JP2012168588A - 情報処理装置、情報処理方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】路線及び方面の候補が複数個あった場合において、ユーザの手間をかけずに、ユーザに相応しい路線及び方面の候補を提示し、適切な経路の時刻表を表示できるようにすること。
【解決手段】情報処理装置は、乗物が停車する複数の停車場所の内、ユーザの現在地との距離が所定値以内である停車場所を決定する近隣停車場所決定部と、決定された停車場所を通る複数の路線及び方面を決定し、複数の路線及び方面各々の指標を算出し、複数の路線及び方面の中で指標が相対的に大きい路線及び方面を、ユーザに表示する路線及び方面として決定する路線方面決定部とを有し、ユーザに表示された路線及び方面がユーザにより指定された場合、路線及び方面の時刻表がユーザに表示され、路線方面決定部が路線及び方面について算出する指標は、ユーザが路線及び方面を過去に利用した回数が多いほど大きな値である第1の基準値に少なくとも基づいている。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びコンピュータプログラムに関連する。
従来、ユーザが路線名、駅名及び方面等の情報を情報端末に入力することで、該当する電車の時刻表を表示させるシステムがある。この点に関し、ユーザが既に乗車している車両の情報をユーザに提供する際に、ユーザによる情報入力の手間を減らす技術については、例えば特許文献1に記載されている。
特開2010−264937号公報
特許文献1に記載の方法の場合、ユーザに提示される情報は、ユーザが既に乗車している乗車車両の情報であるにすぎない。車両に乗車する前に、駅、路線、方面の候補が複数個あった場合において、どの候補がユーザにとって相応しいかを判定することはできない。
本発明の課題は、駅、路線、方面の候補が複数個あった場合において、ユーザの手間をかけずに、ユーザに相応しい駅、路線、方面の候補を提示し、適切な経路の時刻表を表示できるようにすることである。
一実施例による情報処理装置は、
乗物が停車する複数の停車場所の内、ユーザの現在地との距離が所定値以内である停車場所を決定する近隣停車場所決定部と、
決定された前記停車場所を通る複数の路線及び方面を決定し、該複数の路線及び方面各々の指標を算出し、該複数の経路の中で指標が相対的に大きい路線及び方面を、ユーザに表示する路線・及びとして決定する路線方面決定部と
を有し、前記ユーザに表示された路線及び方面が前記ユーザにより指定された場合、該路線及び方面の時刻表が前記ユーザに表示され、
前記路線方面決定部が路線及びについて算出する前記指標は、前記ユーザが該路線及び方面を過去に利用した回数が多いほど大きな値である第1の基準値に少なくとも基づいている、情報処理装置である。
一実施例によれば、駅、路線、方面の候補が複数個あった場合において、ユーザの手間をかけずに、ユーザに相応しい駅、路線、方面の候補を提示し、適切な駅、路線、方面の時刻表を表示できるようになる。
情報処理装置の機能ブロック図。 ユーザに時刻表を表示するためのフローチャート。 ユーザの現在地に近い1つ以上の近隣駅を決定するためのフローチャート。 近隣駅を探索する際の境界領域の一例を示す図(円形境界)。 近隣駅を探索する際の境界領域の一例を示す図(矩形境界)。 近隣駅と路線及び方面の関係を示す図。 路線情報及び方面情報とユーザの位置情報とを照合する方法例を説明するための図。 変形例による構成を示す図。
以下の観点から実施例を説明する。ユーザが列車の時刻表を表示させる場合が説明されるが、実施例は列車の時刻表だけでなく、他の乗物の時刻表を表示させる場合に使用されてもよい。例えば、実施例はバスの時刻表を表示させる場合に使用されてもよい。
1.情報処理装置
2.動作例
2.1 第1の基準値p1(i)
2.2 第2の基準値p2(i)
2.3 第3の基準値p3(i)
2.4 計算例
3.変形例
<1.情報処理装置>
