実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、遊技場内に複数配置されている各遊技島(図示略)に遊技機の一例の封入循環式パチンコ機(以下パチンコ機またはP台と略称する)2が併設されており、そのパチンコ機2の所定側の側方位置に該パチンコ機2に対して遊技用装置の一例のカードユニット(以下CUと略称することもある)3が1対1に対応設置されている。このカードユニット3は、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカードや、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付けて、それらカードの記録情報により特定される遊技者所有の遊技価値(例えば、カード残高、持玉数、あるいは貯玉数など)を用いて対応するパチンコ機2における封入玉を弾発発射させて遊技ができるようにするための機能を有する。なお、ビジターカードや会員カードはICカードで構成されている。
パチンコ機2は、このパチンコ機2で用いられる所定数(本例では、50個)の遊技玉が封入領域内(本例では、パチンコ機2内)に封入されており、このパチンコ機2に設けられた遊技領域27に遊技玉を進入させ、遊技領域27を経由した遊技玉を回収部(本例では、各入賞口、アウト口145、ファール玉戻り口150)を介して回収し、回収した遊技玉を再び遊技領域27に進入させるために封入領域内において循環させる封入球式の遊技機である。この実施の形態では、パチンコ機2は、内部に遊技媒体の一例の遊技玉を封入しており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより、打球発射モータ18(図2参照)を駆動させて封入玉を1発ずつ遊技盤26前面の遊技領域27に打込んで遊技ができるように構成されている。
なお、パチンコ機2で用いられる遊技玉が封入領域内に封入されているものであれば、この実施の形態で示したようなパチンコ機2内部に封入されているものにかぎらず、例えば、パチンコ機2と島設備の一部にまたがる所定領域内に封入された遊技玉を循環させて遊技を行うものであってもよい。また、封入球式の遊技機であれば、パチンコ機にかぎらず、例えば、封入球式のパロット機に適用してもよい。
この図1に示すパチンコ機2は、いわゆる第1種のパチンコ機であり、図示を省略しているが、遊技領域27内に打込まれた遊技玉が入賞可能な始動口1と始動口2とが設けられ、それら各始動口に入賞した始動入賞玉の検出信号にもとづいて変動表示する変動表示装置が設けられているとともに、該変動表示装置の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せ(例えば、ぞろ目。すなわち、左中右が同じ図柄で揃った状態の図柄の組み合わせ。)になることにより開放する可変入賞球装置(大入賞口ともいう)などが設けられている。始動口2は、遊技者にとって有利な第1の状態(例えば、開成状態)遊技者にとって不利な第2の状態(例えば、閉成状態)とに変化可能な電動チューリップで構成されている。
なお、この実施の形態では、図柄を変動表示可能な2つの変動表示装置(変動表示装置(1)、変動表示装置(2))が設けられているものとする。そして、始動口1への始動入賞にもとづいて変動表示装置(1)の変動表示が実行されるものとし、始動口2への始動入賞にもとづいて変動表示装置(2)の変動表示が実行されるものとする。
可変入賞球装置が開放することにより大当り状態となる。また、変動表示装置の表示結果が大当り図柄の組合せ(ぞろ目)のうちの予め定められた特別の識別情報の組合せ(例えば、左中右が同じ奇数図柄で揃った図柄の組み合わせ。すなわち、777などの確変図柄の組合せ)となることにより、確変大当り状態が発生し、それに伴う大当り状態の終了後大当りの発生確率が向上した確率変動状態(高確率状態。すなわち、確変状態。)が発生する。大入賞口は、大入賞口1と大入賞口2との2つ設けられている。例えば、始動口1への入賞にもとづいて大当りが発生したときには大入賞口1が第1の状態となり、始動口2への入賞にもとづいて大当りが発生したときには大入賞口2が第1の状態となる。さらに、遊技領域27には、4つの普通入賞口1〜4が設けられている。
なお、この実施の形態では、大入賞口、始動口および普通入賞口を包括的に表現する場合に単に入賞口ともいう。
遊技領域27内に打込まれた遊技玉はいずれかの入賞口に入賞するかあるいは入賞することなくアウト口145(図2参照)に回収される。入賞口に入賞した遊技玉およびアウト口145に回収された遊技玉は再度パチンコ機2内の回収経路を通って打球発射位置にまで還元される。そして、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより再びその打球発射位置の遊技玉が遊技領域27内に打込まれる。
カードユニット3の前面側には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方方向に突出形成された突出部305、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入/排出口309などが設けられている。このカード挿入/排出口309に挿入された会員カードやビジターカードがカードリーダライタ327(図3参照)に受付けられ、そのカードに記録されている情報が読取られる。前述の突出部305において、遊技者と対向する面には、表示器312と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードIDならびに会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレー遊技を実施するための再プレーボタン319と、遊技場の係員(遊技店員)が所持するリモコン(図示略)から赤外線信号を受信して電子信号に変換して出力するIR受光ユニット315(図1では図示省略)が設けられている。
表示器312は、挿入された遊技用記録媒体(カード)に記録されているプリペイド残高(カード残高または単に残高とも言う)を表示するものであるが、後述する遊技玉数やその他の各種情報を表示可能であるとともに、表面が透明タッチパネルで構成されており、表示器312の表示部に表示された各種表示項目を指でタッチすることにより各種操作が入力可能となるように構成されている。
再プレーボタン319を操作した場合に、挿入されたカードに遊技者が獲得した持玉数が記録されているときにはその持玉数から引落としてパチンコ機による遊技を行うことが可能となるとともに、挿入されたカードが会員カードであり持玉数が記録されておらずかつ貯玉がホール用管理コンピュータ1などに記録されている場合には、その貯玉から引落としてパチンコ機2による遊技が可能となる。
なお、「貯玉」とは、遊技場に預入れられた遊技媒体であり、一般的に当該遊技場に設置されたホール用管理コンピュータ1やその他の管理コンピュータにより管理される。一方、「持玉数」とは、遊技者が遊技機により遊技を行った結果遊技者の所有となった遊技玉数をカードに記録したものであって、未だに遊技場に預入れられていない玉数のことである。一般的には、遊技場において当日遊技者が獲得した玉数を「持玉」と言い、前日以前に遊技者が獲得した玉数であって遊技場に預入れられた玉数を「貯玉」と言う。
なお、この持玉数を遊技場に設定された持玉数管理用の管理装置で管理してもよい。要するに、「貯玉」と「持玉」との違いは、遊技場に預入れるための貯玉操作が行われて遊技場に預入れられた玉数であるか、あるいは、未だに遊技場に預入れられていない段階の玉数であるかの点である。
本実施形態では、貯玉データは会員カードに直接記録させずホール用管理コンピュータ1などの上位サーバに会員カード番号と対応付けて記憶させ、会員カード番号にもとづいて対応する貯玉を検索できるように構成されている。一方、持玉は、カードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、両者ともに上位サーバにカード番号と対応付けて記憶させてもよい。
紙幣挿入口302に挿入された紙幣は、貨幣識別器344により取込まれてその真贋や紙幣種別の識別がなされる。
カードユニット3の前面側には、さらに、貸出しボタン321と返却ボタン322とが設けられている。貸出しボタン321は、挿入されたカードに記録されている残高を引落としてパチンコ機2による遊技に用いるための操作を行うボタンである。返却ボタン322は、遊技者が遊技を終了するときに操作され、挿入されているカードに遊技終了時の確定した遊技玉数を記憶させて排出するための操作ボタンである。
パチンコ機2における遊技領域27の下方位置には、表示器54とチャンスボタン56およびジョグダイヤル57が設けられている。表示器54は、液晶表示装置で構成されており、図82あるいは図86〜図103で後述するような表示画面を遊技者に表示する。ジョグダイヤル57は、遊技者が回動操作することにより表示器54に表示されている表示画面における各種表示項目(アイコン)などを選択指定するものである。そして、遊技者がこのジョグダイヤル57を回動操作することにより表示器54に表示される表示画面上の各種表示項目において選択対象となるものが順次移動表示され、このジョグダイヤル57を回動操作して遊技者が選択したい表示項目を指定した上でチャンスボタン56を遊技者が押圧操作することにより、その選択された表示項目が指定されて遊技者の選択が確定されることになる。
図2は、パチンコ機2の背面図であり、ここでは主に、封入循環式の遊技玉の循環経路を説明する。
パチンコ遊技機の遊技盤保持枠95には、遊技盤取付用の回動レバー100が設けられており、この回動レバー100を回動操作することにより、遊技盤26が着脱可能となる。一方、遊技領域27に設けられている入賞口や可変入賞球装置などから入賞したすべての入賞玉は入賞玉集合カバー部材144で集められて入賞玉流下経路147を流下する。一方、アウト口145に進入したアウト玉は、入賞玉流下経路147を流下する入賞玉と合流して合流経路702を流下する。合流経路702には合流経路検出スイッチ32が設けられており、合流経路702を流下する玉が検出される。従って、各入賞口(大入賞口、始動口、普通入賞口)およびアウト口145に進入した遊技玉は、全て合流経路検出スイッチ32で検出される。
一方、ファール玉はファール玉戻り口150から排出された後、ファール玉検出スイッチ33で検出される。その後、ファール玉は合流経路702に進入する。合流経路702を流下した遊技玉は、玉回収樋189に案内される。
以上のことから、合流経路検出スイッチ32で検出された遊技玉数とファール玉検出スイッチ33で検出された遊技玉数との合計数が、遊技領域27に発射された後に遊技領域27を経由して回収された遊技玉数の総数(各入賞口に入賞した遊技玉数、アウト口145に進入した遊技玉数、およびファール玉戻り口150から排出された遊技玉数の合計数)になる。
玉回収樋89に案内された遊技玉は、揚送装置190により揚送される。揚送装置190は、揚送モータ40により回転する揚送用スクリューが内蔵されており、この揚送用スクリューが回転することにより遊技玉が揚送される。揚送装置190の背部には、揚送途中の遊技玉と接触することによりその遊技玉を研磨する研磨部材200a、200b(200bは図面上見えない)が設けられており、遊技玉は揚送されつつ、その表面が研磨される。
揚送装置190の玉入口側(下方側)に玉上げスイッチ(下)41bが設けられ玉排出側(上方側)に玉上げスイッチ(上)41aが設けられている。これら玉上げスイッチ(上)41a、玉上げスイッチ(下)41bにより、揚送される遊技玉が検出される。揚送装置190で揚送され玉上げスイッチ(上)41aで検出された遊技玉は、発射玉誘導路153に誘導されて打込玉出口149から玉送り装置(図示省略)に供給される。玉送り装置は、遊技者が打球操作ハンドル25を操作して遊技玉を1発打つ毎に次の遊技玉を1つ打球発射位置に送り込む機能を有する。この玉送り装置により送り込まれる遊技玉が、発射検出スイッチ(図示省略)により検出されてその発射検出信号が後述するように払出制御基板17に入力される。
さらに、遊技玉の循環経路途中に遊技玉過不足検出スイッチ42a,42bが設けられ(図4参照)、循環経路内の遊技玉が所定個数(例えば、50個)になっているか否かを検出する。なお、遊技玉過不足検出スイッチ42a,42bは、例えば、図2に示す玉回収樋189の所定箇所に設けるようにし(例えば、玉回収樋189において所定間隔を離して遊技玉過不足検出スイッチ42aと遊技玉過不足検出スイッチ42bとを配置し)、玉回収樋189の下流側(発射可能領域に近い側)に配置された方の遊技玉過不足検出スイッチで遊技玉を検出できなくなった場合に遊技玉数が不足すると判定したり、玉回収樋189の上流側(各入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150に近い側)に配置された方の遊技玉過不足検出スイッチで遊技玉を検出した場合に遊技玉数が過剰であると判定したりするようにすればよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、浮遊玉数カウンタを用いて、遊技領域27に発射された遊技玉数といずれかの入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150で回収された遊技玉数との差分値を浮遊玉数(発射した後、入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150で回収される前の遊技領域27を浮遊している状態の遊技玉の数)をカウントし、浮遊玉数カウンタの値を閾値判定して異常時制御を行う。そのため、浮遊玉数カウンタの値にもとづいて遊技玉数の過不足も認識できるのであるから、遊技玉過不足検出スイッチ42a,42bを設けなくてもよい。また、逆に、例えば、後述する浮遊玉数カウンタに代えて、遊技玉過不足検出スイッチ42a,42bの検出結果にもとづいて、後述する異常時制御を行うようにしてもよい。
次に、図3参照して、パチンコ機2は、額縁状の木枠4に対して、前枠(セルとも言う)5がその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。また、木枠4と前枠(セル)5とを含む本体枠に対して、ガラス扉6がその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。
前枠5における揺動中心とは反対側の端縁付近には、上下1対の係合突起6a、6bが設けられている。この係合突起6a、6bは、図示しないばねによって下方向に押圧されている。一方、木枠4の係合突起6a、6bに対向する位置に、係合受け片7a、7bが設けられている。開放状態の前枠5を木枠4に押付けることにより係合突起6a、6bが係合受け片7a、7bを乗越え、乗越えた状態でばねの付勢力により係合突起6a、6bが下方に移動し、ロック状態となる。
そして、前枠5の裏面側に前枠開放ソレノイド11が設けられており、この前枠開放ソレノイド11が励磁されることによりばねの付勢力に抗して上下1対の係合突起6a、6bが上方に押上げられ、その結果係合受け片7a、7bに対する係合突起6a、6bの係合が解除されてロック解除状態となり、前枠5が開放される。
さらに、前枠5にはガラス扉6用の係合突起8も設けられており、その係合突起8に対向するガラス扉6部分には、係合穴9が設けられている。係合突起8は、図示しないばねによって下方に押圧されており、開放状態のガラス扉6を前枠5に押付けることにより係合穴9の下縁部分によって係合突起8が押上げられて乗越えることにより、ばねの付勢力により係合突起8が押下げられ、係合突起8と係合穴9とが係合されてロック状態となる。この状態で、前枠5の裏面に設けられているガラス扉開放ソレノイド10を励磁することにより、ばねの付勢力に抗して係合突起8が引上げられ、係合突起8と係合穴9との係合が解除されてロック解除状態となり、ガラス扉6が開放される。
木枠4の上方部分における前枠5と接触する箇所に前枠閉鎖検出器13が設けられており、前枠5が木枠4に押付けられてロック状態となったことが検出される。また、前枠5の上方部分におけるガラス扉6との接触部分にガラス扉閉鎖検出器12が設けられており、ガラス扉6が前枠5に押付けられてロック状態となったことがこのガラス扉閉鎖検出器12により検出される。
次に、図4を参照して、カードユニット3とパチンコ機2との制御回路の概略を説明する。
カードユニット3には、マイクロコンピュータなどから構成された制御部323が設けられている。この制御部323は、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データなどを記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイスなどが設けられている。制御部323には、ホール用管理コンピュータ1などと通信を行うための外部通信部324が設けられているとともに、パチンコ機2の払出制御基板17との通信を行うための遊技機通信部325が設けられている。カードユニット3にはパチンコ機2側への接続部330が設けられており、パチンコ機2にはカードユニット3側への接続部20が設けられている。これら接続部330、20は、例えば、コネクタなどで構成されている。遊技機通信部325と払出制御基板17とは、このコネクタ330、20と接続配線とを介して通信可能に接続される。
前述した貨幣識別器344により紙幣の真贋および種類が識別されてその識別結果信号が制御部323に入力される。遊技場の係員が所持しているリモコンから発せられた赤外線をIR感光ユニット320が受光すれば、その受光信号が制御部323に入力される。挿入されたカードの記録情報をカードリーダライタ327が読取って、その読取り情報が制御部323に入力されるとともに、制御部323からカードリーダライタ327に対し、挿入されているカードに書込むデータが伝送されたときに、カードリーダライタ327はそのデータを挿入されているカードに書込む。
表示器312に対し、制御部323から残高あるいは遊技玉数などの表示用データが出力され、その出力された表示用データを表示器312が表示する。また、表示器312の表面に設けられているタッチパネルを遊技者が操作すれば、その操作信号が制御部323に入力される。遊技者が貸出しボタン321を操作することにより、その操作信号が制御部323に入力される。遊技者が再プレーボタン319を操作することによりその操作信号が制御部323に入力される。遊技者が返却ボタン322を操作することによりその操作信号が制御部323に入力される。
パチンコ機2には、パチンコ機2の遊技の進行制御を行う主制御基板16と、払出制御基板17と、発射制御基板31と、遊技玉制御部34と、発射部39と、演出部50とが備えられている。
主制御基板16には遊技制御用マイクロコンピュータが搭載されている。遊技機制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データなどを記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイスなどが設けられている。
払出制御基板17には、払出制御用マイクロコンピュータが搭載されている。払出制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データなどを記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイスなどが設けられている。
また、払出制御基板17に対し、前述した合流経路検出スイッチ32、ファール玉検出スイッチ33、ガラス扉開放ソレノイド10、前枠開放ソレノイド11、ガラス扉閉鎖検出器12、前枠閉鎖検出器13が電気的に接続された状態で設けられている。
主制御基板16から払出制御基板17に対し、接続確認信号、入賞検出信号、始動口入賞情報、エラー情報、図柄確定回数、大当り情報、メーカ固有大当りの情報が送信される。
接続確認信号は、主制御基板16と払出制御基板17とが接続されていることを確認するための信号であり、主制御基板16から払出制御基板17へ所定の電圧の信号が常時供給されており、払出制御基板17がその所定電圧信号を受信していることを条件として払出制御基板17が動作制御するように構成されている。入賞検出信号は、始動口以外の入賞口に入賞した遊技玉の検出信号である。この検出信号を受けた払出制御基板17は、その入賞玉1個に対して付与すべき玉数を、遊技玉数と加算玉数とに加算する制御を行う。このことに関しては後に詳しく説明する。
始動口入賞情報とは、始動口1または始動口2のいずれかに遊技玉が入賞したことを示す情報である。エラー情報とは、主制御基板16が遊技制御を行っている最中にエラーが発生した場合にその旨を払出制御基板17へ通知するための情報である。
図柄確定回数とは、始動口1または始動口2への入賞に対する変動表示装置の表示結果として確定した図柄の情報である。
大当り情報とは、大当りが発生したことを示す情報であり、その内訳は、各メーカ共通の大当りを示す共通大当り情報とメーカ固有の大当りを示すメーカ固有大当り情報とがある。共通大当り情報は、例えば、15ラウンド大当りなどのように、各遊技機メーカが共通に採用している大当りであり、その大当りに伴って確変が発生する場合には確変情報を含み、その大当りに伴って時短状態(変動表示装置の可変表示時間を短縮する制御状態)が発生する場合にはその時短情報を含んでいる。メーカ固有大当りとは、例えば、突然確変(突確)のような、或る遊技機メーカのみが採用している大当り状態のことである。
払出制御基板17から主制御基板16へ、ヘルスチェックコマンドと賞球個数受付コマンドとが送信される。ヘルスチェックコマンドとは、主制御基板16が正常に動作しているか否かをチェックするためのコマンドである。賞球個数受付コマンドとは、加算玉数を受付けた旨を示すコマンドである。
合流経路検出スイッチ32から払出制御基板17へアウト玉検出信号が入力される。このアウト玉検出信号が入力された払出制御基板17は、後述するように遊技中玉数(遊技領域27に浮遊している浮遊玉の玉数)を減算更新する。ファール玉検出スイッチ33からファール玉検出信号が入力された払出制御基板17では、後述するように、加算玉数と遊技玉数とを加算更新するとともに、遊技中玉数を減算更新する。
払出制御基板17がガラス扉開放ソレノイド10を励磁制御することにより、図3にもとづいて説明したように、ガラス扉6が開錠されて開放可能となる。払出制御基板17が前枠開放ソレノイド11を励磁制御することにより、図3で説明したように前枠5が開錠されて開放可能となる。
図3で説明したようにガラス扉6を前枠5へ押付けて閉鎖することによりガラス扉閉鎖検出器12からガラス扉閉鎖検出信号が出力されて払出制御基板17へ入力される。図3にもとづいて説明したように前枠5を機枠4へ押付けて閉鎖することにより前枠閉鎖検出器13から前枠閉鎖検出信号が出力されて払出制御基板17へ入力される。
カードユニット3の遊技機通信部325とパチンコ機2の払出制御基板17とが電気的に接続されており、遊技機通信部325から払出制御基板17へ、後述するように、加算要求、減算要求、遊技許可/禁止要求、加算要求玉数、減算要求玉数の各種コマンドが送信される。
加算要求コマンドは、後述するように、プリペイド残高からの遊技玉の貸出あるいは再プレー貸出が行われる場合に払出制御基板17へ送信され、払出制御基板17は、それを受けて遊技玉数を加算更新する。減算要求コマンドは、後述するように、持玉の分割譲渡(玉共有処理)あるいはワゴンサービスが行われた場合に払出制御基板17へ送信され、それを受けた払出制御基板17は、遊技玉数を減算更新する。
遊技許可/禁止要求コマンドは、払出制御基板17に対して遊技の許可をする旨を要求するコマンドあるいは遊技の禁止を要求する旨のコマンドである。加算要求玉数とは、前述した加算要求コマンドにより遊技玉数に加算する玉数を指定するコマンドである。減算要求玉数とは、前述した減算要求コマンドにより遊技玉数から減算する玉数を指定するコマンドである。
払出制御基板17から遊技機通信部325へ、遊技玉数、加算玉数、減算玉数、始動口入賞情報、図柄確定回数、大当り情報、エラー情報の各種レスポンスが送信される。遊技玉数とは、主制御基板16から払出制御基板17へ送信されてきた入賞検出信号、始動口入賞情報、アウト玉検出信号、ファール玉検出信号の各種信号にもとづいて払出制御基板17が算出した現時点の遊技玉の合計数のことである。加算玉数とは、主制御基板16から払出制御基板17へ入力された入賞検出信号、始動口入賞情報、ファール玉検出信号にもとづいて遊技玉数に対して加算されるその加算玉数のことである。減算玉数とは、後述する遊技玉制御部34から払出制御基板17へ送信されてくる発射検出信号にもとづいて遊技玉数から減算されるその減算玉数のことである。始動口入賞情報、図柄確定回数、大当り情報、エラー情報の各レスポンスは、前述した主制御基板16から払出制御基板17へ送信されてきたそれらの情報を指定するレスポンスである。
遊技玉制御部の発射部38には、発射モータ18、タッチリング35、単発発射スイッチ36および発射モータ原点センサ37が設けられている。タッチリング35は、遊技者が打球操作ハンドル25に触れていることを検出してその信号(タッチリング入力信号)を出力するためのものである。発射制御基板31はこのタッチリング入力信号が入力されているときに発射モータ励磁出力を発し、発射モータ18を駆動させる。単発発射スイッチ36は、遊技者が遊技玉を遊技領域27へ1つずつ打込むための操作(単発発射操作)を行うためのものであり、単発発射操作が行われたときには単発発射スイッチ36から単発発射スイッチ信号が出力される。発射モータ原点センサ37は、発射モータ18の原点位置を検出してその検出信号を出力するものであり、発射モータ18が1回転する毎にその原点が検出されて信号が出力される。
この発射部38から発射制御基板31へ、タッチリングの信号と単発発射スイッチの検出信号とが入力される。また、発射部38から払出制御基板17へ、遊技玉が発射されたことを示す発射検出信号と発射モータ原点センサの検出信号とが入力される。発射検出信号を受けた払出制御基板17は、発射玉数1個の検出に対して、減算玉数と遊技中玉数とを1加算更新するとともに遊技玉数を1減算更新する。
払出制御基板17から発射制御基板31へ、発射制御信号と発射許可信号とが出力される。それを受けた発射制御基板31は、発射モータ18を励磁するための信号を出力する。これにより、遊技玉が遊技領域27へ弾発発射される状態となる。
遊技玉制御部34に設けられている揚送部39には、図2にもとづいて説明したように、揚送モータ40、玉上げスイッチ(上)41a、玉上げスイッチ(下)41bが設けられている。さらに、この揚送部39には、遊技玉過不足検出スイッチ1(42a)と遊技玉過不足検出スイッチ2(42b)とが設けられている。この遊技玉過不足検出スイッチ1,2は、パチンコ機2に封入されている遊技玉の合計数(例えば、50個)に過不足があるか否かを検出するためのスイッチである。
払出制御基板17から揚送部39へ揚送モータ40を励磁するための揚送モータ励磁出力信号が送信される。一方、揚送部39から払出制御基板17へ、玉上げスイッチ(上)41a、玉上げスイッチ(下)41bの検出信号にもとづいた揚送検出(通過/満タン)の信号が送信されるとともに、遊技玉過不足検出スイッチ1(42a)、遊技玉過不足検出スイッチ2(42b)の検出信号としての補給50個検出信号が入力される。
演出部50には、表示用演出制御基板53と、表示器用電源基板51と、表示器用電源中継基板52と、表示器54と、表示器用ROM基板55と、チャンスボタン56と、ジョグダイヤル57とが設けられている。表示器用演出制御基板53は、CPU、RAM、VDPとを含んでいる。そして、表示器用ROM基板55に搭載されているROMに対して、データ読込信号を入力することにより画像データを読出して表示器54へ表示データを送信し、表示器54に表示画面を表示させる制御を行う。また、チャンスボタン56のボタン入力信号とジョグダイヤル57のダイヤル入力信号とが表示器用演出制御基板53へ入力され、表示器用演出制御基板53が、チャンスボタン入力信号とジョグダイヤル入力信号とを表示器54へ出力して、ジョグダイヤル57の操作およびチャンスボタン56の操作を反映した表示画面を表示器54に表示させる。
表示器用演出制御基板53には、表示器用電源基板51からの所定電圧の電力が表示器用電源中継基板52を介して供給される。
払出制御基板17から表示器用演出制御基板53へ、表示器制御コマンドが送信される。この表示器用制御コマンドは、遊技機情報コマンドとカードユニット操作コマンドとテストコマンドとを含んでいる。遊技機情報コマンドとは、大当り発生回数や確変回数などの当該パチンコ機2による遊技状態を示すコマンドであり、カードユニット操作コマンドとは、カードユニット3を遊技者が操作したことによるコマンドである。またテストコマンドとは、演出部50の演出表示動作をテストするためのコマンドである。
払出制御基板17から表示器用演出制御基板53へのコマンドは、前回のコマンドの送信後300ms経過毎に次のコマンドが送信される。そして、表示器用演出制御基板53は、コマンドの受信後300msを超える一定時間経過したにもかかわらず次のコマンドを受信しない場合に回線断を検知し、タイムオーバ検知処理(エラー処理)を行う。具体的には、前回のコマンドの受信から300msを超えたにもかかわらず次のコマンドが送信されてこない場合にはエラーカウントを+1し、そのエラーカウントが連続10回カウントしたときに、表示器用演出制御基板53はタイムオーバを検知して通信状態を初期化し、表示器54に呼出ランプの点灯とエラーアニメーションとを表示させる制御を行う。
次に、図5を参照して、CU側とP台側とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を説明する。
本実施の形態においては、CU側においてP台側の遊技玉数の変動を算出して現在の遊技玉数を管理している。P台側においても現在の遊技玉数の算出・記憶を行っているが、その遊技玉数はP台側において遊技玉数が0となったときにP台自ら打球発射を迅速に停止させる制御を行うためだけに用いられる副次的なものである。遊技玉数の主たる管理をCU側において行っているために、P台側に遊技玉数の厳重に管理するための機能を設ける必要がなく、その分P台のコストを極力抑えることができる。
特に、CUに比べてP台は遊技場における入替えサイクルが短く早期に入替えが行われる。その関係上、P台側における遊技玉数に関する主管理機能をCU側に持たせてP台側のコストを抑えることにより、封入式遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
図5では、CU側の制御部323に設けられているRAMの記憶データと、P台側の払出制御基板17に搭載されているRAMの記憶データとを示している。まず、P台(パチンコ機2)とCU(カードユニット3)とが遊技場に設置されて初めて電気的に接続された状態で電源を立上げたときに、P台側の払出制御基板17は、主制御基板16からメインチップID(主制御基板16が搭載する遊技制御用マイクロコンピュータを識別するためのID)を送信してもらい、そのメインチップIDをCU側に送信するとともに、払出制御基板17自身が記憶している払出チップID(払出制御基板17が搭載する払出制御用マイクロコンピュータを識別するためのID)をCU側へ送信する。
CU側では、それら送信されてきたメインチップIDと払出チップIDとを記憶する。次に、接続時刻すなわちCU側とP台側とが接続されて通信が開始された時刻のデータがCU側からP台側へ送信され、P台側ではその送信されてきた接続時刻を記憶する。
この状態で、メインチップID、払出チップIDおよびCU側で識別された接続時刻の3つの情報がCU側とP台側とに記憶されることとなる。それ以降の電源投入時においては、P台側からCU側へそれら3つの情報、すなわち、メインチップIDと払出チップIDと前回の接続時刻データとが送信される。
CU側では、それら送信されてきたデータと既に記憶しているデータとを照合し、前回と同じP台が接続されているか否かを判別する。なお、接続時刻のデータは、電源が立上げられる度にCU側とP台側との通信が開始された新たな接続時刻データがCU側からP台側へ送信されてその新たな接続時刻データをP台側において記憶することとなる。
また、CU側とP台側とにおいて動作指示および動作応答の送信が行われる毎にシーケンスナンバー(SQN)が「1」ずつ加算更新され、そのシーケンスナンバーがCU側とP台側とにおいて記憶される。このSQNとは、CUとP台との間でのデータの送受信が行われる毎に番号が更新されて通信が適正に行われているか否かを確認するための通信番号のことであり、最終SQNとは、その更新される通信番号の最後に更新された番号のことである。
本実施の形態におけるCUとP台とにおけるSQNのバックアップの具体的態様を説明する。CUは、動作指示でP台へ送信したSQNをバックアップ記憶し、次にP台からのSQNを受信すると、バックアップ記憶しているSQNをその受信したSQNに書換えて記憶する。そして、次の動作指示を送信するときに、バックアップ記憶しているSQNを1加算更新してP台へ送信し、その送信済みのSQNをバックアップ記憶する。CUではこのような処理を繰返す。
P台でも同様に、動作指示でCUから受信したSQNをバックアップ記憶し、次にP台からCUへ動作応答を送信するときに、バックアップ記憶しているSQNを1加算更新して送信し、その送信済みのSQNをバックアップ記憶する。そして、次の動作応答を受信したときに、バックアップ記憶しているSQNをその受信したSQNに書換えて記憶する。P台ではこのような処理を繰返す。
そして、後述する図57、図64〜図81のように、通信途中で通信断が発生したときには、通信の再接続までの間SQNがバックアップ記憶されるのであるが、P台側では、通信断の発生時期にかかわらず常に動作応答を送信した状態となっているため(図57、図64〜図81参照)、通信の再接続までの間バックアップ記憶しているSQNは常に最後に送信したSQNとなっている。一方、CU側では、通信断の発生時期に応じて動作指示を送信した状態または動作指示を受信した状態となっているため(図57、図64〜図81参照)、通信の再接続までの間バックアップ記憶しているSQNは最後に送信したものまたは最後に受信したもののいずれかとなる。
例えば、CU側からP台側に対して、ある動作指示を送信するとともにそのときのシーケンスナンバーnを送信し、P台側ではその送信されてきたシーケンスナンバーnを記憶する。そして、動作応答をP台側からCU側へ返信するときにその記憶しているシーケンスナンバーnに1加算したもの(n+1)も合わせて送信する。CU側では返信されてきたシーケンスナンバーn+1が既に記憶していたシーケンスナンバーnより1加算されているためにデータの交信が正常に行われたと判断し、次に動作指示を送るときにはシーケンスナンバーを+1してn+2のシーケンスナンバーをP台側へ送る。
次に、P台側からCU側へ現在玉関連情報(カウント中の玉関連情報)を送信する。この現在玉関連情報は、RAMの現在玉関連情報記憶領域に記憶されている。具体的には、遊技領域27に打込まれた遊技玉が入賞して主制御基板16から加算玉数情報が払出制御基板17へ送信されてきたときに加算玉数カウンタでその加算玉数をカウントしておき、その加算玉数カウンタの値(加算玉数)をP台側からCU側へ送信する。また、遊技玉が遊技領域27内に発射されてその発射玉が発射玉検出スイッチにより検出されればその検出信号にもとづいて減算玉数カウンタが発射玉数を減算玉数としてカウントし、その減算玉数カウンタの値(減算玉数)をP台側からCU側へ送信する。
さらに、始動口1または始動口2に遊技玉が入賞して始動口1入賞信号または始動口2入賞信号が主制御基板16から払出制御基板17へ送信されてきた場合には、払出制御基板17において始動口1入賞数カウンタまたは始動口2入賞数カウンタによりそれら入賞数をカウントし、そのカウント値をP台側からCU側へ送信する。さらに、払出制御基板17では、加算玉数と減算玉数とにもとづいて現時点における遊技玉数を遊技玉数カウンタで計数しており、その遊技玉数カウンタのカウント値をP台側からCU側へ送信する。
P台側においては、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、始動口1入賞カウンタ、始動口2入賞カウンタ、および遊技玉数カウンタの値をCU側へ送信する毎に、それらカウント値を前回玉関連情報記憶領域にバックアップデータとして記憶(書換え)した後、現在玉関連情報としての加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、始動口1入賞数カウンタおよび始動口2入賞数カウンタの値を0クリアする。なお、本実施の形態において「クリア」とは「初期化」と同じ意味である。
その結果、前回玉関連情報(直前に送信した現在玉関連情報)の記憶エリアに、直前にCU側に送信した現在玉関連情報である、加算玉数、減算玉数、始動口1入賞数、および始動口2入賞数のデータがバックアップデータとして記憶される。このバックアップデータは、P台側からCU側へ現在玉関連情報が送信されなかった場合に、次の送信に際して今回の各カウンタの値ばかりでなくその送信されなかった前回の各カウンタの値をも送信できるようにするためのものである。
CU側においては、RAM内の累計データ記憶領域に、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)、始動口1総入賞数(始動口1回数累計)、始動口2総入賞数(始動口2回数累計)、遊技玉数を記憶している。
P台側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)にもとづいて総加算玉数および遊技玉数を更新する。また、P台側から送信されてきた減算玉数カウンタの値(減算玉数)にもとづいて総減算玉数と遊技玉数とを更新する。さらに、P台から送信されてきた始動口1入賞数カウンタの値にもとづいて始動口1総入賞数を更新するとともに、P台側から送信されてきた始動口2入賞数カウンタの値にもとづいて始動口2総入賞数を更新する。このように、CUは、P台より逐一送信されてくる現在玉関連情報によって遊技玉数を更新することで最新の遊技玉数を管理をすることが可能となる。同様に、CUは、P台より逐一送信されてくる現在玉関連情報によって総加算玉数、総減算玉数、始動口1,2総入賞数を更新することで最新のそれらの情報を管理をすることが可能となる。
なお、「加算玉数」の内訳は、後述する遊技玉獲得個数情報とバック玉加算情報とである。バック玉とはファール玉のことである。また、「減算玉数」を遊技玉発射個数情報とも言う。
なお、CUは、P台側から加算玉数カウンタおよび減算玉数カウンタの値に加えて遊技玉数カウンタのカウント値(遊技玉数または遊技玉トータル個数情報とも言う)も受信しているが、自ら記憶している遊技玉数は加算玉数カウンタおよび減算玉数カウンタの値にもとづいて更新し、P台側から送られる遊技玉数カウンタのカウント値は利用しない。このため、仮に、P台側から送られてきた遊技玉数とCU側で管理している遊技玉数とが一致しない場合でも、CU側の遊技玉数がP台側から送られてきた遊技玉数で更新されてしまうことはない。
さらに、CUは、P台側から送信されてきた遊技玉数カウンタの値とCU側において更新されている現在の遊技玉数とを照合して一致するか否かの整合性の判定を行う。
一致するとの判定(一致確認)が行われたことを条件として、CUはP台との間で通常の(正常時の)動作要求(コマンド)の送信および通常の(正常時の)動作応答(レスポンス)の受信を継続する。一方、一致しないとの判定が行われたときには、CUは、エラー状態に移行する制御を行う。
エラー状態に移行する制御として、CUは、リカバリ処理を行って通信開始要求のコマンドをP台へ送信し、そのコマンドに含まれているデータ補正要求のBit2のデータによりP台の遊技玉数(遊技玉トータル個数情報)をCU側における補正後の遊技玉数(遊技玉トータル個数情報)に補正する処理を行う。なお、補正する処理としては、CU側で管理している遊技玉数に補正するのであるが、それに代えて、CU側で管理している遊技玉数と、P台側で記憶している遊技玉数との平均値に補正してもよい。
また、このような補正処理に代えて、例えば、表示器312によりエラー報知を行ったり、あるいは、ホール用管理コンピュータ1にエラーが発生した旨のエラー通知信号を送信し(この場合、ホール用管理コンピュータ1によるエラー報知が行われるようにしてもよい)、係員による人為的な対応を促す所定の報知を行うようにしてもよい。
このように、CUは、P台側から送信されてくる各種カウンタの値を受信し、現時点における遊技玉数を特には加減算玉数カウンタの値にもとづいて算出して管理するという遊技玉数の主管理機能を有している。このため、P台には主管理機能を設ける必要がない。その分、遊技機の製造コストを低減できる。なお、本実施の形態では、遊技玉数が0になったときに即座に遊技を禁止できるようにするなどの目的のために、P台側にも遊技玉数を記憶させている。しかしながら、P台側に遊技玉数を記憶するための遊技玉数カウンタを設けないようにしてもよい。
CUは、算出された現時点における遊技玉数とP台側から送信されてきた遊技玉数カウンタの値とを照合して一致するか否かの判定を行う遊技玉数一致判定処理を行う機能と、一致しないときにエラー状態に移行する制御(不一致時エラー制御)を行う機能とを有する。
このように、本実施の形態では、P台側にも遊技玉数を記憶させているが、その遊技玉数がCU側で管理記憶している遊技玉数と整合するか否かの判定を行えるようにしている(CU側機能)。そのため、仮に不正行為その他の事情で遊技機側で記憶している遊技玉数がCU側で管理記憶している遊技玉数と一致しない状況が発生しても、その旨をチェックできる。なお、ここでは、CU側にその判定機能を設けたが、例えば、CUと接続されるホール用管理コンピュータ1によって、CU側で記憶している遊技玉数とP台側で記憶している遊技玉数とを受信し、両者が整合しているか否かの判定を行うものとしてもよい。
図5に示すように、CUは、持玉(貯玉)を記憶する記憶領域と、受け付けた(挿入された)カードのカード残高を記憶する記憶領域とをさらに有する。CUの制御部323(図4参照)は、持玉の使用を要求する入力(例えば、CUに設けられた再プレーボタン(再プレーボタン)319(図4参照)の押圧入力)に応じて持玉を記憶する記憶領域から所定数の持玉を減算する。また、CUの制御部323(図4参照)は、カード残高の使用を要求する入力(例えば、貸出しボタン321の押圧入力)に応じてカード残高を記憶する記憶領域から所定値を減算する。
また、このような遊技者所有の遊技用価値(例えば、プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)から価値を引落として遊技に使用する操作を遊技者が行った場合に、その引落とし分の玉数を遊技玉数カウンタに加算するための加算要求玉数がCU側からP台側へ送信される。P台側では、それを受けて、遊技玉数カウンタを加算更新する。
一方、遊技者所有の遊技用価値を引落としてドリンクなどに交換するといういわゆるワゴンサービスのオーダなどを行う操作が実行されたときに、その遊技者所有の遊技用価値の減算要求玉数がCU側からP台側へ送信される。P台側では、それを受けて、遊技玉数カウンタを減算更新する。
次に、図6を参照して、カードユニットとパチンコ機との間で行われるコマンドおよびレスポンスの概略を説明する。
図6には、送信方向および送信されるデータがコマンドかレスポンスかの別と送信情報の名称とその概略が示されている。まずCUからP台に対してリカバリ要求という名称のコマンドが送信される。このリカバリ要求のコマンドは、P台に対してリカバリ情報の送信を要求するものである。また、P台からCUに対してリカバリ応答のレスポンスが送信される。このリカバリ応答のレスポンスは、CUに対してP台で保持しているリカバリ情報を送信するものである。
また、CUからP台に対して通知開始要求のコマンドが送信される。この通知開始要求のコマンドは、P台に対してリカバリ情報のクリア、接続ID(通信開始時刻)のバックアップを要求するものである。また、P台からCUに対して通信開始応答のレスポンスが送信される。この通信開始応答のレスポンスは、CUに対してリカバリ情報のクリア、接続ID(通信開始時刻)のバックアップの終了を通知するものである。
また、CUからP台に対して動作指示のコマンドが送信される。動作指示のコマンドは、P台に対して各種(遊技動作)を指示し、遊技玉などの遊技台情報(加減算データなど)の送信を要求するものである。CUはこのコマンドを使用して、遊技台の状態を定期的に確認する。また、P台からCUに対して動作応答のレスポンスが送信される。この動作応答のレスポンスは、CUに対して遊技動作指示の実行結果および遊技玉などの遊技台情報(加減算データなど)を通知するものである。
また、CUからP台に対して通信切断要求のコマンドが送信される。通信切断要求のコマンドは、P台に対して通信コネクションの切断を要求するものである。また、P台からCUに対して通信切断応答のレスポンスが送信される。この通信切断応答のレスポンスは、CUに対して通信切断要求コマンドを受信したことを通知するものである。
また、CUからP台に対してカード挿入要求のコマンドが送信される。カード挿入要求のコマンドは、P台に対してカード挿入(ビジターカードや会員カードの挿入)を通知するものである。また、P台からCUに対してカード挿入応答のレスポンスが送信される。このカード挿入応答のレスポンスは、CUに対してカード挿入を応答するものである。
また、CUからP台に対してカード返却要求のコマンドが送信される。カード返却要求のコマンドは、P台に対してカード返却(ビジターカードや会員カードの返却)を通知するものである。また、P台からCUに対してカード返却応答のレスポンスが送信される。このカード返却応答のレスポンスは、CUに対してカード返却を応答するものである。
また、CUからP台に対してモード変更要求のコマンドが送信される。モード変更要求のコマンドは、P台に対してモード変更(後述する稼働モードや試打モード、メンテナンスモード、テストモードへの変更)を要求するものである。また、P台からCUに対してモード変更応答のレスポンスが送信される。このモード変更応答のレスポンスは、CUに対してモード変更結果を応答するものである。
次に、図7〜図32にもとづいて、図6に示したコマンド/レスポンスの内容を詳細に説明する。
まず、図7を参照し、CUからP台に送信されるリカバリ要求のコマンドは、P台に対してリカバリ情報の送信を要求するものである。図7に示すように、リカバリ要求のコマンドは、1バイトのコマンドコードと、1バイトのコマンドサイズと、16バイトのメッセージ認証コード(MAC:Message Authentication Code )とを含むコマンド長18バイトのコマンドである。図7に示すように、リカバリ要求のコマンドのコマンドコードは、0x03である。また、リカバリ要求のコマンドは、リカバリ情報の送信を要求するだけのものであるため、具体的データを含んでおらず、コマンドサイズは0バイトである。
なお、図7において、形式欄はコマンド/レスポンス中のデータのデータ形式を示しており、BINは2進数データを示し、BCDは10進数データを示し、HEXは16進数データを示している。また、この実施の形態では、各コマンドおよび各レスポンスは暗号化されて送受信されるのであるが、暗号欄はコマンド/レスポンス中の暗号化対象のデータを示しており、○印が暗号化対象であることを示している。なお、このことは、図8以降に示される各コマンドおよび各レスポンスについても同様である。
また、この実施の形態では、図7〜図32において、コマンドとレスポンスとを特に区別することなく、コマンドやレスポンスの名称を単にコマンド名、コマンドやレスポンスのサイズをコマンド長、通信方向をコマンド方向などと表現している。
図8および図9に示すP台からCUに送信されるリカバリ応答のレスポンスは、CUに対してP台で保持しているリカバリ情報を送信するものである。図8および図9に示すように、リカバリ応答のレスポンスは、1バイトのコマンドコードと、1バイトのコマンドサイズと、各具体的データの情報と、16バイトのメッセージ認証コード(MAC)とを含むコマンド長68バイトのコマンドである。図8に示すように、リカバリ応答のレスポンスのコマンドコードは、0x13であり、具体的データのコマンドサイズは50バイトである。
このリカバリ応答の具体的データとしては、図8および図9に示すように、6バイトの接続時刻と、1バイトの最終シーケンスナンバーと、8バイトのC−ID(ビジターカードや会員カードのID)と、前回玉関連情報と、現在玉関連情報とがある。
接続時刻とは、P台でバックアップしていた接続時刻のことである。また、最終シーケンスナンバーとは、P台でバックアップしていたシーケンスナンバーであって、P台が最後にCUに対して送信したシーケンスナンバーのことである。また、C−IDとは、P台でバックアップしていたC−IDのことである。
また、図8に示すように、前回玉関連情報には、2バイトの遊技玉獲得個数情報と、1バイトのバック玉加算情報と、1バイトの遊技玉発射個数情報と、1バイトのアウト玉通過情報と、1バイトの図柄確定回数1情報と、1バイトの図柄確定回数2情報と、1バイトの始動口1情報と、1バイトの始動口2情報と、1バイトの始動口3情報と、1バイトの大入賞口1情報と、1バイトの大入賞口2情報と、1バイトの入賞口1情報と、1バイトの入賞口2情報と、1バイトの入賞口3情報と、1バイトの入賞口4情報とが含まれる。
遊技玉獲得個数情報とは、CUに対して前回送信したレスポンスで通知した遊技玉獲得個数情報(入賞によって獲得した遊技玉の個数)である。また、バック玉加算情報とは、CUに対して前回送信したレスポンスで通知したバック玉加算情報(ファール玉の加算数)である。また、遊技玉発射個数情報とは、CUに対して前回送信したレスポンスで通知した遊技玉発射個数情報(発射した遊技玉の個数)である。また、アウト玉通過情報とは、CUに対して前回送信したレスポンスで通知したアウト玉通過情報(アウト口145を通過した遊技玉)である。
また、図柄確定回数1情報とは、CUに対して前回送信したレスポンスで通知した図柄確定回数1(変動表示装置(1)で図柄の確定表示が行われた回数)である。また、図柄確定回数2情報とは、CUに対して前回送信したレスポンスで通知した図柄確定回数2(変動表示装置(2)で図柄の確定表示が行われた回数)である。なお、変動表示装置が1つのみ設けられた遊技機では、例えば、図柄確定回数1情報のみ用いるようにし、図柄確定回数2情報には常に0データを格納するようにすればよい。
また、始動口1情報とは、CUに対して前回送信したレスポンスで通知した始動口1回数(始動口1に入賞した回数)である。また、始動口2情報とは、CUに対して前回送信したレスポンスで通知した始動口2回数(始動口2に入賞した回数)である。また、始動口3情報とは、CUに対して前回送信したレスポンスで通知した始動口3回数(始動口(3)に入賞した回数)である。なお、この実施の形態では、始動口1および始動口2の2つの始動口のみが設けられているので、始動口1情報および始動口2情報のみが用いられ、始動口3情報には常に0データが格納される。なお、始動口を3つ備えるように遊技機を構成する場合には、始動口1情報〜始動口3情報の全てを用いるようにすればよい。また、始動口が1つのみ設けられた遊技機では、例えば、始動口1情報のみ用いるようにし、始動口1情報および始動口2情報には常に0データを格納するようにすればよい。
また、大入賞口1情報とは、CUに対して前回送信したレスポンスで通知した大入賞口1回数(大入賞口1に入賞した回数)である。また、大入賞口2情報とは、CUに対して前回送信したレスポンスで通知した大入賞口2回数(大入賞口2に入賞した回数)である。なお、大入賞口が1つのみ設けられた遊技機では、例えば、大入賞口1情報のみ用いるようにし、大入賞口2情報には常に0データを格納するようにすればよい。
また、入賞口1情報とは、CUに対して前回送信したレスポンスで通知した入賞口1回数(普通入賞口1に入賞した回数)である。また、入賞口2情報とは、CUに対して前回送信したレスポンスで通知した入賞口2回数(普通入賞口2に入賞した回数)である。また、入賞口3情報とは、CUに対して前回送信したレスポンスで通知した入賞口3回数(普通入賞口3に入賞した回数)である。また、入賞口4情報とは、CUに対して前回送信したレスポンスで通知した入賞口4回数(普通入賞口4に入賞した回数)である。なお、この実施の形態では、4つの普通入賞口が設けられている場合を示しているが、普通入賞口が1〜3個のみ設けられている遊技機や普通入賞口が設けられていない遊技機では、普通入賞口の個数に応じて不要となる入賞口1〜4情報に関して常に0データを格納するようにすればよい。
また、図9に示すように、現在玉関連情報には、3バイトの遊技玉トータル個数情報と、2バイトの遊技玉獲得個数情報と、1バイトのバック玉加算情報と、1バイトの遊技玉発射個数情報と、1バイトのアウト玉通過情報と、1バイトの図柄確定回数1情報と、1バイトの図柄確定回数2情報と、1バイトの始動口1情報と、1バイトの始動口2情報と、1バイトの始動口3情報と、1バイトの大入賞口1情報と、1バイトの大入賞口2情報と、1バイトの入賞口1情報と、1バイトの入賞口2情報と、1バイトの入賞口3情報と、1バイトの入賞口4情報とが含まれる。
遊技玉トータル個数情報とは、現在P台で保持している遊技玉数である。また、遊技玉獲得個数情報とは、現在P台で保持している遊技玉獲得個数情報(遊技で獲得した遊技玉の個数)である。また、バック玉加算情報とは、現在P台で保持しているバック玉加算情報(ファール玉の加算数)である。また、遊技玉発射個数情報とは、現在P台で保持している遊技玉発射個数情報(発射した遊技玉の個数)である。また、アウト玉通過情報とは、現在P台で保持しているアウト玉通過情報(アウト口145を通過した遊技玉)である。
また、図柄確定回数1情報とは、現在P台で保持している図柄確定回数1(変動表示装置(1)で図柄の確定表示が行われた回数)である。また、図柄確定回数2情報とは、現在P台で保持している図柄確定回数2(変動表示装置(2)で図柄の確定表示が行われた回数)である。なお、変動表示装置が1つのみ設けられた遊技機では、例えば、図柄確定回数1情報のみ用いるようにし、図柄確定回数2情報には常に0データを格納するようにすればよい。
また、始動口1情報とは、現在P台で保持している始動口1回数(始動口1に入賞した回数)である。また、始動口2情報とは、現在P台で保持している始動口2回数(始動口2に入賞した回数)である。また、始動口3情報とは、現在P台で保持している始動口3回数(始動口(3)に入賞した回数)である。なお、この実施の形態では、始動口1および始動口2の2つの始動口のみが設けられているので、始動口1情報および始動口2情報のみが用いられ、始動口3情報には常に0データが格納される。なお、始動口を3つ備えるように遊技機を構成する場合には、始動口1情報〜始動口3情報の全てを用いるようにすればよい。また、始動口が1つのみ設けられた遊技機では、例えば、始動口1情報のみ用いるようにし、始動口1情報および始動口2情報には常に0データを格納するようにすればよい。
また、大入賞口1情報とは、現在P台で保持している大入賞口1回数(大入賞口1に入賞した回数)である。また、大入賞口2情報とは、現在P台で保持している大入賞口2回数(大入賞口2に入賞した回数)である。なお、大入賞口が1つのみ設けられた遊技機では、例えば、大入賞口1情報のみ用いるようにし、大入賞口2情報には常に0データを格納するようにすればよい。
また、入賞口1情報とは、現在P台で保持している入賞口1回数(普通入賞口1に入賞した回数)である。また、入賞口2情報とは、現在P台で保持している入賞口2回数(普通入賞口2に入賞した回数)である。また、入賞口3情報とは、現在P台で保持している入賞口3回数(普通入賞口3に入賞した回数)である。また、入賞口4情報とは、現在P台で保持している入賞口4回数(普通入賞口4に入賞した回数)である。なお、この実施の形態では、4つの普通入賞口が設けられている場合を示しているが、普通入賞口が1〜3個のみ設けられている遊技機や普通入賞口が設けられていない遊技機では、普通入賞口の個数に応じて不要となる入賞口1〜4情報に関して常に0データを格納するようにすればよい。
なお、上記に示した各具体的データ(接続時刻、最終シーケンスナンバー、C−ID、前回玉関連情報の各データ、現在玉関連情報の各データ)は、P台でバックアップの対象となるデータである。ただし、工場出荷時やバックアップデータが不定の場合には、全て0値がセットされる。
ここで、CUが行うリカバリ処理について説明する。図10は、CUが行うリカバリ処理を説明するための説明図である。CUは、P台との通信が再開(再接続)されるときに、後述するように、チップID認証シーケンスによってP台のチップID(メインチップID、払出チップID)を取得するとともに、リカバリ応答のレスポンスを受信して通信開始時刻(リカバリ応答中の接続時刻)を取得する。そして、CUは、取得したチップIDと通信開始時刻とを用いて、P台が前回接続していた相手と同じであるか否かを判断する。この場合、CUは、チップID認証シーケンスにおいて、取得したチップIDとCU自身がバックアップしているチップIDとが一致するか否かを判断する。また、CUは、リカバリ応答のレスポンスを受信して、取得した通信開始時刻とCU自身がバックアップしている通信開始時刻とが一致するか否かを判断する。そして、図10(a)に示すように、CUは、チップIDが一致するとともに通信開始時刻が一致する場合には、前回と同じP台が接続されていると判断する。また、CUは、少なくともチップIDまたは通信開始時刻のいずれかが不一致であれば、前回と異なるP台が接続されていると判断する。
次いで、CUは、図10(a)に示した通信相手の一致判断の結果と、リカバリ応答中のシーケンスナンバーとを用いて、遊技玉数のリカバリ処理を実行する。この場合、図10(b)に示すように、CUは、通信相手が一致すると判断されているとともに、P台側で認識しているSQN(リカバリ応答中の最終シーケンスナンバー)がCU自身がバックアップしているSQNよりも1進んでいる場合、CUがバックアップしている遊技玉数に、P台がバックアップしている前回の加算玉数および現在の加算玉数を加算し、P台がバックアップしている前回の減算玉数および現在の減算玉数を減算して、補正後の遊技玉数とする。また、CUは、通信相手が一致すると判断されているが、P台側で認識しているSQNがCU自身がバックアップしているSQNよりも1進んでいる場合でなければ、CUがバックアップしている遊技玉数に、P台がバックアップしている現在の加算玉数を加算し、P台がバックアップしている現在の減算玉数を減算して、補正後の遊技玉数とする。また、CUは、通信相手が不一致であると判断されている場合には、CUがバックアップしている遊技玉数をそのまま補正後の遊技玉数とする。
なお、加算玉数とは、リカバリ応答中の遊技玉獲得個数情報にバック玉加算情報を加算した情報である。また、減算玉数とは、リカバリ応答中の遊技玉発射個数情報である。
なお、前回の通信が切断される際に、P台が送信したデータをCUが受信できていなかった場合には、P台が保持しているシーケンスナンバーの方が1つ進むことになる。この場合、図10(b)に示すように、CUは、受信できなかったデータ(前回の加算玉数、前回の減算玉数)も用いて遊技玉数のリカバリを行う。
また、通信相手が不一致である場合、CUは、自動で遊技玉の補正を行わない。なお、P台は、CU未接続時に未送信データを表示しているため、未送信データがある場合、遊技店員によりPOS端末などを用いてカードの遊技玉数を手補正してもらうものとする。
次いで、CUは、図10(a)に示した通信相手の一致判断の結果と、リカバリ応答中のシーケンスナンバーとを用いて、アウト玉通過情報、図柄確定回数1情報、図柄確定回数2情報、始動口1情報、始動口2情報、始動口3情報、大入賞口1情報、大入賞口2情報、入賞口1情報、入賞口2情報、入賞口3情報および入賞口4情報のリカバリ処理をそれぞれ実行する。なお、以下、これらアウト玉通過情報、図柄確定回数1情報、図柄確定回数2情報、始動口1情報、始動口2情報、始動口3情報、大入賞口1情報、大入賞口2情報、入賞口1情報、入賞口2情報、入賞口3情報および入賞口4情報のことを、遊技履歴玉数とも総称する。
図10(c)に示すように、CUは、通信相手が一致すると判断されているとともに、P台側で認識しているSQN(リカバリ応答中の最終シーケンスナンバー)がCU自身がバックアップしているSQNよりも1進んでいる場合、CUがバックアップしている遊技履歴玉数に、P台がバックアップしている前回の遊技履歴玉数および現在の遊技履歴玉数(リカバリ応答中の各遊技履歴玉数)を加算して、補正後の遊技履歴玉数とする。また、CUは、通信相手が一致すると判断されているが、P台側で認識しているSQNがCU自身がバックアップしているSQNよりも1進んでいる場合でなければ、CUがバックアップしている遊技履歴玉数に、P台がバックアップしている現在の遊技履歴玉数(リカバリ応答中の各遊技履歴玉数)を加算して、補正後の遊技履歴玉数とする。また、CUは、通信相手が不一致であると判断されている場合には、CUがバックアップしている遊技履歴玉数をそのまま補正後の遊技履歴玉数とする。
図11に示すCUからP台に送信される通信開始要求のコマンドは、P台に対して遊技玉およびシーケンスナンバーの補正および新規通信ID(通信開始時刻)のバックアップを要求するものである。図11に示すように、通信開始要求のコマンドは、1バイトのコマンドコードと、1バイトのコマンドサイズと、6バイトの接続時刻と、1バイトのデータ補正要求と、1バイトのシーケンスナンバーと、3バイトの遊技玉のデータと、16バイトのメッセージ認証コード(MAC)とを含むコマンド長29バイトのコマンドである。図11に示すように、通信開始要求のコマンドのコマンドコードは、0x05であり、具体的データのコマンドサイズは11バイトである。
この通信開始要求の具体的データとしては、図11の下方に示されているように、接続時刻とデータ補正要求とシーケンスナンバーと遊技玉のデータがある。接続時刻とは、CUとP台との通信が開始されたときの時刻のことであり、CUが保持しており、CUからP台へ送信される。そしてこの接続時刻が通信の接続IDとして使用される。
データ補正要求とは、CUがP台に対してデータの補正を要求するものであり、Bit0〜Bit7の8ビットで構成されている。Bit0は、クリア要求の有無を指定するビットであり、「0」のときにはクリア要求無し、「1」のときにはクリア要求有が指定される。クリア要求有のときには、「遊技玉」「シーケンスナンバー」「加算玉数」「減算玉数」などのP台側で保持しているバックアップデータを0クリアする要求がP台に対してなされる。
Bit1は、シーケンスナンバーの補正要求があるか否かを指定するビットであり、「0」の場合にはシーケンスナンバー補正要求無し、「1」のときにはシーケンスナンバー補正要求有が指定される。
Bit2は、遊技玉補正要求の有無を指定するビットであり、「0」のときには遊技玉補正要求無し、「1」のときには遊技玉補正要求有が指定される。
なお、図33以降のフローチャートでは、要求の有無を指定するBitが、「0」のときには当該要求無と表現され、「1」のときには当該要求有と表現されている。例えば、データ補正要求のBit0が、「1」のときは「クリア要求有」、「0」のときには「クリア要求無」と表現される。また、この実施の形態では、「クリア要求」を「リカバリクリア」、「シーケンスナンバー補正要求」を「SQN補正」、「遊技玉補正要求」を「遊技玉補正」とも表現している。
シーケンスナンバー(SQNとも言う)は、CUで記憶しているシーケンスナンバーのことである。遊技玉のデータとは、CUで記憶している遊技玉数のことである。
CUはこの通信開始要求のコマンド送信時に、接続時刻のバックアップ、および「メインチップID」および「払出チップID」のバックアップを行う。
P台は、この通信開始要求を受信した際には次の処理を行う。
クリア要求ONの場合、「遊技玉」「シーケンスナンバー」「加算玉数」「減算玉数」などのP台側で保持しているバックアップデータを0クリアする。
シーケンスナンバー補正要求ONの場合、通知されたシーケンスナンバーにP台で保持しているシーケンスナンバーを上書きする。
遊技玉補正要求ONの場合、通知された遊技玉にP台で保持している遊技玉を上書きする。
接続時刻のバックアップを行う。
なお、上記P台で行われる各処理は、上から順に実行される。
図12に示すP台からCUに送信される通信開始応答のレスポンスは、CUに対して、データ補正、および通信ID(通信開始時刻)のバックアップが終了したことを通知するものである。図12に示すように、通信開始応答のレスポンスは、1バイトのコマンドコードと、1バイトのコマンドサイズと、16バイトのメッセージ認証コード(MAC)とを含むコマンド長18バイトのコマンドである。図12に示すように、通信開始応答のレスポンスのコマンドコードは、0x15である。また、通信開始応答のレスポンスは、バックアップ終了を通知するだけのものであるため、具体的データを含んでおらず、コマンドサイズは0バイトである。
