JP2012096260A - 金属条材圧縮曲げ加工方法 - Google Patents

金属条材圧縮曲げ加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】先行側クランプ48が外面掴持形で適用範囲が広いうえ首折れ防止用アタッチメント50が固定的・受動的で設備も作業も簡便な金属条材圧縮曲げ加工方法を実現する。
【解決手段】旋回アーム40の先行側クランプ48に予めアタッチメント係合手段49を設けておき、金属管10の先行側を先行側クランプ48で掴持して金属管10に圧縮曲げ加工を施すとともに、加熱部23と先行側クランプ48との離隔距離が増してからクランプ係合手段51とアタッチメント係合手段49とを係合させて首折れ防止用アタッチメント50を先行側クランプ48に装着することにより条材当接部52を金属管10の外周面に当接させて金属管10の首折れを抑制する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、いわゆるアーム旋回式(アーム回動式)の金属条材圧縮曲げ加工方法に関し、詳しくは真っ直ぐな金属製の条材を局部的に加熱しながら曲げ加工する際に、推力や圧縮力に起因して生じることのある首折れを防止する技術に関する。
曲げ加工の対象となる金属条材の典型例は、鋼管などの金属管であり、金属条材曲げ加工の典型例は、局部加熱に誘導加熱を用いる高周波曲げ加工であり、それにアーム旋回を適用したアーム旋回式の高周波曲げ加工は(例えば特許文献1〜7参照)、鋼管などの金属管に対して環状の局所的な誘導加熱と曲げモーメントとを適用して加熱部を移動形式で順次曲げ加工していく技術である。その曲げモーメントは、旋回アームによる先端側進路規制とプッシャーによる後端側からの推進との協同作用で生じる。
そのような金属管曲げ加工装置には熱処理機構と曲げモーメント付加機構とが具わっている。熱処理機構には、曲げ加工される金属管の長手方向短区間を環状に誘導加熱する誘導子と、その加熱部を追随冷却する冷却機構と、誘導子に給電する高周波電源と、冷却機構や誘導子に給水する給水設備などが具わっており、曲げモーメント付加機構には、曲げ加工される金属管の先行側の進路を弧状に規制する旋回アームと、その金属管を後端側から推進するプッシャーなどが具わっている。さらに、金属管に圧縮軸力をかけながら曲げる圧縮曲げ加工では、旋回アームの旋回運動に抵抗する力を発生させるためにブレーキ又は圧縮チェーン等利用の引っ張り機構といった圧縮軸力付加機構も設けられる。なお、金属管の先行側には、一回曲げでは金属管の先端側が該当するが、持ち替えを伴う複数回の曲げ加工における二回目以降では再クランプ部が該当する。
金属管は、旋回アームの旋回端部にクランプ固定されて、旋回アームによる進路規制を受けるが、その際、金属管への曲げモーメント適用の反作用として先行側クランプにモーメントが作用する。さらに、圧縮曲げ加工では、金属管への圧縮軸力適用の反作用として、先行側クランプに作用するモーメントが増大する。そのため、良好な曲げ加工を行うためには、上記モーメントによって固定状態が狂わないよう剛直にクランプを行う必要があり、旋回アームの旋回端部やプッシャーの上部等には、金属管の端部を把持する管端クランプが設けられている。
この管端クランプには、曲げ加工対象の金属管の中空に挿入され拡径して管内面を保持する形態の謂わば管内挿入拡径形クランプや(例えば特許文献3,5,7参照)、曲げ加工対象の金属管の外周面に圧接して金属管を掴持する形態の謂わば管外面掴持形クランプ(例えば特許文献1,2,4,6参照)などで具体化されている。管端クランプのうち先行側クランプは、大抵、旋回アームに対しスライドベッド等を介して相対移動可能に装着され、管端クランプのうち後端側クランプはプッシャーに固定して装着されている。それらのうち、前者の管内挿入拡径形クランプは、管体の端部の保持に適用が限られる。
これに対し、後者の外面掴持形クランプは、管体に限らず中実の条材に適用することができるばかりか、曲げ加工を一旦中断して曲げ加工済み条材部分と曲げ加工待ち条材部分との間で条材を持ち直すことも可能なので、いわゆるS字曲げや立体曲げといった曲げ方向を途中で変える曲げ加工にも適用することができる。また、後者の外面掴持形クランプは、旋回アームの旋回端部に装着したままでも種々の外径の条材に対して適合させることができるよう、リング体が縦割り分割された形状のクランプライナーが併用されることが多い(例えば特許文献4参照)。クランプライナーは、クランプの内周面と条材の外周面との間に介挿されて、両者の環状・筒状の間隙を埋めるものなので、加工対象の条材の外径が変わると、それに内径の合致したライナーに取り替えられるようになっている。
また、金属管曲げ加工方法は、上述したように金属管に圧縮軸力をかける圧縮曲げ加工と金属管に圧縮軸力をかけない単純な押し曲げ加工とに分類される他、曲げ半径と金属管の半径との半径比の大小でも分類され、曲げ加工の最初や最後の相違でも分類される。すなわち、最初から最後まで曲げ半径を一定にする単純曲げと、最初や最後に曲げ半径を漸減や漸増させるグラデーション曲げ(例えば特許文献1,2参照)と、最初や最後は曲げないで熱処理を行う直管部付き曲げ(例えば特許文献3参照)とに分類される。単純曲げでも金属管の両端部には直管部分が残るが、直管部付き曲げでは直管部にも曲管部と同様の熱処理が施されるのに対し、単純曲げでは直管部には熱処理が明確には施されない。