図1は、実施例において使用される情報処理装置の機能ブロック図を示す。この情報処理装置を構成する複数の処理部は、ユーザが使用する端末に全て備わっていてもよい。しかしながら、変形例において説明するように、そのような端末とネットワークを介して通信する情報提供サーバに、一部の処理部が備わっていてもよい。したがって、本願における情報処理装置は、ユーザの端末及び情報提供サーバを含む概念である。ユーザが使用する端末は、本実施例による処理を実行することが可能な適切な如何なるものでもよい。そのような端末は、例えば、ユーザ装置、携帯電話、情報端末、高機能携帯電話、スマートフォン、パーソナルディジタルアシスタント、携帯用パーソナルコンピュータ、デスクトップパーソナルコンピュータ等であるが、これらに限定されない。
図1には、情報処理装置に備わる様々な機能の内、実施例に特に関連する機能を発揮する要素又は処理部が示されている。図1には、位置情報取得部101、位置情報格納部103、近隣駅決定部105、駅情報格納部107、路線指標算出部109、操作部111、操作履歴格納部113、時刻表格納部115及び表示部117が示されている。
位置情報取得部101は、ユーザ(情報処理装置)の現在地を示す位置情報を取得する。位置情報は、典型的には、緯度及び経度により特定されるが、別のパラメータにより特定されてもよい。情報処理装置が、GPS衛星からの信号を受信するGPS受信機を備えていた場合、位置情報は、GPS受信機により取得した情報から導出されてもよい。あるいは、ユーザの端末が通信している最寄りの基地局又はアクセスポイントの位置が、ユーザの位置情報として代用されてもよい。さらに、複数の基地局からの受信レベルにより推定された位置が、ユーザの位置情報として使用されてもよい。
位置情報格納部103は、位置情報取得部101が取得した位置情報を格納する。位置情報格納部103は、位置情報を一定期間格納し、路線指標算出部109等が過去の位置情報を利用できるようにする。
近隣駅決定部105は、ユーザの現在地に近い1つ以上の駅(近隣駅)を決定する。上述したように、実施例は列車だけでなく、バスのような他の乗物の時刻表を端末に表示させる場合にも使用可能である。バスの場合、近隣駅決定部105は、ユーザの現在地に近い1つ以上のバス停を決定することになる。以下の説明において、「駅」は列車の駅だけでなく、バス停をも含む概念であるとする。ユーザの現在地に近い1つ以上の駅を決定する具体的な方法については、動作例において説明される。
駅情報格納部107は、駅の情報を格納する。駅の情報は、駅の位置情報や、駅同士の間の路線、方面の情報(路線情報)等を含む。
路線指標算出部109は、近隣駅決定部105により決定された近隣駅を通る路線・方面を決定し、その複数の路線・方面各々の指標を算出し、指標が相対的に大きな路線・方面を、ユーザに表示する路線・方面として決定する。典型的には、1つの駅に1つの路線が存在するが、複数の経路が存在してもよい。例えば、鉄道や車両による輸送を行う事業者が複数存在する場合、複数の路線が存在する。あるいは、鉄道や車両による輸送を行う事業者が同じであったとしても、複数の路線が存在することも考えられる。本実施例における路線は、鉄道や車両が実際に通る線路や道路を指す。方面は、路線の中で鉄道や車両が進行する方向を指し、1路線に対して2方面が存在する。路線・方面の指標は、時刻表を表示させる経路として、どの経路が相応しいかを示す指標、メトリック又は確率である。具体的な指標の計算法については、動作例において説明する。
操作部111は、ユーザが端末を操作した場合の操作履歴情報を取得する。一般に、操作は、ユーザが端末に対して行った任意の操作を含む。本実施例において特に重要な操作は、ユーザが、時刻表を表示させる経路として、複数の路線・方面の選択肢(又は候補)の中から、特定の路線・方面を選択したことである。操作部は、ユーザの意志を反映させる適切な如何なる手段でもよい。一例として、操作部は、キーボード、キーパッド、ボタン又は画面に表示された選択キー等により実現されてもよい。
