JP2012146692A - 固体撮像素子および固体撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】センサ部により検出される偽信号の原因となるチャネルストップと垂直転送レジスタとの間の降伏電流を抑制し、構造的に信号電荷の逆読み出しを防止する。
【解決手段】固体撮像素子は、半導体基板上の撮像領域2にて行列状に配列され、光電変換により信号電荷を生成する複数のセンサ部3と、複数のセンサ部3の配列における列方向に沿って前記配列の2列毎にセンサ部3の列間に設けられ、センサ部3により生成された信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送レジスタ4と、各垂直転送レジスタ4とこの垂直転送レジスタ4の前記配列における行方向の両側に位置する各センサ部3との間に設けられ、センサ部3により生成された信号電荷を垂直転送レジスタ4に読み出す読み出しゲート7と、隣り合う垂直転送レジスタ4の間にて前記行方向に隣接するセンサ部3の間に設けられるチャネルストップ8とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】固体撮像素子は、半導体基板上の撮像領域2にて行列状に配列され、光電変換により信号電荷を生成する複数のセンサ部3と、複数のセンサ部3の配列における列方向に沿って前記配列の2列毎にセンサ部3の列間に設けられ、センサ部3により生成された信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送レジスタ4と、各垂直転送レジスタ4とこの垂直転送レジスタ4の前記配列における行方向の両側に位置する各センサ部3との間に設けられ、センサ部3により生成された信号電荷を垂直転送レジスタ4に読み出す読み出しゲート7と、隣り合う垂直転送レジスタ4の間にて前記行方向に隣接するセンサ部3の間に設けられるチャネルストップ8とを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、固体撮像素子および固体撮像装置に関する。詳しくは、CCD(Charge Coupled Device)型の固体撮像素子およびそれを備えた固体撮像装置に関する。
CCD型の固体撮像素子は、半導体基板上の撮像領域にて2次元行列状に配置されて画素を構成する複数のセンサ部と、各センサ部において光電変換により生成された信号電荷を転送する転送レジスタとを備える。転送レジスタとしては、一般に、行列状に配置されるセンサ部の各垂直列に沿って設けられ、信号電荷を垂直方向に転送する垂直転送レジスタと、水平方向に配された状態で垂直転送レジスタの端部に接続され、信号電荷を水平方向に転送する水平転送レジスタとが備えられる。
複数のセンサ部に入射する光は、各センサ部上に設けられる各色のカラーフィルタを通過することで、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に分離され、光電変換によって光の強度に応じた信号電荷として、センサ部に蓄積される。センサ部に蓄積された信号電荷は、垂直転送レジスタに読み出される。垂直転送レジスタに読み出された信号電荷は、垂直転送レジスタから水平転送レジスタに転送され、水平転送レジスタにより転送された信号電荷は、水平転送レジスタの終端側に設けられる出力部から出力される。出力部は、転送された信号電荷を、FD(Floating Diffusion)アンプ等の出力アンプによって電気信号に変換して出力する。
このようなCCD固体撮像素子において、センサ部から垂直転送レジスタに読み出される信号電荷は、センサ部と垂直転送レジスタとの間に設けられる読み出しゲートを通って、垂直転送レジスタに転送される。センサ部から垂直転送レジスタへの信号電荷の読み出しは、垂直転送レジスタを構成する所定の電極に信号電荷を読み出すための所定の読み出し電圧を印加することで、読み出しゲートおよび垂直転送レジスタの電位を変動させ、センサ部から垂直転送レジスタの方向に電位の勾配を生じさせることにより行われる。
従来のCCD固体撮像素子においては、一般に、垂直転送レジスタは、行列状に配置されるセンサ部に対して、センサ部の各垂直列に沿って垂直列の水平方向の一側に設けられる。このため、センサ部から垂直転送レジスタへの信号電荷の読み出しは、センサ部に対して水平方向(行方向)の一側に位置する垂直転送レジスタに対して行われる(例えば、特許文献1参照)。つまり、従来の構造では、同じ垂直列に配置される複数のセンサ部からの信号電荷の読み出しは、その垂直列に沿って垂直列の一側に設けられる垂直転送レジスタに対して行われる。
そして、上記のような従来の構造においては、センサ部から本来信号電荷を読み出す側となる読み出しゲート側とは逆側に位置する垂直転送レジスタに信号電荷が読み出される現象(逆読み出し)を防止するため、センサ部に対して読み出しゲートと逆側にチャネルストップを設ける技術が用いられている。すなわち、このチャネルストップによれば、センサ部の読み出しゲート側と反対側に、障壁となる電位が形成され、センサ部から垂直転送レジスタへの信号電荷の読み出しに際し、電極への読み出し電圧の印加による垂直転送レジスタの電位の変動にともなう逆読み出しが防止される。
しかしながら、上記従来の構造においては、次のような問題がある。上述したように、チャネルストップによって逆読み出しを防止する構成においては、センサ部からの逆側への信号電荷の移動を確実に規制するため、チャネルストップにより形成される障壁となる電位(障壁電位)を、センサ部の部分の電位等に対して十分に大きくする必要がある。
しかし、チャネルストップによる障壁電位が大きくなると、チャネルストップの部分と、このチャネルストップに隣接してチャネルストップにより逆読み出しとしての信号電荷の転送が規制される垂直転送レジスタの部分との間の電位勾配が急になる。チャネルストップと垂直転送レジスタとの間の電位勾配が急になることは、センサ部からの信号電荷の読み出し時における電極への読み出し電圧の印加にともない、降伏電流を生じさせる原因となる。