ところで、圧縮曲げ加工で半径比を小さくしていくと、先行側クランプに作用するモーメントが増大し、それが過大になると、金属管のうち先行側クランプの端部に強く押された部分が不所望に凹んだり、そこで金属管が不所望に折れ曲がったりする。このような金属管の首折れは、プッシャーの推力や圧縮軸力付加機構の圧縮軸力が増すと首折れ発生要因のモーメントが増すばかりか、加熱部位とクランプ部位との距離が増しても首折れ発生要因のモーメントが増すので、曲げ角度が大きいと首折れが発生しやすく、さらに直管部付き曲げでは首折れが一層発生しやすい。また、グラデーション曲げでは、曲げ初期における曲げ半径の漸増中には単純曲げよりも首折れが発生しにくいものの、その後における一定半径での曲げ工程中の首折れ発生は単純曲げと同程度である。
そして、このような不所望な金属管の謂わば首折れを防止するために、曲げ加工中の金属管に対して曲げ中心に向かう荷重を荷重付与装置にて付与することにより首折れ発生要因の過大モーメントの一部を相殺してモーメントを許容範囲に収めるようになった謂わば相殺荷重付与タイプが実用化されている(例えば特許文献6参照)。
また、管外面掴持形クランプと管内挿入拡径形クランプとを併用したうえで、両クランプの金属管の中央寄りの端の位置が重ならないよう両クランプ端を金属管の長手方向にずらした状態でクランプすることで、金属管の首折れを防止するようになった謂わば内外クランプ併用タイプも開発されている(例えば特許文献7参照)。
特公昭56−001165号公報(S53-076158A) 特公昭62−018245号公報(S56-045220A) 特公平02−047290号公報(S61-007020A) 特開2008−264840号公報 特開2009−050903号公報 特許第3860065号公報(P2003-320421A) 特願2009−287404号
さらに、金属管の両端部に熱処理せずに残る部分を少なくしたいという要請に応えるには曲げ加工の初期段階では熱処理機構を旋回アーム上の先行側クランプに近づけるがそのときに熱処理機構と首折れ防止機構との干渉を避けなければならないことや、干渉しない場合でも熱処理に不所望な影響を与えてはならないこと、さらには曲げ加工の初期段階では首折れが発生しにくいことから、前者の相殺荷重付与タイプでは、金属管の先端部のうち先行側クランプ寄りの直線部が加重付与範囲には属しても好適な加重付与範囲からは外れているので、その部分の熱処理が済むまでは金属管から荷重付与装置を離しておき、少なくとも直線部については熱処理を済ませて、その後の適宜なタイミングで金属管に荷重付与装置を作用させるのが、標準的である。
また、後者の内外クランプ併用タイプでは、予め管内挿入拡径機構の奥側拡縮部を縮径させて金属管の内周面から離しておいて該当部分の熱処理を済ませ、その後の奥側拡縮部の拡径により金属管の首折れを防止するようになっている。
このように、何れのタイプでも、金属条材圧縮曲げ加工に際して不所望な首折れの発生を適切に防止することができる。
しかしながら、後者の内外クランプ併用タイプは、管内挿入拡径機構を用いるので、上述したように適用対象が管端に限られる。また、前者の相殺荷重付与タイプは、荷重を制御可能な荷重付与装置が追加設備として必要なうえ、運用時には荷重の選定や設定といった追加作業が必要である。
そこで、そのようなものが不要で簡便なうえ適用範囲が広い金属条材圧縮曲げ加工方法を実現することが技術課題となる。
本発明の金属条材圧縮曲げ加工方法は(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、曲げ加工すべき金属製の条材を環状に局部的に塑性変形可能温度に加熱し、その加熱部を前記条材の長手方向に相対移動させながら前記加熱部に曲げモーメント及び圧縮軸力を作用させ、その直後に冷却する金属条材圧縮曲げ加工方法において、旋回アームの旋回部に装備された先行側クランプに予めアタッチメント係合手段を設けておくとともに、前記アタッチメント係合手段に対応したクランプ係合手段とそれら両係合手段の係合時には前記条材の外周面のうち首折れ変形の増減に応じて当接圧力の増減する部位に当接する条材当接部とを具備した首折れ防止用アタッチメントを前記先行側クランプ及び前記条材から離した状態で用意しておき、前記条材の先行側を前記先行側クランプで掴持してその進路を弧状に規制することにより前記曲げモーメント及び前記圧縮軸力を生じさせて前記条材に圧縮曲げ加工を施すとともに、前記加熱部と前記先行側クランプとの離隔距離が増してから前記両係合手段を係合させて前記首折れ防止用アタッチメントを前記先行側クランプに装着することにより前記条材当接部を前記条材の外周面に当接させて前記条材の首折れを抑制することを特徴とする。
また、本発明の金属条材圧縮曲げ加工方法は(解決手段2)、上記解決手段1の金属条材圧縮曲げ加工方法であって、前記条材当接部を前記条材の外周面に当接させるに際して前記条材の外周面のうち加熱と冷却とによる熱処理の済んだ部位に対して前記条材当接部を当接させることを特徴とする。
さらに、本発明の金属条材圧縮曲げ加工方法は(解決手段3)、上記解決手段1,2の金属条材圧縮曲げ加工方法であって、前記首折れ防止用アタッチメントが継ぎ足し可能な複数段に分かれており、前記加熱部と前記先行側クランプとの離隔距離の増加に伴って前記首折れ防止用アタッチメントを一段ずつ継ぎ足すことを特徴とする。
