JP2012142894A - 無線子機取付け装置及び無線子機取付けのためのブラケット部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁石を使用してテレメータリングシステムに使用される無線子機のPS鉄製扉等への取り付けを容易にするとともに、コストアップを最小限に止め、磁石、PS鉄製扉等による無線通信への影響も確実に防止する。
【解決手段】非磁性体からなるブラケット部材に、無線子機を取り付けるための無線子機取付け面と、この無線子機取付け面と所定の間隙を介して対向する薄肉部分からなる底面とを形成する。無線子機取付け面とこの底面との間に設けた空間に落とし込まれた磁石の磁力によって、底面を挟み込むようにして、無線子機を磁性体の壁面に固定できるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスメータ、水道メータ、センサ等の情報を、センター側で容易に確認することができる無線データ通信システムに使用される無線子機取付け装置及び無線子機取付けのためのブラケット部材に関する。
このような無線データ通信システムにおいては、センター側網制御装置と通信回線を介して接続された端末機器と、それに内蔵する無線親機と、無線親機と無線回線を介して通信を行う複数の無線子機端末装置(以下、無線子機と略す。)と、親機または無線子機に接続されたガス、水道、電気等のメータ、センサ等によって構成される。
上記の無線データ通信システムを利用したテレメータリングシステムでは、端末機器の公衆回線網とのインターフェースとして、一般電話回線網の制御装置、移動体通信網であるPHS網やDOPA網やFOAM網の制御装置、あるいは、インターネット網の制御装置を利用するものであり、そのいずれかの網制御装置を有している。
下記の特許文献1には、水道メータの積算値を検針センターに送信するアンテナを備えた無線子機(無線ユニット)の取付け面に磁石を設け、水道メータボックスの蓋体裏面に吸着させることが示されている。
特開平10−185649号公報
ところで、このような無線データ通信システムにおいては、図4のように、電気メータ、ガスメータ、水道メータなどのメータ・センサ15a、15bと接続され、端末機器1との通信を行なう無線子機14a、14bを各戸に設置し、メータの検針やメータ・センサからの情報を処理するセンター側装置11との間で、各無線子機14a、14bが無線親機を含む端末機器1を介して、特定小電力無線により通信を行う。そのため、端末機器1は、主に移動体通信網を制御する機能ブロックを備え、センター側装置11と公衆回線網の一つである移動体無線網12などを介して通信を行う。
ここで、各戸のメータ・センサ15a、15bから起動が発生した場合は、まず各無線子機14a、14bが無線親機を含む端末機器1を起動し、端末機器1は、センター側装置11にある移動体無線基地局を起動し、センター側装置11へのリンクを確立して端末発呼通信が成立する。
一方、センター側装置11から端末機器1に向けてのセンターポーリング通信の場合は、センター側装置11にある移動体無線基地局から端末機器1へ起動電波が到来し、この電波を端末機器1が受信すると、この端末機器1が無線子機14a、14b、及びそのメータ・センサ15a、15bへと順番に起動し、センター側装置11とのリンクが確立してセンターポーリング通信が成立する。
この無線子機14を各戸に取り付ける場合に、壁面がコンクリートやモルタルや木材の場合は、ネジを利用して端末装置14に備えるネジ止め穴を利用した壁面固定が一般的である。
しかし図3に示されるように、取り付け場所が、例えば、集合住宅の各戸の玄関横などに設置されたパイプシャフト(以後PSと称する。)内のような場合には、PS内の配管部に、インシュロック(ロック機能付き樹脂ベルト)で縛りつけたり、PS庫内の壁面にネジ止め工事を行うが、この作業は、PS庫内が非常に狭隘であるため容易ではなく、工事に時間を要する。なお、一般的には、PSは、扉が鉄製で、庫内はコンクリートで構成されているが、この扉には、確認用のガラス窓や、換気用の隙間が設けられており、こうしたガラス窓や隙間を介して無線子機14a、14bの送受信が可能である。
