JP2012185125A - ナビゲーション装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】案内対象地点における退出道路bと経路外道路cとのなす角度及び案内対象地点を中心としてその周囲を分割した複数のエリア(エリア1〜3)に基づいて、退出道路bと経路外道路cの位置関係が経路案内に必要か否かを判断し、経路案内に必要と判断された位置関係を含む案内用データを生成する案内用データ生成部3と、案内用データ生成部3で生成された案内用データを用いて、退出道路bと経路外道路cの位置関係が記述された案内文データを生成する案内文生成部5と、案内文生成部5で生成された案内文データを用いて、経路案内のための音声を出力する音声出力部6とを備える。
【選択図】図1
Description
しかしながら、運転者にとっては、案内対象地点からの退出方向(角度)や退出動作が伝えられても、案内された方向の先に類似した2つ以上の退出道路があると、どちらの道路を進むべきかを特定できない。
また、特許文献2には、複数の道路が接続して案内が難しい交差点で分かりやすい経路案内を行うため、例えば「最も右の分岐道路から2本目の道路に分岐してください」や、「2車線の道路に進んでください」等の音声案内を行うことが記載されている。
また、特許文献1には、道路幅で経路を特徴付けて音声案内するにあたり、交差点に同じ幅の道路が複数接続されていると、却ってどの道路であるかが分かりにくくなるが、これに対する配慮がなされていない。
この場合、案内経路と案内経路外の道路とのなす角度が狭角閾値よりも1度でも大きいと、実際には、案内したい退出方向に同様に紛らわしい道路が存在する場合であっても、案内の難しさが低いレベルであると判定される。従って、案内の難しさのレベルに応じた詳細さで音声案内されず、運転者はどちらに進むべきか混乱してしまう。
また、特許文献2には、案内経路の近くに案内経路外の道路が複数存在する場合が配慮されていない。
図1は、この発明の実施の形態1によるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。図1において、実施の形態1のナビゲーション装置は、経路探索部1、地図データベース2、案内用データ生成部3、道路分岐特徴算出部4、案内文生成部5及び音声出力部6を備える。
経路探索部1は、不図示の位置計測部によりGPS(Global Positioning System)衛星から受信した信号に基づいて計測された現在位置、外部から入力された目的地点の位置、及び地図データベース2から読み出した地図データに基づいて経路を探索して、案内経路を決定する構成部である。
地図データベース2は、ナビゲーション処理で地図表示に利用される地図データが登録されたデータベースであり、実施の形態1によるナビゲーション装置に搭載されたハードディスク装置か、記憶メディア再生装置で再生可能な外部記憶メディア等に構築される。
道路分岐特徴算出部4は、案内対象地点である道路の分岐地点の特徴を示す情報を算出する構成部であり、分岐地点から自車が退出する方向にある案内経路(以下、退出道路と呼ぶ)が存在する退出方向エリア、退出道路と案内経路外の道路(以下、経路外道路と呼ぶ)とが同じ退出方向エリアに存在するか、又は退出道路と経路外道路が隣接する退出方向エリアにそれぞれ存在するか、退出道路と経路外道路との位置関係(現在位置側から見てどちらが奥側か)、退出道路と経路外道路のなす角度(分岐地点のノードにそれぞれ接続する退出道路のリンクと経路外道路のリンクのなす角度)を算出する。
次に、算出された結果に基づいて、退出道路と経路外道路の配置状況のパターンを決定する。そして、配置状況パターンに対応付けられた道路分岐特徴を抽出する。ここで、道路分岐特徴とは、分岐地点における退出道路と経路外道路との関係を示すものである。なお、退出方向エリアと配置状況パターンは予め定めたものであり、詳細は後述する。
案内用データ生成部3は、道路分岐特徴算出部4により求められた道路分岐特徴を用いて、案内経路上の分岐地点からの退出道路を案内するための案内用データを生成する。すなわち、案内用データには、自車の退出方向、道路分岐特徴が含まれる。
図2は、実施の形態1のナビゲーション装置による案内経路上の分岐地点における音声案内処理の流れを示すフローチャートである。この図2に沿って、音声案内処理の概要を説明する。
先ず、経路探索部1が、不図示の位置計測部で計測された自車の現在位置、運転者等によって外部から入力された目的地点の位置、及び地図データベース2から読み出した地図データに基づいて案内経路を探索する(ステップST200)。
次いで、案内用データ生成部3が、経路探索部1で探索された案内経路と、地図データベース2から読み出した地図データとに基づいて、当該案内経路を説明する案内用データを生成する(ステップST201)。
