JP2012182057A - 燃料電池 - Google Patents

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Gin Yoshimine
Tadashi Tsunoda
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Abstract

【課題】燃料電池の急速昇温によって発生する熱変位を確実に吸収することができ、電解質・電極接合体にかかる荷重を緩和して該電解質・電極接合体の損傷を可及的に阻止することを可能にする。
【解決手段】燃料電池12を構成する第1セパレータ28aは、互いに接合される第1プレート30aと第2プレート32aとを有する。第1プレート30aの第1挟持部40には、電解質・電極接合体26の電極面に燃料ガスを供給する燃料ガス通路44を形成する複数の凸部42が設けられる一方、第2プレート32aの第2挟持部52には、前記第1挟持部40側に突出する複数の突起部56が設けられる。複数の凸部42と複数の突起部56とは、セパレータ積層方向に対して互いに異なる位置に配置されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、電解質をアノード電極とカソード電極とで挟んで構成される電解質・電極接合体が、一対のセパレータ間に配設されるとともに、前記セパレータに設けられる各挟持部間に前記電解質・電極接合体が挟持される燃料電池に関する。
通常、固体電解質型燃料電池(SOFC)は、電解質に酸化物イオン導電体、例えば、安定化ジルコニアを用いており、この電解質の両側にアノード電極及びカソード電極を配設した電解質・電極接合体(MEA)を、セパレータ(バイポーラ板)によって挟持している。この燃料電池は、通常、MEAとセパレータとが所定数だけ積層された燃料電池スタックとして使用されている。
上記の燃料電池では、電解質・電極接合体を構成するアノード電極及びカソード電極に、それぞれ燃料ガス(例えば、水素ガス)及び酸化剤ガス(例えば、空気)を供給するとともに、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスとを分離させるためにセパレータが配設されている。
セパレータは、ガス分離機能の他に、発電された電流を集電するための集電機能を有している。特に、MEAと接触する部分は、電流が流れる部分であり、効率的に集電するために、セパレータ上に突起部を用いる構成や、メッシュや繊維状の集電体を用いる構成が採用されている。
例えば、特許文献1に開示されている燃料電池用セパレーターでは、図8に示すように、セパレーター本体部1aと、その片面にマトリックス状に一体形成した多数の第1の微細突起2aと、その他面にマトリックス状に一体形成した多数の第2の微細突起3aとを有している。そして、多数の第1の微細突起2aを介してセパレーター4aと燃料極5aとで燃料ガス通路6aが形成されるとともに、多数の第2の微細突起3aを介してセパレーター4aと空気極7aとで酸化ガス通路8aが形成されている。
これにより、セパレーター4aの厚さを小さくすること、部品点数を少なくすること、電気的接触抵抗を減らすこと、剛性強度を確保すること、ガス通路設計の自由度を高めること、等ができるとしている。
特開2002−75408号公報
SOFCは、運転温度が相当に高温であるため、定常時に発電できるまでの起動時間が長くかかってしまう。従って、起動時間を短縮することが望まれている。このため、特に起動時に、燃料電池を急速昇温させることが考えられるが、各部位に温度差が生じ、熱変位により急激な歪みや変形が発生し易い。
その際、上記の特許文献1では、多数の第1の微細突起2aと多数の第2の微細突起3aとが、互いに積層方向に対向しており、前記多数の第1の微細突起2aと前記多数の第2の微細突起3aとに応力が集中し易い。これにより、多数の第1の微細突起2aと多数の第2の微細突起3aとに挟持されているMEAが破損するおそれがある。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、燃料電池の急速昇温によって発生する熱変位を確実に吸収することができ、電解質・電極接合体にかかる荷重を緩和して該電解質・電極接合体の損傷を可及的に阻止することが可能な燃料電池を提供することを目的とする。
本発明は、電解質をアノード電極とカソード電極とで挟んで構成される電解質・電極接合体が、一対のセパレータ間に配設されるとともに、前記セパレータに設けられる各挟持部間に前記電解質・電極接合体が挟持される燃料電池に関するものである。
