JP2012129861A - 発呼装置および発呼方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発呼装置100は、電話網を介して通信装置との通信を制御する回線制御部102と、リスト保持部116に保持されるリストから発呼対象の電話番号を抽出し、回線制御部102にその電話番号宛に発呼させる発呼制御部104と、回線制御部102が着呼側の通信装置から取得する信号を分析することによって、着呼側の通信装置からの応答が人間によるものであるか否かを判別する第2判別部108と、第2判別部108において応答が人間によるものでないと判別された場合、回線制御部102が着呼側の通信装置から取得する信号を監視し、「P音」に対応する信号を待ち受ける待ち受け部112と、を備える。
【選択図】図2
Description
しかしながら、着呼側において人間が応答しても、電話機の留守番電話機能や圏外であることを通知するアナウンス機能などが応答しても、上記の架電システムでは同じ応答としてしか認識できないため、これら全てをオペレータに接続して、オペレータが音を聞いて、人間による応答か、機械による応答かを判断することとなる。そのため、着呼側の人との会話への到達率に悪影響を及ぼしている。
以下、それぞれについて、回線制御信号を利用する場合の課題を説明する。
発呼側の電話回線がアナログ回線でキャリアの留守番電話機能が応答した場合、発呼側の回線にはループ信号のみが返り、アナウンスが流れる。アナウンスが終了するとリバース信号が返り、発呼者がメッセージを残せる状態(通話中)となる。
したがって、回線制御信号の情報のみで電話網のキャリアが提供する留守番電話機能の応答を全て識別することは困難である。
電話端末の留守番電話機能により応答した場合、発呼側の電話回線には着呼側の端末の応答と同じ回線制御信号が返るため、着呼側において人間が応答したのか、電話端末の留守番電話機能が応答したのかを回線制御信号により判別することは困難である。
このため、回線制御信号に頼らず、音声認識を用いてキャリアの留守番電話機能のアナウンスまたは電話端末の留守番電話機能のガイダンスを認識させる方法が考えられる。しかしながら、(甲)留守番電話機能の応答メッセージを利用者が変更した場合に対応が困難となるため、および、(乙)電話端末ごとに異なる応答ガイダンスを全て音声認識的に把握することは困難であるため、音声認識を利用しても留守番電話機能による応答を的確に識別することは困難である。
図1は、電話システム2の構成を示す模式図である。電話システム2は、第1の実施の形態に係る発呼装置100、着呼側の電話端末4、PSTN(Public Switched Telephone Network)などの電話網6、構内交換機(PBX(Private Branch eXchange))8、オペレータ端末10、を備える。発呼装置100、構内交換機8およびオペレータ端末10はコールセンタ12に設けられる。発呼装置100およびオペレータ端末10はそれぞれ構内交換機8と接続される。構内交換機8は電話網6と接続される。電話端末4は電話網6と接続される。
その他のスペクトル成分の有無を判別することにより、「P音」の誤検出の可能性が低減される。
発呼対象抽出部120は、リスト保持部116から電話番号を順番に選択し、発呼対象の電話番号として抽出する。
なお、第1判別部106においてキャリアからのアナウンスが流れないと判別された場合でも、実際には上記(1)で説明された理由等によりキャリアからのアナウンスが流れる場合もある。
第2判別部108は、初期ガイダンス送出制御部124、連続音声検出部126、応対制御部128、感情分析部130、変化量判定部132、を含む。
第2判別部108は、ガイダンス−連続音声検出モードでは、回線制御部102に着呼側の通信装置へ初期ガイダンスメッセージに対応する信号を送出させる。第2判別部108は、初期ガイダンスメッセージに対応する信号の送出が開始された後に着呼側の通信装置から所定の長さ以上の連続的な音声が返ってきた場合、着呼側の通信装置からの応答が人間によるものでないと判別する。
初期ガイダンス送出制御部124は、回線制御部102に、抽出された初期ガイダンスメッセージの内容に対応する信号の着呼側の通信装置への送出を指示する。
第2判別部108は、応対制御モードでは、IVR(Interactive Voice Response)技術を使用して着呼側の通信装置からの応答が人間によるものであるか否かを判別する。
応対制御部128は、第1判別部106において着呼側の通信装置が応答したと判別され、かつ、キャリアからのアナウンスが流れないと判別された場合、回線制御部102に着呼側への質問に対応する信号を着呼側の通信装置に対して送出させ、その質問に対する着呼側の通信装置からの応答を期待される応答と比較することによって、着呼側の通信装置からの応答が人間によるものであるか否かを判別する。応対制御部128は、メッセージ保持部118から着呼側への質問および期待される応答を抽出する。応対制御部128は、質問に対する着呼側の通信装置からの応答が期待される応答と所定の度合い以上異なる場合、着呼側の通信装置からの応答が人間によるものでないと判別する。
