JP2012114163A - 光ファイバ通信用波長可変半導体レーザ光源 - Google Patents

光ファイバ通信用波長可変半導体レーザ光源 Download PDF

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Abstract

【課題】狭線幅特性を得ることができ、かつ長期的信頼性に優れた半導体レーザ光源を提供する。
【解決手段】本発明に係る半導体レーザ10は、光共振器12を備えた光ファイバ通信用波長可変半導体レーザ光源であって、光共振器が、光共振器の発振するレーザ光の位相を回転させる位相回転部と、レーザ光の位相についての発振条件を制御する位相制御部とを含み、位相回転部が、レーザ光を発振する利得領域16と、光共振器の発振周波数と等しい共振周波数を持つ第1のスルーポートリング共振器19とが接続されて構成される。さらに位相制御部が、光フィルタからなる波長選択機構17と、光フィルタを通過した光を全反射する反射鏡15とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバ通信用波長可変半導体レーザ光源に関し、特にデジタル・コヒーレント方式で必要とされる100kHz程度の狭線幅特性を得ることが可能な波長可変半導体レーザ光源に関する。
ネットワークが既にインフラとして社会的に重要な位置を占めているのに加えて、クラウド・コンピューティングや動画配信などといった新たなサービスの普及によって、ネットワークで伝送されるべき通信のトラフィックはますます増加している。そのため、特に光通信ネットワークでのデータ通信の高速化および大容量化は、社会的な急務である。
これに対応する光ファイバ通信網の整備で、敷設コストの大部分を占めるのは光ファイバの敷設コストである。そのため、既設の光ファイバ通信網をそのまま使用することで、光ファイバの敷設コストを抑えることが望ましい。また、コストの抑制のためには、伝送速度を上げた場合でも、高コストな分散補償ファイバの使用は避けることが望ましい。
以上のような理由から、デジタル・コヒーレント方式による光ファイバ通信技術の開発が進められている。デジタル・コヒーレント受信方式は、コヒーレント検波技術と超高速デジタル信号処理技術とを組み合わせ、送信側で光搬送波の振幅と位相とを符号化し、受信側で伝送後の振幅と位相とを復号するという通信方式である。すなわち、デジタル信号処理により、多値符号化された位相値の検出、偏波の分離、光ファイバ伝送路の分散補償の3つを同時に行う。そのため、高価な分散補償ファイバを使わなくても、既設の光ファイバ通信網をそのまま利用して、伝送路の大容量化を実現することができる。
デジタル・コヒーレント受信方式において、高速かつ大容量の通信を安定して行うためには、スペクトラム線幅(以後単に線幅という)の狭い半導体レーザ(LD:Laser Diode)が必要不可欠である。その理由は以下の2点である。
1点目は、位相変調された光信号のコヒーレント検波の受信感度が、半導体レーザの位相雑音、即ち線幅で決まるためである。2点目は、位相スリップの問題を回避するためである。位相スリップとは、例えば4位相偏移変調方式(QPSK:Quadrature Phaze Shift Keying)の場合、コヒーレント検波時に位相雑音が混入した場合に検波位相値の絶対値が受信の途中からπ/2ずれてしまい、これによって致命的な受信エラーが発生する現象のことである。
より具体的にいえば、受信感度の観点では、偏波多重4位相偏移変調方式(DP−QPSK:Dual Polarization-Quadrature Phaze Shift Keying)の場合、500kHz程度以下の線幅の光源が、送受信において必要とされる。また、8相位相偏移変調方式(8PSK:8 Phase Shift Keying)あるいは16値直交振幅変調方式(16QAM:16 Quadrature Amplitude Modulation)の場合、100kHz程度以下の線幅の光源が、送受信において必要とされる。位相スリップ防止の観点でいえば、さらにその数分の一以下の線幅が必要である。
半導体レーザの線幅は、共振器を構成する導波路損失が十分に小さい場合は共振器長の2乗に反比例する。一方、導波路損失が大きい場合は共振器長に反比例する。このことを利用して、共振器を長共振器長化することによって発振線幅の狭線幅化を図ることが考えられる。
発振線幅を狭線幅化するために共振器を長共振器長化している半導体レーザが、例えば非特許文献1および非特許文献2に記載されている。図11は、非特許文献1に記載されたλ/4シフトDFB(Distributed Feedback)レーザ光源800の基本構造について示す説明図である。
図11に記載されたλ/4シフトDFBレーザ光源800は、共振器が半導体系材料である場合に該当する。λ/4シフトDFBレーザ光源800は、レーザダイオード801を備える。レーザダイオード801は、半導体の活性層を利得領域802として機能させ、その近くに波状の回折格子803を配置している。また、回折格子803の中には、位相シフト部804を設けている。これによって、発振されるレーザ光に強い波長選択性を持たせることを可能としている。