図13に示すCUからP台へ送信される動作指示のコマンドは、P台に対して「遊技玉の加算」、「遊技玉の減算」、「遊技許可/禁止」、「遊技玉およびシーケンスナンバーのクリア」動作を指示するとともに、各種遊技台情報の送信を要求するものである。CUはこのコマンドを使用して、P台の状態を定期的に確認する。図13に示すように、動作指示のコマンドは、1バイトのコマンドコードと、1バイトのコマンドサイズと、1バイトの動作要求と、2バイトのCU状態と、3バイトの加算・減算要求玉数と、2バイトのカード残高と、1バイトのCUエラー状態と、16バイトのメッセージ認証コード(MAC)とを含むコマンド長28バイトのコマンドである。図13に示すように、動作指示のコマンドのコマンドコードは、0x06であり、具体的データのコマンドサイズは10バイトである。また、この動作指示のコマンドの具体的データとしては、図13に示すように、動作要求と、CU状態と、加算・減算要求玉数と、カード残高と、CUエラー状態とが含まれる。
動作指示のコマンド中の動作要求としてBit0〜Bit6の7ビットのデータがCUからP台へ送信される。Bit0について、「1」のときに遊技玉数加算要求有が指示され「0」のときに遊技玉数加算要求無が指示される。Bit1について、「1」のときに遊技玉数減算要求有が指示され「0」のときに遊技玉数減算要求無が指示される。Bit2について、「1」のときに遊技許可要求有が指示され「0」のときに遊技許可要求無が指示される。
Bit3について、「1」のときに遊技禁止要求有が指示され「0」のときに遊技禁止要求無が指示される。Bit4について、「1」のときに遊技玉数およびシーケンスナンバーのクリア要求有が指示され、「0」のときに遊技玉数およびシーケンスナンバーのクリア要求無が指示される。
Bit5はガラス扉開要求に用いられ、Bit6はセル(前枠)開要求に用いられる。
なお、この実施の形態では、「遊技玉数加算要求」を単に「加算」とも言い、「遊技玉数減算要求」を単に「減算」とも言い、「遊技禁止要求」を単に「禁止要求」とも言い、「遊技玉数およびシーケンスナンバーのクリア要求」を単に「クリア要求」とも言い、「ガラス扉開要求」を単に「ガラス開要求」とも言う。
このBit0〜Bit6のうちの複数のビットが「1」となっている場合には、P台はBit0から順に実行する。
動作指示のコマンド中のCU状態としてBit0〜Bit9の10ビットのデータがCUからP台へ送信される。Bit0について「1」のときにカード挿入処理中表示が指示される。Bit1について「1」のときにカード返却処理中表示が指示される。Bit2について「1」のときに入金処理中表示が指示される。Bit3について「1」のときに加算表示中(カード挿入)が指示される。Bit4について「1」のときに加算表示中(プリペイド貸出)が指示される。Bit5について「1」のときに加算表示中(再プレー)が指示される。Bit6について「1」のときに減算表示中(持玉分割)が指示される。Bit7について「1」のときに減算表示中(ワゴンサービス)が指示される。Bit8について「1」のときにクリア表示中が指示される。Bit9について「1」のときに休憩表示中が指示される。
また、加算・減算要求玉数は、遊技玉に加算または減算する値である。具体的には、動作要求中のBit0が「1」である場合には、加算・減算要求玉数は遊技玉に加算する値を示している。また、動作要求中のBit1が「1」である場合には、加算・減算要求玉数は遊技玉に減算する値を示している。
カード残高は、CUに挿入されているカードの残高である。
CUエラー状態は、CUで発生中であるエラーのエラーコードである。なお、CUでエラー未発生である時には、CUエラー状態の各ビットの値は全て0である。
図14は、動作指示のコマンド中の動作要求の各ビットの詳細を示す説明図である。図14に示すように、Bit0の遊技玉数加算要求は、プリペイド消費や貯玉再プレーのタイミングで「1」にセットされCUから送信される。そして、P台は、遊技玉数加算要求を指定する動作指示のコマンドを受信すると、P台で保持している遊技玉数に加算要求玉数(動作指示のコマンド中の加算・減算要求玉数の値)を加算する。また、Bit1の遊技玉数減算要求は、ワゴンサービスや遊技玉共通のタイミングで「1」にセットされCUから送信される。そして、P台は、遊技玉数減算要求を指定する動作指示のコマンドを受信すると、P台で保持している遊技玉数から減算要求玉数(動作指示のコマンド中の加算・減算要求玉数の値)を減算する。
また、Bit2の遊技許可要求は、遊技禁止から遊技許可に切り替えるタイミングで「1」にセットされCUから送信される。そして、P台は、遊技許可要求を指定する動作指示のコマンドを受信すると、P台の遊技を許可する。また、Bit3の遊技禁止要求は、遊技許可から遊技禁止に切り替えるタイミングで「1」にセットされCUから送信される。そして、P台は、遊技禁止要求を指定する動作指示のコマンドを受信すると、P台の遊技を禁止する。
また、Bit4の遊技玉数およびシーケンスナンバーのクリア要求は、カード返却のタイミングで「1」にセットされCUから送信される。そして、P台は、遊技玉数およびシーケンスナンバーのクリア要求を指定する動作指示のコマンドを受信すると、P台で保持している遊技玉およびシーケンスナンバーを0クリアする。
また、Bit5のガラス扉開要求は、ガラス扉を開放するときに「1」にセットされCUから送信される。そして、P台は、ガラス扉開要求を指定する動作指示のコマンドを受信すると、P台のガラス扉を開く。また、Bit6のセル開要求は、セル(前枠)を開放するときに「1」にセットされCUから送信される。そして、P台は、セル開要求を指定する動作指示のコマンドを受信すると、P台のセルを開く。
なお、P台は、CUから動作指示のコマンドで設定された「遊技許可/遊技禁止」、P台で保持している遊技玉の残数、およびP台のエラーの状態などを総合的に判断して遊技玉の発射の可否を判断する。また、P台が「遊技許可/遊技禁止」の設定値を変更するタイミングは次の通りである。すなわち、CUから遊技許可要求を指定する動作指示のコマンドを受信した時、P台は、遊技許可に設定する。また、CUから遊技禁止要求を指定する動作指示のコマンドを受信した時や、通信断を検出した時、P台の電源起動時に、P台は、遊技禁止に設定する。
図15は、動作指示のコマンド中のCU状態の各ビットの詳細を示す説明図である。図15に示すように、Bit0のカード挿入処理中表示が「1」にセットされていれば、CUへカードが挿入されてから残高が確定するまでの状態(上位装置への問い合わせ中状態)であることを示している。また、Bit1のカード返却処理中表示が「1」にセットされていれば、カード返却ボタンが押下されてからカードが返却されるまでの状態であることを示している。また、Bit2の入金処理中表示が「1」にセットされていれば、CUへ現金が入金されてから確定するまでの状態であることを示している。
また、Bit3の加算表示中(カード挿入)が「1」にセットされていれば、CUへカードが挿入されてから遊技玉加算(カード挿入)を表現している状態であることを示している。また、Bit4の加算表示中(プリペイド貸出)が「1」にセットされていれば、CUで遊技玉加算(プリペイド貸出)を表現している状態であることを示している。また、Bit5の加算表示中(再プレー)が「1」にセットされていれば、CUで遊技玉加算(再プレー払出)を表現している状態であることを示している。また、Bit6の減算表示中(持玉分割)が「1」にセットされていれば、CUで遊技玉減算(持玉分割)を表現している状態であることを示している。また、Bit7の減算表示中(ワゴンサービス)が「1」にセットされていれば、CUで遊技玉減算(ワゴンサービス)を表現している状態であることを示している。
また、Bit8のクリア表示中が「1」にセットされていれば、遊技玉およびシーケンスナンバーのクリア要求後、CUでクリアを表現している状態であることを示している。また、Bit9の休憩表示中が「1」にセットされていれば、CUで休憩中を表現している状態であることを示している。
なお、動作指示のコマンド中のCU状態の情報は、P台側で表示制御を行うために設けられているものであり、P台は、これらのCU状態の情報にもとづいて、図15に示す内容を表示する制御を行ってもよいし、行わなくてもよい。
図16は、動作指示のコマンド中のCUエラー状態で示されるエラー内容を示す説明図である。図16に示すように、動作指示のコマンド中のCUエラー状態でコード0xC0がセットされている場合には、CUで持玉異常を検出していることを示す。また、コード0xC1がセットされている場合には、CUでベース異常を検出していることを示す。また、コード0xC2がセットされている場合には、CUで不正入賞を検出していることを示す。
ここで、動作指示のコマンド中などで指定されるシーケンスナンバーについて説明する。この実施の形態において、シーケンスナンバーは、0〜255のデータ範囲の値をとり、最大値の255までカウントアップされると次は値0に戻る。CUは、動作指示のコマンドを送信するごとにシーケンスナンバーを1ずつカウントアップする(ただし、同じコマンドを再送する場合には、カウントアップしない)。また、CUは、動作要求を指定した動作指示のコマンドを送信する時に、シーケンスナンバー、および動作要求の要求内容をバックアップする。
P台は、動作指示のコマンドを受信すると、受信した動作指示のコマンド中のシーケンスナンバーを1インクリメントした値をバックアップし、インクリメント後のシーケンスナンバーを含む動作応答のレスポンスをCUに送信する。また、P台は、受信した動作指示のコマンド中のシーケンスナンバーが、バックアップしているシーケンスナンバーよりも1つ遅れている場合には、動作指示のコマンドの再送と判断する。
再送された動作指示のコマンドを受信した場合には、P台は、次のような処理を行う。まず、P台は、加算や減算の2重実行を防止するため、動作要求中の「Bit0:遊技玉加算要求」や「Bit1:遊技玉減算要求」のビットを参照しない。また、P台は、動作応答のレスポンスをCUに送信する。この場合、P台は、玉関連情報として次のような値をセットして送信する。遊技玉数としては、最新の遊技玉数をセットして送信する。加算玉数としては、前回送信した値に現在の加算玉数を加算した値をセットして送信する。減算玉数としては、前回送信した値に現在の減算玉数を加算した値をセットして送信する。始動口1回数情報としては、前回送信した値に現在の始動口1回数を加算した値をセットして送信する。始動口2回数情報としては、前回送信した値に現在の始動口2回数を加算した値をセットして送信する。
図17は、CU側から見た動作要求の確定タイミング、およびP台によって拒否された時の対応を示す説明図である。図17に示すように、遊技玉加算要求については、動作指示のコマンドを送信したタイミングで確定する。そして、P台によって拒否された場合には、CUは、通信を切断する(具体的には、通信切断要求コマンドを送信する)。また、遊技玉減算要求については、P台によって拒否されることなく動作応答のレスポンスを受信したタイミングで確定する。そして、P台によって拒否された場合には、CUは、減算要求をキャンセルする。また、クリア要求については、P台によって拒否されることなく動作応答のレスポンスを受信したタイミングで確定する。そして、P台によって拒否された場合には、CUは、クリア要求をキャンセルする。
また、遊技許可要求については、P台によって拒否されることなく動作応答のレスポンスを受信したタイミングで確定する。そして、P台によって拒否された場合には、CUは、P台で許可されるまで遊技許可要求を指定する動作指示のコマンドを送信する。また、遊技禁止要求については、P台によって拒否されることなく動作応答のレスポンスを受信したタイミングで確定する。そして、P台によって拒否された場合には、CUは、P台で禁止されるまで遊技禁止要求を指定する動作指示のコマンドを送信する。
また、ガラス開要求については、P台によって拒否されることなく動作応答のレスポンスを受信したタイミングで確定する。そして、P台によって拒否された場合には、CUは、ガラス開要求をキャンセルする。また、セル開要求については、P台によって拒否されることなく動作応答のレスポンスを受信したタイミングで確定する。そして、P台によって拒否された場合には、CUは、セル開要求をキャンセルする。
図18および図19に示すP台からCUに送信される動作応答のレスポンスは、CUに対して指示動作の実行結果および遊技玉数などの遊技台情報を通知するものである。図18および図19に示すように、動作応答のレスポンスは、1バイトのコマンドコードと、1バイトのコマンドサイズと、各具体的データの情報と、16バイトのメッセージ認証コード(MAC)とを含むコマンド長41バイトのコマンドである。図18に示すように、動作応答のレスポンスのコマンドコードは、0x16であり、具体的データのコマンドサイズは24バイトである。
この動作応答の具体的データとしては、図18および図19に示すように、1バイトのシーケンスナンバーと、1バイトの実行結果と、現在玉関連情報と、遊技台情報とがある。
シーケンスナンバーとは、動作指示のコマンドで受信したシーケンスナンバーに1インクリメントした値である。
実行結果としては、Bit0〜Bit6の7ビットのデータとしてP台からCUへ送信される。Bit0について、「1」のときには遊技玉数加算拒否の実行結果が示され、「0」のときには遊技玉数の加算を拒否しない旨の実行結果が示される。Bit1について、「1」のときには遊技玉数減算拒否の実行結果が示され、「0」のときには遊技玉数の減算を拒否しなかった旨の実行結果が示される。
Bit2について、「1」のときには遊技許可拒否の実行結果が示され、「0」のときには遊技許可を拒否しなかった旨の実行結果が示される。Bit3について、「1」のときには遊技禁止拒否の実行結果が示され、「0」のときには遊技禁止を拒否しなかった旨の実行結果が示される。
Bit4について、「1」のときには遊技玉数およびシーケンスナンバークリア拒否の実行結果が示され、「0」のときには遊技玉数およびシーケンスナンバークリアを拒否しなかった旨の実行結果が示される。
Bit5について、「1」のときにはガラス扉の開放を拒否した旨の実行結果が示され、「0」のときにはガラス扉の開放を拒否しなかった旨の実行結果が示される。
Bit6について、「1」のときにはセルの開放を拒否した旨の実行結果が示され、「0」のときにはセルの開放を拒否しなかった旨の実行結果が示される。
なお、この実施の形態では、「遊技玉数加算拒否」を単に「加算拒否」とも言い、「遊技玉数減算拒否」を単に「減算拒否」とも言い、「遊技許可拒否」を単に「許可拒否」とも言い、「遊技禁止拒否」を単に「禁止拒否」とも言い、「遊技玉数およびシーケンスナンバーのクリア拒否」を単に「クリア拒否」とも言い、「ガラス扉開拒否」を単に「ガラス開拒否」とも言う。
また、図18および図19に示すように、玉関連情報には、3バイトの遊技玉トータル個数情報と、2バイトの遊技玉獲得個数情報と、1バイトのバック玉加算情報と、1バイトの遊技玉発射個数情報と、1バイトのアウト玉通過情報と、1バイトの図柄確定回数1情報と、1バイトの図柄確定回数2情報と、1バイトの始動口1情報と、1バイトの始動口2情報と、1バイトの始動口3情報と、1バイトの大入賞口1情報と、1バイトの大入賞口2情報と、1バイトの入賞口1情報と、1バイトの入賞口2情報と、1バイトの入賞口3情報と、1バイトの入賞口4情報とが含まれる。
「遊技玉トータル個数情報」とは、現在の遊技玉数(加算・減算を演算した結果の遊技玉数)である。「遊技玉獲得個数情報」とは、獲得した遊技玉の個数のことであり、1送信時に複数の入賞がある場合は合算した個数情報である。
「バック玉加算情報」とは、発射部34(図4参照)により発射したときのバック玉(ファール玉)の個数のことであり、1送信時に複数のバック玉がある場合には合算した数の情報である。「遊技玉発射個数情報」とは、発射部34(図4参照)により発射された玉の個数のことであり、1送信時に複数発射された玉がある場合は合算した数の情報である。「アウト玉通過情報」とは、アウト口145を通過した遊技玉(アウト玉)の個数であり、1送信時に複数のアウト玉がある場合は合算した数の情報である。
「図柄確定回数1情報」とは、始動口1の入賞に対する図柄確定情報のことであり、図柄変動停止時に「1」を加算する。「図柄確定回数2情報」とは、始動口2の入賞に対する図柄確定情報のことであり、図柄変動停止時に「1」を加算する。
「始動口1情報」とは、始動口1の入賞情報(入賞数)のことであり、始動口1に入賞した時に「1」加算する。「始動口2情報」とは、始動口2の入賞情報(入賞数)のことであり、始動口2に入賞した時に「1」加算する。「始動口3情報」とは、始動口3の入賞情報(入賞数)のことであり、始動口3に入賞した時に「1」加算する。ただし、この実施の形態では、始動口1および始動口2の2つの始動口しか設けられていないので、始動口3情報には常に0値がセットされることになる。
「大入賞口1情報」とは、大入賞口1の入賞情報(入賞数)のことであり、大入賞口1に入賞した時に「1」加算する。「大入賞口2情報」とは、大入賞口2の入賞情報(入賞数)のことであり、大入賞口2に入賞した時に「1」加算する。
「入賞口1情報」とは、普通入賞口1の入賞情報(入賞数)のことであり、普通入賞口1に入賞した時に「1」加算する。「入賞口2情報」とは、普通入賞口2の入賞情報(入賞数)のことであり、普通入賞口2に入賞した時に「1」加算する。「入賞口3情報」とは、普通入賞口3の入賞情報(入賞数)のことであり、普通入賞口3に入賞した時に「1」加算する。「入賞口4情報」とは、普通入賞口4の入賞情報(入賞数)のことであり、普通入賞口4に入賞した時に「1」加算する。
また、遊技台情報は、遊技台(P台)の状態をCUへ通知するためのものであり、図19に示すように、具体的には、1バイトの遊技台状態1と、1バイトの遊技台状態2と、1バイトの遊技台エラー状態とが含まれる。
遊技台状態1は、Bit0〜Bit5のビットからなるデータである。Bit0が「0」のときには遊技許可状態が指定され、「1」のときには遊技禁止状態が指定される。Bit1が「0」のときには待機中が指定され、「1」のときには遊技中が指定される。
Bit2が「1」のときには遊技玉数0が指定され、Bit3が「1」のときには遊技完了が指定され、Bit4が「1」のときには遊技台がリセットされた状態であることが指定される。また、Bit5が「1」のときには遊技台履歴情報があることが指定される。
遊技台状態2は、Bit0〜Bit7の各ビットデータから構成され、Bit0が「1」のときには大当り1中、Bit1が「1」のときには大当り2中、Bit2が「1」のときには大当り3中、Bit3が「1」のときには大当り4中、Bit4が「1」のときには大当り終了表示中であることが指定される。また、Bit5が「1」であるときには高ベース中、Bit6が「1」であるときには高確率中、Bit7が「1」えあるときには「客待ち中」であることが指定される。
遊技台エラー状態は、遊技台で発生中のエラーのエラーコードが指定される。
図20および図21は、動作応答のレスポンスに含まれる各種玉数の意味および確定ポイントを示す説明図である。各種玉数の意味および確定ポイントの内容に関しては図20および図21に示すとおりであるが、以下に補足説明をする。
遊技玉トータル個数情報とは、P台の保持している遊技玉数のことである。CUは、以降に示す「遊技玉獲得個数情報」、「バック玉加算情報」および「遊技玉発射個数情報」を用いてCU自身が保持している遊技玉数を補正した後、P台の遊技玉数とCU自身の遊技玉数とが一致するか否かをチェックする。なお、遊技玉数が不一致である場合には、CUは、P台に対して遊技停止を指定するコマンドを送信する。
遊技玉獲得個数情報とは、「賞球」により、遊技玉数に加算される玉数のことである(ただし、CUから送信する「加算要求玉数」は含まない)。CUは、CU自身が保持している遊技玉数に本データを加算する。なお、CUは、カードを保持していない状態で本データを受信した場合には、遊技玉数の加算を行わない。
バック玉加算情報とは、発射した時の「バック玉」(ファール玉)により、遊技玉数に加算される玉数のことである(ただし、CUから送信する「加算要求玉数」は含まない)。CUは、CU自身が保持している遊技玉数に本データを加算する。なお、CUは、カードを保持していない状態で本データを受信した場合には、遊技玉数の加算を行わない。
遊技玉発射個数情報とは、玉発射により、遊技玉から減算される玉数のことである(ただし、CUから送信する「減算要求玉数」は含まない)。CUは、CU自身が保持している遊技玉数から本データを減算する。なお、CUは、カードを保持していない状態で本データを受信した場合には、遊技玉数の減算を行わない。また、CUは、CU自身が保持している遊技玉数が0玉である場合には、減算を行わない。
アウト玉通過情報とは、発射確定した玉(アウト口145の遊技玉の通過)の情報である。CUは、遊技台の稼働チェックに本データを使用する。
図柄確定回数1および図柄確定回数2は、それぞれ始動口1および始動口2への遊技玉の入賞に対する図柄確定情報のことであり、CUは遊技台(P台)のスタート回数の集計にこのデータを使用する。
始動口1回数、始動口2回数および始動口3回数は、それぞれP台の始動口1、始動口2および始動口3(ただし、この実施の形態では、遊技機は、始動口1および始動口2の2つの始動口のみを備えている)への遊技玉の入賞した回数のことであり、CUは遊技台の稼動状態のチェックにこのデータを使用する。
大入賞口1および大入賞口2はP台の大入賞口1および大入賞口2への遊技玉の入賞した回数(個数)のことであり、CUは遊技台(P台)の稼動状態のチェックにこのデータを使用する。
入賞口1〜入賞口4は、P台の普通入賞口1〜4への遊技玉の入賞した回数(個数)のことであり、CUは遊技台の稼動状態のチェックにこのデータを使用する。
図22は、動作応答のレスポンスに含まれる遊技台状態1の各ビットの詳細を示す説明図である。
遊技台状態1のBit0における遊技許可状態/遊技禁止状態は、CUにより遊技が許可されているか禁止されているかを示すものであり、CUからのコマンドによる指示を受けたP台は、その指示された状態へ遷移する。また通信異常が発生した場合には、P台は自ら遊技禁止状態へ遷移する。
Bit1における待機中/遊技中は、ファン(遊技者)がプレー中(玉を発射している)か否かを示すデータであり、ファン(遊技者)が玉を発射していない状態が待機中であり、ファン(遊技者)が玉を発射している状態が遊技中である。具体的には、Bit1が「0」であれば待機中であることを示し、Bit1が「1」であれば遊技中であることを示している。
Bit2における遊技玉数0は、遊技玉数の残数が0か否かを示すデータである。
Bit3の遊技完了は、P台において玉の発射が停止し、その後遊技領域27に打込まれていた遊技玉がすべて回収されてすべての発射した玉の行方が確定しているか否かを表わすものである。具体的には、Bit3が「0」であれば遊技未完了(全ての玉の行方が未確定の状態)であることを示し、Bit3が「1」であれば遊技完了(全ての玉の行方が確定している状態であることを示している。なお、P台は、玉の発射を停止してから15秒以上遊技の完了を確認できなかった場合には、タイムアウトし、遊技完了とする。
Bit4における遊技台リセットは、遊技機(P台)の初期リセット信号を示すものであり、P台の起動後30秒間「1」をセットする。
Bit5における遊技台履歴情報ありは、P台で「スタート回数」や「大当り回数」などの遊技台履歴情報を保持しているか否かを示すものである。具体的には、Bit5が「0」であれば遊技台履歴情報を保持していないことを示し、Bit5が「1」であれば遊技台履歴情報を保持していることを示している。なお、P台は、RAMクリアにより遊技台履歴情報をクリアした場合には、本データをオフとする。また、P台は、RAMクリア後に「スタート回数」や「大当り回数」などのデータを加算したタイミングで、本データをオンとする。なお、CUは、P台との遊技台履歴情報を合わせるため、本データのオフを検知すると、CU自身で保持している遊技台履歴情報もクリアする。
図23は、動作応答のレスポンスに含まれる遊技台状態2の各ビットの詳細を示す説明図である。
Bit0の大当り1は、大当り中および小当り中に「1」がセットされる。Bit1の大当り2は、大当り中、小当り中および高ベース中に「1」がセットされる。Bit2の大当り3は、大当り中(高ベースになる大当りのみ)に「1」がセットされる。Bit3の大当り4は、大当り中(高ベースになる大当りのみ)および高ベース中に「1」がセットされる。
Bit4の大当り終了表示中は、大当り終了時に「1」がセットされる。Bit5の高ベース中は、高ベース中に「1」がセットされる。Bit6の高確率中は、高確率中に「1」がセットされる。Bit7の客待ち中は、客待ち中に「1」がセットされる。
図24は、動作応答のレスポンス中の遊技台エラー状態で示されるエラー内容を示す説明図である。図24に示すように、動作応答のレスポンス中の遊技台エラー状態でコード0x81がセットされている場合には、主制御基板で不正入賞エラーを検出していることを示す。また、コード0x82がセットされている場合には、主制御基板で電波センサエラーを検出していることを示す。また、コード0x83がセットされている場合には、主制御基板で磁石センサエラーを検出していることを示す。
また、コード0x41がセットされている場合には、払出制御基板でカードユニットの電源断を検出していることを示す。また、コード0x42がセットされている場合には、払出制御基板で主制御基板の電源断1を検出していることを示す。また、コード0x43がセットされている場合には、払出制御基板で主制御基板の電源断2を検出していることを示す。また、コード0x44がセットされている場合には、払出制御基板でCUとの通信回線断を検出していることを示す。また、コード0x45がセットされている場合には、払出制御基板で主制御基板との通信回線断1を検出していることを示す。また、コード0x46がセットされている場合には、払出制御基板で主制御基板との通信回線断2を検出していることを示す。また、コード0x47がセットされている場合には、払出制御基板で主制御基板との受信コマンド異常1を検出していることを示す。また、コード0x48がセットされている場合には、払出制御基板で主制御基板との受信コマンド異常2を検出していることを示す。また、コード0x49がセットされている場合には、払出制御基板で主制御基板との受信コマンド異常3を検出していることを示す。
また、コード0x4Aがセットされている場合には、払出制御基板でガラス扉やセル(前枠)の開放エラーを検出していることを示す。また、コード0x4Bがセットされている場合には、払出制御基板で発射モータの作動エラーを検出していることを示す。また、コード0x4Cがセットされている場合には、払出制御基板で発射モータの原点検知エラーを検出していることを示す。また、コード0x4Dがセットされている場合には、払出制御基板で発射速度エラー1を検出していることを示す。また、コード0x4Eがセットされている場合には、払出制御基板で発射速度エラー2を検出していることを示す。また、コード0x4Fがセットされている場合には、払出制御基板で遊技玉不足エラー1を検出していることを示す。また、コード0x50がセットされている場合には、払出制御基板で遊技玉搬送エラー1を検出していることを示す。また、コード0x51がセットされている場合には、払出制御基板で遊技玉不足エラー2を検出していることを示す。また、コード0x52がセットされている場合には、払出制御基板で遊技玉搬送エラー2を検出していることを示す。また、コード0x53がセットされている場合には、払出制御基板で遊技玉搬送エラー3を検出していることを示す。
また、コード0x54がセットされている場合には、払出制御基板で遊技玉数過多エラーを検出していることを示す。また、コード0x55がセットされている場合には、払出制御基板で遊技終了検知エラー1を検出していることを示す。また、コード0x56がセットされている場合には、払出制御基板で遊技終了検知エラー2を検出していることを示す。また、コード0x57がセットされている場合には、払出制御基板で遊技玉数過少エラーを検出していることを示す。また、コード0x58がセットされている場合には、払出制御基板で遊技盤玉詰りエラーを検出していることを示す。また、コード0x59がセットされている場合には、払出制御基板でファール玉検知エラー1を検出していることを示す。また、コード0x5Aがセットされている場合には、払出制御基板でファール玉検知エラー2を検出していることを示す。また、コード0x5Bがセットされている場合には、払出制御基板でアウト玉検知エラー1を検出していることを示す。また、コード0x5Cがセットされている場合には、払出制御基板でアウト玉検知エラー2を検出していることを示す。また、コード0x5Dがセットされている場合には、払出制御基板で玉抜きスイッチエラーを検出していることを示す。また、コード0x5Eがセットされている場合には、払出制御基板で玉抜きモータ原点センサエラーを検出していることを示す。また、コード0x5Fがセットされている場合には、払出制御基板で玉抜きエラーを検出していることを示す。
図25に示すCUからP台に送信される通信切断要求のコマンドは、P台に対して通信コネクションの切断を要求するものである。図25に示すように、通信切断要求のコマンドは、1バイトのコマンドコードと、1バイトのコマンドサイズと、16バイトのメッセージ認証コード(MAC)とを含むコマンド長18バイトのコマンドである。図25に示すように、通信切断要求のコマンドのコマンドコードは、0x07である。また、通信切断要求のコマンドは、通信コネクションの切断を要求するだけのものであるため、具体的データを含んでおらず、コマンドサイズは0バイトである。
図26に示すP台からCUに送信される通信切断応答のレスポンスは、CUに対して通信切断要求コマンドを受信したことを通知するものである。なお、通信切断要求コマンドを受信した場合、P台は、通信コネクションを切断し、遊技(玉の発射)を停止する。図26に示すように、通信切断応答のレスポンスは、1バイトのコマンドコードと、1バイトのコマンドサイズと、16バイトのメッセージ認証コード(MAC)とを含むコマンド長18バイトのレスポンスである。図26に示すように、通信切断応答のレスポンスのコマンドコードは、0x17である。また、通信切断応答のレスポンスは、通信切断要求コマンドの受信を通知するだけのものであるため、具体的データを含んでおらず、コマンドサイズは0バイトである。
図27に示すCUからP台に送信されるカード挿入要求のコマンドは、P台に対して挿入されたカードのカードIDを通知するものである。図27に示すように、カード挿入要求のコマンドは、1バイトのコマンドコードと、1バイトのコマンドサイズと、8バイトのカードIDと、1バイトのカード種別と、16バイトのメッセージ認証コード(MAC)とを含むコマンド長27バイトのコマンドである。図27に示すように、カード挿入要求のコマンドのコマンドコードは、0x08であり、具体的データのコマンドサイズは9バイトである。
カード挿入要求のコマンドの具体的データのうち、カードIDは、CUに挿入されたカードのIDを示している。また、カード種別は、CUに挿入されたカードの種類を示している。この場合、カード種別で指定された値が0x00であれば、CUに挿入されたカードが一般カード(ビジターカード)であることを示している。また、カード種別で指定された値が0x01であれば、CUに挿入されたカードが会員カードであることを示している。また、カード種別で指定された値が0x02であれば、CUに挿入されたカードがテストカードであることを示している。
図28に示すP台からCUに送信されるカード挿入応答のレスポンスは、CUに対して、カード挿入要求に対する応答を送信するものである。図28に示すように、カード挿入応答のレスポンスは、1バイトのコマンドコードと、1バイトのコマンドサイズと、1バイトの処理結果と、16バイトのメッセージ認証コード(MAC)とを含むコマンド長19バイトのレスポンスである。図28に示すように、カード挿入応答のレスポンスのコマンドコードは、0x18であり、具体的データのコマンドサイズは1バイトである。
カード挿入応答のレスポンスの具体的データである処理結果は、CUからのカード挿入要求に対する処理結果を示している。処理結果で指定された値が0x00であれば、処理結果がOKであったことを示す。また、処理結果で指定された値が0x01であれば、処理結果がNGであったことを示す。ただし、この実施の形態では、処理結果としてNGとなることはないものとする。
図29に示すCUからP台に送信されるカード返却要求のコマンドは、P台に対してカード返却要求を送信するものである。図29に示すように、カード返却要求のコマンドは、1バイトのコマンドコードと、1バイトのコマンドサイズと、16バイトのメッセージ認証コード(MAC)とを含むコマンド長18バイトのコマンドである。図29に示すように、カード返却要求のコマンドのコマンドコードは、0x09である。また、カード返却要求のコマンドは、カード返却要求を送信するだけのものであるため、具体的データを含んでおらず、コマンドサイズは0バイトである。
図30に示すP台からCUに送信されるカード返却応答のレスポンスは、CUに対してカード挿入時に受信したカードIDを送信するものである。図30に示すように、カード返却応答のレスポンスは、1バイトのコマンドコードと、1バイトのコマンドサイズと、1バイトの処理結果と、8バイトのカードIDと、1バイトのカード種別と、16バイトのメッセージ認証コード(MAC)とを含むコマンド長28バイトのレスポンスである。図30に示すように、カード返却応答のレスポンスのコマンドコードは、0x19であり、具体的データのコマンドサイズは10バイトである。
カード返却応答のレスポンスの具体的データのうち、処理結果は、CUからのカード返却要求に対する処理結果を示している。処理結果で指定された値が0x00であれば、処理結果がOKであったことを示す。また、処理結果で指定された値が0x01であれば、処理結果がNGであったことを示す。ただし、この実施の形態では、処理結果としてNGとなることはないものとする。なお、処理結果がNGとなる場合があるように遊技機を構成する場合、処理結果がNGとなった場合には、カード返却応答のレスポンス中のカードIDおよびカード種別は不定値とするものとする。
また、カードIDは、返却されたカードのIDを示している。また、カード種別は、返却されたカードの種類を示している。この場合、カード種別で指定された値が0x00であれば、返却されたカードが一般カード(ビジターカード)であることを示している。また、カード種別で指定された値が0x01であれば、返却されたカードが会員カードであることを示している。また、カード種別で指定された値が0x02であれば、返却されたカードがテストカードであることを示している。
図31に示すCUからP台に送信されるモード変更要求のコマンドは、P台に対して動作モードの移行を要求するものである。図31に示すように、モード変更要求のコマンドは、1バイトのコマンドコードと、1バイトのコマンドサイズと、1バイトのモード移行指定と、1バイトのモード移行付加情報と、16バイトのメッセージ認証コード(MAC)とを含むコマンド長20バイトのコマンドである。図31に示すように、モード変更要求のコマンドのコマンドコードは、0x0Aであり、具体的データのコマンドサイズは2バイトである。
モード変更要求のコマンドの具体的データのうち、モード移行指定は、移行する動作モードの種別を示しており、Bit0〜Bit7の8ビットで構成されている。Bit0が「1」にセットされていれば、稼働モードに移行することを示している。また、Bit1が「1」にセットされていれば、試打モードに移行することを示している。また、Bit2が「1」にセットされていれば、メンテナンスモードに移行することを示している。また、Bit3が「1」にセットされていれば、テストモードに移行することを示している。なお、Bit4〜Bit7は未使用ビットである。
また、モード移行付加情報は、モード移行時の詳細内容を示している。
図32に示すP台からCUに送信されるモード変更応答のレスポンスは、CUに対して、モード変更要求に対する応答を送信するものである。図32に示すように、モード変更応答のレスポンスは、1バイトのコマンドコードと、1バイトのコマンドサイズと、1バイトの処理結果と、16バイトのメッセージ認証コード(MAC)とを含むコマンド長19バイトのレスポンスである。図32に示すように、モード変更応答のレスポンスのコマンドコードは、0x1Aであり、具体的データのコマンドサイズは1バイトである。
モード変更応答のレスポンスの具体的データである処理結果は、モード変更要求に対する処理結果を示している。処理結果で指定された値が0x00であれば、処理結果がOKであったことを示す。また、処理結果で指定された値が0x01であれば、処理結果がNGであったことを示す。
次に、図33〜図85にもとづいて、CUの制御部323におけるCPUで実行される処理と、払出制御基板17に搭載されたCPUで実行される処理とを説明する。なお、以降の説明において、「遊技玉数」とは遊技玉トータル個数情報を示しており、「加算玉数」とは遊技玉獲得個数情報とバック玉加算情報とを加算した玉数を示しており、「減算玉数」とは遊技玉発射個数情報を示している。
まず、図33を参照して、CUとP台との間でのコマンドおよびレスポンスの送受信の態様を説明する。CUからP台に対してコマンドが送信され、P台はそのコマンドに応答してレスポンスをCUに返信する。CUは、そのレスポンスを受信した後次のコマンドをP台に送信し、P台はそのコマンドに応答してレスポンスをCUへ返信する。図33に示すように、CUがP台からレスポンスを受信してから次のコマンドを送信するまでの期間が、200msすなわち0.2秒に制御される。
このように、CUとP台との間で200msの間隔でコマンドおよびレスポンスの双方が送信される。一方、P台は、打球操作ハンドル25を操作することによって、1分間に100発の遊技玉が遊技領域27内に打込まれるから、打球発射時間間隔は、0.6秒である。その結果、玉を1発発射する間に複数のコマンドおよびレスポンスが送受信されることになる。
それゆえ、P台からCUへは、遊技玉数の変化量を通知するための動作応答のレスポンスが玉の発射時間間隔よりも短い間隔で次々と送信されることになる。その結果、P台は、遊技玉数の変化量を細やかにCUに対して通知可能となる。一方、CUは、P台側での持点の変化を細やかに反映させた持点管理が可能となる。
なお、ここでは、コマンドおよびレスポンスの送信間隔を200msにしたが、送信間隔をこれよりも長い間隔としても、また、より短い間隔としてもよく、例えば、その送信間隔をP台の発射時間間隔と一致させることも考えられる。
次に、図34を参照して、CU側で通信断が検知された場合の処理を説明する。CUがP台に対してコマンドを送信してから1秒後までにレスポンスを受信できなかった場合には、再度同じコマンドをP台に送信する。さらにその1秒後までの間にレスポンスを受信できなかった場合には、同じコマンドをP台に送信するという2回目の再送を行う。2回目の再送を行ってから1秒後までにP台からレスポンスを受信できなかった場合には、CUはこの段階で通信異常と判断する。この通信異常は、図4に示したコネクタ330または20が離脱している場合あるいは接続配線の断線さらにはP台の電源断などの原因が考えられる。
CUは、通信異常と判断した後、5秒後に、再度接続シーケンスを開始するべく、P台に対して認証要求を行う。なお、この認証要求の具体的内容は、図36などにもとづいて後述する。
次に、図35を参照して、P台側で通信断を検知した場合の処理を説明する。CUからP台へコマンドが送信され、P台ではそのコマンドに応答してレスポンスをCUへ送信する。次に、CUからのコマンドがP台に送信されてこない状態が1秒間継続した場合には、P台は、通信断と判断し、打球発射モータ18の駆動を停止させて遊技を禁止するとともに、未接続状態へ遷移する。この通信断の発生原因も、図34で説明したものと同様に、コネクタ330または20の離脱、接続配線の断線、あるいはCUの電源断などが考えられる。
次に、図36を参照して、電源起動時の接続シーケンスの処理を説明する。この図36の接続シーケンスの処理は、CUとP台との通信が正常に終了した後の通信再開時に実行される処理である。具体的には、カードが挿入されていない待機中(図38参照)において、CUの電源をOFFにした後の通信再開時に実行される。典型例は、遊技場において1日の営業が終了して電源を立下げ、翌日営業開始時に電源を立上げた場合である。
まず、電源起動時においては、P台では打球発射モータ18を停止させて遊技を停止させてから通信を開始する。まずCU内部において通信制御IC認証シーケンスを実行する。この通信制御IC認証シーケンスでは、CUとCU内部の通信制御ICとの間で(具体的には、CU内部の制御部323と遊技機通信部325との間で)、例えば、制御部323と遊技機通信部325とで互いにバックアップしている各種IDを認証するなどの処理を行う。
次いで、CUとP台との間でチップID認証シーケンスを実行する。この場合、P台は、保持しているチップID(メインチップID、払出チップID)を送信する。そして、CUは、P台から受信したチップIDが、CU自身がバックアップしているチップIDと一致するか否かを判定することにより、P台の認証を行う。
次いで、CUは、リカバリ要求コマンドをP台へ送信する。それを受けたP台では、P台内部(具体的には払出制御基板17)でバックアップしているリカバリデータをセットしてリカバリ応答レスポンスとしてCUへ返信する。このリカバリデータとしては、接続時刻、最終SQN(シーケンスナンバー)、前回玉関連情報、および現在玉関連情報が含まれている。正確には、図8および図9に示した各種データであり、以降のフローチャートで「リカバリデータ」と言えば、正確には図8および図9に示した各種データのことである。なお、この実施の形態では、リカバリデータに含まれている「最終SQN」とは、前述したように、P台が最後に送信したSQNのことである。
このリカバリ応答を受信したCUはその時点からリカバリ処理を開始する。なお、図36に示す例では、リカバリ応答レスポンスに含まれる接続時間(通信開始時間)が、CU自身がバックアップしている通信開始時間と一致して、CUは、前回と同じP台が接続されていると判断して、リカバリ処理に移行するものとする。このリカバリ処理とは、CUとP台との間での互いのデータの整合性を回復するための処理であり、電源起動時に実行されるばかりでなく、後述するようにトラブルが発生し復旧したときにも、実行される。
CUは、「動作指示」を送信する度にこのSQN(シーケンスナンバー)をカウントアップする。ただし、動作指示の再送時の際にはカウントアップしない。CUは「動作要求」の送信時にSQNおよびその要求内容をバックアップする。P台は、「動作指示」で受信したSQNを記憶し、そのまま「動作応答」にてCUへ送り返す。P台は、前回受信したSQNと同じSQNの動作指示を受信した場合には、通信不良が発生してCUが動作指示を再送したその再送コマンドと判断する。
CUは、リカバリ処理が終了した後、メインチップID、払出チップID、接続時刻をP台から受信した値に更新するとともに、シーケンスナンバーを「0」に更新し、通信開始要求(リカバリクリアON)のコマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、リカバリデータをクリアするとともに、CUより受信した新たな接続時刻のデータをバックアップする。そして、P台は、通信開始応答をCUへ返信する。これ以降、CUとP台との間で、動作指示のコマンドおよび動作応答のレスポンスの送受信が行われる。
CUは、前述したように、この動作指示を送信する毎にシーケンスナンバー(SQN)を1ずつカウントアップする。まず最初の動作指示において、遊技許可要求無、SQN=0の動作指示コマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、SQN=1、前回加算玉数=0、前回減算玉数=0、前回始動口1回数=0、前回始動口2回数=0のデータをバックアップする。また、P台は、現在玉関連情報である加算玉数、減算玉数、始動口1回数、および始動口2回数の各カウンタの値を0クリアする。そして、P台は、動作応答として、SQN=1、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、始動口2回数=0、および遊技禁止(遊技停止状態)のレスポンスをCUへ送信する。
その動作応答を受けたCUは、その動作応答にもとづき、SQN=1をバックアップし、現在の遊技玉数0+受信した加算玉数0−受信した減算玉数0を算出して現在の遊技玉数0をバックアップするとともに、加算玉数累計=0、減算玉数累計=0、始動口1回数累計=0、および始動口2回数累計=0をバックアップする。
次に、CU側で起動処理が終了した段階でCUは、遊技許可要求有、SQN=nの動作指示をP台へ送信し、それを受けたP台は、動作応答として、遊技許可拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、始動口2回数=0、および遊技許可のレスポンスをCUへ返信する。
次に、図37を参照して、CUとP台との通信コネクションを再接続した際の接続シーケンスの処理を説明する。ここで言う「再接続時」とはCUとP台との通信が異常終了した後の通信再開時のことである。この「異常終了」は、後述する、図50のカード保持中に電源が起動したとき、図57のP台が加算拒否したときにCU自ら通信を切断したとき、図64〜図81のCU側に電源断が生じた場合である。後述するように、CUは接続シーケンスを再開するときに、a.待機中(図38参照)以外の状態での接続シーケンスの再開である、b.自ら通信切断要求を送信して通信を切断した後での接続シーケンスの再開である(図57参照)、または、c.CUがバックアップしているSQNとP台から送信されてきたSQNとが不整合である、か否かを判断し、a〜cのいずれかと判断したときに、正常な通信の終了でない(異常終了)と判断し、図36ではなく図37の再接続時の接続シーケンスを実行する。
この再接続時の接続シーケンスは、図36で説明した電源起動時の接続シーケンスと類似しており、ここでは主に相違点を説明する。
まず、図36と同様に、CU内部において通信制御IC認証シーケンスが実行され、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。次いで、図36と同様に、CUからリカバリ要求コマンドがP台に送信され、P台からリカバリ応答レスポンスがCUに返信される。
ここで、図36の接続シーケンスでは、電源起動時であるために、CUからP台に対してリカバリクリアONの通信開始要求のコマンドを送信し、P台でそれを受けてリカバリデータのクリアを行うとともに、最初の動作指示で送られてくるSQN=0に従ってシーケンスナンバー(SQN)を1にし、前回玉関連情報および現在玉関連情報などをすべて「0」にクリアしていた。
しかし、図37の接続シーケンスの場合には、再接続時であるために、P台内部でバックアップしているリカバリ情報とCU側で記憶している情報とが一致しない場合がある。そこで、CUでは、リカバリ処理を開始した後、リカバリ応答に含まれているP台側のリカバリデータ(前回玉関連情報、現在玉関連情報など)の内容に合せて、遊技玉などの補正を行う処理を実行する。具体的には、P台から送られてきたリカバリデータに含まれている遊技玉獲得個数情報、バック玉加算情報および遊技玉発射個数情報にもとづいて、遊技玉数+遊技玉獲得個数情報+バック玉加算情報−遊技玉発射個数情報を演算し、記憶している遊技玉数をその演算された新たな遊技玉数に補正する処理を行い、その補正後の遊技玉数とP台からリカバリデータとして送信されてきた遊技玉トータル個数情報とを比較し、一致するか否かを判断する。不一致の場合には、通信開始要求として遊技玉補正ONすなわちデータ補正要求のBit2を「1」にしたコマンドをP台へ送信する。また、P台から送られてきたリカバリデータに含まれている最終SQNとCUが記憶している最終SQNとを比較して一致するか否かを判断し、一致しない場合には通信開始要求としてSQN補正ONすなわちデータ補正要求のBit1を「1」としたコマンドをP台へ送信する。また、補正すべき正しい遊技玉数=300とSQN=3とを通信開始要求に含めてP台へ送信する。
P台は、その通信開始要求のコマンドを受信し、P台でバックアップしていた「シーケンスナンバー」および「遊技玉」をCUの情報に合せる補正処理を行う。具体的には、SQN=3、遊技玉=300に補正し、また通知された「接続時刻」をバックアップする処理を行う。
そして、CUでは、リカバリ処理が終了した段階で、再接続時の時刻である接続時刻をバックアップする。そして、シーケンスナンバーについては、P台から送信されてきた最終SQNが異常でない場合に、そのシーケンスナンバー(SQN)を継続する。
一方、CUにおいて、リカバリ処理を開始した後、通信相手であるP台が一致しないと判断された場合、またはSQNが異常であると判断された場合には、P台から送信されてきたリカバリ応答に含まれている現在遊技玉数を、一端持玉へ変換する。持玉とは、遊技者所有の遊技用記録媒体(カードなど)に記録した遊技玉数のことである。そして、その記録媒体に持玉が記録された後、その記録媒体の持玉を使用するべく再プレーボタン319を操作し、その持玉を遊技玉に変換した後再遊技を可能とする。その際には、図36に示した電源起動時の接続シーケンスと同様に、CUからP台へ送信される通信開始要求として、リカバリクリアONが送信され、P台はそれを受けてリカバリデータをクリアする。またCUでは、シーケンスナンバーを「0」とし、最初の動作指示においてSQN=1をP台に送信し、P台ではそのSQN=1をバックアップする。また、P台では、前回加算玉数=0、前回減算玉数=0、前回始動口1回数=0、前回始動口2回数=0をバックアップするとともに、加算玉数、減算玉数、始動口1回数、始動口2回数の各カウンタ値を0クリアする。
次に、図38を参照して、待機中における処理を説明する。この待機中とは、P台において遊技が行われていない状態でかつCUにおいてカードが挿入されておらず、貸出しボタン321や再プレーボタン319が何ら操作されていない状態中のことである。
まずCUからP台に対して、加算無、減算無、SQN=nの動作指示のコマンドが送信される。それを受けたP台では、動作応答のレスポンスとして、SQN=n+1、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、始動口2回数=0、および遊技許可のデータを送信する。CUでは、動作指示のコマンド送信毎に、SQN=n+2をバックアップする。CUからP台への次の動作指示のコマンドにおいては、SQN=n+2のデータが送信される。これを受けたP台では、SQN=n+3、前回加算玉数=0、前回減算玉数=0、前回始動口1回数=0、および前回始動口2回数=0をバックアップするとともに、加算玉数、減算玉数、始動口1回数、始動口2回数、および遊技玉数の各カウンタ値を0クリアする。
そして、P台は、動作応答として、SQN=n+3、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、始動口2回数=0、および遊技許可のレスポンスをCUへ送信する。CUでは、P台からの動作応答のレスポンスを受信する毎に、遊技玉数=0、加算玉数累計=0、減算玉数累計=0、始動口1累計=0、および始動口2累計=0をバックアップする。
次に、図39を参照して、遊技中に大当りが発生した場合の処理を説明する。この図39では、当初の遊技玉数が1010であり、遊技中のP台とCUとの間で動作指示および動作応答の送受信が行われている最中に、確変大当りが発生し、当該大当りの制御が終了した後大当り発生確率が向上した確変がスタートした状態が示されている。
まず、CUにおいて、SQN=nをバックアップし、CUからP台に対して、動作指示として、加算無、減算無、SQN=nのコマンドを送信する。それを受けたP台では、SQN=n+1、前回加算玉数=3、前回減算玉数=13、前回始動口1回数=1、および前回始動口2回数=1をバックアップするとともに、遊技玉数=1010+3(加算玉数)−13(減算玉数)=1000を算出して、遊技玉数を1000に更新する。さらに、レスポンスの作成後、加算玉数、減算玉数、始動口1回数、および始動口2回数の各カウンタ値を0クリアする。
そして、P台は、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=1000、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口1回数=1、始動口2回数=1、遊技許可、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスをCUへ送信する。このように、P台は、減算玉数および加算玉数のみならず、遊技玉数もCUへ送信している。その結果、CUは、P台で記憶している遊技玉数が、CUで管理している遊技玉数と一致しているか否かを判定できる。
なお、本実施の形態におけるP台では、前述したとおり、1分間に100発の遊技玉を遊技領域27内に打込むものであるために、0.6秒で1発の遊技玉を遊技領域27に打込むこととなる。そして、図33において説明したように、コマンド/レスポンスは200ms間隔で送信されるために、前回のレスポンスの送信から今回のレスポンスの送信までの間での減算玉数は0または1となる。よって、P台からCUへ送信される減算玉数も、0または1のいずれかとなる。しかし、減算玉数をこのような小さな値にしたのでは、遊技玉数があまり変化しないこととなり、わかりにくい処理フローとなってしまう。ゆえに、本実施の形態における処理フローの図面では、わかりやすくするために便宜上減算玉数および必要に応じて加算玉数の変化を大げさに記載している。
動作応答のレスポンスを受けたCUでは、遊技玉数=1010+3−13=1000を計算してその1000を遊技玉数としてバックアップするとともに、加算玉数累計=3、減算玉数累計=13、始動口1累計=1、および始動口2累計=1をバックアップする。
このような動作指示のコマンドおよび動作応答のレスポンスの送受信を繰返し実行している最中に、P台において確変大当りが発生し、玉関連情報が、遊技玉数=1100、加算玉数=120、減算玉数=20、始動口1回数=2、および始動口2回数=2に変動する。そしてP台において大当りが終了した後確変がスタートする。CUにおいては、SQN=n+2をバックアップし、動作指示として、加算無、減算無、およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。
P台においては、SQN=n+3をバックアップするとともに、前回加算玉数=120、前回減算玉数=20、前回始動口1回数=2、および前回始動口2回数=2をバックアップするとともに、遊技玉数=1000+120−20=1100を算出してその1100に遊技玉数を更新する。さらに、レスポンスを作成した後、加算玉数、減算玉数、始動口1回数、および始動口2回数の各カウンタ値を0クリアする。
そして、P台は、動作応答として、SQN=n+3、遊技玉数=1100、加算玉数=120、減算玉数=20、始動口1回数=2、始動口2回数=2、遊技許可、特賞ON、および確変ONのレスポンスをCUへ送信する。
CUは、それを受けて、SQN=n+3、遊技玉数=1000+120−20=1100を計算してその1100に遊技玉数を修正してバックアップするとともに、加算玉数累計=120、減算玉数累計=20、始動口1累計=2、および始動口2累計=2をバックアップする。また、CUは、「特賞」と「確変」とがスタートしたことを検知する。
次に、図40を参照して、P台で遊技をしている最中に遊技玉がなくなったことが検知された場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=20とし、まずCUは、SQN=nをバックアップし、動作指示として、加算無、減算無、およびSQN=nのコマンドをP台へ送信する。P台においては、SQN=n+1、前回加算玉数=3、前回減算玉数=18、前回始動口1回数=1、および前回始動口2回数=1をバックアップする。そしてレスポンス作成後、加算玉数、減算玉数、始動口1回数、および始動口2回数の各カウンタ値を0クリアする。
そして、P台は、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=5、加算玉数=3、減算玉数=18、始動口1回数=1、始動口2回数=1、遊技許可、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスをCUへ送信する。CUでは、SQN=n+1、遊技玉数=20+3−18=5を算出してその後に遊技玉数を修正してバックアップするとともに、加算玉数累計=3、減算玉数累計=18、始動口1累計=0、および始動口2累計=0をバックアップする。その後、P台において、減算玉数=5となったために、遊技玉数=5−5=0を算出して遊技玉数=0となり、加算玉数=0、始動口1回数=0、始動口2回数=0に変動する。この遊技玉数=0になった段階で、P台においては、玉なしが検出され、払出制御基板17は自動的に打球発射モータ18の駆動を停止させて玉を遊技領域27に打込めない遊技禁止状態に制御する。なお、打球発射が停止するのみで、その段階で既に変動表示装置が可変表示中であった場合にはその可変表示を続行する。また発射停止制御を行った段階で始動口1回数または始動口2回数に始動記憶がある場合には、その記憶にもとづいた変動表示装置の可変表示制御が続行される。
CUでは、SQN=n+2をバックアップし、動作指示として、加算無、減算無、およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。
P台では、SQN=n+3をバックアップするとともに、前回加算玉数=0、前回減算玉数=5、前回始動口1回数=0、および前回始動口2回数=0をバックアップし、レスポンスを作成した後、加算玉数、減算玉数、始動口1回数、および始動口2回数の各カウンタ値を0クリアする。
そして、P台は、動作応答として、SQN=n+3、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=5、始動口1回数=0、始動口2回数=0、遊技許可、特賞OFF、確変OFF、および遊技玉数0=ONのレスポンスをCUへ送信する。
CUでは、それを受けて、遊技玉数=5+0−5=0を算出して遊技玉数を0に修正してバックアップするとともに、加算玉数累計=0、減算玉数累計=5、始動口1累計=1、および始動口2累計=0に修正する。
このように、遊技玉数の主たる管理はCUで行っているが、P台において遊技玉数が0になったことに伴う遊技禁止制御(発射停止制御)を行うときにのみ、P台側における遊技玉数が0になったことを判定して遊技禁止制御(発射停止制御)を行う。その後、動作応答として、最終的な玉関連情報をCUに送信して最終的な遊技玉数「0」をCU側において確定させる。このように制御する理由は、P台側において遊技玉数が0になった瞬間に打球発射停止制御を行う必要があるためである。
例えば、遊技玉数の主たる管理を行っているCU側において、P台側から送られてくる遊技玉数=0になったときの加算玉数および減算玉数を含む動作応答のレスポンスの受信を待って、CU側において最終的な遊技玉数を算出してそれが0となることにより、遊技を禁止させるための禁止要求有の動作指示のコマンドをP台側へ送信し、それを受けて初めてP台側において打球発射停止制御を行った場合には、レスポンスおよびコマンドの送受信の間に、遊技玉が弾発発射されてその間に新たな減算玉数が発生する可能性があり、P台側において、遊技玉数が既に「0」になっているにもかかわらず新たな減算玉数が発生して結局遊技玉数がマイナスになってしまうという不都合が生じる。このような不都合を防止するため、遊技玉数が0になったときの打球発射停止制御のみ、P台側における遊技玉数にもとづいて制御している。
このように、打球発射停止制御に代表されるような遊技制御は、P台自身が記憶している遊技玉数にもとづいて行うために、CUで管理記憶している遊技玉数にもとづいてこのような遊技制御を行う場合に比較して、遊技玉数の変動に即した遊技制御をリアルタイムで行うことができる。
なお、ここでは、打球発射停止制御を払出制御基板17が行う例を示しているが、主制御基板16(図4参照)が打球発射停止制御を行うように構成してもよい。
この場合、例えば、払出制御基板17は、遊技玉数0を判定した段階で遊技玉数が0であることを示す信号を主制御基板16へ送信する。主制御基板16は、この信号を受けて、打球発射モータ18の駆動を禁止する。
図41を参照して、カードが挿入されたときのCUとP台との処理を説明する。このカードの挿入時においては、P台では、カードの挿入による特別な処理を何ら実行することなく、図38に示した待機中の処理と同じ処理を実行する。
一方CUにおいても、P台へのコマンドの送信処理においては、図38に示した待機中と同じ処理を実行する。そして、CUでは、カードが挿入されると、カードリーダライタ327にカードを取込む指令信号を出力するとともに、取込んだカードに記録されている情報をカードリーダライタ327が読取って、その読取り情報を受信するなどの、カード挿入時処理が実行される。
CUは、カードの挿入が行われた後所定期間カード残高問合せ中の状態になる。これは、挿入されたカードの適否や当該遊技場で登録されている会員カードであるか否か、あるいは持玉やプリペイド残高などを、例えば、ホール用管理コンピュータ1などの上位のサーバに問合せて認証している最中であることを表示器312に表示するとともにP台側の表示器54に表示させる処理を実行している最中であることを意味している。CUは、図82などで後述するように、表示器312に挿入されたカードの問合せ中であることを表示するとともに、カード挿入処理中ONを含む動作指示をP台へ送信する。P台では、その動作指示のコマンドを受信することにより、払出制御基板17がカード挿入処理中ONを含む表示器制御コマンドを表示器用演出制御基板53に送信し、表示器用演出制御基板53が表示器54に挿入されたカードの問合せ中である旨を表示させる制御を行う(図82参照)。
その後P台は、動作応答として、SQN=n+3、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、始動口2回数=0、遊技禁止と特賞と確変とがOFFを含むレスポンスをCUへ送信する。特賞と確変とがOFFとは、具体的には、図19に示した遊技台状態2におけるBit0〜6がすべて0の状態である。
CUでは、カード残高の問合せの結果挿入されたカードの残高および持玉が確認できた段階で残高および持玉を確定させる。そして、CUは、カードIDおよびカード種別を含むカード挿入要求コマンドをP台に送信して、カードIDおよびカード種別を通知する。すると、P台は、受信したカード挿入要求コマンドで指定されたカードIDおよびカード種別をバックアップするとともに、カード挿入応答レスポンスをCUに返信する。また、CUでは、その確定したカードのプリペイド残高を表示器312に表示させる制御を行うとともに、確定した持玉(5000)を遊技玉として遊技機(P台)へ送信している最中である加算表示中の表示を表示器312に表示させる(図82参照)。
そして、SQN=n+4、遊技玉=0(更新前遊技玉数)+5000(加算要求玉数)=5000および持玉=0をバックアップする。この時点で持玉の消費を確定させる。
次に、動作指示として、加算有、カード挿入処理中OFF、加算表示中ON、SQN=n+4、加算要求玉数=5000およびカード残高=7000を含むコマンドをP台へ送信する。P台では、加算表示中ONと加算要求玉数=5000とを含む動作指示のコマンドを払出制御基板17が受信することにより、加算表示中ONと加算要求玉数=5000とを含む表示器制御コマンドを払出制御基板17から表示器用演出制御基板53へ送信する。表示器用演出制御基板53は、それを受けて、表示器54に遊技玉として5000玉を加算中である旨の表示(加算表示中)を行う(図82参照)。
次に、図42を参照して、貯玉を消費する再プレー時における処理を説明する。この図42では、挿入された記録媒体(会員用カードなど)により特定される貯玉が「1000」であり、当初の遊技玉が「0」の状態となっている。この図42における再プレーの処理は、後述する図43で示すプリペイドの消費のときの処理と類似している。CU側では、遊技者所有の遊技用記録媒体(会員用カードなど)が挿入されてそのカードにより特定される貯玉が存在する状態で、再プレーボタン319が押下操作された場合に、SQN=n+2、遊技玉数=0(更新前遊技玉数)+125(加算要求玉数)=125、貯玉=875をバックアップする。貯玉=875は、当初の貯玉=1000から125(加算要求玉数)を引落したため、1000−125で875となる。これは後述する図43の場合のプリペイドの残高が金額単位のデータである一方、図42の持玉が玉数単位のデータであるために、単純に1000−125の引き算をするだけで事足りるためである。
そして、CUは、動作指示として、加算有、加算表示中(再プレー)ON、SQN=n+2、加算要求玉数=125、減算要求玉数=0を含むコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台では、その動作指示のコマンドに含まれている加算表示中ONと加算要求玉数125とを含む表示器制御コマンドを払出制御基板17が表示器用演出制御基板53へ送信する。表示器用演出制御基板53は、それを受けて、表示器54に遊技玉数125を加算中である画面を表示させる。
