JP2012208534A - 偏光性積層フィルム、偏光板または基材フィルム付き偏光板の製造方法、および、両面積層フィルム、両面偏光性積層フィルム、両面貼合フィルム、片面貼合フィルム - Google Patents

偏光性積層フィルム、偏光板または基材フィルム付き偏光板の製造方法、および、両面積層フィルム、両面偏光性積層フィルム、両面貼合フィルム、片面貼合フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】薄型であり、かつ、偏光性能の高い偏光板の製造工程において、延伸工程、染色後の乾燥工程、または、延伸フィルムの保存時などに発生するフィルムのカールを抑制すること。
【解決手段】本発明は、基材フィルム、および、該基材フィルムの両面に形成された偏光子層を備える両面偏光性積層フィルムの製造方法であって、上記基材フィルムの両面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成して両面積層フィルムを得る樹脂層形成工程と、上記両面積層フィルムを延伸する延伸工程と、上記延伸後の両面積層フィルムの両面における上記ポリビニルアルコール系樹脂層を二色性色素で染色し、架橋処理を施すことにより、偏光子層を形成する染色工程とをこの順で含む、両面偏光性積層フィルムの製造方法である。
【選択図】図2

Description

本発明は、偏光性積層フィルム、偏光板または基材フィルム付き偏光板の製造方法、および、両面積層フィルム、両面偏光性積層フィルム、両面貼合フィルム、片面貼合フィルムに関する。
偏光板は、液晶表示装置などの表示装置における偏光の供給素子等として広く用いられている。かかる偏光板として、従来より、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルム(偏光子層)にトリアセチルセルロースからなる保護フィルムを接着したものが使用されているが、近年、液晶表示装置のノート型パーソナルコンピュータや携帯電話などモバイル機器への展開などに伴い、薄肉軽量化が求められている。
従来は、ポリビニルアルコール系樹脂からなるフィルムを単独で延伸してから、あるいは延伸しながら、染色処理や架橋処理を施して偏光フィルムを作製し、これを保護フィルム等に積層することで偏光板を製造していたが、偏光フィルム単独での限界の厚さまでしか薄型化することができなかった。このため、基材フィルムの表面に偏光子層のポリビニルアルコール系樹脂層を設けた後、基材フィルムごとポリビニルアルコール系樹脂層を延伸し、染色・架橋工程およびその後の乾燥工程を経てポリビニルアルコール系樹脂層を偏光子層とすることで、基材フィルムと偏光子層との合計の厚さを限界まで薄くすることができ、偏光子層(偏光フィルム)としての厚さを従来よりも薄くできる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、架橋工程直後の乾燥工程において、架橋反応が著しく進行してポリビニルアルコール系樹脂層がフィルムの幅方向に収縮するという不具合が起こることがあった。この場合、フィルムを連続で生産しようとすると、基材フィルムとポリビニルアルコール系樹脂層からなる積層フィルムのポリビニルアルコール系樹脂層のみが幅方向に収縮することによって、基材フィルムごとポリビニルアルコール系樹脂層の端部が折れ込まれた状態になってしまうという問題があった。また、延伸後の積層フィルムを放置しておいた場合は、片面のポリビニルアルコール系樹脂層が吸水して伸びることにより、フィルムのカールが発生するという問題があった。
特開2000−338329号公報
上記の課題に鑑みて、本発明は、薄型であり、かつ、偏光性能の高い偏光板の製造工程において、延伸工程、染色後の乾燥工程、または、延伸フィルムの保存時などに発生するフィルムのカールを抑制することを目的とする。
本発明は、基材フィルム、および、該基材フィルムの両面に形成された偏光子層を備える両面偏光性積層フィルムの製造方法であって、
上記基材フィルムの両面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成して両面積層フィルム
を得る樹脂層形成工程と、
上記両面積層フィルムを延伸する延伸工程と、
上記延伸後の両面積層フィルムの両面における上記ポリビニルアルコール系樹脂層を二色性色素で染色し、架橋処理を施すことにより、偏光子層を形成する染色工程とをこの順で含む、両面偏光性積層フィルムの製造方法である。
上記両面積層フィルムの両面のポリビニルアルコール系樹脂層を構成する材料が、同じ材料であることが好ましい。
上記延伸後の両面積層フィルムの両面におけるポリビニルアルコール系樹脂層の厚さの差が3μm以下であることが好ましい。
上記延伸工程において、5倍超の延伸倍率で延伸することが好ましい。
上記両面偏光性積層フィルムの両面の偏光子層の各々の厚さが10μm以下であることが好ましい。
また、本発明は、偏光子層、および、該偏光子層の一方の面に形成された保護フィルムを備える偏光板の製造方法であって、
上記製造方法によって得られた両面偏光性積層フィルムの両面に、保護フィルムを貼合して両面貼合フィルムを得る保護フィルム貼合工程と、
上記両面貼合フィルムから、少なくとも1枚の上記偏光板を剥がす剥離工程とをこの順で含む、偏光板の製造方法にも関する。
上記剥離工程において、上記両面貼合フィルムの両面の2枚の偏光板を同時に剥離することが好ましい。
上記剥離工程において、上記両面貼合フィルムの一方の面の偏光板を剥離し、次いで、他方の面の偏光板を剥離することが好ましい。
また、本発明は、偏光子層、該偏光子層の一方の面に形成された保護フィルム、および、該偏光子層の一方の面に貼合された基材フィルムを備える、基材フィルム付き偏光板の製造方法であって、
上記製造方法によって得られた両面偏光性積層フィルムの両面に、保護フィルムを貼合して両面貼合フィルムを得る保護フィルム貼合工程と、
上記両面貼合フィルムから、上記基材フィルム付き偏光板を剥がす剥離工程とをこの順で含む、基材フィルム付き偏光板の製造方法にも関する。
また、本発明は、偏光子層、および、該偏光子層の一方の面に形成された保護フィルムを備える偏光板の製造方法であって、
上記製造方法によって得られた両面偏光性積層フィルムの一方の面に、保護フィルムを貼合して片面貼合フィルムを得る保護フィルム貼合工程と、
上記片面貼合フィルムから、上記偏光板を剥がす剥離工程とをこの順で含む、偏光板の製造方法にも関する。
また、本発明は、基材フィルム、および、該基材フィルムの一方の面に形成された偏光子層を備える片面偏光性積層フィルムの製造方法であって、
上記製造方法によって得られた両面偏光性積層フィルムの一方の面に、保護フィルムを貼合して片面貼合フィルムを得る保護フィルム貼合工程と、
上記片面貼合フィルムから、上記片面偏光性積層フィルムを剥がす剥離工程とをこの順で含む、片面偏光性積層フィルムの製造方法にも関する。
さらに、本発明は、基材フィルム、および、該基材フィルムの両面に形成されたポリビニルアルコール系樹脂層を備える、両面積層フィルムにも関する。
また、本発明は、基材フィルム、および、該基材フィルムの両面に形成され、配向したポリビニルアルコール系樹脂層を備える、両面積層フィルムにも関する。
また、本発明は、基材フィルム、および、該基材フィルムの両面に形成され、配向し、二色性色素が吸着したポリビニルアルコール系樹脂層を備える、両面偏光性積層フィルムにも関する。
また、本発明は、基材フィルム、および、該基材フィルムの両面に形成された偏光子層を備える両面偏光性積層フィルムと、該両面偏光性積層フィルムの両面に貼合された保護フィルムとからなる、両面貼合フィルムにも関する。
また、本発明は、基材フィルム、および、該基材フィルムの両面に形成された偏光子層を備える両面偏光性積層フィルムと、該両面偏光性積層フィルムの一方の面に貼合された保護フィルムとからなる、片面貼合フィルムにも関する。
本発明においては、基材フィルムの両面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成した状態で、延伸、染色、乾燥等の処理を施すため、偏光板等の製造工程において発生するフィルムのカールを抑制することができ、安定な生産が可能となる。
