JP2012137947A - 臨床検査値の管理装置、管理方法及び管理プログラム - Google Patents

臨床検査値の管理装置、管理方法及び管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】再検査コストの低減が可能な臨床検査値の管理装置、管理方法及び管理プログラムを提供する。
【解決手段】複数の処理済検査値及び未処理検査値が記録された記録部及び演算処理部を備え、演算処理部は、1つの検査項目に対応するパラメータ作成用検査値群を記録部から読み出し、許容日差関係にあり且つ同一被験者のパラメータ作成用検査値対を用いて計算した相関係数の絶対値が第1のしきい値より大きい場合、検査項目及び許容日差を使用可能な組とし、この組に対応するパラメータ作成用検査値対の第2主成分及び標準偏差を計算し、この組に対応し且つ同一被験者の管理用検査値対を記録部から読み出して第2主成分を計算し、この第2主成分を標準偏差で除した値の絶対値が第2のしきい値より小さい場合、管理用検査値対の未処理検査値を再検査対象から除外して記録部に記録する、管理装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、統計処理を用いた臨床検査値の管理に関し、特に、主成分分析を用いて臨床検査値を処理し、その結果から検査過誤の有無を判断する管理装置、管理方法及び管理プログラムに関する。
医療機関においては、日々様々な臨床検査が行われ、その結果が診療に利用されている。測定結果である臨床検査値(以下、単に「検査値」とも記す)には測定の不備や検査の対象者(以下「被験者」とも記す)の取り違いにより発生した、間違った検査値(以下「検査過誤」と記す)が一定の割合で含まれている。これに対し医療機関では検査値の信頼性を確保するため検査過誤が疑われた検査値に対し再検査を施行する。検査過誤を検出する方法としては、例えば、単項目ごとに任意の管理限界を定め検査過誤を検出する異常値管理、任意の2項目の検査結果を比較して検査過誤を検出する項目間相関管理等が知られている。沢山の再検査を施行すれば検査値の信頼性は向上する。しかし、再検査のための時間的、経済的コスト(以下「再検査コスト」と記す。)が増大する。従って、診療に貢献するには検査過誤を正確に検出することができる高精度の精度管理法を用いて検査値の信頼性の確保と再検査コストの低減の相反する要求を両立させることが必要である。
検査値を管理する方法は、例えば、下記特許文献1〜4に記載されている。
特許第2828609号公報 特開平8−147896号公報 特開平11−45302号公報 特開2006−31264号公報
上述したように、検査値の管理においては、検査結果の信頼性を確保しつつ再検査コストを低減させる必要がある。しかしながら、従来用いられている異常値管理及び項目間相関管理では、本来再検査の必要がない検査値であっても再検査対象と判断されてしまうことがあり、この場合は無駄な再検査が実施されることとなるため、再検査コストが増大するという問題があった。
そこで、本発明は、再検査コストの低減が可能な臨床検査値の管理装置、管理方法及び管理プログラムを提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、同一被検者及び同一検査項目で処理済検査値と許容日差関係にある未処理検査値との相関が高く、かつ処理済検査値と許容日差関係にある未処理検査値とが近似している場合、たとえ未処理検査値が異常値管理あるいは項目間相関管理により検査過誤の可能性が高いと判断されても、再検査を実施する必要がないことに着目した。さらに、本発明者は、処理済検査値と許容日差関係にある未処理検査値との近似性の証明には主成分分析を用いることができることを見出し、これに基づき本発明をするに至った。なお、下記において、括弧を付して図面の符号を記載しているが、これは本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するためのものではない。また、本発明において、許容日差とは2つの検査値それぞれに対応する検査日の差を示す整数値である。許容日差関係にある、とは前記許容日差が前記整数値の範囲内であることを示す。処理済検査値とは、既に本発明の再検査要否判断が実施され、あるいは既に医師などに報告されて診療に利用されて、再検査対象外となっている検査値を意味し、未処理検査値とは、医師などに報告される前、即ち診療に利用される前の検査値であり、本発明の再検査要否判断がまだ実施されておらず、再検査要否判断が必要なものを意味する。
