JP2012147959A - 内視鏡管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】院内の光源やスコープの使用状態を適切に報知する。
【解決手段】複数のスコープ11及びプロセッサ12を管理するための内視鏡管理システム30を設ける。スコープ11は、光源装置の機能を有するプロセッサ12に接続されて内視鏡装置10を構成する。スコープ11や光源16についての使用開始、使用終了を示すコマンドを内視鏡装置10から内視鏡管理システム30に送信する。内視鏡管理システム30は、上記コマンドから各スコープ11及びプロセッサ12の累積使用時間、累積使用回数を割り出す。そして、内視鏡管理システム30は、適切なタイミングで、その累積使用時間、累積使用回数に基づいて、スコープ11やプロセッサ12の使用状態をモニタ34上に通知する。
【選択図】図1

Description

本発明は、病院等において、内視鏡装置を管理するための内視鏡管理システムに関する。
スコープと、スコープで得られた画像を処理するためのプロセッサと、例えばプロセッサと一体に設けられ、スコープに照射光を供給するための光源とを備えた内視鏡装置が広く知られている。スコープは、人体に挿入されて使用されるという特殊性から、通常、所定の使用回数毎にメンテナンスが行われる必要がある。また、光源は、通常キセノンランプ等から構成され、使用寿命に達すると光量が低下する等の不具合が発生するため、所定時間毎に取り換える必要がある。
従来、スコープがプロセッサに接続された回数を記憶しておく記憶手段が、スコープに設けられるとともに、その記憶された回数が所定の回数を超えると、スコープがメンテナンスすべき使用限界に近づいているとして、警告が発せられる内視鏡システムが知られている。また、プロセッサに記憶手段が設けられるとともに、そのプロセッサに接続された複数のスコープに関する接続回数がプロセッサの記憶手段に記憶され、複数のスコープの接続回数がモニタに一覧表示される構成も知られている(特許文献1参照)。
しかし、スコープに記憶手段が設けられる場合、スコープが使用限界であることが、スコープがプロセッサに接続された後でしか報知されないため、使用者にとっては利便性が良いものとは言えない。
一方、プロセッサに記憶手段が設けられる場合、スコープをプロセッサに接続しなくても、スコープの使用限界が認識可能となるが、プロセッサを起動しなければならないことには変わりなく、使用者にとって利便性が十分に良いとはいえない。また、スコープが複数のプロセッサに接続されるような場合には、1つのプロセッサに記憶された接続回数の情報だけでは、スコープの使用限界を正確に知ることはできない。
さらに、院内に複数のプロセッサが配備される場合、内視鏡装置とは別にPC等が設けられ、そのPCによって複数の内視鏡装置が一元的に管理される内視鏡管理システムが知られている(例えば、特許文献2参照)。しかし、従来、このような内視鏡管理システムが用いられて、内視鏡や内視鏡用光源のメンテナンス時期や交換時期が管理される構成は知られていない。
特許第3345180号公報 特許第3540611号公報
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、スコープや内視鏡用光源の使用状態等を使用者に適切に報知することが可能な内視鏡管理システムを提供することを目的とする。
本発明に係る内視鏡管理システムは、複数のスコープ及び/又は複数の光源装置を管理する内視鏡管理システムであって、スコープ及び/又は光源装置の使用歴に関するデータを、スコープと光源装置とを備える内視鏡装置から受信する受信手段と、複数のスコープ及び/又は複数の光源装置について、使用歴をスコープ又は光源装置毎に累積させて、累積使用情報を得る取得手段と、累積使用情報に基づいて、スコープ又は光源装置についての使用状態を報知する報知手段とを備えることを特徴とする。
内視鏡管理システムは、複数のスコープ又は複数の光源装置のうち、使用限界に近づき又は相対的に使用が少ないスコープ又は光源装置を検知する検知手段を備えるとともに、報知手段はその検知された結果を報知することが好ましい。報知手段は、その検知されたスコープ又は光源装置が使用者によって特定できるように、上記使用状態を報知することが好ましい。例えば、検知されたスコープ又は光源装置を特定するための情報(モデル名、シリアル番号等)とともに、そのスコープ又は光源装置の使用状態を、内視鏡管理システムの表示装置上に表示しても良い。また、例えば、スコープ又は光源装置の使用状態を、そのスコープ又は光源装置を備える内視鏡装置に送信して、内視鏡装置の表示装置上に表示しても良い。
