JP2012126045A - 樹脂成形体及び樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

樹脂成形体及び樹脂成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、より防音効果の高い樹脂成形体を開発することを目的とした。
【解決手段】繊維補強された熱硬化性樹脂からなる多数の小片が同一若しくは異なる種類の熱硬化性樹脂で固められてなる樹脂成形体1であって、樹脂成形体1の外層3側と内層2側とで前記熱硬化性樹脂と前記小片間の重量比率が相違し、外層3側の外部小片7に対する外部樹脂8の重量比率が内層2側の内部小片5に対する内部樹脂6の重量比率よりも高い構成としている。
【選択図】図2

Description

本発明は、樹脂成形体及び樹脂成形体の製造方法に関するものであり、特に鉄道の線路の付近に設ける防音用樹脂成形体に関するものである。
従来から、鉄道軌道において、車輪・レールの振動から生じる転動音や、鉄桁橋やコンクリート高架橋等の構造物の振動による構造物音などの特に車輌の下部で発生する騒音が問題となっている。これらの騒音対策として、鉄道軌道に多孔質パネルを防音パネルとして設置する等の対策が講じられている。
防音用の多孔質パネルは例えば特許文献1,2,3に開示されている。
特許文献1に開示された多孔質パネルは、ポリカーボネート樹脂で作られたものであり、ポリカーボネート樹脂の基板に被覆層が設けられたものである。
特許文献2に開示された多孔質パネルは、空気層を挟んで複数の多孔質パネルを配置したものである。
特許文献3に開示された多孔質パネルは、ポリウレタン粉末をポルトランドセメント等の無機バインダーで固めたものである。
特開平6−71832号公報 特開平5−71109号公報 特開2005−226361号公報
ところで、ウレタン等の熱硬化性樹脂が建材やまくら木、自動車関連部品等に広く使用されている。そのためこれらの製造工場や施工現場では、これらの廃材が多く排出され、これらの有効利用が望まれている。
そこで本発明者は、特許文献3に習い、ウレタン等の廃材を利用して防音パネルを製造することを考えた。また防音パネルの用途は、鉄道の線路の付近に設けるものを想定して開発を進めることとした。
ここで特許文献3に記載の発明では、バインダーとしてポルトランドセメント等の無機材料を使用するが、無機材料は重く、且つ硬化に時間がかかるので、有機物たる樹脂を使用することとした。
即ち本発明者は、発泡ウレタンの小片を樹脂で固めてパネルを成形した。なお試作したパネルは、均質なものであった。即ち試作したパネルは、発泡ウレタンの小片とバインダーたる樹脂の比率がいずれの部位も同一であった。
そして、本発明者は、このパネルを鉄道の線路の付近に設置し効果を確認した。
しかしながら試作したパネルは、十分な防音効果が得られなかった。
そこで本発明は、上記した問題点に鑑み、より防音効果の高い樹脂成形体を開発することを課題とするものである。
多孔質パネルの吸音のメカニズムを考察すると、次の通りである。
即ち、一般的に多孔質パネルの吸音メカニズムは、多孔質の空隙に音が侵入し、空隙内の壁との摩擦や音波同士の干渉により音のエネルギーが減少したり、空隙内の壁が振動することにより、運動エネルギーに変換することで音のエネルギーが減少して、結果的に音が減衰するとされている。
従って、防音パネルの防音効果を向上させるためには、空隙(多孔質の空隙)を多くし、空隙に音が侵入し易い構造とすればよい。
しかしながら、鉄道の線路の付近に設けるためには、パネルとしての形状を維持する必要がある他にも、ある程度の剛性を保持している必要があり、空隙(多孔質の空隙)を多くすると、全体の剛性が低下し、形状の維持が困難となる。
そこで本発明者は、発泡ウレタン等の小片とバインダーたる樹脂の比率を場所によって異ならせ、外郭を構成する外層側はバインダーの比率を多くしてパネルの剛性を確保し、実質的に防音に寄与する内層側はバインダーの比率を下げて小片同士の隙間を確保することを考えた。
