JP2012217463A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前面側に遊技領域32が形成された遊技盤30と、遊技領域32の前面を覆うカバーガラス14と、打球発射装置により弾発された遊技球を遊技領域32内に案内する発射流路Rと、を有し、当該発射流路Rの先端出口部分に戻り球防止手段80を備えた遊技機10において、戻り球防止手段80は、発射流路Rを塞ぐ方向に各々延出して観音開き状に開閉可能な一対の戻り球防止弁81,81を備えている。
【選択図】図6
Description
これに対し、戻り球防止弁の先端部、或いは、発射流路を形成する部材や遊技盤などのうち戻り球防止弁の先端部に当接し得る部分に、傷付き予防部材を備えれば、傷は付き難くなる。しかし、この場合、今度は傷付き予防部材が、遊技球のムラ飛びの原因になってしまうという不都合が生じ、好ましくない。
前面側に遊技領域が形成された遊技盤と、前記遊技領域の前面を覆う透明部材と、発射装置により弾発された遊技球を前記遊技領域内に案内する発射流路と、を有し、当該発射流路の先端出口部分に戻り球防止手段を備えた遊技機において、
前記戻り球防止手段は、常態において前記発射流路を塞ぐ方向に各々延出して観音開き状に開閉可能な一対の戻り球防止弁を備えることを特徴とする。
前記一対の戻り球防止弁は、一方が前記遊技盤側から前記透明部材側へ、他方が前記透明部材側から前記遊技盤側へと延出するとともに、常態において遊技機の前後方向に対して略同角度で延出し、かつ、互いに接触しないようにそれぞれの長さが設定されていることを特徴とする。
さらに、一対の戻り球防止弁は互いに接触しないようにそれぞれの長さが設定されているので、戻り球防止弁同士の接触により戻り球防止弁に傷が付いてしまう心配がない。そのため、戻り球防止弁の傷が原因で発射流路から遊技領域へと飛び出す遊技球が安定せずムラ飛びを起こし易くなる等の問題を回避でき、より安定した遊技球の遊技領域への飛び出しが可能となる。
また、一対の戻り球防止弁は互いに接触しないようにそれぞれの長さが設定されているので、一対の戻り球防止弁が互いに接触する長さで延出している場合や、戻り球防止手段が有する戻り球防止弁が1枚だけである場合と比較して、戻り球防止弁の長さを短くすることが可能となる。したがって、戻り球防止弁の長さが短い分、戻り球防止弁の耐久性が向上する。また、戻り球防止弁の長さが短い分、戻り球防止弁を押しのけるように弾性変形させるために必要な力が小さくて済むので、特に遊技球を遊技領域の左側に発射したい場合(いわゆる弱打ちをしたい場合)等に、遊技球の発射調整が行い易くなる。すなわち、遊技の際に最も重要な遊技球の発射調整が行い易くなる。
前記戻り球防止手段は、当該戻り球防止手段を前記発射流路の先端出口部分に取り付けるための取付部を備え、
前記遊技盤は、前記遊技領域を区画する内レール部材と、当該内レール部材の外側に配設された外レール部材と、を備え、
前記発射流路は、前記内レール部材の外面と、前記外レール部材の内面と、の間に形成され、
前記取付部は、前記外レール部材の外面側及び/又は前記内レール部材の内面側に配設されることを特徴とする。
また、取付部が外レール部材の外面側及び/又は内レール部材の内面側、すなわち発射流路外に配設されるので、取付部とレール部材との接触により発射流路内に傷が付いてしまう心配がない。
そのため、戻り球防止手段が邪魔で発射流路から遊技領域へと飛び出す遊技球が安定せずムラ飛びを起こし易くなる等の問題や、発射流路内の傷が原因で発射流路から遊技領域へと飛び出す遊技球が安定せずムラ飛びを起こし易くなる等の問題を回避でき、より安定した遊技球の遊技領域への飛び出しが可能となる。
前記戻り球防止手段は、前記発射流路の先端出口部分の前記遊技盤側と前記透明部材側とのそれぞれを覆うベース部材を備え、
前記戻り球防止弁は、前記ベース部材に設けられていることを特徴とする。
前記取付部は、前記外レール部材の外面側に配設されるように前記ベース部材に設けられ、
前記ベース部材は、前記発射流路の先端出口部分の前記遊技盤側を覆う第1ベース本体部と、前記発射流路の先端出口部分の前記透明部材側を覆う第2ベース本体部と、前記内レール部材の内面側に配設され、当該第1ベース本体部と当該第2ベース本体部とを連結する連結部と、を備え、
前記連結部は、当該連結部の特定部位に配設され、内側に鋭利な刃部が設けられた切欠部を備えることを特徴とする。
また、鋭利な刃部が切欠部の内側に設けられているので、遊技機の清掃やメンテナンスを行う者(遊技店の店員等)の手等を刃部で傷付けてしまう心配がない。
前記切欠部は、先端部が前記透明部材側に向けて屈曲したスリット状に形成され、当該先端部に前記鋭利な刃部が設けられていることを特徴とする。
