JP2012105079A - 無線通信システム、送信機および受信機 - Google Patents

無線通信システム、送信機および受信機 Download PDF

Info

Publication number
JP2012105079A
JP2012105079A JP2010252029A JP2010252029A JP2012105079A JP 2012105079 A JP2012105079 A JP 2012105079A JP 2010252029 A JP2010252029 A JP 2010252029A JP 2010252029 A JP2010252029 A JP 2010252029A JP 2012105079 A JP2012105079 A JP 2012105079A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
subcarriers
pilot
subcarrier
transmitter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010252029A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012105079A5 (ja
JP5645613B2 (ja
Inventor
Keisuke Ozaki
圭介 尾崎
Hiroyasu Sano
裕康 佐野
Akihiro Okazaki
彰浩 岡崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2010252029A priority Critical patent/JP5645613B2/ja
Publication of JP2012105079A publication Critical patent/JP2012105079A/ja
Publication of JP2012105079A5 publication Critical patent/JP2012105079A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5645613B2 publication Critical patent/JP5645613B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】データ送信効率を低下させることなく周波数軸方向の補間処理なしに全サブキャリアの伝搬路の推定が可能な無線通信システムを得ること。
【解決手段】送信ブロック内の複数のサブキャリアのうち1つのサブキャリアにパイロット信号を配置し、当該1つのサブキャリアの低周波数側および高周波数側の各所定の数のサブキャリアをnullとし、パイロット信号が配置されたサブキャリアに位相回転系列を乗算し、帯域内で拡散された信号に変換する送信機10と、位相逆回転系列を乗算して、拡散信号から周波数毎のサブキャリアに変換し、変換した周波数毎のサブキャリアの信号から、前記パイロット信号が配置されたサブキャリア位置の信号と、前記サブキャリア位置の信号から前記所定の数の遅延波の信号を、パイロット信号の応答として抽出し、前記送信機との間の伝搬路を推定する受信機20と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、OFDM方式において伝搬路を推定する無線通信システムに関する。
従来、無線通信では、複数の反射波により発生するマルチパスフェージングに起因して通信品質が著しく劣化する問題がある。そのマルチパスフェージングの対策として、周波数軸上で直交関係を有する複数のサブキャリアを用いて通信を行うOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重化)方式が注目されている。
OFDM方式は、同一伝送レートのシングルキャリア方式に比べてシンボル時間が極めて長くなり、その結果、マルチパスフェージングの影響を受けにくいという特徴がある。
しかしながら、マルチパス環境下では、伝搬路において各々のサブキャリアが振幅および位相の変化を受けるため、受信機側でこれを補償する必要がある。そのため、送信機側は、OFDMのサブキャリアの一部または全部を用いて、パイロット信号(振幅および位相が既知の信号)を送信する。受信機側では、受信したこれらのパイロット信号から各々のサブキャリアが伝搬路において受けた変化、すなわち伝搬路の周波数応答を推定する。これを伝搬路推定と呼び、この結果を用いて受信信号を補償する。
パイロット信号を送信するサブキャリアを、パイロットサブキャリアという。OFDMブロック内で、一定間隔でパイロットサブキャリアを配置するSP(Scattered Pilot:スキャタードパイロット)と呼ばれる方法がある。SPでは、受信機側は、パイロット信号を用いてパイロットサブキャリアでの伝搬路推定値は得られるが、他のサブキャリアの伝搬路推定値を得ることができない。そのため、これらのサブキャリアでの伝搬路推定値は、パイロットサブキャリアの伝搬路推定値を用いて、周波数軸方向の補間処理により推定する必要がある。
このような補間処理について、下記非特許文献1では、FFT(Fast Fourier Transform)を用いて周波数軸方向の補間処理を行う方法が開示されている。この方法では、OFDMのサブキャリア数をM、FFTポイント数をN(N≧M)とし、1OFDMブロックのパイロットサブキャリア数をMpとした場合、Mp個のサブキャリアでの伝搬路推定値を求め、その後、以下に示す周波数軸方向の補間処理によりM個の全サブキャリアの伝搬路推定値を求めることができる。
具体的に、補間処理の手順として、まず、Mp個の伝搬路推定値を要素とするMp×1次元ベクトルH1に対し、以下のように窓関数w(i)を乗算し、Mp×1次元ベクトルH2を得る。
H2(i)=H1(i)×w(i) (0≦i<Mp)
H1(i)、H2(i)は各々Mp×1次元ベクトルH1、H2の第i成分である。また、窓関数w(i)としてはハニング窓を使用する。H2に対し、MポイントIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)を行い、時間領域でのチャネル応答を示すM×1次元ベクトルH3を得る。このH3に対し、NポイントFFTを行うことで周波数領域での伝搬路推定値を示すN×1次元ベクトルH4を得る。そして、H4に対し窓関数w(i)の影響を除去する系列v(i)を以下のように乗算し、周波数軸方向の補間処理が完了した伝搬路推定値を示すN×1次元ベクトルH5を得ることができる。
H5(i)=H4(i)×v(i) (0≦i<N)
H4(i)、H5(i)は、各々N×1次元ベクトルH4、H5の第i成分である。
B.Yang, Z.Cao, K.B.Letaief, "Analysis of low-complexity windowed DFT-based MMSE channel estimator for OFDM systems," IEEE Trans. on Commun., vol.49, no.11, pp.1977-1987, Nov. 2001.
しかしながら、上記従来の技術によれば、マルチパスフェージング環境下では、伝搬路特性は激しく変動するため、上記のような補間処理では正しい伝搬路推定値が得られず、実際の伝搬路特性との誤差が大きくなると考えられる。特に周波数選択性フェージングチャネル環境下においては、隣接するサブキャリア間の伝搬路特性は大きく異なる可能性があり、補間処理により得られる伝搬路推定値と実際の伝搬路特性との間の推定誤差が大きくなると考えられる、という問題があった。
このような場合、OFDMブロック内の全サブキャリアをパイロットサブキャリアとし、周波数軸方向の補間処理を行わずに全サブキャリアの伝搬路推定値を得る方法が考えられる。しかしながら、周波数軸方向の補間処理が不要となるため伝搬路推定誤差を小さくすることが可能であるが、データ信号を送信するサブキャリア数が減少するため、データ送信効率が低下する、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、データ送信効率を低下させることなく、周波数軸方向の補間処理なしに全サブキャリアの伝搬路の推定が可能な無線通信システムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、OFDM方式で無線通信を行う送信機および受信機から構成される無線通信システムであって、前記送信機は、送信ブロック内の複数のサブキャリアのうち1つのサブキャリアにパイロット信号を配置し、当該パイロット信号を配置したサブキャリアの低周波数側に位置する所定の数のサブキャリアおよび高周波数側に位置する所定の数のサブキャリアをnullとするパイロット多重手段と、前記パイロット多重手段からの出力信号に対して位相回転系列を乗算し、帯域内で拡散された信号に変換する位相回転系列手段と、前記位相回転系列手段から出力された信号を受信機へ送信する送信手段と、を備え、前記受信機は、前記送信機から送信された信号を受信する受信手段と、受信信号に対して位相逆回転系列を乗算して、拡散信号から周波数毎のサブキャリアに変換し、変換した周波数毎のサブキャリアの信号から、前記パイロット信号が配置されたサブキャリア位置の信号と、前記サブキャリア位置の信号から前記所定の数の遅延波の信号とを、パイロット信号の応答として抽出するパイロット抽出手段と、抽出したパイロット信号の応答を用いて前記送信機との間の伝搬路を推定する伝搬路推定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、データ送信効率を低下させることなく、周波数軸方向の補間処理なしに全サブキャリアの伝搬路を推定できる、という効果を奏する。
図1は、無線通信システムの構成例を示す図である。 図2は、送信機の構成例を示す図である。 図3は、送信ブロックの構成例を示す図である。 図4は、φk(n)の周波数スペクトルを示す図である。 図5は、θ(n)乗算前および乗算後の出力信号s(n)を示す図である。 図6は、θ(n)を乗算する場合の第kサブキャリアの変化を示す図である。 図7は、周波数方向におけるサブキャリアの配置を示す図である。 図8は、第k、第k−1サブキャリアを示す図である。 図9は、周波数方向におけるサブキャリアの配置を示す図である。 図10は、受信機の構成例を示す図である。 図11は、周波数方向におけるサブキャリアの配置を示す図である。 図12は、周波数方向におけるサブキャリアの配置を示す図である。 図13は、周波数方向におけるサブキャリアの配置を示す図である。 図14は、送信機の構成例を示す図である。 図15は、受信機の構成例を示す図である。
