JP2012195864A - 伝送システム及び伝送装置、並びに伝送方法 - Google Patents

伝送システム及び伝送装置、並びに伝送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】例えば階層化されたデータを好適に伝送する。
【解決手段】伝送システムは、階層化された第1データを送信側(100)から受信側(200)へと伝送する。送信側は、第1及び第2データを送信する送信手段(105)と、第1及び第2データの送信を制御する制御手段(104)とを備える。受信側(200)は、第1及び第2データを受信する受信手段(201)と、受信の状況に応じて、第1データの階層を変更するよう要求する判定手段(203)とを備える。制御手段は、高階層の第1データを送信するよう要求があった場合、第2データの使用帯域を連続的又は段階的に増加させるよう送信手段を制御し、受信の状況が悪化することなく第2データの使用帯域が高階層の第1データの帯域に達した場合に、第2データの使用帯域を元に戻し、高階層のデータを含む第1データを送信するよう送信手段を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば複数のノード間で、階層化されたデータを伝送する伝送システム及び伝送装置、並びに伝送方法の技術分野に関する。
メディアデータの伝送技術として、受信端末(即ち、クライアント)に対して階層的に符号化されたメディアデータ(例えば、ITU(International Telecommunication Union)−T(Telecommunication Standardization Sector)で標準化されたH.264 SVC(Scalable Video Coding)等を用いて符号化された映像や音声を含むデータ)を伝送する技術が知られている。このような技術では、サーバとクライアントとの間で伝送路状況が悪化した場合に、高階層メディアデータの送信が停止される。一方で、伝送路状況が良好である場合には、送信する高階層メディアデータを増加させる制御が行われる。
高階層メディアデータを増加させる場合の方法としては、例えば高階層メディアデータの送信に先立って冗長符号を用いたエラー訂正データを送信し、伝送路状況の悪化が発生しない場合に、エラー訂正データを高階層メディアデータに置き換えるという技術が提案されている。
特表2003−102008号公報 特開2004−289621号公報
しかしながら、上述したエラー訂正データを高階層メディアデータに置き換えて送信する技術においては、エラー訂正データの送信時に、冗長符号で訂正できない程のエラーが発生してしまうおそれがある。この場合、高階層メディアデータが送信可能とならないことは当然のことながら、送信中の低階層メディアデータの品質劣化を招いてしてしまう。即ち、本来であれば送信可能であった低階層メディアデータまでもが適切に送信できなくなり、結果的に送信するメディアデータ全体としての品質が低下してしまうという技術的問題点が生ずる。
尚、上述した技術的な問題点は、メディアデータを伝送する場合に限らず、階層化された任意のデータを伝送する場合にも同様に生じ得る。
本発明が解決しようとする課題には上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、例えば階層化されたデータを好適に伝送することが可能な伝送システム及び伝送装置、並びに伝送方法を提供することを目的とする。
上記課題は、階層化されたデータの低階層のデータを含む第1データを、送信手段と制御手段とを備える送信側から、受信手段と判定手段とを備える受信側へと伝送する伝送システムによって解決され得る。送信手段では、第1データ及び第1データのエラーを訂正するための第2データが夫々送信される。制御手段では、送信手段による第1データ及び第2データの送信が制御される。受信手段では、第1データ及び第2データが夫々受信される。判定手段では、第1データ及び第2データの受信の状況に応じて、送信手段によって送信される第2データの階層を変更するよう制御手段に要求がなされる。制御手段では、判定手段から、送信中の第1データより高階層の第1データを送信するように要求があった場合に、送信中の第1データに基づく第2データの使用帯域を連続的に又は段階的に増加させるように送信手段が制御され、受信の状況が悪化することなく第2データの使用帯域が送信すべき高階層の第1データの帯域に達した場合に、第2データの使用帯域を元の帯域に戻し、第1データとして高階層のデータを含む第1データを送信するように送信手段が制御される。
以上説明した伝送システムは、高階層データを含む第1データを送信するよう要求された場合に、第2データの仕様帯域が連続的に又は段階的に増加される。そして、第1データ及び第2データの受信の状況が悪化することなく、第2データの仕様帯域が送信すべき高階層のデータを含む第1データの帯域に達した場合に、第2データの仕様帯域が元の帯域に戻され、高階層のデータを含む第1データが送信される。これにより、受信の状況を悪化させることなく、高階層データを含む第1データを好適に伝送できる。
第1実施形態のメディアデータ伝送システムの全体構成の一例を示す概略構成図である。 第1実施形態のメディアデータ伝送システムにおける送信側装置及び受信側装置の構成の一例を示すブロック図である。 RTPヘッダの構成の一例を示す概念図である。 拡張RTPヘッダの構成の一例を示す概念図である。 FECパケットの構成の一例を示す概念図である。 FECヘッダの構成の一例を示す概念図である。 FECパリティ情報の生成方法の一例を示す概念図である。 第1実施形態のメディアデータ伝送システムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第2実施形態のメディアデータ伝送システムにおける送信側装置及び受信側装置の構成の一例を示すブロック図である。 第2実施形態のメディアデータ伝送システムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づいて説明する。尚、以下では、本発明の伝送装置の一例として、映像及び音声等を含むメディアデータを伝送するメディアデータ伝送装置を例に挙げて説明する。
<第1実施形態>
先ず図1から図8を参照して、第1実施形態に係るメディアデータ伝送装置について説明する。
(1.1)メディアデータ伝送システムの全体構成
図1を参照して、第1実施形態のメディアデータ伝送システムの全体構成の一例について説明する。図1は、第1実施形態のメディアデータ伝送システムの全体構成の一例を示す概略構成図である。
