JP2012125128A - 蓄電池式車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】充電時にモータに交流電力が供給されないようにするための切替器を必要としない蓄電池式車両を提供する。
【解決手段】三相交流モータ11毎に設けられた走行用インバータ12の一次側に蓄電池13が接続され、二次側に三相交流モータ11及び車両側充電端子14が接続され、走行時には、走行用インバータ12は、蓄電池13の直流電力を三相交流電力に変換して三相交流モータ13を駆動し、充電時には、車両側充電端子14は、車両本体が停止状態のときに、三相交流の架線の各相毎に設けられた地上側充電端子の一相分の地上側充電端子とそれぞれ接触し、架線からそれぞれ一相分の交流電力を受電し、走行用インバータ12は、充電時には、車両側充電端子14からの一相分の交流電力を直流電力に変換して蓄電池13に充電する。
【選択図】図1
【解決手段】三相交流モータ11毎に設けられた走行用インバータ12の一次側に蓄電池13が接続され、二次側に三相交流モータ11及び車両側充電端子14が接続され、走行時には、走行用インバータ12は、蓄電池13の直流電力を三相交流電力に変換して三相交流モータ13を駆動し、充電時には、車両側充電端子14は、車両本体が停止状態のときに、三相交流の架線の各相毎に設けられた地上側充電端子の一相分の地上側充電端子とそれぞれ接触し、架線からそれぞれ一相分の交流電力を受電し、走行用インバータ12は、充電時には、車両側充電端子14からの一相分の交流電力を直流電力に変換して蓄電池13に充電する。
【選択図】図1
Description
本発明は、駆動用電力を蓄電した蓄電池を車両に搭載した蓄電池式車両に関する。
近年は、地球環境に優しい都市交通手段として路面電車LRTや電気自動車EVの導入が検討されている。これら車両では、蓄電池を搭載し、その蓄電池から車輪を駆動するモータに駆動用電力を供給し運転するようにしている。
例えば、路面電車に蓄電池を搭載し、架線のある区間ではパンタグラフから蓄電池に充電し、架線のない区間では蓄電池を電源として走行可能とした都市交通システムがある(例えば、特許文献1参照)。これは、電車停留所の軌道部分に架線を設置した区間を配置し、電車停留所で路面電車に電力補給を行うことで、他の走行区間に架線を設置する必要をなくしたものである。
また、鉄道車両に蓄電池を搭載し、走行時は蓄電池からの直流電力を電力変換器(電流電圧制御手段)のインバータ運転で交流電力に変換して鉄道車両のモータを駆動し、充電時には電力変換器のコンバータ運転で交流電源からの交流電力を直流電力に変換して蓄電池に充電するようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
しかし、特許文献1のものでは、架線から供給される電力は直流電力であるので、充電のために新たに架線を設置する場合には、商用電源である交流電力を直流電力に変換するための変電所が必要となる。
また、特許文献2のものでは、電力変換器を走行用インバータ及び充電用コンバータとして利用するので、商用電源である交流電力を直流電力に変換するための変電所が不要となるが、充電時にモータに交流電力が供給されないようにするための切替器が必要となる。
この切替器は、蓄電池を搭載した上にさらに車両に搭載することになるので、切替器は小型であることが望ましいが、安全を確保するためには電力の遮断能力を有した遮断器とする必要がある。切替器として遮断器を使用した場合には小型化が困難となり、車両に搭載する蓄電池の設置スペースが制約を受けることになる。
本発明の目的は、充電時にモータに交流電力が供給されないようにするための切替器を必要としない蓄電池式車両を提供することである。
