JP2012184553A - 解体工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】バックホーを既設建造物の内部において使用することができ、そのバックホーを利用して既設建造物を解体することができる内装解体工法を提供する。
【解決手段】解体工法では、電動機によって駆動して建造物11の内部を走行可能な大きさの少なくとも1台のバックホー10A,10Bを利用する。解体工法は、バックホー10A,10Bを運転して建造物21の地上階の進入箇所からその内部の解体箇所へ向かって走行させる走行工程と、バックホー10A,10Bの各種の解体用アタッチメント12を作動させて建造物11の内部の解体箇所を解体する解体工程とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、既設建造物を解体する解体工法に関する。
解体する建造物の外壁に沿って地上から最上階(屋上)に向かって昇降可能な貨物用リフトを設置し、その貨物用リフトを利用して大型の解体用重機を建造物の最上階に搬送し、その重機を利用して建造物を上層階から下層階に向かって順に解体するとともに、解体によって生じた解体物を貨物用リフトを利用して地上に降ろす建物の解体工法がある(特許文献1参照)。この解体工法は、貨物用リフトを利用して大型の解体用重機を最上階まで搬送するから、解体用重機を分割することなくその重機を最上階に据え付けることができ、大型の重機を使用して建造物をその上層階から下層階に向かって解体することで、解体の作業効率を向上させることができる。また、貨物用リフトを利用して解体物を地上に降ろすから、一度に大量の解体物を地上に搬送することができ、解体期間を大幅に短縮することができる。
特開2007−262688号公報
前記特許文献1に開示の建物の解体工法は、大型の解体用重機を建造物の最上階に搬送することはできるが、その重機を建物の内部に搬送することや重機を建物の内部で利用することはできず、重機を利用して建物の内装や壁、スラブを解体することはできない。また、解体用重機は、ディーゼルエンジンによって駆動するが、重機を建物の内部において駆動させると、エンジンから排気ガスが排出され、建物内部に排気ガスが充満し、解体作業中に解体作業員がガス中毒を起こす危険性が高く、内燃機関を駆動源とする重機を室内において使用することはできない。なお、既設建物における内装や壁、スラブの解体作業は、重機を利用せず、人手を介して行われる。具体的には、多数の解体作業員が削岩機を使用して内装や壁、スラブを解体し、作業員が猫車(手押し車)等を使用して解体物を屋外に搬送しており、内装の解体作業に多大な労力と手間とを要するとともに、解体に長時間を要する。
本発明の目的は、バックホーを既設建造物の内部において使用することができ、そのバックホーを利用して既設建造物の内装の解体と既設建造物の壁やスラブの解体とを行うことができる解体工法を提供することにある。本発明の他の目的は、バックホーを利用することで、既設建造物の解体に要する労力や手間を低減することができ、解体にかかる工期を大幅に短縮することができる解体工法を提供することにある。
前記課題を解決するための第1の発明の前提は、既設建造物を解体する解体工法である。
前記前提における第1の発明の特徴として、解体工法では、電動機によって駆動して建造物の内部を走行可能な大きさの少なくとも1台のバックホーを利用し、解体工法が、バックホーを運転して建造物の地上階の進入箇所からその内部の解体箇所へ向かって走行させる走行工程と、バックホーの各種の解体用アタッチメントを作動させて建造物の内部の解体箇所を解体する解体工程とを有することにある。
前記第1の発明の一例としては、解体工法が、建造物の内部の解体箇所を解体した後の解体物をバックホーに積載し、バックホーを走行させて解体物を建造物の外部に搬送する解体物搬送工程を含む。
前記課題を解決するための第2の発明の前提は、2階建て以上の既設建造物を解体する解体工法である。
前記前提における第2の発明の特徴として、解体工法では、電動機によって駆動して建造物の内部を走行可能かつ建造物に設置されたエレベーターに載せることが可能な大きさの少なくとも1台のバックホーを利用し、解体工法が、バックホーを運転して建造物の進入箇所から地上階のエレベーターに走行させる第1走行工程と、エレベーターを利用して建造物の地上階から解体対象の上層階にバックホーを搬送する第1搬送工程と、バックホーを運転して解体対象の上層階の解体箇所に走行させる第2走行工程と、バックホーの各種の解体用アタッチメントを作動させて解体対象の上層階の解体箇所を解体する第1解体工程とを有することにある。
前記第2の発明の一例としては、解体工法が、第1解体工程によって解体対象の上層階の解体箇所を解体した後にバックホーを運転してエレベーターに走行させる第3走行工程と、エレベーターを利用して解体済の上層階から次の解体対象の上層階にバックホーを搬送する第2搬送工程と、バックホーを運転して次の解体対象の上層階の解体箇所に走行させる第4走行工程と、バックホーの各種の解体用アタッチメントを作動させて次の解体対象の上層階の解体箇所を解体する第2解体工程とを含む。
前記第2の発明の他の一例としては、解体工法が、上層階の解体箇所を解体した後の解体物を積載したバックホーを運転して上層階のエレベーターに走行させる解体物第1搬送工程と、エレベーターを利用して建造物の上層階から地上階にバックホーを搬送する解体物第2搬送工程と、バックホーを運転して解体物を地上階のエレベーターから建造物の外部に搬送する解体物第3搬送工程とを含む。
前記第2の発明の他の一例としては、解体工法が、上層階の互いに対向する梁の間に支持部材を架け渡す支持部材設置工程と、支持部材設置工程によって設置された支持部材にバックホーを走行させる走行板を載置する走行板設置工程とを含み、解体工法では、バックホーを走行板の上に走行させて上層階の解体箇所を解体する。
前記課題を解決するための第3の発明の前提は、既設建造物の地下階を解体する解体工法である。
前記前提における第3の発明の特徴は、解体工法では、電動機によって駆動して建造物の内部を走行可能かつ建造物に設置されたエレベーターに載せることが可能な大きさの少なくとも1台のバックホーを利用し、解体工法が、バックホーを運転して建造物の進入箇所から地上階のエレベーターに走行させる第1走行工程と、エレベーターを利用して建造物の地上階から解体対象の地下階にバックホーを搬送する第1搬送工程と、バックホーを運転して解体対象の地下階の解体箇所に走行させる第2走行工程と、バックホーの各種の解体用アタッチメントを作動させて解体対象の地下階の解体箇所を解体する第1解体工程とを有することにある。
前記第3の発明の一例としては、解体工法が、第1解体工程によって解体対象の地下階の解体箇所を解体した後にバックホーを運転してエレベーターに走行させる第3走行工程と、エレベーターを利用して解体済の地下階から次の解体対象の地下階にバックホーを搬送する第2搬送工程と、バックホーを運転して次の解体対象の地下階の解体箇所に走行させる第4走行工程と、バックホーの各種の解体用アタッチメントを作動させて次の解体対象の地下階の解体箇所を解体する第2解体工程とを含む。
前記第3の発明の他の一例としては、解体工法が、地下階の解体箇所を解体した後の解体物を積載したバックホーを運転して地下階のエレベーターに走行させる解体物第1搬送工程と、エレベーターを利用して建造物の地下階から地上階にバックホーを搬送する解体物第2搬送工程と、バックホーを運転して解体物を地上階のエレベーターから建造物の外部に搬送する解体物第3搬送工程とを含む。
前記第3の発明の他の一例としては、解体工法が、地下階の互いに対向する梁の間に支持部材を架け渡す支持部材設置工程と、支持部材設置工程によって設置された支持部材にバックホーを走行させる走行板を載置する走行板設置工程とを含み、解体工法では、バックホーを走行板の上に走行させて地下階の解体箇所を解体する。
前記第1〜第3の発明の一例としては、既設建造物の解体がその既設建造物の内装の解体とその既設建造物の壁やスラブの解体とを含む。
前記第1〜第3の発明の他の一例としては、既設建造物が鉄筋コンクリート建造物または鉄筋鉄骨コンクリート建造物である。
前記第1〜第3の発明の他の一例としては、バックホーの重量が1800〜2000kgであり、バックホーの接地圧が0.19〜0.21kg/cmである。
前記第1〜第3の発明の他の一例として、バックホーは、全長が3110mm、全幅が1450mm、全高が1710mmである。