操作履歴格納部113は、操作履歴情報を格納する。
時刻表格納部115は、路線名、駅名及び方面毎に最新の時刻表を格納する。時刻表はネットワークを介して適宜更新されてもよい。方面とは、例えば上り及び下りとして指定されてもよいし、○○方面のように場所とともに指定されてもよい。
表示部117は、複数の路線・方面を表示し、ユーザにより指定された路線・方面の時刻表を表示する。表示部117の具体例は、ディスプレイ、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、有機ELパネル、タッチスクリーン等であるが、これらに限定されない。一例として、表示部117は、タッチスクリーンを備え、タッチスクリーン内では、接触感知式の透明パネルが表示部の画面をカバーしている。
<2.動作例>
図2は、ユーザに時刻表を表示するためのフローチャートを示す。上述したように、情報処理装置の処理部は、ユーザが使用する端末に全て備わっていてもよいし、端末とネットワークを介して通信する情報提供サーバに、一部の処理部が備わっていてもよい。したがって、以下に説明する動作例は、ユーザが使用する端末単独により行われてもよいし、端末及び情報提供サーバにより行われてもよい。動作フローはステップS201から始まり、ステップS203に進む。
ステップS203において、位置情報取得部101がユーザの現在地の位置情報を取得する。位置情報は、GPS受信機により取得されてもよいし、最寄りの基地局又はアクセスポイントから取得されてもよい。
ステップS205において、近隣駅決定部105がユーザの現在地に近い1つ以上の近隣駅を決定する。適切な如何なる方法により近隣駅が決定されてもよい。一例として、ユーザの現在地との距離が所定値以下である駅が、近隣駅として決定されてもよい。
図3は、ユーザの現在地に近い1つ以上の近隣駅を決定するためのフローチャートを示す。この動作フローは図2のステップS205において実行される。動作フローはステップS301から始まり、ステップS302に進む。
ステップS302において、駅を探す範囲を規定する半径dの値が、上限を超えているか否かが判定される。半径dの値が上限値を超えていた場合、フローは終了する。半径dが上限値を超えていなかった場合、フローはステップS303に進む。
ステップS303において、ユーザの現在地から半径dメートル以内に駅が存在するか否かが判定される。dの値は適切な如何なる数値でもよい。駅が存在しなかった場合、フローはステップS305に進む。
ステップS305において、半径dの値がΔ1だけ増やされる。そして、ステップS302及びS303の処理が行われる。
図4は、半径dと増加分Δ1との関係を模式的に示す。
ステップS303において、半径d以内に1つ以上の駅が存在していた場合、動作フローはステップS307に進む。
ステップS307において、発見された駅の内、最寄り駅と同程度の距離にある駅が、近隣駅として決定される。例えば、ステップS303において、N個の駅が発見され、現在地からの距離がそれぞれd1,d2,...,dNであったとする。ユーザの現在地から最も近い駅までの距離が、dminであったとする。ユーザの現在地から駅までの距離diが、|di−dmin|≦Δ2を満たす場合、その駅は近隣駅として決定される。Δ2は任意の数値でもよいが、通常、Δ2≪Δ1である。近隣駅は、ユーザの現在地から近い駅であり、ユーザの現在地からの方向を問わずに決定されることに留意を要する。
なお、説明の便宜上、ユーザの現在地を中心とする半径dメートルの円が、近隣駅を探す際の境界として使用されているが、近隣駅を探す際の境界の形状は、円でなくてもよい。例えば、図5に示すように、1辺の長さが2dである正方形でもよい。この場合、現在地から境界線までの距離はdからd√2までの範囲内にあり、一定していないが、XY座標平面において境界を簡易に指定できる利点がある。
動作フローは、ステップS307の後、ステップS309に進んで終了する。以後、動作フローは図2のS207に進む。