この燃料電池では、セパレータは、互いに接合される第1プレート及び第2プレートを備え、前記第1プレートは、挟持部を構成する第1挟持部を有し、且つ、前記第1挟持部には、電解質・電極接合体との間に電極面に反応ガスを供給するための反応ガス通路を形成する複数の凸部が設けられる一方、前記第2プレートは、前記挟持部を構成する第2挟持部を有し、且つ、前記第2挟持部には、該第2挟持部に接合される前記第1挟持部側に突出する複数の突起部が設けられている。そして、複数の凸部と複数の突起部とは、セパレータの積層方向に対して互いに異なる位置に配置されている。
また、この燃料電池では、複数の凸部は、平面視で多角形状の各角部に対応して配置されることにより、複数の単位領域を構成し、複数の突起部の中、1つの突起部が前記複数の単位領域の中、1つの単位領域内に配置されることが好ましい。従って、単位領域内に1つの突起部のみが配置されるため、前記単位領域が撓むことによって積層方向の荷重や急速昇温によりセパレータに発生した歪みを緩和し、変形を吸収することができ、MEAの損傷を阻止することが可能になる。
さらに、この燃料電池では、1つの突起部が配置される1つの単位領域に隣接する他の単位領域には、突起部が配置されないことが好ましい。このため、突起部が配置される単位領域に荷重が付与されると、前記単位領域に隣接する他の単位領域が容易に撓むことができ、前記荷重を確実に緩和し、熱変位を良好に吸収することが可能になる。これにより、MEAの損傷を阻止することができる。
さらにまた、この燃料電池では、カソード電極に接する複数の凸部の高さは、アノード電極に接する前記複数の凸部の高さよりも大きく構成されることが好ましい。従って、アノード側に比べてガス流通量が多いカソード側の通路高さが高くなり、酸化剤ガスが流れ易くなって圧力損失を減少させることが可能になる。
また、この燃料電池では、セパレータは、アノード電極の電極面に沿って一方の反応ガスである燃料ガスを供給する反応ガス通路である燃料ガス通路を形成する第1セパレータと、カソード電極の電極面に沿って他方の反応ガスである酸化剤ガスを供給する前記反応ガス通路である酸化剤ガス通路を形成する第2セパレータとを備えることが好ましい。
さらに、この燃料電池では、第1セパレータは、燃料ガスを燃料ガス通路に供給するための燃料ガス供給連通孔が積層方向に形成される燃料ガス供給部と、挟持部と前記燃料ガス供給部とを連結し、前記燃料ガスを前記燃料ガス供給連通孔から前記燃料ガス通路に供給するための燃料ガス供給通路が形成される橋架部とを備えることが好ましい。
さらにまた、この燃料電池では、第2セパレータは、酸化剤ガスを酸化剤ガス通路に供給するための酸化剤ガス供給連通孔が積層方向に形成される酸化剤ガス供給部と、挟持部と前記酸化剤ガス供給部とを連結し、前記酸化剤ガスを前記酸化剤ガス供給連通孔から前記酸化剤ガス通路に供給するための酸化剤ガス供給通路が形成される橋架部とを備えることが好ましい。
本発明によれば、第1プレートの第1挟持部に設けられた複数の凸部と、第2プレートの第2挟持部に設けられた複数の突起部とは、セパレータの積層方向に対して互いに異なる位置に配置されている。このため、燃料電池に積層方向の荷重が付与されたり、急速昇温によって熱変位が発生したりしても、第1プレートが容易に撓むことができる。
これにより、荷重を確実に緩和し、熱変位を良好に吸収することが可能になり、電解質・電極接合体にかかる荷重を緩和して前記電解質・電極接合体の損傷を可及的に阻止することができる。
しかも、セパレータ自体が撓むことにより荷重や熱変位を吸収するため、急速昇温による急激な変形が発生しても、前記セパレータの撓みによって緩和することが可能になる。従って、セパレータ自体の積層方向に生じる寸法誤差を良好に吸収することができる。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池を組み込む燃料電池スタックの分解斜視説明図である。 前記燃料電池の分解斜視説明図である。 前記燃料電池スタックの反応ガスの流れ説明図である。 前記燃料電池スタックの、図1中、IV−IV線断面図である。 前記燃料電池の要部拡大説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池の要部拡大説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る燃料電池の要部拡大説明図である。 特許文献1の燃料電池用セパレーターが適用される燃料電池の断面説明図である。
図1及び図2に示すように、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタック10は、複数の燃料電池12が矢印A方向に積層される。燃料電池スタック10は、定置用の他、可搬用、車載用等の種々の用途に用いられている。
