しかしながら、物理下りリンク制御チャネルを使用して送信が指示されるチャネル測定用の第1の参照信号の送信と無線リソース制御信号を使用して送信が指示されるチャネル測定用の第2の参照信号の送信は、異なる下りリンク信号(無線リソース制御信号や物理下りリンク制御チャネル)で第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信が指示されるため、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信が同じタイミングで生じることがあり、同じタイミングで複数のチャネル測定用の参照信号が1つの移動局装置から同時に送信されると、チャネル測定用の参照信号のチャネル測定精度を劣化させる場合がある。また、物理上りリンク制御チャネルも無線リソース制御信号を使用して送信が指示されるため、チャネル測定用の参照信号と物理上りリンク制御チャネルの送信も同じタイミングで生じると上りリンク信号の通信品質を劣化させる場合がある。
本発明は上記の点を鑑みてなされたものであり、チャネル測定精度を劣化させずに、チャネル測定用の第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とを効率的に行なうと共に、通信品質を劣化させずに、チャネル測定用の第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とを効率的に行なうことのできる移動局装置、基地局装置、無線通信システムおよび無線通信方法を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明の無線通信システムは、基地局装置と移動局装置とが無線通信を行なう無線通信システムであって、前記基地局装置は、チャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報を含む物理下りリンク制御チャネル、およびチャネル測定用の第2の参照信号の送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号を前記移動局装置に送信し、前記移動局装置は、前記物理下りリンク制御チャネルに前記第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記無線リソース制御信号に含まれる前記第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、前記第2の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信とが同じタイミングで生じた場合、前記第1の参照信号の送信を行なう一方、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信とを同時に行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とが同じタイミングで生じた場合、第1の参照信号の送信を行なう一方、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とを同時に行なうので、両参照信号が干渉しあい、基地局装置において両参照信号のチャネル測定精度が劣化することを簡単な処理で回避することができる。
(2)本発明の無線通信システムは、基地局装置と移動局装置とが無線通信を行なう無線通信システムであって、前記基地局装置は、物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号、およびチャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報を含む物理下りリンク制御チャネルを前記移動局装置に送信し、前記移動局装置は、前記無線リソース制御信号に含まれる前記物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報に従って、前記物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンク制御情報を前記基地局装置に送信し、前記物理下りリンク制御チャネルに前記第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じた場合、前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信を行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じた場合、物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信を行なうので、物理上りリンク制御チャネルの通信品質を維持することができる。また、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率的に行うことができる。
(3)また、本発明の無線通信システムにおいて、前記移動局装置は、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルで前記上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルで上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうので、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率的に行うことができる。
(4)また、本発明の無線通信システムにおいて、前記移動局装置は、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで同じコンポーネントキャリアに生じた場合、前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信を行なう一方、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで同じコンポーネントキャリアに生じた場合、物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信を行なう一方、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうので、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率的に行うことができる。
(5)また、本発明の無線通信システムは、基地局装置と移動局装置とが無線通信を行なう無線通信システムであって、前記基地局装置は、チャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報を含む物理下りリンク制御チャネル、チャネル測定用の第2の参照信号の送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号、および物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号を前記移動局装置に送信し、前記移動局装置は、前記物理下りリンク制御チャネルに前記第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記無線リソース制御信号に含まれる前記第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、前記第2の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記無線リソース制御信号に含まれる前記物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報に従って、前記物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンク制御情報を前記基地局装置に送信し、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで生じた場合、前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信を行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで生じた場合、物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信を行なうので、物理上りリンク制御チャネルでの送信を最優先することで、物理上りリンク制御チャネルの通信品質を維持することができる。また、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率良く行うことができる。
(6)また、本発明の無線通信システムにおいて、前記移動局装置は、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうので、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率良く行うことができる。
(7)また、本発明の無線通信システムにおいて、前記移動局装置は、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで同じコンポーネントキャリアに生じた場合、前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信を行なう一方、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの送信とを同時に行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで同じコンポーネントキャリアに生じた場合、物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信を行なう一方、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とを同時に行なう。これにより、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率良く行うことができる。
(8)また、本発明の無線通信システムは、基地局装置と移動局装置とが無線通信を行なう無線通信システムであって、前記基地局装置は、チャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報を含む物理下りリンク制御チャネル、チャネル測定用の第2の参照信号の送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号、および複数のチャネルによる同時送信を許可する情報を含む信号を前記移動局装置に送信し、前記移動局装置は、前記物理下りリンク制御チャネルに前記第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記無線リソース制御信号に含まれる前記第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、前記第2の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記同時送信を許可する情報に従って、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信とが同じタイミングで同じ無線リソースを使用して配置された場合、前記第1の参照信号の送信を行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、同時送信を許可する情報に従って、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とが同じタイミングで同じ無線リソースを使用して配置された場合、第1の参照信号の送信を行なうので、効率良く短時間でチャネル測定用の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を行うことができる。
(9)また、本発明の無線通信システムは、基地局装置と移動局装置とが無線通信を行なう無線通信システムであって、前記基地局装置は、物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号、チャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報を含む物理下りリンク制御チャネル、および複数のチャネルによる同時送信を許可する情報を含む信号を前記移動局装置に送信し、前記移動局装置は、前記無線リソース制御信号に含まれる前記物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報に従って、前記物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンク制御情報を前記基地局装置に送信し、前記物理下りリンク制御チャネルに前記第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記同時送信を許可する情報に従って、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、同時送信を許可する情報に従って、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで生じた場合、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうので、効率良く短時間でチャネル測定用の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を行うことができる。