案内用データ生成部3は、経路探索部1で探索された案内経路データに基づいて、地図データベース2から、当該案内経路の道路に関する地図データを取得する(ステップST300)。
次いで、案内用データ生成部3は、ステップST300で取得した地図データにおける案内経路上の交差点に接続する道路同士のなす角度や道路の種別を示す情報に基づいて、運転者等に対して案内が必要な地点を案内対象地点として決定する(ステップST301)。例えば、複数の道路が同様な方向に分岐するような分岐地点(交差点を含む)が案内対象地点とされる。
この後、道路分岐特徴算出部4が、分岐地点における退出道路と経路外道路との位置関係及び退出道路と経路外道路のなす角度に基づいて、分岐地点における退出道路と経路外道路との配置状況パターンを決定し、この配置状況パターンに対応付けられた道路分岐特徴を求める(ステップST303)。案内用データ生成部3は、道路分岐特徴算出部4で求められた道路分岐特徴に基づいて、分岐地点からの退出道路を案内する案内用データを生成する。
案内用データ生成部3は、案内対象地点である分岐地点及びその周辺の地図データに基づいて、当該分岐地点において、図4に示すような分岐地点への進入道路と、この進入道路に対する道なりの道路(運転者から直進と感じる道路)とを特定する。
なお、道なり道路が実際に存在しない場合は、進入道路を直線で延長した延長線の分岐地点の中心位置から先の部分を、仮想の道なり道路として設定する。
なお、退出方向の決定方法は、上記に限る内容ではなく、進入道路と退出道路がなす角度で判定してもよいし、他の方法で退出方向を決めてもよい。
道路分岐特徴算出部4は、ステップST302において、案内用データ生成部3により決定された退出方向と、進入道路に対する道なりの道路(あるいは仮想の道なり道路)とを取得する(ステップST500)。
図6(A)は、分岐地点の周囲を進入道路と道なり道路を境として左右に二分割した領域のうち、右側の領域に退出道路が存在するため、当該右側の領域が判定エリアとなる。
同様に、図6(B)は左側の領域が判定エリアとなった場合を示している。
図6(C)は、道なり道路が、進入道路を直線で延長した延長線上を通らず、進入道路に対して傾いている場合を示している。この場合においても、分岐地点の周囲エリアを進入道路と道なり道路とを境として左右に二分割した領域のうち、退出道路が存在する右側の領域が判定エリアとなる。
図6(D)は、分岐地点が例えばT字路であって、道なり道路が存在しない場合を示している。この場合、進入道路を直線で延長した延長線から仮想の道なり道路が設定され、仮想の道なり道路と進入道路とを境として分岐地点の周囲エリアを左右に二分割した領域のうち、左側の領域に退出道路が存在するため、当該左側の領域が判定エリアとなる。
このようにすることで、退出道路との位置関係について、運転者が認識しやすい道路のみを抽出することが可能となる。さらに、退出道路との位置関係を比較する経路外道路を容易に抽出できるため、効率のよい算出が可能となる。
また、判定エリアに経路外道路が存在する場合(ステップST501;YES)、道路分岐特徴算出部4は、当該判定エリア内に存在する経路外道路が1本のみであるか否かを判定する(ステップST502)。
このとき、道なり道路(運転者から直進と感じる道路)は、経路外道路として数える対象に含めない。これにより、例えば十字路を右折する場合に退出道路と道なりの道路との差異を説明する音声案内が出力されることを回避できる。
なお、判定エリア内に存在する経路外道路が2本である場合については、実施の形態2で後述する。
図5のステップST503において、道路分岐特徴算出部4は、分岐地点からの自車の退出道路が存在する退出方向エリア、退出道路と経路外道路とが同じ退出方向エリアに存在するか、又は退出道路と経路外道路が隣接する退出方向エリアにそれぞれ存在するか、退出道路と経路外道路との位置関係(現在位置側から見てどちらが奥側か)、退出道路と経路外道路のなす角度が所定の閾値γ°以上であるか未満であるかを算出する。そして、算出された結果に基づいて、図7に示すような配置状況パターンを決定し、この配置状況パターンに対応する道路分岐特徴(この場合、退出道路が奥か手前か)を求める。
なお、道路分岐特徴としては、退出道路と経路外道路との位置関係だけでなく、道路種別や幅員、規制情報(一方通行等)、カーブ、施設情報のように、地図データベース2から得られる地図データ及び地図データから算出可能な情報を加えてもよい。
例えば、退出道路と経路外道路の道路種別を道路分岐特徴に含める。これにより、退出道路が国道等の大きな道路であり、経路外道路が細街路である場合、これを音声案内することができ、より分かりやすい案内が可能である。
さらに、退出道路と経路外道路の幅員を道路分岐特徴として加えてもよい。この場合、道路分岐特徴算出部4は、退出道路と経路外道路の幅員が同じであるか否かを判定する。このとき、退出道路と経路外道路で同じ幅員であれば、退出道路と経路外道路を区別できず、案内に使用しても意味がないため、道路分岐特徴には加えない。