以下に、本発明にかかる無線通信システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態の無線通信システムの構成例を示す図である。無線通信システムは、送信機10と、受信機20と、から構成される。送信機10と受信機20との間でOFDM方式による通信を行い、受信機20において伝搬路の推定を行う。具体的に、送信機10、受信機20のそれぞれについて説明する。
図2は、本実施の形態の無線通信システムにおける送信機10の構成例を示す図である。送信機10は、変調部100と、パイロット多重部101と、IFFT部102と、位相回転系列θ乗算部103と、CP(Cyclic Prefix)付加部104と、波形整形フィルタ部105と、周波数変換部106と、送信アンテナ107と、を備える。
変調部100は、送信データを一次変調する。パイロット多重部101は、パイロット信号を配置する送信ブロックに対してパイロット信号を多重する。IFFT部102は、IDFT(Inverse Division Fourier Transform)処理を行って、OFDM信号を生成する。位相回転系列θ乗算部103は、OFDM信号に位相回転系列を乗算する。CP付加部104は、データ末尾の所定のシンボルをデータの前に付加する。波形整形フィルタ部105は、CP付加後の信号を波形整形する。周波数変換部106は、波形整形後の信号を周波数変換する。送信アンテナ107は、周波数変換後の信号を受信機20に向けて送信する。
図3は、送信ブロックの構成例を示す図である。図3に示すように1つの送信ブロックは、Nシンボルのデータと、NcpシンボルのCPと、から構成される。CPは、データの末尾のNcpシンボルをコピーしたものである。
図2を用いて送信機10の動作について説明する。まず、変調部100において、送信データの一次変調を行う。その後、パイロット信号を配置する送信ブロック(パイロットブロックと呼ぶ)であれば、パイロット多重部101が、パイロット信号を多重する。なお、パイロット信号を配置する送信ブロックでない場合(データブロックと呼ぶ)、パイロット多重部101は、その送信ブロックに対して特に何も行わない。パイロット信号を多重する場合の多重方法の詳細については後述する。その後、IFFT部102において、NポイントIDFTを行い、OFDM信号s(n)(0≦n<N)を生成する。
ここで、OFDM信号s(n)の生成処理について説明する。一例として、N本のサブキャリアを、低周波数のものから順に、第0サブキャリア、第1サブキャリア、…、第N−1サブキャリアとする。N本のサブキャリアのうち、送信機10と受信機20から構成される無線通信システムにおける有効サブキャリア数をM(≦N)とすると、Mシンボルのデータがパイロット多重部101からIFFT部102へ入力されるので、IFFT部102では、N−M個の0パディングを行うことで、Nシンボルの系列S[k](0≦k<N)を生成する。そして、IFFT部102は、シンボル数Nの系列S[k]に対してIDFTを実施し、s(n)を生成する。これより、s(n)とS[k]には次式(1)のような関係が成り立つ。ただしjは虚数単位である。
Figure 2012105079
位相回転系列θ乗算部103は、次式(2)に示す長さNの位相回転系列θをIFFT部102からの出力信号、すなわちOFDM信号s(n)に乗算し、出力信号x(n)を得る(式(3)参照)。
Figure 2012105079
x(n)=s(n)・θ(n) (0≦n<N)…(3)
この系列θ(n)はチャープ系列と呼ばれ、定数の振幅を持ち、時間に対して周波数が変化する系列である。なお、式(2)はθ(n)の一例であり、θ(n)としては他のチャープ系列であってもよい。例えば、次式(2)´のようにすることも可能である。
Figure 2012105079
また、式(2)、式(3)は時間に対して線形的に周波数が変化するチャープ系列の例であるが、必ずしも線形的な変化である必要はなく、時間に対して周波数がどのように変化するものであってもよいものとする。また、θ(n)はチャープ系列ではなく、ポリフェーズ系列、Zadoff−Chu系列であってもよい。以下、これらを総称して位相回転系列と呼ぶこととする。本実施の形態では、θ(n)として、一例として式(2)で表されるものを使用するが、これに限定されるものではない。
式(1)、式(3)より、x(n)は次式(4)のように表すことができる。
Figure 2012105079
ここで、φk(n)もまた位相回転系列となる。図4は、DFT(Discrete Fourier Transform)により得られるφk(n)の周波数スペクトルを示す図である。図4は、N=64、k=0の場合の例である。図4に示すように、φk(n)は帯域内の全周波数成分を持ち、また、その周波数スペクトルは一定となる。そのため、S[k]φk(n)もまた帯域内の全周波数成分を持ち、第kサブキャリアでの送信信号S[k]を帯域内に拡散したものと言える。そして、それらをN個全てのサブキャリアについて重ね合わせたものが送信信号x(n)となる。
図5は、θ(n)乗算前および乗算後の出力信号s(n)を示す図である。図5(a)がθ(n)乗算前の出力信号s(n)を示し、図5(b)がθ(n)乗算後の出力信号x(n)を示す。このように、θ(n)を乗算することによって、送信信号が周波数軸上で拡散、すなわち、サブキャリアが重ね合わせられた状態となる。
また、s(n)にθ(n)を乗算することで信号が拡散されることは、図6を用いて説明することもできる。図6は、θ(n)を乗算する場合の第kサブキャリアの変化を示す図である。θ(n)を乗算する前は、図6(a)に示すように第kサブキャリアの信号の周波数は一定である。しかし、θ(n)が式(2)に示すように時間と共に周波数の大きくなる系列であるため、θ(n)を乗算することで、第kサブキャリアの信号もまた、図6(b)に示すように時間と共に周波数が大きくなる。ただし、帯域内の最高周波数(第N−1サブキャリアの周波数)まで到達すると、帯域内の最低周波数(第0サブキャリアの周波数)まで戻る。よって、第kサブキャリアの信号は図6(b)に示すように、1送信ブロックの間に帯域内の全周波数をスイープする。他のサブキャリアの信号も同様に、1送信ブロックの間に帯域内の全周波数をスイープすることになる。
このように、各サブキャリア成分S[k]が帯域内の全周波数に拡散されて送信されるため、各S[k]は帯域内の全周波数の伝搬路変動の影響を受ける。そのため、Nサブキャリアの中の1つをパイロットサブキャリアとしておけば、そのパイロット信号を用いることで、周波数軸方向の補間処理を行うことなく、全周波数の伝搬路推定が可能になると考えられる。
CP付加部104は、位相回転系列θ乗算部103からの出力信号x(n)を入力し、図3に示す送信ブロックとなるように、Nシンボルのデータのうちの末尾Ncpシンボルをデータの前にCPとして付加する。そして、波形整形フィルタ部105が、CP付加部104からの出力信号を入力して波形整形を行い、周波数変換部106が周波数変換する。その後、送信アンテナ107が、周波数変換部106からの出力信号を入力し、受信機20に向けて送信する。CP付加部104から送信アンテナ107までは、一般的な送信機と同様の送信手段である。
上記のように送信される信号に対し、受信機20ではCP除去後にθ(n)の逆変換に相当する演算を行い、DFTすることで、各サブキャリアでの受信信号が得られると考えられる。受信機20の詳細な動作については後述するが、ここでは、送信機10の送信アンテナ107より送信された信号が、受信機20でどのような信号として見えるかを説明する。
伝搬環境として、遅延波が送信シンボル時間間隔でPパス到来する(P+1)パスモデルを想定した場合の受信信号について説明する。第nシンボル時間(0≦n<N)におけるCP除去後の受信信号y(n)は次式(5)で表される。
Figure 2012105079
ただし、hpは第pパス(0≦p≦P)の伝搬路インパルス応答を表し、w(n)は雑音信号である。また、modは剰余を表す。ここで、式(5)に式(4)を代入して整理すると、次式(6)となる。
Figure 2012105079
この受信信号y(n)に対し、θ(n)の逆変換に相当するθ-1(n)を乗じることで、θ(n)による位相回転を解いた受信信号r(n)が得られ、これをDFTすることで各サブキャリアでの受信信号R[k]が得られると考えられる。ここで、θ-1(n)=1/θ(n)(0≦n<N)である。θ(n)が式(2)で表される場合、θ-1(n)は式(7)のように表すことができる。
Figure 2012105079
前述のように、θ(n)として式(2)以外のものも使用可能であるが、その場合も、θ-1(n)=1/θ(n)(0≦n<N)により求まるθ-1(n)を利用すればよい。θ-1(n)が式(7)となる場合、r(n)は以下の式(8)のようになる。
Figure 2012105079
ここで、(k−p)modNを改めてkとすると、r(n)は式(9)のようになる。
Figure 2012105079
よって、受信信号r(n)をDFTして得られるR[k]は式(10)のようになる。
Figure 2012105079
ここで、F[・]はDFTを表し、W[k]は第kサブキャリアでの雑音を表す(0≦k<N)。
式(10)において、右辺第一項は、以下のP+1個の信号の重ね合わせとなっている。第kサブキャリアでの送信信号の先行波、第(k+1)modNサブキャリアでの送信信号の1シンボル遅延波、…、第(k+P)modNサブキャリアでの送信信号のPシンボル遅延波、つまり、第kサブキャリアでの受信信号は、第k〜(k+P)modNサブキャリアでの送信信号の重ね合わせとなる。よって、第kサブキャリアでの送信信号の応答は、受信機20では、第k〜(k−P)modNサブキャリアにパス毎に分散して現れることになる。図7は、周波数方向におけるサブキャリアの配置を示す図である。サブキャリア番号0〜N−1までのサブキャリアを示すものである。このように、第kサブキャリアの送信信号のpシンボル遅延波は、第(k−P)modNサブキャリアに現れる。この第kサブキャリアから第(k−P)modNサブキャリアまでの範囲が、第kサブキャリアの送信信号の応答となる。
なお、同様のことは、図8を用いても説明することができる。図8は、第k、第k−1サブキャリアを示す図である。第kサブキャリアの送信信号の先行波は、図6(b)と同様、図8の実線で表される。このとき、第kサブキャリアの1シンボル遅延波は、先行波を図8のように時間軸方向に1シンボル分シフトしたものとなる。これは、第(k−1)modNサブキャリアよりスイープの始まる信号となるため、受信機20では、第(k−1)modNサブキャリアの信号として見えてしまう。図8では簡単のため先行波と1シンボル遅延波しか書いていないが、同様に考えれば、pシンボル遅延波は図8の先行波を時間軸方向にpシンボル分シフトしたものとなる。これは、第(k−p)modNサブキャリアよりスイープの始まる信号となるため、受信機20では、第(k−p)modNサブキャリアの信号として見えてしまうことになる。
