JP2012151647A - 電気音響変換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フレキシブル基板やMIDアンテナを不要にして低コスト化が図れる電気音響変換器を提供すること。
【解決手段】 スピーカ11の振動板13を保護するプロテクタ14に高周波電力の給電端子26を設け、この給電端子26から放音孔24a、24bとスリット25a、25bとで形成される開口部の輪郭に沿った距離を電気長とするアンテナを形成している。電気音響変換器が本来備えている部品の一部を形状変更してアンテナ機能を実現することで低コスト化が図れる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アンテナ機能付きの電気音響変換器に関する。
携帯電話などの電子機器に組み込まれ、様々な無線通信に使用されるアンテナは、機器の小型化に伴い、小さな占有体積のものが求められている。通常、アンテナは、利得や放射指向特性などのアンテナ特性に有利である機器の外装、あるいは機器内部の外装に近い場所に組み込まれている。
一方、電子機器に使用される音響変換器は、スピーカ、レシーバ、マイクロフォンとも機器外部へ音を放射、あるいは音を受音するために機器の外装に近い場所に設けられており、さらにスピーカは比較的大きな体積のエンクロージャを持つことも多い。
これらの特徴を考慮して、アンテナがエンクロージャに組み込まれて使用されることがあり(例えば特許文献1参照)、下記のような実装方法が用いられている。
図18は、このような実装方法の一例を示しており、フレキシブル基板に形成したアンテナをエンクロージャ表面に貼り付けたものである。すなわち、スピーカのエンクロージャ1には音放射孔2が形成されており、この音放射孔2に対応する位置にスピーカが収容されている。そして、このエンクロージャ1の表面に、アンテナを形成したフレキシブル基板3が貼り付けられている。上記フレキシブル基板3は、斜線を付して示す基材部3aと網目を付して示すパターン部(アンテナ)3bとを有しており、フレキシブル基板3の可撓性を利用して変形させることにより、エンクロージャ1表面の凹凸に沿って密着させた状態で貼り付けられる。
また、図19は、他の実装方法を示しており、エンクロージャにMID(Molded Interconnection Device、成形回路部品)アンテナを形成するものである。このエンクロージャ4にはスピーカ5が収容されており、このスピーカ5の前面に音放射孔6が形成されている。そして、スピーカ5から離隔したエンクロージャ4の空き領域に、網目を付して示すMIDアンテナ7が設けられている。このMIDアンテナ7は、例えば絶縁材からなる枠型の基体の表面に導電性回路となる部分とシールド層となる部分を残して被覆材を射出成形し、この導電性回路となる部分とシールド層となる部分にメッキすることによって3次元構造の成形回路部品を製造したものである。
特開2003−204594号公報
しかしながら、上述したようなアンテナ機能付きの電気音響変換器は、部品点数の増加を招いたり、製造コストの高い成形方法や成形回路部品が必要となったりして高コスト化を招く、という問題があった。
本発明は、上記のことに鑑み提案されたもので、その目的とするところは、電気音響変換器が備えている部品の一部を変更してアンテナとして機能させることで、フレキシブル基板やMIDアンテナを不要にして低コスト化が図れる電気音響変換器を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る本発明の電気音響変換器は、スピーカ11の振動板13を保護するための保護部材14の少なくとも一部、または前記スピーカ11の磁気回路と振動系を保持する保持部材12の少なくとも一部をアンテナとしたことを特徴とする。
また、請求項2に係る本発明は、請求項1記載の電気音響変換器において、前記スピーカ11、前記保護部材14および前記保持部材12を収容するエンクロージャをさらに具備する。
さらに、請求項3に係る本発明の電気音響変換器は、スピーカ11の振動板13を保護するプロテクタ14に、スリット25a、25bと高周波電力の給電端子26とを設け、この給電端子26から前記プロテクタ14の放音孔24a、24bとスリット25a、25bとで形成される開口部の輪郭に沿った距離を電気長とするアンテナを形成したことを特徴とする。