燃料電池12は、固体電解質型燃料電池であり、この燃料電池12は、図1〜図3に示すように、例えば、安定化ジルコニア等の酸化物イオン導電体で構成される電解質(電解質板)20の両面に、カソード電極22及びアノード電極24が設けられた電解質・電極接合体(MEA)26を備える。電解質・電極接合体26は、円板状に形成されるとともに、少なくとも外周端面部には、発電反応後の酸化剤ガス及び燃料ガスからなる排ガス(オフガス)の進入を阻止するためにバリアー層(図示せず)が設けられている。
燃料電池12は、第1セパレータ28a及び第2セパレータ28b間に1個の電解質・電極接合体26が挟持される。第1セパレータ28a及び第2セパレータ28bは、同一形状のセパレータ構造体を互いに180°反転させることにより構成される。
第1セパレータ28aは、例えば、ステンレス等の板金で構成される第1プレート30a及び第2プレート32aを有する。第1プレート30a及び第2プレート32aは、互いに拡散接合、レーザー溶接又はろう付け等により接合される。
第1プレート30aは、略平板状に形成されるとともに、積層方向(矢印A方向)に沿って燃料ガスを供給するための燃料ガス供給連通孔34が形成される第1燃料ガス供給部36を有する。この第1燃料ガス供給部36から外方に延在する第1橋架部38を介して第1挟持部40が一体に設けられる。
第1挟持部40は、電解質・電極接合体26と同一直径もしくは電解質・電極接合体26よりも大径な寸法に設定されるとともに、前記第1挟持部40のアノード電極24に接する面には、複数の凸部42が設けられる。凸部42は、アノード電極24の電極面に沿って燃料ガスを供給するための燃料ガス通路44を形成するとともに、集電機能を有する。第1挟持部40の中央部には、アノード電極24の中央部に向かって燃料ガスを供給するための燃料ガス供給孔46が形成される。
第2プレート32aは、燃料ガス供給連通孔34が形成される第2燃料ガス供給部48を有する。この第2燃料ガス供給部48から外方に延在する第2橋架部50を介して第2挟持部52が一体に設けられる。第2プレート32aの外周を周回して第1プレート30a側に突出する周回凸部54が設けられ、この周回凸部54に前記第1プレート30aが接合される。
第2燃料ガス供給部48、第2橋架部50及び第2挟持部52の第1プレート30aに向かう面には、前記第1プレート30aに接して複数の突起部56が形成される。
第1橋架部38及び第2橋架部50間には、燃料ガス供給連通孔34に連通する燃料ガス供給通路58が形成される。燃料ガス供給通路58は、第1挟持部40及び第2挟持部52間に形成される燃料ガス充填室60を介して燃料ガス供給孔46に連通する。
第2セパレータ28bは、第1セパレータ28aと同一形状に構成されており、第1プレート30a及び第2プレート32aに対応する第1プレート30b及び第2プレート32bを有する。第1プレート30b及び第2プレート32bは、積層方向に沿って酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス供給連通孔62が形成される第1酸化剤ガス供給部64及び第2酸化剤ガス供給部66を有する。
第1プレート30b及び第2プレート32bは、第1酸化剤ガス供給部64及び第2酸化剤ガス供給部66から外方に突出する第1橋架部68及び第2橋架部70を介して第1挟持部72及び第2挟持部74が一体に設けられる。
第1挟持部72のカソード電極22に接触する面には、複数の凸部42aを介し前記カソード電極22の電極面に沿って酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス通路76が形成される。第1挟持部72の中央部には、カソード電極22の中央部に向かって酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス供給孔78が形成される。
図4に示すように、第1挟持部72に形成され、カソード電極22に接する複数の凸部42aの高さh1は、第1挟持部40に形成され、アノード電極24に接する複数の凸部42の高さh2よりも大きく構成される(h1>h2)。
第2プレート32b内には、第1プレート30bが接合されることにより酸化剤ガス供給連通孔62に連通する酸化剤ガス供給通路80が、第1橋架部68及び第2橋架部70間に対応して形成される。第2挟持部94内には、酸化剤ガス供給連通孔62と酸化剤ガス供給通路80を介して連通する酸化剤ガス充填室82が形成される。
図1及び図2に示すように、第1セパレータ28aは、第1燃料ガス供給部36及び第2燃料ガス供給部48により燃料ガス供給部84を構成し、第1橋架部38及び第2橋架部50により橋架部86を構成し、第1挟持部40及び第2挟持部52により第1挟持部88を構成する。第2セパレータ28bは、第1酸化剤ガス供給部64及び第2酸化剤ガス供給部66により酸化剤ガス供給部90を構成し、第1橋架部68及び第2橋架部70により橋架部92を構成し、第1挟持部72及び第2挟持部74により第2挟持部94を構成する。