請求項1の発明に係る蓄電池式車両は、車両本体の車輪を駆動する三相交流モータと、前記三相交流モータを駆動するための電力を直流電力として蓄電した蓄電池と、前記車両本体が停止状態のときに三相交流の架線の各相毎に設けられた地上側充電端子の一相分の地上側充電端子とそれぞれ接触し前記架線からそれぞれ一相分の交流電力を受電する車両側充電端子と、一次側に前記蓄電池が接続され二次側に前記三相交流モータ及び前記車両側充電端子が接続され、前記蓄電池の直流電力を三相交流電力に変換して前記三相交流モータを駆動するとともに、前記車両側充電端子からの一相分の交流電力を直流電力に変換して前記蓄電池に充電する走行用インバータとを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明に係る蓄電池式車両は、車両本体の車輪を駆動する三相交流モータと、前記三相交流モータを駆動するための電力を直流電力として蓄電した蓄電池と、前記車両本体が停止状態のときに単相交流の架線の電圧線及び接地線毎に設けられた地上側充電端子とそれぞれ接触し前記架線からそれぞれ単相の交流電力を受電する車両側充電端子と、一次側に前記蓄電池が接続され二次側に前記車両側充電端子が接続され、前記蓄電池の直流電力を三相交流電力に変換して前記三相交流モータを駆動するとともに、前記車両側充電端子からの単相の交流電力を直流電力に変換して前記蓄電池に充電する走行用インバータとを備えたことを特徴とする。
請求項3の発明に係る蓄電池式車両は、車両本体の車輪を駆動する三相交流モータと、前記三相交流モータを駆動するための電力を直流電力として蓄電した蓄電池と、三相交流の架線の各相に設けられた地上側充電端子とそれぞれ接触し前記架線から三相の交流電力を受電する車両側充電端子と、一次側に前記蓄電池が接続され二次側に前記車両側充電端子及び車載設備が接続され、前記蓄電池の直流電力を三相交流電力に変換して前記車載設備に供給するとともに前記車両側充電端子からの三相交流電力を直流電力に変換して前記蓄電池に充電する補助電源装置と、一次側に前記蓄電池が接続され二次側に前記三相交流モータが接続され、前記蓄電池の直流電力を三相交流電力に変換して前記三相交流モータを駆動する走行用インバータとを備えたことを特徴とする。
請求項4の発明に係る蓄電池式車両は、請求項3の発明において、前記車両本体の進行方向の前記車両側充電端子より前方に配置され、前記地上側充電端子に接触して前記架線からの三相交流電力の受電可能であることを検出する電圧検出器と、前記電圧検出器が前記架線からの三相交流電力の受電可能を検出したときは、前記補助電源装置の出力電圧を前記架線の三相交流の位相に同期させた後に前記車両側充電端子を前記地上側充電端子に接続し、前記車両側充電端子からの三相交流電力を前記補助電源装置で直流電力に変換して前記蓄電池に充電するように制御し、電圧検出器が無電圧を検出したときは、前記補助電源装置を通常の交流出力動作に移行させ、前記車両側充電端子からの三相交流の入力電流が零になるように位相制御し単独運転状態に制御する制御装置とを備えたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、充電時には、車両側充電端子は一相分(同相)の交流電力を受電する地上側充電端子に接続され、三相交流の架線の各相の一相分を各々の走行用インバータの二次側に供給し、3台の走行用インバータで三相交流電力を直流電力に変換して蓄電池に充電するので、各々の走行用インバータに接続される三相交流モータには三相交流電力が供給されることがない。従って、三相交流モータは駆動されないので切替器を必要としない。
請求項2の発明によれば、充電時には、車両側充電端子は単相の交流電力を受電する地上側充電端子に接続され、単相交流の架線の単相を走行用インバータの二次側に供給し、2台の走行用インバータで単相の交流電力を直流電力に変換して蓄電池に充電するので、三相交流モータには三相交流電力が供給されることがない。従って、三相交流モータは駆動されないので切替器を必要としない。このように、切替器を必要としないことから、車両に搭載する蓄電池の設置スペースを確保できる。
請求項3の発明によれば、蓄電池からの放電時には、補助電源装置は蓄電池の直流電力を三相交流電力に変換して車載設備に供給し、走行用インバータは蓄電池の直流電力を三相交流電力に変換して三相交流モータに供給し、蓄電池への充電時には、車両側充電端子は三相交流の架線の各相に設けられた地上側充電端子とそれぞれ接触し架線から三相交流電力を受電して車載設備及び補助電源装置に三相交流電力を供給し、補助電源装置は車両側充電端子からの三相交流電力を直流電力に変換して蓄電池に充電するので、走行中においても蓄電池に充電できるとともに、地上側充電端子からの三相交流電力を直接的に車載設備に供給できる。
