JP2012166642A - ダイカストアルミ合金製クラッシュカン及びその取付構造 - Google Patents

ダイカストアルミ合金製クラッシュカン及びその取付構造 Download PDF

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貴広 木村
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信行 小田
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勝也 西口
Kojiro Tanaka
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Abstract

【課題】クラッシュカン1の衝突初期の荷重ピークを下げ、衝突時に車体ないし乗員が受ける衝撃を小さくする。
【解決手段】クラッシュカン1は、ダイカストアルミ合金製であって、車両前後方向に延びる閉断面構造の筒状部5を備える。筒状部5のバンパレインフォースメント3側は該バンパレインフォースメント3に結合されるフランジ6が設けられている。フランジ6の筒状部5側の面には、車幅方向から視て、中央部がバンパレインフォースメント3側に向かって凹んだ断面形状の凹部11が形成され、該凹部11において、筒状部5が上記凹部11に対応する凸部となってフランジ6と一体化している。
【選択図】図4

Description

本発明は車両用のクラッシュカンに関する。
車両には、車両同士の衝突時や、運転操作ミスによる建造物への衝突時における乗員の安全確保や車体損傷の軽減を目的として衝撃吸収装置が備えられている。その代表的なものとして、車両のバンパ内側に設けられたバンパレインフォースメントと車体のサイドフレーム端部との間に設けられるクラッシュカン(「クラッシュボックス」ともいう。)がある。
上記クラッシュカンは、一般にはスチール材によって形成され、車両の正突時やオフセット衝突時に蛇腹状に座屈変形しながら車両前後方向に潰れていく過程で衝突エネルギを吸収する。そのために、従来のスチール材よりなるクラッシュカンは、車両内側と車両外側の両断面コ字形状部材を接合することにより、内部が中空になった筒状に形成されている。また、クラッシュカンの閉断面形状を十字形やダルマ形にすることや、クラッシュカンの内側壁面及び外側壁面にビードを設けることも知られている。例えば、特許文献1には、スチール材よりなる閉断面十字状のクラッシュカンが記載され、また、その前端面に凹部を設け、この凹部をバンパビーム後面の車幅方向に延びる断面コ字状凸部に嵌め合わせた状態にすることが記載されている。
また、クラッシュカンをアルミ合金製とする試みも知られている。例えば、特許文献2には、円筒状のダイカストアルミ合金製クラッシュカンにおいて、その壁厚を軸方向において連続的に又は部分的に変化させることが記載されている。また、特許文献3には、アルミ合金押出材よりなる中空矩形断面のクラッシュカンにおいて、その壁面を外側に突出させた軸方向に延びる断面コ字状の凸部を設けることが記載されている。
特開2010−70038号公報 特開2002−39245号公報 特開2002−12165号公報
車体を構成するクラッシュカンは大物部品ではないが、これを製作する材料をスチール材からアルミ合金材に代えると、強度確保のために壁厚を少し増大させる必要があるとしても、アルミ合金材の方が軽いから、車体の軽量化に有利になる。しかし、アルミ合金押出材の場合は、クラッシュカンが基本的には軸方向の全長にわたって同じ断面形状になるから、効果的な衝撃吸収性を得るべく断面形状を軸方向において変化させたり、或いは両端に接合フランジを設けたりすることが難しい。これに対して、特許文献2に記載されているダイカストアルミ合金製クラッシュカンの場合、筒状部の壁厚を変化させたりフランジ等を設けることは可能になるが、さらに効果的な衝撃吸収性を得ることが要望される。
すなわち、従来のクラッシュカンでは、衝突荷重が加わった場合、クラッシュカンが衝突荷重に対して突っ張るため、最初の座屈を生ずるまでは車体側が受ける荷重が高くなっていき、その後に座屈を生ずることに伴って荷重が低下する所謂初期ピークが現れる。このような座屈を生ずるまでの初期の荷重ピークが高いクラッシュカンでは、車体が受けるダメージが大きくなり易く、乗員が受ける衝撃も大きい。