本発明に係る第1の臨床検査値の管理装置は、臨床検査値について再検査要否を判断可能な管理装置であって、記録部(13)及び演算処理部(11)を備え、前記記録部(13)は、複数の処理済検査値及び未処理検査値が、被検者、検査項目及び検査日と対応付けられて記録されており、前記演算処理部(11)は、1つの検査項目に対応する処理済検査値群を前記記録部(13)から読み出してパラメータ作成用検査値群とし、許容日差関係にあり且つ同一被験者における2つの処理済検査値を前記パラメータ作成用検査値群から選択して複数のパラメータ作成用検査値対(x,y)を作成し、前記複数のパラメータ作成用検査値対(x,y)を用いて相関係数(r)を計算し、前記相関係数(r)の絶対値が第1のしきい値(Th1)よりも大きいか否かを判断し、大きい場合、前記検査項目及び前記許容日差を再検査要否判断に使用可能な組として決定し、前記使用可能な組に対応する前記複数のパラメータ作成用検査値対(x,y)の各第2主成分(aXYi)を主成分分析によって計算し、当該第2主成分(aXYi)の標準偏差(σXY)を計算し、前記使用可能な組に対応し且つ同一被験者における処理済検査値と未処理検査値とを前記記録部(13)から読み出して管理用検査値対(x,y)とし、前記管理用検査値対(x,y)の第2主成分(aXYk)を主成分分析によって計算し、前記管理用検査値対(x,y)の第2主成分(aXYk)を前記標準偏差(σXY)で除した値の絶対値が第2のしきい値(Th2)よりも小さいか否かを判断し、小さい場合、前記管理用検査値対(x,y)の未処理検査値(y)を再検査対象から除外して処理済検査値として前記記録部(13)に記録し、前記許容日差は、2つの検査値それぞれに対応する検査日の差を示す整数値である。
本発明に係る第2の臨床検査値の管理装置は、上記第1の臨床検査値の管理装置において、前記演算処理部(11)は、前記処理済検査値群の平均及び標準偏差を計算し、前記処理済検査値群の各処理済検査値が、前記標準偏差を整数又は小数点第1位までの数値倍した値を前記平均から引いた値より大きく、且つ前記標準偏差を整数又は小数点第1位までの数値倍した値を前記平均に加算した値より小さい場合、前記各処理済検査値を前記パラメータ作成用検査値(x,y)とし、前記パラメータ作成用検査値群を用いて第1の歪度を計算するとともに、自然対数を底として前記各パラメータ作成用検査値を対数変換した値を用いて第2の歪度を計算し、前記第1の歪度の絶対値よりも前記第2の歪度の絶対値の方が0に近い場合、前記各対数変換した値を新たに前記パラメータ作成用検査値(x,y)とする。
本発明に係る臨床検査値の管理方法は、臨床検査値について再検査要否を判断可能な管理方法であって、複数の処理済検査値及び未処理検査値が、被検者、検査項目及び検査日と対応付けられて記録された記録部(13)から、1つの検査項目に対応する処理済検査値群を前記記録部(13)から読み出してパラメータ作成用検査値群とし、許容日差関係にあり且つ同一被験者における2つの処理済検査値を前記パラメータ作成用検査値群から選択して複数のパラメータ作成用検査値対(x,y)を作成し、前記複数のパラメータ作成用検査値対(x,y)を用いて相関係数(r)を計算する第1ステップと、前記相関係数(r)の絶対値が第1のしきい値(Th1)よりも大きいか否かを判断し、大きい場合、前記検査項目及び前記許容日差を再検査要否判断に使用可能な組として決定する第2ステップと、前記使用可能な組に対応する前記複数のパラメータ作成用検査値対(x,y)の各第2主成分(aXYi)を主成分分析によって計算する第3ステップと、前記パラメータ作成用検査値対(x,y)の第2主成分(aXYi)の標準偏差(σXY)を計算する第4ステップと、前記使用可能な組に対応し且つ同一被験者における処理済検査値と未処理検査値とを前記記録部(13)から読み出して管理用検査値対(x,y)とし、前記管理用検査値対(x,y)の第2主成分(aXYk)を主成分分析によって計算する第5ステップと、前記管理用検査値対(x,y)の第2主成分(aXYk)を前記標準偏差(σXY)で除した値の絶対値が第2のしきい値(Th2)よりも小さいか否かを判断し、小さい場合、前記管理用検査値対(x,y)の未処理検査値(y)を再検査対象から除外して処理済検査値として前記記録部(13)に記録する第6ステップと、を備え、前記許容日差は、2つの検査値それぞれに対応する検査日の差を示す整数値である。
本発明に係る臨床検査値の管理プログラムは、臨床検査値について再検査要否を判断可能なコンピュータプログラムであって、コンピュータに、複数の処理済検査値及び未処理検査値が、被検者、検査項目及び検査日と対応付けられて記録された記録部(13)から、1つの検査項目に対応する処理済検査値群を前記記録部(13)から読み出してパラメータ作成用検査値群とし、許容日差関係にあり且つ同一被験者における2つの処理済検査値を前記パラメータ作成用検査値群から選択して複数のパラメータ作成用検査値対(x,y)を作成し、前記複数のパラメータ作成用検査値対(x,y)を用いて相関係数(r)を計算する第1の機能と、前記相関係数(r)の絶対値が第1のしきい値(Th1)よりも大きいか否かを判断し、大きい場合、前記検査項目及び前記許容日差を再検査要否判断に使用可能な組として決定する第2の機能と、前記使用可能な組に対応する前記複数のパラメータ作成用検査値対(x,y)の各第2主成分(aXYi)を主成分分析によって計算する第3の機能と、前記パラメータ作成用検査値対(x,y)の第2主成分(aXYi)の標準偏差(σXY)を計算する第4の機能と、前記使用可能な組に対応し且つ同一被験者における処理済検査値と未処理検査値とを前記記録部(13)から読み出して管理用検査値対(x,y)とし、前記管理用検査値対(x,y)の第2主成分(aXYk)を主成分分析によって計算する第5の機能と、前記管理用検査値対(x,y)の第2主成分(aXYk)を前記標準偏差(σXY)で除した値の絶対値が第2のしきい値(Th2)よりも小さいか否かを判断し、小さい場合、前記管理用検査値対(x,y)の未処理検査値(y)を再検査対象から除外して処理済検査値として前記記録部(13)に記録する第6の機能と、を実現させ、前記許容日差は、2つの検査値それぞれに対応する検査日の差を示す整数値である。