また、本発明の金属条材圧縮曲げ加工方法は(解決手段4)、上記解決手段1〜3の金属条材圧縮曲げ加工方法であって、前記先行側クランプが、前記旋回アームに装着されていて掴持動作を行うクランプ本体部と、このクランプ本体部の掴持部内周面と前記条材の外周面との間に介挿される着脱式のクランプライナーとを具えたものであり、前記アタッチメント係合手段が前記クランプ本体部と前記クランプライナーとの何れか一方または双方に設けられていることを特徴とする。
また、本発明の金属条材圧縮曲げ加工方法は(解決手段5)、上記解決手段1〜4の金属条材圧縮曲げ加工方法であって、前記首折れ防止用アタッチメントの前記クランプ係合手段を前記先行側クランプの前記アタッチメント係合手段に外嵌めすることにより前記首折れ防止用アタッチメントを前記先行側クランプに装着することを特徴とする。
また、本発明の金属条材圧縮曲げ加工方法は(解決手段6)、上記解決手段1〜4の金属条材圧縮曲げ加工方法であって、前記両係合手段を螺合にて係合させることにより前記首折れ防止用アタッチメントを前記先行側クランプに装着することを特徴とする。
このような本発明の金属条材圧縮曲げ加工方法にあっては(解決手段1)、首折れの発生しない加工初期段階では、首折れ防止用アタッチメントが未だ装着されないので、条材に対して外面掴持形の先行側クランプの近くまで熱処理を施すことができる。そして、曲げ加工の開始前であれ開始時であれ開始後であれ加熱部と先行側クランプとの離隔距離が増してから首折れ防止用アタッチメントが先行側クランプに装着されるので、上記の離隔距離が首折れ防止用アタッチメントより広がったら早々に装着作業を行うことで、首折れ発生要因のモーメントが過大になる前に首折れ防止用アタッチメントを装着することができる。
装着後の首折れ防止用アタッチメントは、先行側クランプと共に旋回移動するので、条材に対して相対移動することなく、条材当接部を条材に当接し続ける。そして、条材が首折れ変形しようとすると、その増減に応じて当接圧力が増減されるという受動的な作用によって、条材の首折れを抑制する。このような恰も先行側クランプ後刻延長部材のような首折れ防止用アタッチメントは、必要な形状と剛性を備えていれば、油圧シリンダ等を用いる能動的な加重制御を行う必要がなく、条材当接部に押しローラ等の可動部を必要としないので、装着具や装着機構以外は固定形状・一定形状の部材で足りるものである。
したがって、この発明によれば、先行側クランプが外面掴持形で適用範囲が広いうえ追加部材が固定的・受動的で設備も作業も簡便な金属条材圧縮曲げ加工方法を実現することができる。
また、本発明の金属条材圧縮曲げ加工方法にあっては(解決手段2)、条材における首折れ発生部位が熱処理済み部位に移るが、熱処理の済んだところは硬度向上等によって熱処理前より変形し難くなっているので、首折れ防止の機能が一層高まることとなる。
さらに、本発明の金属条材圧縮曲げ加工方法にあっては(解決手段3)、首折れ防止用アタッチメントの装着作業を取扱容易な各段ごとに分けて行うことができるので、装着作業が楽になる。
また、本発明の金属条材圧縮曲げ加工方法にあっては(解決手段4)、首折れ防止用アタッチメントの装着作業が、クランプ本体部とクランプライナーの適宜部位に対して行われるので、火傷や怪我をしないように加熱装置等を避けて行う作業であっても、容易に行うことができる。
また、本発明の金属条材圧縮曲げ加工方法にあっては(解決手段5,6)、首折れ防止用アタッチメントの装着が手作業でも容易な外嵌めや螺合にて行われるので、アタッチメント装着作業が例え自動化されていなくても簡便かつ迅速に作業することができる。
本発明の金属条材圧縮曲げ加工方法の実施例1について、(a)が金属管曲げ加工装置に金属管をセットした初期状態を示す概要平面図、(b)がそのときの先行側クランプ等の拡大平面図、(c)が直管部を熱処理したときの概要平面図、(d)がそのときの先行側クランプ等の拡大平面図、(e)が曲げ加工開始時の概要平面図、(f)が首折れ防止用アタッチメントを装着したときの概要平面図、(g)がそのときの先行側クランプ等の拡大平面図、(h)がアタッチメントを継ぎ足したときの概要平面図、(i)がそのときの先行側クランプ等の拡大平面図である。 本発明の実施例2について、外嵌め式の首折れ防止用アタッチメントを用いて実施する金属条材圧縮曲げ加工方法を示し、(a)がクランプライナーの斜視図、(b)がその断面図、(c)が首折れ防止用アタッチメントの斜視図、(d)がその断面図、(e)が金属管セット時の先行側クランプ等の断面図、(f)が首折れ防止用アタッチメント装着時の先行側クランプ等の断面図、(g)がアタッチメント継ぎ足し時の先行側クランプ等の断面図である。 本発明の実施例3について、螺合式の首折れ防止用アタッチメントを用いて実施する金属条材圧縮曲げ加工方法を示し、(a)及び(b)がクランプ本体部に装着するタイプに係るアタッチメントの斜視図および先行側クランプ等の断面図、(c)がフランジ付き変形タイプに係る先行側クランプ等の断面図、(d)がクランプライナーに装着するタイプに係る先行側クランプ等の断面図、(e)が補助アタッチメントを併用するタイプに係る先行側クランプ等の断面図、(f)及び(g)が補強タイプに係るアタッチメントの端面図および先行側クランプ等の断面図である。