そこで、本発明は、衝突エネルギの吸収性を損なうことなく、上記衝突初期の荷重ピークを下げて車体側が受ける衝撃を小さくすることを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、ダイカストアルミ合金製クラッシュカンを採用し、このクラッシュカンの筒状部の一端に該筒状部の座屈変形を誘発するフランジを設けた。
すなわち、ここに開示するダイカストアルミ合金製クラッシュカンは、車両左右をそれぞれ前後方向に延びるサイドフレームと車幅方向に延びるバンパレインフォースメントの端部との間に設けられるものであって、
車両前後方向に延びる筒状部を備え、
上記筒状部の少なくとも一端には上記サイドフレーム又は上記バンパレインフォースメントに締結されるフランジが設けられており、
上記フランジの上記筒状部側の面には、車両前後方向と直交する方向から視て、中央部が凹んだ断面形状の凹部が形成され、
上記凹部において、上記筒状部の一端が、上記凹部に対応する凸部となって上記フランジと一体化していることを特徴とする。
従って、クラッシュカンに衝突荷重が加わると、フランジの筒状部側の面は中央部が凹んだ凹形状になっているから、該フランジには凹部の外側が凹部の内側に向かって曲がる曲げモーメントが働く。これに伴って、筒状部においても、衝突荷重は、筒状部軸方向への純粋圧縮荷重ではなく、凹部両外側寄りの壁部に対しては曲げ荷重として加わる。その結果、筒状部のフランジ近傍に局部的な曲げ変形を生じ易くなる。この曲げ変形が起点となって、フランジ近傍に局部的な座屈を生ずる。
このように、クラッシュカンに衝突荷重が加わった初期において、筒状部のフランジ近傍で局部的な曲げ変形を生じ易いから、本発明によれば、衝突初期の座屈に係る荷重ピークを下げることが容易になり、車体のダメージや乗員が受ける衝撃が小さくなる。そうして、衝突初期に筒状部のフランジ近傍が局部的に座屈するから、筒状部がその中間部寄りで大きく座屈する場合とは違って、最初の座屈による筒状部の潰れ量(後方への圧縮変位量)は少なく、その最初の座屈後も比較的長い未座屈部分が残る(筒状部の座屈を生じ得る長さが実質的に増大する。)。よって、その後も筒状部には座屈が引き続いて繰り返し生ずることになり、座屈による衝突エネルギの吸収量の増大に有利になる。
好ましい実施形態では、上記フランジと上記サイドフレーム又は上記バンパレインフォースメントとが当該アルミ合金よりもヤング率が低いスペーサを介して結合される。これにより、衝突初期にヤング率が低いスペーサが圧縮されるため、初期荷重ピークが急激に立ち上がることが避けられ、車体のダメージや乗員が受ける衝撃が小さくなる。
また、好ましい実施形態では、上記フランジには、上記凹部の両外側に、上記サイドフレーム又は上記バンパレインフォースメントと締結する締結部が設けられ、該締結部には上記サイドフレーム側又は上記バンパレインフォースメント側に突出した突出部が設けられ、該突出部において上記フランジと上記サイドフレーム又は上記バンパレインフォースメントとが結合される。
従って、フランジには突出部を介して凹部の両外側の部位に衝突荷重が集中することになるため、フランジに働く上記曲げモーメントが大きくなり、筒状部の局部的な座屈変形を生じ易くなる。
上記筒状部の断面形状は円形及び非円形のいずれにもすることができるが、非円形状、特に凸多角形状、或いは十字形状、その他の凹多角形状、或いはダルマ形状にすることが好ましい。これにより、正面からの衝突荷重を受ける場合だけでなく、オフセット荷重を受けた場合(クラッシュカンに対して衝突荷重が上下或いは左右から斜めに加わった場合)であっても、クラッシュカンを確実に座屈変形させて、衝突エネルギを吸収する上で有利になる。
本発明によれば、クラッシュカンは車両前後方向に延びる筒状部及びその少なくとも一端に設けられたフランジを備え、該フランジの筒状部側の面には、車両前後方向と直交する方向から視て、中央部が凹んだ断面形状の凹部が形成され、該凹部において、筒状部の一端が上記凹部に対応する凸部となって上記フランジと一体化しているから、クラッシュカンに衝突荷重が加わったとき、筒状部のフランジ近傍に局部的な座屈変形を生じ易くなり、衝突エネルギの吸収性を損なうことなく、衝突初期の荷重ピークを下げて、車体のダメージないし乗員が受ける衝撃を小さくすることができる。
