以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態を説明する。
まず、図1を参照して、遊技場内に複数配置されている各遊技島(図示略)に遊技機の一例の封入循環式パチンコ機(以下パチンコ機またはP台と略称する)2が併設されており、そのパチンコ機2の所定側の側方位置に該パチンコ機2に対して遊技用装置の一例のカードユニット(以下CUと略称することもある)3が1対1に対応設置されている。このカードユニット3は、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカードや、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付けて、それらカードの記録情報により特定される遊技者所有の遊技価値(たとえばカード残高、持玉数、あるいは貯玉数等)を用いて対応するパチンコ機2における封入玉を弾発発射させて遊技ができるようにするための機能を有する。なお、ビジターカードや会員カードはICカードで構成されている。
このパチンコ機2は、内部に遊技媒体の一例のパチンコ玉を封入しており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより、打球発射モータ18(図2参照)を駆動させて封入玉を1発ずつ遊技盤26前面の遊技領域27に打込んで遊技ができるように構成されている。
この図1に示すパチンコ機2は、いわゆる第1種のパチンコ機であり、図示を省略しているが、遊技領域27内に打込まれたパチンコ玉が入賞可能な始動口(1)と始動口(2)とが設けられ、それら各始動口に入賞した始動入賞玉の検出信号に基づいて変動表示する可変表示装置が設けられているとともに、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せ(たとえばぞろ目)になることにより開放する可変入賞球装置(大入賞口ともいう)などが設けられている。始動口(2)は、遊技者にとって有利な第1の状態(たとえば開成状態)遊技者にとって不利な第2の状態(たとえば閉成状態)とに変化可能な電動チューリップで構成されている。
可変入賞球装置が開放することにより大当り状態となる。また、可変表示装置の表示結果が大当り図柄の組合せ(ぞろ目)のうちの予め定められた特別の識別情報の組合せ(たとえば777等の確変図柄の組合せ)となることにより、確変大当り状態が発生し、それに伴う大当り状態の終了後大当りの発生確率が向上した確率変動状態(確変状態)が発生する。大入賞口は、大入賞口(1)と大入賞口(2)との2つ設けられている。たとえば、始動口(1)への入賞に基づいて大当りが発生したときには大入賞口(1)が第1の状態となり、始動口(2)への入賞に基づいて大当りが発生したときには大入賞口(2)が第1の状態となる。さらに、遊技領域2には、4つの通常入賞口(1)〜(4)が設けられている。
遊技領域27内に打込まれたパチンコ玉はいずれかの入賞口に入賞するかあるいは入賞することなくアウト口145(図2参照)に回収される。入賞口に入賞したパチンコ玉およびアウト口145に回収されたパチンコ玉は再度パチンコ機2内の回収経路を通って打球発射位置にまで還元される。そして、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより再びその打球発射位置のパチンコ玉が遊技領域27内に打込まれる。
カードユニット3の前面側には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方方向に突出形成された突出部305、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入/排出口309などが設けられている。このカード挿入/排出口309に挿入された会員カードやビジターカードがカードリーダライタ327(図3参照)に受付けられ、そのカードに記録されている情報が読取られる。前述の突出部305において、遊技者と対向する面には、表示器312と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードIDならびに会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン319と、遊技場の係員が所持するリモコン(図示略)から赤外線信号を受信して電子信号に変換して出力するIR受光ユニット315(図1では図示省略)が設けられている。
表示器312は、挿入された遊技用記録媒体(カード)に記録されているプリペイド残高(カード残高または単に残高とも言う)を表示するものであるが、後述する遊技玉数やその他の各種情報を表示可能であるとともに、表面が透明タッチパネルで構成されており、表示器312の表示部に表示された各種表示項目を指でタッチすることにより各種操作が入力可能となるように構成されている。
再プレイボタン319を操作した場合に、挿入されたカードに遊技者が獲得した持玉数が記録されているときにはその持玉数から引落としてパチンコ機による遊技を行なうことが可能となるとともに、挿入されたカードが会員カードであり持玉数が記録されておらずかつ貯玉がホール用管理コンピュータ1等に記録されている場合には、その貯玉から引落としてパチンコ機2による遊技が可能となる。
なお、「貯玉」とは、遊技場に預入れられた遊技媒体であり、一般的に当該遊技場に設置されたホール用管理コンピュータ1やその他の管理コンピュータにより管理される。一方、「持玉数」とは、遊技者が遊技機により遊技を行なった結果遊技者の所有となった遊技玉数をカードに記録したものであって、未だに遊技場に預入れられていない玉数のことである。一般的には、遊技場において当日遊技者が獲得した玉数を「持玉」と言い、前日以前に遊技者が獲得した玉数であって遊技場に預入れられた玉数を「貯玉」と言う。
なお、この持玉数を遊技場に設定された持玉数管理用の管理装置で管理してもよい。要するに、「貯玉」と「持玉」との違いは、遊技場に預入れるための貯玉操作が行なわれて遊技場に預入れられた玉数であるか、あるいは、未だに遊技場に預入れられていない段階の玉数であるかの点である。
本実施形態では、貯玉データは会員カードに直接記録させずホール用管理コンピュータ1等の上位サーバに会員カード番号と対応付けて記憶させ、会員カード番号に基づいて対応する貯玉を検索できるように構成されている。一方、持玉は、カードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、両者ともに上位サーバにカード番号と対応付けて記憶させてもよい。
紙幣挿入口302に挿入された紙幣は、貨幣識別器344により取込まれてその真贋や紙幣種別の識別がなされる。
カードユニット3の前面側には、さらに、貸出しボタン(貸出しボタンとも言う)321と返却ボタン322とが設けられている。貸出しボタン321は、挿入されたカードに記録されている残高を引落としてパチンコ機2による遊技に用いるための操作を行なうボタンである。返却ボタン322は、遊技者が遊技を終了するときに操作され、挿入されているカードに遊技終了時の確定した遊技玉数を記憶させて排出するための操作ボタンである。
パチンコ機2における遊技領域27の下方位置には、表示器54とチャンスボタン56およびジョグダイヤル57が設けられている。表示器54は、液晶表示装置で構成されており、図54あるいは図58〜図75で後述するような表示画面を遊技者に表示する。ジョグダイヤル57は、遊技者が回動操作することにより表示器54に表示されている表示画面における各種表示項目(アイコン)等を選択指定するものである。そして、遊技者がこのジョグダイヤル57を回動操作することにより表示器54に表示される表示画面上の各種表示項目において選択対象となるものが順次移動表示され、このジョグダイヤル57を回動操作して遊技者が選択したい表示項目を指定した上でチャンスボタン56を遊技者が押圧操作することにより、その選択された表示項目が指定されて遊技者の選択が確定されることになる。
図2は、パチンコ機2の背面図であり、ここでは主に、封入循環式のパチンコ玉の循環経路を説明する。
パチンコ遊技機の遊技盤保持枠95には、遊技盤取付用の回動レバー100が設けられており、この回動レバー100を回動操作することにより、遊技盤26が着脱可能となる。一方、遊技領域27に設けられている入賞口や可変入賞球装置などから入賞したすべての入賞玉は入賞玉集合カバー部材144で集められて入賞玉流下経路147を流下する。一方、アウト口45に進入したアウト玉は、入賞玉流下経路147を流下する入賞玉と合流して合流経路702を流下する。合流経路702には合流経路検出スイッチ32が設けられており、合流経路702を流下する玉が検出される。
一方、ファール玉はファール玉戻り口150から排出された後、ファール玉検出スイッチ33で検出される。その後、ファール玉は合流経路702に進入する。合流経路702を流下したパチンコ玉は、玉回収樋189に案内される。
玉回収樋89に案内されたパチンコ玉は、揚送装置190により揚送される。揚送装置190は、揚送モータ40により回転する揚送用スクリューが内蔵されており、この揚送用スクリューが回転することによりパチンコ玉が揚送される。揚送装置190の背部には、揚送途中のパチンコ玉と接触することによりそのパチンコ玉を研磨する研磨部材200a、200b(200bは図面上見えない)が設けられており、パチンコ玉は揚送されつつ、その表面が研磨される。
揚送装置190の玉入口側(下方側)に玉上げスイッチ(下)41bが設けられ玉排出側(上方側)に玉上げスイッチ(上)41aが設けられている。これら玉上げスイッチ(上)41a、玉上げスイッチ(下)41bにより、揚送されるパチンコ玉が検出される。揚送装置190で揚送され玉上げスイッチ(上)41aで検出されたパチンコ玉は発射玉誘導路153に誘導されて打込玉出口49から玉送り装置(図示省略)に供給される。玉送り装置は、遊技者が打球操作ハンドル25を操作してパチンコ玉を1発打つ毎に次のパチンコ玉を1つ打球発射位置に送り込む機能を有する。この玉送り装置により送り込まれるパチンコ玉が発射検出スイッチ(図示省略)により検出されてその発射検出信号が後述するように払出制御基板17に入力される。
さらに、パチンコ玉の循環経路途中に遊技玉過不足検出スイッチ42a、42bが設けられ(図4参照)、循環経路内のパチンコ玉が所定個数(たとえば50個)になっているか否かを検出する。
次に図3参照して、パチンコ機2は、額縁状の木枠4に対して、前枠(セルとも言う)5とガラス扉6とがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。
前枠5における揺動中心とは反対側の端縁付近には、上下1対の係合突起6a、6bが設けられている。この係合突起6a、6bは、図示しないばねによって下方向に押圧されている。一方、木枠4の係合突起6a、6bに対向する位置に、係合受け片7a、7bが設けられている。開放状態の前枠5を木枠4に押付けることにより係合突起6a、6bが係合受け片7a、7bを乗越え、乗越えた状態でばねの付勢力により係合突起6a、6bが下方に移動し、ロック状態となる。
そして、前枠5の裏面側に前枠開放ソレノイド11が設けられており、この前枠開放ソレノイド11が励磁されることによりばねの付勢力に抗して上下1対の係合突起6a、6bが上方に押上げられ、その結果係合受け片7a、7bに対する係合突起6a、6bの係合が解除されてロック解除状態となり、前枠5が開放される。
さらに、前枠5にはガラス扉6用の係合突起8も設けられており、その係合突起8に対向するガラス扉6部分には、係合穴9が設けられている。係合突起8は、図示しないばねによって下方に押圧されており、開放状態のガラス扉6を前枠5に押付けることにより係合穴9の下縁部分によって係合突起8が押上げられて乗越えることにより、ばねの付勢力により係合突起8が押下げられ、係合突起8と係合穴9とが係合されてロック状態となる。この状態で、前枠5の裏面に設けられているガラス扉開放ソレノイド10を励磁することにより、ばねの付勢力に抗して係合突起8が引上げられ、係合突起8と係合穴9との係合が解除されてロック解除状態となり、ガラス扉6が開放される。
木枠4の上方部分における前枠5と接触する箇所に前枠閉鎖検出器13が設けられており、前枠5が木枠4に押付けられてロック状態となったことが検出される。また、前枠5の上方部分におけるガラス扉6との接触部分にガラス扉閉鎖検出器12が設けられており、ガラス扉6が前枠5に押付けられてロック状態となったことがこのガラス扉閉鎖検出器12により検出される。
次に、図4を参照して、カードユニット3とパチンコ機2との制御回路の概略を説明する。
カードユニット3には、マイクロコンピュータ等から構成された制御部323が設けられている。この制御部323は、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Member)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。制御部323には、ホール用管理コンピュータ1等と通信を行なうための外部通信部324が設けられているとともに、パチンコ機2の払出制御基板17との通信を行なうための遊技機通信部325が設けられている。カードユニット3にはパチンコ機2側への接続部330が設けられており、パチンコ機2にはカードユニット3側への接続部20が設けられている。これら接続部330、20は、たとえばコネクタ等で構成されている。遊技機通信部325と払出制御基板17とは、このコネクタ330、20と接続配線とを介して通信可能に接続される。
前述した貨幣識別器344により紙幣の真贋および種類が識別されてその識別結果信号が制御部323に入力される。遊技場の係員が所持しているリモコンから発せられた赤外線をIR感光ユニット320が受光すれば、その受光信号が制御部323に入力される。挿入されたカードの記録情報をカードリーダライタ327が読取って、その読取り情報が制御部323に入力されるとともに、制御部323からカードリーダライタ327に対し、挿入されているカードに書込むデータが伝送されたときに、カードリーダライタ327はそのデータを挿入されているカードに書込む。
表示器312に対し、制御部323から残高あるいは遊技玉数等の表示用データが出力され、その出力された表示用データを表示器312が表示する。また、表示器312の表面に設けられているタッチパネルを遊技者が操作すれば、その操作信号が制御部323に入力される。遊技者が貸出しボタン321を操作することにより、その操作信号が制御部323に入力される。遊技者が再プレイボタン319を操作することによりその操作信号が制御部323に入力される。遊技者が返却ボタン322を操作することによりその操作信号が制御部323に入力される。
パチンコ機2には、パチンコ機2の遊技の進行制御を行なう主制御基板16と、払出制御基板17と、発射制御基板31と、遊技玉制御部34と、発射部39と、演出部50とが備えられている。
主制御基板16には遊技制御用マイクロコンピュータが搭載されている。遊技機制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Member)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
払出制御基板17には、払出制御用マイクロコンピュータが搭載されている。払出制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Member)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
また、払出制御基板17に対し、前述した合流経路検出スイッチ32、ファール玉検出スイッチ33、ガラス扉開放ソレノイド10、前枠開放ソレノイド11、ガラス扉閉鎖検出器12、前枠閉鎖検出器13が電気的に接続された状態で設けられている。
主制御基板16から払出制御基板17に対し、接続確認信号、入賞検出信号、始動口入賞情報、エラー情報、図柄確定回数、大当り情報、メーカ固有大当りの情報が送信される。
接続確認信号は、主制御基板16と払出制御基板17とが接続されていることを確認するための信号であり、主制御基板16から払出制御基板17へ所定の電圧の信号が常時供給されており、払出制御基板17がその所定電圧信号を受信していることを条件として払出制御基板17が動作制御するように構成されている。入賞検出信号は、始動口以外の入賞口に入賞したパチンコ玉の検出信号である。この検出信号を受けた払出制御基板17は、その入賞玉1個に対して付与すべき玉数を、遊技玉数と加算玉数とに加算する制御を行なう。このことに関しては後に詳しく説明する。
始動口入賞情報とは、始動口1または始動口2のいずれかにパチンコ玉が入賞したことを示す情報である。エラー情報とは、主制御基板16が遊技制御を行なっている最中にエラーが発生した場合にその旨を払出制御基板17へ通知するための情報である。
図柄確定回数とは、始動口1または始動口2への入賞に対する可変表示装置の表示結果として確定した図柄の情報である。
大当り情報とは、大当りが発生したことを示す情報であり、その内訳は、各メーカ共通の大当りを示す共通大当り情報とメーカ固有の大当りを示すメーカ固有大当り情報とがある。共通大当り情報は、たとえば15ラウンド大当り等のように、各遊技機メーカが共通に採用している大当りであり、その大当りに伴って確変が発生する場合には確変情報を含み、その大当りに伴って時短状態(可変表示装置の可変表示時間を短縮する制御状態)が発生する場合にはその時短情報を含んでいる。メーカ固有大当りとは、たとえば突然確変(突確)のような、或る遊技機メーカのみが採用している大当り状態のことである。
払出制御基板17から主制御基板16へ、ヘルスチェックコマンドと賞球個数受付コマンドとが送信される。ヘルスチェックコマンドとは、主制御基板16が正常に動作しているか否かをチェックするためのコマンドである。賞球個数受付コマンドとは、加算玉数を受付けた旨を示すコマンドである。
合流経路検出スイッチ32から払出制御基板17へアウト玉検出信号が入力される。このアウト玉検出信号が入力された払出制御基板17は、後述するように遊技中玉数(遊技領域27に浮遊している浮遊玉の玉数)を減算更新する。ファール玉検出スイッチ33からファール玉検出信号が入力された払出制御基板17では、後述するように、加算玉数と遊技玉数とを加算更新するとともに、遊技中玉数を減算更新する。
払出制御基板17がガラス扉開放ソレノイド10を励磁制御することにより、図3に基づいて説明したように、ガラス扉6が開錠されて開放可能となる。払出制御基板17が前枠開放ソレノイド11を励磁制御することにより、図3で説明したように前枠5が開錠されて開放可能となる。
図3で説明したようにガラス扉6を前枠5へ押付けて閉鎖することによりガラス扉閉鎖検出器12からガラス扉閉鎖検出信号が出力されて払出制御基板17へ入力される。図3に基づいて説明したように前枠5を機枠4へ押付けて閉鎖することにより前枠閉鎖検出器13から前枠閉鎖検出信号が出力されて払出制御基板17へ入力される。
カードユニット3の遊技機通信部325とパチンコ機2の払出制御基板17とが電気的に接続されており、遊技機通信部325から払出制御基板17へ、後述するように、加算要求、減算要求、遊技許可/禁止要求、加算要求玉数、減算要求玉数の各種コマンドが送信される。
加算要求コマンドは、後述するように、プリペイド残高からの遊技玉の貸出あるいは再プレイ貸出が行なわれる場合に払出制御基板17へ送信され、払出制御基板17は、それを受けて遊技玉数を加算更新する。減算要求コマンドは、後述するように、持玉の分割譲渡(玉共有処理)あるいはワゴンサービスが行なわれた場合に払出制御基板17へ送信され、それを受けた払出制御基板17は、遊技玉数を減算更新する。
遊技許可/禁止要求コマンドは、払出制御基板17に対して遊技の許可をする旨を要求するコマンドあるいは遊技の禁止を要求する旨のコマンドである。加算要求玉数とは、前述した加算要求コマンドにより遊技玉数に加算する玉数を指定するコマンドである。減算要求玉数とは、前述した減算要求コマンドにより遊技玉数から減算する玉数を指定するコマンドである。
払出制御基板17から遊技機通信部325へ、遊技玉数、加算玉数、減算玉数、始動口入賞情報、図柄確定回数、大当り情報、エラー情報の各種レスポンスが送信される。遊技玉数とは、主制御基板16から払出制御基板17へ送信されてきた入賞検出信号、始動口入賞情報、アウト玉検出信号、ファール玉検出信号の各種信号に基づいて払出制御基板17が算出した現時点の遊技玉の合計数のことである。加算玉数とは、主制御基板16から払出制御基板17へ入力された入賞検出信号、始動口入賞情報、ファール玉検出信号に基づいて遊技玉数に対して加算されるその加算玉数のことである。減算玉数とは、後述する遊技玉制御部34から払出制御基板17へ送信されてくる発射検出信号に基づいて遊技玉数から減算されるその減算玉数のことである。始動口入賞情報、図柄確定回数、大当り情報、エラー情報の各レスポンスは、前述した主制御基板16から払出制御基板17へ送信されてきたそれらの情報を指定するレスポンスである。
遊技玉制御部の発射部38には、発射モータ18、タッチリング35、単発発射スイッチ36および発射モータ原点センサ37が設けられている。タッチリング35は、遊技者が打球操作ハンドル25に触れていることを検出してその信号(タッチリング入力信号)を出力するためのものである。発射制御基板31はこのタッチリング入力信号が入力されているときに発射モータ励磁出力を発し、発射モータ18を駆動させる。単発発射スイッチ36は、遊技者がパチンコ玉を遊技領域27へ1つずつ打込むための操作(単発発射操作)を行なうためのものであり、単発発射操作が行なわれたときには単発発射スイッチ36から単発発射スイッチ信号が出力される。発射モータ原点センサ37は、発射モータ18の原点位置を検出してその検出信号を出力するものであり、発射モータ18が1回転する毎にその原点が検出されて信号が出力される。
この発射部38から発射制御基板31へ、タッチリングの信号と単発発射スイッチの検出信号とが入力される。また、発射部38から払出制御基板17へ、パチンコ玉が発射されたことを示す発射検出信号と発射モータ原点センサの検出信号とが入力される。発射検出信号を受けた払出制御基板17は、発射玉数1個の検出に対して、減算玉数と遊技中玉数とを1加算更新するとともに遊技玉数を1減算更新する。
払出制御基板17から発射制御基板31へ、発射制御信号と発射許可信号とが出力される。それを受けた発射制御基板31は、発射モータ18を励磁するための信号を出力する。これにより、パチンコ玉が遊技領域27へ弾発発射される状態となる。
遊技玉制御部34に設けられている揚送部39には、図2に基づいて説明したように、揚送モータ40、玉揚げスイッチ(上)41a、玉揚げスイッチ(下)41bが設けられている。さらに、この揚送部39には、遊技玉過不足検出スイッチ1(42a)と遊技玉過不足検出スイッチ2(42b)とが設けられている。この遊技玉過不足検出スイッチ1,2は、パチンコ機2に封入されているパチンコ玉の合計数(たとえば50個)に過不足があるか否かを検出するためのスイッチである。
払出制御基板17から揚送部39へ揚送モータ40を励磁するための揚送モータ励磁出力信号が送信される。一方、揚送部39から払出制御基板17へ、玉揚げスイッチ(上)41a、玉揚げスイッチ(下)41bの検出信号に基づいた揚送検出(通過/満タン)の信号が送信されるとともに、遊技玉過不足検出スイッチ1(42a)、遊技玉過不足検出スイッチ2(42b)の検出信号としての補給50個検出信号が入力される。
演出部50には、表示用演出制御基板53と、表示器用電源基板51と、表示器用電源中継基板52と、表示器54と、表示器用ROM基板55と、チャンスボタン56と、ジョグダイヤル57とが設けられている。表示器用演出制御基板53は、CPU、RAM、VDPとを含んでいる。そして、表示器用ROM基板55に搭載されているROMに対して、データ読込信号を入力することにより画像データを読出して表示器54へ表示データを送信し、表示器54に表示画面を表示させる制御を行なう。また、チャンスボタン56のボタン入力信号とジョグダイヤル57のダイヤル入力信号とが表示器用演出制御基板53へ入力され、表示器用演出制御基板53が、チャンスボタン入力信号とジョグダイヤル入力信号とを表示器54へ出力して、ジョグダイヤル57の操作およびチャンスボタン56の操作を反映した表示画面を表示器54に表示させる。
表示器用演出制御基板53には、表示器用電源基板51からの所定電圧の電力が表示器用電源中継基板52を介して供給される。
払出制御基板17から表示器用演出制御基板53へ、表示器制御コマンドが送信される。この表示器用制御コマンドは、遊技機情報コマンドとカードユニット操作コマンドとテストコマンドとを含んでいる。遊技機情報コマンドとは、大当り発生回数や確変回数等の当該パチンコ機2による遊技状態を示すコマンドであり、カードユニット操作コマンドとは、カードユニット3を遊技者が操作したことによるコマンドである。またテストコマンドとは、演出部50の演出表示動作をテストするためのコマンドである。
払出制御基板17から表示器用演出制御基板53へのコマンドは、前回のコマンドの送信後300ms経過毎に次のコマンドが送信される。そして、表示器用演出制御基板53は、コマンドの受信後300msを超える一定時間経過したにも拘らず次のコマンドを受信しない場合に回線断を検知し、タイムオーバ検知処理(エラー処理)を行なう。具体的には、前回のコマンドの受信から300msを超えたにも拘らず次のコマンドが送信されてこない場合にはエラーカウントを+1し、そのエラーカウントが連続10回カウントしたときに、表示器用演出制御基板53はタイムオーバを検知して通信状態を初期化し、表示器54に呼出ランプの点灯とエラーアニメーションとを表示させる制御を行なう。
次に図5を参照して、CU側とP台側とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を説明する。
本実施の形態においては、CU側においてP台側の遊技玉数の変動を算出して現在の遊技玉数を管理している。P台側においても現在の遊技玉数の算出・記憶を行なっているが、その遊技玉数はP台側において遊技玉数が0となったときにP台自ら打球発射を迅速に停止させる制御を行なうためだけに用いられる副次的なものである。遊技玉数の主たる管理をCU側において行なっているために、P台側に遊技玉数の厳重に管理するための機能を設ける必要がなく、その分P台のコストを極力抑えることができる。
特に、CUに比べてP台は遊技場における入替えサイクルが短く早期に入替えが行なわれる。その関係上、P台側における遊技玉数に関する主管理機能をCU側に持たせてP台側のコストを抑えることにより、封入式遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
図5では、CU側の制御部323に設けられているRAMの記憶データと、P台側の払出制御基板17に搭載されているRAMの記憶データとを示している。まず、P台(パチンコ機2)とCU(カードユニット3)とが遊技場に設置されて初めて電気的に接続された状態で電源を立上げたときに、P台側の払出制御基板17は、主制御基板16からメインチップIDを送信してもらい、そのメインチップIDをCU側に送信するとともに、払出制御基板17自身が記憶している払出チップIDをCU側へ送信する。
CU側では、それら送信されてきたメインチップIDと払出チップIDとを記憶する。次に、接続時刻すなわちCU側とP台側とが接続されて通信が開始された時刻のデータがCU側からP台側へ送信され、P台側ではその送信されてきた接続時刻を記憶する。
この状態で、メインチップID、払出チップIDおよびCU側で識別された接続時刻の3つの情報がCU側とP台側とに記憶されることとなる。それ以降の電源投入時においては、P台側からCU側へそれら3つの情報、すなわち、メインチップIDと払出チップIDと前回の接続時刻データとが送信される。
CU側では、それら送信されてきたデータと既に記憶しているデータとを照合し、前回と同じP台が接続されているか否かを判別する。なお、接続時刻のデータは、電源が立上げられる度にCU側とP台側との通信が開始された新たな接続時刻データがCU側からP台側へ送信されてその新たな接続時刻データをP台側において記憶することとなる。
また、CU側とP台側とにおいて動作指示および動作応答の送信が行なわれる毎にシーケンスナンバー(SQN)が「1」ずつ加算更新され、そのシーケンスナンバーがCU側とP台側とにおいて記憶される。このSQNとは、CUとP台との間でのデータの送受信が行なわれる毎に番号が更新されて通信が適正に行なわれているか否かを確認するための通信番号のことであり、最終SQNとは、その更新される通信番号の最後に更新された番号のことである。
本実施の形態におけるCUとP台とにおけるSQNのバックアップの具体的態様を説明する。CUは、動作指示でP台へ送信したSQNをバックアップ記憶し、次にP台からのSQNを受信すると、バックアップ記憶しているSQNをその受信したSQNに書換えて記憶する。そして、次の動作指示を送信するときに、バックアップ記憶しているSQNを1加算更新してP台へ送信し、その送信済みのSQNをバックアップ記憶する。CUではこのような処理を繰返す。
P台でも同様に、動作指示でCUから受信したSQNをバックアップ記憶し、次にP台からCUへ動作応答を送信するときに、バックアップ記憶しているSQNを1加算更新して送信し、その送信済みのSQNをバックアップ記憶する。そして、次の動作応答を受信したときに、バックアップ記憶しているSQNをその受信したSQNに書換えて記憶する。P台ではこのような処理を繰返す。
そして、後述する図38、図45〜図53のように、通信途中で通信断が発生したときには、通信の再接続までの間SQNがバックアップ記憶されるのであるが、P台側では、通信断の発生時期にかかわらず常に動作応答を送信した状態となっているため(図38、図45〜図53参照)、通信の再接続までの間バックアップ記憶しているSQNは常に最後に送信したSQNとなっている。一方、CU側では、通信断の発生時期に応じて動作指示を送信した状態または動作指示を受信した状態となっているため(図38、図45〜図53参照)、通信の再接続までの間バックアップ記憶しているSQNは最後に送信したものまたは最後に受信したもののいずれかとなる。
たとえば、CU側からP台側に対して、ある動作指示を送信するとともにそのときのシーケンスナンバーnを送信し、P台側ではその送信されてきたシーケンスナンバーnを記憶する。そして、動作応答をP台側からCU側へ返信するときにその記憶しているシーケンスナンバーnに1加算したもの(n+1)も合わせて送信する。CU側では返信されてきたシーケンスナンバーn+1が既に記憶していたシーケンスナンバーnより1加算されているためにデータの交信が正常に行なわれたと判断し、次に動作指示を送るときにはシーケンスナンバーを+1してn+2のシーケンスナンバーをP台側へ送る。
次に、P台側からCU側へ現在玉関連情報(カウント中の玉関連情報)を送信する。この現在玉関連情報は、RAMの現在玉関連情報記憶領域に記憶されている。具体的には、遊技領域27に打込まれたパチンコ玉が入賞して主制御基板16から加算玉数情報が払出制御基板17へ送信されてきたときに加算玉数カウンタでその加算玉数をカウントしておき、その加算玉数カウンタの値(加算玉数)をP台側からCU側へ送信する。また、パチンコ玉が遊技領域27内に発射されてその発射玉が発射玉検出スイッチにより検出されればその検出信号に基づいて減算玉数カウンタが発射玉数を減算玉数としてカウントし、その減算玉数カウンタの値(減算玉数)をP台側からCU側へ送信する。
さらに、始動口(1)または始動口(2)にパチンコ玉が入賞して始動口(1)入賞信号または始動口(2)入賞信号が主制御基板16から払出制御基板17へ送信されてきた場合には、払出制御基板17において始動口1入賞数カウンタまたは始動口2入賞数カウンタによりそれら入賞数をカウントし、そのカウント値をP台側からCU側へ送信する。さらに、払出制御基板17では、加算玉数と減算玉数とに基づいて現時点における遊技玉数を遊技玉数カウンタで計数しており、その遊技玉数カウンタのカウント値をP台側からCU側へ送信する。
P台側においては、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、始動口(1)入賞カウンタ、始動口(2)入賞カウンタ、および遊技玉数カウンタの値をCU側へ送信する毎に、それらカウント値を前回玉関連情報記憶領域にバックアップデータとして記憶(書換え)した後、現在玉関連情報としての加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、始動口1入賞数カウンタおよび始動口2入賞数カウンタの値を0クリアする。なお、本実施の形態において「クリア」とは「初期化」と同じ意味である。
その結果、前回玉関連情報(直前に送信した現在玉関連情報)の記憶エリアに、直前にCU側に送信した現在玉関連情報である、加算玉数、減算玉数、始動口1入賞数、および始動口2入賞数のデータがバックアップデータとして記憶される。このバックアップデータは、P台側からCU側へ現在玉関連情報が送信されなかった場合に、次の送信に際して今回の各カウンタの値ばかりでなくその送信されなかった前回の各カウンタの値をも送信できるようにするためのものである。
CU側においては、RAM内の累計データ記憶領域に、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)、始動口(1)総入賞数(始動口(1)回数累計)、始動口(2)総入賞数(始動口(2)回数累計)、遊技玉数を記憶している。
P台側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)に基づいて総加算玉数および遊技玉数を更新する。また、P台側から送信されてきた減算玉数カウンタの値(減算玉数)に基づいて総減算玉数と遊技玉数とを更新する。さらに、P台から送信されてきた始動口1入賞数カウンタの値に基づいて始動口(1)総入賞数を更新するとともに、P台側から送信されてきた始動口2入賞数カウンタの値に基づいて始動口(2)総入賞数を更新する。このように、CUは、P台より逐一送信されてくる現在玉関連情報によって遊技玉数を更新することで最新の遊技玉数を管理をすることが可能となる。同様に、CUは、P台より逐一送信されてくる現在玉関連情報によって総加算玉数、総減算玉数、始動口(1),2総入賞数を更新することで最新のそれらの情報を管理をすることが可能となる。
なお、図10、図11に基づいて後述するが、「加算玉数」の内訳は、遊技玉獲得個数情報とバック玉加算情報とである。バック玉とはファール玉のことである。また、「減算玉数」を遊技玉発射個数情報とも言う。
なお、CUは、P台側から加算玉数カウンタおよび減算玉数カウンタの値に加えて遊技玉数カウンタのカウント値(遊技玉数または遊技玉トータル個数情報とも言う)も受信しているが、自ら記憶している遊技玉数は加算玉数カウンタおよび減算玉数カウンタの値に基づいて更新し、P台側から送られる遊技玉数カウンタのカウント値は利用しない。このため、仮に、P台側から送られてきた遊技玉数とCU側で管理している遊技玉数とが一致しない場合でも、CU側の遊技玉数がP台側から送られてきた遊技玉数で更新されてしまうことはない。
さらに、CUは、P台側から送信されてきた遊技玉数カウンタの値とCU側において更新されている現在の遊技玉数とを照合して一致するか否かの整合性の判定を行なう。
一致するとの判定(一致確認)が行なわれたことを条件として、CUはP台との間で通常の(正常時の)動作要求(コマンド)の送信および通常の(正常時の)動作応答(レスポンス)の受信を継続する。一方、一致しないとの判定が行なわれたときには、CUは、エラー状態に移行する制御を行なう。
エラー状態に移行する制御として、CUは、リカバリ処理を行なって通信開始要求のコマンドをP台へ送信し、そのコマンドに含まれているデータ補正要求のBit1のデータによりP台の遊技玉数(遊技玉トータル個数情報)をCU側における補正後の遊技玉数(遊技玉トータル個数情報)に補正する処理を行なう。なお、補正する処理としては、CU側で管理している遊技玉数に補正するのであるが、それに代えて、CU側で管理している遊技玉数と、P台側で記憶している遊技玉数との平均値に補正してもよい。
また、このような補正処理に代えて、たとえば、表示器312によりエラー報知を行なったり、あるいは、ホール用管理コンピュータ1にエラーが発生した旨のエラー通知信号を送信し(この場合、ホール用管理コンピュータ1によるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)、係員による人為的な対応を促す所定の報知を行なうようにしてもよい。
このように、CUは、P台側から送信されてくる各種カウンタの値を受信し、現時点における遊技玉数を特には加減算玉数カウンタの値に基づいて算出して管理するという遊技玉数の主管理機能を有している。このため、P台には主管理機能を設ける必要がない。その分、遊技機の製造コストを低減できる。なお、本実施の形態では、遊技玉数が0になったときに即座に遊技を禁止できるようにするなどの目的のために、P台側にも遊技玉数を記憶させている。しかしながら、P台側に遊技玉数を記憶するための遊技玉数カウンタを設けないようにしてもよい。
CUは、算出された現時点における遊技玉数とP台側から送信されてきた遊技玉数カウンタの値とを照合して一致するか否かの判定を行なう遊技玉数一致判定処理を行なう機能と、一致しないときにエラー状態に移行する制御(不一致時エラー制御)を行なう機能とを有する。
このように、本実施の形態では、P台側にも遊技玉数を記憶させているが、その遊技玉数がCU側で管理記憶している遊技玉数と整合するか否かの判定を行なえるようにしている(CU側機能)。そのため、仮に不正行為その他の事情で遊技機側で記憶している遊技玉数がCU側で管理記憶している遊技玉数と一致しない状況が発生しても、その旨をチェックできる。なお、ここでは、CU側にその判定機能を設けたが、たとえば、CUと接続されるホール用管理コンピュータ1によって、CU側で記憶している遊技玉数とP台側で記憶している遊技玉数とを受信し、両者が整合しているか否かの判定を行なうものとしてもよい。
図5に示すように、CUは、持玉(貯玉)を記憶する記憶領域と、受け付けた(挿入された)カードのカード残高を記憶する記憶領域とをさらに有する。CUの制御部323(図4参照)は、持玉の使用を要求する入力(たとえば、CUに設けられた再プレイボタン(再プレーボタン)319(図4参照)の押圧入力)に応じて持玉を記憶する記憶領域から所定数の持玉を減算する。また、CUの制御部323(図4参照)は、カード残高の使用を要求する入力(たとえば、貸出しボタン321の押圧入力)に応じてカード残高を記憶する記憶領域から所定値を減算する。
また、このような遊技者所有の遊技用価値(たとえばプリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)から価値を引落として遊技に使用する操作を遊技者が行なった場合に、その引落とし分の玉数を遊技玉数カウンタに加算するための加算要求玉数がCU側からP台側へ送信される。P台側では、それを受けて、遊技玉数カウンタを加算更新する。
一方、遊技者所有の遊技用価値を引落としてドリンク等に交換するといういわゆるワゴンサービスのオーダ等を行なう操作が実行されたときに、その遊技者所有の遊技用価値の減算要求玉数がCU側からP台側へ送信される。P台側では、それを受けて、遊技玉数カウンタを減算更新する。
次に図6を参照して、カードユニットとパチンコ機との間で行なわれるコマンドおよびレスポンスの概略を説明する。
図6には、送信方向および送信されるデータがコマンドかレスポンスかの別と送信情報の名称とその概略が示されている。まずCUからP台に対して機器情報要求という名称のコマンドが送信される。この機器情報要求のコマンドは、P台に対してメインチップID等の送信を要求するものである。
