JP2012102730A

JP2012102730A - クロージャバケットを固定するためのタービン組立体及び方法

Info

Publication number: JP2012102730A
Application number: JP2011242976A
Authority: JP
Inventors: Manish Joshi; マニッシュ・ジョシ; Vivekanandhan Thiruvettipuram Madhivanan; ヴィヴェカナンダン・ティルベッテトゥプラム・マディヴァナン
Original assignee: General Electric Co
Current assignee: General Electric Co
Priority date: 2010-11-10
Filing date: 2011-11-07
Publication date: 2012-05-31
Also published as: FR2967205A1; US8714929B2; US20120114490A1; RU2011144883A; DE102011055244A1

Abstract

【課題】蒸気タービンにおいてクロージャバケットをドラムロータに固定する際の問題点を解決する。
【解決手段】本タービン組立体は、スロット１２２を備えるドラムロータ１０４と、スロット１２２内に配置されるように構成されたクロージャバケット１０２とを含み、クロージャバケット１０２は、該クロージャバケット１０２のベース部材１０８内に配置されたロックピン１１０を含む。さらに、ロックピン１１０の一部分は、スロット１２２の空洞１２６内に回転可能に伸展し、それによって該スロット１２２内にクロージャバケット１０２を固定するように構成される。
【選択図】図１

Description

本明細書に開示した主題は、蒸気タービンに関する。より具体的には、本主題は、蒸気タービンにおいてクロージャバケットをドラムロータに固定することに関する。

蒸気タービンバケット又はブレードは、タービンロータホイール上に接線方向に据付けるように設計されることが多い。バケットは一般的に、ホイール周辺部上の雄形ダブテール及びバケットのベース部又は根元内の相補形雌形ダブテールを備える外部円周方向ダブテール方式を使用してタービンホイールに取付けられる。これらのバケットをホイール上に装着するために、雄形ダブテールを局所的に除去したノッチをホイールの周辺部上に切込んで、ロータホイール内にほぼ矩形の開口部を設けた状態にする。次に各バケットを、最初に開口部内に配置し、次にホイール上でかつホイールの周りに接線方向に移動させる。全てのバケットが装着されると、開口部内にクロージャバケット（又は「最終バケット」）を配置し、ロータホイールを貫通してクロージャバケットと係合するようにグラブネジを挿入し、それによってロータホイール内にクロージャバケットを固定する。グラブネジを挿入するプロセス及びそのネジを受ける雌ネジ孔をタップ加工するプロセスは、時間がかかる。加えて、ネジ及び雌ネジ孔は破損し、そのような状況では、ロータ上に配置したクロージャバケット又はその他のバケットは、保守整備のために取外すことが必要である。

米国特許第７５１７１９５号明細書

従って、グラブネジには、費用及び時間がかかるロータの組立、補修並びに再組立についての解決すべき課題が生じる可能性がある。

本発明の１つの態様によると、タービン組立体を提供し、本タービン組立体は、スロットを備えるドラムロータと、スロット内に配置されるように構成されたクロージャバケットとを含み、クロージャバケットは、該クロージャバケットのベース部材内に配置されたロックピンを含む。さらに、ロックピンの一部分は、スロットの空洞内に回転可能に伸展し、それによって該スロット内にクロージャバケットを固定するように構成される。

本発明の別の態様によると、ドラムロータ内にクロージャバケットを固定する方法を提供し、本方法は、ドラムロータのスロット内にクロージャバケットを受けるステップを含む。本方法はさらに、クロージャバケットの凹部内に配置されたロックピンを回転させるステップを含み、回転させるステップは、ロックピンの一部分をスロットの空洞内に伸展させ、それによって該スロット内にクロージャバケットを固定するステップを含む。

これらの及びその他の利点並びに特徴は、図面と関連させて行った以下の説明から一層明らかになるであろう。

本発明と見なされる主題は、本明細書と共に提出した特許請求の範囲において具体的に指摘しかつ明確に特許請求している。本発明の前述の及びその他の特徴並びに利点は、添付図面と関連させて行った以下の説明から明らかである。