内視鏡管理システムは、例えば内視鏡装置の予約登録時等の予め定められたタイミングで、使用限界に近づき又は相対的に使用が少ないスコープ又は光源装置があるか否かを検知するとともに、その検知された結果を報知することが好ましい。
上記使用歴に関するデータは、光源装置が点灯又は消灯されたときに、光源装置の使用開始又は終了を示すコマンドとして、光源装置を特定させるための情報と共に、内視鏡装置から送信されることが好ましい。また、使用歴に関するデータは、スコープが光源装置に接続され、又は非接続とされたときに、スコープの使用開始又は終了を示すコマンドとして、スコープを特定させるための情報と共に、内視鏡装置から送信されることが好ましい。なお、累積使用情報とは、例えば、スコープ又は光源装置の累積使用回数又は累積使用時間である。
本発明では、光源装置やスコープを起動させなくても、適切なタイミングでスコープや光源装置の使用状態を把握することが可能になる。
本発明の実施形態に係る院内システムを示す概略図である。 内視鏡装置から内視鏡管理システムに送信されるコマンドデータを示す。 内視鏡管理システムのメモリで構成される内部データベースの概略図である。 プロセッサ側で実施されるコマンド送信タスクを示すフローチャートである。 内視鏡管理システム側で実施されるコマンド受信タスクを示すフローチャートである。 第1の実施形態における使用状態通知タスクを示すフローチャートである。 第2の実施形態における使用状態通知タスクを示すフローチャートである。 内視鏡装置から内視鏡管理システムに送信されるコマンドデータの変形例を示す。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る院内システムを示すための概略図である。
図1に示すように、院内システムは、内視鏡装置10に内視鏡管理システム30が接続されて構成される。内視鏡装置10は、体内に挿入されて体内を観察するためのスコープ11と、スコープ11で得られた画像信号を処理するためのプロセッサ12と、プロセッサ12で処理された画像信号を出力するためのモニタ13とを備える。内視鏡装置10(すなわち、スコープやプロセッサ)は、内視鏡管理システム30によって管理される。スコープ11は、使用開始時にプロセッサ12に接続されるとともに、使用終了時にプロセッサ12から取り外されて消毒処理等が施される。
プロセッサ12には、内視鏡装置全体の動作を制御する制御部15が設けられる。また、プロセッサ12には、体内を照射するための光源16が設けられ、プロセッサ12は光源装置としての機能も有する。光源16は、例えば白色光を発するキセノンランプである。
プロセッサ12には、ランプ点灯スイッチ17が設けられる。ランプ点灯スイッチ17がオンにされると、光源16に電力が供給され光源16が照射光を発する。光源16から発せられた照射光は、スコープ11に挿通されたライトガイド18を介して、スコープ11の先端に伝送され、スコープ11の先端から観察対象物に向けて照射される。また、ランプ点灯スイッチ17がオフにされると、光源16に対する電力供給が停止され、光源16が消灯される。
スコープ11は、その先端に撮像素子19が設けられ、撮像素子19では、照射光が照射された観察対象物についての画像信号が生成される。撮像素子19の駆動は、プロセッサ12に設けられた撮像素子制御部20によって制御される。撮像素子19で生成された画像信号は、プロセッサ12内部の信号処理部21に送られる。画像信号は、信号処理部21において、所定の信号処理が行われた後、モニタ13に動画等として表示されるとともに、内視鏡管理システム30にも画像データとして送信可能である。
本実施形態において、プロセッサ12には、複数種類(モデル)のスコープが接続可能であって、また通常、病院では各モデルのスコープが複数用意されている。また、図1に示す構成では、内視鏡管理システム30には、1つのプロセッサ12(内視鏡装置10)が接続されるのみであるが、通常、複数のプロセッサ12が接続され、複数の内視鏡装置が、内視鏡管理システム30によって一元的に管理される。各プロセッサ12は、ケーブル線や院内LAN等を介して、内視鏡管理システム30に接続される。
スコープ11及びプロセッサ12は、モデル毎にモデル番号が付され、同一種類のスコープ又はプロセッサには同一のモデル番号が付される。また、各モデルにおいて、スコープ毎及びプロセッサ毎に、固有のシリアル番号が付されている。スコープ11には、そのスコープのモデル番号、及びシリアル番号を記憶するROM(記憶手段)24が設けられる。同様に、プロセッサ12には、そのプロセッサ12のモデル番号、及びシリアル番号を記憶するROM(記憶手段)25が設けられる。
