JP2012148585A - 手押し運搬車用走行補助具 - Google Patents

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Abstract

【課題】身体に柔らかな感触で当接するようにすること、既存の手押し運搬車に簡単に装着し応用することができること、使用者の体格に応じて身体への当接位置を調整変更することができる。
【解決手段】手押し運搬車用走行補助具は、手押し運搬車Bの左右の手押し杆部4間に架け渡される身体当接部材a1と、身体当接部材a1を左右の手押し杆部4に着脱可能に取り付ける左右の取付け手段a2を備えている。身体当接部材a1は柔軟性を備えた素材を用いて左右の手押し杆部4の間にわたる長さを有するベルト状に形成され、左右の取付け手段a2は左右の手押し杆部4に着脱可能に取り付けられる固定部7aと、身体当接部材a1を保持する保持部7bとから形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、下部に車輪を備える荷台部と、該荷台部から後方に延びる左右の手押し杆部を備え、被運搬物を人力で運搬するために使用される手押し運搬車用の走行補助具に関する。
被運搬物を人力で運搬する手押し運搬車(別名、「猫車」とも称されている)は、狭い場所、下りや上りなどの傾斜地、凸凹な不整地などを問わずに被運搬物を運搬することができ、しかも、手軽で小回り利くことなどから、農業や土木・建設現場その他の多種分野において便利な荷物運搬車として昔から広く普及している。この手押し運搬車は、例えば、土砂や資材、そして荷物などの被運搬物を載せる荷台部、この荷台部の下部前側に備えられている車輪および下部後側に備えられている脚部(スタンド)、そして荷台部から後方に延びるように備えられている左右の手押し杆部とから構成されている(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。
このような構成からなる手押し運搬車は、荷台部に被運搬物を載せ、左右の手押し杆部に備えられている把持部を両手で握り、脚部を浮かすように左右の手押し杆部を持ち上げ、この状態で進行方向に走行させるための力(以後、「推進力」という)を加えながら手押し走行させて被運搬物を人力で運搬するものである。
ところで、手押し運搬車、特に、特許文献1に記載されている荷台部の下部に一つの車輪を備えてなる一輪車は、小回りが利いて被運搬物を手軽に運搬することができる運搬車として便利である一方で、荷台部に載せられた被運搬物の荷重は、荷台下部の車輪とともに左右の手押し杆部を握る使用者の両握り部分に加わり、被運搬物の荷重の一部が使用者の両腕に掛かる形態になっている。そのために、被運搬物を目的の場所まで運搬するときには、使用者は左右の手押し杆部に掛かる被運搬物の荷重の一部を手押し杆部を握る左右の両腕で支えながら、なおかつ、手押し運搬車に推進力を加えて手押し走行させることになる。
このとき、左右の手押し杆部を握る使用者の作業姿勢は、両肩から両腕が略垂直に垂れ下がるようになっており、この作業姿勢で使用者の歩行によって生じる推進力を使用者の両手の握りのみを介して手押し運搬車に加えることになる。したがって、両肩から略垂直に垂れ下がる状態の両腕には、その先端部である手の握り部に両腕に対して略直角方向に向けて推進力の反力が作用することになる。
このように、両腕を略垂直に垂れ下げた作業姿勢で進行方向に推進力を加えながら手押し運搬車を走行させる場合、整地された平坦な場所や舗装された路面などでは推進力の反力が比較的小さいので進行方向にスムーズに手押し走行させることができる。しかしながら、凸凹な不整地や上り坂などの傾斜地などで強い推進力を継続して加えることが要求される場面や、路面の凹みや溝などに車輪が嵌ることや路面の段差などの障害物を乗り越えるために一次的に強い推進力を加えなければならない場面などにおいては、推進力の反力が大きくなり、手押し杆部を握る握り部分や両腕に掛かる負担が大きく、十分な推進力を加えることができなくなって手押し走行が困難になる場合がある。このような場面での運搬作業は重作業(重労働)となり、使用者への負担が大きいばかりか、よろけて運搬車を倒してしまう場合があり、安全に作業を継続することが難く、作業効率も悪いものになっていた。