その他の処理においては、後述する図43の処理と同様である。以上説明したように、持玉の消費はP台からの動作応答のレスポンスを待つことなく再プレーボタン319の押下操作が行われた時点でCU側単独で確定し、貯玉数(遊技玉数も同じ)は、P台からの動作応答のレスポンスを待って確定する。
次に、図43を参照して、挿入された記録媒体(カード)に記録されているプリペイド残高を消費するときの処理を説明する。この図43の処理では、プリペイド残高が「1000」で、現時点における遊技玉が「50」となっているものとする。まずCUからP台に対し、動作指示として、加算無、加算表示中(プリペイド貸出)OFF、SQN=n、加算要求玉数=0、および減算要求玉数=0のコマンドが送信される。それを受けたP台では、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=50、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、始動口2回数=0、遊技許可、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスが返信される。
一方、CUにおいては、1回の貸出操作(玉貸操作)により、500円分すなわち125玉の貸出を行う。CUにおいて貸出しボタン(貸出しボタン)321が押下操作された場合に、SQN=n+2、遊技玉数=50(更新前遊技玉数)+125(加算要求玉数)=175および残高=500をバックアップする。このように、残高消費は、貸出操作が行われた段階でCU側単独で確定する。次に、CUは加算表示中となる。この加算表示中では、残高から125玉分引落して遊技玉に加算している最中であることを表示器312に表示させる。
そして、CUは、動作指示として、加算有、加算表示中(プリペイド貸出)ON、SQN=n+2、加算要求玉数=125、および減算要求玉数=0のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台では、その動作指示のコマンドに含まれている加算表示中ONと加算要求玉数125とを含む表示器制御コマンドを払出制御基板17が表示器用演出制御基板53へ送信する。表示器用演出制御基板53は、それを受けて、表示器54に遊技玉数125を加算中である画面を表示させる。
次に、P台は、動作応答のレスポンスを作成した後、加算玉数、減算玉数、始動口1回数、および始動口2回数の各カウンタ値を0クリアし、現在の遊技玉数50に対して加算要求玉数125を加えた175の値に遊技玉数を更新する。
そして、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+3、遊技玉数=175、残高=500、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、始動口2回数=0、遊技許可、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスを返信する。
それを受けたCUでは、SQN=n+3、遊技玉数=175(更新前遊技玉数)+0(加算要求玉数)−0(減算玉数)=175を計算してバックアップするとともに、加算玉数累計=0、減算玉数累計=0、始動口1累計=0、および始動口2累計=0をバックアップする。
このように、残高消費の確定とは異なり、遊技玉数の確定は、P台からの動作応答のレスポンスを待って確定させる。
なお、P台では、加算有および加算要求玉数を含む動作指示のコマンドを受けた場合に、その加算が、持玉消費(貯玉再プレー)とプリペイド残高の消費とを区別することなく、同じシーケンスで以降の処理を実行する。
次に、図44を参照して、CU側の指示による遊技玉数の減算(ワゴンサービスなど)の処理を説明する。遊技場においては、遊技者所有の遊技玉を消費してドリンクなどを遊技者に提供するというワゴンサービスが行われている。このようなワゴンサービスを遊技者が受ける場合には、遊技者が表示器312をタッチ操作し(図93〜図97参照)、ワゴンオーダーをすることにより、遊技者が注文したオーダー内容がカードユニット3のIR感光ユニット320から赤外線信号として遊技場の店員が所持しているリモコンに入力される。
遊技場の店員はリモコンに入力されたオーダー内容に従ってワゴンサービスを行う。図44においては、遊技者所有の遊技玉が「1000」ある状態で、使用遊技玉数「300」を消費するワゴンオーダーが発生した場合を示している。ワゴンオーダーが発生すると、CUは、SQN=n+2、加算要求玉数=0、減算要求玉数としてワゴンオーダー発生に伴う遊技玉の使用玉数である「300」をバックアップする処理を行う。この段階では、CUは遊技玉から実際に300の減算は行わず、単に減算要求玉数として「300」をバックアップするのみである。そして、CUからP台へ、動作指示として、減算有、減算表示中(ワゴンサービス)ON、SQN=n+2、加算要求玉数=0および減算要求玉数=300のコマンドを送信する。そして、CUは、減算中である旨の表示(表示中)を表示器312に表示させる(図97、図98参照)。
コマンドを受けたP台は、自身が記憶している遊技玉数カウンタの値が、減算要求数以上であるか否かを判定する。なお、この判定は払出制御基板17により実行される。図44では、遊技玉数カウンタの値が、減算要求数以上である場合を想定している。P台では、減算表示中ONと減算要求玉数=300とを含む動作指示のコマンドを払出制御基板17が受信することにより、減算表示中ONと減算要求玉数=300とを含む表示器制御コマンドを払出制御基板17から表示器用演出制御基板53へ送信する。表示器用演出制御基板53は、それを受けて、表示器54に遊技玉として300玉を減算中である旨の表示(減算表示中)を行う。
次に、P台は、SQN=n+3、前回加算玉数=0、前回減算玉数=0、前回始動口1回数=0および前回始動口2回数=0をバックアップするとともに、加算玉数、減算玉数、始動口1回数、および始動口2回数の各カウンタの値を0クリアする。そして、減算要求玉数=300に従って、現在の遊技玉数1000から減算玉数300を減算した「700」に遊技玉数を更新する。
そして、P台からCUへ、動作応答として、減算拒否OFF、SQN=n+3、現在遊技玉数=700、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、始動口2回数=0、遊技許可、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスを返信する。
そして、CUでは、SQN=n+3、遊技玉数=1000(更新前遊技玉数)−300(減算要求玉数)+0(加算玉数)−0(減算玉数)=700を算出し、遊技玉数を「700」に修正してバックアップする。このように、遊技玉数の減算は、P台からの動作応答のレスポンスを待って初めて確定する。
また、CUは、加算玉数累計=0、減算玉数累計=0、始動口1累計=0、および始動口2累計=0をバックアップする。
一方、P台が、自身が記憶している遊技玉数カウンタの値が減算要求数未満であると判定した場合には、P台は、減算要求数に応じた遊技玉数の減算を実行しない。また、この場合、P台はCUに対して、動作応答として、減算拒否ONの動作応答を返信する。これにより、CUには、P台が減算要求を拒否したために減算要求にもとづく遊技玉の減算が行われなかったことが通知される。
以上、図44を用いて説明したように、CUの指示にもとづいた遊技玉数の減算は、P台からの動作応答のレスポンスを待って初めて確定する。一方、図42を用いて説明したように、CUの指示にもとづいた貯玉(持玉)消費は、CUが持玉消費を受け付けた時点で確定する。
このように、「CUの指示にもとづいた遊技玉数の減算」と「CUの指示にもとづいた貯玉(持玉)消費」とで確定時期を異ならせたのは、以下の理由による。
CUがワゴンオーダーなどの遊技玉数の減算処理を受け付けた段階では遊技玉数に余裕があったために減算指示を送信したものの、減算指示をP台が受けた段階で遊技玉が遊技に用いられた結果、減算指示に対応する遊技玉数が残っていない場合もある。
このような場合に、CUが減算処理を受け付けた段階でCUで記憶している遊技玉数にもとづいて減算を確定してしまうと、実際には遊技機側で遊技玉数が残っていないにもかかわらず減算が確定されることとなり、矛盾が生じてしまう。そこで、本実施の形態では、「CUの指示にもとづいた遊技玉数の減算」については、P台からの動作応答のレスポンスを待って確定させるようにしている。
これに対して、「CUの指示にもとづいた貯玉(持玉)消費」については、遊技玉数を加算する指示になるので、その指示がP台に届いた時点でP台が記憶している遊技玉数が変動したとしても、加算指示に対応する遊技玉を加算することに問題は生じない。このため、処理の迅速化の観点より、「CUの指示にもとづいた貯玉(持玉)消費」についてはCUが貯玉(持玉)消費を受け付けた時点で確定させるようにしている。
次に、図45を参照して、カードの返却操作があったときの処理を説明する。当初遊技玉数=500の状態で、CUからP台への動作指示、それに応えてP台からCUへの動作応答が行われた段階で、返却ボタン322が押下操作された場合に、CUは、次の動作指示として、遊技を禁止させるための禁止要求有、クリア要求無、クリア表示中OFF、カード返却処理中ON、およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。P台では、そのコマンドに含まれる禁止要求有の指示に従って、打球発射モータ18の駆動を停止させて打球発射停止状態に制御する。また、P台は、動作応答として、禁止拒否OFF、遊技禁止および遊技完了OFFのデータを含むレスポンスをCUへ送信する。その後、既に発射されている玉が遊技領域27内を流下してアウト玉にすべて流れるまでの時間すなわち浮遊玉処理待ち時間を考慮して、10秒のウエイトを設ける。この10秒のウエイト時間の間、P台とCUとの間でポーリングを継続し、相互に動作指示コマンドと動作応答レスポンスとを送受信する。
10秒経過したときに、CUは、動作指示として、CUは、禁止要求無、クリア要求無、クリア表示中OFF、カード返却処理中ON、およびSQN=n+NのコマンドをP台へ送信する。すると、動作応答として、P台は、SQN=n+N+1、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、始動口2回数=0、遊技禁止、遊技完了ON、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスをCUへ送信する。この「遊技完了ON」は、P台において遊技玉数の初期化を指示するための情報の受け付けが可能であることを示す初期化可能情報としての役割を有している。また、このときに送信される遊技玉数が、遊技終了時の最終の遊技玉数となる。なお、このシーケンス例は、浮遊玉によって加算玉数も減算玉数もともに変化しなかった場合を示している。仮に浮遊玉によって入賞が発生した場合、あるいはファール玉が発生した場合には、その入賞に応じた払出数、あるいはファール玉数が「加算玉数」としてCUへ送信されることになる。
動作応答のレスポンスを受けたCUは、遊技完了を検知し、SQN=n+N+2とクリア要求有のデータとをバックアップする。さらに、動作応答に含まれる、「加算玉数、減算玉数、始動口1回数、始動口2回数」に応じて、記憶している「遊技玉数、総加算玉数、総減算玉数、始動口1総入賞数、始動口2総入賞数」の各データを更新する。これによって、遊技終了時の遊技玉数がCU側で確定されることになる。このように、最終の遊技玉数をCU側で確定しているために、P台側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、P台のコストを極力抑えることができる。
そして、CUは、動作指示として、クリア要求有、クリア表示中ON,カード返却処理中ON、およびSQN=n+N+2を含むコマンドをP台へ送信する。その後、CUはクリア中である旨の表示(クリア表示中)を表示器312に表示させる(図102、図103参照)。この「クリア要求有」が、P台の遊技玉数の初期化を指示するデータである。
P台では、CUから送信されてきたコマンドに含まれているクリア表示中ONを含む表示器制御コマンドを払出制御基板17が表示器用演出制御基板53へ送信する。表示器用演出制御基板53は、それを受けて、表示器54にクリア中である表示画面(クリア表示中の画面)を表示させる。
なお、この例では、CUは、返却ボタン322の操作にもとづいた「遊技終了を要求する信号」の入力を受けて、遊技終了時の遊技玉数を確定させている。しかしながら、「遊技終了を要求する信号」としては、返却ボタン322の操作にもとづいた信号に限られない。
例えば、CUに、遊技者の指紋を認証する指紋認証部を設ける。遊技機の開始時には、指紋認証部による認証を必須とし、遊技者が遊技開始時にCUに挿入した遊技カードにより特定される指紋情報と、指紋認証部により検出された指紋情報とが一致することを条件として遊技を許可する。さらに、遊技終了時にも指紋認証部による認証を必須とし、指紋認証部により検出された指紋情報が遊技開始時に検出された指紋情報と一致することを条件として遊技を終了させる。この場合には、「遊技終了を要求する信号」は、指紋認証部で検出される指紋情報となる。
その他、遊技機設置島全体を管理するサーバなどから遊技終了要求信号がCUに入力された場合には、返却ボタン322の操作の有無に関わらず、遊技を終了させてもよい。この場合、サーバから入力される遊技終了要求信号によって「遊技終了を要求する信号」が構成される。
図45の説明に戻る。クリア要求有、クリア表示中、カード返却処理中ON、およびSQN=n+N+2のコマンドを受信したP台は、記憶している各々のデータの値を0にクリア(初期化)する。ここでP台がクリアするデータは、図5に示した現在玉関連情報および前回玉関連情報である。その結果、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、始動口1入賞カウンタ、始動口2入賞カウンタ、および遊技玉数カウンタの値、さらには前回のそれらのカウンタの値として記憶している加算玉数、減算玉数、始動口1入賞数、始動口2入賞数のデータがクリア(初期化)される。
次に、P台は、動作応答として、クリア要求を拒否しない旨のクリア拒否OFF、SQN=0、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、始動口2回数=0、遊技禁止、遊技完了ON、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスをCUへ送信する。そして、CUは、SQN=0、遊技玉=0、持玉=500をバックアップする。この持玉=500は、クリア要求直前に受信した遊技玉数である500を持玉に加算した値である。
次に、CUは、カード返却要求のコマンドをP台に送信する。そして、P台は、カードIDおよびカード種別(カード挿入時にCUから受信しバックアップしているカードIDおよびカード種別)を含むカード返却応答のレスポンスをCUに送信する。
その後、CUは、挿入されているカードに持玉=500を記録して排出して遊技者に返却する。そして、動作指示として、禁止要求無、クリア要求無、クリア表示中OFF、およびカード返却処理中OFFのコマンドをP台に送信する。すると、P台は、動作応答として、SQN=m+1、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、始動口2回数=0、遊技禁止、遊技完了ON、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスをCUへ送信する。なお、カードの持点を直接カードに記録するのではなくて、上位サーバにて当該カードのカード番号に対応付けて持点を記憶するようにしてもよい。その場合には、CUが記憶している遊技玉数と挿入されている当該カードのカード番号とを上位サーバへ送信し、上位サーバにて受信したカード番号に対応付けて記憶している持点を検索し、その持点をCUが記憶している遊技玉数に対応する値に更新する。その後CUがカードを排出する。このように、カードの持点を直接カードに記録することと、上位サーバにてカード番号に対応付けて持点を記憶することの両者を総称して、カードに持点を「対応付ける」と表現する。
図46を参照して、ガラス扉6のロックを解除して開放するときの処理を説明する。まず、最初の動作指示としては、ガラス扉の開放要求のないガラス開要求無の指示を含むコマンドがCUからP台へ送信される。それを受けたP台は、動作応答として、遊技玉数=500を含む通常のレスポンスをCUへ返信する。この段階で、例えば、P台において遊技領域27に打込まれた遊技玉が遊技盤面において引っかかるなどのトラブルが発生し、遊技者が遊技場の係員を呼出した場合に、遊技場の係員は、所持しているリモコンを操作してガラス扉6のロックを解除して開放させるための赤外線信号をIR感光ユニット320に送信する。それを受けたIR感光ユニット320は、受信した赤外線信号に含まれるガラス扉開放指示信号を制御部323へ入力する。そのガラス扉開の指示入力を受けたCUは、動作指示として、遊技を停止させるための禁止要求有、ガラス開要求無、およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。つまり、ガラス扉6を実際に開放する前にまずP台において打球発射停止制御を行わせるべく、禁止要求有、およびガラス開要求無の動作指示をP台へ送るのである。
P台は、それを受けて、打球発射モータ18の駆動を停止させて打球発射停止状態に制御する。次に、P台は、動作応答として、遊技禁止を拒否しない旨の禁止拒否OFFと、遊技禁止状態にした旨を示す遊技禁止のデータを含むレスポンスをCUへ返信する。
一方、CUでは、前述の禁止要求有を含む動作指示のコマンドをP台へ送信した後、P台において遊技領域27に発射された玉がすべてアウト玉に流れて回収されるまでの時間すなわち浮遊玉処理待ち時間を考慮して、10秒のウエイトを設け、この間、CUはP台に対して遊技禁止すなわち禁止要求有の指示を含むコマンドを送信してポーリングを継続する。
そして、10秒のウエイト時間が経過した段階で、動作指示として、ガラス扉6のロックを解除して開放させるためのガラス開要求有、SQN=n+Nの指示を含むコマンドをP台へ送信する。
それを受けたP台では、ガラス扉開放ソレノイド10を励磁してガラス扉6のロックを解除してガラス扉6を開放するとともに、ガラス扉開発生中のビットをONにし、以降、ガラス扉6が閉じるまで(ガラス扉閉鎖検出器12からの検出信号が入力されるまで)ONのまま維持する。そして、P台は、動作応答として、ガラス開拒否OFF、SQN=n+N+1、遊技禁止、およびガラス開発生中などの応答を含むレスポンスをCUへ返信する。
CUでは、ガラス開要求のコマンドに対して拒否されなければ、すなわちガラス開拒否ONの応答を含むレスポンスが返信されてこなければ、ガラス扉6は開放されたと判断する。そして、以降、動作指示として、ガラス開要求無を含むコマンドをP台へ送信する。
次に、図47を参照して、セル(前枠)5のロックを解除して開放する処理を説明する。このセル(前枠)6の開放処理は、図46に示したガラス扉の6の開放処理と同様の処理がなされる。ここでは相違点を主に説明する。
遊技場の係員がリモコンを操作して前枠(セル)5のロックを解除して開放させるための操作を行えば、そのリモコンからIR感光ユニット320に対してセル開放指令信号を含む赤外線が出力される。IR感光ユニット320は、それを受けて、セル開放指令信号を制御部323へ出力する。その結果、CUにおいて、セルを開放するためのセル開の指示入力が検出されたと判断される。そして、CUは、動作指示として、遊技を禁止させるための禁止要求有およびセル開要求無などのデータを含むコマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、打球発射モータの駆動を停止させて、打球発射停止状態に制御する。
CUでは、浮遊玉処理待ち時間を考慮した10秒のウエイトを設けて、その10秒のウエイト時間が終了した段階で、セルのロックを解除して開放する指示であるセル開要求有のデータを含むコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台では、前枠開放ソレノイド11を励磁して前枠5のロックを解除して前枠5を開放する。そして、セル開発生中のビットをONにし、以降、セルが閉じるまで(前枠閉鎖検出器13からの検出信号が入力されるまで)ONを維持する。
そして、P台は、動作応答として、セルの開放要求を拒否しないセル開拒否OFF、打球発射停止状態となっている旨を示す遊技禁止、セルの開成中であることを示すセル開発生中などのデータを含むレスポンスをCUへ送信する。
CUは、セル開要求に対して拒否されていなければ、すなわちセル開拒否OFFを含むレスポンスが返信されてくれば、セルは開かれたと判断する。
以上、図46〜図47を用いて説明したとおり、本実施の形態によれば、P台の前面部材の具体例となるガラス扉あるいはセルの閉塞状態について、遊技進行に影響を与えることなく解除可能となる。
図48を参照して、CUに紙幣が挿入され入金を行うときの処理を説明する。まず、遊技者はカードに入金を行うためにCUの紙幣挿入口302に紙幣を挿入する操作を行う。すると、CUは、挿入された紙幣の金額に応じてカードの残高を更新する入金処理を開始するとともに、動作指示として、加算無、入金処理中ON、SQN=n+2、加算要求玉数=0、および減算要求玉数=0を含むコマンドをP台に送信する。すると、P台は、動作応答として、加算許否OFF、SQN=n+3、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、始動口2回数=0、遊技許可、特賞OFF、および確変OFFを含むレスポンスをCUに返信する。また、CUは、入金処理中である旨の表示(入金処理中表示)を表示器312に表示させる。そして、入金処理を終了するまで、P台とCUとの間でポーリングを継続し、相互に動作指示コマンドと動作応答レスポンスとを送受信する。
そして、カードの残高が確定し入金処理を終了すると、CUは、動作指示として、加算無、入金処理中表示OFF、SQN=n+N、加算要求玉数=0、および減算要求玉数=0を含むコマンドをP台に送信する。
図49を参照して、遊技機のモード変更を行うときの処理を説明する。なお、図49に示す例では、一例として、遊技機を試打モードに変更する場合を示している。モード変更を行う場合、遊技場の係員などは、CUにカードが挿入されていないことを確認した上で、所持しているリモコンを操作して遊技機を試打モードに変更させるための赤外線信号をIR感光ユニット320に送信する。それを受けたIR感光ユニット320は、受信した赤外線信号に含まれる試打モードへの変更指示信号を制御部323に入力する。その試打モードへの変更指示入力を受けたCUは、モード移行指定のBit0(稼働モード)が「0」にセットされるとともにBit1(試打モード)が「1」にセットされたモード変更要求のコマンドをP台に送信する。すると、P台は、処理結果OKを含むモード変更応答のレスポンスをCUに送信し、試打モードに移行される。
試打モード中には、SQNの値が1ずつ更新されるのみで、CUからは、加算無、加算要求玉数=0、および減算要求玉数=0を含む動作指示のコマンドがP台に対して送信される。また、P台からは、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、始動口2回数=0、遊技許可、特賞OFF、および確変OFFを含む動作応答のレスポンスがCUに対して送信される。
その後、試打モードを解除して通常の稼働モードに戻す場合には、遊技場の係員などは、所持しているリモコンを操作して遊技機を稼働モードに変更させるための赤外線信号をIR感光ユニット320に送信する。それを受けたIR感光ユニット320は、受信した赤外線信号に含まれる稼働モードへの変更指示信号を制御部323に入力する。その稼働モードへの変更指示入力を受けたCUは、モード移行指定のBit0(稼働モード)が「1」にセットされるとともにBit1(試打モード)が「0」にセットされたモード変更要求のコマンドをP台に送信する。すると、P台は、処理結果OKを含むモード変更応答のレスポンスをCUに送信し、試打モードが解除され通常の稼働モードに移行される。
なお、図49では、一例として、試打モードに変更する場合を示したが、メンテナンスモードやテストモードに変更する場合の処理も同様である。
次に、図50を参照して、CUがカード保持中に電源起動されてそのときにP台が接続されていない異常が発生したときの処理を説明する。カードが挿入されてP台で遊技をしている最中にCUとP台との間の通信断が発生したために、CUの電源を再起動した段階で、CUからリカバリ要求のコマンドがP台へ送信される。しかし、P台の未接続異常が発生しているために、P台からのレスポンスがCUに返信されてこない。すると図34で説明したように、CUは、リカバリ要求のコマンドをP台に再送する。それにもかかわらずP台からのレスポンスが返信されてこない場合には、2回目のリカバリ要求をP台に再送する。その2回目の再送に対してもP台からレスポンスが返信されてこない場合には、この段階でCUは、通信異常と判断し、未接続によりエラーが発生した旨の表示を表示器312により行わせる制御を実行する。
この状態で、遊技場の店員がそのCUに対してリモコン操作し、挿入されているカードを強制的に排出する赤外線信号をIR感光ユニット320へ出力すると、その強制排出信号が制御部323へ入力される。CUはそれを受けて、CUでバックアップしている「遊技玉数」を挿入されているカードの「持玉」に加算するとともに、CUの「遊技玉数」「接続時刻」を0クリアしたうえで、挿入されているカードを排出する指令をカードリーダライタ327へ出力する。それを受けたカードリーダライタ327は、取込んでいるカードを排出する。なお、カードの持点を直接カードに記録するのではなくて、上位サーバにて当該カードのカード番号に対応付けて持点を記憶するようにしてもよい。その場合には、CUが記憶している遊技玉数と挿入されている当該カードのカード番号とを上位サーバへ送信し、上位サーバにて受信したカード番号に対応付けて記憶している持点を検索し、その持点をCUが記憶している遊技玉数に対応する値に更新する。その後CUがカードを排出する。
その後、CUは、P台に対してリカバリ要求のコマンドを送信して接続シーケンス(図37参照)の再開処理を行う。CUは、カードが挿入された状態(待機中以外の状態)での接続シーケンスの再開であると判断し、図36の電源起動時の接続シーケンスではなく図37の再接続時の接続シーケンスを実行する。P台の未接続異常が発生してから接続シーケンス(図37参照)の再開処理が実行されて最初の動作応答をP台が送信するまでの間に、加算玉数(例えば、j)または減算玉数(例えば、r)が発生している場合の処理は、図37の再開処理で行われる。図37を参照して、CUは、リカバリ応答をP台から受信することにより、遊技玉数=0+j(加算玉数)+r(減算玉数)を算出して、その算出結果である遊技玉数=j+rをバックアップする。そして、図37で説明したように、SQN補正ON、遊技玉補正ON、およびSQNの値と遊技玉の値とを含む通信開始要求をP台に送信して、P台のSQNと遊技玉数とを補正させる。
次に、図51を参照して、CUからの動作指示(要求動作無)がP台に未到達の場合の処理を説明する。
図39などで説明したように、P台は、CUからの動作指示のコマンドを受信したことにより、現在玉関連情報記憶領域に記憶されている現在加算減算玉数および現在始動口回数のデータを、前回玉関連情報記憶領域に、前回加算減算玉数および前回始動口回数としてバックアップ記憶させ、現在玉関連情報記憶領域に記憶されている現在加算減算玉数および現在始動口回数のデータを0クリアするというバックアップクリア処理を行うのであるが、図51の場合にはCUからの動作指示がP台に未到達である。ゆえに、P台では、前述のバックアップクリア処理が行われない。その結果、加算玉数および減算玉数さらには始動入賞が発生するたびに、それらデータを現在玉関連情報記憶領域に現在玉関連情報として累積加算記憶する。
まず、現時点の遊技玉数=520の状態で、CUが動作指示として要求無、SQN=nのコマンドをP台に送信する。しかし、そのコマンドがP台に到達しないために、P台からのレスポンスがCUに返信されない。その結果、図34にもとづいて説明したように、CUは同じ動作指示のコマンドを再度P台へ送信する。この再度の送信もP台に到達しなかった場合に、P台からのレスポンスがCUに返信されないために、CUは同じ動作指示について2回目の再送信を行う。この再送信が繰返されるときには、SQNの値がnで維持され、「1」の加算更新は行われない。
2回目の再送信でコマンドがP台に到達した場合に、その動作指示の到達までの間において、P台は、前述したように、加算減算玉数および始動口回数のデータを現在玉関連情報として累積記憶している。そして、その累積記憶されている加算玉数=6、減算玉数=36を用いて、現時点における遊技玉数=520+6−36=490を計算し、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=490、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口1回数=1、および始動口2回数=1の動作応答のレスポンスをCUへ送信する。
CUはそれを受けて、遊技玉数=520+6(加算玉数)−36(減算玉数)=490を算出し、その490に遊技玉数を修正して記憶する処理を行う。
次に、図52を参照して、P台からの動作応答(要求動作無に対する応答)がCUに未到達の場合の処理を説明する。この図52に示す場合には、CUからのコマンドがP台に入力されるために、前述したバックアップクリア処理が実行されるが、次回のCUからP台に送信されてくるコマンドのSQNの値(=n)が前回のSQNの値(=n)と同じであるために、P台は、CUへ送信した動作応答のレスポンスがCUに到達していないことによる再送であると判断し、前回玉関連情報である前回加算減算玉数および前回始動口回数のデータを0クリアすることなくそれらデータに対して現在玉関連情報としての現在加算減算玉数および現在始動口回数を累積加算する。
具体的には、現時点の遊技玉数=520として、まずCUが動作指示として要求無、SQN=nのコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台では、前述のバックアップクリア処理を行って、現時点の遊技玉数=520−13+3=510を算出し、その遊技玉数=510をバックアップし、SQN=n+1をバックアップするとともに、現在加算減算玉数および現在始動口回数のデータを前回加算減算玉数および前回始動口回数にバックアップ記憶させ、動作応答のコマンドを作成して現在玉関連情報としての現在加算減算玉数および現在始動口回数のデータを0クリアする。また、現時点の遊技玉数510を動作応答のレスポンスのデータに含める。そして、P台は、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=510、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口1回数=1、および始動口2回数=0のレスポンスをCUへ送信する。
ところが、そのレスポンスがCUに到達しないために、CUでは、前回と同じ動作指示すなわち要求無、SQN=nのコマンドをP台へ送信する。
それを受けたP台では、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)であるために、送信した動作応答のレスポンスがCUに到達しなかったことによる再送であると判断し、前回玉関連情報としての前回加算減算玉数および前回始動口回数のデータをクリアすることなくそれらデータに対して現在玉関連情報としての現在加算減算玉数および現在始動口回数のデータを累積加算してバックアップする。その結果、前回加算玉数=3+3=6、前回減算玉数=13+8=21、前回始動口1回数=1+0=1、前回始動口2回数=0+1=1となる。これらデータからなる動作応答のレスポンスを作成した後、現在加算減算玉数および現在始動口回数のデータを0クリアする。そして、動作応答として、P台は、SQN=n+1、遊技玉数=505、加算玉数=6、減算玉数=21、始動口1回数=1、始動口2回数=1のレスポンスをCUへ送信する。しかし、このレスポンスもCUに到達しないために、CUでは、再度同じ動作指示(要求無、SQN=n)のコマンドをP台へ送信する。
それを受けたP台では、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)であることを判断して動作応答のレスポンスがCUに到達していないための再送信であることを検知する。その結果、P台では、前述と同様の、前回玉関連情報に対する累積加算記憶を行い、動作応答のレスポンスを作成してCUへ返信する。具体的には、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=485、加算玉数=12、減算玉数=47、始動口1回数=2、始動口2回数=2のレスポンスをCUへ送信する。
この動作応答のレスポンスがCUに到達したために、CUでは、遊技玉数=520+12−47=485を算出し、その485に遊技玉のデータを修正して記憶する処理を行う。
このように、先に送信した動作応答がCUに到達しなかったときには、P台は、未達の動作応答を再送した上で次の動作応答を送信するのではなく、未達であった情報を合算した後の情報を次の動作応答として送信する。その結果、遊技用装置では、遊技玉数および始動口入賞数に関する情報を確実かつ効率的に収集可能となる。なお、図52の例では、P台からの動作応答が1回未達の場合について説明したが、仮に動作応答が2回未達であった場合には、3回目に送信される動作応答には、2回目に送信された動作応答の情報を合算した合算値が含められることになる。
次に、図53を参照して、CUからの動作指示(加算要求)がP台に未到達の場合の処理を説明する。現時点での遊技玉数=520とし、貯玉再プレーまたはプリペイド残高からの引落とし操作があった場合の加算要求玉数=125とし、まずCUが動作指示として、加算要求有、SQN=n、および加算要求玉数=125のデータを含むコマンドをP台へ送信する。しかし、そのコマンドがP台に到達しないために、P台からのレスポンスがCUに返信されてこない。その結果、前述と同様に、CUは同じ動作指示のコマンドを再送信する。その再送信のコマンドもP台に到達しなかったためにそれに対応するP台からのレスポンスがCUに送信されてこない。よって、前述と同様にCUは同じ動作指示のコマンドについて2回目の再送信を行う。この2回目の再送信コマンドがP台に到達する。CUからの動作指示のコマンドの未到達期間においては、P台では、前述のバックアップクリア処理を行うことなく、現在玉関連情報としての現在加算減算玉数および現在始動口回数に加減算データおよび始動口回数データを累積加算して記憶する。
そして、P台は、現時点の遊技玉数=520+125(加算要求玉数)+6(現在加算玉数)−36(現在減算玉数)=615を算出し、現時点の遊技玉数データを615とし、動作応答のレスポンスを作成する。具体的には、P台は、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=615、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口1回数=1、および始動口2回数=1のレスポンスをCUへ送信する。
CUは、それを受けて、遊技玉数=520+125+6−36=615を算出し、その615に遊技玉数データを修正して記憶する。
次に、図54を参照して、P台からの動作応答(加算要求に対する応答)が未到達の場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520で、貯玉再プレーまたはプリペイド残高から引落として遊技使用するための操作が行われて125玉数の加算要求が発生した場合を説明する。まずCUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n、および加算要求玉数=125のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台は、現在玉関連情報としての、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口1回数=1、および始動口2回数=0、ならびにSQN=n+1のデータを、前回玉関連情報記憶領域にバックアップ記憶させるとともに、遊技玉数=520+125+3−13=635を算出して遊技玉数=635を記憶する。
そして、P台は、動作応答のレスポンスを作成した後、現在玉関連情報記憶領域の記憶データを0クリアし、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=635、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口1回数=1、および始動口2回数=0のレスポンスをCUへ送信する。
しかし、そのレスポンスがCUに到達しなかったために、CUは、前回と同じ動作指示のコマンドをP台に再送信する。その再送信に際しては、SQNを「1」加算更新することなく前回と同じ値nのSQNをP台へ送信する。
P台では、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)であることを判断して動作応答のレスポンスがCUに到達していないための再送信であることを検知し、受信したコマンドに加算要求玉数=125が含まれているもののそのコマンドにもとづいた遊技玉の加算更新を行わない。つまり、加算要求に応じた加算更新は2重実行しない。
また、P台では、コマンドの再送検知を行ったために、図52の処理と同様に、前回玉関連情報記憶領域に既に記憶されている前回玉関連情報に対して現在玉関連情報記憶領域に記憶されているデータすなわち加算玉数=3、減算玉数=8、始動口1回数=0、始動口2回数=1を、累積加算して記憶する。そして、遊技玉数=635+3−8=630を算出し、遊技玉数を630に修正したうえで記憶する。
その後、P台は、動作応答のレスポンスを作成する。具体的には、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=630、加算玉数=6、減算玉数=21、始動口1回数=1、および始動口2回数=1をレスポンスとしてCUへ送信する。
このレスポンスもCUに到達しなかったために、CUは同じ動作指示のコマンドについて2度目の再送信を行う。
P台では、前述と同様に再送検知を行い、加算要求玉数=125を受信しつつもそれに伴う加算更新は行わず、加算要求に応じた加算更新の2重実行を行わない。そして前述と同様に、前回玉関連情報記憶領域への累積記憶、遊技玉数の算出、レスポンスの生成、現在玉関連情報記憶領域の0クリアを行った後、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=610、加算玉数=12、減算玉数=47、始動口1回数=2、および始動口2回数=2のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達したために、CUでは、遊技玉数=520+125+12−47=610を算出し、遊技玉数を610に修正して記憶する。
このように、P台では、CUから送信されてきた加算要求玉数データを含むコマンドを受信しても、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)である場合には、再送信であると判断し、追加の加算要求であると判断せず、遊技玉の加算更新を行わず、加算要求に応じた加算更新の2重実行を行わない。
次に、図55を参照して、CUからの動作指示(減算要求)がP台に到達しなかった場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520で、ワゴンオーダーなどの発生により300玉数の減算要求が発生した場合を説明する。まずCUは、動作指示として、減算要求有、SQN=n、および減算要求玉数=300のコマンドをP台へ送信する。ところがそのコマンドがP台に到達しなかったために、P台からのレスポンスがCUへ返信されない。よって、CUは再度同じ動作指示のコマンドをP台へ送信する。この再送信のコマンドもP台に到達しなかったためにP台からのレスポンスがCUへ返信されない。そこでCUは同じ動作指示のコマンドについて、2回目の再送信を行う。この2回目の再送信のコマンドがP台に到達する。
P台では、CUからの動作指示のコマンドが未到達の期間中、図51の処理と同様に、加算減算玉数および始動入賞が発生するたびに現在玉関連情報記憶領域にそれらデータを累積記憶する。そして、2回目の動作指示のコマンドがP台に入力された段階で、遊技玉=520−300+6−36=190を算出して、その遊技玉=190を記憶する。そして、動作応答として、減算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=190、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口1回数=1、および始動口2回数=1のレスポンスをCUへ送信する。
CUではそれを受けて、遊技玉=520−300+6−36=190を算出し、その190に遊技玉を修正して記憶する。
このように、CUは、遊技玉からの減算を行う際には、まず減算要求有および減算要求玉数のデータを含む動作指示のコマンドをP台へ送信し、それに対する動作応答としてのレスポンスがCUへ返信されてきたのを待って、減算要求分を遊技玉から減算する。遊技玉を加減算して現在の遊技玉を管理する主管理機能はCU側にあるものの、P台において遊技の進行に伴い刻々変化する遊技玉に対してCU側ではP台からの加減算玉数を含む動作応答が返信されてきて初めて遊技玉の加減算を行って現在の遊技玉を算出することができるのであり、そのP台からの動作応答を待つ期間分、P台に比べてCUでの遊技玉の算出時期が遅れる。したがって、CU側での現時点の遊技玉データはP台に対して時間遅れのあるデータであり、仮にCU側での現時点の遊技玉が減算要求玉数分あるからといっても、P台側では実際には減算要求玉数分の遊技玉が残っていない恐れもある。ゆえに、本実施の形態においては、遊技玉の減算に際しては、CUはP台からの動作応答のレスポンスを待って、減算要求分の遊技玉の減算を行うようにしているのである。
次に、図56を参照して、P台からの動作応答(減算要求に対する応答)がCUに到達しなかった場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520、減算要求玉数=300として、まずCUは、動作指示として、減算要求有、SQN=n、および減算要求玉数=300のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台は、現在玉関連情報としての、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口1回数=1、および始動口2回数=0、ならびにSQN=n+1のデータを、前回玉関連情報記憶領域にバックアップ記憶させるとともに、遊技玉数=520−300+3−13=210を算出して遊技玉数=210を記憶する。
そして、P台は、動作応答のレスポンスを作成した後、現在玉関連情報記憶領域の記憶データを0クリアし、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=210、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口1回数=1、および始動口2回数=0のレスポンスをCUへ送信する。
しかし、そのレスポンスがCUに到達しなかったために、CUは、前回と同じ動作指示のコマンドをP台に再送信する。その再送信に際しては、SQNを「1」加算更新することなく前回と同じ値nのSQNをP台へ送信する。
P台では、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)であることを判断して動作応答のレスポンスがCUに到達していないための再送信であることを検知し、受信したコマンドに減算要求玉数=300が含まれているもののそのコマンドにもとづいた遊技玉の減算更新を行わない。つまり、減算要求に応じた減算更新は2重実行しない。
また、P台では、コマンドの再送検知を行ったために、図52の処理と同様に、前回玉関連情報記憶領域に既に記憶されている前回玉関連情報に対して現在玉関連情報記憶領域に記憶されているデータすなわち加算玉数=3、減算玉数=8、始動口1回数=0、始動口2回数=1を、累積加算して記憶する。そして、遊技玉数=210+3−8=205を算出し、遊技玉数を205に修正したうえで記憶する。
その後、P台は、動作応答のレスポンスを作成する。具体的には、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=205、加算玉数=6、減算玉数=21、始動口1回数=1、および始動口2回数=1をレスポンスとしてCUへ送信する。
このレスポンスもCUに到達しなかったために、CUは同じ動作指示のコマンドについて2度目の再送信を行う。
P台では、前述と同様に再送検知を行い、減算要求玉数=300を受信しつつもそれに伴う減算更新は行わず、減算要求に応じた減算更新の2重実行を行わない。そして前述と同様に、前回玉関連情報記憶領域への累積記憶、遊技玉数の算出、レスポンスの生成、現在玉関連情報記憶領域の0クリアを行った後、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=205+6−26=185、加算玉数=12、減算玉数=47、始動口1回数=2、および始動口2回数=2のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達したために、CUでは、遊技玉数=520−300+12−47=185を算出し、遊技玉数を185に修正して記憶する。
このように、P台では、CUから送信されてきた加算要求玉数データを含むコマンドを受信しても、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)であった場合には、再送信であると判断し、追加の減算要求であると判断せず、遊技玉の減算更新を行わず、減算要求に応じた減算更新の2重実行を行わない。
次に、図57を参照して、CUの加算要求に対してP台が加算拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520、CUに挿入されている遊技用記録媒体(カード)の残高=1000円とし、まずCUから動作指示として、要求無およびSQN=nのコマンドがP台へ送信される。P台は、遊技玉=520+3−23=500を算出してその遊技玉数、加算玉数、減算玉数、始動口1回数、始動口2回数およびSQN=n+1のデータを含む動作応答をCUへ返信する。CUはその動作応答にもとづいて遊技玉を算出して遊技玉=500に修正する。
次に、貸出しボタン321が押下操作され、CUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n+2、残高=500および加算要求玉数=125を含むコマンドをP台へ送信する。P台では、何らかの理由で、加算を拒否する加算拒否ONを含む動作応答のレスポンスをCUへ返信する。
CUは、加算拒否OFFを含む動作応答を受信したために、P台において遊技玉の加算ができず、P台とCUとの間に遊技玉の差異が生じたことを判別し、通信コネクションを切断するために、通信切断要求のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台は、通信切断応答のレスポンスをCUへ返信し、通信コネクションを切断するとともに、払出制御基板17から発射制御基板31へ発射を停止させるための発射制御信号を送信し、それを受けた発射制御基板31が発射モータ18の駆動を停止させて遊技を停止させる。
P台は、さらに、リカバリデータとして、SQN=n+3、前回玉数としての、前回加算玉数=6、前回減算玉数=36、前回始動口1回数=2、前回始動口2回数=2、現在玉数としての、現在遊技玉数=460、現在加算玉数=3、現在減算玉数=13、現在始動口1回数=1、現在始動口2回数=1のデータを記憶する。
次に、CUとP台との間でチップID認証シーケンスを実行する。なお、図36に示した電源起動時とは異なり、図57に示す通信断時には、CU内部における通信制御IC認証シーケンスを実行することなく、CUとP台との間のチップID認証シーケンスのみを実行する。次いで、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。このリカバリ応答のレスポンスでは、P台側において記憶している前述したリカバリデータがCU側に送信される。
CUは、そのリカバリデータ(現在加算玉数=3、現在減算玉数=13)に従って、遊技玉数=595+3−13=583を算出してバックアップする。以降、図37に示した再接続時(接続シーケンス)の処理に移行し、CUは、通信開始要求において、遊技玉補正ON、遊技玉=583を含むコマンドをP台へ送信する。P台はこれを受けて、遊技玉=583に補正する。CUは、自ら通信切断要求を送信して通信を切断した後での接続シーケンスの再開であると判断し、図36の電源起動時の接続シーケンスではなく図37の再接続時の接続シーケンスを実行する。
この図57の処理においても、残高の消費は、P台からの動作応答のレスポンスを待つことなくCU側で確定するものであるために、P台からの動作応答として加算拒否ONを含むレスポンスが返信されてきたとしても、それ以前の段階で既に残高消費がCU側において確定している。
次に、図58を参照して、CUの減算要求に対してP台が減算拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520として、動作指示のコマンドおよび動作応答のレスポンスをCUとP台との間で1往復送受信した段階で、加算玉数=3、減算玉数=13になっているために、遊技玉=520+3−13=510となる。
この段階でワゴンサービスのオーダーなどが発生して500玉分の減算要求が生じた場合に、CUは、動作指示として、減算要求有、SQN=n+2、および減算要求玉数=500のコマンドをP台へ送信する。このコマンドを受けた段階では、P台において、加算玉数=6、減算玉数=36となっており、現時点における遊技玉数=510+6−36=480となっている。その結果、減算要求玉数(500)に対して現時点の遊技玉数(480)の方が少ないために、500の減算要求に応えることができない。よって、P台は、動作応答として、減算要求を拒否する旨を示す減算拒否ON、SQN=n+3、遊技玉数=480、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口1回数=2、および始動口2回数=2のレスポンスをCUへ送信する。
CUは、それを受けて、遊技玉=510+6−36=480を算出して遊技玉を480に修正する。そして、減算拒否の検知を行い、減算キャンセルの処理を行う。この減算キャンセルの処理は、例えば、表示器312により、「遊技玉不足で減算できません」などのメッセージを表示する。
そして以降通常の動作指示および動作応答のポーリングを行う。
次に、図59を参照して、CUのクリア指示要求に対してP台がクリア拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520で返却ボタン322が押下操作されたときに、図45の処理と同様に、CUはP台に対して、動作指示として、遊技を禁止するための禁止要求有、クリア要求無、クリア表示中OFF、およびカード返却処理中ONのデータを含むコマンドをP台へ送信する(図59では、図示を省略している)。P台では、それを受けて、動作応答として、禁止拒否OFF、遊技禁止および遊技完了OFFのデータを含むレスポンスをCUへ返信する(図59では、図示を省略している)。そして、図45の処理と同様に、P台において、10秒ウエイトを設けてこの10秒ウエイトの間、P台とCUとの間でポーリングを継続する。
その後、CUは、クリア要求有およびSQN=n+2の動作指示のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台は、何らかの理由でクリアできない旨を示すクリア拒否ON、SQN=n+3、遊技玉数=480、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口1回数=2、始動口2回数=2の動作応答のレスポンスをCUへ送信する。この段階で遊技玉=480となっている。そして、CUはクリア拒否を検知し、動作指示として要求無およびSQN=n+4のコマンドをP台へ送信し、クリアキャンセルの処理を行う。このクリアキャンセルの処理は、例えば、「返却操作されましたがクリアできずキャンセルします」などのメッセージを表示器312に表示するなどの処理である。以降CUとP台との間で動作指示および動作応答の通常のポーリングを行う。
図60を参照して、CUの遊技許可要求に対してP台が許可拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520とし、何らかの遊技禁止要因が発生したトラブル状態において、P台の遊技が禁止されている状態で動作指示のコマンドおよび動作応答のレスポンスがCUとP台との間で送受信され、図60の「遊技禁止要因解消」の段階で遊技禁止要因が解消されたとする。
そのときに、CUは、動作指示として、遊技許可要求有およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。しかし、P台は、何らかの理由で、打球発射できない状態、すなわち遊技許可要求を拒否する遊技拒否ONを含む動作応答のコマンドをCUへ返信する。
CUは、それを受けて、遊技許可されるまで、動作指示として遊技許可要求有を含むコマンドをP台へ繰返し送信する。
次に、図61を参照して、CUの遊技禁止要求に対してP台が禁止拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520とし、CUとP台との間で通常の動作指示のコマンドおよび通常の動作応答のレスポンスの送受信が行われ、図61の「遊技禁止要因発生」の段階で、例えば、返却ボタン322が操作されるなどの遊技禁止要因が発生したとする。この段階でCUは、動作指示として、遊技禁止要求有およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。P台では、何らかの理由で遊技禁止要求を拒否する禁止拒否ONを含む動作応答のレスポンスをCUへ返信する。CUは、それを受けて遊技禁止拒否を検知し、遊技禁止されるまで、動作指示として、遊技禁止要求有を含むコマンドをP台へ送信する。
次に、図62を参照して、CUのガラス開要求に対してP台がガラス開拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520としてガラス扉6の開放指示の入力が検知された場合に、図62では図示されていないが、図46の処理と同様に、CUはまず動作指示として、禁止要求有およびガラス開要求無のコマンドをP台へ送信する。P台は、それを受けて、打球発射モータ18の駆動を停止する制御を行うとともに、動作応答として、禁止拒否OFFおよび遊技禁止を含むレスポンスをCUへ送信する。CUは、浮遊玉処理待ち時間を考慮した10秒のウエイトを設け、この10秒間、CUはP台に対して動作指示(遊技禁止)でポーリングを継続する。そしてCUは、10秒のウエイトが終了した段階で、ガラス開要求有およびSQN=n+2の動作指示のコマンドをP台へ送信する。P台は、それを受けて、何らかの理由でガラス扉6のロックを解除して開放することを拒否するガラス開拒否ONを含む動作応答のレスポンスをCUへ送信する。
CUはそれを受けてガラス開拒否を検知し、動作指示として要求無を含むコマンドをP台へ送信するとともに、ガラス開キャンセルの処理を行った後以降通常のポーリングを実行する。このガラス開キャンセルの処理は、例えば、「ガラス扉の開放ができません」などのメッセージを表示器312により表示させるなどの処理である。
次に、図63を参照して、CUのセル開要求に対してP台がセル開拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520としてセルの開放指示の入力が検知された場合に、図63では図示されていないが、図47の処理と同様に、CUはまず動作指示として、禁止要求有およびセル開要求無のコマンドをP台へ送信する。P台は、それを受けて、打球発射モータ18の駆動を停止する制御を行うとともに、動作応答として、禁止拒否OFFおよび遊技禁止を含むレスポンスをCUへ送信する。CUは、浮遊玉処理待ち時間を考慮した10秒のウエイトを設け、この10秒間、CUはP台に対して動作指示(遊技禁止)でポーリングを継続する。そしてCUは、10秒のウエイトが終了した段階で、セル開要求有およびSQN=n+2の動作指示のコマンドをP台へ送信する。P台は、それを受けて、何らかの理由でセルのロックを解除して開放することを拒否するセル開拒否ONを含む動作応答のレスポンスをCUへ送信する。
CUはそれを受けてセル開拒否を検知し、動作指示として要求無を含むコマンドをP台へ送信するとともに、セル開キャンセルの処理を行った後以降通常のポーリングを実行する。このセル開キャンセルの処理は、例えば、「セルの開放ができません」などのメッセージを表示器312により表示させるなどの処理である。
次に、図64を参照して、通常プレー中(通常の加減算データのやりとりが行われている状態)の動作指示インターバル期間中(動作応答を受信した後、次の動作指示を送信するまでの間)に電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、同じCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520でSQN=nの状態で動作指示のコマンドをP台に送信し、P台が、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=500、加算玉数=3、減算玉数=23の加減算データを含むレスポンスをCUへ送信する。そのレスポンスがCUに到達したことによって、SQN=n+1、遊技玉数=500に修正した後、CUで電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがP台へ送信されなくなる。P台では、図35で説明したように、1秒以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移するとともに、打球発射モータ18の駆動を停止してプレー停止状態にする。前回の加減算データを含む動作応答のレスポンスをP台が送信した後における加減算データおよび始動口回数の累積記憶が現在玉関連情報記憶領域でなされ、それに伴って遊技玉=500+6−36=470が算出されてその遊技玉=470が記憶される。
次に、CUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図37の処理と同様に、CU内部において通信制御IC認証シーケンスが実行されるとともに、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+1、前回玉数としての、前回加算玉数=3、前回減算玉数=23、前回始動口1回数=1、前回始動口2回数=1、現在玉数としての、現在遊技玉数=470、現在加算玉数=6、現在減算玉数=36、現在始動口1回数=2、現在始動口2回数=2を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じでありかつ双方のSQNが一致していると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをもとにバックアップ値を修正する処理を行う。具体的には、遊技玉数=500(CUの遊技玉数)+6(現在加算玉数)−36(現在減算玉数)=470、加算玉数累計=6、減算玉数累計=36、始動口1累計=2、始動口2累計=2に修正する。
次に、図65を参照して、通常プレー中に動作指示未到達の状態で電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、同じCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520として、動作指示のコマンドを受けたP台が、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=500、加算玉数=3、減算玉数=23、始動口1回数=1、および始動口2回数=1のレスポンスをCUへ送信し、CUがそれに伴ってSQN=n+2、遊技玉=500に修正した後、CUは、動作指示として、要求無およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。そのコマンドがP台に到達せず、その直後にCUにおいて電源断が発生した場合に、図35の処理と同様に、P台は、最後のレスポンスを送信した後1秒以上コマンドが受信できなかった場合に、通信断と判断して未接続状態へ遷移するとともに、打球発射モータ18の駆動を停止してプレー停止状態にする。
次に、CUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図37の処理と同様に、CU内部において通信制御IC認証シーケンスが実行されるとともに、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+1、前回玉数としての、前回加算玉数=3、前回減算玉数=23、前回始動口1回数=1、前回始動口2回数=1、現在玉数としての、現在遊技玉数=500+6−36=470、現在加算玉数=6、現在減算玉数=36、現在始動口1回数=2、現在始動口2回数=2を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり動作指示送信中でなく、かつP台側のSQNよりもCU側のSQNの方が1つ進んでいるため、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをもとにバックアップ値を修正する処理を行う。具体的には、遊技玉数=500(CUの遊技玉数)+6(現在加算玉数)−36(現在減算玉数)=470、加算玉数累計=6、減算玉数累計=36、始動口1累計=2、始動口2累計=2に修正する。
次に、図66を参照して、通常プレー中に動作応答未到達の状態で電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、同じCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520として、通常の動作指示および通常の動作応答をCUとP台との間で往復送受信した後、要求無およびSQN=n+2の動作指示のコマンドがP台に送信された後、P台が動作応答として、SQN=n+3、遊技玉数=470、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口1回数=2、始動口2回数=2のレスポンスをCUに送信した。しかし、そのレスポンスがCUに到達せず、そのレスポンスに従った動作応答処理をCUが実行する前にCUで電源断が発生した場合に、P台は、最後のレスポンス送信後1秒経過した時点でコマンドが送信されてこなければ切断を検知して打球発射モータ18の駆動を停止してプレー停止状態とする。
次に、CUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図37の処理と同様に、CU内部において通信制御IC認証シーケンスが実行されるとともに、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+3、前回玉数としての、前回加算玉数=6、前回減算玉数=36、前回始動口1回数=2、前回始動口2回数=2、現在玉数としての、現在遊技玉数=470−3=467、現在加算玉数=0、現在減算玉数=3、現在始動口1回数=0、現在始動口2回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じでありかつP台のSQNが1進んでいるため、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをもとにバックアップ値を修正する処理を行う。具体的には、遊技玉数=500(CUの遊技玉数)+6(前回加算玉数)+0(現在加算玉数)−36(前回減算玉数)−3(現在減算玉数)=467、加算玉数累計=6(前回加算玉数)+0(現在加算玉数)、減算玉数累計=36(前回減算玉数)+3(現在減算玉数)、始動口1累計=2(前回始動口1回数)+0(現在始動口1回数)、始動口2累計=2(前回始動口2回数)+0(現在始動口2回数)に修正する。