内視鏡管理システム30は、システム30の主要部を構成し、プロセッサ12に接続されるパーソナルコンピュータ(PC)31と、PC31に接続されるキーボード32、マウス33、及びモニタ34を備える。PC31は、CPU35やメモリ36等を備える。CPU35は内視鏡管理システム30の全体の動作を制御するとともに各種処理を行う。メモリ36は、内視鏡装置10から送信される画像信号を画像データとして記録するとともに、院内の全てのスコープ11及びプロセッサ12の使用歴を累積して保存する内部データベースも構成する。
モニタ34には、メモリ36に保存され、或いは内視鏡装置10から送信された画像データが、キーボード32やマウス33からの指示に応じて表示される。また、モニタ34には、後述するように、スコープ11やプロセッサ12の使用状態も表示される。
内視鏡管理システム30では、マウス33やキーボード32からの入力により、内視鏡装置10を用いた手技の日時等が予約登録される。このとき、例えば、院内にあるスコープ11及びプロセッサ12の一覧リストがモニタ34に表示された後、手技で使用予定のスコープ11及びプロセッサ12が、マウス33やキーボード32からの入力により、例えば、モデル及びシリアル番号が特定されて登録される。
内視鏡管理システム30では、キーボード32やマウス33からの入力によって、院内にある複数のプロセッサのうち、1つのプロセッサが指定されて、手技開始指示又は手技終了指示が入力可能である。手技開始指示は、内視鏡装置10によって手技が行われる前に入力されるものであり、内視鏡管理システム30では、手技開始指示により指定されたプロセッサ12からの画像データが受信可能になる。内視鏡管理システム30は、そのプロセッサ12からの画像信号を受信すると、その画像信号を画像データとしてメモリ36に保存する。一方、手技終了指示は、手技が終了したときに入力され、入力後に、指定されたプロセッサ12からの画像信号が受信できなくなる。
本実施形態では、光源16又はスコープ11の使用が開始又は終了されると、開始又は終了したことを示す情報が、それらの使用歴に関するデータ(コマンド)として、プロセッサ12から内視鏡管理システム30に送信される。このとき、内視鏡管理システム30には、使用歴に関するデータとともに、使用開始又は終了されたスコープ11やプロセッサ12を特定するためのモデル番号及びシリアル番号(以下、これらを纏めて“番号情報”ともいう)も送信される。
具体的には、光源16が点灯又は消灯されると、プロセッサの光源装置としての使用が終了又は開始したことを示すランプ使用開始(又は使用終了)コマンド(パラメータ0×01又は0×02、図2参照)が、内視鏡管理システム30に送信される。このとき、ROM25に格納される、プロセッサを特定するための番号情報は、これらコマンドとともに送信される。
ここで、コマンドのパラメータ、番号情報(モデル番号及びシリアル番号)は、図2に示すように、この順で並べられ、かつ、その前後に、総バイト数及びチェックサムが付された上で、1纏まりのコマンドデータ群として送信される。なお、コマンドデータ群における各データは、16進法の数字で表されるとともに、シリアル番号は3バイトで、その他は1バイトのデータである。
内視鏡管理システム30は、総バイト数(0×07)の情報により、7バイトを1纏まりのコマンドデータ群として認識可能である。また、内視鏡管理システム30は、チェックサムによりこれらコマンドデータ群に誤りがないかを確認可能である。内視鏡管理システム30は、コマンドデータ群に誤りがある場合には、プロセッサ12に対して、再度コマンドデータ群を送信するように要求する。なお、本実施形態におけるチェックサムは、最終バイトを除く6バイトを排他論理和(XOR)で加算して求めたものである。
また、プロセッサ12にスコープ11が接続されると、スコープ11の使用が開始されたことを示すスコープ使用開始コマンド(パラメータ0×03、図2参照)が、内視鏡管理システム30に送信される。このとき、スコープ11の番号情報は、制御部15によってROM24から読み出され、それら番号情報も、スコープ使用開始コマンドとともに内視鏡管理システム30に送信される。なお、読み出された番号情報は、プロセッサ12に現在接続しているスコープ11を特定するために、プロセッサ12のRAM27にも格納される。
