JP2012142703A - 用紙サイズ測定装置、画像読取装置、用紙サイズ測定方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】利用者が意図する原稿サイズを自動的に求める。
【解決手段】用紙を載置する載置手段と、用紙の第1の頂点が突き当てられる基準点と、基準点を原点とする2次元座標領域を形成する座標領域形成手段と、基準点に第1の頂点が突き当てられ、X軸とY軸に対して第1の頂点を形成する第1の辺と第2の辺とが接触されて用紙が載置されると、用紙に印刷された特定の画像情報に関してX軸とY軸とに展開される第1の位置情報を抽出する第1の抽出手段と、第1の辺と第2の辺とにそれぞれ対向する第3の辺と第4の辺とにより形成される第2の頂点が基準点に突き当てられ、X軸とY軸に対して第3の辺と第4の辺とが接触されて用紙が載置されると、特定の画像情報に関してX軸とY軸とに展開される第2の位置情報を抽出する第2の抽出手段と、第1の位置情報と第2の位置情報とに基づいて、用紙のサイズを算出する。
【選択図】図7
【解決手段】用紙を載置する載置手段と、用紙の第1の頂点が突き当てられる基準点と、基準点を原点とする2次元座標領域を形成する座標領域形成手段と、基準点に第1の頂点が突き当てられ、X軸とY軸に対して第1の頂点を形成する第1の辺と第2の辺とが接触されて用紙が載置されると、用紙に印刷された特定の画像情報に関してX軸とY軸とに展開される第1の位置情報を抽出する第1の抽出手段と、第1の辺と第2の辺とにそれぞれ対向する第3の辺と第4の辺とにより形成される第2の頂点が基準点に突き当てられ、X軸とY軸に対して第3の辺と第4の辺とが接触されて用紙が載置されると、特定の画像情報に関してX軸とY軸とに展開される第2の位置情報を抽出する第2の抽出手段と、第1の位置情報と第2の位置情報とに基づいて、用紙のサイズを算出する。
【選択図】図7
Description
本発明は、用紙サイズ測定装置、画像読取装置、用紙サイズ測定方法、及びプログラムに関する。
スキャナが読み取り動作をする際、原稿サイズは非常に重要な情報である。その理由は、原稿サイズによって、スキャナの読み取り範囲や配信画像サイズ等が決定するからである。原稿サイズは利用者が直接指定しても構わないが、定規を用いて原稿サイズを測り、スキャナに数値入力していく作業は面倒である。また、原稿サイズが定型外である場合も、定規を用いて原稿サイズを測定しなければならず面倒である。そこで、原稿を設置するガラス面の下に複数の光学センサを配置し、原稿が当該光学センサに覆い被さるか否かをみて、スキャナが自動的に原稿サイズを測定する技術が既に知られている。
特許文献1には、原稿が設置されているコンタクトガラス全体を読み取って、読取画像の一部に写り込んだ原稿のサイズを求める目的で、輝度差、色差を頼りに原稿の輪郭を抽出し、その座標から原稿サイズを求めることにより、定型内の原稿サイズを求める技術が開示されている。
しかしながら、上記した従来技術では、原稿と圧板の色差が小さい場合や、見開き原稿が読み取られた場合に、利用者の意図に反する原稿サイズが求められるといった問題が生じていた。すなわち、まず第1に、原稿と圧板の輝度や色相が類似している場合である。原稿端部において輝度や色相の差異が殆ど無いために、コンタクトガラス全体を原稿と認識してしまい、コンタクトガラスの大きさを原稿サイズとして求めてしまうという問題があった(図13を参照)。これはいうまでも無く、利用者の意図に反するものである。
第2に、見開きの書籍原稿が読み取られた場合である(図14から図16を参照)。すなわち、書籍原稿とは、複数の紙が束ねられ、外側に表紙が付いた物体である。それを見開いた状態でスキャナが読み取り動作を実施すると、読取画像には「原稿の見開き面(1)」「他ページの側面(2)」、及び「表紙のへり(3)」から構成される1つの物体が写り込む。これらのうち、利用者が意図する原稿サイズとは「原稿の見開き面(1)」のサイズであるが、従来技術を用いて原稿サイズを求めると、「表紙のへり(3)」までを原稿サイズとして求めてしまうという問題があった。