本発明によれば、再検査コストを低減することができる。
本発明の実施の形態に係る臨床検査値の管理装置の概略構成を示すブロック図である。 図1に示した管理装置による、再検査要否の判断機能を示すフローチャートである。 図2に示した処理を説明する相関図である。 図2に示した処理を説明する相関図である。
以下、本発明に係る臨床検査値の管理装置、管理方法及び管理プログラムの実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施形態に係る管理装置(1)は、図1に示すように、演算処理部(11)と、一時記憶部(12)と、記録部(13)と、を備えており、これらは各部間でデータを交換するための内部バス(18)によって接続されている。この管理装置(1)は、演算処理部(11)に対する指示やデータを入力するための操作部(14)と、演算処理部(11)による処理結果などを表示するための表示部(15)と、をさらに備えており、入出力インタフェース部(16)(以下、入出力IF部(16)と記す)を介して、操作部(14)及び表示部(15)と、演算処理部(11)、一時記憶部(12)、及び記録部(13)とが接続されている。また、管理装置(1)は、通信インタフェース部(17)(以下、通信IF部(17)と記す)により、ネットワーク(LAN、イントラネット、インターネットなど)を介して、外部の測定装置(2)やデータベース(3)(以下、DB(3)と記す)とデータ交換可能なよう構成されている。なお、測定装置(2)は、例えば、血液分析装置、血液凝固測定装置、染色装置等(東芝製TBA-200FR NEO、Sysmex製XE-5000等)の臨床検査用の装置であり、複数であってもよい。
例えば、コンピュータを利用して管理装置(1)を構成する場合、演算処理部(11)にはCPU、一時記憶部(12)にはRAM、記録部(13)にはハードディスクドライブを用いることができる。操作部(14)には、コンピュータ用のキーボード、マウス、タッチパネル等を用いることができる。入出力IF部(16)には、操作部(14)に応じたシリアル若しくはパラレルインタフェースを採用すればよい。入出力IF部(16)は、ビデオメモリ及びDA変換部を備えており、表示部(15)のビデオ方式に応じたアナログ信号を出力する。これにより、表示部(15)には、情報を提示するための画像が表示される。
次に、上述したように構成された管理装置(1)による再検査要否の判断方法について、図2を参照しつつ説明する。図2において、ステップS1からステップS11はパラメータ作成のための過程(パラメータ作成過程)であり、ステップS12からステップS16は管理対象の検査値について再検査要否を判断する過程(管理過程)である。以下においては、特に断らない限り、管理装置(1)の演算処理部(11)が行う処理として説明する。演算処理部(11)は、操作部(14)が操作されることにより、通信IF部(17)を介してデータを取得して記録部(13)に記録し、適宜記録部(13)からデータを一時記憶部(12)に読み出し、所定の処理を行った後、その結果を記録部(13)に記録する。また、演算処理部(11)は、操作部(14)の操作を促す画面データや処理結果を表示する画面データを生成し、入出力IF部(16)のビデオRAMを介して、これらの画像を表示部(15)に表示する。なお、記録部(13)には、予め、被検者を識別する情報(例えば被検者識別コード)、検体を特定する情報(例えば検体コード)、検査項目を特定する情報(例えば検査項目コード)検査値、及び検査日が対応付けられて記録されており、例えば、被検者識別コード、検体コード、検査項目コード、検査値、及び検査日がテーブルとして記録されているものとする。また、後述するしきい値や許容日差なども、予め初期値として記録部(13)に記録されている。
以下の説明で、処理対象とする検査項目は、例えば、次の合計118項目である。ただし、これらに限定される訳ではなく、これらの一部が別の検査項目で置き換えられても、これらに別の検査項目が追加されても、これらの一部が削除されてもよい。
・血清学検査(19項目):TPAb、HbeAg、HbeAg、HbsAg、HbsAb、HTLV-1Ab、HIVAb、HCVAb、HCVcAg、BNP、尿HCG、血清HCG、FT3、FT4、TSH、AFP、CEA、CA19-9、IRI
