JP2012211513A - 圧縮機ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮機やその原動機などを収容するケース内からの排気熱の熱回収を図る。
【解決手段】圧縮機2と、この圧縮機2を駆動する原動機3と、これらを収容するケース4と、このケース4内の空気を外部へ排出するファン5と、このファン5によるケース4からの排気口15に設けられる排熱回収器6とを備える。排熱回収器6は、ケース4からの排気熱で給水を加熱する。エアクーラ10およびオイルクーラ13をケース4内に収容してもよい。排熱回収器6を通過後の水を、エアクーラ10およびオイルクーラ13に通してもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気圧縮機を備えた圧縮機ユニットに関するものである。
従来、下記特許文献1に開示されるように、圧縮機(5)とそのモータ(9)とをパッケージ(1)内に収容して、ファン(21,16)によりパッケージ内に空気を通し、モータ(9)、オイルクーラ(11)およびアフタークーラ(12)の冷却を図る装置が提案されている。
特開平10−30594号公報(段落番号0014、図1)
しかしながら、従来技術では、パッケージ内の各構成を冷却することはできるが、その排気熱は回収させておらず、無駄に捨てられている。そこで、本発明が解決しようとする課題は、圧縮機やその原動機などを収容するケース内からの排気熱の熱回収を図ることにある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、外気を吸入して吐出する圧縮機と、この圧縮機を駆動する原動機と、前記圧縮機および前記原動機を収容するケースと、このケース内の空気を外部へ排出するファンと、このファンによる前記ケースからの排気口に設けられ、前記ケースからの排気と水とを熱交換する排熱回収器とを備えることを特徴とする圧縮機ユニットである。
請求項1に記載の発明によれば、圧縮機やその原動機などを収容するケース内からの排気熱で水を加温して、排気熱の熱回収を図ることができる。
請求項2に記載の発明は、前記圧縮機から吐出される圧縮空気とその冷却水とを熱交換するエアクーラをさらに備え、前記排熱回収器は、前記ケースからの排気熱を前記エアクーラへの冷却水で回収し、前記ケースは、前記エアクーラも収容することを特徴とする請求項1に記載の圧縮機ユニットである。
請求項2に記載の発明によれば、ケースからの排気熱をエアクーラへの冷却水で回収することができる。しかも、エアクーラはケース内に収容されるので、エアクーラからの放熱も回収することができる。
請求項3に記載の発明は、前記圧縮機の潤滑油とその冷却水とを熱交換するオイルクーラをさらに備え、前記排熱回収器は、前記ケースからの排気熱を前記各クーラへの冷却水で回収し、前記ケースは、前記オイルクーラも収容することを特徴とする請求項2に記載の圧縮機ユニットである。
請求項3に記載の発明によれば、ケースからの排気熱をエアクーラおよびオイルクーラへの冷却水で回収することができる。しかも、エアクーラおよびオイルクーラはケース内に収容されるので、各クーラからの放熱も回収することができる。
請求項4に記載の発明は、前記排熱回収器、前記エアクーラおよび前記オイルクーラに設定順序で水を通して、温水を製造することを特徴とする請求項3に記載の圧縮機ユニットである。
請求項4に記載の発明によれば、圧縮熱を回収して温水を製造することができる。
請求項5に記載の発明は、前記エアクーラを通過後の圧縮空気を、水冷式のエアドライヤに通し、このエアドライヤのクーラにも水を通すことを特徴とする請求項4に記載の圧縮機ユニットである。
請求項5に記載の発明によれば、エアドライヤからも熱回収を図ることができる。
さらに、請求項6に記載の発明は、前記圧縮機ユニットに対する前記冷却水の入口温度および出口温度と、前記冷却水の通水流量とを測定して、熱回収量を算出して出力することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の圧縮機ユニットである。
請求項6に記載の発明によれば、圧縮機ユニットによる熱回収量を知ることができる。
本発明によれば、圧縮機やその原動機などを収容するケース内からの排気熱の熱回収を図ることができる。
