JP2012182003A - 照明装置 - Google Patents

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貴夫 齋藤
Takashi Sato
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Abstract

【課題】 高天井などに対応可能なメンテンスフリー性を有し、さらに、コストを低減するとともに遠距離でも明るさの低下が少ない照明装置を提供する。
【解決手段】 紫外光から可視光までの波長領域のうちの所定の波長の光を励起光として発光する固体光源12を有する励起光源部11と、該励起光源部11とは空間的に離れた位置に設置され、該励起光源部11の前記固体光源12から出射された励起光が空中伝送により入射するときに、入射した励起光に基づいて照明光を出射する受動発光部21とを備え、受動発光部21は、支柱22と、該支柱22内を導光した励起光により励起され該励起光の波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層23と、該蛍光体層23を取り囲んで設けられ、該蛍光体層23で発光した蛍光と励起光とをあわせて導光させる導光部材24とを有している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、照明装置に関する。
近年、LEDの高輝度化に伴って、従来の表示用途から照明用途に加速度的に応用展開が進んでいる。超寿命でメンテナンスフリー性に有利であることから、特にハイパワー品は電球や放電灯の代替として、実用製品が市場に浸透しつつある。
LEDやLD(レーザダイオード)などの半導体発光素子は、点光源に近い照射特性を持ち光学設計が容易であることから、スクリーン投影用のプロジェクターや、車両用前照灯等の開発・実用化が進んでいる。
しかしながら、半導体発光素子は発熱量が多い割には熱に弱いデバイスであり、直流の電流駆動方式であるために点灯回路が別途必要である。このように、光源だけでなく周辺部材に技術コストとメンテナンス性を要するという短所を持っている。
放電灯の代替として期待されている応用製品の1つに高所照明がある。高所ではメンテナンスが大変であるため、高所での交換作業を回避するための灯具ユニットに関する提案がなされている。例えば特許文献1には、照明が必要な場所まで光源から導光する構成が示されている。
図1は特許文献1の照明装置を示す図である。図1を参照すると、特許文献1の照明装置は、構造物の下部等の安全な場所に設けた光源部101と、構造物の上部に設け、光源部101からの光を所定方向に向けて出射する出光部103と、光源部101から出光部103まで光を伝送する光伝送体102とを備えている。
特許文献1の照明装置によれば、照明装置の出光部分を使用目的に合わせて例えば高所や危険な鉄道用高圧線の近傍等の所望の場所に設置する場合であっても、光源部分のランプ等は安全な場所で交換することができる。
特開平9−035517号公報
しかしながら、特許文献1の照明装置では、光源部101から出光部103まで光を伝送する光伝送体102を用いているので、光源部101から照射場所まで遠距離となる場合に、必要な導光部材のコストが嵩むという問題があった。さらに、特許文献1の照明装置では、光源部101から照射場所まで白色光を導光させるため、距離に比例して明るさが低下してしまうという問題があった。
本発明は、高天井などに対応可能なメンテンスフリー性を有し、さらに、コストを低減するとともに遠距離でも明るさの低下が少ない照明装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、紫外光から可視光までの波長領域のうちの所定の波長の光を励起光として発光する固体光源を有する励起光源部と、該励起光源部とは空間的に離れた位置に設置され、該励起光源部の前記固体光源から出射された励起光が空中伝送により入射するときに、入射した励起光に基づいて照明光を出射する受動発光部とを備えた照明装置であって、前記受動発光部は、該受動発光部を支えるとともに前記入射した励起光を導光する支柱と、該支柱内を導光した励起光により励起され該励起光の波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層と、該蛍光体層で発光した蛍光と励起光とをあわせて導光させる導光部材とを有していることを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