JP2012145503A - スピンドル構造およびこれを備えたタイヤ試験機 - Google Patents

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Abstract

【課題】試験精度の悪化を防止することができるようにする。
【解決手段】下スピンドル27の端に位置するプランジャ28の凸部28pに上スピンドル47の凹部47pを係合させる際に、上スピンドル47の軸心が下スピンドル27の軸心に対してずれていたり傾いていたりしても、軸心間のずれや傾きが解消するように、積層ゴム支承41が上ハウジング46の上端、ひいては、上スピンドル47の上端を変位させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤの性能試験を行うタイヤ試験機およびこれに設けられたスピンドル構造に関する。
タイヤの性能試験を行うタイヤ試験機として、特許文献1には、ベースフレームである基部に固定され、回転可能な下スピンドルを有する下チャックと、交差梁に取り付けられ、回転可能な上スピンドルを有する上チャックとを備え、上チャックが下チャックに対して上下動する調節式チャック装置を備えたものが開示されている。タイヤが下チャック上へ搬送され、上チャックが下降して上チャックの上リムと下チャックの下リムとでタイヤをチャッキングした後、上スピンドルの下端に位置する雌部と下スピンドルの上端に位置する雄部とが係合されることで、下スピンドルの軸心と上スピンドルの軸心とが一致される。その後、タイヤの内部空間に空気が供給され、下スピンドル及び上スピンドルが回転されることで、タイヤを回転させて、各種の性能試験が行われる。
特許第4011632号公報
しかしながら、特許文献1のタイヤ試験機において、組立精度などの事情により、上スピンドルの軸心が下スピンドルの軸心に対してずれていたり傾いていたりすると、それによってスピンドル軸の振れ回りが大きくなり、測定精度に悪影響を及ぼす。また、上スピンドルの雌部と下スピンドルの雄部との係合時に、不要な応力が上スピンドルや下スピンドル、これらを支承する軸受などに作用して、寿命等に悪影響を与える。また、軸心間のずれ量や傾き量が大きいと、雌部と雄部とが完全に係合できず、ずれたままになる可能性もある。このように、上スピンドルの軸心が下スピンドルの軸心に対してずれていたり傾いていたりすると、正確な試験を行うことができず、試験精度が悪化し、またスピンドル寿命が低下するという問題がある。
本発明の目的は、試験精度の悪化を防止することが可能なスピンドル構造およびこれを備えたタイヤ試験機を提供することである。
本発明におけるスピンドル構造は、タイヤ試験機に設けられ、タイヤを回転させるためのスピンドル構造であって、上下方向の中心軸まわりに回転可能であって、上下方向に固定された固定側スピンドルと、前記固定側スピンドルの端に一端が係合され、前記中心軸まわりに回転可能であるとともに、上下方向に動かすことが可能な可動側スピンドルと、前記可動側スピンドルの他端側に設けられ、水平方向および水平方向に対して傾く方向に当該他端を変位させることが可能な軸心調整用構造体と、を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、固定側スピンドルの端に可動側スピンドルの一端を係合させる際に、組立精度などの事情により、可動側スピンドルの軸心が固定側スピンドルの軸心に対してずれていたり傾いていたりしても、軸心間のずれや傾きが解消するように、軸心調整用構造体が可動側スピンドルの他端を変位させる。これにより、可動側スピンドルの軸心が固定側スピンドルの軸心に一致するようになるので、固定側スピンドルの端に可動側スピンドルの一端を係合させることができる。また、固定側スピンドルと可動側スピンドルとの係合時に不要な応力が固定側スピンドルや可動側スピンドル、これらを支承する軸受などに作用することがない。よって、試験精度の悪化を防止することができる。
また、本発明におけるスピンドル構造において、前記軸心調整用構造体が、ゴムシートと鋼板とを交互に積層させてなる積層ゴム支承であってよい。上記の構成によれば、タイヤの性能試験は、固定側スピンドルと可動側スピンドルとを係合した状態でタイヤに圧縮空気を導入して行われるため、タイヤの内圧によって固定側スピンドルおよび可動側スピンドルには両者を離隔させようとする分離力が作用する。この分離力は上下方向に強く作用する一方、上下方向以外の方向にはほとんど作用しない。積層ゴム支承は、鋼板を積み上げる方向が圧縮方向となり分離力に対するバネ定数が大きい一方、圧縮方向と直交するせん断方向およびせん断方向に対して傾く方向にはバネ定数が小さく容易に変形する。この積層ゴム支承の圧縮方向をタイヤ試験機の上下方向と一致させるように積層ゴム支承を可動側スピンドルの上端部に配置する。すなわち、水平方向および水平方向に対して傾く方向に可動側スピンドルの端を変位させる積層ゴム支承をこのように可動側スピンドルの上端部に配置することで、固定側スピンドルの軸心に添うよう可動側スピンドルが変位し軸心のずれや傾きを解消して、固定側スピンドルと可動側スピンドルとを上下方向に係合させることができるとともに、分離力に耐えることができる。