第1の発明にかかる解体工法によれば、電動機によって駆動して建造物の内部を走行可能な大きさの少なくとも1台のバックホーを運転して建造物の地上階の進入箇所からその内部の解体箇所へ向かって走行させ、バックホーの解体用アタッチメントを利用して建造物の内部の解体箇所を解体するから、既設建造物の解体にバックホーを利用することができ、人手を介することなく建造物を解体することができる。解体工法は、既設建造物の解体にバックホーを利用するから、人手を介して解体を行う場合と比較し、建造物の解体に要する労力や手間を大幅に低減することができ、解体作業に要する時間を大幅に短縮することができるとともに、解体にかかる工期を大幅に短縮することができる。解体工法は、バックホーが電動機を駆動源としているから、それが内燃機関(ガソリンエンジンやディーゼルエンジン)を駆動源とする場合と比較し、バックホーが排気ガスを排出することはなく、建造物の解体作業中にバックホーの運転者がガス中毒を起こす恐れもなく、バックホーをフル稼動させて建造物の解体を行うことができる。また、内燃機関を駆動源とすると、その内燃機関が騒音を発するが、バックホーが電動機を駆動源としているから、内燃機関を駆動源とする場合と比較し、建造物の解体作業中における騒音を大幅に低減することができる。
建造物を解体した後の解体物をバックホーに積載し、バックホーを走行させて解体物を建造物の外部に搬送する解体工法は、解体物の建造物から外部への搬送にバックホーを利用することで、解体物の搬送を猫車(手押し車)を使用して人手で行う場合と比較し、解体物の搬送に要する労力や手間を大幅に低減することができ、解体物の搬送に要する時間を大幅に短縮することができるとともに、解体にかかる工期を大幅に短縮することができる。
第2の発明にかかる解体工法によれば、電動機によって駆動して建造物の内部を走行可能かつエレベーターに載せることが可能な大きさの少なくとも1台のバックホーを運転して建造物の進入箇所から建造物に設置された地上階のエレベーターに走行させ、エレベーターを利用して建造物の地上階から解体対象の上層階にバックホーを搬送し、バックホーを運転して解体対象の上層階の解体箇所に走行させるとともに、バックホーの解体用アタッチメントを利用して解体対象の上層階の解体箇所を解体するから、エレベーターを利用してバックホーを解体対象の上層階に搬送することができ、バックホーの搬送にかかる労力を軽減させることができるとともに、バックホーを速やかに解体対象の上層階に搬送することができる。解体工法は、既設建造物の上層階の解体にバックホーを利用することができ、人手を介することなく上層階を解体することができる。解体工法は、既設建造物の上層階の解体にバックホーを利用するから、人手を介して解体を行う場合と比較し、建造物の上層階の解体に要する労力や手間を大幅に低減することができ、解体作業に要する時間を大幅に短縮することができるとともに、解体にかかる工期を大幅に短縮することができる。解体工法は、バックホーが電動機を駆動源としているから、それが内燃機関(ガソリンエンジンやディーゼルエンジン)を駆動源とする場合と比較し、バックホーが排気ガスを排出することはなく、上層階における解体作業中にバックホーの運転者がガス中毒を起こす恐れもなく、バックホーをフル稼動させて上層階の解体を行うことができる。また、内燃機関を駆動源とすると、その内燃機関が騒音を発するが、バックホーが電動機を駆動源としているから、内燃機関を駆動源とする場合と比較し、建造物の上層階の解体作業中における騒音を大幅に低減することができる。
第1解体工程によって解体対象の上層階の解体箇所を解体した後にバックホーを運転してエレベーターに走行させ、エレベーターを利用して解体済の上層階から次の解体対象の上層階にバックホーを搬送し、バックホーを運転して次の解体対象の上層階の解体箇所に走行させるとともに、バックホーの各種の解体用アタッチメントを利用して次の解体対象の上層階の解体箇所を解体する解体工法は、エレベーターを利用してバックホーを建造物の次の解体対象の上層階に搬送することができ、バックホーの他の上層階への搬送にかかる労力を軽減させることができるとともに、バックホーを速やかに次の解体対象の上層階に搬送することができる。解体工法は、次の解体対象の上層階の解体にバックホーを利用することができ、人手を介することなく全ての上層階の全ての解体箇所の解体を行うことができる。解体工法は、既設建造物の次の解体対象の上層階の解体にバックホーを利用するから、人手を介して解体を行う場合と比較し、解体対象の上層階の解体に要する労力や手間を大幅に低減することができ、解体作業に要する時間を大幅に短縮することができるとともに、解体にかかる工期を大幅に短縮することができる。
上層階を解体した後の解体物を積載したバックホーを運転してその上層階のエレベーターに走行させ、エレベーターを利用して建造物の上層階から地上階にバックホーを搬送するとともに、バックホーを運転して解体物を地上階のエレベーターから建造物の外部に搬送する解体工法は、解体物の上層階から地上への搬送にバックホーを利用することで、解体物の搬送を猫車(手押し車)を使用して人手で行う場合と比較し、解体物の搬送に要する労力や手間を大幅に低減することができ、解体物の搬送に要する時間を大幅に短縮することができるとともに、解体にかかる工期を大幅に短縮することができる。
上層階の互いに対向する梁の間に支持部材を架け渡し、その支持部材にバックホーを走行させる走行板を載置した後、バックホーを走行板の上に走行させて上層階の解体箇所を解体する解体工法は、支持部材と走行板とを利用してバックホーを走行させることで、バックホーの荷重を建造物のスラブにかけることなく、バックホーの荷重を支持部材や走行板に負担させることができる。解体工法は、上層階の解体中に建造物のスラブがバックホーの重量に耐えきれずにそれらが抜け落ちることはなく、建造物の上層階の解体を安全に行うことができる。
第3の発明にかかる解体工法によれば、電動機によって駆動して建造物の内部を走行可能かつエレベーターに載せることが可能な大きさの少なくとも1台のバックホーを運転して建造物の進入箇所から建造物に設置された地上階のエレベーターに走行させ、エレベーターを利用して建造物の地上階から解体対象の地下階にバックホーを搬送し、バックホーを運転して解体対象の地下階の解体箇所に走行させるとともに、バックホーの解体用アタッチメントを利用して解体対象の地下階の解体箇所を解体するから、エレベーターを利用してバックホーを建造物の地下階に搬送することができ、バックホーの搬送にかかる労力を軽減させることができるとともに、バックホーを速やかに建造物の地下階に搬送することができる。解体工法は、既設建造物の地下階の解体にバックホーを利用することができ、人手を介することなく地下階を解体することができる。解体工法は、既設建造物の地下階の解体にバックホーを利用するから、人手を介して解体を行う場合と比較し、建造物の地下階の解体に要する労力や手間を大幅に低減することができ、解体作業に要する時間を大幅に短縮することができるとともに、解体にかかる工期を大幅に短縮することができる。解体工法は、バックホーが電動機を駆動源としているから、それが内燃機関(ガソリンエンジンやディーゼルエンジン)を駆動源とする場合と比較し、バックホーが排気ガスを排出することはなく、地下階における解体作業中にバックホーの運転者がガス中毒を起こす恐れもなく、バックホーをフル稼動させて地下階の解体を行うことができる。また、内燃機関を駆動源とすると、その内燃機関が騒音を発するが、バックホーが電動機を駆動源としているから、内燃機関を駆動源とする場合と比較し、建造物の地下階の解体作業中における騒音を大幅に低減することができる。
第1解体工程によって解体対象の地下階の解体箇所を解体した後にバックホーを運転してエレベーターに走行させ、エレベーターを利用して解体済の地下階から次の解体対象の地下階にバックホーを搬送し、バックホーを運転して次の解体対象の地下階の解体箇所に走行させるとともに、バックホーの各種の解体用アタッチメントを利用して次の解体対象の地下階の解体箇所を解体する解体工法は、エレベーターを利用してバックホーを建造物の次の解体対象の地下階に搬送することができ、バックホーの他の地下階への搬送にかかる労力を軽減させることができるとともに、バックホーを速やかに次の解体対象の地下階に搬送することができる。解体工法は、次の解体対象の地下階の解体にバックホーを利用することができ、人手を介することなく全ての地下階の全ての解体箇所の解体を行うことができる。解体工法は、既設建造物の次の解体対象の地下階の解体にバックホーを利用するから、人手を介して解体を行う場合と比較し、解体対象の地下階の解体に要する労力や手間を大幅に低減することができ、解体作業に要する時間を大幅に短縮することができるとともに、解体にかかる工期を大幅に短縮することができる。