このため、最も取付けが容易な箇所としてPSの鉄製扉の裏面が想定されるが、そもそも、無線子機14a、14bの送受信は、確認用のガラス窓や、換気用の隙間を介して送受信を行うものであり、しかもPSの鉄製扉が磁性体であるために、無線電波を著しく減衰させるので、設置場所選びが困難である。
また、PSの鉄製扉へのネジ止め設置は、ネジ穴を開けるのが困難で、しかも扉の表面へネジが貫通して飛び出すことになり、危険なため、ネジ穴を開けることが不可能である。
このため従来の技術では、上記特許文献1にみられるように、予め無線子機本体の取付け面に磁石を固着しておき、PS扉の裏面に直接張り付けていた。
しかしこの方法では、無線子機本体の取付け面に予め磁石が固着されているため、モルタルや木材等、非金属の壁面に無線子機を取り付ける場合には磁石は不要となり、コストの無駄となる。
さらに、無線子機本体の取付け面に磁石を固着する場合、磁石が無線子機本体内の無線回路部に近接していると、やはり、無線電波を大きく減衰させるので、無線子機本体内の無線回路部と磁石間の距離をある程度確保しなければならず、その分、無線子機本体の筐体を高くせざるを得ず、無線子機本体の容積が大きくなり、PS庫内への取り付けが困難になるとともに、コストアップを招いてしまう。
そこで、本発明は、こうした無線子機をPSの鉄製扉にみられるような磁性体に取り付ける場合には、単に取付けブラケット部材に磁石を落とし込むことにより、鉄製扉等の磁性体自体に特別な加工を加えることなく、簡単な操作で固定できるようにするとともに、しかも、鉄製扉等の磁性体や磁石による無線通信への干渉を効果的に防止することを目的とする。
この目的を達成するため、本発明の無線子機取付け装置は、次のように構成した。
(1)ガスメータや水道メータ等のセンサ情報を、既存の公衆網を利用してセンター側に送信する無線子機を、磁性体からなる壁面に取り付けるための無線子機取付け装置であって、非磁性体からなるブラケット部材に、前記無線子機を取り付けるための無線子機取付け面と、該無線子機取付け面と所定の間隙を介して対向する薄肉部分からなる底面とを形成し、前記無線子機取付け面と前記底面との間に設けた空間に落とし込まれた磁石の磁力によって、前記底面を挟み込むようにして、前記無線子機を前記壁面に固定できるようにした。
(2)上記の無線子機取付け装置において、前記壁面に対する前記無線子機の固定位置下方に貼着され、該無線子機がズレ落ちるのを防止するストッパーを備えるようにすれは、無線子機のズレ落ちを確実に防止することができる。
また、本発明の無線子機を取り付けるためのブラケット部材は、次のように構成した。
(3)非磁性体からなるブラケット部材であって、ガスメータや水道メータ等に接続された無線子機を取り付けるための無線子機取付け面と、該無線子機取付け面と所定の間隙を介して対向する薄肉部分からなる底面とを備え、前記無線子機取付け面と底面との間に磁石を落とし込む空間を形成した。
(4)上記ブラケット部材において、前記無線子機取付け面に、複数の型式の無線子機が取り付けられるよう、複数のネジ穴を形成すれは、1種類のブラケット部材で複数の型式の無線子機を取り付けることができる。
(5)上記ブラケット部材において、ネジで穴あけ可能な壁面に取り付けるためのネジ穴を備えるようにすれは、モルタルや木材製等の通常の壁面にもブラケット部材を利用して、無線子機を取り付けることができる。
(6)上記ブラケット部材において、ストラップあるいはインシュロックを通すことのできる開口部を備えるようにすれば、この開口部にストラップ等を通してリング状にして、壁面に貼り付けたストッパーに引っ掛けることにより、無線子機の落下やアンテナ接続メーブルの断線を防止することができる。
本発明によると、PS庫内の限られた設置場所を容易に決定でき、磁性体に取り付ける場合のみ、磁石を無線子機取付け面と前記底面との間に設けた空間に落とし込めばよいので、工事効率が格段に上昇し、しかも、無線子機取付け面と底面との間に所定の間隙が確保されるので、磁性体や磁石による無線通信への干渉を確実に低減することができる。さらに、コンクリートやモルタルや木材等の一般壁の場合には、不要な磁石を使用する必要もない。