上記した知見に基づいて開発された請求項1に記載の発明は、繊維補強された熱硬化性樹脂からなる多数の小片が同一若しくは異なる種類の熱硬化性樹脂で固められてなるパネル状の樹脂成形体であって、樹脂成形体の外層側と内層側とで前記熱硬化性樹脂と前記小片間の重量比率が相違し、外層側の熱硬化性樹脂の小片に対する重量比率が内層側の熱硬化性樹脂の小片に対する重量比率よりも高いことを特徴とする樹脂成形体である。
かかる構成によれば、外層側の熱硬化性樹脂の小片に対する重量比率が内層側の熱硬化性樹脂の小片に対する重量比率よりも高いため、外層側では内層側に対して小片同士の熱硬化性樹脂による接着部位が多く、外層側の強度を確保できる。また、内層側では外層側に対して、小片同士の熱硬化性樹脂による接着部位が少なく、高い空隙率を確保できる。それ故に、樹脂成形体全体で考えると、強度を維持しつつ、高い空隙率を確保でき、空隙に音が侵入しやすい。即ち、高い吸音効果を有している。
また、請求項1に記載の樹脂成形体において、外層の成形に用いる樹脂接着材の小片に対する重量比率は15%以上50%以下であることが好ましい。(請求項2)
また、請求項3に記載の発明は、小片の短辺は0.1mm以上10mm以下であり、前記小片の平均のアスペクト比が5以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂成形体である。
ここでいうアスペクト比とは、縦横比を表し、小片の長辺と短辺に関して、短辺の長さに対する長辺の長さの比(長辺の長さを短辺の長さで割った値)を意味する。また、ここでいう長辺と短辺は、図9のように小片を重なり合わないように最大限に伸ばした時において、小片の回りに小片が最密充填構造となる直方体が存在すると仮定し、その直方体の最大面積を有する面における短辺と長辺のことを表す。
係る構成によれば、小片同士の接触点が少なくなり、より高い空隙率を確保できる。即ち、吸音率が高い。
また請求項3に記載の発明は、樹脂成形体全体の平均空隙率が50%以上70%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の樹脂成形体である。
係る構成によれば、樹脂成形体の強度と吸音性能を同時に満たすのに好適である。
また請求項1乃至4のいずれかに記載の樹脂成形体において、樹脂成形体の厚さは50mm以上120mm以下であり、外層の厚さは10mm以上30mm以下であることが好ましい。(請求項5)
また、請求項1乃至5のいずれかに記載の樹脂成形体において、小片はガラス繊維補強された熱硬化性樹脂であることが好ましい。(請求項6)
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の樹脂成形体を製造する方法であって、内層の成形に用いる小片と樹脂接着材とを混合し、内層を成形する工程と外層の成形に用いる小片と樹脂接着材とを混合し、外層を成形する工程とを包含することを特徴とする樹脂成形体の製造方法である。
係る方法によれば、樹脂成形体を容易に形成できる。
本発明は、外層側の熱硬化性樹脂の小片に対する重量比率が内層側の熱硬化性樹脂の小片に対する重量比率よりも高いため、強度を維持しつつ、高い吸音効果を有している。
本発明の第1実施形態に係る樹脂成形体の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る樹脂成形体の断面図である。 第1実施形態における樹脂成形体の製造工程を示す説明図であり、(a)は下部外層の形成前における図であり、(b)下部外層を形成している図であり、(c)は内層を形成している図であり、(d)は上部外層を形成している図であり、(e)は金型を圧着蓋で閉め加熱している図であり、(f)成形した樹脂成形体を離型している図である。 