また、本発明におけるスピンドル構造において、前記軸心調整用構造体は、上下方向に離隔された2つのプレートと、前記2つのプレートの間に封入された非圧縮性の液体と、前記2つのプレートの隙間を封止するシールと、を有していてよい。上記の構成によれば、タイヤの性能試験は、固定側スピンドルと可動側スピンドルとを係合した状態でタイヤに圧縮空気を導入して行われるため、タイヤの内圧によって固定側スピンドルおよび可動側スピンドルには両者を離隔させようとする分離力が作用する。この分離力は上下方向に強く作用する一方、上下方向以外の方向にはほとんど作用しない。上下方向に離隔された2つのプレートの間に非圧縮性の液体が封入された軸心調整用構造体は、上下方向が圧縮方向となり分離力に対するバネ定数が大きい一方、水平方向および水平方向に対して傾く方向にはシールのバネ定数を拘束力として容易に変形する。そのため、固定側スピンドルの軸心と可動側スピンドルの軸心とのずれや傾きを解消して、固定側スピンドルと可動側スピンドルとを上下方向に係合させることができるとともに、分離力に耐えることができる。
また、本発明におけるタイヤ試験機は、上記のスピンドル構造を有していることを特徴とする。
上記の構成によれば、組立精度などの事情により、可動側スピンドルの軸心が固定側スピンドルの軸心に対してずれていたり傾いていたりしても、固定側スピンドルに可動側スピンドルを係合させることができるので、試験精度の悪化を防止することができる。
本発明のスピンドル構造およびこれを備えたタイヤ試験機によると、可動側スピンドルの軸心が固定側スピンドルの軸心に対してずれていたり傾いていたりしても、軸心間のずれや傾きが解消するように、軸心調整用構造体が可動側スピンドルの他端を変位させる。これにより、可動側スピンドルの軸心が固定側スピンドルの軸心に一致するようになるので、軸心間のずれや傾きによるスピンドル軸の振れ周りが抑制される。また、固定側スピンドルと可動側スピンドルとの係合時に不要な応力が固定側スピンドルや可動側スピンドル、これらを支承する軸受などに作用することがない。よって、試験精度の悪化を防止することができる。
タイヤ試験機を示す側面図である。 図1の要部Bの拡大図である。 図1の要部Bの拡大図である。 図1の要部Cの拡大図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
[第1実施形態]
(タイヤ試験機の構成)
本実施形態によるタイヤ試験機1は、図1に示すように、下フレーム20、下フレーム20上に取り付けられた一対の鉛直フレーム30a,30b、鉛直フレーム30a,30b間に架け渡された鉛直方向に移動可能なビーム40、及び、下フレーム20とビーム40との間に設けられ、タイヤ10を回転させるためのスピンドル構造11を有する。
下フレーム20は、例えばH型、I型等の鋼材からなり、水平方向に延在している。鉛直フレーム30a,30bは、例えば角型鋼管からなり、下フレーム20の上面にボルト・ナット等を介して固定されている。鉛直フレーム30a,30bは、下フレーム20から鉛直方向上方に延在している。鉛直フレーム30a,30bにおける互いに対向する側面には、それぞれリニアモーションガイド34a,34bが取り付けられている。また、鉛直フレーム30a,30bにはそれぞれボールネジ31a,31bが設けられている。ボールネジ31a,31bは、鉛直フレーム30a,30bそれぞれの内部空間内において、鉛直方向に延在している。一対の鉛直フレーム30a,30bは、強度に差が生じないように実質的に同一の形状とされており、下フレーム20の長手方向中心に対して回転対称に配置されている。
ビーム40は、例えばH型、I型等の鋼材からなり、両端がボールネジ31a,31bそれぞれのナットと接続されている。そして、ビーム40は、ボールネジ31a,31b及びリニアモーションガイド34a,34bを介して一対の鉛直フレーム30a,30bに支持されている。ビーム40は、鉛直フレーム30a,30b間で水平方向に延在しつつ、ボールネジ31a,31bの回転に伴ってリニアモーションガイド34a,34bにガイドされながら鉛直方向上方又は下方に移動する。ビーム40の鉛直方向に関する位置は、鉛直フレーム30bに設けられた直線センサ(リニアセンサとも言う)35により検出される。また、ビーム40は、その長手方向中心(後述する上チャック45の回転中心)を境として強度に差が生じないように、その長手方向中心に対して回転対称な形状とされている。
ボールネジ31a,31bの各々には、モータ32a,32b及び電磁ブレーキ33a,33bが設けられている。即ち、ボールネジ31a,31bは、別々のモータ32a,32bによって同期駆動され、また、モータ32a,32bとの間に設けられている電磁ブレーキ33a,33bにより回転が停止される。
(スピンドル構造の構成)
