JP2012154860A - 車載電気機器の破損検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車載電気機器の破損時に確実に検知することができる破損検知装置を提供する。
【解決手段】車載電気機器の破損検知装置Aは、インバータ1等の電気回路を筺体内に収容してなる車載電気機器の破損を検知する装置であって、筺体10の少なくとも一つの内側面に設けられ、筺体10の変形に応じて変形することにより電気抵抗が変化する導電ゴム11と、導電ゴム11の電気抵抗の変化を出力する出力手段(差動増幅器等)と、前記出力手段の出力に基づいて前記筺体が破損したか否かを判定する破損判定手段(比較器等)と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気回路を筺体内に収容してなる車載電気機器の破損を検知する車載電気機器の破損検知装置に関する。
モータを駆動源とするハイブリッド自動車や電気自動車等の車両には、直流電力と交流電力との間の変換を行うインバータ(電力変換機)等の電気機器が搭載されている。
従来、この種の車両において衝突時の安全性を確保するために、電気機器への衝撃を検知する技術が提案されている。例えば、車両衝突を加速度センサや車速センサの出力に基づいて検知し、平滑コンデンサの電荷を放電させる機構が提案されている(特許文献1〜3参照)。また、加速度センサや車速センサに代えて、インバータの筐体外側にチャンバと圧力センサを設けるか、またはタッチスイッチを設けてインバータに作用する衝撃を検知する装置が提案されている(特許文献4参照)。
特開2010−178595号公報 特開2010−200455号公報 特開2010−279224号公報 特開2010−223654号公報
上記特許文献1〜3に記載の技術は、衝突検知として、車両の衝突検知用としてエアバッグを作動させるために従来から設けられている加速度センサや車速センサを利用するものである。この場合、衝突の形態によって、加速度センサや車速センサの出力に基づく検知では、インバータが破損しても検知できないという問題がある。たとえば、エンジン横置きの前輪駆動車等では、車両左前方部のエンジンルーム内にインバータが配置されることが多いが、左前方部に集中した衝突でインバータの筐体が破損した場合でも、加速度センサ等はインバータの直近に配置されていないことにより、検出値が小さく衝突検知ができないことがある。
一方、特許文献4に記載の技術は、上述した問題を解決するため、インバータの筐体外側に空気チャンバと圧力センサを設け、車両衝突時にインバータの前方にあるラジエターサポートがチャンバに接触した際の内圧の上昇を圧力センサで検知するインバータ専用の衝突検知装置を設ける構成としている。またチャンバと圧力センサに換えてタッチスイッチをインバータ筐体外側に設け、電気的に検知する例も開示している。
しかしながら、引用文献4の構成には次のような問題がある。すなわち、筐体外部にチャンバ、またはタッチスイッチが設けられているため、筐体が破損しない場合でも、筐体への外力の作用を検知して、電荷の放電処理がされてしまう。電荷の放電は、筐体が破損し、筐体外の他の部材が接触したり、事故を処理する者が触れたりしても問題がないようにすることを目的として実施するのであるから、車両が衝突してラジエターサポート等がインバータの筐体に触れても、筐体が持ちこたえた場合には電荷を放電する必要はない。衝突を検知して放電処理をした場合には、緊急対応であるので各素子等の最大定格を超える電圧、電流が発生する場合や、一部を破損する場合がある。したがって緊急時の放電がなされた場合には、インバータの交換が望ましいが、インバータは高価であるので、本来交換の必要がないような衝突でも、多大な修復費用が発生することになる。
また、製造時に、チャンバをインバータに実装した後にチャンバを車両本体に取り付けるような工程を採る場合、取り扱いで筐体外部にあるチャンバを傷つける恐れがある。このような場合、衝突時にチャンバの内圧が所定の圧力まで上昇せず、衝突検知ができない可能性がある。また、エンジンフードを開けているときに、何らかの原因でチャンバを傷つけることも考えられる。したがって、自己診断機能を備えるのが望ましいが、高価なものとなる。タッチスイッチにしても同様のことがいえる。