第2実施形態における樹脂成形体の製造工程を示す説明図であり、(a)は下部外層形成前の図であり、(b)下部外層を形成している図であり、(c)は内層を形成している図であり、(d)は小型金型から成形した下部外層と内層を離型している図であり、(e)大型金型に成形した下部外層と内層設置している図であり、(f)上部外層を形成している図であり、(g)は大型金型を大型圧着蓋で閉め加熱している図であり、(h)成形した樹脂成形体を離型している図である。 本発明の第3実施形態に係る樹脂成形体の設置図である。 本発明の第4実施形態に係る樹脂成形体の設置図である。 本発明の第5実施形態に係る樹脂成形体の設置図である。 本実施例の垂直入射吸音率の測定結果を表すグラフである。 小片における長辺と短辺の説明図である。
以下に本発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、以下の説明において、特に断りがない限り、上下左右の位置関係は、通常の設置位置を基準に説明する。
第1実施形態の樹脂成形体1は、図1に示すように、方形状のパネルであって、まくら木上やレールの間のような鉄道車輌の下部に主に設置するものである。
本実施形態の樹脂成形体1は、図2に示すように、内層2とその周りを覆う外層3とを備えている。なお、内層2と外層3との間は交互に入り交じっており、両者の間に明確な境界存在しないが、以下及び図面において、疑似的な境界を区切って説明する。
樹脂成形体1の厚さは50mm以上120mm以下であり、その内、外層3の厚さは10mm以上30mm以下である。
樹脂成形体1の厚さが薄すぎると十分な吸音性能を確保できず、厚すぎると鉄道の運行に支障を与える。また、外層3の厚さが薄すぎると十分な強度を確保できず、厚すぎると十分な吸音性能を得られない。
樹脂成形体1全体の平均空隙率は50%以上70%以下であることが好ましい。樹脂成形体1全体の空隙率が大きすぎると強度が確保できず、小さすぎると十分な吸音性能を確保できない。
以下に、樹脂成形体1の各構成について説明する。
まず、内層2の構成について説明する。
内層2は、図2のように内層2内に分散した内部小片5と内部小片5を接着する内部樹脂6(熱硬化性樹脂)によって構成されている。
内層2の内部小片5に対する内部樹脂6の重量比率は0%以上であり、後述する外層3の外部小片7に対する外部樹脂8の重量比率よりも小さい値のものが採用される。特に内層2の内部小片5に対する内部樹脂6の重量比率は0%に近いものほど好ましく、重量比率が0%であることがさらに好ましい。重量比率が0%であれば、内部小片5同士がわずかに接着している状態となり、内層の空隙率が最大となる。
内部小片5の材質は繊維補強した熱硬化性樹脂であれば特に限定されるものでは無く、例えば、内部小片5に用いられる熱硬化性樹脂の材質として、発泡ウレタン、非発泡ウレタン、不飽和ポリエステル、ビニルエステル、フェノール樹脂などが用いられる。また、これらの熱硬化性樹脂の補強にはガラス繊維を用いられていることが好ましい。
さらに、内部小片5の材質は繊維補強した熱硬化性樹脂であれば特に限定されるものではないので、異種の材質のものが混ざっていてもよく、他の樹脂製品を作製する際に生じる削り片などの廃材も利用できる。即ち、廃材の再利用が可能であり、低コスト且つ環境の改善に役立つ。
内部小片5の大きさは、短辺が0.1mm以上10mm以下であることが好ましく、特に、短辺が0.5mm以上7mm以下であることが特に好ましい。また、その時の内部小片5の平均のアスペクト比は5以上であることが好ましく、特にアスペクト比は8以上であることが特に好ましい。また、内部小片5はあらかじめ公知の粉砕機や回転切削機などを用いて長辺及び短辺及び高さの長さ分布のばらつきが小さくなるように加工することが好ましい。
ここでいうアスペクト比とは、縦横比を表し、小片の長辺と短辺に関して、短辺の長さに対する長辺の長さの比(長辺の長さを短辺の長さで割った値)を意味する。また、ここでいう長辺と短辺は、図9のように小片を重なり合わないように最大限に伸ばした時において、小片の回りに小片が最密充填構造となる直方体が存在すると仮定し、その直方体の最大面積を有する面における短辺と長辺のことを表す。