ステップS207において、路線指標算出部109が、近隣駅を通る路線・方面を決定する。駅を通る路線・方面の情報は、駅情報格納部107に格納されている。
図6は、近隣駅と路線・方面を模式的に示す。図示の例の場合、近隣駅として第1ないし第4の駅が発見されている(近隣駅1−4)。図3のステップS303において発見されたが近隣駅には該当しない駅は、非近隣駅と言及される。例えば、現在地からd5の距離にある第5の駅に関し、距離d5と最寄り駅までの距離dmin=d1との間の差分が、Δ2より大きかった場合、第5の駅は近隣駅ではない(非近隣駅)。一般に、4つの近隣駅を通る4つの路線が存在し、それらは、路線1、路線2、路線3及び路線4として示されている。それぞれの路線には2つの方面が存在し、それらは路線1方面1、路線1方面2、路線2方面1、路線2方面2、路線3方面1、路線3方面2、路線4方面1、路線4方面2として示されている。1つの路線に付随する方面は、例えば、上り方面及び下り方面である。図2のステップS207では、このような路線・方面が決定又は特定される。
ステップS209において、路線・方面毎に指標が算出される。説明の便宜上、全部でJ個の路線・方面(路線・方面1,路線・方面2,...,路線・方面J)が発見され、各路線・方面の指標がp(1),p(2),...,p(J)であるとする。本実施例の場合、i番目の路線・方面の指標p(i)は、第1ないし第3の基準値p1(i),p2(i),p3(i)を重み付け加算することで算出される。
Figure 2012168588
wkは所定の重み係数である。以下、第1ないし第3の基準値を順に説明する。
<<2.1 第1の基準値p1(i)>>
i番目の路線・方面に対する第1の基準値p1(i)は、その路線・方面をユーザが過去に利用した回数が多いほど大きな値をとる。具体的には、路線の位置とユーザの過去の位置とが一致しているか否かを判定することで、その路線を過去に利用したか否かが判定される。また、ユーザの過去の位置の推移より、その路線で過去に利用した方面が判定される。i番目の路線・方面をユーザが過去に利用した回数をn(i)とすると、第1の基準値p1(i)は次のように表現される。
Figure 2012168588
分母は、第1の基準値を規格化するための因子を表す。Jは各路線・方面の指標の総数を表す。路線の位置とユーザの過去の位置とが一致しているか否かは、当該技術分野における適切な如何なる方法により判定されてもよい。一例として、ユーザの過去の位置座標及び測定誤差により決定される地理的領域が、路線の2つの代表点を対角線とする矩形領域と少なくとも部分的に重複するか否かを経路に沿って判定することで、判定が行われてもよい。
図7は、路線の中の第1の駅から第2の駅までの経路が、両端を含めて10個の代表点の位置座標により特定又は指定されている様子を示す。代表点の数は任意である。図7には、隣接する代表点を結ぶ線分を対角線とする第1の矩形領域も示されている。さらに、ユーザの位置座標を中心とし、測位誤差の2倍を1辺とする第2の矩形領域も示されている。このようにして得られる第1及び第2の矩形領域が少なくとも部分的に重複していた場合、ユーザは、過去にその付近に位置していたことになる。第1及び第2の矩形領域の重複量(重複面積又は重複した回数)を経路に沿って累積した結果、累積量が所定値を上回っていた場合、ユーザはその路線を利用したことがあると判定できる。
第1の矩形領域は、隣接する代表点同士を結ぶ線分を対角線としているが、このことは必須ではない。より離れた2つの代表点同士を結ぶ線分を対角線とする領域が、第1の矩形領域として使用されてもよい。ただし、経路の近辺に住居や道路が多数存在する場合において、経路の利用回数を正確に判定する等の観点からは、第1の矩形領域の対角線の長さは短い方が好ましい。
図7に示す例では、第1及び第2の矩形領域の重複量又は重複回数が判定されたが、矩形領域を使用することは必須でない。例えば、2つの代表点を結ぶ線分を直径とする第1の円形領域と、ユーザの位置を中心とし、測位誤差を半径とする第2の円形領域との重複が、経路に沿って判定されてもよい。要するに、路線近辺にユーザが過去に存在したことがあるか否かが判定できればよい。