また、延伸工程、染色工程、貼合工程において、2倍の面積の(両面の)ポリビニルアルコール系樹脂層を一度に処理することができ、偏光板の生産効率が向上する。さらに、各製造工程における乾燥時に、特別な乾燥炉を使用する必要がなく、設備面でのコストを削減することができる。
本発明の偏光板の製造方法の概要を示すフローチャートである。 実施例1の両面偏光性積層フィルムの製造方法、実施例2の偏光板の製造方法を説明するためのフローチャートである。 実施例3の偏光板の製造方法を説明するためのフローチャートである。
本明細書においては、基材フィルムの一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層(ポリビニルアルコール系樹脂からなる層)を備えた積層体を「片面積層フィルム」といい、基材フィルムの両方の面にポリビニルアルコール系樹脂層を備えた積層体を「両面積層フィルム」という。
また、偏光子としての機能を有するポリビニルアルコール系樹脂層を「偏光子層」といい、基材フィルムの一方の面に偏光子層を備えた積層体を「片面偏光性積層フィルム」といい、基材フィルムの両方の面に偏光子層を備えた積層体を「両面偏光性積層フィルム」という。また、偏光子層の一方の面に保護フィルムを備えた積層体を「偏光板」という。以下、各構成要素について詳細に説明する。
[基材フィルム]
基材フィルムに用いる樹脂としては、例えば、透明性、機械的強度、熱安定性、延伸性などに優れる熱可塑性樹脂が用いられ、それらのTgまたはTmに応じて適切な樹脂を選
択できる。熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂)、(メタ)アクリル系樹脂、セルロースエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、およびこれらの混合物、共重合物などが挙げられる。
基材フィルムは、上述の樹脂1種類のみからなるフィルムであっても構わないし、樹脂を2種類以上をブレンドしてなるフィルムであっても構わない。該基材フィルムは、単層フィルムであってもよく、多層フィルムであってもよい。
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられ、安定的に高倍率に延伸しやすく好ましい。また、プロピレンにエチレンを共重合することで得られるエチレン−ポリプロピレン共重合体なども用いることも出来る。共重合は他の種類のモノマーでも可能であり、プロピレンに共重合可能な他種のモノマーとしては、たとえば、エチレン、α−オレフィンを挙げることができる。α−オレフィンとしては、炭素数4以上のα−オレフィンが好ましく用いられ、より好ましくは、炭素数4〜10のα−オレフィンである。炭素数4〜10のα−オレフィンの具体例を挙げれば、たとえば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン等の直鎖状モノオレフィン類;3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等の分岐状モノオレフィン類;ビニルシクロヘキサンなどである。プロピレンとこれに共重合可能な他のモノマーとの共重合体は、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。共重合体中の当該他のモノマー由来の構成単位の含有率は、「高分子分析ハンドブック」(1995年、紀伊国屋書店発行)の第616頁に記載されている方法に従い、赤外線(IR)スペクトル測定を行なうことにより求めることができる。
上記のなかでも、プロピレン系樹脂フィルムを構成するプロピレン系樹脂として、プロピレンの単独重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−1−ブテンランダム共重合体、および、プロピレン−エチレン−1−ブテンランダム共重合体が好ましく用いられる。
また、プロピレン系樹脂フィルムを構成するプロピレン系樹脂の立体規則性は、実質的にアイソタクチックまたはシンジオタクチックであることが好ましい。実質的にアイソタクチックまたはシンジオタクチックの立体規則性を有するプロピレン系樹脂からなるプロピレン系樹脂フィルムは、その取扱い性が比較的良好であるとともに、高温環境下における機械的強度に優れている。
ポリエステル系樹脂は、エステル結合を有するポリマーであり、主に、多価カルボン酸と多価アルコールの重縮合体である。用いられる多価カルボン酸は、主に2価のジカルボン酸が用いられ、たとえば、イソフタル酸、テレフタル酸、ジメチルテレフタレート、ナフタレンジカルボン酸ジメチルなどがある。また、用いられる多価アルコールも主に2価のジオールが用いられ、プロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。具体的な樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリシクロへキサンジメチルテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチルナフタレート、などが挙げられる。これらのブレンド樹脂や、共重合体も好適に用いることが出来る。
環状ポリオレフィン系樹脂としては、好ましくはノルボルネン系樹脂が用いられる。環
状ポリオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合単位として重合される樹脂の総称であり、たとえば、特開平1−240517号公報、特開平3−14882号公報、特開平3−122137号公報等に記載されている樹脂が挙げられる。具体例としては、環状オレフィンの開環(共)重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンとエチレン、プロピレン等のα−オレフィンとその共重合体(代表的にはランダム共重合体)、およびこれらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト重合体、ならびにそれらの水素化物などが挙げられる。環状オレフィンの具体例としては、ノルボルネン系モノマーが挙げられる。
環状ポリオレフィン系樹脂としては種々の製品が市販されている。具体例としては、Topas(登録商標)(Ticona社製)、アートン(登録商標)(JSR(株)製)、ゼオノア(ZEONOR)(登録商標)(日本ゼオン(株)製)、ゼオネックス(ZEONEX)(登録商標)(日本ゼオン(株)製)、アペル(登録商標)(三井化学(株)製)が挙げられる。
(メタ)アクリル系樹脂としては、任意の適切な(メタ)アクリル系樹脂を採用し得る。たとえば、ポリメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂など)、脂環族炭化水素基を有する重合体(たとえば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ノルボルニル共重合体など)が挙げられる。好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸C1−6アルキルが挙げられる。(メタ)アクリル系樹脂として、より好ましくは、メタクリル酸メチルを主成分(50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%)とするメタクリル酸メチル系樹脂が用いられる。
セルロースエステル系樹脂は、セルロースと脂肪酸のエステルである。このようセルロースエステル系樹脂の具体例としては、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリプロピオネート、セルロースジプロピオネートなどが挙げられる。また、これらの共重合物や、水酸基の一部を他種の置換基などで修飾された物なども挙げられる。これらの中でも、セルローストリアセテートが特に好ましい。セルローストリアセテートは多くの製品が市販されており、入手容易性やコストの点でも有利である。セルローストリアセテートの市販品の例としては、フジタック(登録商標)TD80(富士フィルム(株)製)、フジタック(登録商標)TD80UF(富士フィルム(株)製)、フジタック(登録商標)TD80UZ(富士フィルム(株)製)、フジタック(登録商標)TD40UZ(富士フィルム(株)製)、KC8UX2M(コニカミノルタオプト(株)製)、KC4UY(コニカミノルタオプト(株)製)などが挙げられる。
