JP2012098000A - Refrigeration cycle apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、容積型流体機械を用いた冷凍サイクル装置に関する。 The present invention relates to a refrigeration cycle apparatus using a positive displacement fluid machine.
特許文献1に記載されているように、冷媒から動力を回収する膨張機と、膨張機に一体化された副圧縮機とを備えた冷凍サイクル装置が知られている。図9を参照しつつ、特許文献1に記載された冷凍サイクル装置の概要を説明する。
As described in
図9に示すように、特許文献1に記載された冷凍サイクル装置500は、主圧縮機501、放熱器502、膨張機503、蒸発器504及び副圧縮機505を備えている。副圧縮機505は、膨張機505にシャフト506で連結されている。
As shown in FIG. 9, the
冷媒は、高温高圧の状態となるように主圧縮機501で圧縮される。圧縮された冷媒は、放熱器502で冷却された後、膨張機503で膨張する。膨張した冷媒は、蒸発器504で液相から気相へと変化する。気相の冷媒は、副圧縮機505で低圧から中間圧まで圧縮され、再び主圧縮機501に吸入される。
The refrigerant is compressed by the
副圧縮機505は、膨張機503が冷媒から回収した動力によって駆動される。副圧縮機505が主圧縮機501の上流側で冷媒を予備的に圧縮するため、主圧縮機501を駆動するモータ501aの負荷が低減する。その結果、冷凍サイクル装置500のCOP(coefficient of performance)が向上する。
The
図9に示す冷凍サイクル装置500は、膨張機503及び副圧縮機505という、それぞれが冷媒を吸入して吐出する2つの容積型流体機械を必要とする。そのため、膨張弁を用いた通常の冷凍サイクル装置と比較してコスト高となりがちである。また、膨張機503及び副圧縮機505にモータが設けられていないため、膨張機503及び副圧縮機505がスムーズに起動できない恐れがある。
The
本発明は、安価に製造でき、かつスムーズに起動できる動力回収式の冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。 An object of the present invention is to provide a power recovery type refrigeration cycle apparatus that can be manufactured at low cost and can be started smoothly.
すなわち、本発明は、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された冷媒を冷却する放熱器と、吸入ポート、インジェクションポート及び吐出ポートを有し、前記放熱器で冷却された第1の圧力の冷媒を前記吸入ポートから吸入するとともに前記第1の圧力よりも低い第2の圧力の冷媒を前記インジェクションポートから吸入し、それらの冷媒が合流した合流冷媒を前記第1の圧力と前記第2の圧力の間の第3の圧力まで膨張させた後に前記第2の圧力まで過膨張させ、過膨張した冷媒を前記インジェクションポートから導入される前記第2の圧力を有する冷媒と共に前記第3の圧力まで再圧縮して前記吐出ポートから吐出する容積型流体機械と、前記容積型流体機械から吐出された冷媒を加熱する第1蒸発器と、前記放熱器と前記容積型流体機械の前記吸入ポートとを接続する流路から分岐して、前記容積型流体機械の前記インジェクションポートにつながるインジェクション流路と、前記インジェクション流路に設けられ、前記放熱器で冷却された冷媒を前記第2の圧力まで減圧する膨張弁と、前記インジェクション流路に設けられ、前記膨張弁で減圧した冷媒を加熱する第2蒸発器と、を備える、冷凍サイクル装置を提供する。 That is, the present invention includes a compressor that compresses a refrigerant, a radiator that cools the refrigerant compressed by the compressor, a suction port, an injection port, and a discharge port, and is cooled by the radiator. And a refrigerant having a second pressure lower than the first pressure is sucked from the injection port, and a merged refrigerant combined with the refrigerant is combined with the first pressure and the refrigerant. After being expanded to a third pressure between the second pressures, the third pressure is overexpanded to the second pressure, and the overexpanded refrigerant is introduced together with the refrigerant having the second pressure introduced from the injection port. A positive displacement fluid machine that re-compresses to a pressure of 1 to discharge from the discharge port, a first evaporator that heats the refrigerant discharged from the positive displacement fluid machine, the radiator and the volume Branching from a flow path connecting the suction port of the fluid machine, an injection flow path connected to the injection port of the positive displacement fluid machine, and a refrigerant provided in the injection flow path and cooled by the radiator There is provided a refrigeration cycle apparatus comprising: an expansion valve that depressurizes to the second pressure; and a second evaporator that is provided in the injection flow path and heats the refrigerant depressurized by the expansion valve.
本発明の冷凍サイクル装置によれば、次のような行程が容積型流体機械で行われる。まず、吸入ポート及びインジェクションポートから別々に冷媒が吸入される(吸入行程)。これらの冷媒は、互いに合流して合流冷媒となった後に、膨張及び過膨張する(膨張・過膨張行程)。次に、再びインジェクション流路から冷媒が導入され、この冷媒が過膨張した冷媒と混合する(インジェクション行程)。その後、冷媒を膨張及び過膨張させたときに回収した動力を用いて、混合された冷媒が再圧縮される(再圧縮行程)。回収動力によって冷媒の圧力を上げることができるので、圧縮機の負荷が低減する。これにより、冷凍サイクル装置のCOPが改善する。最後に、再圧縮された冷媒が吐出される(吐出行程)。 According to the refrigeration cycle apparatus of the present invention, the following process is performed by the positive displacement fluid machine. First, the refrigerant is sucked separately from the suction port and the injection port (suction stroke). These refrigerants merge with each other to form a merged refrigerant, and then expand and overexpand (expansion / overexpansion stroke). Next, the refrigerant is again introduced from the injection flow path, and this refrigerant is mixed with the overexpanded refrigerant (injection process). Thereafter, the mixed refrigerant is recompressed using the power recovered when the refrigerant is expanded and overexpanded (recompression process). Since the pressure of the refrigerant can be increased by the recovered power, the load on the compressor is reduced. This improves the COP of the refrigeration cycle apparatus. Finally, the recompressed refrigerant is discharged (discharge process).
本発明では、特に、膨張・過膨張行程、インジェクション行程及び再圧縮行程が吸入行程と吐出行程との間の一連の行程として行われる。そのため、本発明によれば、特許文献1に記載された冷凍サイクル装置のように膨張機及び副圧縮機を別々に構成する必要がない。従って、本発明によれば、従来の膨張機と副圧縮機の機能をシンプルな構造で実現できる。これにより、冷凍サイクル装置の製造コストを抑えることができる。
In the present invention, in particular, the expansion / overexpansion stroke, the injection stroke, and the recompression stroke are performed as a series of strokes between the suction stroke and the discharge stroke. Therefore, according to the present invention, unlike the refrigeration cycle apparatus described in
さらに、本発明によれば、インジェクションポートを通じてインジェクションだけでなく吸入も行われるようになっている。これは、容積型流体機械の内部に、冷媒を吸入するための作動室として、吸入ポートが開口する閉空間とインジェクションポートが開口する閉空間の少なくとも一方が常に形成されることを意味する。従って、冷凍サイクル装置の起動時において、吸入ポートとインジェクションポートの双方に高圧の冷媒を導けば、どのような状態で停止していても、容積型流体機械を容易に起動することができる。 Furthermore, according to the present invention, not only injection but also inhalation is performed through the injection port. This means that at least one of a closed space where the suction port is opened and a closed space where the injection port is opened is always formed inside the positive displacement fluid machine as a working chamber for sucking the refrigerant. Therefore, if the high-pressure refrigerant is introduced to both the suction port and the injection port when the refrigeration cycle apparatus is started, the positive displacement fluid machine can be easily started regardless of the state of stoppage.
