JP2012155044A - 電子カメラ - Google Patents
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Abstract
【構成】CPU26は、フォーカスレンズを通して被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力し、撮像手段から出力された被写界像のうち辞書画像に符合する部分画像に対応するエリアを撮像面上で指定する。CPU26およびドライバ18aは、フォーカスレンズから撮像面までの距離を指定手段の指定処理の後に繰り返し変更する。CPU26は、指定手段によって指定されたエリアに対応して撮像手段から出力された部分画像と辞書画像との符合度を変更手段によって定義された複数の距離の各々に対応して算出する。CPU26はまた、フォーカスレンズから撮像面までの距離を算出手段の算出結果に基づいて調整する。
【効果】合焦性能を高めることができる。
【選択図】図2
【効果】合焦性能を高めることができる。
【選択図】図2
Description
この発明は、電子カメラに関し、特にフォーカスレンズから撮像面までの距離を合焦点に対応する距離に設定する、電子カメラに関する。
この種のカメラの一例が、特許文献1に開示されている。この背景技術によれば、被写体である動物と障害物である檻とが表示された表示画面において、焦点を合わせるべき動物の表示領域の一部に操作者が焦点設定マークを移動させることによって、焦点ポイントが設定される。また、焦点を合わせたくない檻の表示領域の一部に操作者が非焦点設定マークを移動させることによって、非焦点ポイントが設定される。このようにして設定された焦点ポイントに焦点が合うように、撮像レンズが移動された上で撮影が行われる。
しかし、背景技術では、焦点ポイントの設定には操作者の操作が必要であり、操作者の操作が未熟な場合は合焦性能が低下する可能性がある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、合焦性能を高めることができる、電子カメラを提供することである。
この発明に従う電子カメラ(10:実施例で相当する参照符号。以下同じ)は、フォーカスレンズを通して被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像手段(16)、撮像手段から出力された被写界像のうち辞書画像に符合する部分画像に対応するエリアを撮像面上で指定する指定手段(S19, S45, S49, S55, S57, S61〜S65)、フォーカスレンズから撮像面までの距離を指定手段の指定処理の後に繰り返し変更する変更手段(18a, S71, S75, S83)、指定手段によって指定されたエリアに対応して撮像手段から出力された部分画像と辞書画像との符合度を変更手段によって定義された複数の距離の各々に対応して算出する算出手段(S77, S79)、およびフォーカスレンズから撮像面までの距離を算出手段の算出結果に基づいて調整する調整手段(S87, S89, S167)を備える。
好ましくは、調整手段は、変更手段によって定義された複数の距離の中から算出手段によって算出された符合度が最大値を示す距離を特定する距離特定手段(S87, S167)、およびフォーカスレンズから撮像面までの距離を特定手段によって特定された距離に設定する距離設定手段(S89)を含む。
好ましくは、変更手段によって定義された複数の距離の中から算出手段によって算出された符合度が既定値以上を示す1または2以上の距離を検出する検出手段(S161)、および指定手段によって指定されたエリアの合焦度を検出手段によって検出された1または2以上の距離の各々に対応して計測する計測手段(S163)をさらに備え、調整手段によって調整される距離は計測手段によって計測された1または2以上の合焦度のうち最大合焦度に対応する距離である。
好ましくは、指定手段は、撮像手段から出力された被写界像のうち辞書画像に符合する1または2以上の部分画像を検出する部分画像検出手段(S45, S49)、および部分画像検出手段によって検出された1または2以上の部分画像のうち最大サイズの部分画像に対応するエリアを抽出するエリア抽出手段(S55, S57, S61, S63)を含む。
好ましくは、指定手段によって用いられる辞書画像は人物画像に相当する。
この発明に従う撮像制御プログラムは、電子カメラ(10)のプロセッサ(26)に、フォーカスレンズを通して被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像ステップ(16)、撮像ステップから出力された被写界像のうち辞書画像に符合する部分画像に対応するエリアを撮像面上で指定する指定ステップ(S19, S45, S49, S55, S57, S61〜S65)、フォーカスレンズから撮像面までの距離を指定ステップの指定処理の後に繰り返し変更する変更ステップ(18a, S71, S75, S83)、指定ステップによって指定されたエリアに対応して撮像ステップから出力された部分画像と辞書画像との符合度を変更ステップによって定義された複数の距離の各々に対応して算出する算出ステップ(S77, S79)、およびフォーカスレンズから撮像面までの距離を算出ステップの算出結果に基づいて調整する調整ステップ(S87, S89, S167)を実行させるための、撮像制御プログラムである。
この発明に従う撮像制御方法は、電子カメラ(10)によって実行される撮像制御方法であって、フォーカスレンズを通して被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像ステップ(16)、撮像ステップから出力された被写界像のうち辞書画像に符合する部分画像に対応するエリアを撮像面上で指定する指定ステップ(S19, S45, S49, S55, S57, S61〜S65)、フォーカスレンズから撮像面までの距離を指定ステップの指定処理の後に繰り返し変更する変更ステップ(18a, S71, S75, S83)、指定ステップによって指定されたエリアに対応して撮像ステップから出力された部分画像と辞書画像との符合度を変更ステップによって定義された複数の距離の各々に対応して算出する算出ステップ(S77, S79)、およびフォーカスレンズから撮像面までの距離を算出ステップの算出結果に基づいて調整する調整ステップ(S87, S89, S167)を備える。