このような本発明の金属条材圧縮曲げ加工方法について、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜3により説明する。
図1に示した実施例1は、上述した解決手段1〜3(出願当初の請求項1〜3)を具現化したものであり、図2に示した実施例2は、上述した解決手段1〜5(出願当初の請求項1〜5)を具現化したものであり、図3に示した実施例3は、上述した解決手段1〜3,6(出願当初の請求項1〜3,6)を具現化したものである。
本発明の金属条材圧縮曲げ加工方法の実施例1について、その方法の説明に先立って、その実施に用いられる金属管曲げ加工装置20(金属条材圧縮曲げ加工装置)の具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1(a)は、金属管10をセットしたばかりの初期状態の金属管曲げ加工装置20の概要平面図であり、同図(b)は、先行側クランプ48と首折れ防止用アタッチメント50等の拡大平面図である。また、同図(h)は、首折れ防止用アタッチメント50と継ぎ足しアタッチメント53との概要平面図、同図(i)は、先行側クランプ48と継ぎ足しアタッチメント53等の拡大平面図である。
この金属管曲げ加工装置20は(図1(a)参照)、首折れの発生を防止しながら金属管10の曲げ加工を行うために、ガイドローラ21,22と熱処理機構23〜27と曲げモーメント付加機構30+40と首折れ防止用アタッチメント50とを具えている。
熱処理機構23〜27は、環状の誘導子23及び冷却機構24と移動機構25と高周波電源26と給水設備27とを具えており、曲げモーメント付加機構30+40はプッシャー30と旋回アーム40とを具えている。
旋回アーム40は、曲げ加工される金属管10の先行側の進路を弧状に規制できれば、例えばL形やI形のアームと一組のスライドベッド等からなるものでも良く、二組のフレームやレールを上下に配して剛性を高めたものでも良い。これには、曲げ加工される金属管10の先行側の外周面を掴持する先行側クランプ48が、装着されている。
また、この旋回アーム40は、鉛直に設けられた支軸41と、それに基端部を支持された水平なアーム基端部42と、支軸41をY方向に移動させる移動機構43と、アーム旋回時に支軸41を軸回転させる回転機構44と、アーム基端部42の先端側に設けられ移動機構45によって初期姿勢ではY方向に移動しうるアーム旋回端部46と、アーム旋回端部46に装着された先行側クランプ48を初期姿勢ではX方向に移動させる移動機構47とを具えていて、金属管10の曲げ変形に必要な曲げモーメントを金属管10に付加させるとともに、初期姿勢で先行側クランプ48が金属管10の先行側を掴持できるところに位置させることができ、ひいては金属管10の曲げ半径や金属管10の先行側の直管部の長さを任意に設定できるようになっている。圧縮曲げ加工に必要な圧縮軸力を発生するには、アーム先端側をチェーン等で牽引しても良いが、この装置では、回転機構44にブレーキを付加してブレーキ抵抗力Pbを作用させるようになっている。
プッシャー30は、旋回アーム40に向けて進行したり後退するための移動機構31と、曲げ加工される金属管10の後端側を把持する後端側クランプ32とを具えている。移動機構31は、後端側から先行側へ金属管10を推し進めるプッシャー推力Pを出すことができれば、シリンダ駆動の可動台や、チェーン牽引式の走行台でも良い。
プッシャー30と旋回アーム40との間にはガイドローラ21,22と誘導子23と冷却機構24とが配置されており、ガイドローラ21,22が金属管10を両脇から挟むことで金属管10と誘導子23との不所望な位置ずれが防止されるようになっている。
誘導子23は、曲げ加工される金属管10の外径より一回り大きい誘導コイルであり、金属管10を中空に遊挿させた状態で高周波電源26から給電されると金属管10の長手方向短区間を環状に誘導加熱するようになっている。
冷却機構24は、誘導子23に添えて若しくは組み付けて隣接された環状の散水チューブ等からなり又は誘導子23を兼ねた管体からなり、金属管10を遊挿させた状態で給水設備27から給水されると金属管10の環状加熱部を追随冷却するようになっている。
移動機構25は、誘導子23と冷却機構24とを一緒にX方向移動させるものであり、グラデーション曲げや直管部付き曲げで金属管10の先行側の直管部を熱処理するときなどに作動するようになっている。
首折れ防止用アタッチメント50は(図1(a),(b)参照)、首折れ防止のために先行側クランプ48に装着されるものであり、先行側クランプ48寄りの部位にクランプ係合手段51が設けられている。なお、上述の説明では省いて後に回したが、先行側クランプ48のうち首折れ防止用アタッチメント50を取り付ける部位には、クランプ係合手段51に対応したアタッチメント係合手段49が、予め設けられている。両係合手段49,51は、加工動作開始後に係合させうるものであって係合時には首折れ防止に必要な反力に耐えられるものであれば特に限定はなく、嵌合式でも螺合式でも掛止式でも挟持式でも掴持式でも良く、ボルトや楔などの装着具を付加するものでも良い。
