JP2012100853A - 流体噴射装置、および医療機器 - Google Patents
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Abstract
装置を提供する。
【解決手段】流体噴射装置は、流体室60と、流体室60の容積を変化させる容積変動手
段と、を有する脈流発生部と、流体室60に連通し、噴射開口部73を有する流路72と
、流体室60の容積変化に追動する流路72の容積の変化量を調整する脈流調整手段80
と、を備え、脈流調整手段80は、脈流発生部と噴射開口部の間に配設されている。脈流
発生部により生成された脈流に追動して流路72の容積が変化することにより、噴射する
流体の脈流が吸収される。また、その変化量を変更する脈流調整手段80を備えるため、
噴射する脈流の強度を調整することができる。
【選択図】図2
Description
の細管組織が温存できるなど、手術具として優れた特性を有している。従来、例えば、特
許文献1に記載されているように、高圧流体を噴射する噴射管と、この噴射管に流体を供
給する供給源と、供給される流体の圧力を制御する制御部を備えた流体噴射装置が知られ
ていた。
り急激に変化させ、流体を脈流に変換して噴射開口部からパルス状に高速噴射させる流体
噴射装置が知られていた。
御装置として術者の手元から離れて配置されていた。また、特許文献2では、流体を供給
する圧力発生部と、流体を脈流に変換する容積変更手段の制御部は、術者の手元に配する
脈動発生部とは別体として提案されていた。そのため、手術中に流体の圧力や脈流の強度
などの制御条件を変更する場合には、術者とは別のオペレーターを必要とするか、術者が
一旦作業を中断して操作をする必要があった。これに対して、術者の手元に新たにコント
ローラーを設置することが考えられたが、術者の手元から制御部まで新たに信号線の引き
回しが必要であったため、作業性が悪化してしまうという課題があった。また、引き回し
た信号線にノイズが乗った場合には、誤動作を引き起こしてしまうという課題があった。
形態または適用例として実現することが可能である。
を変化させる容積変動手段と、を有する脈流発生部と、第1の流体室に連通し、噴射開口
部を有する噴射流路と、第1の流体室の容積変化に追動する噴射流路の容積の変化量を調
整する調整手段と、を備え、調整手段は、脈流発生部と噴射開口部との間に配設されてい
ることを特徴とする。
押し出される流体は増加し、引き続き第1の流体室の容積が増加する方向に変化した瞬間
に、噴射流路に押し出される流体は減少する。この噴射流路に押し出される流体の瞬間的
な増減(脈流)に追動して、噴射流路の容積が、同じ量の増減をした場合には、噴射開口
部から噴射される流体は脈流とならない。また、噴射流路の容積が変化しない場合には、
流体は脈流のまま噴射開口部からパルス状に噴射される。調整手段により、この噴射流路
の容積の変化量を調整することで、噴射する脈流の強度を調整することができる。その結
果、容積変動手段の電気的制御を行なうことなく、脈流発生部と噴射開口部の間の術者の
手元で、噴射する脈流の強度を制御することができる。従って、術者は、離れて設置され
ている制御部の操作をする煩わしさと時間的制約から解放され、手術に集中することがで
きる。また、この制御のための電気的なコントローラーを必要とせず、術者の周囲に信号
線の引き回しも無いため、作業性が悪化することも無くなる。また、引き回した信号線に
ノイズが乗って誤動作を引き起こしてしまうということも無い。
容積変化に追動して噴射流路の延在方向に進退する噴射開口部の移動量を調整することに
より、噴射流路の容積の変化量を調整することを特徴とする。
て噴射流路の延在方向に変化することで噴射流路の容積が変化し、噴射する流体の脈流の
強度が低下する。従って、噴射開口部が進退する変化量を変更する調整手段によって、噴
射する脈流の強度を調整することができる。
連通する第1の噴射管と、一方の端部が第1の噴射管に内挿され連通し、第1の噴射管の
延在方向に摺動し、他方の端部に噴射開口部を有する第2の噴射管と、から成り、調整手
段は、第1の噴射管に支持され、第1の噴射管の側壁を貫通する第1の凹凸部を有した弾
性体と、第2の噴射管の側面に形成された第1の凹凸部に噛み合う第2の凹凸部と、を有
し、弾性体を押圧して、第1の凹凸部と第2の凹凸部との隙間を増減させることにより、
第2の噴射管の摺動方向に進退する第2の噴射管の移動量を調整することを特徴とする。
化による脈流に追動して第1の噴射管の延在方向に摺動することで噴射流路の容積が変化