の照明装置において、前記受動発光部には、前記励起光源部からの励起光を反射して、前記支柱内に所定の角度で入射させるための反射手段がさらに設けられていることを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の照明装置において、前記励起光源部の前記固体光源には、励起光としてコヒーレント光を出射するものが用いられていることを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の照明装置において、前記導光部材は、前記蛍光体層を取り囲んで設けられていることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の照明装置において、前記受動発光部は、発光面が鉛直下向きであることを特徴としている。
請求項1乃至請求項5記載の発明によれば、紫外光から可視光までの波長領域のうちの所定の波長の光を励起光として発光する固体光源を有する励起光源部と、該励起光源部とは空間的に離れた位置に設置され、該励起光源部の前記固体光源から出射された励起光が空中伝送により入射するときに、入射した励起光に基づいて照明光を出射する受動発光部とを備えた照明装置であって、前記受動発光部は、該受動発光部を支えるとともに前記入射した励起光を導光する支柱と、該支柱内を導光した励起光により励起され該励起光の波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層と、該蛍光体層で発光した蛍光と励起光とをあわせて導光させる導光部材とを有しているので、高天井などに対応可能なメンテンスフリー性を有し、さらに、コストを低減するとともに遠距離でも明るさの低下が少ない照明装置を提供することができる。
特に、請求項3記載の発明によれば、前記励起光源部の前記固体光源には、励起光としてコヒーレント光を出射するものが用いられているので(すなわち、コヒーレント光を用いた空中伝送を併用するので)、必要最小限の部材構成で済む上に、明るさの低下が少ない照明装置を提供することができる。
また、請求項5記載の発明によれば、前記受動発光部は、発光面が鉛直下向きであるので、埃が付着しにくく、メンテナンスフリーな照明装置を提供することができる。
従来の照明装置を示す図である。 本発明の照明装置の一構成例を示す図である。 本発明の照明装置の一構成例を示す図である。 本発明の照明装置の他の構成例を示す図である。 本発明の照明装置の他の構成例を示す図である。 図4、図5の例の照明装置の使用例を示す図である。 本発明の照明装置の他の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図2は本発明の照明装置の一構成例を示す図(全体斜視図)である。図2を参照すると、この照明装置1は、紫外光から可視光までの波長領域のうちの所定の波長の光を励起光として発光する固体光源12を有する励起光源部11と、該励起光源部11とは空間的に離れた位置に設置され、該励起光源部11の前記固体光源12から出射された励起光が空中伝送により入射するときに、入射した励起光に基づいて照明光を出射する受動発光部21とを備えている。
また、図3は、図2の照明装置1の受動発光部21をA−A線に沿って断面で示した図である。図3を参照すると、受動発光部21は、該受動発光部21を支えるとともに励起光源部11の固体光源12から出射された励起光が空中伝送により入射するときに入射した励起光を導光する支柱22と、該支柱22内を導光した励起光により励起され該励起光の波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層23と、該蛍光体層23を取り囲んで設けられ、該蛍光体層23で発光した蛍光と励起光とをあわせて導光させる導光部材24とを有している。
ここで、励起光源部11の固体光源12には、紫外光から可視光領域に発光波長をもつ発光ダイオードや半導体レーザーなどの半導体発光素子を用いることができるが、受動発光部21の支柱22の入射点への集光性の観点から、励起光としてコヒーレント光を出射するもの(すなわち半導体レーザーなどの半導体発光素子)が用いられるのが好ましい。
より具体的に、固体光源12には、例えば、InGaN系の材料を用いた発光波長が約380nm乃至約400nmの近紫外光を発光する発光ダイオードや半導体レーザーなどを用いることができる。あるいは、固体光源12には、例えば、GaN系の材料を用いた発光波長が約460nm程度の青色光を発光する発光ダイオードや半導体レーザーなどを用いることができる。