次に、図67を参照して、通常プレー中の動作指示インターバル期間中に電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、異なるCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。図64と同様に、当初の遊技玉数=520でSQN=nの状態で動作指示のコマンドをP台に送信し、P台が、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=500、加算玉数=3、減算玉数=23の加減算データを含むレスポンスをCUへ送信する。そのレスポンスがCUに到達したことによって、SQN=n+1、遊技玉数=500に修正した後、CUで電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがP台へ送信されなくなる。P台では、図35で説明したように、1秒以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移するとともに、打球発射モータ18の駆動を停止してプレー停止状態にする。前回の加減算データを含む動作応答のレスポンスをP台が送信した後における加減算データおよび始動口回数の累積記憶が現在玉関連情報記憶領域でなされ、それに伴って遊技玉=500+6−36=470が算出されてその遊技玉=470が記憶される。
次に、電源断中に何らかの理由によってCUとP台との接続状態が切り替えられたものとする。この場合、図67に示す例では、最初CU1とP台1とが接続されている状態から、CU2とP台1とが接続されCU1とP台2とが接続されている状態に切り替えられたものとする。そして、CUとP台との接続状態が切り替えられた状態でCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図37の処理と同様に、CU内部において通信制御IC認証シーケンスが実行されるとともに、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。なお、図67に示す例では、新たに接続されたCU2およびP台2は、ともに初期状態のものであるとし、CU2が保持している遊技玉数は0であり、P台2が保持している前回加算玉数や前回減算玉数、前回始動口1回数、前回始動口2回数、現在遊技玉数、現在加算玉数、現在減算玉数、現在始動口1回数、現在始動口2回数は0であるものとする。
P台1では、リカバリデータとして、SQN=n+1、前回玉数としての、前回加算玉数=3、前回減算玉数=23、前回始動口1回数=1、前回始動口2回数=1、現在玉数としての、現在遊技玉数=470、現在加算玉数=6、現在減算玉数=36、現在始動口1回数=2、現在始動口2回数=2を記憶し、リカバリ応答としてCU2へ送信する。
しかし、P台1の接続相手がCU2に切り替わっているので、CU2では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、各バックアップ値を初期値のままとし、遊技玉数=0、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
一方、P台2では、リカバリデータが初期値の状態でSQN=n、前回加算玉数=0、前回減算玉数=0、前回始動口1回数=0、前回始動口2回数=0であり、リカバリ応答としてCU1へ送信する。
しかし、CU1の接続相手がP台2に切り替わっているので、CU1では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、バックアップ値のうち、遊技玉数は電源断前の値500をそのまま維持し、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
なお、P台1の電源断前の未回収のリカバリデータについては、遊技場の係員などによってPOS端末などを用いた補正操作が行われて手動で補正される。
次に、図68を参照して、通常プレー中に動作指示未到達の状態で電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、異なるCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。図65と同様に、当初の遊技玉数=520として、動作指示のコマンドを受けたP台が、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=500、加算玉数=3、減算玉数=23、始動口1回数=1、および始動口2回数=1のレスポンスをCUへ送信し、CUがそれに伴ってSQN=n+2、遊技玉=500に修正した後、CUは、動作指示として、要求無およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。そのコマンドがP台に到達せず、その直後にCUにおいて電源断が発生した場合に、図35の処理と同様に、P台は、最後のレスポンスを送信した後1秒以上コマンドが受信できなかった場合に、通信断と判断して未接続状態へ遷移するとともに、打球発射モータ18の駆動を停止してプレー停止状態にする。
次に、電源断中に何らかの理由によってCUとP台との接続状態が切り替えられたものとする。この場合、図68に示す例では、最初CU1とP台1とが接続されている状態から、CU2とP台1とが接続されCU1とP台2とが接続されている状態に切り替えられたものとする。そして、CUとP台との接続状態が切り替えられた状態でCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図37の処理と同様に、CU内部において通信制御IC認証シーケンスが実行されるとともに、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。なお、図68に示す例では、新たに接続されたCU2およびP台2は、ともに初期状態のものであるとし、CU2が保持している遊技玉数は0であり、P台2が保持している前回加算玉数や前回減算玉数、前回始動口1回数、前回始動口2回数、現在遊技玉数、現在加算玉数、現在減算玉数、現在始動口1回数、現在始動口2回数は0であるものとする。
P台1では、リカバリデータとして、SQN=n+1、前回玉数としての、前回加算玉数=3、前回減算玉数=23、前回始動口1回数=1、前回始動口2回数=1、現在玉数としての、現在遊技玉数=470、現在加算玉数=6、現在減算玉数=36、現在始動口1回数=2、現在始動口2回数=2を記憶し、リカバリ応答としてCU2へ送信する。
しかし、P台1の接続相手がCU2に切り替わっているので、CU2では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、各バックアップ値を初期値のままとし、遊技玉数=0、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
一方、P台2では、リカバリデータが初期値の状態でSQN=n、前回加算玉数=0、前回減算玉数=0、前回始動口1回数=0、前回始動口2回数=0であり、リカバリ応答としてCU1へ送信する。
しかし、CU1の接続相手がP台2に切り替わっているので、CU1では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、バックアップ値のうち、遊技玉数は電源断前の値500をそのまま維持し、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
なお、P台1の電源断前の未回収のリカバリデータについては、遊技場の係員などによってPOS端末などを用いた補正操作が行われて手動で補正される。
次に、図69を参照して、通常プレー中に動作応答未到達の状態で電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、異なるCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。図66と同様に、当初の遊技玉数=520として、通常の動作指示および通常の動作応答をCUとP台との間で往復送受信した後、要求無およびSQN=n+2の動作指示のコマンドがP台に送信された後、P台が動作応答として、SQN=n+3、遊技玉数=470、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口1回数=2、始動口2回数=2のレスポンスをCUに送信した。しかし、そのレスポンスがCUに到達せず、そのレスポンスに従った動作応答処理をCUが実行する前にCUで電源断が発生した場合に、P台は、最後のレスポンス送信後1秒経過した時点でコマンドが送信されてこなければ切断を検知して打球発射モータ18の駆動を停止してプレー停止状態とする。
次に、電源断中に何らかの理由によってCUとP台との接続状態が切り替えられたものとする。この場合、図69に示す例では、最初CU1とP台1とが接続されている状態から、CU2とP台1とが接続されCU1とP台2とが接続されている状態に切り替えられたものとする。そして、CUとP台との接続状態が切り替えられた状態でCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図37の処理と同様に、CU内部において通信制御IC認証シーケンスが実行されるとともに、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。なお、図69に示す例では、新たに接続されたCU2およびP台2は、ともに初期状態のものであるとし、CU2が保持している遊技玉数は0であり、P台2が保持している前回加算玉数や前回減算玉数、前回始動口1回数、前回始動口2回数、現在遊技玉数、現在加算玉数、現在減算玉数、現在始動口1回数、現在始動口2回数は0であるものとする。
P台1では、リカバリデータとして、SQN=n+3、前回玉数としての、前回加算玉数=6、前回減算玉数=36、前回始動口1回数=2、前回始動口2回数=2、現在玉数としての、現在遊技玉数=467、現在加算玉数=0、現在減算玉数=3、現在始動口1回数=0、現在始動口2回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCU2へ送信する。
しかし、P台1の接続相手がCU2に切り替わっているので、CU2では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、各バックアップ値を初期値のままとし、遊技玉数=0、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
一方、P台2では、リカバリデータが初期値の状態でSQN=n、前回加算玉数=0、前回減算玉数=0、前回始動口1回数=0、前回始動口2回数=0であり、リカバリ応答としてCU1へ送信する。
しかし、CU1の接続相手がP台2に切り替わっているので、CU1では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、バックアップ値のうち、遊技玉数は電源断前の値500をそのまま維持し、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
なお、P台1の電源断前の未回収のリカバリデータについては、遊技場の係員などによってPOS端末などを用いた補正操作が行われて手動で補正される。
次に、図70を参照して、加算要求到達前の段階でCU側において電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、同じCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520でプリペイド残高が1000円として、通常の動作指示と通常の動作応答とをCUとP台との間で送受信し、その間に生じた加算玉数および減算玉数にもとづいて遊技玉=500となった段階で、貸出しボタン321が押下操作された。すると、CUは、SQN=n+2、加算要求玉数=125とし、残高=1000円−500円=500円を算出して残高を500円に更新して残高の消費をこの段階で確定する。そして、CUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n+2、残高=500および加算要求玉数=125を含むコマンドをP台へ送信する。このコマンドがP台へ到達しなかった場合に、P台は、最後のレスポンスを送信してからコマンドを受信しない状態が1秒継続した段階で、切断を検知して打球発射モータ18の駆動を停止してプレー停止状態にする。
一方、CUでは、図34にもとづいて説明したように、コマンドの未到達に伴ってP台からのレスポンスがない場合に、同じコマンドを繰返し送信し、2回目の再送を行った後においてもレスポンスが返信されてこないときに、通信異常(通信断)を検知し、それから5秒後に再接続シーケンスを開始する。
再接続シーケンスを開始した後には、図37の処理と同様に、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。なお、図36に示した電源起動時とは異なり、図70に示す通信断時には、CU内部における通信制御IC認証シーケンスを実行することなく、CUとP台との間のチップID認証シーケンスのみを実行する。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+1、前回玉数としての、前回加算玉数=3、前回減算玉数=23、前回始動口1回数=1、前回始動口2回数=1、現在玉数としての、現在遊技玉数=470、現在加算玉数=6、現在減算玉数=36、現在始動口1回数=2、現在始動口2回数=2を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり、かつP台側のSQNよりもCU側のSQNより1つ進んでいるため、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをもとにバックアップ値を修正する処理を行う。具体的には、遊技玉数=625(CUの遊技玉数)+6(現在加算玉数)−36(現在減算玉数)=595、加算玉数累計=6、減算玉数累計=36、始動口1累計=2、始動口2累計=2に修正する。
次に、図71を参照して、加算要求に対する動作応答到達前の段階でCU側において電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、同じCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520、プリペイド残高=1000円とし、通常の動作指示および通常の動作応答がCUとP台との間で送受信され、その間に生じた加算減算玉数にもとづいて遊技玉=500となった後に、貸出しボタン321が押下操作された。すると、CUでは、SQN=n+2、加算要求玉数=125にするとともに、残高=1000円−500円=500円を算出し、残高を500円にしてこの段階で残高の消費を確定させる。そして、CUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n+2、残高=500、および加算要求玉数=125のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台は、動作応答として、SQN=n+3、遊技玉数=595、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口1回数=2、および始動口2回数=2のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達せず、CUにおいてこのレスポンスに応じた動作応答処理を行う前に電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがP台へ送信されなくなる。P台では、図35で説明したように、1秒以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移するとともに、打球発射モータ18の駆動を停止してプレー停止状態にする。前回の加減算データを含む動作応答のレスポンスをP台が送信した後における加減算データおよび始動口回数の累積記憶が現在玉関連情報記憶領域でなされ、それに伴って遊技玉=595−3=592が算出されてその遊技玉=592が記憶される。
次に、CUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図37の処理と同様に、CU内部において通信制御IC認証シーケンスが実行されるとともに、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+3、前回玉数としての、前回加算玉数=6、前回減算玉数=36、前回始動口1回数=2、前回始動口2回数=2、現在玉数としての、現在遊技玉数=592、現在加算玉数=0、現在減算玉数=3、現在始動口1回数=0、現在始動口2回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり動作指示送信中で、P台のSQNが1進んでいると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをもとにバックアップ値を修正する処理を行う。具体的には、遊技玉数=625(CUの遊技玉数)+6(前回加算玉数)+0(現在加算玉数)−36(前回減算玉数)−3(現在減算玉数)=592、加算玉数累計=6(前回加算玉数)+0(現在加算玉数)、減算玉数累計=36(前回減算玉数)+3(現在減算玉数)、始動口1累計=2(前回始動口1回数)+0(現在始動口1回数)、始動口2累計=2(前回始動口2回数)+0(現在始動口2回数)に修正する。
次に、図72を参照して、加算要求到達前の段階でCU側において電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、異なるCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。図70と同様に、当初の遊技玉数=520でプリペイド残高が1000円として、通常の動作指示と通常の動作応答とをCUとP台との間で送受信し、その間に生じた加算玉数および減算玉数にもとづいて遊技玉=500となった段階で、貸出しボタン321が押下操作された。すると、CUは、SQN=n+2、加算要求玉数=125とし、残高=1000円−500円=500円を算出して残高を500円に更新して残高の消費をこの段階で確定する。そして、CUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n+2、残高=500および加算要求玉数=125を含むコマンドをP台へ送信する。このコマンドがP台へ到達しなかった場合に、P台は、最後のレスポンスを送信してからコマンドを受信しない状態が1秒継続した段階で、切断を検知して打球発射モータ18の駆動を停止してプレー停止状態にする。
一方、CUでは、図34にもとづいて説明したように、コマンドの未到達に伴ってP台からのレスポンスがない場合に、同じコマンドを繰返し送信し、2回目の再送を行った後においてもレスポンスが返信されてこないときに、通信異常(通信断)を検知し、それから5秒後に再接続シーケンスを開始する。
次に、電源断中に何らかの理由によってCUとP台との接続状態が切り替えられたものとする。この場合、図72に示す例では、最初CU1とP台1とが接続されている状態から、CU2とP台1とが接続されCU1とP台2とが接続されている状態に切り替えられたものとする。そして、CUとP台との接続状態が切り替えられた状態で再接続シーケンスを開始した後には、図37の処理と同様に、CU内部において通信制御IC認証シーケンスが実行されるとともに、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。なお、図72に示す例では、新たに接続されたCU2およびP台2は、ともに初期状態のものであるとし、CU2が保持している遊技玉数は0であり、P台2が保持している前回加算玉数や前回減算玉数、前回始動口1回数、前回始動口2回数、現在遊技玉数、現在加算玉数、現在減算玉数、現在始動口1回数、現在始動口2回数は0であるものとする。
P台1では、リカバリデータとして、SQN=n+1、前回玉数としての、前回加算玉数=3、前回減算玉数=23、前回始動口1回数=1、前回始動口2回数=1、現在玉数としての、現在遊技玉数=470、現在加算玉数=6、現在減算玉数=36、現在始動口1回数=2、現在始動口2回数=2を記憶し、リカバリ応答としてCU2へ送信する。
しかし、P台1の接続相手がCU2に切り替わっているので、CU2では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、各バックアップ値を初期値のままとし、遊技玉数=0、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
一方、P台2では、リカバリデータが初期値の状態でSQN=n、前回加算玉数=0、前回減算玉数=0、前回始動口1回数=0、前回始動口2回数=0であり、リカバリ応答としてCU1へ送信する。
しかし、CU1の接続相手がP台2に切り替わっているので、CU1では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、バックアップ値のうち、遊技玉数は電源断前の値625をそのまま維持し、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
なお、P台1の電源断前の未回収のリカバリデータについては、遊技場の係員などによってPOS端末などを用いた補正操作が行われて手動で補正される。
次に、図73を参照して、加算要求に対する動作応答到達前の段階でCU側において電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、異なるCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。図71と同様に、当初の遊技玉数=520、プリペイド残高=1000円とし、通常の動作指示および通常の動作応答がCUとP台との間で送受信され、その間に生じた加算減算玉数にもとづいて遊技玉=500となった後に、貸出しボタン321が押下操作された。すると、CUでは、SQN=n+2、加算要求玉数=125にするとともに、残高=1000円−500円=500円を算出し、残高を500円にしてこの段階で残高の消費を確定させる。そして、CUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n+2、残高=500、および加算要求玉数=125のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台は、動作応答として、SQN=n+3、遊技玉数=595、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口1回数=2、および始動口2回数=2のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達せず、CUにおいてこのレスポンスに応じた動作応答処理を行う前に電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがP台へ送信されなくなる。P台では、図35で説明したように、1秒以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移するとともに、打球発射モータ18の駆動を停止してプレー停止状態にする。前回の加減算データを含む動作応答のレスポンスをP台が送信した後における加減算データおよび始動口回数の累積記憶が現在玉関連情報記憶領域でなされ、それに伴って遊技玉=595−3=592が算出されてその遊技玉=592が記憶される。
次に、電源断中に何らかの理由によってCUとP台との接続状態が切り替えられたものとする。この場合、図73に示す例では、最初CU1とP台1とが接続されている状態から、CU2とP台1とが接続されCU1とP台2とが接続されている状態に切り替えられたものとする。そして、CUとP台との接続状態が切り替えられた状態でCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図37の処理と同様に、CU内部において通信制御IC認証シーケンスが実行されるとともに、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。なお、図73に示す例では、新たに接続されたCU2およびP台2は、ともに初期状態のものであるとし、CU2が保持している遊技玉数は0であり、P台2が保持している前回加算玉数や前回減算玉数、前回始動口1回数、前回始動口2回数、現在遊技玉数、現在加算玉数、現在減算玉数、現在始動口1回数、現在始動口2回数は0であるものとする。
P台1では、リカバリデータとして、SQN=n+3、前回玉数としての、前回加算玉数=6、前回減算玉数=36、前回始動口1回数=2、前回始動口2回数=2、現在玉数としての、現在遊技玉数=592、現在加算玉数=0、現在減算玉数=3、現在始動口1回数=0、現在始動口2回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCU2へ送信する。
しかし、P台1の接続相手がCU2に切り替わっているので、CU2では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、各バックアップ値を初期値のままとし、遊技玉数=0、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
一方、P台2では、リカバリデータが初期値の状態でSQN=n、前回加算玉数=0、前回減算玉数=0、前回始動口1回数=0、前回始動口2回数=0であり、リカバリ応答としてCU1へ送信する。
しかし、CU1の接続相手がP台2に切り替わっているので、CU1では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、バックアップ値のうち、遊技玉数は電源断前の値625をそのまま維持し、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
なお、P台1の電源断前の未回収のリカバリデータについては、遊技場の係員などによってPOS端末などを用いた補正操作が行われて手動で補正される。
次に、図74を参照して、減算要求到達前の段階でCU側において電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、同じCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520として、CUとP台との間で通常の動作指示および通常の動作応答の送受信が行われ、その間における加減算玉数に応じて遊技玉数=500になった段階で、ワゴンサービスの要求などによって300玉分の減算要求が発生した場合に、CUでは、SQN=n+2、減算要求玉数=300として、動作指示として、減算要求有、SQN=n+2、および減算要求玉数=300のコマンドをP台へ送信する。
このコマンドがP台に到達しなかった場合に、P台は、最後のレスポンスを送信してからコマンドを受信しない状態が1秒継続した段階で、切断を検知して打球発射モータ18の駆動を停止してプレー停止状態にする。
一方、CUでは、図34にもとづいて説明したように、コマンドの未到達に伴ってP台からのレスポンスがない場合に、同じコマンドを繰返し送信し、2回目の再送を行った後においてもレスポンスが返信されてこないときに、通信異常(通信断)を検知し、それから5秒後に再接続シーケンスを開始する。
再接続シーケンスを開始した後には、図37の処理と同様に、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。なお、図36に示した電源起動時とは異なり、図74に示す通信断時には、CU内部における通信制御IC認証シーケンスを実行することなく、CUとP台との間のチップID認証シーケンスのみを実行する。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+1、前回玉数としての、前回加算玉数=3、前回減算玉数=23、前回始動口1回数=1、前回始動口2回数=1、現在玉数としての、現在遊技玉数=470、現在加算玉数=6、現在減算玉数=36、現在始動口1回数=2、現在始動口2回数=2を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり、かつCU側のSQNが1進んでいるため、減算要求がP台において実行されていないと判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをもとにバックアップ値を修正する処理を行う。具体的には、遊技玉数=500(CUの遊技玉数)+6(現在加算玉数)−36(現在減算玉数)=470、加算玉数累計=6、減算玉数累計=36、始動口1累計=2、始動口2累計=2に修正する。
このように、CUは、SQNの値にもとづいてP台において減算要求が実行されていないと判断したことにより、リカバリ処理に伴うバックアップ値の修正において、300玉数分の減算要求が発生しておりながらも遊技玉数から減算要求玉数300の減算を行わない。
次に、図75を参照して、減算要求に対する動作応答の到達前の段階においてCU側で電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、同じCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520とし、CUとP台との間で通常の動作指示および通常の動作応答の送受信がなされ、その間に発生した加算減算玉数に応じて遊技玉数=500となった段階で、300玉数分のワゴンサービスの要求が発生した場合に、CUは、SQN=n+2、減算要求玉数=300とし、動作指示として、減算要求有、SQN=n+2、および減算要求玉数=300のコマンドをP台へ送信する。
P台は、それを受けて、SQN=n+3、遊技玉数=170、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口1回数=2、および始動口2回数=2のレスポンスをCUへ送信する。そのレスポンスがCUに到達せず、CUにおいてそのレスポンスに応じた動作応答の処理が実行される前に電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがP台へ送信されなくなる。P台では、図35で説明したように、1秒以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移するとともに、打球発射モータ18の駆動を停止してプレー停止状態にする。前回の加減算データを含む動作応答のレスポンスをP台が送信した後における加減算データおよび始動口回数の累積記憶が現在玉関連情報記憶領域でなされ、それに伴って遊技玉=170−3=167が算出されてその遊技玉=167とSQN=n+3とが記憶される。
次に、CUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図37と同様に、接続シーケンスを再開させ、CU内部において通信制御IC認証シーケンスが実行されるとともに、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+3、前回玉数としての、前回加算玉数=6、前回減算玉数=36、前回始動口1回数=2、前回始動口2回数=2、現在玉数としての、現在遊技玉数=167、現在加算玉数=0、現在減算玉数=3、現在始動口1回数=0、現在始動口2回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり動作指示送信中で、かつP台のSQNが1進んでいるために、P台が減算指示を受信していると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをもとにバックアップ値を修正する処理を行う。具体的には、遊技玉数=500(CUの遊技玉数)+6(前回加算玉数)+0(現在加算玉数)−36(前回減算玉数)−3(現在減算玉数)=467、加算玉数累計=6(前回加算玉数)+0(現在加算玉数)、減算玉数累計=36(前回減算玉数)+3(現在減算玉数)、始動口1累計=2(前回始動口1回数)+0(現在始動口1回数)、始動口2累計=2(前回始動口2回数)+0(現在始動口2回数)に修正する。
CUは、電源起動時にリカバリ要求を送信して接続シーケンスを再開させるのであるが、CUがバックアップしているSQNとP台から送信されてきたSQNとが整合しないと判断して、図36の電源起動時の接続シーケンスではなく図37の再接続時の接続シーケンスを実行する。その結果、CUは、リカバリ後の動作指示で、P台側に減算キャンセル分の遊技玉を強制加算させるとともにSQNを補正させるべく、遊技玉補正ON、遊技玉=467、SQN補正ON,SQN=n+2を含む通信開始要求をP台へ送信する(図37参照)。P台は、それを受けて、遊技玉=467、SQN=n+3に修正して記憶する。
このように、P台が減算指示を受信していると判断した場合においても、減算キャンセルの処理を行う理由は、減算指示を受信したP台側において必ずその減算指示に従った減算処理を行っているとは限らず、P台側で減算の拒否が行われた可能性もある。このようなP台側での減算の拒否が行われた場合には、CU側において減算を確定してしまうと遊技玉の残数がマイナス値となるという不都合が生じる。このような理由により、減算キャンセルを行う。その結果、このようなCU側電源断発生時において、P台側では持点残数が不足するために減算指示を拒否したはずであるにもかかわらず、減算が行われたこととなって遊技機側の遊技玉の残数がマイナス値になってしまう不都合を防止できる。
次に、図76を参照して、減算要求到達前の段階でCU側において電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、異なるCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。図74と同様に、当初の遊技玉数=520として、CUとP台との間で通常の動作指示および通常の動作応答の送受信が行われ、その間における加減算玉数に応じて遊技玉数=500になった段階で、ワゴンサービスの要求などによって300玉分の減算要求が発生した場合に、CUでは、SQN=n+2、減算要求玉数=300として、動作指示として、減算要求有、SQN=n+2、および減算要求玉数=300のコマンドをP台へ送信する。
このコマンドがP台に到達しなかった場合に、P台は、最後のレスポンスを送信してからコマンドを受信しない状態が1秒継続した段階で、切断を検知して打球発射モータ18の駆動を停止してプレー停止状態にする。
一方、CUでは、図34にもとづいて説明したように、コマンドの未到達に伴ってP台からのレスポンスがない場合に、同じコマンドを繰返し送信し、2回目の再送を行った後においてもレスポンスが返信されてこないときに、通信異常(通信断)を検知し、それから5秒後に再接続シーケンスを開始する。
次に、電源断中に何らかの理由によってCUとP台との接続状態が切り替えられたものとする。この場合、図76に示す例では、最初CU1とP台1とが接続されている状態から、CU2とP台1とが接続されCU1とP台2とが接続されている状態に切り替えられたものとする。そして、CUとP台との接続状態が切り替えられた状態で再接続シーケンスを開始した後には、図37の処理と同様に、CU内部において通信制御IC認証シーケンスが実行されるとともに、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。なお、図76に示す例では、新たに接続されたCU2およびP台2は、ともに初期状態のものであるとし、CU2が保持している遊技玉数は0であり、P台2が保持している前回加算玉数や前回減算玉数、前回始動口1回数、前回始動口2回数、現在遊技玉数、現在加算玉数、現在減算玉数、現在始動口1回数、現在始動口2回数は0であるものとする。
P台1では、リカバリデータとして、SQN=n+1、前回玉数としての、前回加算玉数=3、前回減算玉数=23、前回始動口1回数=1、前回始動口2回数=1、現在玉数としての、現在遊技玉数=470、現在加算玉数=6、現在減算玉数=36、現在始動口1回数=2、現在始動口2回数=2を記憶し、リカバリ応答としてCU2へ送信する。
しかし、P台1の接続相手がCU2に切り替わっているので、CU2では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、各バックアップ値を初期値のままとし、遊技玉数=0、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
一方、P台2では、リカバリデータが初期値の状態でSQN=n、前回加算玉数=0、前回減算玉数=0、前回始動口1回数=0、前回始動口2回数=0であり、リカバリ応答としてCU1へ送信する。
しかし、CU1の接続相手がP台2に切り替わっているので、CU1では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、バックアップ値のうち、遊技玉数は電源断前の値500をそのまま維持し、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
なお、P台1の電源断前の未回収のリカバリデータについては、遊技場の係員などによってPOS端末などを用いた補正操作が行われて手動で補正される。
次に、図77を参照して、減算要求に対する動作応答の到達前の段階においてCU側で電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、異なるCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。図75と同様に、当初の遊技玉数=520とし、CUとP台との間で通常の動作指示および通常の動作応答の送受信がなされ、その間に発生した加算減算玉数に応じて遊技玉数=500となった段階で、300玉数分のワゴンサービスの要求が発生した場合に、CUは、SQN=n+2、減算要求玉数=300とし、動作指示として、減算要求有、SQN=n+2、および減算要求玉数=300のコマンドをP台へ送信する。
P台は、それを受けて、SQN=n+3、遊技玉数=170、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口1回数=2、および始動口2回数=2のレスポンスをCUへ送信する。そのレスポンスがCUに到達せず、CUにおいてそのレスポンスに応じた動作応答の処理が実行される前に電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがP台へ送信されなくなる。P台では、図35で説明したように、1秒以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移するとともに、打球発射モータ18の駆動を停止してプレー停止状態にする。前回の加減算データを含む動作応答のレスポンスをP台が送信した後における加減算データおよび始動口回数の累積記憶が現在玉関連情報記憶領域でなされ、それに伴って遊技玉=170−3=167が算出されてその遊技玉=167とSQN=n+3とが記憶される。
次に、電源断中に何らかの理由によってCUとP台との接続状態が切り替えられたものとする。この場合、図77に示す例では、最初CU1とP台1とが接続されている状態から、CU2とP台1とが接続されCU1とP台2とが接続されている状態に切り替えられたものとする。そして、CUとP台との接続状態が切り替えられた状態でCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図37と同様に、接続シーケンスを再開させ、CU内部において通信制御IC認証シーケンスが実行されるとともに、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。なお、図77に示す例では、新たに接続されたCU2およびP台2は、ともに初期状態のものであるとし、CU2が保持している遊技玉数は0であり、P台2が保持している前回加算玉数や前回減算玉数、前回始動口1回数、前回始動口2回数、現在遊技玉数、現在加算玉数、現在減算玉数、現在始動口1回数、現在始動口2回数は0であるものとする。
P台1では、リカバリデータとして、SQN=n+3、前回玉数としての、前回加算玉数=6、前回減算玉数=36、前回始動口1回数=2、前回始動口2回数=2、現在玉数としての、現在遊技玉数=592、現在加算玉数=0、現在減算玉数=3、現在始動口1回数=0、現在始動口2回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCU2へ送信する。
しかし、P台1の接続相手がCU2に切り替わっているので、CU2では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、各バックアップ値を初期値のままとし、遊技玉数=0、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
一方、P台2では、リカバリデータが初期値の状態でSQN=n、前回加算玉数=0、前回減算玉数=0、前回始動口1回数=0、前回始動口2回数=0であり、リカバリ応答としてCU1へ送信する。
しかし、CU1の接続相手がP台2に切り替わっているので、CU1では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、バックアップ値のうち、遊技玉数は電源断前の値500をそのまま維持し、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
なお、P台1の電源断前の未回収のリカバリデータについては、遊技場の係員などによってPOS端末などを用いた補正操作が行われて手動で補正される。
次に、図78を参照して、クリア要求到達前の段階でCU側において電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、同じCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。挿入されている記録媒体(カード)を返却するための返却ボタン322が押下操作された段階で遊技玉数=500である。図78では、図45の処理と同様に、CUは、P台に対して、動作指示として、遊技を禁止するための禁止要求有、クリア要求無、クリア表示中OFFおよびカード返却処理中ONのデータを含むコマンドをP台へ送信する(図78では、図示を省略している)。P台では、それを受けて、動作応答として、禁止拒否OFF、遊技禁止および遊技完了OFFのデータを含むレスポンスをCUへ返信する(図78では、図示を省略している)。そして、図45の処理と同様に、P台において、10秒ウエイトを設けてこの10秒ウエイトの間、P台とCUとの間でポーリングを継続する。
そして、CUが、SQN=n+2にし、動作指示として、クリア要求有およびSQN=n+2を含むコマンドをP台へ送信したが、そのコマンドがP台に到達しなかった場合に、P台は、最後のレスポンスを送信してからコマンドを受信しない状態が1秒継続した段階で、切断を検知して打球発射モータ18の駆動を停止してプレー停止状態にする。
一方、CUでは、図34にもとづいて説明したように、コマンドの未到達に伴ってP台からのレスポンスがない場合に、同じコマンドを繰返し送信し、2回目の再送を行った後においてもレスポンスが返信されてこないときに、通信異常(通信断)を検知し、それから5秒後に再接続シーケンスを開始する。
再接続シーケンスを開始した後には、図37と同様に、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。なお、図36に示した電源起動時とは異なり、図78に示す通信断時には、CU内部における通信制御IC認証シーケンスを実行することなく、CUとP台との間のチップID認証シーケンスのみを実行する。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+1、前回玉数としての、前回加算玉数=0、前回減算玉数=0、前回始動口1回数=0、前回始動口2回数=0、現在玉数としての、現在遊技玉数=500、現在加算玉数=0、現在減算玉数=0、現在始動口1回数=0、現在始動口2回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり、かつCU側のSQNが1進んでいるため、クリア要求は到達していないと判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをもとにバックアップ値を修正する処理を行う。具体的には、遊技玉数=500(現在遊技玉数)+0(現在加算玉数)−0(現在減算玉数)=500、加算玉数累計=0、減算玉数累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0に修正する。
次に、図79を参照して、クリア要求に対する動作応答の到達前の段階でCU側において電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、同じCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。挿入されている記録媒体(カード)を返却するための返却ボタン322が押下操作された段階で遊技玉数=500である。図79では、図45の処理と同様に、CUは、P台に対して、動作指示として、遊技を禁止するための禁止要求有、クリア要求無、クリア表示中OFFおよびカード返却処理中ONのデータを含むコマンドをP台へ送信する(図79では、図示を省略している)。P台では、それを受けて、動作応答として、禁止拒否OFF、遊技禁止のデータおよび遊技完了OFFを含むレスポンスをCUへ返信する(図79では、図示を省略している)。そして、図45の処理と同様に、P台において、10秒ウエイトを設けてこの10秒ウエイトの間、P台とCUとの間でポーリングを継続する。
そして、CUが、SQN=n+2にし、動作指示として、クリア要求有およびSQN=n+2を含むコマンドをP台へ送信する。
そして、P台は、この動作指示を受けて、クリア要求に従って遊技玉を0クリアして遊技玉=0にするとともに、SQNも0クリアしてSQN=0にした上で、動作応答として、SQN=0、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、および始動口2回数=0のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達せず、CUにおいて、そのレスポンスに応じた動作応答処理を行う前の段階で電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがP台へ送信されなくなる。P台では、図35で説明したように、1秒以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移する。
次に、CUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図37の処理と同様に、接続シーケンスを再開させ、CU内部において通信制御IC認証シーケンスが実行されるとともに、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。
P台では、リカバリデータとして、SQN=0、前回玉数としての、前回加算玉数=0、前回減算玉数=0、前回始動口1回数=0、前回始動口2回数=0、現在玉数としての、現在遊技玉数=0、現在加算玉数=0、現在減算玉数=0、現在始動口1回数=0、現在始動口2回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、P台側のSQNが0のため、P台はクリアされていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをもとにバックアップ値を修正する処理を行う。具体的には、遊技玉数=500(CUのバックアップ値)+0(現在加算玉数)−0(現在減算玉数)=500、加算玉数累計=0(現在加算玉数)、減算玉数累計=0(現在減算玉数)、始動口1累計=0(現在始動口1回数)、始動口2累計=0(現在始動口2回数)に修正する。
次に、図80を参照して、クリア要求到達前の段階でCU側において電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、異なるCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。図78と同様に、挿入されている記録媒体(カード)を返却するための返却ボタン322が押下操作された段階で遊技玉数=500である。図80では、図45の処理と同様に、CUは、P台に対して、動作指示として、遊技を禁止するための禁止要求有、クリア要求無、クリア表示中OFFおよびカード返却処理中ONのデータを含むコマンドをP台へ送信する(図80では、図示を省略している)。P台では、それを受けて、動作応答として、禁止拒否OFF、遊技禁止および遊技完了OFFのデータを含むレスポンスをCUへ返信する(図80では、図示を省略している)。そして、図45の処理と同様に、P台において、10秒ウエイトを設けてこの10秒ウエイトの間、P台とCUとの間でポーリングを継続する。
そして、CUが、SQN=n+2にし、動作指示として、クリア要求有およびSQN=n+2を含むコマンドをP台へ送信したが、そのコマンドがP台に到達しなかった場合に、P台は、最後のレスポンスを送信してからコマンドを受信しない状態が1秒継続した段階で、切断を検知して打球発射モータ18の駆動を停止してプレー停止状態にする。
一方、CUでは、図34にもとづいて説明したように、コマンドの未到達に伴ってP台からのレスポンスがない場合に、同じコマンドを繰返し送信し、2回目の再送を行った後においてもレスポンスが返信されてこないときに、通信異常(通信断)を検知し、それから5秒後に再接続シーケンスを開始する。
次に、電源断中に何らかの理由によってCUとP台との接続状態が切り替えられたものとする。この場合、図80に示す例では、最初CU1とP台1とが接続されている状態から、CU2とP台1とが接続されCU1とP台2とが接続されている状態に切り替えられたものとする。そして、CUとP台との接続状態が切り替えられた状態で再接続シーケンスを開始した後には、図37と同様に、CU内部において通信制御IC認証シーケンスが実行されるとともに、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。なお、図80に示す例では、新たに接続されたCU2およびP台2は、ともに初期状態のものであるとし、CU2が保持している遊技玉数は0であり、P台2が保持している前回加算玉数や前回減算玉数、前回始動口1回数、前回始動口2回数、現在遊技玉数、現在加算玉数、現在減算玉数、現在始動口1回数、現在始動口2回数は0であるものとする。
P台1では、リカバリデータとして、SQN=n+1、前回玉数としての、前回加算玉数=0、前回減算玉数=0、前回始動口1回数=0、前回始動口2回数=0、現在玉数としての、現在遊技玉数=0、現在加算玉数=0、現在減算玉数=0、現在始動口1回数=0、現在始動口2回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCU2へ送信する。
しかし、P台1の接続相手がCU2に切り替わっているので、CU2では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、各バックアップ値を初期値のままとし、遊技玉数=0、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
一方、P台2では、リカバリデータが初期値の状態でSQN=n、前回加算玉数=0、前回減算玉数=0、前回始動口1回数=0、前回始動口2回数=0であり、リカバリ応答としてCU1へ送信する。
しかし、CU1の接続相手がP台2に切り替わっているので、CU1では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、バックアップ値のうち、遊技玉数は電源断前の値500をそのまま維持し、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
なお、P台1の電源断前の未回収のリカバリデータについては、遊技場の係員などによってPOS端末などを用いた補正操作が行われて手動で補正される。
次に、図81を参照して、クリア要求に対する動作応答の到達前の段階でCU側において電源断や通信コネクションの切断が発生した場合であって、異なるCUとP台とが接続されている状態で電源断や通信断から復帰した場合のリカバリ処理を説明する。図79と同様に、挿入されている記録媒体(カード)を返却するための返却ボタン322が押下操作された段階で遊技玉数=500である。図81では、図45の処理と同様に、CUは、P台に対して、動作指示として、遊技を禁止するための禁止要求有、クリア要求無、クリア表示中OFFおよびカード返却処理中ONのデータを含むコマンドをP台へ送信する(図81では、図示を省略している)。P台では、それを受けて、動作応答として、禁止拒否OFF、遊技禁止のデータおよび遊技完了OFFを含むレスポンスをCUへ返信する(図81では、図示を省略している)。そして、図45の処理と同様に、P台において、10秒ウエイトを設けてこの10秒ウエイトの間、P台とCUとの間でポーリングを継続する。
そして、CUが、SQN=n+2にし、動作指示として、クリア要求有およびSQN=n+2を含むコマンドをP台へ送信する。
そして、P台は、この動作指示を受けて、クリア要求に従って遊技玉を0クリアして遊技玉=0にするとともに、SQNも0クリアしてSQN=0にした上で、動作応答として、SQN=0、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、および始動口2回数=0のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達せず、CUにおいて、そのレスポンスに応じた動作応答処理を行う前の段階で電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがP台へ送信されなくなる。P台では、図35で説明したように、1秒以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移する。
次に、電源断中に何らかの理由によってCUとP台との接続状態が切り替えられたものとする。この場合、図81に示す例では、最初CU1とP台1とが接続されている状態から、CU2とP台1とが接続されCU1とP台2とが接続されている状態に切り替えられたものとする。そして、CUとP台との接続状態が切り替えられた状態でCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図37の処理と同様に、接続シーケンスを再開させ、CU内部において通信制御IC認証シーケンスが実行されるとともに、CUとP台との間でチップID認証シーケンスが実行される。そして、CUとP台との間でリカバリ要求のコマンドおよびリカバリ応答のレスポンスの送受信が行われる。なお、図81に示す例では、新たに接続されたCU2およびP台2は、ともに初期状態のものであるとし、CU2が保持している遊技玉数は0であり、P台2が保持している前回加算玉数や前回減算玉数、前回始動口1回数、前回始動口2回数、現在遊技玉数、現在加算玉数、現在減算玉数、現在始動口1回数、現在始動口2回数は0であるものとする。
P台1では、リカバリデータとして、SQN=0、前回玉数としての、前回加算玉数=0、前回減算玉数=0、前回始動口1回数=0、前回始動口2回数=0、現在玉数としての、現在遊技玉数=0、現在加算玉数=0、現在減算玉数=0、現在始動口1回数=0、現在始動口2回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCU2へ送信する。
しかし、P台1の接続相手がCU2に切り替わっているので、CU2では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、各バックアップ値を初期値のままとし、遊技玉数=0、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
一方、P台2では、リカバリデータが初期値の状態でSQN=n、前回加算玉数=0、前回減算玉数=0、前回始動口1回数=0、前回始動口2回数=0であり、リカバリ応答としてCU1へ送信する。
しかし、CU1の接続相手がP台2に切り替わっているので、CU1では、通信相手が電源断前と異なっていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータをバックアップ値の修正に使用しない。具体的には、バックアップ値のうち、遊技玉数は電源断前の値500をそのまま維持し、加算玉累計=0、減算玉累計=0、始動口1累計=0、始動口2累計=0とする。
なお、P台1の電源断前の未回収のリカバリデータについては、遊技場の係員などによってPOS端末などを用いた補正操作が行われて手動で補正される。
図82は、図41に示したカードの挿入時における制御動作に対応してCU側とP台側とでの表示画面の遷移を示す図である。図82を参照して、まずカードが挿入されていない状態では、カード挿入処理中OFF、加算表示中(カード挿入)OFFの動作指示のコマンドがCUからP台へ送信され、動作応答として遊技禁止、遊技玉=0のレスポンスがP台からCUへ返信される。このようなコマンドおよびレスポンスの送受信中においては、図82左上の[通常画面(カード未挿入)]に示すように、CUの表示器312に、「カード種別」のタイトルの欄に「なし」、「遊技玉」のタイトルの欄に「0発」が表示される。また、P台の表示器54には、図82右上の[通常画面(カード未挿入)]に示すように、「遊技玉」のタイトルの欄に「0玉」、「カード残高」のタイトルの欄に「0円」が表示される。なお、表示器312および表示器43には、現時点におけるP台の遊技状態を示す各種データが表示される。例えば、図82では、スタート回数、大当り回数、確変回数、最高連チャンの回数が表示されるとともに、特賞間スタート回数(或る回の大当りと次の回の大当りとの間での有効始動入賞回数)が棒グラフとして表示される。さらに、CU側の表示器312には、貸玉金額設定の金額表示部、カード残高の金額表示部、再プレー玉数の表示部、貯玉の玉数の表示部、貸玉のレートの表示部が設けられている。
さらに、CU側の表示器312は、前述したようにタッチパネルで構成されており、各表示画面の左上に、「台情報」「設定変更」「注文メニュー」の表示項目が表示されており、そのいずれかを選択してタッチ操作することにより、そのタッチ操作された表示画面に切換わる。図82では、「台情報」が選択された状態の画面が表示されている。
また、CU側の表示器312には、各表示画面の下方部分に、「返却」「貸出」「再プレー」「呼出」の選択操作表示部が設けられており、遊技者がこれら表示部のいずれかを選択してタッチ操作することにより、CUに指令を入力することができる。例えば、「返却」をタッチすれば、挿入されているカードが返却され、「貸出」をタッチすれば、挿入されたカードに記録されているプリペイド残高からの遊技玉の貸出が行われる。また「再プレー」をタッチすれば、挿入されているカード(会員カード)の持玉あるいは貯玉を用いた再プレーを行うことができる。「呼出」をタッチすれば、遊技場の係員を呼出すための報知がなされる。
カードが挿入された時点でCUは動作指示としてカード挿入処理中、動作要求なしのコマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、CU側でカード挿入処理が開始されたことを検知する。この動作指示のコマンドの送受信以降、上位サーバ(例えば、ホール用管理コンピュータ1)への問合せ中の状態となる。この問合せ中の状態では、CU側の表示器312では、上から2番目の[カード残高問合せ中画面]に示されているように「問合せ中」の表示が行われ、またP台側の表示器54では、上から2番目の[通常画面(カード残高問合せ中)]に示されているように画面左下隅に、サーバからICへの矢印表示がなされて挿入されているカードをサーバに問合せている絵が表示される。なお表示画面中の「IC」は、カード(ICカード)を示している。
前述の動作指示を受信したP台では、動作応答として待機中、遊技玉=0のレスポンスをCUへ返信する。
CUでは、サーバへ問合せることによって挿入されているカードの照合がなされてその挿入されているカードの持玉(=5000)と残高(=7000)とが確定すれば、動作指示として、カード保持中、加算要求玉数=5000、カード残高=7000のコマンドをP台へ送信する。このコマンドの送信以降CUは加算表示中となる。このコマンドを受信したP台では、CU側でカード残高および持玉が確定したことを検知し、それ以降加算表示中となる。
加算表示中においては、CUの表示器312では、上から3番目の[玉貸し中画面]に示されているように持玉の表示欄に「5000玉」が表示されて遊技機に向かって矢印表示がなされ、持玉5000玉を遊技機へ送信している最中であることが遊技者に表示される。一方、P台においては、表示器54により、上から3番目の[通常画面(玉貸し中)]に示されているように、ICから遊技玉表示部およびカード残高表示部に向かって矢印表示され、これにより玉貸しに伴う加算中である表示(加算表示中)がなされる。そして、遊技玉表示部に「5000玉」、カード残高表示部に「7000円」が表示される。
次に、P台からCUへ、動作応答として遊技玉=5000を含むレスポンスが送信される。CUでは、加算表示中を示す玉の移動表示を開始してから2〜3秒経過した段階で、加算表示中を終了させ、表示器312に挿入されているカード種別を示す「会員」、遊技玉として「5000発」を表示する状態に切換わる。一方、P台では、加算表示中としての玉の移動表示を開始してから2〜3秒経過後に加算表示中を終了させ、表示器54による玉の移動表示を終了させる。
このように、問合せ中や加算表示中などの動作処理の開始の表示は、CUとP台とでタイミングを合せて開始させる一方、それら動作処理の表示の終了は、CUからP台へなんら終了指令などを送信せず、P台側において独自のタイミングで終了させることができ、CU側での終了タイミングに拘束されることがない。その結果、P台側独自の個性的な表示を行うことができる。
図83は、遊技中に遊技者が遊技玉を他人に分割譲渡して持玉共有を行う場合の制御処理を示すフローチャートである。この図83および後述する図84、図85に示すフローチャートでは、遊技者が遊技を継続しつつ遊技玉を他人に分割譲渡して持玉共有を行うことができる制御を示している。
図83を参照して、まず持玉=5000の会員カードとしてのカードAがCUに挿入される。この会員カードがCUに挿入された場合には、その会員カードの遊技用価値(持玉、貯玉およびプリペイド残高)がすべて0になったとしても遊技終了時にその会員カードを遊技者に返却しなければならない。
カードAが挿入された後、CUは、そのカードAの持玉である「5000」をP台側において加算させるための加算要求玉数=5000を含むコマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、遊技玉=5000に更新した上で、動作応答として遊技玉=5000を含むレスポンスをCUへ送信する。その後P台において遊技が開始され、遊技の実行に伴って遊技玉が減少して4000となった段階で、1000玉分の遊技玉を他人に譲渡して持玉共有を行う持玉共有(1000玉)の指定操作が行われた場合に、それ以降CUとP台とにおいて持玉分割中の状態となる。
他人に分割譲渡(持玉共有)する持玉が記録されたカードBはCU内のカードストック部にストックされているストックカードをカードリーダライタ327に取出して補填してそのカードBに持玉を書込んでCUから排出するのであるが、そのカードBを排出するにはまず先に既にカードリーダライタ327に挿入されているカードAを排出する必要がある。その際、カードA(遊技者所有の会員カード)に現時点におけるすべての遊技玉(=4000)を書込んで排出した場合には、遊技玉=0となってそれ以降遊技を続行することができなくなる。
そこで、遊技をしながら持点分割(持玉共有)を行うことを可能にするために、カードAを「持点=0」の状態でCUから排出し、持点に相当する遊技玉をCUに担保情報として残しておくように制御する。なお、カードの持点を直接カードに記録するのではなくて、上位サーバにて当該カードのカード番号に対応付けて持点を記憶するようにしてもよい。その場合には、挿入されているカードAのカード番号と遊技玉数=0とを上位サーバへ送信し、上位サーバにて受信したカード番号に対応付けて記憶している持点を検索し、その持点を0に更新する。その後CUがカードAを排出する。