この発明に従う外部制御プログラムは、メモリ(44)に保存された内部制御プログラムに従う処理を実行するプロセッサ(26)を備える電子カメラ(10)に供給される外部制御プログラムであって、フォーカスレンズを通して被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像ステップ(16)、撮像ステップから出力された被写界像のうち辞書画像に符合する部分画像に対応するエリアを撮像面上で指定する指定ステップ(S19, S45, S49, S55, S57, S61〜S65)、フォーカスレンズから撮像面までの距離を指定ステップの指定処理の後に繰り返し変更する変更ステップ(18a, S71, S75, S83)、指定ステップによって指定されたエリアに対応して撮像ステップから出力された部分画像と辞書画像との符合度を変更ステップによって定義された複数の距離の各々に対応して算出する算出ステップ(S77, S79)、およびフォーカスレンズから撮像面までの距離を算出ステップの算出結果に基づいて調整する調整ステップ(S87, S89, S167)を内部制御プログラムと協働してプロセッサに実行させるための、外部制御プログラムである。
この発明に従う電子カメラ(10)は、外部制御プログラムを受信する受信手段(50)、および受信手段によって受信された外部制御プログラムとメモリ(44)に保存された内部制御プログラムとに従う処理を実行するプロセッサ(26)を備える電子カメラ(10)であって、外部制御プログラムは、フォーカスレンズを通して被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像ステップ(16)、撮像ステップから出力された被写界像のうち辞書画像に符合する部分画像に対応するエリアを撮像面上で指定する指定ステップ(S19, S45, S49, S55, S57, S61〜S65)、フォーカスレンズから撮像面までの距離を指定ステップの指定処理の後に繰り返し変更する変更ステップ(18a, S71, S75, S83)、指定ステップによって指定されたエリアに対応して撮像ステップから出力された部分画像と辞書画像との符合度を変更ステップによって定義された複数の距離の各々に対応して算出する算出ステップ(S77, S79)、およびフォーカスレンズから撮像面までの距離を算出ステップの算出結果に基づいて調整する調整ステップ(S87, S89, S167)を内部制御プログラムと協働して実行するプログラムに相当する。
フォーカスレンズから撮像面までの距離は、辞書画像に符合する部分画像に対応するエリアが撮像面上で指定された後に繰り返し変更される。指定されたエリアに対応する部分画像と辞書画像との符合度は、このような変更処理によって定義された複数の距離の各々に対応して算出される。算出された符合度は、部分画像に相当する物体に対する合焦度とみなすことができ、フォーカスレンズから撮像面までの距離はこのような符合度に基づいて調整される。これによって、合焦性能が向上する。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
[基本的構成]
[基本的構成]
図1を参照して、この実施例の電子カメラは、基本的に次のように構成される。撮像手段1は、フォーカスレンズを通して被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する。指定手段2は、撮像手段から出力された被写界像のうち辞書画像に符合する部分画像に対応するエリアを撮像面上で指定する。変更手段3は、フォーカスレンズから撮像面までの距離を指定手段の指定処理の後に繰り返し変更する。算出手段4は、指定手段によって指定されたエリアに対応して撮像手段から出力された部分画像と辞書画像との符合度を変更手段によって定義された複数の距離の各々に対応して算出する。調整手段5は、フォーカスレンズから撮像面までの距離を算出手段の算出結果に基づいて調整する。
フォーカスレンズから撮像面までの距離は、辞書画像に符合する部分画像に対応するエリアが撮像面上で指定された後に繰り返し変更される。指定されたエリアに対応する部分画像と辞書画像との符合度は、このような変更処理によって定義された複数の距離の各々に対応して算出される。算出された符合度は、部分画像に相当する物体に対する合焦度とみなすことができ、フォーカスレンズから撮像面までの距離はこのような符合度に基づいて調整される。これによって、合焦性能が向上する。
[実施例]
[実施例]
図2を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、ドライバ18aおよび18bによってそれぞれ駆動されるフォーカスレンズ12および絞りユニット14を含む。これらの部材を経た被写界の光学像は、イメージセンサ16の撮像面に照射され、光電変換を施される。これによって、被写界像を表す電荷が生成される。
電源が投入されると、CPU26は、動画取り込み処理を実行するべく、撮像タスクの下で露光動作および電荷読み出し動作の繰り返しをドライバ18cに命令する。ドライバ18cは、図示しないSG(Signal Generator)から周期的に発生する垂直同期信号Vsyncに応答して、撮像面を露光し、かつ撮像面で生成された電荷をラスタ走査態様で読み出す。イメージセンサ16からは、読み出された電荷に基づく生画像データが周期的に出力される。
前処理回路20は、イメージセンサ16から出力された生画像データにディジタルクランプ,画素欠陥補正,ゲイン制御などの処理を施す。これらの処理を施された生画像データは、メモリ制御回路30を通してSDRAM32の生画像エリア32aに書き込まれる。
後処理回路34は、生画像エリア32aに格納された生画像データをメモリ制御回路30を通して読み出し、読み出された生画像データに色分離処理,白バランス調整処理およびYUV変換処理を施す。後処理回路34はさらに、YUV形式に従う画像データに対して表示用のズーム処理と探索用のズーム処理とを並列的に実行する。この結果、YUV形式に従う表示画像データおよび探索画像データが個別に作成される。表示画像データは、メモリ制御回路30によってSDRAM32の表示画像エリア32bに書き込まれる。探索画像データは、メモリ制御回路30によってSDRAM32の探索画像エリア32cに書き込まれる。