積層方向(矢印A方向)に互いに隣接する一対の第1セパレータ28aを構成する各燃料ガス供給部84間には、積層方向の荷重を緩和するとともに、シール機能を有するシール部材96が設けられる。積層方向に互いに隣接する一対の第2セパレータ28bを構成する各酸化剤ガス供給部90には、積層方向の荷重を緩和するとともに、シール機能を有するシール部材98が設けられる。
シール部材96、98は、リング形状を有し、ガスシール機能及び絶縁機能、さらに好適には、耐熱性及び柔軟性を有する材料で構成される。具体的には、シール部材96、98は、粘土鉱物及び有機高分子が複合化された粘土膜を備える薄膜状シールにより構成されるが、これに限定されるものではない。例えば、ガラス系シール部材も用いることができる。
第1の実施形態では、図5に示すように、複数の凸部42(42a)は、例えば、格子状に配置されるとともに、4つの前記凸部42(42a)が各角部に対応して配置されることにより、正方形状の単位領域100が形成される。1つの突起部56は、1つの単位領域100内に配置される一方、この単位領域100に隣接する他の単位領域100、すなわち、前記突起部56が配置される前記単位領域100を周回する8つの単位領域100には、前記突起部56が配置されない。複数の凸部42(42a)と複数の突起部56とは、それぞれセパレータ積層方向(矢印A方向)に対して重なることがない。さらに、複数の凸部42(42a)のうち、一部が凸部42(42b)となる。凸部42(42b)は、四つの単位領域100に周回されており、前記四つの単位領域100には複数の突起部56が配置されない。
なお、各凸部42(42a)のピッチや突起部56のピッチは、種々変更可能である。また、各単位領域100内に、それぞれ1つの突起部56が配置されていてもよく、あるいは、1つ置き又は2つ置き以上の単位領域100内に、それぞれ1つの突起部56が配置されていてもよい。
このように構成される燃料電池スタック10の動作について、以下に説明する。
先ず、図1及び図3に示すように、燃料ガス(水素ガス)が燃料電池スタック10の燃料ガス供給連通孔34に供給されるとともに、酸化剤ガス(空気)が前記燃料電池スタック10の酸化剤ガス供給連通孔62に供給される。
燃料ガスは、積層方向(矢印A方向)に移動しながら各燃料電池12を構成する第1セパレータ28aに形成された燃料ガス供給通路58に導入される。この燃料ガスは、第1橋架部38及び第2橋架部50間を燃料ガス供給通路58に沿って移動し、一旦、燃料ガス充填室60に充填される。
さらに、燃料ガスは、燃料ガス供給孔46から燃料ガス通路44に導入される。その際、燃料ガス供給孔46は、各電解質・電極接合体26のアノード電極24の中央位置に設定されている。このため、燃料ガスは、アノード電極24の中心から燃料ガス通路44に沿って前記アノード電極24の外周部に向かって移動する。
一方、酸化剤ガス供給連通孔62に供給された酸化剤ガスは、第2セパレータ28bを構成する第1橋架部68及び第2橋架部70間に形成された酸化剤ガス供給通路80に沿って移動し、一旦、酸化剤ガス充填室82に充填される。さらに、酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給孔78から酸化剤ガス通路76に導入される。
酸化剤ガス供給孔78は、各電解質・電極接合体26のカソード電極22の中央位置に設定されている。このため、酸化剤ガスは、酸化剤ガス通路76に沿ってカソード電極22の中央位置から外周部に向かって移動する。
これにより、電解質・電極接合体26では、アノード電極24の電極面の中心側から周端部側に向かって燃料ガスが供給されるとともに、カソード電極22の電極面の中心側から周端部側に向かって酸化剤ガスが供給される。その際、酸化物イオンが電解質20を通ってアノード電極24に移動し、化学反応により発電が行われる。
燃料ガス通路44を移動した使用済みの燃料ガス、及び酸化剤ガス通路76を移動した使用済みの酸化剤ガスは、各電解質・電極接合体26の外周部から導出され、この外周部周辺で混合されて比較的高温の排ガスとして排出される。
この場合、第1の実施形態では、例えば、第1セパレータ28aにおいて、第1プレート30aの第1挟持部40に設けられた複数の凸部42と、第2プレート32aの第2挟持部52に設けられた複数の突起部56とは、セパレータ積層方向に対して互いに異なる位置に配置されている(図4及び図5参照)。このため、燃料電池12に急速昇温によって熱変位が発生したり、積層方向に付与された荷重が急速昇温によって均等な荷重として加えられなくなったりしたとしても、第1プレート30aが容易に撓むことができる。
