JP2012100214A - 撮像装置、補正プログラム及び記録媒体 - Google Patents

撮像装置、補正プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、撮影条件を音声入力により容易に設定できる手段を提供する。
【解決手段】 撮像装置は、撮像部と、撮影条件設定部と、表示制御部と、音声受付部と、撮影条件変更部とを備える。撮像部は、被写体の像を撮像して画像を生成する。撮影条件設定部は、画像の撮影条件を設定する。表示制御部は、撮像部により撮像された画像に対応する表示画像を表示装置に表示させる。音声受付部は、表示画像に対応する撮影条件の補正を施す指示入力を音声で受け付ける。撮影条件変更部は、音声受付部により受け付けられた指示入力に応じて、撮影条件を変更させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子カメラ等の撮像装置、補正プログラム及びそのプログラムが記録された記録媒体に関する。
従来、音声を認識して、その音声による指示入力に従ってカメラ内部の制御を行う電子カメラが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−180055号公報
ところで、電子カメラの撮影において、撮影者が構図を決めただけで撮影シーンを自動的に選択する撮影モードを用いた場合、撮影画像は、必ずしも撮影者の意図を反映するとは限らない。そのため、撮影者は、電子カメラによる撮影シーンの選択が適合しているもののどのように補正すれば良いのか分からないことがある。
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、撮影条件を音声入力により容易に設定できる手段を提供することを目的とする。
本発明の一態様の撮像装置は、撮像部と、撮影条件設定部と、表示制御部と、音声受付部と、撮影条件変更部とを備える。撮像部は、被写体の像を撮像して画像を生成する。撮影条件設定部は、画像の撮影条件を設定する。表示制御部は、撮像部により撮像された画像に対応する表示画像を表示装置に表示させる。音声受付部は、表示画像に対応する撮影条件の補正を施す指示入力を音声で受け付ける。撮影条件変更部は、音声受付部により受け付けられた指示入力に応じて、撮影条件を変更させる。
本発明の一態様の補正プログラムは、被写体の像を撮像して画像を生成する撮像処理と、画像の撮影条件を設定する撮影条件設定処理と、撮像処理により撮像された画像に対応する表示画像を表示装置に表示させる表示制御処理と、表示画像に対応する撮影条件の補正を施す指示入力を音声で受け付ける音声受付処理と、音声受付処理により受け付けられた指示入力に応じて、撮影条件を変更させる撮影条件変更処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明の一態様の記録媒体は、被写体の像を撮像して画像を生成する撮像処理と、画像の撮影条件を設定する撮影条件設定処理と、撮像処理により撮像された画像に対応する表示画像を表示装置に表示させる表示制御処理と、表示画像に対応する撮影条件の補正を施す指示入力を音声で受け付ける音声受付処理と、音声受付処理により受け付けられた指示入力に応じて、撮影条件を変更させる撮影条件変更処理とをコンピュータに実行させるための命令が記録されたコンピュータ可読な記録媒体であることを特徴とする。
本発明は、撮影条件を音声入力により容易に設定できる手段を提供できる。
撮像装置の一例である電子カメラ1の構成例を説明するブロック図 電子カメラ1の筐体の正面図及び背面図 撮影シーンモードの種別を例示した図 音声登録の一例を説明する図 指示入力情報の一例を説明する図 電子カメラ1の動作の一例を示すフローチャート 図6に示す音声入力処理(ステップS104)のサブルーチンの一例を示すフローチャート 表示モニタ16の表示例を示す図 指標と指定単語との対応付けの例を示す図 指定単語と撮影条件の設定値との対応関係の一例を示す図 コンピュータ50の構成例を説明するブロック図
(第1実施形態)
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、撮像装置の一例である電子カメラ1の構成例を説明するブロック図である。ここで、第1実施形態の電子カメラ1は、音声入力により後述する撮影条件を変更できる音声指示入力モードを有している。音声指示入力モードでは、例えば撮影後の記録用の静止画像に対してその撮影者が複数の単語からなるコメントを述べた場合、そのコメントに応じて電子カメラ1が撮影条件を補正する。これにより、撮影者は、補正された撮影条件で再度撮影をすることができる。
電子カメラ1は、図1に示す通り、撮影光学系10と、撮像部11と、RAM(Random Access Memory)12と、画像処理部13と、フラッシュメモリ14と、表示インターフェース部(以下「表示I/F部」という)15と、表示モニタ16と、記録インターフェース部(以下「記録I/F部」という)17と、音声処理部18と、スピーカ19と、第1マイク20と、第2マイク21と、発光部22と、操作部23と、レリーズ釦24と、CPU(Central Processing Unit)25と、データバス26とを備える。
このうち、撮像部11、RAM12、画像処理部13、フラッシュメモリ14、表示I/F部15、記録I/F部17、音声処理部18及びCPU25は、データバス26を介して互いに接続されている。また、発光部22、操作部23及びレリーズ釦24は、CPU25に接続されている。
撮影光学系10は、ズームレンズとフォーカスレンズとを含む複数のレンズ群で構成されている。なお、簡単のため、図1では、撮影光学系10を1枚のレンズとして図示する。
撮像部11は、レンズ駆動機構、絞り、シャッタ機構、撮像素子、AFE(アナログフロントエンド)等からなる。この撮像部11は、撮影光学系10が結像した被写体の像の画像を生成する。なお、撮像素子は、CCD(Charge Coupled Device)型又はCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)型のカラーイメージセンサである。撮像素子は、撮影光学系10を介して取得された被写体の像に対応するアナログの電気信号をAFEに出力する。AFEは、アナログの電気信号をデジタル信号(画像データ)に変換しデータバス26に出力する。