内部樹脂6の材質は熱硬化性樹脂であれば特に限定されるものでは無く、例えば、内部樹脂6に用いられる熱硬化性樹脂の材質として、非発泡ウレタン、不飽和ポリエステル、ビニルエステル、フェノール樹脂などが用いられる。
以上が内層2の説明である。
続いて、外層3の説明に移る。
外層3は、図2のように外層3に分散した外部小片7と外部小片7を接着する外部樹脂8によって構成されている。近接する外部小片7同士は部分的に外部樹脂8によって接着されている。
外層3の外部小片7に対する外部樹脂8の重量比率は15%以上50%以下である。外層3の外部小片7に対する外部樹脂8の重量比率は25%以上45%以下であることが好ましい。外層3の外部小片7に対する外部樹脂8の重量比率が小さすぎると強度が不足し、大きすぎると空隙率が小さくなり、十分な吸音効果をえられない。
外部小片7の材質は繊維補強した熱硬化性樹脂であれば特に限定されるものでは無く、例えば、外部小片7に用いられる熱硬化性樹脂の材質としては、発泡ウレタン、非発泡ウレタン、不飽和ポリエステル、ビニルエステル、フェノール樹脂などが用いられる。また、これらの熱硬化性樹脂の補強にはガラス繊維を用いるのが好ましい。
さらに、外部小片7の材質は繊維補強した熱硬化性樹脂であれば特に限定されるものではないので、異種の材質のものを混ぜてもよく、他の樹脂製品を作製する際に生じる削り片などの廃材も利用できる。即ち、廃材を再利用可能であり、低コスト且つ環境の改善に役立つ。
外部小片7の大きさは、短辺が0.1mm以上10mm以下であることが好ましく、特に、短辺が2mm以上7mm以下であることが特に好ましい。また、その時の外部小片7の平均のアスペクト比は5以上であることが好ましく、特に平均のアスペクト比は8以上であることが特に好ましい。また、外部小片7はあらかじめ公知の粉砕機や回転切削機などを用いて長辺及び短辺及び高さの長さ分布のばらつきが小さくなるように加工することが好ましい。
外部小片7には上記した組成や形状のものを採用している。即ち、外部小片7には、内部小片5と同様の組成のものを用いてもよいし、異なる組成のものを用いてもよい。また、内部小片5と同様の形状のものを用いてもよいし、異なる形状のものを用いてもよい。
外部樹脂8の材質は熱硬化性樹脂であれば特に限定されるものでは無く、例えば、外部樹脂8に用いられる熱硬化性樹脂の材質としては、非発泡ウレタン、不飽和ポリエステル、ビニルエステル、フェノール樹脂などが用いられる。
次に、本実施形態に係る樹脂成形体1の製造方法について説明する。樹脂成形体1の製造方法の1つを挙げるが、樹脂成形体1の製造方法については特に限定されるものではない。
本実施形態では1個ずつ成形を行うバッチ成形法を用いたものを説明する。
本実施形態の樹脂成形体は外層3を2部材に分けて作製する。即ち、板状の上部外層3aと上部に開口を有した筺状の下部外層3bを作製する。まず、あらかじめ離型剤を塗布した金型21(成形型)を用意する(図3(a))。続いて、金型21の外部で外部小片7と液体状の外部樹脂8とを所定の比率で混合し、それを金型21に挿入し、下部外層3bを作製する(図3(b))。即ち、所定の押圧力で圧密させながら、所定の厚みになるように金型21の底面31に外部小片7と液体状の外部樹脂8の混合材料(以下、外層混合材料10とも記す)を敷き詰め、金型21の側面32に貼り付けることで下部外層3bを作製する。
続いて、金型21の外部で内部小片5と液体状の内部樹脂6とを所定の比率で混合し、それを下部外層3bの内側空間25に挿入し、内層2を作製する(図3(c))。即ち、所定の厚みになるように下部外層3bの内側に内部小片5と液体状の内部樹脂6の混合材料(以下、内層混合材料11とも記す)を配置し、所定の押圧力で圧密させ、内層2を作製する。なお、液体状の内部樹脂6の割合が0%の場合は内部小片5のみを下部外層3bの内側に配置することになり、配置した内部小片5が内層2となる。