ポリカーボネート系樹脂は、カルボナート基を介してモノマー単位が結合されたポリマーからなるエンジニアリングプラスチックであり、高い耐衝撃性、耐熱性、難燃性を有する樹脂である。また、高い透明性を有することから光学用途でも好適に用いられる。光学用途では光弾性係数を下げるためにポリマー骨格を修飾したような変性ポリカーボネートと呼ばれる樹脂や、波長依存性を改良した共重合ポリカーボネートなども市販されており、好適に用いることが出来る。このようなポリカーボネート樹脂は広く市販されており、たとえば、パンライト(登録商標)(帝人化成(株))、ユーピロン(登録商標)(三菱エンジニアリングプラスチック(株))、SDポリカ(登録商標)(住友ダウ(株))、カリバー(登録商標)(ダウケミカル(株))などが挙げられる。
基材フィルムには、上記の熱可塑性樹脂の他に、任意の適切な添加剤が添加されていて
もよい。このような添加剤としては、たとえば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤、顔料、および着色剤などが挙げられる。基材フィルム中の上記にて例示した熱可塑性樹脂の含有量は、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは50〜99重量%、さらに好ましくは60〜98重量%、特に好ましくは70〜97重量%である。基材フィルム中の熱可塑性樹脂の含有量が50重量%未満の場合、熱可塑性樹脂が本来有する高透明性等が十分に発現されないおそれがあるからである。
延伸前の基材フィルムの厚さは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性の点から、好ましくは1〜500μm、より好ましくは1〜300μm、さらに好ましくは5〜200μm、最も好ましくは5〜150μmである。
基材フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂層との密着性を向上させるために、少なくともポリビニルアルコール系樹脂層が形成される側の表面に、コロナ処理、プラズマ処理、火炎処理等を行ってもよい。また密着性を向上させるために、基材フィルムのポリビニルアルコール系樹脂層が形成される側の表面に、プライマー層、接着剤層等の薄層を形成してもよい。
(プライマー層)
基材フィルムの偏光子層が形成される側の表面にプライマー層が形成される場合、プライマー層としては、基材フィルムとポリビニルアルコール系樹脂層との両方にある程度強い密着力を発揮する材料であれば特に限定されない。たとえば、透明性、熱安定性、延伸性などに優れる熱可塑性樹脂が用いられる。具体的には、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。中でも、密着性がよいポリビニルアルコール系樹脂は好ましく用いられる。
プライマー層として使用されるポリビニルアルコール系樹脂としては、たとえば、ポリビニルアルコール樹脂およびその誘導体が挙げられる。ポリビニルアルコール樹脂の誘導体としては、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタールなどの他、ポリビニルアルコール樹脂をエチレン、プロピレン等のオレフィン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のアルキルエステル、アクリルアミドなどで変性したものが挙げられる。上述のポリビニルアルコール系樹脂材料の中でも、ポリビニルアルコール樹脂を用いるのが好ましい。
プライマー層の強度を上げるために上記の熱可塑性樹脂に架橋剤を添加してもよい。熱可塑性樹脂に添加する架橋剤は、有機系、無機系など公知のものを使用することができる。使用する熱可塑性樹脂に対して、より適切なものを適宜選択すればよい。たとえば、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、ジアルデヒド系の架橋剤、金属キレート系の架橋剤などの低分子架橋剤の他にも、メチロール化メラミン樹脂、ポリアミドエポキシ樹脂などの高分子系の架橋剤なども用いることが出来る。熱可塑性樹脂としてポリビニルアルコール系樹脂を使用する場合は、架橋剤として、ポリアミドエポキシ樹脂、メチロール化メラミン、ジアルデヒド、金属キレート架橋剤などを用いることが特に好ましい。
プライマー層の厚さは、好ましくは0.05〜1μmであり、さらに好ましくは0.1〜0.4μmである。0.05μmより薄くなると基材フィルムとポリビニルアルコール層との密着力が低下してしまい、1μmより厚くなると、偏光板が厚くなるため好ましくない。
[偏光子層]
偏光子層は、具体的には、延伸したポリビニルアルコール系樹脂層に二色性色素を吸着
配向させたものである。
ポリビニルアルコール系樹脂層を構成するポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体との共重合体などが例示される。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有するアクリルアミド類などが挙げられる。
偏光子層(ポリビニルアルコール系樹脂層)を構成するポリビニルアルコール系樹脂は、完全けん化品であることが好ましい。けん化度の範囲は、80.0モル%〜100.0モル%であるものが好ましく、90.0モル%〜99.5モル%の範囲であるものがより好ましく、さらには94.0モル%〜99.0モル%の範囲であるものが最も好ましい。けん化度が80.0モル%未満であると偏光板にした後の耐水性・耐湿熱性に著しく劣る不具合がある。また、ケン化度が99.5モル%を超えるポリビニルアルコール系樹脂を使用した場合には、著しく染色速度が遅くなり、十分な偏光性能を有する偏光性積層フィルムが得られない場合があり、また製造において通常の数倍もの時間を要する不具合を生じる場合がある。
ここでいうケン化度とは、ポリビニルアルコール系樹脂の原料であるポリ酢酸ビニル系樹脂に含まれる酢酸基がケン化工程により水酸基に変化した割合をユニット比(モル%)で表したものであり、下記式で定義される数値である。JIS K 6726(1994)で規定されている方法で求めることができる。

ケン化度(モル%)=(水酸基の数)÷(水酸基の数+酢酸基の数)×100

ケン化度が高いほど、水酸基の割合が高いことを示しており、すなわち結晶化を阻害する酢酸基の割合が低いことを示している。
また、本発明に用いるポリビニルアルコール系樹脂は、一部が変性されている変性ポリビニルアルコールでもよい。例えば、ポリビニルアルコール系樹脂をエチレン、プロピレン等のオレフィン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のアルキルエステル、アクリルアミドなどで変性したものなどが挙げられる。変性の割合は30モル%未満であることが好ましく、10%未満であることがより好ましい。30モル%を超える変性を行った場合には、二色性色素を吸着しにくくなり、偏光性能が低くなってしまう不具合を生じる。
ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度も特に限定されるものではないが、100〜10000が好ましく、1500〜8000がより好ましく、さらには2000〜5000であることが最も好ましい。ここでいう平均重合度もJIS K 6726(1994)によって定められた方法によって求められる数値である。
このような特性を有するポリビニルアルコール系樹脂としては、例えば(株)クラレ製のPVA124(ケン化度:98.0〜99.0モル%)、PVA117(ケン化度:98.0〜99.0モル%)、PVA624(ケン化度:95.0〜96.0モル%)およびPVA617(ケン化度:94.5〜95.5モル%);例えば日本合成化学工業(株)製のAH−26(ケン化度:97.0〜98.8モル%)、AH−22(ケン化度:97.5〜98.5モル%)、NH−18(ケン化度:98.0〜99.0モル%)、およびN−300(ケン化度:98.0〜99.0モル%);例えば日本酢ビ・ポバール(株)のJC−33(ケン化度:99.0モル%以上)、JM−33(ケン化度:93.5〜
