JP2012213707A - 焼却灰の処理方法 - Google Patents

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一成 加茂
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Abstract

【課題】本発明の主たる課題は、無機有害成分の溶出量を低減することができ、かつ同時に焼却灰の飛散防止を図る技術を提供することである。本発明は、焼却灰を原料とする有用材料を提供することもその目的である。
【解決手段】本発明によって、焼却灰100重量部に対して5〜26重量部の水を添加し、混練して処理物を得ることを含む、焼却灰の処理方法が提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は、焼却灰を処理する方法に関する。特に本発明の処理方法を適用することにより、フッ素や六価クロム等の無機有害成分が焼却灰から溶出することを抑制でき、かつ同時に焼却灰の飛散防止も図ることができる。また、本発明によれば、被処理物である焼却灰の吸水性が維持された処理物が得られるため、処理物を高い吸水性を持つ吸水材などとして利用できる。
近年、環境保全の観点から、産業廃棄物の削減が強く求められている。産業廃棄物の削減は、発電や廃棄物焼却等を行っている全ての企業及び自治体に対する要請であり、紙・パルプ業界もその例外ではない。
このような状況の中、焼却灰の取り扱いが大きな社会問題となっている。現在、焼却灰は、その一部が、セメント原料や製鉄用酸化防止剤、混和剤などの再生材料として有効利用されているが、残りは産業廃棄物として埋め立てられることが多い。再利用があまり進んでいない原因として、焼却灰は土壌汚染対策法施行規則(平成十四年環境省令第二十九号)第五条第三項第四号の規定に基づき定められた土壌環境基準(環境省告示第十八号、改正環境省告示第四十八号)に挙げられている有害成分の溶出量が基準値を超過することが多いことがある。上記有害成分のうち、有機物有害成分は焼却時に分解されるため、焼却灰ではほとんどの場合問題とはならないが、フッ素、ほう素、六価クロム、鉛をはじめとする無機物有害成分の溶出量は基準を超過することが多い。有害成分溶出量が土壌環境基準値を超過している場合、その焼却灰は土壌に施用することができず、再利用を図る上で大きな障壁となっている。
また、ほとんどの場合、焼却灰は細かい固体状の粉末であり、取り扱う上で粉塵としての注意も要する。排出や輸送を行う際に、粉塵飛散防止を図るため焼却灰に水分を添加することが一般に行われているが、水分を添加した焼却灰を大気中に放置しておくと、添加された水分が焼却灰中のカルシウム分と反応して水酸化カルシウムが形成され、この水酸化カルシウムが大気中の二酸化炭素と反応することにより炭酸カルシウムとなるため、焼却灰の溶出pHが低下し、結果として六価クロムの溶出量が増大する。また、多量の水分添加により焼却灰の吸水性が低下してしまうため、焼却灰の優れた吸水性を生かして吸水性製品として再利用する際に再利用製品の性能が低下するという問題もある。
土壌汚染対策法に規定される土壌環境基準を満足すべく、被汚染物に何らかの不溶化剤を添加して有害成分溶出量の低下を図る技術は、これまでに数多く検討され、特許出願もなされている。特許文献1には、6価クロム汚染土壌をポリフェノールおよびリン酸またはリン酸塩と接触させることによる、汚染土壌の処理方法が開示されている。また、特許文献2には、有機塩素化合物により汚染され、重金属類を含む汚染物に、酸化剤として過流酸塩を添加した後に還元剤を添加することを特徴とする化学物質による汚染の浄化方法が開示されている。
特開平10−085716号公報 特開2004−337777号公報(特許第4095490号公報)
本発明の主たる課題は、有害物質を含む廃棄物、特に焼却灰を有効かつ簡便に処理する方法を提供することである。特に、焼却灰に含まれるフッ素や六価クロム等の無機有害成分の溶出量を低減し、かつ同時に焼却灰の飛散防止も図ることのできる技術を開発することを目的とする。さらに、本発明は、被処理物である焼却灰の吸水性を損なわないように処理を行うことによって、吸水性材料などとしても利用できるような、付加価値のある処理物を得ることも目的とする。
本発明によって、焼却灰を有効かつ簡便に処理する方法が提供される。また、本発明の処理方法によれば、焼却灰を原料として、吸水材などとして有用な処理物を得ることができる。