(10)また、本発明の無線通信システムは、基地局装置と移動局装置とが無線通信を行なう無線通信システムであって、前記基地局装置は、チャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報を含む物理下りリンク制御チャネル、チャネル測定用の第2の参照信号の送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号、物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号、および複数のチャネルによる同時送信を許可する情報を含む信号を前記移動局装置に送信し、前記移動局装置は、前記物理下りリンク制御チャネルに前記第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記無線リソース制御信号に含まれる前記第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、前記第2の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記無線リソース制御信号に含まれる前記物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報に従って、前記物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンク制御情報を前記基地局装置に送信し、前記同時送信を許可する情報に従って、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じ、前記第1の参照信号と前記第2の参照信号が同じ無線リソースを使用して配置された場合、前記第1の参照信号と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信を行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、同時送信を許可する情報に従って、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じ、第1の参照信号と第2の参照信号が同じ無線リソースを使用して配置された場合、第1の参照信号と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信を行なう。これにより、移動局装置は、効率良く短時間でチャネル測定用の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を行うことができる。
(11)また、本発明の移動局装置は、基地局装置と無線通信を行なう移動局装置であって、前記基地局装置から受信した物理下りリンク制御チャネルにチャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記基地局装置から受信した無線リソース制御信号に含まれるチャネル測定用の前記第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、前記第2の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信とが同じタイミングで生じた場合、前記第1の参照信号の送信を行なう一方、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信とを同時に行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とが同じタイミングで生じた場合、第1の参照信号の送信を行なう一方、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とを同時に行なうので、両参照信号が干渉しあい、基地局装置において両参照信号のチャネル測定精度が劣化することを簡単な処理で回避することができる。
(12)また、本発明の移動局装置は、基地局装置と無線通信を行なう移動局装置であって、前記基地局装置から受信した無線リソース制御信号に含まれる物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報に従って、前記物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンク制御情報を前記基地局装置に送信し、前記基地局装置から受信した物理下りリンク制御チャネルにチャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じた場合、前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信を行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じた場合、物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信を行なうので、物理上りリンク制御チャネルの通信品質を維持することができる。また、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率的に行うことができる。
(13)また、本発明の移動局装置において、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうので、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率的に行うことができる。
(14)また、本発明の移動局装置において、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで同じコンポーネントキャリアに生じた場合、前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信を行なう一方、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで同じコンポーネントキャリアに生じた場合、物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信を行なう一方、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とを同時に行なう。これにより、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率的に行うことができる。
(15)また、本発明の移動局装置は、基地局装置と無線通信を行なう移動局装置であって、前記基地局装置から受信した物理下りリンク制御チャネルにチャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記基地局装置から受信した無線リソース制御信号に含まれるチャネル測定用の第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、前記第2の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記基地局装置から受信した無線リソース制御信号に含まれる物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報に従って、前記物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンク制御情報を前記基地局装置に送信し、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じた場合、前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信を行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じた場合、物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信を行なうので、物理上りリンク制御チャネルでの送信を最優先することで、物理上りリンク制御チャネルの通信品質を維持することができる。また、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率良く行うことができる。
(16)また、本発明の移動局装置において、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうので、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率良く行うことができる。
(17)また、本発明の移動局装置において、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで同じコンポーネントキャリアに生じた場合、前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信を行なう一方、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで同じコンポーネントキャリアに生じた場合、物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信を行なう一方、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とを同時に行なう。これにより、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率良く行うことができる。
(18)また、本発明の移動局装置は、基地局装置と無線通信を行なう移動局装置であって、前記基地局装置から受信した物理下りリンク制御チャネルにチャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記基地局装置から受信した無線リソース制御信号に含まれるチャネル測定用の第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、前記第2の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記基地局装置から受信した複数のチャネルによる同時送信を許可する情報に従って、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信とが同じタイミングで生じ、前記第1の参照信号と前記第2の参照信号とが同じ無線リソースを使用して配置されている場合、前記第1の参照信号を送信することを特徴とする。
このように、移動局装置は、基地局装置から受信した複数のチャネルによる同時送信を許可する情報に従って、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とが同じタイミングで生じ、第1の参照信号と第2の参照信号とが同じ無線リソースを使用して配置されている場合、第1の参照信号を送信するので、効率良く短時間でチャネル測定用の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を行うことができる。
(19)また、本発明の移動局装置は、基地局装置と無線通信を行なう移動局装置であって、前記基地局装置から受信した無線リソース制御信号に含まれる物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報に従って、前記物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンク制御情報を前記基地局装置に送信し、前記基地局装置から受信した物理下りリンク制御チャネルにチャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記基地局装置から受信した複数のチャネルによる同時送信を許可する情報に従って、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、基地局装置から受信した複数のチャネルによる同時送信を許可する情報に従って、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じた場合、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうので、効率良く短時間でチャネル測定用の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を行うことができる。
(20)また、本発明の移動局装置は、基地局装置と無線通信を行なう移動局装置であって、前記基地局装置から受信した物理下りリンク制御チャネルにチャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記基地局装置から受信した無線リソース制御信号に含まれるチャネル測定用の第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、前記第2の参照信号を前記基地局装置に送信し、前記基地局装置から受信した無線リソース制御信号に含まれる物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報に従って、前記物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンク制御情報を前記基地局装置に送信し、前記基地局装置から受信した複数のチャネルによる同時送信を許可する情報に従って、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信とが同じタイミングで生じ、前記第1の参照信号と前記第2の参照信号とが同じ無線リソースを使用して配置されている場合、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信を同時に行なうことを特徴とする。