このようにして生じる降伏電流は、センサ部により主にノイズとして検出される偽信号を発生させる。つまり、チャネルストップと垂直転送レジスタとの間で生じる降伏電流は、センサ部により検出される信号についてノイズの原因となる偽信号を生じさせる。
上記のような降伏電流を抑制するためには、チャネルストップと垂直転送レジスタとの間の電位の急勾配を解消することが有効である。しかし、昨今の画素の微細化傾向にともない、チャネルストップと垂直転送レジスタとの間の電位の勾配は、ますます急になる傾向にある。このように、従来の構造によれば、偽信号の原因となるチャネルストップと垂直転送レジスタとの間の降伏電流の解消と、画素の微細化との両立は困難である。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、センサ部により検出される偽信号の原因となるチャネルストップと垂直転送レジスタとの間の降伏電流を抑制することができ、構造的に信号電荷の逆読み出しを防止することができる固体撮像素子および固体撮像装置を提供することである。
本発明の固体撮像素子は、半導体基板上の撮像領域にて行列状に配列され、光電変換により信号電荷を生成する複数のセンサ部と、前記複数のセンサ部の配列における列方向に沿って前記配列の2列毎に前記センサ部の列間に設けられ、前記センサ部により生成された信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送レジスタと、前記各垂直転送レジスタと該垂直転送レジスタの前記配列における行方向の両側に位置する前記各センサ部との間に設けられ、前記センサ部により生成された信号電荷を前記垂直転送レジスタに読み出す読み出しゲートと、隣り合う前記垂直転送レジスタの間にて前記行方向に隣接する前記センサ部の間に設けられるチャネルストップと、を備えるものである。
また、本発明の固体撮像素子においては、好ましくは、前記センサ部および前記読み出しゲートは、前記各垂直転送レジスタに対して前記行方向に線対称に配置され、前記垂直転送レジスタを介して対向する一対の前記センサ部から前記垂直転送レジスタに読み出される信号電荷を単位出力とするものである。
本発明の固体撮像素子は、半導体基板上の撮像領域にて行列状に配列され、光電変換により信号電荷を生成する複数のセンサユニットと、前記複数のセンサユニットの配列における列方向に沿って前記各センサユニットを前記配列における行方向に2つのセンサ部に分離する態様で設けられ、前記センサ部により生成された信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送レジスタと、前記各垂直転送レジスタと該垂直転送レジスタにより分離された前記センサユニットを構成する前記各センサ部との間に設けられ、前記センサ部により生成された信号電荷を前記垂直転送レジスタに読み出す読み出しゲートと、前記行方向に隣り合う前記センサユニット間にて前記行方向に隣接する前記センサ部の間に設けられるチャネルストップと、を備えるものである。
本発明の固体撮像装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体撮像素子と、前記固体撮像素子を駆動するための駆動信号を生成する駆動手段と、を備えるものである。
本発明によれば、センサ部により検出される偽信号の原因となるチャネルストップと垂直転送レジスタとの間の降伏電流を抑制することができ、構造的に信号電荷の逆読み出しを防止することができる。
本発明は、行列状に配列される複数のセンサ部のうち、隣り合う2列のセンサ部が、その2列間に配置される1本の垂直転送レジスタを共有する構成を採用することにより、センサ部からの信号電荷の読み出し時における電極への読み出し電圧の印加にともなって生じる降伏電流を抑制するとともに、信号電荷の逆読み出しの構造的な防止を図ろうとするものである。以下、本発明の実施の形態を説明する。
(固体撮像素子の概略構成)
図1を用いて、本実施形態に係る固体撮像素子1の概略構成について説明する。本実施形態の固体撮像素子1は、奇数と偶数のラインを別々のフィールドで走査し、その2つのフィールドを合わせて1つのフレームとする走査方式を採用するいわゆるインターレース方式のCCD固体撮像素子である。ただし、走査方式は、特に限定されず、例えば、1つのフレームのすべてのラインを順番に1回で走査するノンインターレース方式等であってもよい。
図1を用いて、本実施形態に係る固体撮像素子1の概略構成について説明する。本実施形態の固体撮像素子1は、奇数と偶数のラインを別々のフィールドで走査し、その2つのフィールドを合わせて1つのフレームとする走査方式を採用するいわゆるインターレース方式のCCD固体撮像素子である。ただし、走査方式は、特に限定されず、例えば、1つのフレームのすべてのラインを順番に1回で走査するノンインターレース方式等であってもよい。
図1に示すように、固体撮像素子1は、半導体基板上に構成される矩形状の撮像領域2を有する。固体撮像素子1は、撮像領域2に、複数のセンサ部3を備える。複数のセンサ部3は、半導体基板上の撮像領域2にて行列状に配列される。つまり、複数のセンサ部3は、矩形状の撮像領域2に沿って、縦方向・横方向に2次元行列状に配置される。本実施形態の固体撮像素子1では、図1において、縦方向(列方向)を垂直方向とし、横方向(行方向)を水平方向とする。
センサ部3は、フォト・ダイオードにより受光素子として構成され、撮像領域2における画素を構成する。センサ部3は、光電変換により信号電荷を生成し、蓄積する。つまり、センサ部3は、受光面を有し、その受光面に入射した光の光量(強度)に応じた量の信号電荷を生成し、生成した信号電荷を蓄積する。