P台からCUに対して機器情報応答という名称のレスポンスが送信される。この機器情報応答のレスポンスは、CUに対してメインチップID等を送信するものである。CUからP台に対して認証要求のコマンドが送信される。この認証要求のコマンドは、P台に対して認証を要求するものである。
P台からCUに対して認証応答のレスポンスが送信される。この認証応答のレスポンスは、CUからの認証要求の受理を通知するものである。CUからP台に対してリカバリ要求のコマンドが送信される。このリカバリ要求のコマンドは、P台に対してリカバリ情報の送信を要求するものである。
P台からCUに対してリカバリ応答のレスポンスが送信される。このリカバリ応答のレスポンスは、CUに対してP台で保持しているリカバリ情報を送信するものである。CUからP台に対して接続確認要求のコマンドが送信される。この接続確認要求のコマンドは、P台に対して接続状態であることを通知するものである。
P台からCUに対して接続確認応答のレスポンスが送信される。この接続確認応答のレスポンスは、CUに対して接続状態であることを通知するものである。CUからP台に対して通知開始要求のコマンドが送信される。この通知開始要求のコマンドは、P台に対してリカバリ情報のクリア、接続ID(通信開始時刻)のバックアップを要求するものである。
P台からCUに対して通信開始応答のレスポンスが送信される。この通信開始応答のレスポンスは、CUに対してリカバリ情報のクリア、接続ID(通信開始時刻)のバックアップの終了を通知するものである。
CUからP台に対して動作指示のコマンドが送信される。動作指示のコマンドは、P台に対して各種(遊技動作)を指示し、遊技台情報(加減算データ等)の送信を要求するものである。CUはこのコマンドを使用して、遊技台の状態を定期的に確認する。
P台からCUに対して動作応答のレスポンスが送信される。この動作応答のレスポンスは、CUに対して遊技動作指示の実行結果および遊技台情報(加減算データ等)を通知するものである。
CUからP台に対して、通信コネクションの接合を要求するコマンドが送信される。
次に、図7〜図12に基づいて、図6に示したコマンド/レスポンスのうち、特に、通信開始要求、動作指示、機器情報応答、リカバリ応答、動作応答について、その内容を詳細に説明する。
まず図7を参照し、CUからP台に送信される通信開始要求のコマンドは、P台に対して遊技玉およびシーケンスナンバーの補正および新規通信ID(通信開始時刻)のバックアップを要求するものである。
この通信開始要求の具体的データとしては、図7の下方に示されているように、接続時刻とデータ補正要求とシーケンスナンバーと遊技玉のデータがある。接続時刻とは、CUとP台との通信が開始されたときの時刻のことであり、CUが保持しており、CUからP台へ送信される。そしてこの接続時刻が通信の接続IDとして使用される。
データ補正要求とは、CUがP台に対してデータの補正を要求するものであり、Bit0〜Bit7の8ビットで構成されている。Bit0は、クリア要求の有無を指定するビットであり、「0」のときにはクリア要求無し、「1」のときにはクリア要求有が指定される。クリア要求有のときには、「遊技玉」「シーケンスナンバー」「加算玉数」「減算玉数」等のP台側で保持しているバックアップデータを0クリアする要求がP台に対してなされる。
Bit1は、シーケンスナンバーの補正要求があるか否かを指定するビットであり、「0」の場合にはシーケンスナンバー補正要求無し、「1」のときにはシーケンスナンバー補正要求有が指定される。
Bit2は、遊技玉補正要求の有無を指定するビットであり、「0」のときには遊技玉補正要求有、「1」のときには遊技玉補正要求無しが指定される。
なお、図15以降のフローチャートでは、要求の有無を指定するBitが、「0」のときには当該要求無と表現され、「1」のときには当該要求有と表現されている。たとえば、データ補正要求のBit0が、「1」のときは「クリア要求有」、「0」のときには「クリア要求無」と表現される。また、データ補正要求の欄に括弧書で示しているように、「クリア要求」を「リカバリクリア」、「シーケンスナンバー補正要求」を「SQN補正」、「遊技玉補正要求」を「遊技玉補正」と表現している。
シーケンスナンバー(SQNとも言う)は、CUで記憶しているシーケンスナンバーのことである。遊技玉とは、CUで記憶している遊技玉数のことである。
CUはこの通信開始要求のコマンド送信時に、接続時刻のバックアップおよび、「メインチップID」および「払出チップID」のバックアップを行なう。
P台は、この通信開始要求を受信した際には次の処理を行なう。
クリア要求ONの場合、「遊技玉」「シーケンスナンバー」「加算玉数」「減算玉数」等のP台側で保持しているバックアップデータを0クリアする。
シーケンスナンバー補正要求ONの場合、通知されたシーケンスナンバーにP台で保持しているシーケンスナンバーを上書きする。
遊技玉補正要求ONの場合、通知された遊技玉にP台で保持している遊技玉を上書きする。
接続時刻のバックアップを行なう。
なお、上記P台で行なわれる各処理は、上から順に実行される。
図8に示すCUからP台へ送信される動作指示のコマンドは、P台に対して「遊技玉の加算」、「遊技玉の減算」、「遊技許可/禁止」、「遊技玉およびシーケンスナンバーのクリア」動作を指示するとともに、各種遊技台情報の送信を要求するものである。CUはこのコマンドを使用して、P台の状態を定期的に確認する。
動作要求としてBit0〜Bit6の7ビットのデータがCUからP台へ送信される。Bit0について、「1」のときに遊技玉数加算要求有が指示され「0」のときに遊技玉数加算要求無が指示される。Bit1について、「1」のときに遊技玉数減算要求有が指示され「0」のときに遊技玉数減算要求無が指示される。Bit2について、「1」のときに遊技許可要求有が指示され「0」のときに遊技許可要求無が指示される。
Bit3について、「1」のときに遊技禁止要求有が指示され「0」のときに遊技禁止要求無が指示される。Bit4について、「1」のときに遊技玉数およびシーケンスナンバーのクリア要求有が指示され、「0」のときに遊技玉数およびシーケンスナンバーのクリア要求無が指示される。
Bit5はガラス扉開要求に用いられ、Bit6はセル(前枠)開要求に用いられる。
なお、図8に括弧書きで示しているように、「遊技玉数加算要求」を単に「加算」とも言い、「遊技玉数減算要求」を単に「減算」とも言い、「遊技禁止要求」を単に「禁止要求」とも言い、「遊技玉数およびシーケンスナンバーのクリア要求」を単に「クリア要求」とも言い、「ガラス扉開要求」を単に「ガラス開要求」とも言う。
このBit0〜Bit6のうちの複数のビットが「1」となっている場合には、P台はBit0から順に実行する。
上記動作要求の各Bitの台に対応するCUの状態としては、Bit0が「1」のときにはカード保持中であり、Bit1が「1」のときにはカード挿入処理中であり、Bit2が「1」のときには加算表示中であり、Bit3が「1」のときには減算表示中であり、Bit4が「1」のときにはクリア表示中である。
また、動作要求のBit0が「1」のときにのみ有効となる加算要求玉数のデータがCUからP台へ送信される。この加算要求玉数のデータは、遊技玉数に加算する値を示すものである。
動作要求のBit1が「1」のときにのみ有効となる減算要求玉数のデータがCUからP台へ送信される。この減算要求玉数のデータは、遊技玉数より減算する値を示すものである。
図9を参照して、P台からCUへ機器情報応答のレスポンスが送信される。この機器情報応答のレスポンスは、CUに対してメインチップIDと払出チップIDとの情報を送信するものである。メインチップIDとは、P台の主制御基板16に記録されているチップIDのことであり、払出チップIDとは、払出制御基板17に記憶されているP台の払出チップIDのことである。
図10を参照して、P台からCUへリカバリ応答のレスポンスが送信される。このリカバリ応答のレスポンスは、CUに対して、P台で保持しているリカバリ情報(リカバリデータとも言う)を送信するものである。この「リカバリ情報」とは、CUがリカバリ処理の実行に伴ってP台に対してリカバリ要求のコマンドを送信したときにP台がCUへリカバリ応答として送信するためにバックアプ記憶しているデータのことである。P台からCUへ送信されるリカバリ情報としては、図10に示すように、接続時刻、最終シーケンスナンバー、前回玉関連情報および現在玉関連情報である。
接続時刻は、P台でバックアップしている接続時刻(通信開始時にCUから受信した接続時刻のデータ)である。最終シーケンスナンバーとは、P台でバックアップしていたシーケンスナンバーのことである。前回玉関連情報は、前回通知した玉関連情報のことである。具体的には、前回通知した遊技玉獲得個数情報、前回通知したバック玉加算情報、前回通知した遊技玉発射個数情報、前回通知した図柄確定回数1、前回通知した図柄確定回数2、前回通知した始動口1回数、前回通知した始動口2回数、前回通知した大入賞口1回数、前回通知した大入賞口2回数、前回通知した入賞口1〜4回数である。
「遊技玉獲得個数情報」とは、入賞によって遊技玉に加算される加算玉数の情報のことである。「バック玉加算情報」とは、ファール玉検出値33(図2参照)より検出されたファール玉を遊技玉に加算する加算情報のことである。「遊技玉発射個数情報」とは、発射部38(図4参照)により発射されたパチンコ玉の個数情報のことである。
図5および図15〜図57のフローチャートでは、「遊技玉獲得個数情報」と「バック玉加算情報」と総称して「加算玉数」と表現している。また、「遊技玉発射個数情報」を「減算玉数」と表現している。
「図柄確定回数1」とは、変動表示装置1による図柄確定された回数のことである。「図柄確定回数2」とは、変動表示装置2による図柄確定された回数のことである。
「始動口回数1」とは、始動口1へのパチンコ玉の入賞回数のことである。「始動口回数2」とは、始動口2へのパチンコ玉の入賞回数のことである。
「大入賞口1回数」とは、大入賞口1の開放回数(ラウンド回数)のことである。
「大入賞口2回数」とは、大入賞口2の開放回数(ラウンド回数)のことである。
「入賞口1〜4回数」とは、入賞口1〜4の各入賞口へのパチンコ玉の入賞回数のことである。
さらに、P台からCUへ送信されるリカバリ応答の情報として、最新の玉関連情報としての現在玉関連情報がある。現在玉関連情報は、具体的には、現在P台で保持している遊技玉トータル個数情報(遊技玉数ともいう)、現在P台で保持している遊技玉獲得個数情報、現在P台で保持しているバック玉加算情報、現在P台で保持している遊技玉発射個数情報、現在P台で保持している図柄確定回数1、現在P台で保持している図柄確定回数2、現在P台で保持している始動口1回数、現在P台で保持している始動口2回数、現在P台で保持している大入賞口1回数、現在P台で保持している大入賞口2回数、現在P台で保持している入賞口1〜4回数である。
なお、図10中の※が付されている情報は、P台でバックアップするデータであり、工場出荷時およびバックアップデータが不定の場合にはALL0をセットする。
図11を参照して、P台からCUへ動作応答のレスポンスが送信される。その動作応答のレスポンスは、CUに対して指示動作の実行結果および遊技玉数等の遊技台情報を通知するものである。
実行結果としては、Bit0〜Bit6の7ビットのデータとしてP台からCUへ送信される。Bit0について、「1」のときには遊技玉数加算拒否の実行結果が示され、「0」のときには遊技玉数の加算を拒否しない旨の実行結果が示される。Bit1について、「1」のときには遊技玉数減算拒否の実行結果が示され、「0」のときには遊技玉数の減算を拒否しなかった旨の実行結果が示される。Bit2について、「1」のときには遊技許可拒否の実行結果が示され、「0」のときには遊技許可を拒否しなかった旨の実行結果が示される。
Bit3について、「1」のときには遊技禁止拒否の実行結果が示され、「0」のときには遊技禁止を拒否しなかった旨の実行結果が示される。
Bit4について、「1」のときには遊技玉数およびシーケンスナンバークリア拒否の実行結果が示され、「0」のときには遊技玉数およびシーケンスナンバークリアを拒否しなかった旨の実行結果が示される。
Bit5について、「1」のときにはガラス扉の開放を拒否した旨の実行結果が示され、「0」のときにはガラス扉の開放を拒否しなかった旨の実行結果が示される。
Bit6について、「1」のときにはセルの開放を拒否した旨の実行結果が示され、「0」のときにはセルの開放を拒否しなかった旨の実行結果が示される。
なお、図11に括弧書きで示しているように、「遊技玉数加算拒否」を単に「加算拒否」とも言い、「遊技玉数減算拒否」を単に「減算拒否」とも言い、「遊技許可拒否」を単に「許可拒否」とも言い、「遊技禁止拒否」を単に「禁止拒否」とも言い、「遊技玉数およびシーケンスナンバーのクリア拒否」を単に「クリア拒否」とも言い、「ガラス扉開拒否」を単に「ガラス開拒否」とも言う。
「遊技玉トータル個数情報」とは、現在の遊技玉数(加算・減算を演算した結果の遊技玉数)である。「遊技玉獲得個数情報」とは、獲得した遊技玉の個数のことであり、送信時に複数の入賞がある場合は合算した個数情報である。
「バック玉加算情報」とは、発射部34(図4参照)により発射したときのバック玉(ファール玉)の個数のことであり、送信時に複数のバック玉がある場合には合算した数の情報である。「遊技玉発射個数情報」とは、発射部34(図4参照)により発射された玉の個数のことであり、送信時に複数発射された玉がある場合は合算した数の情報である。「図柄確定回数1」とは、始動口1の入賞に対する図柄確定情報のことであり、図柄変動停止時に「1」を加算する。「図柄確定回数2」とは、始動口2の入賞に対する図柄確定情報のことであり、図柄変動停止時に「1」を加算する。
CUは、「遊技玉獲得個数情報」「バック玉加算情報」「遊技玉発射個数情報」を使用した遊技玉補正処理を行なう。具体的には、遊技玉数+遊技玉獲得個数情報+バック玉加算情報−遊技玉発射個数情報 を算出し、その算出結果を新たな遊技玉数(遊技玉トータル個数)に補正する。そして、P台から送信されてきた遊技玉トータル個数情報とその補正後の遊技玉数(遊技玉トータル個数情報)とが一致するか否かチェックし、一致しない場合には、リカバリ処理を行なって通信開始要求のコマンドをP台へ送信し、そのコマンドに含まれているデータ補正要求のデータ(Bit2が「1」のデータ)とCUが記憶している遊技玉数のデータとによりP台の遊技玉数(遊技玉トータル個数情報)をCU側における補正後の遊技玉数(遊技玉トータル個数情報)に補正する処理を行なう。
さらに、P台からCUへ動作応答としての遊技台情報が送信される。
図12を参照して、この遊技台情報は、遊技台(P台)の状態をCUへ通知するためのものであり、具体的には、遊技台状態1、遊技台状態2、遊技台エラー状態1、遊技台エラー状態2がある。
遊技台状態1は、Bit0〜Bit4のビットからなるデータである。Bit0が「0」のときには遊技許可状態が指定され、「1」のときには遊技禁止状態が指定される。Bit1が「0」のときには待機中が指定され、「1」のときには遊技中が指定される。
Bit2が「1」のときには遊技玉数0が指定され、Bit3が「1」のときには遊技完了が指定され、Bit4が「0」のときには遊技台がリセットされた状態であることが指定される。
遊技台状態2は、Bit0〜Bit4の各ビットデータから構成され、Bit0が「1」のときには大当り1中、Bit1が「1」のときには大当り2中、Bit2が「1」のときには大当り3中、Bit3が「1」のときには大当り4中、Bit4が「1」のときには高ベース中であることが指定される。
遊技台エラー状態1は、Bit0〜Bit7の各ビットデータから構成され、Bit0が「1」のときには遊技台エラー1発生中、Bit1が「1」のときには遊技台エラー2発生中、Bit2が「1」のときには遊技台エラー3発生中、Bit3が「1」のときには遊技台エラー4発生中、Bit4が「1」のときには遊技台エラー5発生中、Bit5が「1」のときには遊技台エラー6発生中、Bit6が「1」のときには遊技台エラー7発生中、Bit7が「1」のときには遊技台エラー8発生中であることが指定される。
遊技台エラー1〜8は、たとえば、次のようなものである。
遊技台エラー1;遊技玉数=0でかつ遊技禁止状態時に、可変入賞球装置(大入賞口)への入賞玉を検出する10カウントスイッチからの検出があった場合のエラー。
遊技台エラー2;遊技玉数=0でかつ遊技禁止状態時に、普通可変表示装置を可変表示させるためのゲートスイッチからの検出があった場合のエラー。
遊技台エラー3;遊技玉数=0でかつ遊技禁止状態時に、通常入賞口スイッチからの検出があった場合のエラー。
遊技台エラー4;入賞玉流下経路147(図2参照)に入賞確認スイッチを設けた場合に、遊技玉数=0でかつ遊技禁止状態時に、入賞確認スイッチからの検出があった場合のエラー。
遊技台エラー5;遊技玉数=0でかつ遊技禁止状態時に、始動口スイッチからの検出があった場合のエラー。
遊技台エラー6;アウト玉を検出するアウト玉検出スイッチを設けた場合に、遊技玉数=0でかつ遊技禁止状態時に、アウト玉検出スイッチからの検出があった場合のエラー。
遊技台エラー7;遊技玉数=0でかつ遊技禁止状態時に、ファール玉検出スイッチ33からの検出があった場合のエラー。
遊技台エラー8;揚送モータ40が駆動中に玉上げスイッチ(下)41bが3秒間OFFだった場合、または、発射モータ18の駆動中でないときに玉上げスイッチ(上)41aが玉を検出した場合のエラー。
なお、本実施の形態では、発射モータ18の駆動中でないときには揚送モータ40も駆動せず、よって通常では玉が玉上げスイッチ(上)41aで検出されることはない。
上記遊技台エラー1〜7のいずれかが発生した場合は、遊技を停止(発射モータ18の停止)させ、表示器54にエラー画面を表示させるとともに、ホール用管理コンピュータ1等の上位サーバへの応答時にエラー情報を通知する。
上記遊技台エラー8が発生した場合は、表示器54にエラー画面を表示させるとともに、ホール用管理コンピュータ1等の上位サーバへの応答時にエラー情報を通知する。
遊技台エラー状態2としてBit0〜7の各ビットが用意されているが、これは予備として設けられており、実際のエラー状態の指定には用いられていない。
図10に示した(注1)における各種玉数の意味および確定ポイントが図13に示されている。各種玉数の意味および確定ポイントの内容に関しては図13に示すとおりであるが、以下に補足説明をする。
遊技玉トータル個数情報とは、P台の保持している遊技玉数のことである。なお、P台の遊技玉数とCUの補正後の遊技玉数とが一致するかをCUがチェックし、不一致の場合には、CUはP台に対して通信切断要求のコマンドを送信して通信切断状態にするとともにP台の遊技を停止させる(図38等参照)。そして、CUはリカバリ処理を実行し、通信開始要求をP台に送信することによって(図19参照)、その通信開始要求のコマンドに含まれているデータ補正要求に従って遊技玉補正要求をP台に送信し、P台の遊技玉をCU側において補正した後の遊技玉数に補正させる処理を行なう。
図柄確定回数1および図柄確定回数2は、それぞれ始動口1および始動口2へのパチンコ玉の入賞に対する図柄確定情報のことであり、CUは遊技台(P台)のスタート回数の集計にこのデータを使用する。
始動口1回数および始動口2回数は、P台の始動口1および始動口2へのパチンコ玉の入賞した回数のことであり、CUは遊技台の稼動状態のチェックにこのデータを使用する。
大入賞口1および大入賞口2はP台の大入賞口1および大入賞口2へのパチンコ玉の入賞した回数(個数)のことであり、CUは遊技台(P台)の稼動状態のチェックにこのデータを使用する。
入賞口1〜入賞口4は、P台の通常入賞口1〜4へのパチンコ玉の入賞した回数(個数)のことであり、CUは遊技台の稼動状態のチェックにこのデータを使用する。
図12に示した(注2)における遊技台状態1の各ビットの詳細を図14(a)に示す。以下補足説明を行なう。
遊技台状態1のBit0における遊技許可状態/遊技禁止状態は、CUにより遊技が許可されているか禁止されているかを示すものであり、CUからのコマンドによる指示を受けたP台は、その指示された状態へ遷移する。また通信異常が発生した場合には、P台は自ら遊技禁止状態へ遷移する。
Bit1における待機中/遊技中は、ファン(遊技者)がプレイ中(玉を発射している)か否かを示すデータであり、ファン(遊技者)が玉を発射していない状態が待機中であり、ファン(遊技者)が玉を発射している状態が遊技中である。Bit3の遊技完了は、P台において玉の発射が停止し、その後遊技領域27に打込まれていたパチンコ玉がすべて回収されてすべての発射した玉の行方が確定しているか否かを表わすものである。
Bit4における遊技台リセットは、遊技機(P台)の初期リセット信号を示すものであり、P台の起動後30秒間「1」をセットする。
図12の(注3)に示した遊技台状態2の各ビットの詳細を図14(b)に示す。以下に補足説明を行なう。
Bit0の大当り1は、大当り中および小当り中に「1」がセットされる。Bit1の大当り2は、大当り中、小当り中および高ベース中に「1」がセットされる。Bit2の大当り3は、大当り中(高ベースになる大当りのみ)に「1」がセットされる。
Bit3の大当り4は、大当り中(高ベースになる大当りのみ)および高ベース中に「1」がセットされる。Bit4の高ベースは、高ベース中に「1」がセットされる。
次に、図15〜図57に基づいて、CUの制御部323におけるCPUで実行される処理と、払出制御基板17に搭載されたCPUで実行される処理とを説明する。
まず、図15を参照して、CUとP台との間でのコマンドおよびレスポンスの送受信の態様を説明する。CUからP台に対してコマンドが送信され、P台はそのコマンドに応答してレスポンスをCUに返信する。CUは、そのレスポンスを受信した後次のコマンドをP台に送信し、P台はそのコマンドに応答してレスポンスをCUへ返信する。図15に示すように、CUからP台への最初のコマンドの送信から次のコマンドの送信までの期間が、200msすなわち0.2秒に制御される。またP台からCUへのレスポンスの送信を行なった後次のレスポンスの送信までの期間が200msすなわち0.2秒に制御される。
このように、CUとP台との間で200msの間隔でコマンドおよびレスポンスの双方が送信される。一方、P台は、打球操作ハンドル25を操作することによって、1分間に100発のパチンコ玉が遊技領域27内に打込まれるから、打球発射時間間隔は、0.6秒である。その結果、玉を1発発射する間に複数のコマンドおよびレスポンスが送受信されることになる。
それゆえ、P台からCUへは、遊技玉数の変化量を通知するための動作応答のレスポンスが玉の発射時間間隔よりも短い間隔で次々と送信されることになる。その結果、P台は、遊技玉数の変化量を細やかにCUに対して通知可能となる。一方、CUは、P台側での持点の変化を細やかに反映させた持点管理が可能となる。
なお、ここでは、コマンドおよびレスポンスの送信間隔を200msにしたが、送信間隔をこれよりも長い間隔としても、また、より短い間隔としてもよく、たとえば、その送信間隔をP台の発射時間間隔と一致させることも考えられる。
次に、図16を参照して、CU側で通信断が検知された場合の処理を説明する。CUがP台に対してコマンドを送信してから1秒間後までにレスポンスを受信できなかった場合には、再度同じコマンドをP台に送信する。さらにその1秒後までの間にレスポンスを受信できなかった場合には、同じコマンドをP台に送信するという2回目の再送を行なう。2回目の再送を行なってから1秒後までにP台からレスポンスを受信できなかった場合には、CUはこの段階で通信異常と判断する。この通信異常は、図4に示したコネクタ330または20が離脱している場合あるいは接続配線の断線さらにはP台の電源断などの原因が考えられる。
CUは、通信異常と判断した後、5秒後に、再度接続シーケンスを開始するべく、機器情報要求のコマンドをP台へ送信する。この機器情報要求のコマンドをP台へ送信して接続シーケンスを開始する処理の具体的内容は、図18に基づいて後述する。
次に図17を参照して、P台側で通信断を検知した場合の処理を説明する。CUからP台へコマンドが送信され、P台ではそのコマンドに応答してレスポンスをCUへ送信する。次にCUからのコマンドがP台に送信されてこない状態が4秒後間継続した場合には、P台は、通信断と判断し、打球発射モータ18の駆動を停止させて遊技を禁止するとともに、未接続状態へ遷移する。この通信断の発生原因も、図16で説明したものと同様に、コネクタ330または20の離脱、接続配線の断線、あるいはCUの電源断などが考えられる。
次に図18を参照して、電源起動時の接続シーケンスの処理を説明する。この図18の接続シーケンスの処理は、CUとP台との通信が正常に終了した後の通信再開時に実行される処理である。具体的には、カードが挿入されていない待機中(図20参照)において、CUの電源をOFFにした後の通信再開時に実行される。典型例は、遊技場において1日の営業が終了して電源を立下げ、翌日営業開始時に電源を立上げた場合である。
まず、電源起動時においては、P台では打球発射モータ18を停止させて遊技を停止させてから通信を開始する。まずCUからP台に対して、機器情報要求のコマンドが送信される。P台では、それを受けて、機器情報応答のレスポンスを返信する。この機器情報応答のレスポンスには、メインチップIDと払出チップIDとが含まれている。
機器情報応答を受信したCUは、機器情報応答に含まれる情報を記憶し、応答があったP台(受信したメインチップIDと払出チップIDとにより特定されるP台)に対して、認証要求のデータをP台へ送信する。
認証要求を受信したP台は、認証応答をCUへ返信する。
認証応答を受信したCUは、次にリカバリ要求をP台へ送信する。それを受けたP台では、P台内部(具体的には払出制御基板17)でバックアップしているリカバリデータをレスポンスとしてCUへ返信する。このリカバリデータとしては、接続時刻、最終SQN(シーケンスナンバー)、前回玉関連情報、および現在玉関連情報が含まれている。正確には、図10に示した各種データであり、以降のフローチャートで「リカバリデータ」と言えば、正確には図10に示した各種データのことである。なお、本実施例では、リカバリデータに含まれている「最終SQN」とは、前述したように、P台が最後に送信したSQNのことである。
このリカバリ応答を受信したCUはその時点からリカバリ処理を開始する。このリカバリ処理とは、CUとP台との間での互いのデータの整合性を回復するための処理であり、電源起動時に実行されるばかりでなく、後述するようにトラブルが発生し復旧したときにも、実行される。
CUは、「動作指示」を送信する度にこのSQN(シーケンスナンバー)をカウントアップする。ただし、動作指示の再送時の際にはカウントアップしない。CUは「動作要求」の送信時にSQNおよびその要求内容をバックアップする。P台は、「動作指示」で受信したSQNを記憶し、そのまま「動作応答」にてCUへ送り返す。P台は、前回受信したSQNと同じSQNの動作指示を受信した場合には、通信不良が発生してCUが動作指示を再送したその再送電文と判断する。
CUは、リカバリ処理が終了した後、メインチップID、払出チップID、接続時刻をP台から受信した値に更新するとともに、シーケンスナンバーを「0」に更新し、通信開始要求(リカバリクリアON)のコマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、リカバリデータをクリアするとともに、CUより受信した新たな接続時刻のデータをバックアップする。そして、P台は、通信開始応答をCUへ返信する。これ以降、CUとP台との間で、動作指示のコマンドおよび動作応答のレスポンスの送受信が行なわれる。
CUは、前述したように、この動作指示を送信する毎にシーケンスナンバー(SQN)を1ずつカウントアップする。まず最初の動作指示において、遊技許可要求無、SQN=0の動作指示コマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、SQN=1、前加算玉数=0、前減算玉数=0、前始動口(1)回数=0、前始動口(2)回数=0のデータをバックアップする。また、P台は、現在玉関連情報である加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、および始動口(2)回数の各カウンタの値を0クリアする。そして、P台は、動作応答として、SQN=1、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、および遊技禁止(遊技停止状態)のレスポンスをCUへ送信する。
その動作応答を受けたCUは、その動作応答に基づき、SQN=1をバックアップし、現在の遊技玉数0+受信した加算玉数0−受信した減算玉数0を算出して現在の遊技玉数0をバックアップするとともに、加算玉数累計=0、減算玉数累計=0、始動口(1)回数累計=0、および始動口(2)回数累計=0をバックアップする。
次に、CU側で起動処理が終了した段階でCUは、遊技許可要求有、SQN=nの動作指示をP台へ送信し、それを受けたP台は、動作応答として、遊技可拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、および遊技許可のレスポンスをCUへ返信する。
次に、図19を参照して、CUとP台とを再接続した際の接続シーケンスの処理を説明する。ここで言う「再接続時」とはCUとP台との通信が異常終了した後の通信再開時のことである。この「異常終了」は、後述する、図31のカード保持中に電源が起動したとき、図38のP台が加算拒否したときにCU自ら通信を切断したとき、図45〜図53のCU側に電源断が生じた場合である。後述するように、CUは接続シーケンスを再開するときに、a.待機中(図20参照)以外の状態での接続シーケンスの再開である、b.自ら通信切断要求を送信して通信を切断した後での接続シーケンスの再開である(図38参照)、または、c.CUがバックアップしているSQNとP台から送信されてきたSQNとが不整合である、か否かを判断し、a〜cのいずれかと判断したときに、正常な通信の終了でない(異常終了)と判断し、図18ではなく図19の再接続時の接続シーケンスを実行する。
この再接続時の接続シーケンスは、図18で説明した電源起動時の接続シーケンスと類似しており、ここでは主に相違点を説明する。
まず、P台が遊技を禁止してから通信を開始する時期が、CUからの機器情報要求のコマンドを受信した直後となる。これは、CUからの機器情報要求をP台が受けて初めて再接続されたことをP台が認識できるためである。
次に、図18の接続シーケンスは電源起動時であるために、CUからP台に対してリカバリクリアONの通信開始要求のコマンドを送信し、P台でそれを受けてリカバリデータのクリアを行なうとともに、最初の動作指示で送られてくるSQN=0に従ってシーケンスナンバー(SQN)を1にし、前回玉関連情報および現在玉関連情報等をすべて「0」にクリアする。
しかし、図19の接続シーケンスの場合には、再接続時であるために、P台内部でバックアップしているリカバリ情報とCU側で記憶している情報とが一致しない場合がある。そこで、CUでは、リカバリ処理を開始した後、リカバリ応答に含まれているP台側のリカバリデータ(前回玉関連情報、現在玉関連情報等)の内容に合せて、遊技玉等の補正を行なう処理を実行する。具体的には、P台から送られてきたリカバリデータに含まれている遊技玉獲得個数情報、バック玉加算情報および遊技玉発射個数情報に基づいて、遊技玉数+遊技玉獲得個数情報+バック玉加算情報−遊技玉発射個数情報を演算し、記憶している遊技玉数をその演算された新たな遊技玉数に補正する処理を行ない、その補正後の遊技玉数とP台からリカバリデータとして送信されてきた遊技玉トータル個数情報とを比較し、一致するか否かを判断する。不一致の場合には、通信開始要求として遊技玉補正ONすなわちデータ補正要求のBit2を「1」にしたコマンドをP台へ送信する。また、P台から送られてきたリカバリデータに含まれている最終SQNとCUが記憶している最終SQNとを比較して一致するか否かを判断し、一致しない場合には通信開始要求としてSQN補正ONすなわちデータ補正要求のBit1を「1」としたコマンドをP台へ送信する。また、補正すべき正しい遊技玉数=300とSQN=3とを通信開始要求に含めてP台へ送信する。
P台は、その通信開始要求のコマンドを受信し、P台でバックアップしていた「シーケンスナンバー」および「遊技玉」をCUの情報に合せる補正処理を行なう。具体的には、SQN=3、遊技玉=300に補正し、また通知された「接続時刻」をバックアップする処理を行なう。
そして、CUでは、リカバリ処理が終了した段階で、P台から送信されてきたメインチップID、払出チップIDをバックアップするとともに、再接続時の時刻である接続時刻をバックアップする。そして、シーケンスナンバーについては、P台から送信されてきた最終SQNが異常でない場合に、そのシーケンスナンバー(SQN)を継続する。
一方、CUにおいて、リカバリ処理を開始した後、通信相手であるP台が一致しないと判断された場合、またはSQNが異常であると判断された場合には、P台から送信されてきたリカバリ応答に含まれている現遊技玉数を、一端持玉へ変換する。持玉とは、遊技者所有の遊技用記録媒体(カード等)に記録した遊技玉数のことである。そして、その記録媒体に持玉が記録された後、その記録媒体の持玉を使用するべく再プレイボタン319を操作し、その持玉を遊技玉に変換した後再遊技を可能とする。その際には、図18に示した電源起動時の接続シーケンスと同様に、CUからP台へ送信される通信開始要求として、リカバリクリアONが送信され、P台はそれを受けてリカバリデータをクリアする。またCUでは、シーケンスナンバーを「0」とし、最初の動作指示においてSQN=1をP台に送信し、P台ではそのSQN=1をバックアップする。また、P台では、前加算玉数=0、前減算玉数=0、前始動口(1)回数=0、前始動口(2)回数=0をバックアップするとともに、加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、始動口(2)回数の各カウンタ値を0クリアする。
次に図20を参照して、待機中における処理を説明する。この待機中とは、P台において遊技が行なわれていない状態でかつCUにおいてカードが挿入されておらず、貸出しボタン321や再プレイボタン319が何ら操作されていない状態中のことである。
まずCUからP台に対して、加算無、減算無、SQN=nの動作指示のコマンドが送信される。それを受けたP台では、動作応答のレスポンスとして、SQN=n+1、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、および遊技可のデータを送信する。CUでは、動作指示のコマンド送信毎に、SQN=n+2をバックアップする。CUからP台への次の動作指示のコマンドにおいては、SQN=n+2のデータが送信される。これを受けたP台では、SQN=n+3、前加算玉数=0、前減算玉数=0、前始動口(1)回数=0、および前始動口(2)回数=0をバックアップするとともに、加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、始動口(2)回数、および遊技玉数の各カウンタ値を0クリアする。
そして、P台は、動作応答として、SQN=n+3、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、および遊技可のレスポンスをCUへ送信する。CUでは、P台からの動作応答のレスポンスを受信する毎に、遊技玉数=0、加算玉数累計=0、減算玉数累計=0、始動口(1)累計=0、および始動口(2)累計=0をバックアップする。
図21を参照して、カードが挿入されたときのCUとP台との処理を説明する。このカードの挿入時においては、P台では、カードの挿入による特別な処理を何ら実行することなく、図20に示した待機中の処理と同じ処理を実行する。
一方CUにおいても、P台へのコマンドの送信処理においては、図20に示した待機中と同じ処理を実行する。そして、CUでは、カードが挿入されると、カードリーダライタ327にカードを取込む指令信号を出力するとともに、取込んだカードに記録されている情報をカードリーダライタ327が読取って、その読取り情報を受信する等の、カード挿入時処理が実行される。
CUは、カードの挿入が行なわれた後所定期間カード残高問合せ中の状態になる。これは、挿入されたカードの適否や当該遊技場で登録されている会員カードであるか否か、あるいは持玉やプリペイド残高等をたとえばホール用管理コンピュータ1等の上位のサーバに問合せて認証している最中であることを表示器312に表示するとともにP台側の表示器54に表示させる処理を実行している最中であることを意味している。CUは、図54等で後述するように、表示器312に挿入されたカードの問合せ中であることを表示するとともに、カード保持中ON、カード挿入処理中ONを含む動作指示をP台へ送信する。P台では、その動作指示のコマンドを受信することにより、払出制御基板17がカード保持中ONおよびカード挿入処理中ONを含む表示器制御コマンドを表示器用演出制御基板53に送信し、表示器用演出制御基板53が表示器54に挿入されたカードの問合せ中である旨を表示させる制御を行なう(図54参照)。
その後P台は、動作応答として、SQN=n+3、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、始動口2回数=0、遊技禁止と特賞と確変とがOFFを含むレスポンスをCUへ送信する。特賞と確変とがOFFとは、具体的には、図12に示した遊技台状態2におけるBit0〜4がすべて0の状態である。
CUでは、カード残高の問合せの結果挿入されたカードの残高および持玉が確認できた段階で残高および持玉を確定させる。CUでは、その確定したカードのプリペイド残高を表示器312に表示させる制御を行なうとともに、確定した持玉(5000)を遊技玉として遊技機(P台)へ送信している最中である加算表示中の表示を表示器312に表示させる(図54参照)。
そして、SQN=n+4、遊技玉=0(更新前遊技玉数)+5000(加算要求玉数)=5000および持玉=0をバックアップする。この時点で持玉の消費を確定させる。
次に、動作指示として、加算有、カード保持中ON、カード挿入処理中OFF、加算表示中ON、SQN=n+4、加算要求玉数=5000およびカード残高=7000を含むコマンドをP台へ送信する。P台では、加算表示中ONと加算要求玉数=5000とを含む動作指示のコマンドを払出制御基板17が受信することにより、加算表示中ONと加算要求玉数=5000とを含む表示器制御コマンドを払出制御基板17から表示器用演出制御基板53へ送信する。表示器用演出制御基板53は、それを受けて、表示器54に遊技玉として5000玉を加算中である旨の表示(加算表示中)を行なう(図54参照)。
次に、図22を参照して、挿入された記録媒体(カード)に記録されているプリペイド残高を消費するときの処理を説明する。この図22の処理では、プリペイド残高が「1000」で、現時点における遊技玉が「50」となっている。まずCUからP台に対し、動作指示として、加算無、加算表示中OFF、SQN=n、加算要求玉数=0、および減算要求玉数=0のコマンドが送信される。それを受けたP台では、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=50、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、遊技可、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスが返信される。
一方、CUにおいては、1回の貸出操作(玉貸操作)により、500円分すなわち125玉の貸出を行なう。CUにおいて貸出しボタン(貸出しボタン)321が押下操作された場合に、SQN=n+2、遊技玉数=50(更新前遊技玉数)+125(加算要求玉数)=175および残高=500をバックアップする。このように、残高消費は、貸出操作が行なわれた段階でCU側単独で確定する。次に、CUは加算表示中となる。この加算表示中では、残高から125玉分引落して遊技玉に加算している最中であることを表示器312に表示させる。