第2判別部108は、感情分析モードでは、着呼側の通信装置からの応答を感情分析し、感情の変化が所定の範囲内にある場合、着呼側の通信装置からの応答が人間によるものでないと判別する。
待ち受け部112は、スペクトル取得部134、レベル判定部136、継続判定部138、を含む。
録音メッセージ送出制御部114は、回線制御部102に、抽出された録音メッセージの内容に対応する信号を着呼側の通信装置へ送出するよう指示する。
図5は、発呼装置100における一連の処理の一例を示すフローチャートである。発呼装置100は、リスト保持部116に保持される電話番号リストに含まれる電話番号宛に自動的に発呼する(S202)。発呼装置100は、キャリアからのアナウンスの有無を判別する(S204)。キャリアからのアナウンスがあると判別された場合(S204のY)、発呼装置100は「P音」を待ち受ける(S210)。キャリアからのアナウンスがないと判別された場合(S204のN)、発呼装置100は着呼側の通信装置からの応答の有無を判別する(S206)。着呼側の通信装置からの応答がないと判別された場合(S206のN)、発呼装置100は呼を切断する(S214)。着呼側の通信装置からの応答があると判別された場合(S206のY)、発呼装置100は着呼側の通信装置からの応答が人間によるものであるか否かを判別する(S208)。応答が人間によるものでないと判別された場合(S208のN)、発呼装置100は「P音」を待ち受ける(S210)。「P音」が検出されなかった場合(S210のN)、発呼装置100は呼を切断する(S214)。「P音」が検出された場合(S210のY)、発呼装置100は着呼側の通信装置に録音メッセージを送出する(S212)。発呼装置100は、録音メッセージの送出が完了すると、呼を切断する(S214)。
発呼装置100は上記の一連の処理を、リスト保持部116に保持される電話番号リストに含まれる他の電話番号について繰り返す。
図7(a)、(b)、(c)のそれぞれでは、横軸は時間を表し、縦軸は周波数を表す。着呼側の通信装置からの信号の周波数成分の強度は灰色の背景の上に白黒の濃淡で表わされており、灰色の背景はゼロで濃から淡の順でだんだんと強くなり、白色が一番強いことを表している。
図8(a)は「P音」に対応する信号の代表的な周波数スペクトルを示す図である。「P音」の周波数スペクトル分析を行うと、図8(a)に示されるようにある特定の周波数(P音対応周波数)n(Hz)のみにレベルが現れ、他の周波数のレベルは上がらない。そして、このような状態が一定時間継続する。本実施の形態では「P音」のこのような性質を利用して「P音」を検出する。
第1の実施の形態に係る発呼装置100を薬のリマインダ業務に適用する第1のアプリケーションを説明する。薬のリマインダ業務では、製薬会社側で顧客の薬の残量をトラックし、残量が少なくなっているであろう顧客に薬の追加購入を勧める電話を架ける。本アプリケーションでは、リスト保持部116は薬の追加購入を勧めるべき顧客の電話番号のリストを保持する。
着呼側への質問1:「もしもし、XX製薬会社のYYと申します。ZZさまでいらっしゃいますか」
期待される応答1:「はい。ZZです。」
着呼側への質問2:「いつもお世話になっています。本日は薬のご案内でお電話させて頂きました。ZZさまのWW用の御薬の錠剤が数少なくなっておられることと存じます」
期待される応答2:「あっ。そうだったね」
着呼側への質問3:「Mヶ月分、改めてご手配致しますが、宜しいでしょうか」
期待される応答3:「はい。お願いします」
着呼側への質問4:「ありがとうございます。それでは明日ご送付致します。金額は合計でN円になります。請求書は同封させて頂きます。以上、宜しくお願い申し上げます」(なお、請求方法、入金方法手続き等は、サービスモデルによって変わるので、予め想定される応対グラマを用意しておく。)
第1の実施の形態に係る発呼装置100を緊急地震速報等の緊急対処のアナウンス業務に適用する第2のアプリケーションを説明する。緊急対処のアナウンス業務では、緊急事態が発生した場合、システムに登録されている電話番号宛に一斉に電話を架け危急を告げる。本アプリケーションでは、リスト保持部116はアナウンス対象の人の電話番号のリストを保持する。
第1の実施の形態に係る発呼装置100をコールセンタの初期督促業務に適用する第3のアプリケーションを説明する。初期督促業務では、滞納している債務者に対して電話を架けて返済を促す。本アプリケーションでは、リスト保持部116は滞納があり初期督促が必要な債務者の電話番号のリストを保持する。
着呼側への質問1:「もしもし、XXと申します。YYさまでいらっしゃいますか」(上記の初期ガイダンスメッセージと同じ)
期待される応答1:「はい」
着呼側への質問2:「YYZZさまでいらっしゃいますか」(ZZはリスト保持部116から抽出できる債務者の名)
期待される応答2:「はい」
