JP2012114224A - ヒートシンク付パワーモジュール用基板、パワーモジュール及びパワーモジュール用基板の製造方法 - Google Patents

ヒートシンク付パワーモジュール用基板、パワーモジュール及びパワーモジュール用基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パワーモジュール用基板からヒートシンクへの放熱特性を損なわずに、セラミックス基板の割れ等を防止できるヒートシンク付パワーモジュール用基板、このパワーモジュール用基板を備えたパワーモジュール及びパワーモジュール用基板の製造方法を提供する。
【解決手段】セラミックス基板2の両面に金属層6,7が接合されたパワーモジュール用基板3と、一方の金属層7にAgの仮焼結層9を介在させることにより仮止め状態に接合されたヒートシンク5と、パワーモジュール用基板3とヒートシンク5とを積層状態に保持する保持手段(封止材10)とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、大電流、高電圧を制御する半導体装置に用いられるヒートシンク付パワーモジュール用基板、このパワーモジュール用基板を備えたパワーモジュール及びパワーモジュール用基板の製造方法に関する。
従来のパワーモジュールとして、セラミックス基板の一方の面に、回路層となるアルミニウム金属層が積層され、この回路層の上に半導体チップ等の電子部品がはんだ付けされるとともに、セラミックス基板の他方の面に放熱層となるアルミニウム金属層が形成され、この金属層にヒートシンクが接合された構成のものが知られている。
このようなパワーモジュールにおいては、セラミックス基板へのアルミニウム金属層のろう付けや、回路層への電子部品のはんだ付けは加熱により行われるため、接合部材間の熱膨張係数差により全体に反りが生じ易い。また、電子部品から発生した熱は、アルミニウム金属層とセラミックス基板とを介してヒートシンクから逃がされる構成となっているが、放熱層に反りが生じていると、ヒートシンクを放熱層に取り付けた際のクリアランスが大きくなり、放熱性が極端に低下するという問題がある。
そこで、接合部材間の熱伸縮による影響を緩和するため、特許文献1には、放熱層とヒートシンクとの間に、セラミックスとアルミニウムの中間の熱膨張係数を有するAlSiC等の緩衝材を介在させて接合する方法が提案されている。
また、特許文献2には、緩衝材として可塑性多孔質金属層を用い、放熱層とヒートシンクとを接合することが提案されている。
さらに、特許文献3には、放熱層とヒートシンクとの間に熱伝導グリースを介在させた状態で、パワーモジュール用基板とヒートシンクとを抑え、ねじ止め等により固定する構造が提案されている。
特開2005−328087号公報 特許3180622号公報 特開2004−214284号公報
しかしながら、パワーモジュール用基板が大型化してくると、特許文献1及び特許文献2のように緩衝材を適用した場合においても、熱膨張係数の僅かな差であってもパワーモジュールに大きな反りが生じ、冷熱サイクル時に接合部で剥がれたり、セラミックス基板に割れが発生したりすることがある。
また、可塑性多孔質金属層のように空隙率の大きい緩衝材を介在させた場合には、その空隙部分によって放熱が妨げられ、放熱基板としての性能が阻害される。
また、特許文献3のように熱伝導グリースを塗布してヒートシンクを放熱層に密着させていても、熱伝導グリースの熱伝導率は数W/mであり、他の部材と比べて非常に小さいため、反りにより熱伝導グリースの介在する厚さが厚くなると、その部分の放熱性が極端に悪くなるという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、パワーモジュール用基板からヒートシンクへの放熱特性を損なわずに、セラミックス基板の割れ等を防止できるヒートシンク付パワーモジュール用基板、このパワーモジュール用基板を備えたパワーモジュール及びパワーモジュール用基板の製造方法を提供する。
本発明のヒートシンク付パワーモジュール用基板は、セラミックス基板を有するパワーモジュール用基板と、前記パワーモジュール用基板の片面にAgの仮焼結層を介在させることにより仮止め状態に接合されたヒートシンクと、前記パワーモジュール用基板と前記ヒートシンクとを積層状態に保持する保持手段とを備えたことを特徴とする。