さらにまた、請求項4に係る本発明の電気音響変換器は、スピーカ11と、このスピーカ11の磁気回路と振動系を保持するフレーム12と、このフレーム12にインサート成形され、高周波電力の給電端子26を有し、アンテナとして機能する金属部品28と、前記金属部品28とともに前記フレーム12にインサート成形され、前記スピーカ11の磁気回路を構成するヨーク15とを具備し、前記アンテナは、前記給電端子26から前記金属部品28の部品長を電気長とすることを特徴とする。
請求項1記載の本発明では、電気音響変換器が本来備えている保護部材または保持部材の一部を変更してアンテナ機能を実現することで、フレキシブル基板やMIDアンテナを不要にして低コスト化が図れる。
また、請求項2記載のように、スピーカ、保護部材および保持部材をエンクロージャに収容しても良い。
さらに、請求項3記載の本発明では、電気音響変換器が本来備えているプロテクタの一部を形状変更してアンテナ機能を付与することで、フレキシブル基板やMIDアンテナを不要にして低コスト化が図れる。
さらにまた、請求項4記載の本発明では、ヨークをフレームにインサート成形する際に、アンテナとなる金属部品を同時にインサート成形することで、アンテナを形成するための工程を追加する必要がなく、かつフレキシブル基板やMIDアンテナを不要にして低コスト化が図れる。
本発明の第1実施例に係る電気音響変換器の一部を切り欠いて内部構造を示す斜視図である。 本発明の第1実施例に係る電気音響変換器の外観を示す斜視図である。 図2に示した電気音響変換器の投影図である。 図2に示した電気音響変換器の平面図および断面図である。 図2に示した電気音響変換器におけるプロテクタの投影図である。 プロテクタの実効的なアンテナ長について説明するための斜視図である。 放音孔の半径を変化させたときの共振周波数とリターンロスとの関係を示す特性図である。 本発明の第2実施例に係る電気音響変換器の一部を切り欠いて内部構造を示す斜視図である。 本発明の第2実施例に係る電気音響変換器の外観を示す斜視図である。 図9に示した電気音響変換器の投影図である。 図9に示した電気音響変換器の平面図および断面図である。 図9に示した電気音響変換器におけるフレームにヨークとアンテナをインサート成形した状態を示す斜視図である。 図12に示したフレームの投影図である。 図12に示したフレームの平面図および断面図である。 図12に示したフレームの製造方法を説明するためのもので、上方から見た斜視図および下方から見た斜視図である。 図9に示した電気音響変換器におけるアンテナを抽出して示す斜視図である。 図16に示したアンテナの投影図である。 エンクロージャにフレキシブル基板のアンテナを貼り付けた従来の電気音響変換器の斜視図である。 エンクロージャにMIDアンテナを形成した従来の電気音響変換器の斜視図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1実施例に係る電気音響変換器の一部を切り欠いて内部構造を示す斜視図、図2はこの電気音響変換器の外観を示す斜視図である。図3は図2に示した電気音響変換器の投影図であり、(a)図は平面図、(b)図は左側面図、(c)図は正面図、(d)図は右側面図、(e)図は背面図、(f)図は底面図である。また、図4(a)は図2に示した電気音響変換器の平面図、図4(b)は図4(a)のA−A線矢示断面図である。本第1実施例では、トラック形状のスピーカユニットを例に取って示すが、スピーカの振動板を保護するプロテクタを備えたものであれば、円形や楕円形などの他の種々の形状に適用できる。
本第1実施例は、スピーカの振動板を保護する保護部材として働くプロテクタに高周波電力の給電端子を設け、このプロテクタにスリットを形成することで、プロテクタの放音孔とスリットとで形成される開口部の輪郭に沿った距離を電気長とするアンテナを形成するものである。このように、電気音響変換器の部品(本例ではプロテクタ)の一部を形状変更してアンテナとして動作させることで、フレキシブル基板やMIDアンテナを不要にして低コスト化が図れる。
ここでは、適用する電子機器として携帯電話を例に取り、周波数が2.4GHz帯のブルートゥース(Bluetooth、登録商標)で使用する場合について説明する。しかしながら、本発明はこの例に限られるものではなく、他の電子機器や異なる周波数帯にも同様に適用できる。
すなわち、図1および図2に示すように、トラック形状のスピーカ11が横長矩形のフレーム12に収容され、このスピーカ11の振動板13の前面にプロテクタ14が設けられた構成になっている。上記スピーカ11は、本例ではダイナミック型であり、鋼鉄などからなるヨーク15、このヨーク15内の底部に収容された磁石16、磁石16上に配置された鋼鉄製のポールピース17、このポールピース17の周囲に配置されたボイスコイル18、および上記振動板13などを備えている。