図1に示すように、第1実施形態に係るメディアデータ伝送システムは、ノード11と、ノード12と、ノード13と、ノード14とが、例えばインターネットや無線通信網等のネットワークによって互いに接続されることで構成される。尚、図1に示すノードの数は一例であって、ノードの数が図1に示す個数に限定されることはない。
ノード11から14の各ノードは、例えばP2P(Peer to Peer)やALM(Application Level Multicast)等の通信方法を用いて、階層化されたメディアデータをリレー伝送する。尚、ここでのメディアデータは、H.264 SVCを用いて、階層の低い層から順にBaseレイヤ、Enhanceレイヤ#1、Enhanceレイヤ#2の3階層に階層化されているものとする。但し、メディアデータの伝送方法や階層化の方法は、上記の方法に限られない。
階層化されたメディアデータをリレー伝送する場合、階層データ毎に配信ツリーを構成することで、効率的な配信が可能となる。例えば、図1に示すように、ノード11がBaseレイヤを受信しており、ノード12がBaseレイヤ及びEnhanceレイヤ#1を受信しており、ノード13がBaseレイヤ、Enhanceレイヤ#1及びEnhanceレイヤ#2を受信しているとする。この場合、メディアデータを受信するノード14は、ノード11からBaseレイヤを受信し、ノード12からEnhanceレイヤ#1を受信し、ノード13からEnhanceレイヤ#2を受信すればよい。
以上のように、第1実施形態に係るメディアデータ伝送システムは、階層化されたメディアデータを送受信可能な複数のノードを含んで構成されている。
(1.2)メディアデータ伝送システムの具体的な構成
図2を参照して、第1実施形態のメディアデータ伝送システムの具体的な構成について説明する。図2は、第1実施形態のメディアデータ伝送システムにおける送信側装置及び受信側装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、第1実施形態に係るメディアデータ伝送システムでは、メディアデータの伝送時に、メディアデータを送信する送信側装置100と、メディアデータを受信する受信側装置200とが、ネットワーク300を介して互いに接続される。尚、ここでの送信側装置100は、上述した図1における送信側のノード(即ち、ノード11、ノード12及びノード13)に対応している。一方、受信側装置は、図1における受信側のノード(即ち、ノード14)に対応している。
送信側装置100は、送信側CPU(Central Processing Unit)110と、送信側インターフェース120とを備えている。送信側CPU110は、階層符号化部101と、パケット化部102と、FEC(Forward Error Correction)パケット生成部103と、送信制御部104とを備えている。送信側インターフェース120は、パケット送信部105と、送信側通信部106とを備えている。
階層符号化部101は、送信側装置100に入力されたメディアデータを階層符号化する。例えば、GOP(Group Of Picture)構造をIBBP構造とするメディアデータを時間階層符号化する場合、階層符号化部101は、BaseレイヤをIピクチャ、Enhanceレイヤ#1をPピクチャ、Enhanceレイヤ#2をBピクチャとして階層毎に符号化する。
パケット化部102は、階層毎に符号化されたメディアデータをパケット単位で分割し、RTP(Realtime Transport Protocol)ヘッダ及び拡張ヘッダを付加する。以下では、図3及び図4を参照して、RTPヘッダ及び拡張ヘッダについて説明する。図3はRTPヘッダの構成の一例を示す概念図である。図4は、拡張RTPヘッダの構成の一例を示す概念図である。
図3において、RTPヘッダ22は、VERフィールド40、Pフィールド41、Xフィールド42、CCフィールド43、Mフィールド44、PTフィールド45、Sequence Number フィールド46、Time Stampフィールド47、SSRCフィールド48、及びCSRCフィールド49を備えて構成される。
2ビットのVERフィールド40は、RTPバージョン番号を示す。Pフィールド41は、1ビットのパディングビットを含む。パディングビットは、パケットの最後がパディングされているかを示す。
Xフィールド42は、1ビットのエクステンションビットを含む。エクステンションビットは、RTPヘッダの直後に拡張ヘッダを持つ場合には「1」となる。CC(CSRCカウント)フィールド43は、CSRC(寄与送信元識別子)の数を示す。
Mフィールド44は、1ビットのマーカービットを含む。マーカービットは、アプリケーションデータの境界を示す。7ビットのPTフィールド45は、ペイロードタイプのアプリケーションデータの符号化方式を示す。16ビットのSequence Numberフィールド46は、パケットのシーケンス番号を含む。シーケンス番号は、パケットの送信順に割り振られる。
Time Stampフィールド47は32ビットの値であり、このパケットの先頭バイトが送信された時刻を示す。SSRC(同期送信元識別子)フィールド48は、32ビットの値であり、混合されたストリームの同期を示す。CSRC(寄与送信元識別子)フィールド49は、パケットの送信元を示す。尚、CSRCフィールド49は可変長である。
図4において、第1実施形態に係るメディアデータ伝送装置では、階層符号化されたメディアデータをRTPで伝送する際に、各階層のメディアデータを識別するため、RTPヘッダを拡張した形で伝送する。拡張RTPヘッダ22eでは、RTPヘッダ中のXフィールド42を「1」に設定する。また、CSRCフィールド49の直後に拡張RTPヘッダのサイズを示すLengthフィールド50、階層符号化の種類を示すMethod of Leyer Codingフィールド51、及びどの階層のメディアデータかを示すLayer Numberフィールド52を夫々付与する。
本実施形態では、Method of Leyer Codingフィールド51の値を、時間階層符号化であれば「0」、空間階層符号化であれば「1」、SNR(Signal Noise Ratio)階層符号化であれば「3」として設定する。また、Layer Numberフィールド52の値を、Baseレイヤは「0」、Enhanceレイヤ#1は「1」、Enhanceレイヤ#2は「2」として設定する。
尚、上述した拡張ヘッダ22eは、本実施形態を説明するための一例であり、他の方法で定義されても構わない。
図2に戻り、パケット化部102は、RTPヘッダを付加する際に、Sequence Numberフィールド46に階層毎に1パケットずつインクリメントしたシーケンス番号を付与し、一方をパケット送信部105、他方をFECパケット生成部103に夫々出力する。