また、首折れ防止用アタッチメント50には条材当接部52も設けられており、上述の両係合手段49,51を係合させて首折れ防止用アタッチメント50を先行側クランプ48に装着すると、条材当接部52が金属管10の外周面に当接するようになっている。しかも、首折れ防止用アタッチメント50のうち少なくともクランプ係合手段51と条材当接部52とに亘る部分は堅固な固定形状の部材で作られていて、条材当接部52が首折れ方向に押されても容易には変形しないようになっている。条材当接部52は、首折れの元凶の強い力が作用するとそれに応じて首折れ防止に必要な反力を出すところなので、狭い点状や細い線状のものより、広い面状のものが良く、金属管10の外周面にフィットするものなら更に良い。
さらに、この金属管曲げ加工装置20には、首折れ防止用アタッチメント50を一段目としたときに二段目となる継ぎ足しアタッチメント53も具備されている(図1(h),(i)参照)。継ぎ足しアタッチメント53は、首折れ防止用アタッチメント50を延長する形で、首折れ防止用アタッチメント50と金属管10との当接部位を先行側クランプ48から遠くなる方向へ広げるためのものなので、首折れ防止用アタッチメント50に対して後付けしうる係合手段と、その後付け後は金属管10の外周面に当接して首折れ防止に必要な反力を出す条材当接部とを具備している。
この実施例1の金属条材圧縮曲げ加工方法について、上述した金属管曲げ加工装置20を用いて金属管10に圧縮曲げ加工を施す手順等を、図面を引用して説明する。
ここでは直管部付き曲げを行うものとする。すなわち、最初の工程では金属管10の先行側を曲げないで熱処理だけ行い、その後の工程で熱処理しながら曲げるものとする。
図1は、(a)が金属管曲げ加工装置20に金属管10をセットした初期状態を示す概要平面図、(b)がそのときの先行側クランプ48等の拡大図、(c)が直管部11を熱処理したときの概要平面図、(d)がそのときの先行側クランプ48等の拡大平面図、(e)が曲げ加工開始時の概要平面図、(f)が首折れ防止用アタッチメント50を先行側クランプ48に装着したときの概要平面図、(g)がそのときの先行側クランプ48等の拡大平面図、(h)が首折れ防止用アタッチメント50に継ぎ足しアタッチメント53を継ぎ足したときの概要平面図、(i)がそのときの先行側クランプ48等の拡大平面図である。
曲げ加工に先立って金属管10を金属管曲げ加工装置20にセットするが、先ず通常の段取り通り、金属管10をクレーン等で吊り上げて、金属管10の後端側をプッシャー30の後端側クランプ32に把持させるとともに金属管10の先端側(先行側)を旋回アーム40の先行側クランプ48に握持させて保持する(図1(a)参照)。誘導子23と冷却機構24に金属管10を遊挿させることも、従来の管外面掴持形クランプ使用時と同様にして行う。その際、金属管10と先行側クランプ48との位置合わせは、クレーンにて金属管10を移動させて行っても良く、移動機構45,47を作動させて先行側クランプ48を移動させて行っても良く、それらを併用しても良い。
直管部付き曲げの初期姿勢では(図1(a)参照)、金属管10のうち先行側クランプ48寄りの直管部11の長さだけ、旋回アーム40の支軸41に対応したベンディングポイントBP(図1(b)等の二点鎖線の位置)よりX方向へ誘導子23を予め移動させるので(図1(a)参照,図1(c)の破線を参照)、それと干渉しない範囲内でなるべく近くまで先行側クランプ48を移動機構47でX方向に移動させておく。
また、この段階では(図1(a)参照)、首折れ防止用アタッチメント50は、先行側クランプ48からも金属管10からも離れている状態で、上述したセット作業の邪魔にならない所に置いて、必要になったら直ぐに使用することができるよう、準備だけしておく。
そして、準備が済んだら、金属管曲げ加工装置20を自動モードで動作させて、金属管10に対する直管部付き曲げ加工を開始させる。そうすると、誘導子23に高周波電源26から高周波通電が行われて、その高周波誘導加熱により金属管10が環状に局部的に塑性変形可能温度に加熱されるとともに、冷却機構24に給水設備27から給水がなされて、金属管10の環状加熱部のX方向隣接部が冷却される。また、そのような熱処理を続行しながら、先ず直管部形成のための曲げない加工すなわち直管加熱が行われ(図1(c),(d)参照)、それから曲管部形成のための曲げ加工が圧縮軸力を掛けながら行われる(図1(e)〜(j)参照)。
詳述すると、直管部形成時には、旋回アーム40もプッシャー30も停止した状態で、誘導子23がX方向移動にて先行側クランプ48から離れガイドローラ21,22に寄っていくことにより(図1(c)参照)、熱処理機構23+24と先行側クランプ48との離隔距離が増すとともに、金属管10のうち先行側クランプ48に近い直管部11が熱処理されて硬化する(図1(d)参照)。そして(図1(e)参照)、誘導子23がベンディングポイントBPに達すると、熱処理機構23+24が移動を止めてベンディングポイントBPに停止し続け、代わりに旋回アーム40が旋回するので、先行側クランプ48で掴持された金属管10の先端部は、その進路を弧状に規制される。