また、スコープ11がプロセッサ12から外されると、スコープ11の使用が終了したことを示すスコープ使用終了コマンド(パラメータ0×04、図2参照)が、RAM27に格納されたスコープを特定するための番号情報ととともに、内視鏡管理システム30に送信される。なお、これらスコープに関するコマンドも、図2から明らかなように、コマンドデータ群として送信される。
内視鏡管理システム30は、受信したコマンドにより、光源装置(プロセッサ)やスコープ11の使用開始及び使用終了タイミングを検知し、その使用開始・終了タイミングから光源装置やスコープ11の使用時間を割り出す。また、番号情報からそのとき使用されているプロセッサ12やスコープ11を特定する。そして、スコープ毎及び光源装置(プロセッサ)毎に、その使用時間を累積して保存し、累積使用時間を特定するとともに、スコープについては累積使用回数も特定する。
内視鏡管理システム30のメモリで構成される内部データベースを模式的に図3に示す。図3に示すように、内部データベースには、院内にある全てのスコープ、プロセッサについて、例えばサービスマンによって、モデル番号及びシリアル番号が登録されている。ただし、モデル番号及びシリアル番号は、各スコープ・光源が初めて使用されたときに、上記したランプ又はスコープ使用開始コマンドを含むコマンドデータ群に基づき、登録されても良い。
また、内部データベースには、各スコープ及び光源装置の累積使用時間、各スコープの累積使用回数が、スコープ・光源装置(プロセッサ)毎に、番号情報に関連付けて格納されている。また、各スコープ及び光源装置(プロセッサ)の使用開始時刻、使用終了時刻も、各スコープ11及びプロセッサ12毎に、番号情報に関連付けて内部データベースに保存可能になっている。なお、データベース上の累積使用回数や累積使用時間は、光源が取り替えられ、又はスコープがメンテナンスされると、サービスマン等によって0回又は0時間に書き換えられる。
内視鏡管理システム30は、内視鏡管理システム30を起動した時や予約登録時等の予め定められたタイミングで、上記累積使用時間や累積使用回数に基づき、スコープ11やプロセッサ12の使用状態を、内視鏡管理システム30のモニタ34上に表示して使用者に報知することがある。
図4は、プロセッサの制御部で実施されるコマンド送信タスクである。図4に示すように、プロセッサの電源がオンされて、プロセッサが起動されると、本タスクが開始される。
本タスクのステップS110では、ランプ点灯スイッチ17がオンにされ、光源16が点灯したと判定されるとステップS111に進む。ステップS111では、上述したランプ使用開始コマンドを含むコマンドデータ群が、内視鏡管理システムに送られる(図2参照)。一方、ランプが点灯していないと判定された場合、ステップS111はスキップされる。
ステップS120では、ランプ点灯スイッチがオフにされ、光源16が消灯されたか否かが判定され、消灯されたと判定されるとステップS121に進む。ステップS121では、ランプ使用終了コマンドを含むコマンドデータ群が、内視鏡管理システムに送られる(図2参照)。一方、光源16が消灯していないと判定された場合、ステップS121はスキップされる。
ステップS130では、スコープ11がプロセッサ12に接続されたか否かが判定される。スコープ11がプロセッサ12に接続されたと判定されると、ステップS131において、スコープ使用開始コマンドを含むコマンドデータ群が、内視鏡管理システム30に送信される(図2参照)。一方、スコープ11がプロセッサ12に新たに接続されていないと判定された場合、ステップS131はスキップされる。
ステップS140では、スコープ11がプロセッサ12から取り外され、非接続状態にされたか否かが判定される。非接続状態にされたと判定されると、ステップS141において、スコープ使用終了コマンドを含むコマンドデータ群が、内視鏡管理システム30に送信される(図2参照)。一方、非接続状態にされていないと判定された場合、ステップS141はスキップされる。
ステップS150では、プロセッサ12の電源スイッチがオフにされたか否かが判定され、プロセッサ12の電源スイッチがオフにされたと判定されると、プロセッサ12がステップS151でシャットダウンされ、本タスクは終了する。一方、電源スイッチがオフにされていない場合、ステップS110〜S150が繰り返される。