その後、内層2の上面に外層混合物を配置し、内層2の周りを外層3で覆う。即ち、下部外層3bの内層2からの露出面34に外層混合物10を接着させ、所定の押圧力で圧密し、上部外層3aを作製する(図3(d))。その後、上部外層3aの上方から圧着蓋37を載せ、所定の温度で一定時間加熱する(図3(e))。
最後に、離型し、樹脂成形体1が完成する(図3(f))。
以下、本発明の第二実施形態について説明する。なお、第一実施形態と同様のものは同じ付番を付して説明を省略する。
第二実施形態の樹脂成形体1は第一実施形態とは製造方法が異なる。具体的には以下に記す。
本実施形態の樹脂成形体1の製造方法では小型金型22と大型金型23の2つの金型を用いる。
まず、あらかじめ離型剤を塗布した小型金型22(成形型)を用意する(図4(a))。続いて外部小片7と液体状の外部樹脂8とを所定の比率で混合し、それを小型金型22に挿入し、下部外層3dを作製する(図4(b))。即ち、所定の厚みになるように小型金型22の底面33に外層混合物10を置き、所定の押圧力で圧密させ、下部外層3dを作製する。
続いて、内部小片5と液体状の内部樹脂6とを所定の比率で混合し、それを下部外層3d上に置き内層2を作製する(図4(c))。即ち、所定の厚みになるように下部外層3dの上面35に内層混合物11を注入し、所定の押圧力で圧密させ、内層2を作製する。なお、液体状の内部樹脂6の割合が0%の場合は内部小片5のみを下部外層3bの上面35に配置することになり、配置された内部小片5が内層2となる。
その後、小型金型22から下部外層3dと内層2を離型する(図4(d))。そして、あらかじめ離型剤を塗布した小型金型22(成形型)を用意し、大型金型23の中央位置に設置する(図4(e))。
その後、内層2の露出面36を覆うように外層混合物10を大型金型23に入れ、内層2の周りを外層3で覆う(図4(f))。即ち、下部外層3bの内層2からの露出面36に外層混合物10を接着させ、所定の押圧力で圧密し、上部外層3aを作製する。
その後、上部外層3aの上方から大型圧着蓋38を載せ、所定の温度で一定時間加熱する(図4(g))
最後に、離型し、樹脂成形体1が完成する(図4(h))。
本実施形態に係る樹脂成形体1の設置位置については限定されるものではなく、例えば、図5のように、レール52間の略中央位置に複数のまくら木51の胴部53を覆うように設置してもよい(第3実施形態)し、図6のように、レール52の外側位置且つまくら木51の端部に複数のまくら木51の端部を覆うように設置してもよい(第4実施形態)。また、図7のように、2つの軌道55間の略中央位置に設置してもよい(第5実施形態)。
上記した実施形態では1個ずつ成形するバッチ成形法を用いて説明したが、上記の工程を満たしていれば本発明はこれに限定されるものではなく、連続的に成形する連続成形法で作製してもよい(第6実施形態)。
以下に実施例をもって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
下記した実施形態の方法により、以下の条件を満たす樹脂成形体1を作製した。
(実施例1)
まず、短辺2mm〜7mmで平均アスペクト比8であるガラス長繊維で補強した発泡ウレタン樹脂成形体の粉砕チップを樹脂比率が30%となるように液体状の不飽和ポリエステル樹脂と混合し、混合材料を作製した。その混合材料を金型の底面に敷き詰め、側面に貼り付け、下部外層の厚さが20mmになるように圧密していき下部外層を作製した。その後、下部外層の内側空間に短辺0.5mm〜1mmで平均アスペクト比30であるガラス長繊維で補強した発泡ウレタン樹脂成形体の切削片を内層の厚さが90mmになるように配置し、内層を作製した。その後、下部外層の作製に用いた混合物と同様のものを内層の上面に置き、上部外層の厚さが20mmになるように圧密していき上部外層を作製した。このようにして、厚さ90mm、幅500mm、長さ1000mm、比重0.5g/cm3である樹脂成形体を作製した。これを実施例1とした。