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態によって限定解釈されない。各実施形態は、発明の要旨を逸脱しない範囲内で相互に組み合わせることができる。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. However, the present invention is not limited to the embodiments described below. Each embodiment can be combined with each other without departing from the scope of the invention.
図1は、本発明の一実施形態に係る冷凍サイクル装置100の構成図である。冷凍サイクル装置100は、圧縮機2、放熱器3、容積型流体機械4及び第1蒸発器5が流路10a〜10dによりこの順に接続された冷媒回路10を備えている。また、冷凍サイクル装置100は、膨張弁8及び第2蒸発器7が設けられたインジェクション流路50を備えている。冷媒回路10およびインジェクション流路50には、作動流体として、ハイドロフルオロカーボン、二酸化炭素等の冷媒が充填されている。なお、冷媒回路10およびインジェクション流路50には、アキュームレータ等の他の構成要素が設けられていてもよい。
FIG. 1 is a configuration diagram of a
圧縮機2は、モータ2aによって駆動される。圧縮機2及びモータ2aは密閉容器2bに収容されている。圧縮機2は、冷媒を圧縮し、圧縮した冷媒を密閉容器2bの内部空間に吐出する。圧縮機2は、例えば、ロータリ圧縮機、スクロール圧縮機等の容積型圧縮機である。放熱器3は、圧縮機2で圧縮された冷媒から熱を奪うための機器であり、典型的には、水−冷媒熱交換器又は空気−冷媒熱交換器で構成される。容積型流体機械4は、冷媒を膨張させる機能及び冷媒を圧縮する機能を有する。第1蒸発器5は、容積型流体機械4から吐出された冷媒に熱を与えるための機器であり、典型的には、空気−冷媒熱交換器で構成される。
The
流路10aは、圧縮機2で圧縮された冷媒が放熱器3へと供給されるように、圧縮機2と放熱器3とを接続している。具体的に、流路10aは、密閉容器2bと、密閉容器2b内に一端が開口する配管とで構成されている。流路10bは、放熱器3から流出した冷媒の一部が容積型流体機械4へと供給されるように、放熱器3と容積型流体機械4の後述する吸入ポート24(図2参照)とを接続している。流路10cは、容積型流体機械4から吐出された冷媒が第1蒸発器5へと供給されるように、容積型流体機械4の後述する吐出ポート27(図2参照)と第1蒸発器5とを接続している。流路10dは、第1蒸発器5から流出した冷媒が圧縮機2へと供給されるように、第1蒸発器5と圧縮機2とを接続している。
The
インジェクション流路50は、流路10bから分岐して容積型流体機械4の後述するインジェクションポート30(図2参照)につながっている。詳細には、インジェクション流路50は、上流路50aと下流路50bとを含む。上流路50aは、放熱器3から流出した冷媒の一部が第2蒸発器7へと供給されるように、流路10bと第2蒸発器7とを接している。上流路50aには膨張弁8が配置されている。下流路50bは、第2蒸発器7から流出した冷媒が容積型流体機械4へと供給(吸入又はインジェクション)されるように、第2蒸発器7と容積型流体機械4のインジェクションポート30とを接続している。
The
膨張弁8は、開度を変更できる弁、例えば電動膨張弁である。膨張弁8は、放熱器3から流出した第1の圧力P1を有する冷媒を、第1の圧力P1よりも低い第2の圧力P2まで減圧する。冷媒は、膨張弁8で減圧された後、第2蒸発器7に流入する。第2蒸発器7は、膨張弁8で減圧した冷媒に熱を与えるための機器であり、典型的には、空気−冷媒熱交換器で構成されている。
The expansion valve 8 is a valve whose opening degree can be changed, for example, an electric expansion valve. The expansion valve 8 depressurizes the refrigerant having the first pressure P1 that has flowed out of the radiator 3 to a second pressure P2 that is lower than the first pressure P1. The refrigerant is decompressed by the expansion valve 8 and then flows into the
第1蒸発器5及び第2蒸発器7は、第1蒸発器5で冷却された熱媒体(例えば空気)が第2蒸発器7でさらに冷却されるように、熱媒体の流路上に配置されている。図1に矢印Aで示す方向が熱媒体の流れ方向である。容積型流体機械4からは第1の圧力P1と第2の圧力P2の間の第3の圧力P3を有する冷媒が吐出されるため、第1蒸発器5における冷媒の温度は第2蒸発器7における冷媒の温度よりも高い。従って、図1に示すように、熱媒体の流路の上流側に第1蒸発器5が配置され、下流側に第2蒸発器7が配置されている場合、熱媒体(空気)と冷媒とがあたかも対向流を形成する形となる。これにより、蒸発器5及び7における、冷媒と熱媒体との熱交換効率が向上する。また、第2蒸発器7から流出した冷媒を容積型流体機械4で昇圧するため、冷凍サイクル装置100のCOPが向上する。
The
冷凍サイクル装置100は、さらに、コントローラ102を備えている。コントローラ102は、圧縮機2を駆動するモータ2a及び膨張弁8を制御する。コントローラ102は、典型的には、内部メモリ及びCPU等を有するマイクロコンピュータで構成されている。冷凍サイクル装置100の運転を開始すべき旨の指令(例えば起動スイッチのオン)がコントローラ102に与えられると、コントローラ102の内部メモリに格納された所定の制御プログラムがCPUで実行される。所定の制御プログラムの中には、図8を参照して後述する起動制御に関するプログラムが含まれている。
The
冷凍サイクル装置100は、さらに、容積型流体機械4の起動を検出するための起動検出器104を備えている。コントローラ102は、起動検出器104の検出結果に基づいて冷凍サイクル装置100の制御方法を起動制御から通常制御へと切り替える。起動制御では、インジェクション流路50を通じて容積型流体機械4に高圧(第1の圧力P1)の冷媒が導かれるように膨張弁8を全開にする。これにより、容積型流体機械4をスムーズに起動させることができる。容積型流体機械4の起動後は通常制御に従って、インジェクション流路50を通じて容積型流体機械4に低圧(第2の圧力P2)の冷媒が導かれるように膨張弁8を所定の開度まで閉じる。なお、起動検出器104の詳細については後述する。
The
まず、冷凍サイクル装置100の基本動作及びその基本動作を確立しうる容積型流体機械4の具体的構成について説明する。その後、冷凍サイクル装置100の起動制御について説明する。
First, the basic configuration of the
圧縮機2は、冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮する。圧縮された冷媒は、放熱器3で高圧のまま冷却される。冷却された冷媒は、流路10bを流れる途中で、そのまま流路10bを流れる分(直流分)とインジェクション流路50に流れる分(分流分)とに分配される。冷却された冷媒の一部(直流分)は、流路10bを通じて容積型流体機械4に直接吸入される。容積型流体機械4に吸入された冷媒は、容積型流体機械4で中間圧(第3の圧力P3)まで減圧されて気液二相となる。容積型流体機械4から吐出された冷媒は、流路10cを通じて第1蒸発器5に流入する。第1蒸発器5に流入した冷媒は、第1蒸発器5で加熱され、その後、流路10dを通じて圧縮機2に吸入される。他方、放熱器3で冷却された冷媒の残部(分流分)は、膨張弁8で低圧まで減圧されて気液二相に変化した後、上流路50aを通じて第2蒸発器7に供給される。第2蒸発器7に流入した冷媒は、第2蒸発器7で加熱され、その後、下流路50bを通じて容積型流体機械4に供給される。容積型流体機械4に供給された冷媒は、容積型流体機械4に吸入及びインジェクションされ、中間圧まで昇圧される。中間圧まで昇圧されたガス冷媒が、再び第1蒸発器5を通って圧縮機2に吸入される。圧縮機2の吸入冷媒を中間圧まで上げることにより、圧縮機2の負荷が減り、これにより冷凍サイクル装置100のCOPが改善する。
The
上記各段階で特定されるサイクルは、いわゆる「エジェクタサイクル」と等価である。当業者に良く知られているエジェクタサイクルは、非容積型流体機械の一種である「エジェクタ」を使用する。これに対し、本実施形態の冷凍サイクル装置100によれば、容積型流体機械4を用いることにより、エジェクタサイクルと等価なサイクルを構築できる。具体的に、容積型流体機械4は、図5および図6に示すように、吸入行程、膨張・過膨張行程、インジェクション行程、再圧縮行程、吐出行程を実行するように構成されている。
