JP2012159124A - 送りねじ機構 - Google Patents

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克義 鈴木
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Abstract

【課題】ナット部材へのモーメント荷重の影響が緩和されて、耐久性を高めることが可能な送りねじ機構を提供する。
【解決手段】雄ねじ部21aを有する送りねじ軸21と、送りねじ軸21の雄ねじ部21に螺合する雌ねじ部を有するナット部材22と、送りねじ軸21の回転によりナット部材とともに送りねじ軸の軸心に沿って移動する連結部材25と、送りねじ軸21と平行に配設されるガイドロッド23と、ガイドロッド23の軸心方向に沿って移動するスライダ24とを備える送りねじ機構である。連結部材25はナット部材22が収容されてナット部材22に対する連結部材25の揺動を許容するナット収容部33を備える。ナット部材22の外面と連結部材のナット収容部の内面との間に調芯構造部Sを設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、送りねじ機構に関するものである。
送りねじ機構は、工作機械を構成する部品の一つで、各種の工作機械において、送り台(案内面上を移動する台)やテーブル(工作物を固定して一般には送り運動又は切削運動を与える台)などを移動させるために用いる。
送りねじ機構は一般的にボールねじ機構が用いられる。ボールねじ機構は、ねじ軸と、このねじ軸に螺合するナット部材と、ねじ軸とナット部材との間に形成されたボール循環路を循環移動する複数個のボールとを備えたものである。
精密位置決め機構の駆動系に使用される送りねじ機構は、許容負荷容量を超えない範囲のアキシアル方向の荷重を受けることができる。しかしながら、ラジアル方向の荷重やモーメント荷重が作用すると、ナット部材内のボール(鋼球)もしくは溝の一部に集中的な偏荷重が加わることになり、表面剥離や焼付きなどの不具合を生じ、短時間で寿命が尽きることになる。
従来では、図9に示すように、ねじ軸1と所定間隔をもって平行に配設されるガイドロッド10を備えたものがある。すなわち、この送りねじ機構は、ねじ軸1と、ねじ軸1に螺合されるナット部材2、前記ガイドロッド10と、ガイドロッド10に外嵌されるスライダ11と、このスライダ11とナット部材2とを連結する連結部材12とを備える。
すなわち、図示省略の駆動手段の駆動によってねじ軸1がその軸心廻りに回転することによって、このねじ軸1に螺合しているナット部材2がねじ軸1の軸心方向に沿って移動する。この際、ナット部材2に連結部材12を介してスライダ11が連結されているので、スライダ11がガイドロッド10の軸心方向に沿って移動することになる。
しかしながら、図9に示すような構造において、系全体に荷重Fを受けると、連結部材12がこの荷重によってねじ軸1の軸心に対して傾くことになる。このため、ナット部材2にモーメント荷重Mが作用する。
この際、ガイドロッド10の剛性を上げられない場合、ねじ軸1の傾きが大となって、モーメント荷重Mの増大を招くことになる。このようなモーメント荷重Mが発生すれば、精度劣化や早期摩耗等の悪影響を及ぼすことになる。特に、ナット部材が樹脂製である滑りねじの場合、このようなモーメント荷重は致命傷であり、摩耗増大の要因となる。
そこで、従来には、モーメント荷重を緩和させるようにしたものがある(特許文献1及び特許文献2)。すなわち、特許文献1では、ガイドロッド(ガイド部材)に装着されているスライダと、ナット部材とを球面滑り軸受(球面ブッシュ)等にて連結しているものである。
この場合、スライダはナット部材に対して球面滑り軸受を節として屈曲してガイド部材とスライダとの間のモーメント荷重を吸収しようとするものである。
また、特許文献2では、揺動可能な被駆動軸とボールねじ機構のナットとを連結する揺動アームをアーム軸方向に伸縮可能とし、揺動アームはナットとの連結側の端部がナットに対して所定の回動中心の回りに揺動自在に取付けられるものである。このため、揺動アームが傾斜しても、ナットに反力モーメントを発生させないようにするものである。
実開平7−16048号公報 特開2006−132720
ところが、前記特許文献1および特許文献2では、ねじ軸1の軸中心からオフセットした位置においた点接触による連結であって、図10に示すような構成となる。すなわち、図10においては、ナット部材2に凹部15を設けるとともに、連結部材12に前記凹部15に嵌合する球体部16を有する突出軸17を設けたものである。