・生化学検査(42項目):TP、K、ALB、Cl、TBIL、S-OSM、DBIL、HDLc、AST、UIBC、ALT、Fe、CHE、U-OSM、ALP、24H-CCR、LAP、1H-CCR、γ-GT、アンモニア、CK、髄液蛋白定量、LD、髄液糖定量、CHOL、髄液Na、TGL、髄液K、AMY、髄液Cl、IP、FBS、Ca、RBP、UN、TTR、CRE、TRF、UA、LDLc、Na、CRP
・血液学検査(57項目):PT-T、PT-%、APTT-T、APTT-%、フィブリノーゲン、FDP-E、AT3、α2PI、PLG、出血時間、PT比、PT(INR)、第13因子、プロテインC、D-ダイマー、プラスミンα2PI複合体、トロンビンATIII複合体、可溶性トロンボモジュリン、WBC、RBC、HGB、HCT、MCV、MCH、MCHC、RDW、PLT、MPV、PDW、PCT、好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球、網赤血球数、網赤血球数%、ヘモグロビンA1C、IRF、好塩基球(用手)、好酸球(用手)、骨髄球(用手)、後骨髄球(用手)、かん状該球(用手)、分葉核球(用手)、リンパ球(用手)、単球(用手)、異形リンパ球(用手)、異常リンパ球(用手)、異常細胞(用手)、芽球(用手)、前骨髄球(用手)、赤芽球(用手)、NNC(用手)、MEG(用手)、plasma cell(用手)顆粒リンパ球(用手)
ステップS1において、通信IF部(17)を介して、測定装置(2)またはDB(3)から過去から現在までの検査値即ち処理済検査値と未処理検査値を取得し、記録部(13)に記録する。取得された検査値は、複数の検体に関する検査データである。従って、複数の検体についての検査値が、被検者を識別する情報(例えば被検者識別コード)、検体を特定する情報(例えば検体コード)、検査項目を特定する情報(例えば検査項目コード)、及び検査日と対応付けられて記録部(13)に記録される。なお、本発明において処理済検査値とは、既に医師などに報告されて診療に利用された検査値であって、本実施形態の再検査要否判断が終了し、且つ再検査対象外と判断されたものである。ただし、再検査要否判断済みの検査値がない場合は、再検査要否判断を実施していなくても、既に医師などに報告されて診療に利用された検査値が、処理済検査値として記録部(13)に登録されているものとする。また、本発明において未処理検査値とは、医師などに報告される前、即ち診療に利用される前の検査値であって、本実施形態の再検査要否判断がまだ済んでいないものである。
ステップS2において、記録部(13)より、検査項目ごとに処理済検査値群を読み出す。
ステップS3において、ステップS2で読み出された処理済検査値群に対して、異常な検査値が含まれることが多い極端な外れ値を除外するためにトランケーションを行う。具体的には、検査項目ごとに処理済検査値を集計して平均及び標準偏差を算出し、平均+任意の値(整数又は小数点第1位までの数値であり、例えば、1.0〜5.0とする)倍の標準偏差以上、且つ平均−任意の値(整数又は小数点第1位までの数値であり、例えば1.0〜5.0とする)倍の標準偏差以下を示す検査値をこれ以降の処理の対象から除外する。このトランケーション処理によって除外されなかった検査値をパラメータ作成用検査値とする。なお、検査項目によってはステップS3の処理を行わなくてもよい場合もあり、その場合はステップS2において読み出した処理済検査値をそのままパラメータ作成用検査値とする。
ステップS4において、公知の次式1により、検査項目ごとに、上述したパラメータ作成用検査値を用いて第1の歪度を計算するとともに、パラメータ作成用検査値を自然対数の底を用いて対数変換し、この変換値を用いて第2の歪度を計算する。
Sq=[Σ(x−xav/n]/xσ (式1)
ここで、Aは検査項目、x(i=1〜n)は多数の検体を測定して得られた検査項目(A)のパラメータ作成用検査値を示す。xavは検査項目(A)の平均値、n0は検査値数、xσは検査項目(A)の標準偏差である。Σは、添え字(i)についての和を意味する。なお、式1により計算された第1の歪度の定義は、無変換のパラメータ作成用検査値に対する歪度であり、第2の歪度の定義は、自然対数の底を用いてパラメータ作成用検査値を対数変換した値に対する歪度である。
次に、上記第1の歪度の絶対値と第2の歪度の絶対値のうち、どちらが0に近いかを判断する。第1の歪度の絶対値の方が0に近ければ、その検査項目のパラメータ作成用検査値の分布は正規分布に近似しているため、ステップS3におけるパラメータ作成用検査値をそのままステップS5からステップS16の計算に用いる。これに対し、第2の歪度の絶対値の方が0に近ければ、その検査項目のパラメータ作成用検査値の分布は対数正規分布に近似しているため、ステップS3におけるパラメータ作成用検査値を対数変換した値を新たにパラメータ作成用検査値とし、これをステップS5からステップS16の計算に用いる。ただし、対数変換前のパラメータ作成用検査値が0.000である場合は、対数変換不可能であるため、近似値として0.001を対数変換した値を用いる。このように、本実施形態ではパラメータ作成用検査値の分布形が正規分布に近似することを前提としているため、対数正規分布に近似する検査項目のパラメータ作成用検査値の分布を対数変換により正規分布に近似させる。なお、最初から正規分布するパラメータ作成用検査項目のみを処理対象とする場合にはステップS4の処理は不要である。