図12は、非特許文献2に記載されたレーザ光源900を示す説明図である。図12のレーザ光源900は、共振器が石英系材料である場合に該当する。レーザ光源900は、石英系材料で構成された共振器900内部に利得領域901と反射鏡902を設け、そこにレンズ903と波長選択器904とで構成されるマイクロ・オプティクス的空間光学系905を設けた構造である。
非特許文献1および2以外では、これに関連して、以下の各々の技術文献がある。その中でも、非特許文献3には、半導体レーザの発振スペクトル線幅の算出方法について記載されている。また、特許文献1には、二重リング共振器を備えた、高信頼性で低価格な波長可変レーザ光源が記載されている。特許文献2には、多段構成のリング共振器を備えた発光素子に、接続導波路に対して応力を加える圧電素子を備えることによって安定した発振特性を得られるという発光素子が記載されている。
特許文献3には、多段構成のリング共振器に、ループミラーと非対称MZI(マッハツェンダ干渉計)を備えることにより歩留まりを向上させたという波長可変レーザ装置が記載されている。特許文献4には、波長フィルタと光変調器とを同一基板上に形成して波長あわせを容易にしたという光半導体装置が記載されている。
特許文献5には、複数のリング共振器を方向性結合器で結合して、周波数間隔の広い光信号を結合できるという光リングフィルタが記載されている。特許文献6には、半導体ウエハを劈開する前にファブリ・ペロ共振器を容易に形成できるというレーザ装置が記載されている。
再特WO2005/096462号公報 特開2008−060445号公報 特開2009−278015号公報 特開2010−027664号公報 特公平07−082131号公報 特表2005−528803号公報
IEEE J.Sel. Topics Quantum Electron.,vol.15, pp.514-520, 2009 Electronics Letters, vol.21, No.3, pp113-115, 1985 伊藤良一・中村道治共編「半導体レーザ[基礎と応用]」、培風館、161-168頁
しかしながら、非特許文献1および2に記載の方法を用いて、例えば40kHzの線幅を実現するためには、導波路損失が十分に小さい場合であっても、共振器長を半導体系材料で4mm以上、石英系材料で9mm以上にする必要がある。また、導波路損失が大きい場合はその数倍以上の長共振器長化が必要となり、発振閾値が大幅に上昇するという問題が発生する。
図11に示したλ/4シフトDFBレーザ800においては、発振縦モードを単一化するために共振器の中央付近に設けられている位相シフト部804に、光電界が集中する。そして、この光電界の局所的集中のために、位相シフト部804の屈折率が変化し、位相シフト効果が減少する。
その結果、空間的ホールバーニングが発生し、発振縦モードが不安定化する。この空間的ホールバーニングは、共振器を長共振器長化すると発生しやすくなる。このような理由から、λ/4シフトDFBレーザの共振器長を1mm以上とすることは困難である。そのため、非特許文献1に記載された半導体レーザにおいては、十分な狭線幅化を図ることが出来ず、その線幅は500kHz程度となる。
また、図12に示した半導体レーザ900は、空間光学系905を用いて利得領域901と波長選択部904とを結合することにより、共振器の長共振器長化を図っている。この半導体レーザは、図11に示したλ/4シフトDFBレーザ800に比べると一時的には安定した狭線幅発光は得られるが、空間光学系905は機械的可動部を含むので、振動耐性に欠け、長期的信頼性は低い。
残る非特許文献3、および特許文献1〜6に記載された技術は、いずれもこの問題点を解決することを目的とはしておらず、またこの問題点を解決しうる構成も当然ながら記載されていない。
本発明の目的は、デジタル・コヒーレント方式で必要とされる100kHz程度の狭線幅特性を得ることができ、かつ長期的信頼性に優れた光ファイバ通信用波長可変半導体レーザ光源を提供することにある。
以上の目的を達成するため、本発明に係る波長可変半導体レーザ光源は、光共振器を備えた光ファイバ通信用波長可変半導体レーザ光源であって、光共振器が、当該光共振器の発振するレーザ光の位相を回転させる位相回転部と、レーザ光の位相についての発振条件を制御する位相制御部とを含み、位相回転部が、レーザ光を発振する利得領域と、光共振器の発振周波数と等しい共振周波数を持つ第1のスルーポートリング共振器とが接続されて構成されることを特徴とする。
