵アシスト力によって前記摺動抵抗を打ち消すことができるため、前記各フリクションリップ11c,12cによる摺動抵抗が運転者の負担になってしまうおそれもない。
このように、本発明に係るパワーステアリング装置によれば、前記ラック軸5と前記各フリクションリップ11c,12cとの摺接をもって当該ラック軸5に摺動抵抗を付与する構成としたことで、前記転舵輪からの外部入力に対しては当該摺動抵抗が有効に作用する一方、運転者によるステアリングホイールからの内部入力に対してはパワーシリンダ4の作動油圧(前記パワーシリンダ4で発生する操舵アシスト力)をもって当該摺動抵抗を相殺することができ、運転者の操舵感を損なってしまうおそれがない。換言すれば、運転者の操舵感を損なうことなく、前記転舵輪からの外部入力の抑制を図ることができる。
なお、従来では、前述のように入力軸1に摺動抵抗を付与する方法のほか、本発明のように摺動抵抗付与手段をラック軸5側に設ける方法としていわゆるラックリテーナ(図示外)の付勢力を調整することによって前記転舵輪からの外部入力を抑制するといった方法も採られていたが、当該方法の場合は、出力軸2(ピニオン歯)とラック軸5(ラック歯)との噛合性を悪化させてしまうこととなり、この結果、運転者の負担を増大させてしまうといった問題を招来してしまっていた。
また、本発明に係るパワーステアリング装置の場合は、前記各シールリップ11b,12bと前記各フリクションリップ11c,12cの間に隔成される空間部S1,S2にグリス20を保持させる構成としたため、当該グリス20によって、ラック軸5に圧接する前記各フリクションリップ11c,12cの先端部の摩耗や、当該各フリクションリップ11c,12cの圧接に伴う異音の発生を抑制することもできる。すなわち、かかるグリス20の封入を可能にしたことで、前記各フリクションリップ11c,12cによる摺動抵抗付与に伴う不具合の抑制が可能となり、当該各フリクションリップ11c,12cによる摺動抵抗付与の実効を図ることができる。
さらに、本実施形態では、前記各フリクションリップ11c,12cを前記各シール部材11,12と一体に構成したことによって、当該各フリクションリップ11c,12cの追加による部品の増加を伴うことがないため、装置の生産性の低下を招来してしまうおそれがなく、製造コストの増大化も最小限に抑えることができる。
図4及び図5は本発明に係るパワーステアリング装置の第2実施形態を示し、前記第1実施形態における本発明に係る摺動抵抗付与手段の構成を変更したものである。なお、その他の基本的な構成については前記第1実施形態と同様であることから、便宜上、前記第1実施形態と同様の符号を付し、具体的な説明は省略する。
すなわち、本実施形態では、前記第1実施形態で第1、第2シール部材11,12として一体に設けられていたフリクションリップ11c,12cが、当該各シール部材11,12とは別体の摺動抵抗付与部材である第1、第2フリクション部材31,32として構成され、当該各シール部材11,12の軸方向外側に隣接配置されている。
より具体的に説明すれば、前記第1、第2フリクション部材31,32は、前記各シール部材11,12と同様のNBRによって成型されているものの、とりわけ低温時のシール性に優れた特性を有するNBRからなる前記各シール部材11,12とは異なり、耐摩擦性に優れた特性を有するNBRにより成型されている。そして、これら第1、第2フリクション部材31,32は、環状に形成された大径状の取付基部31a,32aが前記各段部21c,22cの内周縁に切欠形成された第1、第2取付溝21d,22dに嵌着されることで取付固定され、その内周部外側に延設された前記各フリクションリップ11c,12cと同様のフリクションリップ31b,32bの先端部がラック軸5外周面と圧接することで当該ラック軸5に摺動抵抗が付与されるようになっている。
ここで、本実施形態では、前記各取付基部31a,32aの軸方向幅L1,L2が前記各取付溝21d,22dの軸方向幅D1,D2よりも僅かに小さくなるように設定されていて、前記各取付基部31a,32aが、前記各シール部材11,12とエンドキャップ8との間にて常に挟み込まれる(押圧される)ことがなく、前記各取付溝21d,22d内に完全に収容される構成となっている。かかる構成とすることで、前記各フリクション部材31,32(前記各フリクションリップ31b,32b)の弾性特性を変化させることなく、前記各フリクションリップ31b,32bによる安定した摺動抵抗が得られるようになっている。