The cycle specified in each of the above stages is equivalent to a so-called “ejector cycle”. An ejector cycle well known to those skilled in the art uses an “ejector” which is a type of non-displacement fluid machine. On the other hand, according to the
図2は、図1に示す容積型流体機械4の縦断面図である。図3(a)及び(b)は、それぞれ、容積型流体機械4のIIIA−IIIA線及びIIIB−IIIB線に沿った横断面図である。容積型流体機械4は、2段ロータリ型の流体機械として構成されており、密閉容器23に収容されている。密閉容器23の内部には、潤滑油が溜められている。
FIG. 2 is a longitudinal sectional view of the positive
容積型流体機械4は、互いにシャフト15により連結された上流側ロータリ機構4aおよび下流側ロータリ機構4bを有している。本実施形態では、シャフト15の軸方向が鉛直方向になっており、下流側ロータリ機構4bが上流側ロータリ機構4aの上方に位置している。ただし、下流側ロータリ機構4bは上流側ロータリ機構4aの下方に位置していてもよいし、シャフト15の軸方向は水平方向であってもよい。さらに、容積型流体機械4は、上流側ロータリ機構4aと下流側ロータリ機構4bの間に配置された中板25と、上流側ロータリ機構4aの下方に配置された下軸受18と、下流側ロータリ機構4bの上方に配置された上軸受19とを有している。
The positive
上流側ロータリ機構4aは、第1シリンダ11、第1ピストン13及び第1ベーン20を含み、下流側ロータリ機構4bは、第2シリンダ12、第2ピストン14及び第2ベーン21を含む。
The
図2に示すように、シャフト15は、第1偏心部15a及び第2偏心部15bを有する。第1偏心部15a及び第2偏心部15bは、それぞれ、半径方向の外向きに突出している。シャフト15は、第1シリンダ11及び第2シリンダ12の中を貫いており、下軸受18及び上軸受19によって回転可能に支持されている。シャフト15の回転軸は、第1シリンダ11及び第2シリンダ12の各中心に一致している。第1シリンダ11は下軸受18及び中板25によって閉じられており、第2シリンダ12は中板25及び上軸受19によって閉じられている。
As shown in FIG. 2, the
図3(a)に示すように、第1ピストン13は、平面視でリングの形状を有しており、自身と第1シリンダ11との間に三日月形の第1の空間16を形成するように第1シリンダ11内に配置されている。第1シリンダ11の内部において、シャフト15の第1偏心部15aに第1ピストン13が取り付けられている。第1シリンダ11には、第1ベーン溝40が形成されており、その第1ベーン溝40に第1ベーン20がスライドできるように挿入されている。第1ベーン20は、第1の空間16を第1ピストン13の周方向に沿って仕切っている。これにより、第1シリンダ11の内部に、第1吸入空間16a及び第1吐出空間16bが形成されている(図4参照)。
As shown in FIG. 3A, the
図3(b)に示すように、第2ピストン14は、平面視でリングの形状を有しており、自身と第2シリンダ12との間に三日月形の第2の空間17を形成するように第2シリンダ12内に配置されている。第2シリンダ12の内部において、シャフト15の第2偏心部15bに第2ピストン14が取り付けられている。第2シリンダ12には、第2ベーン溝41が形成されており、その第2ベーン溝41に第2ベーン21がスライドできるように挿入されている。第2ベーン21は、第2の空間17を第2ピストン14の周方向に沿って仕切っている。これにより、第2シリンダ12の内部に、第2吸入空間17a及び第2吐出空間17bが形成されている。
As shown in FIG. 3B, the
第2の空間17は、第1の空間16の容積よりも大きい容積を有する。具体的に、本実施形態では、第2シリンダ12は、第1シリンダ11の厚みよりも大きい厚みを有する。さらに、第2シリンダ12は、第1シリンダ11の内径よりも大きい内径を有する。第2の空間17が第1の空間16の容積よりも大きい容積を有するように、各部品の寸法が適切に調節されている。
The
図3(a)及び(b)に示すように、第1ベーン20の背後には、第1ばね42が配置されており、第2ベーン21の背後には、第2ばね43が配置されている。第1ばね42及び第2ばね43は、それぞれ、第1ベーン20及び第2ベーン21をシャフト15の中心に向かって押している。第1ベーン溝40及び第2ベーン溝41には、密閉容器23の内部に溜められた潤滑油が供給される。なお、第1ピストン13と第1ベーン20とが単一の部品、いわゆるスイングピストンで構成されていてもよい。また、第1ベーン20が第1ピストン13に係合していてもよい。このことは、第2ピストン14及び第2ベーン21についても同じである。
As shown in FIGS. 3A and 3B, a
本実施形態では、シャフト15の回転軸に対し、第1偏心部15aの突出方向(偏心方向)は、第2偏心部15bの突出方向(偏心方向)に対して約180度ずれている。シャフト15の軸方向において、第1ベーン20が配置されている位置は、第2ベーン21が配置されている位置と一致している。従って、第1ベーン20が最も径方向外側に後退する(すなわち、第1ピストン13が上死点に位置する)ときのシャフト15の第1回転位置は、第2ベーン21が最も径方向外側に位置する(すなわち、第2ピストン14が上死点に位置する)ときのシャフト15の第2回転位置と約180度ずれている。
In the present embodiment, the protruding direction (eccentric direction) of the first
ただし、第1回転位置と第2回転位置とをずらすには、第1偏心部15aの突出方向と第2偏心部15bの突出方向を同じにしておき、第1ベーン20の配置位置と第2ベーン21の配置位置をずらしてもよい。また、第1回転位置と第2回転位置とのずれ角度は必ずしも180度である必要はないが、第1回転位置から第2回転位置までシャフト15が回転する角度(図5中のA点とL点の位相差)は30〜270度の範囲内であることが好ましい。より好ましくは、第1回転位置から第2回転位置までシャフト15が回転する角度は45〜180度の範囲内である。
However, in order to shift the first rotation position and the second rotation position, the protruding direction of the first
図2に示すように、容積型流体機械4は、さらに、吸入ポート24、吐出ポート27及び、インジェクションポート30を有する。本実施形態では、吸入ポート24が下軸受19に設けられており、吐出ポート27が上軸受19に設けられている。ただし、吸入ポート24は、例えば第1シリンダ11に設けられていてもよく、吐出ポート19は、例えば第2シリンダ12に設けられていてもよい。
As shown in FIG. 2, the positive
吸入ポート24は、第1ベーン20の近傍(例えば、シャフト15の回転方向に第1ベーン20から40度までの範囲内)で第1吸入空間16aに開口するように形成されている。これにより、吸入ポート24を通じて第1吸入空間16aに冷媒を供給可能となっている。吸入ポート24には、流路10bの一部を構成する吸入管22が密閉容器23を貫通して接続されている。吐出ポート27は、第2ベーン21の近傍(例えば、シャフト15の回転方向と逆方向に第2ベーン21から40度までの範囲内)で第2吐出空間17bに開口するように形成されている。これにより、吐出ポート27を通じて第2吐出空間17bから冷媒を排出可能となっている。吐出ポート27には、流路10cの一部を構成する吐出管26が密閉容器23を貫通して接続されている。また、吐出ポート27には、流路10cから第2吐出空間17bへの冷媒の逆流を防ぐ吐出弁28(逆止弁)が設けられている。吐出弁28は、典型的には、金属製の薄板で作られたリード弁である。第2吐出空間17bの圧力が吐出管26の内部の圧力(流路10cの圧力)を上回ると吐出弁28が開く。第2吐出空間17bの圧力が吐出管26の内部の圧力以下のとき、吐出弁28は閉じている。
The
中板25には、第1吐出空間16bから第2吸入空間17aまたは第2吐出空間17bに冷媒を導く連通路25aが設けられている。本実施形態では、連通路25aは、中板25をシャフト15の軸方向に対して斜めに貫通している。ただし、上述したように偏心部15a,15bの突出方向及びベーン20,21の配置位置を変更すれば、連通路25aをシャフト15の軸方向に平行にすることは可能である。連通路25aの下側の開口である上流端25bは、第1ベーン20の近傍(例えば、シャフト15の回転方向と逆方向に第1ベーン20から40度までの範囲内)に配置されている。また、連通路25aの上流端25bは、第1ピストン13が上死点に位置するときに第1ピストン13によって完全に塞がれるような円弧状の形状を有している。このため、連通路25aの上流端25bは、シャフト15が第1回転位置を通過する瞬間だけ閉じられ、その他の期間は第1吐出空間16bに開口する。