クロージャバケット組立体の実施形態の斜視図。それから伸展するロックピンを備えるクロージャバケットの実施形態の斜視図。クロージャバケット組立体の実施形態の上面図。

詳細な説明では、図面を参照しながら実施例によって、本発明の実施形態をその利点及び特徴と共に説明する。

図１は、クロージャバケット組立体１００の実施形態の斜視図である。クロージャバケット組立体１００は、ドラムロータ１０４の一部分が受けるクロージャバケット１０２を含む。クロージャバケット１０２は、ベース部材１０８上に配置された翼形部１０６を含む。クロージャバケット１０２の少なくとも１つの側面上に、ロックピン１１０が回転可能に配置される。ロックピン１１０は、シャフト１１４から延びる突出部１１２を含み、シャフト１１４の端部上には、駆動ヘッド１１６が設置される。図示するように、ロックピン１１０は、クロージャバケット１０２の後縁側面１１８内に配置される。ロックピン１１０と同様な別のロックピンもまた、クロージャバケットの前縁側面１２０内に配置することができる。

この図示した実施形態では、ドラムロータ１０４の一部分は、クロージャバケット１０２を含む複数のバケットを半径方向に受けるように構成されたスロット１２２の開口部１２１を含む。図示するように、ドラムロータ１０４の断面図は、ロータスロット１２２のほぼ半分を示しており、断面は、ドラムロータホイールに沿って半径方向及び接線方向に取っている。ドラムロータ１０４は、クロージャバケット１０２の前縁１２０と噛合うように構成された前端縁１２４の表面を含む。前端縁１２４は、前縁１２０から伸展するロックピンの一部分を受けるように構成されたロックピン空洞１２６を含む。図３を参照して以下に詳細に説明するように、ロックピン１１０は、後縁側面１１８及び前縁側面１２０のようなベース部材１０８の両側面上に配置することができ、ロックピンの一部分がスロット１２２の空洞１２６内に伸展し、それによってクロージャバケット１０２をスロット１２２内に固定する。クロージャバケット１０２をスロット１２２内に固定することによって、荷重が翼形部１０６からドラムロータ１０４に伝達されて、タービン内でロータを回転させる。クロージャバケット１０２に先立って据付けられたバケットは、ドラムロータ１０４の周りに配置されて、雄形ダブテール１２８が各バケットの雌形ダブテールに噛合い、それによって各バケットがドラムロータ１０４に荷重を伝達するのを可能にする。従って、図示したクロージャバケット１０２は、該クロージャバケット１０２を保持する雄形ダブテール１２８が存在しない状態で、ロックピン１１０によりスロット１２２の開口部１２１内に固定される。他の実施形態では、クロージャバケット１０２は、翼形部がない状態のベース部材１０８を含む。

図２は、図１に示すクロージャバケット１０２の斜視図であり、この図では、ロックピン１１０は、クロージャバケット１０２の後縁側面１１８からの伸展位置にある。ロックピン１１０は、クロージャバケット１０２の後縁側面１１８内に回転可能に又は枢動可能に配置されかつ凹部１５２から伸展位置の方向に回転又は伸展することができる。実施形態では、第２の回転可能に配置したロックピン（図示せず）がまた、前縁１２０表面１５８の凹部内に配置される。図１に示すように、クロージャバケット１０２は、ロックピン１１０が凹部１５２内に配置されかつ後縁１１８表面１６０とほぼ同一平面となるように開口部１２１内に据付けられる。クロージャバケット１０２は、ドラムロータ１０４上に据付けられた最終バケットでありかつ隣接するバケット間でスロット１２２内に配置され、表面１５４及び１５６が各隣接するバケットに噛合いかつそれに接触する。クロージャバケット１０２を所定の位置にロック又は固定するために、ロックピン１１０が約９０°回転され、突出部１１２が隣接するロータスロット凹部内に配置される。

ロックピン１１０は、凹部１５２と同一平面になりかつ空洞１２６に回転可能に係合するあらゆる好適な形状とすることができる。これらの実施形態では、ロックピン１１０は、ドラムロータ内に設置された１以上の空洞に係合するように移動する１以上の突出部を有する。クロージャバケット１０２は、鋼合金又はステンレス鋼のような高強度かつ耐久性の材料で形成することができる。ロックピン１１０材料は、ステンレス鋼又はニッケル基合金とすることができる。クロージャバケット１０２の部品は、鋳造、溶接、機械加工又はそれらのあらゆる組合せのような或いは鍛造の１以上を含む好適なプロセスによって形成及び／又は結合することができる。図示するように、空洞１２６は、ロータスロット１２２の側面内に形成された弓形空洞である。この例示的な実施形態では、ロックピン１１０、クロージャバケット１０２及びドラムロータ１０４の構成は、他の実施形態で使用されるグラブネジ、タップ加工及び穿孔加工を排除することによって、製造法の改善を可能にする。加えて、バケットの補修又は再調整時に、ドラムロータ１０４又はクロージャバケット１０２を損傷させずにクロージャバケット１０２を取外し、それによって構成要素の現場での補修及び再組立の簡略化を可能にすることができる。