スピンドル構造11は、下フレーム20に取り付けられた下チャック25、及び、ビーム40に取り付けられた上チャック45を有する。上チャック45は、ビーム40の長手方向中央に取り付けられており、ボールネジ31a,31bの回転に伴って、ビーム40に保持されつつ一対の鉛直フレーム30a,30bに沿って鉛直方向上方又は下方に移動する。また、上チャック45は、電磁ブレーキ33a,33bにより、ビーム40と共に鉛直フレーム30a,30bに対して移動不能に固定される。即ち、電磁ブレーキ33a,33bは、分離力による上下チャック25,45の相対的移動(ビーム40の鉛直方向の移動)を禁止する。ここで、分離力とは、上チャック45と下チャック25とを離隔させようとする力である。
下チャック25は、下フレーム20の長手方向中央に配置されている。下チャック25は、下フレーム20に移動不能に固定された下ハウジング26、下ハウジング26内に配置された下スピンドル27、下スピンドル27内に配置されたプランジャ28、及び、下スピンドル27の上端に固定された下リム29を含む。
下スピンドル(固定側スピンドル)27は、図示しないモータの駆動により、上下方向の中心軸Aまわりに回転する。後述するように、中心軸Aは上スピンドル47の回転軸でもある。なお、本実施形態において、上下方向とは、鉛直方向だけでなく、鉛直方向に対して傾いた方向を含む。また、下スピンドル27は、下フレーム20に固定された下ハウジング26によって上下方向に固定されている。プランジャ28は、下スピンドル27とともに中心軸Aまわりに回転可能である。また、プランジャ28は、下スピンドル27が鉛直方向に伸縮不能であるのに対し、エアシリンダ28a,28bの駆動により鉛直方向に伸縮(下スピンドル27に対して相対移動)可能である。
プランジャ28は、鉛直方向に細長い棒部材であり、その鉛直方向上端は、外側面が鉛直方向に対して傾斜した傾斜面を含むテーパー形状の凸部28pとなっている。また、プランジャ28の内部には、鉛直方向に沿って、下端から上端近傍に亘って、空気供給穴28xが形成されている。空気供給穴28xは、プランジャ28の下端に配置されたロータリージョイント28yに接続されている。下リム29は、下スピンドル27の上端を囲むように配置されており、下スピンドル27とともに中心軸Aまわりに回転可能である。
上チャック45は、ビーム40に上端部46aが取り付けられた上ハウジング46、上ハウジング46内に配置された上スピンドル47、及び、上スピンドル47の下端に固定された上リム49を含む。上スピンドル47の鉛直方向下端は、プランジャ28の上端の凸部28pと係合可能な凹部47pとなっている。即ち、この凹部47pの内側面は、鉛直方向に対してプランジャ28の凸部28pと同じ角度で傾斜した傾斜面である。
上スピンドル(可動側スピンドル)47は、下スピンドル27とともに中心軸Aまわりに回転可能である。また、上スピンドル47は、ビーム40によって上下方向に移動可能である。上リム49は、上スピンドル47の下端を囲むように配置されており、上スピンドル47とともに中心軸Aまわりに回転可能である。上チャック45の側方には、上リム49からタイヤ10を剥離するタイヤストリッパ48が設けられている。
上チャック45及び下チャック25は、下フレーム20の長手方向中心において、互いに鉛直方向に対向する位置に配置されている。即ち、下チャック25の下スピンドル27、プランジャ28、及び下リム29、並びに、上チャック45の上スピンドル47及び上リム49の回転軸である中心軸Aは、下フレーム20の長手方向中心と一致している。
図1の要部Bを拡大した図である図2に示すように、スピンドル構造11は、上ハウジング46の上端部46aの上端46bに固定された積層ゴム支承(軸心調整用構造体)41を有している。ビーム40は、上ハウジング46の上端部46aを収容する円筒部40a、および、円筒部40aに固定されて円筒部40aの上側の開口を塞ぐ蓋部材40bを有している。上ハウジング46の上端部46aは、積層ゴム支承41を介して蓋部材40bに取り付けられている。
積層ゴム支承41とは、薄いゴムシートと鋼板とを交互に積層させ、これをゴムでコーティングしたものである。このような積層ゴム支承41は、図示の圧縮方向(隣合う鋼板が互いに近づく方向)へのゴムの変形が鋼板で拘束されている。そのため、積層ゴム支承41は、圧縮方向に対するバネ定数が大きく圧縮荷重に対し変形しにくい。一方、図示のせん断方向(隣合う鋼板が互いにずれる方向)およびせん断方向に対して傾く方向の力に対するバネ定数が小さく、せん断方向およびせん断方向に対して傾く方向に比較的大きく変形する。積層ゴム支承41の一例として、建築物の免振に用いられる免振用ゴム支承を挙げることができる。
ここで、積層ゴム支承41の積層方向をタイヤ試験機1の上下方向とし、上スピンドル47の基端側に配置する。このように配置すると、積層ゴム支承41は、上スピンドル47(および上ハウジング46)を上方に押し上げる力である分離力に対するバネ定数が大きくなる一方、それと直交する水平方向および水平方向に対して傾く方向にはバネ定数が小さく容易に変形することができる。これにより、積層ゴム支承41は、水平方向および水平方向に対して傾く方向に上ハウジング46の上端46bを変位させることが可能となっている。即ち、積層ゴム支承41は、水平方向および水平方向に対して傾く方向に上スピンドル47の上端を変位させることが可能となっている。