また、励起光源部11と受動発光部21との距離は特に定めないが、励起光源部11の固体光源12からの光はコリメートして使用するのが望ましい(すなわち、固体光源12からの光をコリメートする(光の形状を整形したりする)コリメートレンズなどが用いられるのが好ましい)。
また、固体光源12および/または励起光源部11は、必要に応じて複数用いることもできる。すなわち、例えば、1つの励起光源部11に複数の固体光源12を内蔵させても良いし、あるいは、1つの固体光源12を内蔵する励起光源部11を複数用いて、1つの受動発光部21に照射しても良いし、あるいは、これらの複合形態でも良い。
また、励起光源部11には、固体光源12の他に、固体光源12を駆動する駆動回路や、APC回路(出力自動制御回路)等の出力安定機構や、種々の部品、部材が設けられている。
また、励起光源部11の設置高さについては、安全性の観点から、地上または床から2m以上の位置(人間の背の高さよりも高い位置)であるのが好ましい。すなわち、地上または床から2m以上の位置(人間の背の高さよりも高い位置)から、さらに高い位置に設置された受動発光部21に向けて照射することで、人体への励起光の被曝の危険を回避することができる。
また、受動発光部21において、支柱22は、例えば天井(図示せず)などに取り付けられ、前述したように受動発光部21を支えるとともに、励起光源部11の固体光源12から出射された励起光が空中伝送により入射するときに入射した励起光を導光する機能を有している。
ここで、支柱22には、透明な樹脂、ガラス、セラミックなど、種々のものを用いることができるが、重量や耐久性・取り扱い性を考慮すると、透明なアクリル樹脂や透明なポリカーボネート樹脂などを用いるのが好適である。また、支柱22の断面形状は、円形、四角形、六角形などにすることができる。また、支柱22の側壁面は特に加工せずとも、支柱22への励起光の入射角を調整することで、支柱22内で励起光を全反射によって導光させることができるが、支柱22から励起光が漏れたりするのを確実に防ぐために塗装・蒸着・貼り付け等によって支柱22を不透明部材あるいは反射部材でコーティングしたりするのが良い。
また、受動発光部21において、蛍光体層23は、支柱22内を導光した励起光により励起され固体光源12の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含んでいる。具体的には、固体光源12が紫外光を発光するものである場合、蛍光体層23が、例えば、青、緑、赤色の蛍光体を含んでいるときには(青、緑、赤色の蛍光体のそれぞれが例えば均一に分散されて混合されたものとなっているときには)、支柱22内を導光した励起光が蛍光体層23を照射するとき、蛍光体層23からは白色の照明光(擬似白色光)が放出される。また、固体光源12が可視光として青色光を発光するものである場合、蛍光体層23が、例えば、緑、赤、黄色などの蛍光体のうち、少なくとも1種類の蛍光体を含んでいるときには(例えば、緑、赤色の蛍光体を含んでいるときには(緑、赤色の蛍光体のそれぞれが例えば均一に分散されて混合されたものとなっているときには))、支柱22内を導光した励起光(青色光)が蛍光体層23を照射するとき、蛍光体層23からは白色の照明光(擬似白色光)が放出される。また、固体光源12が可視光として青色光を発光するものである場合、蛍光体層23が、例えば、黄色の蛍光体だけを含んでいるときには、支柱22内を導光した励起光(青色光)が蛍光体層23を照射するとき、蛍光体層23からは、蛍光体層23で発光した蛍光(黄色光)と励起光(青色光)とをあわせて(蛍光(黄色光)と励起光(青色光)との混合光として)、白色の照明光(擬似白色光)が放出される。
ここで、具体的に、蛍光体層23の蛍光体としては、波長が約380nm乃至約400nmの紫外光により励起されるものとして(固体光源12に、例えば、InGaN系の材料を用いた発光波長が約380nm乃至約400nmの近紫外光を発光する発光ダイオードや半導体レーザーなどを用いる場合)、例えば、赤色蛍光体には、CaAlSiN:Eu2+、(Ca,Sr)AlSiN:Eu2+、CaSi:Eu2+、(Ca,Sr)Si:Eu2+、KSiF:Mn4+、KTiF:Mn4+等を用いることができ、黄色蛍光体には、(Sr,Ba)SiO:Eu2+、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu2+等を用いることができ、緑色蛍光体には、(Ba,Sr)SiO:Eu2+、BaSi12:Eu2+、(Si,Al)(O,N):Eu2+、BaMgAl1017:Eu2+,Mn2+等を用いることができ、青色蛍光体には、BaMgAl1017:Eu2+等を用いることができる。