本発明の実施形態に係る車両前部の車体構造を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るクラッシュカンの斜視図である。 同クラッシュカンの筒状部の横断面図である。 同クラッシュカンの取付構造を示す一部断面にした側面図である。 実施例及び比較例各々のクラッシュカンの荷重−変位特性を示すグラフ図である。 同クラッシュカン筒状部の第1変形パターンを示す図である。 同クラッシュカン筒状部の第2変形パターンを示す図である。 同クラッシュカン筒状部の変形状態を示す斜視図である。 同クラッシュカン製造用金型を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は車両前部の車体構造を示す分解斜視図である。同図において、1はダイカストアルミ合金製のクラッシュカン、2は車両左右をそれぞれ前後方向に延びるフロントサイドフレーム、3は車幅方向に延びるバンパレインフォースメント(バンパビーム)である。クラッシュカン1は左右各々のフロントサイドフレーム2の前端とバンパレインフォースメント3の両端部各々とを連結するように設けられる。
フロントサイドフレーム2は、車両前後方向に延びる閉断面構造体であって、車幅方向内側の断面ハット形インナメンバ2aと、車幅方向外側の平板状アウタメンバ2bとを接合して構成されている。このフロントサイドフレーム2の前端面には板面を前方に向けた取付プレート4が固定されている。バンパレインフォースメント3は、平板状のフロントメンバ3aと断面ハット形のリヤメンバ3bとを接合して構成されている。このバンパレインフォースメント3にバンパフェイス(図示省略)が取り付けられる。
クラッシュカン1は、図2に示すように、車両前後方向に延び且つ前方に向かって先細になった閉断面構造の筒状部5を備え、該筒状部5の前端及び後端に外方に張り出した前フランジ6及び後フランジ7が設けられている。本例の筒状部5は、図3にも示すように、8つの凸角部5aと4つの凹角部5bとを有する断面が十字形状の凹多角形に形成されている。筒状部5の各凸角部5a及び各凹角部5bは、後述の第1及び第2の変形パターンの変形を容易にするために、平坦部に比べて壁厚が薄くなっている。前フランジ6の四隅にはボルト孔9が開口し、このボルト孔9によってクラッシュカン1の前端がバンパレインフォースメント3に結合される。後フランジ7の四隅にもボルト孔9が形成されていて、このボルト孔9によってクラッシュカン1の後端がフロントサイドフレーム2の前端の取付プレート4に結合される。
そうして、上記前フランジ6の後面(筒状部5側の面)には、車両前後方向と直交する方向から視て、すなわち、本例の場合は車幅方向から視て、中央部が前方に凹んだ断面円弧形状の凹部11が形成されている。この凹部11において、筒状部5の前端が、凹部11に対応する円弧状凸部となって当該前フランジ6と一体化している。凹部11は、その周囲が閉じられたものではなく、車幅方向の両側に開口している。また、凹部11の両外側、すなわち、前フランジ6の上端部と下端部がバンパレインフォースメント3に対する締結部12になっており、この締結部12に上記ボルト孔9が開口している。
図4にクラッシュカン1のバンパレインフォースメント3に対する取付構造を示すように、前フランジ6の締結部12の前面(バンパレインフォースメント3側の面)には、4箇所のボルト孔9配設部位に突出部13が形成されており、ボルト孔9は突出部13の中央を前後に貫通するように設けられている。そうして、前フランジ6とバンパレインフォースメント3とは、両者間に突出部13を覆うスペーサ14を介してボルト15によって結合されている。スペーサ14は、クラッシュカン1を形成するアルミ合金よりもヤング率が低い合成樹脂(又はゴム)によって形成されていて、電気絶縁性を有する。
<クラッシュカンの圧縮変形>
クラッシュカン1にバンパレインフォースメント3を介して衝突荷重が加わると、前フランジ6の後面は中央部が凹んだ凹形状になっているから、図4に示すように、前フランジ6には凹部11の上下両外側の締結部12が凹部11の内側に向かって曲がる曲げモーメントMが働く。これに伴って、筒状部5においても、衝突荷重は、筒状部5の軸方向への純粋圧縮荷重ではなく、上側及び下側の筒壁に対しては曲げ荷重として加わる。しかも、本実施形態では、前フランジ6の締結部12の前面に突出部13が設けられていて、該突出部13を介して締結部12に衝突荷重が集中するから、上記曲げモーメントM及び上記曲げ荷重が大きくなる。その結果、筒状部5の前フランジ6の近傍に局部的な曲げ変形を生じ易くなり、この曲げ変形が起点となって前フランジ6の近傍に局部的な座屈を生ずる(図4では、座屈部を5´と附した)。