前記一対の戻り球防止弁は、前記遊技領域から逆戻りする遊技球を当該一対の戻り球防止弁同士の中間へと誘導可能となるように、先端部が折り曲げられていることを特徴とする。
前記戻り球防止手段は、一枚の金属板を塑性加工することによって形成されていることを特徴とする。
また、戻り球防止手段が複数の部材で形成されていると、当該戻り球防止手段を正しい取り付け位置に装着する際等に、当該戻り球防止手段を形成する一部の部材がずれたり外れたりして、戻り球防止手段の装着等が行い難いという問題が生じる場合があるが、戻り球防止手段は一枚の金属板で形成されているので、このような問題を生じることがない。
図1は、本発明の実施形態の遊技機の説明図である。
図2は、本実施形態の遊技盤30の正面斜視図である。
これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
即ち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
また、一括表示装置には、図示は省略するが、普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)、LEDランプ4つで構成された特図1変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図1保留表示器及び特図2変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図2保留表示器、LEDランプ2つで構成された普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の普図保留表示器、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示器、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示器、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する高確率報知器、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド数表示器が設けられている。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置の始動入賞数報知用の普図保留表示器に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置の始動入賞数報知用の特図1、特図2保留表示器に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても表示される。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、第1特図表示器若しくは第2特図表示器の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様も特別結果態様となる。
また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。即ち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が15R確変当りや2R確変当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。
また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別情報を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b,37bを所定時間(例えば、0.3秒間)前述のように開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶をRAM111C等に記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
例えば、この特図変動表示ゲームの結果として、第1特図表示器もしくは第2特図表示器の表示態様が特別結果態様(例えば「7」)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。
そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は0.5秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、第1特図表示器や第2特図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