RAM12は揮発性のメモリであり、撮像部11(AFE)が出力する画像データは、データバス26を介して画像データとしてRAM12に一時記録される。画像処理部13は、RAM12に記録されている画像データを読み出し、各種の画像処理(階調変換処理、輪郭強調処理、ホワイトバランス処理等)を施す。
フラッシュメモリ14は、書き換え可能な不揮発性の半導体メモリである。フラッシュメモリ14には、電子カメラ1の制御を行うプログラム等が予め記録されている。CPU25は、このプログラムに従い、一例として後述の図6に示すフローの処理を実行する。
表示I/F部15は、後述する表示制御部25aの指示を受け、RAM12に一時記録された再生用の静止画像や撮影モニタ用の画像や電子カメラ1の操作メニューを示す画像等を表示モニタ16に出力する。表示モニタ16は、例えば液晶表示媒体により構成される。
また、表示I/F部15は、撮影待機時において、構図確認用のスルー画像を例えばモニタ表示用のライブビュー画像に変換する。具体的には、CPU25は、例えば、記録媒体30に記録する記録用画像に比べて撮像部11の撮像素子が出力する画像の解像度を低く設定する。解像度を低く設定して撮像された画像データ(スルー画像)は、例えば、30フレーム毎秒(30fps)で遂次RAM12に出力される。このRAM12に逐次出力された画像データは、表示制御部25aの指示によりモニタ表示用のライブビュー画像として、表示I/F部16を介して表示モニタ16に再生表示される。
記録I/F部17には、着脱自在の記録媒体30を接続するためのコネクタ(不図示)が形成されている。そして、記録I/F部17は、そのコネクタに接続された記録媒体30にアクセスして静止画像の記録処理等を行う。この記録媒体30は、例えば、カード型の不揮発性のメモリカードである。図1では、コネクタに接続された後の記録媒体30を示している。
音声処理部18は、第1マイク20及び第2マイク21の少なくとも一方を介して音声信号を取得し、取得された音声信号をRAM12に一時記録する録音処理を行う。また、音声処理部18は、RAM12に一時記録された音声信号をスピーカ19を介して音声に変換し、その音声の出力処理を行う。なお、音声処理部18は、取得された音声信号をフラッシュメモリ14に記録しても良い。この場合、音声処理部18は、フラッシュメモリ14に記録された音声信号をスピーカ19を介して音声に変換し、その音声の出力処理を行う。
また、音声処理部18は、後述するように、撮影条件の補正を施すための指示入力を音声信号として受け付ける。このとき、音声処理部18は、第1マイク20及び第2マイク21の少なくとも一方から入力されたアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換し、変換後の音声信号をCPU25に出力する。
発光部22は、CPU25の制御によりフラッシュ発光を行う。操作部23は、例えば、後述するメニュー釦23a、十字キー23b、電源ボタン26等を介して、電子カメラ1を操作するための指示入力を受け付ける。レリーズ釦24は、半押し操作(撮影前におけるオートフォーカス(AF)や自動露出(AE)等の動作開始の指示入力)と全押し操作(記録媒体30に記録する記録用画像を取得するための撮像動作開始)との指示入力とを受け付ける。
ここで、図2を参照しつつ、電子カメラ1の第1マイク20、第2マイク21、スピーカ19の配置例を説明する。図2は、電子カメラ1の筐体の正面図及び背面図である。電子カメラ1の筐体の正面(図2(a))には、撮影光学系10と、閃光発光窓31と、第2マイク21とが備えられている。また、電子カメラ1の筐体の上面には、レリーズ釦24と電源ボタン26とが備えられている。
また、電子カメラ1の筐体の背面(図2(b))には、表示モニタ16と、スピーカ19と、第1マイク20と、メニュー釦23aと、十字キー23bとが備えられている。メニュー釦23aは、操作メニュー画面を表示するための操作を撮影者から受け付ける。十字キー23bは、電子カメラ1の操作メニューの設定条件を選択若しくは選択された処理を実行する操作キーである。なお、マイク、スピーカの数や配置は一例であって、例えば、第2マイク21が、電子カメラ1の筐体の上面に備えられていても良い。
再び、図1の説明に戻り、CPU25は、各種演算及び電子カメラ1の統括的な制御を行うマイクロプロセッサである。CPU25は、上記のプログラムを実行することにより、電子カメラ1の各部の制御等を行う。CPU25は、表示制御部25a、音声認識部25b、登録処理部25c、撮影条件設定部25d、撮影条件変更部25e、選択部25f及び顔検出部25gとしても機能する。
表示制御部25aは、表示画像データ(RAMに一時記録された静止画像データ又はライブビュー画像データ)を表示I/F部15を介して表示モニタ16に再生して表示させる。また、表示制御部25aは、指示入力の内容を示す指標を音声入力に応じて表示画像に重畳表示させる(具体例は後述する)。
音声認識部25bは、第1マイク20及び第2マイク21のうち少なくとも一方から取得した音声に基づく声紋情報を解析して、指示入力の有無及び指示入力の内容を認識する。例えば、音声認識部25bは、音声処理部18によりデジタル変換された音声信号の時間変化に伴う波形(音声の波形データ)を、声紋情報として抽出する。或いは、音声認識部25bは、例えば音声信号を解析するためのFFT(フーリエ変換)処理等によって、声紋情報として、入力された音声の特徴量(音量、音程、周波数等)を抽出しても良い。或いは、音声処理部18は、声紋情報として、FFT処理等によって入力された音声のスペクトル(例えばフォルマント)等を抽出しても良い。音声認識部25bは、例えば、撮影者が発した音声に基づく声紋情報を、予めフラッシュメモリ14の記録領域に登録された後述の指示入力情報と照合することで、具体的な指示入力の処理内容を認識する。また、音声認識部25bは、音声から声紋情報を抽出できた場合、その声紋情報をフラッシュメモリ14の記録領域(登録部)に記録する。
登録処理部25cは、指示入力を示す言葉(以下「指定単語」という。)と声紋情報とが対応付けられた指示入力情報をフラッシュメモリ14の記録領域に記録する。
撮影条件設定部25dは、撮影者によるライブビュー画像のモニター時において、撮影シーンに応じて画像の撮影条件を設定する。ここで、撮影条件は、撮像部11が画像を撮像するための撮像条件と、撮像部11により生成された画像を画像処理部13が画像処理をするための画像処理条件とを含む。撮像条件は、例えば、露出値、絞り値、シャッタ速度等である。なお、撮影条件設定部25dは、半押し操作の指示入力に応答して、撮像条件を設定する。