地下階を解体した後の解体物を積載したバックホーを運転してその地下階のエレベーターに走行させ、エレベーターを利用して建造物の地下階から地上階にバックホーを搬送するとともに、バックホーを運転して解体物を地上階のエレベーターから建造物の外部に搬送する解体工法は、解体物の地下階から地上への搬送にバックホーを利用することで、解体物の搬送を猫車(手押し車)を使用して人手で行う場合と比較し、解体物の搬送に要する労力を大幅に低減することができ、解体物の搬送に要する時間を大幅に短縮することができるとともに、解体にかかる工期を大幅に短縮することができる。
地下階の互いに対向する梁の間に支持部材を架け渡し、その支持部材にバックホーを走行させる走行板を載置した後、バックホーを走行板の上を走行させて地下階の解体箇所を解体する解体工法は、支持部材と走行板とを利用してバックホーを走行させることで、バックホーの荷重を建造物のスラブにかけることなく、バックホーの荷重を支持部材や走行板に負担させることができる。解体工法は、地下階の解体中に建造物のスラブがバックホーの重量に耐えきれずにそれらが抜け落ちることはなく、建造物の地下階の解体を安全に行うことができる。
既設建造物の解体がその既設建造物の内装の解体とその既設建造物の壁やスラブの解体とを含む解体工法は、組み立てたバックホーの解体用アタッチメントを利用して既設建造物の解体箇所の内装を解体するとともに、建造物の壁やスラブを解体するから、既設建造物の内装の解体や壁やスラブの解体に組み立てたバックホーを利用することができ、人手を介することなく既設建造物を解体することができる。解体工法は、既設建造物の解体箇所の内装の解体や建造物の解体箇所の壁やスラブの解体に組み立てたバックホーを利用するから、人手を介して解体を行う場合と比較し、建造物の内装の解体や建造物の壁やスラブの解体に要する労力や手間を大幅に低減することができ、解体作業に要する時間を大幅に短縮することができるとともに、解体にかかる工期を大幅に短縮することができる。
既設建造物が鉄筋コンクリート建造物または鉄筋鉄骨コンクリート建造物である解体工法は、建造物が鉄筋コンクリート建造物や鉄筋鉄骨コンクリート建造物であったとしても、バックホーを利用してそれらコンクリート建造物を容易に解体することができるから、コンクリート建造物を人手を介して解体する場合と比較し、建造物の解体に要する労力や手間を低減することができ、解体作業に要する時間を大幅に短縮することができるとともに、解体にかかる工期を大幅に短縮することができる。
バックホーの重量が1800〜2000kgであり、バックホーの接地圧が0.19〜0.21kg/cmである解体工法は、バックホーの重量が前記範囲にあり、接地圧が前記範囲にあるから、バックホーをエレベーターに載せることができ、エレベーターを利用してバックホーを建造物の上層階や地下階に搬送することができる。また、バックホーを上層階や地下階で使用したとしても、スラブにかかる荷重が少なく、建造物のスラブがバックホーの重量に耐えきれずにそれらが抜け落ちることはなく、建造物の上層階や地下階の解体を安全に行うことができる。
バックホーの全長が3110mm、その全幅が1450mm、その全高が1710mmである解体工法は、バックホーが前記寸法であるから、バックホーを建造物の内部において走行させることができ、バックホーを解体箇所に向かって走行させることができる。解体工法は、バックホーをエレベーターに載せて解体対象の上層階または地下階に運ぶことができ、バックホーを上層階または地下階の解体箇所に向かって走行させることができる。
解体工法において利用するバックホーの一例を示す斜視図。 解体箇所に搬送したバックホーの斜視図。 バックホーを利用した解体の一例を示す図。 バックホーを利用した解体の他の一例を示す図。 バックホーを利用した解体の他の一例を示す図。 解体物を建造物の外部に降ろした後のバックホーの斜視図。 解体工法において利用するバックホーの一例を示す斜視図。 エレベーターに載せた状態で示すバックホーの斜視図。 エレベーターに載せた状態で示すバックホーの斜視図。 H型部材および板部材を設置した状態の解体箇所の斜視図。 解体箇所に搬送したバックホーの斜視図。 解体物を建造物の外部に降ろした後のバックホーの斜視図。
第1の発明にかかる解体工法において利用するバックホー10A,10Bの一例を示す斜視図である図1等の添付の図面を参照し、第1の発明にかかる解体工法の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、解体箇所19(解体対象室)に搬送したバックホー10A,10Bの斜視図であり、図3は、バックホー10Bを利用した建造物の解体の一例を示す図である。図4は、バックホー10Bを利用した建造物の解体の他の一例を示す図であり、図5は、バックホー10Bを利用した建造物の解体の他の一例を示す図である。図6は、解体物20を建造物11の外部の解体物集積場所に降ろした後のバックホー10Aの斜視図である。
なお、図1では、平屋のコンクリート建造物11の内装の解体を示す。図3〜図5では、バックホー10Bのうち、アタッチメント12、アーム13、ブーム14(一部)のみを図示している。また、バックホー10Aには、アタッチメント12としてバケット12aが取り付けられ、バックホー10Bには、アタッチメント12として油圧ブレーカー12bが取り付けられている。
図1に示す解体工法は、バックホー10A,10B(建設機械)を利用して鉄筋コンクリートまたは鉄筋鉄骨コンクリートの平屋の既設建造物11の解体箇所の内装を解体するとともに、既設建造物11の解体箇所の壁やスラブを解体する。なお、内装や壁、スラブを解体する既設建造物11を鉄筋コンクリート建造物や鉄筋鉄骨コンクリート建造物に限定するものではなく、木質系戸建住宅、鉄骨系戸建住宅、壁式鉄筋コンクリート構造建築物、低層混構造建築物、PCa工法建築物、平板構造建築物、組積造・補強コンクリートブロック構造建築物、鉄筋コンクリート組積造建築物、コンクリート系ラーメン構造建築物、鉄骨系ラーメン構造建築物、鉄骨系複合構造建築物、コア構造建築物、外殻構造建築物、メガストラクチュア建築物、トラス構造建築物等の他のあらゆる構造の平屋の既設建造物11の内装や壁、スラブの解体にこの解体工法を利用することができる。
バックホー10A,10Bは、解体用アタッチメント12、アーム13、ブーム14、運転席旋回ユニット15、駆動系ユニット16、一対のクローラユニット17(キャタピラーユニット)、キャノピー18(風防)とから形成されている。なお、バックホー10A,10Bには、アタッチメント12としてアーム13の先端にバケット12aや油圧ブレーカー12bが取り付けられているが、バケット12aや油圧ブレーカー12bに限らず、あらゆる解体用アタッチメント12をアーム13の先端に取り付けることができる。
バックホー10A,10Bは、その重量が1800〜2000kgの範囲にあり、それに取り付けるアタッチメント12によって変化する。また、バックホー10A,10Bは、その接地圧が0.19〜0.21kg/cmの範囲にあり、バックホー10A,10Bの重量によって変化する。バックホー10A,10Bは、全長L1が3110mm、全幅L2が1450mm、全高L3が1710mmである。
バックホー10A,10Bは、クローラユニット17に設置された電動機(モータ)(図示せず)を駆動源として駆動(走行)するとともに、駆動系ユニット16に設置された油圧ポンプ(図示せず)によって各種の内装解体用アタッチメント12やアーム13、ブーム14が稼動する。なお、駆動系ユニット16には、図示はしていないが、電動機に電気を供給するケーブルが収納されている。
電動機や油圧ポンプを駆動させるには、電動機ユニット16からケーブルを取り出し、ケーブルのコンセントを建造物11の外部電源に差し込んでバックホー10に電気を供給する。このバックホー10は外部電源から電気を供給するが、駆動系ユニット16にバッテリーが収納される場合があり、バッテリーによる内部電源を使用して電動機や油圧ポンプを駆動させることもできる。
図1の解体工法は、バックホー10A,10Bを解体箇所19へ走行させる走行工程、解体工程、解体物搬送工程、バックホー10A,10Bを解体箇所19から建造物11の外部へ走行させる走行工程を実施する。最初に、内装や壁、スラブを解体する既設建造物11の近傍に輸送手段を介してバックホー10A,10Bを搬送した後、バックホー10A,10Bを建造物11の地上階の解体箇所19へ走行させる(解体前の走行工程)。