この確変状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態(高確率状態)である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行う。具体的には、時短状態においては、前述の普図変動表示ゲームの実行時間が第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間が通常状態の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御される(例えば、0.3秒が1.7秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数が1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定される。
なお、普図変動表示ゲームの実行時間を第2の変動表示時間(例えば、1秒)とする制御と、普通変動入賞装置37の開放態様を開放時間が第2開放時間(例えば、1.7秒)とし、且つ、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第2開放回数(例えば、3回)とする制御は、何れか一方のみを行っても良いし、両方を行っても良い。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御してもよい。
これにより、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
遊技機10は、図2や図5や図6に示すように、発射制御装置210(図3参照)によって制御される打球発射装置(発射装置)により弾発された遊技球を遊技領域32内に案内する円弧状の発射流路Rを有している。この発射流路Rは、遊技領域32を区画する内レール部材31bの外面と、当該内レール部材31bの外側に配設された外レール部材31aの内面との間に形成されている。
そして、遊技機10は、発射流路Rの先端出口部分に戻り球防止手段80を備えている。
具体的には、戻り球防止手段80は、図7(A)〜(E)や図8(A),(B)や図9(A),(B)に示すように、常態において発射流路Rを塞ぐ方向に各々延出して観音開き状に開閉可能な一対の戻り球防止弁81,81と、当該戻り球防止手段80を発射流路Rの先端出口部分に取り付けるための取付部82,82と、戻り球防止弁81,81及び取付部82,82が設けられたベース部材83とを備えて構成される。
なお、図7〜図13では、便宜上、実際よりも厚みのある金属板で形成された戻り球防止手段80を図示しているが、戻り球防止手段80を形成する金属板の厚さは、実際は0.1mm前後である。
具体的には、ベース部材83は、図7(A)〜(E)や図8(A),(B)や図9(A),(B)に示すように、発射流路Rの先端出口部分の遊技盤30側を覆う略平行四辺形状の第1ベース本体部83aと、発射流路Rの先端出口部分のカバーガラス14側を覆う略平行四辺形状の第2ベース本体部83bと、当該第1ベース本体部83aの下端部(内レール部材31b側の端部)と当該第2ベース本体部83bの下端部(内レール部材31b側の端部)とを連結する略矩形状の連結部83cとを備えて構成される。
そして、戻り球防止手段80が発射流路Rの先端出口部分に正しく取り付けられた状態において、連結部83cの上面(発射流路R側の面)と、内レール部材31bの内面とが略当接するように、第1ベース本体部83aの下端部(内レール部材31b側の端部)と、第2ベース本体部83bの下端部(内レール部材31b側の端部)とは、発射流路Rの先端出口部分における内レール部材31bの傾斜に略沿っている。
具体的には、図7(A)〜(E)や図8(A),(B)や図9(A),(B)に示すように、取付部82,82のうちの一方は、ベース部材83を構成する第1ベース本体部83aの上端部(外レール部材31a側の端部)から前方(カバーガラス14の方)へ突出するように設けられている。また、取付部82,82のうちの他方は、ベース部材83を構成する第2ベース本体部83bの上端部(外レール部材31a側の端部)から後方(遊技盤30の方)へ突出するように設けられている。
そして、戻り球防止手段80が発射流路Rの先端出口部分に正しく取り付けられた状態において、取付部82,82の下面(発射流路R側の面)と、外レール部材31aの外面とが略当接するように、第1ベース本体部83aの上端部(外レール部材31a側の端部)と、第2ベース本体部83bの上端部(外レール部材31a側の端部)とは、発射流路Rの先端出口部分における外レール部材31aの傾斜に略沿っている。
すなわち、戻り球防止手段80は、取付部82,82によって外レール部材31aにぶら下がるようにして、発射流路Rの先端出口部分に取り付けられる。
したがって、取付部82,82の互いに対向する先端同士の離間間隔は、戻り球防止手段80を発射流路Rの先端出口部分に取り付ける工程が行い易く、かつ、戻り球防止手段80を正しい取り付け位置に固定した状態を安定的に維持できる間隔に設定されている。