すなわち正常時に回路はオープン状態のため、何らかの原因で一部が切断されても故障検知が不可能な場合があるので、自己診断機能を持つ必要がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、電気回路を筺体内に収容してなる車載電気機器において筺体の破損を確実に検知することができる車載電気機器の破損検知装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、電気回路を筺体内に収容してなる車載電気機器の破損を検知する装置であって、前記筺体の少なくとも一つの内側面に設けられ、前記筺体の変形に応じて変形することにより電気抵抗が変化する導電性エラストマーと、前記導電性エラストマーの電気抵抗の変化を出力する出力手段と、前記出力手段の出力に基づいて前記筺体が破損したか否かを判定する破損判定手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、筐体の変形に応じて、筐体の内側面に設けられた導電性エラストマーの電気抵抗が変化し、出力手段がこの電気抵抗の変化を出力し、破損判定手段が出力に基づいて筐体が破損したか否かを判定する。よって、車両衝突等に起因する車載電気機器の破損を、電気回路を収容する筐体の変形に即して正確に検知することができるという効果を奏する。
請求項2に記載の発明は、前記破損判定手段が前記出力手段の出力を破損判定用しきい値と比較することにより前記筺体が破損したか否かを判定することを特徴とする。
この構成によれば、破損判定手段が出力手段の出力を破損判定用しきい値と比較することにより筺体が破損したか否かを判定する。よって、筺体が破損したか否かを短時間で判定でき、車両衝突等の早期の段階で車載電気機器の破損を検知できるという効果を奏する。
請求項3に記載の発明は、前記導電性エラストマーがシート状であり、前記筺体の少なくとも一つの内側面に貼り付けられていることを特徴とする。この構成によれば、筐体の内側面に貼り付けられたシート状の導電性エラストマーが、筺体の変形に応じて変形することにより電気抵抗が変化し、出力手段がこの電気抵抗の変化を出力する。よって、筐体内側面の広範囲な部分で破損を検知できるという効果を奏する。
請求項4に記載の発明は、前記導電性エラストマーが前記筺体の少なくとも車両前方側の内側面に貼り付けられていることを特徴とする。この構成によれば、導電性エラストマーが、筺体の少なくとも車両前方側に貼りつけられているので、車両衝突により破損が生じやすい車両前方側の筐体の変形に応じて導電性エラストマーの電気抵抗が変化し、出力手段がこの電気抵抗の変化を出力する。よって、車両衝突等に起因する車載電気機器の破損を効果的に検知できるという効果を奏する。
請求項5に記載の発明は、前記筺体がアルミダイカスト製であることを特徴とする。この構成によれば、電気回路をアルミダイカスト製の筺体内に収容してなる車載電気機器の破損を確実に検知することができるという効果を奏する。
請求項6に記載の発明は、前記電気回路が平滑コンデンサを含むことを特徴とする。この構成によれば、平滑コンデンサを含む電気回路を筺体内に収容してなる車載電気機器の破損を確実に検知することができるという効果を奏する。
請求項7に記載の発明は、前記電気回路がインバータ回路を含むことを特徴とする。この構成によれば、インバータ回路を含む電気回路を筺体内に収容してなる車載電気機器の破損を確実に検知することができるという効果を奏する。
請求項8に記載の発明は、前記出力手段の出力に基づいて自己の故障を判定する故障判定手段を更に備えたことを特徴とする。この構成によれば、故障判定手段が、出力手段の出力に基づいて自己の故障を判定することにより故障を検知できるため、たとえば、故障を検知した際に乗員に報知し修理を促すようにすれば、筐体が変形したり、破損したりした際、確実に車載電気機器の破損を検知することができるという効果を奏する。
実施形態における車載電気機器の破損検知装置の構成を断面で示す模式図である。 従来からのインバータの構成を示すブロック図である。 原理を説明するための回路図である。 (a)は筐体変形時の実施形態の破損検知装置の様子を示す模式図であり、(b)は筐体破損時の実施形態の破損検知装置の様子を示す模式図である。 筐体破損時の検出回路の電圧の変化の様子を示す模式図である。 実施形態の破損検知装置の情報をEDRに記録する例と、他の機器のECUで利用する例を示すブロック図である。
以下、本発明の車載電気機器の破損検知装置を具体化した一実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態の車載電気機器の破損検知装置は車両に搭載されており、この車両としては、ハイブリッド自動車や電気自動車がある。
図1は、本実施形態における車載電気機器の破損検知装置Aの構成を左方断面にて示す模式図である。インバータ1を囲覆する筐体10の車両前面側の内側面に、シート状の導電ゴム11が絶縁性シート12を介して接着されている。