FECパケット生成部103は、階層毎にFECパケット生成バッファを有しており、階層毎に一定量のパケットを蓄積した後、パリティの計算及びFECヘッダの付与を行い、パケット送信部105へと出力する。以下では、図5及から図7を参照して、冗長符号であるFECについて説明する。図5は、FECパケットの構成の一例を示す概念図である。図6は、FECヘッダの構成の一例を示す概念図である。図7は、FECパリティ情報の生成方法の一例を示す概念図である。
図5において、FECパケット21は、拡張RTPヘッダ22e、FECヘッダ23、FECリカバリ24を備えて構成される。拡張RTPヘッダ22eは、上述したように、RTPを制御するためのRTPヘッダを拡張したものである。FECヘッダ23は、FECを制御するためのデータである。FECリカバリ24には、RTPパケットのパリティ情報が含まれる。
このFECパケットのフォーマットは、例えばインターネット(IP/UDP)網におけるパケット間FECの定義(RFC2733:“An RTP Payload Format for Generic Forward Error Correction”)に従う。RFC2733では、複数のRTPパケットに対して、パケット全体のパリティを計算したFECパケット21を設ける。これにより、パケット損失が生じた時にFECパケットを使って損失したパケットを復元することが可能となる。
図6において、FECヘッダ23は、SN Baseフィールド61、Length recoveryフィールド62、Eフィールド63、PT recoveryフィールド64、Maskフィールド65、及びTS recoveryフィールド66を備えて構成される。FECヘッダ23は、FECリカバリ24のパリティ情報を制御するために付加される。
SN Baseフィールド61は、FEC処理の対象となるRTPパケットのシーケンス番号のオフセットを示す。Length recoveryフィールド62は、RTPパケットの長さのパリティ情報を示す。Eフィールド63は、ヘッダの拡張を示す。PT recoveryフィールド53は、ペイロードタイプのパリティ情報を示す。Maskフィールド54は、FEC処理の対象となるRTPパケットの番号を示す。TS recoveryフィールド55は、タイムスタンプのパリティ情報を示す。
図7に示すように、FECリカバリ24に含まれるパリティ情報は、各RTPパケットについて、ビット単位で排他的論理和を求めることにより生成できる。具体的には、RTPパケットNo1の1ビット目であるa1、RTPパケットNo2の1ビット目であるb1、RTPパケットNo3の1ビット目であるc1、RTPパケットNo4の1ビット目であるd1の排他的論理和を求めることで、パリティ情報であるF1が生成される。各RTPパケットの2ビット目以降についても同様である。
図2に戻り、送信制御部104は、パケット送信部105及びFECパケット生成部103を夫々制御することにより、パケット化部102においてパケット化されたメディアデータ(以下、適宜「メディアデータパケット」と称する)、及びFECパケット生成部103において生成されたFECパケット21(即ち、エラー訂正データ)の送信を制御する。
パケット送信部105は、送信制御部104の制御に応じて、メディアデータパケット及びFECパケット21を夫々受信側装置200へと送信する。
送信側通信部106は、受信側装置200における受信側通信部202から送られてきた情報(具体的には、後述する高階層メディアデータの送信指示やFECパケット21の送信停止指示等)を受信し、送信制御手段105へと伝達する。送信制御手段104は、送信側通信部106から伝達された情報に基づいて、パケット送信部105及びFECパケット生成部103を夫々制御する。
受信側装置200は、受信側インターフェース210と、受信側CPU220とを備えている。受信側インターフェース210は、パケット受信部201と、受信側通信部204とを備えている。受信側CPU220は、パケットロス訂正部202と、受信状況判定部203と、復号再生部205とを備えている。
パケット受信部201は、送信側装置100のパケット送信部105から送信されたメディアデータパケット及びFECパケット21を受信し、各々をパケットロス訂正部202へと送る。
パケットロス訂正部202は、拡張RTPヘッダ22e及びFECヘッダ23に付与されているシーケンス番号から階層毎のパケットロスを検出し、パケットロスの状況を受信状況判定部203へと送る。また、パケットロスが発生している場合には、該当するFECパケット21を使用してパケットロスの訂正を行う。この際、パケットロスの訂正結果は、受信状況判定部203へと送られる。訂正されたパケットを含むメディアデータパケットは、復号再生部205へと送られる。
受信状況判定部203は、階層毎のメディアデータパケット及びFECパケット21を含む全体のパケットロス率、及びパケットロス訂正部202で訂正されたパケットを含む訂正後のパケットロス率を監視し、それらに応じた送信側装置100への指示を、受信側通信部204へと出力する。受信状況判定部203における具体的な処理内容については、後に詳述する。
受信側通信部204は、受信状況判定部203から出力された送信側装置100への指示を、送信側装置100の送信側通信部106へと送信する。
復号再生部205は、パケットロス訂正部202から送られてきたメディアデータパケットを復号し、階層化されたメディアデータの各階層を合わせて再生する。
(1.3)処理説明
図8を参照して、第1実施形態に係るメディアデータ伝送システムの処理の流れについて説明する。図8は、第1実施形態のメディアデータ伝送システムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下では、説明の便宜上、メディアデータ伝送システムにおいて高階層のメディアデータを新たに伝送する場合(より具体的には、BASEレイヤ及びEnhanceレイヤ#1を受信している際に、新たにEnhanceレイヤ#2を受信する場合)の処理について詳細に説明し、その他の処理については適宜説明を省略するものとする。
図8において、第1実施形態に係るメディアデータ伝送システムの動作時には、受信側装置200の受信状況判定部203が、Baseレイヤ及びEnhanceレイヤ#1のパケットロス率を監視しており、検出したパケットロス率が所定の第1閾値を下回った場合に、高階層メディアデータ(即ち、Enhanceレイヤ#2)の送信要求(以下、適宜「上位階層要求」と称する)が出される。尚、ここでの「第1閾値」は、送信側装置100において高階層のメディアデータが送信開始されても、受信側装置200において適切にメディアデータを受信可能であるか否かを判定するための閾値であり、予め設定されメモリ等に記憶されている。