具体的には、図7(A)〜(E)や図8(A),(B)や図9(A),(B)に示すように、戻り球防止弁81,81のうちの一方は、ベース部材83を構成する第1ベース本体部83aの右端部(遊技領域32側の端部)から前方(カバーガラス14の方)右側へ突出するように設けられている。また、戻り球防止弁81,81のうちの他方は、ベース部材83を構成する第2ベース本体部83bの右端部(遊技領域32側の端部)から後方(遊技盤30の方)右側へ突出するように設けられている。
すなわち、一対の戻り球防止弁81,81は、一方が遊技盤30側からカバーガラス14側へ、他方がカバーガラス14側から遊技盤30側へと延出している。
そして、発射流路Rから遊技領域32へと飛び出す遊技球は、戻り球防止弁81,81を押しのけるように弾性変形させることによって、戻り球防止手段80を通過する。一方、遊技球は、遊技領域32から発射流路Rへと戻ろうとすると戻り球防止弁81,81に衝突し、これにより、戻り球防止弁81,81は弾性変形して発射流路Rを閉鎖する。このようにして、戻り球防止手段80は、戻り球防止弁81,81が観音開きする(観音開き状に開放する)ことによって、遊技球の遊技領域32への飛び出しを可能にし、戻り球防止弁81,81が観音開き状に閉鎖することによって、遊技球の発射流路Rへの逆戻りを防止している。
したがって、戻り球防止弁81,81が、常態において遊技機10の前後方向に対して略同角度で延出しているので、遊技盤30とカバーガラス14とのちょうど真ん中あたりに遊技球を飛び出させることができる。そのため、より安定した遊技球の遊技領域32への飛び出しが可能となる。
また、戻り球防止弁81,81が、常態において当該戻り球防止弁81,81の基端部よりも先端部の方が右側(遊技領域32側)に位置するように延出しているので、常態において基端部よりも先端部の方が左側(発射流路R側)に位置するように延出している場合や、常態において基端部の位置と先端部の位置とが遊技機10の左右方向で略一致するように延出している場合(戻り球防止弁81,81が遊技機10の前後方向に略沿うように延出している場合)と比較して、戻り球防止弁81,81を押しのけるように弾性変形させるために必要な力が小さくて済むので、特に遊技球を遊技領域32の左側に発射したい場合(いわゆる弱打ちをしたい場合)に、遊技球の発射調整が行い易くなる。すなわち、遊技の際に最も重要な遊技球の発射調整が行い易くなる。
なお、「少なくとも常態において互いに接触しない」には、戻り球防止弁81,81の常態時及び閉鎖時に互いに接触しない場合と、戻り球防止弁81,81の常態時では互いに接触しないが戻り球防止弁81,81の閉鎖時には互いに接触する場合との両方が含まれるが、戻り球防止弁81の傷付き防止等の観点から、常態時及び閉鎖時に互いに接触しない方が好ましい。
また、一対の戻り球防止弁81,81は少なくとも常態において互いに接触しないようにそれぞれの長さが設定されているので、常態において一対の戻り球防止弁が互いに接触する長さで延出している場合や、戻り球防止手段が有する戻り球防止弁が1枚だけである場合と比較して、戻り球防止弁81の長さを短くすることが可能となる。したがって、戻り球防止弁81の長さが短い分、戻り球防止弁81の耐久性が向上する。また、戻り球防止弁81の長さが短い分、戻り球防止弁81を押しのけるように弾性変形させるために必要な力が小さくて済むので、特に遊技球を遊技領域32の左側に発射したい場合(いわゆる弱打ちをしたい場合)等に、遊技球の発射調整が行い易くなる。すなわち、遊技の際に最も重要な遊技球の発射調整が行い易くなる。
また、取付部82,82が外レール部材31aの外面側及び/又は内レール部材31bの内面側、すなわち発射流路R外に配設されるので、取付部82,82と発射流路Rを形成する部材(外レール部材31a又は内レール部材31b)との接触により発射流路R内に傷が付いてしまう心配がない。
そのため、戻り球防止手段80が邪魔で発射流路Rから遊技領域32へと飛び出す遊技球が安定せずムラ飛びを起こし易くなる等の問題や、発射流路R内の傷が原因で発射流路Rから遊技領域32へと飛び出す遊技球が安定せずムラ飛びを起こし易くなる等の問題を回避でき、より安定した遊技球の遊技領域32への飛び出しが可能となる。
また、戻り球防止手段が複数の部材で形成されていると、当該戻り球防止手段を正しい取り付け位置に装着する際等に、当該戻り球防止手段を形成する一部の部材がずれたり外れたりして、戻り球防止手段の装着等が行い難いという問題が生じる場合があるが、戻り球防止手段80は一枚の金属板で形成されているので、このような問題を生じることがない。
次に、上記実施形態の変形例1について説明する。