カードA(持点=0)がCUのカードリーダライタ327から排出された後、CU内のストックカードB(持点=0)をカードリーダライタ327に取出して補填する。その時点で、P台において遊技の続行に伴って遊技玉が減算し、遊技玉=3800の状態となっている。そして、カードBに分割譲渡(持玉共有)する持玉である1000を書込むために、減算要求玉数=1000の動作要求(動作指示)を含むコマンドがCUからP台へ送信される。P台では、それを受けて、現時点の遊技玉数3800から1000を減算して遊技玉数=2800にし、その遊技玉数=2800を含む動作応答をCUへ送信する。CUは、それを受けて遊技玉=2800のデータをバックアップ記憶する。
次に、CUは、カードリーダライタ327によりカードBに「持玉=1000」を書込み、そのカードBを返却(排出)する。この排出されたカードBを遊技者が他人に手渡すことによりその他人に遊技玉を分割譲渡(持玉共有)することができる。なお、カードの持点を直接カードに記録するのではなくて、上位サーバにて当該カードのカード番号に対応付けて持点を記憶する場合には、カードBのカード番号と分割譲渡(持玉共有)する持点である1000とを上位サーバへ送信し、上位サーバにて受信したカード番号に対応付けて持点=1000を記憶するとともに、当該カードが分割譲渡(持点共有)されたカードであり1000点が持玉共有により生じた持点であることを履歴として記憶しておく。その後CUがカードBを排出する。
CUは、カードBを排出した後、先に排出した遊技者の会員カードであるカードAの再挿入待ちの状態となり、カードAの挿入を促す表示を表示器312により行う(図91参照)。そして、それを見た遊技者がカードAをCUへ挿入する。その時点で遊技玉=2750となっている。カードAがCUへ挿入されれば、CUは、その挿入されたカードAと持点共有処理に伴って一旦排出されたカードAとが同じものであるか否か(例えば、双方のカード番号が一致するか否か)を判別し、一致しない場合はそのカードAを排出する一方、一致する場合は持玉分割(玉共有)の処理が終了し、その旨が表示器312により表示される(図92参照)。
挿入されたカードAには遊技終了後のカード返却時に遊技玉を持玉として書込んでCUから排出される。
図84は、遊技者が持玉5000玉分が記録されたビジターカードBをCUへ挿入して遊技を行いつつ持玉の分割譲渡(持玉共有)を行った場合の制御動作が示されている。この場合には、先に挿入されているカードBが、必ずしも遊技者に返却する必要のないビジターカードであるために、その先に挿入されているビジターカードBに他人に分割する持玉を書込んで排出しそのビジターカードBを他人に譲渡することによって持玉共有を行うようにしている。
まずビジターカードB(持玉=5000)をCUに挿入することにより、その挿入されたカードBに記録されている5000の持玉すべてを遊技玉として加算する加算要求玉数=5000を含む動作要求(動作指示)がCUからP台へ送信される。
P台はそれを受けて、遊技玉=5000を記憶するとともに、遊技玉=5000を含む動作応答をCUへ返信する。その段階からP台で遊技が可能となり遊技中の状態となる。
そして、遊技玉が遊技に使用されて遊技玉=4000となった後に、1000玉分の遊技玉を他人に分割譲渡する持玉共有(1000玉)の指定が遊技者によって行われる。この段階から持点分割中の状態となる。この段階ではさらに遊技玉が遊技に用いられて遊技玉=3800となっている。そして、CUから分割譲渡(持玉共有)のための1000玉分の遊技玉を減算する減算要求玉数=1000を含む動作要求がCUからP台へ送信される。P台は、それを受けて、現時点の遊技玉3800から1000を減算して遊技玉=2800とし、遊技玉=2800を含む動作応答をCUへ返信する。CUでは、それを受けて、遊技玉=2800のデータをバックアップ記憶する。そして、カードリーダライタ327に保持されているカードBに「持玉=1000」を書込んでそのカードBを返却(排出)する。この段階で、持玉の分割譲渡(持玉共有)の処理が終了する。その後においても遊技者がP台で遊技を続行し、遊技者が遊技を終了するべく返却ボタン322を押圧操作すれば、図45に示したカードの返却処理に移行し、CU内にストックされているストックカードがカードリーダライタ327に取出されて、その時点における遊技玉に相当する持玉のデータがそのストックカードに記録されて排出される。
なお、カードの持点を直接カードに記録するのではなくて、上位サーバにて当該カードのカード番号に対応付けて持点を記憶する場合には、カードBのカード番号と分割譲渡(持玉共有)する持点である1000とを上位サーバへ送信し、上位サーバにて受信したカード番号に対応付けて記憶している持点を検索し、その持点をCUから受信した遊技玉数に対応する値(=1000点)に更新するとともに、当該カードが分割譲渡(持点共有)されたカードであり1000点が持玉共有により生じた持点であることを履歴として記憶しておく。その後CUがカードBを排出する。そして、遊技終了時に排出されるストックカードについても、そのカード番号とカード排出時点における遊技玉数のデータとを上位サーバへ送信し、上位サーバにて受信したカード番号に対応付けて持点=1000を記憶するとともに、前述のカードBの所有者がこのストックカードの所有者に変更された旨の履歴を記憶しておく。その後CUがストックカードを排出する。
図85は、遊技玉の分割譲渡(持玉共有)の他の例を示すフローチャートである。図83に示した制御処理との相違点を主に説明する。この図85に示すフローチャートでは、遊技玉の分割譲渡(持玉共有)を行う際に、既に挿入されている遊技者の会員用カードであるカードAを先に返却する点は図83と同じであるが、その返却の際に、持玉分割中に遊技を続行するのに必要となる遊技玉(担保玉200発)を確保した上で残りの遊技玉をカードAに持玉として記録した上で排出する点が、図83と異なる。
具体的には、まず、遊技者がタッチパネルからなる表示器312を操作して1000玉を分割譲渡する持玉共有の指定を行う。するとCUは、分割譲渡する共有玉1000発と前述した担保玉200発とをCUに残し、残りの遊技玉3800を算出する。具体的には、現時点の遊技玉(5000)−担保玉(200)−共有玉(1000)=3800を算出する。そしてその算出された3800の遊技玉を減算するべく、減算要求玉数=3800を含む動作要求のコマンドをCUがP台へ送信する。P台は、それを受けて、現在の遊技玉5000から3800を減算し、残りの遊技玉1200を算出して記憶する。そしてその遊技玉=1200を含む動作応答をCUへ返信する。
CUでは、その動作応答(レスポンス)を受信し、担保玉=200、共有玉=1000をCUに残した上で、カードリーダライタ327に保持されているカードAに持玉=3800を書込んで排出する。このように、P台において遊技を続行しながら持玉の分割譲渡(持玉共有)を行うため、CUにプレー用の担保玉(プレー:200玉)を残して挿入されていたカードAの返却を行うのである。
その後、CUは、CU内にストックされているストックカード(持玉0のカードB)をカードリーダライタ327に取出して補填する。その間にも、P台では遊技が続行されており、その結果加算玉数=10、減算玉数=60が発生している。その結果、遊技玉=1200+10(加算玉数)−60(減算玉数)=1150となっている。
そして、CUにおいて、共有玉1000発を分割譲渡(持玉共有)するべく、減算要求玉数=1000を含む動作要求のコマンドをP台へ送信する。
P台では、それを受けて、現在の遊技玉1150から減算要求玉数1000を減算して残りの遊技玉=150を算出し、遊技玉=150を含む動作応答のレスポンスをCUへ送信する。
CUでは、それを受信し、カードBに「持玉=1000」を書込んで返却(排出)する。遊技者はその排出されたカードBを他人に与えることにより遊技玉の分割譲渡(持玉共有)を行うことができる。
カードBが排出された後CUは、先に排出した遊技者の会員カードAの再挿入を促す表示を表示器312により行う。それを見た遊技者は先に排出されたカードA(持玉=3800)をCUへ再挿入する。その間にもP台で遊技が続行されておりその結果加算玉数=10、減算玉数=85が発生している。そのために、カードAが再挿入された時点での遊技玉=150+10−85=75となっている。そして、カードAが再挿入された時点でCUは、その挿入されたカードAと持点共有処理に伴って一旦排出されたカードAとが同じものであるか否か(例えば、双方のカード番号が一致するか否か)を判別し、一致しない場合はそのカードAを排出する一方、一致する場合はCUは、そのカードAに記録されている持玉=3800を遊技玉としてP台に加算させるべく、加算要求玉数=3800を含む動作要求のコマンドをP台へ送信する。P台は、それを受けて、遊技玉=75+3800=3875を算出し、現在の遊技玉として記憶するとともに、その遊技玉=3875を含む動作応答のレスポンスをCUへ送信する。
なお、カードの持点を直接カードに記録するのではなくて、上位サーバにて当該カードのカード番号に対応付けて持点を記憶する場合には、カードBのカード番号と分割譲渡(持玉共有)する持点である1000とを上位サーバへ送信し、上位サーバにて受信したカード番号に対応付けて持点=1000を記憶するとともに、当該カードが分割譲渡(持点共有)されたカードであり1000点が持玉共有により生じた持点であることを履歴として記憶しておく。その後CUがカードBを排出する。
図86〜図103は、CUの表示器312により表示される画面図である。
まず、図86〜図92にもとづいて、図83に示した持玉共有を行う場合の表示器312に表示される表示画面を説明する。
図86を参照して、画面左半分の上方に表示された「メニュー」の表示項目(アイコン)を遊技者がタッチして表示された複数のメニューの中から持玉共有を遊技者が選択指定した状態が、図86に示す持玉共有の表示画面である。持玉共有(遊技玉の分割譲渡)は、遊技者所有の持玉からの分割譲渡あるいは貯玉からの分割譲渡のいずれも可能である。そのために、まず「玉共有元を選択してください」のメッセージ表示がなされ、選択対象となる持玉を表わす表示項目(アイコン)と貯玉を表わす表示項目(アイコン)とが表示される。
図86の右半分の表示画面では、現時点で挿入されているカードの状態が表示されている。図86では、会員カードが挿入されており、その会員カードは、カード残高が0円、持玉が0玉、貯玉が500玉、現時点における遊技玉が10000玉であることが示されている。
また、CUの状態として、カード残高から遊技玉を貸出す際の貸出単位金額が500円であり、その500円分の玉数である125玉が払出玉数であることが表示されている。さらに、遊技者が紙幣をCUに挿入して挿入されているカードのカード残高をリロードできるという「入金可」の状態であることが示されている。
遊技者は、画面左半分の「持玉」または「貯玉」のいずれかをタッチ操作して玉共有元の選択入力を行う。ここでは、「持玉」を選択した場合を示す。
遊技者が「持玉」を選択した場合には、次に図87に示す画面が表示される。画面左半分に「共有する玉数を選択ください」のメッセージ表示がなされるとともに、共有玉数の選択対象として、500玉、1000玉、1500玉、2000玉、2500玉、3000玉、3500玉、4000玉、5000玉の9種類が表示される。遊技者はこの9種類の中から1つをタッチして選択入力する。ここでは、「1000玉」を選択入力した場合を説明する。
遊技者が「1000玉」を選択入力すれば、次に図88に示す画面が表示される。図88に示す画面では、「持玉が上記明細で分割されます。よろしいですか?」のメッセージが表示されるとともに、共有玉数の明細として、自分のカードの玉数が9000となり、他人に分割譲渡(持玉共有)する共有のカードの玉数が1000となることが表示されている。そして、「玉共有開始」の表示項目(アイコン)と「キャンセル」の表示項目(アイコン)とが表示される。遊技者はそれら表示項目のいずれかにタッチして選択入力する。「キャンセル」を選択すれば持玉共有がキャンセルされる。一方、「玉共有開始」が選択入力されれば、共有玉数の明細に示したとおりの玉共有処理が開始される。
遊技者が「玉共有開始」を選択入力すれば、次に図89に示す画面が表示される。図89に示す画面では、「自分のカードが排出されます」のメッセージ表示がなされるとともに、玉共有処理の進行状況を示す玉共有処理状況画像が表示される。この玉共有処理状況画像は、処理の順番として1、2、3の3種類あり、第1処理では、自分(遊技者)のカードの排出、第2処理として共有のカードの排出、第3処理として排出された自分のカードの再挿入が表示されている。そして「状況」の欄に、上から「処理」「待ち」が表示されており、現時点では第1処理が処理中であることが示されている。そして、第1処理から破線で自分のカードが排出される画像が示されている。
図89の右半分の画面では、現時点におけるP台においての遊技玉である10000玉が点滅表示される。
自分のカードの排出が終了した段階で次に図90に示す画面が表示される。図90では、「状況」の欄に、第1処理としての自分のカードの排出が「済」であり、次に第2処理としての共有カードの排出が処理中であることが示されている。そして第2処理から矢印で共有カードが排出されている状態が示されている。
この共有カードの排出が終了した段階で、次に図91に示す画面が表示される。図91に示す画面では、第1処理としての自分のカードの排出が済であり、かつ第2処理としての共有のカードの排出が済であり、現時点では自分のカードの再挿入が処理中であることが示されている。そして第3処理の箇所に矢印で自分のカードを挿入する画像が表示されている。
遊技者が自分のカードをCUに再挿入した段階で、次に図92の画面が表示される。図92では、「玉共有が完了しました」のメッセージが表示されるとともに、玉共有処理状況として、第1処理、第2処理、第3処理のすべてが済であることが示される。そして、1000玉分の持玉共有が完了したために、現時点におけるP台における遊技玉が10000−1000=9000で、9000玉となっていることが表示されている。
次に、図93〜図99は、図44に示したワゴンサービスの制御処理が実行された場合の表示器312による表示画面の図である。
まず、図93を参照して、画面左半分の上方部分に表示されている「ワゴンサービス」の表示項目(アイコン)を遊技者がタッチして選択入力した状態が図93の表示画面である。まず、始めに、「注文する種類を選択してください」のメッセージ表示がなされて、ワゴンメニューとして、「定番メニュー5品」、「ドリンク類30品」、「フード類10品」、「スイーツ類20品」の4種類のメニューが表示されるとともに、「注文状況確認」のアイコンが表示されている。
図93の右半分の画面には、P台における現時点での遊技玉数として1000玉が表示されている。遊技者は、現時点の遊技玉数が1000玉であることを考慮しつつ、その1000玉の範囲内で注文することのできるワゴンメニューを選択する。例えば、「ドリンク類30品」を遊技者が選択した場合には、次に図94に示す画面が表示される。図94では、「注文する商品を選んでください」のメッセージが表示されるとともに、ドリンク類の中に含まれるメニューが6種類示されており、各メニューを注文する際に必要となる遊技玉数が表示されている。遊技者は、現時点における遊技玉数が1000玉であることを考慮しつつ表示されたメニューの中から注文するものをタッチして選択入力する。なお、左画面の各種メニューが表示されている右側に、正三角形のアイコンと逆三角形のアイコンとが表示されている。正三角形のアイコンを遊技者がタッチした場合には画面が下にスクロールされて画面上方部分が表示される状態となる。一方、図94に示す逆三角形のアイコンを遊技者がタッチすれば画面が上にスクロールされて画面下方部分が表示される状態となる。
図94において、遊技者が75玉を必要とするコーヒーのメニューを選択した上で、図95の「注文商品明細」のタイトル欄に表示された「商品追加」のアイコンをタッチして再度図93のワゴンメニューの表示画面に戻り、図93における「フード類10品」のメニューを選択してフード類のメニューが表示された状態でその中から100玉の遊技玉を必要とする「ハンバーガー」のメニューが選択され、さらに、その上で、図95の「注文商品明細」のタイトル欄に表示された「商品追加」のアイコンをタッチして再度図93のワゴンメニューの表示画面に戻り、図93における「スイーツ類20品」のアイコンが選択入力され、スイーツ類の表示画面の中から遊技者が50玉の遊技玉を必要とする「アイス」を選択した場合を説明する。
その場合には、次に図95に示す画面が表示され、今までに選択入力された注文商品の明細が表示される。この注文明細では、注文した商品名、消費玉数、注文した商品の数量が表示される。図95の場合には、消費玉数100玉のハンバーガーが1品、消費玉数75玉のコーヒーが1品、消費玉数50玉のアイスが1品注文されていることが示されている。そして、合計の消費玉数が225玉であることが表示されている。さらに、注文商品明細の数量の欄に「追加」のアイコンが表示されており、遊技者がこの追加のアイコンをタッチして入力することにより、1回タッチする毎に数量が「1」加算される。また数量の右側に各注文賞品に対応して「削除」のアイコンが表示されている。遊技者がこのアイコンをタッチ入力することにより、対応する商品の注文を削除することが可能となる。例えば、1番上の「削除」をタッチすれば、ハンバーガーの注文が削除され、2番目の「削除」をタッチすることによりコーヒーの注文が削除され、3番目の「削除」をタッチすることによりアイスの注文が削除される。
さらに、この注文商品明細の下方に、「商品追加」のアイコンが示されており、これを遊技者がタッチすることにより、前述したように再度図93のワゴンメニューの表示画面に戻り、遊技者が注文商品を選択して追加注文することが可能となる。
また、図95の注文商品明細の下方に「キャンセル」のアイコンが示されており、遊技者がこのアイコンをタッチすることにより、現時点までに注文しているすべての注文商品をキャンセルすることができる。
さらに、注文商品明細の下方に「注文」のアイコンが示されており、遊技者がこれをタッチ操作することにより、注文商品明細に示されたとおりのワゴンサービスの注文処理が実行されることとなる。
図95の表示画面において遊技者が「アイス」の注文に対応する「削除」のアイコンをタッチ操作した場合に、図96に示す画面が表示される。図96では、「アイス」の注文が取消された状態が示されている。
一方、図95において「注文」のアイコンを遊技者がタッチ操作した場合には、図97に示す画面が表示される。図97の表示画面では、注文商品の問合せ中の画像が表示される。消費玉数の合計である225玉と現時点におけるP台での遊技玉数1000玉との間で送受信が行われていることを示す矢印表示がなされ、交信中であることが示される。この交信中であることを示す矢印の表示は、具体的には、図98を参照して、まず消費玉数「225」玉からP台の「1000」玉の方向に矢印が表示され、「問合せ中」の文字が表示される。
この表示がなされた後に、P台の「1000」玉から消費玉数「225」玉の方向へ矢印表示がなされ、「問合せ中」の文字が表示される。そして、これら両表示を複数回繰返して表示する。その表示の後、次に図99の画面が表示される。図99の画面では、「注文商品を受付けました 持玉より上記消費玉数分を引落しました」のメッセージが表示されるとともに、注文商品受付完了の表示がなされて受付けた注文商品の明細および総消費玉数「225」玉であることが表示される。そして、画面右半分には、225玉の消費の結果現在のP台における遊技玉が「775」玉になっていることが表示される。
図100と図101とは、図41に示したカード挿入処理における加算表示中の表示画面であり、図82に示したCU側の表示器312の表示画面のうち上から3番目の表示画面の他の例を示している。
図100を参照して、画面左半分には、画面構成は違うものの図82のCU側の表示画面と同様の内容を示す遊技台情報が示されている。
図100の画面右側には、CUからP台へ、CUに挿入されたカードの持玉である1000玉がすべてP台側に移動している最中である表示がなされている。
そして持玉移動が完了した段階で、次に図101に示す表示画面に切換わり、画面右側において「持玉移動完了!」のメッセージが表示されるとともに、持玉の欄が0玉になり、P台における遊技玉として1000玉が表示され、その「1000」が点滅表示される表示がなされる。
図102および図103は、図45に示したカードの返却処理におけるクリア表示中を示す表示画面である。まず図102を参照して、画面右半分において、P台における現時点の遊技玉が1000玉であることが表示され、その「1000」が点滅表示される。そして、P台から持玉の表示欄に持玉移動がなされている状態が示されるとともに、「持玉移動中」の文字が表示される。
そして、持玉の移動が完了した段階で、次に図103に示す表示画面に切換わり、P台側における遊技玉が0玉になった状態が表示されるとともに、持玉として1000玉が表示され、その「1000」が点滅表示される。
図104は、図2に示したパチンコ機2の背面側構成の他の例を示す図である。ここでは主に相違点について説明する。
図104を参照して、遊技領域27に設けられた各種入賞口に入賞した入賞玉を検出する各種入賞玉検出スイッチ700a〜700hが設けられているとともに、アウト口145から回収されたアウト玉のみを検出するアウト玉検出スイッチ701が設けられている。そして、アウト玉検出スイッチ701により検出されたアウト玉と各種入賞玉検出スイッチ700a〜700hにより検出された入賞玉とが合流して通過する合流通過経路702に、合流経路検出スイッチ32が設けられている。
これら各種検出スイッチのうち、合流経路検出スイッチ32のみが光センサで構成されており、その他の検出スイッチは近接スイッチで構成されている。各種検出スイッチをこのように構成することにより、いわゆる電波ゴトが生じて不正電波が発信されて各種入賞玉検出スイッチから不正に入賞玉検出信号を出力させる不正行為が生じた場合に、近接スイッチはその不正電波に応答して検出信号を出力するが合流経路検出スイッチ32のみは光センサで構成されているために不正電波に応答することなく何ら検出信号を出力しない。
正常であれば、近接スイッチで構成された各種検出スイッチで検出された玉の合計数が合流経路検出スイッチで検出された玉数となる筈である。ところが、不正電波を発信する電波ゴトが生じた場合には、合流経路検出スイッチ32からの検出信号が出力されずにその他の近接スイッチで構成された検出スイッチからの検出信号が出力されることとなり、近接スイッチで構成された各種検出スイッチによる玉検出合計と合流経路検出スイッチ32の検出玉数とが一致しなくなる。このような不一致となる現象の発生にもとづいて、不正行為が発生したことを判定することができる。
そのために、払出制御基板17は、各種入賞玉検出スイッチ700a〜700hの検出信号とアウト玉検出スイッチ701の検出信号とファール玉検出スイッチ33の検出信号と合流経路検出スイッチ32の検出信号とが入力され、近接スイッチで構成された入賞玉検出スイッチ700a〜700hとアウト玉検出スイッチ701とによる玉検出個数の合計を算出し、その合計と合流経路検出スイッチ32による玉検出個数とが一致するか否かを判別する。一致せずかつ所定個数以上の隔たりがあると判別した場合には払出制御基板17は異常が発生したと判定し、異常表示コマンドを表示器用演出制御基板53へ送信し、表示器用演出制御基板53が表示器54に異常表示を行う。
さらなる他の例として、図104に示された合流経路検出スイッチ32を、ファール玉検出スイッチ33で検出されたファール玉が合流通過経路702に合流する合流箇所よりも下方位置に設け、入賞玉とアウト玉とファール玉との合計を合流経路検出スイッチ32により検出するように構成してもよい。その場合には、近接スイッチで構成された各種検出スイッチすなわち入賞玉検出スイッチ700a〜700hとアウト玉検出スイッチ701とファール玉検出スイッチ33とによる玉検出個数の合計を算出し、その合計と合流経路検出スイッチ32による玉検出個数とが一致するか否かを判別する。一致せずかつ所定個数以上の隔たりがあると判別した場合には払出制御基板17は異常が発生したと判定し、異常表示コマンドを表示器用演出制御基板53へ送信し、表示器用演出制御基板53が表示器54に異常表示を行う。
さらなる他の例として、図104に示された合流経路検出スイッチ32はそのままの位置で、ファール玉検出スイッチ33で検出されたファール玉が合流通過経路702に合流する合流箇所よりも下方位置に別の合流経路検出スイッチを設け、入賞玉とアウト玉とファール玉との合計を別の合流経路検出スイッチにより検出するように構成してもよい。その場合には、近接スイッチで構成された各種検出スイッチすなわち入賞玉検出スイッチ700a〜700hとアウト玉検出スイッチ701とファール玉検出スイッチ33とによる玉検出個数の合計を算出し、その合計と合流経路検出スイッチ32による玉検出個数とが一致するか否かを判別する。一致せずかつ所定個数以上の隔たりがあると判別した場合には払出制御基板17は異常が発生したと判定し、異常表示コマンドを表示器用演出制御基板53へ送信し、表示器用演出制御基板53が表示器54に異常表示を行う。なお、前述した、入賞玉検出スイッチ700a〜700hとアウト玉検出スイッチ701とによる玉検出個数の合計と合流経路検出スイッチ32による玉検出個数とが一致するか否かを判別して行う異常判定も、並行して実行する。
次に、主制御基板16が搭載する遊技制御手段および払出制御基板17が搭載する払出制御手段の具体的な制御を説明する。図105は、払出制御基板17における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図105には、主制御基板16、表示器用演出制御基板53および電源基板900等も示されている。払出制御基板17には、プログラムに従って払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ(払出制御手段に相当)170が搭載されている。払出制御用マイクロコンピュータ170は、各種払出制御用のプログラム等を記憶するROM172、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM173、プログラムに従って制御動作を行う払出制御用CPU171およびI/Oポート部174を含む。この実施の形態では、ROM172およびRAM173は払出制御用マイクロコンピュータ170に内蔵されている。すなわち、払出制御用マイクロコンピュータ170は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともRAM173が内蔵されていればよく、ROM172は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部174は、外付けであってもよい。
なお、払出制御用マイクロコンピュータ170において払出制御用CPU171がROM172に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、払出制御用マイクロコンピュータ170(または払出制御用CPU171)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、払出制御用CPU171がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、払出制御基板17以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、RAM173は、その一部または全部が電源基板900において作成されるバックアップ電源910によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、パチンコ機2に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源910としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM173の一部または全部の内容は保存される。この実施の形態では、後述するように、少なくとも、遊技領域27に発射された遊技玉数といずれかの入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150で回収された遊技玉数との差分値を浮遊玉数としてカウントするための浮遊玉数カウンタの値が、バックアップRAMに保存される。なお、この実施の形態では、RAM173の全部が、電源バックアップされているとする。
この実施の形態では、払出制御基板17に搭載された払出制御用マイクロコンピュータ170には、合流経路検出スイッチ32、ファール玉検出スイッチ33、ガラス扉閉鎖検出器12、前枠閉鎖検出器13、発射モータ原点センサ37、玉上げスイッチ(上)41a、玉上げスイッチ(下)41b、遊技玉過不足検出スイッチ1(42a)および遊技玉過不足検出スイッチ2(42b)からの検出信号が入力される(図4参照)。また、払出制御用マイクロコンピュータ170からの制御信号が、ガラス扉開放ソレノイド10、前枠開放ソレノイド11、発射制御基板31および揚送モータ40に出力される。
また、払出制御用マイクロコンピュータ170は、主制御基板16に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータから払出制御コマンドを受信し、受信した払出制御コマンドにもとづいて各種払出制御を行う。また、払出制御用マイクロコンピュータ170は、表示器用演出制御基板53に搭載されている表示器用演出制御用マイクロコンピュータに対して表示器用演出制御コマンドを送信し、表示器用演出制御用マイクロコンピュータは、受信した表示器用演出制御コマンドにもとづいて表示器54における各種表示制御を行う。
また、払出制御基板17には、パチンコ機2の外部に信号を出力するための外部出力回路175が搭載されており、払出制御用マイクロコンピュータ170は、外部出力回路175を介してホール用管理コンピュータ1に外部信号を出力可能である。
また、主制御基板16には遊技制御用マイクロコンピュータ160が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ160は、例えば、乱数を用いた抽選処理を実行して大当り遊技状態に制御するか否かを決定したり、大当り遊技状態に制御すると決定した場合に、遊技状態を大当り遊技状態に移行する制御を行う。また、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ160は、乱数を用いた抽選処理を実行したり大当り種別を決定したりすることにより、高確率状態(確変状態)や高ベース状態(時短状態)とするか否かを決定したり、高確率状態や高ベース状態とすると決定した場合に、遊技状態を高確率状態や高ベース状態に移行する制御を行う。従って、主制御基板16に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ160は、通常遊技状態と比較して遊技者にとって有利な有利遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段を実現している。
なお、主制御基板16または遊技制御用マイクロコンピュータ160が搭載するRAMも、その一部または全部が電源基板900において作成されるバックアップ電源910によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMとして構成されている。すなわち、パチンコ機2に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源910としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、主制御基板16または遊技制御用マイクロコンピュータ160が搭載するRAMの一部または全部の内容は保存される。例えば、遊技制御処理の進行状況を示すプロセスフラグや、確変状態や時短状態を示すフラグなどの各種遊技制御データがバックアップRAMに保存される。
この実施の形態では、払出制御基板17が搭載する払出制御用マイクロコンピュータ170は、パチンコ機2の機種にかかわらず共通である(例えば、パチンコ機2の機種にかかわらず、同じプログラムに従って動作する同じ型式のマイクロコンピュータによって実現される)。これに対して、主制御基板16が搭載する遊技制御用マイクロコンピュータ160は、パチンコ機2の機種に応じて異なる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ160として、マイクロコンピュータ自体が異なる型式のものを用いてもよいし、同じ型式のマイクロコンピュータを異なるプログラムに従って動作させるものであってもよい。
なお、この実施の形態では、払出制御基板17が搭載する払出制御用マイクロコンピュータ170は、パチンコ機2の機種にかかわらず共通なのであるから、例えば、パチンコ機2の遊技枠側に配置するようにして、遊技盤26を交換して機種変更されても使い回して使用できるようにしてもよい。また、遊技盤26側に配置するようにして、機種変更の際に遊技盤26ごと交換されるように構成してもかまわない。
図106は、パチンコ機2への電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ160が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。パチンコ機2に対して電源が投入され電力供給が開始されると、例えば、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理等を実行した後、遊技制御用マイクロコンピュータ160(具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ160が搭載するCPU)は、パチンコ機2の機種を指定する機種指定コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ170に対して送信する制御を行う(ステップS1)。なお、この実施の形態では、パチンコ機2の機種として機種Aおよび機種Bの2種類があるものとし、機種Aまたは機種Bのいずれであるかを特定可能な機種指定コマンドを送信する。この場合、例えば、機種AであればEXTデータとして「01」を設定した機種指定コマンドを送信し、機種BであればEXTデータとして「02」を設定した機種指定コマンドを送信するようにすればよい。
なお、パチンコ機2への電源投入の際に機種指定コマンドを毎回送信するのではなく、遊技盤26を交換して機種変更が行われた後に最初に電源投入が行われた場合にのみ機種指定コマンドを送信するようにしてもよい。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ160は、パチンコ機2への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS2)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、ステップS5に移行する。なお、バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態(例えば、バックアップフラグがセットされているか否か)によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ160は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS3)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS3では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ160は、バックアップRAMに保存されているデータにもとづいて、遊技状態を電力供給が停止されたときの状態に復旧させる停電復旧処理を実行する(ステップS4)。
ステップS2で電力供給停止時処理が行われたことが確認できなかった場合(具体的には、バックアップフラグがセットされていなかった場合)や、ステップS3でチェック結果が正常でなかった場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ160は、RAMクリア処理などの初期化処理を実行する(ステップS5)。なお、RAMの全領域を初期化せず、一部のデータをそのままにしてもよい。
ステップS4またはステップS5の処理を実行すると、遊技制御用マイクロコンピュータ160は、乱数を用いた抽選処理を実行して大当り遊技状態に制御するか否かを決定したり、大当り遊技状態に制御すると決定した場合に、遊技状態を大当り遊技状態に移行する制御を行ったりする等の各種遊技制御処理(ステップS6)を繰り返し実行するループに移行する。
図107は、パチンコ機2への電源投入時に払出制御用マイクロコンピュータ170が実行する払出制御メイン処理を示すフローチャートである。パチンコ機2に対して電源が投入され電力供給が開始されると、例えば、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理等を実行した後、払出制御用マイクロコンピュータ170(具体的には、払出制御用CPU171)は、遊技制御用マイクロコンピュータ160から機種指定コマンドを受信しているか否かを確認し(ステップS10A)、受信していなければ、機種指定コマンドを受信するまで待つ。そして、払出制御用CPU171は、機種指定コマンドを受信すると、受信した機種指定コマンドを、例えば、RAM173に設けられた機種指定コマンド格納領域に格納するとともに、パチンコ機2への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS10)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、ステップS15に移行する。なお、バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態(例えば、バックアップフラグがセットされているか否か)によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、払出制御用CPU171は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS11)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS11では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、払出制御用CPU171は、異常時判定用の閾値として復帰時用閾値をセットする(ステップS12)。
この実施の形態では、後述するように、払出制御用CPU171は、浮遊玉数カウンタを用いて、遊技領域27に発射された遊技玉数といずれかの入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150で回収された遊技玉数との差分値を浮遊玉数(発射した後、入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150で回収される前の遊技領域27を浮遊している状態の遊技玉の数)をカウントする。そして、払出制御用CPU171は、浮遊玉数カウンタの値が異常時判定用の閾値に達すると、遊技領域27での玉詰まりなどの異常が発生したと判定し、異常時制御を行う。
図108は、異常時判定用の閾値の具体例を示す説明図である。このうち、図108(A)は、パチンコ機2の機種として機種Aが指定された場合の異常時判定用の閾値が設定された機種A用異常時判定用閾値テーブルを示している。また、図108(B)は、パチンコ機2の機種として機種Bが指定された場合の異常時判定用の閾値が設定された機種B用異常時判定用閾値テーブルを示している。図108に示すように、この実施の形態では、異常時判定用の閾値として、第1異常時判定用閾値と第2異常時判定用閾値との2種類がある。後述するように、払出制御用CPU171は、浮遊玉数カウンタの値が第1異常時判定用閾値に達すると、第1異常時制御を行う。具体的には、第1異常時制御として、表示器用演出制御基板53が搭載する表示器用演出制御用マイクロコンピュータに対して表示器54に所定の異常報知画面(まもなく発射停止状態となることを警告するための警告画面)を表示させる制御を行うとともに、外部出力回路175を介してホール用管理コンピュータ1に対して、異常発生を特定可能な異常信号を出力する制御を行う。また、払出制御用CPU171は、浮遊玉数カウンタの値が第2異常時判定用閾値に達すると、第2異常時制御を行う。具体的には、第2異常時制御として、発射禁止信号を含む発射制御信号を発射制御基板31に出力して、遊技玉の発射を停止させた発射停止状態に制御するとともに、表示器用演出制御基板53が搭載する表示器用演出制御用マイクロコンピュータに対して表示器54に所定の発射停止報知画面(発射停止状態となったことを報知するための報知画面)を表示させる制御を行う。
また、図108に示すように、この実施の形態では、パチンコ機2の機種が機種Aであるか機種Bであるかに応じて異なる異常時判定用閾値テーブルが選択され、選択した異常時判定用閾値テーブルにもとづいて異常時判定用の閾値が設定される。すなわち、一般に、パチンコ機2においては遊技領域27の作り方(例えば、遊技玉の経路の配置の仕方や釘の位置)によって、遊技玉が打球発射装置で発射されてから各回収部(各入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150)で回収されるまでの時間に差が生じるのであるから、パチンコ機2の機種によって浮遊玉の生じやすさが異なる。そのため、パチンコ機2の機種にかかわらず同じ閾値を用いて異常時制御を行っていたのでは、機種によっては異常時制御のタイミングが早くなりすぎたり逆に遅くなりすぎたりする可能性がある。そこで、この実施の形態では、パチンコ機2の機種に応じて異なる閾値が設定された異常時判定用閾値テーブルを選択して異常時制御を行うことによって、パチンコ機2の機種に応じて適切な異常時制御を行えるようにしている。
図108(A)に示すように、パチンコ機2の機種が機種Aである場合には、停電復帰時および大当り遊技中のいずれでもない通常時には、第1異常時判定用閾値として「20」が設定され、第2異常時判定用閾値として「30」が設定される。また、停電復帰時には、異常時判定用の閾値として通常時よりも大きい値が用いられ、第1異常時判定用閾値として「25」が設定され、第2異常時判定用閾値として「35」が設定される。また、大当り遊技中にも、異常時判定用の閾値として通常時よりも大きい値が用いられ、第1異常時判定用閾値として「25」が設定され、第2異常時判定用閾値として「35」が設定される。
また、図108(B)に示すように、パチンコ機2の機種が機種Bである場合には、停電復帰時および大当り遊技中のいずれでもない通常時には、第1異常時判定用閾値として「10」が設定され、第2異常時判定用閾値として「20」が設定される。また、停電復帰時には、異常時判定用の閾値として通常時よりも大きい値が用いられ、第1異常時判定用閾値として「15」が設定され、第2異常時判定用閾値として「25」が設定される。また、大当り遊技中にも、異常時判定用の閾値として通常時よりも大きい値が用いられ、第1異常時判定用閾値として「15」が設定され、第2異常時判定用閾値として「25」が設定される。
なお、図108に示す異常時判定用閾値テーブルは、例えば、RAM173の所定の異常時判定用閾値テーブル格納領域に格納されおり、パチンコ機2への電源投入時に後述する初期化処理(ステップS16参照)が実行されても初期化されないものとする。
ステップS12では、払出制御用CPU171は、まず、ステップS10Aで受信した機種指定コマンドで特定されるパチンコ機2の機種が機種Aであるか機種Bであるかを判定する。機種Aである場合には、図108(A)に示す機種A用異常時判定用閾値テーブルが選択され、選択された機種A用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、異常時判定用の閾値として復帰時用閾値がセットされ、第1異常時判定用閾値として「25」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「35」が設定される。また、機種Bである場合には、図108(B)に示す機種B用異常時判定用閾値テーブルが選択され、選択された機種B用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、異常時判定用の閾値として復帰時用閾値がセットされ、第1異常時判定用閾値として「15」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「25」が設定される。
なお、この実施の形態では、後述するように、異常時制御が所定回数(例えば、10回)以上実行されたことにもとづいて異常時判定用閾値テーブルが更新される場合がある(図115参照)。異常時判定用閾値テーブルが更新されている場合には、払出制御用CPU171は、ステップS12において、更新後の機種A用異常時判定用閾値テーブルや機種B用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、異常時判定用の閾値として復帰時用閾値をセットすることになる。
次いで、バックアップRAMであるRAM173には電源断前の浮遊玉数カウンタの値がバックアップされていた筈であるが、払出制御用CPU171は、そのバックアップされていた浮遊玉数カウンタの値を、復帰時浮遊玉数としてRAM173に設けられた所定の復帰時浮遊玉数記憶領域に格納する(ステップS13)。次いで、払出制御用CPU171は、停電復帰後の経過時間を計測するための停電復帰後計測タイマに所定時間(本例では、10秒)をセットする(ステップS14)。
ステップS10で電力供給停止時処理が行われたことが確認できなかった場合(具体的には、バックアップフラグがセットされていなかった場合)や、ステップS11でチェック結果が正常でなかった場合には、払出制御用CPU171は、異常時判定用の閾値として通常時用閾値をセットする(ステップS15)。この場合、払出制御用CPU171は、まず、ステップS10Aで受信した機種指定コマンドで特定されるパチンコ機2の機種が機種Aであるか機種Bであるかを判定する。機種Aである場合には、図108(A)に示す機種A用異常時判定用閾値テーブルが選択され、選択された機種A用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、異常時判定用の閾値として通常時用閾値がセットされ、第1異常時判定用閾値として「20」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「30」が設定される。また、機種Bである場合には、図108(B)に示す機種B用異常時判定用閾値テーブルが選択され、選択された機種B用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、異常時判定用の閾値として通常時用閾値がセットされ、第1異常時判定用閾値として「10」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「20」が設定される。
なお、この実施の形態では、後述するように、異常時制御が所定回数(例えば、10回)以上実行されたことにもとづいて異常時判定用閾値テーブルが更新される場合がある(図115参照)。異常時判定用閾値テーブルが更新されている場合には、払出制御用CPU171は、ステップS15において、更新後の機種A用異常時判定用閾値テーブルや機種B用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、異常時判定用の閾値として通常時用閾値をセットすることになる。
次いで、払出制御用CPU171は、RAMクリア処理などの初期化処理を実行する(ステップS16)。RAMクリア処理によって、浮遊玉数カウンタの値等の各種データが0に初期化される。なお、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM173の全領域を初期化せず、一部のデータをそのままにしてもよい。なお、この実施の形態では、RAM173の記憶領域のうち、図108に示す異常時判定用閾値テーブルが格納されている異常時判定用閾値テーブル格納領域については、初期化を行わないものとする。
ステップS14またはステップS16の処理を実行すると、払出制御用CPU171は、遊技玉の発射に応じて遊技玉数を減少させたり、いずれかの入賞口への入賞に応じて遊技玉数を増加させたりする等の各種払出制御処理(ステップS17)を繰り返し実行するループに移行する。なお、ステップS17の各種払出制御処理には、後述する異常時判定処理や、異常時判定用閾値変更処理、異常時制御解除処理、発射と揚送の制御指令出力処理、エラー処理、異常時判定用閾値テーブル更新処理も含まれる。
図109および図110は、払出制御用マイクロコンピュータ170が実行する異常時判定処理の一例を示すフローチャートである。異常時判定処理では、払出制御用マイクロコンピュータ170(具体的には、払出制御用CPU171)は、まず、異常時制御の禁止期間を計測するための異常時制御禁止期間計測タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS200)。異常時制御禁止期間計測タイマについては、後述する。異常時制御禁止期間計測タイマの値が0でなければ、払出制御用CPU171は、異常時制御禁止期間計測タイマの値を1減算する(ステップS201)。そして、減算後の異常時制御禁止期間計測タイマの値が0となっていなければ、払出制御用CPU171は、そのまま処理を終了する。
ステップS200またはステップS202で異常時制御禁止期間計測タイマの値が0となっていれば、払出制御用CPU171は、玉上げスイッチ(上)41aからの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS203)。玉上げスイッチ(上)41aからの検出信号を入力していれば、払出制御用CPU171は、遊技玉が1つ発射されたと判断し、浮遊玉数カウンタの値を1加算する(ステップS204)。ただし、浮遊玉数を誤認識していたり停電復帰後であるなどの理由により、加算後の浮遊玉数カウンタの値が封入されている遊技玉数(本例では、50個)を超えてしまう場合には、払出制御用CPU171は、浮遊玉数カウンタの値の加算を行わないようにする。
なお、この実施の形態では、玉上げスイッチ(上)41aで遊技玉を検出したことにもとづいて、遊技玉が1つ発射されたと判断する場合を示しているが、このようなものにかぎらず、例えば、打球発射位置により近い場所にセンサやスイッチを設けるようにし、そのセンサやスイッチが遊技玉を検出したことにもとづいて、遊技玉が1つ発射されたと判断するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、上記のように、打球発射装置により遊技玉が実際に発射されたことを検出するのではなく、玉上げスイッチ(上)41aの検出にもとづき発射可能領域に遊技玉が導かれたことにもとづいて、遊技玉が1つ発射されたとみなして(すなわち、発射可能領域に導かれただけで実際にはまだ遊技玉は発射されていない)浮遊玉数カウンタの値を1加算する場合を示しているが、遊技玉の実際の発射により浮遊玉数カウンタの値を1加算するようにしてもよい。この場合、例えば、打球発射装置の発射口にセンサを設けるようにし、打球発射装置によって発射された遊技玉を発射口に設けたセンサで検出したことにもとづいて、浮遊玉数カウンタの値を1加算するようにすればよい。
また、この実施の形態では、発射可能領域に導かれた遊技玉を直接検出して浮遊玉数カウンタを1加算する場合を示しているが、遊技玉の発射を検出可能な方法であれば、遊技玉そのものを検出するのではなく他の方法により、遊技玉が発射されたと判断して浮遊玉数カウンタを1加算するようにしてもよい。例えば、打球発射装置の動作状態を検出可能なセンサを設けるようにし、打球発射装置が1回動作したことをセンサにより検出したことにもとづいて、遊技玉が1つ発射されたと判断して浮遊玉数カウンタを1加算するようにしてもよい。
また、払出制御用CPU171は、合流経路検出スイッチ32からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS205)。合流経路検出スイッチ32からの検出信号を入力していれば、払出制御用CPU171は、いずれかの入賞口またはアウト口145から遊技玉が1つ回収されたと判断し、浮遊玉数カウンタの値を1減算する(ステップS206)。ただし、浮遊玉数を誤認識していたり停電復帰後であるなどの理由により、減算後の浮遊玉数カウンタの値が0を下回ってしまう場合には、払出制御用CPU171は、浮遊玉数カウンタの値の減算を行わないようにする。
また、払出制御用CPU171は、ファール玉検出スイッチ33からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS207)。ファール玉検出スイッチ33からの検出信号を入力していれば、払出制御用CPU171は、ファール玉戻り口150から遊技玉が1つ回収されたと判断し、浮遊玉数カウンタの値を1減算する(ステップS208)。ただし、浮遊玉数を誤認識していたり停電復帰後であるなどの理由により、減算後の浮遊玉数カウンタの値が0を下回ってしまう場合には、払出制御用CPU171は、浮遊玉数カウンタの値の減算を行わないようにする。
なお、この実施の形態では、遊技玉が実際に各入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150を通過した後に、合流経路検出スイッチ32やファール玉検出スイッチ33からの検出信号の入力にもとづいて、浮遊玉数カウンタの値を1減算する場合を示しているが、必ずしも、遊技玉が実際に各入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150を通過したことを検出してから浮遊玉数カウンタの値を1減算する必要はない。例えば、遊技領域27中の各入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150に導かれる直前の通路などにセンサを設け、これらのセンサからの検出信号の入力信号にもとづいて、遊技玉が各入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150を通過したとみなして(すなわち、各入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150を通過することが確実な領域に導かれただけで、実際にはまだ各入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150を通過していない)浮遊玉数カウンタの値を1減算するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、各入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150を通過した遊技玉を直接検出して浮遊玉数カウンタを1減算する場合を示しているが、遊技玉の通過を検出可能な方法であれば、遊技玉そのものを検出するのではなく他の方法により、遊技玉が各入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150を通過したと判断して浮遊玉数カウンタを1減算するようにしてもよい。例えば、各入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150に遊技玉の通過に応じて動作する動作板を設け(例えば、各入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150を通過した遊技玉が接触して動作板が動作する)、その動作板が動作したことをセンサにより検出したことにもとづいて、遊技玉が1つ各入賞口やアウト口145、ファール玉戻り口150を通過したと判断して浮遊玉数カウンタを1減算するようにしてもよい。
次いで、払出制御用CPU171は、第1異常時制御を実行中であることを示す第1異常時制御中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS209)。第1異常時制御中フラグがセットされていなければ、払出制御用CPU171は、浮遊玉数カウンタの値が第1異常時判定用閾値以上となっているか否かを確認する(ステップS210)。第1異常時判定用閾値以上となっていれば、払出制御用CPU171は、異常報知(まもなく発射停止状態となることを警告するための警告報知)の開始を指定する異常報知開始指定コマンドを表示器用演出制御基板53が搭載する表示器用演出制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う(ステップS211)。なお、表示器用演出制御用マイクロコンピュータは、受信した異常報知開始指定コマンドにもとづいて表示器54に所定の異常報知画面(まもなく発射停止状態となることを警告するための警告画面)を表示して異常報知を開始する制御を行う。また、ステップS211では、払出制御用CPU171は、例えば、現在の浮遊玉数(具体的には、浮遊玉数カウンタの値)をEXTデータに設定して異常報知開始指定コマンドを送信する。そして、表示器用演出制御用マイクロコンピュータは、受信した異常報知開始指定コマンドで特定される浮遊玉数を含む異常報知画面を表示器54に表示する制御を行う。
また、払出制御用CPU171は、外部出力回路175を介してホール用管理コンピュータ1に対して異常信号を出力する制御を行う(ステップS212)。そして、払出制御用CPU171は、第1異常時制御中フラグをセットする(ステップS213)。また、払出制御用CPU171は、異常時制御の実行回数をカウントするための異常時制御回数カウンタを1加算する(ステップS213A)。
第1異常時制御中フラグがセットされていれば、払出制御用CPU171は、第2異常時制御を実行中であることを示す第2異常時制御中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS214)。第2異常時制御中フラグがセットされていなければ、払出制御用CPU171は、浮遊玉数カウンタの値が第2異常時判定用閾値以上となっているか否かを確認する(ステップS215)。第2異常時判定用閾値以上となっていれば、払出制御用CPU171は、発射停止状態に制御するために、遊技玉の発射停止を示す発射停止フラグをセットする(ステップS216)。
次いで、払出制御用CPU171は、大当り遊技中であるか否かを確認する(ステップS216A)。なお、大当り遊技中であるか否かは、具体的には、主制御基板16が搭載する遊技制御用マイクロコンピュータ160から大当り情報(図4参照)を受信したか否かを確認することにより判定できる。大当り遊技中であれば、払出制御用CPU171は、大当り遊技中に発射停止状態となったことを報知するための発射停止報知の開始を指定する大当り時発射停止報知指定コマンドを表示器用演出制御基板53が搭載する表示器用演出制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う(ステップS216B)。なお、表示器用演出制御用マイクロコンピュータは、受信した大当り時発射停止報知指定コマンドにもとづいて、異常報知を終了して、表示器54に所定の大当り時用の発射停止報知画面(大当り遊技中に発射停止状態となったことを報知するための報知画面)を表示して発射停止報知を開始する制御を行う。一方、大当り遊技中でなければ、払出制御用CPU171は、大当り遊技中以外の通常遊技状態において発射停止状態となったことを報知するための発射停止報知の開始を指定する通常時発射停止報知指定コマンドを表示器用演出制御基板53が搭載する表示器用演出制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う(ステップS216C)。なお、表示器用演出制御用マイクロコンピュータは、受信した通常時発射停止報知指定コマンドにもとづいて、異常報知を終了して、表示器54に所定の通常時用の発射停止報知画面(通常遊技状態において発射停止状態となったことを報知するための報知画面)を表示して発射停止報知を開始する制御を行う。また、ステップS216B,S216Cでは、払出制御用CPU171は、例えば、現在の浮遊玉数(具体的には、浮遊玉数カウンタの値)をEXTデータに設定して発射停止報知開始指定コマンドを送信する。そして、表示器用演出制御用マイクロコンピュータは、受信した発射停止報知開始指定コマンドで特定される浮遊玉数を含む発射停止報知画面を表示器54に表示する制御を行う。そして、払出制御用CPU171は、第2異常時制御中フラグをセットする(ステップS217)。
図111は、払出制御用マイクロコンピュータ170が実行する異常時判定用閾値変更処理の一例を示すフローチャートである。異常時判定用閾値変更処理では、払出制御用マイクロコンピュータ170(具体的には、払出制御用CPU171)は、まず、停電復帰後計測タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS30)。停電復帰後計測タイマの値が0でなければ、払出制御用CPU171は、停電復帰後計測タイマの値を1減算する(ステップS31)。そして、減算後の停電復帰後計測タイマの値が0となっていなければ、払出制御用CPU171は、そのまま処理を終了する。
ステップS32で減算後の停電復帰後計測タイマの値が0となっていれば(すなわち、停電復帰後、所定時間(本例では、10秒)が経過すると)、払出制御用CPU171は、異常時判定用の閾値を通常時用閾値に変更する(ステップS33)。具体的には、払出制御用CPU171は、まず、ステップS10Aで受信した機種指定コマンドで特定されるパチンコ機2の機種が機種Aであるか機種Bであるかを判定する。機種Aである場合には、図108(A)に示す機種A用異常時判定用閾値テーブルが選択され、選択された機種A用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、第1異常時判定用閾値として「20」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「30」が設定される。また、機種Bである場合には、図108(B)に示す機種B用異常時判定用閾値テーブルが選択され、選択された機種B用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、第1異常時判定用閾値として「10」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「20」が設定される。
なお、この実施の形態では、後述するように、異常時制御が所定回数(例えば、10回)以上実行されたことにもとづいて異常時判定用閾値テーブルが更新される場合がある(図115参照)。異常時判定用閾値テーブルが更新されている場合には、払出制御用CPU171は、ステップS33において、更新後の機種A用異常時判定用閾値テーブルや機種B用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、異常時判定用の閾値として通常時用閾値をセットすることになる。
また、払出制御用CPU171は、現在の浮遊玉数カウンタの値から、ステップS13で復帰時浮遊玉数記憶領域に格納していた復帰時浮遊玉数の値を減算する(ステップS34)。ただし、減算後の浮遊玉数カウンタの値が0を下回ってしまう場合には、払出制御用CPU171は、浮遊玉数カウンタの値を0とする。
ステップS30で停電復帰後計測タイマの値が0であれば、払出制御用CPU171は、大当り遊技中であるか否かを確認する(ステップS35)。なお、大当り遊技中であるか否かは、具体的には、主制御基板16が搭載する遊技制御用マイクロコンピュータ160から大当り情報(図4参照)を受信したか否かを確認することにより判定できる。
大当り遊技中であれば、払出制御用CPU171は、異常時判定用の閾値として大当り中用閾値をセットする(ステップS36)。具体的には、払出制御用CPU171は、まず、ステップS10Aで受信した機種指定コマンドで特定されるパチンコ機2の機種が機種Aであるか機種Bであるかを判定する。機種Aである場合には、図108(A)に示す機種A用異常時判定用閾値テーブルが選択され、選択された機種A用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、第1異常時判定用閾値として「25」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「35」が設定される。また、機種Bである場合には、図108(B)に示す機種B用異常時判定用閾値テーブルが選択され、選択された機種B用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、第1異常時判定用閾値として「15」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「25」が設定される。なお、払出制御用CPU171は、大当り遊技状態でない通常遊技状態から最初に大当り遊技状態に移行したときにのみステップS36を実行して、異常時判定用の閾値を通常時用閾値から大当り中用閾値に変更するようにすればよい。