し、噴射する流体の脈流の強度が低下する。従って、第2の噴射管が進退する変化量を調
整する調整手段によって、噴射する脈流の強度を調整することができる。また、脈流の強
度調整は、弾性体を第2の噴射管と共に握る、挟むなどの動作によって行えるため、操作
が容易となる。
連通する噴射管と、噴射管に連通し、噴射管の延在方向と交差する方向に突出する第2の
流体室と、を有し、調整手段は、第1の流体室の容積変化に追動して変化する第2の流体
室の容積の変化量を調整することにより、噴射流路の容積の変化量を調整することを特徴
とする。
による脈流に追動して変化するため、噴射する流体の脈流の強度が低下する。従って、第
2の流体室の容積が変化する変化量を変更する調整手段によって、噴射する脈流の強度を
調整することができる。
、噴射管の延在方向と交差する方向に突出するシリンダーと、シリンダーに噴射管に近い
ほうから順に内設され摺動する第1のピストンと、第2のピストンと、第1および第2の
ピストンに挟持される弾性体と、第2のピストンを、噴射管の方向に押圧する押圧手段と
、を備え、調整手段は、押圧手段を押圧して、シリンダーと第1のピストンによって形成
される第2の流体室の容積の変化量を調整することを特徴とする。
て、第2の流体室の容積の変化量を調整することができる。術者が押圧する方向は、脈流
によって第2の流体室の容積が変化しようとする方向に対向する方向であるため、術者は
、脈流の強度を調整する感覚が掴み易い。
の流体室に連通し、他方の端に噴射開口部を有する管状体から成り、調整手段は、第1の
流体室の容積変化に追動して変化する管状体の内径の変化量を調整することにより、噴射
流路の容積の変化量を調整することを特徴とする。
る脈流に追動して変化することで噴射流路の容積が変化し、噴射する流体の脈流の強度が
低下する。従って、管状体の内径の変化量を変更する調整手段によって、噴射する脈流の
強度を調整することができる。
とも一部に、他よりも厚さの薄い肉薄部を有し、調整手段は、第1の流体室の容積変化に
追動して変形する肉薄部の変形量を調整することにより、噴射流路の容積の変化量を調整
することを特徴とする。
よる脈流に追動して変形することで噴射流路の容積が変化し、噴射する流体の脈流の強度
が低下する。従って、変形する肉薄部の変形量を変更する調整手段によって、噴射する脈
流の強度を調整することができる。
摺接する外套管を備え、調整手段は、外套管が管状体の延在方向に摺動し肉薄部を覆うこ
とで肉薄部の変形量を調整することにより、噴射流路の容積の変化量を調整することを特
徴とする。
りコンパクトで軽く、操作性の良い流体噴射装置を提供することができる。
を変化させる容積変動手段と、を有する脈流発生部と、第1の流体室に連通し、噴射開口
部を有する噴射流路と、第1の流体室に連通する第3の流体室と、第1の流体室の容積変
化に追動する第3の流体室の容積の変化量を調整する調整手段と、を備えることを特徴と
する。
積変化による脈流に追動して変化するため、噴射流路に流れる流体の脈流の強度が低下す
る。従って、第3の流体室の容積が変化する変化量を変更する調整手段によって、噴射す
る脈流の強度を調整することができる。
より効果的なものとして提供することができる。
各図においては、各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各部材の尺度を実際とは
異ならしめている。
図1は、実施形態1に係る流体噴射装置の構成を示す側断面図である。なお、本実施形
態では、医療機器に好適な流体噴射装置として説明するが、切除・切開・剥離・破砕など
の機能においては、医療分野での活用に限定するものではない。
生部20と、噴射流路70などから構成されている。噴射流路70は、脈流発生部20に
連通している。流体供給容器2と流体供給ポンプ10と脈流発生部20とはチューブ4に
よって接続されている。流体供給容器2に収容する流体は、好適例として生理食塩水を用
いている。
等、流体を脈流に変換してパルス状に噴射させることが可能な方式であれば適用可能であ
るが、以下に例示する脈流発生部は、ピエゾ方式の圧電素子を用いている。
容積変動手段としての圧電素子30、上板35、ダイアフラム40と、筐体としての下ケ
ース50、上ケース52、底板51などから構成されている。脈流発生部20は、流体供
給ポンプ10から供給される流体を、圧電素子30によって流体室60の容積を変化させ
ることで、脈流に変換させている。
て密着固定されている。圧電素子30は、好適例として積層型ピエゾ素子を用いており、
両端部の一方が上板35を介してダイアフラム40に、他方が底板51に固着されている