バックホー10A,10Bは、駆動系ユニット16からケーブルを取り出し、ケーブルのコンセントを建造物11の外部電源に差し込むことで、電動機が駆動可能になるとともに油圧ポンプが駆動可能になる。なお、バッテリー駆動の場合は、バッテリーから供給された電気により、電動機が駆動可能になるとともに油圧ポンプが駆動可能になる。
解体前の走行工程では、駆動系ユニット16から延びるケーブルのコンセントを建造物11の外部電源に差し込んだ後、運転者(解体作業者)がバックホー10A,10Bの運転席旋回ユニット15に乗ってバックホー10A,10Bを運転し、バックホー10A,10Bを建造物11の外部から進入箇所(出入口や外壁を解体した進入口)を通って建造物11の内部に走行させるとともに、建造物11の内部の通路を通って解体箇所19に走行させる。
バックホー10A,10Bは、前記寸法であるから、建造物11の出入口や進入口を通ることができる大きさであり、建造物11の通路を通ることができる大きさである。ゆえに、バックホー10A,10Bを建造物11の外部から建造物11の内部の解体箇所19に走行させることができる。バックホー10A,10Bを解体箇所19に走行させた後、既設建造物11の解体箇所19の内装や壁、スラブの解体作業を行う(解体工程)。なお、バックホー10Aは、内装や壁、スラブを解体した後に発生する解体物20の搬送に使用し、バックホー10Bは、内装や壁、スラブの解体に使用する。
解体工程では、バックホー10Bのアーム13の先端に各種の解体用アタッチメント12を取り付けた後、それらアタッチメント12を利用して建造物11の内部の解体箇所19の内装や壁、スラブを解体する。解体工程では、運転者(解体作業者)がバックホー10Bの運転席旋回ユニット15に乗り、運転者がバックホー10Bを運転し、ユニット15を旋回させつつ、アタッチメント12を作動させて内装や壁、スラブの解体作業を行う。
内装や壁、スラブの解体の一例として、図3に示すように、アーム13の先端に取り付けられた油圧ブレーカー12bを作動させて建造物11の内装や壁、スラブを解体する。内装や壁、スラブの解体の他の一例として、図4に示すように、アーム13の先端に大割機12c(クラッシャー)を取り付け、大割機12cを作動させて建造物11の内装や壁、スラブの大割り作業、摘み作業を行い、図5に示すように、アーム13の先端に小割機12dを取り付け、小割機12dを作動させて建造物11の内装や壁、スラブの小割り作業、鉄筋の丸め込み作業、積み込み作業を行う。
内装や壁、スラブの解体の他の一例としては、図示はしていないが、アーム12の先端にカッター(アタッチメント12)を取り付け、カッターを作動させて鉄筋の切断作業、鉄骨の解体作業、スクラップ作業を行う。内装や壁、スラブの解体の他の一例としては、アーム13の先端にペンチャー(アタッチメント12)を取り付け、ペンチャーを作動させて金属切断作業、大割り作業、つまみ作業を行う。内装や壁、スラブの解体の他の一例としては、アーム13の先端にフォークグローブ(アタッチメント12)を取り付け、フォークグローブを作動させて木造建造物の内装や壁、スラブを解体する。内装や壁、スラブの解体の他の一例としては、アーム13の先端にタイル剥がし機(アタッチメント12)を取り付け、タイル剥がし機を作動させて壁や天井、床の剥がし作業を行う。
建造物11における解体箇所19は一室の場合のみならず、建造物11の多数の室を同時に解体する場合、室のみならず通路やホール等を解体する場合がある。この場合は、それら室や通路、ホール等が解体対象の解体箇所19となる。多数の室を同時に解体する場合は、一室を解体した後、バックホー10A,10Bを運転して他の解体対象の室にバックホー10A,10Bを走行させ、その室の内装や壁、スラブの解体を行う。室と同時に通路、ホール等を解体する場合は、室を解体した後、バックホー10A,10Bを運転して解体対象の通路、ホール等にバックホー10A,10Bを走行させ、通路、ホール等の内装や壁、スラブの解体を行う。
内装や壁、スラブを解体した後に発生する解体物20は、バックホー10Aのバケット12aに積載される。運転者は、解体物20を積載したバックホー10Aを走行させ、バックホー10Aを建造物11の外部に移動させて解体物を建造物11の外部の解体物集積場所に搬送する(解体物搬送工程)。解体物は、図6に示すように、バケット12aから降ろされ、建造物11の外部の解体物集積場所に保管される。運転者は、解体物20を降ろした後、ハックホー10Aを再び建造物11の内部の解体箇所19に向かって走行させる。運転者は、解体箇所19において解体物20を再びバックホー10Aのバケット12aに積載し、解体物20を積載したバックホー10Aを走行させ、バックホー10Aを建造物11の外部に移動させて解体物20を建造物11の外部に搬送する(解体物搬送工程)。
このように、解体物搬送工程を繰り返すことによって、解体箇所19において発生する全ての解体物20をバックホー10Aを利用して建造物11の外部に運び出す。全ての解体箇所19の内装を解体するとともに、全ての解体物20を建造物11の外部に搬送した後、バックホー10A,10Bを建造物11の外部に走行させる(解体後走行工程)。解体後の走行工程では、運転者がバックホー10A,10Bを走行させ、解体箇所24から建造物11の内部を通り、建造物11の出入口や進入口を通って建造物11の外部にバックホー10A,10Bを走行させる。
なお、図1に示す解体工法では、2台のバックホー10A,10Bを使用して内装や壁、スラブの解体を行うが、1台のバックホーのみを使用して内装や壁、スラブの解体作業を行うことができる。1台のバックホーのみを使用する場合、1台のバックホーのアーム13に油圧ブレーカー12bや大割機12c、小割機12d等を取り付けて内装や壁、スラブの解体を行うとともに、そのバックホーのアーム13にバケット12aを取り付けて解体物20の搬送を行う。また、バックホーを内装や壁、スラブの解体のみに使用し、解体作業員が猫車(手押し車)等を使用して解体物20を屋外に搬送する。解体工法では、3台以上のバックホーを使用して内装や壁、スラブの解体作業を行うこともできる。3台以上のバックホーを使用する場合、それらバックホーによって複数の解体箇所19の内装や壁、スラブを同時に解体することができる。
図1に示す解体工法(第1の発明にかかる解体工法)は、電動機によって駆動して建造物11の内部を走行可能な大きさのバックホー10A,10Bを運転し、建造物11の地上階の進入箇所からその内部の解体箇所19へ向かって走行させ、バックホー10Bの解体用アタッチメント12を利用して建造物11の内部の解体箇所19の内装や壁、スラブを解体するから、建造物11の内装や壁、スラブの解体にバックホー10Bを利用することができ、人手(多数の解体作業員の削岩機による解体)を介することなく内装や壁、スラブを解体することができる。
解体工法は、建造物11が鉄筋コンクリート建造物や鉄筋鉄骨コンクリート建造物であったとしても、バックホー10A,10Bを利用してそれらコンクリート建造物を容易に解体することができるから、コンクリート建造物を人手を介して解体する場合と比較し、内装や壁、スラブの解体に要する労力や手間を大幅に低減することができ、解体作業に要する時間を大幅に短縮することができるとともに、解体にかかる工期を大幅に短縮することができる。解体工法は、バックホー10A,10Bが電動機を駆動源としているから、それが内燃機関(ガソリンエンジンやディーゼルエンジン)を駆動源とする場合と比較し、バックホー10A,10Bが排気ガスを排出することはなく、内装や壁、スラブの解体作業中にバックホー10A,10Bの運転者がガス中毒を起こす恐れもなく、バックホー10A,10Bをフル稼動させて既設建造物11の内装や壁、スラブの解体を行うことができる。また、内燃機関を駆動源とすると、その内燃機関が騒音を発するが、バックホー10A,10Bが電動機を駆動源としているから、内燃機関を駆動源とする場合と比較し、建造物11の解体作業中における騒音を大幅に低減することができる。
解体工法は、内装や壁、スラブを解体した後の解体物20をバックホー10Aのバケット12aに積載し、バックホー10Aを走行させて解体物20を建造物11の外部に搬送するから、解体物20の建造物11から外部への搬送にバックホー10Aを利用することで、解体物20の搬送を猫車(手押し車)を使用して人手で行う場合と比較し、解体物20の搬送に要する労力や手間を大幅に低減することができ、解体物20の搬送に要する時間を大幅に短縮することができるとともに、解体にかかる工期を大幅に短縮することができる。
