JP2012161111A - 電動モータユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電動モータのコイルに接続された第1バスバー62Uと、第1バスバー62Uに導通可能に結合され且つパワー基板33に接続された第2バスバー73Uと、第1および第2バスバー62U、73Uの互いに結合された他端部622U,732Uを収容するECUハウジング32と、各他端部622U,732Uの結合を補強する補強部99Uを含みECUハウジング32に支持された補強部材97と、が設けられている。
【選択図】図4
Description
この場合、ハウジングの切欠部にベース部を嵌め込むという簡易な作業により、補強部を各端部に係合させることができる。また、ベース部が取り付けられていない状態の切欠部は、ハウジングの外部に露呈した状態となる。これにより、切欠部を利用して、第1および第2バスバーの各端部を互いに結合する作業を容易に行うことができる。例えば、溶接工具を、切欠部を通してハウジングの内部に挿通し、ハウジングの内部に配置された各端部を、溶接工具を用いて容易に溶接固定できる。しかも、補強部材は、ハウジングと別部材を用いて形成されている。したがって、補強部材をハウジングに取り付けていない状態で、第1および第2バスバーをハウジングに組み付け、その後に、第1および第2バスバーの端部同士を溶接等で固定し、その後、補強部材をハウジングに取り付けることができる。これにより、電動モータユニットの組み立ての際に、補強部材が邪魔にならないようにすることができる。
この場合、ベース部を、ハウジングに対して嵌め込み方向に沿って変位させるという簡易な作業によって、第1および第2バスバーの各端部を挟持部で挟持できる。
また、本発明において、各前記端部を前記挟持部側に向けて押圧するための押圧部材(102)と、前記ハウジングの外側から内側に延び前記押圧部材を操作するための操作部材(103)と、をさらに備え、前記押圧部材は、各前記端部から離隔した第1位置と、各前記端部に接触した第2位置との間に変位可能である場合がある(請求項5)。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用操舵装置としての電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。
図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、操舵部材としてのステアリングホイール2と、ステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
ステアリングシャフト6は、ステアリングホイール2に連結された入力軸8と、中間軸7に連結された出力軸9とを含む。入力軸8と出力軸9とは、トーションバー10を介して同一軸線上で相対回転可能に連結されている。
ピニオン軸13は、中間軸7に連結されている。ピニオン軸13は、ステアリングホイール2の操舵に連動して回転するようになっている。ピニオン軸13の先端(図1では下端)には、ピニオン16が設けられている。
操舵補助機構5は、操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを転舵機構4に伝達するための伝達機構としての減速機構19とを含む。減速機構19は、駆動ギヤとしてのウォーム軸20と、このウォーム軸20と噛み合う従動ギヤとしてのウォームホイール21とを含む。減速機構19は、ギヤハウジング22内に収容されている。
電動モータ18がウォーム軸20を回転駆動すると、ウォーム軸20によってウォームホイール21が回転駆動される。これにより、ウォームホイール21およびステアリングシャフト6は、一体回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォーム軸20を回転駆動することで、転舵輪3が転舵されるようになっている。
ECUハウジング32は、互いに接触する第1ハウジング23および第2ハウジング24によって構成されている。
電動モータ18は、モータハウジング26と、回転軸40と、ロータ51と、ステータ52と、を含んでいる。モータハウジング26は、筒状のモータハウジング本体27と、上記の第1ハウジング23とにより構成されている。モータハウジング本体27は、第1ハウジング23に図示しないねじ部材を用いて固定されている。
第1ハウジング23は、底壁41と、周壁42と、筒状部43と、を含んでいる。底壁41は、回転軸40の軸方向X1(以下、単に軸方向X1ともいう。)と直交するように配置されている。底壁41は、厚肉部41aと、厚肉部41aよりも厚みの薄い薄肉部41bと、を含んでいる。厚肉部41aと、薄肉部41bとは、隣接して配置されている。厚肉部41aは、ヒートシンクとしての機能を有しており、厚肉部41aに接触するパワー基板33からの熱を、ECUハウジング32の外部に効率的に排出可能である。厚肉部41aは、ECUハウジング32の内側に向けて突出している。