。
アフラム40とによって形成される空間である。流体室60には、流体供給ポンプ10か
らチューブ4を介して流体が供給されている。また、流体室60の略中央部には、噴射流
路70が連通し接続されている。
段80を備えている。噴射管71は、上ケース52に圧入され、流体室60の略中央部に
流路72を連通させている。また、噴射管71の先端部には流路72の径が縮小された噴
射開口部73を備えている。なお、噴射開口部73をノズルで構成してもよい。また、噴
射管71は、流体噴射時の流体圧力によって変形しない程度の剛性を有することが望まし
い。
して変化させる機構と、その変化を抑制し調整する機構とを有している。脈流調整手段8
0は、術者の手元に配置される。なお、脈流調整手段80の構造は、いくつか複数通りの
ものが考えられる。それらの具体的な構造、作用、効果については、実施例として後述す
る。
流体供給容器2に収容された流体は、流体供給ポンプ10によって吸引され、一定の圧
力でチューブ4を介して脈流発生部20に形成された流体室60に供給される。圧電素子
30を駆動することで、上板35、ダイアフラム40を介して流体室60の容積が変化し
て、流路72に流れ出る流体に脈流を発生させる。
脈流は、前述したように、流体供給ポンプ10から一定の圧力で供給される流体に対し
て、流体室60の容積を脈動的に変化させることにより発生する。これに対して、流体室
60の出口以降の流路72の容積を流体室60の容積変化と逆位相で変化させた場合には
、流体室60の容積を含めたトータルとしての噴射流路の容積は変わらないことになり、
脈流は噴射し得ない。脈流調整手段80は、この逆位相で変化させる容積変化の度合いを
調整するものである。
V2とすると、噴射開口部73から噴出される流体の脈流としての変化量ΔV3は、以下
の式(1)で表される。
ΔV3=−(ΔV1+ΔV2) ・・・ (1)
また、ΔV1に追動するΔV2は、以下の式(2)で表される。
ΔV2=−kΔV1 ・・・ (2)
ここで、kは以下の範囲の係数である。
0≦k≦1 ・・・ (3)
がΔV1で、追動した流路72の容積の増加量がΔV1の場合は、k=1であり、
ΔV3=−(ΔV1−ΔV1)=0
となり、脈流は噴射されない。また、k=0の場合、つまり脈流調整手段80を用いない
場合には、
ΔV3=−ΔV1
となり、脈流はそのまま噴射される。
従って、脈流調整手段80による調整とは、kを(式(3))の範囲で変更することで
ある。
、流路72を通って噴射開口部73からパルス状に高速噴射される。脈流調整手段80を
用いた場合は、前述のように噴射開口部73からパルス状に高速噴射される流体の脈流の
強度(パルス強度)の調整がされる。
せないときには、流体供給ポンプ10から一定の圧力で供給された流体は流体室60を通
って、噴射開口部73から連続流として噴射される。
定期な変化を伴った流体の流動を意味する。脈流には、流体の流動と停止とを繰り返す間
欠流も含むが、流体の流量または流速が周期的または不定期な変化をしていればよいため
、必ずしも間欠流である必要はない。
または不定期に変化した流体の噴射を意味する。パルス状の噴射の一例として、流体の噴
射と非噴射とを繰り返す間欠噴射が挙げられるが、噴射する流体の流量または移動速度が
周期的または不定期に変化していればよいため、必ずしも間欠噴射である必要はない。
て説明する。
図2(a)は、第1実施例に係る脈流調整手段の構成を示す側断面図である。(b)、
(c)は、第1実施例に係る脈流調整手段の動作を示す概略図である。
図2(a)に示すように、脈流調整手段80は、第1の噴射管としての噴射管71、第
2の噴射管としての噴射管101、弾性体としての脈流調整アーム102、バランスばね
103などから構成されている。
口部73が開口されている。また、噴射管101には、外周面の一部に凹凸がねじ山状に
突出して形成された第2の凹凸部としてのギザギザ部101wを備えている。噴射管10
1を内挿する噴射管71の側面には、ギザギザ部101wに対応した位置に、ギザギザ部
101wが露出する開口窓71wが形成されている。
wを跨ぐように配置され、その両端部は、噴射管71の側面に固定されている。脈流調整
アーム102の略中央部には、ギザギザ部101wと対向する面にギザギザ部101wと
略同様の形状をした第1の凹凸部としてのギザギザ部102wを備えている。ギザギザ部
101wとギザギザ部102wとは、開口窓71wの部分で対向して噛み合わせるように
配置されている。
)、(c)は、図2(a)のA部を拡大し、模式的に示している。