LCDドライバ36は、表示画像エリア32bに格納された表示画像データをメモリ制御回路30を通して繰り返し読み出し、読み出された画像データに基づいてLCDモニタ38を駆動する。この結果、被写界のリアルタイム動画像(スルー画像)がモニタ画面に表示される。
図3を参照して、撮像面の中央には評価エリアEVAが割り当てられる。評価エリアEVAは水平方向および垂直方向の各々において16分割され、256個の分割エリアが評価エリアEVAを形成する。また、図2に示す前処理回路20は、上述した処理に加えて、生画像データを簡易的にRGBデータに変換する簡易RGB変換処理を実行する。
AE評価回路22は、前処理回路20によって生成されたRGBデータのうち評価エリアEVAに属するRGBデータを、垂直同期信号Vsyncが発生する毎に積分する。これによって、256個の積分値つまり256個のAE評価値が、垂直同期信号Vsyncに応答してAE評価回路22から出力される。AF評価回路24は、前処理回路20によって生成されたRGBデータのうち評価エリアEVAに属するRGBデータの高周波成分を、垂直同期信号Vsyncが発生する毎に積分する。これによって、256個の積分値つまり256個のAF評価値が、垂直同期信号Vsyncに応答してAF評価回路24から出力される。こうして得られたAE評価値およびAF評価値に基づく処理については、後述する。
撮像タスクと並列して実行される人物検出タスクの下で、CPU26は、フラグFLG_fを“0”に初期設定する。CPU26は次に、探索画像エリア32cに格納された探索画像データから人物の顔画像を探索するべく、垂直同期信号Vsyncが発生する毎に顔検出処理を実行する。
顔検出処理では、図4に示す要領でサイズが調整される顔検出枠FDと図5に示す5つの辞書画像(=向きが互いに異なる顔画像)を収めた顔辞書DC_Fとが用いられる。なお、顔辞書DC_Fはフラッシュメモリ44に保存される。
顔検出処理ではまず、評価エリアEVAの全域が顔部探索エリアとして設定される。また、顔検出枠FDのサイズの可変範囲を定義するべく、最大サイズFSZmaxが“200”に設定され、最小サイズFSZminが“20”に設定される。
顔検出枠FDは、顔部探索エリアの開始位置(左上位置)から終了位置(右下位置)に向かって、ラスタ走査態様で既定量ずつ移動される(図6参照)。また、顔検出枠FDのサイズは、顔検出枠FDが終了位置に到達する毎に“FSZmax”から“FSZmin”まで“5”ずつ縮小される。
顔検出枠FDに属する一部の探索画像データは、メモリ制御回路30を通して探索画像エリア32cから読み出される。読み出された探索画像データの特徴量は、顔辞書DC_Fに収められた5つの辞書画像の各々の特徴量と照合される。閾値TH_Fを超える照合度が得られると、顔画像が検出されたものとみなされる。現時点の顔検出枠FDの位置,サイズ,および照合元の辞書番号は、顔情報として図7に示す顔検出レジスタRGSTfaceに登録される。
したがって、人物HM1,人物HM2,および人物HM3が図8に示す要領で撮像面に捉えられる場合、顔検出レジスタRGSTfaceに登録された顔情報は、図8に示す3つの顔検出枠FD_1,FD_2,およびFD_3の各々の位置およびサイズを示す。なお、図8に示す例によると、人物HM1,人物HM2,および人物HM3よりも至近側に、格子模様の金網で構成される柵FCが存在する。
また、人物HM4,人物HM5,および人物HM6が図9に示す要領で撮像面に捉えられる場合、顔検出レジスタRGSTfaceに登録された顔情報は、図9に示す3つの顔検出枠FD_4,FD_5,およびFD_6の各々の位置およびサイズを示す。なお、図9に示す例によると、人物HM4,人物HM5,および人物HM6よりも至近側に、格子模様の金網で構成される柵FCが存在する。
顔検出処理の完了後、顔検出レジスタRGSTfaceに顔情報の登録がなかった場合、すなわち人物の顔が発見されなかった場合、CPU26は、探索画像エリア32cに格納された探索画像データから人体画像を探索するべく、人体検出処理を実行する。
人体検出処理では、図10に示す要領でサイズが調整される人体検出枠BDと図11に示す単一の辞書画像(=上半身の輪郭画像)を収めた人体辞書DC_Bとが用いられる。なお、人体辞書DC_Bはフラッシュメモリ44に保存される。
人体検出処理ではまず、評価エリアEVAの全域が人体探索エリアとして設定される。また、人体検出枠BDのサイズの可変範囲を定義するべく、最大サイズBSZmaxが“200”に設定され、最小サイズBSZminが“20”に設定される。
人体検出枠BDは、人体探索エリアの開始位置(左上位置)から終了位置(右下位置)に向かって、ラスタ走査態様で既定量ずつ移動される(図6参照)。また、人体検出枠BDのサイズは、人体検出枠BDが終了位置に到達する毎に“BSZmax”から“Bszmin”まで“5”ずつ縮小される。
人体検出枠BDに属する一部の探索画像データは、メモリ制御回路30を通して探索画像エリア32cから読み出される。読み出された探索画像データの特徴量は、人体辞書DC_Bに収められた辞書画像の特徴量と照合される。閾値TH_Bを超える照合度が得られると、人体画像が検出されたものとみなされる。現時点の人体検出枠BDの位置およびサイズは、人体情報として図12に示す人体検出レジスタRGSTbodyに登録される。
したがって、人物HM1,人物HM2,および人物HM3が図13に示す要領で撮像面に捉えられる場合、人体検出レジスタRGSTbodyに登録された人体情報は、図13に示す3つの人体検出枠BD_1,BD_2,およびBD_3の各々の位置およびサイズを示す。なお、図13に示す例によると、人物HM1,人物HM2,および人物HM3よりも至近側に、格子模様の金網で構成される柵FCが存在する。
また、人物HM4,人物HM5,および人物HM6が図14に示す要領で撮像面に捉えられる場合、人体検出レジスタRGSTbodyに登録された顔情報は、図14に示す3つの人体検出枠BD_4,BD_5,およびBD_6の各々の位置およびサイズを示す。なお、図14に示す例によると、人物HM4,人物HM5,および人物HM6よりも至近側に、格子模様の金網で構成される柵FCが存在する。