そして、CUは、動作指示として、加算有、加算表示中ON、SQN=n+2、加算要求玉数=125、および減算要求玉数=0のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台では、その動作指示のコマンドに含まれている加算表示中ONと加算要求玉数125とを含む表示器制御コマンドを払出制御基板17が表示器用演出制御基板53へ送信する。表示器用演出制御基板53は、それを受けて、表示器54に遊技玉数125を加算中である画面を表示させる。
次に、P台は、SQN=n+2、前加算玉数=0、前減算玉数=0、前始動口(1)回数=0、および前始動口(2)回数=0をバックアップするとともに、レスポンスを作成した後、加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、および始動口(2)回数の各カウンタ値を0クリアし、現在の遊技玉数50に対して加算要求玉数125を加えた175の値に遊技玉数を更新する。
そして、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+3、遊技玉数=175、残高=500、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、遊技可、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスを返信する。
それを受けたCUでは、SQN=n+3、遊技玉数=175(更新前遊技玉数)+0(加算要求玉数)−0(減算玉数)=175を計算してバックアップするとともに、加算玉数累計=0、減算玉数累計=0、始動口(1)累計=0、および始動口(2)累計=0をバックアップする。
このように、残高消費の確定とは異なり、遊技玉数の確定は、P台からの動作応答のレスポンスを待って確定させる。
なお、P台では、加算有および加算要求玉数を含む動作指示のコマンドを受けた場合に、その加算が、持玉消費(貯玉再プレイ)とプリペイド残高の消費とを区別することなく、同じシーケンスで以降の処理を実行する。
次に、図23を参照して、貯玉を消費する再プレイ時における処理を説明する。この図23では、挿入された記録媒体(会員用カード等)により特定される貯玉が「1000」であり、当初の遊技玉が「0」の状態となっている。この図23における再プレイの処理は、図22で示した残高の消費のときの処理と類似している。CU側では、遊技者所有の遊技用記録媒体(会員用カード等)が挿入されてそのカードにより特定される貯玉が存在する状態で、再プレイボタン319が押下操作された場合に、SQN=n+2、遊技玉数=0(更新前遊技玉数)+125(加算要求玉数)=125、貯玉=875をバックアップする。貯玉=875は、当初の貯玉=1000から125(加算要求玉数)を引落したため、1000−125で875となる。これは図22の場合の残高が金額単位のデータである一方、図23の持玉が玉数単位のデータであるために、単純に1000−125の引き算をするだけで事足りるためである。
そして、CUは、動作指示として、加算有、加算表示中ON、SQN=n+2、加算要求玉数=125、貯玉=875、減算要求玉数=0を含むコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台では、その動作指示のコマンドに含まれている加算表示中ONと加算要求玉数125とを含む表示器制御コマンドを払出制御基板17が表示器用演出制御基板53へ送信する。表示器用演出制御基板53は、それを受けて、表示器54に遊技玉数125を加算中である画面を表示させる。
その他の処理においては、図22の処理と同様である。以上説明したように、持玉の消費はP台からの動作応答のレスポンスを待つことなく再プレイボタン319の押下操作が行なわれた時点でCU側単独で確定し、貯玉数(遊技玉数も同じ)は、P台からの動作応答のレスポンスを待って確定する。
次に、図24を参照して、CU側の指示による遊技玉数の減算(ワゴンサービス等)の処理を説明する。遊技場においては、遊技者所有の遊技玉を消費してドリンク等を遊技者に提供するというワゴンサービスが行なわれている。このようなワゴンサービスを遊技者が受ける場合には、遊技者が表示器312をタッチ操作し(図65〜図69参照)、ワゴンオーダーをすることにより、遊技者が注文したオーダー内容がカードユニット3のIR感光ユニット320から赤外線信号として遊技場の店員が所持しているリモコンに入力される。
遊技場の店員はリモコンに入力されたオーダー内容に従ってワゴンサービスを行なう。図24においては、遊技者所有の遊技玉が「1000」ある状態で、使用遊技玉数「300」を消費するワゴンオーダーが発生した場合を示している。ワゴンオーダーが発生すると、CUは、SQN=n+2、加算要求玉数=0、減算要求玉数としてワゴンオーダー発生に伴う遊技玉の使用玉数である「300」をバックアップする処理を行なう。この段階では、CUは遊技玉から実際に300の減算は行なわず、単に減算要求玉数として「300」をバックアップするのみである。そして、CUからP台へ、動作指示として、減算有、減算表示中ON、SQN=n+2、加算要求玉数=0および減算要求玉数=300のコマンドを送信する。そして、CUは、減算中である旨の表示(表示中)を表示器312に表示させる(図69、図70参照)。
コマンドを受けたP台は、自身が記憶している遊技玉数カウンタの値が、減算要求数以上であるか否かを判定する。なお、この判定は払出制御基板17により実行される。図24では、遊技玉数カウンタの値が、減算要求数以上である場合を想定している。P台では、減算表示中ONと減算要求玉数=300とを含む動作指示のコマンドを払出制御基板17が受信することにより、減算表示中ONと減算要求玉数=300とを含む表示器制御コマンドを払出制御基板17から表示器用演出制御基板53へ送信する。表示器用演出制御基板53は、それを受けて、表示器54に遊技玉として300玉を減算中である旨の表示(減算表示中)を行なう。
次に、P台は、SQN=n+3、前加算玉数=0、前減算玉数=0、前始動口(1)回数=0および前始動口(2)回数=0をバックアップするとともに、加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、および始動口(2)回数の各カウンタの値を0クリアする。そして、減算要求玉数=300に従って、現在の遊技玉数1000から減算玉数300を減算した「700」に遊技玉数を更新する。
そして、P台からCUへ、動作応答として、減算拒否OFF、SQN=n+3、現遊技玉数=700、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、遊技可、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスを返信する。
そして、CUでは、SQN=n+3、遊技玉数=1000(更新前遊技玉数)−300(減算要求玉数)+0(加算玉数)−0(減算玉数)=700を算出し、遊技玉数を「700」に修正してバックアップする。このように、遊技玉数の減算は、P台からの動作応答のレスポンスを待って初めて確定する。
また、CUは、加算玉数累計=0、減算玉数累計=0、始動口(1)累計=0、および始動口(2)累計=0をバックアップする。
一方、P台が、自身が記憶している遊技玉数カウンタの値が減算要求数未満であると判定した場合には、P台は、減算要求数に応じた遊技玉数の減算を実行しない。また、この場合、P台はCUに対して、動作応答として、減算拒否ONの動作応答を返信する。これにより、CUには、P台が減算要求を拒否したために減算要求に基づく遊技玉の減算が行なわれなかったことが通知される。
以上、図23を用いて説明したように、CUの指示に基づいた遊技玉数の減算は、P台からの動作応答のレスポンスを待って初めて確定する。一方、図22を用いて説明したように、CUの指示に基づいた貯玉(持玉)消費は、CUが持玉消費を受け付けた時点で確定する。
このように、「CUの指示に基づいた遊技玉数の減算」と「CUの指示に基づいた貯玉(持玉)消費」とで確定時期を異ならせたのは、以下の理由による。
CUがワゴンオーダーなどの遊技玉数の減算処理を受け付けた段階では遊技玉数に余裕があったために減算指示を送信したものの、減算指示をP台が受けた段階で遊技玉が遊技に用いられた結果、減算指示に対応する遊技玉数が残っていない場合もある。
このような場合に、CUが減算処理を受け付けた段階でCUで記憶している遊技玉数に基づいて減算を確定してしまうと、実際には遊技機側で遊技玉数が残っていないにもかかわらず減算が確定されることとなり、矛盾が生じてしまう。そこで、本実施の形態では、「CUの指示に基づいた遊技玉数の減算」については、P台からの動作応答のレスポンスを待って確定させるようにしている。
これに対して、「CUの指示に基づいた貯玉(持玉)消費」については、遊技玉数を加算する指示になるので、その指示がP台に届いた時点でP台が記憶している遊技玉数が変動したとしても、加算指示に対応する遊技玉を加算することに問題は生じない。このため、処理の迅速化の観点より、「CUの指示に基づいた貯玉(持玉)消費」についてはCUが貯玉(持玉)消費を受け付けた時点で確定させるようにしている。
次に、図25を参照して、遊技中に大当りが発生した場合の処理を説明する。この図25では、当初の遊技玉数が1010であり、遊技中のP台とCUとの間で動作指示および動作応答の送受信が行なわれている最中に、確変大当りが発生し、当該大当りの制御が終了した後大当り発生確率が向上した確変がスタートした状態が示されている。
まず、CUにおいて、SQN=nをバックアップし、CUからP台に対して、動作指示として、加算無、減算無、SQN=nのコマンドを送信する。それを受けたP台では、SQN=n+1、前加算玉数=3、前減算玉数=13、前始動口(1)回数=1、および前始動口(2)回数=1をバックアップするとともに、遊技玉数=1010+3(加算玉数)−13(減算玉数)=1000を算出して、遊技玉数を1000に更新する。さらに、レスポンスの作成後、加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、および始動口(2)回数の各カウンタ値を0クリアする。
そして、P台は、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=1000、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口(1)回数=1、始動口(2)回数=1、遊技可、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスをCUへ送信する。このように、P台は、減算玉数および加算玉数のみならず、遊技玉数もCUへ送信している。その結果、CUは、P台で記憶している遊技玉数が、CUで管理している遊技玉数と一致しているか否かを判定できる。
なお、本実施の形態におけるP台では、前述したとおり、1分間に100発のパチンコ玉を遊技領域27内に打込むものであるために、0.6秒で1発のパチンコ玉を遊技領域に打込むこととなる。そして、図15において説明したように、コマンド/レスポンスは200ms間隔で送信されるために、前回のレスポンスの送信から今回のレスポンスの送信までの間での減算玉数は0または1となる。よって、P台からCUへ送信される減算玉数も、0または1のいずれかとなる。しかし、減算玉数をこのような小さな値にしたのでは、遊技玉数があまり変化しないこととなり、わかりにくい処理フローとなってしまう。ゆえに、本実施の形態における処理フローの図面では、わかりやすくするために便宜上減算玉数および必要に応じて加算玉数の変化を大げさに記載している。
動作応答のレスポンスを受けたCUでは、遊技玉数=1010+3−13=1000を計算してその1000を遊技玉数としてバックアップするとともに、加算玉数累計=3、減算玉数累計=13、始動口(1)累計=1、および始動口(2)累計=1をバックアップする。
このような動作指示のコマンドおよび動作応答のレスポンスの送受信を繰返し実行している最中に、P台において確変大当りが発生し、玉関連情報が、遊技玉数=1100、加算玉数=120、減算玉数=20、始動口(1)回数=2、および始動口(2)回数=2に変動する。そしてP台において大当りが終了した後確変がスタートする。CUにおいては、SQN=n+2をバックアップし、動作指示として、加算無、減算無、およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。
P台においては、SQN=n+3をバックアップするとともに、前加算玉数=120、前減算玉数=20、前始動口(1)回数=2、および前始動口(2)回数=2をバックアップするとともに、遊技玉数=1000+120−20=1100を算出してその1100に遊技玉数を更新する。さらに、レスポンスを作成した後、加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、および始動口(2)回数の各カウンタ値を0クリアする。
そして、P台は、動作応答として、SQN=n+3、遊技玉数=1100、加算玉数=120、減算玉数=20、始動口(1)回数=2、始動口(2)回数=2、遊技可、特賞ON、および確変ONのレスポンスをCUへ送信する。
CUは、それを受けて、SQN=n+3、遊技玉数=1000+120−20=1100を計算してその1100に遊技玉数を修正してバックアップするとともに、加算玉数累計=120、減算玉数累計=20、始動口(1)累計=2、および始動口(2)累計=2をバックアップする。また、CUは、「特賞」と「確変」とがスタートしたことを検知する。
次に、図26を参照して、P台で遊技をしている最中に遊技玉がなくなったことが検知された場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=20とし、まずCUは、SQN=nをバックアップし、動作指示として、加算無、減算無、およびSQN=nのコマンドをP台へ送信する。P台においては、SQN=n+1、前加算玉数=3、前減算玉数=18、前始動口(1)回数=1、および前始動口(2)回数=1をバックアップする。そしてレスポンス作成後、加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、および始動口(2)回数の各カウンタ値を0クリアする。
そして、P台は、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=5、加算玉数=3、減算玉数=18、始動口(1)回数=1、始動口(2)回数=1、遊技可、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスをCUへ送信する。CUでは、SQN=n+1、遊技玉数=20+3−18=5を算出してその後に遊技玉数を修正してバックアップするとともに、加算玉数累計=3、減算玉数累計=18、始動口(1)累計=0、および始動口(2)累計=0をバックアップする。その後、P台において、減算玉数=5となったために、遊技玉数=5−5=0を算出して遊技玉数=0となり、加算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0に変動する。この遊技玉数=0になった段階で、P台においては、玉なしが検出され、払出制御基板17は自動的に打球発射モータ18の駆動を停止させて玉を遊技領域に打込めない遊技禁止状態に制御する。なお、打球発射が停止するのみで、その段階で既に可変表示装置が可変表示中であった場合にはその可変表示を続行する。また発射停止制御を行なった段階で始動口(1)回数または始動口(2)回数に始動記憶がある場合には、その記憶に基づいた可変表示装置の可変表示制御が続行される。
CUでは、SQN=n+2をバックアップし、動作指示として、加算無、減算無、およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。
P台では、SQN=n+3をバックアップするとともに、前加算玉数=0、前減算玉数=5、前始動口(1)回数=0、および前始動口(2)回数=0をバックアップし、レスポンスを作成した後、加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、および始動口(2)回数の各カウンタ値を0クリアする。
そして、P台は、動作応答として、SQN=n+3、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=5、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、遊技可、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスをCUへ送信する。
CUでは、それを受けて、遊技玉数=5+0−5=0を算出して遊技玉数を0に修正してバックアップするとともに、加算玉数累計=0、減算玉数累計=5、始動口(1)累計=1、および始動口(2)累計=0に修正する。
このように、遊技玉数の主たる管理はCUで行なっているが、P台において遊技玉数が0になったことに伴う遊技禁止制御(発射停止制御)を行なうときにのみ、P台側における遊技玉数が0になったことを判定して遊技禁止制御(発射停止制御)を行なう。その後、動作応答として、最終的な玉関連情報をCUに送信して最終的な遊技玉数「0」をCU側において確定させる。このように制御する理由は、P台側において遊技玉数が0になった瞬間に打球発射停止制御を行なう必要があるためである。
たとえば、遊技玉数の主たる管理を行なっているCU側において、P台側から送られてくる遊技玉数=0になったときの加算玉数および減算玉数を含む動作応答のレスポンスの受信を待って、CU側において最終的な遊技玉数を算出してそれが0となることにより、遊技を禁止させるための禁止要求有の動作指示のコマンドをP台側へ送信し、それを受けて初めてP台側において打球発射停止制御を行なった場合には、レスポンスおよびコマンドの送受信の間に、パチンコ玉が弾発発射されてその間に新たな減算玉数が発生する可能性があり、P台側において、遊技玉数が既に「0」になっているにも拘らず新たな減算玉数が発生して結局遊技玉数がマイナスになってしまうという不都合が生じる。このような不都合を防止するため、遊技玉数が0になったときの打球発射停止制御のみ、P台側における遊技玉数に基づいて制御している。
このように、打球発射停止制御に代表されるような遊技制御は、P台自身が記憶している遊技玉数に基づいて行なうために、CUで管理記憶している遊技玉数に基づいてこのような遊技制御を行なう場合に比較して、遊技玉数の変動に即した遊技制御をリアルタイムで行なうことができる。
なお、ここでは、打球発射停止制御を払出制御基板17が行なう例を示しているが、主制御基板16(図4参照)が打球発射停止制御を行なうように構成してもよい。
この場合、たとえば、払出制御基板17は、遊技玉数0を判定した段階で遊技玉数が0であることを示す信号を主制御基板16へ送信する。主制御基板16は、この信号を受けて、打球発射モータ18の駆動を禁止する。
次に図27を参照して、カードの返却操作があったときの処理を説明する。当初遊技玉数=500の状態で、CUからP台への動作指示、それに応えてP台からCUへの動作応答が行なわれた段階で、返却ボタン322が押下操作された場合に、CUは、次の動作指示として、遊技を禁止させるための禁止要求有、クリア要求無、クリア表示中OFF、およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。P台では、そのコマンドに含まれる禁止要求有の指示に従って、打球発射モータ18の駆動を停止させて打球発射停止状態に制御する。その後、既に発射されている玉が遊技領域27内を流下してアウト玉にすべて流れるまでの時間すなわち浮遊玉処理待ち時間を考慮して、10秒のウエイトを設ける。この10秒のウエイト時間の間、P台とCUとの間でポーリングを継続する。ウエイト時間中の動作応答として、P台は、禁止拒否OFF、SQN=n+N、遊技玉数=500、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、遊技禁止、遊技完了OFF、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスをCUへ送信する。ウエイト時間中の動作指示として、CUは、禁止要求無、クリア要求無、クリア表示中OFF,SQN=n+N+1をP台へ送信する。
そして、10秒経過した後のレスポンスとして、P台は、SQN=n+N+2、遊技玉数=500、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、遊技禁止、遊技完了ON、特賞OFF、および確変OFFの動作応答をCUへ送信する。この「遊技完了ON」は、P台において遊技玉数の初期化を指示するための情報の受け付けが可能であることを示す初期化可能情報としての役割を有している。また、このときに送信される遊技玉数が、遊技終了時の最終の遊技玉数となる。なお、このシーケンス例は、浮遊玉によって加算玉数も減算玉数も共に変化しなかった場合を示している。仮に浮遊玉によって入賞が発生した場合、あるいはファール玉が発生した場合には、その入賞に応じた払出数、あるいはファール玉数が「加算玉数」としてCUへ送信されることになる。
動作応答のレスポンスを受けたCUは、遊技完了を検知し、SQN=n+N+3とクリア要求有のデータとをバックアップする。さらに、動作応答に含まれる、「加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、始動口(2)回数」に応じて、記憶している「遊技玉数、総加算玉数、総減算玉数、始動口(1)総入賞数、始動口(2)総入賞数」の各データを更新する。これによって、遊技終了時の遊技玉数がCU側で確定されることになる。このように、最終の遊技玉数をCU側で確定しているために、P台側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、P台のコストを極力抑えることができる。
そして、CUは、動作指示として、クリア要求有、クリア表示中ON,SQN=n+N+3を含むコマンドをP台へ送信する。その後、CUはクリア中である旨の表示(クリア表示中)を表示器312に表示させる(図74、図75参照)。この「クリア要求有」が、P台の遊技玉数の初期化を指示するデータである。
P台では、CUから送信されてきたコマンドに含まれているクリア表示中ONを含む表示器制御コマンドを払出制御基板17が表示器用演出制御基板53へ送信する。表示器用演出制御基板53は、それを受けて、表示器54にクリア中である表示画面(クリア表示中の画面)を表示させる。
なお、この例では、CUは、返却ボタン322の操作に基づいた「遊技終了を要求する信号」の入力を受けて、遊技終了時の遊技玉数を確定させている。しかしながら、「遊技終了を要求する信号」としては、返却ボタン322の操作に基づいた信号に限られない。
たとえば、CUに、遊技者の指紋を認証する指紋認証部を設ける。遊技機の開始時には、指紋認証部による認証を必須とし、遊技者が遊技開始時にCUに挿入した遊技カードにより特定される指紋情報と、指紋認証部により検出された指紋情報とが一致することを条件として遊技を許可する。さらに、遊技終了時にも指紋認証部による認証を必須とし、指紋認証部により検出された指紋情報が遊技開始時に検出された指紋情報と一致することを条件として遊技を終了させる。この場合には、「遊技終了を要求する信号」は、指紋認証部で検出される指紋情報となる。
その他、遊技機設置島全体を管理するサーバ等から遊技終了要求信号がCUに入力された場合には、返却ボタン322の操作の有無に関わらず、遊技を終了させてもよい。この場合、サーバから入力される遊技終了要求信号によって「遊技終了を要求する信号」が構成される。
図27の説明に戻る。クリア要求有、クリア表示中、SQN=n+N+3のコマンドを受信したP台は、記憶している各々のデータの値を0にクリア(初期化)する。ここでP台がクリアするデータは、図5に示した現在玉関連情報および前回玉関連情報である。その結果、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、始動口(1)入賞カウンタ、始動口(2)入賞カウンタ、および遊技玉数カウンタの値、さらには前回のそれらのカウンタの値として記憶している加算玉数、減算玉数、始動口1入賞数、始動口2入賞数のデータがクリア(初期化)される。
次に、P台は、動作応答として、クリア要求を拒否しない旨のクリア拒否OFF、SQN=0、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、遊技禁止、遊技完了ON、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスをCUへ送信する。そしてCUは、SQN=0、遊技玉=0、持玉=500をバックアップする。この持玉=500は、クリア要求直前に受信した遊技玉数である500を持玉に加算した値である。
その後、CUは、挿入されているカードに持玉=500を記録して排出して遊技者に返却する。そして、動作指示として、SQN=m+1、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、遊技禁止、遊技完了ON、特賞OFFのレスポンスをCUへ送信する。なお、カードの持点を直接カードに記録するのではなくて、上位サーバにて当該カードのカード番号に対応付けて持点を記憶するようにしてもよい。その場合には、CUが記憶している遊技玉数と挿入されている当該カードのカード番号とを上位サーバへ送信し、上位サーバにて受信したカード番号に対応付けて記憶している持点を検索し、その持点をCUが記憶している遊技玉数に対応する値に更新する。その後CUがカードを排出する。このように、カードの持点を直接カードに記録することと、上位サーバにてカード番号に対応付けて持点を記憶することの両者を総称して、カードに持点を「対応付ける」と表現する。
図28を参照して、ガラス扉6のロックを解除して開放するときの処理を説明する。まず、最初の動作指示としては、ガラス扉の開放要求のないガラス開要求無の指示を含むコマンドがCUからP台へ送信される。それを受けたP台は、動作応答として、遊技玉数=500を含む通常のレスポンスをCUへ返信する。この段階で、たとえばP台において遊技領域27に打込まれたパチンコ玉が遊技盤面において引っかかるなどのトラブルが発生し、遊技者が遊技場の係員を呼出した場合に、遊技場の係員は、所持しているリモコンを操作してガラス扉6のロックを解除して開放させるための赤外線信号をIR感光ユニット320に送信する。それを受けたIR感光ユニット320は、受信した赤外線信号に含まれるガラス扉開放指示信号を制御部323へ入力する。そのガラス扉開の指示入力を受けたCUは、動作指示として、遊技を停止させるための禁止要求有、ガラス開要求無、およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。つまり、ガラス扉6を実際に開放する前にまずP台において打球発射停止制御を行なわせるべく、禁止要求有、およびガラス開要求無の動作指示をP台へ送るのである。
P台は、それを受けて、打球発射モータ18の駆動を停止させて打球発射停止状態に制御する。次に、P台は、動作応答として、遊技禁止を拒否しない旨の禁止拒否OFFと、遊技禁止状態にした旨を示す遊技禁止のデータを含むレスポンスをCUへ返信する。
一方、CUでは、前述の禁止要求有を含む動作指示のコマンドをP台へ送信した後、P台において遊技領域27に発射された玉がすべてアウト玉に流れて回収されるまでの時間すなわち浮遊玉処理待ち時間を考慮して、10秒のウエイトを設け、この間、CUはP台に対して遊技禁止すなわち禁止要求有の指示を含むコマンドを送信してポーリングを継続する。
そして、10秒のウエイト時間が経過した段階で、動作指示として、ガラス扉6のロックを解除して開放させるためのガラス開要求有、SQN=n+Nの指示を含むコマンドをP台へ送信する。
それを受けたP台では、ガラス扉開放ソレノイド10を励磁してガラス扉6のロックを解除してガラス扉6を開放するとともに、ガラス扉開発生中のビットをONにし、以降、ガラス扉6が閉じるまで(ガラス扉閉鎖検出器12からの検出信号が入力されるまで)ONのまま維持する。そして、P台は、動作応答として、ガラス開拒否OFF、SQN=n+N+1、遊技禁止、およびガラス開発生中等の応答を含むレスポンスをCUへ返信する。
CUでは、ガラス開要求のコマンドに対して拒否されなければすなわちガラス開拒否ONの応答を含むレスポンスが返信されてこなければ、ガラス扉6は開放されたと判断する。そして、以降、動作指示として、ガラス開要求無を含むコマンドをP台へ送信する。
図29は、図28に示したガラス扉開放処理の変形例を示している。図28の処理に比べた相違点としては、CUにおいてガラス扉開放の指示入力が検出されたときに、遊技の禁止要求を指示する禁止要求有ばかりでなく、ガラス扉6のロックを解除して開放要求を指示するガラス開要求有のコマンドがP台に送信される点である。P台は、このコマンド受けて、打球発射モータ18の駆動を停止して打球発射停止状態に制御するとともに、遊技領域27に発射された玉がすべてアウト玉に流れて回収されるまでの時間すなわち浮遊玉処理待ち時間を考慮して、10秒のウエイトを設ける。この10秒のウエイト時間の間、CUとP台とは動作指示/動作応答の送受信を継続する。そして10秒のウエイト時間が経過した段階で、ガラス扉開放ソレノイド10を励磁してガラス扉6のロックを解除してガラス扉6を開放する。そして、ガラス扉開発生中のビットをONにし、以降、ガラス扉6が閉じるまで(ガラス扉閉鎖検出器12からの検出信号が入力されるまで)ONのまま維持する。
そしてP台は、動作応答として、ガラス扉の開放を拒否しないガラス開拒否OFFと、打球発射停止状態となっている旨を示す遊技禁止と、ガラス扉のロックが解除されて開放中である旨を示すガラス開発生中等のデータを含むレスポンスをCUへ送信する。
CUは、ガラス開拒否OFFの動作応答を受信することにより、ガラス扉6が開かれたと判断する。
このように、図29に示す変形例では、浮遊玉処理待ち時間を考慮した10秒のウエイト処理を、CU側ではなくP台側で実行している点が、特徴である。
次に、図30を参照して、セル(前枠)5のロックを解除して開放する処理を説明する。このセル(前枠)6の開放処理は、図28に示したガラス扉の6の開放処理と同様の処理がなされる。ここでは相違点を主に説明する。
遊技場の係員がリモコンを操作して前枠(セル)5のロックを解除して開放させるための操作を行なえば、そのリモコンからIR感光ユニット320に対してセル開放指令信号を含む赤外線が出力される。IR感光ユニット320は、それを受けて、セル開放指令信号を制御部323へ出力する。その結果、CUにおいて、セルを開放するためのセル開の指示入力が検出されたと判断される。そして、CUは、動作指示として、遊技を禁止させるための禁止要求有およびセル開要求無等のデータを含むコマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、打球発射モータの駆動を停止させて、打球発射停止状態に制御する。
CUでは、浮遊玉処理待ち時間を考慮した10秒のウエイトを設けて、その10秒のウエイト時間が終了した段階で、セルのロックを解除して開放する指示であるセル開要求有のデータを含むコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台では、前枠開放ソレノイド11を励磁して前枠5のロックを解除して前枠5を開放する。そして、セル開発生中のビットをONにし、以降、セルが閉じるまで(前枠閉鎖検出器13からの検出信号が入力されるまで)ONを維持する。
そして、P台は、動作応答として、セルの開放要求を拒否しないセル開拒否OFF、打球発射停止状態となっている旨を示す遊技禁止、セルの開成中であることを示すセル開発生中等のデータを含むレスポンスをCUへ送信する。
CUは、セル開要求に対して拒否されていなければ、すなわちセル開拒否OFFを含むレスポンスが返信されてくれば、セルは開かれたと判断する。
なお、この図30に示したセルを開放するときの処理においても、図29に示した変形例と同様に、浮遊玉処理待ち時間を考慮した10秒のウエイトを設ける機能をP台側に持たせ、セル開の指示入力が検出されたときにCUが禁止要求有とセル開要求有との指示を含むコマンドをP台に送信し、P台側でそれを受けて打球発射禁止制御を行なった後、10秒のウエイト期間CUとP台とで動作指示/動作応答の継続を行ない、10秒のウエイト時間が経過した段階で、前枠開放ソレノイド11を励磁制御して前枠5のロックを解除して開放し、その後、セル開拒否OFF、セル開発生中のデータを含むレスポンスをCUへ送信するようにしてもよい。
以上、図28〜図30を用いて説明したとおり、本実施の形態によれば、P台の前面部材の具体例となるガラス扉あるいはセルの閉塞状態について、遊技進行に影響を与えることなく解除可能となる。
次に図31を参照して、CUがカード保持中に電源起動されてそのときにP台が接続されていない異常が発生したときの処理を説明する。カードが挿入されてP台で遊技をしている最中にCUとP台との間の通信断が発生したために、CUの電源を再起動した段階で、CUから機器情報要求のコマンドがP台へ送信される。しかし、P台の未接続異常が発生しているために、P台からのレスポンスがCUに返信されてこない。すると図16で説明したように、CUは、機器情報要求のコマンドをP台に再送する。それにも拘らずP台からのレスポンスが返信されてこない場合には、2回目の機器情報要求をP台に再送する。その2回目の再送に対してもP台からレスポンスが返信されてこない場合には、この段階でCUは、通信異常と判断し、未接続によりエラーが発生した旨の表示を表示器312により行なわせる制御を実行する。
この状態で、遊技場の店員がそのCUに対してリモコン操作し、挿入されているカードを強制的に排出する赤外線信号をIR感光ユニット320へ出力すると、その強制排出信号が制御部323へ入力される。CUはそれを受けて、CUでバックアップしている「遊技玉数」を挿入されているカードの「持玉」に加算するとともに、CUの「遊技玉数」「接続時刻」を0クリアしたうえで、挿入されているカードを排出する指令をカードリーダライタ327へ出力する。それを受けたカードリーダライタ327は、取込んでいるカードを排出する。なお、カードの持点を直接カードに記録するのではなくて、上位サーバにて当該カードのカード番号に対応付けて持点を記憶するようにしてもよい。その場合には、CUが記憶している遊技玉数と挿入されている当該カードのカード番号とを上位サーバへ送信し、上位サーバにて受信したカード番号に対応付けて記憶している持点を検索し、その持点をCUが記憶している遊技玉数に対応する値に更新する。その後CUがカードを排出する。
その後、CUは、P台に対して機器情報要求のコマンドを送信して接続シーケンス(図19参照)の再開処理を行なう。CUは、カードが挿入された状態(待機中以外の状態)での接続シーケンスの再開であると判断し、図18の電源起動時の接続シーケンスではなく図19の再接続時の接続シーケンスを実行する。P台の未接続異常が発生してから接続シーケンス(図19参照)の再開処理が実行されて最初の動作応答をP台が送信するまでの間に、加算玉数(たとえばj)または減算玉数(たとえばr)が発生している場合の処理は、図19の再開処理で行なわれる。図19を参照して、CUは、リカバリ応答をP台から受信することにより、遊技玉数=0+j(加算玉数)+r(減算玉数)を算出して、その算出結果である遊技玉数=j+rをバックアップする。そして、図19で説明したように、SQN補正ON、遊技玉補正ON、およびSQNの値と遊技玉の値とを含む通信開始要求をP台に送信して、P台のSQNと遊技玉数とを補正させる。
次に図32を参照して、CUからの動作指示(要求動作無)がP台に未到達の場合の処理を説明する。
図25等で説明したように、P台は、CUからの動作指示のコマンドを受信したことにより、現在玉関連情報記憶領域に記憶されている現加算減算玉数および現始動口回数のデータを、前玉関連情報記憶領域に、前加算減算玉数および前始動口回数としてバックアップ記憶させ、現在玉関連情報記憶領域に記憶されている現加算減算玉数および現始動口回数のデータを0クリアするというバックアップクリア処理を行なうのであるが、図32の場合にはCUからの動作指示がP台に未到達である。ゆえに、P台では、前述のバックアップクリア処理が行なわれない。その結果、加算玉数および減算玉数さらには始動入賞が発生するたびに、それらデータを現在玉関連情報記憶領域に現在玉関連情報として累積加算記憶する。
まず、現時点の遊技玉数=520の状態で、CUが動作指示として要求無、SQN=nのコマンドをP台に送信する。しかし、そのコマンドがP台に到達しないために、P台からのレスポンスがCUに返信されない。その結果、図16に基づいて説明したように、CUは同じ動作指示のコマンドを再度P台へ送信する。この再度の送信もP台に到達しなかった場合に、P台からのレスポンスがCUに返信されないために、CUは同じ動作指示について2回目の再送信を行なう。この再送信が繰返されるときには、SQNの値がnで維持され、「1」の加算更新は行なわれない。
2回目の再送信でコマンドがP台に到達した場合に、その動作指示の到達までの間において、P台は、前述したように、加算減算玉数および始動口回数のデータを現在玉関連情報として累積記憶している。そして、その累積記憶されている加算玉数=6、減算玉数=36を用いて、現時点における遊技玉数=520+6−36=490を計算し、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=490、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=1の動作応答のレスポンスをCUへ送信する。
CUはそれを受けて、遊技玉数=520+6(加算玉数)−36(減算玉数)=490を算出し、その490に遊技玉数を修正して記憶する処理を行なう。
次に図33を参照して、P台からの動作応答(要求動作無に対する応答)がCUに未到達の場合の処理を説明する。この図33に示す場合には、CUからのコマンドがP台に入力されるために、前述したバックアップクリア処理が実行されるが、次回のCUからP台に送信されてくるコマンドのSQNの値(=n)が前回のSQNの値(=n)と同じであるために、P台は、CUへ送信した動作応答のレスポンスがCUに到達していないことによる再送であると判断し、前回玉関連情報である前加算減算玉数および前始動口回数のデータを0クリアすることなくそれらデータに対して現在玉関連情報としての現加算減算玉数および現始動口回数を累積加算する。
具体的には、現時点の遊技玉数=520として、まずCUが動作指示として要求無、SQN=nのコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台では、前述のバックアップクリア処理を行なって、現時点の遊技玉数=520−13+3=510を算出し、その遊技玉数=510をバックアップし、SQN=n+1をバックアップするとともに、現加算減算玉数および現始動口回数のデータを前加算減算玉数および前始動口回数にバックアップ記憶させ、動作応答のコマンドを作成して現在玉関連情報としての現加算減算玉数および現始動口回数のデータを0クリアする。また、現時点の遊技玉数510を動作応答のレスポンスのデータに含める。そして、P台は、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=510、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=0のレスポンスをCUへ送信する。
ところが、そのレスポンスがCUに到達しないために、CUでは、前回と同じ動作指示すなわち要求無、SQN=nのコマンドをP台へ送信する。