度合いでギザギザ部101wとギザギザ部102wとの隙間量を変更することができる。
脈流調整アーム102の中央部を押圧しない状態では、図2(b)に示すように、ギザギ
ザ部101wとギザギザ部102wとの間には、ギザギザ部101wとギザギザ部102
wそれぞれの凹凸高さhに満たない隙間dがある。また、脈流調整アーム102の中央部
を押圧すると、図2(c)に示すように、ギザギザ部101wとギザギザ部102wとを
隙間なく略密着させることができる。
内部で噴射管71の延在方向にスライドすることができる。このスライド幅eは、隙間d
の大きさによって調整することができる。また、脈流調整アーム102の中央部を押圧し
て、隙間なく略密着させた場合には、ギザギザ部101wとギザギザ部102wとが噛み
合い、噴射管101は、噴射管71の内部でスライドすることができなくなる。
流路72の容積は、噴射管101がスライドすることにより変化する。流路72の容積
は、噴射管101が流体室60から離れた場合に大きくなり、流体室60に近づいた場合
に小さくなる。従って、上記のように、脈流調整アーム102を押圧する度合いにより、
噴射管101がスライドする量が変わるため、脈流調整アーム102によって流路72の
容積の変化量を調整することができる。なお、脈流調整アーム102の位置、すなわちギ
ザギザ部101w、102w、開口窓71wを形成する位置は、噴射管71の延在方向に
おいて、術者の手元で操作しやすい位置とすることが好ましい。
し、噴射管101を押し戻して、脈流で生ずる噴射管101の往復スライドの中心位置を
バランスさせている。噴射管71の先端部は、バランスばね103が脱落しないように縮
径している。噴射管101の先端付近の外周は、バランスばね103が収納されるスペー
スを確保し、噴射開口部73が噴射管71の先端部に露出するように縮径している。
により生成された脈流に追動して流路72の容積が変化することにより、噴射する流体の
脈流(脈動)の強度が低下する。あるいは、脈動が停止し連続流となる。脈流調整アーム
102を押圧することにより、この流路72の容積の変化量を調整することで、噴射する
脈流の強度を調整することができる。詳しくは、流体室60の容積の瞬間的な減少に伴い
流路72に押し出される流体は瞬間的に増加し、引き続く流体室60の容積の瞬間的増加
に伴い流路72に押し出される流体は瞬間的に減少する。この流路72に押し出される流
体の瞬間的な増減(脈流)に追動して、流路72の容積が、同じ量の増減をした場合には
、噴射開口部73から噴射される流体は脈流とならない。また、流路72の容積が変化し
ない場合には、流体は脈流のまま噴射開口部73からパルス状に噴射される。従って、追
動して変化する流路72の容積変化量に制限を加えることで、噴射開口部73から噴射さ
れる流体の脈流(パルス強度)を調整することができる。
下の効果を得ることができる。
脈流調整手段80は、流体室60と噴射開口部73との間、つまり術者の手元に設置す
ることができる。そのため、脈流の制御は術者の手元で可能となり、離れて設置されてい
る制御部の操作をする煩わしさと時間的制約から解放され、術者は手術に集中することが
できる。
した場合に脈流の強度は弱くなるため、術者は、感覚的に調整がし易い。
引き回しも無いため、作業性が悪化することも無い。また、引き回した信号線にノイズが
乗って誤動作を引き起こしてしまうということも無い。
どの組み合わせによる噴射管71のスライドを調整する機構は、噴射管71の軸周りに複
数、あるいは軸周りに連続的に構成しても良い。この場合、複数の、あるいは連続的に構
成された脈流調整アーム102を挟み込む、あるいは握るように使用することができる。
また、噴射開口部73は、術部に近接させるために、噴射管71の先端部から突出させた
形状としてもよい。
続いて、第2実施例について図面を参照して説明する。なお、第1実施例と同一の構成
部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。図3(a)は、第2実
施例に係る脈流調整手段の構成を示す側断面図、(b)、(c)は、脈流調整手段の動作
を示す概略図である。第2実施例は、実施形態1の流体噴射装置1において、噴射管71
に連通し、噴射管71の延在方向と交差する方向に突出する第2の流体室を備え、第2の
流体室は、流体室60の容積変化による脈流に追動して容積が変化し、また、第2の流体
室の容積の変化量を変更する調整手段を備えていることを特徴としている。
しての管状体71r、ノズル74、第1のピストンとしての円板111a、第2のピスト