つぎに、パイロット多重部101におけるパイロット信号を多重する方法について詳細に説明する。前述のように位相回転系列による拡散を行う場合、Nサブキャリアの中の1つにパイロット信号を配置すれば、そのパイロット信号を用いてその送信ブロックでの全周波数の伝搬路推定が可能になる。ここで、第qサブキャリアをパイロットサブキャリアとした場合、前述のようにパイロット信号の応答は、受信機20では第q〜(q−P)modNサブキャリアに現れる。伝搬路推定のためには受信機20でパイロット信号の応答を得る必要があり、そのためには、これらのサブキャリアに第qサブキャリア以外のサブキャリアの送信信号の応答が現れてはならない。このことから、送信機10で第qサブキャリアをパイロットサブキャリアとする際、次の2つの制約条件が発生する。
(1)第(q−i)modNサブキャリア(1≦i≦P)は、nullとしなければならない。もし、第(q−i)modNサブキャリアで信号を送信した場合、パイロットサブキャリアのiシンボル遅延波の応答と混ざることになり、両者を分離できず、正確なパイロット信号の応答が得られないからである。ただし、P=0の場合、1≦i≦Pに該当するiが存在しないため、nullとすべきサブキャリアは存在しない。
(2)第(q+i)modNサブキャリア(1≦i≦P)は、nullとしなければならない。もし、第(q+i)modNサブキャリアで信号を送信した場合、そのiシンボル以上の遅延波の応答がパイロットサブキャリアの応答と混ざることになり、両者を分離できず、正確なパイロット信号の応答が得られないからである。ただし、P=0の場合、1≦i≦Pに該当するiが存在しないため、nullとすべきサブキャリアは存在しない。
以上のことから、パイロット多重部101は、次のようにパイロット信号を配置する。
(1)パイロットサブキャリアは1つでよいため、第qサブキャリア(0≦q<N)にのみパイロット信号を配置する。
(2)第(q−i)modNサブキャリア(1≦i≦N_n_1)、および第(q+i)modNサブキャリア(1≦i≦N_n_2)はnullとする。N_n_1、N_n_2は0以上の整数であるが、N_n_1=0の場合、1≦i≦N_n_1に該当するiが存在しないため、nullとすべき第(q−i)modNサブキャリアは存在しない。同様に、N_n_2=0の場合、1≦i≦N_n_2に該当するiが存在しないため、nullとすべき第(q+i)modNサブキャリアは存在しない。そのため、上記iの範囲を、(1≦i≦N_n_1)、(1≦i≦N_n_2)とする。
N_n_1、N_n_2の決定方法としては様々な方法が考えられる。無線通信システムで想定する最大遅延シンボル数が既知であり、これをP´とするとき、N_n_1=N_n_2=P´とする方法が最も簡単な方法として考えられる。
または、関数f_n_1、f_n_2を定義し、これを用いて式(11)のように求める方法が考えられる。このとき、f_n_1およびf_n_2は、単調増加関数であることが望ましい。
Figure 2012105079
他の方法として、CP長Ncpは遅延波の最大遅延シンボル数を考慮して決定されることから、Ncpより決定する方法が考えられる。最も簡単な方法として、N_n_1=N_n_2=Ncpとすることが考えられる。
または、関数f_n_1_cp、f_n_2_cpを定義し、これを用いて式(12)のように求める方法が考えられる。このとき、f_n_1_cpおよびf_n_2_cpは、単調増加関数であることが望ましい。
Figure 2012105079
なお、N_n_1、N_n_2の求め方はこれらに限定するものではなく、他のどのような方法であってもよい。
N_n_1、N_n_2を決定し、パイロットを配置した様子を図9に示す。図9は、周波数方向におけるサブキャリアの配置を示す図である。サブキャリア番号#qがパイロットサブキャリアである場合、データ信号を送信するサブキャリアとの間に、N_n_1個およびN_n_2個のnullとなるサブキャリアを配置する状態を示すものである。
ここで、パイロットサブキャリアの両側のN_n_1+N_n_2個のサブキャリアがnullとなるため、送信機10では、その分の電力をパイロットサブキャリアに使用することが可能である。よって、パイロットサブキャリアは他のデータ信号を送信するサブキャリアよりも送信電力を大きくしてもよい。最大で、他のサブキャリアの(N_n_1+N_n_2+1)倍の電力とすることが可能である。なお、パイロットサブキャリアのみならず、他のデータ信号を送信するサブキャリアの電力を大きくしてもよい。
つぎに、受信機20の動作について説明する。図10は、本実施の形態の無線通信システムにおける受信機20の構成例を示す図である。受信機20は、受信アンテナ200と、周波数変換部201と、波形整形フィルタ部202と、CP除去部203と、伝搬路推定部内位相逆回転系列θ-1乗算部204と、伝搬路推定部内FFT部205と、パイロット信号抽出部206と、周波数領域位相回転系列Φ乗算部207と、伝搬路推定値計算部208と、歪補償部内FFT部209と、周波数領域等化部210と、IFFT部211と、復調用位相逆回転系列θ-1乗算部212と、復調用FFT部213と、復調部214と、を備える。
また、伝搬路推定部内位相逆回転系列θ-1乗算部204と、伝搬路推定部内FFT部205と、パイロット信号抽出部206と、周波数領域位相回転系列Φ乗算部207と、伝搬路推定値計算部208と、から伝搬路推定部221を構成し、歪補償部内FFT部209と、周波数領域等化部210と、IFFT部211と、から伝搬路歪補償部222を構成する。
受信アンテナ200は、送信機10からの信号を受信する。周波数変換部201は、ベースバンド信号に周波数変換する。波形整形フィルタ部202は、ベースバンド信号を波形整形する。CP除去部203は、送信機10で付加されたCPを除去する。
伝搬路推定部内位相逆回転系列θ-1乗算部204は、CP除去後の信号に位相逆回転系列を乗算する。伝搬路推定部内FFT部205は、位相逆回転系列乗算後の信号をDFT処理する。パイロット信号抽出部206は、パイロットの応答を取り出す。周波数領域位相回転系列Φ乗算部207は、位相回転系列を乗算し、乗算結果を加算する。伝搬路推定値計算部208は、各サブキャリアの伝搬路推定値を計算する。また、上記伝搬路推定部内位相逆回転系列θ-1乗算部204から伝搬路推定値計算部208までの処理を、伝搬路推定部221として行う。
歪補償部内FFT部209は、CP除去後の受信信号をDFT処理し、周波数領域の信号に変換する。周波数領域等化部210は、歪補償部内FFT部209および伝搬路推定値計算部208からの出力を用いて周波数領域等化処理を行う。IFFT部211は、周波数領域等化処理後の信号をIDFT処理する。また、上記歪補償部内FFT部209からIFFT部211までの処理を、伝搬路歪補償部222として行う。
復調用位相逆回転系列θ-1乗算部212は、位相逆回転系列を乗算する。復調用FFT部213は、DFT処理を行い、各サブキャリアでの受信信号を得る。復調部214は、復調処理を行う。
つづいて、受信機20の動作について説明する。受信機20では、まず、受信アンテナ200で信号を受信すると、周波数変換部201が、ベースバンド信号に周波数変換する。周波数変換部201からの出力を、波形整形フィルタ部202がフィルタリングし、その後、CP除去部203で、CPを除去し、CPが除去されたシンボルを抽出する。このCP除去後の信号をy(n)(0≦n<N)とする。受信アンテナ200からCP除去部203までは、一般的な受信機と同様の受信手段である。
つぎに、伝搬路推定部221の動作について説明する。送・受信信号x(n)、y(n)内のパイロット信号成分をu(n)、v(n)、それらをDFTすることで求まる周波数領域の信号をU[k]、V[k]とする。このとき、第kサブキャリアにおける伝搬路推定値H´[k]はU[k]、V[k]を用いて計算することが可能である。
送信機10において第qサブキャリアにパイロット信号を配置した場合、u(n)は式(4)より以下の式(13)のようになる。
Figure 2012105079
さらに、これをDFTしてU[k]を得ることができる(式(14)参照)。
Figure 2012105079
ただしΦq[k]は、以下の式(15)のとおりである。
Figure 2012105079
このように、U[k]は、パイロット信号S[q]およびφq[k]より、予め計算してメモリに記憶しておくことが可能である。H´[k]計算時にメモリから読み出すようにすればよい。
位相逆回転系列θ-1乗算部204では、CP除去部203からの出力y(n)にθ-1(n)を乗算し、式(8)または式(9)で表されるr(n)を得る。伝搬路推定部内FFT部205では、このr(n)をNポイントDFTし、式(10)で表されるR[k]を得る。パイロット信号抽出部206は、R[k](0≦k<N)より、パイロット信号の応答のみを取り出す。すなわち、N_res+1個の信号R[(q−i)modN](0≦i≦N_res)を取り出す。ここで、N_resは、パイロット信号抽出部206で想定する最大遅延シンボル数である。N_resは0以上の整数であり、N_res≦N_n_1である必要がある。
N_resの決定方法としては様々な方法が考えられる。例えば、無線通信システムで想定する最大遅延シンボル数が既知であり、これをP´とするとき、N_res=P´とする方法が最も簡単な方法として考えられる。
または、関数f_resを定義し、これを用いて式(16)のように求める方法が考えられる。このとき、f_resは、単調増加関数であることが望ましい。
Figure 2012105079
他の方法として、CP長Ncpは遅延波の最大遅延シンボル数を考慮して決定されることから、Ncpより決定する方法が考えられる。最も簡単な方法として、N_res=Ncpとすることが考えられる。
または、関数f_res_cpを定義し、これを用いて式(17)のように求める方法が考えられる。このとき、f_res_cpは、単調増加関数であることが望ましい。
Figure 2012105079
N_resの求め方はこれらに限定するものではなく、他のどのような方法であってもよい。このようにして、パイロット信号抽出部206は、N_res+1個の信号を抽出し出力する。
周波数領域位相回転系列Φ乗算部207では、パイロット信号抽出部206からのN_res+1個の出力R[(q−i)modN](0≦i≦N_res)各々に対し、周波数領域の位相回転系列Φl[k]を乗算し、それらの乗算結果を加算する。ここで、Φl[k]は式(18)のように表すことができる。
Figure 2012105079
つまり、Φl[k]はφl(n)の周波数領域での表現であり、Φl[k]を乗じることは、周波数領域での拡散を行うことを意味する。
ここで、各R[(q−i)modN](0≦i≦N_res)に対し、各々対応するΦ(q-i)modN[k]を乗算する必要がある。そして、それらを加算することで周波数領域位相回転系列Φ乗算部207の出力、すなわち、V[k]を得ることができる。これは、次式(19)で表される。
Figure 2012105079