戻り球防止手段80が備える戻り球防止弁81,81の形状は、上記実施形態のものに限定されるものではなく、発射流路Rを塞ぐ方向に各々延出して観音開き状に開閉可能であれば任意である。具体的には、例えば、図10(A)〜(C)に示す戻り球防止手段80Aのように、先端部が折れ曲がった一対の戻り球防止弁81A,81Aを備えるように構成することも可能である。
したがって、一対の戻り球防止弁81A,81Aは、遊技領域32から逆戻りする遊技球を当該一対の戻り球防止弁81A,81A同士の中間へと誘導可能なので、遊技領域32から発射流路Rへと戻ろうとする遊技球からの衝撃の偏りを緩和することが可能となる。したがって、一対の戻り球防止弁81A,81のうち何れか一方のみが変形してしまう等の虞を回避することが可能となる。
なお、一対の戻り球防止弁81A,81Aの形状は、図10に示すものに限定されるものではなく、遊技領域32から逆戻りする遊技球を当該一対の戻り球防止弁81A,81A同士の中間へと誘導可能な形状であれば任意である。
次に、上記実施形態の変形例2について説明する。
戻り球防止手段80の固定の仕方は、上記実施形態のものに限定されるものではなく、戻り球防止手段80を正しい取り付け位置に固定でき、かつ当該固定した状態を安定的に維持可能であれば任意である。具体的には、例えば、図11(A)〜(C)に示す戻り球防止手段80Bのように、突起部84と固定部85との双方(或いは、何れか一方のみであってもよい。)を備えるように構成することも可能である。
一方、図示は省略するが、遊技盤30のうち、戻り球防止手段80Bが発射流路Rの先端出口部分に正しく取り付けられた状態において突起部84に対応する位置には、当該突起部84と係合可能な係合部が設けられている。
そして、遊技盤30に設けられた当該係合部に、突起部84を係合させることによって、戻り球防止手段80Bを正しい取り付け位置に固定すれば、当該固定状態をより安定的に維持することが可能となる。
なお、突起部84を、取付部82の先端部に配設するように構成したが、これに限定されるものではなく、突起部84の配設位置は任意である。
一方、図示は省略するが、遊技盤30のうち、戻り球防止手段80が発射流路Rの先端出口部分に正しく取り付けられた状態において固定部85のネジ孔85aに対応する位置には、当該ネジ孔85aに挿通されたネジと螺合可能なネジ受け部が設けられている。
そして、遊技盤30に設けられた当該ネジ受け部に、固定部85のネジ孔85aに挿通されたネジを螺合させることによって、戻り球防止手段80Bを正しい取り付け位置に固定すれば、当該固定状態をより安定的に維持することが可能となる。
また、固定部85を、ベース部材83の底面部のうち後側部分に配設するように構成したが、これに限定されるものではなく、固定部85の配設位置は任意である。
したがって、戻り球防止手段80Bを正しい取り付け位置に固定した状態をより安定的に維持することが可能となる。
したがって、戻り球防止手段80Bを正しい取り付け位置に固定した状態をより安定的に維持することが可能となる。
次に、上記実施形態の変形例3について説明する。
近年では、テグスと呼ばれる釣り糸等を遊技球に巻き付け、糸が巻き付けられた遊技球を遊技領域に発射し、その遊技球を磁石により誘導して入賞口に入賞させた後に、遊技球に巻き付けた糸を操作して遊技球を球検出センサの検出領域内で上下させて何度もセンシングさせ、出球を獲得するような不正(いわゆる釣り糸ゴト)が発生している。
そこで、例えば、図12(A),(B)に示す戻り球防止手段80Cや、図13(A),(B)に示すような戻り球防止手段80Dのように、遊技球の巻き付けられた糸を切断することが可能な鋭利な刃部86aが内側に設けられた切欠部86を備えるように構成することも可能である。
なお、図12では、切欠部86を、ベース部材83の連結部83cのうち右側部分に配設するように構成したが、これに限定されるものではなく、切欠部86の配設位置は任意である。
また、突出部86bを、ベース部材83の底面部のうち右側部分に配設するように構成したが、これに限定されるものではなく、鋭利な刃部86aが内側に設けられた切欠部86を有する突出部86bの配設位置は任意である。
また、図12および図13では、切欠部86を、先端部がカバーガラス14側に向けて屈曲したスリット状に形成するように構成したが、これに限定されるものではなく、切欠部86の形状は任意である。
したがって、戻り球防止手段80C,80Dは内側に鋭利な刃部86aが設けられた切欠部86を備えているので、例えば、遊技球に糸を巻き付けて行う不正(いわゆる釣り糸ゴト)が行われて、遊技球が磁石により誘導されている際等に、当該糸を鋭利な刃部86aで切断することが可能となる。そのため、釣り糸ゴト等の不正を抑制することが可能となる。
また、鋭利な刃部86aが切欠部86の内側に設けられているので、遊技機10の清掃やメンテナンスを行う者(遊技店の店員等)の手等を刃部86aで傷付けてしまう心配がない。