固体撮像素子1は、センサ部3で生成された信号電荷を転送する電荷転送部(転送レジスタ)として、信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送レジスタ4を備える。垂直転送レジスタ4は、複数のセンサ部3の行列状の2次元配列における各列方向(垂直方向)に沿って設けられる。つまり、図1に示すように、複数の垂直転送レジスタ4は、センサ部3の垂直方向の並びに沿って互いに平行に配された状態で設けられる。センサ部3により生成された信号電荷は、垂直転送レジスタ4に読み出され、垂直転送レジスタ4によって垂直方向に転送される。
また、固体撮像素子1は、センサ部3で生成された信号電荷を転送する電荷転送部(転送レジスタ)として、垂直転送レジスタ4により転送された信号電荷を水平方向に転送する水平転送レジスタ5を備える。水平転送レジスタ5は、矩形状の撮像領域2に対して垂直方向の一側(図1では下側)の水平方向の辺に沿って配置される。したがって、垂直転送レジスタ4は、センサ部3から読み出された信号電荷を、水平転送レジスタ5側(図1では下側)に向けて垂直方向に転送する。
垂直転送レジスタ4および水平転送レジスタ5により転送された信号電荷は、各水平転送レジスタ5の終端側に設けられる出力部6から出力される。出力部6は、転送された信号電荷を、FD(Floating Diffusion)アンプ等の出力アンプによって電気信号に変換して出力する。
本実施形態の固体撮像素子1においては、垂直転送レジスタ4は、4相駆動パルスにより駆動される。このため、垂直転送レジスタ4は、4相駆動に対応する4種類の垂直転送電極を有する。垂直転送レジスタ4においては、4種類の垂直転送電極は、2画素ごとに垂直方向に所定の順序で繰り返し設けられる。そして、垂直転送レジスタ4を構成する4種類の垂直転送電極には、駆動電圧としての4相のクロック・パルスVφ1,Vφ2,Vφ3,Vφ4が、各電極に独立して与えられる。この4相のクロック・パルスVφ1,Vφ2,Vφ3,Vφ4の大きさとタイミングが適切に制御されることにより、各センサ部3から垂直転送レジスタ4に読み出された信号電荷が、垂直転送レジスタ4の電極の並びに従って転送される。
本実施形態の固体撮像素子1においては、水平転送レジスタ5は、2相駆動パルスにより駆動される。このため、水平転送レジスタ5を構成する転送電極には、駆動電圧としての2相のクロック・パルスHφ1,Hφ2が与えられる。この2相のクロック・パルスHφ1,Hφ2の大きさとタイミングが適切に制御されることにより、垂直転送レジスタ4から水平転送レジスタ5に転送された信号電荷が、水平方向に転送される。
(固体撮像素子の詳細構成)
本実施形態の固体撮像素子1の詳細構成について、図1および図2を用いて説明する。本実施形態の固体撮像素子1においては、垂直転送レジスタ4が、複数のセンサ部3の行列状の配列の2列毎にセンサ部3の列間に設けられている。つまり、図1および図2に示すように、固体撮像素子1を構成する垂直転送レジスタ4のそれぞれが、2列のセンサ部3により水平方向の両側から挟まれた状態で設けられ、垂直転送レジスタ4に対して水平方向の両側に、センサ部3の列が配される。
本実施形態の固体撮像素子1の詳細構成について、図1および図2を用いて説明する。本実施形態の固体撮像素子1においては、垂直転送レジスタ4が、複数のセンサ部3の行列状の配列の2列毎にセンサ部3の列間に設けられている。つまり、図1および図2に示すように、固体撮像素子1を構成する垂直転送レジスタ4のそれぞれが、2列のセンサ部3により水平方向の両側から挟まれた状態で設けられ、垂直転送レジスタ4に対して水平方向の両側に、センサ部3の列が配される。
したがって、本実施形態の固体撮像素子1では、水平方向について、2列のセンサ部3およびこの2列の間に挟まれる垂直転送レジスタ4を単位とする配列が繰り返される。言い換えると、固体撮像素子1では、水平方向について、順番に、センサ部3の列、垂直転送レジスタ4、センサ部3の列の並びが繰り返される。
固体撮像素子1においては、各センサ部3上に、カラーフィルタが装着されている。本実施形態では、カラーフィルタとして、いわゆるRGB原色フィルタが用いられており、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色のいずれか1色のカラーフィルタが、各センサ部3上に装着される。これにより、複数のセンサ部3に入射する光は、各センサ部3上に装着された各色のカラーフィルタ等を通過することで、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に分離され、光電変換によって光の強度に応じた信号電荷として、センサ部3に蓄積される。
本実施形態の固体撮像素子1では、カラーフィルタの色の配置は、次のとおりである。図2に示すように、垂直転送レジスタ4を介して水平方向に対向する一対のセンサ部3のカラーフィルタは同色である。この同色となる一対のセンサ部3の色について、垂直方向に赤(R)および緑(G)が交互に配置される並びと、同じく垂直方向に緑(G)および青(B)が交互に配置される並びとが水平方向に交互に配置されるとともに、水平方向に赤(R)および緑(G)が交互に配置される並びと、同じく水平方向に緑(G)および青(B)が交互に配置される並びとが垂直方向に交互に配置されている。なお、図2では、各センサ部3上に配置されるカラーフィルタの色を、R(赤),G(緑),B(青)で表している。
以上のようにセンサ部3および垂直転送レジスタ4が配置される固体撮像素子1においては、各垂直転送レジスタ4は、その水平方向の両側に配置されるセンサ部3から読み出される信号電荷の転送を受ける。このため、図2に示すように、各センサ部3と垂直転送レジスタ4との間には、読み出しゲート7が設けられている。
読み出しゲート7は、各垂直転送レジスタ4とこの垂直転送レジスタ4の行方向(水平方向)の両側に位置する各センサ部3との間に設けられる。つまり、読み出しゲート7は、各センサ部3が信号電荷を読み出す側となる、各センサ部3の水平方向における垂直転送レジスタ4側に設けられている。