95.5モル%)、JM−26(ケン化度:95.5〜97.5モル%)、JP−45(ケン化度:86.5〜89.5モル%)、JF−17(ケン化度:98.0〜99.0モル%)、JF−17L(ケン化度:98.0〜99.0モル%)、および、JF−20(ケン化度:98.0〜99.0モル%)などが挙げられ、本発明において好適に用いることができる。
かかるポリビニルアルコール系樹脂を製膜することで、ポリビニルアルコール系樹脂層が形成される。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法で製膜することができるが、所望の厚さの偏光子層を得やすいという点から、ポリビニルアルコール系樹脂の溶液を基材フィルム上に塗布して製膜することが好ましい。
かかるポリビニルアルコール系樹脂層が、基材フィルムとともに延伸されて配向し、さらに二色性色素が吸着配向されて、偏光子層となる。延伸倍率は、好ましくは5倍超、さらに好ましくは5倍超でかつ17倍以下である。
偏光子層の厚さ(延伸後のポリビニルアルコール系樹脂層の厚さ)は10μm以下であり、好ましくは7μm以下である。偏光子層の厚さを10μm以下とすることにより、薄型の偏光板を構成することができる。
偏光子層に用いる二色性色素としては、たとえば、ヨウ素や有機染料などが挙げられる。有機染料としては、たとえば、レッドBR、レッドLR、レッドR、ピンクLB、ルビンBL、ボルドーGS、スカイブルーLG、レモンイエロー、ブルーBR、ブルー2R、ネイビーRY、グリーンLG、バイオレットLB、バイオレットB、ブラックH、ブラックB、ブラックGSP、イエロー3G、イエローR、オレンジLR、オレンジ3R、スカーレットGL、スカーレットKGL、コンゴーレッド、ブリリアントバイオレットBK、スプラブルーG、スプラブルーGL、スプラオレンジGL、ダイレクトスカイブルー、ダイレクトファーストオレンジS、ファーストブラックなどが使用できる。これらの二色性物質は、一種類でも良いし、二種類以上を併用して用いても良い。
[保護フィルム]
保護フィルムは、光学機能を有さない単なる保護フィルムであってもよく、位相差フィルムや輝度向上フィルムといった光学機能を併せ持つ保護フィルムであってもよい。
保護フィルムの材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、環状ポリオレフィン系樹脂フィルム、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースのような樹脂からなる酢酸セルロース系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートのような樹脂からなるポリエステル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、アクリル系樹脂フィルム、ポリプロピレン系樹脂フィルムなど、当分野において従来より広く用いられてきているフィルムを挙げることができる。
環状ポリオレフィン系樹脂としては、適宜の市販品、例えば、Topas(登録商標)(Ticona社製)、アートン(登録商標)(JSR(株)製)、ゼオノア(ZEONOR)(登録商標)(日本ゼオン(株)製)、ゼオネックス(登録商標)(ZEONEX)(日本ゼオン(株)製)、アペル(登録商標)(三井化学(株)製)を好適に用いることができる。このような環状ポリオレフィン系樹脂を製膜してフィルムとする際には、溶剤キャスト法、溶融押出法などの公知の方法が適宜用いられる。また、エスシーナ(登録商標)(積水化学工業(株)製)、SCA40(積水化学工業(株)製)、ゼオノア(登録商標)フィルム((株)オプテス製)などの予め製膜された環状ポリオレフィン系樹脂
製のフィルムの市販品を用いてもよい。
環状ポリオレフィン系樹脂フィルムは、一軸延伸又は二軸延伸されたものであってもよい。延伸することで、環状ポリオレフィン系樹脂フィルムに任意の位相差値を付与することができる。延伸は、通常、フィルムロールを巻き出しながら連続的に行われ、加熱炉にて、ロールの進行方向、その進行方向と垂直の方向、またはその両方へ延伸される。加熱炉の温度は、通常、環状ポリオレフィン系樹脂のガラス転移温度近傍からガラス転移温度+100℃までの範囲である。延伸の倍率は、一つの方向につき通常1.1〜6倍、好ましくは1.1〜3.5倍である。
環状ポリオレフィン系樹脂フィルムは、一般に表面活性が劣るため、偏光フィルムと接着させる表面には、プラズマ処理、コロナ処理、紫外線照射処理、フレーム(火炎)処理、ケン化処理などの表面処理を行うのが好ましい。中でも、比較的容易に実施可能なプラズマ処理、コロナ処理が好適である。
酢酸セルロース系樹脂フィルムとしては、適宜の市販品、たとえば、フジタック(登録商標)TD80(富士フィルム(株)製)、フジタック(登録商標)TD80UF(富士フィルム(株)製)、フジタック(登録商標)TD80UZ(富士フィルム(株)製)、フジタック(登録商標)TD40UZ(富士フィルム(株)製)、KC8UX2M(コニカミノルタオプト(株)製)、KC4UY(コニカミノルタオプト(株)製)を好適に用いることができる。
酢酸セルロース系樹脂フィルムの表面には、視野角特性を改良するために液晶層などを形成してもよい。また、位相差を付与するため酢酸セルロース系樹脂フィルムを延伸させたものでもよい。酢酸セルロース系樹脂フィルムは、偏光フィルムとの接着性を高めるため、通常はケン化処理が施される。ケン化処理としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリの水溶液に浸漬する方法が採用できる。
上述したような保護フィルムの表面には、ハードコート層、防眩層、反射防止層などの光学層を形成することもできる。保護フィルム表面にこれらの光学層を形成する方法はとくに限定されず、公知の方法を用いることができる。
保護フィルムの厚さは、薄型化の要求から、できるだけ薄いものが好ましく、90μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましい。逆に薄すぎると強度が低下して加工性に劣るため、5μm以上であることが好ましい。
<偏光板の製造方法>
図1は、本発明を用いた偏光板の製造方法の概要を示すフローチャートである。本発明の偏光性積層フィルムの製造方法は、このうち、
上記基材フィルムの両面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成して両面積層フィルムを得る樹脂層形成工程(S10)と、
上記両面積層フィルムを延伸する延伸工程(S20)と、
上記延伸後の両面積層フィルムの両面における上記ポリビニルアルコール系樹脂層を二色性色素で染色し、架橋処理を施すことにより、偏光子層を形成する染色工程(S30)とをこの順で含んでいる。
さらに、偏光板等を作製するためには、
上記両面積層フィルムを洗浄・乾燥する洗浄乾燥工程(S40)、
上記両面積層フィルムの両面または片面に保護フィルムを貼合して、両面貼合フィルムまたは片面貼合フィルムを得る保護フィルム貼合工程(S50)、
両面貼合フィルムまたは片面貼合フィルムを乾燥する乾燥工程(S60)、および、
両面貼合フィルムまたは片面貼合フィルムから、偏光板、基材フィルム付き偏光板または片面偏光性積層フィルムを剥離する剥離工程(S70)
がこの順に実施される。
本発明の偏光性積層フィルムの製造方法は、基材フィルムの片面だけではなく、両面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成することを特徴とする。かかる製造方法により、偏光板等の製造工程において発生するフィルムのカールを抑制することができ、安定な生産が可能となる。
<各製造工程>
以下、図1におけるS10〜S70の各工程について、詳しく説明する。
[樹脂層形成工程(S10)]
ここでは、基材フィルムの両面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成することで、基材フィルムおよびポリビニルアルコール系樹脂層からなる両面積層フィルムが得られる。
基材フィルムに適した材料は、上述の偏光性積層フィルムの構成の説明で述べた通りである。なお、基材フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂の延伸に適した温度範囲で延伸できるようなのものを用いることが好ましい。