本発明は、上述したように、スルーポートリング共振器を利得領域と接続することによって構成された位相回転部を持つように構成したので、このスルーポートの透過特性を利用して、機械的可動部を利用せずに半導体レーザ光源装置を短共振器長化できる。これによって、デジタル・コヒーレント方式で必要とされる100kHz程度の狭線幅特性を得ることができるという優れた特徴を持ち、かつ長期的信頼性にも優れた波長可変半導体レーザ光源装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る波長可変半導体レーザ光源装置の構成について示す説明図である。 図1で示したリング共振器およびその周辺の構成をより詳しく示す説明図である。 図1〜2で示したリング共振器による位相回転について示す説明図である。 図1で示した半導体レーザで、リング共振器による位相回転の効果が無い場合について、第1および第2の反射鏡の間で構成されるファブリ・ペロ共振器からなる半導体レーザの発振条件を図示したグラフである。 図1で示した半導体レーザで、リング共振器による位相回転の効果を考慮した場合について、第1および第2の反射鏡の間で構成されるファブリ・ペロ共振器からなる半導体レーザの発振条件を図示したグラフである。 本実施形態の構成要件およびその効果についての数値的根拠を説明するための、一般化された半導体レーザの解析モデルについて示す説明図である。 図1で示した半導体レーザで、実効的αパラメータα_effのディチューニングφ依存性についての計算結果の一例を示すグラフである。ここでは、第2の方向性結合器の結合係数k=0(即ち、モニター出力無し)としている。 図1で示した半導体レーザで、リング共振器の共振周波数を発振周波数にチューニングするためのモニター出力をドロップポートから得るために、第2の方向性結合器24の結合係数k=0.2とした場合の実効的αパラメータα_effについて示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る半導体レーザの構成を示す図である。 図9に示した第1〜第3のリング共振器による発振波長制御の原理について示すグラフである。 非特許文献1に記載されたλ/4シフトDFBレーザ光源の基本構造について示す説明図である。 非特許文献2に記載されたレーザ光源の基本構造について示す説明図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態の構成について添付図1に基づいて説明する。
最初に、本実施形態の基本的な内容について説明し、その後でより具体的な内容について説明する。
本実施形態に係る波長可変半導体レーザ光源(半導体レーザ10)は、光共振器12を備えた半導体レーザ光源である。光共振器12は、光共振器の発振するレーザ光の位相を回転させる位相回転部12aと、レーザ光の位相についての発振条件を制御する位相制御部12bとを含む。そして、この位相回転部が、レーザ光を発振する利得領域16と、光共振器の発振周波数と等しい共振周波数を持つスルーポートリング共振器19とが接続されて構成される。
また、位相制御部は、光フィルタからなる波長選択機構17と、光フィルタを通過した光を全反射する反射鏡(第2の反射鏡15)とを含む。そして、第1のリング共振器18の共振周波数が可変となるように構成されている。そして、第1のリング共振器18の自由スペクトル領域は50GHzの整数倍である。
以上の構成を備えることにより、半導体レーザ10は、100kHz程度の狭線幅特性を得ることができ、かつ長期的信頼性にも優れたものとなる。
以下、これをより詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る波長可変半導体レーザ光源装置10(以後、単に半導体レーザ10という)の構成について示す説明図である。半導体レーザ10は、基板11上に第1の光導波路13、第1の反射鏡14、第2の反射鏡15、利得領域16、波長選択機構17、リング共振器18の各々からなる光共振器12が形成されている。スルーポートリング共振器19は、波長選択機構17に接続されている。利得領域16およびリング共振器18が位相回転部12aであり、波長選択機構17および第2の反射鏡15が位相制御部12bである。
これらの各要素の材料系は、基板11を含む全ての構成要素がInP(隣化インジウム)系、GaAs(砒化ガリウム)系等の化合物半導体であってもよいし、基板11と第1の光導波路13、利得領域16、波長選択機構17、リング共振器18の各々が異なる材料系を組み合わせたものであってもよい。後者の場合、化合物半導体と石英材料、シリコン系材料、液晶系材料との組み合わせが考えられる。
利得領域16は通常の半導体レーザあるいは半導体光増幅器の活性領域と同一の構造であり、埋め込み型2重ヘテロ構造と注入電流の狭窄構造とを有する。また、利得領域16の一端には第1の反射鏡14が形成され、その反対側の端面は無反射で高効率に光導波路13と結合する。第1の反射鏡14は、誘電体多層膜あるいは誘電体膜と金属膜との組み合わせにより任意の反射率を得ることができる。
第1の光導波路13、リング共振器18、スルーポート19は高屈折率のコア層が低屈折率のクラッド層で埋め込まれた構造を有する。光導波路13は、利得領域16と高効率に結合するように各々の材料系の屈折率等を考慮してスポットサイズが最適化されている。ここに、スポットサイズ変換器を用いてもよい。
また、波長選択機構17はファブリ・ペロ共振器、エタロン共振器、分布帰還構造(Distributed Feedback, DFB)、分布ブラッグ反射鏡(Distributed Bragg Reflector, DBR)、リング共振器など、いずれの構造の光フィルタを用いてもよい。波長選択機構17の片側の端面は第2の反射鏡15を形成しており、残る片側の端面は無反射で高効率にスルーポート19と結合する。