伝搬路推定値計算部208の動作について説明する。送信ブロックがパイロットブロックの場合、周波数領域位相回転系列Φ乗算部207からV[k]が出力されるので、このV[k]、およびメモリから読み出したU[k]を用いて各サブキャリアでの伝搬路推定値H´[k]を計算する。この計算方法としては様々な方法が考えられ、特定の方法に限定されるものではない。例えば、ZF(Zero Forcing)基準により計算する場合は、式(20)のように求まる。
Figure 2012105079
また、MMSE(Minimum Mean Square Error)基準により計算する場合は、式(21)のように求まる。
Figure 2012105079
ここで、U*[k]はU[k]の複素共役を表す。また、CN[k]は第kサブキャリアでの推定CNR(Carrier to Noise Ratio)である。このようにして得られた伝搬路推定値H´[k](0≦k<N)が伝搬路推定値計算部208より出力される。
一方、送信ブロックがデータブロックである場合、この送信ブロックにはパイロット信号が存在しないため、他のパイロットブロックでの伝搬路推定値を用いて時間軸方向の補間処理等を行って、伝搬路推定値を求めるようにする。以上が伝搬路推定部221における伝搬路の推定動作となる。
つづいて、伝搬路歪補償部222の動作について説明する。まず、歪補償部内FFT部209は、CP除去後の受信信号y(n)をNポイントDFTにより周波数領域の信号Y[k]に変換し出力する。そして、周波数領域等化部210は、歪補償部内FFT部209からの出力Y[k]、伝搬路推定値計算部208からの出力H´[k]を用いて周波数領域等化処理を行う。
まず、周波数領域等化部210では、H´[k]より等化係数W[k](0≦k<N)を求める。この求め方として様々な方法が考えられ、特定の方法に限定されるものではない。例えば、ZF基準により計算する場合は、式(22)のように求まる。
Figure 2012105079
また、MMSE基準により計算する場合は、式(23)のように求まる。
Figure 2012105079
ここで、H*´[k]はH´[k]の複素共役を表す。また、CN[k]は第kサブキャリアでの推定CNRである。このW[k]により、以下の式(24)により等化処理が行われる。
Figure 2012105079
周波数領域等化部210は、こうして得られたY´[k]を出力する。そして、IFFT部211が、Y´[k]に対してNポイントIDFT処理を行い、時間領域信号y´(n)を出力する。
復調用位相逆回転系列θ-1乗算部212は、伝搬路推定部内位相逆回転系列θ-1乗算部204と同様に、y´(n)に対してθ-1(n)を以下の式のように乗算し、出力信号r´(n)を得る。
Figure 2012105079
復調用FFT部213は、復調用位相逆回転系列θ−1乗算部212より出力されるr´(n)に対し、NポイントDFTを行い、各サブキャリアでの受信信号を得る。ここで、周波数領域等化処理により遅延波の影響が既に除去されているため、第kサブキャリア(0≦k<N)には、送信機10にて第kサブキャリアで送信した信号の応答のみが現れる。このDFT後の信号が復調用FFT部213から出力され、復調部214が復調処理を行う。
なお、上記の説明ではnullとするサブキャリア数N_n_1、N_n_2、および受信機20でのN_resは常に一定としていたが、これに限定するものではない。伝搬環境は時間と共に変化するため、最大遅延シンボル数は伝搬環境の変化に応じて変化すると考えられる。そこで、N_n_1、N_n_2、およびN_resを伝搬環境の変化に応じて適応制御するようにしてもよい。例えば、受信機20において遅延プロファイルを測定し、その測定結果を元にN_resを適応制御する。さらに、その測定結果を受信機20から送信機10にフィードバックし、送信機10では、その情報に応じてnullとするサブキャリア数N_n_1、N_n_2を適応制御する方法が考えられる。
ここで、本実施の形態と、背景技術で述べたスキャタードパイロットを用いる場合との差を、具体的に数値を用いて説明する。例えば、N=128、有効サブキャリア数をM=128、想定する遅延波の最大遅延シンボル数P´が7の場合を考える。N_n_1=N_n_2=7とすると、本実施の形態において、パイロット信号を送信するOFDMブロックは、パイロットサブキャリア数:1、nullサブキャリア数:7×2=14、データを送信するサブキャリア数:128−1−14=113となる。
一方、背景技術で述べたスキャタードパイロットの場合、例えば、2サブキャリア間隔でパイロット信号を挿入すると、パイロットサブキャリア数:128÷2=64、nullサブキャリア数:0、データを送信するサブキャリア数:128−64−0=64となる。
このように、データを送信可能なサブキャリア数は本実施の形態のほうが多く、データ送信効率がよいことが分かる。また、スキャタードパイロットでは、データを送信する64個のサブキャリアについては周波数軸方向の補間処理により伝搬路推定値を求めるため、誤差が大きい。一方、本実施の形態の方法では、128個全てのサブキャリアの伝搬路推定値を周波数軸方向の補間処理なしで求めることが可能であり、誤差を小さくできる。
以上説明したように、本実施の形態では、OFDM方式でデータの送受信を行う無線通信システムにおいて、送信機10では、1つのパイロットサブキャリアの信号を位相回転により帯域内の全周波数に拡散させて送信し、受信機20では、帯域内の全周波数に拡散されたパイロットサブキャリアを用いることにより、周波数軸方向での補間処理を行うことなく、送信ブロックの全サブキャリアの伝搬路推定値を得ることとした。これにより、周波数軸方向の補間処理なしに全サブキャリアの伝搬路を推定でき、伝搬路変動に起因する伝搬路推定誤差を小さくすることが可能であり、BER(Bit Error Ratio)特性等の受信品質が向上することができる。
また、1つのパイロットサブキャリアとN_n_1+N_n_2個のnullサブキャリアのみで伝搬路推定を行うため、他のサブキャリアではデータ信号の送信が可能である。これにより、データ信号伝送効率を下げず、高精度な伝搬路推定を行うことができる。
また、パイロット信号を配置する送信ブロックでN_n_1+N_n_2個のnullサブキャリアが必要であるが、その分の電力を他のサブキャリアの送信電力に使用することが可能である。これにより、受信CNRが良くなり、BER特性等の受信品質が向上することができる。
また、各サブキャリアの信号が帯域内の全周波数に拡散されて送信するため、各サブキャリアが、帯域内の全ての周波数での伝搬路特性の影響を受ける。これにより、周波数ダイバーシチ効果が得られ、BER特性等の受信品質を向上することができる。
なお、DFT処理、IDFT処理を行う際、ポイント数が2のべき乗である場合には、DFT処理に替えてFFT処理を、IDFT処理に替えてIFFT処理を行うことも可能である。
実施の形態2.
実施の形態1では、1つのパイロットサブキャリアで伝搬路推定を行うが、雑音の影響等により、理想的な伝搬路推定値を得ることができない場合がある。そのため、本実施の形態では、雑音の影響を低減するために、複数のパイロット信号を用いる場合について説明する。本実施の形態の送信機10、受信機20の構成は実施の形態1と同じである。実施の形態1と異なる部分について説明する。
送信機10では、パイロット多重部101の動作のみが実施の形態1と異なる。本実施の形態では、パイロット信号を配置する際、図11のように複数のパイロット信号を配置する。図11は、周波数方向におけるサブキャリアの配置を示す図である。サブキャリア番号#q1〜#qAがパイロットサブキャリアである。
パイロット信号の個数をA(AはNよりも小さい2以上の自然数)個とし、第qiサブキャリアでi番目のパイロット信号を送信するとする。ただし、0≦q1<q2<…<qA<Nとなるように、第1パイロットから第Aパイロットを命名する。このときに、以下のようにする必要がある。
(1)第qiサブキャリアと第qi-1サブキャリアの間にはN_n_i個のサブキャリアがあり、これらはnullとする(2≦i≦A)。
(2)第(ql−1)modN〜第(ql−N_n_l)modNサブキャリアをnullとする。
(3)第(qA+1)modN〜第(qA+N_n_(A+1))modNサブキャリアをnullとする。
なお、N_n_i(1≦i≦A+1)は各々0以上の整数である。
N_n_i(1≦i≦A+1)の決定方法としては様々な方法が考えられる。無線通信システムで想定する最大遅延シンボル数が既知であり、これをP´とするとき、N_n_i=P´とする方法が最も簡単な方法として考えられる。
または、関数f_n_i(1≦i≦A+1)を定義し、これを用いて式(26)のように求める方法が考えられる。このとき、各f_n_iは、単調増加関数であることが望ましい。
Figure 2012105079
他の方法として、CP長Ncpは遅延波の最大遅延シンボル数を考慮して決定されることから、Ncpより決定する方法が考えられる。最も簡単な方法として、N_n_i=Ncpとすることが考えられる。
または、関数f_n_i_cp(1≦i≦A+1)を定義し、これを用いて式(27)のように求める方法が考えられる。このとき、f_n_i_cpは、単調増加関数であることが望ましい。
Figure 2012105079
なお、N_n_iの求め方はこれらに限定するものではなく、他のどのような方法であってもよい。
ここで、ΣN_n_i(Σの下側に「i=1」が、Σの上側に「A+1」が付きます)個のサブキャリアがnullとなるため、送信機10では、その分の電力をパイロットサブキャリアに使用することが可能である。よって、パイロットサブキャリアは他のデータ信号を送信するサブキャリアよりも送信電力を大きくしてもよい。なお、パイロットサブキャリアのみならず、他のデータ信号を送信するサブキャリアの電力を大きくしてもよい。
つぎに、受信機20の動作について説明する。パイロットブロックにパイロット信号がA個あるため、各々を用いてA通りの伝搬路推定値を求める。以下、j番目のパイロット信号(1≦j≦A)を用いて伝搬路推定値を求める場合について説明する。
パイロット信号抽出部206は、R[k](0≦k<N)より、j番目のパイロット信号の応答のみを取り出す。すなわち、1+N_res_j個(1≦j≦A)の信号R[(qj−i)modN](0≦i≦N_res_j)を取り出す。ここで、N_res_jは、パイロット信号抽出部206でj番目のパイロット信号による伝搬路推定値を求める際に想定する最大遅延シンボル数である。N_res_jは0以上の整数であり、N_res_j≦N_n_jである必要がある。
N_res_jの決定方法としては様々な方法が考えられる。例えば、無線通信システムで想定する最大遅延シンボル数が既知であり、これをP´とするとき、N_res_j=P´とする方法が最も簡単な方法として考えられる。
または、関数f_res_jを定義し、これを用いて式(28)のように求める方法が考えられる。このとき、f_res_jは、単調増加関数であることが望ましい。