方面の判定は、ユーザの過去の位置の時間的推移により判定される。図7において、第1及び第2の矩形領域が複数回重複した場合、重複領域に最も近い代表点を求め、ユーザの位置の時間的推移から、どの代表点を順番に移動したかを求める。図7に示す例では、時刻t1,t2,t3と推移する間に、ユーザは代表点4、6,8の順に推移したことがわかるため、第1の駅から第2の駅に向かう方面であると特定できる。
上記方法により決定した路線・方面をユーザが通過した回数を求めることで、上記の[数式2]であらわされる第1の基準値を計算することができる。
第1の駅及び第2の駅は、路線上に存在する任意の駅でよいが、近隣駅に隣接する両側の2駅であることが望ましい(たとえば、近隣駅が銀座線・溜池山王駅の場合、隣接駅である新橋駅と赤坂見附駅を第1の駅及び第2の駅として設定する)。ユーザの過去の位置履歴が、隣接する駅より先で分かれている場合(例えば、ある時には新橋駅で下車し、別の時には浅草まで乗車した場合)でも、同一の路線・駅として特定できるため、基準値の計算に際して、より多くのデータを得ることができるからである。
<<2.2 第2の基準値p2(i)>>
第2の基準値は、事前に設定した目的地を使用し、近隣駅から目的地の最寄り駅までの所要時間等の情報を使用して計算する。目的地の最寄り駅は、予め指定されていてもよいし、ユーザが直接入力してもよい。予め指定する場合において、目的地の最寄り駅は、日時に依存して異なってもよい。例えば、目的地の最寄り駅は、平日の朝及び昼であれば勤務先の最寄り駅であるとし、平日の夜及び週末であれば、自宅の最寄り駅であるとしてもよい。
i番目の路線・方面に対する第2の基準値p2(i)は、近隣駅から目的地の最寄り駅までの経路を利用した場合にかかる所要時間が短いほど大きな値をとる。i番目の路線・方面に対する近隣駅から目的地の最寄り駅までの経路を利用した場合にかかる所要時間をt(i)とすると、第2の基準値p2(i)は次のように表現される。
Figure 2012168588
分母は、第2の基準値の値を規格化するための因子を表す。Jは各路線・方面の指標の総数を表す。分子及び分母においてt(i)の逆数が使用されているのは、所要時間が短いほど第2の基準値が大きな値をとるようにするためである。
なお、所要時間だけでなく、短い又は小さいほど大きな値をとる別の量が、第2の基準値として使用されてもよい。例えば、近隣駅から目的地の最寄り駅までにかかる経費又はコストが、所要時間の代わりに使用されてもよい。あるいは、近隣駅から目的地の最寄り駅までの電車の乗り換え回数が、所要時間の代わりに使用されてもよい。
<<2.3 第3の基準値p3(i)>>
i番目の路線・方面に対する第3の基準値p3(i)は、その路線・方面の時刻表をユーザが表示させた回数が多いほど大きな値をとる。ユーザがどの路線・方面の時刻表を表示させたかは、操作履歴情報として操作履歴格納部113に保存されている。例えば、複数の路線・方面の候補がユーザの端末に表示され、1番目の路線・方面の時刻表をユーザが選択すると(1番目の路線・方面をクリックすると)、その1番目の路線・方面の時刻表が端末に表示されるとともに、1番目の路線・方面の表示回数が1つインクリメントされる。i番目の路線・方面が表示された回数をm(i)とすると、第3の基準値p3(i)は次のように表現される。
Figure 2012168588
分母は、第3の基準値を規格化するための因子である。Jは各路線・方面の指標の総数を表す。図2のステップS209では、これらの第1ないし第3の基準値を重み付け加算することで、路線・方面の指標が算出される。このようにして、指標が路線・方面毎に算出される。