リング共振器18は、SiO2もしくはSiON材料系によって形成されたリングの表面にアルミニウム、白金、クロムなどの金属を蒸着することによってヒータが形成されており、そのヒータに電圧可変印加手段18aから電圧を印加されて加熱される。この電圧可変印加手段18aからの印加電圧を変化させることによって、屈折率を変化させることができる。従って、電圧可変印加手段18aからこのヒータに入力する電圧を制御することによって第1の光導波路13からの入力光の位相を変化させて出力することができる。
図2は、図1で示したリング共振器18およびその周辺の構成をより詳しく示す説明図である。リング共振器18は、第1の光導波路13と第1の方向性結合器21で結合される。以後、利得領域16側を入力側という。また、リング共振器18の第1の方向性結合器21の反対側には、第2の光導波路23が第2の方向性結合器24で結合される。以後、第2の光導波路23の出力側をドロップポート25という。
ドロップポート25は、リング共振器18の共振周波数チューニング用のモニター出力である。第1の光導波路13と第2の光導波路23との間は、第1の方向性結合器21および第2の方向性結合器24により、リング共振器18と結合係数kで結合される。
図3は、図1〜2で示したリング共振器18による位相回転について示す説明図である。共振周波数では、第1の光導波路13を直進してきた光と、リング共振器18を一周した光との間で位相が完全に一致する。しかしながら、この光の周波数が共振周波数から少しでも外れると、リング共振器18を一周した光の方が第1の光導波路13を直進してきた光よりも実効的に光路長が長くなり、周波数の同一の変化量に対して位相の変化量が大きくなる。
このため、リング共振器18を一周した光の影響により、スルーポート19からの出力光の位相特性に周波数依存性が生じることとなる。これが、本実施形態でいう位相回転である。この効果は、共振周波数の近傍において、光の干渉条件によって特に急激に生じるものである。この位相回転を生じさせるため、第1の光導波路13を直進してきた光と、リング共振器18を一周した光のパワーとがおよそ等しくなるように設計される。図3では、横軸に共振周波数±FSR(Free Spectral Range、自由スペクトル領域)/2の範囲の周波数変化、縦軸にこれに対する位相変化(位相回転)を示している。
(狭線幅化の原理)
図4は、図1で示した半導体レーザ10で、リング共振器18による位相回転の効果が無い場合について、第1の反射鏡14および第2の反射鏡15の間で構成されるファブリ・ペロ共振器からなる半導体レーザ(LD)の発振条件を図示したグラフである。図4では、横軸を光周波数、縦軸を利得としている。なお、利得領域16の利得として狭線幅化の動作原理を説明するため、ここでは波長選択機構17による効果は無視するものとする。
半導体レーザ10が発振するためには利得についての発振条件と位相についての発振条件の両方を満たす必要がある。利得領域16の利得と、第1の反射鏡14および第2の反射鏡15等から構成される共振器全体の損失が等しくなる条件が利得についての発振条件である。ファブリ・ペロ共振器の場合、共振器損失は常に一定値であるから、図4の実線で示すように利得についての発振条件は光周波数によらず一定値となる。
位相についての発振条件は、往復の共振器長に利得領域16を含む共振器全体の屈折率を乗算して発振波長で除算した値が2πの整数倍となることである。共振器長は光周波数(発振波長)によらず一定値であるから、光周波数が高く(発振波長が短く)なった場合に、利得領域16の屈折率が減少すれば位相についての発振条件を満たすことになる。即ち、利得領域16のキャリア密度が増加すればそのプラズマ効果等により屈折率が減少し位相についての発振条件を満たすことになる。図4の点線は、位相についての発振条件を示しており、実線と点線の交点が利得と位相についての条件を満たす半導体レーザ10の発振条件である。
次に何らかの原因、例えば光強度の揺らぎ(雑音)により利得飽和を介して利得が低下した場合について考える。この場合、図4中の点線矢印のように利得が低下するため発振条件を満たさなくなる。一方、位相についての発振条件は図4中の破線のようになる。実線と破線の交点が利得と位相についての発振条件であるから、発振に必要な利得を得るためには前述のようにキャリア密度を上げる必要がある。発振条件を満たさない場合、注入キャリアは誘導放出による再結合がないためキャリア密度は上昇する。このキャリア密度の上昇により発振条件は実線と点線との交点から実線と破線との交点へ移動する。
図4で、実線矢印が、破線矢印の強度揺らぎからαパラメータ(線幅増大係数)を介して発生する周波数揺らぎである。ここで、αパラメータとは半導体レーザの材料物性によって決まるパラメータであり、活性領域のキャリア密度の変化を介して、屈折率変化と利得変化の比で定義される。図4でいえば、「周波数チャープ(実線矢印)/利得減少(破線矢印)」がαパラメータとなる。