大当り遊技中でなければ、払出制御用CPU171は、異常時判定用の閾値として通常時用閾値をセットする(ステップS37)。具体的には、払出制御用CPU171は、まず、ステップS10Aで受信した機種指定コマンドで特定されるパチンコ機2の機種が機種Aであるか機種Bであるかを判定する。機種Aである場合には、図108(A)に示す機種A用異常時判定用閾値テーブルが選択され、選択された機種A用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、第1異常時判定用閾値として「20」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「30」が設定される。また、機種Bである場合には、図108(B)に示す機種B用異常時判定用閾値テーブルが選択され、選択された機種B用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、第1異常時判定用閾値として「10」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「20」が設定される。なお、払出制御用CPU171は、大当り遊技状態から最初に通常遊技状態に移行したときにのみステップS37を実行して、異常時判定用の閾値を大当り中閾値から通常時用閾値に変更するようにすればよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、異常時制御が所定回数(例えば、10回)以上実行されたことにもとづいて異常時判定用閾値テーブルが更新される場合がある(図115参照)。異常時判定用閾値テーブルが更新されている場合には、払出制御用CPU171は、ステップS36,S37において、更新後の機種A用異常時判定用閾値テーブルや機種B用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、異常時判定用の閾値として大当り中用閾値または通常時用閾値をセットすることになる。
図112は、払出制御用マイクロコンピュータ170が実行する異常時制御解除処理の一例を示すフローチャートである。異常時制御解除処理では、払出制御用マイクロコンピュータ170(具体的には、払出制御用CPU171)は、まず、ガラス扉閉鎖検出器12からの検出信号がオン状態であるか否かを確認する(ステップS400A)。ガラス扉閉鎖検出器12がオン状態であれば(すなわち、ガラス扉6が閉鎖状態であれば)、払出制御用CPU171は、ガラス扉6の開放状態を検出したときにセットされるガラス扉開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS400B)。ガラス扉開放中フラグがセットされていれば(すなわち、ガラス扉6が開放された後に再び閉鎖された場合であれば)、ガラス扉開放中フラグをリセットし(ステップS400C)、ステップS401に移行する。一方、ステップS400Bでガラス扉開放中フラグがセットされていなければ、そのまま処理を終了する。
ステップS400Aでガラス扉閉鎖検出器12がオン状態でなければ(すなわち、ガラス扉6の開放状態を検出した場合には)、払出制御用CPU171は、パチンコ機2内に封入されている遊技玉数(封入玉数)を表示することを指定する封入玉数表示指定コマンドを表示器用演出制御基板53が搭載する表示器用演出制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う(ステップS400D)。なお、払出制御用CPU171は、例えば、パチンコ機2で把握している封入玉数(本例では、50個)をEXTデータで指定した封入玉数表示指定コマンドを送信するようにすればよい。そして、表示器用演出制御用マイクロコンピュータは、受信した封入玉数表示指定コマンドにもとづいて表示器54の表示画面において封入玉数(本例では、50個)を表示する制御を行う。
次いで、払出制御用CPU171は、ガラス扉6が開放中であることを示すガラス扉開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS400E)。ガラス扉開放中フラグがセットされていなければ、払出制御用CPU171は、ガラス扉開放中フラグをセットし(ステップS400F)、処理を終了する。
ステップS401では、払出制御用CPU171は、第1異常時制御中フラグまたは第2異常時制御中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS401)。第1異常時制御中フラグまたは第2異常時制御中フラグがセットされていれば(すなわち、少なくとも第1異常時制御中フラグがセットされ第1異常時制御が実行されているか、さらに第2異常時制御中フラグがセットされ第2異常時制御も実行されている場合)、払出制御用CPU171は、第1異常時制御中フラグや第2異常時制御中フラグをリセットする(ステップS402)。
次いで、払出制御用CPU171は、異常報知または発射停止報知の終了を指定する異常報知終了指定コマンドを表示器用演出制御基板53が搭載する表示器用演出制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う(ステップS403)。なお、表示器用演出制御用マイクロコンピュータは、受信した異常報知終了指定コマンドにもとづいて、異常報知中であれば表示器54から所定の異常報知画面を消去して異常報知を終了する制御を行い、発射停止報知中であれば表示器54から所定の発射停止報知画面を消去して発射停止報知を終了する制御を行う。また、払出制御用CPU171は、外部出力回路175を介してホール用管理コンピュータ1に対して異常解除信号を出力する制御を行う(ステップS404)。また、払出制御用CPU171は、セットされていれば(すなわち、第2異常時制御も実行中で、発射停止フラグがセットされていれば)、発射停止フラグをリセットする(ステップS405)。
次いで、払出制御用CPU171は、大当り遊技中であるか否かを確認する(ステップS406A)。なお、大当り遊技中であるか否かは、具体的には、主制御基板16が搭載する遊技制御用マイクロコンピュータ160から大当り情報(図4参照)を受信したか否かを確認することにより判定できる。大当り遊技中であれば、払出制御用CPU171は、異常時判定用の閾値として大当り中用閾値をセットする(ステップS406B)。具体的には、払出制御用CPU171は、まず、ステップS10Aで受信した機種指定コマンドで特定されるパチンコ機2の機種が機種Aであるか機種Bであるかを判定する。機種Aである場合には、図108(A)に示す機種A用異常時判定用閾値テーブルが選択され、選択された機種A用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、第1異常時判定用閾値として「25」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「35」が設定される。また、機種Bである場合には、図108(B)に示す機種B用異常時判定用閾値テーブルが選択され、選択された機種B用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、第1異常時判定用閾値として「15」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「25」が設定される。
一方、大当り遊技中でなければ、払出制御用CPU171は、異常時判定用の閾値として通常時用閾値をセットする(ステップS406C)。具体的には、払出制御用CPU171は、まず、ステップS10Aで受信した機種指定コマンドで特定されるパチンコ機2の機種が機種Aであるか機種Bであるかを判定する。機種Aである場合には、図108(A)に示す機種A用異常時判定用閾値テーブルが選択され、選択された機種A用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、第1異常時判定用閾値として「20」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「30」が設定される。また、機種Bである場合には、図108(B)に示す機種B用異常時判定用閾値テーブルが選択され、選択された機種B用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、第1異常時判定用閾値として「10」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「20」が設定される。
なお、この実施の形態では、後述するように、異常時制御が所定回数(例えば、10回)以上実行されたことにもとづいて異常時判定用閾値テーブルが更新される場合がある(図115参照)。異常時判定用閾値テーブルが更新されている場合には、払出制御用CPU171は、ステップS406B,S406Cにおいて、更新後の機種A用異常時判定用閾値テーブルや機種B用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、異常時判定用の閾値として大当り中用閾値または通常時用閾値をセットすることになる。
また、払出制御用CPU171は、停電復帰後計測タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップS407)。そして、停電復帰後計測タイマの値が0となっていなければ(すなわち、稀なケースであるが、まだ停電復帰中に異常時制御が行われていた場合には)、払出制御用CPU171は、停電復帰後計測タイマをクリアする(ステップS408)とともに、現在の浮遊玉数カウンタの値から、ステップS13で復帰時浮遊玉数記憶領域に格納していた復帰時浮遊玉数の値を減算する(ステップS409)。ただし、減算後の浮遊玉数カウンタの値が0を下回ってしまう場合には、払出制御用CPU171は、浮遊玉数カウンタの値を0とする。
ステップS400A〜S409の処理が実行されることによって、異常時制御が開始された後、ガラス扉6が開放された後さらに閉鎖されたこと(すなわち、ガラス扉6が開放され、遊技店員などによって玉詰まりの解消作業が行われた後に、再びガラス扉6が閉鎖されたこと)にもとづいて異常時制御が解除される。また、異常時制御を解除したときに大当り遊技中であれば異常時判定用の閾値として大当り中用閾値がセットされ、大当り遊技中以外の通常遊技状態であれば異常時判定用の閾値として通常時用閾値がセットされる。
そして、払出制御用CPU171は、異常時制御禁止期間計測タイマに所定時間(本例では、10秒)をセットする(ステップS410)。なお、ステップS410でセットされた異常時制御禁止期間計測タイマにもとづいて異常時判定処理におけるステップS200〜S202の処理が実行されることによって、異常時制御が解除された後、所定時間(本例では、10秒)が経過するまでは、異常時制御が行われないように制御される。すなわち、遊技領域27に発生した玉詰まり等を解除した後に、それらの遊技玉が再び発射通路まで戻るまでにはある程度の時間がかかるのであるから、異常時制御を解除した後に直ちに異常時制御を実行可能に構成してしまうと、異常時制御を解除しても直ちに異常時制御が開始されてしまう等の不都合が生じやすくなるので、異常時制御が解除された後は所定時間を経過するまで異常制御を禁止するように構成して、そのような不都合が生じることを防止している。
図113は、払出制御用マイクロコンピュータ170が実行する発射と揚送の制御指令出力処理の一例を示すフローチャートである。発射と揚送の制御指令出力処理では、払出制御用マイクロコンピュータ170(具体的には、払出制御用CPU171)は、まず、遊技禁止フラグがセット(ON)されているか否かを確認する(ステップS50)。この遊技禁止フラグは、CUからの禁止要求有を含む動作指示を受信することによりONになり、遊技許可要求を受信することによりOFFとなる。ステップS50で遊技禁止フラグがセットされていなければ、払出制御用CPU171は、発射停止フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS51)。発射停止フラグもセットされていなければ、払出制御用CPU171は、発射許可信号を発射制御基板31に出力する処理を実行する(ステップS52)。これを受けた発射制御基板31は、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することによりタッチリングの信号が入力されると、打球発射モータ18を駆動制御して打球発射させる。
次いで、打球発射モータ18の駆動に伴って発射モータ原点センサの信号が入力される。払出制御用CPU171は、発射モータ原点センサ37からの信号の入力があれば(ステップS53のY)、揚送モータ40を駆動する制御を実行する(ステップS54)。
一方、遊技禁止フラグまたは発射停止フラグがセットされていた場合には(ステップS50またはステップS51でYの場合)、払出制御用CPU171は、発射禁止信号を含む発射制御信号を発射制御基板31に出力する処理を実行する(ステップS55)。これを受けた発射制御基板31は、打球発射モータ18の駆動を停止し、打球発射されない発射停止状態にする。
図114は、払出制御用マイクロコンピュータ170が実行するエラー処理の一例を示すフローチャートである。エラー処理では、払出制御用マイクロコンピュータ170(具体的には、払出制御用CPU171)は、まず、遊技禁止フラグがセット(ON)されているか否かを確認する(ステップS60)。遊技禁止フラグがセットされていなければ、払出制御用CPU171は、発射停止フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS61)。遊技禁止フラグまたは発射停止フラグがセットされていれば、払出制御用CPU171は、入賞検出信号が入力されたか否かを確認する(ステップS62)。入賞玉検出スイッチ700a〜700hのいずれかから検出信号が出力されれば、その信号が主制御基板16に入力され、その主制御基板16から払出制御基板17にその検出信号が入力される。なお、ステップS62では、払出制御用CPU171は、その検出信号が入力されたか否かを判断するのであるが、より具体的には、CUからの禁止要求有を含む動作指示を受信してから前述の浮遊玉処理待ち時間(10秒)経過の後に入賞玉検出信号が入力されたときに、入賞検出信号が入力されたと判断する。
この時点では、遊技領域27内の浮遊玉がすべて回収されているはずであり、それにもかかわらず入賞玉検出信号が入力されたということは、不正電波による不正に入賞を発生させるといういわゆる電波ゴトの虞がある。その場合には、払出制御用CPU171は、エラーの種類に応じたエラー報知信号を出力する制御を行う(ステップS63)。
一方、遊技禁止フラグおよび発射停止フラグのいずれもセットされていなかった場合には、払出制御用CPU171は、発射モータ原点センサ信号の入力があったか否かを確認する(ステップS64)。発射モータ原点センサ信号の入力がない場合(すなわち発射モータ18が駆動していない場合)には、揚送モータ40も停止しているはずである(S53、S54参照)。それにもかかわらず、玉上げ検出スイッチ(上)41aまたは玉上げ検出スイッチ(下)41bからの検出信号が入力された場合には(ステップS65のY)、払出制御用CPU171は、エラーの種類に応じたエラー報知信号を出力する制御を行う(ステップS63)。
このエラーの種類に応じたエラー報知信号の出力は具体的には、表示器54による異常表示、異常報知用ランプの点など(または点滅)あるいはスピーカからの音声による異常報知を行わせる信号を払出制御基板17が出力する。例えば、ステップS65でYと判断された異常の場合には、表示器54による「揚送装置が異常作動しました」などの異常表示、揚送装置異常報知用ランプの点など(または点滅)あるいは「揚送装置が異常作動しました」などの音声によるスピーカからの異常報知を行わせる信号を払出制御用マイクロコンピュータ170が出力する。
発射モータ18が駆動していない場合すなわち打球発射されていないときに玉上げ検出スイッチ(上)41aまたは玉上げ検出スイッチ(下)41bにより遊技玉の揚送が検出された場合にエラー報知を行う理由は、打球発射されていないにもかかわらず遊技玉が揚送されて供給され続けられた場合には通路内で玉詰まりが生じ故障が発生する虞があり、そのような玉詰まりの故障に対処できるようにするためである。
図115は、払出制御用マイクロコンピュータ170が実行する異常時判定用閾値テーブル更新処理の一例を示すフローチャートである。異常時判定用閾値テーブル更新処理では、払出制御用マイクロコンピュータ170(具体的には、払出制御用CPU171)は、まず、異常時制御回数カウンタの値が所定回数(例えば、10回)以上となっているか否かを確認する(ステップS70)。異常時制御回数カウンタの値が所定回数以上となっていれば、払出制御用CPU171は、異常時制御回数カウンタをクリアする(ステップS71)。
次いで、払出制御用CPU171は、RAM173の所定の異常時判定用閾値テーブル格納領域に格納されている異常時判定用閾値テーブルに設定されている各閾値に所定値を加算し、異常時判定用閾値テーブルを更新する(ステップS72)。この実施の形態では、例えば、所定値として値「2」を各閾値に加算して、異常時判定用閾値テーブルを更新するものとする。なお、各閾値に加算する所定値は「2」にかぎらず、例えば、所定値として値「1」を各閾値に加算してもよいし、「3」以上の値を各閾値に加算してもよい。
この実施の形態では、例えば、閾値の更新が最初に行われる場合には、図108(A)に示す機種A用異常時判定用閾値テーブルにおいて、通常時用閾値が(「20」と「30」)から(「22」と「32」)に更新され、停電復帰時用閾値が(「25」と「35」)から(「27」と「37」)に更新され、大当り中用閾値が(「25」と「35」)から(「27」と「37」)に更新される。また、図108(B)に示す機種B用異常時判定用閾値テーブルにおいて、通常時用閾値が(「10」と「20」)から(「12」と「22」)に更新され、停電復帰時用閾値が(「15」と「25」)から(「17」と「27」)に更新され、大当り中用閾値が(「15」と「25」)から(「17」と「27」)に更新される。
なお、異常時制御回数カウンタの値が所定回数(例えば、10回)以上となって異常時判定用閾値テーブルを更新した後に、再び異常時制御回数カウンタの値が所定回数(例えば、10回)以上となった場合には同様にステップS72の処理が実行され、さらに異常時判定用閾値テーブルに設定されている各閾値に所定値(本例では「2」)が加算されて、異常時判定用閾値テーブルが更新される。そのように、この実施の形態では、異常時制御が所定回数(例えば、10回)実行されるごとに異常時判定用閾値テーブルの更新が繰り返し実行されることによって、異常時制御が頻発する事態を是正できるようにしている。ただし、異常時判定用閾値テーブルを無制限に更新できるようにするのではなく、異常時判定用閾値テーブルを更新可能な回数に上限を設けるようにするのが望ましい。例えば、異常時判定用閾値テーブルを更新可能な最大回数を5回までとし、5回目の異常時判定用閾値テーブルの更新を実行した後に異常時制御回数カウンタの値が所定回数(例えば、10回)以上となっても、異常時判定用閾値テーブルの更新を行わないようにしてもよい。
また、この実施の形態では、異常時制御のうち第1異常時制御が実行されるごとに異常時制御回数カウンタの値を1ずつ加算して(ステップS213A参照)、異常時制御回数カウンタの値が所定回数(例えば、10回)以上となった場合(すなわち、第1異常時制御が所定回数以上実行された場合)に異常時判定用閾値テーブルを更新する場合を示したが、異常時制御のうち第2異常時制御が所定回数以上実行された場合に異常時判定用閾値テーブルを更新するようにしてもよい。この場合、例えば、異常時判定処理において、ステップS213Aの処理に代えて、ステップS216〜S217の第2異常時制御の処理を実行するごとに異常時制御回数カウンタの値を1ずつ加算するようにし、ステップS70〜S72と同様の処理を実行して、異常時制御回数カウンタの値が所定回数以上となるごとに異常時判定用閾値テーブルを更新するようにすればよい。
次いで、払出制御用CPU171は、更新後の異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、異常時判定に現在用いている異常時判定用の閾値を再設定する(ステップS73)。
例えば、具体的には、払出制御用CPU171は、まず、ステップS10Aで受信した機種指定コマンドで特定されるパチンコ機2の機種が機種Aであるか機種Bであるかを判定する。機種Aである場合には、更新後の機種A用異常時判定用閾値テーブルを選択し、選択した更新後の機種A用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、閾値の更新が最初に行われた場合には、異常時判定用の閾値として通常時用閾値が設定されていれば、第1異常時判定用閾値および第2異常時判定用閾値を(「20」と「30」)から(「22」と「32」)に再設定し、停電復帰時用閾値が設定されていれば(「25」と「35」)から(「27」と「37」)に再設定し、大当り中用閾値が設定されていれば(「25」と「35」)から(「27」と「37」)に再設定する。また、機種Bである場合には、更新後の機種B用異常時判定用閾値テーブルを選択し、選択した更新後の機種B用異常時判定用閾値テーブルにもとづいて、閾値の更新が最初に行われた場合には、異常時判定用の閾値として通常時用閾値が設定されていれば、第1異常時判定用閾値および第2異常時判定用閾値を(「10」と「20」)から(「12」と「22」)に再設定し、停電復帰時用閾値が設定されていれば(「15」と「25」)から(「17」と「27」)に再設定し、大当り中用閾値が設定されていれば(「15」と「25」)から(「17」と「27」)に再設定する。
次いで、払出制御用CPU171は、異常時判定用閾値テーブルおよび異常時判定用の閾値を更新したことを示す閾値更新信号を、外部出力回路175を介してホール用管理コンピュータ1に対して出力する制御を行う(ステップS74)。なお、ステップS74では、払出制御用CPU171は、例えば、パチンコ機2の機種が機種Aであるか機種Bであるかを特定可能な信号も、外部出力回路175を介してホール用管理コンピュータ1に対して出力するものとする。また、例えば、閾値更新信号が複数のビットで構成される場合には、閾値更新信号の所定ビットに機種Aであるか機種Bであるかを特定可能な情報を設定してホール用管理コンピュータ1に対して出力するようにしてもよい。
図116は、ホール用管理コンピュータ1が実行する信号送受信処理の一例を示すフローチャートである。ホール用管理コンピュータ1は、遊技店内の各パチンコ機と各種信号を送受信する図116の信号送受信処理を所定時間ごとに実行している。信号送受信処理では、ホール用管理コンピュータ1は、遊技店内のいずれかのパチンコ機から信号を受信しているか否かを確認する(ステップS80)。受信していれば、ホール用管理コンピュータ1は、受信した信号が閾値更新信号であるか否かを確認する(ステップS81)。
閾値更新信号を受信している場合であれば、ホール用管理コンピュータ1は、その閾値更新信号を送信したパチンコ機の機種を特定する(ステップS82)。例えば、パチンコ機が閾値更新信号とともにパチンコ機の機種を特定可能な信号も出力するように構成する場合には、その信号にもとづいてパチンコ機の機種が機種Aであるか機種Bであるかを特定する。また、例えば、閾値更新信号の所定ビットに機種を特定可能な情報が設定されている場合には、閾値更新信号にもとづいてパチンコ機の機種が機種Aであるか機種Bであるかを特定する。
そして、ホール用管理コンピュータ1は、遊技店内のステップS82で特定した機種の全てのパチンコ機(具体的には、パチンコ機が備える払出制御用マイクロコンピュータ)に対して、異常時判定用の閾値の更新を指示する閾値更新指示信号を出力する(ステップS83)。その後、閾値更新指示信号を受信した各パチンコ機(具体的には、パチンコ機が備える払出制御用マイクロコンピュータ)は、受信した閾値更新指示信号にもとづいて異常時判定用の閾値を更新する処理を行う。例えば、各パチンコ機は、異常時判定用閾値テーブル更新処理のステップS72,S73と同様の処理を実行して、異常時判定用閾値テーブルを更新するとともに、異常時判定に現在用いている異常時判定用の閾値を再設定する。
一方、ステップS81で受信した信号が閾値更新信号でなければ、ホール用管理コンピュータ1は、受信した信号に応じた処理を実行する(ステップS84)。例えば、異常信号を受信した場合であれば、ホール用管理コンピュータ1は、異常発生を報知するための異常報知画面を表示するなどの処理を行い、遊技店員に異常発生を報知する。
次に、異常時制御で表示器54に表示される異常報知画面および発射停止報知画面について説明する。図117は、異常報知画面および発射停止報知画面の具体例を示す説明図である。図117(a)は、第1異常時制御で表示される異常報知画面の具体例を示している。既に説明したように、浮遊玉数カウンタの値が第1異常時判定用閾値以上となっていれば、払出制御用CPU171は、異常報知開始指定コマンドを表示器用演出制御基板53が搭載する表示器用演出制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う(ステップS211参照)。そして、表示器用演出制御用マイクロコンピュータは、受信した異常報知開始指定コマンドにもとづいて、表示器54に図117(a)に示すような異常報知画面を表示して異常報知を開始する制御を行う。図117(a)に示す例では、「警告!! 遊技玉数が異常です。」という文字列を含む異常報知画面を表示して、まもなく発射停止状態となることを警告する場合が示されている。また、図117(a)に示す例では、受信した異常報知開始指定コマンドで特定される浮遊玉数にもとづいて、「浮遊玉数は24個」という文字列を含む異常報知画面を表示する場合が示されている。
図117(b),(c)は、第2異常時制御で表示される発射停止報知画面の具体例を示している。このうち、図117(b)は、大当り遊技中における第2異常時制御で表示される発射停止報知画面の具体例を示し、図117(c)は、大当り遊技中以外の通常遊技状態における第2異常時制御で表示される発射停止報知画面の具体例を示している。
既に説明したように、浮遊玉数カウンタの値が第2異常時判定用閾値以上となっていれば、払出制御用CPU171は、大当り遊技中であれば、大当り時発射停止報知指定コマンドを表示器用演出制御基板53が搭載する表示器用演出制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う(ステップS216B参照)。そして、表示器用演出制御用マイクロコンピュータは、受信した大当り時発射停止報知指定コマンドにもとづいて、表示器54に図117(b)に示すような大当り中用の発射停止報知画面を表示して発射停止報知を開始する制御を行う。図117(b)に示す例では、「遊技玉の発射を停止しました。」という文字列とともに「大当り中」の表示を含む発射停止報知画面を表示して、大当り遊技中に発射停止状態となったことを報知する場合が示されている。また、図117(b)に示す例では、受信した大当り時発射停止報知指定コマンドで特定される浮遊玉数にもとづいて、「浮遊玉数は36個」という文字列を含む発射停止報知画面を表示する場合が示されている。
また、払出制御用CPU171は、大当り遊技中でなければ、通常時発射停止報知指定コマンドを表示器用演出制御基板53が搭載する表示器用演出制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う(ステップS216C参照)。そして、表示器用演出制御用マイクロコンピュータは、受信した通常時発射停止報知指定コマンドにもとづいて、表示器54に図117(c)に示すような通常時用の発射停止報知画面を表示して発射停止報知を開始する制御を行う。図117(c)に示す例では、「遊技玉の発射を停止しました。」という文字列を含む(「大当り中」の表示は含まない)発射停止報知画面を表示して、大当り遊技中以外の通常遊技状態において発射停止状態となったことを報知する場合が示されている。また、図117(c)に示す例では、受信した通常時発射停止報知指定コマンドで特定される浮遊玉数にもとづいて、「浮遊玉数は32個」という文字列を含む発射停止報知画面を表示する場合が示されている。
次に、ガラス扉6の開放を検出したときに表示器54に封入玉数を表示する場合の具体例について説明する。図118は、封入玉数を表示する表示画面の具体例を示す説明図である。既に説明したように、ガラス扉閉鎖検出器12がオン状態でなく、ガラス扉6が開放状態となっていることを検出した場合には、払出制御用CPU171は、封入玉数表示指定コマンドを表示器用演出制御基板53が搭載する表示器用演出制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う(ステップS400D参照)。そして、表示器用演出制御用マイクロコンピュータは、受信した封入玉数表示指定コマンドにもとづいて、表示器54に図118に示すような封入玉数の表示画面を表示する。図118に示す例では、「ガラス扉が開放されています」という文字列を含むとともに封入玉数(本例では、50個)の表示を含む表示画面を表示して、ガラス扉6が開放状態となっていることを報知するとともに、封入玉数を表示する場合が示されている。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、1のパチンコ機2で用いられる所定数(本例では、50個)の遊技玉が所定の封入領域内(本例では、パチンコ機2内)に封入されているパチンコ機2において、遊技領域27への遊技玉の発射を検出する第1検出手段(本例では、玉上げスイッチ(上)41a)と、回収部(本例では、各入賞口、アウト口145、ファール玉戻り口150)の遊技玉の通過を検出する第2検出手段(本例では、合流経路検出スイッチ32、ファール玉検出スイッチ33)とを備える。また、払出制御用マイクロコンピュータ170は、第1検出手段と第2検出手段との検出結果にもとづいて、遊技領域27に発射した遊技玉と回収部を通過した遊技玉との差数を認識し、その差数が異常時判定用の閾値に達したか否かを判定し、異常時判定用の閾値に達したと判定したことにもとづいて異常時制御を実行する。そのため、封入球式の遊技機において、異常時制御が自動的に実行されることにより、異常発生の早期発見を可能とすることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ160は、パチンコ機2の機種を特定可能な機種指定コマンドを出力し、払出制御用マイクロコンピュータ170は、遊技制御用マイクロコンピュータ160によって出力された機種指定コマンドで特定されるパチンコ機2の機種に応じて、異常時判定用の閾値を変更する(本例では、機種Aである場合には図108(A)に示す機種A用異常時判定用閾値テーブルを用いて異常時判定用の閾値を設定し、機種Bである場合には図108(B)に示す機種B用異常時判定用閾値テーブルを用いて異常時判定用の閾値を設定する)。そのため、パチンコ機2の機種に応じて異常時判定用の閾値を変更するので、パチンコ機2の機種に応じて異常時制御の実行頻度を調整することができ、パチンコ機2の機種に応じて適切に異常時制御を行えるようにすることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技領域27に発射した遊技玉と回収部を通過した遊技玉との差数が第1異常時判定用閾値に達したと判定したことにもとづいて、異常時制御として異常報知を実行し、第1異常時判定用閾値を超える第2異常時判定用閾値に達したと判定したことにもとづいて、異常時制御として遊技領域27への遊技玉の発射を停止させる発射停止状態に制御する。そして、少なくともパチンコ機2の機種または遊技状態のいずれかに応じて、少なくとも第1異常時判定用閾値または第2異常時判定用閾値のいずれかを異なる値に変更する(本例では、機種Aの場合には図108(A)に示す機種A用異常時判定用閾値テーブルを用いて異常時判定用の閾値を設定し、機種Bの場合には図108(B)に示す機種B用異常時判定用閾値テーブルを用いて異常時判定用の閾値を設定する。また、大当り遊技中であれば図108に示す大当り中用閾値を設定し、そうでなければ図108に示す通常時用閾値を設定する)。そのため、パチンコ機の機種や遊技状態に応じて異常時制御の実行頻度を調整することができ、パチンコ機の機種や遊技状態に応じて適切に異常時制御として異常報知を行うとともに遊技領域27への遊技玉の発射が停止されるようにすることができる。
なお、この実施の形態では、パチンコ機2の機種と遊技状態との両方に応じて、第1異常時判定用閾値および第2異常時判定用閾値の両方を異なる値に変更する場合を示しているが、パチンコ機2の機種または遊技状態のいずれか一方に応じて、第1異常時判定用閾値や第2異常時判定用閾値を異なる値に変更するようにしてもよいし、第1異常時判定用閾値または第2異常時判定用閾値のいずれか一方のみを異なる値に変更するようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、払出制御用マイクロコンピュータ170は、異常時制御が実行された実行回数を計数し、異常時制御の実行回数が所定回数(例えば、10回)に達したと判定したことにもとづいて、異常時判定用の閾値を変更する(本例では、異常時判定用閾値テーブルを更新し、異常時判定に現在用いている異常時判定用の閾値を再設定する)。そのため、必要以上に異常時制御が実行されている状態を検出して適切な異常時判定用の閾値を設定することが可能となり、異常時制御が必要以上に頻発している状態を是正することができる。
また、この実施の形態によれば、払出制御用マイクロコンピュータ170は、異常時判定用の閾値を更新したことを示す閾値更新信号をホール用管理コンピュータ1に出力する。そして、ホール用管理コンピュータ1は、閾値更新信号を受信したパチンコ機と同じ機種のパチンコ機が備える払出制御用マイクロコンピュータに対して、異常時判定用の閾値の更新を指示する閾値更新指示信号を出力する。そのため、異常時判定用の閾値の更新を同じ機種の他のパチンコ機にも反映することができ、同じ機種のパチンコ機間で異常時制御が必要以上に頻発することを防止することができる。
なお、この実施の形態では、異常時制御の累積回数が所定回数(例えば、10回)に達したことにもとづいて、異常時制御が必要以上に頻発していると判断して異常時判定用の閾値を変更する場合を示したが、異常時制御が必要以上に頻発しているか否かの判断方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、単に累積回数を計数するのではなく、タイマを用いて異常時制御の発生頻度の所定の計測期間を計測するようにし、その所定の計測期間中(例えば、5分間)に異常時制御が所定回数(例えば、3回)以上発生したことにもとづいて、異常時制御が必要以上に頻発していると判断して異常時判定用の閾値を変更するようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、異常時制御が実行されているときに、遊技領域27に発射する遊技玉数と回収部を通過する遊技玉数との差数にもとづく特定の異常時表示(図117に示す浮遊玉数表示)を実行する。そのため、特定の異常時表示(浮遊玉数表示)によって、遊技店員が遊技領域27に発射する遊技玉数と回収部を通過する遊技玉数との差数を明確に把握することができる。
なお、この実施の形態では、遊技領域27に発射する遊技玉数と回収部を通過する遊技玉数との差数(浮遊玉数)そのものを表示する場合を示したが、特定の異常時表示として浮遊玉数そのものを表示する場合にかぎらず、例えば、浮遊玉数から算出した残りの発射可能数を表示するようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、遊技状態に応じて異常時判定用の閾値を変更する(本例では、大当り遊技中である場合には、大当り中用閾値(機種Aの場合には「25」と「35」、機種Bの場合には「15」と「25」)に変更する)。そのため、遊技状態に応じて異常時判定用の閾値を変更するので、遊技状態に応じて異常時制御の実行頻度を適切に調整することができ、遊技状態に応じて適切に異常時制御を行えるようにすることができる。
また、この実施の形態によれば、異常時制御(本例では、第2異常時制御)を実行して発射停止状態に制御する場合に、有利遊技状態(本例では、大当り遊技状態)に制御されている場合には、通常遊技状態に制御されている場合と比較して、遅いタイミングで発射停止状態に制御する。そのため、封入球式の遊技機において、有利遊技状態中に遊技領域への遊技玉の発射が必要以上に停止されることを防止して、遊技者に不満を感じさせることを防止することができる。
なお、この実施の形態では、具体的には、異常時判定用の閾値として通常時用閾値より大きい大当り中用閾値(機種Aの場合には「25」と「35」、機種Bの場合には「15」と「25」)に変更することによって、大当り遊技中に異常を検出した場合に遊技玉の発射停止状態となるまでの期間を長くすることができる。従って、遊技者にとって有利な大当り遊技状態において遊技玉を発射できない事態が発生することを極力防止することができる。
また、この実施の形態では、通常時用閾値より大きい大当り中用閾値(機種Aの場合には「25」と「35」、機種Bの場合には「15」と「25」)に変更することによって、大当り遊技中に異常を検出した場合に遊技玉の発射停止状態となるまでの期間を長くする場合を示しているが、遊技玉の発射停止状態となるまでの期間を長くする方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、大当り遊技中であっても異常時判定用の閾値は通常時と同じ値とし、浮遊玉数カウンタの値が第2異常時判定用閾値に達したことを検出した後、実際に発射停止状態とするまでの間に遅延時間を設けることによって、大当り遊技中に異常を検出した場合に遊技玉の発射停止状態となるまでの期間を長くするようにしてもよい。この場合、例えば、通常時では浮遊玉数カウンタの値が第2異常時判定用閾値に達したことを検出すると直ちに発射停止状態に制御する一方、大当り遊技中であれば浮遊玉数カウンタの値が第2異常時判定用閾値に達したことを検出した後、所定時間(例えば、10秒)待ってから発射停止状態に制御するようにしてもよい。また、例えば、大当り遊技中であれば、浮遊玉数カウンタの値が第2異常時判定用閾値に達したことを検出した後、所定時間(例えば、10秒)経過した後に再度浮遊玉数カウンタの値を確認し、依然として浮遊玉数カウンタの値が第2異常時判定用閾値に達している場合に発射停止状態に制御するようにしてもよい。また、例えば、浮遊玉数カウンタの値が第2異常時判定用閾値に達したことを検出したときに、大当り終了直前(例えば、大当り中の最終ラウンド)であった場合には、その大当り遊技終了まで待ってから発射停止状態に制御するようにしてもよい。また、例えば、大当り遊技中のいずれかのラウンド中であった場合には、そのラウンド終了まで待ってから発射停止状態に制御するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、遊技者にとって有利な状態として大当り遊技状態中に発射停止状態となるまでの期間を長くする場合を示したが、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、遊技者にとって有利な遊技状態であれば、確変状態(高確率状態)や時短状態(高ベース状態)であるときに、発射停止状態となるまでの期間を長くするようにしてもよい。
また、この実施の形態では、大当り遊技中に異常時判定用の閾値として通常時用閾値より大きい大当り中用閾値(機種Aの場合には「25」と「35」、機種Bの場合には「15」と「25」)に変更する場合を示したが、逆に大当り遊技中に通常時用閾値より小さい閾値に変更するように構成してもよい。図119は、異常時判定用の閾値の他の具体例を示す説明図である。図119に示す例では、大当り中用閾値として通常時閾値より小さい閾値(本例では、機種Aの場合には第1異常時判定用閾値「15」と第2異常時判定用閾値「25」、機種Bの場合には第1異常時判定用閾値「5」と第2異常時判定用閾値「15」)に変更することによって、大当り遊技中に玉詰まりなどの異常が発生した場合には通常遊技状態よりも早期に異常時制御できるようにしている。従って、遊技者にとって有利な大当り遊技状態において玉詰まりなどが発生した場合に早期に異常を報知することができ、異常の認識が遅れる事態を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、異常時判定用の閾値として、第1異常時判定用閾値と第2異常時判定用閾値とを設定し、第1異常時判定用閾値に達したと判定されたことにもとづいて第1異常時制御(本例では、異常報知および外部出力)を実行し、第2異常時判定用閾値に達したと判定されたことにもとづいて第2の異常時制御(本例では、発射停止状態への制御および発射停止報知)を実行する。そのため、第1異常時判定用閾値と第2異常時判定用閾値とを異ならせることによって、異なるタイミングで第1異常時制御と第2異常時制御とを実行するようにすることができ、適切な異常時制御を行えるようにすることができる。具体的には、本例のように、第1異常時制御と第2異常時制御としてそれぞれ異常報知と遊技領域への遊技玉の発射停止とを行うように構成する場合に、異常報知と発射停止状態とが同時に発生しないようにすることができ(段階的に異常報知から発射停止状態となるようにすることができ)、遊技の興趣が必要以上に低下してしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、パチンコ機2は、本体枠(木枠4と前枠(セル)5とを含む本体枠)に対して開閉自在に設置されるガラス扉6を備える。そして、異常時制御が開始された後に、ガラス扉6が開放された後さらにガラス扉6が閉鎖されたことにもとづいて異常時制御を解除し、ガラス扉6が閉鎖された後の所定の制限期間中(本例では、10秒間)には異常時制御を実行しない。そのため、異常時制御が解除されてから遊技領域27に発射する遊技玉と回収部を通過する遊技玉との差数が異常時判定用の閾値を下回るまでに再度異常時制御が実行されてしまうことを防止することができ、不必要に異常時制御が頻発してしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、ガラス扉6が開放されたことにもとづいて、パチンコ機2の封入領域内に封入されている遊技玉数を表示する制御を行う。そのため、ガラス扉6の開放時に封入されている遊技玉数を把握できるようにすることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技状態が変化するタイミング(本例では、通常遊技状態から最初に大当り遊技状態となったタイミングや、大当り遊技状態から最初に通常遊技状態となったタイミング)で異常時判定用の閾値を設定する。そして、有利遊技状態(本例では、大当り遊技状態)に移行したタイミングで、通常遊技状態に制御されている場合と比較して、異常時判定用の閾値として大きい値を設定する。そのため、異常時判定用の閾値を変更することによって、有利遊技状態中に遊技領域27への遊技玉の発射が必要以上に停止されることを容易に防止することができる。
また、この実施の形態によれば、発射停止状態に制御されたときに発射停止報知を行う。そのため、発射停止報知により発射停止状態となったことが容易に認識できるので、発射停止状態を解除すべく早急に対応を行うことができる。また、この場合、有利遊技状態(本例では、大当り遊技状態)に制御されている場合と通常遊技状態に制御されている場合とで、異なる報知態様で発射停止報知を行う。そのため、いずれの遊技状態で発射停止状態となっているかを容易に認識できるので、複数の遊技機において同時に発射停止状態となっている場合であっても、有利遊技状態で発射停止状態となっている遊技機から優先して異常時の対応を行うことができる。
また、この実施の形態によれば、パチンコ機2は、発射停止状態が開始された後に、発射停止状態を解除する手段(本例では、ガラス扉6が開放された後にさらに閉鎖されたことを検出して解除する)を備える。そして、発射停止状態が解除されたときに、パチンコ機2の機種が機種Aであるかや機種Bであるか、遊技状態が有利遊技状態であるか通常遊技状態であるかを判定し、その判定結果にもとづいて異常時判定用閾値を再設定する。そのため、発射停止状態を解除したときに、遊技状態が変化している場合(有利遊技状態から通常遊技状態に変化している場合もあるし、通常遊技状態から有利遊技状態に変化している場合もある)であっても、確実にパチンコ機2の機種や現在の遊技状態に応じた異常時判定用の閾値を再設定することができる。
なお、この実施の形態では、発射停止状態が解除されたときに、パチンコ機2の機種が機種Aであるかや機種Bであるかと、遊技状態が有利遊技状態(大当り遊技状態)であるか通常遊技状態であるかとの両方を判定する場合を示しているが(図112参照)、パチンコ機2の機種と遊技状態とのいずれか一方のみを判定して、その判定結果に応じて異常時判定用の閾値を再設定するようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、遊技領域27に進入する遊技玉と回収部を通過する遊技玉との差数が第2異常時判定用閾値に達する前に成立する警告条件が成立したか否か(本例では、第1異常時判定用閾値に達したか否か)を判定し、警告条件が成立したと判定されたことにもとづいて警告報知(本例では、第1異常時制御で行われる異常報知)を行う。そのため、警告報知が行われることによって、前もって発射停止状態となることを回避すべく対応することができる。
なお、この実施の形態において、有利遊技状態(本例では、大当り遊技状態)に制御されている場合であるか通常遊技状態に制御されている場合であるかにかかわらず、警告条件として同じ条件が成立したか否かを判定するように構成してもよい。図120は、異常時判定用の閾値のさらに他の具体例を示す説明図である。図120に示す例では、大当り中用閾値であるか、それ以外の通常時用閾値や停電復帰時用閾値であるかにかかわらず、機種Aの場合には第1異常時判定用閾値として同じ値「20」が設定され、機種Bの場合には第1異常時判定用閾値として同じ値「10」が設定される。従って、払出制御用マイクロコンピュータ170は、ステップS210の判定処理を実行するときに、大当り中用閾値であるか否かにかかわらず、浮遊玉数カウンタの値が常に同じ値の第1異常時判定用閾値(機種Aの場合には「20」、機種Bの場合には「10」)以上となったか否かを判定することになり、大当り遊技中であるか否かにかかわらず警告条件として常に同じ条件が成立したか否かを判定することになる。そのように構成することによって、有利遊技状態に制御されている場合に、通常遊技状態に制御されている場合と比較して早めに警告報知されることになるので、余裕をもって発射停止状態となることを回避すべく対応することができる。
また、この実施の形態によれば、電力供給が開始されたときに、バックアップRAM(本例では、RAM173)に記憶されている遊技情報(例えば、停電発生時の浮遊玉カウンタの値)にもとづいて、制御状態をパチンコ機2への電力供給が停止する前の状態に復旧させる復帰制御を実行し、復帰制御が実行されてから所定期間(本例では、10秒)を経過するまでには、異常時判定用の閾値として通常時閾値(本例では、機種Aの場合には「20」と「30」、機種Bの場合には「10」と「20」)よりも大きい復帰時用閾値(本例では、機種Aの場合には「25」と「35」、機種Bの場合には「15」と「25」)を設定し、所定期間を経過すると、異常時判定用の閾値を復帰時用閾値から通常時閾値に変更するとともに、現在認識している差数(本例では、現在の浮遊玉カウンタの値)を、電力供給が開始されたときにバックアップRAMに記憶されていた遊技情報に含まれる情報で特定される差数(本例では、復帰時浮遊玉数)を除外することにより更新し、その更新後の差数が異常時判定用の閾値に達したか否かを判定する。そのため、封入球式の遊技機において、異常時制御により異常が発生している状態であることを容易に把握することができる。
また、電力供給が開始されたときに異常時判定用の閾値を復帰時用閾値に変更して異常時制御を行えるので、停電復帰した場合であっても適切に異常時制御を行うことができる。すなわち、電力供給が再開されるまで回収部に到達せず遊技領域27に留まっている遊技玉もあれば、停電中に回収部を通過してしまう遊技玉も存在しうるので、停電復帰した直後の状態ではバックアップされていた遊技情報において適切な差数を反映しているとはかぎらない(実際の差数よりも過大な差数を認識している状態となっていることが予想される)。そのため、通常時閾値のまま異常時判定用の閾値に達したか否かの判定をしてしまうと、過剰に異常時制御を行ってしまうおそれがある。そこで、電力供給が開始されたときに異常時判定用の閾値を通常時閾値よりも大きい復帰時用閾値に変更(本例では、機種Aの場合には「20」と「30」から「25」と「35」に変更、機種Aの場合には「10」と「20」から「15」と「25」に変更)して異常時制御を行うことによって、そのように過剰に異常時制御を行ってしまうことを防止し、停電復帰した場合であっても適切に異常時制御を行えるようにしている。
なお、この実施の形態では、第2検出手段が、各入賞口およびアウト口145を通過する遊技玉の合計数を検出する合流経路検出スイッチ32と、ファール玉のみを検出するファール玉検出スイッチ33とによって実現される場合を示したが、第2検出手段の実現形態は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、各入賞口、アウト口145およびファール玉をそれぞれ検出可能な検出スイッチを個別に設けるようにし、それら各入賞口、アウト口145およびファール玉ごとに個別に設けられた検出スイッチによって、第2検出手段が実現されるようにしてもよい。また、例えば、各入賞口、アウト口145およびファール玉の全てを検出可能な1つの検出スイッチを設けるようにし、その各入賞口、アウト口145およびファール玉を通過する遊技玉の合計数を検出可能な1つの検出スイッチによって、第2検出手段が実現されるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータ170側で第1検出手段と第2検出手段との検出結果にもとづいて浮遊玉数カウンタの値を更新し、浮遊玉数カウンタの値にもとづいて遊技領域27に発射した遊技玉と回収部を通過した遊技玉との差数が異常時判定用の閾値に達したと判定したことにもとづいて異常時制御を実行する場合を示したが、主制御基板16が搭載する遊技制御用マイクロコンピュータ160側で実行するように構成してもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ160側において、同様に、第1検出手段と第2検出手段との検出結果にもとづいて浮遊玉数カウンタの値を更新し、浮遊玉数カウンタの値にもとづいて遊技領域27に発射した遊技玉と回収部を通過した遊技玉との差数が異常時判定用の閾値に達したと判定したことにもとづいて異常時制御を実行する処理を実行するように構成すればよい。
また、遊技領域27に発射する遊技玉数と回収部を通過する遊技玉数との差数を認識する方法は、例えば、この実施の形態で示したように、1つのカウンタ(本例では、浮遊玉数カウンタ)を用いて、第1検出手段の検出(遊技領域27への遊技玉の発射)にもとづいてカウンタの値を1加算し、第2検出手段の検出(回収部の遊技玉の通過)にもとづいてカウンタの値を1減算することによって、遊技領域27に発射した遊技玉と回収部を通過した遊技玉との差数を求めてもよいし(すなわち、遊技領域27に発射する遊技玉数と回収部を通過する遊技玉数を直接認識することなく、遊技領域27内に存在する遊技玉数の増減のみを管理することによって認識可能としてもよい)、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、第1検出手段の検出数をカウントする第1カウンタと、第2検出手段の検出数をカウントする第2カウンタとを別々に設けるようにし、閾値判定を行う際に、第1カウンタの値と第2カウンタの値との差を求めることによって、遊技領域27に発射した遊技玉と回収部を通過した遊技玉との差数を求めるようにしてもよい(すなわち、遊技領域27に発射する遊技玉数を直接カウントするとともに、回数部を通過する遊技玉数を直接カウントして、それら直接カウントした遊技玉数の差を求めてもよい)。そのように、遊技領域27内の遊技玉数の増減、または遊技領域27に発射する遊技玉数および回数部を通過する遊技玉数を管理することによって、遊技領域27に発射する遊技玉数と回収部を通過する遊技玉数との差数を認識可能に構成されていればよい。
また、この実施の形態では、第1検出手段の検出(遊技領域27への遊技玉の発射)にもとづいて浮遊玉数カウンタの値を1加算し、第2検出手段の検出(各入賞口、アウト口145、ファール玉戻り口150の遊技玉の通過)にもとづいて浮遊玉数カウンタの値を1減算する場合を示したが、逆に、第1検出手段の検出にもとづいて浮遊玉数カウンタの値を1減算し、第2検出手段の検出にもとづいて浮遊玉数カウンタの値を1加算するようにしてもよい。この場合、例えば、浮遊玉数カウンタの初期値として「50」をセットしておき、第1検出手段の検出時に浮遊玉数カウンタの値を1減算し、第2検出手段の検出時に浮遊玉数カウンタの値を1加算するようにすればよい。そして、浮遊玉数カウンタの値が所定値(例えば、「30」や「25」)まで少なくなると、異常時判定用の閾値に達したと判定して異常時制御を実行するようにすればよい。
なお、このように浮遊玉数を減算方式で管理する場合、遊技領域27に発射した遊技玉と回収部を通過した遊技玉との差数が異常時判定用の閾値に達するとは、浮遊玉数カウンタの値が異常時判定用の閾値以下となることである。また、第2異常時判定用閾値が第1異常時判定用閾値を超えるとは、第2異常時判定用閾値が第1異常時判定用閾値よりも小さな値になるということである。このように、第2異常時判定用閾値が第1異常時判定用閾値よりも大きな差数に対応する閾値となっていれば、浮遊玉数を加算方式により管理するか減算方式により管理するかは問わない。
また、この実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータ170側で遊技情報をバックアップするとともに、遊技領域27に発射した遊技玉と回収部を通過した遊技玉との差数が異常時判定用の閾値に達したか否かを判定して異常時制御を行う場合を示したが、バックアップと異常時制御とを別々の基板に搭載されたマイクロコンピュータが実行するように構成してもよい。例えば、主制御基板16が搭載する遊技制御用マイクロコンピュータ160側で遊技情報のバックアップを行うようにし、払出制御用マイクロコンピュータ170側で異常時制御を行うように構成してもよいし、払出制御用マイクロコンピュータ170側で遊技情報のバックアップを行うようにし、主制御基板16が搭載する遊技制御用マイクロコンピュータ160側で異常時制御を行うように構成してもよい。また、例えば、パチンコ機2では遊技状態のバックアップのみを行うようにし、遊技領域27に発射した遊技玉と回収部を通過した遊技玉との差数が異常時判定用の閾値に達したか否かの判定処理や異常時制御の実行処理を、ホール用管理コンピュータ1側で実行するように構成してもかまわない。
また、この実施の形態では、パチンコ機2の電力供給が開始されたときに復帰制御を実行すると直ちに停電復帰後計測タイマをセットして(ステップS14参照)、所定期間(本例では、10秒)を計測する場合を説明したが、所定期間の計測開始のタイミングは、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、パチンコ機2の電力供給が開始された後、第1検出手段または第2検出手段で最初に検出が行われたタイミングで、停電復帰後計測タイマをセットして所定期間の計測を開始するようにしてもよい。また、例えば、遊技玉の最初の発射を検出したタイミングで、停電復帰後計測タイマをセットして所定期間の計測を開始するようにしてもよく、要するに、停電復帰後に遊技者が遊技を開始したことを認識してから所定期間の計測を開始するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、停電復帰時に異常時判定用の閾値として第1異常時判定用閾値と第2異常時判定用閾値との両方を変更する場合を示したが、必ずしも両方の閾値を変更する必要はなく、いずれか一方のみを変更するようにしてもよい。この場合、例えば、第1異常時判定用閾値のみを変更するようにしてもよいし、第2異常時判定用閾値のみを変更するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、打球発射装置により遊技玉を発射させることにより、遊技領域27に遊技玉を進入させる場合を示したが、遊技領域27に遊技玉が進入する態様は、この実施の形態で示したような遊技玉を発射させるものにかぎられない。例えば、遊技領域27の上方に遊技玉を供給する開口部を設け、遊技領域27の上方から遊技玉を落下させることにより、遊技領域27に遊技玉を進入させるように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、電力供給が開始されたときに、バックアップRAMに記憶されている遊技情報が正常であるか否かを判定し、バックアップRAMに記憶されている遊技情報が正常であると判定したことにもとづいて復帰制御を実行する。また、バックアップRAMに記憶されている遊技情報が正常であると判定された場合には、異常時判定用の閾値として復帰時用閾値を設定し、バックアップRAMに記憶されている遊技情報が正常でないと判定された場合には、異常時判定用の閾値として通常時閾値を設定する。そのため、適切にバックアップデータが保存されている場合にのみ復帰時用閾値を設定し、そうでなければ通常時閾値を設定することによって、停電復帰時に確実に適切な異常時判定用の閾値を設定して異常時制御を行えるようにすることができる。
また、この実施の形態によれば、所定の報知態様で異常報知(本例では、表示器54に所定の異常報知画面を表示)を行うことにより、異常時制御を実行する。そのため、異常報知により遊技店員などが異常の発生を容易に把握することができ、異常状態からの復旧を容易に行えるようにすることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技玉の発射を停止させることにより、異常時制御を実行する。そのため、異常な状態で遊技が継続されてしまうことを確実に防止することができる。
また、この実施の形態によれば、異常発生を特定可能な異常信号をホール用管理コンピュータ1に外部出力することにより、異常時制御を実行する。そのため、ホール用管理コンピュータ1を用いて確認することにより遊技店員などが異常の発生を容易に把握することができ、異常状態からの復旧を容易に行えるようにすることができる。この場合、例えば、パチンコ機2からホール用管理コンピュータ1に異常信号を外部出力すると、ホール用管理コンピュータ1から各遊技店員が所持するリモコンに異常情報を送信するようにし、異常情報を受信したリモコンを見た遊技店員が異常発生を認識して、異常が発生したパチンコ機に行ってガラス扉2を開閉して玉詰まりなどの解消作業を行うことにより、異常状態を解除するようにすればよい。
なお、この実施の形態では、異常時制御として、上記の所定の報知態様で異常報知を行うことと、遊技玉の発射を停止させることと、異常信号をホール用管理コンピュータ1に外部出力することとの全てを実行する場合を示したが、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、上記の所定の報知態様で異常報知を行うこと、遊技玉の発射を停止させること、または異常信号をホール用管理コンピュータ1に外部出力することのうちのいずれか1つまたは2つを実行するように構成してもよい。また、例えば、エラー信号をカードユニット3に送信するようにしてもよく、さらにカードユニット3を介してホール用管理コンピュータ1などの外部装置に外部出力するようにしてもよい。そのように構成しても、異常報知を行わなくても、遊技店員などに異常の発生を知らせることができる。
また、異常時制御の態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、様々な態様で異常時制御を行うことが可能である。例えば、パチンコ機2に設けられたランプやLEDを所定の点灯または点滅パターンで点灯または点滅させることによって、異常時制御を行ってもよい。また、例えば、パチンコ機2に設けられたスピーカから所定の警告音を音出力したり、「遊技玉数が異常です」などの音声を出力することによって、異常時制御を行ってもよい。
また、この実施の形態では、遊技状態にかかわらず、第1異常時制御としての異常報知および外部出力と、第2異常時制御としての発射停止状態への制御および発射停止報知とを必ず実行する場合を示したが、遊技状態に応じて第1異常時制御と第2異常時制御とのいずれか一方のみを実行するようにしてもよい。例えば、大当り遊技中である場合には、第1異常時制御(異常報知など)のみを行うようにし、第2異常時制御(発射停止状態への制御)は行わないようにしてもよい。そのように構成すれば、大当り遊技状態では、大当り遊技の消化を優先させて、遊技者に不利益が生じないようにすることができる。
また、この実施の形態によれば、異常時制御が開始された後に、異常時制御を解除する異常時制御解除手段(本例では、ガラス扉6が開放された後にさらに閉鎖されたことを検出して解除する)を備える。そして、異常時制御が解除されると、異常時判定用の閾値を復帰時用閾値から大当り中閾値または通常時閾値に変更する。そのため、異常時制御を解除した後に復帰時用閾値から大当り中閾値または通常時閾値に確実に変更するので、異常時制御の解除後に復帰時用閾値のままとなってしまう事態を防止することができ、通常時の異常時制御が適切に行えなくなる事態を防止することができる。
なお、この実施の形態において、例えば、普通入賞口などに入賞した遊技玉を用いて、いわゆる死に玉演出を実行可能に構成してもよい。例えば、普通入賞口などに遊技玉が入賞した後、遊技領域27に設けられた所定の循環経路などに遊技玉が導かれるようにし、その循環経路内を遊技玉が循環するような態様で演出を実行するようにしてもよい。この場合、例えば、遊技状態が確変状態である場合に高い割合で遊技玉が循環経路に導かれて死に玉演出が出現するようにし、遊技状態が確変状態であるか否かを煽って期待感を高めるようにしてもよい。そして、このように死に玉演出を実行可能に構成した場合、その分、遊技領域27内における浮遊玉が増加する割合が高まるので、死に玉演出用に遊技玉を補給可能にしてもよく、また補給した遊技玉数に応じて異常時判定用の閾値を変更する(閾値の値を大きくする)ようにしてもよい。
また、この実施の形態において、回収部(本例では、各入賞口、アウト口145、ファール玉戻り口150)と打球発射装置との間で待機中の遊技玉の数が、異常時判定用の閾値の数を超えている状態であるか否かを判定可能な判定手段を備えるように構成してもよい。例えば、待機中の遊技玉の数が異常時判定用の閾値の最大値の数(例えば、図108に示す例で、第2異常時判定用閾値としてとりうる最大数「35」)まで溜まっていれば、その最大値の数にあたる遊技玉が位置するであろう揚送装置190内の箇所に玉上げスイッチ(上)41aを配置するようにしてもよい。そして、払出制御用マイクロコンピュータ170は、玉上げスイッチ(上)41aからの検出信号を入力していれば、回収部と打球発射装置との間で待機中の遊技玉の数が異常時判定用の閾値の最大値の数(例えば、「35」)を超えていると判定するようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、遊技玉数の管理をCU側において行っているために、P台側にその管理機能を設ける必要がなく、その分、P台のコストを極力抑えることができる。特に、P台は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが短く、1年あるいは早い場合には数ヶ月の単位で早期に入替えが行われる傾向にある。また、目まぐるしく変化する遊技者の趣向をいち早く取り入れた新台が次々と開発されているところ、遊技場における台交換のサイクルも早まる傾向にある。
一方、CUは、趣向性の観点から入替えが行われることは少なく、一般的には、故障に応じて機器交換が行われ、故障によって交換した場合であっても、適切な修理を終えると再利用されるものである。そして、故障が発生しなければ数年は入れ替えが行われることがない。
このため、遊技玉の管理機能をP台側ではなくCU側に持たせてP台のコストを抑えることにより、P台を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
実施の形態2.