請求項4の発明によれば、請求項3の発明の効果に加え、制御装置は、電圧検出器が架線からの三相交流電力の受電可能を検出したとき、補助電源装置の出力電圧を架線の三相交流の位相に同期させた後に、車両側充電端子を地上側充電端子に接続し、車両側充電端子からの三相交流電力を補助電源装置で直流電力に変換して蓄電池に充電するように制御し、電圧検出器が無電圧を検出したときは、前記補助電源装置を通常の交流出力動作に移行させ、前記車両側充電端子からの三相交流の入力電流が零になるように位相制御し単独運転状態に制御するので、放電状態から充電状態の切り替えの際には架線からの三相交流の受電を速やかに行うことができ、充電状態から放電状態に切り替えの際には瞬断なしで切り替えられる。
以下、本発明の実施形態1を説明する。図1は本発明の実施形態1に係る蓄電池式車両の一例で走行時の状態を示す構成図である。
車両本体の車輪を駆動する三相交流モータ11a、11b、11cは、車両本体の左右一対の車輪を駆動するものである。例えば、車両が路面電車である場合には、前方に二組の左右一対の車輪が設けられ、後方にも二組の左右一対の車輪が設けられるので、1車両あたり四組の左右一対の車輪が設けられることになる。四組の左右一対の車輪をすべて駆動する場合には4台の三相交流モータ11が必要となるが、図1では3台の三相交流モータ11a、11b、11cを示しており、四組の左右一対の車輪のうちのいずれか三組の左右一対の車輪を駆動する場合を示している。
3台の三相交流モータ11a、11b、11cには、それぞれ走行用インバータ12a、12b、12cが設けられている。また、車両本体には蓄電池13が搭載されており、蓄電池13は走行用インバータ12の一次側に接続され、3台の三相交流モータ11a、11b、11cは走行用インバータ12a、12b、12cの二次側に接続されている。
また、走行用インバータ12a、12b、12cの二次側には車両側充電端子(例えば3線式パンタグラフ)14a、14b、14cが接続されている。車両側充電端子14a、14b、14cは三相交流モータ11a、11b、11cの三相(a相、b相、c相)の各相に設けられ、後述の三相交流の架線から蓄電池13に充電する際に三相交流の架線のいずれかの一相に接続される。
車両の走行時には、蓄電池13に蓄電された直流電力は、それぞれの走行用インバータ12a、12b、12cのインバータ運転により、リアクトルL及びコンデンサCを介して、三相交流電力(a相、b相、c相)に変換され、それぞれの三相交流モータ11a、11b、11cに供給される。これにより、各々の三相交流モータ11a、11b、11cは三相交流電力により駆動される。
図2は本発明の実施形態1に係る蓄電池式車両の一例で充電時の状態を示す構成図である。三相交流の架線15は、例えば商用電源であり、この三相交流の架線15のU相には地上側充電端子16uが設けられ、三相交流の架線15のV相には地上側充電端子16vが設けられ、三相交流の架線15のW相には地上側充電端子16wが設けられている。そして、三相交流の架線15から蓄電池13への充電時には、U相の地上側充電端子16uは車両側充電端子14aに、V相の地上側充電端子16vは車両側充電端子14bに、W相の地上側充電端子16wは車両側充電端子14cに接続される。
蓄電池式車両が走行状態から停止状態に移行するときは、走行用インバータ12a、12b、12cはコンバータ運転となり、三相交流モータ11a、11b、11cの回転エネルギーを電気エネルギーに変換し蓄電池13に蓄電する。この回生運転により、三相交流モータ11a、11b、11cは電気的にブレーキが掛けられる。すなわち、蓄電池13への充電時には、走行用インバータ12a、12b、12cはコンバータ運転となる。
車両本体が停止状態となると、車両側充電端子14a、14b、14cは、三相交流の架線15の各相(U相、V相、W相)毎に設けられた地上側充電端子16u、16v、16wに接続される。これにより、車両側充電端子14a、14b、14cは、走行用インバータ12a、12b、12c毎に架線15の三相交流の同相(一相分)に接続され、3台の走行用インバータ12a、12b、12cで3相を受電する形態となる。
これにより、走行用インバータ12a、12b、12c毎の各アームは同相でスイッチングを行なうことにより、3台の走行用インバータ12a、12b、12cで3相交流電力を直流電力に変換するコンバータとして動作することになる。走行用インバータ12a、12b、12cのコンバータ運転により、変換された直流電力はリアクトルL及びコンデンサCを介して蓄電池13に蓄電される。