ステータ52は、モータハウジング本体27の内周に固定されている。ステータ52は、ステータコア53と、複数のコイル54とを含む。ステータコア53は、環状のヨーク50と、このヨーク50の内周から径方向内方へ突出する複数のティース55と、を含む。各コイル54は、対応するティース55に巻回されている。コイル54は、U相コイル、V相コイルおよびW相コイルを含む。U相コイル、V相コイルおよびW相コイルは、回転軸40の周方向C1に沿って順番に配置されている。
モータバスバーユニット57は、複数のモータバスバー58U,58V,59Wを含んでいる。各モータバスバー58U,58V,59Wは、厚みが1mm程度の薄い帯状の金属板(導電板)をプレス成形することにより形成されている。
モータバスバー58U,58V,59Wは、合成樹脂製の環状の保持部材59に保持されている。保持部材59は、モータ室56内に収容されている。
モータバスバーユニット57には、第1バスバーユニット61が接続されている。第1バスバーユニット61は、複数の第1バスバー62U,62V,62Wを含んでいる。各第1バスバー62U,62V,62Wは、モータバスバー58U,58V,58Wと同様の材料を用いて形成されている。
パワー基板33は、第1ハウジング23の厚肉部41aに配置されており、この厚肉部41aに接触している。図3を参照して、パワー基板33は、パワー回路60を含んでいる。パワー回路60は、スイッチング素子としてのFET63を6つ(図では、1つのみ図示)備えている。FET63は、パワー基板33に実装されている。パワー回路60は、FET63を用いたブリッジ回路を含んでいる。また、パワー基板33には、バスバー端子64U,64V,64W、および電源端子65a,65bが形成されている。
モジュール34は、制御基板35と底壁41との間に配置されている。モジュール34は、種々の電気素子を樹脂によって一括して保持する構造を有している。これにより、複数の電気素子を一括して第1ハウジング23に組み付けることができるので、第1ハウジング23内への各電気素子の組み付けにかかる手間を少なくできる。
樹脂部材71は、合成樹脂製の絶縁性の部材である。樹脂部材71は、第1ハウジング23の底壁41上に配置されている。樹脂部材71には、複数のねじ挿通孔71aが形成されている。また、底壁41には、各ねじ挿通孔71aに対応する位置にねじ孔38aが形成されている。これらのねじ挿通孔71aおよびねじ孔38aを挿通するねじ部材79によって、樹脂部材71は、第1ハウジング23に固定されている。
図4は、第2バスバーユニット72の周辺の一部を断面で示した平面図であり、軸方向X1に沿って見た状態を示している。図3および図4を参照して、第2バスバーユニット72は、周壁42の壁部421に隣接して配置されており、樹脂部材71の第1部分81および第2部分82に保持されている。第2バスバーユニット72は、第2バスバー73U,73V,73Wを含んでいる。各第2バスバー73U,73V,73Wは、第1バスバー62U,62V,62Wと同様の材料を用いて形成されている。
第2バスバー73U,73V,73Wの他端部732U,732V,732Wは、それぞれ、中間部733U,733V,733Wから軸方向X1と平行な方向に延びており、樹脂部材71の第2部分82から制御基板35側に突出している。
図3を参照して、電源バスバーユニット74は、2つの電源バスバー85,86を含んでいる。例えば、電源バスバー85は、正極として設けられ、電源バスバー86は、負極として設けられている。各電源バスバー85,86の一端部85a,86aは、樹脂部材71の第2部分82から突出している。これらの一端部85a,86aは、樹脂部材71に一体成形された箱状のコネクタハウジング87内に配置されており、図示しないバッテリの正極および負極に電気的に接続されるように構成されている。コネクタハウジング87は、周壁42の壁部421に形成された第1切欠部88を挿通しており、ECUハウジング32の外側に突出している。
上記の構成により、車両のバッテリからの電流は、電源バスバー85、パワー回路60、各バスバー端子64U,64V,64W、第2バスバーユニット72、第1バスバーユニット61、およびモータバスバーユニット57(図2参照)を介して各コイル54に流れる。
制御基板35は、電動モータ18を制御するために設けられた、略矩形の回路基板である。制御基板35の外周部には、複数(例えば、3つ)のねじ挿通孔35aが形成されている。各ねじ挿通孔35aには、ねじ部材90が挿通されている。これらのねじ部材90は、周壁42に設けられた雌ねじ部91にねじ結合されている。これにより、制御基板35は、第1ハウジング23に固定されている。
樹脂部材71の第1部分81には、パワー基板33と制御基板35とを接続する接続端子93が設けられている。
第2切欠部96には、補強部材97が取り付けられている。補強部材97は、第1バスバー62U,62V,62Wの他端部622U,622V,622Wのそれぞれと、第2バスバー73U,73V,73Wの他端部732U,732V,732Wとの結合を補強するために設けられている。