The
一方、連通路25aの上側の開口である下流端25cは、シャフト15が第1回転位置を通過する前は第2吐出空間17bに開口し、シャフト15が第1回転位置を通過した後は第2吸入空間17aに開口するように構成されている。本実施形態では、連通路25aの下流端25cは、シャフト15の回転軸を挟んで吐出ポート26と略反対の位置に配置されている。例えば、連通路25aの下流端25cの中心は、第2ベーン21の中心線からシャフト15の回転方向に160〜180度程度離れた位置にあってもよい。また、連通路25aの下流端25cは、シャフト15が第1回転位置にあるとき(本実施形態では第2ピストン14が下死点に位置するとき)に第2ピストン14によって完全に塞がれるような円弧状の形状を有している。このため、シャフト15が第1回転位置を通過する瞬間だけ閉じられ、その他の期間は第2吐出空間17bまたは第2吸入空間17aに開口する。
On the other hand, the
すなわち、第1吐出空間16b、連通路25a及び第2吸入空間17aで構成される連続空間、並びに第1吐出空間16b、連通路25a及び第2吐出空間17bで構成される連続空間は、図5に示すように容積が連続的に変化する作動室を形成する。第2の空間17の容積V2が第1の空間16の容積V1よりも大きいので、作動室の容積は、第1回転位置(図5では360度)から徐々に増大し、第2回転位置(図5では540度)付近で最大となり、そこから第1回転位置(図5では720度)まで徐々に減少する。なお、作動室の容積が最大になるタイミングは、第1の空間16の容積V1と第2の空間17の容積V2との関係並びに第1回転位置と第2回転位置とのずれ角度によって、第2回転位置よりも早まったり、第2回転位置と一致したりする。作動室の容積が増大する間は膨張・過膨張行程及びインジェクション行程が行われ、作動室の容積が減少する間は再圧縮行程及び吐出行程の一部が行われる。その後は、第2吐出空間17bによって作動室が構成され、吐出行程の残部が行われる。また、膨張・過膨張行程の前の吸入行程では、第1吸入空間176a及び第2吸入空間17aがそれぞれ作動室を構成する。このように、「作動室」は、吸入から吐出まで冷媒を保持する空間を意味する。
That is, the continuous space constituted by the
特に、本実施形態では、第1の空間16の容積V1に対する作動室の最大容積V3の比(V3/V1)は、容積型流体機械4に吸入された冷媒が第1吐出空間16b、連通路25a及び第2吸入空間17aで構成された作動室において膨張及び過膨張できる値に調節されている。つまり、第2の空間17の容積V2が容積V1よりも遥かに大きい。具体的に、容積比(V3/V1)は、放熱器3の出口における冷媒の体積流量VGCに対する、圧縮機2の入口における冷媒の体積流量VSCの比(VSC/VGC)に概ね等しくなるように設計されている。
In particular, in this embodiment, the ratio (V3 / V1) of the maximum volume V3 of the working chamber to the volume V1 of the
インジェクションポート30は、第2吸入空間17aに冷媒を供給できる位置に形成されている。詳細には、第2シリンダ12にインジェクションポート30が形成されている。ただし、インジェクションポート30は、例えば上軸受19に形成されていてもよい。インジェクションポート30は、シャフト15の回転方向において第2ベーン21から連通路25aの下流端25cまでの間に配置されている。インジェクションポート30には、インジェクション流路50の下流路50bの一部を構成するインジェクション管29が密閉容器23を貫通して接続されている。また、インジェクションポート30には、第2吸入空間17a又は第2吐出空間17bからインジェクション流路50への冷媒の逆流を防ぐ逆止弁31が設けられている。逆止弁31は、典型的には、金属製の薄板で作られたリード弁である。
The
具体的に、第2シリンダ12には、第2の空間17に面する凹部30aが設けられている。インジェクションポート30は凹部30aに開口しているとともに、インジェクションポート30を開閉できるように凹部30aに逆止弁31が固定されている。逆止弁31は、第2吸入空間17aの圧力がインジェクション管29の内部の圧力(インジェクション流路50の圧力)を下回った場合に開く。第2吸入空間17a及び第2吐出空間17bの圧力がインジェクション管29の内部の圧力以上のとき、逆止弁31は閉じている。
Specifically, the
以下、本実施形態において、第1ピストン13が上死点に位置するときのシャフト15の第1回転位置を、シャフト15の回転角度が0度の「基準位置」と定義する。
Hereinafter, in the present embodiment, the first rotation position of the
第2の空間17の圧力がインジェクション管29の内部の圧力を下回らない限り、冷媒は、インジェクションポート30を通じて第2の空間17に流入しない。そのため、インジェクションポート30の位置は特に限定されない。しかし、起動時にインジェクションポート30から導く高圧冷媒で、基準位置から小さい回転角度で第2ピストン14に対して駆動力を与えるためには、インジェクションポート30が第2ベーン21の近くに位置(例えば45度以下)したほうがよい。これは、連通路25aの下流端25cが第2ベーン21から離れた位置にあるので、第2吸入空間17aが真空となるのを防ぐためでもある。
The refrigerant does not flow into the
吸入ポート24の開口面積、インジェクションポート30の開口面積及び吐出ポート27の開口面積は、各ポートを通過する冷媒の流量(体積流量)を考慮して適切に設計されるべきである。冷凍サイクル装置100において、インジェクション流路50の下流路50bを流れる冷媒の体積流量は、第2蒸発器7を通過した後であるため非常に大きい。つまり、インジェクションポート30を通過する冷媒の体積流量は非常に大きい。他方、吸入ポート24を通過する冷媒は気液二相であるため、その体積流量は比較的小さい。同様に、吐出ポート27を通過する冷媒の体積流量も比較的小さい。従って、インジェクションポート30の開口面積を吸入ポート24の開口面積よりも大きくすることが圧力損失を低減する観点から望ましい。また、インジェクションポート30の開口面積を吐出ポート27の開口面積よりも大きくすることが圧力損失を低減する観点から望ましい。
The opening area of the
次に、図4〜図7を参照して、容積型流体機械4の詳細な動作を説明する。図4は、容積型流体機械4の動作原理図である。図4の左上図、右上図、右下図及び左下図には、それぞれ、シャフト15を90度ずつ回転させたときの第1ピストン13及び第2ピストン14の位置が示されている。図5は、基準位置からのシャフトの回転角度と作動室の容積との関係を示すグラフである。図6は、基準位置からのシャフトの回転角度と作動室の圧力との関係を示すグラフである。図7は、作動室の圧力と容積(冷媒の圧力と体積)との関係を示すグラフである。
Next, the detailed operation of the positive
図4の左上図及び右上図に示すように、シャフト15が0度の位置(第1回転位置)から90度の位置に回転するとき、上流側ロータリ機構4aでは、吸入ポート24に隣接して第1吸入空間16aが新たに生じる。これにより、吸入ポート24を通じて、放熱器3で冷却された冷媒が第1吸入空間16aに吸入される(吸入行程)。シャフト15の回転に伴い、第1吸入空間16aの容積は増加する。シャフト15が360度回転すると、第1吸入空間16aの容積が最大容積(=第1の空間16の容積V1)に達する。これにより、吸入行程が終了する。
As shown in the upper left diagram and the upper right diagram in FIG. 4, when the
図5において、線ABは、吸入行程での第1吸入空間16aの容積の変化を表している。吸入行程は点Bで終了する。図6において、吸入行程は線ABで示される。吸入行程で第1吸入空間16aに吸入される冷媒は、放熱器3で高い圧力を維持しつつ冷却された冷媒であり、第1の圧力P1を有する。
In FIG. 5, a line AB represents a change in the volume of the