それを受けたP台では、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)であるために、送信した動作応答のレスポンスがCUに到達しなかったことによる再送であると判断し、前回玉関連情報としての前加算減算玉数および前始動口回数のデータをクリアすることなくそれらデータに対して現在玉関連情報としての現加算減算玉数および現始動口回数のデータを累積加算してバックアップする。その結果、前加算玉数=3+3=6、前減算玉数=13+8=21、前始動口(1)回数=1+0=1、前始動口(2)回数=0+1=1となる。これらデータからなる動作応答のレスポンスを作成した後、現加算減算玉数および現始動口回数のデータを0クリアする。そして、動作応答として、P台は、SQN=n+1、遊技玉数=505、加算玉数=6、減算玉数=21、始動口(1)回数=1、始動口(2)回数=1のレスポンスをCUへ送信する。しかし、このレスポンスもCUに到達しないために、CUでは、再度同じ動作指示(要求無、SQN=n)のコマンドをP台へ送信する。
それを受けたP台では、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)であることを判断して動作応答のレスポンスがCUに到達していないための再送信であることを検知する。その結果、P台では、前述と同様の、前回玉関連情報に対する累積加算記憶を行ない、動作応答のレスポンスを作成してCUへ返信する。具体的には、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=485、加算玉数=12、減算玉数=47、始動口(1)回数=2、始動口(2)回数=2のレスポンスをCUへ送信する。
この動作応答のレスポンスがCUに到達したために、CUでは、遊技玉数=520+12−47=485を算出し、その485に遊技玉のデータを修正して記憶する処理を行なう。
このように、先に送信した動作応答がCUに到達しなかったときには、P台は、未達の動作応答を再送した上で次の動作応答を送信するのではなく、未達であった情報を合算した後の情報を次の動作応答として送信する。その結果、遊技用装置では、遊技玉数および始動口入賞数に関する情報を確実かつ効率的に収集可能となる。なお、図33の例では、P台からの動作応答が1回未達の場合について説明したが、仮に動作応答が2回未達であった場合には、3回目に送信される動作応答には、2回目に送信された動作応答の情報を合算した合算値が含められることになる。
次に図34を参照して、CUからの動作指示(加算要求)がP台に未到達の場合の処理を説明する。現時点での遊技玉数=520とし、貯玉再プレイまたはプリペイド残高からの引落とし操作があった場合の加算要求玉数=125とし、まずCUが動作指示として、加算要求有、SQN=n、および加算要求玉数=125のデータを含むコマンドをP台へ送信する。しかしそのコマンドがP台に到達しないために、P台からのレスポンスがCUに返信されてこない。その結果、前述と同様に、CUは同じ動作指示のコマンドを再送信する。その再送信のコマンドもP台に到達しなかったためにそれに対応するP台からのレスポンスがCUに送信されてこない。よって、前述と同様にCUは同じ動作指示のコマンドについて2回目の再送信を行なう。この2回目の再送信コマンドがP台に到達する。CUからの動作指示のコマンドの未到達期間においては、P台では、前述のバックアップクリア処理を行なうことなく、現在玉関連情報としての現加算減算玉数および現始動口回数に加減算データおよび始動口回数データを累積加算して記憶する。
そして、P台は、現時点の遊技玉数=520+125(加算要求玉数)+6(現加算玉数)−36(現減算玉数)=615を算出し、現時点の遊技玉数データを615とし、動作応答のレスポンスを作成する。具体的には、P台は、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=615、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=1のレスポンスをCUへ送信する。
CUは、それを受けて、遊技玉数=520+125+6−36=615を算出し、その615に遊技玉数データを修正して記憶する。
次に図35を参照して、P台からの動作応答(加算要求に対する応答)が未到達の場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520で、貯玉再プレイまたはプリペイド残高から引落として遊技使用するための操作が行なわれて125玉数の加算要求が発生した場合を説明する。まずCUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n、および加算要求玉数=125のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台は、現在玉関連情報としての、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=0、ならびにSQN=n+1のデータを、前回玉関連情報記憶領域にバックアップ記憶させるとともに、遊技玉数=520+125+3−13=635を算出して遊技玉数=635を記憶する。
そして、P台は、動作応答のレスポンスを作成した後、現在玉関連情報記憶領域の記憶データを0クリアし、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=635、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=0のレスポンスをCUへ送信する。
しかし、そのレスポンスがCUに到達しなかったために、CUは、前回と同じ動作指示のコマンドをP台に再送信する。その再送信に際しては、SQNを「1」加算更新することなく前回と同じ値nのSQNをP台へ送信する。
P台では、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)であることを判断して動作応答のレスポンスがCUに到達していないための再送信であることを検知し、受信したコマンドに加算要求玉数=125が含まれているもののそのコマンドに基づいた遊技玉の加算更新を行なわない。つまり、加算要求に応じた加算更新は2重実行しない。
また、P台では、コマンドの再送検知を行なったために、図33の処理と同様に、前回玉関連情報記憶領域に既に記憶されている前回玉関連情報に対して現在玉関連情報記憶領域に記憶されているデータすなわち加算玉数=3、減算玉数=8、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=1を、累積加算して記憶する。そして、遊技玉数=635+3−8=630を算出し、遊技玉数を630に修正したうえで記憶する。
その後、P台は、動作応答のレスポンスを作成する。具体的には、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=630、加算玉数=6、減算玉数=21、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=1をレスポンスとしてCUへ送信する。
このレスポンスもCUに到達しなかったために、CUは同じ動作指示のコマンドについて2度目の再送信を行なう。
P台では、前述と同様に再送検知を行ない、加算要求玉数=125を受信しつつもそれに伴う加算更新は行なわず、加算要求に応じた加算更新の2重実行を行なわない。そして前述と同様に、前回玉関連情報記憶領域への累積記憶、遊技玉数の算出、レスポンスの生成、現在玉関連情報記憶領域の0クリアを行なった後、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=610、加算玉数=12、減算玉数=47、始動口(1)回数=2、および始動口(2)回数=2のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達したために、CUでは、遊技玉数=520+125+12−47=610を算出し、遊技玉数を610に修正して記憶する。
このように、P台では、CUから送信されてきた加算要求玉数データを含むコマンドを受信しても、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)である場合には、再送信であると判断し、追加の加算要求であると判断せず、遊技玉の加算更新を行なわず、加算要求に応じた加算更新の2重実行を行なわない。
次に図36を参照して、CUからの動作指示(減算要求)がP台に到達しなかった場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520で、ワゴンオーダー等の発生により300玉数の減算要求が発生した場合を説明する。まずCUは、動作指示として、減算要求有、SQN=n、および減算要求玉数=300のコマンドをP台へ送信する。ところがそのコマンドがP台に到達しなかったために、P台からのレスポンスがCUへ返信されない。よって、CUは再度同じ動作指示のコマンドをP台へ送信する。この再送信のコマンドもP台に到達しなかったためにP台からのレスポンスがCUへ返信されない。そこでCUは同じ動作指示のコマンドについて、2回目の再送信を行なう。この2回目の再送信のコマンドがP台に到達する。
P台では、CUからの動作指示のコマンドが未到達の期間中、図32の処理と同様に、加算減算玉数および始動入賞が発生するたびに現在玉関連情報記憶領域にそれらデータを累積記憶する。そして、2回目の動作指示のコマンドがP台に入力された段階で、遊技玉=520−300+6−36=190を算出して、その遊技玉=190を記憶する。そして、動作応答として、減算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=190、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=1のレスポンスをCUへ送信する。
CUではそれを受けて、遊技玉=520−300+6−36=190を算出し、その190に遊技玉を修正して記憶する。
このように、CUは、遊技玉からの減算を行なう際には、まず減算要求有および減算要求玉数のデータを含む動作指示のコマンドをP台へ送信し、それに対する動作応答としてのレスポンスがCUへ返信されてきたのを待って、減算要求分を遊技玉から減算する。遊技玉を加減算して現在の遊技玉を管理する主管理機能はCU側にあるものの、P台において遊技の進行に伴い刻々変化する遊技玉に対してCU側ではP台からの加減算玉数を含む動作応答が返信されてきて初めて遊技玉の加減算を行なって現在の遊技玉を算出することができるのであり、そのP台からの動作応答を待つ期間分、P台に比べてCUでの遊技玉の算出時期が遅れる。したがって、CU側での現時点の遊技玉データはP台に対して時間遅れのあるデータであり、仮にCU側での現時点の遊技玉が減算要求玉数分あるからといっても、P台側では実際には減算要求玉数分の遊技玉が残っていない恐れもある。ゆえに、本実施の形態においては、遊技玉の減算に際しては、CUはP台からの動作応答のレスポンスを待って、減算要求分の遊技玉の減算を行なうようにしているのである。
次に図37を参照して、P台からの動作応答(減算要求に対する応答)がCUに到達しなかった場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520、減算要求玉数=300として、まずCUは、動作指示として、減算要求有、SQN=n、および減算要求玉数=300のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台は、現在玉関連情報としての、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=0、ならびにSQN=n+1のデータを、前回玉関連情報記憶領域にバックアップ記憶させるとともに、遊技玉数=520ー300+3−13=210を算出して遊技玉数=210を記憶する。
そして、P台は、動作応答のレスポンスを作成した後、現在玉関連情報記憶領域の記憶データを0クリアし、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=210、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=0のレスポンスをCUへ送信する。
しかし、そのレスポンスがCUに到達しなかったために、CUは、前回と同じ動作指示のコマンドをP台に再送信する。その再送信に際しては、SQNを「1」加算更新することなく前回と同じ値nのSQNをP台へ送信する。
P台では、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)であることを判断して動作応答のレスポンスがCUに到達していないための再送信であることを検知し、受信したコマンドに減算要求玉数=300が含まれているもののそのコマンドに基づいた遊技玉の減算更新を行なわない。つまり、減算要求に応じた減算更新は2重実行しない。
また、P台では、コマンドの再送検知を行なったために、図33の処理と同様に、前回玉関連情報記憶領域に既に記憶されている前回玉関連情報に対して現在玉関連情報記憶領域に記憶されているデータすなわち加算玉数=3、減算玉数=8、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=1を、累積加算して記憶する。そして、遊技玉数=210+3−8=205を算出し、遊技玉数を205に修正したうえで記憶する。
その後、P台は、動作応答のレスポンスを作成する。具体的には、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=205、加算玉数=6、減算玉数=21、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=1をレスポンスとしてCUへ送信する。
このレスポンスもCUに到達しなかったために、CUは同じ動作指示のコマンドについて2度目の再送信を行なう。
P台では、前述と同様に再送検知を行ない、減算要求玉数=300を受信しつつもそれに伴う減算更新は行なわず、減算要求に応じた減算更新の2重実行を行なわない。そして前述と同様に、前回玉関連情報記憶領域への累積記憶、遊技玉数の算出、レスポンスの生成、現在玉関連情報記憶領域の0クリアを行なった後、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=205+6−26=185、加算玉数=12、減算玉数=47、始動口(1)回数=2、および始動口(2)回数=2のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達したために、CUでは、遊技玉数=520−300+12−47=185を算出し、遊技玉数を185に修正して記憶する。
このように、P台では、CUから送信されてきた加算要求玉数データを含むコマンドを受信しても、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)であった場合には、再送信であると判断し、追加の減算要求であると判断せず、遊技玉の減算更新を行なわず、減算要求に応じた減算更新の2重実行を行なわない。
次に図38を参照して、CUの加算要求に対してP台が加算拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520、CUに挿入されている遊技用記録媒体(カード)の残高=1000円とし、まずCUから動作指示として、要求無およびSQN=nのコマンドがP台へ送信される。P台は、遊技玉=520+3−23=500を算出してその遊技玉数、加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、始動口(2)回数およびSQN=n+1のデータを含む動作応答をCUへ返信する。CUはその動作応答に基づいて遊技玉を算出して遊技玉=500に修正する。
次に貸出しボタン321が押下操作され、CUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n+2、残高=500および加算要求玉数=125を含むコマンドをP台へ送信する。P台では、何らかの理由で、加算を拒否する加算拒否ONを含む動作応答のレスポンスをCUへ返信する。
CUは、加算拒否OFFを含む動作応答を受信したために、P台において遊技玉の加算ができず、P台とCUとの間に遊技玉の差異が生じたことを判別し、通信コネクションを切断するために、通信切断要求のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台は、通信切断応答のレスポンスをCUへ返信し、通信コネクションを切断するとともに、払出制御基板17から発射制御基板31へ発射を停止させるための発射制御信号を送信し、それを受けた発射制御基板31が発射モータ18の駆動を停止させて遊技を停止させる。
P台は、さらに、リカバリデータとして、SQN=n+3、前回玉数としての、前加算玉数=6、前減算玉数=36、前始動口(1)回数=2、前始動口(2)回数=2、現在玉数としての、現遊技玉数=460、現加算玉数=3、現減算玉数=13、現始動口(1)回数=1、現始動口(2)回数=1のデータを記憶する。
次に、CUとP台との間で、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答の送受信を行なう。機器情報要求のコマンド、機器情報応答のレスポンス、認証要求のコマンド、認証応答のレスポンス、リカバリ要求のコマンド、リカバリ応答のレスポンスの送受信が行なわれる。このリカバリ応答のレスポンスでは、P台側において記憶している前述したリカバリデータがCU側に送信される。
CUは、そのリカバリデータ(現加算玉数=3、現減算玉数=13)に従って、遊技玉数=595+3−13=583を算出してバックアップする。以降、図19に示した再接続時(接続シーケンス)の処理に移行し、CUは、通信開始要求において、遊技玉補正ON、遊技玉=583を含むコマンドをP台へ送信する。P台はこれを受けて、遊技玉=583に補正する。CUは、自ら通信切断要求を送信して通信を切断した後での接続シーケンスの再開であると判断し、図18の電源起動時の接続シーケンスではなく図19の再接続時の接続シーケンスを実行する。
この図38の処理においても、残高の消費は、P台からの動作応答のレスポンスを待つことなくCU側で確定するものであるために、P台からの動作応答として加算拒否ONを含むレスポンスが返信されてきたとしても、それ以前の段階で既に残高消費がCU側において確定している。
次に図39を参照して、CUの減算要求に対してP台が減算拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520として、動作指示のコマンドおよび動作応答のレスポンスをCUとP台との間で1往復送受信した段階で、加算玉数=3、減算玉数=13になっているために、遊技玉=520+3−13=510となる。
この段階でワゴンサービスのオーダー等が発生して500玉分の減算要求が生じた場合に、CUは、動作指示として、減算要求有、SQN=n+2、および減算要求玉数=500のコマンドをP台へ送信する。このコマンドを受けた段階では、P台において、加算玉数=6、減算玉数=36となっており、現時点における遊技玉数=510+6−36=480となっている。その結果、減算要求玉数(500)に対して現時点の遊技玉数(480)の方が少ないために、500の減算要求に応えることができない。よって、P台は、動作応答として、減算要求を拒否する旨を示す減算拒否ON、SQN=n+3、遊技玉数=480、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口(1)回数=2、および始動口(2)回数=2のレスポンスをCUへ送信する。
CUは、それを受けて、遊技玉=510+6−36=480を算出して遊技玉を480に修正する。そして、減算拒否の検知を行ない、減算キャンセルの処理を行なう。この減算キャンセルの処理は、たとえば、表示器312により、「遊技玉不足で減算できません」などのメッセージを表示する。
そして以降通常の動作指示および動作応答のポーリングを行なう。
次に図40を参照して、CUのクリア指示要求に対してP台がクリア拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520で返却ボタン322が押下操作されたときに、図27の処理と同様に、CUはP台に対して、動作指示として、遊技を禁止するための禁止要求有およびクリア要求無のデータを含むコマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、動作応答として、禁止拒否OFFおよび遊技禁止のデータを含むレスポンスをCUへ返信する。そして、図27の処理と同様に、P台において、10秒ウエイトを設けてこの10秒ウエイトの間、P台とCUとの間でポーリングを継続する。
その後CUは、クリア要求有およびSQN=n+N+3の動作指示のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台は、何らかの理由でクリアできない旨を示すクリア拒否ON、SQN=n+N+4、遊技玉数=480、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口(1)回数=1、始動口(2)回数=2の動作応答のレスポンスをCUへ送信する。この段階で遊技玉=480となっている。そしてCUはクリア拒否を検知し、動作指示として要求無およびSQN=n+N+4のコマンドをP台へ送信し、クリアキャンセルの処理を行なう。このクリアキャンセルの処理は、たとえば「返却操作されましたがクリアできずキャンセルします」などのメッセージを表示器312に表示する等の処理である。以降CUとP台との間で動作指示および動作応答の通常のポーリングを行なう。
図41を参照して、CUの遊技許可要求に対してP台が許可拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520とし、何らかの遊技禁止要因が発生したトラブル状態において、P台の遊技が禁止されている状態で動作指示のコマンドおよび動作応答のレスポンスがCUとP台との間で送受信され、図41の「遊技禁止要因解消」の段階で遊技禁止要因が解消されたとする。
そのときに、CUは、動作指示として、遊技許可要求有およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。しかし、P台は、何らかの理由で、打球発射できない状態すなわち遊技許可要求を拒否する遊技拒否ONを含む動作応答のコマンドをCUへ返信する。
CUは、それを受けて、遊技許可されるまで、動作指示として遊技許可要求有を含むコマンドをP台へ繰返し送信する。
次に図42を参照して、CUの遊技禁止要求に対してP台が禁止拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520とし、CUとP台との間で通常の動作指示のコマンドおよび通常の動作応答のレスポンスの送受信が行なわれ、図42の「遊技禁止要因発生」の段階で、たとえば返却ボタン322が操作される等の遊技禁止要因が発生したとする。この段階でCUは、動作指示として、遊技禁止要求有およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。P台では、何らかの理由で遊技禁止要求を拒否する禁止拒否ONを含む動作応答のレスポンスをCUへ返信する。CUは、それを受けて遊技禁止拒否を検知し、遊技禁止されるまで、動作指示として、遊技禁止要求有を含むコマンドをP台へ送信する。
次に図43を参照して、CUのガラス開要求に対してP台がガラス開拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520としてガラス扉6の開放指示の入力が検知された場合に、図43では図示されていないが、図28の処理と同様に、CUはまず動作指示として、禁止要求有およびガラス開要求無のコマンドをP台へ送信する。P台は、それを受けて、打球発射モータ18の駆動を停止する制御を行なうとともに、動作応答として、禁止拒否OFFおよび遊技禁止を含むレスポンスをCUへ送信する。CUは、浮遊玉処理待ち時間を考慮した10秒のウエイトを設け、この10秒間、CUはP台に対して動作指示(遊技禁止)でポーリングを継続する。そしてCUは、10秒のウエイトが終了した段階で、ガラス開要求有およびSQN=n+2の動作指示のコマンドをP台へ送信する。P台は、それを受けて、何らかの理由でガラス扉6のロックを解除して開放することを拒否するガラス開拒否ONを含む動作応答のレスポンスをCUへ送信する。
CUはそれを受けてガラス開拒否を検知し、動作指示として要求無を含むコマンドをP台へ送信するとともに、ガラス開キャンセルの処理を行なった後以降通常のポーリングを実行する。このガラス開キャンセルの処理は、たとえば、「ガラス扉の開放ができません」などのメッセージを表示器312により表示させる等の処理である。
次に図44を参照して、CUのセル開要求に対してP台がセル開拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520としてセルの開放指示の入力が検知された場合に、図44では図示されていないが、図30の処理と同様に、CUはまず動作指示として、禁止要求有およびセル開要求無のコマンドをP台へ送信する。P台は、それを受けて、打球発射モータ18の駆動を停止する制御を行なうとともに、動作応答として、禁止拒否OFFおよび遊技禁止を含むレスポンスをCUへ送信する。CUは、浮遊玉処理待ち時間を考慮した10秒のウエイトを設け、この10秒間、CUはP台に対して動作指示(遊技禁止)でポーリングを継続する。そしてCUは、10秒のウエイトが終了した段階で、セル開要求有およびSQN=n+2の動作指示のコマンドをP台へ送信する。P台は、それを受けて、何らかの理由でセルのロックを解除して開放することを拒否するセル開拒否ONを含む動作応答のレスポンスをCUへ送信する。
CUはそれを受けてセル開拒否を検知し、動作指示として要求無を含むコマンドをP台へ送信するとともに、セル開キャンセルの処理を行なった後以降通常のポーリングを実行する。このセル開キャンセルの処理は、たとえば、「セルの開放ができません」などのメッセージを表示器312により表示させる等の処理である。
次に図45を参照して、加減算データに関する動作応答到達後のCU側での電源断発生時のリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520でSQN=nの状態で動作指示のコマンドをP台に送信し、P台が、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=500、加算玉数=3、減算玉数=23の加減算データを含むレスポンスをCUへ送信する。そのレスポンスがCUに到達したことによって、SQN=n+1、遊技玉数=500に修正した後、CUで電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがP台へ送信されなくなる。P台では、図17で説明したように、4秒後以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移するとともに、打球発射モータ18の駆動を停止してプレイ停止状態にする。前回の加減算データを含む動作応答のレスポンスをP台が送信した後における加減算データおよび始動口回数の累積記憶が現在玉関連情報記憶領域でなされ、それに伴って遊技玉=500+6−36=470が算出されてその遊技玉=470が記憶される。
次にCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図19の処理と同様に、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+1、前回玉数としての、前加算玉数=3、前減算玉数=23、前始動口(1)回数=1、前始動口(2)回数=1、現在玉数としての、現遊技玉数=470、現加算玉数=6、現減算玉=36、現始動口(1)回数=2、現始動口(2)回数=2を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じでありかつ双方のSQNが一致していると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=500(CUの遊技玉数)+6(現加算玉数)−36(現減算玉数)=470、加算玉数累計=6、減算玉数累計=36、始動口(1)累計=2、始動口(2)累計=2に修正する。
次に図46を参照して、動作指示到達前のCU側における電源断発生時のリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520として、動作指示のコマンドを受けたP台が、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=500、加算玉数=3、減算玉数=23、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=1のレスポンスをCUへ送信し、CUがそれに伴ってSQN=n+2、遊技玉=500に修正した後、CUは、動作指示として、要求無およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。そのコマンドがP台に到達せず、その直後にCUにおいて電源断が発生した場合に、図17の処理と同様に、P台は、最後のレスポンスを送信した後4秒間以上コマンドが受信できなかった場合に、通信断と判断して未接続状態へ遷移するとともに、打球発射モータ18の駆動を停止してプレイ停止状態にする。
次にCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図19の処理と同様に、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+1、前回玉数としての、前加算玉数=3、前減算玉数=23、前始動口(1)回数=1、前始動口(2)回数=1、現在玉数としての、現遊技玉数=500+6−36=470、現加算玉数=6、現減算玉=36、現始動口(1)回数=2、現始動口(2)回数=2を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり動作指示送信中でなく、かつP台側のSQNよりもCU側のSQNの方が1つ進んでいるため、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=500(CUの遊技玉数)+6(現加算玉数)−36(現減算玉数)=470、加算玉数累計=6、減算玉数累計=36、始動口(1)累計=2、始動口(2)累計=2に修正する。
次に図47を参照して、加減算データに関する動作応答到達前にCU側で電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520として、通常の動作指示および通常の動作応答をCUとP台との間でい往復送受信した後、要求無およびSQN=n+2の動作指示のコマンドがP台に送信された後、P台が動作応答として、SQN=n+3、遊技玉数=470、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口(1)回数=2、始動口(2)回数=2のレスポンスをCUに送信した。しかし、そのレスポンスがCUに到達せず、そのレスポンスに従った動作応答処理をCUが実行する前にCUで電源断が発生した場合に、P台は、最後のレスポンス送信後4秒経過した時点でコマンドが送信されてこなければ切断を検知して打球発射モータ18の駆動を停止してプレイ停止状態とする。
次にCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図19の処理と同様に、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+3、前回玉数としての、前加算玉数=6、前減算玉数=36、前始動口(1)回数=2、前始動口(2)回数=2、現在玉数としての、現遊技玉数=470−3=467、現加算玉数=0、現減算玉=3、現始動口(1)回数=0、現始動口(2)回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じでありかつP台のSQNが1進んでいるため、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=500(CUの遊技玉数)+6(現加算玉数)+0(現加算玉数)−36(現減算玉数)−3(現減算玉数)=467、加算玉数累計=6(現加算玉数)+0(現加算玉数)、減算玉数累計=36(現減算玉数)+3(現減算玉数)、始動口(1)累計=2(前始動口(1)回数)+0(現始動口(1)回数)、始動口(2)累計=2(前始動口(2)回数)+0(現始動口(2)回数)に修正する。
次に図48を参照して、加算要求到達前の段階でCU側において電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520でプリペイド残高が1000円として、通常の動作指示と通常の動作応答とをCUとP台との間で送受信し、その間に生じた加算玉数および減算玉数に基づいて遊技玉=500となった段階で、貸出しボタン321が押下操作された。すると、CUは、SQN=n+2、加算要求玉数=125とし、残高=1000円−500円=500円を算出して残高を500円に更新して残高の消費をこの段階で確定する。そしてCUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n+2、残高=500および加算要求玉数=125を含むコマンドをP台へ送信する。このコマンドがP台へ到達しなかった場合に、P台は、最後のレスポンスを送信してからコマンドを受信しない状態が4秒継続した段階で、切断を検知して打球発射モータ18の駆動を停止してプレイ停止状態にする。
一方、CUでは、図16に基づいて説明したように、コマンドの未到達に伴ってP台からのレスポンスがない場合に、同じコマンドを繰返し送信し、2回目の再送を行なった後においてもレスポンスが返信されてこないときに、通信異常(通信断)を検知し、それから5秒後に再接続シーケンスを開始する。
再接続シーケンスを開始した後には、図19の処理と同様に、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+1、前回玉数としての、前加算玉数=3、前減算玉数=23、前始動口(1)回数=1、前始動口(2)回数=1、現在玉数としての、現遊技玉数=470、現加算玉数=6、現減算玉=36、現始動口(1)回数=2、現始動口(2)回数=2を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり、かつP台側のSQNよりもCU側のSQNより1つ進んでいるため、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=625(CUの遊技玉数)+6(現加算玉数)−36(現減算玉数)=595、加算玉数累計=6、減算玉数累計=36、始動口(1)累計=2、始動口(2)累計=2に修正する。
次に図49を参照して、加算要求に対する動作応答到達前の段階でCU側において電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520、プリペイド残高=1000円とし、通常の動作指示および通常の動作応答がCUとP台との間で送受信され、その間に生じた加算減算玉数に基づいて遊技玉=500となった後に、貸出しボタン321が押下操作された。するとCUでは、SQN=n+2、加算要求玉数=125にするとともに、残高=1000円−500円=500円を算出し、残高を500円にしてこの段階で残高の消費を確定させる。そして、CUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n+2、残高=500、および加算要求玉数=125のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台は、動作応答として、SQN=n+3、遊技玉数=595、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口(1)回数=2、および始動口(2)回数=2のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達せず、CUにおいてこのレスポンスに応じた動作応答処理を行なう前に電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがP台へ送信されなくなる。P台では、図17で説明したように、4秒後以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移するとともに、打球発射モータ18の駆動を停止してプレイ停止状態にする。前回の加減算データを含む動作応答のレスポンスをP台が送信した後における加減算データおよび始動口回数の累積記憶が現在玉関連情報記憶領域でなされ、それに伴って遊技玉=595−3=592が算出されてその遊技玉=592が記憶される。
次にCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図19の処理と同様に、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+3、前回玉数としての、前加算玉数=6、前減算玉数=36、前始動口(1)回数=2、前始動口(2)回数=2、現在玉数としての、現遊技玉数=592、現加算玉数=0、現減算玉=3、現始動口(1)回数=0、現始動口(2)回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり動作指示送信中で、P台のSQNが1進んでいると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=625(CUの遊技玉数)+6(前加算玉数)+0(現加算玉数)−36(前減算玉数)−3(現減算玉数)=592、加算玉数累計=6(前加算玉数)+0(現加算玉数)、減算玉数累計=36(前減算玉数)+3(現減算玉数)、始動口(1)累計=2(前始動口(1)回数)+0(現始動口(1)回数)、始動口(2)累計=2(前始動口(2)回数)+0(現始動口(2)回数)に修正する。
次に図50を参照して、減算要求到達前の段階でCU側において電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520として、CUとP台との間で通常の動作指示および通常の動作応答の送受信が行なわれ、その間における加減算玉数に応じて遊技玉数=500になった段階で、ワゴンサービスの要求等によって300玉分の減算要求が発生した場合に、CUでは、SQN=n+2、減算要求玉数=300として、動作指示として、減算要求有、SQN=n+2、および減算要求玉数=300のコマンドをP台へ送信する。
このコマンドがP台に到達しなかった場合に、P台は、最後のレスポンスを送信してからコマンドを受信しない状態が4秒継続した段階で、切断を検知して打球発射モータ18の駆動を停止してプレイ停止状態にする。
一方、CUでは、図16に基づいて説明したように、コマンドの未到達に伴ってP台からのレスポンスがない場合に、同じコマンドを繰返し送信し、2回目の再送を行なった後においてもレスポンスが返信されてこないときに、通信異常(通信断)を検知し、それから5秒後に再接続シーケンスを開始する。