読み出しゲート7は、センサ部3により生成された信号電荷を垂直転送レジスタ4に読み出す。読み出しゲート7は、垂直転送レジスタ4を構成する所定の転送電極が読み出し用の電圧(クロック・パルス)の印加を受けることで電位を変動させ、センサ部3において生成され蓄積されている信号電荷を垂直転送レジスタ4に転送させる。
また、固体撮像素子1においては、上記のとおり2列のセンサ部3およびこの2列の間に挟まれる垂直転送レジスタ4からなる水平方向の繰り返しの単位間に、チャネルストップ8が設けられている。つまり、チャネルストップ8は、隣り合う垂直転送レジスタ4の間にて行方向(水平方向)に隣接するセンサ部3の間に設けられる。
チャネルストップ8は、隣接するセンサ部3の間、つまり隣接する画素間において、障壁となる電位(以下「障壁電位」という。)を形成することで、センサ部3において蓄積された信号電荷の移動を規制する。したがって、本実施形態の固体撮像素子1では、チャネルストップ8により、隣り合う垂直転送レジスタ4の間において水平方向に隣接するセンサ部3間の信号電荷の移動が規制され、この隣接するセンサ部3間の混色が防止される。なお、図1では、チャネルストップ8は、垂直方向に連続して形成される態様で示されているが、水平方向に隣接するセンサ部3間ごとに独立して形成されてもよい。
本実施形態の固体撮像素子1におけるセンサ部3から垂直転送レジスタ4への信号電荷の読み出しについて、図3および図4を用いて具体的に説明する。図3および図4は、いずれも図2におけるA−A’位置の電位φの分布を示すポテンシャル図であり、図3は、センサ部3が光を受光する露光時の電位の分布を示し、図4は、センサ部3に蓄積された信号電荷が垂直転送レジスタ4に読み出される読み出し時の電位の分布を示す。なお、図3および図4の各図に示すポテンシャル図では、下側ほど電位φの値は高い。
図3に示すように、露光時では、各センサ部3において光電変換により生成された信号電荷が、各センサ部3で形成される電位の井戸に集まり蓄積される。各センサ部3で信号電荷を蓄積する電位の井戸は、フォト・ダイオードにより構成されるセンサ部3の電位φpdに対する、読み出しゲート7の読み出しゲート電位φrgおよびチャネルストップ8による障壁電位の電位差として形成される。露光時では、垂直転送レジスタ4の転送電極の電位φvccdは、読み出し時に比べて低い値である。
本実施形態の固体撮像素子1では、上述したように、垂直転送レジスタ4に対して水平方向の両側にセンサ部3の列が配される。このため、図3に示すように、1本の垂直転送レジスタ4に対して、水平方向の両側でそれぞれセンサ部3による信号電荷の蓄積が行われ、この水平方向の両側のセンサ部3で蓄積されている信号電荷が、両側のセンサ部3の間の垂直転送レジスタ4に読み出される。
センサ部3から垂直転送レジスタ4への信号電荷の読み出しに際しては、垂直転送レジスタ4を構成する所定の転送電極に、比較的高い読み出し用の電圧(クロック・パルス)が印加される。この読み出し電圧の印加により、垂直転送レジスタ4を介して水平方向に対向する2つの読み出しゲート7および垂直転送レジスタ4の電位が変動する。具体的には、図4に示すように、転送電極の電位φvccdが露光時から信号電荷の読み出し時の所定の電位まで高くなり、読み出しゲート電位φrgがセンサ部3の電位φpdより高くなる(矢印a1参照)。
このような電位の変動により、センサ部3の電位φpdと転送電極の電位φvccdとの電位差によって垂直転送レジスタ4において電位の井戸が形成されるとともに、各センサ部3で信号電荷の蓄積に際して読み出しゲート電位φrgにより形成されていた電位による障壁が除かれる。そして、各センサ部3に蓄積されていた信号電荷が、読み出しゲート7を介して垂直転送レジスタ4に読み出し転送される(矢印b1,b2参照)。
上述したように垂直転送レジスタ4の水平方向の両側に同色のセンサ部3の列が配される本実施形態の固体撮像素子1では、各垂直転送レジスタ4において、水平方向の両側に位置する同色のセンサ部3からの信号電荷が同時に読み出される。このように、本実施形態の固体撮像素子1は、行列状に配列される複数のセンサ部3のうち、隣り合う2列のセンサ部3が、その2列間に配置される1本の垂直転送レジスタ4を共有する構成を備える。
以上のように、垂直転送レジスタ4の水平方向の両側からセンサ部3に蓄積された信号電荷が読み出される構成を備える本実施形態の固体撮像素子1においては、センサ部3および読み出しゲート7が、各垂直転送レジスタ4に対して行方向(水平方向)に線対称に配置される。つまり、図3に示すように、本実施形態の固体撮像素子1では、各垂直転送レジスタ4を中心として、行方向に線対称に(左右線対称に)、センサ部3および読み出しゲート7が配置されている。
したがって、センサ部3および読み出しゲート7は、各垂直転送レジスタ4を中心として、水平方向の両側に、垂直転送レジスタ4側から、読み出しゲート7、センサ部3の順に配置される。また、垂直転送レジスタ4を介して水平方向に対応するセンサ部3同士、および読み出しゲート7同士は、それぞれ撮像領域2において同じ大きさの領域を占めるように形成される。
そして、本実施形態の固体撮像素子1では、垂直転送レジスタ4を中心として左右線対称に配置された2つのセンサ部3で光電変換により得られた信号電荷が、垂直転送レジスタ4内で合算されて1出力として垂直転送レジスタ4に読み出し転送される。つまり、垂直転送レジスタ4を介して対向する一対のセンサ部3から垂直転送レジスタ4に読み出される信号電荷が、固体撮像素子1における単位出力とされる。
上記のとおり、垂直転送レジスタ4を介して水平方向に対向する一対のセンサ部3のカラーフィルタは同色である(図2参照)。この同色のカラーフィルタが装着された一対のセンサ部3からの信号電荷の読み出しが、一対のセンサ部3の間に位置する垂直転送レジスタ4に対して行われる。そして、この一対のセンサ部3のうち、水平方向の一側(例えば図4において左側)からの信号電荷の読み出し(矢印a1参照)と、水平方向の他側(例えば図4において右側)からの信号電荷の読み出し(矢印a2参照)とが同時に行われる。