例えば、道路分岐特徴算出部4が、退出道路が経路外道路よりも奥にあり、退出道路が国道n号線で幅員が広く、経路外道路が細街路であると判定した場合、道路分岐特徴に「奥」、「国道n号線」、「広い道」を含めることができる。この場合、「右です。奥の広い道、国道n号線です。」という音声ガイダンスが出力可能となり、運転者がどちらの道路を進むべきかを、より容易に判断できるようになる。
この場合、道路分岐特徴算出部4は、退出方向が“斜め右”で、道路分岐特徴が“奥”であることを算出すると、案内用データ生成部3が、道路分岐特徴算出部4により算出された道路分岐特徴を含む案内用データを生成する。そして、案内文生成部5が、この案内用データを用いることにより、当該分岐地点に関して「斜め右です。奥の道です。」という案内文を生成し、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。
道路分岐特徴算出部4は、退出方向が“右”であり、道路分岐特徴が“奥”であることを算出すると、案内用データ生成部3が、道路分岐特徴算出部4により算出された道路分岐特徴を含む案内用データを生成する。そして、案内文生成部5が、この案内用データを用いることにより、当該分岐地点に関して「右です。奥の道です。」という案内文を生成して、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。
道路分岐特徴算出部4は、退出方向が“右手前”であり、道路分岐特徴が“奥”であることを特定すると、案内用データ生成部3が、道路分岐特徴算出部4により算出された道路分岐特徴を含む案内用データを生成する。そして、案内文生成部5が、この案内用データを用いることにより、当該分岐地点に関して「右手前です。奥の道です。」という案内文を生成して、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。
道路分岐特徴算出部4は、退出方向が“斜め右”であり、道路分岐特徴が“手前”であることを算出すると、案内用データ生成部3が、道路分岐特徴算出部4により算出された道路分岐特徴を含む案内用データを生成する。そして、案内文生成部5が、この案内用データを用いることにより、当該分岐地点に関して「斜め右です。手前の道です。」という案内文を生成して、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。
なお、案内文生成部5が生成する案内文は、上記文章に限定されるものではなく、入力される案内用データに対応付けて様々な文章を出力してもよい。
道路分岐特徴算出部4は、退出道路bと経路外道路cとが同一の退出方向エリアにあって、退出道路bと経路外道路cのなす角度が閾値γ°未満であるという条件から、図7に示す配置状況を規定するデータを参照して配置状況パターンを決定し、この配置状況パターンに対応する道路分岐特徴として退出道路bと経路外道路cの位置関係を求める。この道路分岐特徴を用いることにより、図8(B)の場合では、「右です。奥の道です。」という音声ガイダンスが音声出力部6で出力される。この音声ガイダンスに従うことで、退出道路bと経路外道路cとが近接している場合であっても、運転者がどちらの道路に進むべきかを容易に判断できる。
この場合、道路分岐特徴算出部4が、退出方向が“斜め右”で、道路分岐特徴が“奥”であることを算出し、案内用データ生成部3が、道路分岐特徴算出部4により算出された道路分岐特徴を含む案内用データを生成する。そして、案内文生成部5が、この案内用データを用いることにより、当該分岐地点に関して「斜め右です。奥の道です。」という案内文を生成し、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。
道路分岐特徴算出部4は、退出方向が“右”であり、道路分岐特徴が“奥”であることを特定すると、案内用データ生成部3が、道路分岐特徴算出部4により算出された道路分岐特徴を含む案内用データを生成する。
そして、案内文生成部5が、案内用データ生成部3により生成された案内用データを用いることにより、当該分岐地点に関して「右です。奥の道です。」という案内文を生成して、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。なお、図9(A)及び図9(B)に示した案内文章は一例であり、入力される案内用データに対応付けて様々な文章を出力してもよい。
これは、退出道路bと経路外道路cのなす角度がγ°未満である、すなわち退出道路bと経路外道路cとが近接して配置された状況にある場合についてのみ、道路分岐特徴を求めて、音声ガイダンスするのでは、図9(B)に示すような場合、道路分岐特徴が求められないため、単に「右です。」という音声ガイダンスがなされることになる。