ステップS211において、路線指標算出部109は、指標が相対的に大きい上位所定数個の路線・方面が何であるかを、表示部117に表示させる。これにより、ユーザは、その所定数個の路線・方面の中から、時刻表を表示する対象の路線・方面を選択する。所定数個の路線・方面を表示する際、指標の大きい順に並べて表示することで、時刻表の表示に相応しい路線・方面が何であるかをユーザに示すことができる。
ステップS213において、表示部117は、ユーザが選択した路線・方面の時刻表を表示する。ユーザが特定の経路の時刻表を表示させたという操作履歴情報は、操作履歴格納部113に格納されるとともに、上記の第3の基準値に関する表示回数が更新される。
以後、フローはステップS215に進み、終了する。
<<2.4 計算例>>
例えば、図6に示すように、4つの近隣駅に対して、4つの路線・方面(路線・方面1−4)が決定された場合において、ユーザによる各路線・方面の利用回数及び第1の基準値が次のようであったとする。
路線・方面1:2回:0.2
路線・方面2:4回:0.4
路線・方面3:3回:0.3
路線・方面4:1回:0.1
各路線・方面の所要時間及び第2の基準値が次のようであったとする。
路線・方面1:20分:0.39
路線・方面2:30分:0.26
路線・方面3:40分:0.19
路線・方面4:50分:0.16
各路線・方面の表示回数及び第3の基準値が次のようであったとする。
路線・方面1:1回:0.1
路線・方面2:4回:0.4
路線・方面3:2回:0.2
路線・方面4:3回:0.3
この場合において、重み係数がすべてw1=w2=w3=1/3であったとすると、各路線・方面の指標p(1)−p(4)は次のようになる。
p(1)=(0.2+0.39+0.1)/3=0.23
p(2)=(0.4+0.26+0.4)/3=0.35
p(3)=(0.3+0.19+0.2)/3=0.23
p(4)=(0.1+0.16+0.3)/3=0.19
一例として、上位3個の路線・方面がユーザの端末に表示される場合、路線・方面2、路線・方面1、路線・方面3の順に路線・方面が表示される。1つの路線・方面しか表示されない場合、路線・方面2のみが表示される。
ところで、第2の基準値は、ユーザが端末を利用し始めた当初から客観的に決まる値であるのに対して、第1及び第3の基準値は、ある程度位置情報を利用したり時刻表を表示させた後でなければ適切な値にならない点で、性質が異なる。すなわち、位置情報の利用履歴や時刻表の表示履歴の情報が少なかった場合、第1及び第3の基準値に大きなウェイトを持たせることは好ましくない。このような観点からは、位置情報の利用履歴や操作履歴の情報がある程度蓄積されるまでは、第1及び第3の基準値の重み係数を0とし、ある程度蓄積された後に、第1及び第3の基準値の重み係数を大きく設定することが考えられる。例えば、位置情報の利用回数や表示回数が少ない場合は、(w1,w2,w3)=(0,1,0)とし、位置情報の利用回数や表示回数が十分に多くなった後に、(w1,w2,w3)=(0.4,0.2,0.4)としてもよい。(w1,w2,w3)=(0,1,0)の場合、各路線・方面の指標p(1)−p(4)は、次のようになる。
p(1)=(0.2×0+0.39×1+0.1×0)=0.39
p(2)=(0.4×0+0.26×1+0.4×0)=0.26
p(3)=(0.3×0+0.19×1+0.2×0)=0.19
p(4)=(0.1×0+0.16×1+0.3×0)=0.16
上位3個の路線・方面がユーザの端末に表示される場合、路線・方面1、路線・方面2、路線・方面3の順に路線・方面が表示される。1つの路線・方面しか表示されない場合、路線・方面1のみが表示される。(w1,w2,w3)=(0.4,0.2,0.4)の場合、各路線・方面の指標p(1)−p(4)は、次のようになる。
p(1)=(0.2×0.4+0.39×0.2+0.1×0.4)=0.198
p(2)=(0.4×0.4+0.26×0.2+0.4×0.4)=0.372
p(3)=(0.3×0.4+0.19×0.2+0.2×0.4)=0.5
p(4)=(0.1×0.4+0.16×0.2+0.3×0.4)=0.4