一方、下流側ロータリ機構4bでは、180度の位置(第2回転位置)から第2吸入空間17aが発生する。シャフト15が180度の位置から360度の位置に回転する間は、連通路25aの下流端25cは第2吸入空間17aに開口しないので、第2冷媒空間17aにはインジェクションポート30からのみ冷媒が吸入される(第2の吸入行程)。図5において、線LJは、第2の吸入行程での第2吸入空間17aの容積の変化を表している。第2の吸入行程は点Jで終了する。図6において、第2の吸入行程は線LJで示される。第2の吸入行程で第2吸入空間17aに吸入される冷媒は、第2蒸発器7で加熱された低い圧力の冷媒であり、第2の圧力P2を有する。
On the other hand, in the
シャフト15が360度の位置を通過すると、第1吸入空間16aは第1吐出空間16bへと変化する。また、第1吐出空間16bは、連通路25aにより第2吸入空間17aと連通する。この連通によって、第1吐出空間16bの冷媒(放熱器3で高い圧力を維持しつつ冷却された冷媒)と第2吸入空間17aの冷媒(第2蒸発器7で加熱された低い圧力の冷媒)とが合流する。この合流によって、それらの冷媒は、第1吐出空間16bの冷媒よりも低く、第2吸入空間17aの冷媒よりも高い圧力P’の冷媒状態へステップ状に変化する。換言すれば、第1吐出空間16bの冷媒が、圧力差によって第2吸入空間17a内へ膨張する。これにより、逆止弁31が閉じ、インジェクションポート30からの冷媒の供給が停止する。図5及び図6において、合流直後の作動室の状態は点B’で示される。
When the
次に、図4の左上図、右上図及び右下図に示すように、シャフト15が360度の位置から540度の位置に回転するとき、第1吐出空間16b、連通路25a及び第2吸入空間17aによって、吸入ポート24及び吐出ポート27のいずれとも連通していない1つの作動室が形成される。上記の合流によって形成された合流冷媒は、作動室の中で、シャフト15の回転に伴って、第3の圧力P3まで膨張し、さらに第2の圧力P2まで過膨張する(膨張・過膨張行程)。
Next, as shown in the upper left, upper right, and lower right diagrams of FIG. 4, when the
膨張及び過膨張の過程において、冷媒は圧力エネルギーを放出する。冷媒から放出された圧力エネルギーは、ピストン13及び14を介してシャフト15のトルクに変換される。つまり、容積型流体機械4は冷媒から動力を回収する。
In the process of expansion and overexpansion, the refrigerant releases pressure energy. Pressure energy released from the refrigerant is converted into torque of the
一方、冷媒の過膨張が進んで作動室の圧力が第2の圧力P2を下回ると、逆止弁31が再び開き、インジェクションポート30から第2の圧力P2の冷媒が第2吸入空間17aに導入される。これにより、冷媒の過膨張が止まるとともに、インジェクションポート30を通じて供給された冷媒が過膨張した冷媒に混合される(インジェクション行程)。このンジェクションポート30を通じた冷媒の作動室内への導入は、シャフト15の回転角度が540度付近に達するまで続く。作動室の容積が最大になったときに、インジェクション行程が終了するとともに、再圧縮行程が開始する。
On the other hand, when the refrigerant overexpands and the pressure in the working chamber falls below the second pressure P2, the
図5において、膨張・過膨張行程及びインジェクション行程での第1吐出空間16bの容積の変化は破線BIで示される。第2吸入空間17aの容積の変化は破線JMで示される。第1吐出空間16b、連通路25a及び第2吸入空間17aで構成された作動室の容積の変化は線B’Eで示される。膨張・過膨張行程からインジェクション行程までは点Eで終了し、その点Eにおける作動室の容積V3は、点Mにおける第2吸入空間17aの容積と点Iにおける第1吐出空間16bと連通路25aの容積の和に相当する。
In FIG. 5, the change in the volume of the
図6において、膨張・過膨張行程及びインジェクション行程は、それぞれ、線B’CD及び線DEで示される。第1吐出空間16b、連通路25a及び第2吸入空間17aで構成された作動室内の冷媒の圧力は、張行程の開始時における圧力P’からシャフト15の回転に伴って低下する。前述したように、第1の空間16の容積V1に対する作動室の最大容積V3の比(V3/V1)は、非常に大きい。従って、インジェクションポート30が存在しないと仮定した場合、作動室の圧力は、第2蒸発器7での冷媒の圧力(第2の圧力P2)まで低下した後も線B’CDの延長線上の破線DHに沿って低下する。しかし、本実施形態の冷凍サイクル装置100に使用された容積型流体機械4はインジェクションポート30を有するので、作動室の圧力が第2の圧力P2まで低下すると、インジェクションポート30を通じて、第2蒸発器7から流出した第2の圧力P2の冷媒が第2吸入空間17aに供給される。そのため、作動室の圧力の低下は止まり、作動室の容積が図5中の点Eで特定された容積に達するまで第2の圧力P2を有する冷媒が作動室に供給され続ける。
In FIG. 6, the expansion / overexpansion stroke and the injection stroke are indicated by a line B′CD and a line DE, respectively. The pressure of the refrigerant in the working chamber formed by the
その後、シャフト15が540度の位置を通過すると、第2吸入空間17aは第2吐出空間17bへと変化する。また、第1吐出空間16bは、連通路25aにより第2吐出空間17bと連通する。
Thereafter, when the
図4の右下図、左下図及び左上図に示すように、シャフト15が540度の位置から720度の位置に回転するとき、第1吐出空間16b、連通路25a及び第2吐出空間17bで構成される作動室には、吐出ポート27が開口する。ただし、図2を参照して説明したように、吐出ポート27には吐出弁28が設けられている。そのため、作動室の圧力が吐出管26の内部の圧力、すなわち、圧縮機2の吸入圧力を上回るまで、作動室の中で冷媒は圧縮される(再圧縮行程)。
As shown in the lower right view, lower left view and upper left view of FIG. 4, when the
再圧縮行程で冷媒を圧縮するために、膨張・過膨張行程で冷媒から回収した動力が使用される。本実施形態によれば、膨張・過膨張行程は、連通路25aを介して第1吐出空間16bと第2吸入空間17aとが連通した時点(図4の左上図のタイミング)から、第2吸入空間17aの圧力がインジェクション流路50の第2の圧力P2に一致する時点まで継続する。再圧縮行程は、連通路25aを介した第1吐出空間16bと第2吸入空間17aとの空間の和が最大になった時点(図4の右下図またはそれよりも少し前のタイミング)から、第2吐出空間17bの圧力が流路10cの第3の圧力P3に一致する時点まで継続する。すなわち、再圧縮行程は、膨張・過膨張行程によって回転させられるシャフト15の慣性力によって行われる。
In order to compress the refrigerant in the recompression stroke, the power recovered from the refrigerant in the expansion / overexpansion stroke is used. According to the present embodiment, the expansion / overexpansion stroke starts from the time when the
なお、容積型流体機械4は、シャフト15が1回転する期間の中で、膨張・過膨張行程の行われる期間の少なくとも一部が再圧縮行程の行われる期間に重なるように、設計されていることが好ましい。このような構成によれば、膨張・過膨張行程で冷媒から回収された動力がそのまま再圧縮行程で冷媒を圧縮するためのエネルギーとして消費されるため、シャフト15のトルクムラが発生しにくい。このことは、容積型流体機械4の安定した動作に寄与する。
The positive
シャフト15が720度の位置を通過すると、第2吐出空間17bと連通路25aとの連通が解除され、第2吐出空間17bのみで作動室が形成される。作動室の容積が最大となってからは再圧縮行程が行われるが、第1吐出空間16b、連通路25a及び第2吐出空間17bで形成される、又は第2吐出空間17bのみで形成される作動室の圧力が吐出管26の内部の圧力を上回ると、吐出弁28が開く。これにより、再圧縮行程が終了し、吐出ポート27を通じて作動室から吐出管26に冷媒が吐出される(吐出行程)。シャフト15の回転に伴って作動室の容積は減少し、シャフト15が900度の位置まで回転すると第2吐出空間17bは消滅する。これにより、吐出行程が終了する。
When the