具体的には、本発明によって、焼却灰100重量部に対して5〜26重量部の水を添加し、混練して処理物を得ることを含む、焼却灰の処理方法が提供される。本発明において原料の焼却灰としては、製紙スラッジ、石炭、紙を含む廃棄物、バイオマス燃料、木屑、RPF(産業系廃プラスチック・古紙類固形燃料)、廃タイヤ、汚泥燃料、複合燃料からなる群より選択される1種以上を含んでなる原料から得られる焼却灰を使用することができる。焼却灰の原料としては、主に製紙スラッジ、紙を含む廃棄物、バイオマス燃料が好ましく、主に製紙スラッジが特に好ましい。また、本発明においては、得られた処理物をさらに風乾してもよい。
また、上記処理方法によって得られた処理物は、吸収性が良好であるため、本発明の処理方法によって、吸収材などとして有用な付加価値のある処理物を製造することができる。
さらに、別の観点から本発明は、焼却灰の飛散抑制方法、焼却灰から有害物質の溶出を抑制する方法である。
本発明により、有害物質を含む廃棄物である焼却灰を効率的かつ簡便に処理する方法が提供される。特に本発明によれば、焼却灰に含まれるフッ素や六価クロム等の無機有害成分の溶出を抑制し、かつ同時に焼却灰の飛散防止を図ることもできる。また本発明によれば、吸水性材料などとしても利用できるような付加価値のある処理物を、焼却灰を原料として製造することができる。本発明においては、特に薬品または薬剤を使用しなくても、添加する水分量を調整するのみの比較的シンプルな工程で、焼却灰の処理を完結させることができる。
以下、本発明について詳細を記載する。本発明においては、焼却灰100重量部に対して5〜26重量部の水を添加し、混練して処理物を得る。
本発明において「焼却灰」は、原料に対して高温で熱処理を施した後に残る灰(固形分)を意味する。焼却灰の原料は特に制限されないが、製紙スラッジ、石炭、紙を含む廃棄物、バイオマス燃料、木屑、RPF(産業系廃プラスチック・古紙類固形燃料)、廃タイヤ、汚泥燃料、複合燃料からなる群より選択される1種以上を含んでなる原料を使用することができる。本発明においては、上記の灰の原料のうち、製紙スラッジおよび/または紙を含む廃棄物および/またはバイオマス燃料を原料とする焼却灰を使用することが好ましく、製紙スラッジおよび/またはバイオマス燃料を原料とする焼却灰を使用することがより好ましく、製紙スラッジを原料とする焼却灰を使用することが特に好ましい。
本発明においては、上記原料に加えて助燃材を併用して焼却灰を得ることができ、例えば重油、灯油、石油、石炭、天然ガス、液化天然ガス、液化石油ガス、都市ガス、パルプ工程廃液などの、当技術分野で周知の燃料を加えてもよい。
上記原料に対して熱処理を施す熱処理工程は、当技術分野で周知のあらゆる燃焼装置を使用して行うことができる。燃焼装置の形式、大きさなども特に制限されないが、例えば、焼却炉、ボイラーなどを好適に挙げることができ、流動床式の燃焼装置が好ましい。
上記の熱処理を施す際の温度は当業者が任意に決めることができ、500〜1500℃の範囲が好ましく、600〜1200℃の範囲がより好ましく、700〜1000℃の範囲が最も好ましい。また、上記熱処理の時間も適宜選択することができ、燃焼装置における原料の平均滞留時間は、1時間以内が好ましく、30分間以内がより好ましく、10分間以内がさらに好ましい。
このようにして得られた焼却灰に対し、本発明の処理方法では、特定量の水を添加する。本発明においては、水の添加前に、焼却灰に何らかの処理を行うこともできる。例えば、本発明の目的を損なわない範囲において、粉砕、破砕、解砕、分級、再燃焼、再乾燥、磁力選別などの前処理を、当業者に周知のあらゆる適切な装置を用いて、焼却灰に対して行うこともできる。別法として、熱処理された焼却灰に何らかの前処理を行わずに、そのまま本発明に利用することもでき、消費エネルギー及びコストの観点から、前処理を行わないことが好ましい。
本発明では焼却灰に対して特定量の水を添加するが、水の例として、純水、蒸留水、水道水、工業用水、雨水、地下水等の比較的不純物が少ない水、および、何らかの物質が含有されてなる溶液、水性懸濁液、水性スラリーが含まれる。本発明においては、水によって焼却灰の飛散が防止され、また、水を添加して後述する混練処理を行うことによって有害成分の溶出が効率的に抑制される。
焼却灰に水分を添加する工程は、当技術分野で周知のあらゆる水分添加装置を用いて行うことができる。水分添加装置の例として、撹拌機、混合機、混練機、一軸混練機、二軸混練機、造粒機、ミキサーなどが挙げられるが、焼却灰と水分がある程度均一に混合されればよく、適当な装置はこれらに限られるものではない。
水分を添加する際に、上記の添加装置をはじめとする添加装置を運転する条件は、それぞれの装置に応じて任意に定めることができる。制御可能な運転条件としては、回転速度、焼却灰の投入速度およびタイミング、水分の投入速度及びタイミング、水分の添加方法、運転時間が挙げられる。当業者であれば、それぞれの工程において望ましい運転条件を、特別な制限無く決定することができる。