このため、垂直転送レジスタ4の左右両側に配置される一対のセンサ部3に対しては、信号電荷の読み出しに際し、垂直転送レジスタ4を構成する同一の転送電極によって電圧が印加される。つまり、上述したようなセンサ部3からの信号電荷の読み出しにおいて、垂直転送レジスタ4の左右両側にて読み出しゲート電位φrgにより形成される電位による障壁が同時に除かれ、左右両側のセンサ部3からの信号電荷の読み出し転送が同じタイミングで行われる。
以上のように、本実施形態の固体撮像素子1は、垂直転送レジスタ4を介して水平方向に対向する一対のセンサ部3からの信号電荷の読み出しを単位出力(1出力)として、各画素からの信号の出力を受ける。そこで、本実施形態の固体撮像素子1においては、行列状に配列される複数のセンサ部3からの出力に着目すると、垂直転送レジスタ4に読み出される信号電荷が合わせて1出力とされる、垂直転送レジスタ4を介して水平方向に対向する一対のセンサ部3が、構成単位となる。この構成単位としての一対のセンサ部3を、センサユニット30とする。
このように、垂直転送レジスタ4を介して水平方向に対向する一対のセンサ部3をセンサユニット30とする固体撮像素子1は、半導体基板上の撮像領域2にて行列状に配列される複数のセンサユニット30を備える。そして、各センサユニット30は、光電変換により信号電荷を生成し、生成した信号電荷を、1出力として垂直転送レジスタ4に読み出し転送する。
このように複数のセンサユニット30を備える固体撮像素子1においては、センサユニット30の列は、垂直転送レジスタ4毎に設けられる。そして、垂直転送レジスタ4は、複数のセンサユニット30の配列における列方向に沿って各センサユニット30を行方向(水平方向)に2つのセンサ部3に分離する態様で設けられる。
つまり、垂直転送レジスタ4を介して水平方向に対向する一対のセンサ部3を1つのセンサユニット30として捉えた場合、垂直方向に延びる垂直転送レジスタ4は、垂直方向に並ぶ各センサユニット30に交わることで各センサユニット30を水平方向に2つのセンサ部3に分断したような状態で設けられる。本実施形態の固体撮像素子1では、上述したように、垂直転送レジスタ4を介して水平方向に対向する一対のセンサ部3は、読み出しゲート7とともに、垂直転送レジスタ4を中心として左右線対称に配置される。
このことから、垂直転送レジスタ4がセンサユニット30を水平方向に2つのセンサ部3に分離する位置は、センサユニット30の水平方向の中心位置である。つまり、本実施形態では、垂直転送レジスタ4は、各センサユニット30を水平方向の中心位置で2つのセンサ部3に分離する態様で設けられる。
また、複数のセンサユニット30を備える固体撮像素子1においては、読み出しゲート7は、各垂直転送レジスタ4とこの垂直転送レジスタ4により分離されたセンサユニット30を構成する各センサ部3との間に設けられる。つまり、読み出しゲート7は、各垂直転送レジスタ4と、この垂直転送レジスタ4が交わるセンサユニット30を構成する左右両側の各センサ部3との間に設けられる。
また、複数のセンサユニット30を備える固体撮像素子1においては、チャネルストップ8は、行方向(水平方向)に隣り合うセンサユニット30間にて水平方向に隣接するセンサ部3の間に設けられる。つまり、チャネルストップ8は、水平方向に隣り合うセンサユニット30間に設けられ、隣接するセンサ部3間において信号電荷の移動を規制する。
以上説明した本実施形態の固体撮像素子1によれば、センサ部3により検出される偽信号の原因となるチャネルストップ8と垂直転送レジスタ4との間の降伏電流を抑制することができ、構造的に信号電荷の逆読み出しを防止することができる。このような効果が得られることについて、従来構造との比較により説明する。なお、従来構造については、本実施形態の固体撮像素子1と共通する内容については適宜説明を省略する。
図6に、本実施形態の固体撮像素子1の比較対象としての従来構造の一例を示す。図6に示すように、従来構造の固体撮像素子は、半導体基板上の撮像領域にて2次元行列状に配置されて画素を構成する複数のセンサ部103と、行列状に配置されるセンサ部103の各垂直列に沿って設けられる垂直転送レジスタ104と、水平転送レジスタ(図示略)とを備える。
図6に示すように、従来構造においては、複数の垂直転送レジスタ104は、行列状に配置される複数のセンサ部103の垂直方向に並ぶ列毎に、各列の一側(図6では左側)に隣接するように、センサ部103の垂直方向の並びに沿って設けられる。つまり、各センサ部103により生成された信号電荷は、その水平方向の一側(図6では左側)に設けられる垂直転送レジスタ104に読み出され、垂直転送レジスタ104によって垂直方向に転送される。
このため、各センサ部103と、このセンサ部103から信号電荷が読み出される垂直転送レジスタ104との間に、読み出しゲート107が設けられている。つまり、読み出しゲート107は、各センサ部103が信号電荷を読み出す側となる、各センサ部103の水平方向における垂直転送レジスタ4側(図6において左側)に設けられている。
一方、センサ部103の読み出しゲート107側と反対側には、センサ部3と垂直転送レジスタ4との間に、チャネルストップ108が設けられている。チャネルストップ108は、センサ部103に対して読み出しゲート107側と反対側の垂直転送レジスタ104への信号電荷の転送を防止するため、センサ部103と垂直転送レジスタ104との間に障壁電位を形成する。
また、従来構造においては、各センサ部103上に装着されるカラーフィルタの色の配列として、一般的なRGB原色フィルタの配列で主流を占めるいわゆるベイヤ(Bayer)配列が採用されている。ベイヤ配列では、緑(G)のフィルタが市松状に配置され、2行2列の4つのカラーフィルタを構成単位として、緑(G)のフィルタが配置される対角とは異なる対角に、赤(R)のフィルタと青(B)のフィルタが配置される。なお、図6では、各センサ部103上に配置されるカラーフィルタの色を、R(赤),G(緑),B(青)で表している。