上位階層要求は、例えば新規階層を要求することを示すコマンド、送信先IPアドレス/ポートを示す情報、要求する階層を示す情報(ここでは、Enhanceレイヤ#2)、要求する階層の帯域に到達するまでの時間(例えば、ミリ秒単位)を示す情報、送信開始帯域(新規受信の場合は「0」)を示す情報等を含んでおり、受信側通信部204から送信側通信部106へと送信される。
送信側通信部106は、上位階層要求を受信すると(ステップS101:YES)、受信した上位階層要求を送信制御部104へと送る。上位階層要求を受信した送信制御部104は、エラー訂正データであるFECパケット21を以前に送信した際の帯域が記録されているか否かを判定する(ステップS102)。尚、帯域の記録については、後述の処理において詳細に説明する。
送信制御部104は、帯域が記録されている場合(ステップS102:YES)、送信中の階層に基づいたFECパケット21を、記録した帯域で生成するようにFECパケット生成部103を制御し、記録した帯域からFECパケット21の送信を開始するようにパケット送信部105を制御する(ステップS103)。一方、帯域が記録されていない場合(ステップS102:NO)、送信制御部104は、送信中の階層に基づいたFECパケット21を、予め設定された初期値の帯域から生成するようにFECパケット生成部103を制御し、初期値の帯域からFECパケット21の送信を開始するようにパケット送信部105を制御する(ステップS104)。尚、FECパケット21は、それまで送信されていたメディアデータパケットと併せて送信される。
ここで特に、FECパケット21は、所定の速度で増加するように送信される。即ち、FECパケット21使用帯域は徐々に増加される。所定の速度は、例えば以下に示す式(1)を用いて決定される。
所定の速度=Enhanceレイヤ#2の帯域(bps)×所定の係数/Enhanceレイヤ#2の帯域に到達するまでの時間 ・・・(1)
FECパケット21の送信が開始されると、受信状況判定部203は、Baseレイヤ及びEnhanceレイヤ#1のパケットロス率を監視して、伝送路(即ち、ネットワーク300)の状況が悪化しているか否かを判定する(ステップS105)。受信状況判定部203は、例えばパケットロス率が所定の第2閾値を下回っていれば、伝送路の状況が悪化していないと判定し、第2閾値以上であれば、伝送路の状況が悪化したと判定する。尚、ここでの「伝送路状況の悪化」とは、メディアデータが適切に受信できていない状態(例えば、データに輻輳が発生している状態)を意味しており、より具体的にはFECパケット21を用いてもエラーを訂正できないような状態が例としてあげられる。また、ここでは「伝送路状況の悪化」を判定するパラメータとしてパケットロス率を利用しているが、パケットロス率以外のパラメータを用いて伝送路の状況を判定することも可能である。
受信状況判定部203は、伝送路の状況が悪化したと判定した場合(ステップS105:YES)、FECパケット21が所定の速度で増加中であるか否かを更に判定する(ステップS106)。そして受信状況判定部203は、FECパケット21が所定の速度で増加中であると判定した場合(ステップS106:YES)、FECパケット21の増加を停止するよう送信側装置100の送信制御部104に要求し、送信制御部104においてFECパケット生成部103を制御する(ステップS107)。FECパケット生成部103によるFECパケット21の増加が停止されると、ステップS105から処理が再開される。
一方、受信状況判定部203は、FECパケット21が所定の速度で増加中でないと判定した場合(ステップS106:NO)、FECパケット21の増加を停止するよう送信側装置100の送信制御部104に要求すると共に、伝送路状況が悪化する直前のFECパケット21の送信帯域を送信制御部104へと通知する(ステップS108)。伝送路状況が悪化する直前のFECパケット21の送信帯域が送信制御部104へと通知されることで、ステップS103のように、次回のFECパケット21の送信は、記録された帯域から開始される。即ち、次回のFECパケット21の送信は、伝送路を悪化させずに送信可能であった帯域から開始される。よって、効率的にFECパケット21の送信を行うことが可能となる。
尚、上記は送信側装置100において、伝送路状況が悪化する直前のFECパケット21の送信帯域を記録する形であるが、受信側装置200の受信状況判定部203において、伝送路状況が悪化する直前のFECパケット21の送信帯域を記録し、上位階層要求の際に送信開始帯域に前期送信帯域を付加する形でも実現可能である。
続いて、受信側装置200は、高階層メディアデータ(即ち、Enhanceレイヤ#2)を送信可能な他のノード(即ち、現在メディアデータを送信している送信側装置100とは異なる送信側装置100)を探索する(ステップS109)。高階層メディアデータを送信可能な他のノードが発見された場合(ステップS110:YES)、受信側装置200と他のノードとの接続が行われ、一連の処理が終了する。一方、高階層メディアデータを送信可能な他のノードが発見されない場合(ステップS110:NO)、受信側装置200の受信状況判定部203において高階層メディアデータの送信を再開する際は、ステップS101から処理が再開される。
ステップS105の処理に戻り、受信状況判定部203は、伝送路の状況が悪化していないと判定した場合(ステップS105:NO)、FECパケット21の帯域が、高階層メディアデータ(即ち、Enhanceレイヤ#2)の帯域に達しているか否かを判定する(ステップS111)。
受信状況判定部203は、FECパケット21の帯域が、高階層メディアデータの帯域に達していない場合(ステップS111:NO)、現在のFECパケット21の送信帯域を記録する(ステップS112)。ここで記録された送信帯域は、上述したステップS108において送信側装置100へと通知される。受信状況判定部203は更に、FECパケット21を増加するように送信側装置100へと要求する(ステップS113)。これにより、所定速度でのFECパケット21の増加が実現される。
受信状況判定部203は、FECパケット21の帯域が、高階層メディアデータの帯域に達している場合(ステップS111:YES)、それまで受信していたFECパケット21(即ち、BASEレイヤ及びEnhanceレイヤ#1に基づくFECパケット21)に代えて、高階層メディアデータ(即ち、Enhanceレイヤ#2)のメディアデータパケットを送信するよう、受信側通信部204を介して送信側装置100へ要求する。送信側装置100は、送信側通信部106において高階層メディアデータへの置き換え要求を受信すると、送信制御部104に置き換え要求を送る。置き換え要求を受信した送信制御部104は、FECパケット21に代えて、高階層メディアデータパケットを送信するようパケット送信部105を制御する(ステップS114)。即ち、FECパケット21の使用帯域を増加前の帯域に戻し、高階層メディアデータパケットの送信を開始する。