インバータ1はPCU(PCU:Power Control Unit)とも呼ばれ、図2に示すように昇圧コンバータ部2と平滑回路部3とインバータ回路部4とからなる。バッテリ5のバッテリ出力(201.6V)を昇圧コンバータ部2で最大650Vに昇圧し、ついで平滑回路部3でノイズ成分やリップル成分を低減し、つづいてインバータ回路部4で三相交流とし、同期モータや誘導モータであるモータジェネレータ6を駆動する。モータジェネレータ6は走行状態に応じてモータ(電動機)として機能したり、ジェネレータ(発電機)として機能したりする。制動時にモータジェネレータ6はジェネレータとして機能し、回生制動が行われる。このときモータジェネレータ6で発電された交流電力をインバータ回路部4で直流に変換し、平滑回路部3を経て、双方向のDC−DCコンバータである昇圧コンバータ部2で降圧しバッテリ5を充電する。これらをインバータECU(ECU:Electronic Control Unit)8が制御している。
このうち平滑回路部3は回路に対し並列に平滑コンデンサ7を有している。平滑コンデンサ7は、電解コンデンサやフィルムコンデンサであり、耐電圧、静電容量とも昇圧された、あるいは発電され降圧前の650Vに対し充分なものであるため、大きな帯電量となっており、衝突時には不図示の回路により帯電した電荷を早期に放電するよう構成されている。
筐体10はアルミダイカスト製で、図1のように上部と底部からなる2体構造とした。全体は略直方体であり、一つの面の法線方向をほぼ車両進行方向となるよう配置するものとする。
導電ゴム11は、インバータECU8内の、抵抗値の変化を検出可能な回路に接続されている。絶縁性シート12は筐体側、導電ゴム側共に両面テープ(不図示)が付いたものを用いた。絶縁性シート12は筐体10に導電ゴム11を固定するとともに、筐体10に対して絶縁するためのものである。貼り付ける場所は特に限定しないが、後述するように、筐体の変形を検知するためのものであるので、衝突による変形の起こりやすい場所とする。また、図1に示したように、貼り付ける面と略垂直な面に導電ゴム端部が接触しないよう注意する。
本実施形態の破損検知装置Aの検出原理は、衝突時に筐体の変形にともなって変形する導電ゴムの抵抗値の変化により破損を検出するというものである。以下に検出原理を説明する。
導電ゴム11は、製造過程でカーボン等の導電性フィラーを添加されたものであり、変形により体積抵抗率が変化する。本実施形態では、このうち変形により体積抵抗率が増加するタイプのものを使用した。
このような導電ゴム11の体積抵抗率の変化は、回路上で抵抗値の変化として捉えることができる。抵抗値の変化を検出する回路としては、たとえば、図3のような、よく知られたホイートストンブリッジ回路が利用できる。電源電圧をVo、固定抵抗の抵抗値をR1〜R3、可変抵抗の抵抗値をRvとすると、点a、bの電位Va、Vbはそれぞれ、
Va=Vo*R1/(Rv+R1)……(1)
Vb=Vo*R3/(R2+R3)……(2)
であるから、点a、b間の電位差は、式(1)、(2)より、
Vb−Va=Vo*(R3*Rv−R1*R2)
/((R2+R3)*(Rv+R1))……(3)
と求めることができて、固定抵抗の抵抗値R1〜R3を適切に設定すれば、可変抵抗Rvの変化を点a、b間の電位差として捉えることができる。
したがって、図3のような回路において、可変抵抗Rvを図1に示した導電ゴム11とし、抵抗値R1〜R3を導電ゴム11の抵抗値の変動領域に対して適切に選択すれば、導電ゴム11の抵抗値と電位差との良好な相関関係が得られる。
ここでは、導電ゴム11として、変形により体積抵抗率が増加するタイプのものを使用したので、あらかじめ筐体が所定量変形したときの点a、b間の電位差を実験的に求めておき、これを破損検知用しきい値としておく。
筐体10の変形に伴ない導電ゴム11の抵抗値は増加する。導電ゴム11の抵抗値Rvの上昇につれ、点a、b間の電位差は式(3)にしたがって変化するため、点a、bを差動増幅器に入力し、差動増幅器の出力をさらに比較器(コンパレータ)に入力して、筐体が所定量変形したときの電位差を破損検知用しきい値と比較するよう構成すれば、筐体の破損を検知することが可能となる。すなわち、差動増幅器が導電ゴム11の電気抵抗の変化を出力する出力手段を構成し、比較器が出力手段の出力に基づいて筺体が破損したか否かを判定する破損判定手段を構成するものである。
したがって、衝突時に筐体の変形や破損にともなって変形する導電ゴムの抵抗値の変化により筐体の破損を判定することができる。たとえば、図4(a)のように、車両の衝突により、車両前方から矢印で示すような力が筐体10に作用し、筐体10が力に応じて変形したり、図4(b)のように一部が破断して穴が開いたりする場合がある。このとき筐体10の変形等に伴い導電ゴムも変形し、それに応じ抵抗値も上昇する。すると図3の点a、b間の電位差は図5に示すように、筐体破損開始とともに上昇し、破損検知用しきい値を超えるようになる。このときに、たとえば、インバータECU8は平滑コンデンサ7等の所定の放電処理を行うよう指示する。