なお、ステップS150において、光源16が点灯したまま、或いは、スコープ11がプロセッサ12に接続したまま電源スイッチがオフにされたと判断された場合には、ランプ又はスコープ使用終了コマンドを含むコマンドデータ群が送信された後に、ステップS151が実行されても良い。これにより、光源16のスイッチオフやスコープ11の取り外しを経ずに、プロセッサ12の電源スイッチがオフにされるような場合であっても、プロセッサ12やスコープ11の使用終了コマンドが内視鏡管理システムに送信される。
図5は、内視鏡管理システム30のCPU35で実施されるコマンド受信タスクである。本タスクは、PC31の電源が投入され、内視鏡管理システム30が起動することにより開始される。
本タスクのステップS210では、まず、ランプ使用開始コマンド(パラメータ0×01)が受信されたか否かが判定される。受信されたと判定されると、ステップS211において、そのランプ使用開始コマンドを含むコマンドデータ群に基づいて、プロセッサ12の使用歴がメモリ36の内部データベースに保存される。
具体的には、点灯された光源16を有するプロセッサ12が、ステップS210で受信されたコマンドデータ群の番号情報より特定される。そして、その光源16が点灯された時刻が、そのプロセッサ(光源装置)の使用開始時刻として、図3に示すように、番号情報に関連付けて内部データベースに保存される。一方、ステップS210でコマンドが受信されないと判定された場合、ステップS211はスキップされる。
ステップS220では、ランプ使用終了コマンド(パラメータ0×02)が受信されたか否かが判定される。受信されたと判定されると、ステップS221において、ランプ使用終了コマンドを含むコマンドデータ群に基づいて、プロセッサの使用歴が内部データベースに保存される。具体的には、消灯された光源16を有するプロセッサ12が、コマンドデータ群の番号情報により特定されるとともに、その光源16が消灯された時刻が使用終了時刻として内部データベースに保存される。
ステップS221ではさらに、内部データベースに保存されている使用開始時刻と使用終了時刻により、そのプロセッサ(光源装置)12の使用時間が特定され、その使用時間がそのプロセッサ(光源装置)12についての累積使用時間に積算される。例えば、図3のモデル番号0×01、シリアル番号0×00,0×00,0×03のプロセッサで示された例では、使用時間が1時間とされ、その使用時間が、累積使用時間(30時間)に積算され、累積使用時間は31時間と書き換えられる。使用時間が算出されると、使用開始時刻と使用終了時刻は消去される。一方、ステップS220でコマンドが受信されないと判定された場合、ステップS221はスキップされる。
ステップS230では、スコープ使用開始コマンド(パラメータ0×03)が受信されたか否かが判定される。受信されたと判定されると、ステップS231において、スコープ使用開始コマンドを含むコマンドデータ群に基づいて、スコープの使用歴が内部データベースに保存される。
具体的には、使用開始されたスコープ11(すなわち、プロセッサ12に接続されたスコープ11)が、スコープ使用開始コマンドを含むコマンドデータ群の番号情報より特定される。そして、そのスコープ11が接続された時刻が、スコープ11の使用開始時刻として、番号情報に関連付けて内部データベースに保存される。また、内部データベースに保存されている累積使用回数が1インクリメントされる。ステップS230でスコープ使用開始コマンドが受信されないと判定された場合、ステップS231はスキップされる。
ステップS240では、スコープ使用終了コマンド(パラメータ0×04)が受信されたか否かが判定される。受信されたと判定されると、ステップS241において、スコープ使用終了コマンドを含むコマンドデータ群に基づいて、スコープの使用歴が内部データベースに保存される。
具体的には、使用終了したスコープ(すなわち、プロセッサに対して非接続とされたスコープ)が、コマンドデータ群の番号情報により特定される。そして、そのスコープが非接続とされた時刻が、そのスコープの使用終了時刻として、番号情報に関連付けてデータベースに保存される。次いで、ステップS221と同様に、スコープの使用時間、累積使用時間が算出される。一方、ステップS240でコマンドが受信されないと判定された場合、ステップS241はスキップされる。
ステップS250では、PC31の電源がオフにされたか否かが判定され、電源がオフにされたと判定された場合、ステップS251にてPC31がシャットダウンされて、本タスクが終了する。一方、電源がオフにされていないと判定された場合、ステップS210〜S250が繰り返される。
図6は、内視鏡管理システム30のCPU35で実施される使用状態通知タスクを示すフローチャートである。なお、図6では、モニタに表示される警告の表示例も記載される。本タスクは、内視鏡管理システム起動時、内視鏡予約登録時、手技開始指示入力時及び手技終了指示入力時に行われるタスクである。