顔検出処理の完了後、顔検出レジスタRGSTfaceに顔情報が登録されていた場合、CPU26は、顔検出レジスタRGSTfaceに登録されている顔情報のうちサイズが最も大きい顔情報が示す領域を、後述のAF処理の対象領域とする。サイズが最も大きい顔情報が複数登録されていた場合は、複数の最大サイズ顔情報のうち位置が撮像面中央に最も近い顔情報によって示される領域が、AF処理の対象領域とされる。
人物HM1,人物HM2,および人物HM3が図8に示す要領で撮像面に捉えられた場合、人物HM1の顔を囲む顔検出枠FD_1のサイズが最も大きい。したがって、図15に示される領域がAF処理の対象領域とされる。
人物HM4,人物HM5,および人物HM6が図9に示す要領で撮像面に捉えられた場合、サイズが最も大きい顔情報は、人物HM4の顔を囲む顔検出枠FD_4および人物HM5の顔を囲む顔検出枠FD_5である。また、顔検出枠FD_4および顔検出枠FD_5のうち中央に近いのは顔検出枠FD_5である。したがって、図16に示される領域がAF処理の対象領域とされる。
人体検出処理が実行された場合は人体検出処理の完了後、人体検出レジスタRGSTbodyに人体情報が登録されていた場合、CPU26は、人体検出レジスタRGSTbodyに登録されている人体情報のうちサイズが最も大きい人体情報を、AF処理の対象領域とする。サイズが最も大きい人体情報が複数登録されていた場合は、複数の最大サイズ人体情報のうち位置が撮像面中央に最も近い人体情報によって示される領域が、後述のAF処理の対象領域とされる。
人物HM1,人物HM2,および人物HM3が図13に示す要領で撮像面に捉えられた場合、人物HM1の人体を囲む人体検出枠BD_1のサイズが最も大きい。したがって、図17に示される領域がAF処理の対象領域とされる。
また、人物HM4,人物HM5,および人物HM6が図14に示す要領で撮像面に捉えられた場合、サイズが最も大きい人体情報は、人物HM4の人体を囲む人体検出枠BD_4および人物HM5の人体を囲む人体検出枠BD_5である。また、人体検出枠BD_4および人体検出枠BD_5のうち中央に近いのは人体検出枠BD_5である。したがって、図18に示される領域がAF処理の対象領域とされる。
AF処理の対象領域とされた顔情報または人体情報の位置,サイズ,および照合元の辞書番号は、図19に示すAF対象レジスタRGSTafに登録される。なお、人体情報が登録される場合は、辞書番号には“0”が記述される。また、CPU26は、人物を発見したことを表明するべくフラグFLG_fを“1”に設定する。
なお、人体検出処理の完了後に人体検出レジスタRGSTbodyに人体情報の登録がなかった場合、すなわち顔および人体がいずれも発見されなかった場合は、CPU26は、人物が未発見であることを表明するべくフラグFLG_fを“0”に設定する。
シャッタボタン28shが非操作状態のとき、CPU26は、以下の処理を実行する。フラグFLG_fが“0”を示すときCPU26は、AE評価回路22からの出力に基づく簡易AE処理を撮像タスクの下で実行し、適正EV値を算出する。簡易AE処理は動画取り込み処理と並列して実行され、算出された適正EV値を定義する絞り量および露光時間はドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定される。この結果、スルー画像の明るさが適度に調整される。
フラグFLG_fが“1”に更新されると、CPU26は、顔検出レジスタRGSTfaceまたは人体検出レジスタRGSTbodyの登録内容を参照して、人物枠HFの表示をグラフィックジェネレータ46に要求する。グラフィックジェネレータ46は、人物枠HFを表すグラフィック情報をLCDドライバ36に向けて出力する。人物枠HFは、人物検出タスクの下で検出された顔画像および人体画像のいずれかの位置およびサイズに適合する態様でLCDモニタ38に表示される。
したがって、人物HM1,人物HM2,および人物HM3が図8に示す要領で撮像面に捉えられたとき、人物枠HF1〜HF3は図20に示す要領でLCDモニタ38に表示される。
フラグFLG_fが“1”に更新されるとまた、CPU26は、AE評価回路22から出力された256個のAE評価値のうち、顔検出レジスタRGSTfaceまたは人体検出レジスタRGSTbodyにそれぞれ登録された顔画像または人体画像の位置に対応するAE評価値を抽出する。
CPU26は、抽出された一部のAE評価値に基づく厳格AE処理を実行する。厳格AE処理によって算出された最適EV値を定義する絞り量および露光時間は、ドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定される。この結果、スルー画像の明るさが、顔画像または人体画像の位置に相当する被写界の一部に注目した明るさに調整される。
シャッタボタン28shが半押しされると、CPU26は、通常のAF処理または人物優先AF処理を実行する。フラグFLG_fが“0”を示すときCPU26は、AF評価回路24から出力された256個のAF評価値のうち、被写界中央の既定領域に対応するAF評価値を抽出する。CPU26は、抽出された一部のAF評価値に基づく通常のAF処理を実行する。この結果、被写界中央に注目した合焦点にフォーカスレンズ12が配置され、スルー画像の鮮鋭度が向上する。
フラグFLG_fが“1”を示すときCPU26は、AF処理の対象領域を確定するべく、AF対象レジスタRGSTafの記述を確定レジスタRGSTdcdに複製する。CPU26は次に、人物優先AF処理を実行して、人物に注目した合焦点にフォーカスレンズ12を配置する。このような人物優先AF処理のために、図21に示す照合レジスタRGSTrefが準備される。
人物優先AF処理においてはまず、フォーカスレンズ12が無限端に配置される。垂直同期信号Vsyncが発生する毎に、CPU26はフォーカスレンズ12の既定幅の移動をドライバ18aに命令し、ドライバ18aは無限端から至近端へ既定幅ずつフォーカスレンズ12を移動する。
フォーカスレンズ12が移動する毎に、確定レジスタRGSTdcdに記述されたAF処理の対象領域内に属する一部の探索画像データは、メモリ制御回路30を通して探索画像エリア32cから読み出される。読み出された探索画像データの特徴量は、確定レジスタRGSTdcdに記述された辞書番号が示す辞書画像の特徴量と照合される。辞書番号が“1”〜“5”のいずれかを示すときは顔辞書DC_Fにそれぞれ収められた辞書画像が照合に用いられ、辞書番号が“0”を示すときは人体辞書DC_Bに収められた辞書画像が照合に用いられる。現時点のフォーカスレンズ12の位置および得られた照合度は照合レジスタRGSTrefに登録される。