仮焼結層は、150〜250℃の低温で仮焼成して形成することができるので、仮焼成時において過大な熱応力が発生するのを防止することができる。
この場合、パワーモジュール用基板とヒートシンクとは、仮焼結層によって仮止め状態に保持されている。そのため、パワーモジュールの冷熱サイクル時に、パワーモジュール用基板とヒートシンクとの間に熱伸縮の差が生じた場合でも、仮焼結層はその熱伸縮に追従して双方の積層面に接触した状態を保持することができるので、各接合部材の熱応力を低減することができる。
さらに、熱伝導グリースと比べてAgを主体とする仮焼結層は熱伝導率が高く、ヒートシンクへの良好な放熱特性を確保しつつ、セラミックス基板の割れ等を防止することができる。
また、本発明のパワーモジュールは、上記のヒートシンク付パワーモジュール用基板と、前記パワーモジュール用基板に接合された電子部品とを備えるとともに、前記保持手段は、前記ヒートシンク付パワーモジュール用基板と電子部品とを一括して封止した樹脂により構成されているよい。
この場合、電子部品を絶縁するための樹脂封止を施す際に、同時にパワーモジュール全体を強固に保持することができ、効率的である。
また、本発明のヒートシンク付パワーモジュール用基板において、前記保持手段は、前記ヒートシンク付パワーモジュール用基板と前記ヒートシンクとを保持する固定枠によって構成されているとよい。
ヒートシンク付パワーモジュール用基板とヒートシンクとを固定枠によってその積層方向に確実に密着させて保持することができ、良好な放熱特性を得ることができる。
そして、本発明のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法は、セラミックス基板を有するパワーモジュール用基板と、前記パワーモジュール用基板の片面に接合されたヒートシンクとを備えたヒートシンク付パワーモジュールの製造方法であって、前記パワーモジュール用基板の片面と前記ヒートシンクとの間に、Ag又はAgOの粉末とバインダーと混合したペーストを介在させた状態で仮焼成することによりAgの仮焼結層を形成して、前記パワーモジュール用基板に前記ヒートシンクを仮止めした後に、前記パワーモジュール用基板と前記ヒートシンクとを保持手段により積層状態に保持することを特徴とする。
本発明によれば、パワーモジュール用基板とヒートシンクとの間に仮焼結層を介在させて仮止めするとともに、パワーモジュール用基板とヒートシンクとを保持手段によって強固に保持する構成としたので、パワーモジュール用基板からヒートシンクへの放熱特性を損なわずに、セラミックス基板の割れや接合部の剥離を防止することができる。
本発明の第1実施形態のパワーモジュールの全体構成を示す縦断面図である。 仮焼結層を説明する図である。 第1実施形態のパワーモジュールの製造方法を説明する図である。 第2実施形態のパワーモジュールの全体構成を示す縦断面図である。 その他の実施形態のパワーモジュールの全体構成を示す縦断面図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、この発明により製造されるパワーモジュールを示している。この図1のパワーモジュール100は、セラミックス基板2を有するパワーモジュール用基板3と、パワーモジュール用基板3の表面に搭載された半導体チップ等の電子部品4と、パワーモジュール用基板3の裏面に接合されたヒートシンク5とから構成される。
パワーモジュール用基板3は、セラミックス基板2の両面に金属層6,7が積層されており、その一方の金属層6が回路層となり、その表面に電子部品4が接合される。また、他方の金属層7は放熱層とされ、その表面にヒートシンク5が取り付けられる。
セラミックス基板2は、例えば、AlN(窒化アルミニウム)、Si(窒化珪素)等の窒化物系セラミックス、もしくはAl(アルミナ)等の酸化物系セラミックスにより形成され、その厚さは例えば0.635mmとされる。
金属層6,7は、いずれも純度99.90質量%以上のアルミニウムが用いられ、JIS規格では、1N90(純度99.90質量%以上:いわゆる3Nアルミニウム)又は1N99(純度99.99質量%以上:いわゆる4Nアルミニウム)を用いることができる。