以下、水平位置調整ボルト60および傾き調整ボルト56に関して具体的に説明する。円筒部40aの外周には、複数の水平位置調整ボルト60が均等割付けで取付けられている。詳しくは、各水平位置調整ボルト60は、円筒部40aの外周に取付けられ蓋部材40bの外周面の側方へと突出する取付部材を介して蓋部材40b側方に位置するように設けられている。そして、各水平位置調整ボルト60は、取付部材に対する位置を調整することで、ビーム40に対する蓋部材40bの水平方向位置ないしは積層ゴム支承41を介して上端部46aの水平方向位置を調整可能としている。すなわち、各水平位置調整ボルト60を位置調整することで、下スピンドル27に対する上スピンドル47の水平位置を予め微調整することができる。これによって上下スピンドル27,47が係合する前にある程度上下スピンドル27,47の水平位置あわせをすることができる。
積層ゴム支承41のゴム支承下フランジ58bに固定された上ハウジング46の上端46bには、複数の傾き調整ボルト56が円周方向で均等割付けされるように取付けらている。詳しくは、上ハウジング46の上端46bには、傾き調整ボルト56の下端に形成されたネジ部が植え込まれており、このネジ部は上ハウジング46の上端46bに対して回り止めされている。また、傾き調整ボルト56の上端に形成されたネジ部が、積層ゴム支承41のゴム支承上フランジ58aとゴム支承上フランジ58a上面に下端面が接するカラー57とを貫通するように設けられいる。また、傾き調整ボルト56の上端に形成されたネジ部には、カラー57の上端面に対する締め付けを調整して傾き調整ボルト56の上下方向の位置を調整して固定するダブルナットが設けられている。そして、ダブルナットの位置調整により各傾き調整ボルト56を上下方向で位置調整することで、ビーム40に対して、上ハウジング46の上端部46aの傾きを調整することができ、ひいては下スピンドル27に対する上スピンドル47の傾きを予め微調整することができる。これによって上下スピンドル27,47が係合する前にある程度上下スピンドル27,47の傾きあわせをすることができる。
なお、上下スピンドル27,47が係合した後、積層ゴム支承41に対して実際に荷重がかかった時には、圧縮力により積層ゴム支承41が僅かに圧縮されてカラー57とゴム支承上フランジ58aの間の締め付けが緩み、カラー57とカラー57の上端部を締め付けているナットのと間に僅かに隙間が形成され、積層ゴム支承41が水平に移動することを妨げない(許容する)構造となっている。
(試験方法)
次に、図1を参照し、タイヤ試験機1によるタイヤ10の試験方法について説明する。なお、以下に述べるタイヤ試験機1各部の動作は、タイヤ試験機1を備えたタイヤ試験システムのコントローラ(図示せず)によって制御される。
先ず、タイヤ10は、図示しない入口コンベア上に導入され、入口コンベア上でビード部に潤滑剤が塗布される。その後タイヤ10は、入口コンベアから図示しないセンターコンベア上に受け渡され、センターコンベアにより下リム29の上方に搬送される。そして、タイヤ10を保持するセンターコンベアが下降されることで、タイヤ10が下チャック25の下リム29上に載置される。
ビーム40は、タイヤ10が入口コンベアからセンターコンベア上に送り出される間、上チャック45がタイヤ10に干渉しない待機位置にて、停止している。待機位置は、タイヤ10の幅に応じて、上リム49がタイヤ10に干渉しない程度のできるだけ下方の位置に、設定される。このような設定により、上チャック45の待機位置から後述の試験位置に向けての下降にかかる時間を短縮することができる。
ビーム40は、上述したセンターコンベアの下降開始と同時に、待機位置から下方への移動を開始する。これと同時に、プランジャ28がエアシリンダ28a,28bの駆動によって上方への延伸を開始する。ビーム40の移動はボールネジ31a,31bの回転に伴うものである。また、直線センサ35によってビーム40の位置が監視されながらモータ32a,32bの駆動が制御される。そして、ビーム40の位置がプランジャ28の凸部28pと上スピンドル47の凹部47pとの係合位置に近づいたことを直線センサ35により検知すると、モータ32a,32bが減速するように制御される。
ビーム40は、係合位置に達した後、上チャック45によりプランジャ28を押し下げつつ、さらに下降する。ビーム40が係合位置から試験位置(リム29,49の間隔がタイヤ10に応じた規定のビード幅となる位置)に至ったことを、プランジャ28のガイド部材(図示せず)に設けられた図示しない直線センサ(リニアセンサとも言う)により検知すると、電磁ブレーキ33a,33bによりボールネジ31a,31bの回転が停止され、ビーム40が鉛直フレーム30a,30bに対して移動不能に固定される。これにより、下チャック25の軸心と上チャック45の軸心とが位置合わせされる。つまり、下スピンドル27の軸心と上スピンドル47の軸心とが位置合わせされる。