なお、ここでは筐体の破損を検知するという場合、変形を検知することも含むものとする。変形は筐体の一部が破断し穴が開く前の段階ともいえるので、変形を検知することは、破損を早期に検知することにもなる。
また、インバータECU8で情報を利用するだけでなく、図6に示すように、破損検知装置Aによる検知情報を、CANバス(Controller Area Network Bus)と呼ばれる車内LAN13を経由してエアバッグECU15内に設けられたEDR(Event Data Recorder)と呼ばれる記録装置14に記録するようにしてもよい。また、ディスプレイ装置にインバータ破損情報を表示したり、エアバッグECU15やその他のECU16で受信し、他の機器で検知情報を利用してもよい。
つづいて、自己診断機能について説明する。本実施形態の破損検知装置Aは上記に説明したように、破損検出部が筐体内に設けられていることから、取り扱いで傷付けて機能を損なう可能性は少ないが、検知の原理から、オープン故障、ショート故障を検知することが可能である。図5に示すように、点a、b間の電位差が、故障判定用しきい値の間にあることを電源投入時に毎回確認するようにすればよい。
導電ゴム11への配線で短絡が起これば、点a、b間の電位差は小さくなるため、一方の故障判定用しきい値を通常より低い電圧に設定しておけばよい。また、導電ゴム11への配線が断線すれば点a、b間の電位差は無限大となるため、他方の故障判定用しきい値を、筐体が破損したときに検出される値より十分高い電圧に設定しておけばよい。すなわち比較器を故障判定手段として用いる。これらの故障確認を車両始動時に毎回行うようにし、故障を検知した際に乗員に報知し修理を促すようにすれば、衝突の際に確実に車載電気機器の破損を検知することが可能となる。
以上詳述したことから明らかなように、本実施形態の車載電気機器の破損検知装置Aは、電気回路1を筺体10内に収容してなる車載電気機器の破損を検知する装置であって、前記筺体10の少なくとも一つの内側面に設けられ、筺体10の変形に応じて変形することにより電気抵抗が変化する導電性エラストマー11と、導電性エラストマー11の電気抵抗の変化を出力する出力手段(差動増幅器等)と、前記出力手段の出力に基づいて前記筺体が破損したか否かを判定する破損判定手段(比較器等)と、を備えている。従って、筐体10の変形に応じて、筐体10の内側面に設けられた導電性エラストマー11の電気抵抗が変化し、出力手段がこの電気抵抗の変化を出力し、破損判定手段が出力に基づいて筐体10が破損したか否かを判定する。よって、車両衝突等に起因する車載電気機器の破損を、電気回路1を収容する筐体10の変形に即して正確に検知することができるという効果を奏する。
また、破損判定手段が出力手段の出力を破損判定用しきい値と比較することにより筺体10が破損したか否かを判定する。よって、筺体10が破損したか否かを短時間で判定でき、車両衝突等の早期の段階で車載電気機器の破損を検知できるという効果を奏する。
また、筐体10の内側面に貼り付けられたシート状の導電性エラストマー11が、筺体10の変形に応じて変形することにより電気抵抗が変化し、出力手段がこの電気抵抗の変化を出力する。よって、筐体10内側面の広範囲な部分で破損を検知できるという効果を奏する。
また、導電性エラストマー11が、筺体10の少なくとも車両前方側に貼りつけられているので、車両衝突により破損が生じやすい車両前方側の筐体10の変形に応じて導電性エラストマー11の電気抵抗が変化し、出力手段がこの電気抵抗の変化を出力する。よって、車両衝突等に起因する車載電気機器の破損を効果的に検知できるという効果を奏する。
また、故障判定手段が、出力手段の出力に基づいて自己の故障を判定することにより故障を検知できるため、たとえば、故障を検知した際に乗員に報知し修理を促すようにすれば、筐体が変形したり、破損したりした際、確実に車載電気機器の破損を検知することができるという効果を奏する。
本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能であることは云うまでもない。例えば、導電ゴム11を貼り付ける位置は、筐体の破損、変形を検知可能であれば特に限定しない。上記実施形態では導電ゴム11を筐体の車両前面に面する一つの面の内側面に設けるものとしたが、筐体のそれぞれの面の内側面に沿うように、それぞれ導電ゴム11を配置することができる。この場合、抵抗値の変化を検出する回路も面ごとの導電ゴムに対応して設けるものとする。直方体であれば導電ゴムは六面すべてに設けてもよい。このようにすれば、筐体に対してあらゆる方向から作用する力による破損を検知することができ、側面衝突やアンダーライド等の種々の衝突の形態に対応することができる。