本タスクでは、まずステップS310にて、内部データベースに保存されている全てのプロセッサ(光源装置)12についての累積使用時間が読みだされ、各々が基準時間A以上であるか否かが判定される。基準時間Aは、光源16の交換の目安となる時間であって、プロセッサ(光源装置)12の累積使用時間が基準時間A以上となると、光源16が使用限界に近づき、光量低下やランプ割れ等の不具合が生じることがある。
ここで、累積使用時間が基準時間A以上のプロセッサがあると判定されると、ステップS311において、内視鏡管理システム30のモニタ34に、そのプロセッサ12に備えられた光源16についての警告が表示される。具体的には、図6に示すように、「下記プロセッサのランプを交換して下さい。」という警告が、プロセッサのモデル名及びシリアル番号とともに表示される。一方、累積使用時間が基準時間A以上のプロセッサ(光源装置)がないと判定されると、ステップS311はスキップする。
次いで、ステップS320にて、内部データベースに保存されている全てのスコープについて、累積使用時間及び累積使用回数それぞれが、基準時間B1、基準使用回数C1以上であるか否かが判定される。基準時間B1、基準使用回数C1は、スコープをメンテナンスすべき目安となる累積使用時間、累積使用回数であって、スコープは、基準時間B1、基準使用回数C1以上使用されると、パーツ等の消耗により使用限界に近づき、故障や事故の原因となることがある。
そのため、累積使用時間又は累積使用回数が、基準時間B1又は基準使用回数C1以上のスコープがあると判定されると、ステップS321において、ステップ311と同様に、警告表示がなされる。一方、基準時間B1または基準使用回数C1以上のスコープがないと判定されると、ステップS321はスキップする。
ステップS330では、下限基準時間B2、下限基準使用回数C2の算出が行われる。下限基準時間B2、下限基準使用回数C2とは、使用頻度の下限を表す閾値であって、累積使用時間や累積使用回数がこれらより低いスコープは、他のスコープに比べて、使用頻度が相対的に少ないと判定される。下限基準時間B2は、具体的には、(全スコープの総累積使用時間×0.5)÷総スコープ数で算出される。また、下限基準使用回数C2は、(全スコープの総累積使用回数×0.5)÷総スコープ数で算出される。すなわち、累積使用時間及び累積使用回数が、院内の全スコープの平均累積使用時間や平均累積使用回数の5割以下であるスコープは、使用頻度が相対的に少ないスコープとされる。なお、上記係数「0.5」はあくまで一例であって、「0.5」に限られるわけではない。
その後、ステップS331では、全てのスコープについて、累積使用時間及び累積使用回数それぞれが、下限基準時間B2、下限基準使用回数C2以下であるか否かが判定される。すなわち、使用頻度が相対的に少ないスコープがあるか否かが判定される。そのようなスコープがある場合は、ステップS332において、モニタ34上に使用頻度が少ないスコープがあることが警告表示される。このとき、警告は、スコープを特定するためのモデル名、シリアル番号とともに表示される。警告表示後、本タスクは終了する。一方、基準時間B2又は基準使用回数C2以下のスコープがない場合は、ステップS332はスキップされて本タスクが終了する。
以上のように、本実施形態では、院内の全ての光源装置やスコープについての使用状態を、内視鏡管理システム30において一元的に管理することが可能である。また、各手技室に配備されるプロセッサや、使用後洗浄が終わって待機しているスコープを起動させることなく、光源やスコープの使用状態を知ることができるので、光源の交換時期や、スコープのメンテナンス時期を容易に把握できるようになる。
また、使用限度に近づいている機器のみならず、使用頻度の少ない機器についても一定のタイミングで通知されるので、院内で使用頻度の少ない機器が発生することが防止される。さらに、スコープや光源装置の使用状態は、例えばスコープや光源装置(プロセッサ)が起動や使用される前の予約登録時等に使用者に報知されるので、使用者は、スコープや光源装置を適切に選択して手技を行うことが可能になる。