基材フィルムの両面に形成される2つのポリビニルアルコール系樹脂層を構成する材料は、同じ材料であることが好ましい。異なる材料である場合、カール抑制の効果が小さくなることがある。
両面に形成する樹脂層の厚みに著しい差があるとカール抑制の効果が小さくなることから、できるだけ延伸後の両面積層フィルムの両面におけるポリビニルアルコール系樹脂層が同程度の厚みであることが好ましく、特にそれら両樹脂層の厚みの差が3μm以下であることが好ましい。一方、樹脂層形成工程(S10)で形成される樹脂層の具体的な厚みは、3〜50μmが好ましく、5〜40μmがより好ましい。3μm以下であると、延伸後に薄くなりすぎて染色性が著しく悪化してしまい好ましくない。一方、50μmを超えると、最終的に得られる偏光子層の厚みが10μmを超えてしまうことがあり好ましくない。
ポリビニルアルコール系樹脂層は、好ましくは、ポリビニルアルコール系樹脂の粉末を良溶媒に溶解させて得たポリビニルアルコール系樹脂溶液を基材フィルムの一方の表面上に塗工し、溶剤を蒸発させて乾燥することにより形成される。ポリビニルアルコール系樹脂層をこのようにして形成することにより、ポリビニルアルコール系樹脂を薄くすることが可能となる。ポリビニルアルコール系樹脂溶液を基材フィルム上に塗工する方法としては、ワイヤーバーコーティング法、リバースコーティング、グラビアコーティング等のロールコーティング法、ダイコート法、カンマコート法、リップコート法、スピンコーティング法、スクリーンコーティング法、ファウンテンコーティング法、ディッピング法、スプレー法などの公知の方法を適宜選択して採用できる。乾燥温度は、たとえば50〜200℃であり、好ましくは60〜150℃である。乾燥時間は、たとえば2〜20分である。
基材フィルムの両面へのポリビニルアルコール系樹脂層の塗布は、上述の方法を用いて片面ずつ順番に行うことも出来るし、ディッピング法やスプレーコート法やその他の特殊な装置などを用いて、基材フィルムの両面に同時にポリビニルアルコール系樹脂層を塗布することもできる。
また、基材フィルムとポリビニルアルコール系樹脂層の密着性を向上させるために、基材フィルムとポリビニルアルコール系樹脂層との間にプライマー層を設けても良い。プライマー層は、ポリビニルアルコール系樹脂および架橋剤などを含有する組成物で形成されることが、密着性の観点から好ましい。プライマー層に適した材料等は、上述の偏光板の構成の説明で述べた通りである。
プライマー層を設ける場合、基材フィルムへの塗布の順番は特に制約されるものではなく、基材フィルムの両面にプライマー層を形成した後、さらにその両面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成してもよいし、基材フィルムの一方の面にプライマー層、ポリビニルアルコール系樹脂層を順に形成した後、基材フィルムの他方の面にプライマー層、樹脂層を順に形成してもよい。
[延伸工程(S20)]
ここでは、樹脂層形成工程(S10)で得られた両面積層フィルムを延伸する。好ましくは、5倍超かつ17倍以下の延伸倍率となるように一軸延伸する。さらに好ましくは5倍超かつ8倍以下の延伸倍率となるように一軸延伸する。延伸倍率が5倍以下だと、ポリビニルアルコール系樹脂層が十分に配向しないため、結果として、偏光子層の偏光度が十分に高くならない不具合を生じることがある。一方、延伸倍率が17倍を超える場合、延伸時の積層フィルムの破断が生じ易くなると同時に、延伸後の積層フィルムの厚みが必要以上に薄くなり、後工程での加工性・ハンドリング性が低下するおそれがある。延伸工程(S20)における延伸処理は、一段での延伸に限定されることはなく多段で行うこともできる。多段で行う場合は、延伸処理の全段を合わせて5倍超の延伸倍率となるように延伸処理を行う。
本実施形態における延伸工程(S20)においては、積層フィルムの長手方向に対して行なう縦延伸処理や、幅方向に対して延伸する横延伸処理などを実施することが出来る。縦延伸方式としては、ロール間延伸方法、圧縮延伸方法などが挙げられ、横延伸方式としてはテンター法などが挙げられる。
また、本発明における延伸処理は、乾式延伸方法を用いて行われることが好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂層を基材フィルムごと染色工程よりも前に乾式延伸することにより、従来よりも薄いポリビニルアルコール系樹脂フィルム(偏光子層)を破断なく、高い倍率で延伸することができ、得られる偏光板を薄型化することが可能となるからである。
[染色工程(S30)]
ここでは、両面積層フィルムの両面のポリビニルアルコール系樹脂層を、二色性色素で染色する。二色性色素としては、たとえば、ヨウ素や有機染料などが挙げられる。有機染料としては、たとえば、レッドBR、レッドLR、レッドR、ピンクLB、ルビンBL、ボルドーGS、スカイブルーLG、レモンイエロー、ブルーBR、ブルー2R、ネイビーRY、グリーンLG、バイオレットLB、バイオレットB、ブラックH、ブラックB、ブラックGSP、イエロー3G、イエローR、オレンジLR、オレンジ3R、スカーレットGL、スカーレットKGL、コンゴーレッド、ブリリアントバイオレットBK、スプラブルーG、スプラブルーGL、スプラオレンジGL、ダイレクトスカイブルー、ダイレクトファーストオレンジS、ファーストブラックなどが使用できる。これらの二色性物質は、一種類でも良いし、二種類以上を併用して用いても良い。
染色工程は、たとえば、上記二色性色素を含有する溶液(染色溶液)に、延伸フィルム全体を浸漬することにより行う。染色溶液としては、上記二色性色素を溶媒に溶解した溶
液を使用できる。染色溶液の溶媒としては、一般的には水が使用されるが、水と相溶性のある有機溶媒がさらに添加されても良い。二色性色素の濃度としては、0.01〜10重量%であることが好ましく、0.02〜7重量%であることがより好ましく、0.025〜5重量%であることが特に好ましい。
二色性色素としてヨウ素を使用する場合、染色効率をより一層向上できることから、さらにヨウ化物を添加することが好ましい。このヨウ化物としては、たとえば、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタンなどが挙げられる。これらヨウ化物の添加割合は、染色溶液において、0.01〜20重量%であることが好ましい。ヨウ化物の中でも、ヨウ化カリウムを添加することが好ましい。ヨウ化カリウムを添加する場合、ヨウ素とヨウ化カリウムの割合は重量比で、1:5〜1:100の範囲にあることが好ましく、1:6〜1:80の範囲にあることがより好ましく、1:7〜1:70の範囲にあることが特に好ましい。
染色溶液への延伸フィルムの浸漬時間は、特に限定されないが、通常は15秒〜15分間の範囲であることが好ましく、1分〜3分間であることがより好ましい。また、染色溶液の温度は、10〜60℃の範囲にあることが好ましく、20〜40℃の範囲にあることがより好ましい。
染色工程においては、染色に次いで架橋処理を行うことが出来る。架橋処理は、たとえば、架橋剤を含む溶液(架橋溶液)中に積層フィルムを浸漬することにより行われる。架橋剤としては、従来公知の物質を使用することができる。たとえば、ホウ酸、ホウ砂等のホウ素化合物や、グリオキザール、グルタルアルデヒドなどが挙げられる。これらは一種類でも良いし、二種類以上を併用しても良い。
架橋溶液として、架橋剤を溶媒に溶解した溶液を使用できる。溶媒としては、たとえば水が使用できるが、さらに、水と相溶性のある有機溶媒を含んでも良い。架橋溶液における架橋剤の濃度は、これに限定されるものではないが、1〜20重量%の範囲にあることが好ましく、6〜15重量%であることがより好ましい。
架橋溶液中には、ヨウ化物を添加してもよい。ヨウ化物の添加により、樹脂層の面内における偏光特性をより均一化させることができる。ヨウ化物としては、たとえば、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタンが挙げられる。ヨウ化物の含有量は、0.05〜15重量%、より好ましくは0.5〜8重量%である。
架橋溶液への延伸フィルムの浸漬時間は、通常、15秒〜20分間であることが好ましく、30秒〜15分間であることがより好ましい。また、架橋溶液の温度は、10〜80℃の範囲にあることが好ましい。
以上の染色工程(S30)により、ポリビニルアルコール系樹脂層が偏光子層としての機能を有することになり、両面偏光性積層フィルムが得られる。