また、前記各シール部材11,12と前記各フリクション部材31,32との軸方向間には、前記第1実施形態と同様に、環状の空間部S1,S2が隔成され、該各空間部S1,S2内にはグリス20が収容保持されていて、ラック軸5に圧接する前記各フリクション部材31,32の先端部の摩耗の低減や、当該圧接に伴う異音発生の抑制等を図ることが可能となっている。
以上のことから、本実施形態に係るパワーステアリング装置では、前記第1実施形態と同様の作用効果が奏せられることは勿論、とりわけ、前記各シール部材11,12と前記各フリクション部材31,32とを別体に構成したことによって、前記各シール部材11,12と前記各フリクション部材31,32とをそれぞれ別異の材料や配合をもって成型することができるため、前記第1実施形態と比べ、前記各シール部材11,12ないし前記各フリクション部材31,32にて、それぞれの機能に適した特性を持たせることが可能となる。
図6及び図7は本発明に係るパワーステアリング装置の第3実施形態を示し、前記第2実施形態に係るフリクション部材31,32の構成を変更したものである。なお、その他の基本的な構成については前記第2実施形態と同様であることから、便宜上、前記第2実施形態と同様の符号を付し、具体的な説明は省略する。
すなわち、本実施形態では、前記各フリクション部材31,32において、前記各取付基部31a,32aと前記各フリクションリップ31b,32bとが別異の材料によって形成されていて、前記各取付基部31a,32aが硬質樹脂、前記各フリクションリップ31b,32bが前述したような耐摩耗性に特化したNBRによって成型されている。なお、この際、前記各取付基部31a,32aについては、前記各フリクションリップ31b,32bよりも硬い材質で形成されていればよく、前記硬質樹脂材に限定されるものではない。
そして、かかる構成から、本実施形態では、前記各フリクション部材31,32が、前記各取付基部31a,32aを、前記各取付溝21d,22dではなく、前記各シール部材11,12(前記各補強環)と前記各段部21c,22cとの間で挟持させるかたちで取付固定されるようになっている。
したがって、本実施形態においても前記第2実施形態と同様の作用効果が奏せられることは勿論、本実施形態の場合には、とりわけ前記各取付基部31a,32aを硬質に形成し前記各シール部材11,12(前記各補強環)と前記各段部21c,22cとの間で挟持する構成としたことで、前記各フリクション部材31,32の取付剛性が高められ、前記各フリクション部材31,32による摺動抵抗をより適確に付与することが可能となり、前記外部入力抑制効果のさらなる向上に供される。
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば前記各シール部材11,12に係るフリクションリップ11c,12cないし前記各フリクション部材31,32、41,42については、前記パワーシリンダ4の両端側に対をなして設ける場合のほか、一端側ないし他端側の一方側に配置する構成とすることも可能であり、かかる場合であっても、前記各実施形態のような外部入力抑制作用を得ることができる。
また、前記各シール部材11,12や前記各フリクション部材31,32の材質、形状についても、パワーステアリング装置(パワーシリンダ4)の仕様等に応じて自由に変更することができる。例えば、前記第1実施形態においては、前記各フリクションリップ11c,12cを含め前記各シール部材11,12全体を同じ材質で形成することとしたが、当該各シール部材11,12の生産性やコストよりも前記各フリクションリップ11c,12cの性能を重視する場合には、前記各シール部材11,12を2度成型することによって、前記各フリクションリップ11c,12cを前記各シール部材11,12本体(前記各取付基部11a,12a等)とは別異の材質で構成することも可能である。
以下、前記各実施形態から把握される特許請求の範囲に記載した以外の技術的思想について説明する。