Figure 2012105079
他の方法として、CP長Ncpは遅延波の最大遅延シンボル数を考慮して決定されることから、Ncpより決定する方法が考えられる。最も簡単な方法として、N_res_j=Ncpとすることが考えられる。
または、関数f_res_cpを定義し、これを用いて式(29)のように求める方法が考えられる。このとき、f_res_cpは、単調増加関数であることが望ましい。
Figure 2012105079
N_res_jの求め方はこれらに限定するものではなく、他のどのような方法であってもよい。このようにして、パイロット信号抽出部206は、1+N_res_j個の信号を抽出し出力する。
周波数領域位相回転系列Φ乗算部207では、パイロット信号抽出部206からの1+N_res_j個の出力R[(qj−i)modN](0≦i≦N_res_j)各々に対し、実施の形態1と同様に周波数領域の位相回転系列Φl[k]を乗算し、それらの乗算結果を加算し、伝搬路推定値計算部208に出力する。
伝搬路推定値計算部208は、実施の形態1と同じ方法で、j番目のパイロット信号による伝搬路推定値を求める。これを、Hj´[k](0≦k<N)とする。以上がj番目のパイロット信号による伝搬路推定値Hj´[k]の求め方となるが、同様の方法により、1〜A番目のパイロットによる伝搬路推定値H1´[k]、H2´[k]、…、HA´[k](0≦k<N)を全て求める。
伝搬路推定値計算部208は、さらに、A個の伝搬路推定値の平均化処理を行う。つまり、以下の式(30)によりH´[k]を計算する。
Figure 2012105079
これはA個の伝搬路推定値の平均値を求めることになる。また、式(30)により求める以外の方法として、加重平均を求めるようにしてもよい。
なお、関数fave()を定義し、以下の式(31)のようにH´[k]を求めても良い。
Figure 2012105079
伝搬路推定値計算部208は、このようにして求めたH´[k]を歪補償部内FFT部209に出力する。
なお、上記の説明ではnullとするサブキャリア数N_n_1〜N_n_(A+1)、および受信機20でのN_res_1〜N_res_Aは常に一定としていたが、これに限定するものではない。伝搬環境は時間と共に変化するため、最大遅延シンボル数は伝搬環境の変化に応じて変化すると考えられる。そこで、N_n_1〜N_n_(A+1)、N_res_1〜N_res_Aを伝搬環境の変化に応じて適応制御するようにしてもよい。例えば、受信機20において遅延プロファイルを測定し、その測定結果を元にN_res_1〜N_res_Aを適応制御する。さらに、その測定結果を受信機20から送信機10にフィードバックし、送信機10では、その情報に応じてnullとするサブキャリア数N_n_1〜N_n_(A+1)を適応制御する方法が考えられる。
以上説明したように、本実施の形態では、複数のパイロット信号を用いて複数の伝搬路推定値を求め、これらを平均化することとした。これにより、伝搬路推定値内の雑音成分が平均化されて小さくなり、伝搬路推定値における雑音による推定誤差を小さくすることができる。
実施の形態3.
本実施の形態では、複数ユーザからの信号を多重する場合について説明する。本実施の形態の送信機10、受信機20の構成は実施の形態1と同じである。実施の形態1と異なる部分について説明する。
本実施の形態では、複数ユーザからの信号が多重されている場合を考え、DFTによりFSK(Frequency Shift Keying)信号を作成して通信する場合を考える。
まず、送信機10の動作について説明する。N個のサブキャリアのうち、B個のサブキャリアが、あるユーザに割り当てられているとする。
データブロックの場合、このユーザは変調部100にて、送信するデータに応じてB個のうちの1サブキャリアのみ非0とし、残りのN−1サブキャリアは0とする。つまり、本実施の形態はFSKであるため、どのサブキャリアでデータを送るかによって情報を伝達する。これはB値FSKであり、1送信ブロックでlog2Bビットの情報が送られることになる。パイロット多重部101では何もせず、変調部100の出力がそのままIFFT部102への入力となる。
一方、パイロットブロックでは、データは送らず、パイロット信号のみを配置する。よって、変調部100は全てのサブキャリアを0として出力する。パイロット多重部101では、予め送信機10・受信機20間で決定された1サブキャリアにパイロット信号を配置する。送信機10の他の部分の動作については、実施の形態1と同様である。
つづいて、受信機20の動作について説明する。受信機20は復調部214の動作のみが実施の形態1と異なるため、この部分のみ説明する。
パイロットブロックの場合、データは何も送られていないため、復調部214は何もしない。データブロックの場合、送信機10ではN本のサブキャリアのうちのいずれか1つを非0としてデータを送信しているので、受信機20では、それがどのサブキャリアであるかを閾値判定などにより検出し、その情報を元に送信されたデータを得る。
ここで、前述のように、本実施の形態では複数ユーザの送信データを多重している。多重されるユーザ数をC(≧1)とし、第iユーザ(1≦i≦C)に割当てられるサブキャリア数をB_iとする。よって、第iユーザはB_i値FSKによりデータを送信する。ただし、第iユーザは第(i+1)ユーザよりも低い周波数のサブキャリアが割り当てられているようにする。このとき、受信機20で異なるユーザの送信信号が混じらないようにするために(同一サブキャリアに現れないようにするために)、図12に示すように、各ユーザに割当てるサブキャリアを設定する。図12は、周波数方向におけるサブキャリアの配置を示す図である。ユーザに割り当てられたサブキャリア、およびユーザに割り当てられていないサブキャリアを示す。図12から、以下のことがいえる。
(1)第iユーザのサブキャリアと第(i+1)ユーザのサブキャリアの間にはN_u_(i+1)個以上のnullサブキャリアがあるようにする(1≦i≦C−1)。
(2)第1ユーザのサブキャリアよりも低周波側にあるnullサブキャリア数(図12の※1)と第Cユーザのサブキャリアよりも高周波側にあるnullサブキャリア数(図12の※2)の和がN_n_1以上となるようにする。
なお、N_u_i(1≦i≦C)は0以上の整数である。0の場合は、該当する場所にnullサブキャリアを配置しないことも可能である。
N_u_i(1≦i≦C)の決定方法としては様々な方法が考えられる。無線通信システムで想定する最大遅延シンボル数が既知であり、これをP´とするとき、N_u_i=P´(1≦i≦C)とする方法が最も簡単な方法として考えられる。
または、関数f_u_i(1≦i≦C)を定義し、これを用いて式(32)のように求める方法が考えられる。このとき、f_u_iは、各々単調増加関数であることが望ましい。
Figure 2012105079
他の方法として、CP長Ncpは遅延波の最大遅延シンボル数を考慮して決定されることから、Ncpより決定する方法が考えられる。最も簡単な方法として、N_u_i=Ncp(1≦i≦C)とすることが考えられる。
または、関数f_u_i_cp(1≦i≦C)を定義し、これを用いて式(33)のように求める方法が考えられる。このとき、f_u_i_cpは、各々単調増加関数であることが望ましい。
Figure 2012105079
なお、N_u_iの求め方はこれらに限定するものではなく、他のどのような方法であってもよい。
このようにすることで、遅延波が存在する場合であっても、各ユーザの信号が混ざらないように多重して送信することが可能である。
以上説明したように、本実施の形態では、複数のユーザ信号を送信する場合、遅延波の想定最大遅延シンボル数、またはCP長に応じて各ユーザに割り当てられたサブキャリア間に配置するヌルサブキャリア数を決定するようにした。これにより、実施の形態1と同様の効果に加え、各ユーザの信号が干渉し合わないように、ユーザ信号を多重して送信することができる。
実施の形態4.
本実施の形態では、複数ユーザからの信号を多重する場合について説明する。本実施の形態の送信機10、受信機20の構成は実施の形態2と同じである。実施の形態2と異なる部分について説明する。
本実施の形態では、複数ユーザからの信号が多重されている場合を考え、DFTによりFSK信号を作成して通信する場合を考える。
まず、送信機10の動作について説明する。N個のサブキャリアのうち、B個のサブキャリアが、あるユーザに割り当てられているとする。
データブロックの場合、このユーザは変調部100にて、送信するデータに応じてB個のうちの1サブキャリアのみ非0とし、残りのN−1サブキャリアは0とする。つまり、本実施の形態はFSKであるため、どのサブキャリアでデータを送るかによって情報を伝達する。これはB値FSKであり、1送信ブロックでlog2Bビットの情報が送られることになる。パイロット多重部101では何もせず、変調部100の出力がそのままIFFT部102への入力となる。
一方、パイロットブロックでは、データは送らず、パイロット信号のみを配置する。よって、変調部100は全てのサブキャリアを0として出力する。パイロット多重部101では、予め送信機10・受信機20で決定された1サブキャリアにパイロット信号を配置する。送信機10の他の部分の動作については、実施の形態2と同様である。
つづいて、受信機20の動作について説明する。受信機20は復調部214の動作のみが実施の形態2と異なるため、この部分のみ説明する。
パイロットブロックの場合、データは何も送られていないため、復調部214は何もしない。データブロックの場合、送信機10ではN本のサブキャリアのうちのいずれか1つを非0としてデータを送信しているので、受信機10では、それがどのサブキャリアであるかを閾値判定などにより検出し、その情報を元に送信されたデータを得る。
なお、複数ユーザの送信データを多重しているが、各ユーザ信号が混ざらないように多重して送信するためのnullサブキャリアの配置については、実施の形態3で説明した内容と同じである。
以上説明したように、本実施の形態では、複数のユーザ信号を送信する場合、遅延波の想定最大遅延シンボル数、またはCP長に応じて各ユーザに割り当てられたサブキャリア間に配置するヌルサブキャリア数を決定するようにした。これにより、実施の形態2と同様の効果に加え、各ユーザの信号が干渉し合わないように、ユーザ信号を多重して送信することができる。
実施の形態5.
本実施の形態では、複数ユーザからの信号を多重する場合に、各ユーザが1個のサブキャリアのみを用いてPSK(Phase Shift Keying)またはQAM(Quadrature Amplitude Modulation)により通信する場合について説明する。本実施の形態の送信機10、受信機20の構成は実施の形態3と同じである。実施の形態3と異なる部分について説明する。
まず、送信機10の動作について説明する。N個のサブキャリアのうち、1個のサブキャリアが、あるユーザに割り当てられているとする。