上記ヨーク15は、図3(f)および図4(b)に示すように、四隅にアールが付けられた長方形のトレー状になっており、このヨーク15内の底部に収容された磁石16によって磁気回路が形成される。上記ボイスコイル18は前端部が振動板13に接合されたボビン(図示せず)に巻設されて、ポールピース17の外周部とヨーク15の内側壁との間の隙間(ギャップ)19に挿入され、交流電流が流れると上下運動をする。上記振動板13は、上記ボイスコイル18により駆動されて振動することで音を発生する。この振動板13は例えば樹脂で形成され、共振を抑えるために外周部に放射状、中央部の短手方向に平行なV字溝20が形成されている。
上記フレーム12は、スピーカ11の磁気回路と振動系を保持する保持部材として働くもので、一例をあげると図3(a)、(d)に示すように縦D1=10mm、横W1=20mm、高さH1=2.6mmの樹脂で形成されている。図4(b)に示すように、このフレーム12の外周部には、振動板13を張設するための突起部12a−1、12a−2と、この突起部12a−1、12a−2を取り囲むように上記プロテクタ14の外形に対応するトラック形状の嵌合部12b−1、12b−2が形成されている。上記突起部12a−1、12a−2には振動板13の外周部が固着され、上記嵌合部12b−1、12b−2内にプロテクタ14が嵌め込まれて装着される。
このフレーム12における一方の長辺側のコーナー部近傍には、スピーカ11のリード線導出用の切り欠き部12c、12dと溝12e、12fが形成されており、これら切り欠き部12c、12dに対応するフレーム12の対向する短辺側背面に、図3(f)に示すように一対の端子板21a、21bが設けられ、これら端子板21a、21bに上記ボイスコイル18から導出されたリード線22a、22bがハンダ22c、22dで接合される。また、図3(f)および図4(b)に示すように、フレーム12の中央部に上記スピーカ11のヨーク15が例えばインサート成形で嵌合され、このヨーク15は下面が露出されている。さらに、上記フレーム12の長辺側にはヨーク15を挟むように長方形の開孔23a〜23dが形成され、短辺側にはヨーク15を挟むように長円形の開孔23e、23fが形成されている。
図5は図2に示した電気音響変換器におけるプロテクタ14の投影図であり、(a)図は平面図、(b)図は左側面図、(c)図は正面図、(d)図は右側面図、(e)図は背面図、(f)図は底面図である。図示する如く、プロテクタ14は、外形がスピーカ11の振動板13に対応するトラック形状の金属板、例えば厚さ0.1mmのステンレス板で形成されている。プロテクタ14の周辺部14aは平坦で、この周辺部14aから所定の角度で立ち上がる肩部14bを有し、その内側部14cは緩やかなドーム形状になっている。また、このプロテクタ14の外周部には、給電端子26と接地端子27が設けられている。プロテクタ14の外周部から導出された端子は、フレーム12の外形に沿ってコの字型に折曲され、スピーカ11の側面で給電端子26と接地端子27に分岐されて背面側に到達する。
このプロテクタ14の長手方向には3つの円形の放音孔24a〜24cが形成されている。放音孔24aと放音孔24bはスリット25aで連通され、かつ放音孔24aからプロテクタ14の外周部へ達するスリット25bが形成されることで放音孔24aが切り欠かれている。プロテクタ14は、本来、スピーカの振動板13を保護するためのものであり、放音孔24a〜24cが設けられているが、本第1実施例ではスリット25a、25bで分割および/または結合することによりアンテナ経路を形成し、給電端子26に高周波電力を供給することによりアンテナとしても機能するようになっている。これらの放音孔24a、24bとスリット25a、25bは、アンテナの共振周波数を合わせる共振周波数の調整部となる。このアンテナの共振周波数は、上記放音孔24a、25bの形状、サイズおよび配置、並びにスリット25a、25bの幅と配置により設定される。
つぎに、共振周波数の調整について詳しく説明する。上記プロテクタ14は、2.4GHz帯の共振周波数を得る場合、サイズの一例をあげると、長円形の長手方向W2=19.4mm、短手方向D2=9.4mm、放音孔24a、24cの直径φ1=3.6mm、放音孔24bの直径φ2=3.0mm、スリット25a、25bの幅Δ1、Δ2がそれぞれ0.5mm、プロテクタ14の高さH2=0.9mmである。
図5(a)〜(f)に示す放音孔24a〜24cとスリット25a、25bの配置の場合は、図6に矢印AR1で示すように、給電端子26から放音孔24a、24bとスリット25a、25bとで形成される開口部の輪郭に沿った距離が実効的なアンテナ長と見なせる。