このパワーモジュール用基板3は、放熱層となる金属層7に緩衝機能を持たせたるため、回路層となる金属層6よりも肉厚に形成されたものを用いている。
本実施形態のパワーモジュール用基板3においては、例えば、回路層となる金属層6の厚さは0.6mmとされ、放熱層となる金属層7の厚さが0.6mmとされている。
これら金属層6,7は、プレス加工により所望の外形に打ち抜いたものをセラミックス基板2に接合するか、あるいは、平板状のものをセラミックス基板2に接合した後に、エッチング加工により所望の外形に形成するか、いずれの方法も採用することができる。
また、セラミックス基板2と回路層及び放熱層となる金属層6,7とは、Al−Si系、Al−Ge系、Al−Cu系、Al−Mg系またはAl−Mn系等のろう材によりろう付けされている。
なお、金属層6と電子部品4との接合には、Sn−Cu系,Sn−Ag系,Sn−Ag−Cu系,Zn−Al系もしくはPb−Sn系等のはんだ材が用いられる。図中符号8がそのはんだ接合層を示す。また、電子部品4と金属層6の端子部との間は、アルミニウム等からなるボンディングワイヤ(図示略)により接続される。
一方、ヒートシンク5は、その形状等は特に限定されないが、アルミニウム合金の押し出し成形によって形成され、その長さ方向に沿って冷却水を流通させるための流路16が形成されている。また、ヒートシンク5は、パワーモジュール用基板3より面方向に大きく、パワーモジュール用基板3の周囲から張り出して形成されている。
パワーモジュール用基板3とヒートシンク5とは、図1に示すように、パワーモジュール用基板の金属層7とヒートシンク5との間に0.01〜0.3mm程度のAgの仮焼結層9を介在させることにより仮止め状態に接合されている。
仮焼結層9は、Ag又はAgOの原料粉末とバインダーとを混合したペーストを、パワーモジュール用基板3とヒートシンク5との間に介在させた状態で、原料粉末の粒径が大きくならない程度の低温(150〜250℃)で加熱して揮発成分を除去することにより、図2に示すように原料粉末90が凝集して、これら原料粉末90同士の接触部分91の一部が結合することにより形成される。このように形成した仮焼結層9は、原料粉末90が完全に焼結した状態ではなく、原料粉末90が凝集して接触した部分と、その接触部分91の一部が結合したネック焼結部分とが混在した状態であり、外力によっては原料粉末90が僅かに流動することができる。また、仮焼結層9は低温で仮焼成して形成することができるので、仮焼成時の加熱においては、パワーモジュール用基板3や金属層6,7に過大な熱応力が発生するのを防止することができる。
また、パワーモジュール100は、パワーモジュール用基板3の周囲に張り出しているヒートシンク5の上面を含めて電子部品4とパワーモジュール用基板3とが一括してエポキシ樹脂等の封止材10によって樹脂封止されて構成されている。
封止材10による樹脂封止は、電子部品4を絶縁するためにパワーモジュール100に施されるが、電子部品4とパワーモジュール用基板3とをヒートシンク5の上面を含めて一括して封止することで、パワーモジュール用基板3とヒートシンク5とを強固に保持するための保持手段を兼用させることができる。
次に、図3を用いて、このように構成されたパワーモジュール100の製造方法を説明する。
AlNからなるセラミックス基板2の一方の面に回路層となる金属層6をろう材箔を介して積層し、セラミックス基板2の他方の面に放熱層となる金属層7もろう材箔を介して積層する。この積層体と、クッション性及び耐熱性を有するカーボン及びグラファイトの薄膜からなるシートとを、その積層方向に交互に重ねて加圧手段の間に載置し、これらを厚さ方向(積層方向)に加圧した状態で真空炉内に装入する。そして、この加圧状態で加熱することにより、ろう付けを行いパワーモジュール用基板3を製造する(図3(a))。
次に、パワーモジュール用基板3の金属層7とヒートシンク5との間に、Ag又はAgOの粉末とバインダーと混合したペーストを介在させ(図3(b))、この状態で150〜250℃の温度で仮焼成することにより仮焼結層9を形成して、パワーモジュール用基板3にヒートシンク5を仮止めする。