一方、従来技術としては、左右の手押し杆を持ち上げての作業姿勢を安定させることを目的に改良された手押し運搬車が知られている(下記特許文献3参照)。この従来技術は、左右の手押し杆部(文献では把手杆部に該当)間にわたる身体当杆部を備えて、手押し杆部を両手で握り持ち上げ、身体当杆部を腰回り部分や足の付け根部分に当接させることで、作業姿勢を安定させるように改良されたものである。
特開2001−328537号公報 特開2006−240326号公報 特開平9−272441号公報
特許文献3に記載された従来の手押し運搬車は、左右の手押し杆部を両腕で持ち上げて運搬車を支えるのみならず、腰回り部分や足の付け根部分に当接させる身体当杆部で運搬車を支えることができるので、作業姿勢を安定させて運搬車の横転事故などの危険性を回避し、安全性を高めて運搬作業性を向上させる上では有効であるといえる。
しかしながら、この従来技術では、身体当杆部が左右の手押し杆部と同じ金属丸パイプ材によって形成されているので、腰回り部分や足の付け根部分に当接させたときに、腰回り部分や足の付け根部分に身体当杆部(丸パイプ材)が食い込むように当接するなどの違和感を使用者に与え易い問題がある。そのために、例えば、土砂や資材などの被運搬物を往復しながら繰り返し運搬する土木・建設現場などでの使用では、腰回り部分や足の付け根部分に丸パイプ材の当接跡が痣のようにできるなどの使用者に対して大きな負担をかけやすいものとなっていた。
また、従来技術は、身体当杆部が左右の手押し杆部とともに金属丸パイプ材によって一体に形成されているものであるから、既存の手押し運搬車には応用することができず、新規に製造される手押し運搬車に限られてしまい、これが広く普及させる上での障害になっていた。
また、身体当杆部が左右の手押し杆部と一体であるが故に、身体当杆部を必要としない運搬作業のときにも身体当杆部を取り外すことができないために、身体当杆部が運搬作業の邪魔になるケースもある。また、身体当杆部が左右の手押し杆部と一体になった従来技術は、使用者の使用状況に応じて身体当杆部の当接位置を変更することができない。つまり、身体当杆部の当接位置が、腰回り部分を最適部分と感じる使用者、足の付け根部分を最適部分と感じる使用者、下腹部分を最適部分と感じる使用者に対して、それぞれの最適位置に応じて当接位置を変更することができない。また、使用者の体格によっては使用者が最適部分と感じる箇所に身体当杆部を当接させることができない問題が生じる。例えば、腕の長さによっては両腕を垂れ下げた作業姿勢において、最適部分と感じる足の付け根部分まで身体当杆部がとどかずに下腹部分に当接してしまうなどの不具合が生じる問題があった。
そこで、本発明は、このような問題を解消することを課題に創案されたものである。すなわち、手押し運搬車の進行方向への推進力をアシストする走行補助具であって、身体に柔らかな感触で当接するようにすること、既存の手押し運搬車に簡単に装着し応用することができること、使用者の体格に応じて身体への当接位置を調整変更することができること、などが本発明の目的である。
前記課題を解決するために、本発明に係る手押し運搬車用走行補助具では少なくとも以下の構成を具備している。
一つには、下部に車輪を備える荷台部と、該荷台部から後方に延びる左右の手押し杆部を備えている手押し運搬車に対して取り付けられる手押し運搬車用走行補助具であって、前記左右の手押し杆部の間に架け渡される身体当接部材と、該身体当接部材を前記左右の手押し杆部に着脱可能に取り付ける左右の取付け手段とを備え、前記身体当接部材は、柔軟性を備えた部材であり、少なくとも前記左右の手押し杆部の間にわたる長さを有することを特徴とする。