このように、移動局装置は、基地局装置から受信した複数のチャネルによる同時送信を許可する情報に従って、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とが同じタイミングで生じ、第1の参照信号と第2の参照信号とが同じ無線リソースを使用して配置されている場合、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信を同時に行なう。これにより、移動局装置は、効率良く短時間でチャネル測定用の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を行うことができる。
(21)また、本発明の無線通信方法は、基地局装置と移動局装置とが無線通信を行なう無線通信方法であって、前記基地局装置において、チャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報を含む物理下りリンク制御チャネルを前記移動局装置に送信するステップと、チャネル測定用の第2の参照信号の送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号を前記移動局装置に送信するステップと、前記移動局装置において、前記物理下りリンク制御チャネルに前記第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信するステップと、前記無線リソース制御信号に含まれる前記第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、前記第2の参照信号を前記基地局装置に送信するステップと、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信とが同じタイミングで生じた場合、前記第1の参照信号の送信を行なうステップと、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信とを同時に行なうステップと、を少なくとも含むことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とを同時に行なうので、両参照信号が干渉しあい、基地局装置において両参照信号のチャネル測定精度が劣化することを簡単な処理で回避することができる。
(22)また、本発明の無線通信方法は、基地局装置と移動局装置とが無線通信を行なう無線通信方法であって、前記基地局装置において、物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号を前記移動局装置に送信するステップと、チャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報を含む物理下りリンク制御チャネルを前記移動局装置に送信するステップと、前記移動局装置において、前記無線リソース制御信号に含まれる前記物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報に従って、前記物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンク制御情報を前記基地局装置に送信するステップと、前記物理下りリンク制御チャネルに前記第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信するステップと、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じた場合、前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信を行なうステップと、を少なくとも含むことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じた場合、物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信を行なうので、物理上りリンク制御チャネルの通信品質を維持することができる。また、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率的に行うことができる。
(23)また、本発明の無線通信方法において、前記移動局装置において、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルで前記上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうステップを含むことを特徴とする。
このように、移動局装置において、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルで上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうので、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率的に行うことができる。
(24)また、本発明の無線通信方法において、前記移動局装置において、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで同じコンポーネントキャリアに生じた場合、前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信を行なう一方、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうステップを含むことを特徴とする。
このように、移動局装置において、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで同じコンポーネントキャリアに生じた場合、物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信を行なう一方、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とを同時に行なう。これにより、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率的に行うことができる。
(25)また、本発明の無線通信方法は、基地局装置と移動局装置とが無線通信を行なう無線通信方法であって、前記基地局装置において、チャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報を含む物理下りリンク制御チャネルを前記移動局装置に送信するステップと、チャネル測定用の第2の参照信号の送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号を前記移動局装置に送信するステップと、物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号を前記移動局装置に送信するステップと、前記移動局装置において、前記物理下りリンク制御チャネルに前記第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信するステップと、前記無線リソース制御信号に含まれる前記第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、前記第2の参照信号を前記基地局装置に送信するステップと、前記無線リソース制御信号に含まれる前記物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報に従って、前記物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンク制御情報を前記基地局装置に送信するステップと、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで生じた場合、前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信を行なうステップと、を少なくとも含むことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで生じた場合、物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信を行なうので、物理上りリンク制御チャネルでの送信を最優先することで、物理上りリンク制御チャネルの通信品質を維持することができる。また、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率良く行うことができる。
(26)また、本発明の無線通信方法において、前記移動局装置において、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうステップを含むことを特徴とする。
このように、移動局装置において、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうので、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率良く行うことができる。
(27)また、本発明の無線通信方法において、前記移動局装置において、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで同じコンポーネントキャリアに生じた場合、前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信を行なう一方、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの送信とを同時に行なうステップを含むことを特徴とする。
このように、移動局装置において、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで同じコンポーネントキャリアに生じた場合、物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信を行なう一方、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とを同時に行なう。これにより、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率良く行うことができる。
(28)また、本発明の無線通信方法は、基地局装置と移動局装置とが無線通信を行なう無線通信方法であって、前記基地局装置において、チャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報を含む物理下りリンク制御チャネルを前記移動局装置に送信するステップと、チャネル測定用の第2の参照信号の送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号を前記移動局装置に送信するステップと、複数のチャネルによる同時送信を許可する情報を含む信号を前記移動局装置に送信するステップと、前記移動局装置において、前記物理下りリンク制御チャネルに前記第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信するステップと、前記無線リソース制御信号に含まれる前記第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、前記第2の参照信号を前記基地局装置に送信するステップと、前記同時送信を許可する情報に従って、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信とが同じタイミングで同じ無線リソースを使用して配置された場合、前記第1の参照信号の送信を行なうステップと、を少なくとも含むことを特徴とする。
このように、移動局装置は、同時送信を許可する情報に従って、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とが同じタイミングで同じ無線リソースを使用して配置された場合、第1の参照信号の送信を行なうので、効率良く短時間でチャネル測定用の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を行うことができる。
(29)また、本発明の無線通信方法は、基地局装置と移動局装置とが無線通信を行なう無線通信方法であって、前記基地局装置において、物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号を前記移動局装置に送信するステップと、チャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報を含む物理下りリンク制御チャネルを前記移動局装置に送信するステップと、複数のチャネルによる同時送信を許可する情報を含む信号を前記移動局装置に送信するステップと、前記移動局装置において、前記無線リソース制御信号に含まれる前記物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報に従って、前記物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンク制御情報を前記基地局装置に送信するステップと、前記物理下りリンク制御チャネルに前記第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信するステップと、前記同時送信を許可する情報に従って、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうステップと、を少なくとも含むことを特徴とする。