図5において、再圧縮行程及び吐出行程での第2吐出空間17bの容積の変化は線EGで示される。図6において、再圧縮行程及び吐出行程は、それぞれ、線EF及び線FGで示される。インジェクション行程の終了直後において、冷媒の圧力P2は、吐出管26の内部の圧力P3よりも低い。このとき、吐出弁28は閉じている。作動室の容積の減少に伴い、冷媒は圧力P3まで再圧縮される。その後、吐出弁28の前後で圧力が均衡することにより吐出弁28が開き、第2吐出空間17bから吐出管26へと圧力P2の冷媒が吐出される。点Gにおいて、吐出行程が終了する。
In FIG. 5, the change in the volume of the
図7は、作動室の圧力と容積との関係を示すPV線図である。吸入行程は線AB、第2の吸入行程は線LJ、膨張・過膨張行程は線B’CD、インジェクション行程は線DE、再圧縮行程は線EF、吐出行程は線FCGで示される。容積型流体機械4では、回収エネルギー、再圧縮に必要な仕事、及び各種損失は、バランスする。従って、容積型流体機械4はモータ等を用いなくても自律回転する。点ABB’CNGで囲まれた領域の面積に相当するエネルギーを冷媒から回収し、回収したエネルギーを使って、点CDEFと点LJNGで囲まれた領域の面積に相当する仕事を冷媒に対して行う。
FIG. 7 is a PV diagram showing the relationship between the pressure and volume of the working chamber. The suction stroke is indicated by line AB, the second suction stroke is indicated by line LJ, the expansion / overexpansion stroke is indicated by line B'CD, the injection stroke is indicated by line DE, the recompression stroke is indicated by line EF, and the discharge stroke is indicated by line FCG. In the positive
以上に説明したように、本実施形態によれば、膨張・過膨張行程、インジェクション行程及び再圧縮行程が、吸入行程と吐出行程との間の一連の行程として行われる。従って、本実施形態によれば、特許文献1に記載された冷凍サイクル装置のように、膨張機及び副圧縮機を別々に設ける必要がなく、シンプルな構造の容積型流体機械4を使用して上記各行程を実施できる。容積型流体機械4の部品点数は、膨張機及び副圧縮機を別々に設けた場合に比べて少ない。従って、冷凍サイクル装置100の製造コストを抑えることができる。
As described above, according to the present embodiment, the expansion / overexpansion stroke, the injection stroke, and the recompression stroke are performed as a series of strokes between the suction stroke and the discharge stroke. Therefore, according to the present embodiment, unlike the refrigeration cycle apparatus described in
また、インジェクションポート30に逆止弁31が設けられているので、再圧縮行程及び吐出行程において、第2吐出空間17bからインジェクションポート30へと冷媒が逆流することを防止できる。このことは、容積型流体機械4の効率の向上に寄与する。
Further, since the
また、吐出ポート27に吐出弁28が設けられているので、再圧縮時の冷媒の逆流を防ぐことができ、冷媒を再圧縮及び吐出するための仕事を低減できる。
Moreover, since the
本実施形態の冷凍サイクル装置100は、給湯機又は温水暖房機に好適に使用できる。給湯及び温水暖房を目的とした場合、空気調和装置のような冷暖房の切り替えは不要である。つまり、四方弁等の構成要素を省略できるので、更なるコストの削減を期待できる。
The
二酸化炭素に代表される超臨界冷媒は、冷凍サイクルにおける高圧と低圧との差が大きい。具体的には、容積型流体機械4における吸入圧力(第1の圧力P1)と吐出圧力(第3の圧力P3)との差が大きい。そのため、容積型流体機械4で回収できる動力も大きい。従って、二酸化炭素は、冷凍サイクル装置100の冷媒として好適である。ただし、冷媒の種類が特に限定されるわけではなく、二酸化炭素以外の自然冷媒、R410A等の代替フロン、R1234yf等の低GWP(Global Warming Potential)冷媒を使用できる。
A supercritical refrigerant typified by carbon dioxide has a large difference between high pressure and low pressure in the refrigeration cycle. Specifically, the difference between the suction pressure (first pressure P1) and the discharge pressure (third pressure P3) in the positive
冷媒から動力を回収する手段として容積型流体機械4を冷凍サイクル装置100に使用することにより、回収動力を圧縮仕事の一部として利用できる。圧縮機2の吸入圧力と吐出圧力との差が減少するので、圧縮機2の負荷が軽減し、冷凍サイクル装置100のCOPが改善する。ただし、本実施形態で説明した容積型流体機械4は、冷凍サイクル装置以外の装置にも使用できる可能性がある。
By using the positive
次に、冷凍サイクル装置100の起動時にコントローラ102が実行すべき起動制御について説明する。起動制御は、インジェクション流路50を通じて容積型流体機械4に供給される冷媒の圧力を、第2の圧力P2に代えて、第1の圧力P1(すなわち、圧縮機2の出口における冷媒の圧力)に等しい圧力にするための制御である。図8は、冷凍サイクル装置の起動制御のフロー図である。コントローラ102は、図8に示す起動制御を実行した後で、通常の運転を行う。冷凍サイクル装置100の停止時において、膨張弁8は開いており、冷媒回路10及びインジェクション流路50内の冷媒の圧力は概ね均一である。
Next, activation control that the
ステップS11において起動指令が入力されると、膨張弁8を全開にするように、膨張弁8のアクチュエータに制御信号を送信する。(ステップS12)「起動指令」は、冷凍サイクル装置100の運転を開始すべき旨の指令を意味し、例えば冷凍サイクル装置100の起動スイッチがオンされたときに発生する。
When an activation command is input in step S11, a control signal is transmitted to the actuator of the expansion valve 8 so that the expansion valve 8 is fully opened. (Step S12) The “start command” means a command to start the operation of the
次に、モータ2aへの給電を開始して圧縮機2を起動する(ステップS13)。圧縮機2は、流路10d、第1蒸発器5、流路10cに存在する冷媒を吸入する。圧縮機2の起動に応じて、冷媒と熱交換するべき流体(空気又は水)を放熱器3に流すためのファン又はポンプを起動させる。これにより、サイクルの高圧の過度な上昇を防止できる。
Next, power supply to the
圧縮機2が冷媒を吸入し始めると、流路10d等の圧力が低下する。他方、圧縮機2で圧縮された冷媒が吐出されるため、冷媒回路10中の流路10a、放熱器3及び流路10b、並びにインジェクション流路50中の上流路50a、第2蒸発器7及び下流路50bで圧力が上昇する。このため、インジェクションポート30を通じて、容積型流体機械4の第2吸入空間17aの圧力も上がり、第2ピストン14に高圧が加わる。第2ピストン14の表面積は第1ピストン13の表面積よりも十分に大きいので、第2吸入空間17aの圧力を上げることによりシャフト15を回転させるためのトルクが増加する。その結果、容積型流体機械4を容易に自立起動させることができる。
When the
また、本実施形態の容積型流体機械4は、第1ピストン13と第2ピストン14との上死点タイミングが約180度ずれている。このため、第1ピストン13と第2ピストン14の両方が同時に上死点で停止することはなく、容積型流体機械4の上流側と下流側とで差圧を発生させた時も少なくともどちらかのピストンで回転トルクが発生する。このため、本実施形態のように吸入ポート24とインジェクションポート30に高圧冷媒を導くことで、容積型流体機械4が運転終了時にどのような回転角度位置で停止しようとも、容積型流体機械4を確実に起動させることができる。