以上説明したように、高階層メディアデータを送信する前に、予めエラー訂正データであるFECパケット21を送信するようにすれば、確実に高階層メディアデータを伝送できる状況であることを確認した上で、高階層メディアデータを伝送することができる。また、FECパケット21が徐々に増加されることで、伝送路状況が悪化することに起因して送信中の低階層メディアデータの品質が劣化してしまうことを防止できる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係るメディアデータ伝送システムについて、図9及び図10を参照して説明する。尚、第2実施形態は、上述の第1実施形態と比べて一部の構成及び動作が異なるのみであり、その他の点については概ね同様である。このため第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分について詳細に説明し、その他の重複する部分については適宜説明を省略する。
(2.1)メディアデータ伝送システムの具体的な構成
図9を参照して、第2実施形態に係るメディアデータ伝送システムの具体的な構成について説明する。図9は、第2実施形態のメディアデータ伝送システムにおける送信側装置及び受信側装置の構成の一例を示すブロック図である。尚、図9では、図2に示した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付している。
図9に示すように、第2実施形態に係るメディアデータ伝送システムは、図2に示す第1実施形態に係るメディアデータ伝送システムの構成要素に加えて、送信側装置100の送信側CPU110に、細分化部107を備えている。
細分化部107は、受信側装置200から通知される帯域に応じて、新たに送信する高階層メディアデータ(即ち、Enhanceレイヤ#2)を細分化する(言い換えれば、データレートを調整する)。例えば、Enhanceレイヤ#2がBピクチャ2枚に対応する情報を含んでいる場合、条件に応じて以下に示す3種類の細分化を行う。
Bピクチャ1枚分の帯域<通知された帯域≦Bピクチャ2枚分の帯域である場合、細分化部107は、1枚のBピクチャのみをトランスコードして、計2枚のBピクチャ(即ち、トランスコードしたBピクチャ及びトランスコードしていないBピクチャ)を合計した帯域が通知された帯域となるように細分化する。
通知された帯域=Bピクチャ1つ分の帯域の場合、細分化部107は、Bピクチャを1枚削除する。即ち、細分化部107は、2枚あったBピクチャを1枚だけにする。
通知された帯域<Bピクチャ1枚分の帯域である場合、細分化部107は、Bピクチャを1枚削除し、もう1枚のBピクチャを通知された帯域に対応するようにトランスコードする。
細分化部107において細分化されたメディアデータは、パケット化部102に送信され、第1実施形態と同様にパケット化される。
(2.2)処理説明
図10を参照して、第2実施形態に係るメディアデータ伝送システムの処理の流れについて説明する。図10は、第2実施形態のメディアデータ伝送システムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下では、第1実施形態と同様に、高階層のメディアデータを新たに取得する場合(より具体的には、BASEレイヤ及びEnhanceレイヤ#1を受信している際に、新たにEnhanceレイヤ#2を受信する場合)の処理について詳細に説明し、その他の処理については適宜説明を省略するものとする。
図10において、第2実施形態に係るメディアデータ伝送システムの動作時には、受信側装置200の受信状況判定部203が、Baseレイヤ及びEnhanceレイヤ#1のパケットロス率を監視しており、検出したパケットロス率が所定の第1閾値を下回った場合に、受信側通信部204から高階層メディアデータ(即ち、Enhanceレイヤ#2)の送信要求が出される。
送信側通信部106は、上位階層要求を受信すると(ステップS201:YES)、受信した上位階層要求を送信制御部104へと送る。上位階層要求を受信した送信制御部104は、以前にエラー訂正データであるFECパケット21を送信した際の帯域が記録されているか否かを判定する(ステップS202)。
送信制御部104は、帯域が記録されている場合(ステップS202:YES)、記録された帯域に対応するようにメディアデータを細分化するよう細分化部107を制御する(ステップS203)。このステップS203以降の処理については、後に詳述する。
一方、帯域が記録されていない場合(ステップS202:NO)、送信制御部104は、送信中の階層に基づいたFECパケット21を生成するようにFECパケット生成部103を制御し、予め設定された初期値の帯域からからFECパケット21の送信を開始するようにパケット送信部105を制御する(ステップS204)。尚、FECパケット21は、それまで送信されていたメディアデータパケットと併せて送信される。また、FECパケット21は、第1実施形態と同様に所定の速度で増加するように送信される。
FECパケット21の送信が開始されると、受信状況判定部203は、Baseレイヤ及びEnhanceレイヤ#1のパケットロス率を監視して、伝送路の状況が悪化しているか否かを判定する(ステップS205)。受信状況判定部203は、伝送路の状況が悪化したと判定した場合(ステップS205:YES)、FECパケット21が所定の速度で増加中であるか否かを更に判定する(ステップS206)。
受信状況判定部203は、FECパケット21が所定の速度で増加中であると判定した場合(ステップS206:YES)、送信側装置100の送信制御部104に要求し、送信制御部104においてFECパケット21の増加を停止するようFECパケット生成部103を制御する(ステップS207)。FECパケット生成部103によるFECパケット21の増加が停止されると、ステップS205から処理が再開される。
一方、受信状況判定部203は、FECパケット21が所定の速度で増加中でないと判定した場合(ステップS206:NO)、伝送路状況が悪化する直前のFECパケット21の送信帯域を送信側装置100の送信制御部104へと通知する(ステップS208)。ここで送信制御部104へと通知した帯域は、細分化部107におけるメディアデータの細分化に用いられる(ステップS203参照)。また、受信状況判定部203は、FECパケット21の増加を停止するよう送信側装置100の送信制御部104に要求し、送信制御部104においてFECパケット21を停止するようFECパケット生成部103を制御し(ステップS209)、一連の処理を終了する。