なお、ビーム40(上チャック45)の鉛直方向の位置検出は、直線センサ35による検出結果を用いて行ってもよいし、或いは、直線センサ35に代えて、ビーム40(上チャック45)の鉛直方向に関する位置を検出するリミットスイッチのような検出手段による検出結果を用いて行ってもよい。直線センサ35やリミットスイッチは、検出結果としてビーム40が下限位置(例えば下限位置は、上記したような凸部28pと凹部47pとが係合する位置)に到達する直前にビーム40の速度を低下させるトリガーとなる信号を出力するように設けるだけでなく、ビーム40が上限位置に到達する直前にビーム40の速度を低下させるトリガーとなる信号を出力するように設けることが望ましい。
また、プランジャ28とともに移動している上チャック45の位置を検出し位置決めするための検出手段は、例えば、プランジャ28のガイド部材に取り付けられた直線センサの他、プランジャ28自体に取り付けられた直線センサ又はエアシリンダ28a,28bに内蔵された直線センサ等であってよい。いずれの場合も、検出手段により検出されるプランジャ28の延伸距離に基づいて、位置決めを行えばよい。
なお、上記の例では、直線センサ35の検出結果によって、ビーム40(上チャック45)の鉛直方向に関する位置の検出を行い、プランジャ28側の直線センサの検出結果によって、上チャック45を試験位置(リム29,49の間隔がタイヤ10に応じた規定のビード幅となる位置)に位置決めするようにした。しかし、直線センサ35の検出結果によって、ビーム40(上チャック45)の鉛直方向に関する位置の検出と、上チャック45の試験位置(リム29,49の間隔がタイヤ10に応じた規定のビード幅となる位置)への位置決めとを行うようにしてもよい。
この場合、ビーム40は、センターコンベアの下降開始と同時に、待機位置から下方への移動を開始する。ビーム40の移動はボールネジ31a,31bの回転に伴うものであり、直線センサ35によってビーム40の位置が監視されながら各モータ32a,32bの駆動が制御される。そして、上チャック45が試験位置に到達すると、電磁ブレーキ33a,33bによりボールネジ31a,31bの回転が停止され、ビーム40が鉛直フレーム30a,30bに対して移動不能に固定される。このときプランジャ28の凸部28pは図1に示す位置よりも下方に位置している。その後、プランジャ28がエアシリンダ28a,28bの駆動によって上方に延伸し、プランジャ28の凸部28pと上スピンドル47の凹部47pとが係合する。これにより、下チャック25の軸心と上チャック45の軸心とが位置合わせされる。
ここで、組立精度などの事情により、上スピンドル47の軸心が下スピンドル27の軸心に対してずれていたり傾いていたりすると、上スピンドル47の凹部47pとプランジャ28の凸部28pとの係合後に、スピンドル軸の振れ回りが大きくなり、測定精度に悪影響を及ぼす。また、不要な応力が上スピンドル47や下スピンドル27、これらを支承する軸受などに作用して、寿命等に悪影響を与える。また、軸心間のずれ量や傾き量が大きいと、凹部47pと凸部28pとが完全に係合できず、ずれたままになる可能性もある。このように、上スピンドル47の軸心が下スピンドル27の軸心に対してずれていたり傾いていたりすると、正確な試験を行うことができなくなり、試験精度が悪化するとともにスピンドル寿命に悪影響を及ぼす。
しかし、図2に示すように、上ハウジング46の上端部46aと蓋部材40bとの間には、積層ゴム支承41が設けられている。そして、積層ゴム支承41は、水平方向および水平方向に対して傾く方向にバネ定数が小さく容易に変形することで、上ハウジング46の上端46b、ひいては、上スピンドル47の上端を水平方向および水平方向に対して傾く方向に変位させることが可能である。この積層ゴム支承41は、凸部28pの傾斜面に接触した凹部47pの傾斜面がビーム40の下降とともに凸部28pの傾斜面を摺動するのに伴って、軸心間のずれや傾きが解消するように、上スピンドル47の上端を変位させる。これにより、上スピンドル47の軸心が下スピンドル27の軸心に一致する。
上記のようにして上チャック45が鉛直方向に関して位置合わせされた状態で移動不能に固定され、上下チャック25,45が上下方向に係合したとき、上下チャック25,45間に挟持されたタイヤ10の内部空間は封止されている。この状態において、ロータリージョイント28yにつながる電磁弁が駆動され、空気供給穴28xを介してタイヤ10の内部空間に圧縮空気が供給される。すると、タイヤ10の内圧によって下チャック25および上チャック45には両者を離隔させようとする分離力が作用する。この分離力は上下方向に強く作用する一方、上下方向以外の方向にはほとんど作用しない。積層ゴム支承41は、上下に隣合う鋼板同士が近づく圧縮方向に作用する荷重に対してバネ定数が大きく、わずかに圧縮されるだけで、上チャック45(上スピンドル47)を押し上げる分離力に耐えることができる。そしてタイヤ10の空気圧が所定の圧力となったタイミングで、圧縮空気の供給が停止される。