図7は、第2,3の発明にかかる解体工法において利用するバックホー10A,10Bの一例を示す斜視図であり、図8,9は、エレベーター22に載せた状態で示すバックホー10A,10Bの斜視図である。図10は、H型部材27(支持部材)および板部材28(走行板)を設置した状態の解体箇所25(解体対象室)の斜視図であり、図11は、解体箇所25(解体対象室)に搬送したバックホー10A,10Bの斜視図である。図12は、解体物26を建造物21の外部の解体物集積場所に降ろした後のバックホー10Aの斜視図である。図7では、地下を有する2階建て以上の建造物21の内装の解体を示す。図11では、バックホー10A,10Bが上層階23または地下階24の解体箇所25に載置された状態を示す。
図7に示す解体工法は、バックホー10A,10B(建設機械)を利用して鉄筋コンクリートまたは鉄筋鉄骨コンクリートの2階建て以上の既設建造物21の内装や壁、スラブと建造物21の地下階の内装や壁、スラブとの少なくとも一方を解体する。なお、図1の工法と同様に、内装や壁、スラブを解体する既設建造物21を鉄筋コンクリート建造物や鉄筋鉄骨コンクリート建造物に限定するものではなく、他のあらゆる構造の2階建て以上の建造物や建造物の地下階の内装や壁、スラブの解体にこの解体工法を利用することができる。また、図1に示す解体工法と同様に、1台のバックホーのみを使用して内装や壁、スラブの解体作業を行うこともでき、3台以上のバックホーを使用して内装や壁、スラブの解体作業を行うこともできる。
バックホー10A,10Bは、図1のそれと同様に、解体用アタッチメント12、アーム13、ブーム14、運転席旋回ユニット15、駆動系ユニット16、一対のクローラユニット17(キャタピラーユニット)、キャノピー18(風防)とから形成されている。バックホー10A,10Bは、アーム13の先端に各種のアタッチメント12を着脱可能に取り付けることができる。バックホー10A,10Bは、その重量が1800〜2000kgの範囲にあり、それに取り付けるアタッチメント12によって変化する。また、バックホー10A,10Bは、その接地圧が0.19〜0.21kg/cmの範囲にあり、バックホー10の重量によって変化する。
バックホー10A,10Bは、全長が3110mm、全幅が1450mm、全高が1710mmである。バックホー10A,10Bは、クローラユニット17に設置された電動機(モータ)を駆動源として駆動(走行)するとともに、油圧ポンプによって各種の解体用アタッチメント12やアーム13、ブーム14が稼動する。バックホー10A,10Bの稼働時には、建造物21の外部電源からバックホー10A,10Bに電気が供給される。なお、バッテリーを内蔵する場合は、バッテリーから電動機に電気が供給される。
図7の解体工法は、バックホー10A,10Bを地上階のエレベーター22へ走行させる第1走行工程、バックホー10A,10Bを地上階から解体対象の上層階23または地下階24に搬送する第1搬送工程、バックホー10A,10Bを上層階23または地下階24の解体箇所25へ走行させる第2走行工程、支持部材設置工程、走行板設置工程、上層階23または地下階24の解体箇所25の内装や壁、スラブを解体する第1解体工程、バックホー10A,10Bを上層階23または地下階24のエレベーター22へ走行させる第3走行工程、バックホー10A,10Bを次の解体対象の上層階23または地下階24に搬送する第2搬送工程、バックホー10A,10Bを次の解体対象の上層階23または地下階24の解体箇所25へ走行させる第4走行工程、次の解体対象の上層階23または地下階24の解体箇所25の内装や壁、スラブを解体する内装第2解体工程を実施する。
さらに、解体物26を積んだバックホー10Aを上層階23または地下階24のエレベーター22へ走行させる解体物第1搬送工程、バックホー10Aを地上階に搬送する解体物第2搬送工程、解体物26を建造物21の外部に運ぶ解体物第3搬送工程、バックホー10Aを地上階のエレベーター22へ走行させる第5走行工程、バックホー10Aを地上階から解体対象の上層階23または地下階24に搬送する第3搬送工程、バックホー10Aを上層階23または地下階24の解体箇所25へ走行させる第6走行工程、バックホー10A,10Bを最後の解体対象の上層階23または地下階24のエレベーター22へ走行させる第7走行工程、バックホー10A,10Bを最後の解体対象の上層階23または地下階24から地上階に搬送する第4搬送工程、バックホー10A,10Bを建造物11の外部へ走行させる第8走行工程を実施する。
内装や壁、スラブを解体する既設建造物21の近傍に輸送手段を介してバックホー10A,10Bを搬送した後、バックホー10A,10Bを建造物21の地上階のエレベーター22へ向かって走行させる(第1走行工程)。第1走行工程では、駆動系ユニット16から延びるケーブルのコンセントを建造物11の外部電源に差し込んだ後、運転者(解体作業者)がバックホー10A,10Bの運転席旋回ユニット15に乗ってバックホー10A,10Bを運転し、バックホー10A,10Bを建造物21の外部から進入箇所(出入口や外壁を解体した進入口)を通って建造物21の内部に走行させるとともに、建造物11の内部の通路を通って地上階のエレベーター22へ向かって走行させる。バックホー10A,10Bは、前記寸法であるから、建造物11の出入口や進入口を通ることができる大きさであり、建造物21の通路を通ることができる大きさである。ゆえに、バックホー10A,10Bを建造物21の外部から建造物21の内部に設置されたエレベーター22に走行させることができる。
バックホー10A,10Bを地上階のエレベーター22に走行させた後、図7,8に示すように、バックホー10Aをエレベーター22の内部に載せるとともに、バックホー10Bをエレベーター22の内部に載せる。バックホー10A,10Bは、前記寸法であるから、エレベーター22の内部に納まる大きさである。ゆえに、バックホー10A,10Bをエレベーター22の内部に載せることができ、エレベーター22によってそれらを建造物21の上層階23に上げることができるとともに、地下階24に下げることができる。
バックホー10Aをエレベーター22の内部に載せた後、バックホー10Aをエレベーター22によって地上階から解体箇所25がある上層階23または地下階24に搬送するとともに、バックホー10Bをエレベーター22の内部に載せた後、バックホー10Bをエレベーター22によって地上階から解体箇所25がある上層階23または地下階24に搬送する(第1搬送工程)。第1搬送工程では、エレベーター22を利用してバックホー10A,10Bを建造物21の地上階から解体対象の上層階23に運び、または、エレベーター22を利用してバックホー10A,10Bを建造物21の地上階から解体対象の地下階24に運ぶ。
この解体工法では、バックホー10A,10Bの搬送と並行して複数本のH型部材27(支持部材)と複数枚の板部材28(走行板)(図9参照)とをエレベーター22に載せ、それら部材27,28をエレベーター22によって地上階から上層階23または地下階24に運び、それら部材27,28を上層階23または地下階24の解体箇所25に搬送する。それら部材27,28を解体箇所25に搬送した後、それらH型部材27を解体箇所25において梁の間に架け渡し(支持部材設置工程)、さらに、H型部材27の上にそれら板部材28を載置し(走行板設置工程)、バックホー10A,10Bの走行用足場29を作る。H型部材27や板部材28は、台車(図示せず)に載せられた状態でエレベーター22に載せられ、台車によって解体箇所25に運ばれる。
H型部材27には、強化プラスチックから作られたそれを使用することが好ましいが、H型鋼を使用することもできる。また、支持部材には、H型部材27の他に、角形部材(角形鋼管)、円形部材(円形鋼管)、山形部材(山形鋼)、溝形部材(溝形鋼)、C形部材(C形鋼)のいずれかを使用することもできる。板部材28には、鉄製のそれの他、強化プラスチックや木製のそれを使用することができる。なお、上層階23や地下階24の解体箇所25がバックホー10A,10Bの荷重に耐えられる構造であれば、支持部材設置工程や走行板設置工程を省くこともできる。
バックホー10A,10Bを解体対象の上層階23または解体対象の地下階24に搬送した後、バックホー10A,10Bをエレベーター22から降ろし、バックホー10A,10Bを上層階23または地下階24の解体箇所25へ向かって走行させる(第2走行工程)。第2走行工程では、駆動系ユニット16から延びるケーブルのコンセントを建造物11の外部電源に差し込んだ後、運転者(解体作業者)がバックホー10A,10Bの運転席旋回ユニット15に乗ってバックホー10A,10Bを運転し、上層階23または地下階24の通路を通って解体箇所25に走行させる。バックホー10A,10Bは、前記寸法であるから、上層階23または地下階24の通路を通ることができる大きさである。ゆえに、バックホー10A,10Bをエレベーター22から解体箇所25まで走行させることができる。