ステップS5において、上述したパラメータ作成用検査値群に対応する検査項目の中から1項目(A)を選択する。
ステップS6において、ステップS5で選択した検査項目(A)について、パラメータ作成用検査値群の中から同一被験者における所定の許容日差関係にある一対の処理済検査値即ち前検査値(X)及び後検査値(Y)を選択し、複数のパラメータ作成用検査値対「x,y(i=1〜n)」を作成する。このパラメータ作成用検査値対を用いて、相関係数(r)を公知の次式2で計算する。
r=Σ(x−xav)(y−yav)/{Σ(x−xavΣ(y−yav1/2 (式2)
ここで、xav、yavは前検査値と後検査値の各検査値の平均値、nはパラメータ作成検査値対数、Σは添え字(i)についての和を意味している。また、x及びyは、同一被験者及び同一検査項目における前検査値及び後検査値であり、検査日が任意の許容日差関係にある。この許容日差とは時差も含み、検査項目ごとに任意に決定される0以上の整数値であり、例えば、許容日差が3の場合は0〜3日の日差を有する前検査値及び後検査値のみがステップS6における処理対象となる。1年以内の日差を有する前検査値及び後検査値を対象とする場合は、許容日差を365とすればよい。なお、本明細書において、「前検査値」とは、前記パラメータ作成用検査値のうち、同一被験者及び同一検査項目、且つ任意の許容日差関係にある一対の処理済検査値で、検査日が相対的により以前の検査値を意味し、「後検査値」とは前検査値よりも後の検査日の検査値を意味している。検査日が同日の場合(日差=0)は、時差即ち前検査値と後検査値との検査時刻間差で区別する。
ステップS7において、ステップS6で計算された相関係数(r)の絶対値が所定のしきい値Th1(例えば0.7)よりも大きいか否かを判断する。相関係数(r)の絶対値がしきい値Th1より大きく、且つパラメータ作成用検査値対の数が所定数以上(例えば50以上、望ましくは100以上)である場合、ステップS8に移行する。相関係数(r)の絶対値がしきい値Th1以下、又はパラメータ作成用検査値対の数が所定数未満である場合、ステップS9に移行する。なお、パラメータ作成用検査値対の数についての条件を定めているのは、統計的に有効な結果が得られるようにするためである。
ステップS8において、ステップS5で選択された検査項目(A)及びステップS6における許容日差を、後述する再検査要否判断に使用可能な組として記録部(13)に記録する。
ステップS9において、全ての検査項目についてステップS5〜S8の処理が終了したか否かを判断する。全ての検査項目について処理が終了している場合はステップS10に移行し、未処理の検査項目がある場合はステップS5へと戻る。ステップS5に戻った場合、未選択の検査項目の中から1項目を選択し、選択した項目についてステップS6〜S7の処理を実行する。
ステップS10において、ステップS8で決定された検査項目(A)及びステップS6における許容日差の組について、主成分分析により、パラメータ作成用検査値対「x,y(i=1〜n)」の第2主成分aXYiを計算する。ここで、aXYiは、対応するパラメータ作成用検査値対「x,y(i=1〜n)」に対して、公知の主成分分析を適用して決定された第2主成分(短軸成分)である。なお、ここでの対応するパラメータ作成用検査値対(x,y)とは、同一被検者及び同一検査項目における前検査値と後検査値との対を意味する。検査値(x)、(y)それぞれの平均をxav、yav、標準偏差をxσ、yσとすると、aXYiは、
相関係数(r)≧0.0の場合、aXYi={(x−xav)/xσ−(y−yav)/yσ}/21/2
相関係数(r)<0.0の場合、aXYi={(x−xav)/xσ+(y−yav)/yσ}/21/2
で計算される。なお、主成分分析は、多変量解析法の一種で公知であり、できるだけ情報の損失を少なくしつつ総合的指標(主成分)で代表させる方法である。第1主成分と第2主成分は互いに垂直であり、第1主成分は分散の最大方向(長軸成分)である。
ステップS11において、ステップ10で計算された第2主成分「aXYi(i=1〜n)」の標準偏差を計算する。これを検査項目(A)の第2主成分の標準偏差(σXY)としてパラメータに設定し、記録部(13)に記録する。
ステップS12において、ステップS8で決定された検査項目及び許容日差の組のうち1つを記録部(13)から読み出し、さらに、この組に対応し且つ同一被験者における処理済検査値及び未処理検査値を記録部(13)から読み出す。なお、ステップS4において、正規分布に近似していると判断された検査項目の場合は記録部(13)から読み出したままの処理済検査値及び未処理検査値、対数正規分布に近似していると判断された検査項目の場合は処理済検査値及び未処理検査値をそれぞれ対数変換した値を管理用検査値として、管理用検査値対(x,y)を作成する。なお、この管理用検査値対は複数作成されてもよく、この場合、以下のステップS13〜S15の処理はすべての管理対象検査値対について実施される。