そこで本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、定型外の原稿サイズはもちろんのこと、原稿と圧板の色差が小さい場合や、見開き原稿が読み取られた場合であっても、スキャナが自動で利用者が意図する原稿サイズを求めることができる用紙サイズ測定装置、画像読取装置、用紙サイズ測定方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明における用紙サイズ測定装置は、用紙を載置する載置手段と、前記載置手段に設けられ、前記用紙の第1の頂点が突き当てられる基準点と、前記基準点を原点とするX軸とY軸とから構成される2次元座標領域を、前記載置手段上に形成する座標領域形成手段と、前記基準点に前記第1の頂点が突き当てられ、前記X軸と前記Y軸に対して前記第1の頂点を形成する第1の辺と第2の辺とがそれぞれ接触された状態で前記用紙が前記載置手段に載置されると、前記用紙に印刷された特定の画像情報に関して前記X軸とY軸とに展開される第1の位置情報を抽出する第1の抽出手段と、前記第1の辺と前記第2の辺とにそれぞれ対向する第3の辺と第4の辺とにより形成される第2の頂点が前記基準点に突き当てられ、前記X軸とY軸に対して前記第3の辺と第4の辺とがそれぞれ接触された状態で前記用紙が前記載置手段に載置されると、前記特定の画像情報に関して前記X軸とY軸とに展開される第2の位置情報を抽出する第2の抽出手段と、前記第1の位置情報と前記第2の位置情報とに基づいて、前記用紙のサイズを算出するサイズ算出手段と、を含むことを特徴とする。
また、本発明における用紙サイズ特定装置は、請求項1に記載の用紙サイズ特定装置において、前記特定の画像情報は、前記基準点から前記第1の位置情報までの距離が最も短い画像情報であり、かつ、前記基準点から前記第2の位置情報までの距離が最も長い画像情報であることを特徴とする。
さらに、本発明における画像読取装置は、請求項1又は2に記載の用紙サイズ特定装置において、前記第1の位置情報と前記第2の位置情報とが同一の位置情報である場合には、前記用紙のサイズを算出しないことを特徴とする。
また、本発明における画像読取装置は、請求項1から3のいずれか1項に記載の用紙サイズ測定装置を含むことを特徴とする。
そして、本発明における用紙サイズ測定方法は、用紙を載置する載置手段と、前記載置手段に設けられ、前記用紙の第1の頂点が突き当てられる基準点と、を有する用紙サイズ測定装置の用紙サイズ測定方法であって、前記基準点を原点とするX軸とY軸とから構成される2次元座標領域を、前記載置手段上に形成する工程と、前記基準点に前記第1の頂点が突き当てられ、前記X軸と前記Y軸に対して前記第1の頂点を形成する第1の辺と第2の辺とがそれぞれ接触された状態で前記用紙が前記載置手段に載置されると、前記用紙に印刷された特定の画像情報に関して前記X軸とY軸とに展開される第1の位置情報を抽出する工程と、前記第1の辺と前記第2の辺とにそれぞれ対向する第3の辺と第4の辺とにより形成される第2の頂点が前記基準点に突き当てられ、前記X軸とY軸に対して前記第3の辺と第4の辺とがそれぞれ接触された状態で前記用紙が前記載置手段に載置されると、前記特定の画像情報に関して前記X軸とY軸とに展開される第2の位置情報を抽出する工程と、前記第1の位置情報と前記第2の位置情報とに基づいて、前記用紙のサイズを算出する工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明におけるプログラムは、用紙を載置する載置手段と、前記載置手段に設けられ、前記用紙の第1の頂点が突き当てられる基準点と、を有する用紙サイズ測定装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、前記基準点を原点とするX軸とY軸とから構成される2次元座標領域を、前記載置手段上に形成する処理と、前記基準点に前記第1の頂点が突き当てられ、前記X軸と前記Y軸に対して前記第1の頂点を形成する第1の辺と第2の辺とがそれぞれ接触された状態で前記用紙が前記載置手段に載置されると、前記用紙に印刷された特定の画像情報に関して前記X軸とY軸とに展開される第1の位置情報を抽出する処理と、前記第1の辺と前記第2の辺とにそれぞれ対向する第3の辺と第4の辺とにより形成される第2の頂点が前記基準点に突き当てられ、前記X軸とY軸に対して前記第3の辺と第4の辺とがそれぞれ接触された状態で前記用紙が前記載置手段に載置されると、前記特定の画像情報に関して前記X軸とY軸とに展開される第2の位置情報を抽出する処理と、前記第1の位置情報と前記第2の位置情報とに基づいて、前記用紙のサイズを算出する処理と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、「原稿の輪郭」や「下地の連続性」を使って原稿サイズを求めるのではなく、「原稿内の特定の画像の位置情報」に基づいて原稿サイズを算出するので、原稿と圧板の色差が小さい場合や、見開き原稿が読み取られた場合であっても、利用者が意図する原稿サイズを自動的に求めることができる用紙サイズ測定装置、画像読取装置、用紙サイズ測定方法、及びプログラムを得ることができる。