図３は、クロージャバケット組立体３００の実施形態の上面図である。クロージャバケット組立体３００は、ドラムロータ３０４内に配置されたクロージャバケット３０２を含む。クロージャバケット組立体３００はさらに、クロージャバケット３０２をドラムロータ３０４内にロック（固定）するように構成されたロック機構３０６及び３０８を含む。クロージャバケット３０２は、ベース部材３１０、翼形部３１２、前縁側面３１４、後縁側面３１６、ロックピン３１８及びロックピン３１９を含む。ロックピン３１８は、ベース部材３１０の前縁側面３１４上に設置されかつドラムロータ３０４内に伸展する。ロックピン３１８は、突出部３２０、シャフト３２１及び駆動ヘッド３２２を含む。Ｄ字形状ナットのような回転防止装置３２４をロックピンシャフト３２１上に配置し、それによって伸展位置のような選択位置からの該ロックピン３１８の回転を防止する。ロックピン３１８は、据付け時には凹部３２６内の後退位置にあり、矢印３３０で示すようにドラムロータ３０４の空洞３２８内に伸展する。同様に、後縁側面３１６上に設置されたロックピン３１９は、突出部３３４、シャフト３３５及び駆動ヘッド３３６を含む。回転防止装置３３８をロックピンシャフト３３５上に配置し、それによって選択位置（例えば、伸展位置）からの該ロックピン３１９の回転を防止する。ロータスロット内に挿入した後に、ロックピン３１９は、矢印３４４で示すように凹部３４０内の後退位置からドラムロータ３０４の空洞３４２内に伸展する。

クロージャバケット組立体３００のこの例示的な実施形態では、２つのロック機構３０６及び３０８が設けられる。ロック機構３０６及び３０８は、突出部３２０及び３３４のようなロックピン３１８及び３１９の一部分がそれぞれ凹部３２８及び３４２内に回転可能に突出することによってドラムロータ３０４に係合するのを可能にする。図示するように、ロックピン３１８及び３１９は、ベース部材３１０のそれぞれ前縁側面３１４及び後縁側面３１６内に配置される。ロックピン３１８及び３１９は、それぞれ回転防止装置３２４及び３３８によって選択回転位置にロック又は固定され、それによってクロージャバケット３０２をドラムロータ３０４のスロット内に固定する。回転防止装置３２４及び３３８は、伸展位置のような選択位置からのロックピン３１８及び３１９の回転を防止するあらゆる好適な装置とすることができる。回転防止装置の非限定的な実施例には、Ｄ字形状ナット、回転防止タブ及びステーキングが含まれる。図示するように、駆動ヘッド３２２及び３３６は、平坦エッジネジ回しのようなツールがコンタクトしかつ係合して、ロックピン３１８及び３１９を回転させる。従って、クロージャバケット組立体３００の実施形態は、クロージャバケット３０２をドラムロータ３０４内にロック又は固定し、それによって翼形部３１２からドラムロータ３０４に荷重を伝達する簡単な機構を提供する。この構成はまた、その製造及び補修プロセスを改善する組立体の簡略化を可能にする。例えば、クロージャバケット３０２は、それぞれ駆動ヘッドによりロックピン３１８及び３１９を枢動又は回転させることによって、補修のために取外される。この構成は、穿孔加工、タップ加工又はその他の時間がかかるプロセスなしに、クロージャバケットの現場での取外し、補修及び交換を可能にする。

限られた数の実施形態に関してのみ本発明を詳細に説明してきたが、本発明がそのような開示した実施形態に限定されるものではないことは、容易に理解される筈である。むしろ、本発明は、これまで説明していないが本発明の技術思想及び技術的範囲に相応するあらゆる数の変形、変更、置換え又は均等な構成を組込むように改良することができる。さらに、本発明の様々な実施形態について説明してきたが、本発明の態様は説明した実施形態の一部のみを含むことができることを理解されたい。従って、本発明は、上記の説明によって限定されるものと見なすべきではなく、本発明は、特許請求の範囲の技術的範囲によってのみ限定される。