そして、電子部品4を金属層6にはんだ付けした後に(図3(c))、電子部品4とパワーモジュール用基板3とを一括して樹脂封止し、パワーモジュール用基板3とヒートシンク5とを積層状態に保持することにより、パワーモジュール100を製造することができる(図3(d))。
パワーモジュール100においては、パワーモジュール用基板3の金属層7とヒートシンク5とは、仮焼結層9によって仮止め状態に保持されており、パワーモジュール100の冷熱サイクル時に、パワーモジュール用基板3とヒートシンク5との間に熱伸縮の差が生じた場合でも、仮焼結層9はその熱伸縮に追従して双方の積層面に接触した状態を保持することができるので、パワーモジュール100内の熱応力を低減してセラミックス基板の破損等を防止することができる。
また、Agを主体とする仮焼結層9は、熱伝導率が高く、ヒートシンク5への良好な放熱特性を確保しつつ、セラミックス基板の割れ等を防止することができる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態は、図4に示すように、パワーモジュール用基板3とヒートシンクとを仮焼結層9により仮止めした後に、固定枠20を介してねじ止めする保持手段により、機械的に固定してパワーモジュール200が構成される。
この場合、ヒートシンク5には、パワーモジュール用基板3の周囲よりも張り出している部分に雌ねじ部が形成されており、固定枠20の挿入孔20aにねじ21を挿入して雄ねじ部に螺合させ、締め付けることによって、パワーモジュール用基板3とヒートシンク5とを積層状態に保持することができる。
このように、固定枠20を介してパワーモジュール用基板とヒートシンクとをその積層方向に密着させて確実に保持することができるので、良好な放熱特性を得ることができる。
本発明の効果確認のために、電子部品をはんだ付けする前のパワーモジュール用基板とヒートシンクとが仮焼結層で接合された状態の試料を作製した。試料としては、仮焼結層を仮焼成する際の加熱条件を変えたものを作製し、パワーモジュール用基板とヒートシンクとの接合面に沿って、これらを逆方向に引っ張ることにより、仮焼結層にせん断力を作用させて接合強度を測定した。
また、各試料の熱抵抗を測定した。熱抵抗は、仮焼結層に熱が加わったときの伝わりにくさであり、電子部品等の発熱体の発熱量と、このときのパワーモジュール用基板とヒートシンクとの温度差から算出して評価した。
その結果、仮焼結層を150℃未満で加熱した場合には、接合強度が弱く熱抵抗が大きくなり、放熱性が極端に低下し、また、250℃を超えて加熱した場合には、セラミックス基板に割れや剥離が生じたものが認められた。
したがって、仮焼結層を150〜250℃の温度で加熱して仮焼成した場合に、良好な放熱特性が得られ、適切に使用し得ることがわかった。その場合、接合強度(せん断応力強度)は2〜7N/mmであった。
次に、上記の試料のうち、良好な放熱特性が認められた試料について、熱サイクル試験を実施した。熱サイクル試験は、−40℃から125℃の温度範囲で昇温と冷却とを3000サイクル繰り返して実施した。
熱サイクル試験後、熱抵抗及び接合強度を測定した結果、熱サイクル試験前の結果との変化はなかった。
以上のことから、パワーモジュールを構成する場合には、パワーモジュール用基板とヒートシンクとの間に介在させる仮焼結層を、150〜250℃の温度範囲で仮焼成し、2〜7N/mmの接合強度となるように構成することで、適切に使用し得ることがわかった。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、金属層に純度99.90%以上のアルミニウムを用いたが、純度99%以上のアルミニウム又はアルミニウム合金を用いてもよい。また、回路層及び放熱層となる金属層に同じ材質のものを用いたが、両金属層はこれに限定されるものではなく、回路層及び放熱層を別々の材質としてもよい。例えば、放熱層にアルミニウムを用い、回路層に銅を用いる構成とすることができる。
また、上記の実施形態においては、セラミックス基板の両面に回路層及び放熱層となる金属層を積層してパワーモジュール用基板を構成し、その放熱層にヒートシンクを取り付ける構成としていたが、放熱層を設けずにセラミックス基板の裏面とヒートシンクとの間に仮焼結層を形成して仮止めすることにより、パワーモジュール用基板を構成してもよい。