その後、下スピンドル27を回転させるモータの駆動が開始され、下スピンドル27と共にプランジャ28及び下リム29並びに上チャック45の上スピンドル47及び上リム49が中心軸Aまわりに回転し、タイヤ10が回転する。これと同時に、図示しないドラムがタイヤ10の側方からタイヤ10に向かって前進し、タイヤ10の側面を押圧することにより、タイヤ10に荷重を付加する。
そして、タイヤ10の各種性能試験が終了すると、ドラムが後退してタイヤ10から離れ、下スピンドル27を回転させるモータの駆動が停止され、下スピンドル27等の回転が停止する。その後、ロータリージョイント28yにつながる電磁弁が開放されることにより、タイヤ10の空気圧が減少する。そして電磁ブレーキ33a,33bが開放された後、タイヤストリッパ48の駆動によって上リム49からタイヤ10が剥離される。
その後、ビーム40が上チャック45とともに上昇を開始すると同時に、図示しないセンターコンベアも上昇を開始する。センターコンベアの上昇より、タイヤ10は下リム29から剥離され、センターコンベア上に載置される。その後タイヤ10は、センターコンベアにより図示しない出口コンベア上に受け渡され、出口コンベア上で適宜のマーキングが施される。
(効果)
以上に述べたように、本実施形態に係るスピンドル構造11によると、下スピンドル27の上端に位置するプランジャ28の凸部28pに上スピンドル47の凹部47pを係合させる際に、組立精度などの事情により、上スピンドル47の軸心が下スピンドル27の軸心に対してずれていたり傾いていたりしても、軸心間のずれや傾きが解消するように、積層ゴム支承41が上スピンドル47の上端を変位させる。これにより、上スピンドル47の軸心が下スピンドル27の軸心に一致する。また、下スピンドル27と上スピンドル47との係合時に不要な応力が下スピンドル27や上スピンドル47、これらを支承する軸受などに作用することがない。以上より、試験精度の悪化を防止することができる。
また、タイヤ10の性能試験は、下スピンドル27と上スピンドル47とを係合した状態でタイヤ10に圧縮空気を導入して行われるため、タイヤ10の内圧によって下スピンドル27および上スピンドル47には両者を離隔させようとする分離力が作用する。この分離力は上下方向に強く作用する一方、上下方向以外の方向にはほとんど作用しない。上下方向を積層方向とする積層ゴム支承41は、上下方向が圧縮方向となり分離力に対するバネ定数が大きい一方、水平方向(せん断方向)および水平方向に対して傾く方向にはバネ定数が小さく容易に変形する。そのため、下スピンドル27の軸心と上スピンドル47の軸心とのずれや傾きを解消して、下スピンドル27と上スピンドル47とを上下方向に係合させることができるとともに、分離力に耐えることができる。
[第2実施形態]
(スピンドル構造の構成)
次に、本発明の第2実施形態に係るタイヤ試験機201について説明する。なお、上述した構成要素と同じ構成要素については、同じ参照番号を付してその説明を省略する。タイヤ試験機201が第1実施形態のタイヤ試験機1と異なる点は、図1の要部Bを拡大した図である図3に示すように、スピンドル構造211が軸心調整用構造体51を有している点である。
軸心調整用構造体51は、蓋部材40b、蓋部材40bに平行なプレート52、作動油53、シール54、オイルシール55、および、スプリング61を備えている。プレート52には、上ハウジング46の上端部46aが固定されている。スプリング61は、蓋部材40bとプレート52とを上下方向に離隔させている。作動油53は、非圧縮性の液体の一例であって、蓋部材40bとプレート52との間に封入されている。シール54は環状であって、蓋部材40bとプレート52との隙間を封止している。オイルシール55は環状であって、上ハウジング46の上端部46aを収容するビーム40の円筒部40aと、プレート52との間に設けられている。そして、オイルシール55は、プレート52の水平方向および水平方向に対して傾く方向への動きを規制している。
なお、本実施形態の軸心調整用構造体51は、ビーム40が有する蓋部材40bを含んでいるが、蓋部材40bを含まずに、プレート52に対向してプレート52との間に作動油53が封入される他のプレートを備えていてもよい。
上下方向に離隔された蓋部材40bとプレート52との間に作動油53が封入された軸心調整用構造体51は、上下方向の圧縮荷重に対するバネ定数が大きい一方、水平方向および水平方向に対して傾く方向には、シール54及びオイルシール55のバネ定数を拘束力として容易に変形する。そのため、この軸心調整用構造体51は、上スピンドル47を上方に押し上げる力である分離力に対する変形が小さい一方、上スピンドル47の上端を水平方向および水平方向に対して傾く方向に変位させることが可能である。
よって、上チャック45と下チャック25との係合時に、上スピンドル47の軸心が下スピンドル27の軸心に対してずれていたり傾いていたりしても、軸心調整用構造体51は、凸部28pの傾斜面に接触した凹部47pの傾斜面がビーム40の下降とともに凸部28pの傾斜面を摺動するのに伴って、軸心間のずれや傾きが解消するように、上スピンドル47の上端を変位させる。これにより、上スピンドル47の軸心が下スピンドル27の軸心に一致する。