(実施例2)
内層の材料に短辺2mm〜7mmで平均アスペクト比8であるガラス長繊維で補強した発泡ウレタン樹脂成形体の粉砕チップを用いた事以外は実施例1と同様の方法で樹脂成形体を作製した。即ち、厚さ90mm、幅500mm、長さ1000mm、比重0.5g/cm3である樹脂成形体を作製した。これを実施例2とした。
(比較例1)
短辺2mm〜7mmで平均アスペクト比8であるガラス長繊維で補強した発泡ウレタン樹脂成形体の粉砕チップを樹脂比率が30%となるように不飽和ポリエステルと混合し、混合材料を作製した。その後、その混合材料を金型に挿入し、圧密していき、厚さ90mm、幅500mm、長さ1000mm、比重0.5g/cm3である樹脂成形体を作製した。即ち、小片が均一に分布した樹脂成形体を作製した。これを比較例1とした。
(評価方法)
〔圧縮強度測定〕
JIS Z 2101に準じて、比較限度部分圧縮試験を行った。
その結果を表1に示す。
Figure 2012126045
内層に小片の接着を行う樹脂を使用しない実施例1、2においても、均一に接着された比較例と同等の比例限度が得られた。
〔圧縮強度測定〕
JIS A 1405に準じて、垂直入射吸音率を測定した。その結果を図8に示す。
2000Hz以下の周波数領域において、実施例1、2では比較例1に比べて高い吸音率を示した。
いずれの実施例においても高い空隙率を維持しつつ同等の強度が得られ、本発明に係る樹脂成形体は高い防音効果を有する樹脂成形体であることが示された。
1 樹脂成形体
2 内層
3 外層
5 内部小片(小片)
6 内部樹脂(熱硬化性樹脂)
7 外部小片(小片)
8 外部樹脂(熱硬化性樹脂)
21 金型(成形型)
22 小型金型(成形型)
23 大型金型(成形型)

Claims (7)

  1. 繊維補強された熱硬化性樹脂からなる多数の小片が同一若しくは異なる種類の熱硬化性樹脂で固められてなるパネル状の樹脂成形体であって、樹脂成形体の外層側と内層側とで前記熱硬化性樹脂と前記小片間の重量比率が相違し、外層側の熱硬化性樹脂の小片に対する重量比率が内層側の熱硬化性樹脂の小片に対する重量比率よりも高いことを特徴とする樹脂成形体。
  2. 外層の成形に用いる樹脂接着材の小片に対する重量比率は15%以上50%以下であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形体。
  3. 小片の短辺は0.1mm以上10mm以下であり、前記小片の平均のアスペクト比が5以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂成形体。
  4. 樹脂成形体全体の平均空隙率が50%以上70%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の樹脂成形体。
  5. 樹脂成形体の厚さは50mm以上120mm以下であり、外層の厚さは10mm以上30mm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の樹脂成形体。
  6. 小片はガラス繊維補強された熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の樹脂成形体。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の樹脂成形体を製造する方法であって、
    内層の成形に用いる小片と樹脂接着材とを混合後、成形型に配置し、成形型で圧密して内層を成形する工程と
    外層の成形に用いる小片と樹脂接着材とを混合後、成形型に配置し、成形型で圧密して外層を成形する工程とを包含することを特徴とする樹脂成形体の製造方法。
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