上記の水分の添加方法も、当技術分野で知られているあらゆる適切な方法を使用することができる。水分の添加方法の例として、例えば定量ポンプ、ローラーポンプ、チューブポンプ、モーノポンプ、自動計量装置付きポンプ、自動流量装置付きポンプなどの方法が挙げられるが、適当な方法はこれらに限られるものではない。
本発明の一態様において、焼却灰と水分を、水分添加装置内に同時に導入することもできる。この場合、焼却灰が連続的に水分添加装置内に導入されることもできる。同時に、水分が連続的に水分添加装置内に導入されることもできる。工程の効率および均一化の点から、焼却灰が自動的に計量されながら水分添加装置内に所定の量ずつ導入され、水分の添加量も灰の添加量に応じて、自動的に計算され計量されながら、水分添加装置内に所定の量ずつ導入されることが好ましい。
本発明において、焼却灰に添加する水分量を灰100重量部に対して5重量部以上26重量部以下に調整する。したがって、処理に供される焼却灰の量に対応して、添加されるべき水分の量が決定されるが、水分は全量を1回で添加してもよく、複数回に分けて添加してもよく、連続的に添加してもよい。水分を複数回に分けて添加する場合、各添加での水分添加量は必ずしも均一でなくてもよく、添加ごとに異なる量を添加することもできる。水分を連続的に添加する場合、水分の添加速度は途中で異なっていてもよく、必ずしも添加開始から添加終了まで一定の流量で添加し続けなければならないわけではない。同様に、水分を連続的に添加する場合においても、添加を一時的に中断することもでき、工程の必要に応じて任意のタイミングで添加を再開することもできる。
焼却灰に添加する水分量が灰100重量部に対して5重量部未満であると、灰に水分を添加する本来の目的の一つである飛散性の防止が十分に達成されない。焼却灰に添加する水分量が灰100重量部に対して26重量部を越えると、焼却灰自体が多量の水分を含むこととなって焼却灰の吸水性が失われてしまい、得られた処理物を吸水材などに利用することが困難となることがある。また、水分を多く添加した焼却灰においては六価クロムの溶出量が多くなる傾向がある。
焼却灰に水分を添加した後、確認のために焼却灰の含有水分量を計測することが好ましい。焼却灰の含有水分計測の方法は、当業者に周知のあらゆる方法を利用することができる。例として、近赤外線水分計、オンライン水分計、光学式水分計、非接触水分計および、赤外線水分計、ハロゲン水分計などの加熱式水分計を利用することができるが、測定手段はこれらに限定されない。
焼却灰に水分を添加した後に、後処理工程として、本発明の目的および範囲を損なわない限りにおいて、何らかの処理を施してもよい。後処理工程の一例として、養生(灰を袋および箱等に入れて保管すること)、風乾(灰を空気中に曝して保管すること)、乾燥および分級などが含まれるが、これらに限定されるものでもなく、後処理工程を何ら行わないことも可能である。これらの後処理の期間は特に制限されないが、10時間〜5日間が好ましく、1〜3日間がより好ましい。
本発明の一態様である焼却灰の処理方法は、上述の通り、灰に水分を添加する工程のみにおいて完結するものである。上記の工程において、添加する水分量を灰100重量部に対して5重量部以上26重量部以下に調整することが、本発明の主眼である。
また、本発明の別の態様において、上記の水分に、焼却灰に含まれる有害成分を不溶化、固定化させる効果のある材料を添加してもよい。上記の材料は、亜硫酸ナトリウムもしくは亜硫酸水素ナトリウムまたはこれらの化合物、リン酸もしくはリン酸化合物、金属硫酸塩もしくは金属硫酸塩化合物、有機酸もしくは有機酸塩、既知の還元剤の全て、あるいは、例えば酸化カルシウム、水酸化カルシウム、亜硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウムなどのカルシウム系材料が例として挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記の薬品は、予め水に加えて水溶液または懸濁液とし、これを焼却灰に添加することもできる。この場合、これらの薬品を水分と混合させる方法は当業者に周知のあらゆる方法を使用することができ、一例として撹拌機、混合機、ホモミキサー、スターラー、アジテーターなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの薬品は予め水に加えずに、焼却灰に水分が添加される前または後に、水分とは別に灰に添加されるようにすることもできる。
本発明によって得られる処理物は、吸水性が良好であり、それ自体有用なものである。本発明の処理物は、その吸水性や保水性を活かして、例えば、吸収材、土壌改良材などの用途に特に好適に使用することができる。本発明によれば、廃棄物である焼却灰を原料として有用材料を製造することができるため、廃棄物削減、地球環境保全の観点からも好適である。