この場合、三相交流モータ11a、11b、11cには三相交流が印加されないので、三相交流モータ11a、11b、11cは駆動されることがない。従って、充電時に三相交流モータ11a、11b、11cに交流電力が供給されないようにするための切替器を必要としない。
このように、1台の三相交流モータ11につき1台の走行用インバータ12の構成とし、3台の走行用インバータ12a、12b、12cを一組として取り扱う。そして、車両本体の走行時は、それぞれの走行用インバータ12a、12b、12cが蓄電池13を電源として3相交流を出力し(可変電圧可変周波数)、三相交流モータ11a、11b、11cを駆動する。
地上側充電端子16u、16v、16wは、例えば、導体バーや架線のようなものとし、三相交流の架線15からの電圧が常時印加されている。そして、車両本体が停止すると、各走行用インバータ12a、12b、12cと三相交流モータ11a、11b、11cとの間から分岐した車両側充電端子14a、14b、14cを地上側充電端子16u、16v、16wに接触させる。車両側充電端子14a、14b、14cは走行用インバータ12a、12b、12c毎に三相交流の架線15の同相に接続され、3台の走行用インバータ12a、12b、12cで3相を受電する形態となる。
車両側充電端子14a、14b、14cと地上側充電端子16u、16v、16wとの接触により、走行用インバータ12a、12b、12cの二次側に電圧が加圧されたことを確認し、走行用インバータ12a、12b、12cは一次側へのコンバータ動作を開始して蓄電池13に充電をする。このとき、走行用インバータ12a、12b、12c毎の各アームは同相でスイッチングを行なうことにより、3台の走行用インバータ12a、12b、12cで3相交流を直流に変換するコンバータとして動作することになる。
この状態で、車両本体を走行(発車)する必要が生じると、走行用インバータ12a、12b、12cはコンバータ運転を停止し、三相交流の架線15からの電流がないことを確認したうえで車両側充電端子14a、14b、14cを地上側充電端子16u、16v、16wから切り離す。そして、走行用インバータ12a、12b、12cの二次側の電圧がないことを確認し、走行のために通常のインバータ動作を開始する。
以上の説明では、1台の三相交流モータ11につき1台の走行用インバータ12の構成としたが、図3に示すように、複数台の三相交流モータ11につき1台の走行用インバータ12の構成としてもよい。例えば、3両1組の列車があり、1両ごとに4台の三相交流モータ11a1〜11a4、11b1〜11b4、11c1〜11c4を駆動する3台の走行用インバータ12a、12b、12cを備え、充電時には、各車両の走行用インバータ12a、12b、12cの各アームが同相でスイッチングを行なうことにより、3台の走行用インバータ12a、12b、12cで3相交流を直流に変換するコンバータとして動作するようにしてもよい。
また、以上の説明では、架線15から三相交流が供給される場合について説明したが、架線15から単相交流が供給される場合についても同様に適用できる。図4は架線15から単相交流が供給される場合の蓄電池式車両の走行時の状態を示す構成図であり、図5は架線15から単相交流が供給される場合の蓄電池式車両の充電時の状態を示す構成図である。
図4及び図5では、2台の三相交流モータ11a、11bを設けた場合を示している。図4に示すように、車両の走行時には、図1に示した場合と同様に、蓄電池13に蓄電された直流電力は、それぞれの走行用インバータ12a、12bのインバータ運転により、リアクトルL及びコンデンサCを介して、三相交流電力(a相、b相、c相)に変換され、それぞれの三相交流モータ11a、11bに供給される。これにより、各々の三相交流モータ11a、11bは三相交流電力により駆動される。
図5に示すように、蓄電池13への充電時には、例えば、車両側充電端子14aは単相交流の架線15’の電圧線に設けられた地上側充電端子16aに接続され、車両側充電端子14bは単相交流の架線15’の接地線に設けられた地上側充電端子16bに接続される。これにより、車両側充電端子14a、14bは、走行用インバータ12a、12b毎に架線15の単相交流の同相(一相分)に接続され、2台の走行用インバータ12a、12bで単相を受電する形態となる。