そして、金属管10には、その進路規制とプッシャー推力Pとブレーキ抵抗力Pbとに基づく曲げモーメント及び圧縮軸力が作用して、圧縮曲げ加工が施されるので、曲管部12が形成されるが(図1(f)〜(i)参照)、旋回アーム40の旋回が進んで曲管部12が成長するに伴い、既述したように金属管10のうち先行側クランプ48に近い部分に首折れを生じさせようとするモーメントが増大するので、不所望な首折れの発生を予防するために、熱処理機構23+24と先行側クランプ48との離隔距離が首折れ防止用アタッチメント50の長さを超え、更にベンディングポイントBP周辺の付属部品などが首折れ防止用アタッチメント装着作業の妨げにならないところまで離隔距離が広がったら、首折れ防止用アタッチメント50のクランプ係合手段51と先行側クランプ48のアタッチメント係合手段49とを係合させて首折れ防止用アタッチメント50を先行側クランプ48に装着する(図1(f),(g)参照)。
そうすると、首折れ防止用アタッチメント50の条材当接部52が金属管10の外周面に当接するが、首折れ防止用アタッチメント50が金属管10の先端部の未熱処理部分より長いので、条材当接部52は、金属管10の直管部11の外周面のうち加熱と冷却とによる熱処理の済んだ部位に対して当接する。それから、旋回アーム40の旋回が更に進んで曲管部12が一層成長するに伴い、不所望な首折れを生じさせようとするモーメントが一段と増大して従来の首折れ発生レベルに達するが、その首折れ方向には首折れ防止用アタッチメント50が存在していて、金属管10が首折れ方向に変形しようとすればするほど首折れ防止用アタッチメント50の条材当接部52との当たりが強くなって、変形を押しとどめる反力が大きくなる。しかも、その当たりや反力は、首折れ防止用アタッチメント50のほぼ全長に亘って分散されるうえ、首折れ要因のモーメントに対する相殺効果の大きいベンディングポイントBP寄りのところ具体的には硬化後の直管部11の所に多めに分配されるので、金属管10の首折れが効果的に防止される。
さらに、金属管10の圧縮曲げ加工が進むと首折れ要因のモーメントが首折れ防止用アタッチメント50だけでは対抗しきれないほど増大するおそれがあるような場合には、その前に予め(図1(h),(i)参照)、首折れ防止用アタッチメント50に継ぎ足しアタッチメント53を継ぎ足しておく。そうすると、首折れしようとする変形部位やその変形を押しとどめる反力の分散範囲が広がって局所的な塑性変形が発生しにくくなるうえ、首折れ要因のモーメントに対する相殺効果の大きいベンディングポイントBPにより近いところ具体的には増肉硬化後の曲管部12の所に多めに分配されるので、金属管10の首折れがより効果的に防止される。
本発明の金属条材圧縮曲げ加工方法の実施例2について、外嵌めにて首折れ防止用アタッチメント50を装着する手順等を、図面を引用して説明する。図2は、(a)が外嵌め対応のクランプライナーの斜視図、(b)がその断面図、(c)が外嵌め式の首折れ防止用アタッチメントの斜視図、(d)がその断面図、(e)が金属管10をセットしたときの先行側クランプ48等の断面図、(f)が首折れ防止用アタッチメント50を装着したときの先行側クランプ48等の断面図、(g)が継ぎ足しアタッチメント53を首折れ防止用アタッチメント50に継ぎ足したときの先行側クランプ48等の断面図である。
この金属条材圧縮曲げ加工方法では、上述した実施例1の首折れ防止用アタッチメント50の先行側クランプ48への係合装着がクランプライナーへの外嵌め方式で具体化されている。すなわち、先行側クランプ48が、既述したように(例えば特許文献4参照)、旋回アーム40に装着されていて掴持動作を行うクランプ本体部48aと、このクランプ本体部48aの掴持部内周面と金属管10の外周面との間に介挿される着脱式のクランプライナー48bとを具えたものであり、首折れ防止用アタッチメント50のクランプ係合手段51をクランプライナー48bのアタッチメント係合手段49に外嵌めすることで首折れ防止用アタッチメント50が旋回アーム40に装着されるようになっている。
詳述すると、クランプライナー48bの一端部の外周面に環状溝と環状鍔とからなるアタッチメント係合手段49が形成され(図2(a),(b)参照)、首折れ防止用アタッチメント50には(図2(c),(d)参照)、縦割り二分割筒状体を蝶番部50a(ヒンジ)で連結するとともに把手部50b(グリップ)で楽に開閉できるようにしたものが採用され、首折れ防止用アタッチメント50の一端部の内周面には、上記のアタッチメント係合手段49に対応した環状顎と環状溝とからなるクランプ係合手段51が形成され、首折れ防止用アタッチメント50の他端部の外周面には、継ぎ足しアタッチメント53を兼ねさせるために上記のアタッチメント係合手段49と同じものが形成されている。
そして(図2(e)参照)、初期段階のセット時には、金属管10の先端側とクランプ本体部48aとの間にクランプライナー48bを介挿させた状態で金属管10を先行側クランプ48に掴持クランプさせるが、その際、クランプライナー48bのアタッチメント係合手段49がクランプ本体部48aから金属管10の後端側へ突き出て露出するようクランプライナー48の位置を調整しておく。
それから(図2(f)参照)、首折れ防止用アタッチメント50を装着するときには、首折れ防止用アタッチメント50を開閉させてクランプ係合手段51をアタッチメント係合手段49に被せ、その嵌合を把手部50b同士のボルト緊結等で固定する。