図7は、上記図5(a)〜(f)および図6に示した放音孔24a〜24cとスリット25a、25bの配置において、中央の放音孔24bのサイズ(半径R)を1.8mmから0.3mmの間で変化させたときの周波数(GHz)とリターンロス(dB)との関係を示している。
このように、プロテクタ14の中心に設けた放音孔24bのサイズを変化させることで、アンテナの共振周波数が変化する。例えば放音孔24bの半径Rを1.8mmから0.3mmに変化させたときの周波数のピークとリターンロスはそれぞれ下表1に示すような特性となる。
Figure 2012151647
表1から明らかなように、放音孔24bのサイズを変化させることでアンテナの共振周波数が変化し、本第1実施例のプロテクタ14においては、放音孔24bの半径Rを1.5mm(直径φ=3.0mm)にすることで、共振周波数を2.4GHz帯に設定できる。放音孔24bのサイズだけでなく、同様に放音孔24aのサイズ(半径)、放音孔24aと24bの配置、スリット25a、25bの幅と配置を変化させることで、アンテナの共振周波数をより細かくかつ広範囲に調整できる。
上述したように、スピーカの振動板13を保護するプロテクタ14に高周波電力の給電端子26を設け、このプロテクタ14にスリット25a、25bを形成することで、給電端子26からプロテクタ14の放音孔24a、24bとスリット25a、25bとで形成される開口部の輪郭に沿った距離を電気長とするアンテナを形成できる。よって、電気音響変換器が本来備えている部品の一部を形状変更してアンテナとして動作させることができ、フレキシブル基板やMIDアンテナを不要にして低コスト化が図れる。
なお、アンテナの動作は、物理的な長さだけで決まるものではなく、高周波電流の迂回路や、誘電体材料(例えばABS樹脂)により短縮された電気長での動作となる。よって、本実施例1では、プロテクタ14の放音孔24a、24bのホール径と配置、スリット25a、25bの幅と配置部分のホール径を調整するとともに、高周波電流の迂回路や誘電体材料による電気長の短縮を考慮し、アンテナ動作時の電気長を所望の周波数に設定している。本発明者等は、樹脂部材等の周辺部品を含む場合に、図5(a)〜(f)に示したような形状と寸法のプロテクタ14で共振周波数を2.4GHz帯に設定できることを確認した。
また、上記第1実施例では、放音孔24a、24bのサイズ(半径)と配置、スリット25a、25bの幅と配置を変化させることで、アンテナの共振周波数を調整したが、さらにスリットを設けて放音孔24bと放音孔24cを連結したり、スリット25bの配置を変化させたりすることでより広い範囲で共振周波数の調整が可能である。さらに、放音特性を低下させない範囲で放音孔の数を増減させたり、スリットの数や配置を変化させたりすることで、より広い共振周波数の調整もできる。
図8は本発明の第2実施例に係る電気音響変換器の一部を切り欠いて内部構造を示す斜視図、図9はこの電気音響変換器の外観を示す斜視図ある。図10は図9に示した電気音響変換器の投影図であり、(a)図は平面図、(b)図は左側面図、(c)図は正面図、(d)図は右側面図、(e)図は背面図、(f)図は底面図である。また、図11(a)は図9に示した電気音響変換器の平面図、図11(b)は図11(a)のB−B線矢示断面図である。本第2実施例でも、トラック形状のスピーカユニットを例に取って示すが、スピーカの磁気回路と駆動系の保持をするフレームを備えたものであれば、円形や楕円形などの種々の形状に適用できる。
本第2実施例は、スピーカの磁気回路と駆動系を保持する保持部材、いわゆるフレームに高周波電力の給電端子を形成した金属部品を設け、この金属部品の部品長をアンテナ共振周波数に合わせたものである。このように、電気音響変換器の部品(本例ではケース)の一部を変更してアンテナとして動作させることで、第1実施例と同様にフレキシブル基板やMIDアンテナを不要にして低コスト化が図れる。
本第2実施例でも、適用する電子機器として携帯電話を例に取り、周波数が2.4GHz帯のブルートゥース(Bluetooth、登録商標)で使用する場合について説明するが、本発明はこの例に限られるものではなく、他の電子機器や異なる周波数帯にも同様に適用できる。
なお、前述の第1実施例ではスピーカ11の振動板13を保護するためのプロテクタ14をアンテナとして用いるのに対し、本第2実施例はスピーカの磁気回路と駆動系を保持するフレームの一部をアンテナとして用いるものであり、その他の構成は第1実施例と同じであるため、同一部材は同じ符号で示す。