これにより、走行用インバータ12a、12b毎の各アームは同相でスイッチングを行なうことにより、2台の走行用インバータ12a、12bで単相交流電力を直流電力に変換するコンバータとして動作することになる。走行用インバータ12a、12bのコンバータ運転により、変換された直流電力はリアクトルL及びコンデンサCを介して蓄電池13に蓄電される。
この場合、三相交流モータ11a、11bには三相交流が印加されないので、三相交流モータ11a、11bは駆動されることがない。従って、充電時に三相交流モータ11a、11bに交流電力が供給されないようにするための切替器を必要としない。
この他の一例の場合においても、1台の三相交流モータ11につき1台の走行用インバータ12の構成としたが、図6に示すように、複数台の三相交流モータ11につき1台の走行用インバータ12の構成としてもよい。例えば、2両1組の列車があり、1両ごとに4台の三相交流モータ11a1〜11a4、11b1〜11b4を駆動する2台の走行用インバータ12a、12bを備え、充電時には、各車両の走行用インバータ12a、12bの各アームが同相でスイッチングを行なうことにより、3台の走行用インバータ12a、12bで3相交流を直流に変換するコンバータとして動作するようにしてもよい。
本発明の実施形態1によれば、充電時には、車両側充電端子は一相分(同相)の交流電力を受電する地上側充電端子に接続され、複数台の走行用インバータで三相交流電力または単相交流電力を直流電力に変換して蓄電池に充電するので、各々の走行用インバータに接続される三相交流モータには三相交流電力が供給されることがない。
従って、三相交流モータは駆動されないので切替器を必要としない。切替器を必要としないことから、車両に搭載する蓄電池の設置スペースを確保できる。また、充電時には、交流の架線から電力の供給を受けるので、直流の架線とする必要がなく、変電所などの地上設備を設ける必要がなくなる。
次に、本発明の実施形態2を説明する。図7は本発明の実施形態2に係る蓄電池式車両の一例で蓄電池13からの放電時の状態を示す構成図であり、図7(a)は蓄電池式車両17の説明図、図7(b)は蓄電池式車両の構成図である。また、図8は、蓄電池13の充電時の状態を示す構成図である。
この実施形態2は、図1に示した実施形態1に対し、車両側充電端子14を走行用インバータ12a、12b、12cの二次側に接続することに代えて、補助電源装置20の二次側に設け、走行中においても蓄電池13に充電できるとともに、地上側充電端子からの三相交流電力を直接的に車載設備19に供給できるようにしたものである。
図7(a)において、蓄電池式車両17の天井部には車両側充電端子14が搭載され、蓄電池式車両17の進行方向に向かって、車両側充電端子14より前方に電圧検出器18も搭載されている。
図7(b)において、車両本体の車輪を駆動する三相交流モータ11a、11b、11cは、車両本体の左右一対の車輪を駆動するものであり、実施形態1と同様に、3台の三相交流モータ11a、11b、11cを示している。3台の三相交流モータ11a、11b、11cには、それぞれ走行用インバータ12a、12b、12cが設けられている。また、車両本体には蓄電池13が搭載されており、蓄電池13はリアクトルL及びコンデンサCを介して走行用インバータ12の一次側に接続され、3台の三相交流モータ11a、11b、11cは走行用インバータ12a、12b、12cの二次側に接続されている。
また、車両本体には、空調設備や照明設備などの車載設備19が搭載されており、車載設備19には補助電源装置20から電源が供給されるようになっている。補助電源装置20の一次側にはリアクトルL1及びコンデンサC1を介して蓄電池13が接続され、二次側には車載設備19との間に車両側充電端子14が接続されている。このように、実施形態2では、車両側充電端子14が補助電源装置20の二次側に設けられている。
蓄電池13からの放電時には、蓄電池13に蓄電された直流電力は、リアクトルL及びコンデンサCを介して、それぞれの走行用インバータ12a、12b、12cに入力され、走行用インバータ12a、12b、12cのインバータ運転により三相交流電力に変換され、それぞれの三相交流モータ11a、11b、11cに供給される。これにより、各々の三相交流モータ11a、11b、11cは三相交流電力により駆動される。