このように、移動局装置は、同時送信を許可する情報に従って、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで生じた場合、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とを同時に行なうので、効率良く短時間でチャネル測定用の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を行うことができる。
(30)また、本発明の無線通信方法は、基地局装置と移動局装置とが無線通信を行なう無線通信方法であって、前記基地局装置において、チャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報を含む物理下りリンク制御チャネルを前記移動局装置に送信するステップと、チャネル測定用の第2の参照信号の送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号を前記移動局装置に送信するステップと、物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号を前記移動局装置に送信するステップと、複数のチャネルによる同時送信を許可する情報を含む信号を前記移動局装置に送信するステップと、前記移動局装置において、前記物理下りリンク制御チャネルに前記第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信するステップと、前記無線リソース制御信号に含まれる前記第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、前記第2の参照信号を前記基地局装置に送信するステップと、前記無線リソース制御信号に含まれる前記物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報に従って、前記物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンク制御情報を前記基地局装置に送信するステップと、前記同時送信を許可する情報に従って、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じ、前記第1の参照信号と前記第2の参照信号が同じ無線リソースを使用して配置された場合、前記第1の参照信号と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信を行なうステップと、を少なくとも含むことを特徴とする。
このように、移動局装置は、同時送信を許可する情報に従って、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じ、第1の参照信号と第2の参照信号が同じ無線リソースを使用して配置された場合、第1の参照信号と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信を行なう。これにより、移動局装置は、効率良く短時間でチャネル測定用の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を行うことができる。
(31)また、本発明の集積回路は、移動局装置に実装されることにより、前記移動局装置に複数の機能を発揮させる集積回路であって、前記基地局装置から受信した物理下りリンク制御チャネルにチャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信する機能と、前記基地局装置から受信した無線リソース制御信号に含まれるチャネル測定用の前記第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、前記第2の参照信号を前記基地局装置に送信する機能と、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信とが同じタイミングで生じた場合、前記第1の参照信号の送信を行なう一方、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信とを同時に行なう機能と、を前記移動局装置に発揮させることを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とが同じタイミングで生じた場合、第1の参照信号の送信を行なう一方、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とを同時に行なうので、両参照信号が干渉しあい、基地局装置において両参照信号のチャネル測定精度が劣化することを簡単な処理で回避することができる。
(32)また、本発明の集積回路は、移動局装置に実装されることにより、前記移動局装置に複数の機能を発揮させる集積回路であって、前記基地局装置から受信した無線リソース制御信号に含まれる物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報に従って、前記物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンク制御情報を前記基地局装置に送信する機能と、前記基地局装置から受信した物理下りリンク制御チャネルにチャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信する機能と、前記第1の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じた場合、前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信を行なう機能と、を前記移動局装置に発揮させることを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じた場合、物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信を行なうので、物理上りリンク制御チャネルの通信品質を維持することができる。また、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率的に行うことができる。
(33)また、本発明の集積回路は、移動局装置に実装されることにより、前記移動局装置に複数の機能を発揮させる集積回路であって、前記基地局装置から受信した物理下りリンク制御チャネルにチャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信する機能と、前記基地局装置から受信した無線リソース制御信号に含まれるチャネル測定用の第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、前記第2の参照信号を前記基地局装置に送信する機能と、前記基地局装置から受信した無線リソース制御信号に含まれる物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報に従って、前記物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンク制御情報を前記基地局装置に送信する機能と、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信と前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じた場合、前記物理上りリンク制御チャネルでの前記上りリンク制御情報の送信を行なう機能と、を前記移動局装置に発揮させることを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信とが同じタイミングで生じた場合、物理上りリンク制御チャネルでの上りリンク制御情報の送信を行なうので、物理上りリンク制御チャネルでの送信を最優先することで、物理上りリンク制御チャネルの通信品質を維持することができる。また、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率良く行うことができる。
(34)また、本発明の集積回路は、移動局装置に実装されることにより、前記移動局装置に複数の機能を発揮させる集積回路であって、前記基地局装置から受信した物理下りリンク制御チャネルにチャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、前記第1の参照信号を前記基地局装置に送信する機能と、前記基地局装置から受信した無線リソース制御信号に含まれるチャネル測定用の第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、前記第2の参照信号を前記基地局装置に送信する機能と、前記基地局装置から受信した複数のチャネルによる同時送信を許可する情報に従って、前記第1の参照信号の送信と前記第2の参照信号の送信とが同じタイミングで生じ、前記第1の参照信号と前記第2の参照信号とが同じ無線リソースを使用して配置されている場合、前記第1の参照信号を送信する機能と、を前記移動局装置に発揮させることを特徴とする。
このように、移動局装置は、基地局装置から受信した複数のチャネルによる同時送信を許可する情報に従って、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とが同じタイミングで生じ、第1の参照信号と第2の参照信号とが同じ無線リソースを使用して配置されている場合、第1の参照信号を送信するので、効率良く短時間でチャネル測定用の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を行うことができる。
本発明によれば、異なる下りリンク信号(無線リソース制御信号や物理下りリンク制御チャネル)で送信が指示される第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信が同じタイミングで生じた場合のチャネル測定精度を維持することができる。更に、物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じた場合の通信品質を維持することができる。これらにより、効率的な通信を行なうことが可能となる。
各実施形態の具体的な説明に入る前に、本発明で用いられる通信技術の概要について簡単に説明する。
(物理チャネル)
本発明に使用される物理チャネルには、物理報知チャネル、物理下りリンク共用チャネル、物理下りリンク制御チャネル、下りリンク参照信号、物理上りリンク共用チャネル、物理上りリンク制御チャネル、物理ランダムアクセスチャネル、上りリンク参照信号などが含まれる。なお、異なる物理チャネルの種類が上記物理チャネルに追加されても後述する本発明の各実施形態を適用できる。
物理報知チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)は、セル内の移動局装置で共
通に用いられる制御パラメータ(報知情報)を通知する目的で送信される。物理報知チャネルで通知されない報知情報は、物理下りリンク制御チャネルでリソースが通知され、物理下りリンク共用チャネルを用いて送信される。報知情報として、セル個別のID(Identity)を示すセルグローバルIDなどが通知される。PBCHは、40ミリ秒間隔で報知チャネル(BCH:Broadcast Channel)がマッピングされる。40ミリ秒のタイミングは、
移動局装置においてブラインド検出(blind detection)される。すなわち、物理報知チ
ャネルのタイミング提示のために、移動局装置に対して明示的なシグナリングは送信されない。また、物理報知チャネル(PBCH)を含むサブフレームは、そのサブフレームだけで復号できる(自己復号可能:self-decodable)。
物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)は、基地
局装置から移動局装置へ送信される下りリンクチャネルであり、複数の移動局装置に対して共通に使用される。基地局装置は、送信タイミング情報やスケジューリング情報(上りリンク/下りリンクリソース割り当て情報)の送信に下りリンク制御チャネルを用いる。物理下りリンク共用チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)は、下りリンクデータまたはページング情報を送信するために使用されるチャネルである。無線リソース制御信号は、下りリンク共用チャネルを用いて送信される。
下りリンク参照信号(DL-RS:Downlink Reference Signal、またはCell-specific Reference Signal)は、基地局装置から移動局装置へ下りリンクチャネルを利用して送信され
る。移動局装置は下りリンク参照信号を測定することで下りリンクの受信品質を判定する。受信品質は、品質情報指標であるCQI(Channel Quality Indicator:チャネル品質
指標)として物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)