すなわち、図8および図9に示すように、トラック形状のスピーカ11が横長矩形のフレーム12に収容され、このスピーカ11の振動板13の前面にプロテクタ14が設けられた構成になっている。上記スピーカ11は、本例でもダイナミック型であり、鋼鉄などからなるヨーク15、このヨーク15内の底部に収容された磁石16、磁石16上に配置された鋼鉄製のポールピース17、このポールピース17の周囲に配置されたボイスコイル18、および上記振動板13などを備えている。
上記ヨーク15は、図10(f)および図11(b)に示すように、四隅にアールが付けられた長方形のトレー状になっており、このヨーク15内の底部に収容された磁石16によって磁気回路が形成される。上記ボイスコイル18は前端部が振動板13に接合されたボビン(図示せず)に巻設されて、ポールピース17の外周部とヨーク15の内側壁との間の隙間(ギャップ)19に挿入され、交流電流が流れると上下運動をする。上記振動板13は、上記ボイスコイル18により駆動されて振動することで音を発生する。この振動板13は例えば樹脂で形成され、共振を抑えるために外周部に放射状、中央部の短手方向に平行なV字溝20が形成されている。
図11(a)、(b)に示すように、プロテクタ14は、外形がスピーカ11の振動板13に対応するトラック形状の金属板あるいは樹脂板で形成され、長手方向には3つの同サイズの円形の放音孔24a、24b’、24cが形成されている。このプロテクタ14は、周辺部14a’から所定の角度で立ち上がる肩部14b’を有し、その内側部14c’は平面になっている。
また、図11(b)に示すように、フレーム12の外周部には、振動板13を張設するための突起部12a−1、12a−2と、この突起部12a−1、12a−2を取り囲むように上記プロテクタ14の外形に対応するトラック形状の嵌合部12b−1、12b−2が形成されている。上記突起部12a−1、12a−2には振動板13の外周部が固着され、上記嵌合部12b−1、12b−2内にプロテクタ14が嵌め込まれて装着される。
このフレーム12における一方の長辺側のコーナー部近傍には、スピーカ11のリード線導出用の切り欠き部12c、12dと溝12e、12fが形成されており、これら切り欠き部12c、12dに対応するフレーム12の対向する短辺側に、上記ボイスコイル18に接続された一対の端子板21a、21bが設けられ、これら端子板21a、21bにリード線22a、22bがハンダ付けされる。また、フレーム12の背面側の中央部に上記スピーカ11のヨーク15の裏面が露出されている。上記フレーム12の長辺側にはヨーク15を挟むように長方形の開孔23a〜23dが形成され、短辺側にはヨーク15を挟むように長円形の開孔23e、23fが形成されている。
図12は図9に示した電気音響変換器におけるフレーム12の斜視図である。ここでは、フレーム12にヨーク15と金属部品(アンテナ)28がインサート成形された状態を示している。図13はこのフレーム12の投影図であり、(a)図は平面図、(b)図は左側面図、(c)図は正面図、(d)図は右側面図、(e)図は背面図、(f)図は底面図である。また、図14(a)は上記フレーム12の平面図、図14(c)は図14(a)のC−C線矢示断面図である。
上記フレーム12は、スピーカ11の磁気回路と振動系を保持する保持部材として働くもので、一例をあげると、図10(a)、(d)に示したように縦D3=10mm、横W3=20mm、高さH3=2.8mmの樹脂で形成されている。このフレーム12の底部中央にヨーク15が装着され、かつ短辺方向から長辺方向にL字状に折曲した金属部品(アンテナ)28が装着されている。この金属部品28には、スピーカ11の側面から背面側に沿って折曲された給電端子26と接地端子27が設けられ、給電端子26に高周波電力が供給されることによりアンテナとして機能するようになっている。
上記金属部品28の給電端子26と接地端子27は、フレーム12の一方の短辺側のコーナー部近傍から突出し、背面側に折曲されている。また、この金属部品28における短辺部28aはこのフレーム12に形成された切り欠き部29aから露出され、長辺部28bもこのフレーム12に形成された切り欠き部29bから露出されている。
上記ヨーク15と金属部品(アンテナ)28は、図15(a)、(b)に示すように、フレーム12の形成時にインサート成形で一体化される。従って、アンテナを形成するための製造プロセスを追加する必要がないので、製造工程の増加や製造コストの高い成形方法を用いる必要がなく、高コスト化を招くことはない。
図16は上記金属部品(アンテナ)28の斜視図、図17はこのアンテナの投影図であり、(a)図は平面図、(b)図は左側面図、(c)図は正面図、(d)図は右側面図、(e)図は背面図、(f)図は底面図である。