次に、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化乃至省略する。
本発明の特徴を要約すると、任意の読み取り原稿を読み取った後に、当該読み取り原稿を180度回転設置して再度読み取り、それぞれの電子画像に含まれる同一の特定の画像情報(以下、「オブジェクト」ともいう。)を抽出し、この特定の画像情報(オブジェクト)の位置情報を用いて、読み取り原稿の大きさを求めようとするものである。
要するに、矩形型の原稿を原稿設置部に設置するに際し、原稿設置部の奥突き当て基準点に、当該原稿の第1辺と第2辺とから形成される第1頂点を当てて設置する通常の設置状態と、当該原稿の第1辺と第2辺にそれぞれ対向する第3辺と第4辺とから形成される第2頂点を当てて設置する状態、すなわち、通常の設置状態から当該原稿を丁度180度回転して設置した状態の両者について、コンタクトガラス全体を読み取った合計2枚の読取画像を用意し、それぞれに含まれている同一の特定の画像情報(オブジェクト)を抽出し、この抽出されたそれぞれの座標情報を用いて、原稿サイズを求めることが特徴となっている。
まず、図1を用いて、本発明における用紙サイズ測定装置について説明する。図1は、本発明の実施形態における用紙サイズ測定装置を搭載した画像読取装置の概略構成を示すブロック図である。図1の左側は画像読取装置1であり、一般的な画像読取装置に含まれている技術を集約したものである。一方、図1の右側は、本発明の実施形態における用紙サイズ測定装置2を集約したものである。
まず始めに、画像読取装置1側から説明していくと、原稿設置部11は奥突き当て基準により、コンタクトガラス上に原稿を設置する部分である。コンタクトガラスの下には複数の光学センサ(図示せず)が設置され、原稿が覆い被さるか否かを監視している。次に、読取部12は、原稿を光学的に読み取って、その電子画像を生成する部位である。ライン状の集光素子が原稿の下を走査することで画像を読み取る。
次に、画像処理部13は、読取部12で生成した電子画像に対して、種々の画像処理を施す部分である。例えば、フィルタ処理やγ処理、中間調処理等が必要に応じて実施される。次に、画像ファイル生成部14は、画像処理の済んだ電子画像をTIFF(Tagged Image File Format)やJPEG(Joint Photographic Experts Group)といった画像ファイルに納めるための部分である。ファイル書式にしたがって画像を圧縮したり、ヘッダ情報を追加したりする。
次に、操作部15は、利用者が任意の情報を画像読取装置に手入力する部分である。本実施形態においてはタッチパネルとする。次に、制御部16は、画像読取装置1全体の制御を司るための部分である。
続いて、用紙サイズ測定装置2側を説明すると、画像記憶部21は、読取部12で生成された電子画像を記憶する部分である。少なくとも電子画像を2面分だけ記憶する容量を持つ。オブジェクト抽出部22は、画像記憶部21に記憶されている電子画像の中から、任意のオブジェクトを抽出する部分である。位置情報検出部23は、オブジェクト抽出部22の抽出結果からオブジェクトの座標を検出する部分である。そして、オブジェクトの位置情報から原稿サイズが求められる。最後に新制御部24は、用紙サイズ測定装置全体を司るための部分である。
次に、画像読取装置1側を用いた場合の読み取り動作について図2を用いて説明する。図2は、本発明の実施形態における用紙サイズ測定装置を搭載した画像処理装置の操作部の表示画面を示す図である。まず利用者は、原稿設置部11(図1)のコンタクトガラス上に原稿を設置し、操作部16から原稿サイズを指定する(図2参照)。図2において確定ボタン202が押されると、その内容は、操作部15から制御部16に通知され、定型サイズが指定されたならば、制御部16は、指定通りの原稿が設置されたと判断する。
また、センサ自動検知201が指定されたならば、制御部16は原稿設置部11に設置されている光学センサを使って原稿サイズを特定する。また不定形原稿203が指定されたならば、制御部16は操作部16に、具体的な大きさの入力を促すメッセージを表示し(図3の300を参照)、利用者は具体的な大きさを指定する。図3は、本発明の実施形態における用紙サイズ測定装置を搭載した画像処理装置の操作部の他の表示画面を示す図である。そして確定ボタン301が押されると、その内容は、操作部15から制御部16に通知される。