この音声ガイダンスでは、同一の退出方向エリアに道路が2本あるにも関わらず、退出方向しか案内されないため、運転者はどちらの道路に進むべきなのか混乱してしまう。
これに対して、本発明では、退出道路bと経路外道路cとのなす角度がγ°以上の場合であっても、同一の退出方向エリアに存在すれば、道路分岐特徴が求められる。従って、図9(B)の場合は「右です。奥の道です。」という音声ガイダンスを行うことができ、運転者がどちらの道路に進むべきかを容易に判断できるようになる。
図10(A)は、図7のパターン7の配置状況に属する場合を示している。パターン7の配置状況では、退出道路bが退出方向エリア(エリア1)に存在し、経路外道路cが隣接する退出方向エリア(エリア2)に存在し、退出道路bと経路外道路cとのなす角度がγ°未満であり、退出道路bが奥側である。図10(A)の例では、退出道路bの退出方向は“斜め右”である。
この場合、退出道路bと経路外道路cが互いに隣接する退出方向エリアに存在するが、退出道路bと経路外道路cのなす角度が閾値γ°未満であり、退出道路bと経路外道路cとが近接して配置されている。
そこで、道路分岐特徴算出部4は、退出方向エリア(エリア1)から退出道路bの退出方向が“斜め右”であり、さらに配置状況パターンがパターン7であることから、パターン7の配置状況パターンに対応する道路分岐特徴である“奥”を特定する。
案内用データ生成部3は、道路分岐特徴算出部4により算出された道路分岐特徴を含む案内用データを生成する。そして、案内文生成部5が、この案内用データを用いることで、当該分岐地点に関して「斜め右です。奥の道です。」という案内文を生成し、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。
この場合も、退出道路bと経路外道路cとが互いに隣接する退出方向エリアに存在するが、退出道路bと経路外道路cのなす角度が閾値γ°未満であり、退出道路bと経路外道路cとが近接して配置されている。
そこで、道路分岐特徴算出部4は、退出方向エリア(エリア2)から退出方向が“右”であると特定し、さらに配置状況パターンがパターン7であることから、パターン7の配置状況パターンに対応する道路分岐特徴である“奥”を算出する。
案内用データ生成部3は、道路分岐特徴算出部4により算出された道路分岐特徴を含む案内用データを生成する。そして、案内文生成部5が、この案内用データを用いることにより、当該分岐地点に関して「右です。奥の道です。」という案内文を生成して、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。
この場合は、退出道路bと経路外道路cとが互いに隣接する退出方向エリアに存在するが、退出道路bと経路外道路cがなす角度が閾値γ°以上であるので、退出道路bと経路外道路cとが離れて配置されていると判断される。
従って、道路分岐特徴算出部4は、退出方向エリア(エリア1)から退出方向が“斜め右”であると特定するが、配置状況パターンがパターン9であることから、パターン9の配置状況パターンに対応する道路分岐特徴を算出しない。
案内用データ生成部3は、これらの条件を含む案内用データを生成する。そして、案内文生成部5が、この案内用データを用いることで、当該分岐地点に関して「斜め右です。」という案内文を生成して、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。
つまり、退出道路bと経路外道路cとが離隔した退出方向エリアに存在するとともに、退出道路bと経路外道路cがなす角度が閾値γ°以上であるので、退出道路bと経路外道路cとが離れて配置されていると判断される。
この場合に、道路分岐特徴算出部4では、退出方向エリア(エリア1)から退出方向が“斜め右”であると特定するが、“退出道路と経路外道路との位置関係(現在位置側から見てどちらが奥側か)”という道路分岐特徴を算出しない。
案内用データ生成部3は、道路分岐特徴算出部4により特定された情報を含む案内用データを生成する。そして、案内文生成部5が、この案内用データを用いることで、当該分岐地点に関して「斜め右です。」という案内文を生成して、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。
図10(D)のように、退出道路bと経路外道路cが、同一の退出方向エリアに存在せず、かつ隣接する退出方向エリアにも存在しなければ、道路分岐特徴として、退出道路と経路外道路との位置関係を算出しない場合となる。この場合、道路分岐特徴(位置関係)を用いた音声案内をせずとも、退出方向のみを通知すれば、運転者がどの道路に進むべきかを容易に特定できる。これにより、不要な音声案内を行うことを避けることができ、運転者に簡潔な案内を提供することが可能となる。
なお、図10(A)から図10(D)までに示した案内文章は一例であり、入力される案内用データに対応付けて様々な文章を出力してもよい。