金属部品(アンテナ)28は、一例をあげるとL字状に折曲した厚さ0.2mmのステンレス板に、高周波電力の給電端子26と接地端子27を設けたものである。本第2実施例では、金属部品28は、図17(a)に示すように、長辺部28bの長さL1=17mm、短辺部28aの長さL2=8.4mm、幅W4=0.8mmで、折り曲げ部にテーパ部28cを設けており、実効的なアンテナ長AR2を約24mmに設定している。
上述したように、スピーカ11の磁気回路と振動系の保持をするフレーム12に、高周波電力の給電端子26を設けた金属部品28を設けることで、この給電端子26から前記金属部品28の長手方向の部品長を実効的なアンテナ長AR2とするアンテナを形成できる。しかも、ヨーク15をフレーム12にインサート成形する際に、アンテナとなる金属部品28を同時にインサート成形することで、アンテナを形成するための工程を追加する必要がない。よって、電気音響変換器が本来備えている部品の一部を変更してアンテナとして動作させることができ、フレキシブル基板やMIDアンテナを不要にして低コスト化が図れる。
なお、上記第1、第2実施例では、スピーカ、保護部材および保持部材を備えた電気音響変換器について説明したが、この電気音響変換器を種々の構成のエンクロージャに収容したエンクロージャ付きの電気音響変換器であっても同様な作用効果が得られるのはもちろんである。また、スピーカがダイナミック型を例に取って説明したが、他の種々の動作原理に基づく構造にも適用できる。さらに、トラック形状のスピーカを横長矩形のフレームに収容したが、フレーム形状も横長矩形に限られるものではない。
以上第1及び第2実施例を用いて本発明の説明を行ったが、本発明は上記各実施例に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記各実施例には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば第1および第2実施例に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1、4 エンクロージャ
2、6 音放射孔
3 フレキシブル基板
3a 基材部
3b パターン部(アンテナ)
5 スピーカ
7 MIDアンテナ
11 スピーカ
12 フレーム(保持部材)
12a−1、12a−2 突起部
12b−1、12b−2 嵌合部
12c、12d 切り欠き部
12e、12f 溝
13 振動板
14 プロテクタ(保護部材)
14a、14a’ 周辺部
14b、14b’ 肩部
14c、14c’ 内側部
15 ヨーク
16 磁石
17 ポールピース
18 ボイスコイル
19 隙間(ギャップ)
20 V字溝
21a、21b 端子板
22a、22b リード線
22c、22d ハンダ
23a〜23f 開孔
24a〜24c、24b’ 放音孔
25a、25b スリット
26 給電端子
27 接地端子
28 金属部品(アンテナ)
28a 短辺部
28b 長辺部
28c テーパ部
29a、29b 切り欠き部
AR1、AR2 電気長

Claims (4)

  1. スピーカ(11)の振動板(13)を保護するための保護部材(14)の少なくとも一部、または前記スピーカ(11)の磁気回路と振動系を保持する保持部材(12)の少なくとも一部をアンテナとしたことを特徴とする電気音響変換器。
  2. 前記スピーカ(11)、前記保護部材(14)および前記保持部材(12)を収容するエンクロージャをさらに具備することを特徴とする請求項1記載の電気音響変換器。
  3. スピーカ(11)の振動板(13)を保護するプロテクタ(14)に、スリット(25a、25b)と高周波電力の給電端子(26)とを設け、この給電端子(26)から前記プロテクタ(14)の放音孔(24a、24b)とスリット(25a、25b)とで形成される開口部の輪郭に沿った距離を電気長とするアンテナを形成したことを特徴とする電気音響変換器。
  4. スピーカ(11)と、このスピーカ(11)の磁気回路と振動系を保持するフレーム(12)と、このフレーム(12)にインサート成形され、高周波電力の給電端子(26)を有し、アンテナとして機能する金属部品(28)と、前記金属部品(28)とともに前記フレーム(12)にインサート成形され、前記スピーカ(11)の磁気回路を構成するヨーク(15)とを具備し、
    前記アンテナは、前記給電端子(26)から前記金属部品(28)の部品長を電気長とすることを特徴とする電気音響変換器。
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