JP2012169789A - 負荷分散サーバ及びサーバ選択方法及びサーバ選択プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 通信のボトルネックとなるリンクを回避し、配信サーバやリンクの負荷をできる限り分散させる。
【解決手段】 本発明は、配信サーバの情報、該配信サーバを含むリンクの負荷情報、隣接するAS間のネットワークリソース情報、該配信サーバを含む経路情報を、自AS内及び他のASとの間で情報交換することにより収集して記憶手段に格納し、リクエストを受け付けると、該リクエストに基づいて、記憶手段に格納されている情報を取得し、配信サーバ及び該配信サーバを含むリンクの負荷情報、経路情報、該配信サーバから当該負荷分散サーバまでの経路のホップ数、ボトルネック数を用いてサーバ選択コストを算出し、リクエストの条件及び前記サーバ選択コストに基づいて配信サーバを選択する。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明は、配信サーバの情報、該配信サーバを含むリンクの負荷情報、隣接するAS間のネットワークリソース情報、該配信サーバを含む経路情報を、自AS内及び他のASとの間で情報交換することにより収集して記憶手段に格納し、リクエストを受け付けると、該リクエストに基づいて、記憶手段に格納されている情報を取得し、配信サーバ及び該配信サーバを含むリンクの負荷情報、経路情報、該配信サーバから当該負荷分散サーバまでの経路のホップ数、ボトルネック数を用いてサーバ選択コストを算出し、リクエストの条件及び前記サーバ選択コストに基づいて配信サーバを選択する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、負荷分散サーバ及びサーバ選択方法及びサーバ選択プログラムに係り、特に、複数キャリアで構成されるIP(Internet Protocol)網上のコンテンツ配信ネットワーク(CDN)サービスにおいて、ネットワーク上に複数存在するコンテンツの中から、コンテンツ配信サーバ(以下、単に「配信サーバ」と記す)の負荷の軽減、ネットワークにおけるボトルネックとなるネットワークリンク(以下、単に「リンク」と記す)の発生の回避を行うように、ユーザに配信サーバを割り当てるための負荷分散サーバ及びサーバ選択方法及びサーバ選択プログラムに関する。
配信サーバの負荷軽減のためには、配信サーバサイトにおいて、複数の複製を用意し、負荷分散をとる局所的な解決方法とプロキシサーバと呼ばれる代理サーバを用意し、そこにアクセス頻度の高いコンテンツを複製し、当該プロキシサーバにアクセスする方式が採られている(例えば、非特許文献1参照)。
また、同じリンク帯域、同じ性能の配信サーバが存在する状況では、各リンク、配信サーバの負荷を動的に平準化するための誘導技術も提案されている(例えば、非特許文献2参照)。
安井真伸、横川和哉ら、"サーバ/インフラを支える技術"技術評論社、2008.
古谷快,西山大樹,加藤寧,山田博司,矢田健,野村啓仁,"コンテンツ配信ネットワークにおける負荷分散を考慮したサーバ選択法に関する一考察",電子情報通信学会ソサイエティ大会,2010.