第1の実施の形態では、停電復帰時に設定される復帰時用閾値として固定値(本例では、機種Aの場合には「25」と「35」、機種Bの場合には「15」と「25」)を設定する場合を説明したが、固定値を設定するのではなく、例えば、バックアップRAMに記憶されている遊技情報に応じた値を設定するようにしてもよい。以下、停電復帰時に設定される復帰時用閾値として、バックアップRAMに記憶されている遊技情報に応じた値を設定する第2の実施の形態を説明する。
なお、以下、主として、第1の実施の形態と異なる部分について説明を行い、第1の実施の形態と同様の構成および処理については説明を省略する。
図121は、第2の実施の形態における払出制御メイン処理を示すフローチャートである。払出制御メイン処理において、払出制御用CPU171は、ステップS11でチェック結果が正常であれば、払出制御用CPU171は、異常時判定用の閾値として復帰時用閾値をセットする(ステップS12A)。
図122は、第2の実施の形態における異常時判定用の閾値の具体例を示す説明図である。図122に示すように、停電復帰時には、異常時判定用の閾値として、バックアップRAMにバックアップされていたバックアップ値(すなわち、停電発生時の浮遊玉数カウンタの値)を、通常時用閾値の値(本例では、機種Aの場合には「20」と「30」、機種Bの場合には「10」と「20」)に加算した値を用いる点で、第1の実施の形態と異なる。従って、この実施の形態では、ステップS12Aにおいて、払出制御用CPU171は、バックアップRAMにバックアップされていた浮遊玉数カウンタの値を、通常時用閾値の値(本例では、機種Aの場合には「20」と「30」、機種Bの場合には「10」と「20」)に加算した値を、異常時判定用の閾値としてセットする。例えば、払出制御用CPU171は、まず、ステップS10Aで受信した機種指定コマンドで特定されるパチンコ機2の機種が機種Aであるか機種Bであるかを判定する。機種Aである場合には、バックアップされていた浮遊玉数カウンタの値が「3」である場合には、通常時用閾値の値(本例では、「20」と「30」)に加算して、異常時判定用の閾値として第1異常時判定用閾値「23」と第2異常時判定用閾値「33」とをセットする。機種Bである場合には、バックアップされていた浮遊玉数カウンタの値が「3」である場合には、通常時用閾値の値(本例では、「10」と「20」)に加算して、異常時判定用の閾値として第1異常時判定用閾値「13」と第2異常時判定用閾値「23」とをセットする。
ただし、バックアップされていたバックアップ値が大きい場合には、セットされる異常時判定用の閾値が大きくなりすぎ、却って異常時制御を適切に行えない可能性がある。そのため、セットする異常時判定用の閾値として上限値を設けるようにするのが望ましい。例えば、バックアップされていた浮遊玉数カウンタの値が「6」を超えている場合には、そのバックアップされていた浮遊玉数カウンタの値にかかわらず、異常時判定用の閾値として上限値(機種Aの場合には「25」と「35」、機種Bの場合には「15」と「25」)をセットするようにすればよい。
なお、ステップS12A以外の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、バックアップRAMに記憶されている遊技情報にもとづいて復帰時用閾値を設定する。そのため、第1の実施の形態と同様の効果に加えて、停電復帰時に、バックアップされた遊技情報により特定される遊技状況に応じた適切な復帰時用閾値を設定して異常時制御を行うことができる。
実施の形態3.
第1の実施の形態および第2の実施の形態では、変動表示装置における図柄などの識別情報の変動表示結果にもとづいて大当り遊技状態に制御する変動表示ゲームを行う遊技機に適用する場合を示したが、このような遊技機にかぎらず、例えば、遊技領域27に設けられた可変入賞球装置(役物)内に進入した遊技玉が可変入賞球装置内の所定の特定領域に入賞したことにもとづいて大当り遊技状態に制御する役物遊技を行う遊技機に適用するようにしてもよい。以下、役物遊技を行う遊技機に適用する第3の実施の形態を説明する。
なお、以下、主として、第1の実施の形態と異なる部分について説明を行い、第1の実施の形態と同様の構成および処理については説明を省略する。
図123は、第3の実施の形態におけるパチンコ機2の遊技領域27を正面から見た正面図である。なお、この実施の形態では、いわゆる役物遊技のみを実行可能に構成された遊技機に適用する場合を説明するが、例えば、可変表示ゲームと役物遊技とを組み合わせて実行可能な遊技機に適用してもよい。
また、この実施の形態においても、第1の実施の形態や第2の実施の形態と同様に、遊技領域27においてアウト口やファール玉戻り口などが設けられているのであるが、図123では図示を省略している。また、この実施の形態においても、第1の実施の形態や第2の実施の形態と同様に、遊技領域27において普通入賞口や大入賞口、始動入賞口などの各入賞口を設けるようにしてもよい。
図123に示すように、この実施の形態では、遊技領域27において、遊技玉が進入可能な可変入賞球装置(役物)200が設けられている。可変入賞球装置200には、遊技玉が進入可能な入賞口201が設けられており、入賞口201から可変入賞球装置200に進入した遊技玉を検出可能な役物入賞スイッチ201aが設けられている。
なお、入賞口201に開閉動作可能な開閉扉を設けるようにし、開閉扉が開放している場合にのみ可変入賞球装置200内に遊技玉が進入可能に構成したり、可変入賞球装置200に遊技玉が進入しやすくなるように構成してもよい。この場合、例えば、遊技領域27に設けられた始動入賞口に遊技玉が入賞したことにもとづいて、入賞口201に設けられた開閉扉が所定時間または所定回数開放するようにしてもよい。また、例えば、可変表示ゲームと役物遊技とを組み合わせて実行可能な遊技機に適用する場合には、変動表示装置における図柄などの識別情報の変動表示結果が所定の表示結果(例えば、小当り図柄)となったことにもとづいて、入賞口201に設けられた開閉扉が所定時間または所定回数開放するようにしてもよい。
可変入賞球装置200内の下方には、遊技玉が入賞可能な特定領域としての特定入賞口202が設けられており、特定入賞口202に入賞した遊技玉を検出可能な特定領域スイッチ202aが設けられている。また、可変入賞球装置200内の下方には、遊技玉が進入可能な2つの排出口203が設けられており、それぞれ排出口203に進入した遊技玉を検出可能な役物排出スイッチ203aが設けられている。
入賞口201から可変入賞球装置200に進入した遊技玉は、可変入賞球装置200内を経由して特定入賞口202または排出口203に導かれる。この場合、可変入賞球装置200に進入した後、最終的に特定入賞口202に遊技玉が入賞したことにもとづいて、大当り遊技状態に制御される。一方、可変入賞球装置200に進入した後、最終的に排出口203に遊技玉が進入した場合には、そのまま可変入賞球装置200外に排出され、大当り遊技状態には制御されない(はずれとなる)。なお、大当り遊技状態となった場合には、可変入賞球装置200とは別に設けられた大入賞口が所定時間および所定回数にわたって開放状態に制御されるようにしてもよいし、可変入賞球装置200を開閉可能に構成し、可変入賞球装置200が所定時間および所定回数にわたって開放状態に制御されるようにしてもよい。
また、可変入賞球装置200は、様々な態様で構成することができる。例えば、可変入賞球装置200内に複数の遊技玉の経路を設けるようにし、可変入賞球装置200に進入した遊技玉がいずれの経路を経由するかによって特定入賞口202への入賞のしやすさが異なるようにしてもよい。また、例えば、可変入賞球装置200内に可動部材を設け、可動部材が可動することによって可変入賞球装置200に進入した遊技玉の軌道が変化するようにしてもよい。
なお、第1の実施の形態および第2の実施の形態では、各入賞口(大入賞口、始動口、普通入賞口)およびアウト口に進入した遊技玉が、合流経路検出スイッチ32で検出される場合を示したが、この実施の形態では、それらに加えて、特定入賞口202に入賞した遊技玉および排出口203に進入した遊技玉も、最終的に合流経路検出スイッチ32で検出されるものとする。そして、図109に示した異常時判定処理のステップS205,S206と同様の処理が実行されることによって、可変入賞球装置200内の特定入賞口202に入賞した遊技玉や排出口203に進入した遊技玉についても、合流経路検出スイッチ32で検出されたことにもとづいて、浮遊玉数カウンタの値が1ずつ減算される。なお、特定入賞口202に入賞した遊技玉や排出口203に進入した遊技玉は、合流経路検出スイッチ32とは異なる経路を経由するようにして、例えば、特定領域スイッチ202aや役物排出スイッチ203からの検出信号にもとづいて、浮遊玉数カウンタの値を1ずつ減算するように構成してもよい。
図124は、第3の実施の形態における払出制御基板17の回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図124には、主制御基板16、表示器用演出制御基板53および電源基板900等も示されている。図124に示すように、この実施の形態では、払出制御基板17に搭載された払出制御用マイクロコンピュータ170には、第1の実施の形態で示した各入力信号に加えて、役物入賞スイッチ201a、特定領域スイッチ202aおよび役物排出スイッチ203aからの検出信号が入力される。
図125は、第3の実施の形態における異常時判定用の閾値の具体例を示す説明図である。図125に示すように、この実施の形態では、異常時判定用の閾値として、第1の実施の形態で示した大当り中用閾値に代えて、役物入賞中用閾値を用いる。図125に示すように、この実施の形態では、可変入賞球装置(役物)200内に遊技玉が進入している状態である役物入賞中である場合には、異常時判定用の閾値として停電復帰時よりもさらに大きい値が用いられ、機種Aの場合には、第1異常時判定用閾値として「30」が設定され、第2異常時判定用閾値として「40」が設定される。また、機種Bの場合には、第1異常時判定用閾値として「20」が設定され、第2異常時判定用閾値として「30」が設定される。
図126は、第3の実施の形態における異常時判定用閾値変更処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態では、異常時判定用閾値変更処理において、払出制御用マイクロコンピュータ170(具体的には、払出制御用CPU171)は、まず、役物入賞スイッチ201aからの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS30A)。役物入賞スイッチ201aからの検出信号を入力していれば、払出制御用CPU171は、可変入賞球装置(役物)200内に存在している遊技玉数をカウントするための役物内遊技玉数カウンタの値を1加算する(ステップS30B)。
なお、この実施の形態では、遊技玉が実際に入賞口201から可変入賞球装置200に進入した後に、役物入賞スイッチ201aからの検出信号の入力にもとづいて、役物内遊技玉数カウンタの値を1加算する場合を示しているが、必ずしも、遊技玉が実際に可変入賞球装置200に進入したことを検出してから役物内遊技玉数カウンタの値を1加算する必要はない。例えば、入賞口201に導かれる直前の通路などにセンサを設け、これらのセンサからの検出信号の入力信号にもとづいて、遊技玉が入賞口201を通過したとみなして(すなわち、入賞口201を通過することが確実な領域に導かれただけで、実際にはまだ入賞口201を通過していない)役物内遊技玉数カウンタの値を1加算するようにしてもよい。
また、払出制御用CPU171は、特定領域スイッチ202aからの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS30C)。特定領域スイッチ202aからの検出信号を入力していれば、払出制御用CPU171は、役物内遊技玉数カウンタの値を1減算する(ステップS30D)。
また、払出制御用CPU171は、役物排出スイッチ203aからの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS30E)。役物排出スイッチ203aからの検出信号を入力していれば、払出制御用CPU171は、役物内遊技玉数カウンタの値を1減算する(ステップS30F)。
ステップS30〜S34の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS30で停電復帰後計測タイマの値が0であれば、払出制御用CPU171は、払出制御用CPU171は、役物内遊技玉数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS34A)。役物内遊技玉数カウンタの値が0でなければ(すなわち、可変入賞球装置200内に遊技玉が存在している状態であれば)、払出制御用CPU171は、可変入賞球装置(役物)200内に遊技玉が存在している状態であることを示す役物入賞中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS34B)。役物入賞中フラグがセットされていなければ、払出制御用CPU171は、異常時判定用の閾値として役物入賞中用閾値をセットする(ステップS34C)。具体的には、機種Aである場合には、第1異常時判定用閾値として「30」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「40」が設定される。また、機種Bである場合には、第1異常時判定用閾値として「20」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「30」が設定される。そして、払出制御用CPU171は、役物入賞中フラグをセットする(ステップS34D)。
役物内遊技玉数カウンタの値が0であれば(すなわち、可変入賞球装置200内に遊技玉が存在していなければ)、払出制御用CPU171は、役物入賞中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS34E)。役物入賞中フラグがセットされていれば、払出制御用CPU171は、異常時判定用の閾値として通常時用閾値をセットする(ステップS34F)。具体的には、機種Aである場合には、第1異常時判定用閾値として「20」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「30」が設定される。また、機種Bである場合には、第1異常時判定用閾値として「10」が設定されるとともに、第2異常時判定用閾値として「20」が設定される。そして、払出制御用CPU171は、役物入賞中フラグをリセットする(ステップS34G)。
ステップS34A〜S34Gの処理が実行されることによって、可変入賞球装置(役物)200内に遊技玉が存在しない状態から、遊技玉が入賞口201から進入して可変入賞球装置200内に遊技玉が存在する状態に変化したときに、異常時判定用の閾値として役物入賞中用閾値がセットされる。一方、可変入賞球装置200内に遊技玉が存在している状態から、全ての遊技玉が特定入賞口202または排出口203から排出されて可変入賞球装置202内に遊技玉が存在しない状態に変化したときに、異常時判定用の閾値として通常時用閾値がセットされる。
なお、この実施の形態では、停電復帰後に所定期間(本例では、10秒)が経過して停電復帰後計測タイマがタイムアウトした後に、ステップS34A〜S34Gの処理が実行されて、役物入賞中用閾値が設定される場合があるように構成する場合を示したが、停電復帰後に所定期間を経過する前であっても、ステップS34A〜S34Gの処理を実行して、役物入賞中用閾値を設定可能に構成してもよい。
また、この実施の形態においても、ステップS34A〜S34Gの処理に加えて、第1の実施の形態で示したS35〜S37と同様の処理を実行可能に構成して、大当り遊技中である場合には大当り中用閾値を設定可能に構成してもよい。
以上に説明したように、この実施の形態では、役物遊技を実行するように構成した遊技機において、可変入賞球装置(役物)200内に遊技玉が存在している状態となったことにもとづいて、異常時判定用の閾値として役物入賞中用閾値を設定し、その役物入賞中用閾値にもとづいて異常時制御を行う。そのため、役物遊技を実行するように構成した遊技機においても、遊技状態(可変入賞球装置200内に遊技玉が存在しているか否か)に応じて異常時制御の実行頻度を適切に調整することができ、遊技状態に応じて適切に異常時制御を行えるようにすることができる。具体的には、役物遊技を行うように構成した遊技では、可変入賞球装置200内に遊技玉が進入した場合には、一般に可変入賞球装置200内に遊技玉が滞留している時間が長く、通常遊技状態と比較して正常動作中であっても浮遊玉数が増加する傾向にあるので、通常時用閾値よりも大きい値の役物入賞中用閾値を設定して異常時制御を行うようにすることによって、異常報知を行うタイミングや発射停止状態とするタイミングを遅くし、適切に異常時制御を行えるようにすることができる。
次に、上記の各実施の形態における変形例や特徴点などを以下に説明する。
(1) 上記の各実施の形態においては、遊技玉数をCU側に設けた表示器312により表示させるようにしているとともに、P台側の表示器54により遊技玉数の表示を行うようにしている。遊技玉数をCU側の表示器により表示する場合には、表示部のないP台にも、上記の各実施の形態におけるCUを適用して遊技玉数の表示ができるというメリットがある。一方、P台側に遊技玉数表示部を設ける場合には、その表示制御をCU側で行ってもよい。あるいは、その表示制御をP台側で行ってもよい。表示制御をP台側で行う場合には、表示すべき遊技玉数の情報をCU側からもらい受けるようにすることによって、遊技玉数表示部にはCUで管理している遊技玉数を表示することが可能となる。また、このように、表示制御をP台側で行うと、装飾的(演出的)価値の高い遊技玉数の表示を行うことが可能になるというメリットがある。なお、表示制御をP台側で行う場合、表示すべき遊技玉数の情報をCU側からもらい受けるのではなく、P台自身が記憶している遊技玉数カウンタの値にもとづいて、遊技玉数の表示制御をするものとしてもよい。
(2) 図46に示したガラス扉6の開放処理ではCU側で浮遊玉処理待ち時間のために10秒のウエイトを設ける場合を示したが、P台側で浮遊玉処理待ち時間のために10秒のウエイトを設けるようにしてもよい。また、ウエイトを設ける代わりに、P台側において、発射玉数−ファール玉数−アウト玉数−入賞玉数=0を判定し、または、発射玉数−ファール玉数−合流経路検出スイッチ32による検出玉数=0を判定して、浮遊玉の処理が終了したと判断するようにしてもよい。
(3) 上記の各実施の形態においては、禁止要求のコマンドを受けたP台において、打球発射モータ18の駆動を停止して打球発射停止状態にし、変動中の変動表示装置の停止あるいは始動入賞記憶にもとづいた変動表示装置の変動までは停止しないものを示したが、その代わりに、変動表示装置の変動をも停止させるようにしてもよい。
(4) 上記の各実施の形態においては、ワゴンサービスなどによって遊技玉を減算する際に、図44などにもとづいて説明したように、P台からの応答を待って減算確定するものを示した。しかし、これに限らず、CU側において記憶している遊技玉の数が減算要求の玉数に比べて十分多い場合(例えば、30玉数以上多い場合)、P台からの応答を待つことなくCU側単独で遊技玉の減算処理を行って、その後にP台に対して減算要求の動作指示を送信するようにしてもよい。
(5) 上記の各実施の形態においては、CUからP台にコマンドを送信してP台がそれに応えてレスポンスをCUに返信するものを示したが、逆に、P台からコマンドをCUに送信し、CUがそれに応えてレスポンスをP台へ返信する通信形態であってもよい。
(6) さらに、上記の各実施の形態においては、定期的(例えば、200ms)毎にCUとP台との間で通信を行っているが、それに代えて、通信の必要性が生じたときにCUまたはP台の一方から他方にデータを送信して交信するようにしてもよい。
(7) 上記の各実施の形態においては、P台からCUに対して、加算拒否ON、減算拒否ON、クリア拒否ONなどの要求に従わない拒否信号を含む動作応答をCUに返信し、CU側でその拒否ONにもとづいて要求が拒否されたことを判別するようにしている。しかし、これに限定されるものではなく、拒否ONの動作応答をP台が返信する代わりに、CUからの要求に従っていない加算減算玉数や遊技玉のデータを含む動作応答をCUへ返信し、CU側で、その返信されてきたデータ(加算減算玉数や遊技玉など)が要求に従ったものであるか否かを判別し、それにより要求が拒否されたか否かを判別するようにしてもよい。
(8) 上記の各実施の形態においては、CUでの電源断やCUとP台との間での通信断が検知された場合に、P台側において打球発射を停止させてプレー停止状態にするものを示したが、それに限定されるものではなく、P台側において打球発射を停止させることなく遊技が続行できる状態に制御してもよい。その場合に、通信断が発生してからそれら異常が復旧して起動するまでの間において続行された遊技に伴って生成された加算減算玉数および始動口回数のデータをP台側で累積記憶しておき、起動時にそれらデータおよび遊技玉のデータをCUに送信してCU側のデータのバックアップ値を修正するようにしてもよい。
(9) 上記の各実施の形態においては、P台は、CUからのコマンドが所定時間(例えば、1秒間)送信されてこないときに、図35の処理によって通信断と判断している。しかし、次のような方法で通信断の判断を行ってもよい。
パチンコ機2とカードユニット3とが電気的に接続されているか否かを検出する接続検出器をパチンコ機2に設ける。図4を参照して、遊技機通信部325と払出制御基板17とは前述したように信号線で接続されているが、その信号線の他にカードユニット3からの所定電圧(例えば、5V)がパチンコ機2側に入力される接続検知用信号線を設ける。この接続検知用信号線と遊技機通信部325および払出制御基板17の間での信号線とが、同じケーブルで構成されており、そのケーブルの断線あるいはコネクタ330、20の離脱さらにはカードユニット3の電源断が生じた場合には、接続検知用信号線の電圧が0Vとなるために、それを接続検出器が検出し、その検出信号が払出制御基板17に入力されるように構成する。払出制御基板17は、その検出信号が入力されたことにより、ケーブルの断線あるいはコネクタ330、20の離脱さらにはカードユニット3の電源断が生じたことを判定する。
(10) 図37の処理において、P台は、補正ONを含む通信開始要求(補正要求)を受けたときに、P台でその補正要求を拒否できないようにプログラムされている。しかし、P台において、補正ONを含む通信開始要求(補正要求)を受けたにもかかわらず、遊技玉などの補正ができない重度のエラーが発生している場合もある。このような重度のエラー状態を考慮して、CU側において、補正ONを含む通信開始要求(補正要求)の送信後、P台から送信されてくる動作応答の内容をチェックして、P台側の遊技玉などが正しく修正されているか否かを判定し、修正されていないときには、エラー状態に移行する制御を行うようにしてもよい。
つまり、CUは、図37の補正ONを含む通信開始要求(補正要求)を受信した後においても未だ遊技機(例えば、P台)において遊技玉などの加算ができないことを判別したときに、予め定められたエラー状態に移行する制御を行うエラー制御手段を含む。
エラー状態に移行する制御としては、例えば、表示器312により重度のエラー報知を行うとともに、ホール用管理コンピュータ1に重度のエラーが発生した旨の通知を行ってホール用管理コンピュータ1によるエラー報知を行って、係員による人為的な対応を促すなどが考えられる。
(11) 上記の各実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ機を示したが、遊技機としてはパチンコ機に限定されるものではなく、他の遊技機、例えば、スロットマシン(パチスロ)などであってもよい。この種のスロットマシンは、一般的に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する変動表示装置を備えており、各リールは、遊技者がスタートレバーを操作することにより回転を開始し、また、遊技者が各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生する。
入賞となる役の種類としては、小役、特別役、再遊技役といった種類がある。ここで、小役の入賞では、小役の種類毎に定められた数のメダルが払い出されるという利益を遊技者が得ることができる。特別役の入賞では、次のゲームからレギュラーボーナスやビッグボーナスといった遊技者にとって有利な遊技状態へ移行されるという利益を遊技者が得ることができる。再遊技役の入賞では、賭数の設定に新たなメダルを消費することなく次のゲームを行うことができるという利益を得ることができる。
各役の入賞が発生するためには、一般的には、事前(通常はスタートレバー操作時)に行われる内部抽選で当選することが条件となる。そして、内部抽選に当選している役を構成する図柄の組合せを有効なラインに揃えるようにするとともに、内部抽選に当選していない役を構成する図柄の組合せを有効なラインに揃えないようにするリール制御が行われる。
このようなスロットマシンの場合には、CUから遊技禁止のコマンドを受けた場合の遊技禁止の方法としては、例えば、賭数入力操作を不能化するなどが考えられる。
また、スロットマシンに適用する場合には、図46〜図47を用いて説明した浮遊玉処理待ち時間に代えて、1ゲームが開始してから1ゲームが終了するまでの1ゲーム終了待ち時間を採用する。1ゲーム終了待ち時間は、例えば、スロットマシンの全リールが回転を開始してから全リールが停止し、入賞発生時のクレジットが付与されるまでの時間である。この時間は、遊技者によるリールの停止操作のタイミングの遅い早いに応じて変動し得るものである。そのため、例えば、想定される時間を予め設定することが考えられる。
(12) P台側では、次のようにして加算玉数をカウントしてもよい。
P台側に加算玉数をカウントするためのカウンタとして、カウンタAとカウンタBとを設ける。初めに、カウンタAによって加算玉数をカウントする。加算玉数の送信タイミングになれば、カウンタAのカウント値をCUへ送信する。その後、カウンタAの値は維持し、以降はカウンタBにて加算玉数をカウントする。加算玉数の送信タイミングになれば、カウンタBのカウント値をCUへ送信する。その後、カウンタBの値は維持する一方、カウンタAのカウント値を0クリアし、以降はカウンタAにて加算玉数をカウントする。以下、カウンタA、Bによる上記のカウントを繰り返す。
以上のカウント方法は、P台側での減算玉数のカウントに利用してもよい。あるいは、始動口1入賞数、始動口2入賞数のカウントに利用してもよい。
(13) P台は、加算玉数と減算玉数との2つの情報をCUに送信するのではなく、加算玉数と減算玉数とを加減算した後の1つの情報をCUに送信してもよい。つまり、このような情報によっても、「前記変化量を特定可能な更新情報」が構成される。
(14) 通信方式は、上記のコマンド-レスポンス方式に限定されるものではない。P台は、CUからのコマンドを待つことなく所定時間間隔で遊技玉などの玉関連情報をCUに送信するものとしてもよい。あるいは、P台は、所定時間間隔で玉関連情報を送信するのではなく、予め定めた情報量が得られる毎に、玉関連情報をCUに送信するものとしてもよい。例えば、加算玉であれば、1つあるいは2つ以上の予め定めた数の加算玉数が生じる毎に加算玉数をCUに送信するように構成することが考えられる。
(15) 上記の各実施の形態では、P台側に加算玉数カウンタと減算玉数カウントとの2つのカウンタを設けた。しかしながら、これらの2つのカウンタに代えて、遊技玉の増加(入賞の発生など)により加算し、遊技玉の減少(弾発発射など)により減算する1つの加減算カウンタを用いるようにしてもよい。この場合には、この1つの加減算カウンタの値をP台からCUへ送信する。
(16) 上記の各実施の形態は、次の構成を含む。
前記遊技用装置は、持点の減算を指示するためのコマンドを前記遊技機へ送信した後、当該コマンドに対する応答を受信する前に、前記遊技機との間での通信コネクションを再確立させる処理に移行した場合、通信コネクションを再確立させる処理において前記遊技機側から送信されてきたデータにもとづいて、持点の減算を指示するためのコマンドが前記遊技機へ到達していたか否かを判定する到達判定手段を含み、前記コマンド送信手段は、持点の減算を指示するためのコマンドが到達していたと前記到達判定手段により判定されたとき、当該コマンドによる持点の減算指示をキャンセルするためのコマンドを前記遊技機へ送信し、前記副持点更新手段は、持点の減算を指示するためのコマンドによる持点の減算指示をキャンセルするためのコマンドを受信したとき、持点の減算を指示するためのコマンドにもとづいて既に持点を減算済みである場合および持点不足により持点を減算していない場合のいずれであっても、前記副持点記憶手段が記憶している持点に減算指示のキャンセル分に対応する持点を加算する。
(17) 上記の各実施の形態では、返却ボタン322の操作により、遊技終了を要求する信号がCUに入力される。しかし、CUは、遊技終了を要求する信号をホール用管理コンピュータなどから入力可能に構成してもよい。
(18) CUとP台とは、有線接続でなく、無線により通信可能に接続してもよい。
(19) 払出制御基板17の機能を主制御基板16に設けることによって、払出制御基板17をパチンコ機2に設けないようにしてもよい。
(20) 払出制御基板17は、パチンコ機2側で記憶している遊技玉数カウンタが0になった段階で打球発射モータ18の駆動を停止する制御を行う。しかしながら、払出制御基板17は、遊技玉数カウンタが0以外の所定値になった段階でその制御を実行するものとしてもよい。例えば、前記所定値を遊技者が遊技機の所定の操作スイッチを用いて予め指定入力できるようにする。払出制御基板17は、遊技玉数カウンタが遊技者指定の所定値に達した段階で、打球発射モータ18の駆動を停止する。これにより、遊技者は、遊技玉の残数が予め指定した玉数になった段階で自動的に遊技を停止させることが可能となる。
(21) 上記の各実施の形態では、パチンコ機2側に演出部50が設けられており表示器54により各種表示がなされるものを示したが、この演出部50を備えていないパチンコ機2であってもよい。その場合には、前述したカード挿入処理中ON、加算表示中ON、クリア表示中ONなどの動作指示を含むコマンドがP台2へ送信されてきても、P台2では、そのコマンドに応じた表示制御は行わず、CU側の表示器312のみによる表示となる。
(22) 図83〜図85に示した持玉共有処理においては、他人に分割譲渡(持玉共有)するために排出されるカードBをCU内にストックされているストックカードを用いたが、その代わりに、他人に譲渡するためのカードBをCUの外部からカード挿入/排出口309に挿入し、その挿入されたカードBに分割譲渡(持玉共有)用の持玉を記録して排出するようにしてもよい。その場合には、図89〜図92に示した玉共有処理状況の表示画面において、第1処理である自分のカードの排出処理と第2処理である共有のカードの排出処理との間に、共有のカードの挿入処理が付け加わることとなる。
(23) 図84に示した持玉共有処理では、始めにビジターカードBを挿入して遊技を開始しているが、その代わりに、遊技者が紙幣をCUの紙幣挿入口302に挿入して遊技を開始してもよい。その場合には、持玉共有に用いられる譲渡用のカードBをCU内のカードストック部から取出して共有分の持点に対応付けて排出し、遊技終了時に遊技玉数に対応付けて遊技者に返却するカードもCU内のカードストック部から取出して排出するようにしてもよい。また、紙幣の挿入により遊技を開始した後、入賞の発生によって遊技玉数が生じた段階でカードストック部から取出したカードにその時点の遊技玉数を対応付けてもよい。その場合に、遊技に伴って遊技玉数が変動したときに前記カードに対応付けられた遊技玉数も同様に変動させる。そして、持玉共有の操作がなされたときに、前記カードに対応付けられた遊技玉数を共有分の持点に変更して該カードを譲渡用のカードとして排出し、再度カードストック部から取出したカードに、前記遊技玉数から共有分の持点を減算した残りを対応付けるようにしてもよい。
(24) 上記の各実施の形態では、CUが接続シーケンスを再開するときに、待機中(図38参照)以外の状態での接続シーケンスの再開と判断、自ら通信切断要求を送信して通信を切断した後での接続シーケンスの再開であると判断、または、CUがバックアップしているSQNとP台から送信されてきたSQNとが整合しないと判断したときに、図36ではなく図37の再接続時の接続シーケンスを実行する。しかし、それらに加えてまたはそれらのいずれかに代えて、接続シーケンスの再開に伴ってP台から遊技中(待機中以外のとき)に通信コネクションの切断が発生したことを示す信号(例えば、リカバリデータなど)をCUへ送信し、CUがその信号にもとづいて図37の再接続時の接続シーケンスを実行するようにしてもよい。
(25) 図83〜図85に示した遊技玉の分割譲渡(持玉共有)の処理において、現時点の遊技玉が分割譲渡する遊技玉よりも所定数以上多いと判定したことを条件に分割譲渡(持玉共有)を許容するようにしてもよい。図83と図84の場合には、例えば、現時点の遊技玉が分割譲渡する遊技玉よりも200玉以上多いと判定したことを条件に分割譲渡(持玉共有)を許容する。また、図85の場合には、現時点の遊技玉から担保玉(=200)を減算した値が分割譲渡する遊技玉よりも100玉以上多いと判定したことを条件に分割譲渡(持玉共有)を許容する。
(26) 図83、図85に示した遊技玉の分割譲渡(持玉共有)の処理において、カードAを排出した後カードBを排出するまでの間において、遊技中の遊技玉数がカードBに書込んで譲渡する持玉に満たなくなった場合には、持点共有を取消してカードBの排出を行わないように制御する。
(27) 上記の各実施の形態では、遊技玉数と持玉数との単位が同じものを示したが、それに限らず、両者の単位が異なるようにしてもよい。例えば、遊技玉数「1」を持玉数に換算すれば「10」になるようにしてもよい。
(28) 図84では、遊技終了時の返却操作がなされたときに、カードストック部にストックされているカード(ストックカード)を取出してそのストックカードに遊技玉数を対応付けて排出するものを示したが、その代わりに、遊技場の係員に新たなカードを持参してもらい、そのカードをカード挿入排出口309に挿入して遊技玉数を対応付け、そのカードを排出するようにしてもよい。
(29) 上記の各実施の形態では、会員カードとビジターカードとの2種類のカードを示したが、カードの種類はこれに限らず、例えば、ビジターカードの1種類のみであってもよい。
以下、上記の各実施の形態に含まれる各種手段などおよび各種手段などの組合せから奏される作用効果を列挙する。
(1−1) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算するとともに前記遊技機と通信可能に接続(コネクタ330、20と接続配線)される遊技用装置(カードユニット3)とからなる遊技用システムであって、
前記遊技機は、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量(加算玉数、減算玉数)を特定する特定手段(遊技機制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)と、
前記変化量を特定可能な更新情報(加算玉数および減算玉数を含む動作応答)を前記遊技用装置へ送信する情報送信手段(払出制御基板17)とを含み、
前記遊技用装置は、
持点を記憶する主持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
前記更新情報を受信する情報受信手段(遊技機通信部325)と、
前記主持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報にもとづいて更新する持点更新手段(制御部323)とを含む。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行っているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(1−2) 前記遊技機は、
持点を記憶する副持点記憶手段(遊技玉数カウンタ)と、
前記副持点記憶手段が記憶している持点を前記変化量に応じて更新する副持点更新手段(払出制御基板17)とを含み、
前記遊技機は、前記副持点記憶手段が記憶している持点にもとづいた遊技制御(遊技玉数カウンタが0になれば打球発射モータ18の駆動停止)を行う一方、
前記遊技用装置は、遊技終了を要求する信号(返却ボタン322の操作信号)が入力されたときに、前記主持点記憶手段が記憶している持点を遊技終了時の持点として確定させる持点確定手段(制御部323;図45)を含む。
このような構成によれば、遊技終了時の持点を遊技用装置側で確定させているために、遊技機側に持点確定機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
(1−3) 前記遊技用装置は、
前記主持点記憶手段が記憶している持点を表示する持点表示部(表示器312)と、
前記更新情報の送信を指示するための情報(動作指示)を前記遊技機へ送信する指示情報送信手段(遊技機通信部325)とを含み、
前記遊技機は、
前記更新情報の送信を指示するための情報を受信する指示情報受信手段(払出制御基板17)を含み、
前記情報送信手段は、前記更新情報の送信を指示するための情報を受信する毎に、当該情報を前回受信してから今回受信するまでの間の前記変化量(現在玉関連情報)を示す更新情報を送信する(図5の加算玉数カウンタおよび減算玉数カウンタの値、図39)。
このような構成によれば、遊技用装置の指示に応じて、遊技機から遊技用装置に対して、前回の更新情報の送信時を基準とした前記変化量を示す更新情報が逐一送信される。このため、遊技用装置は、逐一送信されてくる更新情報によって持点を更新することによって最新の持点管理をすることが可能となる。
(1−4) 前記情報送信手段は、前記副持点記憶手段が記憶している持点(遊技玉数カウンタの値)を前記遊技用装置へ送信し(図5の遊技玉数カウンタの値、図39)、
前記遊技用装置は、
前記主持点記憶手段が記憶している持点と、前記副持点記憶手段が記憶している持点との整合性を判定する判定手段(図5;遊技玉数の一致を判定)を含み、
前記判定手段によって不整合と判定されたときに、所定の不整合発生時処理(表示器312によりエラー報知、リカバリ処理を行ってデータ補正要求のBit2が「1」のデータ(遊技玉補正ON)とCUが記憶している遊技玉数のデータを含む通信開始要求をP台へ送信し、P台の遊技玉数の記憶をCUの遊技玉数に合わせる補正を行うなど)を実行する。
このような構成によれば、遊技機側で記憶している持点が遊技用装置側で記憶している持点と整合しない異常を検出できる。さらに、そのような異常が発生した場合には、不整合発生時処理による対処が可能となる。
(1−5) 前記指示情報送信手段は、前記判定手段によって不整合と判定されたときに、前記副持点記憶手段が記憶している持点を前記主持点記憶手段が記憶している持点に補正するための補正情報(遊技玉補正ONと遊技玉数とを含む通信開始要求)を前記遊技機へ送信し、
前記指示情報送信手段は、前記補正情報を前記遊技機へ送信し(遊技玉補正ONと遊技玉数とを含む通信開始要求のP台への送信)、
前記遊技機は、前記補正情報にもとづいて前記副持点記憶手段が記憶している持点を補正する持点補正手段(払出制御基板17;遊技玉数を遊技玉補正ONと遊技玉数とに従って補正)を含む。
このような構成によれば、不正行為、その他の原因によって遊技機側で記憶している持点の大きさに異常が生じることによって遊技用装置側で記憶している持点と遊技機側で記憶している持点とが整合しなくなった場合でも、遊技機側で記憶している持点を遊技用装置側で記憶している持点に補正可能となる。
(1−6) 前記遊技機は弾球遊技機(パチンコ機2)であって、
前記情報送信手段は、前記更新情報を遊技玉の発射時間間隔(0.6sで1発)よりも短い間隔(図33;200msに1回)で順次送信する。
このような構成によれば、遊技玉の発射時間間隔よりも短い間隔で更新情報が送信されるために、更新情報によって通知される持点の変化量が極力小さいものとされる。その結果、遊技用装置に対して、持点の変化量を細やかに通知することが可能となる。
(1−7) 前記遊技機は、遊技の続行に必要な持点残数の有無を前記副持点記憶手段が記憶している持点にもとづいて判定する持点残数判定手段(払出制御基板17、図40)を含む。
このような構成によれば、判定時に更新情報の送信が間に合わないことによって、遊技用装置側で記憶している持点と実際の持点(遊技機側で記憶している遊技玉数)との間にズレが生じていても、実際の持点にもとづいた判定をすることができる。
(1−8) 前記指示情報送信手段は、遊技禁止を指示するための情報を前記遊技機へ送信し(図46〜図47の動作指示(禁止要求有))、
前記遊技機は、遊技禁止を指示するための情報を受信したときに、持点による遊技が行われない状態にするための遊技禁止手段(払出制御基板17は打球発射モータ18の駆動を停止、図46〜図47の「遊技禁止」)を含む。
このような構成によれば、遊技用装置側で遊技機による遊技の禁止をコントロールできる。
(1−9) 前記指示情報送信手段は、前記副持点記憶手段が記憶している持点の値を初期値にすることを指示するための情報を前記遊技機へ送信し(図45、図79、図81の動作指示(クリア要求有))、
前記遊技機は、前記副持点記憶手段が記憶している持点の値を初期値にすることを指示するための情報を受信したことにもとづいて前記副持点記憶手段が記憶している持点の値を初期値にする持点初期化手段(図45、図79、図81(払出制御基板17は、遊技玉数カウンタの値を0に初期化する)を含む。
このような構成によれば、遊技機に記憶されている持点を遊技用装置側で初期化指示することができる。
(1−10) 持点による遊技が可能であり入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ330)を備え、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算する遊技用装置(カードユニット3)であって、
持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定可能な更新情報を前記遊技機より受信する情報受信手段(遊技機通信部325)と、
前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報にもとづいて更新する持点更新手段(制御部323)とを含む。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行っているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(1−11) 遊技終了を要求する信号(返却ボタン322の操作信号)が入力されたときに、前記持点記憶手段が記憶している持点を遊技終了時の持点として確定させる持点確定手段(制御部323;図45)を含む。
このような構成によれば、遊技終了時の持点を遊技用装置側で確定させているために、遊技機側に持点確定機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
(1−12) 遊技への使用および入賞の発生に応じて前記遊技機側で更新している持点を前記遊技機より受信したときに、当該受信した持点と、前記持点記憶手段が記憶している持点との整合性を判定する判定手段(図5;遊技玉数の一致を判定)を含み、
前記判定手段によって不整合と判定されたときに、所定の不整合発生時処理(表示器312によりエラー報知、リカバリ処理を行ってデータ補正要求のBit2が「1」のデータ(遊技玉補正ON)とCUが記憶している遊技玉数のデータを含む通信開始要求をP台へ送信し、P台の遊技玉数の記憶をCUの遊技玉数に合わせる補正を行うなど)を実行する。
このような構成によれば、遊技機側で記憶している持点が遊技用装置側で記憶している持点と整合しない異常を検出できる。さらに、そのような異常が発生した場合には、不整合発生時処理による対処が可能となる。
(1−13) 前記判定手段によって不整合と判定されたときに、前記遊技機が記憶している持点を前記持点記憶手段が記憶している持点に補正するための補正情報を前記遊技機へ送信する補正情報送信手段(遊技玉補正ONと遊技玉数との送信)を含む。
このような構成によれば、不正行為、その他の原因によって遊技機側で記憶している持点の大きさに異常が生じることによって遊技用装置側で記憶している持点と遊技機側で記憶している持点とが整合しなくなった場合でも、遊技機側で記憶している持点を遊技用装置側で記憶している持点に補正可能となる。
(1−14) 前記遊技用装置は、前記更新情報の送信を指示するための情報を前記遊技機における遊技玉の発射時間間隔(0.6sで1発)よりも短い間隔(図33;200msに1回)で順次前記遊技機へ送信し、
前記持点更新手段は、順次受信される前記更新情報にもとづいて前記持点記憶手段が記憶している持点を順次更新する(制御部323、図39)。
このような構成によれば、遊技玉の発射時間間隔よりも短い間隔で更新情報が送信されてくるために、遊技用措置は、遊技機側での持点の変化を細やかに反映させた持点管理が可能となる。
(2−1) 遊技者により遊技が行われる遊技機(パチンコ機2)と、該遊技機と通信可能に接続(コネクタ330、20と接続配線)され、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
該遊技用装置の動作制御を行う制御手段(制御部323)と、
遊技者の操作に応じて前記制御手段により実行される制御に応じた状況を遊技者に表示する表示手段(表示器312)と、
前記制御手段により実行される制御に応じた状況を前記遊技機に表示させるための表示指示を送信する送信手段(遊技機通信部325)とを含む。
このような構成によれば、表示手段を設けた遊技機の場合には当該遊技機にマッチした態様での個性的な表示を可能にしつつも、表示手段が設けられていない遊技機の場合であっても、遊技者の操作に応じて遊技用装置側で実行される制御に応じた状況を遊技者が認識することができる。
(2−2) 前記送信手段は、前記表示手段による前記制御に応じた状況の表示を開始するタイミングに合せて前記表示指示を送信する一方(図41〜図45、図82;表示器312への表示を開始するとともに表示中ONの動作指示をP台へ送信する)、前記遊技機による前記制御に応じた状況の表示を終了させる終了指示は送信しない(図82;表示の終了を指示するコマンドを送ることなく表示を終了する)。
このような構成によれば、遊技用装置と遊技機との両方に表示手段がある場合の表示開始タイミングのずれによる遊技者の違和感を防止しつつも、表示手段が設けられた遊技機においては、遊技用装置側での表示の終了タイミングに拘束されることなく遊技機側独自の個性的な表示を実行することが可能になる。
(2−3) 前記遊技用装置は、遊技者所有の遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体(カード)を受付け、
前記制御手段は、前記受付けられた記録媒体の認証を行うための制御を実行し(図41、図82;上位サーバへの問合せ)、
前記表示手段は、前記記録媒体の認証中である旨を遊技者に表示し、
前記送信手段は、前記記録媒体の認証中である旨を前記遊技機に表示させるための表示指示を送信する(図41、図82;カード保持中とカード挿入処理中とを含む動作指示を送信)。
このような構成によれば、受付けられた記録媒体の認証中であることを遊技者が認識できる。
(2−4) 前記制御手段は、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算し(図41〜図43、図82;加算有、加算要求玉数=5000を含む動作指示を送信)、
前記表示手段は、前記持点の加算中である旨を遊技者に表示し、
前記送信手段は、前記持点の加算中である旨を前記遊技機に表示させるための表示指示を送信する(図41〜図43、図82;加算表示中)。
このような構成によれば、持点の加算中であることを遊技者が認識できる。
(2−5) 前記遊技機は、持点による遊技が可能であり、
前記遊技用装置は、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算し(図41〜図43、図82;例えば、加算有、加算要求玉数=5000を含む動作指示を送信)、
前記遊技機は、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定する特定手段(遊技機制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)と、
前記変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する情報送信手段(払出制御基板17)とを含み、
前記遊技用装置は、
持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
前記更新情報を受信する情報受信手段(遊技機通信部325)と、
前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報にもとづいて更新する持点更新手段(制御部323)とを含む。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行っているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(2−6) 遊技者により遊技が行われる遊技機(パチンコ機2)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ330、20と接続配線)を備え、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)であって、
遊技用装置の動作制御を行う制御手段(制御部323)と、
遊技者の操作に応じて前記制御手段により実行される制御に応じた状況を遊技者に表示する表示手段(表示器312)と、
前記制御手段により実行される制御に応じた状況を前記遊技機に表示させるための表示指示を送信する送信手段(遊技機通信部325)とを含む。
このような構成によれば、表示手段を設けた遊技機の場合には当該遊技機にマッチした態様での個性的な表示を可能にしつつも、表示手段が設けられていない遊技機の場合であっても、遊技者の操作に応じて遊技用装置側で実行される制御に応じた状況を遊技者が認識することができる。
(2−7) 前記送信手段は、前記表示手段による前記制御に応じた状況の表示を開始するタイミングに合せて前記表示指示を送信する一方(図41〜図45、図82;表示器312への表示を開始するとともに表示中ONの動作指示をP台へ送信する)、前記遊技機による前記制御に応じた状況の表示を終了させる終了指示は送信しない(図82;表示の終了を指示するコマンドを送ることなく表示を終了する)。
このような構成によれば、遊技用装置と遊技機との両方に表示手段がある場合の表示開始タイミングのずれによる遊技者の違和感を防止しつつも、表示手段が設けられた遊技機においては、遊技用装置側での表示の終了タイミングに拘束されることなく遊技機側独自の個性的な表示を実行することが可能になる。
(2−8) 前記制御手段は、遊技者所有の遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体(カード)が受付けられたときに該記録媒体の認証を行うための制御を実行し(図41、図82;上位サーバへの確認)、
前記表示手段は、前記記録媒体の認証中である旨を遊技者に表示し(図82)、
前記送信手段は、前記記録媒体の認証中である旨を前記遊技機に表示させるための表示指示を送信する(図41、図82;カード保持中とカード挿入処理中とを含む動作指示を送信)。
このような構成によれば、受付けられた記録媒体の認証中であることを遊技者が認識できる。
(2−9) 前記遊技用装置は、遊技者所有の遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体(カード)を受付け、
前記制御手段は、遊技者所有の遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体が受付けられているときに該記録媒体により特定される遊技者所有の遊技用価値を用いて持点を加算し(図41〜図43、図82;加算有、加算要求玉数=5000を含む動作指示を送信)、
前記表示手段は、前記持点の加算中である旨を遊技者に表示する(図41〜図43、図82;加算表示中)。
このような構成によれば、持点の加算中であることを遊技者が認識できる。
(2−10) 前記接続部は、持点による遊技が可能であり入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機と通信可能に接続され、
持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定可能な更新情報を前記遊技機より受信する情報受信手段(遊技機通信部325)と、
前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報にもとづいて更新する持点更新手段(制御部323)とを含む。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行っているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(3−1) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算するとともに前記遊技機と通信可能に接続(コネクタ330、20と接続配線)される遊技用装置(カードユニット3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技機は、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定する特定手段(遊技機制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)と、
遊技用装置との通信切断時(コネクタ330、20の離脱時、接続配線の切断時、CUの電源断時)に記憶データのバックアップを行うバックアップ手段(図57、図64〜図81のリカバリデータを記憶する払出制御基板17のRAM)とを含み、さらに、
前記特定手段により特定された前記変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信し(払出制御基板17が遊技機通信部325へ加算玉数や減算玉数を送信し)、
前記遊技用装置は、
持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
前記遊技機から送信されてきた更新情報にもとづいて、前記持点記憶手段が記憶している持点を更新する持点更新手段(制御部323)とを含み、さらに、
前記遊技機との間での通信開始時において、前記通信開始時直前の前記遊技機との通信の切断が正常な通信の終了にもとづくものか否かを判定し(a.待機中(図38参照)以外の状態での接続シーケンスの再開である、b.自ら通信切断要求を送信して通信を切断した後での接続シーケンスの再開である(図57参照)、または、c.CUがバックアップしているSQNとP台から送信されてきたSQNとが不整合である、か否かを判断し、a〜cのいずれかと判断したときに、正常な通信の終了でない(異常終了)と判断)、正常な通信の終了にもとづくものと判定したときには前記バックアップ手段によりバックアップされている記憶データの初期化を行う指令を送信する一方(図36;SQN補正ON、遊技玉補正ON、SQN=0、遊技玉=0を含む通信開始要求をP台へ送信する)、異常終了にもとづくものと判定したときには、前記バックアップ手段によりバックアップされている記憶データを正常なデータに補正するための補正要求を送信し(図37;SQN補正ON、遊技玉補正ON、SQN=3、遊技玉=300を含む通信開始要求をP台へ送信する)、
前記遊技機は、前記記憶データの初期化を行う指令を受信したときに前記バックアップ手段によりバックアップされている記憶データの初期化を行い(図36;P台でバックアップしていた「シーケンスナンバー」および「遊技玉」をCUの情報に合わせて0にする)、前記補正要求を受信したときに前記バックアップ手段によりバックアップされている記憶データの補正処理を行う(図37;P台でバックアップしていた「シーケンスナンバー」および「遊技玉」をCUの情報に合わせる)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行っているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
さらに、通信の正常な終了の場合には遊技機でバックアップされている記憶データの初期化が行われる一方、異常終了の場合には、遊技機でバックアップされている記憶データの補正処理が行われるため、通信の異常終了に伴う遊技用装置と遊技機との間でのデータの不整合の問題を解決することができる。
(3−2) 前記遊技用装置は、前記バックアップ手段によりバックアップされている複数種類の記憶データのうち補正する記憶データの対象を選択指定して補正要求を送信し(図11;データ補正要求のBit1とBit2とでシーケンスナンバーと遊技玉とを選択指定する)、
前記遊技機は、前記補正要求を受信したときに前記バックアップ手段によりバックアップされている記憶データのうち選択指定された記憶データの補正処理を行う(図37)。
このような構成によれば、通信の異常終了の場合に補正が必要な記憶データを選択指定して補正することができ、無駄な補正処理を行う不都合を防止できる。
(3−3) 前記バックアップ手段は、前記特定手段により特定された持点の変化量のデータと持点のデータとをバックアップし(遊技玉数カウンタ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)、
前記遊技用装置は、前記バックアップ手段によりバックアップされている記憶データの送信要求を前記遊技機へ送信し(リカバリ要求をP台へ送信する)、
前記遊技機は、前記送信要求に応答して前記バックアップ手段によりバックアップされている持点の変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信し(前回玉数と現在玉数とを含むリカバリデータをリカバリ応答としてCUへ送信)、
前記遊技用装置は、
前記通信開始時直前の前記遊技機との通信の切断が異常終了にもとづくものと判定したときに、前記遊技機から送信されてきた前記更新情報にもとづいて前記持点記憶手段が記憶している持点の補正処理を行う持点補正手段(図37;リカバリ応答の内容に合わせて遊技玉などの補正を行う制御部323)を含み、さらに、
前記通信開始時直前の前記遊技機との通信の切断が異常終了にもとづくものと判定したときには、前記バックアップ手段によりバックアップされている記憶データのうち前記持点のデータを前記持点補正手段による補正処理済みの持点に補正するための補正要求を送信し(図11、図37;データ補正要求のBit2が「1」のデータを含む通信開始要求をP台へ送信する)、
前記遊技機は、前記補正要求を受信したときに前記バックアップ手段によりバックアップされている記憶データのうち前記持点のデータの補正処理を行う(図37)。
このような構成によれば、通信の異常終了に起因して持点のデータという重要なデータを補正する必要が生じたときにその持点のデータを選択指定して補正することができる。
(3−4) 前記遊技用装置は、前記遊技機と前記遊技用装置との間でのデータの送受信が行われる毎に番号が更新されて通信が適正に行われているか否かを確認するための通信番号が、通信開始時に前記遊技機から送信されてきたときに、該通信番号が異常値であることにもとづいて、前記異常終了の判定を行う(図70など)。
このような構成によれば、通信の異常終了に起因して通信番号を補正する必要が生じたときに通信番号のデータを選択指定して補正することができ、再開された通信が適正に行われているか否かを適正な通信番号にもとづいて確認することができる。
(3−5) 持点による遊技が可能であり入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ330)を備え、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算する遊技用装置(カードユニット3)であって、
持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
前記遊技機(パチンコ機2)から送信されてきた更新情報にもとづいて、前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報にもとづいて更新する持点更新手段(制御部323)とを含み、さらに、
前記遊技機との間での通信開始時において、前記通信開始時直前の前記遊技機との通信の切断が正常な通信の終了にもとづくものか否かを判定し、正常な通信の終了にもとづくものと判定したときには、前記遊技機側において通信切断時からバックアップされている記憶データの初期化を行う指令を送信する一方(図36;SQN補正ON、遊技玉補正ON、SQN=0、遊技玉=0を含む通信開始要求をP台へ送信する)、異常終了にもとづくものと判定したときには、前記遊技機側においてバックアップされている記憶データを正常なデータに補正するための補正要求を送信する(図37;SQN補正ON、遊技玉補正ON、SQN=3、遊技玉=300を含む通信開始要求をP台へ送信する)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行っているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
さらに、通信の正常な終了の場合には遊技機でバックアップされている記憶データの初期化が行われる一方、異常終了の場合には、遊技機でバックアップされている記憶データの補正処理が行われるため、通信の異常終了に伴う遊技用装置と遊技機との間でのデータの不整合の問題を解決することができる。
(3−6) 前記遊技用装置は、前記遊技機側においてバックアップされている複数種類の記憶データのうち補正する記憶データの対象を選択指定して補正要求を送信する(図11;データ補正要求のBit1とBit2とでシーケンスナンバーと遊技玉とを選択指定する)。
このような構成によれば、通信の異常終了の場合に補正が必要な記憶データを選択指定して補正することができ、無駄な補正処理を行う不都合を防止できる。
(3−7) 前記遊技用装置は、前記遊技機側においてバックアップされている記憶データの送信要求を前記遊技機へ送信し(リカバリ要求をP台へ送信する)、
前記遊技用装置は、前記通信開始時直前の前記遊技機との通信の切断が異常終了にもとづくものと判定したときに、前記送信要求に応答して前記遊技機から送信されてきた前記バックアップされている持点の変化量を特定可能な更新情報にもとづいて前記持点記憶手段が記憶している持点の補正処理を行う持点補正手段(図37;リカバリ応答の内容に合わせて遊技玉などの補正を行う制御部323)を含み、さらに、
前記通信開始時直前の前記遊技機との通信の切断が異常終了にもとづくものと判定したときには、前記遊技機側においてバックアップされている記憶データのうち前記持点のデータを前記持点補正手段による補正処理済みの持点に補正するための補正要求を送信する(図37)。
このような構成によれば、通信の異常終了に起因して持点のデータという重要なデータを補正する必要が生じたときにその持点のデータを選択指定して補正することができる。
(3−8) 前記遊技用装置は、前記遊技機と前記遊技用装置との間でのデータの送受信が行われる毎に番号が更新されて通信が適正に行われているか否かを確認するための通信番号が、通信開始時に前記遊技機から送信されてきたときに、該通信番号が異常値であることにもとづいて、前記異常終了の判定を行う(図70など)。