図5は、図1で示した半導体レーザで、リング共振器18の位相回転の効果を考慮した場合について、第1の反射鏡14および第2の反射鏡15の間で構成されるファブリ・ペロ共振器からなる半導体レーザ10の発振条件を図示したグラフである。図4と同じく、横軸を光周波数、縦軸を利得としている。即ち、図5は、図4のグラフに図3で示した位相変化(位相回転)が足し合わされたものであると言うことができる。
リング共振器18の位相回転の効果により共振器位相の光周波数依存性が大きくなり、位相についての発振条件は点線から破線のようになる。光強度の揺らぎにより利得飽和を介して利得が低下した場合、図5中の実線と破線の交点が利得と位相についての発振条件であるから、発振条件は実線と点線との交点から実線と破線との交点へ移動する。即ち、実線矢印の長さが光周波数の揺らぎの大きさを表すから、リング共振器18の位相回転の効果により狭線幅化(αパラメータの減少)を実現できることがわかる。
図6は、本実施形態の構成要件およびその効果についての数値的根拠を説明するための、一般化された半導体レーザ50の解析モデルについて示す説明図である。以後、本明細書の数式以外の行では、「Aに上付き文字Bを付けたもの(AのB乗など)」を「A^B」、Aに下付き文字Bを付けたもの」を「A_B」で表す。図6で共振器長はL_0、第1の反射鏡14および第2の反射鏡15の反射率を各々R_1、R_2とする。ここで、第1の反射鏡14(反射率R_1)は通常の半導体劈開、平面鏡等のような光周波数依存性を持たない反射鏡であり、一方、第2の反射鏡15(反射率R_2)はリング共振器の光フィルタ特性を有する反射鏡であるとする。
数1は、図1に示したリング共振器18で、共振器内の光電界b(t)についてのランジュバン(Langevin)方程式である。ここで、ω_0は共振光周波数、v_gは群速度、gは利得、F_b(t)は雑音項である。
Figure 2012114163
数2は、図1に示したリング共振器18で、共振器内における利得についての発振条件を示す発振条件式である。右辺は共振器損失を示し、左辺は利得について示す。発振条件は、この右辺および左辺の平均値が等しいことである。
Figure 2012114163
また数3は、図1に示したリング共振器18で、共振器内における位相についての発振条件を示す発振条件式である。発振条件は、通常のαパラメータを考慮した共振器位相とR_2のリング共振器による位相回転との和が2πの整数倍となることである。
Figure 2012114163
半導体レーザ10の発振スペクトル線幅は、前述の非特許文献3に記載された内容に従って計算することができる。まず、数2および数3をΔωで展開して、数4および数5を得る。ここでΔω=ω−ω_0である。
Figure 2012114163
Figure 2012114163
次に、数1を複素電場およびキャリア数の揺らぎについて小信号近似により展開した後、各々をフーリエ変換し、ランジュバン方程式の雑音項F_b(t)の相関関数より位相雑音のスペクトル密度関数を求める。スペクトル密度関数と数4および数5から、最終的に数6〜8が得られる。
数6は、νの定義について示す式である。数7は、ν_0の定義について示す式である。数8は、これらのνおよびν_0を用いて図2〜3に示したリング共振器18の発振条件を書き直した式である。ここで、簡単のため、ディチューニング(レーザ発振周波数とリング共振周波数の差)は位相差φによって定義する。また、Kは共振器損失、Liは複数のリング共振器のうちのi番目のリング共振器のリング長、v_g0およびv_g1はそれぞれ、活性領域と光導波路の群速度である。
Figure 2012114163
Figure 2012114163
Figure 2012114163
数6〜8で、Kは共振器損失、n_spは反転分布パラメータ、b_0^2は光子数、L_iは複数のリング共振器を考慮した場合のi番目のリング共振器のリング長、v_g0およびv_g1はそれぞれ、活性領域と光導波路の群速度である。
数7は従来の半導体レーザの線幅を表す式で、αパラメータが大きい場合、線幅はαパラメータの2乗に比例する。数6は本発明に係る半導体レーザ10の線幅を表す式であり、線幅は数8の係数Fの2乗に反比例する。
係数Fを表す数8において、第2項は屈折率が正である限り常に正の値となるが、第3項はディチューニングφの値により正負いずれの値をとることもでき、これが正である場合にF>1となって線幅が狭くなる。また、リング共振器18のリング長L_iが長く、かつ共振器内部のリング共振器光フィルタの数が多いほど線幅が狭くなることがわかる。
数9は、スルーポート19の伝達関数R(φ)の定義である。数10は、数9に示した伝達関数R(φ)を用いて数8に示した係数Fを表す式である。
Figure 2012114163
Figure 2012114163