In the positive
起動検出器104を通じて、容積型流体機械4が起動したことを検出すると(ステップS14でYES)、膨張弁8の開度を通常運転に適した開度に調節する(ステップS15)。図8に示す起動制御による運転(起動運転)の終了後、通常制御による運転(通常運転)に移行する。通常運転において、容積型流体機械4にはインジェクション流路50の下流路50bを通じて第2蒸発器7からの低圧冷媒が導かれる。
When it is detected through the
他方、容積型流体機械4が起動しなかった場合には(ステップS14でNO)、圧縮機2を停止する(ステップS16)。これにより、流路10a、放熱器3及び流路10bの圧力が過上昇することを防止でき、冷凍サイクル装置100の信頼性を確保できる。
On the other hand, when the positive
以上のように、コントローラ102は、膨張弁6の制御を起動制御として実行する。これにより、容積型流体機械4をスムーズに起動できる。なお、冷凍サイクル装置100の制御方法を起動制御から通常制御に切り替えるとき、膨張弁8を段階的に(徐々に)閉めることが好ましい。このようにすれば、容積型流体機械4で再圧縮行程が行われるときの負荷変動を緩和できる。急激な負荷変動による容積型流体機械4のストールを防止できるので、起動運転から通常運転への切り替えをスムーズに行える。
As described above, the
冷凍サイクル装置100の運転を停止するには、例えば、圧縮機2の回転数を漸次減少させる。圧縮機2の停止後、冷媒は、圧縮機2及び容積型流体機械4を十分な時間をかけて移動する。そのため、冷媒回路10及びインジェクション流路50における圧力差は自然に解消され、冷媒回路10及びインジェクション流路50内の圧力は概ね均一となって安定する。これにより、容積型流体機械4も自然と停止する。
In order to stop the operation of the
次に、起動検出器104について詳細に説明する。起動検出器104として、温度検出器、圧力検出器等を用いることができる。温度検出器としての起動検出器104は、例えば熱電対やサーミスタのような温度検出素子を含み、容積型流体機械4の入口温度Ti、容積型流体機械4の出口温度To、及び入口温度Tiと出口温度Toとの差ΔTを検出できる。圧力検出器としての起動検出器104は、例えば圧電素子を含み、容積型流体機械4の入口圧力Pi、容積型流体機械4の出口圧力Po、及び入口圧力Piと出口圧力Poとの差ΔPを検出できる。また、起動検出器104は、圧縮機2の起動時点からの経過時間を計測するタイマを含んでいてもよい。このようなタイマは、コントローラ102の機能によっても提供されうる。つまり、コントローラ102自身が起動検出器104の役割を担うことができる。さらに、容積型流体機械4のシャフト15の回転を検出する接触式又は非接触式の変位センサ、例えばエンコーダが、起動検出器104として設けられていてもよい。
Next, the
起動検出器104の種類によって、容積型流体機械4が起動したかどうかを判断する手法は、以下のように異なる。以下に示す手法によれば、容積型流体機械4の起動を容易に検出できる。
The method for determining whether or not the positive
起動検出器104として、容積型流体機械4の出口圧力(容積型流体機械4の出口における冷媒の圧力)Poを検出する圧力検出器を使用した場合、例えば、実験的又は理論的に求められた閾値Pthがコントローラ102に予め設定される。圧力検出器によって検出された現在の出口圧力Pon+1から、単位時間遡った時点に圧力検出器によって検出された出口圧力Pon(n:自然数)を引いた値が所定の閾値Pthを上回った場合に、容積型流体機械4の起動が検出される。コントローラ102には、単一の閾値Pthが設定されていてもよいし、外気温度等に対応付けられた複数の閾値Pthが設定されていてもよい。後者の場合、コントローラ102は、外気温度等に基づいて最適な閾値Pthを選択する。このことは、以下に説明する他の閾値についても同じである。
When the pressure detector that detects the outlet pressure of the positive displacement fluid machine 4 (pressure of the refrigerant at the outlet of the positive displacement fluid machine 4) Po is used as the
圧縮機2が起動した後であって容積型流体機械4が起動する前までの期間において、容積型流体機械4の出口圧力Poは概ね単調に減少する。容積型流体機械4が動き始めると、出口圧力Poは増加する。この圧力変化を捉えることで、容積型流体機械4の起動を検出できる。具体的には、単位時間毎に出口圧力Poを検出してコントローラ102のメモリに格納する。直近の過去にメモリに格納された出口圧力Ponと、現在の出口圧力Pon+1とを比較する。現在の出口圧力Pon+1が直近の過去の出口圧力Ponを一定値以上上回った場合に、容積型流体機械4が起動したものと判断できる。言い換えれば、(Pon+1−Pon)>Pthを満足した場合に、容積型流体機械4が起動したものと判断できる。なお、「単位時間」は、出口圧力Poの急激な変化を捉えるのに十分な時間、例えば、1〜5秒の範囲で任意に設定することができる。
In the period after the
出口圧力Poに代えて、出口温度Toを使用することも可能である。すなわち、温度検出器によって検出された現在の出口温度Ton+1から、単位時間遡った時点に温度検出器によって検出された出口温度Ton(n:自然数)を引いた値が所定の閾値Tthを上回った場合に、容積型流体機械4の起動が検出される。
It is also possible to use the outlet temperature To instead of the outlet pressure Po. That is, a value obtained by subtracting the outlet temperature To n (n: natural number) detected by the temperature detector at a time point that is back by unit time from the current outlet temperature To n + 1 detected by the temperature detector is a predetermined threshold T. When it exceeds th , activation of the positive
流路10c、気液分離器5及び流路10dの圧力は等しい。従って、容積型流体機械4の出口圧力Poとして、容積型流体機械4の出口から圧縮機2の入口までの流路(流路10c、第1蒸発器5及び流路10d)内の圧力を使用できる。同様に、容積型流体機械4の出口温度Toとして、容積型流体機械4の出口から圧縮機2の入口までの流路内の温度を使用できる。
The pressures in the
起動検出器104としてタイマを使用した場合、例えば、実験的又は理論的に求められた閾値時間t1がコントローラ102に予め設定される。タイマによって計測された時間tが閾値時間t1を上回った場合に、容積型流体機械4の起動が検出される。
When a timer is used as the
「閾値時間t1」は、コントローラ102において実行されるべき起動制御プログラムに記述されている。例えば、圧縮機2を起動してから容積型流体機械4が起動するまでの時間を様々な運転条件(外気温度等)で実際に測定する。そして、全ての運転条件において、容積型流体機械4が確実に起動すると判断できる時間を「閾値時間t1」として設定しうる。理論的には、冷凍サイクル装置100のモデルを構築し、容積型流体機械4を起動するために必要十分な時間を計算する。算出した時間を「閾値時間t1」として設定しうる。
The “threshold time t 1 ” is described in the activation control program to be executed by the
本発明の冷凍サイクル装置は、給湯機、温水暖房装置及び空気調和装置等に利用できる。 The refrigeration cycle apparatus of the present invention can be used for a water heater, a hot water heater, an air conditioner, and the like.
2 圧縮機
3 放熱器
4 容積型流体機械
4a 上流側ロータリ機構
4b 下流側ロータリ機構
5 第1蒸発器
7 第2蒸発器
8 膨張弁
10a〜10g 流路
11 第1シリンダ
12 第2シリンダ
13 第1ピストン
14 第2ピストン
15 シャフト