以上のような従来構造においては、複数のセンサ部103に入射した光は、各センサ部103上に装着されたカラーフィルタ等を通過することで、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に分離され、光電変換によって光の強度に応じた信号電荷として、センサ部103に蓄積される。各センサ部103に蓄積された信号電荷は、読み出しゲート107を介して垂直転送レジスタ104に読み出し転送され、垂直転送レジスタ104から水平転送レジスタに転送される。そして、水平転送レジスタにより転送された信号電荷は、出力部において出力アンプによって電気信号に変換されて検出される。
従来構造におけるセンサ部103から垂直転送レジスタ104への信号電荷の読み出しについて、図7および図8を用いて説明する。図7および図8は、いずれも図6におけるB−B’位置の電位φの分布を示すポテンシャル図であり、図7は、センサ部103が光を受光する露光時の電位の分布を示し、図8は、センサ部103に蓄積された信号電荷が垂直転送レジスタ104に読み出される読み出し時の電位の分布を示す。なお、図7および図8の各図に示すポテンシャル図では、下側ほど電位φの値は高い。
図7に示すように、露光時では、各センサ部103において光電変換により生成された信号電荷が、各センサ部103で形成される電位の井戸に集まり蓄積される。各センサ部103で信号電荷を蓄積する電位の井戸は、フォト・ダイオードにより構成されるセンサ部103の電位φpdに対する、読み出しゲート107の読み出しゲート電位φrgおよびチャネルストップ108による障壁電位の電位差として形成される。露光時では、垂直転送レジスタ104の転送電極の電位φvccdは、読み出し時に比べて低い値である。
センサ部103から垂直転送レジスタ104への信号電荷の読み出しに際しては、垂直転送レジスタ104を構成する所定の転送電極に、比較的高い読み出し用の電圧(クロック・パルス)が印加される。この読み出し電圧の印加により、垂直転送レジスタ104に対して水平方向の一側(図7、図8では右側)に位置する読み出しゲート107および垂直転送レジスタ104の電位が変動する。具体的には、図8に示すように、転送電極の電位φvccdが露光時から信号電荷の読み出し時の所定の電位まで高くなり、読み出しゲート電位φrgがセンサ部103の電位φpdより高くなる(矢印a101参照)。
このような電位の変動により、センサ部103の電位φpdと転送電極の電位φvccdとの電位差によって垂直転送レジスタ104において電位の井戸が形成されるとともに、各センサ部103で信号電荷の蓄積に際して読み出しゲート電位φrgにより形成されていた電位による障壁が除かれる。そして、各センサ部103に蓄積されていた信号電荷が、読み出しゲート107を介して垂直転送レジスタ104に読み出し転送される(矢印b101参照)。
以上のような従来構造においては、センサ部103から垂直転送レジスタ104への信号電荷の読み出し時に、チャネルストップ108によって、信号電荷の逆読み出しが防止される。ここで、逆読み出しとは、センサ部103から本来信号電荷を読み出す側となる読み出しゲート107側とは逆側に位置する垂直転送レジスタ104に信号電荷が読み出される現象である。つまり、従来構造においては、チャネルストップ108により、センサ部103の読み出しゲート107側と反対側に、障壁電位が形成され、センサ部103から垂直転送レジスタ104への信号電荷の読み出しに際し、電極への読み出し電圧の印加による垂直転送レジスタ104の電位の変動にともなう逆読み出しが防止される。
このように、チャネルストップ108によって逆読み出しを防止する従来構造においては、センサ部103からの逆側への信号電荷の移動を確実に規制するため、チャネルストップ108により形成される障壁電位を、センサ部103の部分の電位等に対して十分に大きくする必要がある。
しかし、チャネルストップ108による障壁電位が大きくなると、チャネルストップ108の部分と、このチャネルストップ108に隣接してチャネルストップ108により逆読み出しとしての信号電荷の転送が規制される垂直転送レジスタ104の部分との間の電位勾配が急になる(図8、矢印c101参照)。チャネルストップ108と垂直転送レジスタ104との間の電位勾配が急になることは、センサ部103からの信号電荷の読み出し時における電極への読み出し電圧の印加にともない、降伏電流を生じさせる原因となる。
このようにして生じる降伏電流は、センサ部103により主にノイズとして検出される偽信号を発生させる。つまり、チャネルストップ108と垂直転送レジスタ104との間で生じる降伏電流は、センサ部103により検出される信号についてノイズの原因となる偽信号を生じさせる。
この点、本実施形態の固体撮像素子1においては、障壁電位を形成するチャネルストップ8と垂直転送レジスタ4との間にセンサ部3が存在するため、従来構造との比較において、信号電荷の読み出し時の電位の勾配を小さくすることができ、降伏電流の発生を抑えることができる。
具体的には、本実施形態の固体撮像素子1においては、障壁電位を形成するチャネルストップ8と垂直転送レジスタ4との間にセンサ部3が配置されることから、チャネルストップ8と垂直転送レジスタ4との間に物理的な距離が確保される。これにより、転送電極に読み出し電圧が印加される信号電荷の読み出し時に、チャネルストップ8と垂直転送レジスタ4との間の電位の変化が段階的となり、チャネルストップ8と垂直転送レジスタ4との間の電位勾配が、従来構造に比べて大幅に緩和される。結果として、降伏電流の発生が抑制される。
ここで、信号電荷の読み出し時に転送電極に印加される読み出し電圧としては、センサ部3に蓄積されている信号電荷を転送することができる大きさであれば足りることからも、通常使用される読み出し電圧の範囲では、降伏電流を効果的に防止することができる。降伏電流による信号は、センサ部3によってランダムなノイズとして検出される場合があるが、降伏電流の発生が抑制されることにより、ノイズが低減され、S/N比が向上する。