再接続シーケンスを開始した後には、図19の処理と同様に、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+1、前回玉数としての、前加算玉数=3、前減算玉数=23、前始動口(1)回数=1、前始動口(2)回数=1、現在玉数としての、現遊技玉数=470、現加算玉数=6、現減算玉=36、現始動口(1)回数=2、現始動口(2)回数=2を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり、かつCU側のSQNが1進んでいるため、減算要求がP台において実行されていないと判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=500(CUの遊技玉数)+6(現加算玉数)−36(現減算玉数)=470、加算玉数累計=6、減算玉数累計=36、始動口(1)累計=2、始動口(2)累計=2に修正する。
このように、CUは、SQNの値に基づいてP台において減算要求が実行されていないと判断したことにより、リカバリ処理に伴うバックアップ値の修正において、300玉数分の減算要求が発生しておりながらも遊技玉数から減算要求玉数300の減算を行なわない。
次に図51を参照して、減算要求に対する動作応答の到達前の段階においてCU側で電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520とし、CUとP台との間で通常の動作指示および通常の動作応答の送受信がなされ、その間に発生した加算減算玉数に応じて遊技玉数=500となった段階で、300玉数分のワゴンサービスの要求が発生した場合に、CUは、SQN=n+2、減算要求玉数=300とし、動作指示として、減算要求有、SQN=n+2、および減算要求玉数=300のコマンドをP台へ送信する。
P台は、それを受けて、SQN=n+3、遊技玉数=170、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口(1)回数=2、および始動口(2)回数=2のレスポンスをCUへ送信する。そのレスポンスがCUに到達せず、CUにおいてそのレスポンスに応じた動作応答の処理が実行される前に電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがP台へ送信されなくなる。P台では、図17で説明したように、4秒後以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移するとともに、打球発射モータ18の駆動を停止してプレイ停止状態にする。前回の加減算データを含む動作応答のレスポンスをP台が送信した後における加減算データおよび始動口回数の累積記憶が現在玉関連情報記憶領域でなされ、それに伴って遊技玉=170−3=167が算出されてその遊技玉=167とSQN=n+3とが記憶される。
次にCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図19と同様に接続シーケンスを再開させ、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+3、前回玉数としての、前加算玉数=6、前減算玉数=36、前始動口(1)回数=2、前始動口(2)回数=2、現在玉数としての、現遊技玉数=167、現加算玉数=0、現減算玉=3、現始動口(1)回数=0、現始動口(2)回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり動作指示送信中で、かつP台のSQNが1進んでいるために、P台が減算指示を受信していると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=500(CUの遊技玉数)+6(前加算玉数)+0(現加算玉数)−36(前減算玉数)−3(現減算玉数)=467、加算玉数累計=6(前加算玉数)+0(現加算玉数)、減算玉数累計=36(前減算玉数)+3(現減算玉数)、始動口(1)累計=2(前始動口(1)回数)+0(現始動口(1)回数)、始動口(2)累計=2(前始動口(2)回数)+0(現始動口(2)回数)に修正する。
CUは、電源起動時に機器情報要求を送信して接続シーケンスを再開させるのであるが、CUがバックアップしているSQNとP台から送信されてきたSQNとが整合しないと判断して、図18の電源起動時の接続シーケンスではなく図19の再接続時の接続シーケンスを実行する。その結果、CUは、リカバリ後の動作指示で、P台側に減算キャンセル分の遊技玉を強制加算させるとともにSQNを補正させるべく、遊技玉補正ON、遊技玉=467、SQN補正ON,SQN=n+2を含む通信開始要求をP台へ送信する(図19参照)。P台は、それを受けて、遊技玉=467、SQN=n+3に修正して記憶する。
このように、P台が減算指示を受信していると判断した場合においても、減算キャンセルの処理を行なう理由は、減算指示を受信したP台側において必ずその減算指示に従った減算処理を行なっているとは限らず、P台側で減算の拒否が行なわれた可能性もある。このようなP台側での減算の拒否が行なわれた場合には、CU側において減算を確定してしまうと遊技玉の残数がマイナス値となるという不都合が生じる。このような理由により、減算キャンセルを行なう。その結果、このようなCU側電源断発生時において、P台側では持点残数が不足するために減算指示を拒否したはずであるにもかかわらず、減算が行なわれたこととなって遊技機側の遊技玉の残数がマイナス値になってしまう不都合を防止できる。
次に図52を参照して、クリア要求到達前の段階でCU側において電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。挿入されている記録媒体(カード)を返却するための返却ボタン322が押下操作された段階で遊技玉数=500である。図52では、図27の処理と同様に、CUはP台に対して、動作指示として、遊技を禁止するための禁止要求有およびクリア要求無のデータを含むコマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、動作応答として、禁止拒否OFFおよび遊技禁止のデータを含むレスポンスをCUへ返信する。そして図27の処理と同様に、P台において、10秒ウエイトを設けてこの10秒ウエイトの間、P台とCUとの間でポーリングを継続する。
そして、CUが、SQN=n+N+3にし、動作指示として、クリア要求有、クリア表示中、およびSQN=n+N+3を含むコマンドをP台へ送信したが、そのコマンドがP台に到達しなかった場合に、P台は、最後のレスポンスを送信してからコマンドを受信しない状態が4秒継続した段階で、切断を検知して打球発射モータ18の駆動を停止してプレイ停止状態にする。
一方、CUでは、図16に基づいて説明したように、コマンドの未到達に伴ってP台からのレスポンスがない場合に、同じコマンドを繰返し送信し、2回目の再送を行なった後においてもレスポンスが返信されてこないときに、通信異常(通信断)を検知し、それから5秒後に再接続シーケンスを開始する。
再接続シーケンスを開始した後には、図19と同様に接続シーケンスを再開させ、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+N+2、前回玉数としての、前加算玉数=0、前減算玉数=0、前始動口(1)回数=0、前始動口(2)回数=0、現在玉数としての、現遊技玉数=500、現加算玉数=0、現減算玉=0、現始動口(1)回数=0、現始動口(2)回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり、かつCU側のSQNが1進んでいるため、クリア要求は到達していないと判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=500(現遊技玉数)+0(現加算玉数)−0(現減算玉数)=500、加算玉数累計=0、減算玉数累計=0、始動口(1)累計=0、始動口(2)累計=0に修正する。
次に図53を参照して、クリア要求に対する動作応答の到達前の段階でCU側において電源断が発生した場合のリカバリ処理を説明する。挿入されている記録媒体(カード)を返却するための返却ボタン322が押下操作された段階で遊技玉数=500である。図53では、図27の処理と同様に、CUはP台に対して、動作指示として、遊技を禁止するための禁止要求有およびクリア要求無のデータを含むコマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、動作応答として、禁止拒否OFFおよび遊技禁止のデータを含むレスポンスをCUへ返信する。そして図27の処理と同様に、P台において、10秒ウエイトを設けてこの10秒ウエイトの間、P台とCUとの間でポーリングを継続する。
そして、CUが、SQN=n+N+3にし、動作指示として、クリア要求有、クリア表示中ON、およびSQN=n+N+3を含むコマンドをP台へ送信する。
そして、P台は、この動作指示を受けて、クリア要求に従って遊技玉を0クリアして遊技玉=0にするとともに、SQNも0クリアしてSQN=0にした上で、動作応答として、SQN=0、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、および始動口(2)回数=0のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達せず、CUにおいて、そのレスポンスに応じた動作応答処理を行なう前の段階で電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがP台へ送信されなくなる。P台では、図17で説明したように、4秒後以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移する。
次にCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図19の処理と同様に接続シーケンスを再開させ、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=0、前回玉数としての、前加算玉数=0、前減算玉数=0、前始動口(1)回数=0、前始動口(2)回数=0、現在玉数としての、現遊技玉数=0、現加算玉数=0、現減算玉=0、現始動口(1)回数=0、現始動口(2)回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、P台側のSQNが0のため、P台はクリアされていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=500(CUのバックアップ値)+0(現加算玉数)−0(現減算玉数)=500、加算玉数累計=0(現加算玉数)、減算玉数累計=0(現減算玉数)、始動口(1)累計=0(現始動口(1)回数)、始動口(2)累計=0(現始動口(2)回数)に修正する。
図54は、図21に示したカードの挿入時における制御動作に対応してCU側とP台側とでの表示画面の遷移を示す図である。図54を参照して、まずカードが挿入されていない状態では、待機中、動作要求なしの動作指示のコマンドがCUからP台へ送信され、動作応答として待機中、遊技玉=0のレスポンスがP台からCUへ返信される。このようなコマンドおよびレスポンスの送受信中においては、図54左上の[通常画面(カード未挿入)]に示すように、CUの表示器312に、「カード種別」のタイトルの欄に「なし」、「遊技玉」のタイトルの欄に「0発」が表示される。またP台の表示器54には、図54右上の[通常画面(カード未挿入)]に示すように、「遊技玉」のタイトルの欄に「0玉」、カード残高」のタイトルの欄に「0円」が表示される。なお、表示器312および表示器43には、現時点におけるP台の遊技状態を示す各種データが表示される。たとえば、図54では、スタート回数、大当り回数、確変回数、最高連チャンの回数が表示されるとともに、特賞間スタート回数(或る回の大当りと次の回の大当りとの間での有効始動入賞回数)が棒グラフとして表示される。さらに、CU側の表示器312には、貸玉金額設定の金額表示部、カード残高の金額表示部、再プレイ玉数の表示部、貯玉の玉数の表示部、貸玉のレートの表示部が設けられている。
さらにCU側の表示器312は、前述したようにタッチパネルで構成されており、各表示画面の左上に、「台情報」「設定変更」「注文メニュー」の表示項目が表示されており、そのいずれかを選択してタッチ操作することにより、そのタッチ操作された表示画面に切換わる。図54では、「台情報」が選択された状態の画面が表示されている。
またCU側の表示器312には、各表示画面の下方部分に、「返却」「貸出」「再プレイ」「呼出」の選択操作表示部が設けられており、遊技者がこれら表示部のいずれかを選択してタッチ操作することにより、CUに指令を入力することができる。たとえば「返却」をタッチすれば、挿入されているカードが返却され、「貸出」をタッチすれば、挿入されたカードに記録されているプリペイド残高からの遊技玉の貸出が行なわれる。また「再プレイ」をタッチすれば、挿入されているカード(会員カード)の持玉あるいは貯玉を用いた再プレイを行なうことができる。「呼出」をタッチすれば、遊技場の係員を呼出すための報知がなされる。
カードが挿入された時点でCUは動作指示としてカード挿入処理中、動作要求なしのコマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、CU側でカード挿入処理が開始されたことを検知する。この動作指示のコマンドの送受信以降、上位サーバ(たとえばホール用管理コンピュータ1)への問合せ中の状態となる。この問合せ中の状態では、CU側の表示器312では、上から2番目の[カード残高問合せ中画面]に示されているように「問合せ中」の表示が行なわれ、またP台側の表示器54では、上から2番目の[通常画面(カード残高問合せ中)]に示されているように画面左下隅に、サーバからICへの矢印表示がなされて挿入されているカードをサーバに問合せている絵が表示される。なお表示画面中の「IC」は、カード(ICカード)を示している。
前述の動作指示を受信したP台では、動作応答として待機中、遊技玉=0のレスポンスをCUへ返信する。
CUでは、サーバへ問合せることによって挿入されているカードの照合がなされてその挿入されているカードの持玉(=5000)と残高(=7000)とが確定すれば、動作指示として、カード保持中、加算要求玉数=5000、カード残高=7000のコマンドをP台へ送信する。このコマンドの送信以降CUは加算表示中となる。このコマンドを受信したP台では、CU側でカード残高および持玉が確定したことを検知し、それ以降加算表示中となる。
加算表示中においては、CUの表示器312では、上から3番目の[玉貸し中画面]に示されているように持玉の表示欄に「5000玉」が表示されて遊技機に向かって矢印表示がなされ、持玉5000玉を遊技機へ送信している最中であることが遊技者に表示される。一方、P台においては、表示器54により、上から3番目の[通常画面(玉貸し中)]に示されているように、ICから遊技玉表示部およびカード残高表示部に向かって矢印表示され、これにより玉貸しに伴う加算中である表示(加算表示中)がなされる。そして、遊技玉表示部に「5000玉」、カード残高表示部に「7000円」が表示される。
次に、P台からCUへ、動作応答として遊技玉=5000を含むレスポンスが送信される。CUでは、加算表示中を示す玉の移動表示を開始してから2〜3秒経過した段階で、加算表示中を終了させ、表示器312に挿入されているカード種別を示す「会員」、遊技玉として「5000発」を表示する状態に切換わる。一方、P台では、加算表示中としての玉の移動表示を開始してから2〜3秒経過後に加算表示中を終了させ、表示器54による玉の移動表示を終了させる。
このように、問合せ中や加算表示中などの動作処理の開始の表示は、CUとP台とでタイミングを合せて開始させる一方、それら動作処理の表示の終了は、CUからP台へなんら終了指令等を送信せず、P台側において独自のタイミングで終了させることができ、CU側での終了タイミングに拘束されることがない。その結果、P台側独自の個性的な表示を行なうことができる。
図55は、遊技中に遊技者が遊技玉を他人に分割譲渡して持玉共有を行なう場合の制御処理を示すフローチャートである。この図55および後述する図56、図57に示すフローチャートでは、遊技者が遊技を継続しつつ遊技玉を他人に分割譲渡して持玉共有を行なうことができる制御を示している。
図55を参照して、まず持玉=5000の会員カードとしてのカードAがCUに挿入される。この会員カードがCUに挿入された場合には、その会員カードの遊技用価値(持玉、貯玉およびプリペイド残高)がすべて0になったとしても遊技終了時にその会員カードを遊技者に返却しなければならない。
カードAが挿入された後、CUは、そのカードAの持玉である「5000」をP台側において加算させるための加算要求玉数=5000を含むコマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、遊技玉=5000に更新した上で、動作応答として遊技玉=5000を含むレスポンスをCUへ送信する。その後P台において遊技が開始され、遊技の実行に伴って遊技玉が減少して4000となった段階で、1000玉分の遊技玉を他人に譲渡して持玉共有を行なう持玉共有(1000玉)の指定操作が行なわれた場合に、それ以降CUとP台とにおいて持玉分割中の状態となる。
他人に分割譲渡(持玉共有)する持玉が記録されたカードBはCU内のカードストック部にストックされているストックカードをカードリーダライタ327に取出して補填してそのカードBに持玉を書込んでCUから排出するのであるが、そのカードBを排出するにはまず先に既にカードリーダライタ327に挿入されているカードAを排出する必要がある。その際、カードA(遊技者所有の会員カード)に現時点におけるすべての遊技玉(=4000)を書込んで排出した場合には、遊技玉=0となってそれ以降遊技を続行することができなくなる。
そこで、遊技をしながら持点分割(持玉共有)を行なうことを可能にするために、カードAを「持点=0」の状態でCUから排出し、持点に相当する遊技玉をCUに担保情報として残しておくように制御する。なお、カードの持点を直接カードに記録するのではなくて、上位サーバにて当該カードのカード番号に対応付けて持点を記憶するようにしてもよい。その場合には、挿入されているカードAのカード番号と遊技玉数=0とを上位サーバへ送信し、上位サーバにて受信したカード番号に対応付けて記憶している持点を検索し、その持点を0に更新する。その後CUがカードAを排出する。
カードA(持点=0)がCUのカードリーダライタ327から排出された後、CU内のストックカードB(持点=0)をカードリーダライタ327に取出して補填する。その時点で、P台において遊技の続行に伴って遊技玉が減算し、遊技玉=3800の状態となっている。そして、カードBに分割譲渡(持玉共有)する持玉である1000を書込むために、減算要求玉数=1000の動作要求(動作指示)を含むコマンドがCUからP台へ送信される。P台では、それを受けて、現時点の遊技玉数3800から1000を減算して遊技玉数=2800にし、その遊技玉数=2800を含む動作応答をCUへ送信する。CUは、それを受けて遊技玉=2800のデータをバックアップ記憶する。
次に、CUは、カードリーダライタ327によりカードBに「持玉=1000」を書込み、そのカードBを返却(排出)する。この排出されたカードBを遊技者が他人に手渡すことによりその他人に遊技玉を分割譲渡(持玉共有)することができる。なお、カードの持点を直接カードに記録するのではなくて、上位サーバにて当該カードのカード番号に対応付けて持点を記憶する場合には、カードBのカード番号と分割譲渡(持玉共有)する持点である1000とを上位サーバへ送信し、上位サーバにて受信したカード番号に対応付けて持点=1000を記憶するとともに、当該カードが分割譲渡(持点共有)されたカードであり1000点が持玉共有により生じた持点であることを履歴として記憶しておく。その後CUがカードBを排出する。
CUは、カードBを排出した後、先に排出した遊技者の会員カードであるカードAの再挿入待ちの状態となり、カードAの挿入を促す表示を表示器312により行なう(図63参照)。そして、それを見た遊技者がカードAをCUへ挿入する。その時点で遊技玉=2750となっている。カードAがCUへ挿入されれば、CUは、その挿入されたカードAと持点共有処理に伴って一旦排出されたカードAとが同じものであるか否か(たとえば双方のカード番号が一致するか否か)を判別し、一致しない場合はそのカードAを排出する一方、一致する場合は持玉分割(玉共有)の処理が終了し、その旨が表示器312により表示される(図64参照)。
挿入されたカードAには遊技終了後のカード返却時に遊技玉を持玉として書込んでCUから排出される。
図56は、遊技者が持玉5000玉分が記録されたビジターカードBをCUへ挿入して遊技を行ないつつ持玉の分割譲渡(持玉共有)を行なった場合の制御動作が示されている。この場合には、先に挿入されているカードBが、必ずしも遊技者に返却する必要のないビジターカードであるために、その先に挿入されているビジターカードBに他人に分割する持玉を書込んで排出しそのビジターカードBを他人に譲渡することによって持玉共有を行なうようにしている。
まずビジターカードB(持玉=5000)をCUに挿入することにより、その挿入されたカードBに記録されている5000の持玉すべてを遊技玉として加算する加算要求玉数=5000を含む動作要求(動作指示)がCUからP台へ送信される。
P台はそれを受けて、遊技玉=5000を記憶するとともに、遊技玉=5000を含む動作応答をCUへ返信する。その段階からP台で遊技が可能となり遊技中の状態となる。
そして、遊技玉が遊技に使用されて遊技玉=4000となった後に、1000玉分の遊技玉を他人に分割譲渡する持玉共有(1000玉)の指定が遊技者によって行なわれる。この段階から持点分割中の状態となる。この段階ではさらに遊技玉が遊技に用いられて遊技玉=3800となっている。そして、CUから分割譲渡(持玉共有)のための1000玉分の遊技玉を減算する減算要求玉数=1000を含む動作要求がCUからP台へ送信される。P台は、それを受けて、現時点の遊技玉3800から1000を減算して遊技玉=2800とし、遊技玉=2800を含む動作応答をCUへ返信する。CUでは、それを受けて、遊技玉=2800のデータをバックアップ記憶する。そして、カードリーダライタ327に保持されているカードBに「持玉=1000」を書込んでそのカードBを返却(排出)する。この段階で、持玉の分割譲渡(持玉共有)の処理が終了する。その後においても遊技者がP台で遊技を続行し、遊技者が遊技を終了するべく返却ボタン322を押圧操作すれば、図27に示したカードの返却処理に移行し、CU内にストックされているストックカードがカードリーダライタ327に取出されて、その時点における遊技玉に相当する持玉のデータがそのストックカードに記録されて排出される。
なお、カードの持点を直接カードに記録するのではなくて、上位サーバにて当該カードのカード番号に対応付けて持点を記憶する場合には、カードBのカード番号と分割譲渡(持玉共有)する持点である1000とを上位サーバへ送信し、上位サーバにて受信したカード番号に対応付けて記憶している持点を検索し、その持点をCUから受信した遊技玉数に対応する値(=1000点)に更新するとともに、当該カードが分割譲渡(持点共有)されたカードであり1000点が持玉共有により生じた持点であることを履歴として記憶しておく。その後CUがカードBを排出する。そして、遊技終了時に排出されるストックカードについても、そのカード番号とカード排出時点における遊技玉数のデータとを上位サーバへ送信し、上位サーバにて受信したカード番号に対応付けて持点=1000を記憶するとともに、前述のカードBの所有者がこのストックカードの所有者に変更された旨の履歴を記憶て記憶しておく。その後CUがストックカードを排出する。
図57は、遊技玉の分割譲渡(持玉共有)の他の例を示すフローチャートである。図55に示した制御処理との相違点を主に説明する。この図57に示すフローチャートでは、遊技玉の分割譲渡(持玉共有)を行なう際に、既に挿入されている遊技者の会員用カードであるカードAを先に返却する点は図55と同じであるが、その返却の際に、持玉分割中に遊技を続行するのに必要となる遊技玉(担保玉200発)を確保した上で残りの遊技玉をカードAに持玉として記録した上で排出する点が、図55と異なる。
具体的には、まず、遊技者がタッチパネルからなる表示器312を操作して1000玉を分割譲渡する持玉共有の指定を行なう。するとCUは、分割譲渡する共有玉1000発と前述した担保玉200発とをCUに残し、残りの遊技玉3800を算出する。具体的には、現時点の遊技玉(5000)−担保玉(200)−共有玉(1000)=3800を算出する。そしてその算出された3800の遊技玉を減算するべく、減算要求玉数=3800を含む動作要求のコマンドをCUがP台へ送信する。P台は、それを受けて、現在の遊技玉5000から3800を減算し、残りの遊技玉1200を算出して記憶する。そしてその遊技玉=1200を含む動作応答をCUへ返信する。
CUでは、その動作応答(レスポンス)を受信し、担保玉=200、共有玉=1000をCUに残した上で、カードリーダライタ327に保持されているカードAに持玉=3800を書込んで排出する。このように、P台において遊技を続行しながら持玉の分割譲渡(持玉共有)を行なうため、CUにプレイ用の担保玉(プレイ:200玉)を残して挿入されていたカードAの返却を行なうのである。
その後、CUは、CU内にストックされているストックカード(持玉0のカードB)をカードリーダライタ327に取出して補填する。その間にも、P台では遊技が続行されており、その結果加算玉数=10、減算玉数=60が発生している。その結果、遊技玉=1200+10(加算玉数)−60(減算玉数)=1150となっている。
そして、CUにおいて、共有玉1000発を分割譲渡(持玉共有)するべく、減算要求玉数=1000を含む動作要求のコマンドをP台へ送信する。
P台では、それを受けて、現在の遊技玉1150から減算要求玉数1000を減算して残りの遊技玉=150を算出し、遊技玉=150を含む動作応答のレスポンスをCUへ送信する。
CUでは、それを受信し、カードBに「持玉=1000」を書込んで返却(排出)する。遊技者はその排出されたカードBを他人に与えることにより遊技玉の分割譲渡(持玉共有)を行なうことができる。
カードBが排出された後CUは、先に排出した遊技者の会員カードAの再挿入を促す表示を表示器312により行なう。それを見た遊技者は先に排出されたカードA(持玉=3800)をCUへ再挿入する。その間にもP台で遊技が続行されておりその結果加算玉数=10、減算玉数=85が発生している。そのために、カードAが再挿入された時点での遊技玉=150+10−85=75となっている。そして、カードAが再挿入された時点でCUは、その挿入されたカードAと持点共有処理に伴って一旦排出されたカードAとが同じものであるか否か(たとえば双方のカード番号が一致するか否か)を判別し、一致しない場合はそのカードAを排出する一方、一致する場合はCUは、そのカードAに記録されている持玉=3800を遊技玉としてP台に加算させるべく、加算要求玉数=3800を含む動作要求のコマンドをP台へ送信する。P台は、それを受けて、遊技玉=75+3800=3875を算出し、現在の遊技玉として記憶するとともに、その遊技玉=3875を含む動作応答のレスポンスをCUへ送信する。
なお、カードの持点を直接カードに記録するのではなくて、上位サーバにて当該カードのカード番号に対応付けて持点を記憶する場合には、カードBのカード番号と分割譲渡(持玉共有)する持点である1000とを上位サーバへ送信し、上位サーバにて受信したカード番号に対応付けて持点=1000を記憶するとともに、当該カードが分割譲渡(持点共有)されたカードであり1000点が持玉共有により生じた持点であることを履歴として記憶しておく。その後CUがカードBを排出する。
図58〜図75は、CUの表示器312により表示される画面図である。
まず、図58〜図64に基づいて、図55に示した持玉共有を行なう場合の表示器312に表示される表示画面を説明する。
図58を参照して、画面左半分の上方に表示された「メニュー」の表示項目(アイコン)を遊技者がタッチして表示された複数のメニューの中から持玉共有を遊技者が選択指定した状態が、図58に示す持玉共有の表示画面である。持玉共有(遊技玉の分割譲渡)は、遊技者所有の持玉からの分割譲渡あるいは貯玉からの分割譲渡のいずれも可能である。そのために、まず「玉共有元を選択してください」のメッセージ表示がなされ、選択対象となる持玉を表わす表示項目(アイコン)と貯玉を表わす表示項目(アイコン)とが表示される。
図58の右半分の表示画面では、現時点で挿入されているカードの状態が表示されている。図58では、会員カードが挿入されており、その会員カードは、カード残高が0円、持玉が0玉、貯玉が500玉、現時点における遊技玉が10000玉であることが示されている。
また、CUの状態として、カード残高から遊技玉を貸出す際の貸出単位金額が500円であり、その500円分の玉数である125玉が払出玉数であることが表示されている。さらに、遊技者が紙幣をCUに挿入して挿入されているカードのカード残高をリロードできるという「入金可」の状態であることが示されている。
遊技者は、画面左半分の「持玉」または「貯玉」のいずれかをタッチ操作して玉共有元の選択入力を行なう。ここでは、「持玉」を選択した場合を示す。
遊技者が「持玉」を選択した場合には、次に図59に示す画面が表示される。画面左半分に「共有する玉数を選択ください」のメッセージ表示がなされるとともに、共有玉数の選択対象として、500玉、1000玉、1500玉、2000玉、2500玉、3000玉、3500玉、4000玉、5000玉の9種類が表示される。遊技者はこの9種類の中から1つをタッチして選択入力する。ここでは、「1000玉」を選択入力した場合を説明する。
遊技者が「1000玉」を選択入力すれば、次に図60に示す画面が表示される。図60に示す画面では、「持玉が上記明細で分割されます。よろしいですか?」のメッセージが表示されるとともに、共有玉数の明細として、自分のカードの玉数が9000となり、他人に分割譲渡(持玉共有)する共有のカードの玉数が1000となることが表示されている。そして、「玉共有開始」の表示項目(アイコン)と「キャンセル」の表示項目(アイコン)とが表示される。遊技者はそれら表示項目のいずれかにタッチして選択入力する。「キャンセル」を選択すれば持玉共有がキャンセルされる。一方、「玉共有開始」が選択入力されれば、共有玉数の明細に示したとおりの玉共有処理が開始される。
遊技者が「玉共有開始」を選択入力すれば、次に図61に示す画面が表示される。図61に示す画面では、「自分のカードが排出されます」のメッセージ表示がなされるとともに、玉共有処理の進行状況を示す玉共有処理状況画像が表示される。この玉共有処理状況画像は、処理の順番として1、2、3の3種類あり、第1処理では、自分(遊技者)のカードの排出、第2処理として共有のカードの排出、第3処理として排出された自分のカードの再挿入が表示されている。そして「状況」の欄に、上から「処理」「待ち」が表示されており、現時点では第1処理が処理中であることが示されている。そして、第1処理から破線で自分のカードが排出される画像が示されている。
図61の右半分の画面では、現時点におけるP台においての遊技玉である10000玉が点滅表示される。
自分のカードの排出が終了した段階で次に図62に示す画面が表示される。図62では、「状況」の欄に、第1処理としての自分のカードの排出が「済」であり、次に第2処理としての共有カードの排出が処理中であることが示されている。そして第2処理から矢印で共有カードが排出されている状態が示されている。
この共有カードの排出が終了した段階で次に図63に示す画面が表示される。図63に示す画面では、第1処理としての自分のカードの排出が済であり、かつ第2処理としての共有のカードの排出が済であり、現時点では自分のカードの再挿入が処理中であることが示されている。そして第3処理の箇所に矢印で自分のカードを挿入する画像が表示されている。
遊技者が自分のカードをCUに再挿入した段階で、次に図64の画面が表示される。図64では、「玉共有が完了しました」のメッセージが表示されるとともに、玉共有処理状況として、第1処理、第2処理、第3処理のすべてが済であることが示される。そして、1000玉分の持玉共有が完了したために、現時点におけるP台における遊技玉が10000−1000=9000で、9000玉となっていることが表示されている。
次に図65〜図71は、図24に示したワゴンサービスの制御処理が実行された場合の表示器312による表示画面の図である。
まず図65を参照して、画面左半分の上方部分に表示されている「ワゴンサービス」の表示項目(アイコン)を遊技者がタッチして選択入力した状態が図65の表示画面である。まず始めに、「注文する種類を選択してください」のメッセージ表示がなされて、ワゴンメニューとして、「定番メニュー5品」、「ドリンク類30品」、「フード類10品」、「スイーツ類20品」の4種類のメニューが表示されるとともに、「注文状況確認」のアイコンが表示されている。
図65の右半分の画面には、P台における現時点での遊技玉数として1000玉が表示されている。遊技者は、現時点の遊技玉数が1000玉であることを考慮しつつ、その1000玉の範囲内で注文することのできるワゴンメニューを選択する。たとえば「ドリンク類30品」を遊技者が選択した場合には、次に図66に示す画面が表示される。図66では、「注文する商品を選んでください」のメッセージが表示されるとともに、ドリンク類の中に含まれるメニューが6種類示されており、各メニューを注文する際に必要となる遊技玉数が表示されている。遊技者は、現時点における遊技玉数が1000玉であることを考慮しつつ表示されたメニューの中から注文するものをタッチして選択入力する。なお、左画面の各種メニューが表示されている右側に、正三角形のアイコンと逆三角形のアイコンとが表示されている。正三角形のアイコンを遊技者がタッチした場合には画面が下にスクロールされて画面上方部分が表示される状態となる。一方図66に示す逆三角形のアイコンを遊技者がタッチすれば画面が上にスクロールされて画面下方部分が表示される状態となる。
図66において、遊技者が75玉を必要とするコーヒーのメニューを選択した上で、図67の「注文商品明細」のタイトル欄に表示された「商品追加」のアイコンをタッチして再度図65のワゴンメニューの表示画面に戻り、図65における「フード類10品」のメニューを選択してフード類のメニューが表示された状態でその中から100玉の遊技玉を必要とする「ハンバーガー」のメニューが選択され、さらにその上で、図67の「注文商品明細」のタイトル欄に表示された「商品追加」のアイコンをタッチして再度図65のワゴンメニューの表示画面に戻り、図65における「スイーツ類20品」のアイコンが選択入力され、スイーツ類の表示画面の中から遊技者が50玉の遊技玉を必要とする「アイス」を選択した場合を説明する。
その場合には、次に図67に示す画面が表示され、今までに選択入力された注文商品の明細が表示される。この注文明細では、注文した商品名、消費玉数、注文した商品の数量が表示される。図67の場合には、消費玉数100玉のハンバーガーが1品、消費玉数75玉のコーヒーが1品、消費玉数50玉のアイスが1品注文されていることが示されている。そして、合計の消費玉数が225玉であることが表示されている。さらに、注文商品明細の数量の欄に「追加」のアイコンが表示されており、遊技者がこの追加のアイコンをタッチして入力することにより、1回タッチする毎に数量が「1」加算される。また数量の右側に各注文賞品に対応して「削除」のアイコンが表示されている。遊技者がこのアイコンをタッチ入力することにより、対応する商品の注文を削除することが可能となる。たとえば1番上の「削除」をタッチすれば、ハンバーガーの注文が削除され、2番目の「削除」をタッチすることによりコーヒーの注文が削除され、3番目の「削除」をタッチすることによりアイスの注文が削除される。
さらに、この注文商品明細の下方に、「商品追加」のアイコンが示されており、これを遊技者がタッチすることにより、前述したように再度図65のワゴンメニューの表示画面に戻り、遊技者が注文商品を選択して追加注文することが可能となる。
また図67の注文商品明細の下方に「キャンセル」のアイコンが示されており、遊技者がこのアイコンをタッチすることにより、現時点までに注文しているすべての注文商品をキャンセルすることができる。
さらに、注文商品明細の下方に「注文」のアイコンが示されており、遊技者がこれをタッチ操作することにより、注文商品明細に示されたとおりのワゴンサービスの注文処理が実行されることとなる。
図67の表示画面において遊技者が「アイス」の注文に対応する「削除」のアイコンをタッチ操作した場合に、図68に示す画面が表示される。図68では、「アイス」の注文が取消された状態が示されている。
一方、図67において「注文」のアイコンを遊技者がタッチ操作した場合には、図69に示す画面が表示される。図69の表示画面では、注文商品の問合せ中の画像が表示される。消費玉数の合計である225玉と現時点におけるP台での遊技玉数1000玉との間で送受信が行なわれていることを示す矢印表示がなされ、交信中であることが示される。この交信中であることを示す矢印の表示は、具体的には、図70を参照して、まず消費玉数「225」玉からP台の「1000」玉の方向に矢印が表示され、「問合せ中」の文字が表示される。
この表示がなされた後に、P台の「1000」玉から消費玉数「225」玉の方向へ矢印表示がなされ、「問合せ中」の文字が表示される。そして、これら両表示を複数回繰返して表示する。その表示の後、次に図71の画面が表示される。図71の画面では、「注文商品を受付けました 持玉より上記消費玉数分を引落しました」のメッセージが表示されるとともに、注文商品受付完了の表示がなされて受付けた注文商品の明細および総消費玉数「225」玉であることが表示される。そして、画面右半分には、225玉の消費の結果現在のP台における遊技玉が「775」玉になっていることが表示される。
図72と図73とは、図21に示したカード挿入処理における加算表示中の表示画面であり、図54に示したCU側の表示器312の表示画面のうち上から3番目の表示画面の他の例を示している。
図72を参照して、画面左半分には、画面構成は違うものの図54のCU側の表示画面と同様の内容を示す遊技台情報が示されている。
図72の画面右側には、CUからP台へ、CUに挿入されたカードの持玉である1000玉がすべてP台側に移動している最中である表示がなされている。
そして持玉移動が完了した段階で、次に図73に示す表示画面に切換わり、画面右側において「持玉移動完了!」のメッセージが表示されるとともに、持玉の欄が0玉になり、P台における遊技玉として1000玉が表示され、その「1000」が点滅表示される表示がなされる。
図74および図75は図27に示したカードの返却処理におけるクリア表示中を示す表示画面である。まず図74を参照して、画面右半分において、P台における現時点の遊技玉が1000玉であることが表示され、その「1000」が点滅表示される。そして、P台から持玉の表示欄に持玉移動がなされている状態が示されるとともに、「持玉移動中」の文字が表示される。
そして、持玉の移動が完了した段階で、次に図75に示す表示画面に切換わり、P台側における遊技玉が0玉になった状態が表示されるとともに、持玉として1000玉が表示され、その「1000」が点滅表示される。
図76は、図2に示したパチンコ機2の背面側構成の他の例を示す図である。ここでは主に相違点について説明する。
図76を参照して、遊技領域27に設けられた各種入賞口に入賞した入賞玉を検出する各種入賞玉検出スイッチ700a〜700hが設けられているとともに、アウト口145から回収されたアウト玉のみを検出するアウト玉検出スイッチ701が設けられている。そして、アウト玉検出スイッチ701により検出されたアウト玉と各種入賞玉検出スイッチ700a〜700hにより検出された入賞玉とが合流して通過する合流通過経路702に、合流経路検出スイッチ32が設けられている。