例えば、地図データと経路情報があれば、実施の形態1での処理内容をネットワーク上のサーバ装置で実現することも可能である。この場合、ネットワーク上のサーバ装置が、案内用データ生成部3及び案内文生成部5を備え、ナビゲーション装置から送られてきた案内経路データ及び地図データを受信して、案内用データや道路分岐特徴(位置関係)を算出し、それに基づく案内文データを生成する。ナビゲーション装置は、サーバ装置で生成された案内文データを通信部を介して受信して、音声出力部6で案内音声を出力する。このように構成することで、実施の形態1による案内音声を様々な機器で利用することができ、多くのユーザに分かりやすい案内音声を提供できる。
上記実施の形態1は、案内対象地点からの退出道路に対して紛らわしい道路となる経路外道路が1本存在する場合を示したが、この実施の形態2は、経路外道路が2本存在する場合について示している。
なお、実施の形態2によるナビゲーション装置の基本的な構成は、上記実施の形態1で示した図1の構成と同一であるが、案内用データ生成部3が、紛らわしい道路となる経路外道路が2本存在する場合においても、道路分岐特徴を用いた音声案内用のデータを生成する点で異なる。従って、装置の各構成については、図1を参照することとする。
また、実施の形態2によるナビゲーション装置の動作についても、上記実施の形態1で図2(全体的な動作の流れ)、図3(案内用データの生成処理)、図4(退出方向の判定エリア)及び図6(判定エリアの抽出)は同一であり、説明を省略する。
図11は、この発明の実施の形態2による道路分岐特徴を求める処理の流れを示すフローチャートであり、図3のステップST303に相当する処理である。
道路分岐特徴算出部4は、案内用データ生成部3により決定された退出方向と、分岐地点への進入道路に道なりの道路(あるいは仮想の道なり道路)とを取得する(ステップST1100)。
次いで、道路分岐特徴算出部4は、図4に示した分岐地点の中心位置の周囲エリアを、進入道路とこれに道なりの道路(あるいは仮想の道なり道路)とを境として左右に二分割した領域のうち、退出道路が存在する領域を判定エリアとし、この判定エリアに経路外道路が存在するか否かを判定する(ステップST1101)。
判定エリアに経路外道路が存在しなければ(ステップST1101;NO)、道路分岐特徴算出部4は、処理を終了する。
判定エリア内に存在する経路外道路が2本を超えていれば(ステップST1102;NO)、処理を終了する。このように、判定エリア内に経路外道路が3本以上存在する場合を意図的に排除したのは、運転者に対してシンプルな案内を行うことを重視したからである。
ここで、判定エリア内に存在する経路外道路が1本である場合(ステップST1103;YES)、道路分岐特徴算出部4は、上記実施の形態1と同様にして、案内経路データ及び分岐地点周辺の地図データに基づいて、分岐地点における経路外道路と退出道路との配置状況パターンを決定し、この配置状況パターンに対応する道路分岐特徴を求める(ステップST1104)。なお、ステップST1104は、上記実施の形態1で示した図5のステップST503と同じ動作になる。
図11のステップST1105において、道路分岐特徴算出部4は、分岐地点からの自車の退出道路が存在する退出方向エリア、退出道路と経路外道路とが同じ退出方向エリアに存在するか、又は退出道路と経路外道路が隣接する退出方向エリアにそれぞれ存在するか、退出道路と経路外道路の位置関係(現在位置側から見て、退出道路が奥側、手前側、真ん中か)を算出する。そして、退出道路と2本の経路外道路のそれぞれのなす角度と所定の閾値μ°との比較結果から、2本の経路外道路が退出道路に近接しているか、経路外道路の1本だけが退出道路に近接しているか、2本の経路外道路が退出道路から離れている(遠い場合である)かを判断する。
道路分岐特徴算出部4は、算出された結果に基づいて、図12に示すような配置状況パターンを決定し、この配置状況パターンに対応する道路分岐特徴(この場合、退出道路が奥か手前か真ん中か)を求める。
道路分岐特徴には、道路種別や幅員、規制情報(一方通行等)、カーブ、施設情報のように、地図データベース2から得られる地図データ及び地図データから算出可能な情報を追加してもよい。
また、退出道路が奥か手前かの他に、退出道路と経路外道路の道路種別を道路分岐特徴に加えてもよい。これにより、退出道路が国道等の大きな道路であり、経路外道路が細街路である場合、これを音声案内することができ、より分かりやすい案内が可能である。
例えば、退出道路が国道n号線で幅員が広く、経路外道路が細街路である場合、道路分岐特徴に「奥」、「国道n号線」、「広い道」を含めることができる。この場合に、「右です。奥の広い道、国道n号線です。」という音声ガイダンスが出力可能となり、運転者がどちらの道路を進むべきかを、より容易に判断できるようになる。