このため、ねじ軸1を矢印A方向に回転させてナット部材2をねじ軸1の軸心方向に沿って矢印B方向に移動させようとした場合、ナット部材2にはモーメント荷重Mがかかることになる。
そこで、本発明は斯かる実情に鑑み、ナット部材へのモーメント荷重の影響が緩和されて、耐久性を高めることが可能な送りねじ機構を提供しようとするものである。
本発明の送りねじ機構は、雄ねじ部を有する送りねじ軸と、この送りねじ軸の雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を有するナット部材と、前記送りねじ軸と所定間隔をもって平行に配設されるガイドロッドと、このガイドロッドにガイドされてガイドロッドの軸心方向に沿って移動するスライダと、前記送りねじ軸の回転によりナット部材とともに送りねじ軸の軸心方向に沿って移動する連結部材とを備え、前記連結部材と前記スライダとが一体化されて、連結部材の送りねじ軸の軸心方向の移動と同期してスライダがガイドロッドの軸心方向に沿って移動する送りねじ機構であって、連結部材はナット部材が収容されてナット部材に対する連結部材の揺動を許容するナット収容部を備えるとともに、ナット部材の外面と連結部材のナット収容部の内面との間に調芯構造部を設けたものである。
本発明の送りねじ機構によれば、送りねじ軸がその軸心廻りに回転すれば、ナット部材が送りねじ軸の軸心方向に沿って移動する。ナット部材が移動すれば、ナット部材が収容されている連結部材も移動する。また、連結部材が移動すると、この連結部材が連結されているスライダが、送りねじ軸と平行に配設されたガイドロッドの軸心方向に沿ってスライドする。
ねじ軸の軸心廻りの回転によってナット部材がねじ軸の軸心に沿って移動する際に、ナット部材にモーメント荷重が作用した場合、ナット部材と連結部材とは相対的に動くことができる。このため、ナット部材へのモーメント荷重が緩和され、ねじ軸に対して、平衡荷重を保つようにナット部材の姿勢を安定させることができる。
前記調芯構造部を、ナット部材の外面に形成される凸球面と、連結部材のナット収容部の内面に形成されて前記ナット部材の凸球面が摺接する凹球面とで構成することができる。ナット部材側の凸球面が連結部材側の凹球面に摺接することによって、ナット部材と連結部材とは、相対的に安定して動くことができる。
前記ナット部材の少なくとも調芯構造部構成部位を低摩擦材にて構成することができ、連結部材の少なくとも調芯構造部構成部位を低摩擦材にて構成することができる。また、調芯構造部は、ナット部材の外面とナット収容部の内面との間に介在される低摩擦部材を備えたものであっても、ナット部材の外面とナット収容部の内面との間に介在される転動体を備えたものであってもよい。さらに、金属製本体と、この金属製本体の表面に形成される低摩擦層とから構成してもよい。
このように、調芯構造部構成部位を低摩擦材にて構成したり、調芯構造部が低摩擦部材や転動体を備えたり、ナット部材が低摩擦層を備えたりすることによって、ナット部材と連結部材との相対的な動きが滑らかとなる。
ナット部材と連結部材との組合体を一対有し、この組合体間に各組合体に予圧付与のための予圧付与部材を介在させたものであってもよい。このように、予圧付与部材を介在させることによって、ナット部材と連結部材との間のガタを無くすことができる。
ナット部材とナット収容部との間に、送りねじ軸に対するナット部材の回転を規制するナット回転止構造部を設けたものであってもよい。このように、ナット回転止構造部を設けることによって、ねじ軸の回転によるナット部材の移動が安定する。
ナット回転止構造部は、ナット部材の外面に設けられたナット側平坦面と、ナット収容部の内面に設けられて前記ナット側平坦面に相対面する収容側平坦面とで構成されるものであってもよい。平坦面にてナット回転止構造部を構成することによって、簡易な構造にてナット回転止構造部を形成することができる。調芯構造部は、ナット部材のいずれか一方の軸方向端部側に設けられていてもよい。
本発明では、ナット部材へのモーメント荷重が緩和され、ねじ軸に対して、平衡荷重を保つようにナット部材の姿勢を安定させることができる。このため、ねじ部への荷重が均一化され、ねじ精度の安定と長寿命を得ることができる。
調芯構造部を、凸球面と凹球面とで構成したものでは、ナット部材と連結部材とが、相対的に安定して動くことができ、調芯構造部は高い調芯効果を得ることができ、モーメント荷重の緩和が安定する。
調芯構造部構成部位を低摩擦材等で構成することによって、ナット部材と連結部材との相対的な動きが滑らかとなり、調芯構造部はより高い調芯効果を得ることができる。