また、タイヤ10の内部空間に圧縮空気が供給され、上スピンドル47を押し上げる分離力が作用しても、軸心調整用構造体51は、わずかにプレート52が持ち上げられるだけで、この分離力に耐えることができる。プレート52はわずかに持ち上げられてプレート支持部59から離れることでプレート52が水平移動することを妨げない(許容する)。
(効果)
以上に述べたように、タイヤ10の性能試験は、下スピンドル27と上スピンドル47とを係合した状態でタイヤ10に圧縮空気を導入して行われるため、タイヤ10の内圧によって下スピンドル27および上スピンドル47には両者を離隔させようとする分離力が作用する。この分離力は上下方向に強く作用する一方、上下方向以外の方向にはほとんど作用しない。本実施形態に係るスピンドル構造211によると、上下方向に離隔された蓋部材40bとプレート52との間に作動油53が封入された軸心調整用構造体51は、上下方向が圧縮方向となり分離力に対する変形が小さい一方、水平方向および水平方向に対して傾く方向にはシール54及びオイルシール55のバネ定数を拘束力として容易に変形する。そのため、下スピンドル27の軸心と上スピンドル47の軸心とのずれや傾きを解消して、下スピンドル27と上スピンドル47とを上下方向に係合させることができるとともに、分離力に耐えることができる。
[第3実施形態]
(タイヤ試験機の構成)
次に、本発明の第3実施形態に係るタイヤ試験機301について説明する。なお、上述した構成要素と同じ構成要素については、同じ参照番号を付してその説明を省略する。タイヤ試験機301が第1実施形態のタイヤ試験機1と異なる点は、図1の要部Cを拡大した図である図3に示すように、スピンドル構造311が、鉛直方向に移動不能にされた上チャック45(上スピンドル(固定側スピンドル)47)と、鉛直方向上方又は下方に移動可能にされた下チャック25(下スピンドル(可動側スピンドル)27)と、下スピンドル27の下端を水平方向および水平方向に対して傾く方向に変位させることが可能な積層ゴム支承341とを有している点である。
ビーム340は、一対の鉛直フレーム30a,30b(図1参照)に固定されており、鉛直方向上方又は下方に移動不能である。上チャック45が有する上ハウジング46の上端部46aは、ビーム340が有する蓋部材340bに固定されている。
下フレーム20には、下チャック25を鉛直方向上方又は下方に移動させるエアシリンダ302が設けられている。エアシリンダ302のシリンダロッド302aにはプレート303が接続されている。このプレート303上には、第1実施形態の積層ゴム支承41と同様の積層ゴム支承341を介して、下チャック25が設けられている。
このような構成において、下チャック25の下リム29上にタイヤ10が載置されると、エアシリンダ302の伸長により下チャック25が上昇される。そして、下チャック25の位置が係合位置に達すると、プランジャ28の凸部28pと上スピンドル47の凹部47pとが係合する。その後、下チャック25が係合位置から試験位置(リム29,49の間隔がタイヤ10に応じた規定のビード幅となる位置)に至ると、エアシリンダ302の伸長が停止され、下チャック25が鉛直方向に移動不能に固定される。これにより、下チャック25の軸心と上チャック45の軸心とが位置合わせされる。つまり、下スピンドル27の軸心と上スピンドル47の軸心とが位置合わせされる。
ここで、組立精度などの事情により、下スピンドル27の軸心が上スピンドル47の軸心に対してずれていたり傾いていたりすると、上スピンドル47の凹部47pとプランジャ28の凸部28pとの係合後に、スピンドルの振れ回りが大きくなり測定精度に悪影響を与える。また、不要な応力が上スピンドル47や下スピンドル27、これらを支承する軸受などに作用して、寿命等に悪影響を与える。また、軸心間のずれ量や傾き量が大きいと、凹部47pと凸部28pとが完全に係合できず、ずれたままになる可能性もある。このように、下スピンドル27の軸心が上スピンドル47の軸心に対してずれていたり傾いていたりすると、正確な試験を行うことができなくなり、試験精度が悪化するとともにスピンドル寿命に悪影響を与える。
しかし、下チャック25とプレート303との間には、積層ゴム支承341が設けられている。そして、積層ゴム支承341は、水平方向(せん断方向)および水平方向に対して傾く方向に容易に変形することで、下ハウジング26の下端、ひいては、下スピンドル27の下端を水平方向および水平方向に対して傾く方向に変位させることが可能である。
よって、上チャック45と下チャック25との係合時に、下スピンドル27の軸心が上スピンドル47の軸心に対してずれていたり傾いていたりしても、積層ゴム支承341は、凹部47pの傾斜面に接触した凸部28pの傾斜面が下チャック25の上昇とともに凹部47pの傾斜面を摺動するのに伴って、軸心間のずれや傾きが解消するように、下スピンドル27の下端を変位させる。これにより、下スピンドル27の軸心が上スピンドル47の軸心に一致する。