上位3個の路線・方面がユーザの端末に表示される場合、路線・方面3、路線・方面4、路線・方面2の順に路線・方面が表示される。1つの路線・方面しか表示されない場合、路線・方面3のみが表示される。重み係数(w1,w2,w3)が、(0,1,0)から(0.4,0.2,0.4)に変更される間に、(1/3,1/3,1/3)のような中間状態が存在してもよい。ユーザによる路線・方面の利用回数及び/又は時刻表の表示回数に基づいて重み係数を変えることで、最も高く評価される路線・方面も変わる。重み係数(w1,w2,w3)が(0,1,0)の場合、最も大きな指標をもたらす経路は路線・方面2であるが、重み係数が(1/3,1/3,1/3)の場合、最も大きな指標をもたらす路線・方面は路線・方面1であり、重み係数が(0.4,0.2,0.4)の場合、最も大きな指標をもたらす路線・方面は路線・方面3である。このように、適宜重み係数を変えることで、時刻表を表示させる際に、ユーザにとって真に相応しい路線・方面の候補を示すことができる。
<3.変形例>
図1に示すように、情報処理装置は、ユーザの端末に設けられていてもよいし、いくつかの機能が、端末と通信する情報提供サーバに備わっていてもよい。
図8は、変形例による装置構成を示す。図1において説明済みの要素には同じ参照番号が付されている。本変形例の場合、端末及び情報提供サーバ間の通信を可能にするため、端末及び情報提供サーバにそれぞれ通信インターフェース81、83が設けられている。
本変形例の場合、近隣駅を決定するための近隣駅決定部105と、路線の指標を計算する路線指標算出部109が、情報提供サーバに設けられ、それに応じて駅情報格納部107及び操作履歴格納部113も情報提供サーバに設けられている。この場合、図2に示す動作ステップの内、ステップS203、S211、S213がユーザの端末において行われ、ステップS205、207及びS209が情報提供サーバにて行われる。あるいは、図示してはいないが、近隣駅決定部105又は路線指標算出部109の一方が、ユーザの端末に備わっていてもよい。いずれにせよ、図1に示す機能の一部を情報提供サーバが行うようにすることで、ユーザの端末における処理負担を軽減することができる。
以上本発明は特定の実施例を参照しながら説明されてきたが、それらは単なる例示に過ぎず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。発明の理解を促すため具体的な数式を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数式は単なる一例に過ぎず適切な如何なる数式が使用されてもよい。実施例又は項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。説明の便宜上、本発明の実施例に係る装置は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。ソフトウェアは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD−ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に用意されてもよい。本発明は上記実施例に限定されず、本発明の精神から逸脱することなく、様々な変形例、修正例、代替例、置換例等が本発明に包含される。
101 位置情報取得部
103 位置情報格納部
105 近隣駅決定部
107 駅情報格納部
109 路線指標算出部
111 操作部
113 操作履歴格納部
115 時刻表格納部
117 表示部
81、83 通信インターフェース

Claims (10)

  1. 乗物が停車する複数の停車場所の内、ユーザの現在地との距離が所定値以内である停車場所を決定する近隣停車場所決定部と、
    決定された前記停車場所を通る複数の路線及び方面を決定し、該複数の路線及び方面各々の指標を算出し、該複数の経路の中で指標が相対的に大きい路線及び方面を、ユーザに表示する路線及び方面として決定する路線方面決定部と