フォーカスレンズ12が至近端まで移動すると、無限端から至近端までのフォーカスレンズ12の各々の位置における照合度の中から最大照合度を求めることにより、最大照合度を示すレンズ位置が合焦点として検出される。このようにして発見された合焦点はドライバ18aに設定され、ドライバ18aはフォーカスレンズ12を合焦点に配置する。この結果、AF処理の対象領域に含まれる人物画像の鮮鋭度が向上する。
図8に示す例によると、人物HM1の顔画像がAF処理の対象領域とされる。この場合、図22を参照して、曲線CV1は無限端から至近端までのフォーカスレンズ12の各々の位置における照合度を表す。
曲線CV1によると、柵FCの位置に対応するレンズ位置LPS1において照合度が最大とならない。一方、フォーカスレンズ12の位置がLPS2であるときに照合度は最大値MV1を示すので、レンズ位置LPS2が合焦点として検出される。よって、フォーカスレンズ12はレンズ位置LPS2に配置される。
通常のAF処理または人物優先AF処理の完了後にシャッタボタン28shが全押しされると、CPU26は、撮像タスクの下で静止画取り込み処理および記録処理を実行する。シャッタボタン28shが全押しされた時点の1フレームの画像データは、静止画取り込み処理によって静止画エリア32dに取り込まれる。取り込まれた1フレームの画像データは、記録処理に関連して起動したI/F40によって静止画エリア32dから読み出され、ファイル形式で記録媒体42に記録される。
CPU26は、図23〜図24に示す撮像タスクおよび図25〜図26に示す人物検出タスクを含む複数のタスクを並列的に実行する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ44に記憶される。
図23を参照して、ステップS1では動画取り込み処理を実行する。この結果、被写界を表すスルー画像がLCDモニタ38に表示される。ステップS3では人物検出タスクを起動する。
ステップS5ではシャッタボタン28shが半押しされたか否かを判別し、判別結果がYESであればステップS17に進む一方、判別結果がNOであればフラグFLG_fが“1”に設定されているか否かをステップS7で判別する。ステップS7の判別結果がYESであればステップS9で、顔検出レジスタRGSTfaceまたは人体検出レジスタRGSTbodyの登録内容を参照して、人物枠HFの表示をグラフィックジェネレータ46に要求する。この結果、人物検出タスクの下で検出された顔画像および人体画像のいずれかの位置およびサイズに適合する態様で、人物枠HFがLCDモニタ38に表示される。
ステップS9の処理が完了すると、顔画像または人体画像の位置に対応した厳格AE処理をステップS11で実行する。厳格AE処理によって算出された最適EV値を定義する絞り量および露光時間は、ドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定される。この結果、スルー画像の明るさが、顔画像または人体画像の位置に相当する被写界の一部に注目した明るさに調整される。ステップS11の処理が完了するとステップS5に戻る。
ステップS7の判別結果がNOであればステップS13で、人物枠HFの非表示をグラフィックジェネレータ46に要求する。この結果、モニタ38に表示された人物枠HFは非表示とされる。
ステップS13の処理が完了すると、ステップS15で簡易AE処理を実行する。簡易AE処理によって算出された適正EV値を定義する絞り量および露光時間はドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定される。この結果、スルー画像の明るさが適度に調整される。ステップS15の処理が完了するとステップS5に戻る。
ステップS17ではフラグFLG_fが“1”に設定されているか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS23に進む一方、判別結果がYESであればAF処理の対象領域を確定するべく、AF対象レジスタRGSTafの記述を確定レジスタRGSTdcdにステップS19で複製する。
ステップS21では、人物優先AF処理を実行して、人物に注目した合焦点にフォーカスレンズ12を配置する。この結果、AF処理の対象領域に含まれる人物画像の鮮鋭度が向上する。ステップS21の処理が完了するとステップS25に進む。
ステップS23では通常のAF処理を実行する。この結果、被写界中央に注目した合焦点にフォーカスレンズ12が配置され、スルー画像の鮮鋭度が向上する。ステップS23の処理が完了するとステップS25に進む。
ステップS25ではシャッタボタン28shが全押しされたか否かを判別し、判別結果がNOであればシャッタボタン28shが解除されたか否かをステップS27で判別する。ステップS27の判別結果がNOであればステップS25に戻る一方、ステップS27の判別結果がYESであればステップS5に戻る。
ステップS25の判別結果がYESであれば、ステップS29で静止画取り込み処理を実行し、ステップS31では記録処理を実行する。シャッタボタン28shが全押しされた時点の1フレームの画像データは、静止画取り込み処理によって静止画エリア32dに取り込まれる。取り込まれた1フレームの画像データは、記録処理に関連して起動したI/F40によって静止画エリア32dから読み出され、ファイル形式で記録媒体42に記録される。記録処理が完了するとステップS5に戻る。
図25を参照して、ステップS41ではフラグFLG_fを“0”に初期設定し、垂直同期信号Vsyncが発生したか否かをステップS43で繰り返し判別する。判別結果がNOからYESに更新されると、ステップS45で顔検出処理を実行する。
顔検出処理の完了後、顔検出レジスタRGSTfaceに顔情報の登録があるか否かをステップS47で判別し、判別結果がYESであればステップS53に進む一方、判別結果がNOであればステップS49で人体検出処理を実行する。
人体検出処理の完了後、人体検出レジスタRGSTbodyに人体情報の登録があるか否かをステップS51で判別し、判別結果がYESであればステップS59に進む一方、判別結果がNOであればステップS41に戻る。