また、画像処理条件は、例えば、ホワイトバランス補正値、ガンマ補正値等である。したがって、撮影条件は、露出値、絞り値、シャッタ速度、ホワイトバランス補正値、ガンマ補正値の少なくとも1つを含む。なお、撮影条件には、上記に限られず、例えば、撮像感度、階調補正、エッジ強調、ノイズリダクションモード等の設定を撮影条件に加えても良い。これにより、撮影者は、上記の撮影条件を音声入力により変更することができる。
撮影条件変更部25eは、音声処理部18が受け付けた指示入力に応じて撮影条件を変更させる。また、撮影条件変更部25eは、変更後の撮影条件を音声処理部18が受け付けた指示入力に応じて変更前の撮影条件に戻す。これにより、撮影者は、撮影条件の変更のやり直しが行いやすくなる。
選択部25fは、予め定められた複数の撮影シーンモードのうち、1つの撮影シーンモードを選択する。
図3は、撮影シーンモードの種別を例示した図である。本実施形態の撮影シーンモードには、例えば、おまかせシーン、ポートレート、風景、パーティー、海・雪、夕焼け、夜景、クローズアップ、料理、打ち上げ花火、モノクロコピー及び逆光等の公知の撮影シーンモードが備えられている。ここで、撮影者は、これらの撮影シーンモードの何れか1つを選択することができる。CPU25は、おまかせシーンモードの選択入力を十字キー23bを介して受け付けると、選択部25fは、スルー画像を解析して撮影の構図も含めて画像データから得られる色情報、輝度情報、及び、それらの示す画像内の位置等から、被写体や被写界の環境や被写体の構図を類推し撮影シーンを選択する。選択部25fは、例えば、オート撮影、ポートレート、風景、夜景、夕焼け、クローズアップ、逆光のうちの何れか1つの撮影シーンモードを選択する。
なお、選択部25fが選択した撮影シーンモードが切り換わった場合、撮影条件設定部25dは、切り換わった撮影シーンモードに相応する撮影条件を設定する。これにより、撮影シーンモードが切り換わった場合には、その切り換わった撮影シーンモードに相応する撮影条件が優先的に設定される。
顔検出部25gは、スルー画像に基づいて撮影画面内から人物の顔領域を検出する。具体的には、顔検出部25gは、スルー画像の色情報や輝度情報を解析して、肌色領域を顔の領域として抽出する。選択部25fは、顔検出部25gが顔を検出した場合、さらにスルー画像の輝度情報から昼光と判断すると、人物の顔にピントを合わせるポートレートの撮影シーンモードを選択する。
次に、電子カメラ1の動作の一例を説明する。本実施形態では、撮影者自身の音声に基づく声紋情報を指定単語に対応付けるため、初期設定用の音声登録を予め行う。ここでは、撮影者は、メニュー画面での選択入力や初期設定用の音声登録の指示入力を十字キー23b等を介して行う。
図4は、音声登録の一例を説明する図である。音声指示入力モードにおいて、CPU25が初期設定用の音声登録の指示入力を受け付けた場合、登録処理部25cは、例えば、大分類、中分類、小分類という階層構造に従って音声登録を行う。なお、登録処理部25cは、小分類まで詳細に分けずに、大分類、中分類という階層構造に従って音声登録を行っても良い。以下、具体例を説明する。
図4(a)は、大分類の一例を説明する図である。図4(b)及び(c)は、中分類の一例を説明する図である。登録処理部25cは、例えば、大分類として、「色」、「明るさ」、「シーン」、「機能」、「作用」、「量」等のクラス分けを行う。表示制御部25aは、例えば、表示モニタ16に、「色」、「シーン」、「作用」に関する音声登録のメニュー画面を表示させる。ここで、登録処理部25cが色に関する音声登録の選択入力を受け付けた場合、表示制御部25aは、例えば、表示モニタ16に、色に関する音声登録の中分類の階層として、図4(b)に示す中分類のメニュー画面を表示する。中分類のメニュー画面には、赤、青、緑、ホワイトバランス(WB)の色に関する指標が示されている。なお、登録処理部25cは、図示しないが、色に関する音声登録の小分類の階層として、色に関する情報を細かく設定することが可能である。
ここで、登録処理部25cが指定単語「赤」の選択入力を受け付けた場合、図4(b)に示す通り、表示制御部25aは、「「赤」を示す単語を発声して下さい。」のメニューを表示する。この状態で、撮影者が「あか」と発声した場合、音声認識部25bは、指定単語「赤」に対応するCPU25の処理と、撮影者の発声(「あか」)から抽出された声紋情報とを対応付けて指示入力情報を作成する。なお、音声認識部25bは、「あか」に限定されず他の任意の言葉(「RED(レッド)」、「あけ」、「紅(べに)」)、或いは撮影者が赤を想起する言葉を指定単語「あか」に対応付けても良い。また、撮影者が発声する言葉は、国籍、言語に関係なく、撮影者が「赤」を想起する単語であれば、何れの言葉であっても良い。また、音声認識部25bは、指定単語「赤」に対して、例えば複数の言葉(「あか」、「RED(レッド)」、「明け(あけ)」、「紅(べに)」)と各々対応付けても良い。
つまり、音声認識部25bは、指定単語に対応する処理と、声紋情報とを対応付けるので、撮影者は必ずしも指定単語と同一の単語を発声しなくても良い。したがって、撮影者が発声する単語が指定単語と同一の場合、単語同士の相関は高くなる。一方、撮影者が発声する単語が指定単語と異なる場合、撮影者にとっては、異なる単語も登録できるので利便性が高められる。
登録処理部25cが図4(b)に示す登録釦32の指示入力を受け付けた場合、指示入力情報は、フラッシュメモリ14に記録(登録)される。そして、表示制御部25aは、例えば「登録されました。」というメッセージを表示モニタ16に表示させる。また、登録処理部25cが図4(b)に示す確認釦33の指示入力を受け付けた場合、音声処理部18は、登録された音声を順次再生する。例えば、指定単語「赤」に対して、撮影者により4つの単語が登録されていれば、音声処理部18は、「赤(あか)」、「RED」、「紅(べに)」、「明け(あけ)」等の単語を音声信号に変換してスピーカ19を介して再生する。
また、図4(a)に示すメニュー画面において、登録処理部25cが作用に関する音声登録の選択入力を受け付けた場合、表示制御部25aは、例えば、表示モニタ16に、作用に関する音声登録の中分類の階層として、図4(c)に示す中分類のメニュー画面を表示する。中分類のメニュー画面には、「+」、「−」、「×」、「OK」に関する指標が示されている。