バックホー10A,10Bを解体箇所25に走行させた後、建造物21の上層階23における解体箇所25の内装や壁、スラブの解体作業を行う(第1解体工程)。または、建造物21の地下階24における解体箇所25の内装や壁、スラブの解体作業を行う(第1解体工程)。第1解体工程では、バックホー10Bのアーム13の先端に各種の解体用アタッチメント12を取り付けた後、それらアタッチメント12を利用して建造物21の内部の上層階23または地下階24の解体箇所25の内装や壁、スラブを解体する。第1解体工程では、運転者(解体作業者)がバックホー10Bの運転席旋回ユニット15に乗り、運転者がバックホー10Bを走行用足場29において運転し、ユニット15を旋回させつつ、各種のアタッチメント12を作動させて内装や壁、スラブの解体作業を行う(図3〜図5援用)。
内装や壁、スラブを解体した後に発生する解体物26は、バックホー10Aのバケット12aに積載される。解体物26をバケット12aに積載した後、バックホー10Aを上層階23または地下階24のエレベーター22へ向かって走行させる(解体物第1搬送工程)。解体物第1搬送工程では、運転者(解体作業者)がバックホー10Aの運転席旋回ユニット15に乗ってバックホー10Aを運転し、バックホー10Aを上層階23または地下階24のエレベーター22に向かって走行させる。バックホー10Aを上層階23または地下階24のエレベーター22に走行させた後、バックホー10Aをエレベーター22の内部に載せる(図7援用)。
バックホー10Aをエレベーター22の内部に載せた後、バックホー10Aをエレベーター22によって上層階23または地下階24から地上階に搬送する(解体物第2搬送工程)。解体物第2搬送工程では、エレベーター22を利用してバックホー10Aを建造物の上層階23から地上階に下げ、または、エレベーター22を利用してバックホー10Aを建造物の地下階24から地上階に上げる。
エレベーター22によってバックホー10Aを地上階に搬送した後、バックホー10Aを走行させて解体物26を建造物21の外部に搬送する(解体物第3搬送工程)。解体物第3搬送工程では、駆動系ユニット16から延びるケーブルのコンセントを建造物11の外部電源に差し込んだ後、運転者(解体作業者)がバックホー10Aの運転席旋回ユニット15に乗ってバックホー10Aを運転し、バックホー10Aをエレベーター22から通路を通って建造物21の外部に向かって走行させる。解体物26は、図12に示すように、バケット12aから降ろされ、建造物21の外部の解体物集積場所に保管される。
運転者は、解体物集積場所に解体物26を降ろした後、バックホー10Aを再び建造物11の上層階23または地下階24の解体箇所25へ向かって走行させる。解体物26を降ろした後、バックホー10Aを地上階のエレベーター22へ向かって走行させる(第5走行工程)。次に、バックホー10Aをエレベーター22の内部に載せ、エレベーター22によってバックホー10Aを地上階から解体対象の上層階23または地下階24に搬送し(第3搬送工程)、バックホー10Aを上層階23または地下階24の解体箇所25へ向かって走行させる(第6走行工程)。
この解体工法では、解体物第1搬送工程、解体物第2搬送工程、解体物第3搬送工程、第5走行工程、第3搬送工程、第6走行工程を繰り返すことによって、解体箇所25において発生する全ての解体物26をバックホー10Aを利用して建造物21の外部に運び出す。なお、上層階23または地下階24の解体箇所25は一室の場合のみならず、上層階23または地下階24の同一階における多数の室を同時に解体する場合、室のみならず通路やホール等を解体する場合がある。この場合は、それら室や通路、ホール等が解体対象の解体箇所25となる。多数の室を同時に解体する場合は、一室を解体した後、バックホー10A,10Bを運転して他の解体対象の室にバックホー10A,10Bを走行させ、その室の内装や壁、スラブの解体を行う。室と同時に通路、ホール等を解体する場合は、室を解体した後、バックホー10A,10Bを運転して解体対象の通路、ホール等にバックホー10A,10Bを走行させ、通路、ホール等の内装や壁、スラブの解体を行う。
所定の上層階23または地下階24の全ての解体箇所25の内装や壁、スラブの解体が完了し、その解体箇所25で発生した解体物26の全てを建造物21の外部に運び出した後、バックホー10A,10Bを上層階23または下層階24のエレベーター22へ向かって走行させる(第3走行工程)。第3走行工程では、運転者(解体作業者)がバックホー10A,10Bの運転席旋回ユニット15に乗ってバックホー10A,10Bを運転し、バックホー10A,10Bを上層階23または下層階24のエレベーター22へ向かって走行させる。バックホー10A,10Bを上層階23または地下階24のエレベーター22に走行させた後、バックホー10A,10Bをエレベーター22の内部に載せる(図7,8援用)。
バックホー10A,10Bをエレベーター22の内部に載せた後、バックホー10Aをエレベーター22によって解体済の上層階23または解体済の地下階24から次の解体対象の上層階23または次の解体対象の地下階24に搬送するとともに、バックホー10Bをエレベーター22によって解体済の上層階23または解体済の地下階24から次の解体対象の上層階23または次の解体対象の地下階24に搬送する(第2搬送工程)。第2搬送工程では、エレベーター22を利用してバックホー10A,10Bを解体済の上層階23から次の解体対象の上層階23または地下階24に運び、あるいは、エレベーター22を利用してバックホー10A,10Bを解体済の地下階23から次の解体対象の上層階23または地下階24に運ぶ。
バックホー10A,10Bの搬送と並行して複数本のH型部材27(支持部材)と複数枚の板部材28(走行板)とをエレベーター22に載せ、それら部材27,28をエレベーター22によって次の解体対象の上層階23または地下階24に運び、それら部材27,28を次の解体対象の上層階23または地下階24の解体箇所25に搬送する。それら部材27,28を解体箇所25に搬送した後、それらH型部材27を解体箇所25において梁の間に架け渡し(支持部材設置工程)、さらに、H型部材27の上にそれら板部材28を載置し(走行板設置工程)、バックホー10A,10Bの走行用足場29を作る。
バックホー10A,10Bを次の解体対象の上層階23または次の解体対象の地下階24に搬送した後、バックホー10A,10Bをエレベーター22から降ろし、バックホー10A,10Bを次の解体対象の上層階23または地下階24の解体箇所25へ向かって走行させる(第4走行工程)。第4走行工程では、駆動系ユニット16から延びるケーブルのコンセントを建造物の外部電源に差し込んだ後、運転者(解体作業者)がバックホー10A,10Bの運転席旋回ユニット15に乗ってバックホー10A,10Bを運転し、次の解体対象の上層階23または地下階24の通路を通って解体箇所25に走行させる。
バックホー10A,10Bを次の解体対象の上層階23または地下階24の解体箇所25に走行させた後、次の解体対象の上層階24の解体箇所25の内装や壁、スラブの解体作業を行う(第2解体工程)。または、次の解体対象の地下階24の解体箇所25の内装や壁、スラブの解体作業を行う(第2解体工程)。第2解体工程では、バックホー10Bのアーム13の先端に各種の解体用アタッチメント12を取り付けた後、それらアタッチメント12を利用して次の解体対象の上層階23または地下階24の解体箇所25の内装や壁、スラブを解体する。第2解体工程では、運転者(解体作業者)がバックホー10Bの運転席旋回ユニット15に乗り、運転者がバックホー10Bを走行用足場29において運転し、ユニット15を旋回させつつ、各種のアタッチメント12を作動させて内装や壁、スラブの解体作業を行う(図3〜図5援用)。
内装や壁、スラブを解体した後に発生する解体物26は、バックホー10Aのバケット12aに積載される。解体物26をバケット12aに積載した後、バックホー10Aを次の解体対象の上層階23または地下階24のエレベーター22へ向かって走行させる(解体物第1搬送工程)。解体物第1搬送工程では、運転者(解体作業者)がバックホー10Aの運転席旋回ユニット15に乗ってバックホー10Aを運転し、バックホー10Aを次の解体対象の上層階23または地下階24のエレベーター22へ向かって走行させる。バックホー10Aを上層階23または地下階24のエレベーター22に走行させた後、バックホー10Aをエレベーター22の内部に載せる(図7援用)。