ステップS13において、次式3により、SDIXYkを計算する。
SDIXYk=|aXYk/σXY| (式3)
ここで、ステップS10で用いられた検査値(x)、(y)それぞれの平均をxav、yav、標準偏差をxσ、yσとすると、aXYkは、管理用検査値対(x,y)を用いて、
相関係数(r)≧0.0の場合、aXYk={(x−xav)/xσ−(y−yav)/yσ}/21/2
相関係数(r)<0.0の場合、aXYk={(x−xav)/xσ+(y−yav)/yσ}/21/2
で計算される。なお、σXYは、ステップS11におけるパラメータ作成用検査値対の第2主成分の標準偏差である。主成分分析において、第1主成分(長軸成分)、第2主成分(短軸成分)は、それぞれ系統誤差成分、偶発誤差成分を表すと考えられる。
ステップS14において、ステップS13で計算されたSDIXYkが所定のしきい値Th2よりも小さいか否かを判断する。SDIXYkがTh2よりも小さい場合はステップS15に移行し、SDIXYkがTh2以上の場合はステップS16に移行する。しきい値Th2は、標準偏差(σXY)を基準として定めることができ、例えば、0.1〜5.0に設定することができる。
ステップS15において、ステップS13及びS14の処理を行った管理用検査値対(x、y)を再検査対象外として記録部(13)に記録する。このとき、例えば、検体を特定する情報(検体コード)、検査項目を特定する情報(検査項目コード)、検査日、及び未処理検査値が対応付けられて記録される。
ここで、ステップS13〜S15における処理を概念的に説明するために、検査項目ASTにおける処理済検査値及び未処理検査値の相関図を図3に示す。プロットされた、(◆、▲、●)は個々の管理用検査値対を示しており、この管理用検査値対における処理済検査値(X)と未処理検査値(Y)とは正の相関を示している。従来であれば、ASTの異常値管理で高値側管理限界を125IU/lとしているので、未処理検査値(Y軸)で125IU/l以上を示す検査値対(▲、●)は全て再検査対象となる。しかしながら、本実施形態の方法によれば、しきい値Th2以内の管理用検査値対(●)は処理済検査値と未処理検査値とが近似していると判断されるため、この管理用検査値対(●)の未処理検査値は、異常値管理において検査過誤の可能性が高いと判断されたとしても、再検査する必要がないと判断される。
また、図4は図3と同一の検査項目ASTにおける処理済検査値及び未処理検査値の相関図である。図4にプロットされた、(◆、▲、●)は個々の管理用検査値対を示しており、この管理用検査値対における処理済検査値(X)と未処理検査値(Y)とは正の相関を示している。このうち、(▲、●)の未処理検査値は、検査項目ALTとの項目間相関管理において検査過誤の可能性が高いと判断された値であり、全て再検査対象となる。しかしながら、本実施形態の方法によれば、しきい値Th2以内の管理用検査値対(●)は処理済検査値と未処理検査値とが近似していると判断されるため、この管理用検査値対(●)の未処理検査値は、項目間相関管理において検査過誤の可能性が高いと判断されたとしても、再検査する必要がないと判断される。
図2に戻って、再検査要否の判断方法の説明を続ける。ステップS16において、全ての検査項目についてステップS12〜S15の処理が終了したか否かを判断する。全ての検査項目について処理が終了している場合はステップS17へと移行し、未処理の検査項目がある場合はステップS12へと戻る。ステップS12に戻った場合、未選択の検査項目の中から1項目を選択し、選択した項目についてステップS13〜S15の処理を実行する。
ステップS17において、ステップS15で記録された情報のうち必要なものを表示部(15)に表示する。例えば、表1に示すように、検査項目、処理済検査値及び未処理検査値それぞれの検査日、検体番号、及び検査値を表示部(15)に表示する。表1によると、例えば、検体番号1*50の未処理検査値は132.6IU/lであり、異常値管理における高値側管理限界(125IU/l)を逸脱するため、異常値管理では再検査対象となる。しかしながら、本実施形態によれば、検体番号1*50の未処理検査値は、検体番号1#01の処理済検査値と近似していると判断され、再検査対象から除外される。
Figure 2012137947
以上のように、本実施形態によれば、異常値管理や項目間相関管理においては再検査対象と判断されるが実際は再検査が不要な検査値を、再検査対象から除外することができる。これにより、不要な再検査の実施を減らすことができ、再検査コストを低減することができる。