図7は、図1で示した半導体レーザ10で、実効的αパラメータα_effのディチューニングφ依存性についての計算結果の一例を示すグラフである。ここで実効的αパラメータα_effは、図5における「周波数チャープ(実線矢印)/利得減少(破線矢印)」に相当する値であり、係数Fを含む数6のΔν_0について数7を用いて計算した値である。ここで、α=3、第1の方向性結合器21の結合係数k=0.5、第2の方向性結合器24の結合係数k=0(即ち、モニター出力無し)としている。
図7に示したグラフより、ディチューニングφ=0の時、実効的αパラメータα_effが最小値となることがわかる。φ=0の場合、数10の第2項からわかるようにリング共振器による位相回転の効果により、実効的αパラメータα_effの値はαの約1/3となる。
図8は、図1で示した半導体レーザ10で、リング共振器18の共振周波数を発振周波数にチューニングするためのモニター出力をドロップポート25から得るために、第2の方向性結合器24の結合係数k=0.2とした場合の実効的αパラメータα_effについて示すグラフである。結合係数kを、k=0.2と比較的大きな値とした場合でも、線幅への影響は少なく、図7と同様にディチューニングφ=0の場合に実効的αパラメータα_effの値はαの約1/3になる。ここで、リング共振器18のFSR(Free Spectral Range、自由スペクトル領域)を実際の光通信に対して適用しやすいITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication
Standardization Sector)グリッド間隔である50GHzの整数倍とするように設定することも容易にできる。
本発明では、長共振器長化による従来の方法の代わりに、共振器内部にリング共振器のスルーポートからなる位相回転部を挿入する。この位相回転によりキャリア密度の変化による周波数揺らぎが小さくなるため、αパラメータを実効的に小さくでき、狭線幅化を実現できる。また、ファブリ・ペロ共振器、エタロン共振器、分布帰還構造(DFB)、分布ブラッグ反射鏡(DBR)、リング共振器、等のいずれの波長制御機構を有する半導体レーザにおいても、本発明の動作原理により狭線幅特性を実現することができる。
本実施形態では、リング共振器のスルーポートの透過特性を利用しているので、半導体レーザ光源装置を短共振器長化、即ち小型化できる。そしてそれにより、導波路の低損失化を不要とすることができる。さらに、この半導体レーザ光源装置は波長制御のためのリング共振器と同一の構造を有するため、波長可変光源に適用することができる。その際、リング共振器の共振周波数を発振周波数にチューニングするためのモニター出力を得るための第2の方向性結合器の結合係数による影響は、特に考えなくても支障はない。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る半導体レーザ100は、波長選択機構を、単数もしくは複数の第2のリング共振器によって構成し、反射鏡をループミラーによって構成した。さらに、複数の第2のリング共振器の共振周波数を各々相互に異なるように構成すると共に、これらの共振周波数を外部入力により指令される発振周波数に応じて連携して制御する調整制御手段110を設けた。
この構成によっても、第1の実施形態と同一の効果が得られるばかりでなく、20kHz以下の狭線幅特性をより幅広い周波数帯域で得ることができる。
以下、これをより詳細に説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る半導体レーザ100の構成を示す図である。半導体レーザ100は、前述の第1の実施形態に係る半導体レーザ10における位相制御部の波長選択機構を第1〜第3のリング共振器101〜103により構成し、第2の反射鏡(全反射鏡)をループミラー105により構成している。
即ち、第1〜第3のリング共振器101〜103およびループミラー105が位相制御部112bとして動作し、第4のリング共振器104および利得領域116が位相回転部112aとして動作する。第1〜第4のリング共振器101〜104の各々に対して印加電圧を調整する電圧可変印加手段101a〜104aが付属し、さらに電圧可変印加手段101a〜103aに対しては外部(ユーザもしくは他の装置等)からの入力で指令される発振周波数に応じて印加電圧を連携して調整させる調整制御手段110も付属する。
半導体レーザ100は、シリコン基板111上に、プラズマCVDあるいはスパッタ法等とエッチング加工、アニール熱処理工程等との組み合わせにより作成されたSiO2およびSiON材料系からなる光導波路113と、光導波路113と同一の導波路構造を有する第1〜第4のリング共振器101〜104、ループミラー105とからなる光共振器112が形成されている。光共振器112はさらに、シリコン基板111上に実装された第1の反射鏡114、位相制御領域115、利得領域116、および方向性結合器121も含む。
光導波路113等は、高屈折率のSiON材料からなるコア層が、低屈折率のSiO2材料からなるクラッド層で埋め込まれた構造を有する。コア層とクラッド層の屈折率差は約6%である。光導波路113は、利得領域16と高効率に結合するように各々の材料系の屈折率、層構造等を考慮してスポットサイズが最適化されている。ここに、スポットサイズ変換器を用いてもよい。
