JP2012193439A - 金属マンガン電解採取のための電解槽設備 - Google Patents

金属マンガン電解採取のための電解槽設備 Download PDF

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Abstract

【課題】金属マンガン電解採取のための電解槽設備において、工業的に電解条件の維持、設備コストやメンテナンス性を向上させた金属マンガン電解採取のための電解槽設備を提供する。
【解決手段】アノライト及びアノード9と、カソライト及びカソード10とが隔膜4を使用してボックス状に仕切られており、アノライトの給液及び排液と、カソライトの給液及び排液とが別系統であることを特徴とする金属マンガン電解採取のための電解槽設備。
【選択図】図1

Description

本発明は、工業的にマンガンを電解採取する電解槽設備に関するものである。
金属マンガンを電解採取する方法は、一般的に硫酸浴や塩酸浴からの電解採取法が知られており、電解条件についても種々検討が行われている。しかしながら、金属マンガンの電解採取を行う電解槽については、電解条件が他の金属の電解採取に比べて特殊であるにもかかわらず、その条件を安定的に維持するための設備構造について述べられているものはほとんどない。
一方、アメリカ合衆国における特許では、例えば、US特許2,456,196(特許文献1)、US特許2,739,116(特許文献2)のように、金属マンガン電解採取のための電解槽について提出されている特許もある。しかし、総じて電解槽の構造が複雑で、設備コストやメンテナンス性の面からも十分であるとは言い難い。
US特許2,456,196号 US特許2,739,116号
本発明は、上記のような金属マンガン電解採取のための電解槽設備においてその問題点を解決するものであり、工業的に電解条件の維持、設備コストやメンテナンス性を向上させた金属マンガン電解採取のための電解槽設備を提供するものである。
そこで以下の発明を提案する。
(1)アノライト及びアノードと、カソライト及びカソードとが隔膜を使用してボックス状に仕切られており、前記アノライトの給液及び排液と、前記カソライトの給液及び排液とが別系統である金属マンガン電解採取のための電解槽設備。
(2)上記(1)の電解槽設備において、前記アノライトと前記カソライトを仕切る前記隔膜の通気度が0.1〜1.0cc/cm・secとする電解槽設備。
(3)上記(1)又は(2)の電解槽設備において、前記カソライトの給液が電解槽上部又は電解槽下部から2〜6本のノズルで供給される電解槽設備。
上記の電解槽設備を用いて金属マンガンの電解採取を行うことにより、以下の効果が得られる。
(1)アノライトとカソライトの混合を防ぎ電解液のpHを安定した状態で、金属マンガンの電解採取を行うことができる。また、設備コスト及びメンテナンス性が向上する。
(2)さらに安定した状態で、金属マンガンの電解採取を行うことができる。
(3)電解反応に伴うカソード表面の微視的な変化を緩和することができる。
図1(a)は、本発明に係る金属マンガン電解採取のための電解槽設備の一態様である模式図を示す。図1(b)は、本発明に係る金属マンガン電解採取のための電解槽設備の別の一態様である模式図を示す。 図1(b)の電解槽設備において、アノライト供給ノズル、アノライト排液口、及びカソライト供給ノズルを取り除いた模式図を示す。 アノードボックスの型枠の一例を表す模式図を示す。 アノードボックスにろ布を被せた態様の一例を現す模式図である。 本発明に係る金属マンガン電解採取のための電解槽設備の一態様であるろ布の通気度の違いによるカソライト電位と電着状態を示す。
本発明の一例を示す基本的な電解槽の模式図を図1(a)から図4に挙げ、以下本発明について具体的に説明する。図1(b)は、電解槽の別の例を示す模式図である。図中の実線の矢印はカソライトの流れ、黒塗りの矢印はアノライトの流れを表す。なお図1(a)及び図1(b)においてはろ布4を透視しているが、実際にはろ布4がアノードボックス2に被せられている。
図1(a)に示すように、電解槽には、例えば、FRP(Fiber Reinforced Plastics:繊維強化プラスチック)製の電解槽1を使用し、構造としてアノードボックス2を採用している。アノライトは、電解槽1の上部に設けられたアノライト供給ノズル5から供給され、アノライト排液口6から排出される。カソライトは、電解槽1の下部に設けられたカソライト供給ノズル7から供給され、カソライト排液口8から排出される。なお図1(b)の例のように、カソライト供給ノズル7は、電解槽1の上部に設けられてもよい。またカソライト供給ノズル7の数は6本としているが、2〜6本の間で変更可能である。アノライト排液口6に設けられたポンプ13は、アノライトを電解槽1の外部に汲み出す。
図2は、図1(b)において、アノライト供給ノズル5、アノライト排液口6、及びカソライト供給ノズル7を取り除いた電解槽を例示する模式図である。図1(b)及び図2に示すように、電解槽1の上部からアノード9及びカソード10が、電解槽1の下部に向けて延びている。アノード9の周囲にはアノードバックを保持するリテーラ(押さえ)11が配置されている。
アノードボックス2は、例えば、図3のようなポリプロピレン(Polypropylene:PP)製の型枠3を有する。さらに、図4に示すように、型枠3にポリエステル製、ナイロン製、ポリプロピレン製、テトロン製などのろ布4を袋状に被せるといった構造を取る。このように、ろ布4を被せたアノードボックス2を電解槽1に収納し、さらに電解槽1にカソライトを供給する。なお、ろ布4は型枠3に密着するように、型枠3を覆うとしてもよい。