尚、上記は送信側装置100において、伝送路状況が悪化する直前のFECパケット21の送信帯域を記録する形であるが、受信側装置200の受信状況判定部203において、伝送路状況が悪化する直前のFECパケット21の送信帯域を記録し、上位階層要求の際に送信開始帯域に前期送信帯域を付加する形でも実現可能である。
ステップS205の処理に戻り、受信状況判定部203は、伝送路の状況が悪化していないと判定した場合(ステップS205:NO)、FECパケット21の帯域が、高階層メディアデータ(即ち、Enhanceレイヤ#2)の帯域に達しているか否かを判定する(ステップS210)。
受信状況判定部203は、FECパケット21の帯域が、高階層メディアデータの帯域に達していない場合(ステップS210:NO)、現在のFECパケット21の送信帯域を記録する(ステップS211)。ここで記録された送信帯域は、上述したステップS208において送信側装置100へと通知される。受信状況判定部203は更に、FECパケット21を増加するように送信側装置100へと要求する(ステップS212)。これにより、所定速度でのFECパケット21の増加が実現される。
受信状況判定部203は、FECパケット21の帯域が、高階層メディアデータの帯域に達している場合(ステップS210:YES)、それまで受信していたFECパケット21(即ち、BASEレイヤ及びEnhanceレイヤ#1に基づくFECパケット21)に代えて、高階層メディアデータ(即ち、Enhanceレイヤ#2)を送信するよう、受信側通信部204を介して送信側装置100へ要求する。送信側装置100は、送信側通信部106において高階層メディアデータへの置き換え要求を受信すると、送信制御部104に置き換え要求を送る。置き換え要求を受信した送信制御部104は、FECパケット21に代えて、高階層メディアデータを送信するようパケット送信部105を制御する(ステップS213)。即ち、FECパケット21の使用帯域を増加前の帯域に戻し、高階層メディアデータパケットの送信を開始する。
ステップS203に戻り、第2実施形態では特に、細分化部107が記録された帯域(即ち、伝送路状況を悪化させずに送信可能な帯域)に対応するようにメディアデータを細分化する。そして、細分化されたメディアデータは、パケット化部103によってパケット化され、パケット送信部105から、受信側装置200へと伝送される(ステップS214)。
このようにメディアデータを細分化すれば、Enhanceレイヤ#2を送信できる程度の帯域が確保できない場合であっても、BASEレイヤ及びEnhanceレイヤ#1より高階層のメディアデータを、伝送路状況を悪化させることなく受信側装置へと伝送することが可能となる。従って、ネットワーク300の状況に応じた最大限の帯域を利用してメディアデータを伝送することができる。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う伝送システム及び伝送装置、並びに伝送方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
以上説明した実施形態に関して、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
階層化されたデータの低階層のデータを含む第1データを送信側から受信側へと伝送する伝送システムであって、
前記送信側は、
前記第1データ及び前記第1データのエラーを訂正するための第2データを夫々送信する送信手段と、
前記送信手段による前記第1データ及び前記第2データの送信を制御する制御手段と
を備え、
前記受信側は、
前記第1データ及び前記第2データを夫々受信する受信手段と、
前記第1データ及び前記第2データの受信の状況に応じて、前記送信手段によって送信される前記第1データの階層を変更するよう前記制御手段に要求する判定手段と
を備え、
前記制御手段は、前記判定手段から、送信中の前記第1データより高階層の前記第1データを送信するように要求があった場合に、送信中の前記第1データに基づく前記第2データの使用帯域を連続的に又は段階的に増加させるように前記送信手段を制御し、前記受信の状況が悪化することなく前記第2データの使用帯域が送信すべき高階層の前記第1データの帯域に達した場合に、前記第2データの使用帯域を元の帯域に戻し、前記第1データとして高階層のデータを含む第1データを送信するように前記送信手段を制御する
ことを特徴とする伝送システム。
(付記2)
前記制御手段は、前記第2データの使用帯域を増加させている際に前記受信の状況が悪化した旨の通知を受信した場合、前記第2データの使用帯域の増加を停止するよう前記送信手段を制御し、
前記判定手段は、前記第2データの使用帯域の増加が停止されてから所定期間後に前記受信の状況が改善されない場合、前記受信の状況が悪化する直前の前記第2データの使用帯域を記録すると共に、前記第2データの帯域を元の帯域に戻すように前記制御手段に要求する
ことを特徴とする付記1に記載の伝送システム。
(付記3)
前記判定手段は、前記第2データの使用帯域を元の帯域に戻すように前記制御手段に要求した後に、前記送信手段によって送信される前記第1データの階層を再び高階層へと変更するよう前記判定手段から前記制御手段に要求する場合、前記記録した前記受信の状況が悪化する直前の前記第2データの使用帯域から前記第2データを送信するように前記制御手段に要求することを特徴とする付記2に記載の伝送システム。
(付記4)
前記送信側は、前記第1データのデータ量を調整する調整手段を備え、
前記判定手段は、前記第2データの使用帯域を元に帯域戻すように前記制御手段に要求する際に、前記受信の状況が悪化する直前の前記第2データの使用帯域を付加して前記調整手段に通知し、
前記調整手段は、前記受信の状況が悪化する直前の前記第2データの使用帯域に対応するように前記第1データのデータ量を調整し、
前記制御手段は、前記データ量が調整された第1データを送信するように前記送信手段を制御する
ことを特徴とする付記2に記載の伝送システム。
(付記5)
階層化されたデータを他の伝送装置に伝送する伝送装置であって、
階層化されたデータの低階層のデータを含む第1データ及び前記第1データのエラーを訂正するための第2データを夫々送信する送信手段と、
前記送信手段による前記第1データ及び前記第2データの送信を制御する制御手段と
を備え、
前記制御手段は、前記他の伝送装置から、送信中の前記第1データより高階層の前記第1データを送信するように要求があった場合に、送信中の前記第1データに基づく前記第2データの使用帯域を連続的に又は段階的に増加させるように前記送信手段を制御し、前記他の伝送装置からの前記第1データ及び前記第2データの受信の状況が悪化した旨の通知を受信することなく前記第2データの使用帯域が送信すべき高階層の前記第1データの帯域に達した場合に、前記第2データの使用帯域を元の帯域に戻し、第1のデータとして高階層のデータを含む第1データを送信するように前記送信手段を制御する