しかしながら、上記従来の非特許文献1の技術は、静的な負荷軽減手法であるため、ネットワークやサーバの状態に適応して、トラヒックフローを動的に適応させることができない。
また、コンテンツ提供者側から、ユーザアクセスに関する動的な制御を行うこと(網側でユーザからのアクセスを契約やサーバ、ネットワーク状況に応じて変更させること)が難しく、サーバサイト側における局所最適な方法であった。
その他に、ユーザの近隣の配信サーバにコンテンツが存在するにも関わらず、遠方のコンテンツサイトへのアクセスを行うことにより、キャリアネットワークの通過や余分なリソースの用意が必要になる状況も生じている。なお、ここで「近隣」とは、同一のAS(Autonomous System:自律システム)内、よりホップ数の少ないネットワークに存在している状態をいう。
さらに、このようなキャリアネットワークに対しては、コンテンツ配信にとっての最適経路がネットワークの特定リンクの負荷を増大することによって、ネットワーク全体のリソースの有効利用を阻害している状況も生じ得る。
上記従来の非特許文献2の技術では、各サーバやリンクの性能が異なる不均一な環境では負荷の分散が十分に行えなかったり、学習に時間がかかるため環境変化に動的に対応しきれないなどの問題がある。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、配信サーバを有する複数のASから構成されるコンテンツ配信ネットワークにおいて、通信のボトルネックとなるリンクを回避し、配信サーバやリンクの負荷をできる限り分散させるためのネットワーク装置及び配信サーバ選択方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、コンテンツ配信サーバを有する複数の自律システム(AS:Autonomous System)から構成されるコンテンツ配信ネットワークにおいて、ユーザからのリクエストに対して配信サーバを割り当てる負荷分散サーバであって、
配信サーバの情報、該配信サーバを含むリンクの負荷情報、隣接するAS間のネットワークリソース情報、該配信サーバを含む経路情報を、自AS内及び他のASとの間で情報交換することにより収集して記憶手段に格納する経路情報収集手段と、
前記ユーザから前記リクエストを受け付けると、該リクエストに基づいて、前記記憶手段に格納されている情報を取得し、前記配信サーバ及び該配信サーバを含むリンクの負荷情報、前記経路情報、該配信サーバから当該負荷分散サーバまでの経路のホップ数、該経路のリンクのボトルネックになりやすさを示す値を用いてサーバ選択コストを算出するサーバ選択コスト算出手段と、
前記記憶手段を参照し、前記リクエストの条件及び前記サーバ選択コストに基づいて配信サーバを選択するサーバ割り当て手段と、を有する。
配信サーバの情報、該配信サーバを含むリンクの負荷情報、隣接するAS間のネットワークリソース情報、該配信サーバを含む経路情報を、自AS内及び他のASとの間で情報交換することにより収集して記憶手段に格納する経路情報収集手段と、
前記ユーザから前記リクエストを受け付けると、該リクエストに基づいて、前記記憶手段に格納されている情報を取得し、前記配信サーバ及び該配信サーバを含むリンクの負荷情報、前記経路情報、該配信サーバから当該負荷分散サーバまでの経路のホップ数、該経路のリンクのボトルネックになりやすさを示す値を用いてサーバ選択コストを算出するサーバ選択コスト算出手段と、
前記記憶手段を参照し、前記リクエストの条件及び前記サーバ選択コストに基づいて配信サーバを選択するサーバ割り当て手段と、を有する。
上記のように本発明によれば、コンテンツ配信ネットワークでのコンテンツの配信において、変化するネットワークや配信サーバの状況に応じて、ユーザからのアクセスをコンテンツ提供者が予め設定した方策に基づいて効果的に配信サーバを割り当てることが可能となる。具体的には、ネットワークで動的に変化するリンクや配信サーバの負荷状況と、配信サーバまでのホップ数や配信サーバまでの経路のボトルネックになりやすさを考慮して方策に従ってより条件のよい配信サーバを選択することが可能となる。
以下図面と共に、本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の一実施の形態におけるネットワーク構成図である。
図1は、本発明の一実施の形態におけるネットワーク構成図である。