また一つには、前述した特徴に加えて、前記左右の取付け手段は、前記身体当接部材を前記手押し杆部に対して高さ調整自在に取り付けることを特徴とする。
また一つには、前述した特徴に加えて、前記左右の取付け手段は、少なくとも前記左右の手押し杆部に着脱可能に取り付けられる環状の固定部と、該固定部に略並列状に備えられて前記身体当接部材を保持する保持部とから形成されていることを特徴とする。
また一つには、前述した特徴に加えて、前記身体当接部材は、適宜の幅と厚さを有する平帯状に形成されていることを特徴とする。
また一つには、前述した特徴に加えて、身体当接部材は、前記左右の取付け手段にわたり略ループ状に架け渡される長さに形成され、かつ、ループ途中部位に長さ調整部材を備えていることを特徴とする。
また一つには、前述した特徴に加えて、前記左右の取付け手段は、締着部材を備え、前記固定部を前記左右の手押し杆部に離脱不能で、かつ、回転不能に締付け固着するように形成されていることを特徴とする。
本発明の手押し運搬車用の走行補助具によれば、荷台部に載せた被運搬物を運搬する手押し走行時に使用者の下腹部などの身体に当接される身体当接部材は、左右の取付け手段によって左右の手押し杆部の間に着脱自在に取り付けられるように構成されている。これにより、既に販売、そして使用されているなどの既存の手押し運搬車の左右の手押し杆部の間に身体当接部材を取り付けて、運搬車に進行方向の推進力を加えるアシストが可能となることで、汎用性の高い走行補助具として広範囲に普及させることができる。
また、前記の作用効果に加えて、身体当接部材は、柔軟性を備えた素材を用いて適宜の幅と厚さを有するベルト状に形成されていることで、身体への当接は面接触となり、しかも、略ループ状で、なおかつ、長さ調整可能に形成されていることで、使用者の体型に沿うように当接される。これにより、身体当接部材は身体に食い込むことなどが無く、しなやかに当接することで、使用者に違和感などを与えることなく、運搬車の進行方向への推進力をアシストする走行補助具として利用することができる。また、身体当接部材が略ループ状、つまり、アシスト時に身体当接部材が重なり合う二層(二重)構造を成すことで、十分なアシスト強度(耐久性)が得られる。
また、前記の作用効果に加えて、左右の手押し杆部に対して被嵌回転可能に締付け定着される左右の取付け手段の固定部を回転させて定着形態を変えることで、身体当接部材を、左右の手押し杆部間の内側に、そして手押し杆部間よりも下側や上側に位置変更することができる。これにより、使用者の体格に応じた身体位置に身体当接部材を当接させることができる。つまり、体格の異なる使用者が個々に最適部分と感じる下腹部分や足の付け根部分などの身体部分に身体当接部材を当接位置させて運搬車の進行方向への推進力をアシストすることができる。
また、このとき、左右の手押し杆部間における身体当接部材の長さを調整することで、下腹部分や足の付け根部分に弛みすぎや窮屈感などの違和感のない状態での当接が可能となり、体格の異なる使用者の個々に応じたより良い状態で運搬車の進行方向への推進力をアシストすることができる。
また、前記の作用効果に加えて、左右の手押し杆部に対して着脱可能であることで、走行のアシストを必要とするときに取り付け、必要としないときには取り外すことができる。例えば、アシストを必要としない運搬作業のとき、或いは運搬車の保管やトラックなどの車両へ積み込むなどのときに邪魔になる場合は左右の手押し杆部から取り外すことができる。