(a)請求項1に記載のパワーステアリング装置において、
前記第1シール部材ないし第2シール部材と前記摺動抵抗付与手段とは別体に構成され、
前記摺動抵抗付与手段は、その基部が前記シリンダチューブの内周部に設けられた取付溝に嵌着されることで前記シリンダチューブ内に保持されることを特徴とするパワーステアリング装置。
このように、前記摺動抵抗付与手段(取付基部)を自由状態で保持する構成とすることで、前記摺動抵抗付与手段全体を弾性材で成型した場合でも、当該摺動抵抗付与手段の弾性特性が変化してしまう不具合を回避することが可能となり、前記摺動抵抗付与手段による安定した外部入力抑制効果が得られることとなる。
(b)請求項1に記載のパワーステアリング装置において、
前記第1シール部材ないし第2シール部材と前記摺動抵抗付与手段とは別体に構成され、
前記摺動抵抗付与手段は、その基部が前記フリクションリップよりも硬質な別異の材料で形成され、当該基部を前記第1シール部材ないし第2シール部材と前記シリンダチューブとの間に挟持されることで前記シリンダチューブ内に保持されることを特徴とするパワーステアリング装置。
かかる構成とすることにより、前記摺動抵抗付与手段の取付剛性が高められ、当該摺動抵抗付与手段による摺動抵抗をより適確に付与することが可能となり、前記外部入力抑制効果のさらなる向上に供される。
(c)請求項1又は前記(a)若しくは(b)に記載のパワーステアリング装置において、
前記摺動抵抗付与手段は、前記シリンダチューブの両端側に設けられていることを特徴とするパワーステアリング装置。
このように、前記摺動抵抗付与手段をシリンダチューブ両端側に設けることで、当該摺動抵抗付与手段によって付与される摺動抵抗を高めることが可能となり、前記外部入力抑制効果のさらなる向上に供される。
4…パワーシリンダ
5…ラック軸(ピストンロッド)
10…シリンダチューブ
11…第1シール部材
11b…シールリップ
11c…フリクションリップ(摺動抵抗付与手段)
12…第2シール部材
12b…シールリップ
12c…フリクションリップ(摺動抵抗付与手段)
13…ピストン
20…グリス
P1…第1圧力室(一方の圧力室)
P2…第2圧力室(他方の圧力室)

Claims (2)

  1. ステアリングホイールに入力された操舵トルクに基づいて制御されるパワーシリンダの液圧をもって転舵輪に対し操舵アシスト力を付与するパワーステアリング装置であって、
    前記パワーシリンダは、ほぼ筒状に形成されたシリンダチューブと、
    該シリンダチューブ内を一対の圧力室に隔成するピストンと、
    該ピストンと一体移動可能に設けられ、前記一対の圧力室間の差圧に基づく推力をもって軸方向移動することで前記転舵輪を転舵させるピストンロッドと、
    前記シリンダチューブの軸方向一端側において当該シリンダチューブと前記ピストンロッドの間に配置され、その内周部に設けられた前記ピストンロッドと摺接するシールリップをもって前記ピストンと共に一方の圧力室内の作動液を保持する第1シール部材と、
    前記シリンダチューブの軸方向他端側において当該シリンダチューブと前記ピストンロッドの間に配置され、その内周部に設けられた前記ピストンロッドと摺接するシールリップをもって前記ピストンと共に他方の圧力室内の作動液を保持する第2シール部材と、
    前記第1シール部材又は前記第2シール部材の軸方向外側に当該シール部材と一体又は別体に設けられたフリクションリップによって構成され、前記ピストンロッドの外周面と摺接することによって当該ピストンロッドに摺動抵抗を付与する摺動抵抗付与手段と、を有することを特徴としたパワーステアリング装置。
  2. 前記摺動抵抗付与手段は前記ピストンロッドを包囲する環状に形成され、前記フリクションリップと前記第1シール部材又は前記第2シール部材のシールリップとの間にはグリスが保持されることを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20160145917A (ko) * 2015-06-10 2016-12-21 현대자동차주식회사 랙 하우징 내압 조절 장치

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