同図に示すネットワークは、一例として、5つのAS1a,1b,1c,1d,1eで接続構成されたIPネットワーク(以下、『ASネットワーク』と記す)上に、コンテンツを提供する配信サーバ30,40及びユーザからのリクエストを各配信サーバに割り当てる負荷分散サーバ20が存在するものとする。このうち、配信サーバ30は、コンテンツAを、配信サーバ40はコンテンツBを配信するものとし、例えば、AS1dには、コンテンツAを配信する配信サーバ30d、コンテンツBを配信する配信サーバ40dの両方が存在する。
各AS1は、負荷分散サーバ20、配信サーバ30,40を有し、ASBR(AS Border Router:AS境界ルータ)501〜506により他のASと接続されている。
また、それぞれのASにはユーザが存在し、それぞれコンテンツA,Bの獲得を考えているものとする。
同じコンテンツを提供する配信サーバ(プロキシサーバのような代理サーバもコンテンツを提供する場合も含む)は、複数ASネットワーク上に存在することが想定され、また、コンテンツの複製を所有する代理サーバも同様に複数ASネットワーク上に存在することが想定される。
負荷分散サーバ20は、自AS内のユーザからのリクエストに対して適当な配信サーバを割り当てるサーバであり、自ASが配信サーバ30,40の割り当て動作に供する情報を保持する。当該配信サーバの割り当て動作に供する情報には、自ASに存在するコンテンツ名、配信サーバのPrefix(IP address, Subnet mask)情報、配信サーバの負荷状況、隣接するAS間のネットワークリソース状況、配信サーバのスペック情報(メモリ、CPU等)、さらには、現在配信サーバがどのASとどのような経路で通信を行っているかという情報が該当する。
また、負荷分散サーバ20に保持される情報は、予めコンフィグレーションによる設定、及び、情報収集部27による配信サーバと負荷分散サーバ間のサービス登録・維持管理プロトコルによって自動収集された情報を保持する。
図2は、本発明の一実施の形態における負荷分散サーバの構成を示す。
各AS1内の負荷分散サーバ20は、割り当て部21、記憶部22、情報収集部27を有する。
情報収集部27は、図3に示すように、ルーティングプロトコル機能を有し、当該ルーティングプロトコルの一つであるBGP(Border Gateway Protocol)により、ASの境界ルータであるASBRとBGP接続することで、自ASから他のASに至るAS経路情報を有する。
IPプロトコルレイヤ及びインタフェースでは、負荷分散サーバ20のIP Address, Subnet mask、default route, DNSなどを設定する。
記憶部22は、設定情報記憶部221、コンテンツ別サーバ情報テーブル222、ルーティングテーブル情報記憶部223、コスト情報記憶部224、リンク使用率情報記憶部225、サーバ使用率情報記憶部226を有する。
設定情報記憶部221は、自ASの配信サーバ情報(コンテンツ名、配信サーバのPrefix情報、配信サーバのスペック情報(メモリ、CPU等)やNeighbor情報等を格納する。
コンテンツ別サーバ情報テーブル222は、負荷分散サーバ間の情報交換で得られたコンテンツ別のサーバ情報を格納する。
ルーティングテーブル情報記憶部223は、設定したルーティング機能により得られるルーティングテーブル情報(算出したコスト、コストに基づく割り当てルール)を格納する。
コスト情報記憶部224は、選択コスト算出部212によって算出されたコスト情報を格納する。
リンク使用率情報記憶部225は、リンクの負荷情報を格納する。
サーバ使用率情報記憶部226は、配信サーバの使用率情報を格納する。
割り当て部21は、配信サーバ選択コストの閾値を決定する閾値決定部211、自ASで管理しているコンテンツサーバリスト(IP address, Subnet mask,提供コンテンツ)、リソース情報を取得して、候補配信サーバの選択コストを算出する選択コスト算出部212、選択コストに基づいてリクエストに対して割り当てるサーバを決定する配信サーバ割当部213、メモリ214を有する。詳細については後述する。
以下に、負荷分散サーバ20の動作を説明する。
図4は、本発明の一実施の形態におけるユーザのコンテンツ配信要求に対する動作シーケンスを示す。
ステップ101) ユーザ端末10は、負荷分散サーバ20に対して、自身の認証情報(利用者情報など、コンテンツ提供者等により個別の設定を想定)、要求コンテンツ情報を送信し、配信サーバの案内を依頼する。
ステップ102) 負荷分散サーバ20は、ユーザの認証を行い、要求コンテンツを所持する配信サーバの中で最小のコストを持つ配信サーバを選出する。このとき、負荷分散サーバ20が備えるフィルタリング機能により、予め管理者による政策を設定することができる。管理者による政策を設定することで、情報交換の相手先によって交換するコンテンツ内容を変化させる。つまり、このコンテンツは、あるプロバイダにはアクセス可能とするが、そうでない場合はアクセスできないよう、アドレス情報を隠蔽するというような処理を可能とする。