ベース部98は、第2切欠部96の空間に合致する形状に形成されている。すなわち、本実施形態において、ベース部98は、略矩形形状に形成されている。ベース部98の厚みは、壁部421の厚みと略同じである。ベース部98の周囲には、Oリング等のシール部材100が1または複数(本実施形態において、2つ)取り付けられている。シール部材100は、ベース部98と第2切欠部96の縁部との間、およびベース部98と第2ハウジング24の周壁44の先端(図2参照)との間を液密的に封止している。ベース部98は、第2切欠部96に嵌め込まれており、この第2切欠部96(壁部421)に保持されている。ベース部98は、壁部421と直交し、且つ、壁部421の外側から内側に向かう嵌め込み方向D1に沿って変位されることにより、壁部421の第2切欠部96に嵌め込まれる。
各補強部99U,99V,99Wは、同様の構成を有している。よって、以下では、主に1つの補強部99Uについて説明し、補強部99V,99Wについては、詳細な説明を省略する。
補強部99Uの先端部には、挟持部101が形成されている。補強部99Uの挟持部101は、第1バスバー62Uの他端部622Uおよび第2バスバー73Uの他端部732Uを挟持する(他端部622U,732Uに係合する)ことにより、これらの他端部622U,732U同士の結合強度を高めている。挟持部101は、各他端部622U,732Uをその厚み方向に挟持している。
補強部材97には、押圧部材102および操作部材103が取り付けられている。押圧部材102は、第1バスバー62U,62V,62Wの他端部622U,622V,622W、および第2バスバー73U,73V,73Wの対応する他端部732U,732V,732Wを、挟持部101側に向けて押圧するために設けられている。押圧部材102が他端部622U,732U;622V,732V;622W,732Wを挟持部101側に向けて押圧することにより、他端部622U,732Uの互いの結合強度、他端部622V,732Vの互いの結合強度、および他端部622W,732Wの互いの結合強度が高められている。
図5(A)に示すように、まず、第1バスバー62U,62V,62Wの他端部622U,622V,622Wを、樹脂部材71のバスバー挿通孔84,84,84に挿通する。これにより、他端部622U,622V,622Wと、第2バスバー73U,73V,73Wの対応する他端部732U,732V,732Wと、を互いに接触させる。
これにより、操作部材103を操作することで、押圧部材102を、図6(B)に示す第1位置から図4に示す第2位置に変位させる。その結果、押圧部材102は、他端部622U,732U;622V,732V;622W,732Wを対応する挟持部101,101,101に押圧する。
特に、電動パワーステアリング装置1に備えられる電動モータユニット31の場合、車両の走行時に路面等から常時振動を受ける。しかしながら、補強部99U,99V,99Wの補強によって、第1および第2バスバーユニット71,72の互いの他端部622U,732U;622V,732V;622W、732Wの溶接部のはがれ(電気的な接続が勝手に解除されてしまうこと)や振動を抑制できる。したがって、電動モータユニット31は、電動パワーステアリング装置1に好適である。
また、各補強部99U,99V,99Wの挟持部101を鉤状に形成している。これにより、各挟持部101は、対応する他端部622U,732U;622V,732V;622W、732Wに引っ掛かるようにこれらの他端部622U,732U;622V,732V;622W、732Wに接触する。したがって、これらの他端部622U,732U;622V,732V;622W、732Wを各挟持部101で挟持した状態を確実に維持できる。
本発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
また、図7に示すように、補強部99U,99V,99Wを、周壁42の壁部421に一体成形してもよい。この場合、少なくとも、一対の挟持面101a,101bは、絶縁性の材料で形成される。
Claims (5)
- 電動モータと、
前記電動モータのコイルに接続された第1バスバーと、
前記第1バスバーの端部に導通可能に結合された端部を有しパワー基板に接続された第2バスバーと、
前記第1および第2バスバーの各前記端部を収容するハウジングと、
各前記端部に係合し各前記端部の結合を補強する補強部を含み、前記ハウジングに支持された補強部材と、を備えていることを特徴とする電動モータユニット。 - 請求項1において、前記ハウジングには切欠部が形成されており、
前記補強部材は、前記補強部が固定され前記切欠部に保持されたベース部を含むことを特徴とする電動モータユニット。 - 請求項2において、前記ベース部は、前記ハウジングの外側から内側に向かう所定の嵌め込み方向に沿って前記切欠部に嵌め込み可能とされ、
前記補強部は、各前記端部を挟持する挟持部を含み、且つ、前記嵌め込み方向に沿って前記ベース部から延びていることを特徴とする電動モータユニット。 - 請求項3において、前記挟持部は、鉤状に形成されていることを特徴とする電動モータユニット。
- 請求項3または4において、各前記端部を前記挟持部側に向けて押圧するための押圧部材と、前記ハウジングの外側から内側に延び前記押圧部材を操作するための操作部材と、をさらに備え、
前記押圧部材は、各前記端部から離隔した第1位置と、各前記端部に接触した第2位置との間に変位可能であることを特徴とする電動モータユニット。
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