を用いて基地局装置へ通知される。基地局装置は移動局装置から通知されたCQIに基づいて、移動局装置に対する下りリンク通信のスケジューリングを行なう。なお、受信品質としては、SIR(Signal-to-Interference Ratio:信号対干渉電力比)、SINR(Signal-to-Interference plus Noise Ratio:信号対干渉雑音電力比)、SNR(Signal-to-Noise Ratio:信号対雑音電力比)、CIR(Carrier-to-Interference Ratio:搬送波
対干渉電力比)、BLER(Block Error Rate:ブロック誤り率)、パスロスなどを使用することができる。
物理上りリンク共用チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)は、主に上りリンクデータ(UL-SCH:Uplink Shared Channel)を送信するために使用されるチャネルである。基地局装置が、移動局装置をスケジューリングした場合には、チャネル状態情報(下りリンクのチャネル品質指標(CQI:Channel Quality Indicator)、プレコーディング
マトリックス指標(PMI:Precoding Matrix Indicator)、ランク指標(RI:Rank Indicator))や下りリンク送信に対するハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat Request)の肯定応答(ACK:Acknowledgement)/否定応答(NACK:Negative Acknowledgement)も物理上りリンク共用チャネル(PUSCH)を使用して送信される。ここで、上りリンクデータ(UL-SCH)とは、例えば、ユーザデータの送信を示しており、UL−SCHは、トランスポートチャネルである。UL−SCHでは、HARQ、動的適応無線リンク制御がサポートされ、また、ビームフォーミングが利用可能である。UL−SCHは、動的なリソース割り当て、および、準静的なリソース割り当てがサポートされる。
物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)は、制御デ
ータを送信するために使用されるチャネルである。ここで制御データとは、例えば、移動局装置から基地局装置へ送信(フィードバック)されるチャネル状態情報(CQI、PMI、RI)、移動局装置が、上りリンクデータを送信するためのリソースの割り当てを要求する(UL-SCHでの送信を要求する)スケジューリング要求(SR:Scheduling Request)、下りリ
ンク送信に対するHARQのACK/NACKなどが含まれる。
上りリンク参照信号(UL-RS:Uplink Reference Signal)は、移動局装置から基地局装
置へ送信される。UL−RSには、サウンディング参照信号(SRS:Sounding Reference Signal)とデモジュレーション参照信号(DM-RS:Demodulation Reference Signal)とがある。基地局装置はチャネル測定用の参照信号であるサウンディング参照信号を用いてチャネル測定を行ない、移動局装置の上りリンク無線送信信号の受信品質の判断をし、受信品質に基づく上りリンクのスケジューリングや上りリンクタイミング同期の調整を行なう。
また、デモジュレーション参照信号は、物理上りリンク共用チャネルと共に送信され、基地局装置において物理上りリンク共用チャネルの信号の振幅、位相や周波数の変動量が計算され、物理上りリンク共用チャネルを利用して送信された信号を復調するために主に使用される。DM−RSの送信帯域幅は、PUSCHの送信帯域幅と一致するが、SRSの送信帯域幅は、DM−RSとは独立に設定される。
SRSの送信帯域幅は、基地局装置において予め設定される。また、SRSには、時間軸方向に対して周波数ホッピングが適用される。SRSは、周波数ホッピングを用いることで周波数ダイバーシティ効果と干渉の平均化効果が得られる。チャネル測定用の第1の参照信号(A-SRS:Aperiodic SRS)は、基地局装置が送信を要求した場合に送信される非
周期的なチャネル測定用の参照信号であり、第1の参照信号を送信するタイミングは、物理下りリンク制御チャネルを使用して設定される。また、チャネル測定用の第2の参照信号(P-SRS:Periodic SRS)は、基地局装置が予め設定した送信周期に応じて送信されるチャネル測定用の参照信号であり、第2の参照信号を送信するタイミングは、無線リソース制御信号を使用して設定される。ここで、タイミングとは、各信号のリソースが割り当てられたサブフレームを意味する。
物理ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)は、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために使用される物理チャネルであり、ガードタイムを持つ。PRACHは、移動局装置が基地局装置と同期をとることを最大の目的とし、その他に、初期アクセス、ハンドオーバ、再接続要求、およびスケジューリング要求に用いられる。
スケジューリング要求は、移動局装置が基地局装置に対して、物理上りリンク共用チャネルのリソースの割り当ての要求を示す情報である。移動局装置は、自装置のバッファに送信する情報データが溜まってきて、物理上りリンク共用チャネルのリソース割り当てを要求する場合に、スケジューリング要求を送信する。また、移動局装置は、予め基地局装置より割り当てられたリソースの物理上りリンク制御チャネルを用いて、スケジューリング要求を基地局装置に送信する。なお、基地局装置は、移動局装置との通信接続開始時に、その移動局装置がスケジューリング要求を配置するための周期的なリソースを割り当てる。
(各層のインタフェースプロトコル)
移動局装置とネットワークとの間の無線インタフェースプロトコルの各層は、開放型システム相互間連結(OSI:Open System Interconnection)の参照モデルに基づいてL1(
第1層)、L2(第2層)、L3(第3層)に分類される。第1層に属する物理層は、物理チャネルを使用して上位層に情報伝達サービスを提供する。また、トランスポートチャネル(伝送チャネルとも呼ばれる)を通して第2層の媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)層に連結される。そして、データはトランスポートチャネルを通して、M
AC層と物理層の間で伝送される。
第2層に属するMAC層は、論理チャネルを通して無線リンク制御(RLC:Radio Link Control)層に、論理チャネルとトランスポートチャネル間のリソース割り当てなどのサービスを提供する。RLC層は、信頼性のあるデータ送信を支援する。RLC層の機能は、MAC層内の機能ブロックによって具現されることもあるため、RLC層が存在しない場合もある。また、第2層には、MAC層とRLC層の他に、パケットデータ収束プロトコル(PDCP:Packet Data Convergence Protocol)層とがある。PDCP層は、パケットデ
ータに付加されたヘッダ情報を圧縮して無線リンクで効率的に伝送できるようにしたり、パケットの順序管理を行なってデータ欠落を防いだりする。
第3層に属する無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)層は、無線ベアラの設定、再設定、および解除に関連してトランスポートチャネルおよび物理チャネルを制御する。RRC層は、ネットワークから移動局装置に対するシステム情報や呼び出し情報の報知などを行ない、それらに必要な第1層や第2層の制御も行なう。また、移動局装置とネットワーク間のリソースの制御も行なう。次に、上りリンク信号の構成について説明する。
(上りリンク信号の構成)
図10は、上りリンク信号の概略構成を示す図である。同図において横軸は時間であり、縦軸は周波数である。同図の例において、時間軸方向に14個のシンボルが並んでいる。7個のシンボルが1スロットに相当し、1スロットの長さは0.5ミリ秒(ms)である。また、14個のシンボル(2スロットに相当)が1サブフレームに相当し、1サブフレームの長さは1ミリ秒である。なお、図10は、1つのコンポーネントキャリアの上りリンク信号の構成を示している。
1サブフレームが14シンボルで構成される上りリンク信号において、SRSは14番目のシンボルに割り当てられる。14番目のシンボルに割り当てられるSRSのリソース(周波数方向の帯域幅)は、上りリンクシステム帯域幅や移動局装置の送信電力に応じて、設定される。また、PRACHは送信するメッセージの種類やフォーマットに応じて、帯域幅や時間シンボル長が変更されて割り当てられる。本発明においては、図10に示すコンポーネントキャリアを複数使用して移動局装置が上りリンク信号を送信する。以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
第1の実施形態について以下に説明する。第1の実施形態では、基地局装置は、チャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報を含む物理下りリンク制御チャネルとチャネル測定用の第2の参照信号の送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号とを移動局装置に送信する。移動局装置は、物理下りリンク制御チャネルに第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、第1の参照信号を基地局装置に送信し、無線リソース制御信号に含まれる第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、第2の参照信号を前記基地局装置に送信し、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とが同じタイミングで生じた場合、第1の参照信号の送信を行なうことができる。
第1の実施形態では、基地局装置が送信を要求した場合に送信される非周期的なチャネル測定用の第1の参照信号(Aperiodic SRS;A-SRS)の送信と基地局装置が設定したタイ
ミングで周期的に送信されるチャネル測定用の第2の参照信号(Periodic SRS;P-SRS)の送信が同じタイミングで生じた場合の移動局装置の送信制御を示す。例えば、第1の参照信号の送信を指示する情報は、物理下りリンク制御チャネルに含まれ、第2の参照信号の送信を指示する情報は、無線リソース制御信号に含まれている。
図1は、本発明の基地局装置1の概略機能構成を示すブロック図である。基地局装置1は、送信部101と、受信部103と、スケジューリング部105と、上位層107と、アンテナ109とを含んでいる。送信部101は、データ制御部1011と、変調部1013と、無線送信部1015とを含んでいる。また、受信部103は、無線受信部1031と、復調部1033と、データ抽出部1035とを含んでいる。データ制御部1011は、ユーザデータと制御データとを入力し、スケジューリング部105からの指示により、制御データをPDCCHに配置し、各移動局装置3に対する送信データや制御データをPDSCHに配置する。変調部1013は、データ変調、入力信号の直列/並列変換、IFFT、CP挿入、フィルタリングなどの信号処理を行ない、送信信号を生成する。無線送信部1015は、変調されたデータを無線周波数にアップコンバードした後に、アンテナ109を介して、移動局装置3に送信する。
無線受信部1031は、移動局装置3からの上りリンクの信号を受信し、ベースバンド信号にダウンコンバートして、受信データを復調部1033に出力する。データ抽出部1035は、受信データの正誤を確認し、確認結果をスケジューリング部105に通知する。データ抽出部1035は、受信データが正しい場合、受信データをユーザデータと制御データに分離する。データ抽出部1035は、制御データの中で下りリンクのチャネル品質指示情報、下りリンクデータの成/否(ACK/NACK)などの第2層の制御データはスケジューリング部105に出力し、その他の第3層等の制御データとユーザデータは上位層107に出力する。データ抽出部1035は、受信データが誤りの場合、再送データと合成するために保存しておき、再送データを受信した時に合成処理を行なう。
スケジューリング部105は、ユーザデータや制御データをPDSCHやPDCCHに配置するためのスケジューリングを行なう。上位層107は、媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)層、無線リンク制御(RLC:Radio Link Control)層、パケットデ
ータ収束プロトコル(PDCP:Packet Data Convergence Protocol)層、無線リソース制御
(RRC:Radio Resource Control)層の処理を行なう。上位層107は、下位層の処理部を統合して制御するため、上位層107と、スケジューリング部105、アンテナ109、送信部101、受信部103との間のインターフェースが存在する(ただし、図示しない)。
上位層107は、無線リソース制御部1071(制御部とも言う。)を有している。また、無線リソース制御部1071は、各種設定情報の管理、システム情報の管理、ページング制御、各移動局装置の通信状態の管理、ハンドオーバなどの移動管理、移動局装置毎のバッファ状況の管理、ユニキャストおよびマルチキャストベアラの接続設定の管理、移動局識別子(UEID)の管理などを行なっている。また、上位層107は、別の基地局装置への情報および上位ノードへの情報の授受を行なう。
