JP2012093189A - 距離画像生成装置および距離画像生成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光飛行時間型距離画像センサを用いて距離画像生成する際、算出された距離値が正確であるか否かをユーザが把握可能な技術を提供する。
【解決手段】本発明は、撮影対象物が、回り込みの影響を受けやすい位置、すなわち、距離画像センサから近距離にあるか否かを閾値を用いて判別し、近距離にあると判別された場合、光量を低減して再度距離画像を生成する。そして、算出された距離値を比較し、その変動量から正確性を判別し、誤生成されていると判別される場合、ユーザに通知する。
【選択図】図7
【解決手段】本発明は、撮影対象物が、回り込みの影響を受けやすい位置、すなわち、距離画像センサから近距離にあるか否かを閾値を用いて判別し、近距離にあると判別された場合、光量を低減して再度距離画像を生成する。そして、算出された距離値を比較し、その変動量から正確性を判別し、誤生成されていると判別される場合、ユーザに通知する。
【選択図】図7
Description
本発明は、距離画像生成技術に関し、特に、光飛行時間型距離画像センサを用いた距離画像生成技術に関する。
光飛行型距離画像センサを用いて、撮影対象空間の対象物の、当該センサからの距離を画素値とする距離画像を生成する距離画像生成装置がある。光飛行型距離画像センサでは、光源から照射した変調光と、当該変調光の対象物による反射光との位相差を用いて、画素毎に対象物の距離を算出する。位相差は、画素毎に用意された撮像素子で受光した反射光を光量に応じた電荷量に変換し、この電荷量に所定の演算を施すことにより算出される(例えば、特許文献1参照。)。
光飛行時間型距離画像センサを用いた距離画像生成装置は、上述のように画素毎に受光した反射光を基に距離値を算出している。しかし、対象物の距離が近い場合など、受光する光量が多いと、近隣の画素に対応する撮像素子に光が入り込む、いわゆる回り込みが発生することがある。回り込みが発生すると、正確な光量が得られず、それに従って算出される距離値も不正確となる。ところが、ユーザは、算出された距離値が、回り込みにより誤生成されたものであるか否かを、知ることができない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、光飛行時間型距離画像センサを用いて距離画像生成する際、算出された距離値が正確であるか否かをユーザが把握可能な技術を提供することを目的とする。
本発明は、撮影対象物が、回り込みの影響を受けやすい位置、すなわち、距離画像センサから近距離にあるか否かを閾値を用いて判別し、近距離にあると判別された場合、光量を低減して再度距離画像を生成する。そして、算出された距離値を比較し、その変動量から正確性を判別し、誤生成されていると判別される場合、ユーザに通知する。
具体的には、対象空間に変調光を照射する発光源、前記発光源から照射され前記対象空間内の対象物で反射した反射光を含む変調光を受光して受光光量に応じた電荷に変換する光電変換素子および前記光電変換素子毎に設けられた少なくとも1つ以上の電荷蓄積手段を画素毎に有する受光手段、および、前記発光源の変調に同期して前記各光電変換素子で変換した電荷を前記複数の電荷蓄積手段に振り分けるセンサ制御手段、を備える距離画像センサと、前記電荷蓄積手段に1フレーム分の距離画像生成可能な電荷が蓄積される1フレーム時間毎に、前記蓄積された電荷から画素毎の前記対象物までの距離値を求め当該距離値を画素値とする距離画像を生成する距離画像生成手段と、出力手段と、を備える距離画像生成装置であって、前記距離画像生成手段が求めた距離値の適否を判別し、適切でないと判別した場合、前記出力手段から距離値誤生成を意味する通知を出力する適否判別手段をさらに備えることを特徴とする距離画像生成装置を提供する。
また、対象空間に変調光を照射する発光源、前記発光源から照射され前記対象空間内の対象物で反射した反射光を含む変調光を受光して受光光量に応じた電荷に変換する光電変換素子および前記光電変換素子毎に設けられた少なくとも1つ以上の電荷蓄積手段を画素毎に有する受光手段、および、前記発光源の変調に同期して前記各光電変換素子で変換した電荷を前記複数の電荷蓄積手段に振り分ける制御手段を備える距離画像センサと、前記電荷蓄積手段に1フレーム分の距離画像生成可能な電荷が蓄積される1フレーム時間毎に、前記蓄積された電荷から、画素毎の前記対象物までの距離値を求め当該距離値を画素値とする距離画像を生成する距離画像生成手段と、出力手段と、を備える距離画像生成装置における距離画像生成方法であって、前記距離画像生成手段が求めた距離値の適否を判別する適否判別ステップと、前記適否判別ステップにより適切でないと判別された場合、前記出力手段から距離値誤生成を意味する通知を出力する出力ステップと、を備えることを特徴とする距離画像生成方法を提供する。