この場合、道路分岐特徴算出部4は、退出方向が“右”で、道路分岐特徴が“奥”であることを算出し、案内用データ生成部3が、道路分岐特徴算出部4により算出された道路分岐特徴を含む案内用データを生成する。そして、案内文生成部5が、この案内用データを用いることにより、当該分岐地点に関して「右です。奥の道です。」という案内文を生成し、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。
道路分岐特徴算出部4は、退出方向が“右”であり、道路分岐特徴が“手前”であることを特定すると、案内用データ生成部3が、道路分岐特徴算出部4により特定された情報を含む案内用データを生成する。そして、案内文生成部5が、この案内用データを用いることにより、当該分岐地点に関して「右です。手前の道です。」という案内文を生成し、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。
道路分岐特徴算出部4は、退出方向が“右”であり、道路分岐特徴が“手前”であることを算出すると、案内用データ生成部3が、道路分岐特徴算出部4により算出された道路分岐特徴を含む案内用データを生成する。そして、案内文生成部5が、この案内用データを用いることにより、当該分岐地点に関して「右です。手前の道です。」という案内文を生成し、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。
道路分岐特徴算出部4は、退出方向が“右”であり、道路分岐特徴が“真ん中”であることを特定すると、案内用データ生成部3が、道路分岐特徴算出部4により特定された情報を含む案内用データを生成する。そして、案内文生成部5が、この案内用データを用いることにより、当該分岐地点に関して「右です。真ん中の道です。」という案内文を生成して、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。
なお、案内文生成部5が生成する案内文は、上記文章に限定されるものではなく、入力される案内用データに対応付けて様々な文章を出力してもよい。
道路分岐特徴算出部4は、退出道路bと2本の経路外道路c1,c2とが同じ退出方向エリア内であり、退出道路bと2本の経路外道路c1,c2の少なくとも一方とのなす角度が閾値μ°未満であるという条件から、図12に示す配置状況を規定するデータを参照して配置状況パターンを決定し、この配置状況パターンに対応する道路分岐特徴として、退出道路bと2本の経路外道路c1,c2の位置関係を求める。この道路分岐特徴を用いることで、図13(B)の場合では、「右です。手前の道です。」という音声ガイダンスが音声出力部6で出力される。この音声ガイダンスに従うことで、退出道路bと2本の経路外道路c1,c2とが近接している場合であっても、運転者がどちらの道路に進むべきかを容易に判断できる。
この場合、退出方向が“斜め右”であり、道路分岐特徴が“奥側”であるが、“経路外道路c1,c2のうちの一方(経路外道路c2)とのなす角度がμ°以上”という条件から、道路分岐特徴算出部4が、道路分岐特徴“一番奥”を算出している。そして、案内用データ生成部3が、この道路分岐特徴を含む案内用データを生成する。
案内文生成部5は、この案内用データを用いることで、当該分岐地点に関して「斜め右です。一番奥の道です。」という案内文を生成し、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。これにより、経路外道路c1を奥の道(経路)であると運転者に誤解されないようにすることができる。
なお、図14(A)及び図14(B)に示した案内文章は一例であり、入力される案内用データに対応付けて様々な文章を出力してもよい。
これは、退出道路bと2本の経路外道路c1,c2のそれぞれのなす角度がμ°未満である、すなわち退出道路bと経路外道路c1,c2の双方とが近接して配置された状況にある場合についてのみ、道路分岐特徴を求めて、音声ガイダンスするのでは、図14(B)に示すような場合、退出道路bと経路外道路c1との位置関係を示す道路分岐特徴が得られないため、単に「右手前です。手前の道です。」という音声ガイダンスがなされることになる。
この音声ガイダンスでは、図14(B)に示すように、隣接する退出方向エリアに存在する経路外道路c2と退出道路bのなす角度がμ°未満であり、退出道路bと経路外道路c2とが非常に近接して配置されている場合に、運転者はどちらの道路に進むべきなのか混乱してしまう。
これに対して、本発明では、退出道路bと経路外道路c1のなす角度がμ°以上の場合であっても、隣接する退出方向エリアにある場合には、退出道路bと経路外道路c1との位置関係を考慮した道路分岐特徴が求められるので、図14(B)の場合は「右手前です。一番手前の道です。」という音声ガイダンスを行うことができ、運転者がどちらの道路に進むべきかを容易に判断できるようになる。