データブロックの場合、このユーザは変調部100にて、PSKまたはQAMによる変調を行い、変調後のシンボルを自身が割り当られているサブキャリアに乗せ、パイロット多重部101に出力する。パイロット多重部101では何もせず、変調部100の出力がそのままIFFT部102への入力となる。
一方、パイロットブロックの場合は、実施の形態3と同様の動作である。また、送信機10の他の部分の動作も、実施の形態3と同様となる。
つづいて、受信機20の動作について説明する。受信機20は復調部214の動作のみが実施の形態3と異なるため、この部分のみ説明する。
パイロットブロックの場合、データは何も送られていないため、復調部214は何もしない。データブロックの場合、N本のサブキャリアのうちの1つにデータが乗っているので、そのサブキャリアのみを復調し、送信されたデータを得る。
ここで、前述のように、本実施の形態では複数ユーザの送信データを多重している。多重されるユーザ数をC(≧1)とする。ただし、第iユーザは第(i+1)ユーザよりも低い周波数のサブキャリアが割り当てられているようにする。このとき、受信機20で異なるユーザの送信信号が混じらないようにするために(同一サブキャリアに現れないようにするために)、図13のように、各ユーザに割当てるサブキャリアを設定する。図13は、周波数方向におけるサブキャリアの配置を示す図である。ユーザに割り当てられたサブキャリア、およびユーザに割り当てられていないサブキャリアを示す。図13から、以下のことがいえる。
(1)第iユーザのサブキャリアと第(i+1)ユーザのサブキャリアの間にはN_u_(i+1)個以上のnullサブキャリアがあるようにする(1≦i≦C−1)。
(2)第1ユーザのサブキャリアよりも低周波側にあるnullサブキャリア数(図13の※1)と第Cユーザのサブキャリアよりも高周波側にあるnullサブキャリア数(図13の※2)の和がN_u_1以上となるようにする。
なお、N_u_i(1≦i≦C)は0以上の整数である。0の場合は、該当する場所にnullサブキャリアを配置しないことも可能である。
N_u_i(1≦i≦C)の決定方法としては様々な方法が考えられる。無線通信システムで想定する最大遅延シンボル数が既知であり、これをP´とするとき、N_u_i=P´(1≦i≦C)とする方法が最も簡単な方法として考えられる。
または、関数f_u_i(1≦i≦C)を定義し、これを用いて式(34)のように求める方法が考えられる。このとき、f_u_iは、各々単調増加関数であることが望ましい。
Figure 2012105079
他の方法として、CP長Ncpは遅延波の最大遅延シンボル数を考慮して決定されることから、Ncpより決定する方法が考えられる。最も簡単な方法として、N_u_i=Ncp(1≦i≦C)とすることが考えられる。
または、関数f_u_i_cp(1≦i≦C)を定義し、これを用いて式(35)のように求める方法が考えられる。このとき、f_u_i_cpは、各々単調増加関数であることが望ましい。
Figure 2012105079
なお、N_u_iの求め方はこれらに限定するものではなく、他のどのような方法であってもよい。
このようにすることで、遅延波が存在する場合であっても、各ユーザの信号が混ざらないように多重して送信することが可能である。
以上説明したように、本実施の形態では、複数のユーザ信号を送信する場合、遅延波の想定最大遅延シンボル数、またはCP長に応じて各ユーザに割り当てられたサブキャリア間に配置するヌルサブキャリア数を決定するようにした。これにより、実施の形態3と同様の効果を得ることができる。
実施の形態6.
本実施の形態では、複数ユーザからの信号を多重する場合に、各ユーザが1個のサブキャリアのみを用いてPSKまたはQAMにより通信する場合について説明する。本実施の形態の送信機10、受信機20の構成は実施の形態4と同じである。実施の形態4と異なる部分について説明する。
まず、送信機10の動作について説明する。N個のサブキャリアのうち、1個のサブキャリアが、あるユーザに割り当てられているとする。
データブロックの場合、このユーザは変調部100にて、PSKまたはQAMによる変調を行い、変調後のシンボルを自身が割り当られているサブキャリアに乗せ、パイロット多重部101に出力する。パイロット多重部101では何もせず、変調部100の出力がそのままIFFT部102への入力となる。
一方、パイロットブロックの場合は、実施の形態4と同様の動作である。また、送信機10の他の部分の動作も、実施の形態4と同様となる。
つづいて、受信機20の動作について説明する。受信機20は復調部214の動作のみが実施の形態4と異なるため、この部分のみ説明する。
パイロットブロックの場合、データは何も送られていないため、復調部214は何もしない。データブロックの場合、N本のサブキャリアのうちの1つにデータが乗っているので、そのサブキャリアのみを復調し、送信されたデータを得る。
なお、複数ユーザの送信データを多重しているが、各ユーザ信号が混ざらないように多重して送信するためのnullサブキャリアの配置については、実施の形態5で説明した内容と同じである。
以上説明したように、本実施の形態では、複数のユーザ信号を送信する場合、遅延波の想定最大遅延シンボル数、またはCP長に応じて各ユーザに割り当てられたサブキャリア間に配置するヌルサブキャリア数を決定するようにした。これにより、実施の形態4と同様の効果を得ることができる。
実施の形態7.
本実施の形態ではSC−FDE(Single Carrier Frequency Domain Equalization)により通信を行う場合に、実施の形態1の方法を適用して説明する。なお、SC−FDEは、SC−OFDM、DFT−Spread OFDMとも呼ばれる。また、ユーザ多重を行う場合はSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)とも呼ばれ、このような場合も本実施の形態で説明する内容を適用することができる。実施の形態1と異なる部分について説明する。
図14は、本実施の形態の送信機11の構成例を示す図である。実施の形態1の構成(図2参照)にDFT部300を追加している。DFT部300は、DFT処理により周波数領域の信号に変換する。
図15は、本実施の形態の受信機21の構成例を示す図である。実施の形態1の構成(図10参照)にIDFT部400を追加している。IDFT部400は、IDFT処理により時間領域の信号に変換する。
無線通信システムの構成は、図1と同様である。図1において、送信機10を送信機11に置き換え、受信機20を受信機21に置き換えたものが、本実施の形態における無線通信システムとなる。
まず、送信機11の動作について説明する。送信機11では、DFT部300の動作のみが実施の形態1と異なるため、この部分のみ説明する。DFT部300では、変調部100から入力した1送信ブロック分の信号をDFT処理によって時間領域の信号から周波数領域の信号に変換し、変換後の信号をパイロット多重部101へ出力する。
つづいて、受信機21の動作について説明する。受信機21では、IDFT部400の動作のみが実施の形態1と異なるため、この部分のみ説明する。IDFT部400では、復調用FFT部213から1送信ブロック分の周波数領域での受信信号を入力し、これに対してIDFT処理を行って時間領域の信号に変換し、変換後の信号を復調部214へ出力する。
このように、周波数領域の信号についても時間領域の信号と同様に扱うことができる。
以上説明したように、本実施の形態では、送信機11で時間領域の信号を周波数領域の信号に変換し、受信機21で周波数領域の信号から時間領域の信号に変換することとした。このような場合でも、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態8.
本実施の形態ではSC−FDEにより通信を行う場合に、実施の形態2の方法を適用して説明する。なお、SC−FDEは、SC−OFDM、DFT−Spread OFDMとも呼ばれる。また、ユーザ多重を行う場合はSC−FDMAとも呼ばれ、このような場合も本実施の形態で説明する内容を適用することができる。実施の形態2と異なる部分について説明する。
図14は、本実施の形態の送信機11の構成例を示す図である。実施の形態1の構成(図2参照)にDFT部300を追加している。DFT部300は、DFT処理により周波数領域の信号に変換する。
図15は、本実施の形態の受信機21の構成例を示す図である。実施の形態1の構成(図10参照)にIDFT部400を追加している。IDFT部400は、IDFT処理により時間領域の信号に変換する。
無線通信システムの構成は、図1と同様である。図1において、送信機10を送信機11に置き換え、受信機20を受信機21に置き換えたものが、本実施の形態における無線通信システムとなる。
まず、送信機11の動作について説明する。送信機11では、DFT部300の動作のみが実施の形態1と異なるため、この部分のみ説明する。DFT部300では、変調部100から入力した1送信ブロック分の信号をDFT処理によって時間領域の信号から周波数領域の信号に変換し、変換後の信号をパイロット多重部101へ出力する。
つづいて、受信機21の動作について説明する。受信機21では、IDFT部400の動作のみが実施の形態1と異なるため、この部分のみ説明する。IDFT部400では、復調用FFT部213から1送信ブロック分の周波数領域での受信信号を入力し、これに対してIDFT処理を行って時間領域の信号に変換し、変換後の信号を復調部214へ出力する。
このように、周波数領域の信号についても時間領域の信号と同様に扱うことができる。
以上説明したように、本実施の形態では、送信機11で時間領域の信号を周波数領域の信号に変換し、受信機21で周波数領域の信号から時間領域の信号に変換することとした。このような場合でも、実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
以上のように、本発明にかかる無線通信システムは、伝搬路の推定に有用であり、特に、OFDM方式の通信に適している。
10、11 送信機
20、21 受信機
100 変調部
101 パイロット多重部
102 IFFT部
103 位相回転系列θ乗算部
104 CP付加部
105 波形整形フィルタ部
106 周波数変換部
107 送信アンテナ
200 受信アンテナ
201 周波数変換部
202 波形整形フィルタ部
203 CP除去部
204 伝搬路推定部内位相逆回転系列θ-1乗算部
205 伝搬路推定部内FFT部
206 パイロット信号抽出部
207 周波数領域位相回転系列Φ乗算部
208 伝搬路推定値計算部
209 歪補償部内FFT部
210 周波数領域等化部
211 IFFT部
212 復調用位相逆回転系列θ-1乗算部
213 復調用FFT部
214 復調部
221 伝搬路推定部
222 伝搬路歪補償部
300 DFT部
400 IDFT部