このように降伏電流の発生が抑制されることは、チャネルストップ8および垂直転送レジスタ4との関係におけるセンサ部3の配置に基づくものであるため、画素が微細化されることによっても確保される。したがって、本実施形態の固体撮像素子1によれば、偽信号の原因となるチャネルストップ8と垂直転送レジスタ4との間の降伏電流の解消と、画素の微細化との両立を容易に達成することができる。
また、本実施形態の固体撮像素子1においては、センサ部3に対して、チャネルストップ8を介して存在する部分が、カラーフィルタの色が異なるセンサ部3であり、垂直転送レジスタ4ではないため、構造上、信号電荷の逆読み出しが生じることはない。つまり、本実施形態の固体撮像素子1においては、垂直転送レジスタ4とセンサ部3との間には、読み出しゲート7のみが存在することから、信号電荷の読み出し時において読み出し電圧の印加によって障壁電位等が変動することによっても、構造上逆読み出しは生じない。このように、本実施形態の固体撮像素子1によれば、信号電荷の逆読み出しを完全に防止することができる。
また、本実施形態の固体撮像素子1においては、各垂直転送レジスタ4に対して左右線対称に配置される2つのセンサ部3で生成された信号電荷が、1出力として検出される。このため、本実施形態の固体撮像素子1では、光学中心は、左右線対称に配置される同色の2つのセンサ部3の中心となる。この点、上述したような従来構造においては、光学中心は、各センサ部103の中心となる。
また、本実施形態の固体撮像素子1においては、行列状に配置される複数のセンサ部3のカラーフィルタの配列は、上述したように従来構造が採用するベイヤ配列(図6参照)の1色を水平方向に2つに分割した態様の配列である。このため、固体撮像素子1では、ベイヤ配列と同様に緑(G)のフィルタが市松状に配置されるとともに、隣り合う垂直転送レジスタ4間における2行2列の4つのカラーフィルタ(センサ部3)に着目すると、一方の対角に緑(G)のフィルタが配置され、他方の対角に赤(R)のフィルタと青(B)のフィルタが配置される。
このように、本実施形態の固体撮像素子1のフィルタの色配列は、従来構造のベイヤ配列とは異なるが、いわば変則型のベイヤ配列ということができる。したがって、本実施形態の固体撮像素子1においては、信号電荷の出力自体は従来通りのベイヤ配列として対応することが可能であり、従来の技術を用いて画像変換を行うことは容易である。
また、本実施形態の固体撮像素子1においては、垂直転送レジスタ4を介して水平方向に対向する一対のセンサ部3からなるセンサユニット30が、光学的な1画素として機能する。そして、垂直転送レジスタ4は、センサユニット30の配列における列方向に沿って各センサユニット30を水平方向に2つのセンサ部3に分離する態様で設けられる。
つまり、本実施形態の固体撮像素子1は、構造上、光学的な1画素として、1つのセンサユニット30を構成する同色の2画素(2つのセンサ部3)を使用し、光学画素中心に垂直転送レジスタ4を配置する構造をとる。そして、センサユニット30を構成する同色の2つのセンサ部3の信号を同時に読み出し、垂直転送レジスタ4内で合算して1出力とすることで、出力として取り出される信号は、従来通りのベイヤ配列として対応することができる。
このように、従来構造では1つのセンサ部103で光電変換された信号電荷を1出力としていたが、本実施形態の固体撮像素子1では、垂直転送レジスタ4を中心として左右線対称に配置される2つのセンサ部3で光電変換された信号電荷を、センサユニット30からの1出力として垂直転送レジスタ4へ読み出し転送する。このような構成により、水平方向について、画素数を容易に維持することができ、解像度の確保が容易となる。
例えば、上述したような従来構造が採用される場合のセンサ部の寸法を維持したまま、本実施形態の固体撮像素子1の構成が適用された場合、固体撮像素子1全体としての寸法を維持しようとすると、水平方向について画素数を維持することが困難となる。そこで、上記のとおり光学的な1画素として同色の2画素を使用し、光学画素中心に垂直転送レジスタ4を配置する構造、つまり垂直転送レジスタ4によりセンサユニット30を同色の2つのセンサ部3に分離する構造を採用することにより、水平方向について、画素数を容易に維持することができ、解像度を確保することが容易となる。
(固体撮像装置の構成)
以下では、本実施形態の固体撮像素子1を備える固体撮像装置50について、図5を用いて説明する。本実施形態に係る固体撮像装置50は、例えば、いわゆるデジタルカメラと称されるデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話器等に内蔵されるカメラユニット等において、撮像装置モジュールを構成する。
以下では、本実施形態の固体撮像素子1を備える固体撮像装置50について、図5を用いて説明する。本実施形態に係る固体撮像装置50は、例えば、いわゆるデジタルカメラと称されるデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話器等に内蔵されるカメラユニット等において、撮像装置モジュールを構成する。
固体撮像装置50は、本実施形態に係る固体撮像素子1と、固体撮像素子1を所定のタイミングで駆動するための駆動信号を生成するタイミングジェネレータ51とを備える。タイミングジェネレータ51は、固体撮像素子1を駆動するための各種のパルス信号を生成する機能と、生成したパルス信号を、固体撮像素子1を駆動するためのドライブパルスに変換するドライバとしての機能とを有する。また、固体撮像装置50は、タイミングジェネレータ51等に電源を供給するバッテリ等の電源部、撮像により生成した画像データ等を記憶する記憶部、装置全体を制御する制御部等を有する。
本実施形態では、固体撮像素子1が有する電源部、記憶部、および制御部を構成する回路は、固体撮像素子1とは別回路(別チップ)として設けられる。ただし、これらの各部を構成する回路は、固体撮像素子1と同一のチップに設けたり、複数のチップに機能を分割して設けたりしてもよい。