ステップ103) 負荷分散サーバ20は、ユーザ端末10へ選出したサーバの情報を返信する。
ステップ104) ユーザは案内された配信サーバへコンテンツリクエストを送信する。
ステップ105) 配信サーバは要求されたコンテンツをユーザ端末10に送信する。
なお、ステップ101において、ユーザcが負荷分散サーバ20cに、要求コンテンツ情報として「コンテンツA」を要求した場合には、配信サーバ30cの情報が返却される。
次に、負荷分散サーバ間の情報維持のための情報交換処理について説明する。
各ASに存在する負荷分散サーバ20間では、情報収集部27において、定期的に通信を行い、自ASに存在する配信サーバの割り当て動作に供する情報(コンテンツ名、Prefix、配信サーバの負荷状況、現在配信サーバがどのASとどのような経路で通信を行っているか等)の交換を行う。情報交換相手となる負荷分散サーバは、負荷分散サーバの設定項目に、BGP Neighborとして予め設定する。
図5は、本発明の一実施の形態における負荷分散サーバの動作のフローチャートである。
ステップ200) 情報収集部27は、自ASの配信サーバ及びASBR50を介して他のASの負荷分散サーバとの間で情報交換を行い、収集した情報を記憶部22に格納する。なお、当該処理は、定期的に実行されているものとする。
ステップ210) 選択コスト算出部212において、記憶部22に格納された情報を用いて選択コストを算出し、算出結果をコスト情報記憶部224に格納する。なお、当該処理は、ステップ200に合わせて、定期的に実行されているものとする。
ステップ220) ユーザからユーザID等の利用者情報及び要求コンテンツ情報を取得する。
ステップ230) 負荷分散サーバ20は、利用者情報に基づいてユーザの認証を行う。
ステップ240) 配信サーバ割当部213は、設定情報記憶部221、コンテンツ別サーバ情報テーブル222を参照して、ユーザからのリクエストに合致する配信サーバのうち、選択コストの最も小さい値の配信サーバを選択する。
ステップ250) 選択した配信サーバの情報を要求元のユーザに送信する。
次に、図5のステップ200の情報収集部27における情報交換の動作について説明する。
図6は、本発明の第1の実施の形態における負荷分散サーバ間の情報交換シーケンスである。同図に示すシーケンスは、負荷分散サーバ20での配信サーバ選択コストの算出に必要な情報を得るための情報収集動作を示す。
ステップ201) 負荷分散サーバ20の情報収集部27は、自AS内に存在する配信サーバ30または40から、配信サーバの負荷状況、所持コンテンツ等の情報を定期的に取得し、コンテンツ別サーバ情報テーブル222およびサーバ使用率情報記憶部226に格納する。
ステップ202) 負荷分散サーバ20は、自ASのAS境界ルータ50に隣接ASのリンク負荷情報のリクエストを送信する。
ステップ203) AS境界ルータ50は、自ASと隣接関係にあるASとの間のリンク負荷情報を負荷分散サーバ20へ出力する。これにより、情報収集部27は、取得したリンク間負荷情報をコンテンツ別サーバ情報テーブル222に格納する。
上記のステップ201〜203によって、サーバ選択コストの算出に必要な情報のうち、自ASに関するものを各負荷分散サーバで取得する。
ステップ204) 負荷分散サーバ20は、自身が取得した情報と前回までにコンテンツ別サーバ情報テーブル222に格納されていた情報とを比較して更新があった場合は、他ASの負荷分散サーバそれぞれに対して、取得した情報を送信する。
ステップ205) 他ASの負荷分散サーバも同様に、自ASの情報取得において、コンテンツ別サーバ情報テーブル222に更新があった場合は、これを他ASの負荷分散サーバに送信する。他のASの負荷分散サーバから更新情報を取得すると、コンテンツ別サーバ情報テーブル222に格納する。
以下にネットワーク装置間の情報交換について説明する。
図7は、本発明の一実施の形態におけるネットワーク装置間の情報交換の例(その1)を示す。
同図において、「コンテンツA」を提供するコンテンツサーバのPrefix情報に対して、AS経路情報をBGP情報から得ることができる。同図において、点線は同一AS内でのBGPを示し、実線は異なるASのASBRからAS経路情報を得ることを示している。同図左上に、負荷分散サーバ20のルーティングプロトコル機能により取得し、ルーティングテーブル情報記憶部223に格納された例を示す。