予圧付与部材を介在させることによって、ナット部材と連結部材との間のガタを無くすことができ、ナット部材と連結部材とを安定してねじ軸の軸心方向に沿って往復動させることができる。
ナット回転止構造部を設けたものでは、ねじ軸の回転によるナット部材の移動が安定して、高精度の送りねじ機構を構成することができる。平坦面にてナット回転止構造部を構成することによって、簡易な構造にてナット回転止構造部を形成することができる。
調芯構造部は、ナット部材のいずれか一方の軸方向端部側に設けられればよいので、構成の簡略化を図ることができる。
本発明の送りねじ機構の実施形態を示す要部拡大断面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1の送りねじ機構の簡略平面図である。 図1の送りねじ機構のモーメント荷重を受けた状態の要部拡大断面図である。 本発明の送りねじ機構の他の実施形態を示す要部拡大断面図である。 図1のB−B線断面図である。 本発明の送りねじ機構の他の実施形態を示す要部拡大断面図である。 本発明の送りねじ機構の別の実施形態を示す簡略平面図である。 従来の送りねじ機構の簡略図である。 従来の送りねじ機構の欠点を説明する簡略図である。
以下本発明の実施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。
図3に本発明にかかる送りねじ機構を示す。この送りねじ機構は、雄ねじ部21aを有する送りねじ軸21と、送りねじ軸21に螺合されるナット部材22(図1と図2参照)と、ねじ軸21と所定間隔をもって平行に配設されるガイドロッド23と、ガイドロッド23に外嵌されるスライダ24と、このスライダ24とナット部材22とを連結する連結部材25とを備える。
図1と図2に示すように、ナット部材22は、その外周面26aに軸方向に延びる平坦面27を有する短円筒体からなる本体部28と、その外面が凸球面29a、29bとされた軸方向端部30a、30bとからなる。ナット部材22の中心孔に前記送りねじ軸21の雄ねじ部21aが螺合する雌ねじ部(図示省略)が設けられている。
また、連結部材25には、ナット部材22が収容されるナット収容部33が設けられている。すなわち、連結部材25は、本体部35と、この本体部35に付設されるナット押さえ36とを備える。本体部35にナット収容部33の本体部を構成する孔部33aが設けられ、ナット押さえ36にナット収容部33の副部を構成する孔部33bが設けられている。このように、連結部材25を、本体部35とナット押さえ36とで構成することによって、図1と図2に示すように、ナット部材22のナット収容部33への収容を可能としている。すなわち、ナット部材22をまず本体部35の孔部33aに収納状とした後、ナット押さえ36を本体部35に付設するようにすればよい。
本体部35の孔部33aは、大径孔39と、小径孔37と、大径孔39と小径孔37とを連結するコーン部38とからなる。この場合、大径孔39に、ナット部材22の本体部28の大半が収容され、コーン部38にナット部材22の一方の軸方向端部30aが収容される。
ナット押さえ36の孔部33bは、本体部35の孔部33aの大径孔39の内径と同一径の大径孔40とこれに連設されるコーン部41とからなる。この場合、大径孔40にナット部材22の本体部28の一部が収容され、コーン部41にナット部材22の他方の軸方向端部30bが収容される。
また、本体部35の孔部33aの大径孔39及びナット押さえ36の孔部33bの大径孔40の内径をナット部材22の本体部28の外径よりも大きく設定され、本体部35の孔部33aの小径孔37の内径を送りねじ軸21の外径よりも大きく設定されている。
そして、コーン部38、41の内径面は凹球面38a、41aとされ、ナット部材の凸球面29a、29bが接触している。この場合、凸球面29a、29bの曲率半径を凹球面38a、41aの曲率半径よりも小さく設定している。
このため、凸球面29a、29bが凹球面38a、41aに摺接して、図4に示すように、ナット部材22に対する連結部材25の揺動を許容することができる。従って、この送りねじ機構には、ナット部材22の外面と連結部材25のナット収容部33の内面との間に調芯構造部Sが設けられる。すなわち、この調芯構造部Sは、ナット部材22の外面に形成される前記凸球面29a、29bと、連結部材25のナット部材22の凹球面38a、41aとで構成することになる。
また、本体部35の孔部33a及びナット押さえ36の孔部40には、ナット部材22の平坦面27に対応する平坦面42が設けられている。すなわち、ナット部材22が連結部材25のナット収容部33に収容された状態で、図2に示すように、連結部材25のナット収容部33の平坦面42にナット部材22の平坦面27が当接した状態となる。