このように、クラッシュカン1に衝突荷重が加わった初期において、筒状部5の前フランジ6近傍で局部的な座屈を生じ易いから、衝突初期の荷重ピークが低くなる。図5は上記凹部11が形成された前フランジ6を有する実施例クラッシュカンと、前フランジに凹部及び突出部が形成されていない比較例クラッシュカンの圧縮テスト結果(荷重−圧縮変位データ)を示す。比較例では、衝突初期の荷重ピークが大きく立ち上がっているが、実施例では衝突初期の荷重ピークが低く、車体側が受ける衝撃が小さいことがわかる。
また、本実施形態では、前フランジ6とバンパレインフォースメント3との間にヤング率が低いスペーサ14が介在しているから、このスペーサ14が衝突初期に圧縮される。そのため、衝突初期の荷重ピークの立上り角度も小さくなる。このことも、衝突初期に車体側が受ける衝撃を小さくする。
また、衝突初期に筒状部5の前フランジ6の近傍が局部的に座屈するから、最初の座屈による筒状部5の潰れ量は少ない。つまり、最初の座屈による筒状部5の後方への圧縮変位量は少なく、その最初の座屈後も比較的長い未座屈部分が残る。よって、その後も筒状部5では座屈が引き続いて繰り返し生ずることになる。
本実施形態の筒状部5は、断面十字状の凹多角形であるから、図6に鎖線で示す基本断面形状「正十字形状」BFから、同図に実線で示すように変形する第1変形パターンT1と、図7に実線で示すように変形する第2変形パターンT2とを車両前後方向において交互に繰り返しながら座屈変形をしていくことになる。 図6に示す第1変形パターンT1は、上下の凸部31,32各々が幅狭になって上下方向外側に突出変位する一方、左右の凸部33,34各々が幅広になって左右方向内側に変位する変形パターンである。図7に示す第2変形パターンT2は、上下の凸部31,32各々が幅広になって上下方向内側に変位する一方、左右の凸部33,34各々が幅狭になって左右方向外側に突出変位する変形パターンである。
このように第1変形パターンT1と第2変形パターンT2とが交互に発生するのは、金属板が例えば内側に座屈したとき、その座屈部に隣接する部位には外側へ変形する力が働くことによるものである。その結果、クラッシュカン1の筒状部5は、図8に示すように車両前後方向において蛇腹状に折り畳まれていく。
図5において、実施例の荷重−変位特性線がジグザグに上下しているのは、繰り返して座屈を生じていることを意味する。最初の座屈後も比較的長い範囲にわたって座屈が繰り返し生じ、その個々の座屈によって、衝突エネルギが吸収されていくから、単に初期の荷重ピークが低くなるだけでなく、衝突エネルギの吸収性も良い。
上記筒状部5の断面形状は十字形であるから、正面衝突時だけでなく、衝突荷重の入力方向が上下或いは左右にオフセットしている場合でも、四方に突出した十字の凸部31〜34が支えとなって筒状部5の倒れ変形が防止されるから、上記第1変形パターンT1と第2変形パターンT2とを交互に生じた蛇腹状折り畳み変形を生ずる。
また、アルミ合金製クラッシュカン1をスチール製のバンパレインフォースメント3に直接結合すると、両者のイオン化傾向の違いにより異種金属接触腐食を招きやすいが、上述の如く絶縁性のスペーサ14が両者に介装されていると、異種金属接触腐食も防止される。
<クラッシュカンの製法>
クラッシュカン1の製造には型締め力500tonの高真空ダイカスト装置を使用することが好ましい。図9はそのための金型を模式的に示す。同図において、21は下型、22a,22bは上型であり、この両型21,22a,22bによってクラッシュカン成形用キャビティ23が形成されている。キャビティ23において、23aは筒状部5の成形部、23bは前フランジ6の成形部、23cは後フランジ7の成形部である。
上記クラッシュカン1では、前フランジ6と後フランジ7との間がアンダカット部になるため、上型は、下型21の型抜き方向に対して直交する方向にスライドする分割型22a,22bによって構成している。また、分割型22a,22bのスライド方向は、前フランジ6の凹部11が車幅方向両側に開口していることを踏まえて、該凹部11の開口している方向に一致させている。