[洗浄乾燥工程(S40)]
次に、両面偏光性積層フィルムを洗浄する洗浄工程を行なうことが好ましい。洗浄工程としては、水洗浄処理を施すことができる。水洗浄処理は、通常、イオン交換水、蒸留水などの純水に延伸フィルムを浸漬することにより行なうことができる。水洗浄温度は、通常3〜50℃、好ましくは4℃〜20℃の範囲である。浸漬時間は通常2〜300秒間、
好ましくは3秒〜240秒間である。
洗浄工程は、ヨウ化物溶液による洗浄処理と水洗浄処理を組み合わせてもよく、適宜にメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、プロパノール等の液体アルコールを配合した溶液を用いることもできる。また、洗浄工程の後に、ニップロールやエアナイフなどを用いた水切りの工程を設けても良い。
洗浄工程後に、両面偏光性積層フィルムを乾燥させることが好ましい。かかる乾燥においては、60℃以上の温度での乾燥工程を含むことが好ましく、70℃以上の温度での乾燥工程を含むことがより好ましい。もちろん、温度の異なる多段階の乾燥工程を含んでいてもよい。その場合は、多段階の乾燥工程のうち、いずれかの乾燥工程が60℃以上であればよい。
温度以外にも乾燥力を強化するために、風量や風向など熱風の循環方法を最適化したり、局所的に熱をかけれるIRヒーターなどを併設してもよい。これらの補助によって乾燥の効率はさらに向上し、生産性向上に寄与する。
乾燥温度の上限は、水の沸点よりも低い温度であることが好ましく100℃未満であることが好ましい。さらには、95℃以下であることが好ましく、90℃以下であることが最も好ましい。
[保護フィルム貼合工程(S50)]
ここでは、上記の工程を経た両面積層フィルムの一方の面または両面に、保護フィルムを貼合する。偏光子層と保護フィルムとを貼合する方法としては、粘着剤層や接着剤層を介して偏光子層と保護フィルムを貼合する方法が挙げられる。保護フィルムとして適した材料は、上述の偏光板の構成の説明で述べた通りである。
(粘着剤層)
粘着剤層を構成する粘着剤は、通常、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂などをベースポリマーとし、そこに、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物などの架橋剤を加えた組成物からなる。さらに、粘着剤中に微粒子を配合して、光散乱性を示す粘着剤層を形成することもできる。
粘着剤層の厚さは1〜40μmであることが好ましいが、加工性、耐久性の特性を損なわない範囲で、薄く塗るのが好ましく、より好ましくは3〜25μmである。3〜25μmであると良好な加工性を有し、かつ偏光フィルムの寸法変化を押さえる上でも好適な厚みである。粘着剤層が1μm未満であると粘着性が低下し、40μmを超えると粘着剤がはみ出すなどの不具合を生じ易くなる。
保護フィルムや偏光子上に粘着剤層を形成する方法は特に限定されるものではなく、保護フィルム面、もしくは偏光子層面に、上記したベースポリマーをはじめとする各成分を含む溶液を塗布し、乾燥して粘着剤層を形成した後、セパレーターや他種のフィルムと貼り合わせてもよいし、セパレータ上に粘着剤層を形成した後、保護フィルム面もしくは偏光子層面に貼り付けて積層してもよい。また、粘着剤層を保護フィルムもしくは偏光子層面に形成する際には必要に応じて保護フィルムもしくは偏光子層面、または粘着剤層の片方若しくは両方に密着処理、たとえば、コロナ処理等を施してもよい。
(接着剤層)
接着剤層を構成する接着剤としては、たとえば、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液、水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤などを用いた水系接着剤が挙げられる。中でも
ポリビニルアルコール系樹脂水溶液が好適に用いられる。接着剤として用いるポリビニルアルコール系樹脂には、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルをケン化処理して得られるビニルアルコールホモポリマーのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体をケン化処理して得られるビニルアルコール系共重合体、さらにはそれらの水酸基を部分的に変性した変性ポリビニルアルコール系重合体などがある。水系接着剤には、多価アルデヒド、水溶性エポキシ化合物、メラミン系化合物、ジルコニア化合物、亜鉛化合物などが添加剤として添加されてもよい。このような水系の接着剤を用いた場合、それから得られる接着剤層は、通常1μmよりもはるかに薄く、通常の光学顕微鏡で断面を観察しても、その接着剤層は事実上観察されない。
水系接着剤を用いたフィルムの貼合方法は特に限定されるものではなく、フィルムの表面に接着剤を均一に塗布、または、流し込み、塗布面にもう一方のフィルムを重ねてロールなどにより貼合し、乾燥する方法などが挙げられる。通常、接着剤は、その調製後、15〜40℃の温度下で塗布され、貼合温度は、通常15〜30℃の範囲である。
水系接着剤を使用する場合は、フィルムを貼合した後、水系接着剤中に含まれる水を除去するため、乾燥させる。乾燥炉の温度は、30℃〜90℃が好ましい。30℃未満であると接着面が剥離しやすくなる傾向がある。90℃以上であると熱によって偏光子などが光学性能が劣化するおそれがある。乾燥時間は10〜1000秒とすることができる。
乾燥後はさらに、室温またはそれよりやや高い温度、たとえば、20〜45℃程度の温度で12〜600時間程度養生しても良い。養生のときの温度は、乾燥時に採用した温度よりも低く設定されるのが一般的である。
また、非水系の接着剤として、光硬化性接着剤を用いることもできる。光硬化性接着剤としては、たとえば、光硬化性エポキシ樹脂と光カチオン重合開始剤との混合物などを挙げることができる。
光硬化性接着剤にてフィルム貼合する方法としては、従来公知の方法を用いることができ、たとえば、流延法、マイヤーバーコート法、グラビアコート法、カンマコーター法、ドクタープレート法、ダイコート法、ディップコート法、噴霧法などにより、フィルムの接着面に接着剤を塗布し、2枚のフィルムを重ね合わせる方法が挙げられる。流延法とは、被塗布物である2枚のフィルムを、概ね垂直方向、概ね水平方向、または両者の間の斜め方向に移動させながら、その表面に接着剤を流下して拡布させる方法である。
フィルムの表面に接着剤を塗布した後、ニップロールなどで挟んでフィルム貼り合わせることにより接着される。また、この積層体をロール等で加圧して均一に押し広げる方法も好適に使用することができる。この場合、ロールの材質としては金属やゴム等を用いることが可能である。さらに、この積層体をロールとロールとの間に通し、加圧して押し広げる方法も好ましく採用される。この場合、これらロールは同じ材質であってもよく、異なる材質であってもよい。上記ニップロール等を用いて貼り合わされた後の接着剤層の、乾燥または硬化前の厚さは、5μm以下かつ0.01μm以上であることが好ましい。
フィルムの接着表面には、接着性を向上させるために、プラズマ処理、コロナ処理、紫外線照射処理、フレーム(火炎)処理、ケン化処理などの表面処理を適宜施してもよい。ケン化処理としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリの水溶液に浸漬する方法が挙げられる。
接着剤として光硬化性樹脂を用いた場合は、フィルムを積層後、活性エネルギー線を照射することによって光硬化性接着剤を硬化させる。活性エネルギー線の光源は特に限定さ
れないが、波長400nm以下に発光分布を有する活性エネルギー線が好ましく、具体的には、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプなどが好ましく用いられる。
光硬化性接着剤への光照射強度は、光硬化性接着剤の組成によって適宜決定され、特に限定されないが、重合開始剤の活性化に有効な波長領域の照射強度が0.1〜6000mW/cm2であることが好ましい。照射強度が0.1mW/cm2以上である場合、反応時間が長くなりすぎず、6000mW/cm2以下である場合、光源から輻射される熱およ