本発明の実施形態に係る走行補助具を示す分解斜視図である。 同走行補助具が装着された手押し運搬車の一例を示す斜視図である。 同走行補助具の左右の手押し杆部への装着形態を示す拡大斜視図である。 同走行補助具の左右の手押し杆部間における装着形態の変更例を示す拡大斜視図であり、(a)は、手押し杆部間よりも下側に身体当接部材を位置させた形態を示し、(b)は、手押し杆部間よりも上側に身体当接部材を位置させた形態を示す。 使用者による使用状態を示す参考斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図示の例は、本発明の実施形態であるが、本発明はこれに限定されるものではない。図1は、本発明の実施形態に係る走行補助具を示す分解斜視図であり、図2は、同走行補助具を装着させた手押し運搬車の一例を示す斜視図であり、図3は、同走行補助具の左右の手押し杆部への装着形態を拡大して示す斜視図である。
手押し運搬車としては、一輪車から四輪車を挙げることができ、そして、荷台部が、袋入りを含む土砂や砂利などの粉粒状物を載せるのに適した略舟形に形成されている形態、或いは、コンクリートブロック、その他の角型(箱型)などの荷物を載せるのに適した平坦な枠組みベース状に形成されている形態などを挙げることができる。本実施形態では、図1に示すように、一輪車で略舟形の荷台部を備える手押し運搬車(以後、「運搬車」と称する)Bを一例に挙げて説明する。
すなわち、運搬車Bは、図2に示すように、略舟形の荷台部1の下部前側に車輪2を、下部後側に脚部3を備え、そして荷台部1から後方に向けて延びる左右の手押し杆部4を備えて構成されている周知の形態を呈している。
走行補助具Aは、図2および図3に示すように、運搬車Bの左右の手押し杆部4の間に装着され、後記の図5に示すように、使用者Cが左右の手押し杆部4に備えられている把持部(ゴム製やプラスチック製グリップ)4aを両手で握り、脚部3を浮かすように左右の手押し杆部4を持ち上げた作業姿勢で、使用者Cの下腹部や足の付け根部などの身体部分に当接させることによって、運搬車Bの進行方向への推進力をアシストするものである。
この走行補助具Aは、図1〜図3に示すように、身体当接部材a1と、この身体当接部材a1を運搬車Bの左右の手押し杆部4に着脱可能に取り付けるための左右の取付け手段a2とを備えて構成されている。
身体当接部材a1は、耐久性と柔軟性と兼ね備えた素材、例えば、植物繊維や合成繊維などの丈夫な素材を用いて、適宜の幅と厚さを有する平帯状(ベルト状)に形成されている。そして、この身体当接部材a1は、図2および図3に示すように、左右の手押し杆部4の掴持部4aに着脱可能に取り付けられる左右の取付け手段a2の後記する保持部7bの間に略ループ状に架け渡される長さに形成されている。
また、身体当接部材a1は、図2および図3に示すように、必要に応じて、左右の取付け手段a2の保持部7b間への架け渡しループ長さを適宜に調整変更することができるように、ループの途中部位に長さ調整部材5を備えている。長さ調整部材5は、必須の部材ではなく、調整が不要な場合は身体当接部材a1は一体のベルト状部材に形成することができる。
長さ調整部材5は、左右の取付け手段4bの把持部4a間に、長尺な平帯状の身体当接部材a1を略ループ状に連結架け渡すと同時に、その架け渡しループ長さを適宜調整可変することができる例えば雄雌一対のバックル5a,5bから形成されている。つまり、身体当接部材a1の一方または双方の開放端側が、雄雌一対のバックル5a,5bに備えられている連結通し環部6に折り返されるように挿通連結されることで、身体当接部材a1を略ループ状に連結するとともに、ループ長さが適宜調整可変されるようになっている。
なお、図示を省略しているが、身体当接部材a1は、左右の取付け手段a2の保持部7b間に二重、三重などの複数巻きのループ形態にて架け渡される長さに形成され、その複数巻きループの一部に長さ調整部材5を備えている構成とすることができる。