バックホー10Aをエレベーター22の内部に載せた後、バックホー10Aをエレベーター22によって上層階23または地下階24から地上階に搬送する(解体物第2搬送工程)。解体物第2搬送工程では、エレベーター22を利用してバックホー10Aを建造物21の上層階23から地上階に下げ、または、エレベーター22を利用してバックホー10Aを建造物21の地下階24から地上階に上げる。
エレベーター22によってバックホー10Aを地上階に搬送した後、バックホー10Aを走行させて解体物26を建造物21の外部に搬送する(解体物第3搬送工程)。解体物第3搬送工程では、駆動系ユニット16から延びるケーブルのコンセントを建造物11の外部電源に差し込んだ後、運転者(解体作業者)がバックホー10Aの運転席旋回ユニット15に乗ってバックホー10Aを運転し、バックホー10Aをエレベーター22から通路を通って建造物21の外部に向かって走行させる。解体物26は、バケット12aから降ろされ、解体物集積場所に保管される。
運転者は、解体物集積場所に解体物26を降ろした後、バックホー10Aを再び建造物11の上層階23または地下階24の解体箇所25へ向かって走行させる。解体物26を降ろした後、バックホー10Aを地上階のエレベーター22へ向かって走行させる(第5走行工程)。次に、バックホー10Aをエレベーター22の内部に載せ、エレベーター22によってバックホー10Aを地上階から解体対象の上層階23または地下階24に搬送し(第3搬送工程)、バックホー10Aを上層階23または地下階24の解体箇所25へ向かって走行させる(第6走行工程)。
この解体工法では、解体物第1搬送工程、解体物第2搬送工程、解体物第3搬送工程、第5走行工程、第3搬送工程、第6走行工程を繰り返すことによって、次の解体対象の上層階23または地下階24の解体箇所25において発生する全ての解体物26をバックホー10Aを利用して建造物21の外部に運び出す。なお、次の解体対象の上層階23または地下階24の同一階における多数の室を同時に解体する場合、室のみならず通路やホール等を解体する場合は、それら室や通路、ホール等が解体対象の解体箇所25となる。多数の室を同時に解体する場合は、一室を解体した後、バックホー10A,10Bを運転して他の解体対象の室にバックホー10A,10Bを走行させ、その室の内装や壁、スラブの解体を行う。室と同時に通路、ホール等を解体する場合は、室を解体した後、バックホー10A,10Bを運転して解体対象の通路、ホール等にバックホー10A,10Bを走行させ、通路、ホール等の内装や壁、スラブの解体を行う。
この解体工法では、第3走行工程、第2搬送工程、第4走行工程、内装第2解体工程を繰り返すことによって、解体対象の全ての上層階23の全ての解体箇所25の内装や壁、スラブの解体を行い、解体対象の全ての地下階24の全ての解体箇所25の内装や壁、スラブの解体を行う。解体対象の全ての上層階23または全ての地下階24の解体箇所25の解体を行うとともに、解体箇所25で発生した解体物26の全てを建造物21の外部に運び出した後、バックホー10A,10Bを最後の解体対象の上層階23または下層階24のエレベーター22へ向かって走行させる(第7走行工程)。
第7走行工程では、運転者(解体作業者)がバックホー10A,10Bの運転席旋回ユニット15に乗ってバックホー10A,10Bを運転し、バックホー10A,10Bを最後の解体対象の上層階23または地下階24のエレベーター22へ向かって走行させる。バックホー10A,10Bを上層階23または地下階24のエレベーター22に走行させた後、バックホー10A,10Bをエレベーター22の内部に載せる(図7,8援用)。
バックホー10A,10Bをエレベーター22の内部に載せた後、バックホー10A,10Bをエレベーター22によって上層階23または地下階24から地上階に搬送する(第4搬送工程)。第4搬送工程では、エレベーター22を利用してバックホー10A,10Bを建造物21の上層階23から地上階に下げ、または、エレベーター22を利用してバックホー10A,10Bを建造物21の地下階24から地上階に上げる。
エレベーター22によってバックホー10A,10Bを地上階に搬送した後、バックホー10A,10Bを建造物21の外部へ向かって走行させる(第8走行工程)。第8走行工程では、駆動系ユニット16から延びるケーブルのコンセントを建造物11の外部電源に差し込んだ後、運転者(解体作業者)がバックホー10A,10Bの運転席旋回ユニット15に乗ってバックホー10A,10Bを運転し、バックホー10A,10Bをエレベーター22から建造物21の外部へ向かって走行させる。解体作業を完了したバックホー10A,10Bは、輸送手段を介して他の箇所(車庫または他の解体対象の既設建造物)に搬送される。
なお、建造物21の地上階の解体箇所の内装や壁、スラブの解体を行う場合は、上層階23または地下階24の解体手順と同様の手順で解体作業を行う。この場合、先に地上階の解体作業を行うかまたは上層階23または地下階24の解体作業を行った後に地上階の解体作業を行う。最後に地上階の解体作業を行った場合は、バックホー10A,10Bを建造物21の外部へ向かって走行させる(第8走行工程)。
図6に示す解体工法(第2,3の発明にかかる解体工法)は、電動機によって駆動して建造物21の内部を走行可能かつエレベーター22に載せることが可能な大きさのバックホー10A,10Bを運転し、バックホー10A,10Bを建造物21の進入箇所から建造物21に設置された地上階のエレベーター22に走行させ、エレベーター22を利用して地上階から解体対象の上層階23または地下階24にバックホー10A,10Bを搬送し、バックホー10A,10Bを運転して解体対象の上層階23または地下階24の解体箇所25に走行させるとともに、バックホー10A,10Bの各種の解体用アタッチメント123を利用して解体対象の上層階23または地下階24の解体箇所25の内装や壁、スラブを解体するから、エレベーター22を利用してバックホー10A,10Bを解体対象の上層階23または地下階24に搬送することができ、バックホー10A,10Bの搬送にかかる労力を軽減させることができるとともに、バックホー10A,10Bを速やかに解体対象の上層階23または地下階24に搬送することができる。
解体工法は、既設建造物21の上層階23または地下階24の内装や壁、スラブの解体にバックホー10A,10Bを利用することができ、人手(多数の解体作業員の削岩機による解体)を介することなく上層階23または地下階24の内装や壁、スラブを解体することができる。解体工法は、既設建造物21が鉄筋コンクリート建造物や鉄筋鉄骨コンクリート建造物であったとしても、バックホー10A,10Bを利用してそれらコンクリート建造物の上層階23または地下階24の内装や壁、スラブを容易に解体することができるから、コンクリート建造物を人手を介して解体を行う場合と比較し、上層階23または地下階24における内装や壁、スラブの解体に要する労力や手間を大幅に低減することができ、解体作業に要する時間を大幅に短縮することができるとともに、解体にかかる工期を大幅に短縮することができる。解体工法は、バックホー10A,10Bが電動機を駆動源としているから、それが内燃機関(ガソリンエンジンやディーゼルエンジン)を駆動源とする場合と比較し、バックホー10A,10Bが排気ガスを排出することはなく、上層階23または地下階24における解体作業中にバックホー10A,10Bの運転者がガス中毒を起こす恐れもなく、バックホー10A,10Bをフル稼動させて上層階23または地下階24における内装や壁、スラブの解体を行うことができる。また、内燃機関を駆動源とすると、その内燃機関が騒音を発するが、バックホー10A,10Bが電動機を駆動源としているから、内燃機関を駆動源とする場合と比較し、建造物11の上層階23や地下階24の解体作業中における騒音を大幅に低減することができる。
解体工法は、第1解体工程によって解体対象の上層階23または地下階24における解体箇所25の内装や壁、スラブを解体した後にバックホー10A,10Bを運転してエレベーター22に走行させ、エレベーター22を利用して解体済の上層階23または解体済の地下階24から次の解体対象の上層階23または次の解体対象の地下階24にバックホー10A,10Bを搬送し、バックホー10A,10Bを運転して次の解体対象の上層階23または地下階24の解体箇所25に走行させるとともに、バックホー10A,10Bの各種の解体用アタッチメント12を利用して次の解体対象の上層階23または地下階24の解体箇所25の内装や壁、スラブを解体するから、エレベーター22を利用してバックホー10A,10Bを建造物21の次の解体対象の上層階23または地下階24に搬送することができ、バックホー10A,10Bの他の上層階23または地下階24への搬送にかかる労力を軽減させることができるとともに、バックホー10A,10Bを速やかに次の解体対象の上層階23または地下階24に搬送することができる。解体工法は、次の解体対象の上層階23または地下階24の内装や壁、スラブの解体にバックホー10A,10Bを利用することができ、人手(多数の解体作業員の削岩機による解体)を介することなく全ての上層階23または全ての地下階24の全ての解体箇所25の内装や壁、スラブの解体を行うことができる。