ここで、登録処理部25cが「+」の選択入力を受け付けた場合、表示制御部25aは、図4(c)に示す通り、「「増やす」を示す単語を発声して下さい。」のメニューを表示する。この状態で、撮影者が「ふやす」と発声した場合、音声処理部18は、「ふやす」という音声に基づく声紋情報を抽出する。音声認識部25bは、指定単語「増やす」に対応する処理と、撮影者の発声(「ふやす」)から抽出された声紋情報とを対応付けて指示入力情報を作成する。
図5は、指示入力情報の一例を説明する図である。指示入力情報は、指定単語(「赤」、「もっと」、「増やす」)に対して、撮影者の発声から抽出された声紋情報を各々対応付けている。図5に示す声紋情報(音声の波形データ)は、説明の便宜上、模式的に示したものである。図5において、横軸は時間を表し、縦軸は音量を示す値に対応する振幅を表している。ここで、各波形データは、「赤」、「もっと」、「増やす」について、波形が異なることを象徴的に表している。以上より、登録処理部25cは、十字キー23bを介して登録終了の指示入力を受け付けると、初期設定の音声登録を終了する。
次に、電子カメラ1の撮影時における動作の一例を説明する。図6は、電子カメラ1の動作の一例を示すフローチャートである。図7は、図6に示す音声入力処理(ステップS104)のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。以下の動作例では、撮影モードとして「おまかせシーンモード」が選択されると共に、音声入力機能がオンになっている状態を前提とする。なお、図6に示すフローの処理に先立って、撮影条件設定部25dは、上述した被写体や被写界の環境や被写体の構図を類推し撮影シーンを選択するおまかせシーンモードの処理によって撮影条件(例えば画像処理条件)を設定する。
ステップS100:CPU25は、本撮影の指示入力の有無を検出する。具体的には、CPU25は、レリーズ釦24による半押し操作及びそれに続く全押し操作の指示入力の有無を検出する。本撮影の指示入力を受け付けた場合(ステップS100:Yes)、CPU25は、撮影条件設定部25dが撮像条件を設定した後、ステップS101の処理に移行する。一方、本撮影の指示入力を受け付けない場合(ステップS100:No)、CPU25は、ステップS100の処理を繰り返す。
ステップS101:CPU25は、記録用の静止画像(本画像)の撮像(本撮影)処理を実行する。具体的には、CPU25は、レリーズ釦24の全押し操作の指示入力に応答して、露出値、絞り、シャッタ速度等の撮像条件に基づいて撮像部11の撮像素子を駆動する。撮像部11は、画像信号のゲイン調整やA/D変換等を行う。撮像部11が出力する画像信号は、RAM12に画像データとして一時記録される。画像処理部13は、RAM12に記録されている画像データを読み出し、画像処理条件に基づいて、各種の画像処理(階調変換処理、輪郭強調処理、ホワイトバランス処理等)を施す。
ステップS102:CPU25の表示制御部25aは、RAM12に一時記録されている静止画像を表示モニタ16に表示させる。図8は、表示モニタ16の表示例を示す図である。図8(a)では、ステップS102での表示モニタ16の表示例を示しており、おまかせシーンモードにおいて、選択部25fがポートレートを選択した状態で静止画像が本撮影された例を示している。図8(a)の例では、表示制御部25aは、表示モニタ16に静止画像を表示させると共にポートレートの選択状態を示すマークM9を重畳表示させる。上記の例において、静止画像には2人の人物が含まれている。なお、静止画像は昼光で撮影され、画像処理部13により実行されたオートホワイトバランス機能により、やや青みがかった色の再現がなされているものとする。
ステップS103:CPU25は、撮影終了の指示入力の有無を判定する。撮影終了の指示入力を受け付けた場合(ステップS103:Yes)、CPU25は、後述するステップS107の処理に移行する。一方、撮影終了の指示入力を受け付けない場合(ステップS103:No)、CPU25は、ステップS104の処理に移行する。
ステップS104:CPU25は、音声入力処理のサブルーチンに移行する(図7参照)。そして、CPU25は、以下に説明するステップS201からステップS208の処理を行う。
ステップS201:CPU25は、撮影者の音声の録音を開始する。具体的には、CPU25は、十字キー23bを介して、例えば第1マイク20の録音を開始の指示入力を受け付ける。これにより、音声処理部18は、第1マイク20の録音を開始する。録音開始後に、撮影者は、図8(a)に示す静止画像を見ながら音声で撮影条件を補正するための指示を与える。例えば、撮影者は、赤の色成分を増やす補正を行うのか、青の色成分を減らす補正を行うのか、ホワイトバランス補正を行うのか、或いはガンマ補正を行うのか等、細かく指示入力をすることができる。
ステップS202:音声処理部18は、音声の受付処理を行う。具体的には、音声処理部18は、例えば第1マイク20から入力されたアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換する。
ステップS203:音声認識部25bは、デジタルの音声信号に基づいて声紋情報の解析処理を行う。具体的には、音声認識部25bは、今回取得した音声に基づく声紋情報と、フラッシュメモリ14に記録されている指示入力情報の声紋情報との照合を行う。そして、音声認識部25bは、例えば、図5に示す指示入力情報のテーブルを参照し、撮影者が発した音声に基づく声紋情報に対応付けられた指定単語を特定する。
ステップS204:表示制御部25aは、音声認識部25bが特定した指定単語を示す指標を表示モニタ16に表示させる。一例として、図8(b)では、「赤」、「もっと」、「増やす」にそれぞれ対応する指標(M1、M2、M2)が音声で入力された例を示している。この場合、表示制御部25aは、上記の3つの指示入力を示す指標を表示モニタ16上の静止画像に重畳表示させる。これにより、撮影者は、指示入力を容易に確認することができる。なお、本実施形態の表示制御部25aは、異なる指定単語であっても、例えば補正量が同じであれば同じ指標を表示する。
図9は、指標と指定単語との対応付けの例を示す図である。図9(a)では、図8(b)で上述した「赤」、「もっと」、「増やす」の各指定単語に対応する各指標(M1、M2、M2)を例示している。
図9(b)では、「青」、「マイナス」の各指定単語に対応する各指標(M3、M4)を例示する。図9(b)の指標の組み合わせは、例えば、画像内の青の色成分を減らす補正内容を意味する。図9(c)では、「ホワイトバランス」、「赤」、「多く」の各指定単語に対応する各指標(M5、M1、M2)を例示している。なお、「赤」、「増やす」と表現された場合、「増やす」は、赤の補正量を増やすことを意味する。また、「赤」、「もっと」、「増やす」と表現された場合、「もっと」は、赤の補正量を増やす変化量の巾を調整することを意味する。