いずれにせよ、原稿サイズが分かったら、制御部16は読取部12に対して原稿サイズ分だけを読み取るように制御する。そして、読取部12が原稿の読み取りを終えると、読取画像は画像処理部13に渡されて任意の画像処理が施される。なお、原稿を読み取ってから画像処理を施すまでの動作は、原稿の枚数分だけ繰り返される。そして全ての原稿に対する画像処理が終了したら、画像ファイル生成部14が読取画像を任意のファイル形式に格納して、装置外部に配信する。
次に、用紙サイズ測定装置2を追加した場合の読取動作について図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の実施形態における用紙サイズ測定装置を搭載した画像処理装置の動作の流れを示すフロー図である。最も顕著な差異は、利用者が不定型原稿のサイズを入力する代わりに、プレ読取動作が2回実施されることである。
図4において不定型原稿が指定されると(ステップ(以下、「S」という。)401)、制御部16(図1)は、プレ読取動作を2回実施するメッセージを操作部15に表示する(図5を参照)。図5は、本発明の実施形態における用紙サイズ測定装置を搭載した画像処理装置の操作部の他の表示画面を示す図である。そして利用者は、まず通常の原稿設置をし、読取部12はコンタクトガラス全体を読み取る(S402)。次に原稿を180度回転した状態で設置し、読取部12はコンタクトガラス全体を読み取る(S403)。
その結果、プレ読取動作で得られた2枚の電子画像は図6の様になる。図6は、本発明の実施形態における用紙サイズ測定装置を搭載した画像処理装置のプレ読取動作で得られた2枚の電子画像の状態を示す図である。このとき、新制御部24(図1)は、まずS402で読み取られた電子画像を画像記憶部21に記憶する(S404)。
続いて、新制御部24はオブジェクト抽出部22に対して、S404で記憶された通常の原稿設置をした時の電子画像からオブジェクトを抽出させる(S405)。続いて、S403で読み取られた180度回転して原稿設置した時の電子画像を画像記憶部21に記憶する(S406)。そして、S406で記憶された180度回転して原稿設置した時の電子画像から、S405で抽出したオブジェクトを180度回転した状態のオブジェクトを抽出する(S407)。そして新制御部24(図1)は、位置情報検出部23に対してオブジェクト抽出部22に抽出されたオブジェクトのそれぞれの座標を求める様に指示する(S408)。
本実施形態ではオブジェクトとその位置情報の検出結果として突き当て基準点からの座標(A、B)と(X、Y)の二者が得られたとする(図7)。図7は、本発明の実施形態における用紙サイズ測定装置を搭載した画像処理装置において、プレ読取動作で得られた1枚の電子画像から2つの座標が得られることを示す図である。そして座標が求まると、新制御部24(図1)はA+X、B+Yが原稿サイズであると判断する(S408)。そして新制御部24はS408で算出された原稿サイズを制御部16へ伝え、制御部16は読取部12に原稿サイズを通知する。
次に利用者は、出力用にS402若しくはS403と同じように原稿を設置し、読取部12に原稿を読み取らせる(S409)。そして、読取部12はS408で算出した画像サイズだけを読み取り、後は画像読取装置1と同様の画像処理とファイル生成、装置外部への配信を行う(S410)。
以上の処理が終わったら、制御部16は次の読取原稿があるか否かを判定する(S411)。連続して読取原稿がある場合(S411:YES)は、次に読み取られる原稿のサイズがS408で算出したサイズと同じであると判断し、S409、S410の処理を行う。連続して読取原稿がない場合(S411:NO)は処理を終了する。連続して原稿が読み取られた場合は、同じ種類の本、原稿であると判断することにより、原稿サイズ検知を回避し、処理時間の短縮を図ることができる。
続いて、オブジェクト抽出部22(図1)が画像記憶部21に記憶されている2枚の電子画像の中から同一オブジェクトを抽出する動作について説明する。図8は、本発明に実施形態における用紙サイズ測定装置を搭載した画像処理装置において、読み取られた電子画像からオブジェクトを探索する順番を示す図である。
まず、利用者が通常の原稿設置をした状態で読取部12(図1)により読み取られた電子画像からオブジェクトを抽出する。本実施形態においてオブジェクトを探索する順番は、図8のようにコンタクトガラスの突き当て基準点KからジグザグスキャンJをし、最も近いものを選択する。また、本実施形態では、図8のようにオブジェクトが複数あってもコンタクトガラスの突き当て基準点Kに最も近い丸印で囲まれたオブジェクト“A”を抽出する。