本発明によれば、光飛行時間型距離画像センサを用いて距離画像生成する際、算出された距離値の正確性をユーザが把握できる。
以下、本発明を適用する実施形態について説明する。以下、本発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
まず、本実施形態で用いる光飛行型距離画像センサ(以下、距離画像センサと呼ぶ。)を用いた距離画像生成装置の構成を説明する。図1は、本実施形態の距離画像生成装置100のブロック図である。
図1に示すように、距離画像生成装置100は、照射光と入射光との位相差を用いて距離画像を生成するもので、距離画像センサ140と、距離画像生成部150と、適否判別部160と、表示部170と、制御部180と、を備える。また、距離画像センサ140は、光源110と撮像素子120とセンサ制御部130とを備える。
光源110は、対象空間に変調した光(例えば、正弦波もしくは矩形波等で高速に変調させた赤外光もしくは可視光;以下、変調光と呼ぶ。)111を照射する発光源である。光源110には、LED等の高速変調が可能なデバイスが用いられる。
撮像素子120は、光源110から照射された変調光111が対象空間内の物体200で反射された反射光を含む入射光112を受光し、電荷に変換する受光部である。これを実現するため、撮像素子120は、入射光112を受光し、受光量を電荷量に変換する複数の光電変換素子と、光電変換素子により得られた電荷量を蓄積する電荷蓄積部とを備える。また、撮像素子の前には、レンズが配置される。
この光電変換素子により画素が形成される。従って、各光電変換素子は、距離画像の各画素に対応づけて規則的に配列される。また、距離情報である変調光111と入射光112の位相差は、電荷蓄積部に蓄積された電荷を用いて算出する。この位相差を算出するためには、少なくとも3以上の位相情報(電荷蓄積部に蓄積された電荷)が必要である。このため、電荷蓄積部は、光電変換素子毎に、少なくとも3以上設けられる。以下、本実施形態では、4つ用いる場合を例にあげて説明する。
センサ制御部130は、光源110と撮像素子120とを同期制御する。センサ制御部130は、変調された信号を光源110に送る。光源110は、この信号に従って、対象空間に変調光111を照射する。また、センサ制御部130は、撮像素子120に変調光111の変調周波数に同期する同期信号を送信する。撮像素子120では、光電変換素子が、物体200により反射された反射光を含む入射光112を電荷量に変換する。そして、得られた電荷量を、この同期信号に従って、各光電変換素子に対応づけて設けられる4つの電荷蓄積部それぞれに振り分ける。ここでは、変調の1周期を4等分した期間毎に、これらの4つの電荷蓄積部に振り分ける。なお、電荷蓄積部には、電荷量そのものを蓄積してもよいし、この電荷量をAD変換後のデータを蓄積してもよい。
また、本実施形態のセンサ制御部130は、制御部180からの指示に従って、光源110が照射する変調光111の光量を調整する。本実施形態では、発光回数を制御することにより、光量を調整する。
距離画像生成部150は、各電荷蓄積部に振り分けられた電荷に所定の演算を施し、変調光111と入射光112との位相差を算出し、画素値が距離値である距離画像を生成する。生成した距離画像は、通常は、外部出力端子から出力される。ただし、制御部180からの指示が有る場合は、適否判別部160または表示部170に送られる。変調光111と入射光112との位相差から距離値を算出する手法は後述する。
適否判別部160は、制御部180からの指示に従って、距離画像生成部150が生成した距離画像の各画素値(距離値)の適否を判別する。判別結果は、表示部170に送られる。適否の判別手法の詳細は後述する。
表示部170は、適否判別部160による判別結果に応じて、メッセージを出力表示する。また、制御部180からの指示により、距離画像生成部150が生成した距離画像を表示する。本実施形態の表示部170は、例えば、ディスプレイなどで構成される。
制御部180は、距離画像生成装置100全体の動作を制御する。
なお、本実施形態の距離画像生成装置100は、CPUとメモリと記憶装置とを備え、記憶装置に格納されたプログラムを実行することにより、制御部180、距離画像生成部150、適否判別部160、およびセンサ制御部130の各機能を実現する。
次に、本実施形態の距離画像生成装置100による距離画像生成の手法を説明する。図2は、距離画像生成の原理を説明するための図である。光源から出社される変調光111の強度が本図のような正弦曲線を描くように変化する場合、撮像素子120への入射光112の強度も同様に正弦曲線を描くよう変化する。ただし、変調光111と入射光112とには、光が物体200まで往復する飛行時間による位相の遅延(位相差φ)が生じる。