また、図9(d)では、「コントラスト」、「減らす」の各指定単語に対応する各指標(M6、M4)を例示する。図9(d)の指標の組み合わせは、コントラストを減らす補正内容を意味する。また、図9(e)では、「明るさ」、「マイナス」の各指定単語に対応する各指標(M7、M4)を例示し、画像の明るさを減らす補正内容を意味する。また、図9(f)では、「夜景」、「顔」、「明るく」の各指定単語に対応する各指標(M8、M9、M7)を例示する。図9(f)の指標の組み合わせは、夜景の撮影シーンモードで人物の顔を明るくする補正内容を意味する。図9(g)では、「色味」、「ダメ」の各指定単語に対応する各指標(M5、M10)を例示する。図9(g)の指標の組み合わせは、ホワイトバランスの補正内容を意味する。この場合、撮影者が表示モニタ16に表示された静止画像を見て、「色味」、「ダメ」と発声した場合、表示制御部25aは、表示モニタ16に図9(g)に示す「色味」、「ダメ」の各単語に対応する各指標を表示させる。そして、表示制御部25aは、「ホワイトバランスの補正値を再設定します。」等のメッセージを表示モニタ16に表示させる。さらに、ホワイトバランスの補正値が再設定された後、表示制御部25aは、「ホワイトバランスの補正値を再設定しました」等のメッセージを表示モニタ16に表示させる。図9(h)では、「赤」、「もっと」、「もっと」の各指定単語に対応する各指標(M1、M2、M2)を例示する。なお、図9(h)については、実施形態の補足事項でより詳しく説明する。
ステップS205:撮影条件変更部25eは、音声処理部18により受け付けられた指示入力に応じて撮影条件を変更させる。この処理により、撮影者は、次回以降の撮影時には好みの撮影条件で本撮影できることとなる。具体的には、撮影条件変更部25eは、指示入力に応じて撮影条件設定部25dに指示を出して撮影条件の設定値を変更させる。なお、同じ単語であっても撮影シーンモードによっては、補正内容が異なる。すなわち、撮影条件設定部25dは、各々の指定単語に基づく指示入力を一意に用いるのではなく、例えば、測光値、顔検出、構図等の検出結果の組み合わせで、補正値(重み係数)を掛け合わせたり、又は加算し、トータルの設定値(作用量)を決定する。そのため、撮影条件設定部25dは、例えば、「赤」と「増やす」という指定単語が組み合わされた場合、撮影シーンモードによって異なる設定値を設定する。
図10は、指定単語と撮影条件の設定値との対応関係の一例を示す図である。図10では、指定単語に対応する設定値と、撮影シーンモード毎の補正値とを示している。本実施形態では、一例として「赤」という指定単語に関し、ホワイトバランス(WB)補正値、ガンマ補正値、カラー調整用のマトリクス(色空間の補正)の設定値のパラメータが関連付けされている。上記の各設定値は、予め各種実験等から導き出した値である。簡単のため、図10では、「夜景」、「ポートレート」、「パーティー」の3通りの撮影シーンモードで上記設定値に対する補正値を例示している。実際には、他の撮影シーンモードについても補正値が定められている。また、指定単語と撮影条件の設定値との対応関係を示すテーブル(図10)に対応する情報は、予めフラッシュメモリ14に記録されている。また、「青」、「緑」のテーブル(不図示)についても同様に、予めフラッシュメモリ14に記録されている。以下、撮影シーンモードがポートレートの場合について例示して説明する。
図10において、一例としてホワイトバランス(WB)補正値(WBr(赤)=+1.2、WBg(緑)=0.0、WBb(青)=0.0)は、「赤」に対するディフォルトの設定値である。さらに、撮影条件設定部25dは、例えば、「赤」、「増やす」の指示があったときに、撮影シーンモードに応じて補正値をWBr(赤)に加算する。
また、一例としてガンマ補正値(Gr(赤)=0.0、Gg(緑)=0.0、Gb(青)=−0.5)は、「赤」に対するディフォルトの設定値である。例えば、「赤」、「増やす」の指示があっても、撮影条件設定部25dは、ガンマ補正値に対しては補正値を作用させない。
また、一例としてマトリクス(SAT(彩度)=+0.1、Hue(色相)=−2.5)は、「赤」に対するディフォルトの設定値である。画像処理部13は、ディフォルトの状態において、彩度の値を+0.1加算するマトリクス演算を撮影時に行う。ここで、撮影シーンモードがポートレートの場合、補正値は0.0であるので、「赤」に関する補正指示があっても、結果的にSAT(彩度)の設定値は、+0.1(=0.1+0.0)のままになる。
また、Hue(色相)の補正は、いわゆる色相環の回転量(マイナス180度からプラス180度の範囲)に対応している。例えば、「赤」に対してマイナスの設定値の場合、画像処理部13は、赤を基準として色相環の時計回り方向に色相を変化させるマトリクス演算を撮影時に行う。すなわち、補正される部分の色相は、回転量(角度)に応じて例えば「赤→橙→黄→緑→シアン」と変化する。また、「赤」に対してプラスの設定値の場合、画像処理部13は、赤を基準として色相環の反時計回り方向に色相を変化させるマトリクス演算を撮影時に行う。すなわち、補正される部分の色相は、回転量に応じて例えば「赤→ピンク→マゼンタ→紫→青」と変化する。ここで、「赤」に対応するHue(色相)のディフォルトの設定値は、−2.5である。画像処理部13は、ディフォルトの状態において、赤色を基準として、2.5度時計周りに色相環を回転させる状態に相当するマトリクス演算を撮影時に行う。ここで、撮影シーンモードがポートレートの場合、補正値は0.0であるので、「赤」に関する補正指示があっても、結果的にHue(色相)の設定値は、−2.5(=−2.5+0.0)のままになる。
また、一例として、ポートレートにおいて、「赤」、「もっと」、「増やす」と指示する場合のホワイトバランス(WB)補正値の変化を示す。ポートレートでのホワイトバランス(WB)補正値のWBrのディフォルト値は、+1.2である。撮影条件設定部25dは、「増やす」の指示により、WBrを+1.0加算し、「もっと」の指示により、WBrをさらに+1.0加算する。したがって、上記の指示によって、ホワイトバランス(WB)補正値は、WBr=1.4(=WBrのディフォルト値(+1.2)+0.1+0.1)に補正される。