び光硬化性接着剤の硬化時の発熱によるエポキシ樹脂の黄変や偏光フィルムの劣化を生じるおそれが少ない。光硬化性接着剤への光照射時間は、硬化させる光硬化性接着剤に応じて適用されるものであって特に限定されないが、上記の照射強度と照射時間との積として表される積算光量が10〜10000mJ/cm2となるように設定されることが好まし
い。光硬化性接着剤への積算光量が10mJ/cm2以上である場合、重合開始剤由来の
活性種を十分量発生させて硬化反応をより確実に進行させることができ、10000mJ/cm2以下である場合、照射時間が長くなりすぎず、良好な生産性を維持できる。なお
、活性エネルギー線照射後の接着剤層の厚さは、通常0.001〜5μm程度であり、好ましくは0.01μm以上でかつ2μm以下、さらに好ましくは0.01μm以上でかつ1μm以下である。
活性エネルギー線の照射によって偏光子層や保護フィルムを含むフィルムの光硬化性接着剤を硬化させる場合、偏光子層の偏光度、透過率および色相、ならびに保護フィルムの透明性など、偏光板の諸機能が低下しない条件で硬化を行うことが好ましい。
[乾燥工程(S60)]
前記保護フィルム貼合工程(S50)にて、接着剤層または粘着剤層を形成するために溶剤を含む溶液を用いた場合には、両面貼合フィルムまたは片面貼合フィルムの乾燥を実施する。この乾燥工程では主に、接着剤層または粘着剤層の乾燥を実施することが目的であり、乾燥条件等は、上記の洗浄乾燥工程(S40)と同じである。特に接着剤層を形成するために、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液などを用いる場合には60℃以上の温度での乾燥を実施することが好ましい。
[剥離工程(S70)]
乾燥工程(S60)の後に、両面貼合フィルムまたは片面貼合フィルムから、偏光板、基材フィルム付き偏光板または片面偏光性積層フィルムを剥離する剥離工程(S70)が行われる。偏光板、基材フィルム付き偏光板または片面偏光性積層フィルムの剥離方法は特に限定されるものでなく、通常の粘着剤付偏光板で行われる剥離フィルム剥離工程と同様の方法を採用できる。乾燥工程(S60)の後、そのまますぐに剥離してもよいし、一度ロール状に巻き取った後、別に剥離工程を設けて剥離してもよい。
[他の光学層]
本発明で得られる偏光板は、実用に際して他の光学層を積層した偏光板として用いることができる。また、上記保護フィルムがこれらの光学層の機能を有していてもよい。
他の光学層の例としては、ある種の偏光光を透過し、それと逆の性質を示す偏光光を反射する反射型偏光フィルム、表面に凹凸形状を有する防眩機能付きフィルム、表面反射防止機能付きフィルム、表面に反射機能を有する反射フィルム、反射機能と透過機能とを併せ持つ半透過反射フィルム、視野角補償フィルムが挙げられる。
ある種の偏光光を透過し、それと逆の性質を示す偏光光を反射する反射型偏光フィルム
に相当する市販品としては、例えばDBEF(3M社製、住友スリーエム(株)から入手可能)、APF(3M社製、住友スリーエム(株)から入手可能)が挙げられる。視野角補償フィルムとしては基材表面に液晶性化合物が塗布され、配向されている光学補償フィルム、ポリカーボネート系樹脂からなる位相差フィルム、環状ポリオレフィン系樹脂からなる位相差フィルムが挙げられる。基材表面に液晶性化合物が塗布され、配向されている光学補償フィルムに相当する市販品としては、WVフィルム(富士フィルム(株)製)、NHフィルム(新日本石油(株)製)、NRフィルム(新日本石油(株)製)などが挙げられる。また、環状ポリオレフィン系樹脂からなる位相差フィルムに相当する市販品としては、アートン(登録商標)フィルム(JSR(株)製)、エスシーナ(登録商標)(積水化学工業(株)製)、ゼオノア(登録商標)フィルム((株)オプテス製)などが挙げられる。
[実施例1]
図2に示すフローチャートのようにして、両面偏光性積層フィルム302までの製造を行った。
(基材フィルム)
エチレンユニットを約5重量%含むプロピレン/エチレンのランダム共重合体(住友化学(株)製「住友ノーブレン W151」、融点Tm=138℃)からなる樹脂層の両側にプロピレンの単独重合体であるホモポリプロピレン(住友化学(株)製「住友ノーブレンFLX80E4」、融点Tm=163℃)からなる樹脂層を配置した3層構造の基材フィルム1を、多層押出成形機を用いた共押出成形により作製した。得られた基材フィルム1の合計の厚さは90μmであり、各層の厚み比(FLX80E4/W151/FLX80E4)は3/4/3であった。
(プライマー層形成工程)
ポリビニルアルコール粉末(商品名:Z−200、日本合成化学工業(株)製、平均重合度1100、平均ケン化度99.5モル%)を95℃の熱水に溶解させ濃度3重量%の水溶液を調製した。得られた水溶液にポリビニルアルコール粉末6重量部に対して5重量部の架橋剤(住友化学(株)製、商品名:スミレーズ(登録商標)レジン650)を混ぜて、プライマー溶液を得た。基材フィルム1の一方の面にコロナ処理を施し、プライマー溶液をマイクログラビアコーターを用いて塗工し、80℃で10分間乾燥させ、厚さ0.2μmのプライマー層を形成した。
さらに、基材フィルムの他方の面にもコロナ処理を施し、同様のプライマー溶液の塗工処理を行うことで、基材フィルム1の両面にプライマー層が形成されたフィルムを作成した。
(樹脂層形成工程)
ポリビニルアルコール粉末(商品名:PVA124、クラレ(株)製、平均重合度2400、平均ケン化度98.0〜99.0モル%)を95℃の熱水中に溶解させ濃度8重量%のポリビニルアルコール水溶液を調製した。得られた水溶液を上記基材フィルム1の一方の面に形成されたプライマー層の表面にリップコーターを用いて塗工し、連続して80℃で2分、70℃で2分、60℃で4分間乾燥させ、基材フィルム1およびポリビニルアルコール系樹脂層21からなる2層の片面積層フィルム201を作製した。
さらに、上記基材フィルム1の他方の面に形成されたプライマー層の表面に、同様の塗工処理を行い、ポリビニルアルコール系樹脂層21、基材フィルム1およびポリビニルアルコール系樹脂層22からなる両面積層フィルム202を作成した。このときの(延伸前
の)ポリビニルアルコール系樹脂層21、22の厚さは、それぞれ、10.5μm、10.2μmであった。
(延伸工程)
両面積層フィルム202を、ロール間縦延伸機を用いて160℃で5.8倍の自由端一軸延伸を実施した。延伸後の両面積層フィルムの2つのポリビニルアルコール系樹脂層の厚さは、それぞれ、5.1μm、4.9μmであった。延伸後の両面積層フィルム202は、カールもほとんどなくフラットなものであり、延伸工程におけるハンドリング性も非常に良好であった。
さらに、延伸後の両面積層フィルムから切り出した小片を、23℃50%RHの環境下で5日間放置したが、まったくカールは発生せず良好な形状を保っていた。
(染色工程)
延伸後の両面積層フィルムを60℃の温浴に60秒浸漬し、次に、30℃のヨウ素とヨウ化カリウムの混合水溶液である染色溶液に150秒ほど浸漬して染色した後、10℃の純水で余分なヨウ素液を洗い流した。次いで76℃のホウ酸とヨウ化カリウムの混合水溶液である架橋溶液に600秒浸漬させた。
(洗浄乾燥工程)
その後、両面積層フィルムを10℃の純水で4秒間洗浄し、最後に80℃で300秒間乾燥させた。以上の工程により、基材フィルム1の両面に形成されたポリビニルアルコール系樹脂層21,22を偏光子層31,32とし、両面偏光性積層フィルム302を得た。この乾燥の際に、カールはほとんど発生せず、良好な状態で連続的に両面偏光性積層フィルムを作成することが出来た。
なお、染色溶液、架橋溶液の配合比率は、
<染色溶液>
水:100重両部
ヨウ素:0.6重量部
ヨウ化カリウム:10重量部
<架橋溶液>
水:100重両部
ホウ酸:9.5重量部
ヨウ化カリウム:5重量部
とした。
[実施例2]
図2に示すフローチャートのようにして、両面偏光性積層フィルム302から偏光板501a,501bまでの製造を行った。
(保護フィルム貼合工程)
ポリビニルアルコール粉末((株)クラレ製、平均重合度1800、商品名:KL−318)を95℃の熱水に溶解させ濃度3重量%の水溶液を調製した。得られた水溶液に架橋剤(住友化学(株)製、商品名:スミレーズ(登録商標)レジン650)をポリビニルアルコール粉末2重量部に対して1重量部を混ぜて接着剤溶液とした。実施例1で得た両面偏光性積層フィルム302の両面に上述のポリビニルアルコール系接着剤を塗布した後に保護フィルム41,42(コニカミノルタオプト(株)製のTAC:KC4UY)を貼合し、80℃で5分間乾燥させることで、保護フィルム41、偏光子層31、基材フィルム1、偏光子層42および保護フィルム42の5層からなる両面貼合フィルム402を得