Claims (36)

  1. OFDM方式で無線通信を行う送信機および受信機から構成される無線通信システムであって、
    前記送信機は、
    送信ブロック内の複数のサブキャリアのうち1つのサブキャリアにパイロット信号を配置し、当該パイロット信号を配置したサブキャリアの低周波数側に位置する所定の数のサブキャリアおよび高周波数側に位置する所定の数のサブキャリアをnullとするパイロット多重手段と、
    前記パイロット多重手段からの出力信号に対して位相回転系列を乗算し、帯域内で拡散された信号に変換する位相回転系列手段と、
    前記位相回転系列手段から出力された信号を前記受信機へ送信する送信手段と、
    を備え、
    前記受信機は、
    前記送信機から送信された信号を受信する受信手段と、
    受信信号に対して位相逆回転系列を乗算して、拡散信号から周波数毎のサブキャリアに変換し、変換した周波数毎のサブキャリアの信号から、前記パイロット信号が配置されたサブキャリア位置の信号と、前記サブキャリア位置の信号から前記所定の数の遅延波の信号とを、パイロット信号の応答として抽出するパイロット抽出手段と、
    抽出したパイロット信号の応答を用いて前記送信機との間の伝搬路を推定する伝搬路推定手段と、
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記伝送路推定手段は、前記送信機との間で既知である送信信号のパイロット成分をDFTした信号と、前記抽出したパイロット信号の応答を拡散した信号と、に基づいて伝搬路を推定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. OFDM方式で無線通信を行う送信機および受信機から構成される無線通信システムであって、
    前記送信機は、
    送信ブロック内のN個のサブキャリアのうちのA個(N、Aは自然数であって、AはNより小さい2以上の自然数)のサブキャリアにパイロット信号を配置し、パイロット信号が配置されたサブキャリアの間のサブキャリア、パイロット信号が配置されたサブキャリアのうち最も低い周波数のサブキャリアの低周波数側の所定の数のサブキャリア、およびパイロット信号が配置されたサブキャリアのうち最も高い周波数のサブキャリアの高周波数側の所定の数のサブキャリア、をnullとするパイロット多重手段と、
    前記パイロット多重手段からの出力信号に対して位相回転系列を乗算し、帯域内で拡散された信号に変換する位相回転系列手段と、
    前記位相回転系列手段から出力された信号を前記受信機へ送信する送信手段と、
    を備え、
    前記受信機は、
    前記送信機から送信された信号を受信する受信手段と、
    受信信号に対して位相逆回転系列を乗算して、拡散信号から周波数毎のサブキャリアに変換し、変換した周波数毎のサブキャリアの信号から、前記パイロット信号が配置されたサブキャリア位置の信号と、前記サブキャリア位置の信号から前記所定の数の遅延波の信号とを、前記各A個のパイロット信号のそれぞれについて、パイロット信号の応答として抽出するパイロット抽出手段と、
    抽出したA個のパイロット信号の応答を用いて前記送信機との間の伝搬路を推定する伝搬路推定手段と、
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  4. 前記伝送路推定手段は、前記送信機との間で既知である送信信号のパイロット成分をDFTした信号と、前記抽出したパイロット信号の応答を拡散した信号と、に基づいてパイロット信号ごとに求めた伝搬路推定値を平均して伝搬路を推定する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
  5. 前記所定の数を、想定される最大遅延シンボル数に基づいて規定する、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の無線通信システム。
  6. 前記所定の数を、前記送信ブロックに付加するCP(Cyclic Prefix)長に基づいて規定する、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の無線通信システム。
  7. 前記送信手段は、
    nullとしたサブキャリアで使用可能な送信電力を、パイロット信号を多重したパイロットサブキャリアに付加し、当該パイロットサブキャリアの送信電力を大きくする、
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の無線通信システム。
  8. 前記送信手段は、
    nullとしたサブキャリアで使用可能な送信電力を、前記nullとしたサブキャリア以外のサブキャリアに付加し、当該nullとしたサブキャリア以外のサブキャリアの送信電力を大きくする、
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の無線通信システム。
  9. 前記送信機は、さらに、
    送信ブロック内のサブキャリアを複数のユーザに割り当て、各ユーザに割り当てたサブキャリアの間にはnullとするサブキャリアを配置し、各ユーザに割り当てたサブキャリアのうちの1つをFSK信号とするデータブロック、および、パイロット信号のみを送信する送信ブロックとして、全てのサブキャリアを0とするパイロットブロック、を生成して前記パイロット多重手段へ出力する変調手段、
    を備え、
    前記受信機は、さらに、
    前記データブロックから、FSK信号のサブキャリアを検出して復調する復調手段、
    を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の無線通信システム。
  10. 前記送信機は、さらに、
    送信ブロック内のサブキャリアを複数のユーザに割り当て、各ユーザに割り当てたサブキャリアの間にはnullとするサブキャリアを配置し、各ユーザに割り当てたサブキャリアのうちの1つをPSK信号とするデータブロック、および、パイロット信号のみを送信する送信ブロックとして、全てのサブキャリアを0とするパイロットブロック、を生成して前記パイロット多重手段へ出力する変調手段、
    を備え、
    前記受信機は、さらに、
    前記データブロックから、PSK信号のサブキャリアを検出して復調する復調手段、
    を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の無線通信システム。
  11. 前記送信機は、さらに、
    送信ブロック内のサブキャリアを複数のユーザに割り当て、各ユーザに割り当てたサブキャリアの間にはnullとするサブキャリアを配置し、各ユーザに割り当てたサブキャリアのうちの1つをQAM信号とするデータブロック、および、パイロット信号のみを送信する送信ブロックとして、全てのサブキャリアを0とするパイロットブロック、を生成して前記パイロット多重手段へ出力する変調手段、
    を備え、
    前記受信機は、さらに、
    前記データブロックから、QAM信号のサブキャリアを検出して復調する復調手段、
    を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の無線通信システム。
  12. 前記変調手段は、各ユーザに割り当てたサブキャリア間にあるnullのサブキャリア数を、想定される最大遅延シンボル数に基づいて規定する、
    ことを特徴とする請求項9、10または11に記載の無線通信システム。
  13. 前記変調手段は、各ユーザに割り当てたサブキャリア間にあるnullのサブキャリア数を、前記送信ブロックに付加するCP長に基づいて規定する、
    ことを特徴とする請求項9、10または11に記載の無線通信システム。
  14. 前記送信機は、さらに、
    前記パイロット多重手段に入力される信号を、時間領域の信号から周波数領域の信号に変換するDFT手段、
    を備え、
    前記受信機は、さらに、
    前記伝搬路推定手段から出力された信号を、周波数領域の信号から時間領域の信号に変換するIDFT手段、
    を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の無線通信システム。
  15. OFDM方式で無線通信を行う送信機および受信機から構成される無線通信システムにおける前記送信機であって、
    送信ブロック内の複数のサブキャリアのうち1つのサブキャリアにパイロット信号を配置し、当該パイロット信号を配置したサブキャリアの低周波数側に位置する所定の数のサブキャリアおよび高周波数側に位置する所定の数のサブキャリアをnullとするパイロット多重手段と、
    前記パイロット多重手段からの出力信号に対して位相回転系列を乗算し、帯域内で拡散された信号に変換する位相回転系列手段と、
    前記位相回転系列手段から出力された信号を前記受信機へ送信する送信手段と、
    を備えることを特徴とする送信機。
  16. OFDM方式で無線通信を行う送信機および受信機から構成される無線通信システムにおける前記送信機であって、
    送信ブロック内のN個のサブキャリアのうちのA個(N、Aは自然数であって、AはNより小さい2以上の自然数)のサブキャリアにパイロット信号を配置し、パイロット信号が配置されたサブキャリアの間のサブキャリア、パイロット信号が配置されたサブキャリアのうち最も低い周波数のサブキャリアの低周波数側の所定の数のサブキャリア、およびパイロット信号が配置されたサブキャリアのうち最も高い周波数のサブキャリアの高周波数側の所定の数のサブキャリア、をnullとするパイロット多重手段と、
    前記パイロット多重手段からの出力信号に対して位相回転系列を乗算し、帯域内で拡散された信号に変換する位相回転系列手段と、
    前記位相回転系列手段から出力された信号を前記受信機へ送信する送信手段と、
    を備えることを特徴とする送信機。
  17. 前記所定の数を、想定される最大遅延シンボル数に基づいて規定する、
    ことを特徴とする請求項15または16に記載の送信機。
  18. 前記所定の数を、前記送信ブロックに付加するCP(Cyclic Prefix)長に基づいて規定する、
    ことを特徴とする請求項15または16に記載の送信機。
  19. 前記送信手段は、
    nullとしたサブキャリアで使用可能な送信電力を、パイロット信号を多重したパイロットサブキャリアに付加し、当該パイロットサブキャリアの送信電力を大きくする、
    ことを特徴とする請求項15〜18のいずれか1つに記載の送信機。
  20. 前記送信手段は、
    nullとしたサブキャリアで使用可能な送信電力を、前記nullとしたサブキャリア以外のサブキャリアに付加し、当該nullとしたサブキャリア以外のサブキャリアの送信電力を大きくする、
    ことを特徴とする請求項15〜18のいずれか1つに記載の送信機。
  21. さらに、
    送信ブロック内のサブキャリアを複数のユーザに割り当て、各ユーザに割り当てたサブキャリアの間にはnullとするサブキャリアを配置し、各ユーザに割り当てたサブキャリアのうちの1つをFSK信号とするデータブロック、および、パイロット信号のみを送信する送信ブロックとして、全てのサブキャリアを0とするパイロットブロック、を生成して前記パイロット多重手段へ出力する変調手段、
    を備えることを特徴とする請求項15〜20のいずれか1つに記載の送信機。
  22. さらに、
    送信ブロック内のサブキャリアを複数のユーザに割り当て、各ユーザに割り当てたサブキャリアの間にはnullとするサブキャリアを配置し、各ユーザに割り当てたサブキャリアのうちの1つをPSK信号とするデータブロック、および、パイロット信号のみを送信する送信ブロックとして、全てのサブキャリアを0とするパイロットブロック、を生成して前記パイロット多重手段へ出力する変調手段、
    を備えることを特徴とする請求項15〜20のいずれか1つに記載の送信機。
  23. さらに、
    送信ブロック内のサブキャリアを複数のユーザに割り当て、各ユーザに割り当てたサブキャリアの間にはnullとするサブキャリアを配置し、各ユーザに割り当てたサブキャリアのうちの1つをQAM信号とするデータブロック、および、パイロット信号のみを送信する送信ブロックとして、全てのサブキャリアを0とするパイロットブロック、を生成して前記パイロット多重手段へ出力する変調手段、
    を備えることを特徴とする請求項15〜20のいずれか1つに記載の送信機。
  24. 前記変調手段は、各ユーザに割り当てたサブキャリア間にあるnullのサブキャリア数を、想定される最大遅延シンボル数に基づいて規定する、
    ことを特徴とする請求項21、22または23に記載の送信機。
  25. 前記変調手段は、各ユーザに割り当てたサブキャリア間にあるnullのサブキャリア数を、前記送信ブロックに付加するCP長に基づいて規定する、
    ことを特徴とする請求項21、22または23に記載の送信機。
  26. さらに、
    前記パイロット多重手段に入力される信号を、時間領域の信号から周波数領域の信号に変換するDFT手段、
    を備えることを特徴とする請求項15〜20のいずれか1つに記載の送信機。
  27. OFDM方式で無線通信を行う送信機および受信機から構成される無線通信システムにおける前記受信機であって、
    前記送信機が、送信ブロック内において、複数のサブキャリアのうち1つのサブキャリアにパイロット信号を配置し、周波数方向において、当該パイロット信号を配置したサブキャリアの低周波数側に位置する所定の数のサブキャリアおよび高周波数側に位置する所定の数のサブキャリアをnullとしている場合に、
    前記送信機から送信された信号を受信する受信手段と、
    受信信号に対して位相逆回転系列を乗算して、拡散信号から周波数毎のサブキャリアに変換し、変換した周波数毎のサブキャリアの信号から、前記送信機においてパイロット信号が配置されたサブキャリア位置の信号と、前記サブキャリア位置の信号から前記所定の数の遅延波の信号とを、パイロット信号の応答として抽出するパイロット抽出手段と、
    抽出したパイロット信号の応答を用いて前記送信機との間の伝搬路を推定する伝搬路推定手段と、
    を備えることを特徴とする受信機。
  28. 前記伝送路推定手段は、前記送信機との間で既知である送信信号のパイロット成分をDFTした信号と、前記抽出したパイロット信号の応答を拡散した信号と、に基づいて伝搬路を推定する、
    ことを特徴とする請求項27に記載の受信機。
  29. OFDM方式で無線通信を行う送信機および受信機から構成される無線通信システムにおける前記受信機であって、
    前記送信機が、送信ブロック内のN個のサブキャリアのうちのA個(N、Aは自然数であって、AはNより小さい2以上の自然数)のサブキャリアにパイロット信号を配置し、周波数方向において、パイロット信号が配置されたサブキャリアの間のサブキャリア、パイロット信号が配置されたサブキャリアのうち最も低い周波数のサブキャリアの低周波数側の所定の数のサブキャリア、およびパイロット信号が配置されたサブキャリアのうち最も高い周波数のサブキャリアの高周波数側の所定の数のサブキャリア、をnullとしている場合に、
    前記送信機から送信された信号を受信する受信手段と、
    受信信号に対して位相逆回転系列を乗算して、拡散信号から周波数毎のサブキャリアに変換し、変換した周波数毎のサブキャリアの信号から、前記送信機においてパイロット信号が配置されたサブキャリア位置の信号と、前記サブキャリア位置の信号から前記所定の数の遅延波の信号とを、前記各A個のパイロット信号のそれぞれについて、パイロット信号の応答として抽出するパイロット抽出手段と、
    抽出したA個のパイロット信号の応答を用いて前記送信機との間の伝搬路を推定する伝搬路推定手段と、
    を備えることを特徴とする受信機。
  30. 前記伝送路推定手段は、前記送信機との間で既知である送信信号のパイロット成分をDFTした信号と、前記抽出したパイロット信号の応答を拡散した信号と、に基づいてパイロット信号ごとに求めた伝搬路推定値を平均して伝搬路を推定する、
    ことを特徴とする請求項29に記載の受信機。
  31. 前記所定の数を、想定される最大遅延シンボル数に基づいて規定する、
    ことを特徴とする請求項27〜30のいずれか1つに記載の受信機。
  32. 前記所定の数を、前記送信ブロックに付加するCP(Cyclic Prefix)長に基づいて規定する、
    ことを特徴とする請求項27〜30のいずれか1つに記載の受信機。
  33. 前記送信機が、送信ブロック内のサブキャリアを複数のユーザに割り当て、各ユーザに割り当てたサブキャリアの間にはnullとするサブキャリアを配置し、各ユーザに割り当てたサブキャリアのうちの1つをFSK信号とするデータブロックを送信する場合に、 さらに、
    前記データブロックから、FSK信号のサブキャリアを検出して復調する復調手段、
    を備えることを特徴とする請求項27〜32のいずれか1つに記載の受信機。
  34. 前記送信機が、送信ブロック内のサブキャリアを複数のユーザに割り当て、各ユーザに割り当てたサブキャリアの間にはnullとするサブキャリアを配置し、各ユーザに割り当てたサブキャリアのうちの1つをPSK信号とするデータブロックを送信する場合に、
    さらに、
    前記データブロックから、PSK信号のサブキャリアを検出して復調する復調手段、
    を備えることを特徴とする請求項27〜32のいずれか1つに記載の受信機。
  35. 前記送信機が、送信ブロック内のサブキャリアを複数のユーザに割り当て、各ユーザに割り当てたサブキャリアの間にはnullとするサブキャリアを配置し、各ユーザに割り当てたサブキャリアのうちの1つをQAM信号とするデータブロックを送信する場合に、
    さらに、
    前記データブロックから、QAM信号のサブキャリアを検出して復調する復調手段、
    を備えることを特徴とする請求項27〜32のいずれか1つに記載の受信機。
  36. さらに、
    前記伝搬路推定手段から出力された信号を、周波数領域の信号から時間領域の信号に変換するIDFT手段、
    を備えることを特徴とする請求項27〜32のいずれか1つに記載の受信機。
JP2010252029A 2010-11-10 2010-11-10 無線通信システム、送信機および受信機 Active JP5645613B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010252029A JP5645613B2 (ja) 2010-11-10 2010-11-10 無線通信システム、送信機および受信機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010252029A JP5645613B2 (ja) 2010-11-10 2010-11-10 無線通信システム、送信機および受信機