１００クロージャバケット組立体
１０２クロージャバケット
１０４ドラムロータ
１０６翼形部
１０８ベース部材
１１０ロックピン
１１２突出部
１１４シャフト
１１６駆動ヘッド
１１８バケットの後縁側面
１２０バケットの前縁側面
１２１開口部
１２２スロット
１２４スロットの前端縁
１２６ロックピン空洞
１２８雄形ダブテール部分
１５０方向
１５２ロックピン凹部
１５４表面
３００クロージャバケット組立体
３０２クロージャバケット
３０４ドラムロータ
３０６ロック機構
３０８ロック機構
３１０ベース部材
３１２翼形部
３１４前縁
３１６後縁
３１８ロックピン
３１９ロックピン
３２０突出部
３２１シャフト
３２２駆動ヘッド
３２４回転防止装置
３２６ロックピン凹部
３２８ロックピン空洞
３３０矢印
３３４突出部
３３６駆動ヘッド
３３８回転防止装置
３４０ロックピン凹部
３４２ロックピン空洞
３４４矢印

Claims

スロット（１２２）を備えるドラムロータ（１０４、３０４）と、
前記スロット（１２２）内に配置されるように構成されたクロージャバケット（１０２、３０２）と
を備える組立体であって、
前記クロージャバケット（１０２、３０２）が、該クロージャバケット（１０２、３０２）のベース部材（１０８、３１０）内に配置されたロックピン（１１０、３１８、３１９）を含み、前記ロックピン（１１０、３１８、３１９）の一部分が、前記スロット（１２２）の空洞（１２６）内に回転可能に伸展し、それによって該スロット（１２２）内に前記クロージャバケット（１０２、３０２）を固定するように構成される、組立体。
前記ロックピン（１１０、３１８、３１９）が、前記空洞（１２６）内に回転可能に伸展ように構成された突出部（１１２、３３４、３２０）を含む、請求項１記載の組立体。
前記ロックピン（１１０、３１８、３１９）が、駆動ヘッド（１１６、３２２、３３６）に結合されたシャフト（１１４）を含み、
前記駆動ヘッド（１１６、３２２、３３６）が、所定の位置に回転して、前記ロックピン（１１０、３１８、３１９）の一部分を前記空洞（１２６）内に伸展させるように構成される、請求項１記載の組立体。
前記ロックピン（１１０、３１８、３１９）が、該ロックピン（１１０、３１８、３１９）を選択位置に固定する回転防止装置（３２４、３３８）を含む、請求項１記載の組立体。
前記空洞（１２６）が、前記スロット（１２２）の表面内に弓形空洞（１２６）を含む、請求項１記載の組立体。
前記ロックピン（１１０、３１８、３１９）が、シャフト（１１４）及び前記空洞（１２６）内に伸展ように構成された少なくとも１つの突出部（１１２、３３４、３２０）を含み、前記ロックピン（１１０、３１８、３１９）が、前記シャフト（１１４）を選択方向に回転させることによって、前記クロージャバケット（１０２、３０２）を前記スロット（１２２）から取外すことができるように構成される、請求項１記載の組立体。
ドラムロータ（１０４、３０４）内にクロージャバケット（１０２、３０２）を固定する方法であって、当該方法が、
前記ドラムロータ（１０４、３０４）のスロット（１２２）内に前記クロージャバケット（１０２、３０２）を受けるステップと、
前記クロージャバケット（１０２、３０２）の凹部（３２６）内に配置されたロックピン（１１０、３１８、３１９）を回転させるステップと
を含んでおり、前記回転させるステップが、前記ロックピン（１１０、３１８、３１９）の一部分を前記スロット（１２２）の空洞（１２６）内に伸展させ、それによって該スロット（１２２）内に前記クロージャバケット（１０２、３０２）を固定するステップを含む、方法。
前記クロージャバケット（１０２、３０２）の第２の凹部（３４０）内に配置された第２のロックピン（３１９）を回転させるステップを含み、前記第２のロックピン（３１９）を回転させるステップが、該第２のロックピン（３１９）の突出部（３３４）を前記スロット（１２２）の第２の空洞（１２６）内に伸展させるステップを含む、請求項７記載の方法。
前記ロックピン（１１０、３１８、３１９）を回転させるステップが、該ロックピン（１１０、３１８、３１９）のシャフト（１１４）に結合された駆動ヘッド（１１６、３２２、３３６）にコンタクトするステップを含み、前記コンタクトするステップが、前記駆動ヘッド（１１６、３２２、３３６）を枢動させて、前記ロックピン（１１０、３１８、３１９）の一部分を前記空洞（１２６）内に伸展させるステップをさらに含む、請求項７記載の方法。
前記ロックピン（１１０、３１８、３１９）を回転させるステップが、回転防止装置（３２４、３３８）により該ロックピン（１１０、３１８、３１９）を選択位置に固定するステップをさらに含む、請求項７記載の方法。