このため、連結部材25のナット収容部33にナット部材22が収容されている状態では、連結部材25に対してナット部材22がその軸心廻りに回転しない。すなわち、連結部材25の孔部33の平坦面42とナット部材22の平坦面27とで、送りねじ軸21に対するナット部材22の回転を規制するナット回転止構造部S1を構成することになる。
ところで、連結部材25は、その本体部35が送りねじ軸21の軸方向に直交する方向に伸びるスライダ24に連設されている。なお、スライダ24には貫通孔(図示省略)が設けられ、この貫通孔にガイドロッド23が挿通されている。すなわち、ガイドロッド23に対してスライダ24がガイドロッド23の軸心方向に沿って往復動することができる。
本発明の送りねじ機構は、前記したように、凸球面29a、29bと凹球面38a、41aとが摺接するものであるので、凸球面29a、29b(ナット部材側の調芯構造部構成部位)と凹球面38a、41a(連結部材側の調芯構造部構成部位)との少なくとも一方を低摩擦部材にて構成するのが好ましい。
この場合、ナット部材22及び/又は連結部材25を、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE;フッ素樹脂)等の低摩擦材料にて構成することができ、さらには、例えば鉄系や銅系の焼結合金から成る含油部材にても構成できる。
また、ナット部材22を鉄系や銅系等の金属製本体と、この金属製本体の表面に形成される低摩擦層とから構成するものであってもよい。低摩擦層はフッ素系樹脂皮膜やカーボン樹脂皮膜、固体潤滑皮膜等からなる。すなわち、摺動抵抗を低くするための表面処理又はコーティングを施工することによって低摩擦層を構成することができる。
次に、前記のように構成された送りねじ機構の動作を説明する。ナット部材22を送りねじ軸21に螺合させた状態として、送りねじ軸21を図示省略の駆動手段にてその軸心廻りに回転駆動させる。例えば、図3に示すように、送りねじ軸21が矢印A1方向に回転すれば、ナット部材22が矢印B1方向に送りねじ軸21の軸心方向に沿って移動する。
ナット部材22が矢印B1方向に移動すれば、ナット部材22が収容されている連結部材25も矢印B1方向に移動する。また、連結部材25が矢印B1方向に移動すると、この連結部材25が連結されているスライダ24が、送りねじ軸21と平行に配設されたガイドロッド23の軸心方向に沿って矢印C1方向にスライドする。
また、送りねじ軸21が矢印A1と逆の矢印A2方向に回転すれば、ナット部材22が矢印B1と逆の矢印B2方向に送りねじ軸21の軸心方向に沿って移動する。ナット部材22が矢印B2方向に移動すれば、ナット部材22が収容されている連結部材25も矢印B2方向に移動する。また、連結部材25が矢印B2方向に移動すると、この連結部材25が連結されているスライダ24が、ガイドロッド23の軸心方向に沿って矢印C1と逆の矢印C2方向にスライドする。
ところで、図3に示すように、連結部材25に荷重Fを受けて、モーメント荷重Mが作用した場合、図4に示すように、連結部材25がねじ軸21の軸芯に対して例えばθだけ傾くことになる。この際、ナット部材22の凸球面29a、29bと連結部材25の凹球面38a、41aが摺接しているので、ナット部材22に対して連結部材25のみが揺動することになる。すなわち、ナット部材22と連結部材25とは相対的に動くことができる。このため、ナット部材22へのモーメント荷重Mが緩和され、ねじ軸21に対して、平衡荷重を保つようにナット部材22の姿勢を安定させることができ、ねじ部21aへの荷重が均一化され、ねじ精度の安定と長寿命を得ることができる。
前記調芯構造部Sを、凸球面29a、29bと凹球面38a,41aとで構成したものでは、ナット部材22と連結部材25とが、相対的に安定して動くことができ、調芯構造部Sは高い調芯効果を得ることができ、モーメント荷重の緩和が安定する。
調芯構造部構成部位を低摩擦材で構成することによって、ナット部材22と連結部材25との相対的な動きが滑らかとなり、調芯構造部Sはより高い調芯効果を得ることができる。
次に図5と図6では、連結部材25の収納部53に転動体50が収容されたものである。この場合のナット部材22は、短円筒形状の胴部51と、その外面が凸球面52a、52bとされた軸方向端部54a、54bとからなる。
また、連結部材25は、前記図1に示す連結部材25と同様、本体部55と、この本体部55に付設されるナット押さえ56とを備える。本体部55にナット収容部53の本体部を構成する孔部53aが設けられ、ナット押さえ56にナット収容部53の副部を構成する孔部53bが設けられている。