なお、本実施形態では、指定単語が音声入力された場合、撮影条件設定部25dは、プログラム上では音声入力された指定単語を示すフラグをオンにする。一例として、撮影条件設定部25dは、指定単語「赤」、「もっと」、「増やす」を示すフラグをそれぞれオンにする。これにより、撮影条件設定部25dは、複数のオンされたフラグの組み合わせでトータルの設定値を決定する。CPU25は、次回の撮影に、補正した撮影条件に基づいて、撮影動作を行う。
ステップS206:CPU25は、撮影者の音声を認識することにより、撮影条件の設定内容の可否について判定する。例えば、撮影条件の設定を肯定する単語(例えば、「OK」や「良し」)又は否定する単語(例えば、「No」、「ダメ」)の認識により上記の判定を行う。CPU25は、設定内容が可であると判定した場合(ステップS206:Yes)、ステップS208の処理に移行する。一方、CPU25は、設定内容が否であると判定した場合(ステップS206:No)、ステップS207の処理に移行する。
ステップS207:撮影条件変更部25eは、変更後の撮影条件を指示入力に応じて変更前の撮影条件に戻す。具体的には、撮影条件変更部25eは、フラグの設定をキャンセルする。そして、CPU25は、ステップS202の処理に戻る。
ステップS208:CPU25は、例えば第1マイク20からの音声の録音を終了する。そして、CPU25は、図7に示すステップS104のサブルーチンの処理を終了し、図6に示すステップS105の処理に戻る。
ステップS105:選択部25fは、音声入力処理(ステップS104)の後、撮影者による構図の変化に伴う撮影シーンモードの切り換えの有無を判定する。撮影シーンモードの切り換えが発生した場合(ステップS105:Yes)、CPU25は、ステップS106の処理に移行する。一方、撮影シーンモードの切り換えがない場合(ステップS105:No)、CPU25は、再度、ステップS100の処理に移行する。
ステップS106:撮影条件設定部25dは、切り換わった撮影シーンモードに相応する撮影条件を設定する。具体的には、撮影条件設定部25dは、図7に示すステップS205で設定した撮影条件をキャンセルし、新たな撮影シーンモードの撮影条件に切り換える。
例えば、撮影条件設定部25dは、夕焼け撮影シーンモードから室内撮影(パーティー撮影シーンモード)に切り換わった場合、パーティー撮影シーンモードの撮影条件に変更する。そして、CPU25は、再度、ステップS100の処理に移行する。
ステップS107:CPU25は、静止画像の画像データの記録処理を行う。具体的には、CPU25は、画像処理部13で画像処理が施された画像データを、記録I/F部17を介して、例えば、記録媒体30に記録する。そして、CPU25は、図6に示すフローの処理を終了させる。
以上より、第1実施形態の電子カメラ1では、撮影条件の設定値を変更するに際し、撮影者は、例えば文章ではなく各指定単語に対応する単語の組み合わせの言葉を表現するだけで良い。これにより、電子カメラ1は、補正する撮影条件の設定値を特定することができる。したがって、電子カメラ1は、撮影条件を音声入力により容易に設定できる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態では、記録媒体40に記録されている補正プログラムをコンピュータにインストールして、上記の音声指示入力モードと同様の処理を実行する。
図11は、コンピュータ50の構成例を説明するブロック図である。なお、図1に示す電子カメラ1のブロック図と同様の機能のブロックについては、説明を省略又は簡略化する。図11に示す通り、コンピュータ50は、例えば可搬性のコンピュータであって、カメラ部51と、本体部50aとを有する。本体部50aは、通信インターフェース部(以下「通信I/F部」という)52と、RAM53と、フラッシュメモリ54と、記録I/F部55と、表示I/F部56と、表示モニタ57と、音声処理回路58と、スピーカ59と、マイク60と、操作部61と、CPU62と、データバス63とを備える。
カメラ部51は、撮影光学系51aと、撮像部51bとを備える。通信I/F部52は、カメラ部51との通信インターフェースを提供する。これにより、撮像部51bが出力する画像信号は、例えばUSB(Universal Serial Bus)接続により通信I/F部52を介してRAM53に記録される。フラッシュメモリ54は、書き換え可能な不揮発性の半導体メモリである。フラッシュメモリ54は、CPU62の制御により記録媒体40に記録されているプログラムを格納する。
記録I/F部55は、コネクタ(不図示)に接続された着脱自在の記録媒体40にアクセスする。表示I/F部56は、撮像部51bが出力するスルー画像をライブビュー画像に変換する。そして、表示I/F部56は、例えば、所定のフレームレートでライブビュー画像を表示モニタ57に出力する。また、表示I/F部56は、静止画像やコンピュータ50の操作メニュー等を表示モニタ57に出力する。なお、表示モニタ57の表示画面上には、操作部61の透明のタッチパネルが配置されているものとする。
音声処理回路58は、マイク59を介して入力されたアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換し声紋情報の特徴量を抽出する。また、音声処理回路58は、スピーカ60を介して音声出力処理を行う。
操作部61は、表示モニタ57の表面に配置された透明のタッチパネルである。操作部61は、タッチパネル表面に接触した指先等の位置を検出して撮影者からの操作を受け付ける。また、操作部61は、カメラ部51のレリーズ釦の機能を有する。
CPU62は、コンピュータ50の制御を行うプロセッサである。CPU62は、フラッシュメモリ54に予め格納されたシーケンスプログラムを実行することにより、コンピュータ50の各部の制御等を行う。また、CPU62は、記録媒体40から補正プログラムをフラッシュメモリ54に格納することにより、撮像処理部62a、表示制御部62b、音声受付処理部62c、音声認識部62d、登録処理部62e、撮影条件設定部62f及び撮影条件変更部62gとしても機能する。すなわち、補正プログラムは、撮像処理と、表示制御処理と、音声入力処理と、音声認識処理と、登録処理と、設定処理と、撮影条件変更処理とをCPU62に実行させる。