また、波長が約440nm乃至約470nmの青色光により励起されるものとして(固体光源12に、例えば、GaN系の材料を用いた発光波長が約460nm程度の青色光を発光する発光ダイオードや半導体レーザーなどを用いる場合)、例えば、赤色蛍光体には、CaAlSiN:Eu2+、(Ca,Sr)AlSiN:Eu2+、CaSi:Eu2+、(Ca,Sr)Si:Eu2+、KSiF:Mn4+、KTiF:Mn4+等を用いることができ、黄色蛍光体には、YAl12:Ce3+、(Sr,Ba)SiO:Eu2+、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu2+等を用いることができ、緑色蛍光体には、LuAl12:Ce3+、(Lu,Y)Al12:Ce3+、Y(Ga,Al)12:Ce3+、CaScSi12:Ce3+、CaSc:Eu2+、(Ba,Sr)SiO:Eu2+、BaSi12:Eu2+、(Si,Al)(O,N):Eu2+等を用いることができる。
なお、蛍光体には有機物、無機物、有機無機複合体があるが、信頼性に優れる無機物の蛍光体を使用することが望ましい。蛍光体層23は、樹脂やガラスなどのマトリックス中に蛍光体を分散させる方法や、無機物のみからなる樹脂成分を実質的に含まない方法などで、形成することが出来る。また、高輝度化を実現するためには、蛍光体層23には、樹脂成分を実質的に含まない蛍光体層が用いられるのが好ましい。ここで、樹脂成分を実質的に含まない蛍光体層とは、蛍光体層の形成に通常使用される樹脂成分が蛍光体層の5wt%以下であるものを意味する。このような蛍光体層を実現するものとして、蛍光体粉末をガラス中に分散させたもの、ガラス母体に発光中心イオンを添加したガラス蛍光体、蛍光体の単結晶や蛍光体の多結晶体(以下、蛍光体セラミックスという)などが挙げられる。なお、蛍光体セラミックスには、蛍光体とそれとは異なる組成のセラミックスからなる多結晶体も含まれる。蛍光体セラミックスは、蛍光体の製造過程において、焼成前に材料を任意の形状に成形し、焼成した蛍光体の塊である。蛍光体セラミックスは、その製造工程のうち、成形工程においてバインダーとして有機物を使用する場合があるが、成形後に脱脂工程を設け有機成分を焼き飛ばすため、焼成後の蛍光体セラミックスには有機樹脂成分は5wt%以下しか残留しない。したがって、樹脂成分を実質的に含まない蛍光体層は、そのほとんどが無機物質のみから構成されているため、熱による変色が発生することがない。また、無機物質のみからなるガラスやセラミックスは、一般に樹脂よりも熱伝導率が高いため、蛍光体層から基板への熱放散においても有利である。特に蛍光体セラミックスは、一般的に、ガラスよりもさらに熱伝導率が高く、単結晶より製造コストが安いため好適である。
上記のように、蛍光体層23としては、上述の蛍光体粉末をガラス中に分散させたものや、ガラス母体に発光中心イオンを添加したガラス蛍光体、樹脂などの結合部材を含まない蛍光体セラミックス等を用いることができる。蛍光体粉末をガラス中に分散させたものの具体例としては、上に列挙した組成の蛍光体粉末をP、SiO、B、Alなどの成分を含むガラス中に分散したものが挙げられる。ガラス母体に発光中心イオンを添加したガラス蛍光体としては、Ce3+やEu2+を付活剤として添加したCa−Si−Al−O−N系やY−Si−Al−O−N系などの酸窒化物系ガラス蛍光体が挙げられる。蛍光体セラミックスとしては、上に列挙した組成の蛍光体組成からなり、樹脂成分を実質的に含まない焼結体が挙げられる。これらの中でも透光性を有する蛍光体セラミックスを使用することが望ましい。これは、焼結体中に光の散乱の原因となるポアや粒界の不純物がほとんど存在しないために透光性を有するに至った蛍光体セラミックスである。ポアや不純物は熱拡散を妨げる原因にもなるため、透光性セラミックスは高い熱伝導率を示す。このため蛍光体層として利用した場合には励起光や蛍光を拡散により失うことなく蛍光体層から取り出して利用でき、さらに蛍光体層で発生した熱を効率良く放散することができる。透光性を示さない焼結体でも出来るだけポアや不純物の少ないものが望ましい。ポアの残存量を評価する指標としては蛍光体セラミックスの比重の値を用いることができ、その値が計算される理論値に対して95%以上のものが望ましい。