ンとしての円板111b、押圧手段としての脈流調整アーム112、弾性体としてのバラ
ンスばね113などから構成されている。
いる。また、噴射管71には、噴射管71に連通し、噴射管71の延在方向と交差する方
向に突出する管状体71rを備えている。
えている。円板111a、111bは、その円周部を管状体71rの内周に摺接する円板
であり、それぞれが対向する面でバランスばね113を挟持している。円板111aは、
バランスばね113に接する面の裏面が流路72を満たす流体に接し、円板111bは、
バランスばね113に接する面の裏面が連結棒を介して脈流調整アーム112に接続され
ている。管状体71rの内周面および円板111aで囲まれ、流路72に接した部分は、
第2の流体室としての流体室72rを構成している。
が流路72の内部に脱落しないように、円板111aの直径より小さくしている。また、
円板111bとバランスばね113とが管状体71rの突出方向に脱落しないように、管
状体71rの先端部分を円板111bの直径より小さくなるように縮径している。
に固定され、略中央部は、円板111bに接続された連結棒に接続されている。
)、(c)は、図3(a)のB部を拡大し、模式的に示している。
体71rの内部で摺動(スライド)させることができる。まず、図3(b)に示すように
、脈流調整アーム112を押圧しない状態では、円板111aは、流路72の流体の圧力
を受け、バランスばね113が収縮する範囲で管状体71rの内部をスライドすることが
できる。次に、脈流調整アーム112の一方の端を支点として、脈流調整アーム112の
他方の端を噴射管71の方向に押圧すると、図3(c)に示すように、脈流調整アーム1
12の中央部に接続された円板111bがバランスばね113を介して円板111aを噴
射管71の方向に押し付ける。その結果、円板111aは、管状体71rの内部をスライ
ドすることができなくなる。
に、脈流調整アーム112を押圧する度合いにより、流体室72rの容積の変化量を調整
することができる。
111aの往復スライドの中心位置をバランスさせている。
、流路72および流体室72rに満たされた流体により、流体室60の容積変化に追動し
て管状体71rの延在方向に移動する。つまり、流路72に連通する流体室72rの容積
が、流体室60の容積変化による脈流に追動して、噴射する流体の脈流が吸収される方向
に変化する。次に脈流調整アーム112を押圧した場合、その度合いにより、流体室72
rの容積変化の度合いが異なってくる。従って、噴射する脈流の強度を調整することがで
きる。なお、脈流調整アーム112の位置は、噴射管71の延在方向において、術者の手
元で操作しやすい位置とすることが好ましい。
記実施例の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
脈流調整アーム112を押圧する方向と、脈流により流体室72rの容積を変化させる
円板111aのスライド方向が略同じであるため、押圧しやすく、術者による調整がより
容易となる。つまり、術者が押圧する方向は、脈流によって流体室72rの容積が変化し
ようとする方向に対抗する方向であるため、術者は、脈流の強度を調整する感覚が掴み易
い。また、ノズル74は、噴射管71の先端に直接嵌挿され、固定されているため、流体
の噴射方向や位置をより安定させることができる。
スばね113などの組み合わせによる機構は、噴射管71の軸周りに複数構成してもよい
。
続いて、第3実施例について図面を参照して説明する。なお、第1実施例と同一の構成
部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。図4(a)は、第3実
施例に係る脈流調整手段の構成を示す側断面図、(b)、(c)は、脈流調整手段の動作
を示す概略図、(d)は、脈流調整手段の構成を示す斜視図である。第3実施例は、実施
形態1の流体噴射装置1において、噴射管71の内径の一部が、流体室60の容積変化に
追動して変化し、また、この内径の変化量を変更する調整手段を備えることを特徴として
いる。
、ノズル74、外套管としての脈流調整管122などから構成されている。
いる。また、噴射管71には、側面の厚みを他の部分より薄くした肉薄部としての内径変
化領域121を備えている。
60の容積変化による脈動の圧力を受けて変形する。具体的には、流体供給ポンプ10に
よる流体の供給圧力の範囲では、内径変化領域121の内径は変化せず、あるいは極わず
かな変化に止まり、流体室60の容積の急峻な減少で流路72の圧力が高まった場合(脈
流の正圧の場合)に、内径変化領域121の内径が拡大する方向で変形する。また、流体