左右の取付け手段a2は、運搬車Bの左右の手押し杆部4の把持部4a間に、身体当接部材a1を着脱可能に掛け渡すこと、そして、体格の異なる使用者Cの個々に応じたより良い状態で運搬車Bの進行方向への推進力をアシストすることができるように身体当接部材a2の身体への当接位置を変更すること、などの役目を成すものである。この左右の取付け手段a2は、環状の固定部7aとこの固定部7aに略並列状に備えられる保持部7bとから形成される本体部7と、この本体部7を左右の手押し杆部4に離脱不能に締付け固着する締着部材8とを備えて構成されている。
環状の固定部7aと環状の保持部7bとからなる本体部7は、金属や合成樹脂などの硬質材料を用いて、環状の固定部7aと環状の保持部7bが連設部7cを介して所望の間隔にて一体に連設されている形態に形成されている。また、本体部は、環状の固定部7aと環状の保持部7bの環状径を2分するように連設部7cを含めて分割させている。
環状の固定部7aは、左右の手押し杆部4の把持部4aの外側(外径)に沿う程度の環状径(内径)を有する大きさにて2分割された形態に形成されており、一方、環状の保持部7bは、板帯状の身体当接部材a1に折れなどが生じることなく身体当接部材a1を挿通保持し得る環状径(内径)を有する大きさにて2分割された形態に形成されている。
このように2分割されて連設部7cによって一体に連設されている環状の固定部7aと環状の保持部7bのうち、図示例では、環状の保持部7bの外側分割縁をヒンジ構造にて回動可能に連結し、環状の固定部7aの外側分割縁には環状方向に離間(離脱)不能に噛合い連結させるための係合部9を備えている。また、図示例に拘わらず、環状の固定部7aおよび保持部7bの両側の分割縁に、環状方向に離間(離脱)不能に噛合い連結させるための係合部9を設けても良い。
締着部材8は、ネジ部材8aとナット部材(蝶ナット)8bとからなり、連設部7cに開口されているネジ挿通孔10間にわたりネジ部材8aを挿通させてナット部材8bにより締付けることで、2分割されている固定部7aを左右の手押し杆部4の把持部4aに離脱不能で、かつ、回転不能に締付け固着することができる。そして、2分割されてヒンジ構造にて回動可能に連結されている保持部7b側に身体当接部材a1を挿通保持し得るようにしている。
つぎに、以上のように構成されている本実施形態に係る走行補助具Aの使用について簡単に説明する。
図4は、走行補助具の左右の手押し杆部間における装着形態の変更例を示す要部の拡大斜視図であり、図5は、使用者による使用状態を示す参考斜視図である。ここでは、図2および図3を適宜参照しながら説明する。
既存の手押し運搬車Bの左右の手押し杆部4の間への装着は、まず、身体当接部材a1のループ長さを弛ませるか、または、長さ調整部材5の雄雌一対のバックル5a,5bを離脱させた状態で、左右の取付け手段a2の固定部7aを左右の手押し杆部4の把持部4aの後端外側に被嵌状にセットし、ナット部材8bを締付けて固定部7aを把持部4aに離脱不能で、かつ、回転不能に締付け固着する。
そして、弛ませた身体当接部材a1のループ長さを雄雌一対のバックル5a,5bの連結通し環部6にて調整する。これにより、図2および図3に示すように、左右の手押し杆部4の間への走行補助具Aの装着が完了となる。
つぎに、図5に示すように、左右の手押し杆部4の把持部4aを両手で握り、脚部3を浮かすように左右の手押し杆部4を持ち上げた作業姿勢で、身体当接部材a1の身体への当接位置を確認する。このとき、身体当接部材a1の当接に違和感があるときには、把持部4aに対する固定部7aの固着状態をナット部材8bにより弛め、固定部7aを回す。例えば、図3に示す把持部4a間の内側から図4の(a)に示す把持部4aの下側に、または、図4の(b)に示す把持部4aの上側に保持部7bが位置するように固定部7aを回して身体当接部材a1を把持部4a間よりも下側または上側に位置変更、または、その下側または上側への回転範囲で位置変更させる。
これにより、体格の異なる使用者Cが個々に最適部分と感じる下腹部分や足の付け根部分などの身体部分に身体当接部材a1を当接位置させた状態で、図5に示すように、土砂や砂利などの粉粒状物からなる被運搬物Mを荷台部1に載せた運搬車Bの進行方向への推進力をアシストすることができる。