従って、位相差φがわかれば、距離値Dは求めることができる。ここで、変調光111と入射光112との位相差φは、変調光111の1周期を4等分した各期間をT1、T2、T3、T4とし、それぞれの期間に蓄積される電荷量をC1、C2、C3、C4とすると、以下の式(2)で表される。
また、光源110の変調周波数は数十MHzである。従って、変調の1周期は数十ns程度である。このため、距離画像を得るためには、数百〜数十万周期の電荷蓄積時間を要する。本実施形態の距離画像生成部150は、この電荷蓄積時間Δt間隔で電荷蓄積部に蓄積された各電荷量C1、C2、C3、C4を用い、画素毎に、式(2)に従って位相差φを求め、式(1)に従って、対象物までの距離値Dを求め、距離値を画素値とする距離画像を生成する。
なお、電荷蓄積時間Δt間隔毎に得られる1枚の距離画像をフレームと呼ぶ。また、電荷蓄積時間Δtを、1フレーム時間Δtと呼ぶ。
また、本実施形態の距離画像センサ140では、距離画像以外の画像も同時に生成可能である。すなわち、上記各電荷量C1、C2、C3、C4を用い、画素毎に以下の式(4)に従って、強度値Bを算出することにより、強度値を画素値とする強度画像を得ることができる。
以上の構成を有する本実施形態の距離画像生成装置100による距離画像生成の流れを説明する。図3は、本実施形態の距離画像生成処理の処理フローである。
制御部180は、撮影開始の指示を受け付けると、センサ制御部130に指示を出す。センサ制御部130は、制御部180からの指示を受け、光源110と撮像素子120との同期制御を開始する(ステップS1101)。光源110は、変調光111の照射を開始し、撮像素子120は、受光および電荷の蓄積を開始する。また、電荷の蓄積時間をカウントするタイマtを初期化する。
そして、1フレーム時間Δt経過すると(ステップS1102)、制御部180は、電荷の蓄積時間をカウントするタイマtを初期化する(ステップS1103)。この間、光源110からの変調光111の照射および撮像素子120における入射光112の受光および電荷の蓄積は継続する。
そして、制御部180は、距離画像生成部150に、蓄積された電荷から距離画像を生成させ(ステップS1104)、出力端子または表示部170から生成された距離画像を出力する(ステップS1105)。なお、この間も、光源110からの変調光111の照射および撮像素子120における入射光112の受光および電荷の蓄積は継続する。制御部180は、ステップS1102以降の処理を、終了の指示を受け付けるまで繰り返す(ステップS1106)。
制御部180は、以上の手順で各部を制御し、1フレーム時間Δt毎に、1フレームの距離画像を連続して生成する。
次に、このような距離画像生成装置100による回り込みの発生および回り込みによる距離値の誤生成について説明する。図4および図5は、回り込みの発生について説明するための説明図である。図4(a)は、回り込みの発生していない理想的な状態での撮像素子120による受光状態を、図4(b)は、回り込みが発生している状態での撮像素子120による受光状態を示す。また、図5(a)は、理想的な状態での変調光111と入射光112と電荷蓄積部への電荷の蓄積の状態とを示し、図5(b)は、回り込みが発生している状態での変調光111と入射光112と電荷蓄積部への電荷の蓄積の状態とを示す。なお、図5において、Tは、変調光111の半周期である。
図4(a)に示すように、理想的な状態では、レンズ121で屈折した入射光112は、特定の画素に対応する撮像素子120、もしくは隣り合う画素の空間に対応する撮像素子120に入射する。従って、図5(a)に示すように、入射光112は、飛行時間による位相の遅延Δφを反映したものとなる。
一方、図4(b)に示すように、理想的な状態でない場合、すなわち、回り込みが発生すると、それ以外の画素に対応する場所からの入射光112も、当該画素に対応する撮像素子120に入射する。このような撮像素子120が受光する入射光112の形状は、例えば、図5(b)の領域310に示すようになる。それに伴い、対応する電荷蓄積部にも、他の画素の撮像素子120からの入射光112による電荷も蓄積される。従って、蓄積された電荷から算出された距離値に誤差が発生する。
このような回り込みは、光源110から照射される変調光111の反射強度とレンズの集光能力との関係に応じて発生する。例えば、撮像対象の物体(以下、対象物)までの距離が近い場合など、反射光の光量が大きい場合、発生しやすい。特に、反射光量の低い画素と反射光量の高い画素とが隣接する場合、反射光量の低い画素が隣接する反射光量の高い画素の影響を受けやすい。