16 第1の空間
16a 第1吸入空間
16b 第1吐出空間
17 第2の空間
17a 第2吸入空間
17b 第2吐出空間
20 第1ベーン
21 第2ベーン
24 吸入ポート
25a 連通路
27 吐出ポート
30 インジェクションポート
50 インジェクション流路
100 冷凍サイクル装置
102 コントローラ
104 起動検出器
2 compressor 3
Claims (6)
前記圧縮機で圧縮された冷媒を冷却する放熱器と、
吸入ポート、インジェクションポート及び吐出ポートを有し、前記放熱器で冷却された第1の圧力の冷媒を前記吸入ポートから吸入するとともに前記第1の圧力よりも低い第2の圧力の冷媒を前記インジェクションポートから吸入し、それらの冷媒が合流した合流冷媒を前記第1の圧力と前記第2の圧力の間の第3の圧力まで膨張させた後に前記第2の圧力まで過膨張させ、過膨張した冷媒を前記インジェクションポートから導入される前記第2の圧力を有する冷媒と共に前記第3の圧力まで再圧縮して前記吐出ポートから吐出する容積型流体機械と、
前記容積型流体機械から吐出された冷媒を加熱する第1蒸発器と、
前記放熱器と前記容積型流体機械の前記吸入ポートとを接続する流路から分岐して、前記容積型流体機械の前記インジェクションポートにつながるインジェクション流路と、
前記インジェクション流路に設けられ、前記放熱器で冷却された冷媒を前記第2の圧力まで減圧する膨張弁と、
前記インジェクション流路に設けられ、前記膨張弁で減圧した冷媒を加熱する第2蒸発器と、を備える、冷凍サイクル装置。 A compressor for compressing the refrigerant;
A radiator for cooling the refrigerant compressed by the compressor;
A suction port, an injection port, and a discharge port are provided, the first pressure refrigerant cooled by the radiator is sucked from the suction port, and the second pressure refrigerant lower than the first pressure is sucked from the injection port. The combined refrigerant, which was sucked from the port and merged with the refrigerant, was expanded to a third pressure between the first pressure and the second pressure, and then overexpanded to the second pressure. A positive displacement fluid machine that recompresses the refrigerant together with the refrigerant having the second pressure introduced from the injection port to the third pressure and discharges the refrigerant from the discharge port;
A first evaporator for heating the refrigerant discharged from the positive displacement fluid machine;
An injection flow path branched from a flow path connecting the radiator and the suction port of the positive displacement fluid machine and connected to the injection port of the positive displacement fluid machine;
An expansion valve that is provided in the injection flow path and depressurizes the refrigerant cooled by the radiator to the second pressure;
A refrigeration cycle apparatus comprising: a second evaporator that is provided in the injection flow path and heats the refrigerant decompressed by the expansion valve.
前記第1ベーンが最も径方向外側に後退するときの前記シャフトの第1回転位置は、前記第2ベーンが最も径方向外側に後退するときの前記シャフトの第2回転位置とずれている、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。 The positive displacement fluid machine includes an upstream rotary mechanism including a first space partitioned by a first vane into a first suction space and a first discharge space, and a second suction space and a second discharge by a second vane. A downstream rotary mechanism including a second space partitioned into a space, and a shaft connecting the upstream rotary mechanism and the downstream rotary mechanism,
The first rotational position of the shaft when the first vane is retracted most radially outward is shifted from the second rotational position of the shaft when the second vane is retracted most radially outward. Item 2. The refrigeration cycle apparatus according to Item 1.
前記連通路の下流端は、前記シャフトが前記第1回転位置を通過する前は前記第2吐出空間に開口し、前記シャフトが前記第1回転位置を通過した後は前記第2吸入空間に開口するように構成されている、請求項2または3に記載の冷凍サイクル装置。 The positive displacement fluid machine further includes a middle plate disposed between the upstream rotary mechanism and the downstream rotary mechanism, and the middle plate includes the second suction space or the second suction space. A communication path for guiding the refrigerant to the second discharge space is formed;
The downstream end of the communication path opens into the second discharge space before the shaft passes through the first rotation position, and opens into the second suction space after the shaft passes through the first rotation position. The refrigeration cycle apparatus according to claim 2 or 3, wherein the refrigeration cycle apparatus is configured to.
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CN105757846A (en) * | 2016-02-29 | 2016-07-13 | 珠海格力电器股份有限公司 | Refrigerating unit, ice storage system and running method of refrigerating unit |
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