図8は、本発明の一実施の形態におけるネットワーク装置間の情報交換の例(その2)を示す。
同図において、点線は負荷分散サーバ20間の情報交換を示しており、基本的にはフルメッシュになるが、iBGPのルートリフレクタ技術と同様、階層化を持たせることでスケーラブルとなる。また、実線は、配信サーバから負荷分散サーバ20へのサーバ負荷情報の報告を示している。
負荷分散サーバ20は、同一のAS内の配信サーバ30,40からサーバ負荷情報を取得して、異なるASの負荷分散サーバ間の通信により配信サーバの負荷状況をルーティングテーブル情報記憶部233で管理する。同図左上の表は、ルーティングテーブル情報記憶部223の例である。
図9は、本発明の一実施の形態におけるネットワーク装置間の情報交換の例(その3)を示す。実線はASBRから隣接AS間インタフェースのリンク使用率情報の報告を示しており、点線は、ASBRから取得したリンク使用率情報を負荷分散サーバ間での交換を示している。
情報収集部27は、自ASのASBRが隣接しているASへのインタフェースのリンク使用率を負荷分散サーバ間で交換し、各負荷分散サーバ20のリンク使用率情報記憶部225に格納する。
負荷分散サーバ20は、情報収集部27においてAS間のリンク使用率情報を取得した際に、各ASBRにおける測定のタイミングのズレがあり、図10に示すように、同じリンクについて複数の情報が得られる場合には、最大値を採用するものとする。
次に、図5のステップ230の選択コスト算出処理について説明する。
負荷分散サーバ20は、情報収集部27によって上記のようにして収集され、記憶部22に格納されている、各配信サーバやリンクの負荷状況、配信サーバの通信状況(どのASとどの経路で通信を行っているか)の情報に基づいて、サーバの選択コストを算出する。
まず、閾値算出部211が、動的コストに対する閾値θ1、θ2を決定し、メモリ241に格納する。
以下に閾値の決定方法について説明する。
配信サーバj及び経路p(j,i)をひとつの待ち行列として定義し、ユーザ要求品質条件の上限に相当する負荷量を閾値として選出する。
θ2は、コンテンツ提供者の提供ポリシと図11に示すようなユーザ品質条件(文献1:ITU Y. 1541 http://www.itu.int/ITU-T/worksem/qos/presentations/qos_1003_s5P1_pres.ppt#299,6,Table2/Y.1541 Guidance for IP Qos Classes)から、遅延の許容限界値としてt2を設定し、図12のようにt2に相当する負荷量をθ2として設定する。
θ1は、θ2と図12のような負荷と処理待ち時間の関係式を考慮し、負荷の変動によって急速に処理待ち時間が増大し始める境目をθ1として設定する。
平均処理待ち時間Wの算出式は以下の通りである。
なお、これらの閾値は予めマニュアル(手動)で各負荷分散サーバ20のメモリ214に設定しておくものとする。
選択コスト算出部212は、記憶部22のコンテンツ別サーバ情報テーブル222とリンク使用率情報記憶部225の情報を読み込み、動的コスト、静的コストを求め、更に、閾値を用いて選択コストを算出する。ある分散サーバiが配信サーバjを選択する際のコストc(i,j)は動的コストと静的コストの2つの要素から算出される。以下で用いるパラメータを、
・p(i,j):i−j間の経路
・fS_load(j):配信サーバjの負荷
・fL_load(p(i,j)):経路p(i,j)上のリンクの最大負荷
・fHop(p(i,j)):経路p(i,j)のホップ数
・fCritical(p(i,j)):経路p(i,j)上のボトルネックリンク数
とすると、動的コスト、静的コストは以下のように求められる。
・p(i,j):i−j間の経路
・fS_load(j):配信サーバjの負荷
・fL_load(p(i,j)):経路p(i,j)上のリンクの最大負荷
・fHop(p(i,j)):経路p(i,j)のホップ数
・fCritical(p(i,j)):経路p(i,j)上のボトルネックリンク数
とすると、動的コスト、静的コストは以下のように求められる。
・動的コスト:fdyn(i,j):配信サーバj及びi−j間の経路p(i,j)上のリンクの負荷のうち、より大きいもの
次に、上記のfCritical(p(i,j))で表されるボトルネックについて説明する。