室60の容積の急峻な増大で流路72の圧力が低くなった場合(脈流の負圧の場合)には
、変形が戻り、元の内径位置に復帰する。なお、内径変化領域121を構成する部分の材
料は、必ずしも噴射管71と同じ材料である必要はなく、脈流による正圧で内径が拡大す
る方向で変形し、脈流による負圧で内径が元に戻る材料および厚さで構成されるものであ
れば良い。また、内径変化領域121として側面の厚みを薄くした部分は、噴射管71の
軸周りの一部に限る必要は無く、全周に亘っても良い。
、長さは、内径変化領域121の長さと等しいかやや上回る長さである。脈流調整管12
2は、内径変化領域121の近傍で噴射管71を内挿し、噴射管71の延在方向にスライ
ドさせることができる。
)、(c)は、図4(a)のC部を拡大し、模式的に示している。
脈流の正圧で内径変化領域121の内径が拡大し、脈流の負圧で変形が戻り元の内径位置
に復帰する。また、図4(c)に示すように、脈流調整管122をスライドさせて、内径
変化領域121を覆った場合には、脈流調整管122の内周部が内径変化領域121の外
形が拡大するのを押さえる。従って、脈流調整管122をスライドさせて、内径変化領域
121を覆う度合いにより、流路72の容積の変化量を調整することができる。
に引き金状の取っ手などを設けても良い。また、脈流調整管122をスライドさせる領域
において、脈流調整管122の内周部と、噴射管71の外周部にそれぞれが噛み合うねじ
山を刻み、脈流調整管122を回転させることによりスライドさせる構造であっても良い
。この場合、回転方向のより小さな力でわずかずつスライドさせることができるため、調
整を行いやすく、また不用意にスライドしてしまうことを防ぐこともできる。また、脈流
調整管122の位置、すなわち内径変化領域121の位置は、噴射管71の延在方向にお
いて、術者の手元で操作しやすい位置とすることが好ましい。
は、流路72に満たされた流体により、流体室60の容積変化に追動して変化する。つま
り、流路72の容積が、流体室60の容積変化による脈流に追動して、噴射する流体の脈
流が吸収される方向に変化する。次に、内径変化領域121を覆った場合、その度合いに
より、流路72の容積変化の度合いが異なってくる。従って、噴射する脈流の強度を調整
することができる。
記実施例の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
脈流調整手段82は、少ない構成要素で構成することができ、それに伴って、よりコン
パクトで軽く、操作性の良い流体噴射装置1を提供することができる。
医療機器としては、前述した流体噴射装置1を活用することにより、手術具としての優
れた特性をより効果的なものとして提供することができる。具体的には、流体噴射装置1
は、生体組織の切除・切開・破砕などを行なう際に熱損傷がなく、血管等の細管組織を温
存できるなど手術具として優れた特性を有している。また、少量の生理食塩水で手術を行
なうことができるパルス状の噴射により、流体や切除組織に視界を妨げられることの少な
い良好な視認性を確保することができる。
また、前述した脈流調整手段80乃至82は、術者の手元にコンパクトな構造で設置さ
れ、噴出する脈流の制御を術者の手元で行なうことが出来る。そのため、離れて設置され
ている制御部の操作をする煩わしさと時間的制約から解放され、術者は手術に集中するこ
とができる。また、この制御のための電気的なコントロールを必要とせず、術者の周囲に
信号線の引き回しも無いため、作業性が悪化することも無い。また、引き回した信号線に
ノイズが乗って誤動作を引き起こしてしまうということも無い。
良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。なお、上述した実施形態と同
一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。
変形例1に係る脈流調整手段について、以下に説明する。
図5(a)は、変形例1に係る脈流調整手段80vの側断面図である。第1実施例では
、図2(a)のように、噴射管101のスライド範囲の調整を、脈流調整アーム102の
押圧によるギザギザ部101wとギザギザ部102wとの噛み合い度合いの調整で行なう
として説明したが、この構成に限定するものではなく、ねじによる締め付けの度合いによ
っても良い。
v、脈流調整ねじ102v、バランスばね103vなどから構成される。
噴射管101vは、先端部にねじ山が形成され、噴射管71の先端から突出している。
脈流調整ねじ102vは、バランスばね103vを介して噴射管101vを噴射管71の