本発明の圧縮機ユニットの一実施例を示す概略図である。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の圧縮機ユニット1の一実施例を示す概略図である。本実施例の圧縮機ユニット1は、圧縮機2と、これを駆動する原動機3と、これらを収容するケース4と、このケース4内の空気を外部へ排出するファン5と、このファン5による排気と水とを熱交換して排気熱を回収する排熱回収器6とを備える。
圧縮機2は、原動機3により駆動され、外気を吸入し圧縮して吐出する。原動機3は、特に問わないが、たとえば電動機である。
圧縮機2は、その形式を特に問わないが、本実施例では油潤滑式(給油式)である。この場合、圧縮機2からの圧縮空気は、第一送気路7を介してオイルセパレータ8へ送られ、オイルセパレータ8において潤滑油の分離除去が図られる。オイルセパレータ8にて潤滑油を除去された圧縮空気は、第二送気路9を介してエアクーラ10へ送られ、エアクーラ10において冷却を図られる。エアクーラ10にて冷却された圧縮空気は、第三送気路11を介して各種の圧縮空気利用機器(図示省略)へ送られる。エアクーラ10の出口側には、所望によりエアドライヤ(図示省略)が設置され、圧縮空気は、エアドライヤにて水分除去を図られた後、圧縮空気利用機器へ送られてもよい。
一方、オイルセパレータ8にて圧縮空気から分離された潤滑油は、適宜、第一送油路12を介してオイルクーラ13へ送られ、オイルクーラ13において冷却を図られた後、第二送油路14を介して圧縮機2へ戻される。第一送油路12と第二送油路14とをバイパス路(図示省略)で接続し、オイルセパレータ8からの潤滑油をオイルクーラ13へ送るか、オイルクーラ13を介さずにバイパス路を介して圧縮機2へ戻すかの分配割合を調整して、圧縮機2内の潤滑油を所望温度に維持することもできる。
圧縮機2、原動機3、オイルセパレータ8、エアクーラ10およびオイルクーラ13など、上述した各構成の内、少なくとも圧縮機2と原動機3とは、中空容器状のケース4内に収容される。本実施例では、圧縮機2、原動機3、オイルセパレータ8、エアクーラ10およびオイルクーラ13のすべてがケース4内に収容されるが、たとえばエアクーラ10とオイルクーラ13との内、一方または双方はケース4外に配置してもよい。
ケース4の適宜の位置には、ケース4内の空気をファン5で外部へ排出する排気口15が設けられている。ファン5やそのモータは、ケース4内に設けてもよいし、ケース4外に設けてもよい。また、ファン5は、排熱回収器6よりも空気流下流側に設けてもよいし、上流側に設けてもよい。
さらに、ケース4の排気口15には、ファン5による排気と水とを熱交換して排気熱を回収する排熱回収器6が設けられる。従って、ファン5を回転させると、ケース4内の空気は、排熱回収器6を介して排気口15から排出され、その排気熱で排熱回収器6を通る水の加温を図ることができる。なお、ケース4内への空気の流入は、ケース4の適宜の位置の給気口(図示省略)から行われる。給気口と排気口15との位置を調整することで、ケース4内の空気の流れを調整して、ケース4内の冷却と、ケース4内の各構成要素からの放熱の熱回収とを有効に図ることができる。
エアクーラ10、オイルクーラ13および排熱回収器6には、それぞれ個別にまたは適宜の順序で水が通される。たとえば、排熱回収器6を通過後の水を、エアクーラ10に通してもよく、この場合、ケース4からの排気熱をエアクーラ10への冷却水で回収することができる。また、排熱回収器6を通過後の水を、オイルクーラ13に通してもよく、この場合、ケース4からの排気熱をオイルクーラ13への冷却水で回収することができる。
さらに、排熱回収器6を通過後の水を、エアクーラ10とオイルクーラ13とに通してもよい。図示例の場合、排熱回収器6、エアクーラ10およびオイルクーラ13の順に、水が通される。但し、その流通順序は適宜に変更可能なことは上述したとおりであるし、エアクーラ10とオイルクーラ13とは直列に配置する以外に並列に配置してもよい。
その他、前述したエアドライヤ(図示省略)が水冷式の場合、このエアドライヤのクーラへも通水して、エアドライヤからの熱回収を図ることもできる。エアクーラ10、オイルクーラ13および排熱回収器6の他、エアドライヤを加えた場合も、通水順序などは適宜に設定される。
いずれにしても、排熱回収器6により、圧縮機2の圧縮熱や、原動機3や各種配管からの放熱などを回収することができる。そして、その水を、所望によりエアクーラ10やオイルクーラ13などにも通して、温水を製造することができる。この温水は、その用途を特に問わないが、たとえばボイラ(図示省略)の給水タンクへ供給して用いることができる。