なお、上記実施形態では筐体10を略直方体としたが、エンジンルームの形状に合わせて、種々の形状が可能である。また筐体10の車両進行方向側の面を車両進行方向に対して傾けたり、筐体10の底面を地面に対して傾いた配置とすることもできる。また、略直方体としたときの対向する面は、いずれかの面を強度の弱い面として、強度の弱い面だけに導電ゴムを設けるようにしてもよい。
絶縁シート12は、両面テープに代えて絶縁性の接着剤を使用して接着するようにしてもよい。さらに、接着層の厚さが保証でき、破損検知に影響を与えない場合は絶縁シートを廃して絶縁性の接着剤だけで導電ゴムを筐体に接着するようにしてもよい。
筐体10は、軽量であることと放熱性を考慮して上部、底部ともダイカスト製法によるアルミニウムとしたが、底部を鋳鉄製や亜鉛ダイカスト製としてもよい。また、変換する電圧が小さく冷却機能に余裕がある場合には全体を鋳鉄や亜鉛ダイカストとしてもよい。その場合重量は増加するが、特に鋳鉄とした場合は機械強度が大きいため、衝突時に破損まで至らず変形のみにとどまることが多くなる。
導電ゴム11は、一般的なソリッドタイプのものであってもよいし、製造過程で発泡させてスポンジタイプとしたものでもよい。また変形により抵抗値の変化する導電性のエラストマーも利用可能である。
なお、使用するバッテリの電圧とモータの仕様によっては、インバータは昇圧コンバータ部を省いた構成であってもよい。
上記実施形態ではインバータに適用するものとして述べたが、筐体に囲覆され、筐体の破損や変形を検知することが望ましい他の電気機器に適用可能である。たとえば、バッテリ5は、ハイブリッド車や電気自動車ではニッケル水素電池やリチウムイオン電池等を採用し、筐体で囲覆しているが、車両後部に配置されることが多いので、追突された際には筐体が変形したり、破損したりすることがある。このようなバッテリの筐体に本実施形態の破損検知装置Aを設けて、安全確保のための回路を作動させたり、警告表示をするなどしてもよい。
A 車載電気機器の破損検知装置
1 インバータ(電気回路)
2 昇圧コンバータ部
3 平滑回路部
4 インバータ回路部
5 バッテリ
6 モータジェネレータ
7 平滑コンデンサ
8 インバータECU
10 筐体
11 導電ゴム(導電性エラストマー)
12 絶縁シート
13 車内LAN(CANバス)
14 記録装置(EDR:Event Data Recorder)
15 エアバッグECU
16 その他のECU

Claims (8)

  1. 電気回路を筺体内に収容してなる車載電気機器の破損を検知する装置であって、
    前記筺体の少なくとも一つの内側面に設けられ、前記筺体の変形に応じて変形することにより電気抵抗が変化する導電性エラストマーと、
    前記導電性エラストマーの電気抵抗の変化を出力する出力手段と、
    前記出力手段の出力に基づいて前記筺体が破損したか否かを判定する破損判定手段と、
    を備えたことを特徴とする車載電気機器の破損検知装置。
  2. 前記破損判定手段は、前記出力手段の出力を破損判定用しきい値と比較することにより前記筺体が破損したか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の車載電気機器の破損検知装置。
  3. 前記導電性エラストマーは、シート状であり、前記筺体の少なくとも一つの内側面に貼り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車載電気機器の破損検知装置。
  4. 前記導電性エラストマーは、前記筺体の少なくとも車両前方側の内側面に貼り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の車載電気機器の破損検知装置。
  5. 前記筺体は、アルミダイカスト製であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車載電気機器の破損検知装置。
  6. 前記電気回路は、平滑コンデンサを含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の車載電気機器の破損検知装置。
  7. 前記電気回路は、インバータ回路を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の車載電気機器の破損検知装置。
  8. 前記出力手段の出力に基づいて自己の故障を判定する故障判定手段を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の車載電気機器の破損検知装置。
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