これら各種検出スイッチのうち、合流経路検出スイッチ32のみが光センサで構成されており、その他の検出スイッチは近接スイッチで構成されている。各種検出スイッチをこのように構成することにより、いわゆる電波ゴトが生じて不正電波が発信されて各種入賞玉検出スイッチから不正に入賞玉検出信号を出力させる不正行為が生じた場合に、近接スイッチはその不正電波に応答して検出信号を出力するが合流経路検出スイッチ32のみは光センサで構成されているために不正電波に応答することなく何ら検出信号を出力しない。
正常であれば、近接スイッチで構成された各種検出スイッチで検出された玉の合計数が合流経路検出スイッチで検出された玉数となる筈である。ところが、不正電波を発信する電波ゴトが生じた場合には、合流経路検出スイッチ32からの検出信号が出力されずにその他の近接スイッチで構成された検出スイッチからの検出信号が出力されることとなり、近接スイッチで構成された各種検出スイッチによる玉検出合計と合流経路検出スイッチ32の検出玉数とが一致しなくなる。このような不一致となる現象の発生に基づいて、不正行為が発生したことを判定することができる。
そのために、払出制御基板17は、各種入賞玉検出スイッチ700a〜700hの検出信号とアウト玉検出スイッチ701の検出信号とファール玉検出スイッチ33の検出信号と合流経路検出スイッチ32の検出信号とが入力され、近接スイッチで構成された入賞玉検出スイッチ700a〜700hとアウト玉検出スイッチ701とによる玉検出個数の合計を算出し、その合計と合流経路検出スイッチ32による玉検出個数とが一致するか否かを判別する。一致せずかつ所定個数以上の隔たりがあると判別した場合には払出制御基板17は異常が発生したと判定し、異常表示コマンドを表示器用演出制御基板53へ送信し、表示器用演出制御基板53が表示器54に異常表示を行なう。
さらなる他の例として、図76に示された合流経路検出スイッチ32を、ファール玉検出スイッチ33で検出されたファール玉が合流通過経路702に合流する合流箇所よりも下方位置に設け、入賞玉とアウト玉とファール玉との合計を合流経路検出スイッチ32により検出するように構成してもよい。その場合には、近接スイッチで構成された各種検出スイッチすなわち入賞玉検出スイッチ700a〜700hとアウト玉検出スイッチ701とファール玉検出スイッチ33とによる玉検出個数の合計を算出し、その合計と合流経路検出スイッチ32による玉検出個数とが一致するか否かを判別する。一致せずかつ所定個数以上の隔たりがあると判別した場合には払出制御基板17は異常が発生したと判定し、異常表示コマンドを表示器用演出制御基板53へ送信し、表示器用演出制御基板53が表示器54に異常表示を行なう。
さらなる他の例として、図76に示された合流経路検出スイッチ32はそのままの位置で、ファール玉検出スイッチ33で検出されたファール玉が合流通過経路702に合流する合流箇所よりも下方位置に別の合流経路検出スイッチを設け、入賞玉とアウト玉とファール玉との合計を別の合流経路検出スイッチにより検出するように構成してもよい。その場合には、近接スイッチで構成された各種検出スイッチすなわち入賞玉検出スイッチ700a〜700hとアウト玉検出スイッチ701とファール玉検出スイッチ33とによる玉検出個数の合計を算出し、その合計と合流経路検出スイッチ32による玉検出個数とが一致するか否かを判別する。一致せずかつ所定個数以上の隔たりがあると判別した場合には払出制御基板17は異常が発生したと判定し、異常表示コマンドを表示器用演出制御基板53へ送信し、表示器用演出制御基板53が表示器54に異常表示を行なう。なお、前述した、入賞玉検出スイッチ700a〜700hとアウト玉検出スイッチ701とによる玉検出個数の合計と合流経路検出スイッチ32による玉検出個数とが一致するか否かを判別して行なう異常判定も、並行して実行する。
次に、図77に基づいて払出制御基板17の他の制御を説明する。
図77(a)には、払出制御基板17により実行される発射と揚送の制御指令出力処理が示されている。ステップS(以下単にSと言う)1により、遊技禁止フラグがONになっているか否かが判定される。この遊技禁止フラグは、CUからの禁止要求有を含む動作指示を受信することによりONになり、遊技許可要求を受信することによりOFFとなる。S1によりNOと判断された場合には、S2により発射許可信号を発射制御基板31へ出力する処理がなされる。これを受けた発射制御基板31は、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することによりタッチリングの信号が入力されると、打球発射モータ18を駆動制御して打球発射させる。
打球発射モータ18の駆動に伴って発射モータ原点センサの信号が入力される。その信号の入力があれば、S3によりYESの判断がなされ、S4により揚送モータ40を駆動する制御がなされる。
一方、遊技禁止フラグがONの場合には、S5により、発射禁止信号を含む発射制御信号を発射制御基板31へ出力する処理がなされる。これを受けた発射制御基板31は、打球発射モータ18の駆動を停止し、打球発射されない発射停止状態にする。
図77(b)には、エラー処理が示されている。S10により、遊技禁止フラグがONになっているか否かが判定される。S10によりYESと判断された場合には、入賞検出信号が入力されたか否かの判断がなされる。入賞玉検出スイッチ700a〜700hのいずれかから検出信号が出力されれば、その信号が主制御基板16に入力され、その主制御基板16から払出制御基板17にその検出信号が入力される。S11では、その検出信号が入力されたか否かが判断されるのであるが、より具体的には、CUからの禁止要求有を含む動作指示を受信してから前述の浮遊玉処理待ち時間(10秒)経過の後に入賞玉検出信号が入力されたときに、S11によりYESの判断がなされる。
この時点では、遊技領域27内の浮遊玉がすべて回収されているはずであり、それにもかかわらず入賞玉検出信号が入力されたということは、不正電波による不正に入賞を発生させるといういわゆる電波ゴトの虞がある。その場合に、制御がS12に進み、エラーの種類に応じたエラー報知信号が出力される。
一方、遊技禁止フラグがOFFのときにS13により発射モータ原点センサ信号の入力があったか否かの判断がなされる。ない場合すなわち発射モータ18が駆動していない場合は、揚送モータ40も停止しているはずである(S3、S4参照)。それにもかかわらず、玉上げ検出スイッチ(上)41aまたは玉上げ検出スイッチ(下)41bからの検出信号が入力された場合には、S14によりYESの判断がなされ、S12により、エラーの種類に応じたエラー報知信号が出力される。
このエラーの種類に応じたエラー報知信号の出力は具体的には、表示器54による異常表示、異常報知用ランプの点等(または点滅)あるいはスピーカからの音声による異常報知を行なわせる信号を払出制御基板17が出力する。たとえば、S14によりYES判断された異常の場合には、表示器54による「揚送装置が異常作動しました」等の異常表示、揚送装置異常報知用ランプの点等(または点滅)あるいは「揚送装置が異常作動しました」等の音声によるスピーカからの異常報知を行なわせる信号を払出制御基板17が出力する。
発射モータ18が駆動していない場合すなわち打球発射されていないときに玉上げ検出スイッチ(上)41aまたは玉上げ検出スイッチ(下)41bによりパチンコ玉の揚送が検出された場合にエラー報知を行なう理由は、打球発射されていないにもかかわらずパチンコ玉が揚送されて供給され続けられた場合には通路内で玉詰まりが生じ故障が発生する虞があり、そのような玉詰まりの故障に対処できるようにするためである。
以上、説明したとおり、本実施の形態によれば、遊技玉数の管理をCU側において行なっているために、P台側にその管理機能を設ける必要がなく、その分、P台のコストを極力抑えることができる。特に、P台は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが短く、1年あるいは早い場合には数ヶ月の単位で早期に入替えが行なわれる傾向にある。また、目まぐるしく変化する遊技者の趣向をいち早く取り入れた新台が次々と開発されているところ、遊技場における台交換のサイクルも早まる傾向にある。
一方、CUは、趣向性の観点から入替えが行なわれることは少なく、一般的には、故障に応じて機器交換が行なわれ、故障によって交換した場合であっても、適切な修理を終えると再利用されるものである。そして、故障が発生しなければ数年は入れ替えが行なわれることがない。
このため、遊技玉の管理機能をP台側ではなくCU側に持たせてP台のコストを抑えることにより、P台を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
次に、以上説明した実施の形態における変形例や特徴点等を以下に説明する。
(1) 前述の実施の形態においては、遊技玉数をCU側に設けた表示器312により表示させるようにしているとともに、P台側の表示器54により遊技玉数の表示を行なうようにしている。遊技玉数をCU側の表示器により表示する場合には、表示部のないP台にも、本実施の形態におけるCUを適用して遊技玉数の表示ができるというメリットがある。一方、P台側に遊技玉数表示部を設ける場合には、その表示制御をCU側で行なってもよい。あるいは、その表示制御をP台側で行なってもよい。表示制御をP台側で行なう場合には、表示すべき遊技玉数の情報をCU側からもらい受けるようにすることによって、遊技玉数表示部にはCUで管理している遊技玉数を表示することが可能となる。また、このように、表示制御をP台側で行なうと、装飾的(演出的)価値の高い遊技玉数の表示を行なうことが可能になるというメリットがある。なお、表示制御をP台側で行なう場合、表示すべき遊技玉数の情報をCU側からもらい受けるのではなく、P台自身が記憶している遊技玉数カウンタの値に基づいて、遊技玉数の表示制御をするものとしてもよい。
(2) 図29においてP台側で浮遊玉処理待ち時間のために10秒のウエイトを設けたものを示したが、その代わりに、P台側において、発射玉数−ファール玉数−アウト玉数−入賞玉数=0を判定し、または、発射玉数−ファール玉数−合流経路検出スイッチ32による検出玉数=0を判定して、浮遊玉の処理が終了したと判断するようにしてもよい。
(3) 前述の実施の形態においては、禁止要求のコマンドを受けたP台において、打球発射モータ18の駆動を停止して打球発射停止状態にし、変動中の可変表示装置の停止あるいは始動入賞記憶に基づいた可変表示装置の変動までは停止しないものを示したが、その代わりに、可変表示装置の変動をも停止させるようにしてもよい。
(4) 前述の実施の形態においては、ワゴンサービス等によって遊技玉を減算する際に、図24等に基づいて説明したように、P台からの応答を待って減算確定するものを示した。しかし、これに限らず、CU側において記憶している遊技玉の数が減算要求の玉数に比べて十分多い場合(たとえば30玉数以上多い場合)、P台からの応答を待つことなくCU側単独で遊技玉の減算処理を行なって、その後にP台に対して減算要求の動作指示を送信するようにしてもよい。
(5) 前述した実施の形態においては、CUからP台にコマンドを送信してP台がそれに応えてレスポンスをCUに返信するものを示したが、逆に、P台からコマンドをCUに送信し、CUがそれに応えてレスポンスをP台へ返信する通信形態であってもよい。
(6) さらに、前述の実施の形態においては、定期的(たとえば200ms)毎にCUとP台との間で通信を行なっているが、それに代えて、通信の必要性が生じたときにCUまたはP台の一方から他方にデータを送信して交信するようにしてもよい。
(7) 前述の実施の形態においては、P台からCUに対して、加算拒否ON、減算拒否ON、クリア拒否ONなどの要求に従わない拒否信号を含む動作応答をCUに返信し、CU側でその拒否ONに基づいて要求が拒否されたことを判別するようにしている。しかしこれに限定されるものではなく、拒否ONの動作応答をP台が返信する代わりに、CUからの要求に従っていない加算減算玉数や遊技玉のデータを含む動作応答をCUへ返信し、CU側で、その返信されてきたデータ(加算減算玉数や遊技玉等)が要求に従ったものであるか否かを判別し、それにより要求が拒否されたか否かを判別するようにしてもよい。
(8) 前述の実施の形態においては、CUでの電源断やCUとP台との間での通信断が検知された場合に、P台側において打球発射を停止させてプレイ停止状態にするものを示したが、それに限定されるものではなく、P台側において打球発射を停止させることなく遊技が続行できる状態に制御してもよい。その場合に、通信断が発生してからそれら異常が復旧して起動するまでの間において続行された遊技に伴って生成された加算減算玉数および始動口回数のデータをP台側で累積記憶しておき、起動時にそれらデータおよび遊技玉のデータをCUに送信してCU側のデータのバックアップ値を修正するようにしてもよい。
(9) 前述の実施の形態においては、P台は、CUからのコマンドが所定時間(たとえば4秒間)送信されてこないときに、図17の処理によって通信断と判断している。しかし、次のような方法で通信断の判断を行なってもよい。
パチンコ機2とカードユニット3とが電気的に接続されているか否かを検出する接続検出器をパチンコ機2に設ける。図4を参照して、遊技機通信部325と払出制御基板17とは前述したように信号線で接続されているが、その信号線の他にカードユニット3からの所定電圧(たとえば5V)がパチンコ機2側に入力される接続検知用信号線を設ける。この接続検知用信号線と遊技機通信部325および払出制御基板17の間での信号線とが、同じケーブルで構成されており、そのケーブルの断線あるいはコネクタ330、20の離脱さらにはカードユニット3の電源断が生じた場合には、接続検知用信号線の電圧が0Vとなるために、それを接続検出器が検出し、その検出信号が払出制御基板17に入力されるように構成する。払出制御基板17は、その検出信号が入力されたことにより、ケーブルの断線あるいはコネクタ330、20の離脱さらにはカードユニット3の電源断が生じたことを判定する。
(10) 図19の処理において、P台は、補正ONを含む通信開始要求(補正要求)を受けたときに、P台でその補正要求を拒否できないようにプログラムされている。しかし、P台において、補正ONを含む通信開始要求(補正要求)を受けたにもかかわらず、遊技玉等の補正ができない重度のエラーが発生している場合もある。このような重度のエラー状態を考慮して、CU側において、補正ONを含む通信開始要求(補正要求)の送信後、P台から送信されてくる動作応答の内容をチェックして、P台側の遊技玉等が正しく修正されているか否かを判定し、修正されていないときには、エラー状態に移行する制御を行なうようにしてもよい。
つまり、CUは、図19の補正ONを含む通信開始要求(補正要求)を受信した後においても未だ遊技機(たとえばP台)において遊技玉等の加算ができないことを判別したときに、予め定められたエラー状態に移行する制御を行なうエラー制御手段を含む。
エラー状態に移行する制御としては、たとえば、表示器312により重度のエラー報知を行なうとともに、ホール用管理コンピュータ1に重度のエラーが発生した旨の通知を行なってホール用管理コンピュータ1によるエラー報知を行なって、係員による人為的な対応を促す等が考えられる。
(11) 前述の実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ機を示したが、遊技機としてはパチンコ機に限定されるものではなく、他の遊技機、たとえばスロットマシン(パチスロ)等であってもよい。この種のスロットマシンは、一般的に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示装置を備えており、各リールは、遊技者がスタートレバーを操作することにより回転を開始し、また、遊技者が各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生する。
入賞となる役の種類としては、小役、特別役、再遊技役といった種類がある。ここで、小役の入賞では、小役の種類毎に定められた数のメダルが払い出されるという利益を遊技者が得ることができる。特別役の入賞では、次のゲームからレギュラーボーナスやビッグボーナスといった遊技者にとって有利な遊技状態へ移行されるという利益を遊技者が得ることができる。再遊技役の入賞では、賭数の設定に新たなメダルを消費することなく次のゲームを行なうことができるという利益を得ることができる。
各役の入賞が発生するためには、一般的には、事前(通常はスタートレバー操作時)に行なわれる内部抽選で当選することが条件となる。そして、内部抽選に当選している役を構成する図柄の組合せを有効なラインに揃えるようにするとともに、内部抽選に当選していない役を構成する図柄の組合せを有効なラインに揃えないようにするリール制御が行なわれる。
このようなスロットマシンの場合には、CUから遊技禁止のコマンドを受けた場合の遊技禁止の方法としては、たとえば、賭数入力操作を不能化する等が考えられる。
また、スロットマシンに適用する場合には、図28〜図30を用いて説明した浮遊玉処理待ち時間に代えて、1ゲームが開始してから1ゲームが終了するまでの1ゲーム終了待ち時間を採用する。1ゲーム終了待ち時間は、たとえば、スロットマシンの全リールが回転を開始してから全リールが停止し、入賞発生時のクレジットが付与されるまでの時間である。この時間は、遊技者によるリールの停止操作のタイミングの遅い早いに応じて変動し得るものである。そのため、たとえば、想定される時間を予め設定することが考えられる。
(12) P台側では、次のようにして加算玉数をカウントしてもよい。
P台側に加算玉数をカウントするためのカウンタとして、カウンタAとカウンタBとを設ける。初めに、カウンタAによって加算玉数をカウントする。加算玉数の送信タイミングになれば、カウンタAのカウント値をCUへ送信する。その後、カウンタAの値は維持し、以降はカウンタBにて加算玉数をカウントする。加算玉数の送信タイミングになれば、カウンタBのカウント値をCUへ送信する。その後、カウンタBの値は維持する一方、カウンタAのカウント値を0クリアし、以降はカウンタAにて加算玉数をカウントする。以下、カウンタA、Bによる上記のカウントを繰り返す。
以上のカウント方法は、P台側での減算玉数のカウントに利用してもよい。あるいは、始動口1入賞数、始動口2入賞数のカウントに利用してもよい。
(13) P台は、加算玉数と減算玉数との2つの情報をCUに送信するのではなく、加算玉数と減算玉数とを加減算した後の1つの情報をCUに送信してもよい。つまり、このような情報によっても、「前記変化量を特定可能な更新情報」が構成される。
(14) 通信方式は、上記のコマンド-レスポンス方式に限定されるものではない。P台は、CUからのコマンドを待つことなく所定時間間隔で遊技玉等の玉関連情報をCUに送信するものとしてもよい。あるいは、P台は、所定時間間隔で玉関連情報を送信するのではなく、予め定めた情報量が得られる毎に、玉関連情報をCUに送信するものとしてもよい。たとえば、加算玉であれば、1つあるいは2つ以上の予め定めた数の加算玉数が生じる毎に加算玉数をCUに送信するように構成することが考えられる。
(15) 本実施の形態では、P台側に加算玉数カウンタと減算玉数カウントとの2つのカウンタを設けた。しかしながら、これらの2つのカウンタに代えて、遊技玉の増加(入賞の発生等)により加算し、遊技玉の減少(弾発発射等)により減算する1つの加減算カウンタを用いるようにしてもよい。この場合には、この1つの加減算カウンタの値をP台からCUへ送信する。
(16) 本実施の形態は、次の構成を含む。
前記遊技用装置は、持点の減算を指示するためのコマンドを前記遊技機へ送信した後、当該コマンドに対する応答を受信する前に、前記遊技機との間での通信コネクションを再確立させる処理に移行した場合、通信コネクションを再確立させる処理において前記遊技機側から送信されてきたデータに基づいて、持点の減算を指示するためのコマンドが前記遊技機へ到達していたか否かを判定する到達判定手段を含み、前記コマンド送信手段は、持点の減算を指示するためのコマンドが到達していたと前記到達判定手段により判定されたとき、当該コマンドによる持点の減算指示をキャンセルするためのコマンドを前記遊技機へ送信し、前記副持点更新手段は、持点の減算を指示するためのコマンドによる持点の減算指示をキャンセルするためのコマンドを受信したとき、持点の減算を指示するためのコマンドに基づいて既に持点を減算済みである場合および持点不足により持点を減算していない場合のいずれであっても、前記副持点記憶手段が記憶している持点に減算指示のキャンセル分に対応する持点を加算する。
(17) 本実施の形態では、返却ボタン322の操作により、遊技終了を要求する信号がCUに入力される。しかし、CUは、遊技終了を要求する信号を管理コンピュータなどから入力可能に構成してもよい。
(18) CUとP台とは、有線接続でなく、無線により通信可能に接続してもよい。
(19) 払出制御基板17の機能を主制御基板16に設けることによって、払出制御基板17をパチンコ機2に設けないようにしてもよい。
(20) 払出制御基板17は、パチンコ機2側で記憶している遊技玉数カウンタが0になった段階で打球発射モータ18の駆動を停止する制御を行なう。しかしながら、払出制御基板17は、遊技玉数カウンタが0以外の所定値になった段階でその制御を実行するものとしてもよい。たとえば、前記所定値を遊技者が遊技機の所定の操作スイッチを用いて予め指定入力できるようにする。払出制御基板17は、遊技玉数カウンタが遊技者指定の所定値に達した段階で、打球発射モータ18の駆動を停止する。これにより、遊技者は、遊技玉の残数が予め指定した玉数になった段階で自動的に遊技を停止させることが可能となる。
(21) 前述した実施の形態では、パチンコ機2側に演出部50が設けられており表示器54により各種表示がなされるものを示したが、この演出部50を備えていないパチンコ機20であってもよい。その場合には、前述したカード挿入処理中ON、加算表示中ON、電算表示中ON、クリア表示中ON等の動作指示を含むコマンドがP台2へ送信されてきても、P台2では、そのコマンドに応じた表示制御は行なわず、CU側の表示器312のみによる表示となる。
(22) 図55〜図57に示した持玉共有処理においては、他人に分割譲渡(持玉共有)するために排出されるカードBをCU内にストックされているストックカードを用いたが、その代わりに、他人に譲渡するためのカードBをCUの外部からカード挿入/排出口309に挿入し、その挿入されたカードBに分割譲渡(持玉共有)用の持玉を記録して排出するようにしてもよい。その場合には、図61〜図64に示した玉共有処理状況の表示画面において、第1処理である自分のカードの排出処理と第2処理である共有のカードの排出処理との間に、共有のカードの挿入処理が付け加わることとなる。
(23) 図56に示した持玉共有処理では、始めにビジターカードBを挿入して遊技を開始しているが、その代わりに、遊技者が紙幣をCUの紙幣挿入口302に挿入して遊技を開始してもよい。その場合には、持玉共有に用いられる譲渡用のカードBをCU内のカードストック部から取出して共有分の持点に対応付けて排出し、遊技終了時に遊技玉数に対応付けて遊技者に返却するカードもCU内のカードストック部から取出して排出するようにしてもよい。また、紙幣の挿入により遊技を開始した後、入賞の発生によって遊技玉数が生じた段階でカードストック部から取出したカードにその時点の遊技玉数を対応付けてもよい。その場合に、遊技に伴って遊技玉数が変動したときに前記カードに対応付けられた遊技玉数も同様に変動させる。そして、持玉共有の操作がなされたときに、前記カードに対応付けられた遊技玉数を共有分の持点に変更して該カードを譲渡用のカードとして排出し、再度カードストック部から取出したカードに、前記遊技玉数から共有分の持点を減算した残りを対応付けるようにしてもよい。
(24) 前述の実施の形態では、CUが接続シーケンスを再開するときに、待機中(図20参照)以外の状態での接続シーケンスの再開と判断、自ら通信切断要求を送信して通信を切断した後での接続シーケンスの再開であると判断、または、CUがバックアップしているSQNとP台から送信されてきたSQNとが整合しないと判断したときに、図18ではなく図19の再接続時の接続シーケンスを実行する。しかし、それらに加えてまたはそれらのいずれかに代えて、接続シーケンスの再開に伴ってP台から遊技中(待機中以外のとき)に通信コネクションの切断が発生したことを示す信号(たとえばリカバリデータ等)をCUへ送信し、CUがその信号に基づいて図19の再接続時の接続シーケンスを実行するようにしてもよい。
(25) 図55〜図57に示した遊技玉の分割譲渡(持玉共有)の処理において、現時点の遊技玉が分割譲渡する遊技玉よりも所定数以上多いと判定したことを条件に分割譲渡(持玉共有)を許容するようにしてもよい。図55と図56の場合には、たとえば、現時点の遊技玉が分割譲渡する遊技玉よりも200玉以上多いと判定したことを条件に分割譲渡(持玉共有)を許容する。また、図57の場合には、現時点の遊技玉から担保玉(=200)を減算した値が分割譲渡する遊技玉よりも100玉以上多いと判定したことを条件に分割譲渡(持玉共有)を許容する。
(26) 図55、図57に示した遊技玉の分割譲渡(持玉共有)の処理において、カードAを排出した後カードBを排出するまでの間において、遊技中の遊技玉数がカードBに書込んで譲渡する持玉に満たなくなった場合には、持点共有を取消してカードBの排出を行なわないように制御する。
(27) 前述した実施の形態では、遊技玉数と持玉数との単位が同じものを示したが、それに限らず、両者の単位が異なるようにしてもよい。たとえば、遊技玉数「1」を持玉数に換算すれば「10」になるようにしてもよい。
(28) 図56では、遊技終了時の返却操作がなされたときに、カードストック部にストックされているカード(ストックカード)を取出してそのストックカードに遊技玉数を対応付けて排出するものを示したが、その代わりに、遊技場の係員に新たなカードを持参してもらい、そのカードをカード挿入排出口309に挿入して遊技玉数を対応付け、そのカードを排出するようにしてもよい。
(29) 上記実施の形態では、会員カードとビジターカードとの2種類のカードを示したが、カードの種類はこれに限らず、たとえばビジターカードの1種類のみであってもよい。
以下、本実施の形態に含まれる各種手段等および各種手段等の組合せから奏される作用効果を列挙する。
(1−1) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算するとともに前記遊技機と通信可能に接続(コネクタ330、20と接続配線)される遊技用装置(カードユニット3)とからなる遊技用システムであって、
前記遊技機は、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量(加算玉数、減算玉数)を特定する特定手段(遊技機制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)と、
前記変化量を特定可能な更新情報(加算玉数および減算玉数を含む動作応答)を前記遊技用装置へ送信する情報送信手段(払出制御基板17)とを含み、
前記遊技用装置は、
持点を記憶する主持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
前記更新情報を受信する情報受信手段(遊技機通信部325)と、
前記主持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報に基づいて更新する持点更新手段(制御部323)とを含む。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行なっているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(1−2) 前記遊技機は、
持点を記憶する副持点記憶手段(遊技玉数カウンタ)と、
前記副持点記憶手段が記憶している持点を前記変化量に応じて更新する副持点更新手段(払出制御基板17)とを含み、
前記遊技機は、前記副持点記憶手段が記憶している持点に基づいた遊技制御(遊技玉数カウンタが0になれば打球発射モータ18の駆動停止)を行なう一方、
前記遊技用装置は、遊技終了を要求する信号(返却ボタン322の操作信号)が入力されたときに、前記主持点記憶手段が記憶している持点を遊技終了時の持点として確定させる持点確定手段(制御部323;図27)を含む。
このような構成によれば、遊技終了時の持点を遊技用装置側で確定させているために、遊技機側に持点確定機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
(1−3) 前記遊技用装置は、
前記主持点記憶手段が記憶している持点を表示する持点表示部(表示器312)と、
前記更新情報の送信を指示するための情報(動作指示)を前記遊技機へ送信する指示情報送信手段(遊技機通信部325)とを含み、
前記遊技機は、
前記更新情報の送信を指示するための情報を受信する指示情報受信手段(払出制御基板17)を含み、
前記情報送信手段は、前記更新情報の送信を指示するための情報を受信する毎に、当該情報を前回受信してから今回受信するまでの間の前記変化量(現在玉関連情報)を示す更新情報を送信する(図5の加算玉数カウンタおよび減算玉数カウンタの値、図25)。
このような構成によれば、遊技用装置の指示に応じて、遊技機から遊技用装置に対して、前回の更新情報の送信時を基準とした前記変化量を示す更新情報が逐一送信される。このため、遊技用装置は、逐一送信されてくる更新情報によって持点を更新することによって最新の持点管理をすることが可能となる。
(1−4) 前記情報送信手段は、前記副持点記憶手段が記憶している持点(遊技玉数カウンタの値)を前記遊技用装置へ送信し(図5の遊技玉数カウンタの値、図25)、
前記遊技用装置は、
前記主持点記憶手段が記憶している持点と、前記副持点記憶手段が記憶している持点との整合性を判定する判定手段(図5;遊技玉数の一致を判定)を含み、
前記判定手段によって不整合と判定されたときに、所定の不整合発生時処理(表示器312によりエラー報知、リカバリ処理を行なってデータ補正要求のBit2が「1」のデータ(遊技玉補正ON)とCUが記憶している遊技玉数のデータを含む通信開始要求をP台へ送信し、P台の遊技玉数の記憶をCUの遊技玉数に合わせる補正を行なうなど)を実行する。
このような構成によれば、遊技機側で記憶している持点が遊技用装置側で記憶している持点と整合しない異常を検出できる。さらに、そのような異常が発生した場合には、不整合発生時処理による対処が可能となる。
(1−5) 前記指示情報送信手段は、前記判定手段によって不整合と判定されたときに、前記副持点記憶手段が記憶している持点を前記主持点記憶手段が記憶している持点に補正するための補正情報(遊技玉補正ONと遊技玉数とを含む通信開始要求)を前記遊技機へ送信し、
前記指示情報送信手段は、前記補正情報を前記遊技機へ送信し(遊技玉補正ONと遊技玉数とを含む通信開始要求のP台への送信)、
前記遊技機は、前記補正情報に基づいて前記副持点記憶手段が記憶している持点を補正する持点補正手段(払出制御基板17;遊技玉数を遊技玉補正ONと遊技玉数とに従って補正)を含む。
このような構成によれば、不正行為、その他の原因によって遊技機側で記憶している持点の大きさに異常が生じることによって遊技用装置側で記憶している持点と遊技機側で記憶している持点とが整合しなくなった場合でも、遊技機側で記憶している持点を遊技用装置側で記憶している持点に補正可能となる。
(1−6) 前記遊技機は弾球遊技機(パチンコ機2)であって、
前記情報送信手段は、前記更新情報を遊技玉の発射時間間隔(0.6sで1発)よりも短い間隔(図15;200msに1回)で順次送信する。
このような構成によれば、遊技玉の発射時間間隔よりも短い間隔で更新情報が送信されるために、更新情報によって通知される持点の変化量が極力小さいものとされる。その結果、遊技用装置に対して、持点の変化量を細やかに通知することが可能となる。
(1−7) 前記遊技機は、遊技の続行に必要な持点残数の有無を前記副持点記憶手段が記憶している持点に基づいて判定する持点残数判定手段(払出制御基板17、図26)を含む。
このような構成によれば、判定時に更新情報の送信が間に合わないことによって、遊技用装置側で記憶している持点と実際の持点(遊技機側で記憶している遊技玉数)との間にズレが生じていても、実際の持点に基づいた判定をすることができる。
(1−8) 前記指示情報送信手段は、遊技禁止を指示するための情報を前記遊技機へ送信し(図28〜図30の動作指示(禁止要求有))、
前記遊技機は、遊技禁止を指示するための情報を受信したときに、持点による遊技が行なわれない状態にするための遊技禁止手段(払出制御基板17は打球発射モータ18の駆動を停止、図28〜図29の「遊技禁止」)を含む。
このような構成によれば、遊技用装置側で遊技機による遊技の禁止をコントロールできる。
(1−9) 前記指示情報送信手段は、前記副持点記憶手段が記憶している持点の値を初期値にすることを指示するための情報を前記遊技機へ送信し(図27、図53の動作指示(クリア要求有))、
前記遊技機は、前記副持点記憶手段が記憶している持点の値を初期値にすることを指示するための情報を受信したことに基づいて前記副持点記憶手段が記憶している持点の値を初期値にする持点初期化手段(図27、図53(払出制御基板17は、遊技玉数カウンタの値を0に初期化する)を含む。
このような構成によれば、遊技機に記憶されている持点を遊技用装置側で初期化指示することができる。
(1−10) 持点による遊技が可能であり入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ330)を備え、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算する遊技用装置(カードユニット3)であって、
持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定可能な更新情報を前記遊技機より受信する情報受信手段(遊技機通信部325)と、
前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報に基づいて更新する持点更新手段(制御部323)とを含む。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行なっているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(1−11) 遊技終了を要求する信号(返却ボタン322の操作信号)が入力されたときに、前記持点記憶手段が記憶している持点を遊技終了時の持点として確定させる持点確定手段(制御部323;図27)を含む。
このような構成によれば、遊技終了時の持点を遊技用装置側で確定させているために、遊技機側に持点確定機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
(1−12) 遊技への使用および入賞の発生に応じて前記遊技機側で更新している持点を前記遊技機より受信したときに、当該受信した持点と、前記持点記憶手段が記憶している持点との整合性を判定する判定手段(図5;遊技玉数の一致を判定)を含み、
前記判定手段によって不整合と判定されたときに、所定の不整合発生時処理(表示器312によりエラー報知、リカバリ処理を行なってデータ補正要求のBit2が「1」のデータ(遊技玉補正ON)とCUが記憶している遊技玉数のデータを含む通信開始要求をP台へ送信し、P台の遊技玉数の記憶をCUの遊技玉数に合わせる補正を行なうなど)を実行する。
このような構成によれば、遊技機側で記憶している持点が遊技用装置側で記憶している持点と整合しない異常を検出できる。さらに、そのような異常が発生した場合には、不整合発生時処理による対処が可能となる。
(1−13) 前記判定手段によって不整合と判定されたときに、前記遊技機が記憶している持点を前記持点記憶手段が記憶している持点に補正するための補正情報を前記遊技機へ送信する補正情報送信手段(遊技玉補正ONと遊技玉数との送信)を含む。
このような構成によれば、不正行為、その他の原因によって遊技機側で記憶している持点の大きさに異常が生じることによって遊技用装置側で記憶している持点と遊技機側で記憶している持点とが整合しなくなった場合でも、遊技機側で記憶している持点を遊技用装置側で記憶している持点に補正可能となる。
(1−14) 前記遊技用装置は、前記更新情報の送信を指示するための情報を前記遊技機における遊技玉の発射時間間隔(0.6sで1発)よりも短い間隔(図15;200msに1回)で順次前記遊技機へ送信し、
前記持点更新手段は、順次受信される前記更新情報に基づいて前記持点記憶手段が記憶している持点を順次更新する(制御部323、図25)。
このような構成によれば、遊技玉の発射時間間隔よりも短い間隔で更新情報が送信されてくるために、遊技用措置は、遊技機側での持点の変化を細やかに反映させた持点管理が可能となる。
(2−1) 遊技者により遊技が行なわれる遊技機(パチンコ機2)と、該遊技機と通信可能に接続(コネクタ330、20と接続配線)され、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
該遊技用装置の動作制御を行なう制御手段(制御部323)と、
遊技者の操作に応じて前記制御手段により実行される制御に応じた状況を遊技者に表示する表示手段(表示器312)と、
前記制御手段により実行される制御に応じた状況を前記遊技機に表示させるための表示指示を送信する送信手段(遊技機通信部325)とを含む。
このような構成によれば、表示手段を設けた遊技機の場合には当該遊技機にマッチした態様での個性的な表示を可能にしつつも、表示手段が設けられていない遊技機の場合であっても、遊技者の操作に応じて遊技用装置側で実行される制御に応じた状況を遊技者が認識することができる。
(2−2) 前記送信手段は、前記表示手段による前記制御に応じた状況の表示を開始するタイミングに合せて前記表示指示を送信する一方(図21〜図24、図27、図54;表示器312への表示を開始するとともに表示中ONの動作指示をP台へ送信する)、前記遊技機による前記制御に応じた状況の表示を終了させる終了指示は送信しない(図54;表示の終了を指示するコマンドを送ることなく表示を終了する)。
このような構成によれば、遊技用装置と遊技機との両方に表示手段がある場合の表示開始タイミングのずれによる遊技者の違和感を防止しつつも、表示手段が設けられた遊技機においては、遊技用装置側での表示の終了タイミングに拘束されることなく遊技機側独自の個性的な表示を実行することが可能になる。
(2−3) 前記遊技用装置は、遊技者所有の遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体(カード)を受付け、
前記制御手段は、前記受付けられた記録媒体の認証を行なうための制御を実行し(図21、図54;上位サーバへの問合せ)、
前記表示手段は、前記記録媒体の認証中である旨を遊技者に表示し、
前記送信手段は、前記記録媒体の認証中である旨を前記遊技機に表示させるための表示指示を送信する(図21、図54;カード保持中とカード挿入処理中とを含む動作指示を送信)。
このような構成によれば、受付けられた記録媒体の認証中であることを遊技者が認識できる。
(2−4) 前記制御手段は、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算し(図21〜図23、図54;加算有、加算要求玉数=5000を含む動作指示を送信)、
前記表示手段は、前記持点の加算中である旨を遊技者に表示し、
前記送信手段は、前記持点の加算中である旨を前記遊技機に表示させるための表示指示を送信する(図21〜図23、図54;加算表示中)。
このような構成によれば、持点の加算中であることを遊技者が認識できる。
(2−5) 前記遊技機は、持点による遊技が可能であり、
前記遊技用装置は、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算し(図21〜図23、図54;加算有、加算要求玉数=5000を含む動作指示を送信)、