次に、180度回転した原稿の電子画像から図8で抽出したオブジェクトを180度回転させて抽出するが、このとき、オブジェクト抽出部22はコンタクトガラスの突き当て基準点Kから最も遠いオブジェクトを抽出する。図9は、本発明に実施形態における用紙サイズ測定装置を搭載した画像処理装置において、180度回転した原稿の電子画像からオブジェクトを探索する順番を示す図である。
本実施形態では図9のようにコンタクトガラスの突き当て基準点Kから最も遠いコンタクトガラスの角(対角)K‘からジグザグスキャンをし、1回目のオブジェクト探索により抽出したオブジェクト“A”と同じオブジェクト“A”(方向は180度回転している。)で最初に抽出したもの“A”をオブジェクトとして選択する。図9のようにオブジェクトが複数存在していても、ジグザグスキャンで最初に抽出した丸印で囲まれたオブジェクト“A”を、180度回転した電子画像のオブジェクトとして選択する。
要するに、オブジェクトの抽出は、片方の読取画像からは、現行の突き当て基準点に最も近いオブジェクトを抽出することとし、もう片方の読取画像については、現行の突き当て基準点から最も離れている同一オブジェクトを抽出するのである。その理由は、ある1つのオブジェクトだけに注目して、それぞれの読取画像からオブジェクトを抽出するのが最も演算負荷のかからない(最も演算速度が速い)方法であるからである。これにより、1つの読取画像の中に同一のオブジェクトが何個も含まれていた場合に、誤検知を防止することができる。
続いて、オブジェクト抽出部22(図1)が180度回転した原稿の電子画像からオブジェクトを抽出する際、抽出範囲を限定するときの動作について説明する。図10は、本発明の実施形態における用紙サイズ測定装置を搭載した画像処理装置において、180度回転した原稿の電子画像からオブジェクトを抽出する際、抽出範囲を限定するときの動作について説明する図である。
まず、利用者が通常の原稿設置をした状態で読取部12(図1)により読み取られた電子画像からオブジェクトを抽出する。このときのオブジェクトは任意である。次に抽出したオブジェクトの座標(本実施形態では、(X、Y)とする。)から、オブジェクトがコンタクトガラス上の如何なる範囲内にあるか判定する(図10の左図を参照。)。本実施形態では、図10のようにコンタクトガラスを4分割した左上の範囲内にオブジェクトがあると判定する。なお、このときコンタクトガラスを分割する範囲は必ずしも4分割である必要はない。
次に、180度回転した原稿の電子画像からオブジェクトを抽出するが、このときコンタクトガラスを4分割した右下の範囲内にオブジェクトがあると仮定し、オブジェクト抽出部22は電子画像の右下に限定してオブジェクトを抽出する。本実施形態では図10の右図ように電子画像を4分割した右下より広い領域をオブジェクト抽出の範囲としたが、オブジェクトの抽出範囲は任意に設定可能である。
これにより、ある1つのオブジェクトを抽出し、その位置を把握することにより、180度回転した画像でも大体の位置がわかり、その予測した位置の周辺だけを読み取ることでオブジェクトの誤検知を防止し、読取時間及びオブジェクト抽出時間を削減することができる。
続いて、オブジェクト抽出時に異常が発生したときの処理について説明する。図11は、本発明の実施形態における用紙サイズ測定装置を搭載した画像処理装置において、オブジェクト抽出時に異常が発生したときの処理について説明する図である。
まず利用者は、操作部15(図1)の表示内容にしたがって、通常の原稿設置と180度回転した原稿設置を順番に行い、読取部12はコンタクトガラス全体を読み取る。続いて制御部16はオブジェクト抽出部22に対して、画像記憶部21に記憶されている2枚の電子画像の中から同一オブジェクトを抽出して、それぞれの座標を求めるように指示する。
このときの抽出結果として、図11に示すように(X、Y)と(A、B)の二者が得られたとする。図11において抽出したオブジェクトは向きが同じで、かつ、(X、Y)と(A、B)は同じ座標である。このとき制御部16は2枚の電子画像に共通するオブジェクトを外部要因と判断し、原稿のサイズ算出以降の処理を行わない。この異常発生の外部要因は、コンタクトガラス若しくは読取部12の傷、修正液の汚れ等である。
なお、一方の読取画像からは、原稿の突き当て基準点に最も近いオブジェクトを抽出し、もう一方の読取画像において、先に抽出したオブジェクトを抽出することができなかった場合には、そのオブジェクトの抽出結果を使用した原稿サイズの算出を行わないこととしても良い。