サーバ選択コストの計算では、文献2「K. Kar. et al., "MinimumInterference Routing of Bandwidth Guaranteed Tunnels with MPLS Traffic Engineering," IEEE J. on Selected Areas commun., 2000. http://ieeexplore. Ieee.org/xpls/abs_all.jsp?arnumber=898737&tag=1」で用いられている手法を利用し、配信サーバの属するASまでのパスのボトルネックとなる危険性を考慮している。
あるASi−j間のパスp(i,j)のボトルネック危険性fCritical(p(i,j))は、
最後に、配信サーバ割り当て部213は、コスト情報記憶部224から選択コストc(i,j)を読み出し、コスト値が最も小さい配信サーバを選択し、対応するサーバの情報をコンテンツ別サーバ情報テーブル23から取得して、サーバ情報をユーザからのリクエストに対する応答としてユーザ端末10に返却する。
上記のように、負荷分散サーバ20において、複数のASから構成されるコンテンツ配信ネットワークにおいて、通信のボトルネックとなるリンクを回避し、配信サーバやリンクの負荷をできる限り分散させて配信サーバを決定することが可能となる。
なお、上記の負荷分散サーバの各構成要素の動作をプログラムとして構築し、負荷分散サーバとして利用されるコンピュータにインストールして実行させる、または、ネットワークを介して流通させることが可能である。
本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。
10a,10b,10c,10d,10e ユーザ端末
20a,20b,20c,20d,20e 負荷分散サーバ
21 割り当て部
22 記憶部
27 情報収集部
30b,30c,30d,30e 配信サーバ(コンテンツA)
40a,40d,40e 配信サーバ(コンテンツB)
501,502,503,504,505,506 ASBR(AS境界ルータ)
211 閾値決定部
212 選択コスト算出部
213 配信サーバ割当部
214 メモリ
221 設定情報記憶部
222 コンテンツ別サーバ情報テーブル
223 ルーティングテーブル情報記憶部
224 コスト情報記憶部
225 リンク使用率情報記憶部
226 サーバ利用率情報記憶部
20a,20b,20c,20d,20e 負荷分散サーバ
21 割り当て部
22 記憶部
27 情報収集部
30b,30c,30d,30e 配信サーバ(コンテンツA)
40a,40d,40e 配信サーバ(コンテンツB)
501,502,503,504,505,506 ASBR(AS境界ルータ)
211 閾値決定部
212 選択コスト算出部
213 配信サーバ割当部
214 メモリ
221 設定情報記憶部
222 コンテンツ別サーバ情報テーブル
223 ルーティングテーブル情報記憶部
224 コスト情報記憶部
225 リンク使用率情報記憶部
226 サーバ利用率情報記憶部
Claims (7)
- コンテンツ配信サーバを有する複数の自律システム(AS:Autonomous System)から構成されるコンテンツ配信ネットワークにおいて、ユーザからのリクエストに対して配信サーバを割り当てる負荷分散サーバであって、
配信サーバの情報、該配信サーバを含むリンクの負荷情報、隣接するAS間のネットワークリソース情報、該配信サーバを含む経路情報を、自AS内及び他のASとの間で情報交換することにより、定期的に収集して記憶手段に格納する経路情報収集手段と、
前記ユーザから前記リクエストを受け付けると、該リクエストに基づいて、前記記憶手段に格納されている情報を取得し、前記配信サーバ及び該配信サーバを含むリンクの負荷情報、前記経路情報、該配信サーバから当該負荷分散サーバまでの経路のホップ数、該経路のリンクのボトルネックになりやすさを示す値を用いてサーバ選択コストを算出するサーバ選択コスト算出手段と、
前記記憶手段を参照し、前記リクエストの条件及び前記サーバ選択コストに基づいて配信サーバを選択するサーバ割り当て手段と、
を有することを特徴とする負荷分散サーバ。 - 前記サーバ選択コスト算出手段は、
前記記憶手段から取得した、ある配信サーバの負荷、該配信サーバと自AS内の負荷分散サーバ間の経路上のリンクの最大負荷を用いて動的コストを求め、該配信サーバと該自AS内の負荷分散サーバ間の経路のホップ数及び該経路上のボトルネックリンク数によって静的コストを求め、該動的コスト及び該静的コスト及び該動的コストに対する所定の閾値から前記選択コストを求めるコスト算出手段を含む
請求項1記載の負荷分散サーバ。 - 前記ボトルネックリンク数を、
自AS内の負荷分散サーバから前記配信サーバが属するASまでの経路の経路に含まれるリンクの中で最も残余帯域が低いものをボトルネックとしてカウントした値とする