ここで、青色励起の黄色発光蛍光体であるYAl12:Ce3+蛍光体を例に、透光性を有する蛍光体セラミックスの製造方法を説明する。蛍光体セラミックスは出発原料の混合工程、成形工程、焼成工程、加工工程を経て製造される。出発原料には、酸化イットリウムや酸化セリウムやアルミナ等、YAl12:Ce3+蛍光体の構成元素の酸化物や、焼成後に酸化物となる炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩等を用いる。出発原料の粒径はサブミクロンサイズのものが望ましい。これらの原料を化学量論比となるように秤量する。このとき焼成後のセラミックスの透過率向上を目的として、カルシウムやシリコンなどの化合物を添加することも可能である。秤量した原料は、水もしくは有機溶剤を用い、湿式ボールミルにより十分に分散、混合を行う。次に混合物を所定の形状に成形する。成形方法としては、一軸加圧法、冷間静水圧法、スリップキャスティング法や射出成形法等を用いることができる。得られた成形体を1600〜1800℃で焼成する。これにより、透光性のYAl12:Ce3+蛍光体セラミックスを得ることができる。
また、受動発光部21において、導光部材(例えば導光板や導光拡散板)24には、液晶バックライトで一般的に用いられているような、印刷ドット(反射ドット)方式や溝加工方式・凹凸成型方式など、種々のものを用いることができる。すなわち、導光部材24の本体は、透明なアクリル樹脂や透明なポリカーボネート樹脂などが用いられ、導光部材24は、約3mm〜5mm程度の範囲の厚さTのものとなっている。なお、前述の蛍光体層23の厚さは、蛍光体層23から放出される照明光(例えば擬似白色光)を導光部材24にできる限り多く入射させるため、導光部材24の厚さTと同程度か、導光部材24の厚さTよりも少し薄めのものであるのが良い。
そして、図2、図3には図示していないが、導光部材24の出光面24aとは反対側の面24bには、印刷ドット(反射ドット)方式の場合には、反射ドット(例えば白色の印刷ドット)が形成されている。ここで、反射ドットは、そのドット径が約0.5mm〜1.5mm程度の範囲のものであり、その間隔(ピッチ)は約1mm〜2mm程度の範囲のものとなっている。なお、以下では、説明の便宜上、導光部材24が印刷ドット(反射ドット)方式のものであるとする。
また、導光部材24の外周部24cには、導光部材24の外周部24cから光が漏れるのを防止するための反射部材25が設けられている。なお、図2、図3の例では、反射部材25は、導光部材24の外周部24cだけに設けられているが、導光部材24の出光面24aからの照明光(例えば擬似白色光)の出射効率をより高めるため、反射部材25は、導光部材24の出光面24aとは反対側の面24bにも設けられるのが、より好ましい。
また、図2、図3の例では、受動発光部21には、励起光源部11からの励起光を反射して、支柱22内に所定の角度(励起光を支柱22内で全反射させながら導光させる角度)で入射させるための反射手段として、反射鏡26が支柱22内に(具体的には、支柱22の天井側の根元部分に)設けられている。支柱22内に反射鏡26を設ける方法としては、支柱部材を反射鏡26を設ける部分で一度切断し反射鏡26を設けた後に再び接着する方法や、成型時に断面形状に沿った外形の反射鏡26を埋め込む方法などがある。
また、図2、図3の例では、蛍光体層23の出光面側には、ハーフミラーまたはルーバー27が設けられている。ここで、ハーフミラーまたはルーバー27は、非点灯時(消灯時)に蛍光体層23の色(例えば黄色)が見えてしまうのを隠すためで、本発明の機能上は特に必要はない。なお、図2、図3の例では、ハーフミラーまたはルーバー27は、蛍光体層23の出光面を覆って蛍光体層23の出光面上に埋め込まれた形で設けられているが、ハーフミラーまたはルーバー27は、蛍光体層23の出光面を覆うように取り付けられていればよく、蛍光体層23の出光面上に埋め込まれた形でなくてもよい。例えば、蛍光体層23、導光部材24の出光面の外部に設けられていてもよい。