本実施例の圧縮機ユニット1では、排熱回収器6、エアクーラ10およびオイルクーラ13は、給水ポンプ16により、適宜の順序で水が通されるが、その給水口には、入口水温を検出するための第一温度センサ17が設けられ、排水口には、出口水温を検出するための第二温度センサ18が設けられる。さらに、通水量を把握するために、本実施例では、給水ポンプ16の入口側に、流量センサ19が設けられる。
これにより、圧縮機ユニット1に対する入口水温および出口水温と、通水流量とが分かるので、圧縮機ユニット1による熱回収量を把握することができる。そして、その結果は、圧縮機ユニット1の表示部などに出力することで、ユーザにどの程度省エネになったかを知らせることができる。
さらに、給水温度、出湯温度、通水量の他、圧縮機2の負荷も測定して、熱回収量、想定される電力、空気量を算出してもよい。そして、熱回収量、圧縮空気単価、二酸化炭素排出量の他、熱回収しなかった場合との比較などの、各種表示や管理などを行ってもよい。
本発明の圧縮機ユニット1は、前記実施例の構成に限らず適宜変更可能である。たとえば、前記実施例では、油潤滑式(給油式)の圧縮機2に適用した例を説明したが、無潤滑式(ドライオイルフリー式)に適用することもできる。その場合も、たとえば、エアクーラ(インタークーラ,アフタークーラ)や、ギア部の潤滑油冷却用のオイルクーラへの給水を用いて、排熱回収器6にてケース4からの排気熱の回収を図ることができる。さらに、水潤滑式の圧縮機2でもよく、その場合も、たとえば、潤滑水冷却用のウォータークーラへの給水を用いて、排熱回収器6にてケース4からの排気熱の回収を図ることができる。
さらに、前記実施例では、水冷式の圧縮機2とされ、エアクーラ10およびオイルクーラ13は水で冷却されたが、これらクーラ10,13は空冷式であってもよい。その場合も、排熱回収器6において、排気熱を用いて給水を加熱することができる。また、空冷式の各クーラからの排気を排熱回収器6に通すことで、排気熱の熱回収を図ることができる。
1 圧縮機ユニット
2 圧縮機
3 原動機
4 ケース
5 ファン
6 排熱回収器
8 オイルセパレータ
10 エアクーラ
13 オイルクーラ
15 排気口
17 第一温度センサ
18 第二温度センサ
19 流量センサ

Claims (6)

  1. 外気を吸入して吐出する圧縮機と、
    この圧縮機を駆動する原動機と、
    前記圧縮機および前記原動機を収容するケースと、
    このケース内の空気を外部へ排出するファンと、
    このファンによる前記ケースからの排気口に設けられ、前記ケースからの排気と水とを熱交換する排熱回収器と
    を備えることを特徴とする圧縮機ユニット。
  2. 前記圧縮機から吐出される圧縮空気とその冷却水とを熱交換するエアクーラをさらに備え、
    前記排熱回収器は、前記ケースからの排気熱を前記エアクーラへの冷却水で回収し、
    前記ケースは、前記エアクーラも収容する
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧縮機ユニット。
  3. 前記圧縮機の潤滑油とその冷却水とを熱交換するオイルクーラをさらに備え、
    前記排熱回収器は、前記ケースからの排気熱を前記各クーラへの冷却水で回収し、
    前記ケースは、前記オイルクーラも収容する
    ことを特徴とする請求項2に記載の圧縮機ユニット。
  4. 前記排熱回収器、前記エアクーラおよび前記オイルクーラに設定順序で水を通して、温水を製造する
    ことを特徴とする請求項3に記載の圧縮機ユニット。
  5. 前記エアクーラを通過後の圧縮空気を、水冷式のエアドライヤに通し、
    このエアドライヤのクーラにも水を通す
    ことを特徴とする請求項4に記載の圧縮機ユニット。
  6. 前記圧縮機ユニットに対する前記冷却水の入口温度および出口温度と、前記冷却水の通水流量とを測定して、熱回収量を算出して出力する
    ことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の圧縮機ユニット。
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