また、セラミックス基板と金属層とは、拡散接合(Transient Liquid Phase Diffusion Bonding)によって接合してもよい。その接合方法について簡単に説明すると、金属層にスパッタリングによってAgを含有する固着層を形成した後、その固着層をセラミックス基板に接触させた状態で積層し、この積層体を加圧、加熱することにより、Agが金属層に拡散して金属層の固着層近傍の融点を低下させ、セラミックス基板と金属層との界面に溶融金属層を形成する。さらに、拡散が進むと、溶融金属層のAg濃度が低下して融点が上昇することにより凝固して、セラミックス基板と金属層とが接合される。
また、図5は、両面冷却構造のパワーモジュール300であり、電子部品40の両側にヒートシンク5が備えられている。これまでの実施形態では、パワーモジュール用基板3に回路層となる金属層6を設けたが、図5に示すパワーモジュール300では、Si素子41の両面にCu端子42を備える電子部品40とされており、パワーモジュール用基板はセラミックス基板2のみとされている。そして、そのセラミックス基板2が、電子部品40の両面にAgの仮焼結層9を介して配置され、これらセラミックス基板2のさらに外側に、仮焼結層9を介してヒートシンク5が設けられている。このように、電子部品40、セラミックス基板2及びヒートシンク5を、仮焼結層9によって仮止めした後に、これらを保持手段(例えば、封止材10)により積層状態に保持してパワーモジュール300を構成することができる。
また、仮焼結層とは、上記実施形態では、原料粉末が凝集した部分と原料粉末の一部が結合した部分とが混在した状態としたが、これは、バインダーが消失してほぼ全ての原料粉末が凝集して接触した状態から、ほぼ全ての原料粉末が部分的に結合したネック焼結の状態となるまでの範囲のいずれかの状態をいうものとする。なお、仮焼結層の真密度は、理論密度の40〜70%の範囲内であるとより好ましい。
さらに、パワーモジュール用基板とヒートシンクとをばね等の弾性部材で押圧してパワーモジュールを構成してもよく、また、その他適宜の保持手段を適用してもよい。
2 セラミックス基板
3 パワーモジュール用基板
4,40 電子部品
5 ヒートシンク
6,7 金属層
8 はんだ接合層
9 仮焼結層
10 封止材
16 流路
20 固定枠
21 ねじ
41 Si素子
42 Cu端子
90 原料粉末
91 接触部分
100,200,300 パワーモジュール

Claims (4)

  1. セラミックス基板を有するパワーモジュール用基板と、前記パワーモジュール用基板の片面にAgの仮焼結層を介在させることにより仮止め状態に接合されたヒートシンクと、前記パワーモジュール用基板と前記ヒートシンクとを積層状態に保持する保持手段とを備えたことを特徴とするヒートシンク付パワーモジュール用基板。
  2. 請求項1記載のヒートシンク付パワーモジュール用基板と、前記パワーモジュールに接合された電子部品とを備えるとともに、前記保持手段は、前記ヒートシンク付パワーモジュール用基板と電子部品とを一括して封止した樹脂により構成されていることを特徴とするパワーモジュール。
  3. 前記保持手段は、前記パワーモジュール用基板と前記ヒートシンクとを保持する固定枠により構成されていることを特徴とする請求項1記載のヒートシンク付パワーモジュール用基板。
  4. セラミックス基板を有するパワーモジュール用基板と、前記パワーモジュール用基板の片面に接合されたヒートシンクとを備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法であって、前記パワーモジュール用基板と前記ヒートシンクとの間に、Ag又はAgOの粉末とバインダーと混合したペーストを介在させた状態で仮焼成することによりAgの仮焼結層を形成して、前記パワーモジュール用基板に前記ヒートシンクを仮止めした後に、前記パワーモジュール用基板と前記ヒートシンクとを保持手段により積層状態に保持することを特徴とするヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法。
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