このような構成の照明装置では、受動発光部21を高天井などに設置し、励起光源部11を、反射鏡26に所定の角度(励起光を支柱22内で全反射させながら導光させる角度)で励起光を入射させる位置(できれば、安全性の観点から、地上または床から2m以上の位置(人間の背の高さよりも高い位置))に設置する。しかる後、励起光源部11の固体光源12を点灯させると、固体光源12からの励起光は、反射鏡26によって反射されて、支柱22内を全反射しながら導光し、蛍光体層23に達する。これにより、蛍光体層23は、蛍光を発光し、蛍光体層23からの蛍光と励起光とは混合光(例えば擬似白色光)として(すなわち、例えば白色の照明光として)、蛍光体層23の出光面から外部に(例えば床面に向けて)放出されるとともに、導光部材24に入射する。導光部材24に入射した混合光(例えば擬似白色光)は、導光部材24を導光し、導光部材24を導光する過程で例えば反射ドットなどにより導光部材24の出光面24aから外部に(例えば床面に向けて)放出される。このようにして、受動発光部21からは、例えば白色の照明光が例えば床面に向けて放出される。
ところで、本発明では、受動発光部21を高天井などに設置しても、励起光源部11については高い位置に設置する必要がなく、従って、励起光源部11が故障し、励起光源部11の固体光源12、駆動回路、APC回路、部品などを交換等するときに、これを容易に行うことができる。すなわち、高天井などに対応可能なメンテンスフリー性を有している。さらに、励起光源部11と受動発光部21との間には、光を伝送するための光伝送体などを設ける必要がないので、コストを低減することができる。さらに、励起光源部11の固体光源12に、励起光としてコヒーレント光を出射するものが用いられるときには、励起光源部11と受動発光部21との距離が遠距離となっても、受動発光部21に励起光を拡散させずに入光させることができ、明るさの低下が少ない照明装置を提供できる。
また、図2、図3の例では、受動発光部21は、発光面(すなわち、ハーフミラーまたはルーバー27、導光部材24の出光面24a)が鉛直下向きZとなっている。すなわち、例えば床面に面している。このように、受動発光部21の発光面を鉛直下向きにすることので、受動発光部21の発光面に埃が付着しにくく、メンテナンスフリーな照明装置を提供することができる。
本願の発明者は、実際に、図2、図3の例の照明装置を以下のようにして作製した。すなわち、図2、図3の例の照明装置において、支柱22を円柱で、その全長を50cm、直径を20mmのものにし、支柱22の根元(天井側)から30mmの位置に反射鏡26を所定の角度(向き)に設けた(支柱22に埋め込んだ)。また、支柱22の天井側とは反対側の先端部には、直径20mm、厚さ2.5mmの円板状の蛍光体層23を接着し、さらに最先端部分には、直径20mm、厚さ0.5mmのハーフミラー27を接着した。前述のように、このハーフミラー27は、非点灯時に蛍光体層23の色(例えば黄色)が見えてしまうのを隠すためで、本発明の機能上は特に必要はない。そして、蛍光体層23を取り囲むように、全体の直径が30cm、厚さが3mmで、中央に直径20mmの穴が開いた円盤状の導光部材24を接着した。なお、導光部材24には、アクリル板に白色ドットが印刷された導光拡散板を用いた。また、支柱22の他に、より確実に受動発光部21を支えるため、適宜釣り糸(図示せず)で導光部材24を天井から吊った。
このような照明装置において、励起光源部11の固体光源12(例えば、青色光を発光する半導体レーザー)から出射されたコヒーレントな励起光(例えば青色光)は、直進して、受動発光部21の支柱22の根元部分にある反射鏡26に到達し、反射鏡26で反射されて、支柱22内を全反射を繰り返しながら蛍光体層23(例えば黄色蛍光体層)に到達する。蛍光体層23に到達した励起光(青色光)は、蛍光体層23を励起して、一部が波長変換されて黄色の蛍光を発光し、黄色の蛍光と青色光の励起光とは混合されて擬似白色光となり、蛍光体層23からハーフミラー27および導光部材24に擬似白色光が伝播し、全体が白色に発光した。
なお、図2、図3の例の照明装置では、導光部材24の中央に蛍光体層23および支柱22を設けたが、導光部材24の任意所望の位置に蛍光体層23および支柱22を設けることもできる。また、図2、図3の例の照明装置では、導光部材24は平板状のものとなっているが、導光部材24に湾曲した形状のものを用いることもできる。
図4、図5には、本発明の照明装置の他の構成例が示されている。なお、図4は全体斜視図、図5は図4の照明装置の受動発光部をA−A線に沿って断面で示した図である。また、図4、図5において、図2、図3と同様の(あるいは対応した)箇所には同じ符号を付している。
図4、図5の照明装置31では、受動発光部41において、導光部材24には長さ方向Xに湾曲した形状のものが用いられ、また、導光部材24の端部に蛍光体層23および支柱22が設けたものとなっている。