着呼側への質問3:「YYZZさまでいらっしゃいますね」
期待される応答3:「はい。そうです」
着呼側への質問4:「いつも大変御世話になります。こちらは、WW信販会社でございます」
期待される応答4:「はい、御世話になっています」(なお、回答パターンは種々存在する。)
着呼側への質問5:「本日はご案内のお電話です。先日(何月何日)に御借入れ頂いた件ですが、昨日ご入金予定日でしたが、ご入金頂けませんでした。ご確認頂けましたでしょうか」
期待される応答5:「あー、そうだった。忘れていた」(想定されるレスポンスパターンに応じて予め応対グラマを用意しておく。)
着呼側への質問6:「お忙しいところ誠に恐縮ですが、本日ご入金頂くことは可能でしょうか」
期待される応答6:「はい。分かりました。至急入金(送金)します。」(サービス内容によっては入金場所を指定するケースもあるので、提供サービスに応じて応対制御を設計する。)
着呼側への質問7:「お忙しいところ誠に恐縮ですが、よろしくお願い申し上げます。今後とも宜しくお願い申し上げます。」
第1の実施の形態では、着呼側の通信装置からの応答が人間によるものであるか否かの判別と、「P音」の待ち受けと、を別々のステップとして行う場合について説明した。第2の実施の形態に係る発呼装置400では、周波数スペクトルをより詳細に分析することでそれらのステップを統合する。
発呼装置400は上記の一連の処理を、リスト保持部116に保持される電話番号リストに含まれる他の電話番号について繰り返す。
Claims (7)
- 電話網を介して通信装置との通信を制御する回線制御部と、
電話番号のリストから発呼対象の電話番号を抽出し、前記回線制御部にその電話番号宛に発呼させる発呼制御部と、
前記回線制御部が着呼側の通信装置から取得する信号を分析することによって、着呼側の通信装置からの応答が人間によるものであるか否かを判別する判別部と、
前記判別部において応答が人間によるものでないと判別された場合、前記回線制御部が着呼側の通信装置から取得する信号を監視し、着呼側の通信装置で録音が開始されることを示す音に対応する信号を待ち受ける待ち受け部と、を備えることを特徴とする発呼装置。 - 前記待ち受け部において着呼側の通信装置で録音が開始されることを示す音に対応する信号が検出された場合、前記回線制御部に所定のメッセージに対応する信号を着呼側の通信装置に対して送出させるメッセージ送出制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の発呼装置。
- 前記判別部は、発呼に対応して回線が通話中状態となると、前記回線制御部に着呼側の通信装置への質問に対応する信号を着呼側の通信装置に対して送出させ、その質問に対する着呼側の通信装置からの応答を期待される応答と比較することによって、着呼側の通信装置からの応答が人間によるものであるか否かを判別することを特徴とする請求項1または2に記載の発呼装置。
- 前記判別部は、着呼側の通信装置からの応答を感情分析し、感情の変化が所定の範囲内にある場合、着呼側の通信装置からの応答が人間によるものでないと判別することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の発呼装置。
- 前記待ち受け部は、前記回線制御部が着呼側の通信装置から取得する信号の周波数スペクトルについて、所定の周波数にのみピークを有する周波数スペクトルが所定の時間継続することを条件として、着呼側の通信装置で録音が開始されることを示す音に対応する信号を検出することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の発呼装置。
- 電話網を介して通信装置との通信を制御する回線制御部を備える発呼装置により実行される発呼方法であって、
電話番号のリストから発呼対象の電話番号を抽出し、前記回線制御部にその電話番号宛に発呼させるステップと、
前記回線制御部が着呼側の通信装置から取得する信号を分析することによって、着呼側の通信装置からの応答が人間によるものであるか否かを判別するステップと、
応答が人間によるものでないと判別された場合、前記回線制御部が着呼側の通信装置から取得する信号を監視し、着呼側の通信装置で録音が開始されることを示す音に対応する信号を待ち受けるステップと、を含むことを特徴とする発呼方法。 - 電話番号のリストから発呼対象の電話番号を抽出し、その電話番号宛に発呼する機能と、
着呼側の通信装置から取得される信号を分析することによって、着呼側の通信装置からの応答が人間によるものであるか否かを判別する機能と、
応答が人間によるものでないと判別された場合、着呼側の通信装置から取得される信号を監視し、着呼側の通信装置で録音が開始されることを示す音に対応する信号を待ち受ける機能と、をコンピュータに実現させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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