図2は、本発明の移動局装置3の概略機能構成を示すブロック図である。移動局装置3は、送信部201と、受信部203と、スケジューリング部205と、参照信号生成部206と、上位層207と、アンテナ209とを含んでいる。送信部201は、データ制御部2011と、変調部2013と、無線送信部2015とを含んでいる。また、受信部203は、無線受信部2031と、復調部2033と、データ抽出部2035とを含んでいる。
ユーザデータと制御データは、上位層207からデータ制御部2011に入力される。データ制御部2011は、入力されたデータをスケジューリング部205からの指示により、PUSCHやPUCCHに配置する。変調部2013は、PUSCHやPUCCHのデータ変調を行ない、無線送信部2015に出力する。無線送信部2015は、変調されたデータと上りリンク参照信号を離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)、サブキャリアマッピング、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)、CP(Cyclic Prefix)挿入、フィルタリングなどの信号処理を行ない、送信信号を生成し、無線周波数にアップコンバートした後に、アンテナ209を介して、基地局装置1に送信する。
無線受信部2031は、基地局装置1からの下りリンク信号を受信し、ベースバンド信号にダウンコンバートして、受信信号を復調部2033に出力する。復調部2033は、受信データを復調する。データ抽出部2035は、受信データをユーザデータと制御データに分離する。また、データ抽出部2035は、スケジューリング情報、ランダムアクセス応答メッセージや間欠受信制御に関する制御データやその他の第2層の制御データはスケジューリング部205に出力し、ユーザデータを上位層207に出力する。
スケジューリング部205は、データ抽出部2035から入力された制御データを解析し、上りリンクのスケジューリング情報を生成し、そのスケジューリング情報を基に、ユーザデータや制御データをPUSCHやPUCCHに割り当てることをデータ制御部2011に指示する。
また、スケジューリング部205は、参照信号制御部2051を含んでいる。参照信号制御部2051は、基地局装置1から送信されたスケジューリング情報を基に、SRS設定情報を取り出す。また、チャネル測定用の第1の参照信号と第2の参照信号と物理上りリンク制御チャネルが同じタイミングで生じた場合の送信制御を行ない、SRS送信制御情報を生成する。参照信号制御部2051は、SRS設定情報とSRS送信制御情報を参照信号生成部206に出力する。ここで、SRS設定情報とは、SRSの送信帯域幅や送信周期などのパラメータを設定するための情報である。SRS送信制御情報とは、SRSと他の上りリンクチャネル(PUSCHやPUCCH)が同じサブフレームに割り当てられた時のSRSの送信制御方法を示した情報である。例えば、SRSとPUCCHが同じサブフレームで生じた場合、SRSを送信しないという処理を移動局装置3が行なうように指示するための情報である。
参照信号生成部206は、参照信号制御部2051から入力されたSRS設定情報およびSRS送信制御情報を基に、第1の参照信号および/または第2の参照信号を生成し、無線送信部2015に出力する。
上位層207は、媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)層、無線リンク制
御(RLC:Radio Link Control)層、パケットデータ収束プロトコル(PDCP:Packet Data Convergence Protocol)層、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)層の処理
を行なう。上位層207は、下位層の処理部を統合して制御するため、上位層207と、スケジューリング部205、アンテナ209、送信部201、受信部203との間のインターフェースが存在する(ただし、図示しない)。
上位層207は、無線リソース制御部2071(制御部とも言う)を有している。無線リソース制御部2071は、各種設定情報の管理、システム情報の管理、ページング制御、自局の通信状態の管理、ハンドオーバなどの移動管理、バッファ状況の管理、ユニキャストおよびマルチキャストベアラの接続設定の管理、移動局識別子(UEID)の管理を行なう。
第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信は、異なる下りリンク信号で基地局装置1から移動局装置3に指示される。すなわち、第1の参照信号の送信指示と第2の参照信号の送信指示は必ずしも同じタイミングで行なわれるわけではない。第1の参照信号(A-SRS)は、基地局装置1から送信するタイミングが指示されるため、移動局装置3は、チ
ャネル測定用の参照信号のダイナミックな送信を行なうことができる。一方、第2の参照信号(P-SRS)は一度設定されると基地局装置1が再設定を行なうまで所定の送信周期で
基地局装置1に送信される。
図3Aは、本発明の第1の実施形態における第1の参照信号(A-SRS)の送信と第2の
参照信号(P-SRS)の送信が同じタイミングで生じた場合の移動局装置3の送信制御の処
理手順を示すフローチャートである。移動局装置3は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信が同じタイミングで生じたか否かを判定する(ステップS100)。第1の参照信号と第2の参照信号が同じタイミングで生じた場合(ステップS100:YES)、
移動局装置3は、第1の参照信号と第2の参照信号が同じコンポーネントキャリア(CC)に割り当てられているか否かを判定する(ステップS101)。第1の参照信号と第2の参照信号が同じCCに割り当てられている場合(ステップS101:YES)、移動局装置
3は、第2の参照信号を送信せずに(ドロップし)、第1の参照信号を送信する(ステップS102)。
また、第1の参照信号と第2の参照信号が異なるコンポーネントキャリアに割り当てられていた場合(ステップS101:NO)、移動局装置3は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信を同時に行なう(ステップS103)。第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信が同じタイミングで生じなかった場合(ステップS100:NO)、移動局装置3は、第1の参照信号と第2の参照信号を各々のタイミングで基地局装置1に送信する(ステップS104)。ただし、例外処理として、同じタイミングで生じた第1の参照信号と第2の参照信号の送信電力の合計が移動局装置3の最大送信電力を超える場合には、移動局装置3は、第1の参照信号と第2の参照信号とが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じていても第2の参照信号を送信せずに、第1の参照信号を送信する。
第1の実施形態では、基地局装置1で設定されたタイミングで送信される上りリンクチャネル測定用の第1の参照信号と基地局装置1から送信要求が通知された場合に送信される上りリンクチャネル測定用の第2の参照信号が同じタイミングで生じた場合、同じまたは異なるコンポーネントキャリアに割り当てられたかによって、移動局装置3は、第1の参照信号と第2の参照信号を同時送信するか否かを制御することができる。
第1の参照信号と第2の参照信号は同じコンポーネントキャリアに同じタイミングで生じた場合、第1の参照信号と第2の参照信号のチャネル測定精度は劣化する場合がある。より詳細には、同じコンポーネントキャリアに同じサブフレームで第1の参照信号と第2の参照信号のリソースが割り当てられ、両リソースが重複している場合、第1の参照信号と第2の参照信号が干渉しあい、基地局装置1においてチャネル測定精度が劣化する。そのため、基地局装置1からの送信要求が通知されてから送信される第1の参照信号を優先して送信するように制御すれば、第1の参照信号に対するチャネル測定精度が劣化する場合を避けることができる。
また、異なるコンポーネントキャリアに第1の参照信号と第2の参照信号が生じた場合、第1の参照信号と第2の参照信号のリソースは重複せず、チャネル測定精度を劣化させることがないため、複数の参照信号を同じタイミングで同時に送信するように制御することができる。第1の参照信号と第2の参照信号の各リソースが同じまたは異なるコンポーネントキャリアに割り当てられたかによって、第1の参照信号と第2の参照信号を同時送信するか否かを制御することにより、両参照信号が干渉しあい、基地局装置1において両参照信号のチャネル測定精度が劣化することを簡単な処理で回避することができる。
図3Bは、本発明の第1の実施形態における第1の参照信号(A-SRS)の送信と第2の
参照信号(P-SRS)の送信が同じタイミングで生じた場合の移動局装置3の送信制御の処
理手順を示すフローチャートである。第1の参照信号と第2の参照信号の各リソースが同じコンポーネントキャリアに割り当てられた場合、両リソースが重複しているか否かの判断を更に行なうことにより、第2の参照信号に対するチャネル測定精度を改善することができる。
図3Bでは、図3AのステップS101とステップS102の間にP−SRSとA−SRSのリソースが重複しているか否かの判断を行なう(ステップS202)。P−SRSとA−SRSのリソースが重複していると判断した場合(ステップS202:YES)、P
−SRSをドロップし、A−SRSを送信する(ステップS203)。P−SRSとA−SRSのリソースが重複してないと判断した場合(ステップS202:NO)、P−SRSとA−SRSを同時に送信する(ステップS204)。これにより、第1の参照信号と第2の参照信号が干渉しあうことを避けつつ、第2の参照信号を送信する機会を更に増やすことができ、基地局装置1において第2の参照信号に対するチャネル測定精度を改善することができる。
ここで、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信が同じタイミングで生じるとは、図10を用いて説明すると、基地局装置1によって第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とが指示された14番目のシンボル(斜線部)に、1つの移動局装置が第1の参照信号と第2の参照信号を同時に配置して送信することであり、シンボル単位で送信タイミングが一致していることを指している。移動局装置3は、14番目のシンボルで第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信とが同じタイミングで生じているか否かを判定することができる。第1の参照信号が送信されるタイミングは、所定のサブフレームで送信されるように予め設定されても良いし、物理下りリンク制御チャネルが通知されてから所定のサブフレーム後に送信されても良いし、第2の参照信号の送信周期に合わせて送信されても良い。
このように、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信が同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、第1の参照信号と第2の参照信号の送信を同時に行なうことができる。また、第1の参照信号と第2の参照信号が同じタイミングで生じた時に、同じコンポーネントキャリアに生じているか否かで第1の参照信号と第2の参照信号の同時送信を行なうか否かを判定することができる。
本発明によれば、移動局装置3は、第1の参照信号と第2の参照信号が同じコンポーネントキャリアに割り当てられたか否かで第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信を同時に行なうか否かを制御することができ、効率的に第1の参照信号と第2の参照信号を基地局装置1に送信することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、基地局装置1は、物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号とチャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報を含む物理下りリンク制御チャネルとを移動局装置3に送信する。移動局装置3は、無線リソース制御信号に含まれる物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報に従って、物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンク制御情報を基地局装置1に送信し、物理下りリンク制御チャネルに第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、第1の参照信号を基地局装置1に送信し、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで生じた場合、物理上りリンク制御チャネルでの送信を行なうことができる。
第2の実施形態における機器の機能構成は、第1の実施形態において示したものと同様であるので、ここではその説明を省略する。無線リソース制御信号によって周期的に送信が指示される物理上りリンク制御チャネルでの送信と物理下りリンク制御チャネルによって非周期的に送信が指示されるチャネル測定用の第1の参照信号の送信は、同じタイミングで生じることがある。異なる下りリンク信号で異なる上りリンク信号の送信を基地局装置1から指示された場合、移動局装置3は、送信する上りリンク信号に含まれる情報に基づいて、送信信号の優先度を設定することで効率的な通信を行なうことができる。