    を有し、前記ユーザに表示された路線及び方面が前記ユーザにより指定された場合、該路線及び方面の時刻表が前記ユーザに表示され、
    前記路線方面決定部が路線及び方面について算出する前記指標は、前記ユーザが該路線及び方面を過去に利用した回数が多いほど大きな値である第1の基準値に少なくとも基づいている、情報処理装置。
  2. 前記路線方面決定部が、路線の位置とユーザの過去の位置とが一致しているか否かを判定することで、前記ユーザが該路線を過去に利用したか否かを判定し、ユーザの過去の位置の時間的推移から、該路線においてユーザが利用した方面を判定する、請求項1記載の情報処理装置。
  3. ユーザの過去の位置座標及び測定誤差により決定される地理的領域が、路線の2つの代表点を対角線とする矩形領域と少なくとも部分的に重複するか否かを該路線に沿って判定することで、前記路線の位置と前記ユーザの過去の位置とが一致しているか否かを判定する、請求項2記載の情報処理装置。
  4. 前記路線方面決定部が路線及び方面について算出する前記指標は、該路線及び方面を利用した際に近隣停車場所から事前に設定した目的地までの所要時間、必要経費又は乗換回数が少ないほど大きな値である第2の基準値にも基づいている、請求項1ないし3の何れか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記経路決定部が経路について算出する前記指標は、該路線及び方面の時刻表を前記ユーザが表示させた回数が多いほど大きな値である第3の基準値にも基づいている、請求項1ないし4の何れか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記路線方面決定部が路線及び方面について算出する前記指標は、前記第1ないし第3の基準値を重み付け加算することで算出される、請求項4に従属する請求項5に記載の情報処理装置。
  7. 前記重み付け加算する際の重み係数が、前記ユーザによる経路の利用回数又は時刻表を表示した利用回数に応じて異なるように設定される、請求項6記載の情報処理装置。
  8. 当該情報処理装置が、ユーザの情報端末又は該情報端末と通信する情報提供サーバに備わっている、請求項1ないし7の何れか1項に記載の情報処理装置。
  9. 乗物が停車する複数の停車場所の内、ユーザの現在地との距離が所定値以内である停車場所を決定し、
    決定された前記停車場所を通る複数の路線及び方面を決定し、該複数の路線及び方面各々の指標を算出し、該複数の路線及び方面の中で指標が相対的に大きい路線及び方面を、ユーザに表示する路線及び方面として決定するステップ
    を有し、前記ユーザに表示された前記路線及び方面が前記ユーザにより指定された場合、該路線及び方面の時刻表が前記ユーザに表示され、
    前記複数の路線及び方面各々について前記指標を算出する際、前記ユーザが路線及び方面を過去に利用した回数が多いほど大きな値である第1の基準値に少なくとも基づいて前記指標を算出する、情報処理方法。
  10. 乗物が停車する複数の停車場所の内、ユーザの現在地との距離が所定値以内である停車場所を決定するステップを近隣駅決定部に実行させ、
    決定された前記停車場所を通る複数の路線及び方面を決定し、該複数の路線及び方面各々の指標を算出し、該複数の路線及び方面の中で指標が相対的に大きい路線及び方面を、ユーザに表示する路線及び方面として決定するステップを路線指標算出部に実行させ、
    前記ユーザに表示された前記路線及び方面が前記ユーザにより指定された場合、該路線及び方面の時刻表を表示するステップをユーザ装置に実行させ、
    前記複数の経路各々について前記指標を算出する際、前記ユーザが路線及び方面を過去に利用した回数が多いほど大きな値である第1の基準値に少なくとも基づいて前記指標を算出する、コンピュータプログラム。
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