本願の発明者は、実際に、図4、図5の例の照明装置を以下のようにして作製した。すなわち、図4、図5の例の照明装置において、支柱22を円柱で、その全長を50cm、直径を20mmのものにし、支柱22の根元(天井側)から30mmの位置に反射鏡26を所定の角度(向き)に設けた(支柱22に埋め込んだ)。また、支柱22の天井側とは反対側の先端部には、直径20mm、厚さ2.5mmの円板状の蛍光体層23を接着し、さらに最先端部分には、直径20mm、厚さ0.5mmのハーフミラー27を接着した。前述のように、このハーフミラー27は、非点灯時に蛍光体層23の色(例えば黄色)が見えてしまうのを隠すためで、本発明の機能上は特に必要はない。そして、長さ50cm、幅30cm、厚さ3mmの直方体を、長さ方向Xに湾曲させた形状の導光拡散板を導光部材24として用い、この導光部材(導光拡散板)24の幅方向Yの中央位置(幅方向の端から15cmの位置)で、長さ方向Xの端から3cmの位置に、蛍光体層23および支柱22が配置されるようにした。
図4、図5の例の照明装置では、導光部材(導光拡散板)24を湾曲させることで、擬似白色光の配光を制御することができる。具体的に、例えば図6に示すように、支柱22の一端を天井などに設置し、壁に掛けられている絵画などの作品90を照明するのに、湾曲した導光部材(導光拡散板)24を用いることで、壁に掛けられている絵画などの作品90に適した良好な照明を行うことができる。
また、上述の各例では、励起光源部11からの励起光を反射して、支柱22内に所定の角度(励起光を支柱22内で全反射させながら導光させる角度)で入射させるための反射手段として、反射鏡26を支柱22内に設けたが(埋め込んだが)、例えば図7に示すように、反射鏡51、52を支柱22の外部(例えば天井裏など)に設け、励起光源部11からの励起光を反射鏡51、52により反射して、支柱22内に所定の角度(励起光を支柱22内で全反射させながら導光させる角度)で入射させるようにすることもできる。あるいは、人の出入りすることができる天井裏などであれば、天井裏などに励起光源部11を配置し、反射手段(反射鏡)を設けずに、励起光源部11からの励起光を直接、支柱22内に所定の角度(励起光を支柱22内で全反射させながら導光させる角度)で入射させるようにすることも可能である。
本発明は、一般照明などに利用可能である。
1、31 照明装置
11 励起光源部
12 固体光源
21、41 受動発光部
22 支柱
23 蛍光体層
24 導光部材
25 反射部材
26 反射鏡
27 ハーフミラーまたはルーバー
51、52 反射鏡

Claims (5)

  1. 紫外光から可視光までの波長領域のうちの所定の波長の光を励起光として発光する固体光源を有する励起光源部と、該励起光源部とは空間的に離れた位置に設置され、該励起光源部の前記固体光源から出射された励起光が空中伝送により入射するときに、入射した励起光に基づいて照明光を出射する受動発光部とを備えた照明装置であって、前記受動発光部は、該受動発光部を支えるとともに前記入射した励起光を導光する支柱と、該支柱内を導光した励起光により励起され該励起光の波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層と、該蛍光体層で発光した蛍光と励起光とをあわせて導光させる導光部材とを有していることを特徴とする照明装置。
  2. 請求項1記載の照明装置において、前記受動発光部には、前記励起光源部からの励起光を反射して、前記支柱内に所定の角度で入射させるための反射手段がさらに設けられていることを特徴とする照明装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の照明装置において、前記励起光源部の前記固体光源には、励起光としてコヒーレント光を出射するものが用いられていることを特徴とする照明装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の照明装置において、前記導光部材は、前記蛍光体層を取り囲んで設けられていることを特徴とする照明装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の照明装置において、前記受動発光部は、発光面が鉛直下向きであることを特徴とする照明装置。
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