一方、蓄電池13に蓄電された直流電力は、リアクトルL1及びコンデンサC1を介して補助電源装置20により三相交流電力に変換され車載設備19に供給される。これにより、空調設備や照明設備などの車載設備19は三相交流電力により駆動される。
図8は本発明の実施形態2に係る蓄電池式車両の一例で蓄電池13の充電時の状態を示す構成図である。三相交流の架線15は、例えば商用電源であり、この三相交流の架線15のU相には地上側充電端子16uが設けられ、三相交流の架線15のV相には地上側充電端子16vが設けられ、三相交流の架線15のW相には地上側充電端子16wが設けられている。
そして、三相交流の架線15から蓄電池13への充電時には、車両側充電端子14は、三相交流の架線15の各相に設けられた地上側充電端子16u、16v、16wとそれぞれ接触し、架線15から三相交流電力を受電し、車載設備19には受電した三相交流電力をそのまま供給し、蓄電池13には補助電源装置20で三相交流電力を直流電力に変換して充電する。
次に、蓄電池式車両17の蓄電池13の放電時から充電時に移行する場合について説明する。いま、蓄電池式車両17の蓄電池13が放電状態であり、蓄電池式車両17が走行しているとする。この状態では、補助電源装置20は、蓄電池13からの直流電力を交流電力に変換するCVCF動作(定電圧定周波数動作)を行い、車載設備19に交流電力を供給している。また、走行用インバータ12a、12b、12cは、蓄電池13からの直流電力を交流電力に変換するVVVF動作(可変電圧可変周波数動作)を行い、三相交流モータ11a、11b、11cを駆動している。
電圧検出器18は車両本体の進行方向の車両側充電端子14より前方に配置されているので、蓄電池式車両17が地上側充電端子16u、16v、16wの設置された箇所に到達すると、電圧検出器18が最初に地上側充電端子16u、16v、16wに接触する。電圧検出器18が地上側充電端子16u、16v、16wに接触すると、電圧検出器18は架線15の三相交流電圧を検出する。
電圧検出器18で検出された架線15の三相交流電圧は制御装置21に入力される。制御装置21は、電圧検出器18で架線15の三相交流電圧が検出されたことを判定すると、架線15からの三相交流電力の受電可能であると判定し、補助電源装置20の出力電圧を架線15の三相交流の位相に同期させる。すなわち、制御装置21は、補助電源装置20を瞬時停止させて、補助電源装置20の出力電圧が架線15の三相交流の位相に同期するように補助電源装置20を再起動する。
制御装置21は、補助電源装置20を再起動した後に、車両側充電端子14を地上側充電端子16u、16v、16wに接続する。これにより、車両側充電端子14からの三相交流電力は車載設備19に直接的に供給される。また、制御装置21は、補助電源装置20を逆変換動作させ、車両側充電端子14からの三相交流電力を直流電力に変換して蓄電池13に充電するように制御する。
次に、電圧検出器18が無電圧を検出すると、補助電源装置20は逆変換動作から通常の交流出力動作へと移行する。その際、車両側充電端子14からの三相交流の入力電流が予め零になるように位相を制御し単独運転状態とする。従って、瞬断なしで交流出力動作への移行ができる。その後に、車両側充電端子14を収納する。
本発明の実施形態2によれば、蓄電池13からの放電時には、補助電源装置20は蓄電池13の直流電力を三相交流電力に変換して車載設備19に供給し、走行用インバータ12a、12b、12cは蓄電池13の直流電力を三相交流電力に変換して三相交流モータ11a、11b、11cに供給する。一方、蓄電池13への充電時には、車両側充電端子14は三相交流の架線15の各相に設けられた地上側充電端子16u、16v、16wとそれぞれ接触し、架線15から三相交流電力を受電して車載設備19及び補助電源装置20に三相交流電力を供給し、補助電源装置20は車両側充電端子14からの三相交流電力を直流電力に変換して蓄電池13に充電する。従って、走行中においても蓄電池13に充電できるとともに、地上側充電端子16u、16v、16wからの三相交流電力を直接的に車載設備19に供給できる。