ステップS53では、顔検出レジスタRGSTfaceに登録されている顔情報のうちサイズが最も大きい顔情報が複数登録されているか否かを判別する。判別結果がNOであればステップS55で、サイズが最も大きい顔情報が示す領域をAF処理の対象領域とする。判別結果がYESであればステップS57で、複数の最大サイズ顔情報のうち位置が撮像面中央に最も近い顔情報が示す領域をAF処理の対象領域とする。
ステップS59では、人体検出レジスタRGSTbodyに登録されている人体情報のうちサイズが最も大きい人体情報が複数登録されているか否かを判別する。判別結果がNOであればステップS61で、サイズが最も大きい人体情報が示す領域をAF処理の対象領域とする。判別結果がYESであればステップS63で、複数の最大サイズ人体情報のうち位置が撮像面中央に最も近い人体情報が示す領域をAF処理の対象領域とする。
ステップS55,ステップS57,ステップS61,およびステップS63のいずれかの処理が完了すると、AF処理の対象領域とされた顔情報または人体情報の位置,サイズ,および照合元の辞書番号を、ステップS65でAF対象レジスタRGSTafに登録する。なお、人体情報が登録される場合は、辞書番号には“0”が記述される。
ステップS67では人物を発見したことを表明するべくフラグFLG_fを“1”に設定し、その後にステップS43に戻る。
ステップS21の人物優先AF処理は、図27に示すサブルーチンに従って実行される。ステップS71ではフォーカスレンズ12の予定位置を無限端に設定し、垂直同期信号Vsyncが発生したか否かをステップS73で繰り返し判別する。判別結果がNOからYESに更新されると、ステップS75でフォーカスレンズ12を予定位置に移動する。
ステップS77では確定レジスタRGSTdcdに記述されたAF処理の対象領域内に属する一部の探索画像データの特徴量を算出し、算出された特徴量と確定レジスタRGSTdcdに記述された辞書番号が示す辞書画像の特徴量とをステップS79で照合する。辞書番号が“1”〜“5”のいずれかを示すときは顔辞書DC_Fにそれぞれ収められた辞書画像が照合に用いられ、辞書番号が“0”を示すときは人体辞書DC_Bに収められた辞書画像が照合に用いられる。現時点のフォーカスレンズ12の位置および得られた照合度は、ステップS81で照合レジスタRGSTrefに登録される。
ステップS83では予定位置を“予定位置−既定幅”に設定し、新たに設定された予定位置が至近端よりも至近寄りであるか否かをステップS85で判別する。判別結果がNOであればステップS73に戻る一方、判別結果がYESであればステップS87に進む。
ステップS87では照合レジスタRGSTrefに登録された照合度のうち最大照合度を示すレンズ位置に予定位置を設定し、ステップS89でフォーカスレンズ12を予定位置に移動する。ステップS89の処理が完了すると、上階層のルーチンに復帰する。
ステップS45の顔検出処理は、図29〜図30に示すサブルーチンに従って実行される。ステップS91では、顔検出レジスタRGSTfaceを初期化すべく登録内容をクリアする。
ステップS93では評価エリアEVAの全域を探索エリアとして設定する。ステップS95では、顔検出枠FDのサイズの可変範囲を定義するべく、最大サイズSZmaxを“200”に設定し、最小サイズSZminを“20”に設定する。
ステップS97では顔検出枠FDのサイズを“FSZmax”に設定し、ステップS99では顔検出枠FDを探索エリアの左上位置に配置する。ステップS101では、顔検出枠FDに属する一部の探索画像データを探索画像エリア32cから読み出し、読み出された探索画像データの特徴量を算出する。
ステップS103では変数Nを“1”に設定し、ステップS101で算出された特徴量と辞書番号がNである顔辞書DC_Fの辞書画像の特徴量とをステップS105で照合する。ステップS107では閾値TH_Fを超える照合度が得られたか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS111に進む一方、判別結果がYESであればステップS109の処理を経てステップS111に進む。
ステップS109では、現時点の顔検出枠FDの位置,サイズ,および照合元の辞書番号を顔情報として顔検出レジスタRGSTfaceに登録する。
ステップS111では変数Nをインクリメントし、変数Nが“5”を超えたか否かをステップS113で判別する。判別結果がNOであればステップS105に戻る一方、判別結果がYESであれば、顔検出枠FDが探索エリアの右下位置に到達したか否かをステップS115で判別する。
ステップS115の判別結果がNOであれば、ステップS117で顔検出枠FDを既定量だけラスタ方向に移動させ、その後にステップS101に戻る。ステップS115の判別結果がYESであれば、顔検出枠FDのサイズが“FSZmin”以下であるか否かをステップS119で判別する。ステップS119の判別結果がNOであれば、ステップS121で顔検出枠FDのサイズを“5”だけ縮小させ、ステップS123で顔検出枠FDを探索エリアの左上位置に配置し、その後にステップS101に戻る。ステップS119の判別結果がYESであれば、上階層のルーチンに復帰する。
ステップS49の人体検出処理は、図31〜図32に示すサブルーチンに従って実行される。ステップS131では、人体検出レジスタRGSTbodyを初期化すべく登録内容をクリアする。
ステップS133では評価エリアEVAの全域を探索エリアとして設定する。ステップS135では、人体検出枠BDのサイズの可変範囲を定義するべく、最大サイズBSZmaxを“200”に設定し、最小サイズBSZminを“20”に設定する。
ステップS137では人体検出枠BDのサイズを“BSZmax”に設定し、ステップS139では人体検出枠BDを探索エリアの左上位置に配置する。ステップS141では、人体検出枠BDに属する一部の探索画像データを探索画像エリア32cから読み出し、読み出された探索画像データの特徴量を算出する。
ステップS143では、ステップS141で算出された特徴量と人体辞書DC_Bの辞書画像の特徴量とを照合する。ステップS145では閾値TH_Bを超える照合度が得られたか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS149に進む一方、判別結果がYESであればステップS147の処理を経てステップS149に進む。ステップS147では、現時点の人体検出枠BDの位置およびサイズを人体情報として人体検出レジスタRGSTbodyに登録する。