最後に補足として、2回実施されるプレ読取動作のうち、1回目は通常の読取動作であっても構わない。その理由は、従来から行われている用紙サイズ測定のための通常の原稿設置を行っているからである。この従来の用紙サイズ測定のための原稿設置を1回目の原稿設置と考えれば、本発明により追加されることとなる自動的に原稿サイズを求めるための読取動作は1回だけとなる。例えば図12に示すように、操作部15の表示画面に、「1回目の読取画像を、配信画像としても利用する。」なる文言のチェックボックスを設ければよい。その場合には、必ず1回目の読取画像を使用することが条件となる。
なお、上記実施形態において説明した図4に示したフローチャートを実行する画像読取装置に搭載される用紙サイズ測定装置の動作の各処理を、用紙サイズの測定動作を制御する新制御部24(図1)が、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等から構成されるメモリ(図示せず)に格納されたコンピュータにより読み取り可能なプログラムに基づいて制御するよう構成されている。
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範囲な趣旨及び範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正及び変更が可能である。
1 画像読取装置
11 原稿設置部
12 読取部
13 画像処理部
14 画像ファイル生成部
15 操作部
16 制御部
2 用紙サイズ測定装置
21 画像記憶部
22 オブジェクト抽出部
23 位置情報検出部
24 新制御部
120、200、300、500 操作部パネル
11 原稿設置部
12 読取部
13 画像処理部
14 画像ファイル生成部
15 操作部
16 制御部
2 用紙サイズ測定装置
21 画像記憶部
22 オブジェクト抽出部
23 位置情報検出部
24 新制御部
120、200、300、500 操作部パネル
Claims (6)
- 用紙を載置する載置手段と、
前記載置手段に設けられ、前記用紙の第1の頂点が突き当てられる基準点と、
前記基準点を原点とするX軸とY軸とから構成される2次元座標領域を、前記載置手段上に形成する座標領域形成手段と、
前記基準点に前記第1の頂点が突き当てられ、前記X軸と前記Y軸に対して前記第1の頂点を形成する第1の辺と第2の辺とがそれぞれ接触された状態で前記用紙が前記載置手段に載置されると、前記用紙に印刷された特定の画像情報に関して前記X軸とY軸とに展開される第1の位置情報を抽出する第1の抽出手段と、
前記第1の辺と前記第2の辺とにそれぞれ対向する第3の辺と第4の辺とにより形成される第2の頂点が前記基準点に突き当てられ、前記X軸とY軸に対して前記第3の辺と第4の辺とがそれぞれ接触された状態で前記用紙が前記載置手段に載置されると、前記特定の画像情報に関して前記X軸とY軸とに展開される第2の位置情報を抽出する第2の抽出手段と、
前記第1の位置情報と前記第2の位置情報とに基づいて、前記用紙のサイズを算出するサイズ算出手段と、
を含むことを特徴とする用紙サイズ測定装置。 - 前記特定の画像情報は、前記基準点から前記第1の位置情報までの距離が最も短い画像情報であり、かつ、前記基準点から前記第2の位置情報までの距離が最も長い画像情報であることを特徴とする請求項1に記載の用紙サイズ測定装置。
- 前記第1の位置情報と前記第2の位置情報とが同一の位置情報である場合には、前記用紙のサイズを算出しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の用紙サイズ測定装置。
- 請求項1から3のいずれか1項に記載の用紙サイズ測定装置を含むことを特徴とする画像読取装置。
- 用紙を載置する載置手段と、
前記載置手段に設けられ、前記用紙の第1の頂点が突き当てられる基準点と、
を有する用紙サイズ測定装置の用紙サイズ測定方法であって、
前記基準点を原点とするX軸とY軸とから構成される2次元座標領域を、前記載置手段上に形成する工程と、
前記基準点に前記第1の頂点が突き当てられ、前記X軸と前記Y軸に対して前記第1の頂点を形成する第1の辺と第2の辺とがそれぞれ接触された状態で前記用紙が前記載置手段に載置されると、前記用紙に印刷された特定の画像情報に関して前記X軸とY軸とに展開される第1の位置情報を抽出する工程と、
前記第1の辺と前記第2の辺とにそれぞれ対向する第3の辺と第4の辺とにより形成される第2の頂点が前記基準点に突き当てられ、前記X軸とY軸に対して前記第3の辺と第4の辺とがそれぞれ接触された状態で前記用紙が前記載置手段に載置されると、前記特定の画像情報に関して前記X軸とY軸とに展開される第2の位置情報を抽出する工程と、