しかも、第1セパレータ28a自体が撓むことにより荷重を緩和し熱変位を吸収するため、急速昇温による急激な変形が発生しても、前記第1セパレータ28aの撓みによって緩和することが可能になる。従って、第1セパレータ28a自体の積層方向の寸法誤差を良好に吸収することができる。
これにより、荷重を確実に緩和し、熱変位を良好に吸収することが可能になり、電解質・電極接合体26にかかる荷重を緩和して前記電解質・電極接合体26の損傷を可及的に阻止することができるという効果が得られる。
なお、第2セパレータ28bにおいても、上記の第1セパレータ28aと同様の効果が得られる。以下の説明においても、同様である。
また、図5に示すように、複数の凸部42は、平面視で多角形状、第1の実施形態では、格子状(正方形状)の各角部に対応して配置されることにより、複数の単位領域100が構成されている。複数の単位領域100の中、1つの単位領域100内に1つの突起部56が配置されている。
従って、単位領域100内に1つの突起部56のみが配置されるため、前記単位領域100が撓むことによって積層方向の荷重や急速昇温により第1セパレータ28aに発生した歪みを緩和し変形を吸収することができ、電解質・電極接合体26の損傷を阻止することが可能になる。
さらに、1つの突起部56が配置される1つの単位領域100に隣接する他の単位領域100には、前記突起部56が配置されていない。このため、突起部56が配置される単位領域100に荷重が付与されると、前記単位領域100に隣接する他の単位領域100が容易に撓むことができ、前記荷重や熱変位を良好に吸収することが可能になる。これにより、電解質・電極接合体26の損傷を阻止することができる。
図5〜図7に示すように、凸部42(42b)は、複数の突起部56が配置されない単位領域100、112及び122に周回されている。このため、単位領域100、112及び122が、より少ない荷重や熱変位によっても簡単に撓むことができ、より確実に電解質・電極接合体26の損傷を阻止することができる。
さらにまた、図4に示すように、第1挟持部72に形成され、カソード電極22に接する複数の凸部42aの高さh1は、第1挟持部40に形成され、アノード電極24に接する複数の凸部42の高さh2よりも大きく構成されている。従って、アノード側の燃料ガス通路44に比べてガス流通量が多いカソード側の酸化剤ガス通路76では、通路高さが高くなり、酸化剤ガスが流れ易くなって圧力損失を減少させることが可能になる。
なお、第1の実施形態では、第1セパレータ28aが、燃料ガス供給連通孔34を有する燃料ガス供給部84を設けるとともに、第2セパレータ28bが、酸化剤ガス供給連通孔62を有する酸化剤ガス供給部90を設けているが、これに限定されるものではない。
例えば、燃料ガス供給部のみを有する単一のセパレータを構成し、一対の前記セパレータ間に電解質膜・電極接合体を挟持するとともに、一方のセパレータと前記電解質・電極接合体との間に前記電解質・電極接合体の外周方向一方から外周方向他方に向かって酸化剤ガスを流すように構成してもよい。すなわち、酸化剤ガス供給部を不要にすることができる。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池110の要部拡大説明図である。なお、第1の実施形態に係る燃料電池12と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、以下に説明する第3の実施形態においても同様に、その詳細な説明は省略する。
第2の実施形態では、複数の凸部42(42a)は、例えば、正三角形の各角部に配置されることにより、3つの前記凸部42(42a)により単位領域112が形成される。1つの突起部56は、1つの単位領域112内に配置されるとともに、複数の凸部42(42a)と複数の突起部56とは、それぞれセパレータ積層方向(矢印A方向)に対して重なることがない。複数の凸部42(42a)のうち、一部が複数の凸部42(42b)となる。凸部42(42b)の一つは、六つの単位領域112に周回されており、前記六つの単位領域112には複数の突起部56が配置されない。
図7は、本発明の第3の実施形態に係る燃料電池120の要部拡大説明図である。
第3の実施形態では、複数の凸部42(42a)は、例えば、正六角形の各角部に配置されることにより、6つの前記凸部42(42a)により単位領域122が形成される。1つの突起部56は、1つの単位領域122内に配置される一方、この単位領域122に隣接する他の単位領域122、すなわち、前記突起部56が配置される前記単位領域122を周回する6つの単位領域122には、前記突起部56が配置されない。複数の凸部42(42a)と複数の突起部56とは、それぞれセパレータ積層方向(矢印A方向)に対して重なることがない。さらに、複数の凸部42(42a)のうち、一部が複数の凸部42(42b)となる。凸部42(42b)の一つは、六つの単位領域122に周回されており、前記六つの単位領域122には複数の突起部56が配置されない。