また、タイヤ10の内部空間に圧縮空気が供給され、下スピンドル27を押し下げる分離力が作用しても、積層ゴム支承341は、わずかに圧縮されるだけで、この分離力に耐えることができる。
なお、第1実施形態の積層ゴム支承41と同様の積層ゴム支承341の代わりに、第2実施形態の軸心調整用構造体51と同様の構造体を用いてもよい。
(効果)
以上に述べたように、本実施形態に係るタイヤ試験機301によると、上スピンドル47の凹部47pに、下スピンドル27の上端に位置するプランジャ28の凸部28pを係合させる際に、組立精度などの事情により、下スピンドル27の軸心が上スピンドル47の軸心に対してずれていたり傾いていたりしても、軸心間のずれや傾きが解消するように、積層ゴム支承341が下スピンドル27の下端を変位させる。これにより、下スピンドル27の軸心が上スピンドル47の軸心に一致する。また、上スピンドル47と下スピンドル27との係合後にスピンドルの振れ周りが悪化することもない。また、不要な応力が上スピンドル47や下スピンドル27、これらを支承する軸受などに作用することがない。
また、タイヤ10の性能試験は、上スピンドル47と下スピンドル27とを係合した状態でタイヤ10に圧縮空気を導入して行われるため、タイヤ10の内圧によって上スピンドル47および下スピンドル27には両者を離隔させようとする分離力が作用する。この分離力は上下方向に強く作用する一方、上下方向以外の方向にはほとんど作用しない。上下方向を積層方向とする積層ゴム支承341は、上下方向が圧縮方向となり分離力に対するバネ定数が大きい一方、水平方向(せん断方向)および水平方向に対して傾く方向にはバネ定数が小さく容易に変形する。そのため、上スピンドル47の軸心と下スピンドル27の軸心とのずれや傾きを解消して、上スピンドル47と下スピンドル27とを上下方向に係合させることができるとともに、分離力に耐えることができる。
(本実施形態の変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
例えば、上スピンドル47を移動させるアクチュエータとして、ビーム40、ボールネジ31a,31b、および、モータ32a,32b等を備えたもの、下スピンドル27を移動させるアクチュエータとして、エアシリンダ302をそれぞれ示したが、アクチュエータはこれらに限定されない。第1実施形態や第2実施形態において、鉛直方向に移動不能に固定されたビームに、上チャック45を鉛直方向に移動させるアクチュエータ(エアシリンダ、油圧シリンダ等)を設けてもよい。
1,201,301 タイヤ試験機
10 タイヤ
11,211,311 スピンドル構造
20 下フレーム
25 下チャック
26 下ハウジング
27 下スピンドル
28 プランジャ
28a,28b エアシリンダ
28p 凸部
28x 空気供給穴
28y ロータリージョイント
29 下リム
30a,30b 鉛直フレーム
31a,31b ボールネジ
32a,32b モータ
33a,33b 電磁ブレーキ
34a,34b リニアモーションガイド
35 直線センサ
40,340 ビーム
40a 円筒部
40b 蓋部材
41,341 積層ゴム支承
45 上チャック
46 上ハウジング
46a 上端部
46b 上端
47 上スピンドル
47p 凹部
48 タイヤストリッパ
49 上リム
51 軸心調整用構造体
52 プレート
53 作動油
54 シール
55 オイルシール
56 傾き調整用ボルト
57 カラー
58a ゴム支承上フランジ
58b ゴム支承下フランジ
59 プレート支持部
60 水平方向位置調整ボルト
61 スプリング
302 エアシリンダ
302a シリンダロッド
340b 蓋部材
303 プレート

Claims (4)

  1. タイヤ試験機に設けられ、タイヤを回転させるためのスピンドル構造であって、
    上下方向の中心軸まわりに回転可能であって、上下方向に固定された固定側スピンドルと、
    前記固定側スピンドルの端に一端が係合され、前記中心軸まわりに回転可能であるとともに、上下方向に動かすことが可能な可動側スピンドルと、
    前記可動側スピンドルの他端側に設けられ、水平方向および水平方向に対して傾く方向に当該他端を変位させることが可能な軸心調整用構造体と、
    を有することを特徴とするスピンドル構造。
  2. 前記軸心調整用構造体が、ゴムシートと鋼板とを交互に積層させてなる積層ゴム支承であることを特徴とする請求項1に記載のスピンドル構造。
  3. 前記軸心調整用構造体は、
    上下方向に離隔された2つのプレートと、
    前記2つのプレートの間に封入された非圧縮性の液体と、
    前記2つのプレートの隙間を封止するシールと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のスピンドル構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のスピンドル構造を有していることを特徴とするタイヤ試験機。

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