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2012105079A true JP2012105079A (ja) 2012-05-31
JP2012105079A5 JP2012105079A5 (ja) 2013-10-17
JP5645613B2 JP5645613B2 (ja) 2014-12-24

Family

ID=46394967

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010252029A Active JP5645613B2 (ja) 2010-11-10 2010-11-10 無線通信システム、送信機および受信機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5645613B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017157947A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 三菱電機株式会社 送信装置、受信装置および通信システム
JP2021501505A (ja) * 2017-11-16 2021-01-14 維沃移動通信有限公司Vivo Mobile Communication Co., Ltd. Ofdmシンボル生成方法および通信機器

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008283288A (ja) * 2007-05-08 2008-11-20 Toshiba Corp 無線送信装置及び方法
JP2010136347A (ja) * 2008-11-07 2010-06-17 Sumitomo Electric Ind Ltd 通信装置
JP2010206537A (ja) * 2009-03-03 2010-09-16 Mitsubishi Electric Corp 送信装置、受信装置および通信装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008283288A (ja) * 2007-05-08 2008-11-20 Toshiba Corp 無線送信装置及び方法
JP2010136347A (ja) * 2008-11-07 2010-06-17 Sumitomo Electric Ind Ltd 通信装置
JP2010206537A (ja) * 2009-03-03 2010-09-16 Mitsubishi Electric Corp 送信装置、受信装置および通信装置

Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
CSNJ201110030029; 尾崎 圭介 他: 'OFDMにおけるチャープ系列を用いた伝搬路推定法の検討' 第33回情報理論とその応用シンポジウム予稿集 [CD-ROM] 第33回情報理論とその応用シンポジウ , 20101203, pp.161-166 *
JPN6014028670; 佐野 裕康 他: '周波数領域で逆拡散・復調が可能な直接スペクトル拡散方式に関する検討' 2009年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会講演論文集1 , 20090901, p.431 *
JPN6014028672; Sandrine Boumard et al.: 'Robust and Accurate Frequency and Timing Synchronization Using Chirp Signals' Broadcasting, IEEE Transactions on Vol.55, No.1, 200903, pp.115-123 *
JPN6014028673; 尾崎 圭介 他: 'OFDMにおけるチャープ系列を用いた伝搬路推定法の検討' 第33回情報理論とその応用シンポジウム予稿集 [CD-ROM] 第33回情報理論とその応用シンポジウ , 20101203, pp.161-166 *

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017157947A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 三菱電機株式会社 送信装置、受信装置および通信システム
JP2021501505A (ja) * 2017-11-16 2021-01-14 維沃移動通信有限公司Vivo Mobile Communication Co., Ltd. Ofdmシンボル生成方法および通信機器
JP7034277B2 (ja) 2017-11-16 2022-03-11 維沃移動通信有限公司 Ofdmシンボル生成方法および通信機器
US11316722B2 (en) 2017-11-16 2022-04-26 Vivo Mobile Communication Co., Ltd. Orthogonal frequency division multiplexing symbol generation method and communication device

Also Published As

Publication number Publication date
JP5645613B2 (ja) 2014-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10868644B2 (en) System and method for common phase error and inter-carrier interference estimation and compensation
JP4413232B2 (ja) チャネル転送機能を評価するチャネル評価器及び方法、並びに、パイロットシーケンスを供給する装置及び方法
US7457231B2 (en) Staggered pilot transmission for channel estimation and time tracking
KR100863469B1 (ko) 다수의 송신기에 대한 파일럿 송신 및 채널 추정
US8553822B2 (en) Time filtering for excess delay mitigation in OFDM systems
JP5042219B2 (ja) 受信機および周波数情報推定方法
US8681912B2 (en) Method and apparatus for estimating channel using phase compensation in wireless communication system
EP2701355B1 (en) Method and apparatus for transmitting/receiving a signal in an ffh-ofdm communication system
EP1924040A2 (en) Channel estimation device
CN110868369B (zh) 基于5g nr系统的上行信道估计方法及装置
JP2004336746A (ja) 多重アンテナを用いる直交周波分割多重システムにおけるチャネルの推定装置及び方法
WO2006006044A1 (en) High doppler channel estimation for ofd multiple antenna systems
US9385908B2 (en) Communication apparatus and communication method
JP5486734B2 (ja) シングルキャリア通信システムにおける送信信号生成装置および方法
JPWO2007020943A1 (ja) Ofdm通信方法
KR100882880B1 (ko) Ofdm 시스템을 위한 단일화된 dft-기반채널추정시스템 및 기법
JPWO2018155252A1 (ja) 無線通信システム
EP2356784B1 (en) Receiver with channel estimation circuitry
EP2704387B1 (en) SFO estimation technique for MIMO-OFDM frequency synchronization
JP5645613B2 (ja) 無線通信システム、送信機および受信機
JP6001806B2 (ja) マルチキャリア信号を送信する方法及び装置
CN108605028B (zh) 用于在无线通信系统中估计和校正相位误差的方法和装置
JP5349206B2 (ja) キャリア間干渉除去装置及びキャリア間干渉除去方法
KR101276036B1 (ko) 직교 주파수 분할 다중 변조 방식 통신 시스템의 순환 지연 다이버시티 기법을 이용하는 송신기 및 잔여 시간 오차를 추정하는 수신기
JP2010021922A (ja) 無線通信システム、受信装置及び無線通信方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130830

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130830

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140708

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140828

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141007

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141104

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5645613

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250