利得領域116は通常の半導体レーザあるいは半導体光増幅器の活性領域と同一の構造であり、埋め込み型2重ヘテロ構造と注入電流の狭窄構造とを有するInP系材料からなる波長1.55μm帯の半導体光増幅器である。利得領域16の長さは500μmで、活性層に量子井戸構造、歪量子井戸構造を用いてもよい。活性層の材料構造で決まるαパラメータ(線幅増大係数)の値はおよそ3である。
利得領域116の光出力側の端面には、反射率数%程度の第1の反射鏡14が形成されている。第1の反射鏡114は誘電体多層膜あるいは誘電体膜と金属膜との組み合わせにより任意の反射率を得ることができる。利得領域116の反対側は無反射端面となるように誘電体膜が形成され、高効率に光導波路113と結合する。
パッシブ・アライメント実装技術により、利得領域116はシリコン基板111上にハイブリッド集積されている。パッシブ・アライメント実装技術を用いれば、サブμm以下の誤差で利得領域116と光導波路113との光軸合わせが可能であり、高効率に結合することができる。
ここで、第1〜4のリング共振器101〜104、ループミラー105等の構成部品は全てシリコン基板111上に集積されている。一方、パッシブ・アライメント実装技術により利得領域116とシリコン基板111とがAuからなるバンプ構造により強固に固着されているため、第2の実施例に係る半導体レーザにおいては長期的な安定性および信頼性が確保されている。
第1の反射鏡114とループミラー105との間で形成された共振器内部に挿入された第1〜第3のリング共振器101〜103は、調整制御手段110による印加電圧調整によって、波長選択機構として動作する。即ち、第1の反射鏡114とループミラー105との間で形成された共振器の位相条件を満たす任意の波長を、調整制御手段110を介して、波長選択機構として動作する第1〜第3のリング共振器101〜103によって選択すれば、発振波長(発振周波数)を制御することができる。
図10は、図9に示した第1〜第3のリング共振器101〜103による発振波長制御の原理について示すグラフである。図10は、第1の反射鏡114、ループミラー105、第1〜第3のリング共振器101〜103で構成される共振器全体の透過率(共振器全体の損失の逆数で定義)の光周波数依存性をグラフで示したものである。図10で、ファブリ・ペロ共振特性とは、第1の反射鏡114とループミラー105により形成された共振モードのことである。
図10に示すように、第1〜第3のリング共振器101〜103のFSR(Free Spectral Range、自由スペクトル領域)は、光周波数を調整しやすいよう、ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)グリッド間隔の2倍である100GHzを中心に互いに少しずつ異なる値となるように構成されている。調整制御手段110によって、これら三つのリング共振器101〜103の透過率が最大となる光周波数が一致するように調整した点で共振器損失が最小となり、ファブリ・ペロ共振モードからその光周波数を選択して発振して、これで波長を制御することができる。
ここで、第1〜第3のリング共振器101〜103のFSRを互いに異なる値であるように構成しているのは、ノギスの副尺と同様の原理である所謂バーニア効果により、屈折率の変化量が小さくても波長を制御できる波長可変幅を広くするためである。例えば二つのリング共振器があってFSRが10%異なる場合、同じ屈折率の変化量で制御できる波長可変幅は10倍となる。
FSRを約100GHzとするために、第1〜第3のリング共振器101〜103の曲率半径は約300μmとしている。また、これらのリング共振器の方向性結合器の結合係数kはいずれも0.35としている。これに対して、位相回転部を構成する第4のリング共振器104はFSR=100GHz、方向性結合器の結合係数k=0.5である。
位相制御領域115は、第1の反射鏡114とループミラー105との間で形成された共振器のファブリ・ペロ共振モードの位相を調整し、ファブリ・ペロ共振器の共振周波数と三つのリング共振器の共振周波数を一致させるためのものである。この位相調整は、位相制御領域115のコア層の直上に光吸収損失が生じないように適切な厚さのクラッド層を挟んでPt等からなるヒータを設け、ヒータ加熱により屈折率が変化する熱効果を利用してSiONコア層の屈折率を制御することによりおこなう。
また、第1〜第4のリング共振器101〜104についてもコア層の直上にヒータが形成されており、熱効果を利用してSiON材料からなるコア層の屈折率を変え、発振周波数とリング共振周波数とを制御する。即ち、上述の原理に従って制御された発振周波数に対して位相回転部を構成する第4のリング共振器104の共振周波数をチューニングする。尚、このチューニングは、第4のリング共振器104の共振周波数を固定しておいて、位相制御領域115によりファブリ・ペロ共振器の位相条件を変えることにより行ってもよい。