したがって、切欠部86は先端部がカバーガラス14側に向けて屈曲したスリット状に形成され、当該先端部に鋭利な刃部86aが設けられているので、例えば、遊技球に糸を巻き付けて行う不正(いわゆる釣り糸ゴト)が行われて、遊技球が磁石により誘導されている際等に、当該糸を鋭利な刃部86aで的確に切断することが可能となる。すなわち、遊技球は磁石によりカバーガラス14側にくっついた状態で誘導されるので、当該遊技球に巻き付けられた糸は、先端部がカバーガラス14側に向けて屈曲したスリット状に形成された切欠部86に引っ掛かり易い。そのため、当該先端部に設けられた鋭利な刃部86aで当該糸を的確に切断できるので、釣り糸ゴト等の不正を抑制することが可能となる。
また、上記実施形態では、戻り球防止手段80を、一枚の金属板を塑性加工することによって形成するように構成したが、これに限定されるものではない。例えば、戻り球防止弁81,81や取付部82,82、ベース部材83などをそれぞれ別の金属板等で形成し、これらを接合することによって、戻り球防止手段80を形成するように構成することも可能である。各変形例においても同様である。
14 カバーガラス(透明部材)
30 遊技盤
31a 外レール部材
31b 内レール部材
32 遊技領域
80,80A,80B,80C,80D 戻り球防止手段
81,81A 戻り球防止弁
82 取付部
83 ベース部材
83a 第1ベース本体部
83b 第2ベース本体部
83c 連結部
86 切欠部
86a 刃部
R 発射流路
Claims (8)
- 前面側に遊技領域が形成された遊技盤と、前記遊技領域の前面を覆う透明部材と、発射装置により弾発された遊技球を前記遊技領域内に案内する発射流路と、を有し、当該発射流路の先端出口部分に戻り球防止手段を備えた遊技機において、
前記戻り球防止手段は、常態において前記発射流路を塞ぐ方向に各々延出して観音開き状に開閉可能な一対の戻り球防止弁を備えることを特徴とする遊技機。 - 前記一対の戻り球防止弁は、一方が前記遊技盤側から前記透明部材側へ、他方が前記透明部材側から前記遊技盤側へと延出するとともに、常態において遊技機の前後方向に対して略同角度で延出し、かつ、互いに接触しないようにそれぞれの長さが設定されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記戻り球防止手段は、当該戻り球防止手段を前記発射流路の先端出口部分に取り付けるための取付部を備え、
前記遊技盤は、前記遊技領域を区画する内レール部材と、当該内レール部材の外側に配設された外レール部材と、を備え、
前記発射流路は、前記内レール部材の外面と、前記外レール部材の内面と、の間に形成され、
前記取付部は、前記外レール部材の外面側及び/又は前記内レール部材の内面側に配設されることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。 - 前記戻り球防止手段は、前記発射流路の先端出口部分の前記遊技盤側と前記透明部材側とのそれぞれを覆うベース部材を備え、
前記戻り球防止弁は、前記ベース部材に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。 - 前記取付部は、前記外レール部材の外面側に配設されるように前記ベース部材に設けられ、
前記ベース部材は、前記発射流路の先端出口部分の前記遊技盤側を覆う第1ベース本体部と、前記発射流路の先端出口部分の前記透明部材側を覆う第2ベース本体部と、前記内レール部材の内面側に配設され、当該第1ベース本体部と当該第2ベース本体部とを連結する連結部と、を備え、
前記連結部は、当該連結部の特定部位に配設され、内側に鋭利な刃部が設けられた切欠部を備えることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。 - 前記切欠部は、先端部が前記透明部材側に向けて屈曲したスリット状に形成され、当該先端部に前記鋭利な刃部が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
- 前記一対の戻り球防止弁は、前記遊技領域から逆戻りする遊技球を当該一対の戻り球防止弁同士の中間へと誘導可能となるように、先端部が折り曲げられていることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の遊技機。
- 前記戻り球防止手段は、一枚の金属板を塑性加工することによって形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項に記載の遊技機。
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