ことを特徴とする伝送装置。
(付記6)
前記制御手段は、前記第2データの使用帯域を増加させている際に前記受信の状況が悪化したことを示す情報を受信した場合、前記第2データの使用帯域の増加を停止するよう前記送信手段を制御し、前記第2データの使用帯域の増加が停止されてから所定期間後に前記受信の状況が改善されない場合、前記受信の状況が悪化する直前の前記第2データの使用帯域を記録すると共に、前記第2データの使用帯域を元の帯域に戻すように前記送信手段を制御する
ことを特徴とする付記5に記載の伝送装置。
(付記7)
前記制御手段は、前記第2データの使用帯域を元の帯域に戻すように前記送信手段を制御した後に、前記送信手段によって送信される前記第1データの階層を再び高階層へと変更するよう要求を受信した場合、前記受信の状況が悪化する直前の前記第2データの使用帯域から前記第2データを送信するように前記送信手段に制御する
ことを特徴とする付記6に記載の伝送装置。
(付記8)
前記第1データのデータ量を調整する調整手段を備え、
前記調整手段は、前記受信の状況が悪化する直前の前記第2データの使用帯域に対応するように前記第1データのデータ量を調整し、
前記制御手段は、前記データ量が調整された第1データを送信するように前記送信手段を制御する
ことを特徴とする付記6に記載の伝送装置。
(付記9)
他の伝送装置から伝送される階層化されたデータの低階層のデータを含む第1データ及び当該第1データのエラーを訂正するための第2データを受信する伝送装置であって、
前記第1データ及び前記第2データを夫々受信する受信手段と、
前記第1データ及び前記第2データの受信の状況に応じて、前記他の伝送装置から送信される前記第1データの階層を変更するよう前記他の伝送装置に要求する判定手段と、
前記第1データ及び前記第2データ夫々の受信状態を取得する受信状態取得手段と
を備え、
前記判定手段が、送信中の前記第1データより高階層の前記第1データを送信するように前記他の伝送装置に要求した場合、前記要求後に受信する第1データ及び第2データそれぞれの受信状態を定期的に前記他の装置に通知する
ことを特徴とする伝送装置。
(付記10)
前記判定手段は、前記第2データの使用帯域を増加させている際の前記受信の状況の悪化に起因した前記他の伝送装置による前記第2データの使用帯域の増加の停止から所定期間後に前記受信の状況が改善されない場合、前記受信の状況が悪化する直前の前記第2データの使用帯域を記録すると共に、前記第2データの使用帯域を元の帯域に戻すように前記他の伝送装置に要求する
ことを特徴とする付記9に記載の伝送装置。
(付記11)
前記判定手段は、前記第2データの使用帯域を元の帯域に戻すように前記他の伝送装置に要求した後に、前記他の伝送装置によって送信される前記第1データの階層を再び高階層へと変更するよう前記他の伝送装置に要求する場合、前記受信の状況が悪化する直前の前記第2データの使用帯域から前記第2データを送信するように前記他の伝送装置に要求することを特徴とする付記10に記載の伝送装置。
(付記12)
前記判定手段が、前記第2データの使用帯域を元に戻すように前記他の伝送装置に要求する際に、前記受信の状況が悪化する直前の前記第2データの使用帯域を通知することで、前記他の伝送装置は、前記受信の状況が悪化する直前の前記第2データの使用帯域に対応するように前記第1データのデータ量を調整すると共に、前記第データ量が調整された前記第1データを送信する
ことを特徴とする付記10に記載の伝送装置。
(付記13)
階層化されたデータの低階層のデータを含む第1データ及び前記第1データのエラーを訂正するための第2データを夫々送信する送信手段と、前記送信手段による前記第1データ及び前記第2データの送信を制御する制御手段とを備えた送信側から、前記第1データ及び前記第2データを夫々受信する受信手段を備える受信側へと伝送する伝送方法であって、
前記第1データ及び前記第2データの受信の状況に応じて、前記送信手段によって送信される前記第1データの階層を変更するよう前記制御手段に要求する要求工程と、
前記要求工程において、送信中の前記第1データより高階層の前記第1データを送信するように要求があった場合に、送信中の前記第1データに基づく前記第2データの使用帯域を連続的に又は段階的に増加させるように前記送信手段を制御する第1制御工程と、
前記受信の状況が悪化することなく前記第2データの使用帯域が送信すべき高階層の前記第1データの帯域に達した場合に、前記第2データの使用帯域を元の帯域に戻し、前記第1データとして高階層のデータを含む第1データを送信するように前記送信手段を制御する第2制御工程と
を備えることを特徴とする伝送方法。
11,12,13,14 ノード
21 FECパケット
22 RTPヘッダ
22e 拡張RTPヘッダ
23 FECヘッダ
24 FECリカバリ
40 VERフィールド
41 Pフィールド
42 Xフィールド
43 CCフィールド
44 Mフィールド
45 PTフィールド
46 Sequence Number フィールド
47 Time Stampフィールド
48 SSRCフィールド
49 CSRCフィールド
50 Lengthフィールド
51 Method of Leyer Codingフィールド
52 Layer Numberフィールド
61 SN Baseフィールド
62 Length recoveryフィールド
63 Eフィールド
64 PT recoveryフィールド
65 Maskフィールド
66 TS recoveryフィールド
100 送信側装置
101 階層符号化部
102 パケット化部
103 FECパケット生成部
104 送信制御部
105 パケット送信部
106 送信側通信部
107 細分化部
110 送信側CPU
120 送信側インターフェース
200 受信側装置
201 パケット受信部
202 パケットロス訂正部
203 受信状況判定部
204 受信側通信部
205 復号再生部
210 受信側インターフェース
220 受信側CPU

Claims (9)

  1. 階層化されたデータの低階層のデータを含む第1データを送信側から受信側へと伝送する伝送システムであって、
    前記送信側は、
    前記第1データ及び前記第1データのエラーを訂正するための第2データを夫々送信する送信手段と、
    前記送信手段による前記第1データ及び前記第2データの送信を制御する制御手段と
    を備え、
    前記受信側は、
    前記第1データ及び前記第2データを夫々受信する受信手段と、