本体部55の孔部53aは、大径孔59と、小径孔57と、大径孔59と小径孔57とを連結するコーン部58とからなる。この場合、大径孔59に、ナット部材22の胴部51の大半が収容され、コーン部58にナット部材22の一方の軸方向端部53aが収容される。ナット押さえ56の孔部53bはコーン部61からなる。コーン部58,61の内面が凹球面58a,61aとされている。
そして、凸球面52a、52bと凹球面58a,61aとの間に保持器65,65を配置し、この保持器65,65に転動体50を構成するボール50aが保持される。この場合、保持器65,65は、球体の一部からなるドーム形状であって、図4に示すように、モーメント荷重Mが作用した際に、ボール50aが球面52a、52bと凹球面58a,61aとを転動して、ナット部材22に対して連結部材25が揺動する。このため、凸球面52a、52bと、凹球面58a,61aと、保持器65,65に保持される転動体50とで、調芯構造部Sを構成することができる。
ところで、この図5と図6に示す送りねじ機構であっても、ナット回転止構造部S1が設けられている。すなわち、本体部55の孔部53aに貫通孔66を設けるとともに、ナット部材22にこの貫通孔66に嵌合する突起部67を設けている。この場合、突起部67は円柱体乃至四角柱体からなり、貫通孔66が、ねじ軸21の軸方向に沿った方向の寸法が大の扁平矩形孔である。具体的には、貫通孔66のねじ軸21の軸方向に沿った方向の寸法Hを、突起部67の外径乃至ねじ軸21の軸方向に沿った方向の寸法H1よりも大きく設定し、貫通孔66のねじ軸21の軸方向に直交する方向の寸法Wを、突起部67の外径乃至ねじ軸21の軸方向に直交する方向の寸法W1と同一乃至この寸法W1よりも僅かに大きくしている。このため、ナット部材22に対する連結部材25の揺動を許容し、かつ、ナット部材22の軸心廻りの回転(回動)を規制することができる。
従って、この図5と図6に示す送りねじ機構であっても、前記図1と図2等に示す送りねじ機構と同様の作用効果を奏する。また、この図5と図6に示す送りねじ機構では、部品点数が増加するが、凸球面52a、52bと凹球面58a,61aとが直接的に摺接しないので、ナット部材22又は連結部材25等を低摩擦材にて構成する必要がなく、低コスト化を図ることができる。
次に、図7では、凸球面52a、52bと凹球面58a,61aとの間に低摩擦部材70を介在させたものである。低摩擦部材70は、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE;フッ素樹脂)等からなり、前記保持器65と同様、球体の一部からなるドーム形状を成す。
このため、図7に示す送りねじ機構では、凸球面52a、52bと、凹球面58a,61aと、低摩擦部材70とで調芯構造部Sを構成することができる。このため、この図7に示す送りねじ機構であっても、図5と図6に示す送りねじ機構と同様の作用効果を奏する。
次に図8は、ナット部材22と連結部材25との組合体80を一対有し、この組合体80間に各組合体80に予圧付与のための予圧付与部材81を介在させたものである。すなわち、各組合体80は、前記図1と図2とに示すナット部材22と連結部材25等を備えたものである。このため、これらの説明を省略する。
そして、予圧付与部材81としては、コイルスプリング、ゴムや樹脂等からなる弾性材からなり、連結部材25、25間に介在される。
このように、予圧付与部材81を介在させることによって、ナット部材22と連結部材25との間のガタを無くすことができ、ナット部材22と連結部材25とを安定してねじ軸21の軸心方向に沿って往復動させることができる。
ところで、前記各実施形態では、調芯構造部Sをナット部材22の両軸方向端部に設けていたが、他の実施形態として、いずれか一方のみに調芯構造部Sを設けたものとしてもよい。このようにいずれか一方のみに調芯構造部Sを設けたものであっても、ナット部材22と連結部材25とは相対的に動くことができる。このため、ナット部材22へのモーメント荷重が緩和され、ねじ軸に対して、平衡荷重を保つようにナット部材22の姿勢を安定させることができる。
このように、ナット部材22のいずれか一方の軸方向端部側に調芯構造部Sを設けたものでは、構成の簡略化を図ることができる利点がある。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、図1と図2等に示すものでは、ナット部材22や連結部材25を低摩擦材にて構成していたが、ナット部材22の調芯構造部構成部位(凸球面)や連結部材25側の調芯構造部構成部位(コーン部)のみを低摩擦材にて構成するようにしてもよい。