撮像処理部62aは、操作部61からの撮影の指示入力を受け付けることにより、撮像部51bに撮像処理を行わせる。表示制御部62bは、表示I/F部56を介して例えば表示モニタ57に静止画像やライブビュー画像を表示させたり、音声入力の際の指標等を表示させたりする。音声受付処理部62cは、音声処理回路58に音声の録音を行わせる。音声認識部62dは、音声に基づく声紋情報を解析して、指示入力を認識する。登録処理部62eは、指示入力と声紋情報との対応関係を示す指示入力情報をフラッシュメモリ54に記録する。なお、登録処理部62eは、電子カメラ1の撮影者がコンピュータ50を操作するのであれば、電子カメラ1で作成された指示入力情報を流用しても良い。撮影条件設定部62fは、画像の撮影条件を設定する。撮影条件変更部62gは、音声認識処理部62dが認識した指示入力に基づいて撮影条件を変更させる。
また、CPU62は、画像処理部62hを備える。画像処理部62hは、RAM53に記録されている画像データを読み出し、各種の画像処理を施す。また、画像処理部62hは、画像データを解析することにより、第1実施形態で説明した選択部25fや顔検出部25gの処理も行う。なお、補正プログラムを用いたコンピュータ50の動作については、図6、7で説明したフローの処理と同様であるので説明を省略する。
以上、本実施形態の補正プログラムによれば、撮影条件の設定値を変更するに際し、撮影者は、例えば文章ではなく各指定単語に対応する単語の組み合わせの言葉を表現するだけで良い。これにより、本実施形態の補正プログラムは、補正する撮影条件の設定値を特定することができる。したがって、本実施形態の補正プログラムは、撮影条件を音声入力により容易に設定できる。
なお、カメラ部51と本体50aの通信I/F部52とは、図11に示す通り、USB接続により通信経路を確立した。これは、一例であって、カメラ部51と本体50aの通信I/F部52とは、インターネット網又は無線通信を介して通信経路を確立しても良い。
(上記実施形態の補足事項)
(1)上記実施形態では、静止画像(本画像)が撮像された後に、再度撮影するための撮影条件を音声入力により設定する場合について説明した。本発明は、これに限られず、例えば、撮影条件設定部25dは、ライブビュー画像の取得時(本画像の撮影前)に対して撮影条件を音声入力により設定しても良い。この場合、表示制御部25aは、例えば、音声入力により設定されたホワイトバランスの補正に対して、その補正後のライブビュー画像を表示モニタ16に表示させても良い。
また、静止画像(本画像)の取得後に、撮影条件変更部25eは、音声処理部18により受け付けられた指示入力に応じて取得した本画像の画像処理条件を変更しても良い。この場合は、再度本撮影を行わずに、画像処理部13は、取得後の本画像に対して例えばホワイトバランスの補正を行う。そして、表示制御部25aは、変更後の画像処理条件で補正された静止画像を表示モニタ16に表示させても良い。
(2)上記実施形態では、初期設定用の音声登録を予め行うことにより指示入力情報をフラッシュメモリ14に記録した。登録処理部25cは、静止画像の再生時やライブビュー画像の表示時に指示入力情報を記録しても良い。
例えば、撮影者が、表示モニタ16に表示された静止画像を見て、「青」、「増やす」と発声する。この場合、音声認識部25bは、「増やす」という声紋情報が登録されていないと、実際には「青」の色成分を増やす補正なのか、又は、「青」の色成分を減らす補正なのか判定できない。そこで、音声認識部25bは、仮に、「青の色成分を減らす補正内容」と判定する。表示制御部25aは、図9(b)に示す指標を表示モニタ16に表示させる。この際、「−」の指標が表示されるため、撮影者にとっては、撮影者自身の意図に反していることが分かる。そこで、撮影者が、予め登録された否定の意味の指定単語(例えば「ダメ」)を発声すると、音声認識部25bは、「青の色成分を増やす補正内容」と認識することができる。これにより、登録処理部25cは、撮影者が音声で発した声紋情報「増やす」を、指定単語「増やす」に対応付けて指示入力情報としてフラッシュメモリ14に記録する。したがって、次回以降「増やす」と発声された場合には、音声認識部25bはフラッシュメモリ14に改めて対応付けて記録された声紋情報「増やす」が指定単語「増やす」であると判定できるので、撮影者の意図を反映させた撮影条件を設定させることができる。
また、例えば、図9(h)に示す通り、撮影者が、「赤」、「もっと」、「もっと」と発声した場合、音声認識部25bは、今回取得した音声に基づく声紋情報「もっと」と、図5に示す既に登録済みの声紋情報「もっと」とを照合し、「もっと」の単語が2回発せられたと認識する。この場合、「もっと」に対応付けられている補正値が例えば+0.1であれば、撮影条件設定部25dは、「もっと」1回当たりの補正値を+0.2に変更しても良い。そして、登録処理部25cは、「もっと」1回当たりの補正値を+0.2としてフラッシュメモリ14に記録する。
また、ライブビュー画像を表示モニタ16に表示した状態であっても、撮影者が、所定時間内に「赤」、「もっと」、「もっと」と発声した場合、音声認識部25bは、静止画像の場合と同様にして「もっと」の単語が2回発声されたと認識する。この場合、撮影条件設定部25dは、「もっと」1回当たりの補正値を+0.2に変更しても良い。そして、登録処理部25cは、「もっと」1回当たりの補正値を+0.2としてフラッシュメモリ14に記録する。このように補正値を変更することにより、次回以降に「もっと」と発声された場合に、撮影者は発声する単語を減らすことができるので、音声認識部25bは少ない単語で音声認識をすることができる。ここで、ライブビュー画像の場合、所定時間内としたのは、補正対象となる画像はその後のフレームの画像になるため、露出等の撮影条件の変化を考慮したためである。
(3)上記実施形態では、撮影条件設定部25dは、選択部25fが選択した撮影シーンモードが切り換わった場合、切り換わった撮影シーンモードに相応する撮影条件を設定した。ここで、撮影条件設定部25dは、例えば、夕焼け撮影シーンモードであっても、電子カメラ1に内蔵されている時計機能により夕闇がせまり夕日でなくなったと判定した場合には、自動的に夕焼け撮影シーンモードを解除しても良い。つまり、撮影条件設定部25dは、音声入力による撮影条件の設定内容を時刻や経過時間で管理するようにしても良い。
(4)上記実施形態では、撮影者が静止画撮影(本撮影)をする場合について例示した。ここで、電子カメラ1は、いわゆるブラケティング撮影や連写撮影を行っても良い。例えば、AEブラケティング撮影では、露出値を変えて記録用の静止画像を連続的に撮影する。この場合、表示制御部25aは、表示モニタ16に撮影した複数の静止画像を縮小して表示させる。そして、CPU25は、撮影者が複数の画像のうちから選択した画像に対して図7に示すステップS104の音声入力処理のサブルーチンを実行するようにしても良い。