本発明のブラケット部材を使用して無線子機をPS鉄製扉に取り付けた状態を示す一実施形態図 本発明のブラケット部材の構造を示す一実施形態図 本発明により無線子機をPS鉄製扉に取り付けた状態を示す図 無線データ通信システム図
以下図面を用いて本発明の実施例を説明する。
本発明のブラケット部材を使用して、無線データ通信システムの無線子機を取り付けた状態を図1に示す。
無線子機14の本体には、従来と同様に上部と下部に、一般壁用ネジ止め用穴を有しており、取付け面がモルタルや木材製の壁に場合、この一般壁用ネジ止め用穴に、木ネジ等のネジ4a、4bを挿入して直接固定する。
一方、無線子機14をPSの鉄製扉8に取り付ける場合に使用するブラケット部材2は、合成樹脂等の非磁性体で一体成型されたものであり、図2に示されるように、上下の耳部に取付け用のネジ穴23aと23bが設けてある。このネジ穴23aと23bは、例えば、設置箇所として、壁が簡単に穴開け可能な薄いトタン材で被覆されているような場合、やはりトタン材が無線電波を減衰させるので、このような場合のネジ止めに使用する。その際は、後述する磁石3は使用しない。
また、ブラケット部材2の本体上面側には、本体底部の耳部141に形成した一般壁用ネジ止め用穴142を使用して、無線子機14を固定できるよう、ネジ穴21a、21bを有するネジ穴用ボス22a、22bが形成されている。
なお、この実施例では、ブラケット部材2には、他の型式の無線子機14が取り付けられるよう、その規格に応じて、本体上面側にネジ穴21cを有するネジ穴用ボス22cが設け、2種類の型式の無線子機に対応するようにしているが、さらに多くの型式の無線子機14が取り付ける場合には、それぞれの型式に対応するようにネジ穴及びネジ穴用ボスを設ければよい。
ブラケット部材2には、図2に示されるように、磁石落し込み部24が形成され、図2左側の上面図に示されるように、無線子機14の本体の取付け面となる上面側は開口しており、図2中央の底面図、同右側の側面透視図に示されるように、PSの鉄製扉8への吸着面となる底面には、磁石との接触面となる接触部23が一体形成されている。この磁石落し込み部24は、使用する磁石の形状に合わせた開口形状を有しており、無線子機14をPSの鉄製扉8に取り付ける場合には、予め上面側の開口から、磁石を挿入した後、無線子機14の本体に設けた一般壁用ネジ止め用穴を、ブラケット部材2の本体上面側のネジ穴21a、21bに合わせて、ネジを挿入して対応するネジ穴用ボス22a、22bに螺着することにより固定する。
このように無線子機14をブラケット部材2に取り付けた上で、接触部23をPSの鉄製扉8の裏面に接触させれば、磁石3の作用により接触部23を挟んだ状態で吸着固定することができる。なお、接触部23は、磁石3とPSの鉄製扉8との磁力が減衰しないよう、薄肉に設計してあり、予め、磁石落し込み部24の開口に合わせて磁石3を挿入しておくだけで、磁石3自体が接触部23側に吸引されて、PSの鉄製扉8との吸着が実現する。なお、接触部23を上面に向けて吸着させるような場合には、磁石3が磁石落し込み部24の開口側に落下せず、接触部23との接触が維持されるよう、磁石落し込み部24の内面にわずかに突出するストッパーを形成しておき、磁石3を押し込むようにして固定するようにしてもよい。
またこのブラケット部材2の高さは、無線子機14の底面とPSの鉄製扉8との距離を確保するため3cmから5cmとすることにより、無線子機14の無線回路部及び無線用アンテナと、鉄製扉8との距離、そして磁石3との距離を確保し、電波強度の減衰を防止する。
このように、無線子機14を取り付けたブラケット部材2を、磁石によりPSの鉄製扉8に吸着させると、PSに加わる振動や、扉開閉に伴う衝撃で徐々にずり落ちたり、最悪の場合、鉄製扉8から落下して、無線子機14を損傷させたり、無線子機14とメータ・センサ15a、15bとを接続するケーブルを断線させる可能性がある。