なお、本実施形態では、各スコープの使用頻度は、院内全部のスコープの平均と比較されて、相対的に使用が少ないか否かが判定されたが、同じタイプのスコープの平均と比較されて判定されても良い。また、光源装置(プロセッサ)についてもスコープと同様に、累積使用時間だけではなく、累積使用回数が検出されても良いし、使用限界に近い光源のみならず、相対的に使用頻度が少ない光源があるか否かも検知されても良い。さらに、使用限界に近いか否かや、相対的に使用が少ないか否かは、累積使用時間と累積使用回数を組み合わせたデータや、これら以外の使用歴に関するデータにより判定されても良い。
本実施形態では、使用状態通知タスク(図6参照)は、内視鏡管理システム起動時、内視鏡予約登録時、手技開始指示入力時及び手技終了指示入力時に実施されるが、これらのうち1以上のタイミングで実施されれば良く、そのタイミングは、使用者の選択に応じで、適宜設定されて良い。また、24時間、1週間又は1カ月等の一定期間毎に実施されて良い。さらには、使用者のスイッチ入力等により、実施されるようにしても良い。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、内視鏡管理システム30のモニタ34に使用状態が表示されたが、第2の実施形態では、内視鏡装置10のモニタ13に表示される。以下、第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を、図7の使用状態通知タスクを参照して説明する。
第2の実施形態の使用状態通知タスクでは、第1の実施形態と同様に、ステップS410において、累積使用時間が基準時間A以上のプロセッサ(光源装置)があるか否かが判定され、基準時間A以上のプロセッサがあると判定されるとステップS411に進む。
ステップS411では、基準時間A以上であるプロセッサと番号情報が一致するプロセッサが、院内の全部のプロセッサから検索される。そして、番号情報が一致したプロセッサ12に対して、使用限界に近づいていることを示す情報(コマンド)が送信される。すなわち、使用限界に近づいているプロセッサが例えば院内に2つある場合には、その2つのプロセッサそれぞれにコマンドが送信される。コマンドを受信した各プロセッサ12は、そのプロセッサ12が備える光源16が使用限界に近づいていることを、内視鏡装置10のモニタ13に表示する。一方、基準時間A以上のプロセッサ12がないと判定された場合、ステップS411はスキップされる。
ステップS420では、基準時間B1または基準使用回数C1以上のスコープがあるか否か、すなわち、使用限界に近づいているスコープがあるか否かが判定され、あると判定されるとステップS421に進む。ステップS421では、内部データベースに保存されている使用歴より、その使用限界に近づいているスコープが、現在使用中であるか(すなわち、院内のプロセッサのうちいずれかに接続されているか)否かが判定され、使用中であると判定されるとステップS422に進む。
ステップS422では、使用限界に近づいているスコープ11が接続されたプロセッサ12に、接続されているスコープが使用限界に近づいているという情報(コマンド)が送信される。コマンドを受信したプロセッサ12は、そのプロセッサ12に接続されているスコープ11が使用限界に近づいていることを、内視鏡装置10のモニタ13に表示する。一方、ステップS420、S421において、使用限界に近づいているスコープがないと判定され、若しくは、その使用限界に近づいているスコープが接続されているプロセッサがないと判定された場合、ステップS422はスキップされる。
ステップS430、S431では、第1の実施形態のステップS330、S331と同様に、下限基準時間B2、下限基準使用回数C2が算出され、使用頻度が相対的に少ないスコープがあるか否かが判定される。そのようなスコープがある場合には、ステップS432において、ステップS421と同様に、その使用頻度が少ないスコープが接続されているプロセッサがあるか否かが検索される。検索の結果あると判定されると、ステップS433に進んで、そのスコープが接続されたプロセッサ12に、接続されているスコープの使用頻度が少ないという情報(コマンド)が送信され、本タスクは終了する。コマンドを受信したプロセッサ12は、そのプロセッサに接続されているスコープの使用頻度が低いことを、内視鏡装置10のモニタ13に表示する。
一方、ステップS431、S432において、使用頻度が少ないスコープがないと判定され、若しくは、その使用頻度が少ないスコープが接続されているプロセッサがないと判定された場合、ステップS433はスキップされ本タスクは終了する。
以上のような構成により、本実施形態では、スコープやプロセッサの使用状態を、そのスコープやプロセッサを備えた内視鏡装置のモニタに表示させることが可能になる。なお、スコープやプロセッサの使用状態は、プロセッサに設けられたタッチパネル等の他の表示装置に表示されても良い。