前記遊技機は、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定する特定手段(遊技機制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)と、
前記変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する情報送信手段(払出制御基板17)とを含み、
前記遊技用装置は、
持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
前記更新情報を受信する情報受信手段(遊技機通信部325)と、
前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報に基づいて更新する持点更新手段(制御部323)とを含む。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行なっているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(2−6) 遊技者により遊技が行なわれる遊技機(パチンコ機2)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ330、20と接続配線)を備え、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)であって、
遊技用装置の動作制御を行なう制御手段(制御部323)と、
遊技者の操作に応じて前記制御手段により実行される制御に応じた状況を遊技者に表示する表示手段(表示器312)と、
前記制御手段により実行される制御に応じた状況を前記遊技機に表示させるための表示指示を送信する送信手段(遊技機通信部325)とを含む。
このような構成によれば、表示手段を設けた遊技機の場合には当該遊技機にマッチした態様での個性的な表示を可能にしつつも、表示手段が設けられていない遊技機の場合であっても、遊技者の操作に応じて遊技用装置側で実行される制御に応じた状況を遊技者が認識することができる。
(2−7) 前記送信手段は、前記表示手段による前記制御に応じた状況の表示を開始するタイミングに合せて前記表示指示を送信する一方(図21〜図24、図27、図54;表示器312への表示を開始するとともに表示中ONの動作指示をP台へ送信する)、前記遊技機による前記制御に応じた状況の表示を終了させる終了指示は送信しない(図54;表示の終了を指示するコマンドを送ることなく表示を終了する)。
このような構成によれば、遊技用装置と遊技機との両方に表示手段がある場合の表示開始タイミングのずれによる遊技者の違和感を防止しつつも、表示手段が設けられた遊技機においては、遊技用装置側での表示の終了タイミングに拘束されることなく遊技機側独自の個性的な表示を実行することが可能になる。
(2−8) 前記制御手段は、遊技者所有の遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体(カード)が受付けられたときに該記録媒体の認証を行なうための制御を実行し(図21、図54;上位サーバへの確認)、
前記表示手段は、前記記録媒体の認証中である旨を遊技者に表示し(図54)、
前記送信手段は、前記記録媒体の認証中である旨を前記遊技機に表示させるための表示指示を送信する(図21、図54;カード保持中とカード挿入処理中とを含む動作指示を送信)。
このような構成によれば、受付けられた記録媒体の認証中であることを遊技者が認識できる。
(2−9) 前記遊技用装置は、遊技者所有の遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体(カード)を受付け、
前記制御手段は、遊技者所有の遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体が受付けられているときに該記録媒体により特定される遊技者所有の遊技用価値を用いて持点を加算し(図21〜図23、図54;加算有、加算要求玉数=5000を含む動作指示を送信)、
前記表示手段は、前記持点の加算中である旨を遊技者に表示する(図21〜図23、図54;加算表示中)。
このような構成によれば、持点の加算中であることを遊技者が認識できる。
(2−10) 前記接続部は、持点による遊技が可能であり入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機と通信可能に接続され、
持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定可能な更新情報を前記遊技機より受信する情報受信手段(遊技機通信部325)と、
前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報に基づいて更新する持点更新手段(制御部323)とを含む。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行なっているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(3−1) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算するとともに前記遊技機と通信可能に接続(コネクタ330、20と接続配線)される遊技用装置(カードユニット3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技機は、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定する特定手段(遊技機制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)と、
遊技用装置との通信切断時(コネクタ330、20の離脱時、接続配線の切断時、CUの電断時)に記憶データのバックアップを行なうバックアップ手段(図38、図45〜図53のリカバリデータを記憶する払出制御基板17のRAM)とを含み、さらに、
前記特定手段により特定された前記変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信し(払出制御基板17が遊技機通信部325へ加算玉数や減算玉数を送信し)、
前記遊技用装置は、
持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
前記遊技機から送信されてきた更新情報に基づいて、前記持点記憶手段が記憶している持点を更新する持点更新手段(制御部323)とを含み、さらに、
前記遊技機との間での通信開始時において、前記通信開始時直前の前記遊技機との通信の切断が正常な通信の終了に基づくものか否かを判定し(a.待機中(図20参照)以外の状態での接続シーケンスの再開である、b.自ら通信切断要求を送信して通信を切断した後での接続シーケンスの再開である(図38参照)、または、c.CUがバックアップしているSQNとP台から送信されてきたSQNとが不整合である、か否かを判断し、a〜cのいずれかと判断したときに、正常な通信の終了でない(異常終了)と判断)、正常な通信の終了に基づくものと判定したときには前記バックアップ手段によりバックアップされている記憶データの初期化を行なう指令を送信する一方(図18;リカバリクリアONを含む通信開始要求をP台へ送信する)、異常終了に基づくものと判定したときには、前記バックアップ手段によりバックアップされている記憶データを正常なデータに補正するための補正要求を送信し(図19;SQN補正ON、遊技玉補正ON、SQN=3、遊技玉=300を含む通信開始要求をP台へ送信する)、
前記遊技機は、前記記憶データの初期化を行なう指令を受信したときに前記バックアップ手段によりバックアップされている記憶データの初期化を行ない(図18;リカバリデータのクリア)、前記補正要求を受信したときに前記バックアップ手段によりバックアップされている記憶データの補正処理を行なう(図19;P台でバックアップしていた「シーケンスナンバー」および「遊技玉」をCUの情報に合わせる)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行なっているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
さらに、通信の正常な終了の場合には遊技機でバックアップされている記憶データの初期化が行なわれる一方、異常終了の場合には、遊技機でバックアップされている記憶データの補正処理が行なわれるため、通信の異常終了に伴う遊技用装置と遊技機との間でのデータの不整合の問題を解決することができる。
(3−2) 前記遊技用装置は、前記バックアップ手段によりバックアップされている複数種類の記憶データのうち補正する記憶データの対象を選択指定して補正要求を送信し(図7;データ補正要求のBit1とBit2とでシーケンスナンバーと遊技玉とを選択指定する)、
前記遊技機は、前記補正要求を受信したときに前記バックアップ手段によりバックアップされている記憶データのうち選択指定された記憶データの補正処理を行なう(図19)。
このような構成によれば、通信の異常終了の場合に補正が必要な記憶データを選択指定して補正することができ、無駄な補正処理を行なう不都合を防止できる。
(3−3) 前記バックアップ手段は、前記特定手段により特定された持点の変化量のデータと持点のデータとをバックアップし(遊技玉数カウンタ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)、
前記遊技用装置は、前記バックアップ手段によりバックアップされている記憶データの送信要求を前記遊技機へ送信し(リカバリ要求をP台へ送信する)、
前記遊技機は、前記送信要求に応答して前記バックアップ手段によりバックアップされている持点の変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信し(前回玉数と現在玉数とを含むリカバリデータをリカバリ応答としてCUへ送信)、
前記遊技用装置は、
前記通信開始時直前の前記遊技機との通信の切断が異常終了に基づくものと判定したときに、前記遊技機から送信されてきた前記更新情報に基づいて前記持点記憶手段が記憶している持点の補正処理を行なう持点補正手段(図19;リカバリ応答の内容に合わせて遊技玉等の補正を行なう制御部323)を含み、さらに、
前記通信開始時直前の前記遊技機との通信の切断が異常終了に基づくものと判定したときには、前記バックアップ手段によりバックアップされている記憶データのうち前記持点のデータを前記持点補正手段による補正処理済みの持点に補正するための補正要求を送信し(図7、図19;データ補正要求のBit2が「1」のデータを含む通信開始要求をP台へ送信する)、
前記遊技機は、前記補正要求を受信したときに前記バックアップ手段によりバックアップされている記憶データのうち前記持点のデータの補正処理を行なう(図19)。
このような構成によれば、通信の異常終了に起因して持点のデータという重要なデータを補正する必要が生じたときにその持点のデータを選択指定して補正することができる。
(3−4) 前記遊技用装置は、前記遊技機と前記遊技用装置との間でのデータの送受信が行なわれる毎に番号が更新されて通信が適正に行なわれているか否かを確認するための通信番号が、通信開始時に前記遊技機から送信されてきたときに、該通信番号が異常値であることに基づいて、前記異常終了の判定を行なう(図48等)。
このような構成によれば、通信の異常終了に起因して通信番号を補正する必要が生じたときに通信番号のデータを選択指定して補正することができ、再開された通信が適正に行なわれているか否かを適正な通信番号に基づいて確認することができる。
(3−5) 持点による遊技が可能であり入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ330)を備え、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算する遊技用装置(カードユニット3)であって、
持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
前記遊技機(パチンコ機2)から送信されてきた更新情報に基づいて、前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報に基づいて更新する持点更新手段(制御部323)とを含み、さらに、
前記遊技機との間での通信開始時において、前記通信開始時直前の前記遊技機との通信の切断が正常な通信の終了に基づくものか否かを判定し、正常な通信の終了に基づくものと判定したときには、前記遊技機側において通信切断時からバックアップされている記憶データの初期化を行なう指令を送信する一方(図18;リカバリクリアONを含む通信開始要求をP台へ送信する)、異常終了に基づくものと判定したときには、前記遊技機側においてバックアップされている記憶データを正常なデータに補正するための補正要求を送信する(図19;SQN補正ON、遊技玉補正ON、SQN=3、遊技玉=300を含む通信開始要求をP台へ送信する)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行なっているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
さらに、通信の正常な終了の場合には遊技機でバックアップされている記憶データの初期化が行なわれる一方、異常終了の場合には、遊技機でバックアップされている記憶データの補正処理が行なわれるため、通信の異常終了に伴う遊技用装置と遊技機との間でのデータの不整合の問題を解決することができる。
(3−6) 前記遊技用装置は、前記遊技機側においてバックアップされている複数種類の記憶データのうち補正する記憶データの対象を選択指定して補正要求を送信する(図7;データ補正要求のBit1とBit2とでシーケンスナンバーと遊技玉とを選択指定する)。
このような構成によれば、通信の異常終了の場合に補正が必要な記憶データを選択指定して補正することができ、無駄な補正処理を行なう不都合を防止できる。
(3−7) 前記遊技用装置は、前記遊技機側においてバックアップされている記憶データの送信要求を前記遊技機へ送信し(リカバリ要求をP台へ送信する)、
前記遊技用装置は、前記通信開始時直前の前記遊技機との通信の切断が異常終了に基づくものと判定したときに、前記送信要求に応答して前記遊技機から送信されてきた前記バックアップされている持点の変化量を特定可能な更新情報に基づいて前記持点記憶手段が記憶している持点の補正処理を行なう持点補正手段(図19;リカバリ応答の内容に合わせて遊技玉等の補正を行なう制御部323)を含み、さらに、
前記通信開始時直前の前記遊技機との通信の切断が異常終了に基づくものと判定したときには、前記遊技機側においてバックアップされている記憶データのうち前記持点のデータを前記持点補正手段による補正処理済みの持点に補正するための補正要求を送信する(図19)。
このような構成によれば、通信の異常終了に起因して持点のデータという重要なデータを補正する必要が生じたときにその持点のデータを選択指定して補正することができる。
(3−8) 前記遊技用装置は、前記遊技機と前記遊技用装置との間でのデータの送受信が行なわれる毎に番号が更新されて通信が適正に行なわれているか否かを確認するための通信番号が、通信開始時に前記遊技機から送信されてきたときに、該通信番号が異常値であることに基づいて、前記異常終了の判定を行なう(図48等)。
このような構成によれば、通信の異常終了に起因して通信番号を補正する必要が生じたときに通信番号のデータを選択指定して補正することができ、再開された通信が適正に行なわれているか否かを適正な通信番号に基づいて確認することができる。
(4−1) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算するとともに前記遊技機と通信可能に接続(コネクタ330、20と接続配線)される遊技用装置(カードユニット3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技機は、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量(加算玉数、減算玉数)を特定する特定手段(遊技機制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)と、
持点を記憶する副持点記憶手段(遊技玉数カウンタ)と、
前記副持点記憶手段が記憶している持点を前記変化量に応じて更新する副持点更新手段(遊技玉数カウンタ)とを含み、さらに、
前記特定手段により特定された前記変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信し(加算玉数および減算玉数を含む動作応答をCUへ送信し)、
前記遊技用装置は、
遊技者所有の遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体を受付ける記録媒体受付手段(カード挿入排出口309、カードリーダライタ327)と、
持点を記憶する主持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
前記遊技機から送信されてきた更新情報に基づいて、前記主持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報に応じて更新する主持点更新手段(制御部323)と、
前記記録媒体受付手段に受付けられている記録媒体の返却操作があったときに、返却時情報を前記遊技機へ送信する返却時処理手段(図27;禁止要求有を含む動作指示をP台へ送信する制御部323と遊技機通信部325)と、
前記記録媒体受付手段に受付けられている記録媒体の返却操作があったときに、該記録媒体を排出する処理を行なう記録媒体排出処理手段(カードリーダライタ327)とを含み、
前記遊技機は、前記返却時情報を受信したときに持点による遊技が行なわれない遊技禁止状態にするための遊技禁止手段(発射モータ18を停止させる発射制御基板31)をさらに含み、
前記遊技機は、前記遊技禁止手段が前記遊技禁止状態とし、かつ、所定条件が成立しているときに(図27;浮遊玉処理待ち時間(10秒)が経過しているときに)、前記副持点記憶手段が記憶している持点の初期化を指示するための情報の受け付けが可能であることを示す初期化可能情報を送信し(図27;遊技完了ONを含む動作応答をCUへ送信し)、
前記遊技用装置は、前記初期化可能情報を受信したときに持点の初期化を指示するための情報を前記遊技機へ送信し(図27;クリア要求有を含む動作指示をP台へ送信し)、
前記副持点更新手段は、前記持点の初期化を指示するための情報が前記遊技用装置から送信されてきたときに前記副持点記憶手段が記憶している持点を初期化する(遊技玉数=0にする)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行なっているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
さらに、遊技機は、返却時情報を受信したときに遊技禁止状態となり、かつ、所定条件が成立しているときに初期化可能情報を遊技用装置へ送信し、遊技用装置は、初期化可能情報を受信したときに持点の初期化を指示するための情報を遊技機へ送信し、その情報が遊技用装置から送信されてきたときに遊技機は持点を初期化するために、遊技用装置に受付けられている記録媒体の返却時に遊技機が記憶している持点の初期化を遊技用装置側からの指示にて実行する場合の、未確定段階の持点を初期化してしまう不都合を極力防止することができる。
(4−2) 前記特定手段は、前記遊技禁止手段によって前記遊技禁止状態となっている間において持点が変化したときにも変化量を特定し(浮遊玉の入賞に基づいて加算玉数を加算更新し)、
前記遊技機は、前記遊技禁止手段によって前記遊技禁止状態となっている間において前記特定手段により持点の変化量が特定されたときに、該変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する(図27;浮遊玉処理待ち時間中でも加算玉数や減算玉数を含む動作応答をCUへ送信する)。
このような構成によれば、遊技禁止状態となっている間における持点の変化量を特定可能な更新情報も遊技用装置へ送信され、遊技禁止状態となっている間における持点の変化量をも遊技用装置が把握できる。
(4−3) 前記遊技機は、前記副持点記憶手段が記憶している持点に基づいた遊技制御(遊技玉数カウンタが0になれば打球発射モータ18の駆動停止)を行なう一方、
前記記録媒体排出処理手段は、前記初期化可能情報を受信した後に、前記主持点記憶手段が記憶している持点に相当する遊技用価値を特定可能な情報と受付けている記録媒体との対応付けを行った後に該記録媒体を排出する(図27;遊技完了ONを含む動作応答を受信した後に、CUが記憶している遊技玉数を持玉数としてカードに記憶させて(または上位サーバにて当該カードのカード番号に対応付けて記憶している持点をCUが記憶している遊技玉数に対応する値に更新して)該カードを排出する)。
このような構成によれば、遊技機側の持点が確定するまで待ってその確定した持点に相当する遊技用価値を特定可能な情報と受付けている記録媒体との対応付けを行った後に該記録媒体を排出するすることができ、最終確定する前の変動途中の持点を特定可能な情報と対応付けられた記録媒体が排出される不都合を防止できる。
(4−4) 前記遊技用装置は、
前記主持点記憶手段が記憶している持点を表示する持点表示部(表示器312)を含み、さらに、
前記更新情報の送信を指示するための情報(動作指示)を前記遊技機へ送信し(遊技機通信部325が動作指示を送信し)、
前記遊技機は、前記更新情報の送信を指示するための情報を受信する毎に、当該情報を前回受信してから今回受信するまでの間の前記変化量(現在玉関連情報)を示す更新情報を送信する(図5の加算玉数カウンタおよび減算玉数カウンタの値、図25)。
このような構成によれば、遊技用装置の指示に応じて、遊技機から遊技用装置に対して、前回の更新情報の送信時を基準とした前記変化量を示す更新情報が逐一送信される。このため、遊技用装置は、逐一送信されてくる更新情報によって持点を更新することによって最新の持点管理をすることが可能となる。
(4−5) 前記遊技機は、前記副持点記憶手段が記憶している持点(遊技玉数カウンタの値)を前記遊技用装置へ送信し(図5の遊技玉数カウンタの値、図26)、
前記遊技用装置は、
前記主持点記憶手段が記憶している持点と、前記副持点記憶手段が記憶している持点との整合性を判定する判定手段(図5;遊技玉数の一致を判定)を含み、
前記判定手段によって不整合と判定されたときに、所定の不整合発生時処理(表示器312によりエラー報知、リカバリ処理を行なってデータ補正要求のBit2が「1」のデータ(遊技玉補正ON)とCUが記憶している遊技玉数のデータを含む通信開始要求をP台へ送信し、P台の遊技玉数の記憶をCUの遊技玉数に合わせる補正を行なうなど)を実行する。
このような構成によれば、遊技機側で記憶している持点が遊技用装置側で記憶している持点と整合しない異常を検出できる。さらに、そのような異常が発生した場合には、不整合発生時処理による対処が可能となる。
(4−6) 前記遊技用装置は、前記判定手段によって不整合と判定されたときに、前記副持点記憶手段が記憶している持点を前記主持点記憶手段が記憶している持点に補正するための補正情報(図19の遊技玉数補正ONと遊技玉数とを含む通信開始要求)を前記遊技機へ送信し、
前記遊技機は、前記補正情報に基づいて前記副持点記憶手段が記憶している持点を補正する持点補正手段(払出制御基板17;遊技玉数を補正指示コマンドに従って補正)を含む。
このような構成によれば、不正行為、その他の原因によって遊技機側で記憶している持点の大きさに異常が生じることによって遊技用装置側で記憶している持点と遊技機側で記憶している持点とが整合しなくなった場合でも、遊技機側で記憶している持点を遊技用装置側で記憶している持点に補正可能となる。
(4−7) 前記遊技機は弾球遊技機(パチンコ機2)であって、
該弾球遊技機は、前記更新情報を遊技玉の発射時間間隔(0.6sで1発)よりも短い間隔(図15;200msに1回)で順次送信する。
このような構成によれば、遊技玉の発射時間間隔よりも短い間隔で更新情報が送信されるために、更新情報によって通知される持点の変化量が極力小さいものとされる。その結果、遊技用装置に対して、持点の変化量を細やかに通知することが可能となる。
(4−8) 前記遊技機は、遊技の続行に必要な持点残数の有無を前記副持点記憶手段が記憶している持点に基づいて判定する持点残数判定手段(払出制御基板17、図26)を含む。
このような構成によれば、判定時に更新情報の送信が間に合わないことによって、遊技用装置側で記憶している持点と実際の持点(遊技機側で記憶している持点)との間にズレが生じていても、実際の持点に基づいた判定をすることができる。
(4−9) 遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算する遊技用装置(カードユニット3)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ330)を備え、持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)であって、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量(加算玉数、減算玉数)を特定する特定手段(遊技機制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)と、
持点を記憶する持点記憶手段(遊技玉数カウンタ)と、
前記持点記憶手段が記憶している持点を前記変化量に応じて更新する持点更新手段(遊技玉数カウンタ)と、
前記遊技用装置に受付けられている記録媒体の返却操作があったときに該遊技用装置から送信されてくる返却時情報を受信する返却時情報受信手段(図27;禁止要求有を含む動作指示をCUから受信する払出制御基板17)と、
該返却時情報受信手段により前記返却時情報を受信したときに、持点による遊技が行なわれない遊技禁止状態にするための遊技禁止手段(発射モータ18を停止させる発射制御基板31)を含み、さらに、
前記特定手段により特定された前記変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信(加算玉数および減算玉数を含む動作応答をCUへ送信)するとともに、前記遊技禁止手段が前記遊技禁止状態とし、かつ、所定条件が成立しているときに(図27;浮遊玉処理待ち時間(10秒)が経過しているときに)、前記持点記憶手段が記憶している持点の初期化を指示するための情報の受け付けが可能であることを示す初期化可能情報を送信し(図27;遊技完了ONを含む動作応答をCUへ送信し)、
前記持点更新手段は、前記遊技用装置から前記持点の初期化を指示するための情報が送信されてきたときに前記持点記憶手段が記憶している持点を初期化する(遊技玉数=0にする)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行なっているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
さらに、遊技機は、返却時情報を受信したときに遊技禁止状態となり、かつ、所定条件が成立しているときに初期化可能情報を遊技用装置へ送信し、遊技用装置は、初期化可能情報を受信したときに持点の初期化を指示するための情報を遊技機へ送信し、その情報が遊技用装置から送信されてきたときに遊技機は持点を初期化するために、遊技用装置に受付けられている記録媒体の返却時に遊技機が記憶している持点の初期化を遊技用装置側からの指示にて実行する場合の、未確定段階の持点を初期化してしまう不都合を極力防止することができる。
(4−10) 前記特定手段は、前記遊技禁止手段により前記遊技禁止状態となっている間において持点が変化したときにも該変化量を特定し(浮遊玉の入賞に基づいて加算玉数を加算更新し)、
前記遊技機は、前記遊技禁止手段により前記遊技禁止状態にしている間において前記特定手段により持点の変化量が特定されたときに、該変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する(図27;浮遊玉処理待ち時間中でも加算玉数や減算玉数を含む動作応答をCUへ送信する)。
このような構成によれば、遊技禁止状態となっている間における持点の変化量を特定可能な更新情報も遊技用装置へ送信され、遊技禁止状態となっている間における持点の変化量をも遊技用装置が把握できる。
(4−11) 前記送信した更新情報により特定された変化量を記憶するとともに1回前に前記送信した更新情報により特定された変化量を記憶するための2つの変化量記憶手段(図5;現加算玉数を記憶する加算玉数カウンタ、現減算玉数をカウントする減算玉数カウンタ、前回玉関連情報としての前加算玉数を記憶する領域および前減算玉数を記憶する領域)と、
前記遊技用装置から送信されてきた所定の情報(SQN)に基づいて前記遊技用装置への前記更新情報の到達を判定する到達判定手段(払出制御基板17、図33)とを含み、
前記遊技機は、前記到達判定手段により前記更新情報が到達したと判定されなかったときに、前記2つの変化量記憶手段に記憶された変化量の合算値を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する(図33)。
このような構成によれば、更新情報が到達したと判定されなかったときには、前記2つの変化量記憶手段に記憶された変化量の合算値を特定可能な更新情報が遊技用装置へ送信されるため、持点に関する情報を遊技用装置において確実かつ効率的に収集させることが可能となる。
(4−12) 前記変化量を特定可能な更新情報の送信を指示する情報(動作指示)を前記遊技用装置より受信する毎に、前記更新情報を前記遊技用装置へ送信し(加算玉数と減算玉数とを含む動作応答をCUへ送信し)、
前記更新情報として前記送信した更新情報により特定された変化量を記憶するための変化量記憶手段(図5;現加算玉数を記憶する加算玉数カウンタ、現減算玉数をカウントする減算玉数カウンタ、前回玉関連情報としての前加算玉数を記憶する領域および前減算玉数を記憶する領域)をさらに含み、
前記変化量記憶手段は、前記更新情報を送信してから所定期間が経過しても前記更新情報の送信を指示する情報を受信できない状態が継続する間、前記特定手段が順次特定した変化量を累積記憶し(図32)、
前記遊技機は、前記変化量記憶手段に前記特定手段が順次特定した変化量が累積記憶されている状態で前記更新情報の送信を指示する情報が受信されたときに、前記変化量記憶手段に累積記憶されている変化量を特定可能な更新情報を送信する(図32)。
このような構成によれば、前記更新情報を送信してから所定期間が経過しても前記更新情報の送信を指示する情報を受信できない状態が継続する間、前記特定手段が順次特定した変化量が遊技機側で累積記憶されて、やがて、前記更新情報の送信を指示する情報が受信された段階で、その累積記憶された変化量を特定可能な更新情報が送信されるため、遊技用装置と遊技機との通信が途絶えた状態が継続した場合であっても持点に関する情報を遊技用装置において確実に収集させることが可能となる。
(4−13) 前記遊技用価値から引落とした価値相当分の持点を加算することを示す持点加算情報を受信する加算情報受信手段(払出制御基板17)をさらに含み、
前記持点更新手段は、前記遊技用価値から引落とした価値相当分の持点を加算することを示す持点加算情報(加算有と加算要求玉数を含む動作指示)を受信したときに該持点加算情報に従う持点を前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算し(図22、図23;遊技玉数に加算し)、
前記遊技機は、前記持点更新手段による持点加算の間に前記特定手段により特定された持点の変化量、および加算後の持点を特定可能な情報を前記遊技用装置へ送信する(図22、図23;加算玉数と減算玉数と遊技玉数とを含む動作応答をCUへ送信する)。
このような構成によれば、持点の変化量を特定可能な情報に基づいて更新された後の持点と遊技機から送信されてきた加算後の持点を特定可能な情報とを比較して整合しているか否かの確認を遊技用装置に行なわせることが可能となる。
(5−1) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算するとともに前記遊技機と通信可能に接続(コネクタ330、20と接続配線)される遊技用装置(カードユニット3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技機は、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定する特定手段(遊技機制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)を含み、
前記遊技用装置と前記遊技機との間での通信が適正に行なわれているか否かを確認するための通信番号(シーケンスナンバー(SQN))とともに前記変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信し(払出制御基板17が遊技機通信部325へ加算玉数や減算玉数を送信し)、
該更新情報の送信から次回の更新情報の送信までの間における前記特定手段により特定された変化量を今回変化量として記憶するとともに、該変化量を送信した後においても前回変化量としてバックアップして記憶する変化量記憶手段(図5;現加算玉数を記憶する加算玉数カウンタ、現減算玉数をカウントする減算玉数カウンタ、前回玉関連情報としての前加算玉数を記憶する領域および前減算玉数を記憶する領域)をさらに含み、
前記遊技用装置は、
持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)を含み、
前記更新情報を受信するとともに、前記通信番号を含む所定の情報を前記遊技機に送信し(遊技機通信部325)、
前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報に応じて更新する持点更新手段(制御部323)を含み、さらに、
前記遊技機から送信されてきた前記通信番号を加算更新して該更新後の通信番号を含む情報を前記遊技機に送信するとともに、最後に送信または受信した通信番号をバックアップして記憶し(図5;制御部323のRAM)、
前記遊技機は、前記遊技用装置から送信されてきた通信番号を加算更新して該更新後の通信番号を送信するとともに、最後に送信した通信番号をバックアップして記憶し(図5;払出制御基板17のRAM)、前記遊技用装置との間での通信開始時において、前記記憶している最後に送信した通信番号と前記今回変化量および前記前回変化量の両方を特定可能な更新情報とを送信し(図45〜図53;最終SQNと前回玉関連情報と現在玉関連情報とを含むリカバリデータをリカバリ応答として送信)、
前記遊技用装置は、前記遊技機との間での通信開始時において、前記記憶している最後に送信または受信した通信番号に比べて、前記遊技機から送信されてきた通信番号が大きい値であるときには、前記受信された更新情報により特定される前記今回変化量と前記前回変化量とを用いて前記持点記憶手段が記憶している持点の補正を行なう一方(図47、図49、図51)、前記遊技機から送信されてきた通信番号が小さい値であるときまたは同じ値であるときには、前記受信された更新情報により特定される前記今回変化量を用いて前記持点記憶手段が記憶している持点の補正を行なう(図45、図46、図48、図50、図52)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行なっているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
さらに、遊技用装置側と遊技機側とにおいて、最後に送信または受信した通信番号をバックアップ記憶しておき、遊技用装置は、遊技機との間での通信開始時において、バックアップ記憶している通信番号と遊技機から送信されてきた通信番号とを比較することにより、遊技機が送信した情報を受信していない場合に、今回変化量と前回変化量とを用いて持点の補正を行なう一方、遊技用装置が送信した情報を遊技機が受信していない場合および遊技用と遊技機とにおいて一方が送信した情報を他方が受信している正常状態の場合には、今回変化量を用いて持点の補正を行なう。その結果、通信制御を再開させたときに、送信側では送信したはずのデータが受信側では受信されていないまま、通信が進行していくという不都合を解消できる。
(5−2) 前記遊技機は、持点を記憶する副持点記憶手段(遊技玉数カウンタ)を含み、該副持点記憶手段が記憶している持点を前記遊技用装置へ送信し(遊技玉数を含む動作応答をCUへ送信し)、
前記遊技用装置は、
前記持点記憶手段が記憶している持点と、前記副持点記憶手段が記憶している持点との整合性を判定する判定手段(図5;遊技玉数の一致を判定)を含み、
前記判定手段によって不整合と判定されたときに、所定の不整合発生時処理を実行する(表示器312によりエラー報知、リカバリ処理を行なってデータ補正要求のBit2が「1」のデータ(遊技玉補正ON)とCUが記憶している遊技玉数のデータを含む通信開始要求をP台へ送信し、P台の遊技玉数の記憶をCUの遊技玉数に合わせる補正を行なうなど)。
このような構成によれば、遊技機側で記憶している持点が遊技用装置側で記憶している持点と整合しない異常を検出できる。さらに、そのような異常が発生した場合には、不整合発生時処理による対処が可能となる。
(5−3) 前記遊技用装置は、前記判定手段によって不整合と判定されたときに、前記副持点記憶手段が記憶している持点を前記持点記憶手段が記憶している持点に補正するための補正情報(図19の遊技玉数補正ONと遊技玉数とを含む通信開始要求)を前記遊技機へ送信し、
前記遊技機は、前記補正情報に基づいて前記副持点記憶手段が記憶している持点を補正する持点補正手段(払出制御基板17;遊技玉数を補正指示コマンドに従って補正)を含む。
このような構成によれば、不正行為、その他の原因によって遊技機側で記憶している持点の大きさに異常が生じることによって遊技用装置側で記憶している持点と遊技機側で記憶している持点とが整合しなくなった場合でも、遊技機側で記憶している持点を遊技用装置側で記憶している持点に補正可能となる。
(5−4) 前記変化量記憶手段は、前記通信不能状態が発生した後通信が開始されるまでの間において、前記特定手段により特定された持点の変化量を前記今回変化量として累積記憶し(図45〜図53)、
前記遊技機は、前記通信不能状態が発生した後通信が開始されたことにより、前記変化量記憶手段に累積記憶されている今回変化量を特定可能な累積更新情報を前記遊技用装置へ送信し(図45〜図53;現在玉数を含むリカバリデータを送信)、
前記遊技用装置は、前記累積更新情報に基づいて前記持点記憶手段が記憶している持点を更新する(図45〜図53)。
このような構成によれば、通信不能状態が発生した後通信が開始されるまでの間において変動した持点の変化量を反映させた持点の更新が可能となる。
(5−5) 持点による遊技が可能であり入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ330)を備え、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算する遊技用装置(カードユニット3)であって、
持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)を含み、
前記遊技用装置と前記遊技機との間での通信が適正に行なわれているか否かを確認するための通信番号(シーケンスナンバー(SQR))を含む所定の情報を前記遊技機に送信するとともに(遊技機通信部325)、遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定可能な更新情報を、前記遊技機より受信し(加算玉数や減算玉数を払出制御基板17より受信し)、