図4は、本発明の第2の実施形態における第1の参照信号(A-SRS)の送信と物理上り
リンク制御チャネル(PUCCH)での送信が同じタイミングで生じた場合の移動局装置3の
送信制御の処理手順を示すフローチャートである。移動局装置3は、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じたか否かを判定する(ステップS300)。第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じた場合(ステップS300:YES)、移動局装置3は、第1の参照信
号と物理上りリンク制御チャネルが同じコンポーネントキャリア(CC)に割り当てられているか否かを判定する(ステップS301)。
第1の参照信号と物理上りリンク制御チャネルが同じCCに割り当てられている場合(ステップS301:YES)、移動局装置3は、第1の参照信号を送信せずに(ドロップし
)、物理上りリンク制御チャネルを送信する(ステップS302)。また、第1の参照信号と物理上りリンク制御チャネルが異なるコンポーネントキャリアに割り当てられていた場合(ステップS301:NO)、移動局装置3は、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を同時に行なう(ステップS303)。第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じなかった場合(ステップS300:NO)、移動局装置3は、第1の参照信号と物理上りリンク制御チャネルを各々のタイミングで送信する(ステップS304)。ただし、例外処理として、同じタイミングで生じた第1の参照信号と物理上りリンク制御チャネルの送信電力の合計が移動局装置3の最大送信電力を超える場合、移動局装置3は、第1の参照信号と物理上りリンク制御チャネルとが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じていても第1の参照信号を送信せずに、物理上りリンク制御チャネルを送信する。
移動局装置3は、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じた場合、マルチキャリア送信によるPAPR(Peak-to-Average Power Ratio:ピーク電力対平均電力比)の上昇を抑えるために、物理上りリンク制御チャネルでの送信を優先する。ここでPAPRとは送信信号のピーク電力値と平均電力値との比である。PAPRが高い信号を増幅器に入力する場合、増幅による非線形歪みが生じ、通信品質が劣化してしまう。また、非線形歪みを回避するために、最大送信電力から高い出力バックオフを設けると、電力効率が著しく低下してしまう。また、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じた場合、上りリンク信号の通信品質が劣化しないため、同時に送信することができる。
このように、第2の実施形態では、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じた場合、移動局装置3は、第1の参照信号を送信せずに(ドロップし)、物理上りリンク制御チャネルでの送信を行なうように制御することができる。また、移動局装置3は、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じたか否かで同時送信するか否かを判定することができる。
本発明によれば、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じた場合の移動局装置3の送信制御方法を提供でき、物理上りリンク制御チャネルの通信品質を維持することができる。また、移動局装置3は、第1の参照信号と物理上りリンク制御チャネルが同じコンポーネントキャリアに割り当てられているか否かによって同時送信をするか否かを判定することで、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率的に行なうことができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。基地局装置1は、チャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報を含む物理下りリンク制御チャネルとチャネル測定用の第2の参照信号の送信を指示する情報と物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報とを含む無線リソース制御信号を移動局装置3に送信する。移動局装置3は、物理下りリンク制御チャネルに第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、第1の参照信号を基地局装置1に送信し、無線リソース制御信号に含まれる第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、第2の参照信号を基地局装置1に送信し、無線リソース制御信号に含まれる前記物理上りリンク制御チャネルでの送信を指示する情報に従って、物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンク制御情報を前記基地局装置1に送信し、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで生じた場合、物理上りリンク制御チャネルでの送信を行なうことができる。
第3の実施形態における機器の機能構成は、第1の実施形態において示したものと同様であるので、ここではその説明を省略する。第3の実施形態では、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで生じた場合の移動局装置3の送信制御について示す。
図5は、本発明の第3の実施形態における第1の参照信号(A-SRS)の送信と第2の参
照信号(P-SRS)の送信と物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)での送信が同じタイミングで生じた場合の移動局装置3の送信制御の処理手順を示すフローチャートである。移動局装置3は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じたか否かを判定する(ステップS400)。第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じた場合(ステップS400:YES)、移動局装置3は、第1の参照信号と第
2の参照信号と物理上りリンク制御チャネルが同じコンポーネントキャリア(CC)に割り当てられているか否かを判定する(ステップS401)。第1の参照信号と第2の参照信号と物理上りリンク制御チャネルが同じCCに割り当てられている場合(ステップS401:YES)、移動局装置3は、第1の参照信号と第2の参照信号を送信せずに(ドロップ
し)、物理上りリンク制御チャネルを送信する(ステップS402)。
また、第1の参照信号と第2の参照信号と物理上りリンク制御チャネルが同じコンポーネントキャリアに割り当てられていない場合(ステップS401:NO)、移動局装置3は、第1の参照信号と第2の参照信号と物理上りリンク制御チャネルがそれぞれ異なるコンポーネントキャリアに割り当てられているか否かを判定する(ステップS403)。第1の参照信号と第2の参照信号と物理上りリンク制御チャネルがそれぞれ異なるコンポーネントキャリアに割り当てられている場合(ステップS403:YES)、移動局装置3は、
第1の参照信号と第2の参照信号と物理上りリンク制御チャネルとを同時に送信する(ステップS404)。
第1の参照信号と第2の参照信号と物理上りリンク制御チャネルのうち、いずれか2つが同じコンポーネントキャリアに割り当てられている場合(ステップS403:NO)、移動局装置3は、第1や第2の実施形態で説明した処理を行なうため、ここでの説明は省略する。第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じなかった場合(ステップS400:NO)、移動局装置3は、各々のタイミングで第1の参照信号と第2の参照信号と物理上りリンク制御チャネルを送信する(ステップS405)。ただし、例外処理として、同じタイミングで生じた第1の参照信号と第2の参照信号と物理上りリンク制御チャネルの送信電力の合計が移動局装置3の最大送信電力を超える場合、移動局装置3は、第1の参照信号と第2の参照信号と物理上りリンク制御チャネルとが同じタイミングで異なるコンポーネントキャリアに生じていても第1の参照信号と第2の参照信号を送信せずに、物理上りリンク制御チャネルを送信する。
また、異なるコンポーネントキャリアに第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じた場合、各コンポーネントキャリアにおける第1の参照信号と第2の参照信号のチャネル測定精度は劣化しないため、移動局装置3は第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を同時に行なうことができる。
このように、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じた場合、移動局装置3は、物理上りリンク制御チャネルでの送信を最優先することで、物理上りリンク制御チャネルの通信品質を維持することができる。また、移動局装置3は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じコンポーネントキャリアで生じたか否かによって各信号の送信を同時に行なうか否かを制御することができる。
本発明によれば、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じた場合でも第1の参照信号と第2の参照信号をドロップすることで、物理上りリンク制御チャネルの通信品質を維持しつつ、第1の参照信号と第2の参照信号と物理上りリンク制御チャネルが異なるコンポーネントキャリアに割り当てられた場合には、各信号の送信を同時に行なうことで、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を効率良く行なうことができる。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。まず、基本形態について説明し、その後、変形例について説明する。第4の実施形態の基本形態では、基地局装置1は、チャネル測定用の第1の参照信号の送信を指示する情報を含む物理下りリンク制御チャネルとチャネル測定用の第2の参照信号の送信を指示する情報を含む無線リソース制御信号と複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可する情報を含む信号を移動局装置3に送信する。移動局装置3は、物理下りリンク制御チャネルに第1の参照信号の送信を指示する情報が含まれている場合には、第1の参照信号を基地局装置1に送信し、無線リソース制御信号に含まれる第2の参照信号の送信を指示する情報に従って、第2の参照信号を前記基地局装置1に送信し、複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可する情報に従って、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信が同じタイミングで生じた場合、第1の参照信号と第2の参照信号の送信とを同時に行なうことができる。
第4の実施形態の基本形態における機器の機能構成は、第1の実施形態において示したものと同様であるので、ここではその説明を省略する。基地局装置1が移動局装置3に対して複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可した場合の移動局装置3の送信制御の処理手順について示す。複数の上りリンクチャネルの同時送信は、同じまたは異なるコンポーネントキャリアに配置されているかに因らず(上りリンクチャネルを配置するコンポーネントキャリア数に因らず)、複数のPUSCHの同時送信や複数のPUCCHの同時送信、PUSCHとPUCCHの同時送信などを行なうことである。
上記複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可する情報は、同時送信制御情報に含まれている。同時送信制御情報に複数チャネルによる同時送信を許可するという情報が含まれている場合には、移動局装置3は、複数の上りリンクチャネルの同時送信を行なうことができ、同時送信制御情報に複数チャネルによる同時送信を許可しないという情報が含まれている場合には、移動局装置3は、複数チャネルによる同時送信を行なわない。なお、第4の実施形態における同時送信制御情報は、報知チャネルを使用して送信されても良いし、無線リソース制御信号を使用して送信されても良いし、物理下りリンク制御チャネルを使用して送信されても良い。
図6は、本発明の第4の実施形態の基本形態における第1の参照信号(A-SRS)の送信
と第2の参照信号(P-SRS)の送信が同じタイミングで生じた場合の移動局装置3の送信
制御の処理手順を示したフローチャートである。移動局装置3は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信が同じタイミングで生じたか否かを判定する(ステップS500)。第1の参照信号と第2の参照信号が同じタイミングで生じた場合(ステップS500:YES)、移動局装置3は、基地局装置1から送信された同時送信制御情報に複数の上り