このように構成される第2及び第3の実施形態では、複数の凸部42(42a)、42(42b)と、複数の突起部56とは、セパレータ積層方向に対して互いに異なる位置に配置されている。これにより、第2及び第3の実施形態は、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
10…燃料電池スタック 12、110、120…燃料電池
20…電解質 22…カソード電極
24…アノード電極 26…電解質・電極接合体
28a、28b…セパレータ 30a、30b、32a、32b…プレート
34…燃料ガス供給連通孔 36、48、84…燃料ガス供給部
38、50、68、70、86、92…橋架部
40、52、72、74、88、94…挟持部
42、42a…凸部 44…燃料ガス通路
46…燃料ガス供給孔 56…突起部
58…燃料ガス供給通路 62…酸化剤ガス供給連通孔
64、66、90…酸化剤ガス供給部 76…酸化剤ガス通路
78…酸化剤ガス供給孔 80…酸化剤ガス供給通路
100、112、122…単位領域

Claims (7)

  1. 電解質をアノード電極とカソード電極とで挟んで構成される電解質・電極接合体が、一対のセパレータ間に配設されるとともに、前記セパレータに設けられる各挟持部間に前記電解質・電極接合体が挟持される燃料電池であって、
    前記セパレータは、互いに接合される第1プレート及び第2プレートを備え、
    前記第1プレートは、前記挟持部を構成する第1挟持部を有し、且つ、前記第1挟持部には、前記電解質・電極接合体との間に電極面に反応ガスを供給するための反応ガス通路を形成する複数の凸部が設けられる一方、
    前記第2プレートは、前記挟持部を構成する第2挟持部を有し、且つ、前記第2挟持部には、該第2挟持部に接合される前記第1挟持部側に突出する複数の突起部が設けられ、
    前記複数の凸部と前記複数の突起部とは、前記セパレータの積層方向に対して互いに異なる位置に配置されることを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池において、前記複数の凸部は、平面視で多角形状の各角部に対応して配置されることにより、複数の単位領域を構成し、
    前記複数の突起部の中、1つの突起部が前記複数の単位領域の中、1つの単位領域内に配置されることを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項2記載の燃料電池において、前記1つの突起部が配置される前記1つの単位領域に隣接する他の単位領域には、突起部が配置されないことを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池において、前記カソード電極に接する前記複数の凸部の高さは、前記アノード電極に接する前記複数の凸部の高さよりも大きく構成されることを特徴とする燃料電池。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池において、前記セパレータは、前記アノード電極の電極面に沿って一方の前記反応ガスである燃料ガスを供給する前記反応ガス通路である燃料ガス通路を形成する第1セパレータと、
    前記カソード電極の電極面に沿って他方の前記反応ガスである酸化剤ガスを供給する前記反応ガス通路である酸化剤ガス通路を形成する第2セパレータと、
    を備えることを特徴とする燃料電池。
  6. 請求項5記載の燃料電池において、前記第1セパレータは、前記燃料ガスを前記燃料ガス通路に供給するための燃料ガス供給連通孔が積層方向に形成される燃料ガス供給部と、
    前記挟持部と前記燃料ガス供給部とを連結し、前記燃料ガスを前記燃料ガス供給連通孔から前記燃料ガス通路に供給するための燃料ガス供給通路が形成される橋架部と、
    を備えることを特徴とする燃料電池。
  7. 請求項5又は6記載の燃料電池において、前記第2セパレータは、前記酸化剤ガスを前記酸化剤ガス通路に供給するための酸化剤ガス供給連通孔が積層方向に形成される酸化剤ガス供給部と、
    前記挟持部と前記酸化剤ガス供給部とを連結し、前記酸化剤ガスを前記酸化剤ガス供給連通孔から前記酸化剤ガス通路に供給するための酸化剤ガス供給通路が形成される橋架部と、
    を備えることを特徴とする燃料電池。
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