図7からわかるように、第4のリング共振器104の共振周波数を発振周波数と等しくなるようにチューニングした時に線幅は最小となる。図9についての上述の構造パラメータを用いて、第1の実施形態と同一の式によって線幅を計算すると、20kHz以下の狭線幅特性となる。また、図10に示した波長制御の原理に基づく上述のチューニングの方法は波長可変レーザの全てのチャンネル(例えばITU−Tグリッド)の発振波長について成立する。
従って半導体レーザ100は、図9に示した構造を有することによって、全てのチャンネルで20kHz以下の狭線幅特性を有する、小型でかつ高信頼な波長可変レーザを実現することができる。
これまで本発明について図面に示した特定の実施形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができる。
上述した各々の実施形態について、その新規な技術内容の要点をまとめると、以下のようになる。なお、上記実施形態の一部または全部は、新規な技術として以下のようにまとめられるが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
(付記1) 光共振器を備えた波長可変半導体レーザ光源であって、
前記光共振器が、
当該光共振器の発振するレーザ光の位相を回転させる位相回転部と、
前記レーザ光の位相についての発振条件を制御する位相制御部とを含み、
前記位相回転部が、
前記レーザ光を発振する利得領域と、
前記光共振器の発振周波数と等しい共振周波数を持つ第1のスルーポートリング共振器とが接続されて構成されることを特徴とするレーザ光源。
(付記2) 前記位相制御部が、
光フィルタからなる波長選択機構と、
前記光フィルタを通過した光を全反射する反射鏡とを含むことを特徴とする、付記1に記載のレーザ光源。
(付記3) 前記第1のリング共振器の共振周波数が可変であることを特徴とする、付記1もしくは付記2に記載のレーザ光源。
(付記4) 前記第1のリング共振器の自由スペクトル領域(FSR)が50GHzの整数倍であることを特徴とする、付記1ないし付記3のうちいずれか1項に記載のレーザ光源。
(付記5) 前記波長選択機構が、単数もしくは複数の第2のリング共振器によって構成され、
前記反射鏡がループミラーによって構成されたことを特徴とする、付記2に記載のレーザ光源。
(付記6) 複数の前記第2のリング共振器の共振周波数を各々相互に異なるように構成すると共に、これらの共振周波数を外部入力により指令される前記発振周波数に応じて連携して制御する調整制御手段を設けたことを特徴とする、付記5に記載のレーザ光源。
本発明は、光ファイバ通信用の光源として幅広く利用できる。特に、デジタル・コヒーレント方式による光ファイバ通信に対して好適である。
10、50、100 半導体レーザ
11 基板
12、112 光共振器
12a、112a 位相回転部
12b、112b 位相制御部
13 第1の光導波路
14、114 第1の反射鏡
15 第2の反射鏡
16、116 利得領域
17 波長選択機構
18 リング共振器
18a、101a〜104a 電圧可変印加手段
19 スルーポート
21 第1の方向性結合器
23 第2の光導波路
24 第2の方向性結合器
25 ドロップポート
101 第1のリング共振器
102 第2のリング共振器
103 第3のリング共振器
104 第4のリング共振器
105 ループミラー
110 調整制御手段
111 シリコン基板
113 光導波路
115 位相制御領域
121 方向性結合器

Claims (6)

  1. 光共振器を備えた波長可変半導体レーザ光源であって、
    前記光共振器が、
    当該光共振器の発振するレーザ光の位相を回転させる位相回転部と、
    前記レーザ光の位相についての発振条件を制御する位相制御部とを含み、
    前記位相回転部が、
    前記レーザ光を発振する利得領域と、
    前記光共振器の発振周波数と等しい共振周波数を持つ第1のスルーポートリング共振器とが接続されて構成されることを特徴とするレーザ光源。
  2. 前記位相制御部が、
    光フィルタからなる波長選択機構と、
    前記光フィルタを通過した光を全反射する反射鏡とを含むことを特徴とする、請求項1に記載のレーザ光源。
  3. 前記第1のリング共振器の共振周波数が可変となるように構成されていることを特徴とする、請求項1もしくは請求項2に記載のレーザ光源。
  4. 前記第1のリング共振器の自由スペクトル領域(FSR)が50GHzの整数倍であるように構成されたことを特徴とする、請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載のレーザ光源。
  5. 前記波長選択機構が、単数もしくは複数の第2のリング共振器によって構成され、
    前記反射鏡がループミラーによって構成されたことを特徴とする、請求項2に記載のレーザ光源。
  6. 複数の前記第2のリング共振器の共振周波数を各々相互に異なるように構成すると共に、これらの共振周波数を外部入力により指令される前記発振周波数に応じて連携して制御する調整制御手段を設けたことを特徴とする、請求項5に記載のレーザ光源。
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