なお、第1及び第2の実施形態において、内視鏡装置から内視鏡管理システムに送信されるコマンドデータ群は、図8のように、内視鏡装置を構成するスコープ及びプロセッサの両方のモデル番号、シリアル番号が含まれていても良い。この場合、内部データベースにおいて、各スコープについての累積使用時間や累積使用回数は、そのスコープに接続されたことのあるプロセッサ毎(モデル番号、シリアル番号毎)に保存される。各プロセッサについての累積使用時間も同様である。このような構成により、サービスマンによって修理等されるとき、各スコープ又はプロセッサが、どのプロセッサ又はスコープに、何時間接続して使用されたかも把握されるため、その故障原因等が発見されやすくなる。
10 内視鏡装置
11 スコープ
12 プロセッサ(光源装置)
16 光源
30 内視鏡管理システム
31 パーソナルコンピュータ
34 モニタ

Claims (8)

  1. 複数のスコープ及び/又は複数の光源装置を管理する内視鏡管理システムであって、
    前記スコープ及び/又は光源装置の使用歴に関するデータを、前記スコープと前記光源装置とを備える内視鏡装置から受信する受信手段と、
    前記複数のスコープ及び/又は複数の光源装置について、前記使用歴をスコープ又は光源装置毎に累積させて、累積使用情報を得る取得手段と、
    前記累積使用情報に基づいて、前記スコープ又は光源装置についての使用状態を報知する報知手段と
    を備えることを特徴とする内視鏡管理システム。
  2. 前記累積使用情報に基づいて、前記複数のスコープ又は複数の光源装置のうち、使用限界に近づき又は相対的に使用が少ないスコープ又は光源装置を検知する検知手段をさらに備え、
    前記報知手段は、その検知された結果を報知することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡管理システム。
  3. 予め定められたタイミングで、使用限界に近づき又は相対的に使用が少ないスコープ又は光源装置があるか否かを検知するとともに、その検知された結果を報知することを特徴とする請求項2に記載の内視鏡管理システム。
  4. 前記累積使用情報は、前記スコープ又は光源装置の累積使用回数又は累積使用時間であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡管理システム。
  5. 前記使用歴に関するデータは、前記光源装置が点灯又は消灯されたときに、光源装置の使用開始又は終了を示すコマンドとして、光源装置を特定させるための情報と共に、前記内視鏡装置から送信されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡管理システム。
  6. 前記使用歴に関するデータは、前記スコープが前記光源装置に接続され、又は非接続とされたときに、スコープの使用開始又は終了を示すコマンドとして、スコープを特定させるための情報と共に、前記内視鏡装置から送信されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡管理システム。
  7. 前記スコープ又は光源装置を特定するための情報と共に、そのスコープ又は光源装置の使用状態を表示する表示装置を備えることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡管理システム。
  8. 前記スコープ又は光源装置の使用状態を、そのスコープ又は光源装置を備える内視鏡装置に向けて送信することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡管理システム。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014113413A (ja) * 2012-12-12 2014-06-26 Hoya Corp 内視鏡装置及び内視鏡管理システム
CN107548291A (zh) * 2016-04-27 2018-01-05 Hoya株式会社 内窥镜管理系统、内窥镜装置、管理内窥镜装置的管理装置以及内窥镜装置的管理方法
CN108992018A (zh) * 2017-05-31 2018-12-14 富士胶片株式会社 内窥镜的控制装置、内窥镜的维护支持方法及内窥镜的维护支持程序

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