図15(A)は、図12のパターン9の配置状況に属する場合を示している。パターン9の配置状況は、退出道路bが退出方向エリア(エリア1)に存在し、退出道路bと経路外道路c1,c2のうちの一方とのなす角度がμ°以上であり、退出道路bが真ん中である。なお、図15(A)の例は、エリア1に退出道路bと経路外道路c1とが存在し、これに隣接する退出方向エリア(エリア2)に経路外道路c2が存在しており、退出道路bの退出方向は“斜め右”である。この場合、道路分岐特徴算出部4は、退出方向が“斜め右”であり、道路分岐特徴として“真ん中”を算出する。
そして、案内文生成部5が、この案内用データを用いることで、当該分岐地点に関して「斜め右です。真ん中の道です。」という案内文を生成し、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。
この場合、道路分岐特徴算出部4は、退出方向が“斜め右”であり、退出道路bと2本の経路外道路c1,c2との位置関係から、道路分岐特徴“右側”を算出し、案内用データ生成部3が、この道路分岐特徴を含む案内用データを生成する。
そして、案内文生成部5が、この案内用データを用いることで、当該分岐地点に関して「斜め右です。右側の道です。」という案内文を生成し、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。
つまり、図15(B)の例は、退出道路bと同一の退出方向エリア(エリア1)に存在しない経路外道路c2が、エリア1に隣接しない退出方向エリア(エリア3)に存在することから、経路外道路c2を考慮せず、経路外道路c1と退出道路bとの位置関係のみを考慮して、道路分岐特徴の“右側”が算出される。
つまり、退出道路bから大きく離れている経路外道路c2を考慮すると、図15(B)の場合では「斜め右です。真ん中の道です。」という案内が出力されるが、運転者が案内対象地点に差し掛かったときに、退出道路bから大きく離れている経路外道路c2を把握した上で、真ん中の道となる退出道路bを特定するのは困難である。そこで、上述のように退出道路bから大きく離れている経路外道路c2を考慮しないことにより、図15(B)の場合、「斜め右です。右側の道です。」という音声ガイダンスがなされ、運転者がどちらの道路に進むべきかを容易に特定できるようになる。
例えば、地図データと経路情報があれば、実施の形態2での処理内容をネットワーク上のサーバ装置で実現することも可能である。
この場合、ネットワーク上のサーバ装置が、案内用データ生成部3及び案内文生成部5を備え、ナビゲーション装置から送られてきた案内経路データ及び地図データを受信して、案内用データや道路分岐特徴(位置関係)を算出し、それに基づく案内文データを生成する。ナビゲーション装置は、サーバ装置で生成された案内文データを通信部を介して受信して、音声出力部6で案内音声を出力する。
このように構成することで、実施の形態2による案内音声を様々な機器で利用することができ、多くのユーザに分かりやすい案内音声を提供できる。
実施の形態1及び実施の形態2は、経路外道路が存在する退出方向エリアを考慮して道路分岐特徴を算出する場合を示したが、この実施の形態3では、経路外道路が存在する退出方向エリアを考慮せず、退出道路が存在する退出方向エリアと退出道路の位置を考慮して道路分岐特徴を算出する。なお、実施の形態3によるナビゲーション装置の基本的な構成は、上記実施の形態1で示した図1の構成と同一である。従って、構成については図1を参照することとする。
実施の形態3は、退出道路が存在する退出方向エリアと退出道路の位置を考慮するが、経路外道路が存在する退出方向エリアを考慮せずに配置状況パターンを決定する。
例えば、図16に示すように、退出道路が存在する退出方向エリアと退出道路の位置を考慮して、退出道路と2本の経路外道路とのなす角度によらずに、退出道路が“奥側”という道路分岐特徴に対応する配置状況パターンとしてパターン5が決定され、退出道路が“手前側”という道路分岐特徴に対応する配置状況パターンとしてパターン6が決定される。
上記実施の形態2で説明した図14(A)の配置状況を例に挙げると、退出道路bが退出方向エリア(エリア1)に存在しており、経路外道路c1,c2に対して退出道路bの配置が奥側であることから、配置状況パターンとしてパターン5が決定される。そして、この配置状況パターンに対応する道路分岐特徴として、退出道路bと経路外道路c1,c2のうちの一方(経路外道路c2)とのなす角度がμ°以上であることから、道路分岐特徴算出部4が、道路分岐特徴“一番奥”を算出する。案内用データ生成部3が、この道路分岐特徴を含む案内用データを生成する。案内文生成部5は、この案内用データを用いることで、当該分岐地点に関して「斜め右です。一番奥の道です。」という案内文を生成し、音声出力部6が音声ガイダンスを出力する。