制御装置21は、電圧検出器18が架線15からの三相交流電力の受電可能を検出したときは、補助電源装置20の出力電圧を架線15の三相交流の位相に同期させた後に、車両側充電端子14を地上側充電端子16u、16v、16wに接続し、車両側充電端子14からの三相交流電力を補助電源装置20で直流電力に変換して蓄電池13に充電するように制御する。一方、電圧検出器18が無電圧を検出したときは、補助電源装置20を通常の交流出力動作に移行させ、車両側充電端子14からの三相交流の入力電流が零になるように位相制御し単独運転状態に制御する。従って、放電状態から充電状態の切り替えの際には架線からの三相交流の受電を速やかに行うことができ、充電状態から放電状態に切り替えの際には瞬断なしで切り替えられる。
11…三相交流モータ、12…走行用インバータ、13…蓄電池、14…車両側充電端子、15…架線、16…地上側充電端子、17…蓄電池式車両、18…電圧検出器、19…車載設備、20…補助電源装置、21…制御装置
Claims (4)
- 車両本体の車輪を駆動する三相交流モータと、
前記三相交流モータを駆動するための電力を直流電力として蓄電した蓄電池と、
前記車両本体が停止状態のときに三相交流の架線の各相毎に設けられた地上側充電端子の一相分の地上側充電端子とそれぞれ接触し前記架線からそれぞれ一相分の交流電力を受電する車両側充電端子と、
一次側に前記蓄電池が接続され二次側に前記三相交流モータ及び前記車両側充電端子が接続され、前記蓄電池の直流電力を三相交流電力に変換して前記三相交流モータを駆動するとともに、前記車両側充電端子からの一相分の交流電力を直流電力に変換して前記蓄電池に充電する走行用インバータとを備えたことを特徴とする蓄電池式車両。 - 車両本体の車輪を駆動する三相交流モータと、
前記三相交流モータを駆動するための電力を直流電力として蓄電した蓄電池と、
前記車両本体が停止状態のときに単相交流の架線の電圧線及び接地線毎に設けられた地上側充電端子とそれぞれ接触し前記架線からそれぞれ単相の交流電力を受電する車両側充電端子と、
一次側に前記蓄電池が接続され二次側に前記車両側充電端子が接続され、前記蓄電池の直流電力を三相交流電力に変換して前記三相交流モータを駆動するとともに、前記車両側充電端子からの単相の交流電力を直流電力に変換して前記蓄電池に充電する走行用インバータとを備えたことを特徴とする蓄電池式車両。 - 車両本体の車輪を駆動する三相交流モータと、
前記三相交流モータを駆動するための電力を直流電力として蓄電した蓄電池と、
三相交流の架線の各相に設けられた地上側充電端子とそれぞれ接触し前記架線から三相の交流電力を受電する車両側充電端子と、
一次側に前記蓄電池が接続され二次側に前記車両側充電端子及び車載設備が接続され、前記蓄電池の直流電力を三相交流電力に変換して前記車載設備に供給するとともに前記車両側充電端子からの三相交流電力を直流電力に変換して前記蓄電池に充電する補助電源装置と、
一次側に前記蓄電池が接続され二次側に前記三相交流モータが接続され、前記蓄電池の直流電力を三相交流電力に変換して前記三相交流モータを駆動する走行用インバータとを備えたことを特徴とする蓄電池式車両。 - 前記車両本体の進行方向の前記車両側充電端子より前方に配置され、前記地上側充電端子に接触して前記架線からの三相交流電力の受電可能であることを検出する電圧検出器と、
前記電圧検出器が前記架線からの三相交流電力の受電可能を検出したときは、前記補助電源装置の出力電圧を前記架線の三相交流の位相に同期させた後に前記車両側充電端子を前記地上側充電端子に接続し、前記車両側充電端子からの三相交流電力を前記補助電源装置で直流電力に変換して前記蓄電池に充電するように制御し、
電圧検出器が無電圧を検出したときは、前記補助電源装置を通常の交流出力動作に移行させ、前記車両側充電端子からの三相交流の入力電流が零になるように位相制御し単独運転状態に制御する制御装置とを備えたことを特徴とする請求項3記載の蓄電池式車両。
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WO2017026026A1 (ja) * | 2015-08-10 | 2017-02-16 | 三菱電機株式会社 | 鉄道車両用制御装置 |
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2011
- 2011-03-23 JP JP2011063650A patent/JP2012125128A/ja not_active Withdrawn
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