このように、回り込みによる距離値の誤算出は、対象物までの距離が近い場合に発生しやすい。本実施形態では、これを利用して、適否判別部160により、得られた距離値の適否を判別する。すなわち、本実施形態の適否判別部160は、算出距離に誤差が発生するほど近距離に対象物がある場合、光量を小さくして距離画像を取得し、その距離値の変動量により回り込みが発生しているかを判別する。
この機能を実現するため、本実施形態の適否判別部160は、図6に示すように、対象物までの距離が所定以下であるか否かを判別する距離判別部161と、光源110から出力する変調光111の光量を調整する指示を出力する光量調整部162と、光量調整後に取得した距離画像と通常の光量で取得した距離画像との画素値(距離値)の変動量の適否を判別する変動量判別部163と、を備え、作成した距離画像の適否を判別する適否判別処理を行う。
なお、本実施形態の適否判別部160による適否判別処理は、ユーザからの指示に従って、または、予め定められたタイミングで開始される。所定の時間間隔で行うよう構成してもよい。
距離判別部161は、距離画像生成部150が生成した距離画像の各画素値について、予め定めた閾値(距離閾値)と比較し、距離閾値以下となる画素の有無を判別し、判別結果を出力する。この距離判別部161による処理を距離判別処理と呼ぶ。
一般に、距離画像において回り込みが発生する可能性が高いのは、距離値が50cm以内の場合である。従って、本実施形態では、距離閾値として、例えば、50cmといった固定値を保持する。距離閾値は、予め距離画像生成装置100の記憶装置に保持される。
なお、適否判別部160は、判別後、距離判別部161が距離閾値以下の画素有りと判別した場合、判別に用いた距離画像を元距離画像として記憶装置に保持する。
光量調整部162は、距離判別部161の判別結果に従って、制御部180に光源110からの出力を調整するよう指示を出す。本実施形態では、距離判別部161が距離閾値以下の画素有りと判別した場合、所定期間、変調光111の光量を低減するよう指示を出す。光量の低減量ΔLは、予め定められた固定量とし、距離画像生成装置100の記憶装置に保持される。光量の低減量ΔLは、例えば、通常流す電流による光量と、通常流す電流に対して100分の1程度の電流による光量との変動量とする。低減期間は、1フレーム時間Δtとする。光量調整部162が行う処理を、減光処理と呼ぶ。
制御部180は、光量調整部162からの光量低減の指示を受け付けると、1フレーム時間Δtの間、光源110から照射する変調光111の光量を低減量ΔL分低減するようセンサ制御部130に指示を出す。
センサ制御部130は、指示を受け、Δt間、光源110から照射する変調光111の光量を低減する。本実施形態では、センサ制御部130は、光源110に送信する発光用の制御信号の回数を低減する。
そして、撮像素子120は、光量を低減された期間(Δt)も上記同様入射光112を受光し、電荷を蓄積する。また、距離画像生成部150は、1フレーム時間Δtに蓄積された電荷から、上記同様、距離画像を生成する。なお、光量を低減された1フレーム時間Δt間に蓄積された電荷から生成した距離画像を、減光距離画像と呼ぶ。
変動量判別部163は、距離画像生成部150が減光距離画像を生成すると、その減光距離画像と元距離画像との対応する画素値(距離値)を比較し、変動量を算出する。そして、所定以上距離値が変動した画素があるか否かを判別し、判別結果を出力する。ここでは、対応する画素値(距離値)間の差を変動量として算出し、算出した変動量が予め定めた閾値(変動閾値)以上となる画素があるか否かを判別する。例えば、減光距離画像と、元距離画像とを比較し、同一画素の距離が1%以上変化した場合、閾値以上となる画素があると判別する。この変動量判別部163による処理を距離値比較処理と呼ぶ。なお、変動閾値は、予め距離画像生成装置100の記憶装置に保持する。
適否判別部160は、変動量判別部163が変動量が変動閾値以上の画素有りと判別した場合、回り込み有りと判別し、回り込み発生を通知するメッセージを生成して表示部170に表示する。それ以外の場合は、回り込み無しとする。また、距離判別部161が距離値が距離閾値以下の画素無しと判別した場合も、回り込み無しと判別する。
制御部180は、適否判別部160が回り込み無しと判別した場合、光源110からの変調光111の照射を継続し、距離画像の生成および出力を継続する。一方、適否判別部160が回り込み有りと判別した場合、光源110からの変調光111の照射を停止する。なお、回り込み有りとのメッセージを確認したユーザからの指示を待ち、変調光111の照射を停止するよう構成してもよい。