ステップS149では人体検出枠BDが探索エリアの右下位置に到達したか否かを判別し、判別結果がNOであれば、ステップS151で人体検出枠BDを既定量だけラスタ方向に移動させ、その後にステップS141に戻る。判別結果がYESであれば、人体検出枠BDのサイズが“BSZmin”以下であるか否かをステップS153で判別する。ステップS153の判別結果がNOであれば、ステップS155で人体検出枠BDのサイズを“5”だけ縮小させ、ステップS157で人体検出枠BDを探索エリアの左上位置に配置し、その後にステップS141に戻る。ステップS153の判別結果がYESであれば、上階層のルーチンに復帰する。
以上の説明から分かるように、CPU26は、フォーカスレンズを通して被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力し、撮像手段から出力された被写界像のうち辞書画像に符合する部分画像に対応するエリアを撮像面上で指定する。CPU26およびドライバ18aは、フォーカスレンズから撮像面までの距離を指定手段の指定処理の後に繰り返し変更する。CPU26は、指定手段によって指定されたエリアに対応して撮像手段から出力された部分画像と辞書画像との符合度を変更手段によって定義された複数の距離の各々に対応して算出する。CPU26はまた、フォーカスレンズから撮像面までの距離を算出手段の算出結果に基づいて調整する。
フォーカスレンズから撮像面までの距離は、辞書画像に符合する部分画像に対応するエリアが撮像面上で指定された後に繰り返し変更される。指定されたエリアに対応する部分画像と辞書画像との符合度は、このような変更処理によって定義された複数の距離の各々に対応して算出される。算出された符合度は、部分画像に相当する物体に対する合焦度とみなすことができ、フォーカスレンズから撮像面までの距離はこのような符合度に基づいて調整される。これによって、合焦性能が向上する。
なお、この実施例では、人物優先AF処理において、無限端から至近端までのフォーカスレンズ12の各々の位置における照合度の中から最大照合度を求めることにより、最大照合度を示すレンズ位置を合焦点として検出した。しかし、照合度が閾値を超えた各々のレンズ位置においてAF処理の対象領域のAF評価値を計測し、計測されたAF評価値が最大値を示すレンズ位置を合焦点としてもよい。
この場合、図27のステップS81に代えて図33のステップS161〜ステップS165を実行するようにし、図28のステップS87に代えて図33のステップS167を実行するようにすればよい。また、人物優先AF処理のために、図34に示すAF評価値レジスタRGSTafvが準備される。
ステップS161では、ステップS79の処理で得られた照合度が閾値TH_Rを超えるか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS83に進む一方、判別結果がYESであればステップS163およびステップS165の処理を経てステップS83に進む。
ステップS163では、確定レジスタRGSTdcdに記述されたAF処理の対象領域内のAF評価値を計測する。計測は、AF評価回路24から出力された256個のAF評価値のうちAF処理の対象領域内に属するAF評価値の平均値を求めることにより、行う。現時点のフォーカスレンズ12の位置および計測されたAF評価値は、ステップS165でAF評価値レジスタRGSTafvに登録される。
ステップS167では、AF評価値レジスタRGSTafvに登録されたAF評価値のうち最大値を示すレンズ位置に予定位置を設定し、ステップS167の処理が完了するとステップS89に進む。
図35を参照して、曲線CV1は、図22と同様に、無限端から至近端までのフォーカスレンズ12の各々の位置における照合度を表す。曲線CV2の実線部分は、照合度が閾値TH_Rを超えた各々のレンズ位置におけるAF処理の対象領域のAF評価値を表す。また、曲線CV2の破線部分は、照合度が閾値TH_R以下であった各々のレンズ位置におけるAF処理の対象領域のAF評価値を表す。
曲線CV2によると、レンズ位置がLPS_sからLPS_eの範囲内において照合度が閾値TH_Rを超える。よって、この範囲内のレンズ位置において、確定レジスタRGSTdcdに記述されたAF処理の対象領域内のAF評価値が計測される。
曲線CV1によると、柵FCの位置に対応するレンズ位置においては、照合度が閾値TH_Rを超えないので、AF処理の対象領域内のAF評価値は計測されない。一方、曲線CV2の実線部分によると、フォーカスレンズ12の位置がLPS3であるときにAF処理の対象領域内のAF評価値は最大値MV2を示すので、レンズ位置LPS3が合焦点として検出される。よって、フォーカスレンズ12はレンズ位置LPS3に配置される。
また、この実施例では、マルチタスクOSおよびこれによって実行される複数のタスクに相当する制御プログラムは、フラッシュメモリ44に予め記憶される。しかし、外部サーバに接続するための通信I/F50を図36に示す要領でディジタルカメラ10に設け、一部の制御プログラムを内部制御プログラムとしてフラッシュメモリ44に当初から準備する一方、他の一部の制御プログラムを外部制御プログラムとして外部サーバから取得するようにしてもよい。この場合、上述の動作は、内部制御プログラムおよび外部制御プログラムの協働によって実現される。
また、この実施例では、CPU26によって実行される処理を、図23〜図24に示す撮像タスクおよび図25〜図26に示す人物検出タスクを含む複数のタスクに区分するようにしている。しかし、これらのタスクをさらに複数の小タスクに区分してもよく、さらには区分された複数の小タスクの一部を他のタスクに統合するようにしてもよい。また、転送タスクを複数の小タスクに区分する場合、その全部または一部を外部サーバから取得するようにしてもよい。
また、この実施例では、ディジタルスチルカメラを用いて説明したが、本発明は、ディジタルビデオカメラ,携帯電話端末またはスマートフォンなどにも適用することができる。
10 …ディジタルカメラ
16 …イメージセンサ
22 …AE評価回路
24 …AF評価回路
26 …CPU