前記第1の位置情報と前記第2の位置情報とに基づいて、前記用紙のサイズを算出する工程と、
を含むことを特徴とする用紙サイズ測定方法。 - 用紙を載置する載置手段と、
前記載置手段に設けられ、前記用紙の第1の頂点が突き当てられる基準点と、
を有する用紙サイズ測定装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記基準点を原点とするX軸とY軸とから構成される2次元座標領域を、前記載置手段上に形成する処理と、
前記基準点に前記第1の頂点が突き当てられ、前記X軸と前記Y軸に対して前記第1の頂点を形成する第1の辺と第2の辺とがそれぞれ接触された状態で前記用紙が前記載置手段に載置されると、前記用紙に印刷された特定の画像情報に関して前記X軸とY軸とに展開される第1の位置情報を抽出する処理と、
前記第1の辺と前記第2の辺とにそれぞれ対向する第3の辺と第4の辺とにより形成される第2の頂点が前記基準点に突き当てられ、前記X軸とY軸に対して前記第3の辺と第4の辺とがそれぞれ接触された状態で前記用紙が前記載置手段に載置されると、前記特定の画像情報に関して前記X軸とY軸とに展開される第2の位置情報を抽出する処理と、
前記第1の位置情報と前記第2の位置情報とに基づいて、前記用紙のサイズを算出する処理と、
を含むことを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010292652A JP2012142703A (ja) | 2010-12-28 | 2010-12-28 | 用紙サイズ測定装置、画像読取装置、用紙サイズ測定方法、及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010292652A JP2012142703A (ja) | 2010-12-28 | 2010-12-28 | 用紙サイズ測定装置、画像読取装置、用紙サイズ測定方法、及びプログラム |
Publications (1)
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010292652A Withdrawn JP2012142703A (ja) | 2010-12-28 | 2010-12-28 | 用紙サイズ測定装置、画像読取装置、用紙サイズ測定方法、及びプログラム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2012142703A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10582084B2 (en) | 2018-07-02 | 2020-03-03 | Toshiba Tec Kabushiki Kaisha | Document reading apparatus and method determining document size based on input width and length overlapping background area |
-
2010
- 2010-12-28 JP JP2010292652A patent/JP2012142703A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10582084B2 (en) | 2018-07-02 | 2020-03-03 | Toshiba Tec Kabushiki Kaisha | Document reading apparatus and method determining document size based on input width and length overlapping background area |
US10986248B2 (en) | 2018-07-02 | 2021-04-20 | Toshiba Tec Kabushiki Kaisha | Document reading apparatus configured to output an image in which background area is removed or non-background area is extracted |
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