このような構成によれば、通信の異常終了に起因して通信番号を補正する必要が生じたときに通信番号のデータを選択指定して補正することができ、再開された通信が適正に行われているか否かを適正な通信番号にもとづいて確認することができる。
(4−1) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算するとともに前記遊技機と通信可能に接続(コネクタ330、20と接続配線)される遊技用装置(カードユニット3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技機は、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量(加算玉数、減算玉数)を特定する特定手段(遊技機制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)と、
持点を記憶する副持点記憶手段(遊技玉数カウンタ)と、
前記副持点記憶手段が記憶している持点を前記変化量に応じて更新する副持点更新手段(遊技玉数カウンタ)とを含み、さらに、
前記特定手段により特定された前記変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信し(加算玉数および減算玉数を含む動作応答をCUへ送信し)、
前記遊技用装置は、
遊技者所有の遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体を受付ける記録媒体受付手段(カード挿入排出口309、カードリーダライタ327)と、
持点を記憶する主持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
前記遊技機から送信されてきた更新情報にもとづいて、前記主持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報に応じて更新する主持点更新手段(制御部323)と、
前記記録媒体受付手段に受付けられている記録媒体の返却操作があったときに、返却時情報を前記遊技機へ送信する返却時処理手段(図45;禁止要求有を含む動作指示をP台へ送信する制御部323と遊技機通信部325)と、
前記記録媒体受付手段に受付けられている記録媒体の返却操作があったときに、該記録媒体を排出する処理を行う記録媒体排出処理手段(カードリーダライタ327)とを含み、
前記遊技機は、前記返却時情報を受信したときに持点による遊技が行われない遊技禁止状態にするための遊技禁止手段(発射モータ18を停止させる発射制御基板31)をさらに含み、
前記遊技機は、前記遊技禁止手段が前記遊技禁止状態とし、かつ、所定条件が成立しているときに(図45;浮遊玉処理待ち時間(10秒)が経過しているときに)、前記副持点記憶手段が記憶している持点の初期化を指示するための情報の受け付けが可能であることを示す初期化可能情報を送信し(図45;遊技完了ONを含む動作応答をCUへ送信し)、
前記遊技用装置は、前記初期化可能情報を受信したときに持点の初期化を指示するための情報を前記遊技機へ送信し(図45;クリア要求有を含む動作指示をP台へ送信し)、
前記副持点更新手段は、前記持点の初期化を指示するための情報が前記遊技用装置から送信されてきたときに前記副持点記憶手段が記憶している持点を初期化する(遊技玉数=0にする)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行っているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
さらに、遊技機は、返却時情報を受信したときに遊技禁止状態となり、かつ、所定条件が成立しているときに初期化可能情報を遊技用装置へ送信し、遊技用装置は、初期化可能情報を受信したときに持点の初期化を指示するための情報を遊技機へ送信し、その情報が遊技用装置から送信されてきたときに遊技機は持点を初期化するために、遊技用装置に受付けられている記録媒体の返却時に遊技機が記憶している持点の初期化を遊技用装置側からの指示にて実行する場合の、未確定段階の持点を初期化してしまう不都合を極力防止することができる。
(4−2) 前記特定手段は、前記遊技禁止手段によって前記遊技禁止状態となっている間において持点が変化したときにも変化量を特定し(浮遊玉の入賞にもとづいて加算玉数を加算更新し)、
前記遊技機は、前記遊技禁止手段によって前記遊技禁止状態となっている間において前記特定手段により持点の変化量が特定されたときに、該変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する(図45;浮遊玉処理待ち時間中でも加算玉数や減算玉数を含む動作応答をCUへ送信する)。
このような構成によれば、遊技禁止状態となっている間における持点の変化量を特定可能な更新情報も遊技用装置へ送信され、遊技禁止状態となっている間における持点の変化量をも遊技用装置が把握できる。
(4−3) 前記遊技機は、前記副持点記憶手段が記憶している持点にもとづいた遊技制御(遊技玉数カウンタが0になれば打球発射モータ18の駆動停止)を行う一方、
前記記録媒体排出処理手段は、前記初期化可能情報を受信した後に、前記主持点記憶手段が記憶している持点に相当する遊技用価値を特定可能な情報と受付けている記録媒体との対応付けを行った後に該記録媒体を排出する(図45;遊技完了ONを含む動作応答を受信した後に、CUが記憶している遊技玉数を持玉数としてカードに記憶させて(または上位サーバにて当該カードのカード番号に対応付けて記憶している持点をCUが記憶している遊技玉数に対応する値に更新して)該カードを排出する)。
このような構成によれば、遊技機側の持点が確定するまで待ってその確定した持点に相当する遊技用価値を特定可能な情報と受付けている記録媒体との対応付けを行った後に該記録媒体を排出するすることができ、最終確定する前の変動途中の持点を特定可能な情報と対応付けられた記録媒体が排出される不都合を防止できる。
(4−4) 前記遊技用装置は、
前記主持点記憶手段が記憶している持点を表示する持点表示部(表示器312)を含み、さらに、
前記更新情報の送信を指示するための情報(動作指示)を前記遊技機へ送信し(遊技機通信部325が動作指示を送信し)、
前記遊技機は、前記更新情報の送信を指示するための情報を受信する毎に、当該情報を前回受信してから今回受信するまでの間の前記変化量(現在玉関連情報)を示す更新情報を送信する(図5の加算玉数カウンタおよび減算玉数カウンタの値、図39)。
このような構成によれば、遊技用装置の指示に応じて、遊技機から遊技用装置に対して、前回の更新情報の送信時を基準とした前記変化量を示す更新情報が逐一送信される。このため、遊技用装置は、逐一送信されてくる更新情報によって持点を更新することによって最新の持点管理をすることが可能となる。
(4−5) 前記遊技機は、前記副持点記憶手段が記憶している持点(遊技玉数カウンタの値)を前記遊技用装置へ送信し(図5の遊技玉数カウンタの値、図40)、
前記遊技用装置は、
前記主持点記憶手段が記憶している持点と、前記副持点記憶手段が記憶している持点との整合性を判定する判定手段(図5;遊技玉数の一致を判定)を含み、
前記判定手段によって不整合と判定されたときに、所定の不整合発生時処理(表示器312によりエラー報知、リカバリ処理を行ってデータ補正要求のBit2が「1」のデータ(遊技玉補正ON)とCUが記憶している遊技玉数のデータを含む通信開始要求をP台へ送信し、P台の遊技玉数の記憶をCUの遊技玉数に合わせる補正を行うなど)を実行する。
このような構成によれば、遊技機側で記憶している持点が遊技用装置側で記憶している持点と整合しない異常を検出できる。さらに、そのような異常が発生した場合には、不整合発生時処理による対処が可能となる。
(4−6) 前記遊技用装置は、前記判定手段によって不整合と判定されたときに、前記副持点記憶手段が記憶している持点を前記主持点記憶手段が記憶している持点に補正するための補正情報(図37の遊技玉数補正ONと遊技玉数とを含む通信開始要求)を前記遊技機へ送信し、
前記遊技機は、前記補正情報にもとづいて前記副持点記憶手段が記憶している持点を補正する持点補正手段(払出制御基板17;遊技玉数を補正指示コマンドに従って補正)を含む。
このような構成によれば、不正行為、その他の原因によって遊技機側で記憶している持点の大きさに異常が生じることによって遊技用装置側で記憶している持点と遊技機側で記憶している持点とが整合しなくなった場合でも、遊技機側で記憶している持点を遊技用装置側で記憶している持点に補正可能となる。
(4−7) 前記遊技機は弾球遊技機(パチンコ機2)であって、
該弾球遊技機は、前記更新情報を遊技玉の発射時間間隔(0.6sで1発)よりも短い間隔(図33;200msに1回)で順次送信する。
このような構成によれば、遊技玉の発射時間間隔よりも短い間隔で更新情報が送信されるために、更新情報によって通知される持点の変化量が極力小さいものとされる。その結果、遊技用装置に対して、持点の変化量を細やかに通知することが可能となる。
(4−8) 前記遊技機は、遊技の続行に必要な持点残数の有無を前記副持点記憶手段が記憶している持点にもとづいて判定する持点残数判定手段(払出制御基板17、図40)を含む。
このような構成によれば、判定時に更新情報の送信が間に合わないことによって、遊技用装置側で記憶している持点と実際の持点(遊技機側で記憶している持点)との間にズレが生じていても、実際の持点にもとづいた判定をすることができる。
(4−9) 遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算する遊技用装置(カードユニット3)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ330)を備え、持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)であって、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量(加算玉数、減算玉数)を特定する特定手段(遊技機制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)と、
持点を記憶する持点記憶手段(遊技玉数カウンタ)と、
前記持点記憶手段が記憶している持点を前記変化量に応じて更新する持点更新手段(遊技玉数カウンタ)と、
前記遊技用装置に受付けられている記録媒体の返却操作があったときに該遊技用装置から送信されてくる返却時情報を受信する返却時情報受信手段(図45;禁止要求有を含む動作指示をCUから受信する払出制御基板17)と、
該返却時情報受信手段により前記返却時情報を受信したときに、持点による遊技が行われない遊技禁止状態にするための遊技禁止手段(発射モータ18を停止させる発射制御基板31)を含み、さらに、
前記特定手段により特定された前記変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信(加算玉数および減算玉数を含む動作応答をCUへ送信)するとともに、前記遊技禁止手段が前記遊技禁止状態とし、かつ、所定条件が成立しているときに(図45;浮遊玉処理待ち時間(10秒)が経過しているときに)、前記持点記憶手段が記憶している持点の初期化を指示するための情報の受け付けが可能であることを示す初期化可能情報を送信し(図45;遊技完了ONを含む動作応答をCUへ送信し)、
前記持点更新手段は、前記遊技用装置から前記持点の初期化を指示するための情報が送信されてきたときに前記持点記憶手段が記憶している持点を初期化する(遊技玉数=0にする)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行っているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
さらに、遊技機は、返却時情報を受信したときに遊技禁止状態となり、かつ、所定条件が成立しているときに初期化可能情報を遊技用装置へ送信し、遊技用装置は、初期化可能情報を受信したときに持点の初期化を指示するための情報を遊技機へ送信し、その情報が遊技用装置から送信されてきたときに遊技機は持点を初期化するために、遊技用装置に受付けられている記録媒体の返却時に遊技機が記憶している持点の初期化を遊技用装置側からの指示にて実行する場合の、未確定段階の持点を初期化してしまう不都合を極力防止することができる。
(4−10) 前記特定手段は、前記遊技禁止手段により前記遊技禁止状態となっている間において持点が変化したときにも該変化量を特定し(浮遊玉の入賞にもとづいて加算玉数を加算更新し)、
前記遊技機は、前記遊技禁止手段により前記遊技禁止状態にしている間において前記特定手段により持点の変化量が特定されたときに、該変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する(図45;浮遊玉処理待ち時間中でも加算玉数や減算玉数を含む動作応答をCUへ送信する)。
このような構成によれば、遊技禁止状態となっている間における持点の変化量を特定可能な更新情報も遊技用装置へ送信され、遊技禁止状態となっている間における持点の変化量をも遊技用装置が把握できる。
(4−11) 前記送信した更新情報により特定された変化量を記憶するとともに1回前に前記送信した更新情報により特定された変化量を記憶するための2つの変化量記憶手段(図5;現在加算玉数を記憶する加算玉数カウンタ、現在減算玉数をカウントする減算玉数カウンタ、前回玉関連情報としての前回加算玉数を記憶する領域および前回減算玉数を記憶する領域)と、
前記遊技用装置から送信されてきた所定の情報(SQN)にもとづいて前記遊技用装置への前記更新情報の到達を判定する到達判定手段(払出制御基板17、図52)とを含み、
前記遊技機は、前記到達判定手段により前記更新情報が到達したと判定されなかったときに、前記2つの変化量記憶手段に記憶された変化量の合算値を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する(図52)。
このような構成によれば、更新情報が到達したと判定されなかったときには、前記2つの変化量記憶手段に記憶された変化量の合算値を特定可能な更新情報が遊技用装置へ送信されるため、持点に関する情報を遊技用装置において確実かつ効率的に収集させることが可能となる。
(4−12) 前記変化量を特定可能な更新情報の送信を指示する情報(動作指示)を前記遊技用装置より受信する毎に、前記更新情報を前記遊技用装置へ送信し(加算玉数と減算玉数とを含む動作応答をCUへ送信し)、
前記更新情報として前記送信した更新情報により特定された変化量を記憶するための変化量記憶手段(図5;現在加算玉数を記憶する加算玉数カウンタ、現在減算玉数をカウントする減算玉数カウンタ、前回玉関連情報としての前回加算玉数を記憶する領域および前回減算玉数を記憶する領域)をさらに含み、
前記変化量記憶手段は、前記更新情報を送信してから所定期間が経過しても前記更新情報の送信を指示する情報を受信できない状態が継続する間、前記特定手段が順次特定した変化量を累積記憶し(図51)、
前記遊技機は、前記変化量記憶手段に前記特定手段が順次特定した変化量が累積記憶されている状態で前記更新情報の送信を指示する情報が受信されたときに、前記変化量記憶手段に累積記憶されている変化量を特定可能な更新情報を送信する(図51)。
このような構成によれば、前記更新情報を送信してから所定期間が経過しても前記更新情報の送信を指示する情報を受信できない状態が継続する間、前記特定手段が順次特定した変化量が遊技機側で累積記憶されて、やがて、前記更新情報の送信を指示する情報が受信された段階で、その累積記憶された変化量を特定可能な更新情報が送信されるため、遊技用装置と遊技機との通信が途絶えた状態が継続した場合であっても持点に関する情報を遊技用装置において確実に収集させることが可能となる。
(4−13) 前記遊技用価値から引落とした価値相当分の持点を加算することを示す持点加算情報を受信する加算情報受信手段(払出制御基板17)をさらに含み、
前記持点更新手段は、前記遊技用価値から引落とした価値相当分の持点を加算することを示す持点加算情報(加算有と加算要求玉数を含む動作指示)を受信したときに該持点加算情報に従う持点を前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算し(図42、図43;遊技玉数に加算し)、
前記遊技機は、前記持点更新手段による持点加算の間に前記特定手段により特定された持点の変化量、および加算後の持点を特定可能な情報を前記遊技用装置へ送信する(図42、図43;加算玉数と減算玉数と遊技玉数とを含む動作応答をCUへ送信する)。
このような構成によれば、持点の変化量を特定可能な情報にもとづいて更新された後の持点と遊技機から送信されてきた加算後の持点を特定可能な情報とを比較して整合しているか否かの確認を遊技用装置に行わせることが可能となる。
(5−1) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算するとともに前記遊技機と通信可能に接続(コネクタ330、20と接続配線)される遊技用装置(カードユニット3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技機は、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定する特定手段(遊技機制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)を含み、
前記遊技用装置と前記遊技機との間での通信が適正に行われているか否かを確認するための通信番号(シーケンスナンバー(SQN))とともに前記変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信し(払出制御基板17が遊技機通信部325へ加算玉数や減算玉数を送信し)、
該更新情報の送信から次回の更新情報の送信までの間における前記特定手段により特定された変化量を今回変化量として記憶するとともに、該変化量を送信した後においても前回変化量としてバックアップして記憶する変化量記憶手段(図5;現在加算玉数を記憶する加算玉数カウンタ、現在減算玉数をカウントする減算玉数カウンタ、前回玉関連情報としての前回加算玉数を記憶する領域および前回減算玉数を記憶する領域)をさらに含み、
前記遊技用装置は、
持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)を含み、
前記更新情報を受信するとともに、前記通信番号を含む所定の情報を前記遊技機に送信し(遊技機通信部325)、
前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報に応じて更新する持点更新手段(制御部323)を含み、さらに、
前記遊技機から送信されてきた前記通信番号を加算更新して該更新後の通信番号を含む情報を前記遊技機に送信するとともに、最後に送信または受信した通信番号をバックアップして記憶し(図5;制御部323のRAM)、
前記遊技機は、前記遊技用装置から送信されてきた通信番号を加算更新して該更新後の通信番号を送信するとともに、最後に送信した通信番号をバックアップして記憶し(図5;払出制御基板17のRAM)、前記遊技用装置との間での通信開始時において、前記記憶している最後に送信した通信番号と前記今回変化量および前記前回変化量の両方を特定可能な更新情報とを送信し(図64〜図81;最終SQNと前回玉関連情報と現在玉関連情報とを含むリカバリデータをリカバリ応答として送信)、
前記遊技用装置は、前記遊技機との間での通信開始時において、前記記憶している最後に送信または受信した通信番号に比べて、前記遊技機から送信されてきた通信番号が大きい値であるときには、前記受信された更新情報により特定される前記今回変化量と前記前回変化量とを用いて前記持点記憶手段が記憶している持点の補正を行う一方(図66、図71、図75、)、前記遊技機から送信されてきた通信番号が小さい値であるときまたは同じ値であるときには、前記受信された更新情報により特定される前記今回変化量を用いて前記持点記憶手段が記憶している持点の補正を行う(図64、図65、図70、図74、図78)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行っているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
さらに、遊技用装置側と遊技機側とにおいて、最後に送信または受信した通信番号をバックアップ記憶しておき、遊技用装置は、遊技機との間での通信開始時において、バックアップ記憶している通信番号と遊技機から送信されてきた通信番号とを比較することにより、遊技機が送信した情報を受信していない場合に、今回変化量と前回変化量とを用いて持点の補正を行う一方、遊技用装置が送信した情報を遊技機が受信していない場合および遊技用と遊技機とにおいて一方が送信した情報を他方が受信している正常状態の場合には、今回変化量を用いて持点の補正を行う。その結果、通信制御を再開させたときに、送信側では送信したはずのデータが受信側では受信されていないまま、通信が進行していくという不都合を解消できる。
(5−2) 前記遊技機は、持点を記憶する副持点記憶手段(遊技玉数カウンタ)を含み、該副持点記憶手段が記憶している持点を前記遊技用装置へ送信し(遊技玉数を含む動作応答をCUへ送信し)、
前記遊技用装置は、
前記持点記憶手段が記憶している持点と、前記副持点記憶手段が記憶している持点との整合性を判定する判定手段(図5;遊技玉数の一致を判定)を含み、
前記判定手段によって不整合と判定されたときに、所定の不整合発生時処理を実行する(表示器312によりエラー報知、リカバリ処理を行ってデータ補正要求のBit2が「1」のデータ(遊技玉補正ON)とCUが記憶している遊技玉数のデータを含む通信開始要求をP台へ送信し、P台の遊技玉数の記憶をCUの遊技玉数に合わせる補正を行うなど)。
このような構成によれば、遊技機側で記憶している持点が遊技用装置側で記憶している持点と整合しない異常を検出できる。さらに、そのような異常が発生した場合には、不整合発生時処理による対処が可能となる。
(5−3) 前記遊技用装置は、前記判定手段によって不整合と判定されたときに、前記副持点記憶手段が記憶している持点を前記持点記憶手段が記憶している持点に補正するための補正情報(図37の遊技玉数補正ONと遊技玉数とを含む通信開始要求)を前記遊技機へ送信し、
前記遊技機は、前記補正情報にもとづいて前記副持点記憶手段が記憶している持点を補正する持点補正手段(払出制御基板17;遊技玉数を補正指示コマンドに従って補正)を含む。
このような構成によれば、不正行為、その他の原因によって遊技機側で記憶している持点の大きさに異常が生じることによって遊技用装置側で記憶している持点と遊技機側で記憶している持点とが整合しなくなった場合でも、遊技機側で記憶している持点を遊技用装置側で記憶している持点に補正可能となる。
(5−4) 前記変化量記憶手段は、前記通信不能状態が発生した後通信が開始されるまでの間において、前記特定手段により特定された持点の変化量を前記今回変化量とし累積記憶し(図64〜図81)、
前記遊技機は、前記通信不能状態が発生した後通信が開始されたことにより、前記変化量記憶手段に累積記憶されている今回変化量を特定可能な累積更新情報を前記遊技用装置へ送信し(図64〜図81;現在玉数を含むリカバリデータを送信)、
前記遊技用装置は、前記累積更新情報にもとづいて前記持点記憶手段が記憶している持点を更新する(図64〜図81)。
このような構成によれば、通信不能状態が発生した後通信が開始されるまでの間において変動した持点の変化量を反映させた持点の更新が可能となる。
(5−5) 持点による遊技が可能であり入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ330)を備え、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算する遊技用装置(カードユニット3)であって、
持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)を含み、
前記遊技用装置と前記遊技機との間での通信が適正に行われているか否かを確認するための通信番号(シーケンスナンバー(SQR))を含む所定の情報を前記遊技機に送信するとともに(遊技機通信部325)、遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定可能な更新情報を、前記遊技機より受信し(加算玉数や減算玉数を払出制御基板17より受信し)、
前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報にもとづいて更新する持点更新手段(制御部323)とを含み、さらに、
前記遊技機から送信されてきた通信番号を加算更新して該加算更新された通信番号を含む情報を前記遊技機に送信するとともに、最後に送信または受信した通信番号をバックアップして記憶し(図5;制御部323のRAM)、さらに、前記遊技機との間での通信開始時において、前記遊技機が最後に送信した通信番号と前回の更新情報の送信以降における前記遊技機での持点の変化量である今回変化量および該今回変化量以前に更新情報として送信された変化量である前回変化量の両方を特定可能な更新情報とを受信し(払出制御基板17から加算玉数や減算玉数を受信し)、
前記遊技用装置は、前記遊技機との間での通信開始時において、前記記憶している最後に送信または受信した通信番号に比べて、前記遊技機から送信されてきた通信番号が大きい値であるときには、前記受信された更新情報により特定される前記今回変化量と前記前回変化量とを用いて前記持点記憶手段が記憶している持点の補正を行う一方(図66、図71、図75)、前記遊技機から送信されてきた通信番号が小さい値であるときまたは同じ値であるときには、前記受信された更新情報により特定される前記今回変化量を用いて前記持点記憶手段が記憶している持点の補正を行う(図64、図65、図70、図74、図78)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行っているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
さらに、遊技用装置側と遊技機側とにおいて、最後に送信または受信した通信番号をバックアップ記憶しておき、遊技用装置は、遊技機との間での通信開始時において、バックアップ記憶している通信番号と遊技機から送信されてきた通信番号とを比較することにより、遊技機が送信した情報を受信していない場合に、今回変化量と前回変化量とを用いて持点の補正を行う一方、遊技用装置が送信した情報を遊技機が受信していない場合および遊技用と遊技機とにおいて一方が送信した情報を他方が受信している正常状態の場合には、今回変化量を用いて持点の補正を行う。その結果、通信制御を再開させたときに、送信側では送信したはずのデータが受信側では受信されていないまま、通信が進行していくという不都合を解消できる。
(5−6) 遊技への使用および入賞の発生に応じて前記遊技機側で更新している持点を前記遊技機より受信したときに、当該受信した持点と、前記持点記憶手段が記憶している持点との整合性を判定する判定手段(図5;遊技玉数の一致を判定)を含み、
前記判定手段によって不整合と判定されたときに、所定の不整合発生時処理を実行する(表示器312によりエラー報知、リカバリ処理を行ってデータ補正要求のBit2が「1」のデータ(遊技玉補正ON)とCUが記憶している遊技玉数のデータを含む通信開始要求をP台へ送信し、P台の遊技玉数の記憶をCUの遊技玉数に合わせる補正を行うなど)。
このような構成によれば、遊技機側で記憶している持点が遊技用装置側で記憶している持点と整合しない異常を検出できる。さらに、そのような異常が発生した場合には、不整合発生時処理による対処が可能となる。
(5−7) 前記判定手段によって不整合と判定されたときに、前記遊技機が記憶している持点を前記持点記憶手段が記憶している持点に補正するための補正情報(図37の遊技玉数補正ONと遊技玉数とを含む通信開始要求)を前記遊技機へ送信する。
このような構成によれば、不正行為、その他の原因によって遊技機側で記憶している持点の大きさに異常が生じることによって遊技用装置側で記憶している持点と遊技機側で記憶している持点とが整合しなくなった場合でも、遊技機側で記憶している持点を遊技用装置側で記憶している持点に補正可能となる。
(5−8) 前記通信不能状態が発生した後通信が開始されるまでの間において、前記遊技機側において累積記憶された持点の変化量を特定可能な累積更新情報を受信し(図64〜図81;現在玉数を含むリカバリデータを受信)、
前記遊技用装置は、前記累積更新情報にもとづいて前記持点記憶手段が記憶している持点を更新する(図64〜図81)。
このような構成によれば、通信不能状態が発生した後通信が開始されるまでの間において変動した持点の変化量を反映させた持点の更新が可能となる。
(6−1) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と、該遊技機と通信可能に接続され、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶する制御部323のRAM)と、
遊技者所有の遊技用価値が対応付けられている記録媒体(カード)の挿入および排出を行う1つの挿入排出口(カード挿入/排出口309)と、
該挿入排出口に挿入されて受付けられた前記記録媒体に対応付けられている遊技者所有の遊技用価値を引落として前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算するとともに、前記遊技機で入賞が発生することにより前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算し、さらに、遊技に使用される持点を減算する持点加減算手段(制御部323)と、
遊技終了操作に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点を前記挿入排出口に挿入されている前記記録媒体に対応付ける対応付け処理を行って該記録媒体を前記挿入排出口から排出する記録媒体処理手段(図45のカード返却の処理)を含み、
該記録媒体処理手段は、前記持点記憶手段に記憶されている持点を共有する操作(図83;持玉共有指定)に応じて、前記対応付け処理を行うことなく前記受付けられている記録媒体を前記挿入排出口から排出するとともに(図83;カードA(持玉=0)を返却)、前記共有する持点分を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算し(図83;遊技玉=3800を遊技玉=2800にし)、該減算分の持点を対応付けた記録媒体を前記挿入排出口から排出する(図83;カードB(持玉=1000)返却)共有処理を実行する。
このような構成によれば、持点を共有する操作に応じて、既に挿入排出口に挿入されて受付けられている記録媒体は、持点記憶手段に記憶されている持点を対応付ける対応付け処理を行うことなく挿入排出口から排出されるため、その記録媒体の排出後においても持点記憶手段に記憶されている持点を使用して遊技を続行でき、遊技を一時中断しなくてよいために、稼働率の低下を防止できる。
(6−2) 前記記録媒体処理手段は、前記共有する持点に所定数(200)を加算した値よりも前記持点記憶手段に記憶されている持点が少ないときには持点の共有を禁止する。
このような構成によれば、共有する持点に比べて持点記憶手段に記憶されている持点に所定数の余裕があることを条件に持点の共有が許容されるため、共有処理中に持点がなくなって遊技を一時中断する不都合をより確実に防止できる。
(6−3) 前記記録媒体処理手段は、前記対応付け処理を行うことなく該記録媒体を前記挿入排出口から排出した後、前記共有する持点分を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算し、該減算分の持点を対応付けた記録媒体を前記挿入排出口から排出するまでの間において、前記持点記憶手段に記憶されている持点が前記共有する持点に満たなくなったときには、持点の共有を取消して前記共有する持点分を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算を実行しない(図83;カードAを排出した後カードBを排出するまでの間において、遊技中の遊技玉数がカードBに書込んで共有する持玉に満たなくなった場合には、持点共有を取消してカードBの排出を行わないように制御する)。
このような構成によれば、対応付け処理を行うことなく該記録媒体を挿入排出口から排出した後、共有する持点分を持点記憶手段に記憶されている持点から減算し、該減算分の持点を対応付けた記録媒体を挿入排出口から排出するまでの間において、持点記憶手段に記憶されている持点が共有する持点に満たなくなるような事態が生じても、持点の共有を取消すことにより対処がなされる。
(6−4) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と、該遊技機と通信可能に接続され、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶する制御部323のRAM)と、
遊技者所有の遊技用価値が対応付けられている記録媒体(カード)の挿入および排出を行う1つの挿入排出口(カード挿入/排出口309)と、
該挿入排出口に挿入されて受付けられた前記記録媒体に対応付けられている遊技者所有の遊技用価値を引落として前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算するとともに、前記遊技機で入賞が発生することにより前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算し、さらに、遊技に使用される持点を減算する持点加減算手段(制御部323)と、
遊技終了操作に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点を前記挿入排出口に挿入されている前記記録媒体に対応付ける対応付け処理を行って該記録媒体を前記挿入排出口から排出する記録媒体処理手段(図45のカード返却の処理)を含み、
遊技終了操作に応じて、前記挿入排出口に挿入されている前記記録媒体を、前記持点加減算処理手段が行った処理により加減算更新された遊技終了時点の持点に相当する獲得遊技用価値を特定可能な情報が記録された状態にして前記挿入排出口から排出する記録媒体処理手段(図45のカード返却の処理)を含み、
該記録媒体処理手段は、前記持点記憶手段に記憶されている持点を共有する操作(図85;持玉共有指定)に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点から共有する持点分と共有処理中に遊技を可能にするために確保しておく確保用持点(図85;担保玉200)とを減算した残りの持点を算出し、前記挿入排出口に挿入されて受付けられている前記記録媒体を前記残りの持点に対応付ける対応付け処理を行って前記挿入排出口から排出するとともに(図85;カードA(持玉=3800)返却)、前記共有する持点を対応付けた記録媒体を前記挿入排出口から排出する(図85;カードB(持玉=1000)返却)共有処理を実行する。
このような構成によれば、共有処理中に遊技を可能にするための確保用持点が確保された状態で共有処理が実行されるため、その確保用持点を使用して遊技を続行でき、遊技を一時中断しなくてよいために、稼働率の低下を防止できる。
(6−5) 前記記録媒体処理手段により前記共有処理が実行された後に、該共有処理により前記対応付け処理を行うことなく排出された記録媒体を前記挿入排出口に再挿入させるための報知を行う報知手段(図91の画面を表示する表示器312)をさらに含む。
このような構成によれば、遊技者が共有処理により排出された記録媒体の再挿入を忘れる不都合を防止できる。
(6−6) 前記記録媒体処理手段は、前記共有処理を実行した後に、該共有処理により前記対応付け処理を行うことなく排出された記録媒体が前記挿入排出口に再挿入されたときに、該記録媒体が前記排出された記録媒体と同じものであるか否かを判別し、同じものでないと判別したときに該記録媒体を排出する一方、同じものであると判別したときに該記録媒体を受付けて、遊技終了操作に応じて前記対応付け処理を行って該記録媒体を前記挿入排出口から排出する。
このような構成によれば、共有処理により一旦は排出された遊技者の記録媒体を再挿入することにより、当該遊技者が獲得した持点をその記録媒体に対応付けて排出することができる。
(6−7) 前記遊技機は、
持点を記憶する副持点記憶手段(遊技玉数カウンタ)と、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定する特定手段(遊技機制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)と、
前記変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する情報送信手段(玉数制御基板17)とを含み、
前記遊技用装置は、
前記更新情報を受信する情報受信手段(遊技機通信部325)を含み、
前記持点加減算手段は、前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報にもとづいて加減算更新する(制御部323)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行っているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(6−8) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ330、20、接続配線)を備え、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)であって、
前記持点を記憶する持点記憶手段(制御部323のRAM)と、
遊技者所有の遊技用価値が対応付けられている記録媒体(カード)の挿入および排出を行う1つの挿入排出口(カード挿入/排出口309)と、
該挿入排出口に挿入されて受付けられた前記記録媒体に記録されている情報により特定される獲得遊技用価値を引落として前記遊技機による遊技に使用するための持点を確保するための処理を行う持点確保処理手段(加算要求玉数のデータを含む動作指示をP台へ送信する制御部323)と、
該挿入排出口に挿入された前記記録媒体に対応付けられている遊技者所有の遊技用価値を引落として前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算するとともに、前記遊技機で入賞が発生することにより前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算し、さらに、遊技に使用される持点を減算する持点加減算手段(制御部323)と、
遊技終了操作に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点を前記挿入排出口に挿入されている前記記録媒体に対応付ける対応付け処理を行って該記録媒体を前記挿入排出口から排出する記録媒体処理手段(図45のカード返却の処理)を含み、
該記録媒体処理手段は、前記持点記憶手段に記憶されている持点を共有する操作(図83;持玉共有指定)に応じて、前記対応付け処理を行うことなく前記受付けられている記録媒体を前記挿入排出口から排出するとともに(図83;カードA(持玉=0)を返却)、前記共有する持点分を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算し(図83;遊技玉=3800を遊技玉=2800にし)、該減算分の持点を対応付けた記録媒体を前記挿入排出口から排出する(図83;カードB(持玉=1000)返却)共有処理を実行する。
このような構成によれば、持点を共有する操作に応じて、既に挿入排出口に挿入されて受付けられている記録媒体は、持点記憶手段に記憶されている持点を対応付ける対応付け処理を行うことなく挿入排出口から排出されるため、その記録媒体の排出後においても持点記憶手段に記憶されている持点を使用して遊技を続行でき、遊技を一時中断しなくてよいために、稼働率の低下を防止できる。
(6−9) 前記記録媒体処理手段は、前記共有する持点に所定数(200)を加算した値よりも前記持点記憶手段に記憶されている持点が少ないときには持点の共有を禁止する。
このような構成によれば、共有する持点に比べて持点記憶手段に記憶されている持点に所定数の余裕があることを条件に持点の共有が許容されるため、共有処理中に持点がなくなって遊技を一時中断する不都合をより確実に防止できる。
(6−10) 前記記録媒体処理手段は、前記対応付け処理を行うことなく該記録媒体を前記挿入排出口から排出した後、前記共有する持点分を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算し、該減算分の持点を対応付けた記録媒体を前記挿入排出口から排出するまでの間において、前記持点記憶手段に記憶されている持点が前記共有する持点に満たなくなったときには、持点の共有を取消して前記共有する持点分を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算を実行しない(図83;カードAを排出した後カードBを排出するまでの間において、遊技中の遊技玉数がカードBに書込んで共有する持玉に満たなくなった場合には、持点共有を取消してカードBの排出を行わないように制御する)。
このような構成によれば、対応付け処理を行うことなく該記録媒体を挿入排出口から排出した後、共有する持点分を持点記憶手段に記憶されている持点から減算し、該減算分の持点を対応付けた記録媒体を挿入排出口から排出するまでの間において、持点記憶手段に記憶されている持点が共有する持点に満たなくなるような事態が生じても、持点の共有を取消すことにより対処がなされる。
(6−11) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ330、20、接続配線)を備え、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)であって、
前記持点を記憶する持点記憶手段(制御部323のRAM)と、
遊技者所有の遊技用価値が対応付けられている記録媒体(カード)の挿入および排出を行う1つの挿入排出口(カード挿入/排出口309)と、
該挿入排出口に挿入されて受付けられた前記記録媒体に対応付けられている遊技者所有の遊技用価値を引落として前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算するとともに、前記遊技機で入賞が発生することにより前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算し、さらに、遊技に使用される持点を減算する持点加減算手段(制御部323)と、
遊技終了操作に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点を前記挿入排出口に挿入されている前記記録媒体に対応付ける対応付け処理を行って該記録媒体を前記挿入排出口から排出する記録媒体処理手段(図45のカード返却の処理)を含み、
遊技終了操作に応じて、前記挿入排出口に挿入されている前記記録媒体を、前記持点加減算処理手段が行った処理により加減算更新された遊技終了時点の持点に相当する獲得遊技用価値を特定可能な情報が記録された状態にして前記挿入排出口から排出する記録媒体処理手段(図45のカード返却の処理)を含み、
該記録媒体処理手段は、前記持点記憶手段に記憶されている持点を共有する操作(図85;持玉共有指定)に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点から共有する持点分と共有処理中に遊技を可能にするために確保しておく確保用持点(図85;担保玉200)とを減算した残りの持点を算出し、前記挿入排出口に挿入されて受付けられている前記記録媒体を前記残りの持点に対応付ける対応付け処理を行って前記挿入排出口から排出するとともに(図85;カードA(持玉=3800)返却)、前記共有する持点を対応付けた記録媒体を前記挿入排出口から排出する(図85;カードB(持玉=1000)返却)共有処理を実行する。
このような構成によれば、共有処理中に遊技を可能にするための確保用持点が確保された状態で共有処理が実行されるため、その確保用持点を使用して遊技を続行でき、遊技を一時中断しなくてよいために、稼働率の低下を防止できる。
(6−12) 前記記録媒体処理手段により前記共有処理が実行された後に、該共有処理により前記対応付け処理を行うことなく排出された記録媒体を前記挿入排出口に再挿入させるための報知を行う報知手段(図91の画面を表示する表示器312)をさらに含む。
このような構成によれば、遊技者が共有処理により排出された記録媒体の再挿入を忘れる不都合を防止できる。
(6−13) 前記記録媒体処理手段は、前記共有処理を実行した後に、該共有処理により前記対応付け処理を行うことなく排出された記録媒体が前記挿入排出口に再挿入されたときに、該記録媒体が前記排出された記録媒体と同じものであるか否かを判別し、同じものでないと判別したときに該記録媒体を排出する一方、同じものであると判別したときに該記録媒体を受付けて、遊技終了操作に応じて前記対応付け処理を行って該記録媒体を前記挿入排出口から排出する。
このような構成によれば、共有処理により一旦は排出された遊技者の記録媒体を再挿入することにより、当該遊技者が獲得した持点をその記録媒体に対応付けて排出することができる。
(6−14) 遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定可能な更新情報を前記遊技機より受信する情報受信手段(遊技機通信部325)を含み、
前記持点加減算手段は、前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報にもとづいて加減算更新する(制御部323)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行っているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(7−1) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と、該遊技機と通信可能に接続され、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶する制御部323のRAM)と、
遊技者所有の遊技用価値が対応付けられている記録媒体(カード)の挿入および排出を行う1つの挿入排出口(カード挿入/排出口309)と、
該挿入排出口に挿入されて受付けられた前記記録媒体に対応付けられている遊技者所有の遊技用価値を引落として前記前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算するとともに、前記遊技機で入賞が発生することにより前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算し、さらに、遊技に使用される持点を減算する持点加減算手段(制御部323)と、
遊技終了操作に応じて前記持点記憶手段に記憶されている持点を記録媒体に対応付ける対応付け処理を行って該記録媒体を前記挿入排出口から排出する記録媒体処理手段(図45のカード返却の処理)とを含み、
該記録媒体処理手段は、前記挿入排出口に挿入された記録媒体が受付けられている状態で、前記持点記憶手段に記憶されている持点を共有する操作(図84;持玉共有指定)に応じて、前記共有する持点分を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算し、該減算分の持点を前記受付けられている記録媒体に対応付ける対応付け処理を行って該ビジター用記録媒体を前記挿入排出口から排出する(図84;カードB(持玉=1000)返却)共有処理を実行し、遊技終了操作に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点を他の記録媒体に対応付ける対応付け処理を行って該記録媒体を前記挿入排出口から排出する。
このような構成によれば、挿入排出口に記録媒体が挿入されて受付けられている状態で、持点を共有する操作に応じて、共有する持点分を持点記憶手段に記憶されている持点から減算し、該減算分の持点を前記受付けられている記録媒体に対応付ける対応付け処理を行って、該記録媒体を持点共有用の記録媒体として挿入排出口から排出するため、持点記憶手段に記憶されている持点のうち共有する持点分を減算した残りの持点を使用して遊技を続行でき、遊技を一時中断しなくてよいために、稼働率の低下を防止できる。また、遊技終了操作に応じて、持点記憶手段に記憶されている持点が他の記録媒体に対応付けられて該記録媒体が挿入排出口から排出されるため、遊技者はその記録媒体を入手することにより持点を獲得できる。
(7−2) 前記記録媒体処理手段は、前記共有する持点に所定数(200)を加算した値よりも前記持点記憶手段に記憶されている持点が少ないときには持点の共有を禁止する。
このような構成によれば、共有する持点に比べて持点記憶手段に記憶されている持点に所定数の余裕があることを条件に持点の共有が許容されるため、共有処理中に持点がなくなって遊技を一時中断する不都合をより確実に防止できる。
(7−3) 前記遊技用装置は、記録媒体をストックする記録媒体ストック部(カードストック部)を含み、
前記記録媒体処理手段は、遊技終了操作に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点を前記記録媒体ストック部から取り出した記録媒体に対応付ける対応付け処理を行って該記録媒体を前記挿入排出口から排出する。
このような構成によれば、遊技終了時に記録媒体を挿入排出口に挿入する手間を省くことができる。
(7−4) 前記遊技機は、
持点を記憶する副持点記憶手段(遊技玉数カウンタ)と、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定する特定手段(遊技機制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)と、
前記変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する情報送信手段(玉数制御基板17)とを含み、
前記遊技用装置は、
前記更新情報を受信する情報受信手段(遊技機通信部325)を含み、
前記持点加減算手段は、前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報にもとづいて加減算更新する(制御部323)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行っているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(7−5) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ330、20、接続配線)を備え、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)であって、
前記持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶する制御部323のRAM)と、
遊技者所有の遊技用価値が対応付けられている記録媒体(カード)の挿入および排出を行う1つの挿入排出口(カード挿入/排出口309)と、
該挿入排出口に挿入されて受付けられた前記記録媒体に対応付けられている遊技者所有の遊技用価値を引落として前記前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算するとともに、前記遊技機で入賞が発生することにより前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算し、さらに、遊技に使用される持点を減算する持点加減算手段(制御部323)と、
遊技終了操作に応じて前記持点記憶手段に記憶されている持点を記録媒体に対応付ける対応付け処理を行って該記録媒体を前記挿入排出口から排出する記録媒体処理手段(図45のカード返却の処理)とを含み、
該記録媒体処理手段は、前記挿入排出口に挿入された記録媒体が受付けられている状態で、前記持点記憶手段に記憶されている持点を共有する操作(図84;持玉共有指定)に応じて、前記共有する持点分を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算し、該減算分の持点を前記受付けられている記録媒体に対応付ける対応付け処理を行って該記録媒体を前記挿入排出口から排出する(図84;カードB(持玉=1000)返却)共有処理を実行し、遊技終了操作に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点を他の記録媒体に対応付ける対応付け処理を行って該記録媒体を前記挿入排出口から排出する。
このような構成によれば、挿入排出口に記録媒体が挿入されて受付けられている状態で、持点を共有する操作に応じて、共有する持点分を持点記憶手段に記憶されている持点から減算し、該減算分の持点を前記受付けられている記録媒体に対応付ける対応付け処理を行って、該記録媒体を持点共有用の記録媒体として挿入排出口から排出するため、持点記憶手段に記憶されている持点のうち共有する持点分を減算した残りの持点を使用して遊技を続行でき、遊技を一時中断しなくてよいために、稼働率の低下を防止できる。また、遊技終了操作に応じて、持点記憶手段に記憶されている持点が他の記録媒体に対応付けられて該記録媒体が挿入排出口から排出されるため、遊技者はその記録媒体を入手することにより持点を獲得できる。
(7−6) 前記記録媒体処理手段は、前記共有する持点に所定数(200)を加算した値よりも前記持点記憶手段に記憶されている持点が少ないときには持点の共有を禁止する。
このような構成によれば、共有する持点に比べて持点記憶手段に記憶されている持点に所定数の余裕があることを条件に持点の共有が許容されるため、共有処理中に持点がなくなって遊技を一時中断する不都合をより確実に防止できる。
(7−7) 前記遊技用装置は、記録媒体をストックする記録媒体ストック部(カードストック部)を含み、
前記記録媒体処理手段は、遊技終了操作に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点を前記記録媒体ストック部から取り出した記録媒体に対応付ける対応付け処理を行って該記録媒体を前記挿入排出口から排出する。
このような構成によれば、遊技終了時に記録媒体を挿入排出口に挿入する手間を省くことができる。
(7−8) 持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定可能な更新情報を前記遊技機より受信する情報受信手段(遊技機通信部325)とを含み、
前記持点加減算手段は、前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報にもとづいて加減算更新する(制御部323)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行っているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(8−1) 遊技領域(遊技領域27)に遊技媒体(遊技玉)を発射し、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機)であって、
持点を記憶する持点記憶手段(遊技玉数カウンタ)と、
遊技媒体を遊技領域に発射する遊技媒体発射手段(発射部38)と、
前記持点記憶手段に遊技に使用可能な持点が記憶されていることを条件に前記遊技媒体発射手段による遊技媒体の発射を許容する発射許容手段(発射制御基板31)と、
該遊技媒体発射手段による遊技媒体の発射に用いられる持点を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算するとともに、入賞の発生に応じた持点を前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算する持点加減算手段(主制御基板16から払出制御基板17へ入力された入賞検出信号、始動口入賞情報、ファール玉検出信号にもとづいて払出制御基板17が遊技玉数に対して加算し、遊技玉制御部34から払出制御基板17へ送信されてくる発射検出信号にもとづいて払出制御基板17が遊技玉数から減算する)と、
遊技に使用可能な持点の有無を判定する判定手段(図40;遊技玉=0を検知)と、
該判定手段により前記持点が無いとの判定が行われたときに、前記遊技媒体発射手段による遊技媒体の発射を禁止する発射禁止手段(図40;遊技玉数=0になった段階で、P台においては、玉なしが検出され、払出制御基板17は自動的に打球発射モータ18の駆動を停止させて玉を遊技領域に打込めない遊技禁止状態に制御する)と、
該発射禁止手段による遊技媒体の発射禁止状態において、遊技媒体を用いた遊技の実行により発生する信号を検出したときに(図114のステップS60、S63)異常報知を行う異常報知手段(表示器54による異常表示、異常報知用ランプの点など(または点滅)あるいはスピーカからの音声による異常報知)とを備えていることを特徴とする。
このような構成によれば、発射禁止状態において、電波の発信による不正に入賞を発生させるという不正行為が行われたときに、その電波の影響を受けて、遊技媒体を用いた遊技の実行により発生する信号が出力された場合に、その信号を検出して異常報知手段により異常報知が行われるため、電波の発信による不正に入賞を発生させるという不正行為への対応が可能となる。
(8−2) 遊技者所有の遊技用価値を用いて持点を加算するとともに前記遊技機と通信可能に接続される遊技用装置に対し前記持点記憶手段に記憶されている持点を送信する情報送信手段(払出制御基板17が遊技玉数を含む動作応答を送信)と、
前記情報送信手段により送信された更新情報にもとづいて更新された持点と前記前記情報送信手段により送信された持点とが整合していないと前記遊技用装置で判定されたときに(図5;遊技玉数の一致を判定)該遊技用装置から送信されてくる持点補正情報(リカバリ処理を行って通信開始要求のコマンドをP台へ送信し、そのコマンドに含まれているデータ補正要求のBit2が「1」のデータ(遊技玉補正ON))を受信する情報受信手段(払出制御基板17)と、
該情報受信手段により受信された持点補正情報にもとづいて前記持点記憶手段が記憶している持点を補正する持点補正手段(払出制御基板17;データ補正要求のBit1のデータによりP台の遊技玉数(遊技玉トータル個数情報)をCU側における補正後の遊技玉数(遊技玉トータル個数情報)に補正する処理を行う)とをさらに備えている。
このような構成によれば、不正行為、その他の原因によって遊技機側で記憶している持点の大きさに異常が生じることによって遊技用装置側で記憶している持点と遊技機側で記憶している持点とが整合しなくなった場合でも、遊技機側で記憶している持点を遊技用装置側で記憶している持点に補正可能となる。
(8−3) 前記遊技媒体発射手段が作動しているときに、前記遊技領域から回収された遊技媒体を打球発射位置まで揚送する揚送手段(揚送モータ40、揚送装置190)と、
該揚送手段により揚送される遊技媒体を検出する揚送遊技媒体検出手段(玉上げスイッチ(上)41a、玉上げスイッチ(下)41b)とをさらに備え、
前記異常報知手段は、前記遊技媒体発射手段が作動していないときに前記揚送遊技媒体検出手段の検出信号が出力されたときに異常報知する(表示器54による「揚送装置が異常作動しました」などの異常表示、揚送装置異常報知用ランプの点など(または点滅)あるいは「揚送装置が異常作動しました」などの音声によるスピーカからの異常報知)。
このような構成によれば、本来、揚送手段が作動していないはずの遊技媒体発射手段の非作動時において、揚送遊技媒体検出手段の検出信号が出力されるという異常事態が発生した場合に異常報知手段により異常報知が行われ、早期に異常を発見できる。
(8−4) 前記遊技領域内に発射された遊技媒体が入賞可能な入賞口(大入賞口、普通入賞口、始動口)と、
前記入賞口に入賞した遊技媒体を検出する入賞検出手段(図104;入賞玉検出スイッチ700a〜700h)と、
前記遊技領域内に発射されて前記入賞口に入賞することなく前記遊技領域から排出された遊技媒体を検出する排出検出手段(図104;アウト玉検出スイッチ701)と、
前記入賞検出手段により検出された遊技媒体および前記排出検出手段により検出された遊技媒体を合流させて通過させる通過経路(図104;合流通過経路702)にて遊技媒体を検出する合流経路検出手段(図104;合流経路検出スイッチ32)とをさらに備え、
前記入賞検出手段と前記合流経路検出手段とは各々異なる方式の検出手段にて構成されており(入賞玉検出スイッチ700a〜700hは近接スイッチで構成され、合流経路検出スイッチ32は光センサで構成され)、
前記持点加減算手段は、前記入賞検出手段により遊技媒体の入賞が検出されたことにもとづいて該入賞の発生に応じた持点を前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算し(主制御基板16から払出制御基板17へ入力された入賞検出信号、始動口入賞情報、ファール玉検出信号にもとづいて払出制御基板17が遊技玉数に対して加算する)、
前記入賞検出手段による検出数と前記排出検出手段による検出数と前記合流経路検出手段による検出数との整合性を判断して異常の有無を判定する異常判定手段(払出制御基板17により、入賞玉検出スイッチ700a〜700hとアウト玉検出スイッチ701とによる玉検出個数の合計を算出し、その合計と合流経路検出スイッチ32による玉検出個数とが一致するか否かを判別する)をさらに備え、
前記異常報知手段は、前記異常判定手段により異常であることの判定が行われたときに異常報知を行う(払出制御基板17により一致せずかつ所定個数以上の隔たりがあると判別した場合には、異常表示コマンドを表示器用演出制御基板53へ送信し、表示器用演出制御基板53が表示器54に異常表示を行う)。
このような構成によれば、電波の発信による不正に入賞を発生させるという不正行為が行われたときに、入賞検出手段と合流経路検出手段とが各々異なる方式の検出手段にて構成されており、不正電波の及ぶ影響が異なるために、入賞検出手段による検出数と排出検出手段による検出数と合流経路検出手段による検出数との整合性が崩れ、異常が発生したことを判定でき、電波の発信による不正に入賞を発生させるという不正行為への対応が可能となる。
(8−5) 前記発射禁止手段により発射されたが前記遊技領域まで到達しなかったファール遊技媒体を検出するファール検出手段(図104;ファール玉検出スイッチ33)をさらに備え、
前記通過経路は、前記ファール検出手段により検出されたファール遊技媒体も合流させて通過させ(図104)、
前記ファール検出手段と前記合流経路検出手段とは各々異なる方式の検出手段にて構成されており(ファール玉検出スイッチ33は近接スイッチで構成され、合流経路検出スイッチ32は光センサで構成され)、
前記異常判定手段は、前記ファール検出手段による検出数と前記入賞検出手段による検出数と前記排出検出手段による検出数と前記合流経路検出手段による検出数との整合性を判断して異常の有無を判定する(払出制御基板17により、入賞玉検出スイッチ700a〜700hとアウト玉検出スイッチ701とファール玉検出スイッチ33とによる玉検出個数の合計を算出し、その合計と合流経路検出スイッチ32による玉検出個数とが一致するか否かを判別する)。
このような構成によれば、電波の発信による不正に入賞を発生させるという不正行為が行われたときに、入賞検出手段およびファール検出手段と合流経路検出手段とが各々異なる方式の検出手段にて構成されており、不正電波の及ぶ影響が異なるために、ファール検出手段による検出数と入賞検出手段による検出数と排出検出手段による検出数と合流経路検出手段による検出数との整合性が崩れ、異常が発生したことを判定でき、電波の発信による不正に入賞を発生させるという不正行為への対応が可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。