さらに(図2(g)参照)、首折れ防止用アタッチメント50を延長させるときには、もう一つの首折れ防止用アタッチメント50を継ぎ足しアタッチメント53として用い、継ぎ足しアタッチメント53を開閉させてクランプ係合手段51をアタッチメント係合手段49に被せ、その嵌合を把手部50b同士のボルト緊結等で固定する。
本発明の金属条材圧縮曲げ加工方法の実施例3について、装着具としてボルト54を付加して螺合にて首折れ防止用アタッチメント50を装着する手順等を、図面を引用して説明する。図3は、(a)がクランプ本体部48aに装着するタイプの首折れ防止用アタッチメント50の斜視図、(b)がそれをボルト54で取り付けた先行側クランプ48等の断面図である。また、図3(c)がフランジ付き変形タイプの首折れ防止用アタッチメント50をボルト54で取り付けた先行側クランプ48等の断面図、(d)が首折れ防止用アタッチメント50をクランプライナー48bにボルト54で取り付けた先行側クランプ48等の断面図、(e)が首折れ防止用アタッチメント50に加えて補助アタッチメント55もボルト54で取り付けた先行側クランプ48等の断面図である。さらに、図3(f)が補強タイプの首折れ防止用アタッチメント50の端面図、(g)がそれをボルト54で取り付けた先行側クランプ48等の断面図である。
この金属条材圧縮曲げ加工方法では、上述した実施例1の首折れ防止用アタッチメント50の先行側クランプ48への係合装着がクランプ本体部48aやクランプライナー48bに対する螺合方式で具体化されている。すなわち、先行側クランプ48が実施例2のものと同様にクランプ本体部48aとクランプライナー48bとを具えたものであり、首折れ防止用アタッチメント50のクランプ係合手段51を先行側クランプ48のアタッチメント係合手段49に螺合させることで首折れ防止用アタッチメント50が旋回アーム40に装着されるようになっている。なお、ここではアタッチメント係合手段49をクランプ本体部48aに設ける例とクランプライナー48bに設ける例を挙げるが、両部材48a,48bに亘ってアタッチメント係合手段49を設けても良い。
図3(a),(b)に示した首折れ防止用アタッチメント50は、円筒を縦に二分割した片割れの樋状部材からなり、その軸方向に貫通するボルト挿通穴を穿孔してクランプ係合手段51としたものであり、内周面が条材当接部52となっている。クランプ係合手段51に対応するアタッチメント係合手段49は雌ネジでありクランプ本体部48aに形成されているので、ボルト54の雄ネジ部分をクランプ係合手段51に通してからアタッチメント係合手段49にねじ込むことで、首折れ防止用アタッチメント50が先行側クランプ48に植設状態で装着される。
図3(c)に示した首折れ防止用アタッチメント50は、フランジ付き円管を縦に二分割した片割れの変形樋状部材からなり、フランジ部分にクランプ係合手段51としてのボルト挿通穴が形成されている。
図3(d)に示した首折れ防止用アタッチメント50は上述したものと同様であるが、アタッチメント係合手段49の形成部位がクランプ本体部48aからクランプライナー48bの一端部に移っている。
図3(e)に示した首折れ防止用アタッチメント50も上述したものと同様であるが、補助アタッチメント55を併用するようになっている。補助アタッチメント55は首折れ防止用アタッチメント50と同様の形状で同様にして先行側クランプ48に取り付けられるが、取り付け位置が金属管10を挟んで対向する所になっている。そこは首折れ方向とは逆向きの所なので補助アタッチメント55が単独では首折れ防止に役立たないが、補助アタッチメント55を首折れ防止用アタッチメント50に連結して、首折れ防止用アタッチメント50が首折れ方向へ押されて補助アタッチメント55から離れようとするとそれに応じた引き戻し反力が連結部に生じるようにしておけば、補助アタッチメント55は首折れ防止用アタッチメント50の機能を補強する態様で金属管10の首折れを緩和抑制するのに役立つ。
図3(f),(g)に示した首折れ防止用アタッチメント50は、首折れ側にリブ50cが形成されて、首折れに対する抵抗力が増している。リブ50cは、金属管10の首折れ方向への変形ひいてはそれを抑制する反力を偏在させずに分散させるよう、先行側クランプ48に近いところの剛性が大きく先行側クランプ48から遠いところの剛性が小さくなっている。また、首折れ防止用アタッチメント50は、先行側クランプ48との当接部位やボルト54に作用する力が梃子の原理で過大になるのを回避するために、分割端面を両面とも平板状の延長部材50dで延長して端面視形状をU状にしたうえで、その延長部材50dの所にクランプ係合手段51を形成している。さらに、ボルト54の締め込み作業を金属管10や熱処理機構23+24の無いところで行えるよう、首折れ防止用アタッチメント50のクランプ係合手段51がボルト挿通穴から雌ネジに変更されるとともに、先行側クランプ48のアタッチメント係合手段49が、雌ネジから変更されて、クランプ本体部48aに貫通穿孔されたボルト挿通穴になっている。
[その他]
なお、上記実施例では加工対象が鋼管であったが、管体における中空の存在や外周の丸みは本願発明の実施に必須なものでなく、移動加熱による熱処理は鋼材以外の金属でも有用であり上述したのと同様にして実施できるので、本願発明は、中実棒や角材といった金属製の条材に対する圧縮曲げ加工方法にも、適用することができる。