符号24は中子可動板であり、この可動板24に前フランジ6のボルト孔9を形成するための中子25が設けられている。符号27は溶湯注入用プランジャが進退するプランジャ孔、符号28は湯道である。
上記クラッシュカン1の筒状部5自体は単純な先細形状であり、また、前フランジ6の凹部11は車幅方向に開口しているから、図9から明らかなように、下型21及び単純な分割型22a,22bによって、金型構造を複雑にすることなく、クラッシュカン1を成形することができる。
鋳造用アルミ合金としては、質量%で、Mn:1.4%以上1.6%以下、Si:0.2%以上5.0%以下、Cu:0.05%以上0.35%以下、Mg:0.1%以上0.3%以下、Fe:0.5%以上0.7%以下、Ti:0.1%以上0.3%以下を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなるものを採用することが好ましい。これにより、0.2%耐力が70MPa以上、引張強さが120MPa以上であり、且つ、伸びが10%以上であるクラッシュカン1を得ることができる。
例えば、Mn:1.56%、Si:0.22%、Cu:0.05%、Mg:0.16%、Fe:0.65%、Ti:0.15%を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなるアルミ合金を採用し、プランジャ速度:1.50m/秒、キャビティ内真空度:98kPa、型温150〜160℃の条件でダイカスト鋳造を行なうと、0.2%耐力が100MPa、引張強さが200MPa、伸びが約18%である機械的特性を有するクラッシュカン1を得ることができる。
なお、上記実施形態では、前フランジ6側に凹部11、突出部13及びスペーサ14を設けたが、それらは後フランジ7側に設けてもよい。
また、凹部11は、上記実施形態の断面円弧状の凹部に限る必要はなく、断面三角形の溝型凹部であってもよい。
また、筒状部5の断面形状は、上述の十字状凹多角形に限らず、他の凹多角形、或いは凸多角形、或いはダルマ形(ひょうたん形)など、種々の断面形状にすることができる。
1 クラッシュカン
2 サイドフレーム
3 バンパレインフォースメント
5 筒状部
5a 凸角部
5b 凹角部
11 凹部
12 締結部
13 突出部
14 スペーサ

Claims (4)

  1. 車両左右をそれぞれ前後方向に延びるサイドフレームと車幅方向に延びるバンパレインフォースメントの端部との間に設けられるダイカストアルミ合金製クラッシュカンであって、
    車両前後方向に延びる筒状部を備え、
    上記筒状部の少なくとも一端には上記サイドフレーム又は上記バンパレインフォースメントに締結されるフランジが設けられており、
    上記フランジの上記筒状部側の面には、車両前後方向と直交する方向から視て、中央部が凹んだ断面形状の凹部が形成され、
    上記凹部において、上記筒状部の一端が、上記凹部に対応する凸部となって上記フランジと一体化していることを特徴とするダイカストアルミ合金製クラッシュカン。
  2. 請求項1において、
    上記筒状部は、断面非円形状であることを特徴とするダイカストアルミ合金製クラッシュカン。
  3. 請求項1又は請求項2に記載されたダイカストアルミ合金製クラッシュカンの取付構造であって、
    上記フランジと上記サイドフレーム又は上記バンパレインフォースメントとが当該アルミ合金よりもヤング率が低いスペーサを介して結合されていることを特徴とするダイカストアルミ合金製クラッシュカンの取付構造。
  4. 請求項1又は請求項2に記載されたダイカストアルミ合金製クラッシュカンの取付構造であって、
    上記フランジには、上記凹部の両外側に、上記サイドフレーム又は上記バンパレインフォースメントと締結する締結部が設けられ、
    上記締結部には上記サイドフレーム側又は上記バンパレインフォースメント側に突出した突出部が設けられ、該突出部において上記フランジと上記サイドフレーム又は上記バンパレインフォースメントとが結合されていることを特徴とするダイカストアルミ合金製クラッシュカンの取付構造。
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CN111479725A (zh) * 2017-12-14 2020-07-31 马自达汽车株式会社 车辆的冲击吸收结构

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