32 …SDRAM
44 …フラッシュメモリ
16 …イメージセンサ
22 …AE評価回路
24 …AF評価回路
26 …CPU
32 …SDRAM
44 …フラッシュメモリ
Claims (9)
- フォーカスレンズを通して被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像手段、
前記撮像手段から出力された被写界像のうち辞書画像に符合する部分画像に対応するエリアを前記撮像面上で指定する指定手段、
前記フォーカスレンズから前記撮像面までの距離を前記指定手段の指定処理の後に繰り返し変更する変更手段、
前記指定手段によって指定されたエリアに対応して前記撮像手段から出力された部分画像と前記辞書画像との符合度を前記変更手段によって定義された複数の距離の各々に対応して算出する算出手段、および
前記フォーカスレンズから前記撮像面までの距離を前記算出手段の算出結果に基づいて調整する調整手段を備える、電子カメラ。 - 前記調整手段は、前記変更手段によって定義された複数の距離の中から前記算出手段によって算出された符合度が最大値を示す距離を特定する距離特定手段、および前記フォーカスレンズから前記撮像面までの距離を前記特定手段によって特定された距離に設定する距離設定手段を含む、請求項1記載の電子カメラ。
- 前記変更手段によって定義された複数の距離の中から前記算出手段によって算出された符合度が既定値以上を示す1または2以上の距離を検出する検出手段、および
前記指定手段によって指定されたエリアの合焦度を前記検出手段によって検出された1または2以上の距離の各々に対応して計測する計測手段をさらに備え、
前記調整手段によって調整される距離は前記計測手段によって計測された1または2以上の合焦度のうち最大合焦度に対応する距離である、請求項1記載の電子カメラ。 - 前記指定手段は、前記撮像手段から出力された被写界像のうち辞書画像に符合する1または2以上の部分画像を検出する部分画像検出手段、および前記部分画像検出手段によって検出された1または2以上の部分画像のうち最大サイズの部分画像に対応するエリアを抽出するエリア抽出手段を含む、請求項1ないし3のいずれかに記載の電子カメラ。
- 前記指定手段によって用いられる辞書画像は人物画像に相当する、請求項1ないし4のいずれかに記載の電子カメラ。
- 電子カメラのプロセッサに、
フォーカスレンズを通して被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像ステップ、
前記撮像ステップから出力された被写界像のうち辞書画像に符合する部分画像に対応するエリアを前記撮像面上で指定する指定ステップ、
前記フォーカスレンズから前記撮像面までの距離を前記指定ステップの指定処理の後に繰り返し変更する変更ステップ、
前記指定ステップによって指定されたエリアに対応して前記撮像ステップから出力された部分画像と前記辞書画像との符合度を前記変更ステップによって定義された複数の距離の各々に対応して算出する算出ステップ、および
前記フォーカスレンズから前記撮像面までの距離を前記算出ステップの算出結果に基づいて調整する調整ステップを実行させるための、撮像制御プログラム。 - 電子カメラによって実行される撮像制御方法であって、
フォーカスレンズを通して被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像ステップ、
前記撮像ステップから出力された被写界像のうち辞書画像に符合する部分画像に対応するエリアを前記撮像面上で指定する指定ステップ、
前記フォーカスレンズから前記撮像面までの距離を前記指定ステップの指定処理の後に繰り返し変更する変更ステップ、
前記指定ステップによって指定されたエリアに対応して前記撮像ステップから出力された部分画像と前記辞書画像との符合度を前記変更ステップによって定義された複数の距離の各々に対応して算出する算出ステップ、および
前記フォーカスレンズから前記撮像面までの距離を前記算出ステップの算出結果に基づいて調整する調整ステップを備える、撮像制御方法。 - メモリに保存された内部制御プログラムに従う処理を実行するプロセッサを備える電子カメラに供給される外部制御プログラムであって、
フォーカスレンズを通して被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像ステップ、
前記撮像ステップから出力された被写界像のうち辞書画像に符合する部分画像に対応するエリアを前記撮像面上で指定する指定ステップ、
前記フォーカスレンズから前記撮像面までの距離を前記指定ステップの指定処理の後に繰り返し変更する変更ステップ、
前記指定ステップによって指定されたエリアに対応して前記撮像ステップから出力された部分画像と前記辞書画像との符合度を前記変更ステップによって定義された複数の距離の各々に対応して算出する算出ステップ、および
前記フォーカスレンズから前記撮像面までの距離を前記算出ステップの算出結果に基づいて調整する調整ステップを前記内部制御プログラムと協働して前記プロセッサに実行させるための、外部制御プログラム。 - 外部制御プログラムを受信する受信手段、および
前記受信手段によって受信された外部制御プログラムとメモリに保存された内部制御プログラムとに従う処理を実行するプロセッサを備える電子カメラであって、
前記外部制御プログラムは、
フォーカスレンズを通して被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像ステップ、
前記撮像ステップから出力された被写界像のうち辞書画像に符合する部分画像に対応するエリアを前記撮像面上で指定する指定ステップ、
前記フォーカスレンズから前記撮像面までの距離を前記指定ステップの指定処理の後に繰り返し変更する変更ステップ、
前記指定ステップによって指定されたエリアに対応して前記撮像ステップから出力された部分画像と前記辞書画像との符合度を前記変更ステップによって定義された複数の距離の各々に対応して算出する算出ステップ、および
前記フォーカスレンズから前記撮像面までの距離を前記算出ステップの算出結果に基づいて調整する調整ステップを前記内部制御プログラムと協働して実行するプログラムに相当する、電子カメラ。
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