た。
(乾燥工程および剥離工程)
両面貼合フィルム402から、偏光子31および保護フィルム41からなる偏光板501aを剥離した。残りのフィルム(基材フィルム1、偏光子層32および保護フィルム42からなるフィルム)から、基材フィルムを剥離して、偏光子層32および保護フィルム42からなる偏光板501bを得た。
基材フィルム1はその両面に形成された偏光板501a,501bから容易に剥離された。得られた2枚の偏光板501a,501bの偏光子層31,32の厚みはともに5.0μmであった。
[実施例3]
実施例1と同様にして、両面積層フィルムを得た。このときの(延伸前の)ポリビニルアルコール系樹脂層21,22の厚さは、それぞれ、25.2μm、28.7μmであった。この両面積層フィルムを、テンター延伸装置を用いて160℃で5.8倍に固定端横一軸延伸して延伸フィルムを得た。延伸後のポリビニルアルコール樹脂層の厚さは、それぞれ4.6μm、4.9μmであった。延伸後の両面積層フィルム202は、カールもほとんど無くフラットなものであり、延伸工程におけるハンドリング性も非常に良好であった。
さらに、延伸後の両面積層フィルムから切り出した小片を、23℃50%RHの環境下で5日間放置したが、まったくカールは発生せず、良好な形状を保っていた。
その後、実施例1と同様にして、この延伸した両面積層フィルムを染色したが、染色後の乾燥の際にもカールはほとんど発生せず、良好な形状で連続的に両面偏光性積層フィルムを作製することができた。
[実施例4]
図3のフローチャートに示すように、実施例1と同じ方法で両面偏光性積層フィルムを得た。この後、実施例2と同じ方法で、保護フィルム41を両面偏光性積層フィルム302の片面のみに貼合し、乾燥させることで、保護フィルム41/偏光子層31/基材フィルム1/偏光子層32の4層からなる片面貼合フィルム401を得た。
このフィルムから、偏光板501(偏光子層31および保護フィルム41)を剥離した。残った、基材フィルム1および偏光子層32は、偏光性積層フィルム601となる。このような製造方法によれは、偏光板501と片面偏光性積層フィルム601とを同時に得ることができる。
[比較例1]
プライマー層および樹脂層を基材フィルムの片面のみに設けた以外は、実施例1と同じ方法で延伸フィルムを作製した。片面にのみ樹脂層が形成されているため、得られたフィルムはカールが生じやすい状態となり、ハンドリング性に欠けるものであった。また、得られたフィルムを23℃50%RHの環境下で放置した場合、さらにカールが大きくなった。なお、このような従来の方法で製造したフィルムは、製造ラインにのっており張力がかかった状態であれば問題なく使用することができるが、一旦巻き取る工程などを介するとハンドリング性が悪く使いづらくなってしまうため、製造ラインの都合上、一旦巻き取る工程を入れたい場合等には不向きであった。
ついで、この延伸フィルムを実施例1と同じ染色工程により染色し、偏光性積層フィル
ムを得ようとしたが、乾燥の際に、フィルムが搬送できないほどの著しいカールが発生してフィルムの端部が内側に折れ込む不具合を生じた。このため、連続して安定的に偏光性積層フィルムを得ることが出来なかった。
1 基材フィルム、21,22 ポリビニルアルコール系樹脂層、201 片面積層フィルム、202 両面積層フィルム、31,32 偏光子層、302 両面偏光性積層フィルム、41,42 保護フィルム、401 片面貼合フィルム、402 両面貼合フィルム、501,501a,501b 偏光板、601 片面偏光性積層フィルム。

Claims (16)

  1. 基材フィルム、および、該基材フィルムの両面に形成された偏光子層を備える両面偏光性積層フィルムの製造方法であって、
    前記基材フィルムの両面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成して両面積層フィルムを得る樹脂層形成工程と、
    前記両面積層フィルムを延伸する延伸工程と、
    前記延伸後の両面積層フィルムの両面における前記ポリビニルアルコール系樹脂層を二色性色素で染色し、架橋処理を施すことにより、偏光子層を形成する染色工程とをこの順で含む、両面偏光性積層フィルムの製造方法。
  2. 前記両面積層フィルムの両面のポリビニルアルコール系樹脂層を構成する材料が、同じ材料である、請求項1に記載の両面偏光性積層フィルムの製造方法。
  3. 前記延伸後の両面積層フィルムの両面におけるポリビニルアルコール系樹脂層の厚さの差が3μm以下である、請求項1または2に記載の両面偏光性積層フィルムの製造方法。
  4. 前記延伸工程において、5倍超の延伸倍率で延伸する、請求項1〜3のいずれかに記載の両面偏光性積層フィルムの製造方法。
  5. 前記両面偏光性積層フィルムの両面の偏光子層の各々の厚さが10μm以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の偏光性積層フィルムの製造方法。
  6. 偏光子層、および、該偏光子層の一方の面に形成された保護フィルムを備える偏光板の製造方法であって、
    請求項1に記載の製造方法によって得られた両面偏光性積層フィルムの両面に、保護フィルムを貼合して両面貼合フィルムを得る保護フィルム貼合工程と、
    前記両面貼合フィルムから、少なくとも1枚の前記偏光板を剥がす剥離工程とをこの順で含む、偏光板の製造方法。
  7. 前記剥離工程において、前記両面貼合フィルムの両面の2枚の偏光板を同時に剥離する、請求項6に記載の偏光板の製造方法。
  8. 前記剥離工程において、前記両面貼合フィルムの一方の面の偏光板を剥離し、次いで、他方の面の偏光板を剥離する、請求項6に記載の偏光板の製造方法。
  9. 偏光子層、該偏光子層の一方の面に形成された保護フィルム、および、該偏光子層の一方の面に貼合された基材フィルムを備える、基材フィルム付き偏光板の製造方法であって、
    請求項1に記載の製造方法によって得られた両面偏光性積層フィルムの両面に、保護フィルムを貼合して両面貼合フィルムを得る保護フィルム貼合工程と、
    前記両面貼合フィルムから、前記基材フィルム付き偏光板を剥がす剥離工程とをこの順で含む、基材フィルム付き偏光板の製造方法。
  10. 偏光子層、および、該偏光子層の一方の面に形成された保護フィルムを備える偏光板の製造方法であって、
    請求項1に記載の製造方法によって得られた両面偏光性積層フィルムの一方の面に、保護フィルムを貼合して片面貼合フィルムを得る保護フィルム貼合工程と、
    前記片面貼合フィルムから、前記偏光板を剥がす剥離工程とをこの順で含む、偏光板の製造方法。
  11. 基材フィルム、および、該基材フィルムの一方の面に形成された偏光子層を備える片面偏光性積層フィルムの製造方法であって、
    請求項1に記載の製造方法によって得られた両面偏光性積層フィルムの一方の面に、保護フィルムを貼合して片面貼合フィルムを得る保護フィルム貼合工程と、
    前記片面貼合フィルムから、前記片面偏光性積層フィルムを剥がす剥離工程とをこの順で含む、片面偏光性積層フィルムの製造方法。
  12. 基材フィルム、および、該基材フィルムの両面に形成されたポリビニルアルコール系樹脂層を備える、両面積層フィルム。
  13. 基材フィルム、および、該基材フィルムの両面に形成され、配向したポリビニルアルコール系樹脂層を備える、両面積層フィルム。
  14. 基材フィルム、および、該基材フィルムの両面に形成され、配向し、二色性色素が吸着したポリビニルアルコール系樹脂層を備える、両面偏光性積層フィルム。
  15. 基材フィルム、および、該基材フィルムの両面に形成された偏光子層を備える両面偏光性積層フィルムと、該両面偏光性積層フィルムの両面に貼合された保護フィルムとからなる、両面貼合フィルム。
  16. 基材フィルム、および、該基材フィルムの両面に形成された偏光子層を備える両面偏光性積層フィルムと、該両面偏光性積層フィルムの一方の面に貼合された保護フィルムとからなる、片面貼合フィルム。
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