また、上記実施例では、直管部付き曲げを具体例にしたので、加工作業の最初の段階では、曲げモーメントの作用を一時停止させて熱処理だけを行ったが、グラデーション曲げでは曲げモーメントの作用を一時緩和させて曲げながら熱処理を行うと良い。
さらに、上記実施例では、加工作業の最初の段階では、圧縮軸力を高めるブレーキ抵抗力Pbを明示的には作用させなかったが、最初からブレーキ抵抗力Pbを作用させても良く、その際にブレーキ抵抗力Pbを漸増させるのも良い。
また、上記実施例では一回の曲げ加工しか説明しながったが、先行側クランプ48は外面掴持形クランプを踏襲していることから、従来同様、曲げ加工を一旦中断して曲げ加工済み条材部分と曲げ加工待ち条材部分との間で金属管10を持ち直すことが可能なので、金属管曲げ加工装置20はS字曲げや立体曲げといった曲げ方向を途中で変える曲げ加工にも適用することができる。
本発明の金属条材圧縮曲げ加工方法は、上述した直管部付き曲げに好適なものであるが、それに適用が限定される訳でなく、首折れの発生が危惧される圧縮曲げであって先行側クランプの直ぐ近くまで熱処理する曲げ加工であれば、単純曲げにも適用することができる。直管部付き曲げであっても直管加熱部と本曲げ部との間に多少のグラデーション曲げが介在しても良く、グラデーション曲げであってもグラデーション曲げ部の端側に多少の直管加熱部や予熱部があっても良く、通常の単純曲げであっても本曲げ部の端側に多少のグラデーション曲げや直管加熱部があっても良く、何れの場合でも本発明を適用することができる。
10…金属管(条材)、
20…金属管曲げ加工装置(金属条材圧縮曲げ加工装置)、
21,22…ガイドローラ、23…誘導子、24…冷却機構、
25…移動機構、26…高周波電源、27…給水設備、
30…プッシャー、31…移動機構、32…後端側クランプ、
40…旋回アーム、41…支軸、42…アーム基端部、43…移動機構、
44…回転機構、45…移動機構、46…アーム旋回端部、47…移動機構、
48…先行側クランプ、48a…クランプ本体部48a、
48b…クランプライナー48b、49…アタッチメント係合手段、
50…首折れ防止用アタッチメント、50a…蝶番部、50b…把手部、
51…クランプ係合手段、52…条材当接部、
53…継ぎ足しアタッチメント、54…ボルト、55…補助アタッチメント

Claims (6)

  1. 曲げ加工すべき金属製の条材を環状に局部的に塑性変形可能温度に加熱し、その加熱部を前記条材の長手方向に相対移動させながら前記加熱部に曲げモーメント及び圧縮軸力を作用させ、その直後に冷却する金属条材圧縮曲げ加工方法において、旋回アームの旋回部に装備された先行側クランプに予めアタッチメント係合手段を設けておくとともに、前記アタッチメント係合手段に対応したクランプ係合手段とそれら両係合手段の係合時には前記条材の外周面のうち首折れ変形の増減に応じて当接圧力の増減する部位に当接する条材当接部とを具備した首折れ防止用アタッチメントを前記先行側クランプ及び前記条材から離した状態で用意しておき、前記条材の先行側を前記先行側クランプで掴持してその進路を弧状に規制することにより前記曲げモーメント及び前記圧縮軸力を生じさせて前記条材に圧縮曲げ加工を施すとともに、前記加熱部と前記先行側クランプとの離隔距離が増してから前記両係合手段を係合させて前記首折れ防止用アタッチメントを前記先行側クランプに装着することにより前記条材当接部を前記条材の外周面に当接させて前記条材の首折れを抑制することを特徴とする金属条材圧縮曲げ加工方法。
  2. 前記条材当接部を前記条材の外周面に当接させるに際して前記条材の外周面のうち加熱と冷却とによる熱処理の済んだ部位に対して前記条材当接部を当接させることを特徴とする請求項1記載の金属条材圧縮曲げ加工方法。
  3. 前記首折れ防止用アタッチメントが継ぎ足し可能な複数段に分かれており、前記加熱部と前記先行側クランプとの離隔距離の増加に伴って前記首折れ防止用アタッチメントを一段ずつ継ぎ足すことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された金属条材圧縮曲げ加工方法。
  4. 前記先行側クランプが、前記旋回アームに装着されていて掴持動作を行うクランプ本体部と、このクランプ本体部の掴持部内周面と前記条材の外周面との間に介挿される着脱式のクランプライナーとを具えたものであり、前記アタッチメント係合手段が前記クランプ本体部と前記クランプライナーとの何れか一方または双方に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載された金属条材圧縮曲げ加工方法。
  5. 前記首折れ防止用アタッチメントの前記クランプ係合手段を前記先行側クランプの前記アタッチメント係合手段に外嵌めすることにより前記首折れ防止用アタッチメントを前記先行側クランプに装着することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載された金属条材圧縮曲げ加工方法。
  6. 前記両係合手段を螺合にて係合させることにより前記首折れ防止用アタッチメントを前記先行側クランプに装着することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載された金属条材圧縮曲げ加工方法。
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