請求項2記載の負荷分散サーバ。 - コンテンツ配信サーバを有する複数の自律システム(AS:Autonomous System)から構成されるコンテンツ配信ネットワークにおいて、ユーザからのリクエストに対して配信サーバを割り当てるサーバ選択方法であって、
情報収集手段が、配信サーバの情報、該配信サーバを含むリンクの負荷情報、隣接するAS間のネットワークリソース情報、該配信サーバを含む経路情報を、自AS内及び他のASとの間で情報交換することにより、定期的に収集して記憶手段に格納する情報収集ステップと、
サーバ選択コスト算出手段が、前記ユーザから前記リクエストを受け付けると、該リクエストに基づいて、前記記憶手段に格納されている情報を取得し、前記配信サーバ及び該配信サーバを含むリンクの負荷情報、前記経路情報、該配信サーバから当該負荷分散サーバまでの経路のホップ数、該経路のリンクのボトルネックになりやすさを示す値を用いてサーバ選択コストを算出するサーバ選択コスト算出ステップと、
サーバ割り当て手段が、前記記憶手段を参照し、前記リクエストの条件及び前記サーバ選択コストに基づいて配信サーバを選択するサーバ割り当てステップと、
を行うことを特徴とするサーバ選択方法。 - 前記サーバ選択コスト算出ステップにおいて、
前記記憶手段から取得した、ある配信サーバの負荷、該配信サーバと自AS内の負荷分散サーバ間の経路上のリンクの最大負荷を用いて動的コストを求め、該配信サーバと該自AS内の負荷分散サーバ間の経路のホップ数及び該経路上のボトルネックリンク数によって静的コストを求め、該動的コスト及び該静的コスト及び該動的コストに対する所定の閾値から前記選択コストを求める
請求項4記載のサーバ選択方法。 - 前記ボトルネックリンク数を、
自AS内の負荷分散サーバから前記配信サーバが属するASまでの経路の経路に含まれるリンクの中で最も残余帯域が低いものをボトルネックとしてカウントした値とする
請求項5記載のサーバ選択方法。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の負荷分散サーバを構成する各手段としてコンピュータを機能させるためのサーバ選択プログラム。
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JP2011027885A JP2012169789A (ja) | 2011-02-10 | 2011-02-10 | 負荷分散サーバ及びサーバ選択方法及びサーバ選択プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011027885A JP2012169789A (ja) | 2011-02-10 | 2011-02-10 | 負荷分散サーバ及びサーバ選択方法及びサーバ選択プログラム |
Publications (1)
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011027885A Withdrawn JP2012169789A (ja) | 2011-02-10 | 2011-02-10 | 負荷分散サーバ及びサーバ選択方法及びサーバ選択プログラム |
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Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
JP2017507575A (ja) * | 2014-02-19 | 2017-03-16 | レベル スリー コミュニケーションズ,エルエルシー | プロキシサーバフェイルオーバおよびロードクラスタリング |
JP2017163269A (ja) * | 2016-03-08 | 2017-09-14 | 富士通株式会社 | 管理装置、配信先登録方法及び配信先登録プログラム |
JP2021526268A (ja) * | 2018-06-07 | 2021-09-30 | レベル スリー コミュニケーションズ,エルエルシー | スーパークラスタにわたる負荷分散 |
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2011
- 2011-02-10 JP JP2011027885A patent/JP2012169789A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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