解体工法は、上層階23または地下階24の梁の間にH型部材27(支持部材)を架け渡し、H型部材27にバックホー10A,10Bを走行させる板部材28(走行板)を載置した後、バックホー10A,10Bを走行板28(走行用足場29)の上に走行させて上層階23または地下階24の解体箇所25の内装を解体するから、バックホー10A,10Bの荷重(全重量)を建造物21のスラブに直接かけることなく、バックホー10A,10Bの荷重をH型部材27や板部材28に負担させることができる。解体工法は、解体作業中に建造物21のスラブがバックホー10A,10Bの重量に耐えきれずにそれらが抜け落ちることはなく、建造物21の上層階23または地下階24の内装や壁、スラブの解体を安全に行うことができる。なお、解体工法では、バックホー10A,10Bの重量が1800〜2000kgの範囲にあり、バックホー10A,10Bの接地圧が0.19〜0.21kg/cmの範囲にあるから、板部材28(走行用足場29)のみならず、建造物21のスラブに必要以上の負荷がかかることはなく、解体作業中におけるスラブの抜け落ちを防ぐことができる。
10A バックホー
10B バックホー
11 既設建造物
12 解体用アタッチメント
12a バケット(解体用アタッチメント)
12b 油圧ブレーカー(解体用アタッチメント)
12c 大割機(解体用アタッチメント)
12d 小割機(解体用アタッチメント)
13 アーム
14 ブーム
15 運転席旋回ユニット
16 駆動系ユニット
17 クローラユニット17(キャタピラーユニット)
18 キャノピー
19 解体箇所
20 解体物
21 既設建造物
22 エレベーター
23 上層階
24 地下階
25 解体箇所
26 解体物
27 H型部材(支持部材)
28 板部材(走行板)
29 走行用足場
L1 全長
L2 全幅
L3 全高

Claims (14)

  1. 既設建造物を解体する解体工法において、
    前記解体工法では、電動機によって駆動して前記建造物の内部を走行可能な大きさの少なくとも1台のバックホーを利用し、前記解体工法が、前記バックホーを運転して前記建造物の地上階の進入箇所からその内部の解体箇所へ向かって走行させる走行工程と、前記バックホーの各種の解体用アタッチメントを作動させて前記建造物の内部の解体箇所を解体する解体工程とを有することを特徴とする解体工法。
  2. 前記解体工法が、前記建造物の内部の解体箇所を解体した後の解体物を前記バックホーに積載し、前記バックホーを走行させて前記解体物を建造物の外部に搬送する解体物搬送工程を含む請求項1記載の解体工法。
  3. 2階建て以上の既設建造物を解体する解体工法において、
    前記解体工法では、電動機によって駆動して前記建造物の内部を走行可能かつ該建造物に設置されたエレベーターに載せることが可能な大きさの少なくとも1台のバックホーを利用し、前記解体工法が、前記バックホーを運転して前記建造物の進入箇所から地上階のエレベーターに走行させる第1走行工程と、前記エレベーターを利用して前記建造物の地上階から解体対象の上層階に前記バックホーを搬送する第1搬送工程と、前記バックホーを運転して解体対象の上層階の解体箇所に走行させる第2走行工程と、前記バックホーの各種の解体用アタッチメントを作動させて解体対象の上層階の解体箇所を解体する第1解体工程とを有することを特徴とする解体工法。
  4. 前記解体工法が、前記第1解体工程によって解体対象の上層階の解体箇所を解体した後に前記バックホーを運転して前記エレベーターに走行させる第3走行工程と、前記エレベーターを利用して解体済の上層階から次の解体対象の上層階に前記バックホーを搬送する第2搬送工程と、前記バックホーを運転して次の解体対象の上層階の解体箇所に走行させる第4走行工程と、前記バックホーの各種の解体用アタッチメントを作動させて次の解体対象の上層階の解体箇所を解体する第2解体工程とを含む請求項3記載の解体工法。
  5. 前記解体工法が、前記上層階の解体箇所を解体した後の解体物を積載した前記バックホーを運転して前記上層階のエレベーターに走行させる解体物第1搬送工程と、前記エレベーターを利用して前記建造物の上層階から地上階に前記バックホーを搬送する解体物第2搬送工程と、前記バックホーを運転して前記解体物を地上階のエレベーターから前記建造物の外部に搬送する解体物第3搬送工程とを含む請求項3または請求項4に記載の解体工法。
  6. 前記解体工法が、前記上層階の互いに対向する梁の間に支持部材を架け渡す支持部材設置工程と、前記支持部材設置工程によって設置された支持部材に前記バックホーを走行させる走行板を載置する走行板設置工程とを含み、前記解体工法では、前記バックホーを前記走行板の上に走行させて前記上層階の解体箇所を解体する請求項3ないし請求項5いずれかに記載の解体工法。
  7. 既設建造物の地下階を解体する解体工法において、
    前記解体工法では、電動機によって駆動して前記建造物の内部を走行可能かつ該建造物に設置されたエレベーターに載せることが可能な大きさの少なくとも1台のバックホーを利用し、前記解体工法が、前記バックホーを運転して前記建造物の進入箇所から地上階のエレベーターに走行させる第1走行工程と、前記エレベーターを利用して前記建造物の地上階から解体対象の地下階に前記バックホーを搬送する第1搬送工程と、前記バックホーを運転して解体対象の地下階の解体箇所に走行させる第2走行工程と、前記バックホーの各種の解体用アタッチメントを作動させて解体対象の地下階の解体箇所を解体する第1解体工程とを有することを特徴とする解体工法。
  8. 前記解体工法が、前記第1解体工程によって解体対象の地下階の解体箇所を解体した後に前記バックホーを運転して前記エレベーターに走行させる第3走行工程と、前記エレベーターを利用して解体済の地下階から次の解体対象の地下階に前記バックホーを搬送する第2搬送工程と、前記バックホーを運転して次の解体対象の地下階の解体箇所に走行させる第4走行工程と、前記バックホーの各種の解体用アタッチメントを作動させて次の解体対象の地下階の解体箇所を解体する第2解体工程とを含む請求項7記載の解体工法。
  9. 前記解体工法が、前記地下階の解体箇所を解体した後の解体物を積載した前記バックホーを運転して前記地下階のエレベーターに走行させる解体物第1搬送工程と、前記エレベーターを利用して前記建造物の地下階から地上階に前記バックホーを搬送する解体物第2搬送工程と、前記バックホーを運転して前記解体物を地上階のエレベーターから前記建造物の外部に搬送する解体物第3搬送工程とを含む請求項7または請求項8に記載の解体工法。
  10. 前記解体工法が、前記地下階の互いに対向する梁の間に支持部材を架け渡す支持部材設置工程と、前記支持部材設置工程によって設置された支持部材に前記バックホーを走行させる走行板を載置する走行板設置工程とを含み、前記解体工法では、前記バックホーを前記走行板の上に走行させて前記地下階の解体箇所を解体する請求項7ないし請求項9いずれかに記載の解体工法。
  11. 前記既設建造物の解体が、該既設建造物の内装の解体と該既設建造物の壁やスラブの解体とを含む請求項1ないし請求項10いずれかに記載の解体工法。
  12. 前記既設建造物が、鉄筋コンクリート建造物または鉄筋鉄骨コンクリート建造物である請求項1ないし請求項10いずれかに記載の解体工法。
  13. 前記バックホーの重量が、1800〜2000kgであり、前記バックホーの接地圧が、0.19〜0.21kg/cmである請求項1ないし請求項11いずれかに記載の解体工法。
  14. 前記バックホーは、全長が3110mm、全幅が1450mm、全高が1710mmである請求項1ないし請求項12いずれかに記載の解体工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019112877A (ja) * 2017-12-26 2019-07-11 日本総合リサイクル株式会社 内装用軽量化解体作業車

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