    前記第1データ及び前記第2データの受信の状況に応じて、前記送信手段によって送信される前記第1データの階層を変更するよう前記制御手段に要求する判定手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記判定手段から、送信中の前記第1データより高階層の前記第1データを送信するように要求があった場合に、送信中の前記第1データに基づく前記第2データの使用帯域を連続的に又は段階的に増加させるように前記送信手段を制御し、前記受信の状況が悪化することなく前記第2データの使用帯域が送信すべき高階層の前記第1データの帯域に達した場合に、前記第2データの使用帯域を元の帯域に戻し、前記第1データとして高階層のデータを含む第1データを送信するように前記送信手段を制御する
    ことを特徴とする伝送システム。
  2. 前記制御手段は、前記第2データの使用帯域を増加させている際に前記受信の状況が悪化した旨の通知を受信した場合、前記第2データの使用帯域の増加を停止するよう前記送信手段を制御し、
    前記判定手段は、前記第2データの使用帯域の増加が停止されてから所定期間後に前記受信の状況が改善されない場合、前記受信の状況が悪化する直前の前記第2データの使用帯域を記録すると共に、前記第2データの帯域を元の帯域に戻すように前記制御手段に要求する
    ことを特徴とする請求項1に記載の伝送システム。
  3. 前記判定手段は、前記第2データの使用帯域を元の帯域に戻すように前記制御手段に要求した後に、前記送信手段によって送信される前記第1データの階層を再び高階層へと変更するよう前記判定手段から前記制御手段に要求する場合、前記記録した前記受信の状況が悪化する直前の前記第2データの使用帯域から前記第2データを送信するように前記制御手段に要求することを特徴とする請求項2に記載の伝送システム。
  4. 前記送信側は、前記第1データのデータ量を調整する調整手段を備え、
    前記判定手段は、前記第2データの使用帯域を元に帯域戻すように前記制御手段に要求する際に、前記受信の状況が悪化する直前の前記第2データの使用帯域を付加して前記調整手段に通知し、
    前記調整手段は、前記受信の状況が悪化する直前の前記第2データの使用帯域に対応するように前記第1データのデータ量を調整し、
    前記制御手段は、前記データ量が調整された第1データを送信するように前記送信手段を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の伝送システム。
  5. 階層化されたデータを他の伝送装置に伝送する伝送装置であって、
    階層化されたデータの低階層のデータを含む第1データ及び前記第1データのエラーを訂正するための第2データを夫々送信する送信手段と、
    前記送信手段による前記第1データ及び前記第2データの送信を制御する制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記他の伝送装置から、送信中の前記第1データより高階層の前記第1データを送信するように要求があった場合に、送信中の前記第1データに基づく前記第2データの使用帯域を連続的に又は段階的に増加させるように前記送信手段を制御し、前記他の伝送装置からの前記第1データ及び前記第2データの受信の状況が悪化した旨の通知を受信することなく前記第2データの使用帯域が送信すべき高階層の前記第1データの帯域に達した場合に、前記第2データの使用帯域を元の帯域に戻し、第1のデータとして高階層のデータを含む第1データを送信するように前記送信手段を制御する
    ことを特徴とする伝送装置。
  6. 前記制御手段は、前記第2データの使用帯域を増加させている際に前記受信の状況が悪化したことを示す情報を受信した場合、前記第2データの使用帯域の増加を停止するよう前記送信手段を制御し、前記第2データの使用帯域の増加が停止されてから所定期間後に前記受信の状況が改善されない場合、前記受信の状況が悪化する直前の前記第2データの使用帯域を記録すると共に、前記第2データの使用帯域を元の帯域に戻すように前記送信手段を制御する
    ことを特徴とする請求項5に記載の伝送装置。
  7. 前記制御手段は、前記第2データの使用帯域を元の帯域に戻すように前記送信手段を制御した後に、前記送信手段によって送信される前記第1データの階層を再び高階層へと変更するよう要求を受信した場合、前記受信の状況が悪化する直前の前記第2データの使用帯域から前記第2データを送信するように前記送信手段に制御する
    ことを特徴とする請求項6に記載の伝送装置。
  8. 他の伝送装置から伝送される階層化されたデータの低階層のデータを含む第1データ及び当該第1データのエラーを訂正するための第2データを受信する伝送装置であって、
    前記第1データ及び前記第2データを夫々受信する受信手段と、
    前記第1データ及び前記第2データの受信の状況に応じて、前記他の伝送装置から送信される前記第1データの階層を変更するよう前記他の伝送装置に要求する判定手段と、
    前記第1データ及び前記第2データ夫々の受信状態を取得する受信状態取得手段と
    を備え、
    前記判定手段が、送信中の前記第1データより高階層の前記第1データを送信するように前記他の伝送装置に要求した場合、前記要求後に受信する第1データ及び第2データそれぞれの受信状態を定期的に前記他の装置に通知する
    ことを特徴とする伝送装置。
  9. 階層化されたデータの低階層のデータを含む第1データ及び前記第1データのエラーを訂正するための第2データを夫々送信する送信手段と、前記送信手段による前記第1データ及び前記第2データの送信を制御する制御手段とを備えた送信側から、前記第1データ及び前記第2データを夫々受信する受信手段を備える受信側へと伝送する伝送方法であって、
    前記第1データ及び前記第2データの受信の状況に応じて、前記送信手段によって送信される前記第1データの階層を変更するよう前記制御手段に要求する要求工程と、
    前記要求工程において、送信中の前記第1データより高階層の前記第1データを送信するように要求があった場合に、送信中の前記第1データに基づく前記第2データの使用帯域を連続的に又は段階的に増加させるように前記送信手段を制御する第1制御工程と、
    前記受信の状況が悪化することなく前記第2データの使用帯域が送信すべき高階層の前記第1データの帯域に達した場合に、前記第2データの使用帯域を元の帯域に戻し、前記第1データとして高階層のデータを含む第1データを送信するように前記送信手段を制御する第2制御工程と
    を備えることを特徴とする伝送方法。
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