以上、本発明の実施形態の具体例を詳細に説明したが、前記詳述の実施形態は例示にすぎなく、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載の技術事項には、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更などしたものであってもこれに含まれるものである。
例えば、身体当接部材a1を1本物として、左右の手押し杆部4の間に左右の取付け手段aにより着脱可能に架け渡すことができる。
また、身体当接部材a1をロープ状に形成して、左右の取付け手段a2の保持部7bの間に略ループ状に架け渡すことができる。この場合、上下2本のロープがそれぞれ身体に当接し、手押し走行をアシストすることができるように保持部の形態を形成することが好ましい。
また、左右の取付け手段a2の固定部7aを、左右の手押し杆部4の把持部4aに被嵌状に装着し得る単純なキャップ形態に形成して、把持部4aの後端側に抜き差し着脱可能に取り付けることができる。
また、左右の取付け手段a2を、左右の手押し杆部4の把持部4aの前側に位置させて左右の手押し杆部4に直接取り付けて、身体当接部材a1を架橋状に保持させることができる。
また、左右の取付け手段a2を、左右の手押し杆部4の把持部4aに抜き差し着脱自在に取り付ける筒状部材と成し、身体当接部材a1を把持部4aと間で挟み込み保持するシンプルな形態に走行補助具を構成することができる。
A 走行補助具
a1 身体当接部材
a2 取付け手段
B 手押し運搬車
1 荷台部
2 車輪
3 脚部
4 手押し杆部
5 長さ調整部材
7 本体部
7a 固定部
7b 保持部
8 締着部材

Claims (6)

  1. 下部に車輪を備える荷台部と、該荷台部から後方に延びる左右の手押し杆部を備えている手押し運搬車に対して取り付けられる手押し運搬車用走行補助具であって、
    前記左右の手押し杆部の間に架け渡される身体当接部材と、
    該身体当接部材を前記左右の手押し杆部に着脱可能に取り付ける左右の取付け手段とを備え、
    前記身体当接部材は、柔軟性を備えた部材であり、少なくとも前記左右の手押し杆部の間にわたる長さを有することを特徴とする手押し運搬車用走行補助具。
  2. 前記左右の取付け手段は、前記身体当接部材を前記手押し杆部に対して高さ調整自在に取り付けることを特徴とする請求項1記載の手押し運搬車用走行補助具。
  3. 前記左右の取付け手段は、少なくとも前記左右の手押し杆部に着脱可能に取り付けられる環状の固定部と、
    該固定部に略並列状に備えられて前記身体当接部材を保持する保持部とから形成されていることを特徴とする請求項1記載の手押し運搬車用走行補助具。
  4. 前記身体当接部材は、適宜の幅と厚さを有する平帯状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の手押し運搬車用走行補助具。
  5. 前記身体当接部材は、前記左右の取付け手段にわたり略ループ状に架け渡される長さに形成され、かつ、ループ途中部位に長さ調整部材を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の手押し運搬車用走行補助具。
  6. 前記左右の取付け手段は、締着部材を備え、前記固定部を前記左右の手押し杆部に離脱不能で、かつ、回転不能に締付け固着するように形成されていることを特徴とする請求項5に記載の手押し運搬車用走行補助具。
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JP2016185802A (ja) * 2015-03-27 2016-10-27 信夫 三宅 運搬用補助ベルト

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