リンクチャネルによる同時送信を許可するという情報が含まれているか否かを判定する(ステップS501)。下りリンク信号に複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可する情報が含まれている場合(ステップS501:YES)、移動局装置3は、第1の参照
信号と第2の参照信号とが同じ無線リソースを使用して配置されているか否かを判定する(ステップS502)。
第1の参照信号と第2の参照信号とが同じ無線リソースを使用して配置されている場合(ステップS502:YES)、第2の参照信号を送信せずに(ドロップし)、第1の参照
信号を送信する(ステップS503)。同時送信制御情報に複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可しないという情報が含まれている場合(ステップS501:NO)、移動局装置3は、第2の参照信号を送信せずに、第1の参照信号を送信する(ステップS503)。第1の参照信号と第2の参照信号とが異なる無線リソースを使用して配置された場合(ステップS502:NO)、移動局装置3は、第1の参照信号と第2の参照信号を同時に送信する(ステップS504)。第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信が同じタイミングで生じなかった場合(ステップS500:NO)、移動局装置3は、第1の参照信号と第2の参照信号を各々のタイミングで基地局装置1に送信する(ステップS505)。ただし、例外処理として、同じタイミングで生じた第1の参照信号と物理上りリンク制御チャネルの送信電力の合計が移動局装置3の最大送信電力を超える場合、移動局装置3は、複数の上りリンクチャネルによる同時送信が許可されていても第2の参照信号を送信せずに、第1の参照信号を送信する。
<第4の実施形態の第1の変形例>
次に、本発明の第4の実施形態の第1の変形例について説明する。第4の実施形態の第1の変形例では、基地局装置1は、複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可する情報を含む信号を移動局装置3に送信する。移動局装置3は、複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可する情報に従って、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じた場合、第1の参照信号と物理上りリンク制御チャネルでの送信とを同時に行なうことができる。
第4の実施形態の第1の変形例における機器の機能構成は、第1の実施形態において示したものと同様であるので、ここではその説明を省略する。基地局装置1が移動局装置3に対して複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可した場合の移動局装置3の送信制御の処理手順について示す。
図7は、本発明の第4の実施形態の第1の変形例における第1の参照信号(A-SRS)の
送信と物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)での送信が同じタイミングで生じた場合の
移動局装置3の送信制御の処理手順を示したフローチャートである。移動局装置3は、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じたか否かを判定する(ステップS600)。第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じた場合(ステップS600:YES)、移動局装置3
は、基地局装置1から送信された同時送信制御情報に複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可するという情報が含まれているか否かを判定する(ステップS601)。下りリンク信号に複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可する情報が含まれている場合(ステップS601:YES)、移動局装置3は、第1の参照信号と物理上りリンク制
御チャネルを同時に送信する(ステップS602)。同時送信制御情報に複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可しないという情報が含まれている場合(ステップS601:NO)、移動局装置3は、第1の参照信号を送信せずに、物理上りリンク制御チャネルを送信する(ステップS603)。
第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じなかった場合(ステップS600:NO)、移動局装置3は、第1の参照信号と物理上りリンク制御チャネルを各々のタイミングで送信する(ステップS604)。ただし、例外処理として、同じタイミングで生じた第1の参照信号と物理上りリンク制御チャネルの送信電力の合計が移動局装置3の最大送信電力を超える場合、移動局装置3は、複数の上りリンクチャネルによる同時送信が許可されていても第1の参照信号を送信せずに、物理上りリンク制御チャネルを送信する。
<第4の実施形態の第2の変形例>
次に、本発明の第4の実施形態の第2の変形例について説明する。第4の実施形態の第2の変形例では、基地局装置1は、複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可する情報を含む信号を移動局装置3に送信する。移動局装置3は、複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可する情報に従って、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じタイミングで生じた場合、第1の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とを同時に行なうことができる。
第4の実施形態における機器の機能構成は、第1の実施形態において示したものと同様であるので、ここではその説明を省略する。第4の実施形態では、基地局装置1が移動局装置3に対して複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可した場合の移動局装置3の送信制御の処理手順について示す。複数の上りリンクチャネルの同時送信としては、複数のPUSCHの同時送信や複数のPUCCHの同時送信、PUSCHとPUCCHの同時送信などがある。
図8は、本発明の第4の実施形態の第2の変形例における第1の参照信号(A-SRS)の
送信と第2の参照信号(P-SRS)の送信と物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)での送信が同じタイミングで生じた場合の移動局装置3の送信制御の処理手順を示したフローチャートである。移動局装置3は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じたか否かを判定する(ステップS700)。第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じた場合(ステップS700:YES)、移動局装置3は、基
地局装置1から送信された下りリンク信号に複数の上りリンクチャネルの同時送信を許可する情報が含まれているか否かを判定する(ステップS701)。下りリンク信号に複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可する情報が含まれている場合(ステップS701:YES)、移動局装置3は、第1の参照信号と第2の参照信号とが同じ無線リソース
を使用して配置されているか否かを判定する(ステップS702)。
第1の参照信号と第2の参照信号が同じ無線リソースを使用して配置されている場合(ステップS702:YES)、移動局装置3は、第2の参照信号を送信せずに(ドロップし
)、第1の参照信号と物理上りリンク制御チャネルを送信する(ステップS703)。第1の参照信号と第2の参照信号が異なる無線リソースを使用して配置される場合(ステップS702:NO)、移動局装置3は、第1の参照信号と第2の参照信号と物理上りリンク制御チャネルを同時に送信する(ステップS704)。
同時送信制御情報に複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可しないという情報が含まれている場合(ステップS701:NO)、移動局装置3は、第1の参照信号と第2の参照信号を送信せずに(ドロップし)、物理上りリンク制御チャネルを送信する(ステップS705)。第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じなかった場合(ステップS700:NO)、移動局装置3は、各々のタイミングで第1の参照信号と第2の参照信号と物理上りリンク制御チャネルを送信する(ステップS706)。ただし、例外処理として、同じタイミングで生じた第1の参照信号と第2の参照信号と物理上りリンク制御チャネルの送信電力の合計が移動局装置の最大送信電力を超える場合、移動局装置3は、複数の上りリンクチャネルによる同時送信が許可されていても第1の参照信号と第2の参照信号を送信せずに、物理上りリンク制御チャネルを送信する。
基地局装置1が複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可するか否かを設定することによって移動局装置3は、チャネル測定用の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じた場合の処理を決定することができる。
図9は、本発明の第4の実施形態において、第1の参照信号(A-SRS)と第2の参照信
号(P-SRS)と物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)の送信タイミングの一例を示した図である。サブフレーム#8のように第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が同じタイミングで生じた場合、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とがそれぞれ異なるコンポーネントキャリアに生じていれば、移動局装置3は、第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とを同時に行なう。第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信とが同じコンポーネントキャリアに生じていれば、移動局装置3が、第1の参照信号と第2の参照信号と物理上りリンク制御チャネルを同時に送信すると、これらの通信品質は劣化してしまう。本発明の第4の実施形態では、移動局装置3は、マルチキャリア送信によるPAPRの上昇を抑えるために、第1の参照信号と第2の参照信号を送信せずに(ドロップし)、物理上りリンク制御チャネルを送信する。
サブフレーム#3、#6、#18のように第1の参照信号の送信、第2の参照信号の送信、物理上りリンク制御チャネルでの送信のうち、いずれか2つの信号の送信が同じタイミングで生じた場合、各信号の送信が異なるコンポーネントキャリアに生じていれば、移動局装置3は、各信号の送信を同時に行ない、同じコンポーネントキャリアに生じていれば、移動局装置3は、サブフレーム#3の時は第1の参照信号を、サブフレーム#6の時は第2の参照信号を、サブフレーム#18の時は第2の参照信号を送信しない(ドロップする)。すなわち、優先度の高い信号を基地局装置1に送信する。
また、サブフレーム#0、#2、#4、#10、#12、#13、#14、#15、#16のように第1の参照信号の送信、第2の参照信号の送信、物理上りリンク制御チャネルでの送信のうち、いずれか1つの上りリンク信号の送信しか生じなかった場合、移動局装置3は、各信号がどのコンポーネントキャリアに割り当てられていようと、各々の送信タイミングで各信号を送信することができる。ただし、基地局装置1から複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可する情報が送信された場合には、第1の参照信号と第2の参照信号が同じ無線リソースを使用して配置されていなければ、移動局装置3は、各信号が同じタイミングで生じても同時送信することができる。
このように、第4の実施形態では、基地局装置1から複数の上りリンクチャネルによる同時送信を許可する情報が設定されることで同じタイミングでチャネル測定用の第1の参照信号の送信と第2の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信が生じた場合でも、移動局装置3は同時に送信を行なうことができる。本発明によれば、移動局装置3は、効率良く短時間でチャネル測定用の参照信号の送信と物理上りリンク制御チャネルでの送信を行なうことができる。なお、第1から第4の実施形態において、PUCCHで送信される上りリンク制御情報は、SR、ACK/NACK、CQIを含んで送信されても良い。
なお、上述した実施形態における基地局装置1と移動局装置3の一部の機能をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、上述した実施形態における移動局装置3および基地局装置1の一部、または全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよい。移動局装置3および基地局装置1の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。