(5)上記実施形態において、第1マイク20又は第2マイク21の録音の開始及び終了のタイミングは、一例であって、例えば、撮影モードから再生モードに切り換わった場合に、CPU25は録音を開始させても良い。また、例えば、再生モードから撮影モードに切り換わった場合に、CPU25は録音を終了させても良い。
(6)上記実施形態において、コンピュータ50は、第1実施形態の電子カメラ1の一部、例えば、CPU25、表示制御部25a、音声認識部25b、登録処理部25c、撮影条件設定部25d、選択部25f、顔検出部25g及び音声処理部18の機能をコンピュータで実現するようにしても良い。この場合、各機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。
(7)なお、(6)でいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器のハードウェアを含むものとする。さらに(6)でいう「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」と第2実施形態でいう「記録媒体40」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、光ディスク、メモリカード等の可搬型記録媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに前述の「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」及び「記録媒体40」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持するものを含んでも良い。また上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせにより実現するものであっても良い。
1・・・電子カメラ、11、51b・・・撮像部、62a・・・撮像処理部、25d、62f・・・撮影条件設定部、25a、62b・・・表示制御部、18・・・音声処理部、58・・・音声処理回路、25e、62g・・・撮影条件変更部、30、40・・・記録媒体、50・・・コンピュータ

Claims (10)

  1. 被写体の像を撮像して画像を生成する撮像部と、
    前記画像の撮影条件を設定する撮影条件設定部と、
    前記撮像部により撮像された画像に対応する表示画像を表示装置に表示させる表示制御部と、
    前記表示画像に対応する前記撮影条件の補正を施す指示入力を音声で受け付ける音声受付部と、
    前記音声受付部により受け付けられた前記指示入力に応じて、前記撮影条件を変更させる撮影条件変更部と
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1に記載の撮像装置において、
    前記表示制御部は、前記指示入力を示す指標を前記音声に応じて前記表示装置に表示させることを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の撮像装置において、
    前記音声に基づく声紋情報を解析して、前記指示入力を認識する音声認識部と、
    前記指示入力を示す言葉と前記声紋情報とが対応付けられた指示入力情報を記録する登録部と、をさらに備え、
    前記音声認識部は、前記音声に基づく声紋情報と前記指示入力情報に基づく声紋情報とを照合することにより、前記言葉を特定して前記指示入力を認識することを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項3に記載の撮像装置において、
    前記表示画像が記録用の静止画像であって、同一の言葉が複数の回数に亘って発せられたと前記音声認識部が認識した場合には、前記撮影条件設定部は、前記言葉に基づく前記指示入力の設定値を前記回数に応じて補正することを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項3に記載の撮像装置において、
    前記表示画像が構図確認用の画像であって、同一の言葉が複数の回数に亘って発せられたと前記音声認識部が所定時間内に認識した場合には、前記撮影条件設定部は、前記言葉に基づく前記指示入力の設定値を前記回数に応じて補正することを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の撮像装置において、
    前記撮影条件変更部は、変更後の撮影条件を前記指示入力に応じて変更前の撮影条件に戻すことを特徴とする撮像装置。
  7. 請求項1から請求項6の何れか1項に記載の撮像装置において、
    前記撮影条件は、露出値、絞り値、シャッタ速度、ホワイトバランス補正値、ガンマ補正値の少なくとも1つを含むことを特徴とする撮像装置。
  8. 請求項1から請求項7の何れか1項に記載の撮像装置において、
    予め定められた複数の撮影シーンモードのうち、1つの撮影シーンモードを選択する選択部をさらに備え、
    前記撮影条件設定部は、前記選択部が選択した撮影シーンモードが切り換わった場合、切り換わった撮影シーンモードに相応する条件を設定することを特徴とする撮像装置。
  9. 被写体の像を撮像して画像を生成する撮像処理と、
    前記画像の撮影条件を設定する撮影条件設定処理と、
    前記撮像処理により撮像された画像に対応する表示画像を表示装置に表示させる表示制御処理と、
    前記表示画像に対応する前記撮影条件の補正を施す指示入力を音声で受け付ける音声受付処理と、
    前記音声受付処理により受け付けられた前記指示入力に応じて、前記撮影条件を変更させる撮影条件変更処理と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする補正プログラム。
  10. 被写体の像を撮像して画像を生成する撮像処理と、
    前記画像の撮影条件を設定する撮影条件設定処理と、
    前記撮像処理により撮像された画像に対応する表示画像を表示装置に表示させる表示制御処理と、
    前記表示画像に対応する前記撮影条件の補正を施す指示入力を音声で受け付ける音声受付処理と、
    前記音声受付処理により受け付けられた前記指示入力に応じて、前記撮影条件を変更させる撮影条件変更処理と、
    をコンピュータに実行させるための命令が記録されたコンピュータ可読な記録媒体。
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