また、図14(B)の配置状況についても同様に、退出道路bが退出方向エリア(エリア3)に退出道路bが存在しており、経路外道路c1,c2に対して退出道路bの配置が手前側であることから、配置状況パターンとしてパターン6が決定される。そして、この配置状況パターンに対応する道路分岐特徴として、退出道路bと経路外道路c1,c2のうちの一方(経路外道路c1)とのなす角度がμ°以上であることから、道路分岐特徴算出部4が、道路分岐特徴“一番手前”を算出する。
このように構成することで、実施の形態1から実施の形態3までによる案内音声を様々な機器で利用することができ、多くのユーザに分かりやすい案内音声を提供できるという効果がある。
また、車両、鉄道、船舶又は航空機等の移動体に、人が携帯して持ち込んで使用するPND(Portable Navigation Device)等の表示装置に適用してもかまわない。
Claims (8)
- 案内対象地点における退出道路と経路外道路とのなす角度及び前記案内対象地点を中心としてその周囲を分割した複数のエリアに基づいて、前記退出道路と前記経路外道路との位置関係が経路案内に必要か否かを判断し、経路案内に必要と判断された位置関係を含む案内用データを生成する案内用データ生成部と、
前記案内用データ生成部で生成された案内用データを用いて、前記退出道路と前記経路外道路との位置関係が記述された案内文データを生成する案内文生成部と、
前記案内文生成部で生成された案内文データを用いて、経路案内のための音声を出力する音声出力部とを備えたナビゲーション装置。 - 前記案内用データ生成部は、
前記退出道路と前記経路外道路とのなす角度が所定値未満であるとき、前記退出道路と前記経路外道路との位置関係を含む案内用データを生成し、
前記退出道路と前記経路外道路とのなす角度が所定値以上であり、かつ前記退出道路と前記経路外道路が同一のエリアに存在するとき、前記退出道路と前記経路外道路との位置関係を含む案内用データを生成し、
前記退出道路と前記経路外道路とのなす角度が所定値以上であり、かつ前記退出道路と前記経路外道路が同一のエリアに存在しないとき、前記退出道路と前記経路外道路との位置関係を含まない案内用データを生成することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。 - 前記案内用データ生成部は、前記案内対象地点への進入道路とこれに道なりの道路とを境として当該案内対象地点の周囲を二分割したエリアのうち、前記退出道路が存在するエリアにある経路外道路について経路案内に必要か否かを判断することを特徴とする請求項1または請求項2記載のナビゲーション装置。
- 前記案内用データ生成部は、前記経路外道路が2本存在する場合に、前記案内対象地点を中心としてその周囲を分割した複数のエリアのうち、前記退出道路が存在するエリアと隣接するエリアに経路外道路が存在するか否かに基づいて、経路案内を作成することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
- 前記案内用データ生成部は、前記退出道路と前記退出道路が存在するエリアに隣接するエリアにある経路外道路とのなす角度を基に、前記退出道路と前記2本の経路外道路との位置関係を特定し、当該位置関係を含む案内用データを生成することを特徴とする請求項4記載のナビゲーション装置。
- 前記案内用データ生成部は、前記退出道路が存在するエリアと当該退出道路の位置から前記退出道路と前記経路外道路との配置状況のパターンを決定し、前記退出道路と前記経路外道路とのなす角度に基づいて、前記決定された配置状況のパターンに対応する前記退出道路と前記経路外道路との位置関係を特定し、当該位置関係を含む案内用データを生成することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
- 前記案内用データ生成部は、道路種別、幅員、規制情報、道路形状及び道路周辺の施設情報のうち、経路外道路と退出道路の間で差異がある情報を経路案内に用いることを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載のナビゲーション装置。
- 案内対象地点における退出道路と経路外道路とのなす角度及び前記案内対象地点を中心としてその周囲を分割した複数のエリアに基づいて、前記退出道路と前記経路外道路との位置関係が経路案内に必要か否かを判断し、経路案内に必要と判断された位置関係を含む案内用データを生成する案内用データ生成部と、前記案内用データ生成部で生成された案内用データを用いて、前記退出道路と前記経路外道路との位置関係が記述された案内文データを生成する案内文生成部とを有するサーバ装置と通信を行う通信部と、
経路を探索する経路探索部と、
前記通信部により前記サーバ装置から受信された、前記経路探索部で探索された経路上の案内対象地点についての案内文データを用いて、経路案内のための音声を出力する音声出力部とを備えたナビゲーション装置。
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