なお、上記処理において、検査値群が異なれば、すなわち、医療機関や検査値の測定装置が異なれば、ステップS8で決定される検査項目やステップS11で計算される第2主成分の標準偏差(σXY)が異なる可能性がある。従って、ステップS1〜S11の処理は検査値が追加変更される毎に実施されることが望ましい。その一方、特定の医療機関で同じ測定装置を使用していれば、既に決定された検査項目を用いてステップS12〜S16の処理を行っても、高い信頼性で再検査対象外の検査値を提示することができる。また、相関係数(r)の絶対値が0.8以上である組を使用すれば、医療機関によらず高い信頼性で再検査対象外の検査値を提示することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、ネットワークを介して管理装置(1)が未処理検査値及び処理済検査値を取得していたが、可搬性の記録媒体(光磁気記録媒体、フラッシュメモリなど)を介して取得してもよい。
また、専用の管理装置として実現する代わりに、上記した機能をコンピュータに実現させるプログラムを既存の臨床検査装置に搭載してもよい。
また、上記実施形態において使用したしきい値Th1及びTh2は任意であり、例えば、Th1として0.8以上の値を使用すれば、医療機関などに依存せずに一般的に使用できる検査項目を決定できる。また、例えば、Th2として、標準偏差の1倍よりも大きい値を使用することも、標準偏差の1倍よりも小さい値を使用することもできる。ただし、Th2は、小さ過ぎると再検査対象から除外できる検査値が少なくなり、大きすぎると結果の信頼性が低下するので好ましくない。
また、上記実施形態においては、1つの検査項目について相関係数(r)を計算する度に相関係数(r)の絶対値がしきい値Th1より大きいか否か判断していたが、全ての検査項目について相関係数(r)を計算した後、これらの絶対値がしきい値Th1より大きいか否かを判断することもできる。同様に、全ての検査項目について第2主成分のSDIを計算した後にこれらがしきい値Th2より小さいか否かを判断してもよい。
また、上記実施形態においては、検査値は正規分布又は対数正規分布するものとして処理を行っていたが、検査値が正規分布又は対数正規分布しない場合には、変換値が正規分布するように適宜検査値を変換した上で処理を行えばよい。
また、上記実施形態では、未処理検査値が再検査対象外となるか否かを判定する場合について説明したが特にこれに限定されるものでなく、処理済検査値又は将来の検査値(将来において測定された場合の検査値)についてシミュレーション等により判定することもできる。
本発明は、異常値管理や項目間相関管理を実施した結果、再検査対象と判断された検査値に対して段階的に適用することができ、また、異常値管理や項目間管理を経ていない検査値に対して単独適用することもできる。
以下に実施例を示し、本発明の特徴とするところをより一層明確にする。
2010年1月1日〜2010年6月30日の間に、大分大学医学部附属病院で検査された検体の検査値に、本発明を適用した。検体の総数は208821であり、上記で示した生化学検査、血液学検査、血清学検査の合計118項目の検査値を用いた。許容日差は3日とした。
図2のステップS1〜S11に対応する処理を行った結果、得られた相関の高い検査項目(|r|>0.7)の組の一部を表2に示す。全部でなく一部を示すのは相関の高い組合せ数が膨大であるためである。これらの検査項目の組の検査値を用いて、検査過誤の可能性を判断することが望ましい。なお、|r|>0.8の検査項目の組には、右端列に“1”が表示されている。これらの項目は他の医療機関でも利用することができる。
Figure 2012137947
1 管理装置
11 演算処理部
12 一時記憶部
13 記録部
14 操作部
15 表示部
16 入出力インタフェース部(入出力IF部)
17 通信インタフェース部(通信IF部)
18 内部バス
2 測定装置
3 データベース
4 ネットワーク

Claims (4)

  1. 臨床検査値について再検査要否を判断可能な管理装置であって、
    記録部及び演算処理部を備え、
    前記記録部は、複数の処理済検査値及び未処理検査値が、被検者、検査項目及び検査日と対応付けられて記録されており、
    前記演算処理部は、
    1つの検査項目に対応する前記処理済検査値群を前記記録部から読み出してパラメータ作成用検査値群とし、許容日差関係にあり且つ同一被験者における2つの前記処理済検査値を前記パラメータ作成用検査値群から選択して複数のパラメータ作成用検査値対を作成し、前記複数のパラメータ作成用検査値対を用いて相関係数を計算し、
    前記相関係数の絶対値が第1のしきい値よりも大きいか否かを判断し、大きい場合、前記検査項目及び前記許容日差を再検査要否判断に使用可能な組として決定し、
    前記使用可能な組に対応する前記複数のパラメータ作成用検査値対の各第2主成分を主成分分析によって計算し、当該第2主成分の標準偏差を計算し、
    前記使用可能な組に対応し且つ同一被験者における前記処理済検査値と前記未処理検査値とを前記記録部から読み出して管理用検査値対とし、前記管理用検査値対の第2主成分を主成分分析によって計算し、