先端部に締め付けている。なお、締め付けに際し、噴射管101vが、噴射管71の内部
で回転しないように、噴射管101vに突出する爪が噴射管71に刻まれたノッチに嵌合
するストッパー101vstを設けている。
延在方向にスライドしない。一方、ゆるい締め付けを行なった場合には、噴射管101v
のねじ山と脈流調整ねじ102vのねじ山との間に形成されるわずかな隙間量のスライド
が可能となる。また、バランスばね103vの圧縮の度合いにより、スライドの容易さが
変化する。従って脈流調整ねじ102vの締め付け度合いにより流路72の容積の変化量
の調整が可能となり、噴出する脈流の強度が調整できる。
2vに目盛を刻むと、強度調整ボリュームとして使用できる。本変形例の脈流調整手段は
、使用しながら随時調整を行う方法ではなく、脈流調整強度を手元でプリセットして半固
定的に使用するような場合に効果的である。
次に、変形例2に係る脈流調整手段について、以下に説明する。
図5(b)は、変形例2に係る脈流調整手段81vの側断面図である。第2実施例では
、図3(a)のように、円板111aのスライド範囲の調整を、脈流調整アーム112の
押圧による調整で行なうとして説明したが、この構成に限定するものではなく、ねじによ
る締め付けの度合いによっても良い。
流調整ねじ112v、バランスばね113vなどにより構成されている。
円柱111vは、一方にねじ山が形成された円柱体である。管状体71rvは、噴射管
71に連通し、噴射管71の延在方向と交差する方向に突出している。円柱111vのね
じ山部分を管状体71rvからさらに突出させ、バランスばね113vを介して脈流調整
ねじ112vにより管状体71rvに締め付けている。なお、締め付けに際し、円柱11
1vが、管状体71rvの内部で回転しないように、円柱111vと管状体71rvとは
、爪とノッチによるストッパー111vstの構造を設けている。
るい締め付けを行なった場合には、円柱111vのねじ山と脈流調整ねじ112vのねじ
山との間に形成されるわずかな隙間量のスライドが可能となる。また、バランスばね11
3vの圧縮の度合いにより、スライドの容易さが変化する。従って脈流調整ねじ112v
の締め付け度合いにより流体室72rの容積の変化量の調整が可能となり、噴出する脈流
の強度が調整できる。
2vに目盛を刻むと、強度調整ボリュームとして使用できる。本変形例の脈流調整手段は
、使用しながら随時調整を行う方法ではなく、脈流調整強度を手元でプリセットして半固
定的に使用するような場合に効果的である。
次に、変形例3に係る脈流調整手段について、以下に説明する。
図6(a)は、変形例3に係る脈流調整手段82vの側断面概略図、(b)は、脈流調
整手段の動作を示す概略図、(c)は、脈流調整手段の構成を示す斜視図である。第3実
施例では、内径変化領域121の変形の度合いを、脈流調整管122のスライドにより調
整するとして説明したが、スライドさせるのではなく、挟み込む構造であってもよい。
122vなどから構成される。
噴射管71に形成された内径変化領域121v(図6(b))を、脈流調整筒122v
(図6(c))によってその周囲から挟み込む構造としている。脈流調整筒122vは、
噴射管71の側面の曲率と略同じ曲率の2つの半円筒であり、それぞれを向かい合わせに
連結板122cなどにより連結された構成となっている。
することができる。
脈流の調整が出来るため、術者は、脈流の強度を調整する感覚が掴み易い。
次に、変形例3に係る脈流調整手段について、以下に説明する。
第1実施例、第2実施例、第3実施例、変形例2、変形例3において、脈流調整手段8
0、81、82、81v、82vは、噴射流路70を構成する噴射管71に備えるとして
説明したが、これに限定するものではなく、開口部を有さない第3の流体室を流体室60
に連通させ、この第3の流体室に脈流調整手段を備える構成であっても良い。例えば、第
3の流体室として、噴射管71とは別に、開口部を持たない円筒管を上ケース52に圧入
して流体室60に連通させ、この円筒管に脈流調整手段80、81、82、81v、82
vと同様の脈流調整手段を構成しても良い。
化による脈流に追動して変化するため、噴射流路に流れる流体の脈流の強度が低下する。
従って、第3の流体室の容積が変化する変化量を変更する調整手段によって、噴射する脈
流の強度を調整することができる。脈流発生部20を術者が把持して使用するような構成
とした場合、脈流の強度調整を術者の手元で行うことができる。
…噴射管、72…流路、73…噴射開口部、80…脈流調整手段、102…脈流調整アー