前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報に基づいて更新する持点更新手段(制御部323)とを含み、さらに、
前記遊技機から送信されてきた通信番号を加算更新して該加算更新された通信番号を含む情報を前記遊技機に送信するとともに、最後に送信または受信した通信番号をバックアップして記憶し(図5;制御部323のRAM)、さらに、前記遊技機との間での通信開始時において、前記遊技機が最後に送信した通信番号と前回の更新情報の送信以降における前記遊技機での持点の変化量である今回変化量および該今回変化量以前に更新情報として送信された変化量である前回変化量の両方を特定可能な更新情報とを受信し(払出制御基板17から加算玉数や減算玉数を受信し)、
前記遊技用装置は、前記遊技機との間での通信開始時において、前記記憶している最後に送信または受信した通信番号に比べて、前記遊技機から送信されてきた通信番号が大きい値であるときには、前記受信された更新情報により特定される前記今回変化量と前記前回変化量とを用いて前記持点記憶手段が記憶している持点の補正を行なう一方(図47、図49、図51)、前記遊技機から送信されてきた通信番号が小さい値であるときまたは同じ値であるときには、前記受信された更新情報により特定される前記今回変化量を用いて前記持点記憶手段が記憶している持点の補正を行なう(図45、図46、図48、図50、図52)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行なっているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
さらに、遊技用装置側と遊技機側とにおいて、最後に送信または受信した通信番号をバックアップ記憶しておき、遊技用装置は、遊技機との間での通信開始時において、バックアップ記憶している通信番号と遊技機から送信されてきた通信番号とを比較することにより、遊技機が送信した情報を受信していない場合に、今回変化量と前回変化量とを用いて持点の補正を行なう一方、遊技用装置が送信した情報を遊技機が受信していない場合および遊技用と遊技機とにおいて一方が送信した情報を他方が受信している正常状態の場合には、今回変化量を用いて持点の補正を行なう。その結果、通信制御を再開させたときに、送信側では送信したはずのデータが受信側では受信されていないまま、通信が進行していくという不都合を解消できる。
(5−6) 遊技への使用および入賞の発生に応じて前記遊技機側で更新している持点を前記遊技機より受信したときに、当該受信した持点と、前記持点記憶手段が記憶している持点との整合性を判定する判定手段(図5;遊技玉数の一致を判定)を含み、
前記判定手段によって不整合と判定されたときに、所定の不整合発生時処理を実行する(表示器312によりエラー報知、リカバリ処理を行なってデータ補正要求のBit2が「1」のデータ(遊技玉補正ON)とCUが記憶している遊技玉数のデータを含む通信開始要求をP台へ送信し、P台の遊技玉数の記憶をCUの遊技玉数に合わせる補正を行なうなど)。
このような構成によれば、遊技機側で記憶している持点が遊技用装置側で記憶している持点と整合しない異常を検出できる。さらに、そのような異常が発生した場合には、不整合発生時処理による対処が可能となる。
(5−7) 前記判定手段によって不整合と判定されたときに、前記遊技機が記憶している持点を前記持点記憶手段が記憶している持点に補正するための補正情報(図19の遊技玉数補正ONと遊技玉数とを含む通信開始要求)を前記遊技機へ送信する。
このような構成によれば、不正行為、その他の原因によって遊技機側で記憶している持点の大きさに異常が生じることによって遊技用装置側で記憶している持点と遊技機側で記憶している持点とが整合しなくなった場合でも、遊技機側で記憶している持点を遊技用装置側で記憶している持点に補正可能となる。
(5−8) 前記通信不能状態が発生した後通信が開始されるまでの間において、前記遊技機側において累積記憶された持点の変化量を特定可能な累積更新情報を受信し(図45〜図53;現在玉数を含むリカバリデータを受信)、
前記遊技用装置は、前記累積更新情報に基づいて前記持点記憶手段が記憶している持点を更新する(図45〜図53)。
このような構成によれば、通信不能状態が発生した後通信が開始されるまでの間において変動した持点の変化量を反映させた持点の更新が可能となる。
(6−1) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と、該遊技機と通信可能に接続され、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶する制御部323のRAM)と、
遊技者所有の遊技用価値が対応付けられている記録媒体(カード)の挿入および排出を行なう1つの挿入排出口(カード挿入/排出口309)と、
該挿入排出口に挿入されて受付けられた前記記録媒体に対応付けられている遊技者所有の遊技用価値を引落として前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算するとともに、前記遊技機で入賞が発生することにより前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算し、さらに、遊技に使用される持点を減算する持点加減算手段(制御部323)と、
遊技終了操作に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点を前記挿入排出口に挿入されている前記記録媒体に対応付ける対応付け処理を行なって該記録媒体を前記挿入排出口から排出する記録媒体処理手段(図27のカード返却の処理)を含み、
該記録媒体処理手段は、前記持点記憶手段に記憶されている持点を共有する操作(図55;持玉共有指定)に応じて、前記対応付け処理を行なうことなく前記受付けられている記録媒体を前記挿入排出口から排出するとともに(図55;カードA(持玉=0)を返却)、前記共有する持点分を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算し(図55;遊技玉=3800を遊技玉=2800にし)、該減算分の持点を対応付けた記録媒体を前記挿入排出口から排出する(図55;カードB(持玉=1000)返却)共有処理を実行する。
このような構成によれば、持点を共有する操作に応じて、既に挿入排出口に挿入されて受付けられている記録媒体は、持点記憶手段に記憶されている持点を対応付ける対応付け処理を行なうことなく挿入排出口から排出されるため、その記録媒体の排出後においても持点記憶手段に記憶されている持点を使用して遊技を続行でき、遊技を一時中断しなくてよいために、稼働率の低下を防止できる。
(6−2) 前記記録媒体処理手段は、前記共有する持点に所定数(200)を加算した値よりも前記持点記憶手段に記憶されている持点が少ないときには持点の共有を禁止する。
このような構成によれば、共有する持点に比べて持点記憶手段に記憶されている持点に所定数の余裕があることを条件に持点の共有が許容されるため、共有処理中に持点がなくなって遊技を一時中断する不都合をより確実に防止できる。
(6−3) 前記記録媒体処理手段は、前記対応付け処理を行なうことなく該記録媒体を前記挿入排出口から排出した後、前記共有する持点分を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算し、該減算分の持点を対応付けた記録媒体を前記挿入排出口から排出するまでの間において、前記持点記憶手段に記憶されている持点が前記共有する持点に満たなくなったときには、持点の共有を取消して前記共有する持点分を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算を実行しない(図55;カードAを排出した後カードBを排出するまでの間において、遊技中の遊技玉数がカードBに書込んで共有する持玉に満たなくなった場合には、持点共有を取消してカードBの排出を行なわないように制御する)。
このような構成によれば、対応付け処理を行なうことなく該記録媒体を挿入排出口から排出した後、共有する持点分を持点記憶手段に記憶されている持点から減算し、該減算分の持点を対応付けた記録媒体を挿入排出口から排出するまでの間において、持点記憶手段に記憶されている持点が共有する持点に満たなくなるような事態が生じても、持点の共有を取消すことにより対処がなされる。
(6−4) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と、該遊技機と通信可能に接続され、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶する制御部323のRAM)と、
遊技者所有の遊技用価値が対応付けられている記録媒体(カード)の挿入および排出を行なう1つの挿入排出口(カード挿入/排出口309)と、
該挿入排出口に挿入されて受付けられた前記記録媒体に対応付けられている遊技者所有の遊技用価値を引落として前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算するとともに、前記遊技機で入賞が発生することにより前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算し、さらに、遊技に使用される持点を減算する持点加減算手段(制御部323)と、
遊技終了操作に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点を前記挿入排出口に挿入されている前記記録媒体に対応付ける対応付け処理を行なって該記録媒体を前記挿入排出口から排出する記録媒体処理手段(図27のカード返却の処理)を含み、
遊技終了操作に応じて、前記挿入排出口に挿入されている前記記録媒体を、前記持点加減算処理手段が行なった処理により加減算更新された遊技終了時点の持点に相当する獲得遊技用価値を特定可能な情報が記録された状態にして前記挿入排出口から排出する記録媒体処理手段(図27のカード返却の処理)を含み、
該記録媒体処理手段は、前記持点記憶手段に記憶されている持点を共有する操作(図57;持玉共有指定)に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点から共有する持点分と共有処理中に遊技を可能にするために確保しておく確保用持点(図57;担保玉200)とを減算した残りの持点を算出し、前記挿入排出口に挿入されて受付けられている前記記録媒体を前記残りの持点に対応付ける対応付け処理を行なって前記挿入排出口から排出するとともに(図57;カードA(持玉=3800)返却)、前記共有する持点を対応付けた記録媒体を前記挿入排出口から排出する(図57;カードB(持玉=1000)返却)共有処理を実行する。
このような構成によれば、共有処理中に遊技を可能にするための確保用持点が確保された状態で共有処理が実行されるため、その確保用持点を使用して遊技を続行でき、遊技を一時中断しなくてよいために、稼働率の低下を防止できる。
(6−5) 前記記録媒体処理手段により前記共有処理が実行された後に、該共有処理により前記対応付け処理を行なうことなく排出された記録媒体を前記挿入排出口に再挿入させるための報知を行なう報知手段(図63の画面を表示する表示器312)をさらに含む。
このような構成によれば、遊技者が共有処理により排出された記録媒体の再挿入を忘れる不都合を防止できる。
(6−6) 前記記録媒体処理手段は、前記共有処理を実行した後に、該共有処理により前記対応付け処理を行なうことなく排出された記録媒体が前記挿入排出口に再挿入されたときに、該記録媒体が前記排出された記録媒体と同じものであるか否かを判別し、同じものでないと判別したときに該記録媒体を排出する一方、同じものであると判別したときに該記録媒体を受付けて、遊技終了操作に応じて前記対応付け処理を行なって該記録媒体を前記挿入排出口から排出する。
このような構成によれば、共有処理により一旦は排出された遊技者の記録媒体を再挿入することにより、当該遊技者が獲得した持点をその記録媒体に対応付けて排出することができる。
(6−7) 前記遊技機は、
持点を記憶する副持点記憶手段(遊技玉数カウンタ)と、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定する特定手段(遊技機制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)と、
前記変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する情報送信手段(玉数制御基板17)とを含み、
前記遊技用装置は、
前記更新情報を受信する情報受信手段(遊技機通信部325)を含み、
前記持点加減算手段は、前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報に基づいて加減算更新する(制御部323)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行なっているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(6−8) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ330、20、接続配線)を備え、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)であって、
前記持点を記憶する持点記憶手段(制御部323のRAM)と、
遊技者所有の遊技用価値が対応付けられている記録媒体(カード)の挿入および排出を行なう1つの挿入排出口(カード挿入/排出口309)と、
該挿入排出口に挿入されて受付けられた前記記録媒体に記録されている情報により特定される獲得遊技用価値を引落として前記遊技機による遊技に使用するための持点を確保するための処理を行なう持点確保処理手段(加算要求玉数のデータを含む動作指示をP台へ送信する制御部323)と、
該挿入排出口に挿入された前記記録媒体に対応付けられている遊技者所有の遊技用価値を引落として前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算するとともに、前記遊技機で入賞が発生することにより前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算し、さらに、遊技に使用される持点を減算する持点加減算手段(制御部323)と、
遊技終了操作に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点を前記挿入排出口に挿入されている前記記録媒体に対応付ける対応付け処理を行なって該記録媒体を前記挿入排出口から排出する記録媒体処理手段(図27のカード返却の処理)を含み、
該記録媒体処理手段は、前記持点記憶手段に記憶されている持点を共有する操作(図55;持玉共有指定)に応じて、前記対応付け処理を行なうことなく前記受付けられている記録媒体を前記挿入排出口から排出するとともに(図55;カードA(持玉=0)を返却)、前記共有する持点分を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算し(図55;遊技玉=3800を遊技玉=2800にし)、該減算分の持点を対応付けた記録媒体を前記挿入排出口から排出する(図55;カードB(持玉=1000)返却)共有処理を実行する。
このような構成によれば、持点を共有する操作に応じて、既に挿入排出口に挿入されて受付けられている記録媒体は、持点記憶手段に記憶されている持点を対応付ける対応付け処理を行なうことなく挿入排出口から排出されるため、その記録媒体の排出後においても持点記憶手段に記憶されている持点を使用して遊技を続行でき、遊技を一時中断しなくてよいために、稼働率の低下を防止できる。
(6−9) 前記記録媒体処理手段は、前記共有する持点に所定数(200)を加算した値よりも前記持点記憶手段に記憶されている持点が少ないときには持点の共有を禁止する。
このような構成によれば、共有する持点に比べて持点記憶手段に記憶されている持点に所定数の余裕があることを条件に持点の共有が許容されるため、共有処理中に持点がなくなって遊技を一時中断する不都合をより確実に防止できる。
(6−10) 前記記録媒体処理手段は、前記対応付け処理を行なうことなく該記録媒体を前記挿入排出口から排出した後、前記共有する持点分を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算し、該減算分の持点を対応付けた記録媒体を前記挿入排出口から排出するまでの間において、前記持点記憶手段に記憶されている持点が前記共有する持点に満たなくなったときには、持点の共有を取消して前記共有する持点分を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算を実行しない(図55;カードAを排出した後カードBを排出するまでの間において、遊技中の遊技玉数がカードBに書込んで共有する持玉に満たなくなった場合には、持点共有を取消してカードBの排出を行なわないように制御する)。
このような構成によれば、対応付け処理を行なうことなく該記録媒体を挿入排出口から排出した後、共有する持点分を持点記憶手段に記憶されている持点から減算し、該減算分の持点を対応付けた記録媒体を挿入排出口から排出するまでの間において、持点記憶手段に記憶されている持点が共有する持点に満たなくなるような事態が生じても、持点の共有を取消すことにより対処がなされる。
(6−11) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ330、20、接続配線)を備え、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)であって、
前記持点を記憶する持点記憶手段(制御部323のRAM)と、
遊技者所有の遊技用価値が対応付けられている記録媒体(カード)の挿入および排出を行なう1つの挿入排出口(カード挿入/排出口309)と、
該挿入排出口に挿入されて受付けられた前記記録媒体に対応付けられている遊技者所有の遊技用価値を引落として前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算するとともに、前記遊技機で入賞が発生することにより前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算し、さらに、遊技に使用される持点を減算する持点加減算手段(制御部323)と、
遊技終了操作に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点を前記挿入排出口に挿入されている前記記録媒体に対応付ける対応付け処理を行なって該記録媒体を前記挿入排出口から排出する記録媒体処理手段(図27のカード返却の処理)を含み、
遊技終了操作に応じて、前記挿入排出口に挿入されている前記記録媒体を、前記持点加減算処理手段が行なった処理により加減算更新された遊技終了時点の持点に相当する獲得遊技用価値を特定可能な情報が記録された状態にして前記挿入排出口から排出する記録媒体処理手段(図27のカード返却の処理)を含み、
該記録媒体処理手段は、前記持点記憶手段に記憶されている持点を共有する操作(図57;持玉共有指定)に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点から共有する持点分と共有処理中に遊技を可能にするために確保しておく確保用持点(図57;担保玉200)とを減算した残りの持点を算出し、前記挿入排出口に挿入されて受付けられている前記記録媒体を前記残りの持点に対応付ける対応付け処理を行なって前記挿入排出口から排出するとともに(図57;カードA(持玉=3800)返却)、前記共有する持点を対応付けた記録媒体を前記挿入排出口から排出する(図57;カードB(持玉=1000)返却)共有処理を実行する。
このような構成によれば、共有処理中に遊技を可能にするための確保用持点が確保された状態で共有処理が実行されるため、その確保用持点を使用して遊技を続行でき、遊技を一時中断しなくてよいために、稼働率の低下を防止できる。
(6−12) 前記記録媒体処理手段により前記共有処理が実行された後に、該共有処理により前記対応付け処理を行なうことなく排出された記録媒体を前記挿入排出口に再挿入させるための報知を行なう報知手段(図63の画面を表示する表示器312)をさらに含む。
このような構成によれば、遊技者が共有処理により排出された記録媒体の再挿入を忘れる不都合を防止できる。
(6−13) 前記記録媒体処理手段は、前記共有処理を実行した後に、該共有処理により前記対応付け処理を行なうことなく排出された記録媒体が前記挿入排出口に再挿入されたときに、該記録媒体が前記排出された記録媒体と同じものであるか否かを判別し、同じものでないと判別したときに該記録媒体を排出する一方、同じものであると判別したときに該記録媒体を受付けて、遊技終了操作に応じて前記対応付け処理を行なって該記録媒体を前記挿入排出口から排出する。
このような構成によれば、共有処理により一旦は排出された遊技者の記録媒体を再挿入することにより、当該遊技者が獲得した持点をその記録媒体に対応付けて排出することができる。
(6−14) 遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定可能な更新情報を前記遊技機より受信する情報受信手段(遊技機通信部325)を含み、
前記持点加減算手段は、前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報に基づいて加減算更新する(制御部323)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行なっているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(7−1) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と、該遊技機と通信可能に接続され、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶する制御部323のRAM)と、
遊技者所有の遊技用価値が対応付けられている記録媒体(カード)の挿入および排出を行なう1つの挿入排出口(カード挿入/排出口309)と、
該挿入排出口に挿入されて受付けられた前記記録媒体に対応付けられている遊技者所有の遊技用価値を引落として前記前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算するとともに、前記遊技機で入賞が発生することにより前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算し、さらに、遊技に使用される持点を減算する持点加減算手段(制御部323)と、
遊技終了操作に応じて前記持点記憶手段に記憶されている持点を記録媒体に対応付ける対応付け処理を行なって該記録媒体を前記挿入排出口から排出する記録媒体処理手段(図27のカード返却の処理)とを含み、
該記録媒体処理手段は、前記挿入排出口に挿入された記録媒体が受付けられている状態で、前記持点記憶手段に記憶されている持点を共有する操作(図56;持玉共有指定)に応じて、前記共有する持点分を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算し、該減算分の持点を前記受付けられている記録媒体に対応付ける対応付け処理を行なって該ビジター用記録媒体を前記挿入排出口から排出する(図56;カードB(持玉=1000)返却)共有処理を実行し、遊技終了操作に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点を他の記録媒体に対応付ける対応付け処理を行なって該記録媒体を前記挿入排出口から排出する。
このような構成によれば、挿入排出口に記録媒体が挿入されて受付けられている状態で、持点を共有する操作に応じて、共有する持点分を持点記憶手段に記憶されている持点から減算し、該減算分の持点を前記受付けられている記録媒体に対応付ける対応付け処理を行なって、該記録媒体を持点共有用の記録媒体として挿入排出口から排出するため、持点記憶手段に記憶されている持点のうち共有する持点分を減算した残りの持点を使用して遊技を続行でき、遊技を一時中断しなくてよいために、稼働率の低下を防止できる。また、遊技終了操作に応じて、持点記憶手段に記憶されている持点が他の記録媒体に対応付けられて該記録媒体が挿入排出口から排出されるため、遊技者はその記録媒体を入手することにより持点を獲得できる。
(7−2) 前記記録媒体処理手段は、前記共有する持点に所定数(200)を加算した値よりも前記持点記憶手段に記憶されている持点が少ないときには持点の共有を禁止する。
このような構成によれば、共有する持点に比べて持点記憶手段に記憶されている持点に所定数の余裕があることを条件に持点の共有が許容されるため、共有処理中に持点がなくなって遊技を一時中断する不都合をより確実に防止できる。
(7−3) 前記遊技用装置は、記録媒体をストックする記録媒体ストック部(カードストック部)を含み、
前記記録媒体処理手段は、遊技終了操作に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点を前記記録媒体ストック部から取り出した記録媒体に対応付ける対応付け処理を行なって該記録媒体を前記挿入排出口から排出する。
このような構成によれば、遊技終了時に記録媒体を挿入排出口に挿入する手間を省くことができる。
(7−4) 前記遊技機は、
持点を記憶する副持点記憶手段(遊技玉数カウンタ)と、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定する特定手段(遊技機制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)と、
前記変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する情報送信手段(玉数制御基板17)とを含み、
前記遊技用装置は、
前記更新情報を受信する情報受信手段(遊技機通信部325)を含み、
前記持点加減算手段は、前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報に基づいて加減算更新する(制御部323)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行なっているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(7−5) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ330、20、接続配線)を備え、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)であって、
前記持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶する制御部323のRAM)と、
遊技者所有の遊技用価値が対応付けられている記録媒体(カード)の挿入および排出を行なう1つの挿入排出口(カード挿入/排出口309)と、
該挿入排出口に挿入されて受付けられた前記記録媒体に対応付けられている遊技者所有の遊技用価値を引落として前記前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算するとともに、前記遊技機で入賞が発生することにより前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算し、さらに、遊技に使用される持点を減算する持点加減算手段(制御部323)と、
遊技終了操作に応じて前記持点記憶手段に記憶されている持点を記録媒体に対応付ける対応付け処理を行なって該記録媒体を前記挿入排出口から排出する記録媒体処理手段(図27のカード返却の処理)とを含み、
該記録媒体処理手段は、前記挿入排出口に挿入された記録媒体が受付けられている状態で、前記持点記憶手段に記憶されている持点を共有する操作(図56;持玉共有指定)に応じて、前記共有する持点分を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算し、該減算分の持点を前記受付けられている記録媒体に対応付ける対応付け処理を行なって該記録媒体を前記挿入排出口から排出する(図56;カードB(持玉=1000)返却)共有処理を実行し、遊技終了操作に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点を他の記録媒体に対応付ける対応付け処理を行なって該記録媒体を前記挿入排出口から排出する。
このような構成によれば、挿入排出口に記録媒体が挿入されて受付けられている状態で、持点を共有する操作に応じて、共有する持点分を持点記憶手段に記憶されている持点から減算し、該減算分の持点を前記受付けられている記録媒体に対応付ける対応付け処理を行なって、該記録媒体を持点共有用の記録媒体として挿入排出口から排出するため、持点記憶手段に記憶されている持点のうち共有する持点分を減算した残りの持点を使用して遊技を続行でき、遊技を一時中断しなくてよいために、稼働率の低下を防止できる。また、遊技終了操作に応じて、持点記憶手段に記憶されている持点が他の記録媒体に対応付けられて該記録媒体が挿入排出口から排出されるため、遊技者はその記録媒体を入手することにより持点を獲得できる。
(7−6) 前記記録媒体処理手段は、前記共有する持点に所定数(200)を加算した値よりも前記持点記憶手段に記憶されている持点が少ないときには持点の共有を禁止する。
このような構成によれば、共有する持点に比べて持点記憶手段に記憶されている持点に所定数の余裕があることを条件に持点の共有が許容されるため、共有処理中に持点がなくなって遊技を一時中断する不都合をより確実に防止できる。
(7−7) 前記遊技用装置は、記録媒体をストックする記録媒体ストック部(カードストック部)を含み、
前記記録媒体処理手段は、遊技終了操作に応じて、前記持点記憶手段に記憶されている持点を前記記録媒体ストック部から取り出した記録媒体に対応付ける対応付け処理を行なって該記録媒体を前記挿入排出口から排出する。
このような構成によれば、遊技終了時に記録媒体を挿入排出口に挿入する手間を省くことができる。
(7−8) 持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定可能な更新情報を前記遊技機より受信する情報受信手段(遊技機通信部325)とを含み、
前記持点加減算手段は、前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報に基づいて加減算更新する(制御部323)。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行なっているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(8−1) 遊技領域(遊技領域27)に遊技媒体(パチンコ玉)を発射し、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機)であって、
持点を記憶する持点記憶手段(遊技玉数カウンタ)と、
遊技媒体を遊技領域に発射する遊技媒体発射手段(発射部38)と、
前記持点記憶手段に遊技に使用可能な持点が記憶されていることを条件に前記遊技媒体発射手段による遊技媒体の発射を許容する発射許容手段(発射制御基板31)と、
該遊技媒体発射手段による遊技媒体の発射に用いられる持点を前記持点記憶手段に記憶されている持点から減算するとともに、入賞の発生に応じた持点を前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算する持点加減算手段(主制御基板16から払出制御基板17へ入力された入賞検出信号、始動口入賞情報、ファール玉検出信号に基づいて払出制御基板17が遊技玉数に対して加算し、遊技玉制御部34から払出制御基板17へ送信されてくる発射検出信号に基づいて払出制御基板17が遊技玉数から減算する)と、
遊技に使用可能な持点の有無を判定する判定手段(図26;遊技玉=0を検知)と、
該判定手段により前記持点が無いとの判定が行なわれたときに、前記遊技媒体発射手段による遊技媒体の発射を禁止する発射禁止手段(図26;遊技玉数=0になった段階で、P台においては、玉なしが検出され、払出制御基板17は自動的に打球発射モータ18の駆動を停止させて玉を遊技領域に打込めない遊技禁止状態に制御する)と、
該発射禁止手段による遊技媒体の発射禁止状態において、遊技媒体を用いた遊技の実行により発生する信号を検出したときに(図77(b)のS10、S12、図78のS30〜S32)異常報知を行なう異常報知手段(表示器54による異常表示、異常報知用ランプの点等(または点滅)あるいはスピーカからの音声による異常報知)とを備えていることを特徴とする。
このような構成によれば、発射禁止状態において、電波の発信による不正に入賞を発生させるという不正行為が行なわれたときに、その電波の影響を受けて、遊技媒体を用いた遊技の実行により発生する信号が出力された場合に、その信号を検出して異常報知手段により異常報知が行なわれるため、電波の発信による不正に入賞を発生させるという不正行為への対応が可能可能となる。
(8−2) 遊技者所有の遊技用価値を用いて持点を加算するとともに前記遊技機と通信可能に接続される遊技用装置に対し前記持点記憶手段に記憶されている持点を送信する情報送信手段(払出制御基板17が遊技玉数を含む動作応答を送信)と、
前記情報送信手段により送信された更新情報に基づいて更新された持点と前記前記情報送信手段により送信された持点とが整合していないと前記遊技用装置で判定されたときに(図5;遊技玉数の一致を判定)該遊技用装置から送信されてくる持点補正情報(リカバリ処理を行なって通信開始要求のコマンドをP台へ送信し、そのコマンドに含まれているデータ補正要求のBit2が「1」のデータ(遊技玉補正ON))を受信する情報受信手段(払出制御基板17)と、
該情報受信手段により受信された持点補正情報に基づいて前記持点記憶手段が記憶している持点を補正する持点補正手段(払出制御基板17;データ補正要求のBit1のデータによりP台の遊技玉数(遊技玉トータル個数情報)をCU側における補正後の遊技玉数(遊技玉トータル個数情報)に補正する処理を行なう)とをさらに備えている。
このような構成によれば、不正行為、その他の原因によって遊技機側で記憶している持点の大きさに異常が生じることによって遊技用装置側で記憶している持点と遊技機側で記憶している持点とが整合しなくなった場合でも、遊技機側で記憶している持点を遊技用装置側で記憶している持点に補正可能となる。
(8−3) 前記遊技媒体発射手段が作動しているときに、前記遊技領域から回収された遊技媒体を打球発射位置まで揚送する揚送手段(図77(b)のS22、S23、揚送モータ40、揚送装置190)と、
該揚送手段により揚送される遊技媒体を検出する揚送遊技媒体検出手段(玉上げスイッチ(上)41a、玉上げスイッチ(下)41b)とをさらに備え、
前記異常報知手段は、前記遊技媒体発射手段が作動していないときに前記揚送遊技媒体検出手段の検出信号が出力されたときに異常報知する(図78のS33、S34、S32、表示器54による「揚送装置が異常作動しました」等の異常表示、揚送装置異常報知用ランプの点等(または点滅)あるいは「揚送装置が異常作動しました」等の音声によるスピーカからの異常報知)。
このような構成によれば、本来、揚送手段が作動していないはずの遊技媒体発射手段の非作動時において、揚送遊技媒体検出手段の検出信号が出力されるという異常事態が発生した場合に異常報知手段により異常報知が行なわれ、早期に異常を発見できる。
(8−4) 前記遊技領域内に発射された遊技媒体が入賞可能な入賞口(大入賞口、通常入賞口、始動口)と、
前記入賞口に入賞した遊技媒体を検出する入賞検出手段(図76;入賞玉検出スイッチ700a〜700h)と、
前記遊技領域内に発射されて前記入賞口に入賞することなく前記遊技領域から排出された遊技媒体を検出する排出検出手段(図76;アウト玉検出スイッチ701)と、
前記入賞検出手段により検出された遊技媒体および前記排出検出手段により検出された遊技媒体を合流させて通過させる通過経路(図76;合流通過経路702)にて遊技媒体を検出する合流経路検出手段(図76;合流経路検出スイッチ32)とをさらに備え、
前記入賞検出手段と前記合流経路検出手段とは各々異なる方式の検出手段にて構成されており(入賞玉検出スイッチ700a〜700hは近接スイッチで構成され、合流経路検出スイッチ32は光センサで構成され)、
前記持点加減算手段は、前記入賞検出手段により遊技媒体の入賞が検出されたことに基づいて該入賞の発生に応じた持点を前記持点記憶手段に記憶されている持点に加算し(主制御基板16から払出制御基板17へ入力された入賞検出信号、始動口入賞情報、ファール玉検出信号に基づいて払出制御基板17が遊技玉数に対して加算する)、
前記入賞検出手段による検出数と前記排出検出手段による検出数と前記合流経路検出手段による検出数との整合性を判断して異常の有無を判定する異常判定手段(払出制御基板17により、入賞玉検出スイッチ700a〜700hとアウト玉検出スイッチ701とによる玉検出個数の合計を算出し、その合計と合流経路検出スイッチ32による玉検出個数とが一致するか否かを判別する)をさらに備え、
前記異常報知手段は、前記異常判定手段により異常であることの判定が行なわれたときに異常報知を行なう(払出制御基板17により一致せずかつ所定個数以上の隔たりがあると判別した場合には、異常表示コマンドを表示器用演出制御基板53へ送信し、表示器用演出制御基板53が表示器54に異常表示を行なう)。
このような構成によれば、電波の発信による不正に入賞を発生させるという不正行為が行なわれたときに、入賞検出手段と合流経路検出手段とが各々異なる方式の検出手段にて構成されており、不正電波の及ぶ影響が異なるために、入賞検出手段による検出数と排出検出手段による検出数と合流経路検出手段による検出数との整合性が崩れ、異常が発生したことを判定でき、電波の発信による不正に入賞を発生させるという不正行為への対応が可能となる。
(8−5) 前記発射禁止手段により発射されたが前記遊技領域まで到達しなかったファール遊技媒体を検出するファール検出手段(図76;ファール玉検出スイッチ33)をさらに備え、
前記通過経路は、前記ファール検出手段により検出されたファール遊技媒体も合流させて通過させ(図76)、
前記ファール検出手段と前記合流経路検出手段とは各々異なる方式の検出手段にて構成されており(ファール玉検出スイッチ33は近接スイッチで構成され、合流経路検出スイッチ32は光センサで構成され)、
前記異常判定手段は、前記ファール検出手段による検出数と前記入賞検出手段による検出数と前記排出検出手段による検出数と前記合流経路検出手段による検出数との整合性を判断して異常の有無を判定する(払出制御基板17により、入賞玉検出スイッチ700a〜700hとアウト玉検出スイッチ701とファール玉検出スイッチ33とによる玉検出個数の合計を算出し、その合計と合流経路検出スイッチ32による玉検出個数とが一致するか否かを判別する)。
このような構成によれば、電波の発信による不正に入賞を発生させるという不正行為が行なわれたときに、入賞検出手段およびファール検出手段と合流経路検出手段とが各々異なる方式の検出手段にて構成されており、不正電波の及ぶ影響が異なるために、ファール検出手段による検出数と入賞検出手段による検出数と排出検出手段による検出数と合流経路検出手段による検出数との整合性が崩れ、異常が発生したことを判定でき、電波の発信による不正に入賞を発生させるという不正行為への対応が可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。