そこで、無線子機14の落下を防止するため、図1左側にみられるように、両面テープ等を使用して、無線子機14の吸着箇所の下方にストッパー5を張り付けたり、あるいは、図3にみられるように、ブラケット部材2の上部に設けた穴25a、25bに、インシュロック6やストラップを通してリング状にしておき、無線子機14の吸着箇所の上方に両面テープ等を使用して貼り付けたストッパー7にこのリングを引っ掛けて、落下を防止するようにしてもよい。
以上の実施例ではPSの鉄製扉に無線子機を取り付ける場合について説明したが、一般住宅においても、電気メータ、ガスメータ、水道メータの近傍に、雨よけカバー等、磁石を吸着できる磁性体がある場合、あるいは、一般壁に鉄製の板を両面テープ等で貼着すれば、予め、磁石3を落とし込んだブラケット部材2に無線子機14を取り付けておくだけで、一般壁に穴開けすることもなく、ワンタッチで取り付けることが可能になる。
また、壁が簡単に穴開け可能な薄いトタン材で被覆されているような場合、磁石3を使用することなく、予め無線子機14をブラケット部材2に取り付けておき、このブラケット部材2を直接ネジ止めすることにより、ブラケット部材2の高さ分だけトタン材との距離が確保されるため、無線子機14による送受信信号を減衰させることなく、低コストで安定したテレメータリングシステムを構築することができる。
以上説明したように、本発明の無線子機取付け装置、ブラケット部材によれば、例えば狭隘なPS庫内であっても、無線子機を予め磁石を落とし込んだブラケット部材に取り付けておくだけで、ワンタッチに鉄製扉に取り付けることができ、コストを最小限に止め、しかも、鉄製扉や磁石による無線通信への影響も確実に防止することができるので、今後急激な普及が見込まれるテレメータリングシステムにおいて、広く採用されることが期待される。
1 端末機器(無線親機)
2 端末装置取付け装置のブラケット部材
3 端末装置取付け装置の磁石
4a、4b 端末装置取付けネジ
5 端末装置取付け装置ズレ落ち防止ストッパー
6 インシュロック等
7 端末装置取付け装置落下防止ストッパー
8 PSの磁性体扉
11 センター側装置
12 移動体通信網
14a、14b、14n 親機配下の無線子機(端末装置)
15a、15b、15n 無線子機に接続されたメータ・センサ類
16 メータと端末装置の信号線
17 ガス配管パイプ
21a、21b、21c 端末装置固定用のネジ穴
22a、22b、22c 端末装置固定用のネジ穴ボス
23a、23b 一般壁へのネジ止め用穴
24 ブラケット部材の磁石落し込み部
25a、25b 端末装置取付け装置落下防止ストッパー用の命綱通し穴

Claims (6)

  1. ガスメータや水道メータ等のセンサ情報を、既存の公衆網を利用してセンター側に送信する無線子機を、磁性体からなる壁面に取り付けるための無線子機取付け装置であって、
    非磁性体からなるブラケット部材に、前記無線子機を取り付けるための無線子機取付け面と、該無線子機取付け面と所定の間隙を介して対向する薄肉部分からなる底面とを形成し、前記無線子機取付け面と前記底面との間に設けた空間に落とし込まれた磁石の磁力によって、前記底面を挟み込むようにして、前記無線子機を前記壁面に固定できるようにしたことを特徴とする無線子機取付け装置。
  2. 前記壁面に対する前記無線子機の固定位置下方に貼着され、該無線子機がズレ落ちるのを防止するストッパーを備えたことを特徴とする請求項1に記載の無線子機取付け装置。
  3. 非磁性体からなるブラケット部材であって、ガスメータや水道メータ等に接続された無線子機を取り付けるための無線子機取付け面と、該無線子機取付け面と所定の間隙を介して対向する薄肉部分からなる底面とを備え、前記無線子機取付け面と底面との間に磁石を落とし込む空間を形成したことを特徴とするブラケット部材。
  4. 前記無線子機取付け面に、複数の型式の無線子機が取り付けられるよう、複数のネジ穴を形成したことを特徴とする請求項3に記載のブラケット部材。
  5. ネジで穴あけ可能な壁面に取り付けるためのネジ穴を備えることを特徴とする請求項3または4に記載のブラケット部材。
  6. ストラップあるいはインシュロックを通すことのできる開口部を備えることを特徴とする請求項3ないし5記載のブラケット部材。
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