タイミングジェネレータ51は、固体撮像素子1が備える垂直転送レジスタ4を駆動する4相駆動パルスを固体撮像素子1に入力する。つまり、タイミングジェネレータ51は、垂直転送レジスタ4を構成する4種類の垂直転送電極に、駆動電圧としての4相のクロック・パルスVφ1,Vφ2,Vφ3,Vφ4を、各電極に独立して供給・印加する。
固体撮像素子1は、タイミングジェネレータ51からのクロック・パルスVφ1,Vφ2,Vφ3,Vφ4の入力を独立して受けるための入力部を有する。すなわち、固体撮像素子1は、クロック・パルスVφ1が入力される信号入力端子である第1駆動信号入力部52aと、クロック・パルスVφ2が入力される信号入力端子である第2駆動信号入力部52bと、クロック・パルスVφ3が入力される信号入力端子である第3駆動信号入力部52cと、クロック・パルスVφ4が入力される信号入力端子である第4駆動信号入力部52dとを有する。
各駆動信号入力部52a,52b,52c,52dに入力されるクロック・パルスVφ1,Vφ2,Vφ3,Vφ4は、バスラインや所定の配線等を介して、各垂直転送レジスタ4を構成する各電極に印加される。この4相のクロック・パルスVφ1,Vφ2,Vφ3,Vφ4の大きさとタイミングが、固体撮像素子1が有する制御部によって適切に制御されることにより、各センサ部3から垂直転送レジスタ4に読み出された信号電荷が、垂直転送レジスタ4の電極の並びに従って転送される。
タイミングジェネレータ51は、固体撮像素子1が備える水平転送レジスタ5を駆動する2相駆動パルスを固体撮像素子1に入力する。つまり、タイミングジェネレータ51は、水平転送レジスタ5を構成する転送電極に、駆動電圧としての2相のクロック・パルスHφ1,Hφ2を供給・印加する。固体撮像素子1は、タイミングジェネレータ51からのクロック・パルスHφ1,Hφ2の入力を独立して受けるための入力部を有する。この2相のクロック・パルスHφ1,Hφ2の大きさとタイミングが、固体撮像素子1が有する制御部によって適切に制御されることにより、垂直転送レジスタ4から水平転送レジスタ5に転送された信号電荷が、水平方向に転送される。
以上のような構成を備える本実施形態の固体撮像装置50においては、タイミングジェネレータ51が、固体撮像素子1を駆動するための駆動信号を生成する駆動手段として機能する。そして、本実施形態の固体撮像素子1を備える固体撮像装置50によれば、上述したように固体撮像素子1において降伏電流を抑制することができるとともに、構造的に信号電荷の逆読み出しを防止することができる。
1 固体撮像素子
2 撮像領域
3 センサ部
4 垂直転送レジスタ
7 読み出しゲート
8 チャネルストップ
30 センサユニット
50 固体撮像装置
51 タイミングジェネレータ(駆動手段)
2 撮像領域
3 センサ部
4 垂直転送レジスタ
7 読み出しゲート
8 チャネルストップ
30 センサユニット
50 固体撮像装置
51 タイミングジェネレータ(駆動手段)
Claims (4)
- 半導体基板上の撮像領域にて行列状に配列され、光電変換により信号電荷を生成する複数のセンサ部と、
前記複数のセンサ部の配列における列方向に沿って前記配列の2列毎に前記センサ部の列間に設けられ、前記センサ部により生成された信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送レジスタと、
前記各垂直転送レジスタと該垂直転送レジスタの前記配列における行方向の両側に位置する前記各センサ部との間に設けられ、前記センサ部により生成された信号電荷を前記垂直転送レジスタに読み出す読み出しゲートと、
隣り合う前記垂直転送レジスタの間にて前記行方向に隣接する前記センサ部の間に設けられるチャネルストップと、を備える、
固体撮像素子。 - 前記センサ部および前記読み出しゲートは、前記各垂直転送レジスタに対して前記行方向に線対称に配置され、
前記垂直転送レジスタを介して対向する一対の前記センサ部から前記垂直転送レジスタに読み出される信号電荷を単位出力とする、
請求項1に記載の固体撮像素子。 - 半導体基板上の撮像領域にて行列状に配列され、光電変換により信号電荷を生成する複数のセンサユニットと、
前記複数のセンサユニットの配列における列方向に沿って前記各センサユニットを前記配列における行方向に2つのセンサ部に分離する態様で設けられ、前記センサ部により生成された信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送レジスタと、
前記各垂直転送レジスタと該垂直転送レジスタにより分離された前記センサユニットを構成する前記各センサ部との間に設けられ、前記センサ部により生成された信号電荷を前記垂直転送レジスタに読み出す読み出しゲートと、
前記行方向に隣り合う前記センサユニット間にて前記行方向に隣接する前記センサ部の間に設けられるチャネルストップと、を備える、
固体撮像素子。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体撮像素子と、
前記固体撮像素子を駆動するための駆動信号を生成する駆動手段と、を備える、
固体撮像装置。
Priority Applications (1)
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JP2011001346A JP2012146692A (ja) | 2011-01-06 | 2011-01-06 | 固体撮像素子および固体撮像装置 |
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JP2011001346A Pending JP2012146692A (ja) | 2011-01-06 | 2011-01-06 | 固体撮像素子および固体撮像装置 |
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