    前記管理用検査値対の第2主成分を前記標準偏差で除した値の絶対値が第2のしきい値よりも小さいか否かを判断し、小さい場合、前記管理用検査値対の未処理検査値を再検査対象から除外して処理済検査値として前記記録部に記録し、
    前記許容日差は、2つの検査値それぞれに対応する検査日の差を示す整数値である、臨床検査値の管理装置。
  2. 前記演算処理部は、
    前記処理済検査値群の平均及び標準偏差を計算し、前記処理済検査値群の各処理済検査値が、前記標準偏差を整数又は小数点第1位までの数値倍した値を前記平均から引いた値より大きく、且つ前記標準偏差を整数又は小数点第1位までの数値倍した値を前記平均に加算した値より小さい場合、前記各処理済検査値を前記パラメータ作成用検査値とし、
    前記パラメータ作成用検査値群を用いて第1の歪度を計算するとともに、自然対数を底として前記各パラメータ作成用検査値を対数変換した値を用いて第2の歪度を計算し、前記第1の歪度の絶対値よりも前記第2の歪度の絶対値の方が0に近い場合、前記各対数変換した値を新たに前記パラメータ作成用検査値とする、請求項1に記載の臨床検査値の管理装置。
  3. 臨床検査値について再検査要否を判断可能な管理方法であって、
    複数の処理済検査値及び未処理検査値が、被検者、検査項目及び検査日と対応付けられて記録された記録部から、1つの検査項目に対応する処理済検査値群を前記記録部から読み出してパラメータ作成用検査値群とし、許容日差関係にあり且つ同一被験者における2つの処理済検査値を前記パラメータ作成用検査値群から選択して複数のパラメータ作成用検査値対を作成し、前記複数のパラメータ作成用検査値対を用いて相関係数を計算する第1ステップと、
    前記相関係数の絶対値が第1のしきい値よりも大きいか否かを判断し、大きい場合、前記検査項目及び前記許容日差を再検査要否判断に使用可能な組として決定する第2ステップと、
    前記使用可能な組に対応する前記複数のパラメータ作成用検査値対の各第2主成分を主成分分析によって計算する第3ステップと、
    前記パラメータ作成用検査値対の第2主成分の標準偏差を計算する第4ステップと、
    前記使用可能な組に対応し且つ同一被験者における処理済検査値と未処理検査値とを前記記録部から読み出して管理用検査値対とし、前記管理用検査値対の第2主成分を主成分分析によって計算する第5ステップと、
    前記管理用検査値対の第2主成分を前記標準偏差で除した値の絶対値が第2のしきい値よりも小さいか否かを判断し、小さい場合、前記管理用検査値対の未処理検査値を再検査対象から除外して処理済検査値として前記記録部に記録する第6ステップと、
    を備え、
    前記許容日差は、2つの検査値それぞれに対応する検査日の差を示す整数値である、臨床検査値の管理方法。
  4. 臨床検査値について再検査要否を判断可能なコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに、
    複数の処理済検査値及び未処理検査値が、被検者、検査項目及び検査日と対応付けられて記録された記録部から、1つの検査項目に対応する処理済検査値群を前記記録部から読み出してパラメータ作成用検査値群とし、許容日差関係にあり且つ同一被験者における2つの処理済検査値を前記パラメータ作成用検査値群から選択して複数のパラメータ作成用検査値対を作成し、前記複数のパラメータ作成用検査値対を用いて相関係数を計算する第1の機能と、
    前記相関係数の絶対値が第1のしきい値よりも大きいか否かを判断し、大きい場合、前記検査項目及び前記許容日差を再検査要否判断に使用可能な組として決定する第2の機能と、
    前記使用可能な組に対応する前記複数のパラメータ作成用検査値対の各第2主成分を主成分分析によって計算する第3の機能と、
    前記パラメータ作成用検査値対の第2主成分の標準偏差を計算する第4の機能と、
    前記使用可能な組に対応し且つ同一被験者における処理済検査値と未処理検査値とを前記記録部から読み出して管理用検査値対とし、前記管理用検査値対の第2主成分を主成分分析によって計算する第5の機能と、
    前記管理用検査値対の第2主成分を前記標準偏差で除した値の絶対値が第2のしきい値よりも小さいか否かを判断し、小さい場合、前記管理用検査値対の未処理検査値を再検査対象から除外して処理済検査値として前記記録部に記録する第6の機能と、
    を実現させ、
    前記許容日差は時差を含み、2つの検査値それぞれに対応する検査日の差を示す整数値である、臨床検査値の管理プログラム。
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CSND200301724001; 千葉 正志、他: 'Internal Quality Control' 臨床検査 第41巻、第4号, 19970415, P,428-432, 株式会社医学書院 *
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