以下、本発明を実施するために好適な手順の例を記載するが、本発明は以下の例に何ら限定されるものではない。すなわち、本発明は、以下の実施例に記載する具体的な方法、プロセス、手順、工程、装置、機器、材料、資材、薬品に限定されるものではなく、本発明の目的を損ねない範囲において種々の変更を行うことができる。
なお、特に記載しない場合、本明細書において部や%は重量基準であり、数値範囲はその端点を含むものである。
<試験方法>
・溶出試験
環境省告示第18号に準拠し、処理物からの有害物質の溶出を試験した。フッ素はイオンクロマトグラフィーにて、ホウ素、全クロム、六価クロム、鉛はICP発光分光分析にて測定した。なお、溶出量基準は、フッ素0.8mg/L以下、ホウ素1mg/L以下、六価クロム0.05mg/L以下、鉛0.01mg/L以下である。
・飛散性
試料50gを入れたビーカーを実験台上に置き、ビーカー上の30cmから通常の業務用掃除機でこれを吸引し、吸引された試料量とビーカーに残った試料量から飛散性を4段階で相対評価した。飛散しづらい方から順に◎、○、△、×の順で評点を付した。
・吸水性
試料10gを入れたビーカーに、100mlの水を加え、1時間経過したのちに試料を常温常圧で自然濾過した。濾過された水の重量と、試料が水を吸収して増加した重量から、吸水性を4段階で相対評価した。吸水性が高いほうから順に◎、○、△、×の順で評点を付した。
製紙工場における脱墨フロスおよび流失繊維を主体とする廃棄物(以下「ペーパースラッジ」と呼ぶ)を、燃焼温度850℃、平均滞留時間が10秒未満の条件でペーパースラッジ用流動床炉にて燃焼させた。この燃焼は、廃棄物の減容化ならびに蒸気および熱エネルギーの回収を目的とするものである。
得られた燃焼残渣(焼却灰)はバグフィルタに捕集された後、貯蔵サイロ内へ移送された。移送された灰を取り出し、以下の処理に供した。
二軸混練機にて上記焼却灰100重量部に対して22部の量の水を添加し、混練して処理物を得た。得られた処理物を3日間風乾し、風乾前後の処理物について有害物質の溶出試験を行った。
実施例1において、水の添加量を15部とした他は全て実施例1と同様にして焼却灰を処理し、処理物を調製した。
実施例1において、水の添加量を7部とした他は全て実施例1と同様にして焼却灰を処理し、処理物を調製した。
比較例1
実施例1において、貯蔵サイロから取り出した灰をそのまま試料とした。
比較例2
実施例1において、水の添加量を30部とした他は全て実施例1と同様にして焼却灰を処理し、処理物を調製した。
比較例3
実施例1において、水の添加量を3部とした他は全て実施例1と同様にして焼却灰を処理し、処理物を調製した。
Figure 2012213707
得られた処理物の評価結果を表1に示す。水分添加量を7〜22部とした実施例1〜3においては、飛散性および吸水性が良好であった。殊に実施例1はきわめて飛散しづらく、例えば飛散が深刻な問題となり得る都市部においての使用に好適であると考えられる。また実施例3はきわめて吸水性が高く、吸水材としての性能が非常に優れていた。
一方、比較例1(未処理の焼却灰)および比較例3(水分を3部添加)はきわめて飛散し易く、例えば、広く屋外で実施するには不適と考えられた。また、水を30部添加した比較例2は、灰の飛散は抑制されたものの、吸水性がきわめて劣っており、吸水材として使用するには不適と考えられた。
土壌環境基準に関わる有害成分溶出量は、灰をそのまま使用した比較例1ではフッ素の溶出量が基準を大きく超過していた。これに水分を7〜22部添加した実施例1〜3では、フッ素の溶出量が基準未満となった。一方、比較例3では水分添加量が少ないため、フッ素の溶出量が基準未満までは達しなかった。比較例2では水分添加量が多すぎるため、フッ素溶出量は基準未満であるものの、風乾後に六価クロムが基準を超えて溶出していた。また全体的に、風乾を行うことにより有害成分の溶出が抑制される傾向があった。

Claims (5)

  1. 焼却灰100重量部に対して5〜26重量部の水を添加し、混練して処理物を得ることを含む、焼却灰の処理方法。
  2. 製紙スラッジ、石炭、紙を含む廃棄物、バイオマス燃料、木屑、RPF、廃タイヤ、汚泥燃料、複合燃料からなる群より選択される1種以上を含んでなる原料から得られた焼却灰を用いる、請求項1に記載の方法。
  3. 製紙スラッジを含む原料から得られた焼却灰を用いる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 得られた処理物をさらに風乾することを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかの方法により得られた処理物。
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