一般的に知られている硫酸浴中でのマンガンの電解採取における電槽構造は、カソードボックスという形、又はアノードスライムを抜き出すための2重構造などの複雑な工夫がされている。これに対し、図1(a)から図4に示した態様では、複数のアノード9を1つのアノードボックス2に集約することができる。このため、複雑な構造を取ることなく、安価で取り出しや取り扱いを簡単することができる。従って、電解槽設備のコスト及びメンテナンス性は向上する。
またアノードボックス2を採用することにより、電解槽1において複数のアノード9が占有する容積を小さくすることができる。従って、電解槽1内のカソライト保有液量を多くすることができ、電解に影響を与えるpH、ORP、濃度などのカソライトの組成や条件の変動を少なくし、安定した条件で電解することができる。
上記のようなアノードボックス2に、ろ布4を被せることで、アノード9及びアノライトと、カソード10及びカソライトとを、隔膜であるろ布4によって仕切られた構造とする。
使用する隔膜には、ポリエステル製、ナイロン製、ポリプロピレン製、テトロン製などのろ布を使用し、その通気度は0.1〜1.0cc/cm・sec、好ましくは0.1cc/cm・secであるろ布4を使用する。隔膜の通気度を小さくすることで、アノライトとカソライトの混合を防ぎ、電解液の組成や条件の変動を少なくし安定した条件で電解することができる。
さらにアノライトとカソライトのそれぞれの給液(アノライト供給ノズル5、カソライト供給ノズル7)および排液(アノライト排液口6、カソライト排液口8)をそれぞれ別系統にすることで、電解液(アノライト及びカソライト)が混合し組成の変動を少なく安定した条件で電解することができる。
上記の給排液系統で、カソライトの給液方法は電解槽1上部または電解槽1下部から2〜6本のカソライト供給ノズル7で供給することで、電解液の液循環も含め、より均一で理想的な条件で電解を行うことができる。従って、電解反応に伴うカソード表面な微視的な変化も緩和することができる。
カソライトの給液速度は、カソード1枚あたり10〜60L/minの流速であり、望ましくは、60L/min/カソードの流速で供給するとよい。
本発明について実施例を挙げて具体的に説明する。
(実施例1)
硫酸浴中でのマンガン電解において、電解中のカソライトの酸化還元電位の維持は重要である。電解中のカソライト酸化還元電位の上昇はアノライト電解液の浸み出しが原因であり、隔膜の通気度により浸み出しを抑えることができる。
図5に、ろ布の通気度の違いによるカソライト電位と電着状態を示す。図5の下欄では、マンガンが電着するカソードを符号10、電着したマンガンを符号12で図示した。
図5の中央の欄に示すように、隔膜の通気度が1.0cc/cm・secのろ布を使用した場合は、カソライトORPが上昇する傾向があり、亜硫酸ソーダあるいは亜硫酸ガスを添加してORPを下げていたが、場合によってはカソード10に電着したマンガン12が再溶解し、図5の中央下欄に示すような不完全な電着状態になる。
しかし、図5の右側の欄に示すように、隔膜の通気度が0.1cc/cm・secのろ布を使用した場合、ORPが減少する傾向になり、図5の右下欄に示すように完全な状態で電着した金属マンガン12を得ることができる。ろ布の通気度を変えることで、カソライトの酸化還元電位を保ち、マンガン電解において安定した運転条件を維持することができる。また電解工程により、スライムと呼ばれる不純物及び有価金属(金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)等の白金族)が生じることがある。このように電解液に溶け出さないスライムはろ布4に溜まるため、スライムによる電解液の汚染は抑制される。従って、高純度のマンガン12を得ることができる。
(実施例2)
上記のような構造的な特徴をもつ電解槽設備を使用することで、例えばアノード側で発生する、二酸化マンガンなどのアノードスラッジの抜き出しやメンテナンスが簡単にできた。
例えば、アノードボックス2ごと引上げ、袋状のろ布を引き抜くことで簡単にろ布の交換ができ、アノードスラッジはろ布を裏返すことで回収できた。
このような構造を取ることで、隔膜であるろ布の交換やアノードスラッジの回収等メンテナンス性を向上させることができた。
1 電解槽
2 アノードボックス
3 型枠
4 ろ布(隔膜)
5 アノライト供給ノズル
6 アノライト排液口
7 カソライト供給ノズル
8 カソライト排液口
9 アノード
10 カソード
11 リテーラ(押さえ)
12 マンガン

Claims (3)

  1. アノライト及びアノードと、カソライト及びカソードとが隔膜を使用してボックス状に仕切られており、前記アノライトの給液及び排液と、前記カソライトの給液及び排液とが別系統であることを特徴とする金属マンガン電解採取のための電解槽設備。
  2. 前記アノライトと前記カソライトを仕切る前記隔膜の通気度が0.1〜1.0cc/cm・secであることを特徴とする請求項1に記載の金属マンガン電解採取のための電解槽設備。
  3. 前記カソライトの給液が電解槽上部又は電解槽下部から2〜6本のノズルで供給されることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属マンガン電解採取のための電解槽設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105603455A (zh) * 2016-02-26 2016-05-25 武汉大学 一种电解锰生产用电解槽
CN106245066A (zh) * 2016-07-27 2016-12-21 苏州市枫港钛材料设备制造有限公司 一种湿法冶金离子交换膜电解槽

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