ム。
Claims (10)
- 第1の流体室と、前記第1の流体室の容積を変化させる容積変動手段と、を有する脈流
発生部と、
前記第1の流体室に連通し、噴射開口部を有する噴射流路と、
前記第1の流体室の容積変化に追動する前記噴射流路の容積の変化量を調整する調整手
段と、を備え、
前記調整手段は、前記脈流発生部と前記噴射開口部との間に配設されていることを特徴
とする流体噴射装置。 - 前記調整手段は、前記第1の流体室の容積変化に追動して前記噴射流路の延在方向に進
退する前記噴射開口部の移動量を調整することにより、前記噴射流路の容積の変化量を調
整することを特徴とする、請求項1に記載の流体噴射装置。 - 前記噴射流路は、
前記第1の流体室に連通する第1の噴射管と、
一方の端部が前記第1の噴射管に内挿され連通し、前記第1の噴射管の延在方向に摺動
し、他方の端部に噴射開口部を有する第2の噴射管と、から成り、
前記調整手段は、
前記第1の噴射管に支持され、前記第1の噴射管の側壁を貫通する第1の凹凸部を有し
た弾性体と、
前記第2の噴射管の側面に形成された前記第1の凹凸部に噛み合う第2の凹凸部と、を
有し、
前記弾性体を押圧して、前記第1の凹凸部と前記第2の凹凸部との隙間を増減させるこ
とにより、前記第2の噴射管の摺動方向に進退する前記第2の噴射管の移動量を調整する
ことを特徴とする、請求項2に記載の流体噴射装置。 - 前記噴射流路は、
前記第1の流体室に連通する噴射管と、
前記噴射管に連通し、前記噴射管の延在方向と交差する方向に突出する第2の流体室と
、を有し、
前記調整手段は、前記第1の流体室の容積変化に追動して変化する前記第2の流体室の
容積の変化量を調整することにより、前記噴射流路の容積の変化量を調整することを特徴
とする、請求項1に記載の流体噴射装置。 - 前記噴射流路は、
前記噴射管に連通し、前記噴射管の延在方向と交差する方向に突出するシリンダーと、
前記シリンダーに前記噴射管に近いほうから順に内設され摺動する第1のピストンと、
第2のピストンと、
前記第1および第2のピストンに挟持される弾性体と、
前記第2のピストンを、前記噴射管の方向に押圧する押圧手段と、を備え、
前記調整手段は、
前記押圧手段を押圧して、前記シリンダーと前記第1のピストンによって形成される前
記第2の流体室の容積の変化量を調整することを特徴とする、請求項4に記載の流体噴射
装置。 - 前記噴射流路は、一方の端が前記第1の流体室に連通し、他方の端に噴射開口部を有す
る管状体から成り、
前記調整手段は、前記第1の流体室の容積変化に追動して変化する前記管状体の内径の
変化量を調整することにより、前記噴射流路の容積の変化量を調整することを特徴とする
、請求項1に記載の流体噴射装置。 - 前記管状体は、その側面の少なくとも一部に、他よりも厚さの薄い肉薄部を有し、
前記調整手段は、前記第1の流体室の容積変化に追動して変形する前記肉薄部の変形量
を調整することにより、前記噴射流路の容積の変化量を調整することを特徴とする、請求
項6に記載の流体噴射装置。 - 前記噴射流路は、前記管状体を内挿し摺接する外套管を備え、
前記調整手段は、前記外套管が前記管状体の延在方向に摺動し前記肉薄部を覆うことで
前記肉薄部の変形量を調整することにより、前記噴射流路の容積の変化量を調整すること
を特徴とする、請求項7に記載の流体噴射装置。 - 第1の流体室と、前記第1の流体室の容積を変化させる容積変動手段と、を有する脈流
発生部と、
前記第1の流体室に連通し、噴射開口部を有する噴射流路と、
前記第1の流体室に連通する第3の流体室と、
前記第1の流体室の容積変化に追動する前記第3の流体室の容積の変化量を調整する調
整手段と、を備えることを特徴とする流体噴射装置。 - 請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の流体噴射装置を用いたことを特徴とする
医療機器。
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CN113557043A (zh) * | 2018-12-12 | 2021-10-26 | 黑梅尔有限公司 | 细胞洗涤装置 |
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- 2010-11-10 JP JP2010251564A patent/JP5707878B2/ja not_active Expired - Fee Related
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