ナット回転止構造部S1として、前記各実施形態では、周方向の1箇所に設けていたが、周方向に沿って所定ピッチで複数箇所に設けてもよい。また、ナット回転止構造部S1の構成として、ナット部材22と連結部材25との相対的な回転の規制が可能であればよいので、図例のものに限らない。すなわち、この図5では、ナット部材側に凸部を設け、連結部材側に凹部を設けた凹凸嵌合構造でナット回転止構造部S1を構成していたが、逆にナット部材側に凹部を設け、連結部材側に凸部を設けたものであってもよい。また、ガイドロット23は直動ガイドレールであってもよく、その場合、直動ガイドレールとスライダ24は鋼球等の転動体を介して連設され、直動ガイドレール方向に沿って往復運動することができる。
21 送りねじ軸
21a ねじ部
22 ナット部材
23 ガイドロッド
24 スライダ
25 連結部材
27 平坦面
29a、29b 凸球面
33 ナット収容部
38a、41a 凹球面
42 平坦面
50 転動体
52a、52b 凸球面
53 ナット収容部
58a,61a凹球面
70 低摩擦部材
80 組合体
81 予圧付与部材
S 調芯構造部
S1 ナット回転止構造部

Claims (11)

  1. 雄ねじ部を有する送りねじ軸と、この送りねじ軸の雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を有するナット部材と、前記送りねじ軸と所定間隔をもって平行に配設されるガイドロッドと、このガイドロッドにガイドされてガイドロッドの軸心方向に沿って移動するスライダと、前記送りねじ軸の回転によりナット部材とともに送りねじ軸の軸心方向に沿って移動する連結部材とを備え、前記連結部材と前記スライダとが一体化されて、連結部材の送りねじ軸の軸心方向の移動と同期してスライダがガイドロッドの軸心方向に沿って移動する送りねじ機構であって、
    連結部材はナット部材が収容されてナット部材に対する連結部材の揺動を許容するナット収容部を備えるとともに、ナット部材の外面と連結部材のナット収容部の内面との間に調芯構造部を設けたことを特徴とする送りねじ機構。
  2. 前記調芯構造部を、ナット部材の外面に形成される凸球面と、連結部材のナット収容部の内面に形成されて前記ナット部材の凸球面が摺接する凹球面とで構成したことを特徴とする請求項1に記載の送りねじ機構。
  3. 前記ナット部材の少なくとも調芯構造部構成部位を低摩擦材にて構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の送りねじ機構。
  4. 連結部材の少なくとも調芯構造部構成部位を低摩擦材にて構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の送りねじ機構。
  5. 調芯構造部は、ナット部材の外面とナット収容部の内面との間に介在される低摩擦部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の送りねじ機構。
  6. 調芯構造部は、ナット部材の外面とナット収容部の内面との間に介在される転動体を備えたことを特徴とする請求項1に記載の送りねじ機構。
  7. ナット部材を、金属製本体と、この金属製本体の表面に形成される低摩擦層とから構成したことを特徴とする請求項1に記載の送りねじ機構。
  8. ナット部材と連結部材との組合体を一対有し、この組合体間に各組合体に予圧付与のための予圧付与部材を介在させたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の送りねじ機構。
  9. ナット部材とナット収容部との間に、送りねじ軸に対するナット部材の回転を規制するナット回転止構造部を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の送りねじ機構。
  10. ナット回転止構造部は、ナット部材の外面に設けられたナット側平坦面と、ナット収容部の内面に設けられて前記ナット側平坦面に相対面する収容側平坦面とで構成されることを特徴とする請求項9に記載の送りねじ機構。
  11. 調芯構造部は、ナット部材のいずれか一方の軸方向端部側に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の送りねじ機構。
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