以下、本実施形態の適否判別部160による適否判別処理の流れを説明する。図7は、本実施形態の適否判別部160による適否判別処理の処理フローである。本実施形態の適否判別処理は、ユーザからの指示により、または、予め定められたタイミングで、開始する。
適否判別部160は、制御部180から適否判別処理開始の指示を受け付けると、距離判別部161に、距離判別処理を行わせる。ここでは、距離判別部161は、距離画像生成部150が生成した距離画像を取得する(ステップS1201)。そして、各画素値(距離値)について、距離閾値と比較し(ステップS1202)、距離閾値以下の画素の有無を判別する(ステップS1203)。
ステップS1203で、距離閾値以下の画素が無い場合、回り込み発生の可能性はないものと判別し、適否判別部160は、適否判別処理を終了する。
一方、距離閾値以下の画素がある場合、回り込み発生の可能性があるものとし、適否判別部160は、判別した距離画像を元距離画像として記憶装置に記憶する(ステップS1204)。
そして、適否判別部160は、光量調整部162に減光処理を行わせる(ステップS1205)。
そして、適否判別部160は、変動量判別部163に距離値比較処理を行わせる。ここでは、距離画像生成部150が減光環境下で蓄積した電荷から減光距離画像を生成すると、変動量判別部163は、その距離画像を取得する(ステップS1206)。そして、変動量判別部163は、元距離画像と減光距離画像との間で距離値を比較し(ステップS1207)、変動量が変動閾値以上の画素の有無を判別する(ステップS1208)。
適否判別部160は、変動閾値以上の画素がある場合、回り込みが発生しているものとし、回り込み発生を通知するメッセージを生成し、表示部170から出力する(ステップS1209)とともに、回り込み発生有りを意味する信号を制御部180へ出力し、処理を終了する。
一方、ステップS1208で変動閾値以上の画素が無い場合、回り込みは発生していないものとし、適否判別処理の処理結果として、回り込み発生無しを意味する信号を制御部180へ出力し(ステップS1210)、処理を終了する。
以上が本実施形態の適否判別部160による適否判別処理の流れである。
以上説明したように、本実施形態によれば、対象物の距離が近すぎるといった事情で、入射光112の光量が大きくなり、回り込みが発生している場合、ユーザがそれを知ることができる。すなわち、距離画像の距離値が誤算出されている場合、ユーザは、それを把握できる。
従って、ユーザは、この情報に基づき、種々の対処を行うことができる。例えば、より光源110から出射する変調光111の光量を低減し、適切なものとしたり、距離画像センサ140の位置を変更し、対象物との距離を適切なものとすることができる。
なお、上記実施形態では、固定値の変動閾値を用いて、変動量の適否を判別しているが、これに限られない。例えば、画素毎の、元距離画像の距離値に対する変動率が所定以上であるか否かにより判別するよう構成してもよい。この場合、変動率ΔDを予め保持しておく。そして、変動量判別部163は、画素毎に、元距離画像の距離値D0と減光距離画像の距離値D1との差(D0−D1)を算出し、算出した差を元画像の距離値D0で除し、上記変動率ΔDと比較し、変動量の適否を判別する。
また、上記実施形態では、光量の低減量ΔLとして、固定値を用いるよう構成しているが、これに限られない。例えば、撮像素子120で受光する入射光112の光量に応じた低減量ΔL1を用いるよう構成してもよい。この場合、記憶装置には、低減率ΔPを保持する。
ここで、上述のように、強度値Bは、上記式(4)で表される。従って、対象物が反射率の低い物体や遠方の物体である場合、入射光112の光量が低くなるため、上記式(4)の「C1−C3」および「C2−C4」の値が小さくなり、強度値Bの値は小さくなる。一方、対象物が反射率が高い物体や近距離の物体である場合、入射光112の光量が大きくなり、強度値Bの値は大きくなる。このように、式(4)で求められる強度値Bと光量とは強い相関がある。
また、上述のように、本実施形態の距離画像センサ140によれば、電荷蓄積部に蓄積された電荷から、上記式(4)を計算することにより、強度値Bを画素値とする強度画像も同時に得ることができる。従って、この強度画像を用い、光量に応じた低減量ΔL1を決定する。
この場合の、距離画像生成装置100Aの構成を図8に示す。本図に示すように、この場合の距離画像生成装置100Aは、さらに、強度画像生成部151を備える。強度画像生成部151は、距離画像の生成に用いる各電荷量C1、C2、C3、C4を用い、式(4)に従って、各画素の強度値Bを算出し、強度画像を生成する。
光量調整部162は、距離判別部161が距離閾値以下の画素有りと判別した場合、元距離画像と同時に生成された強度画像を用い、光量の低減量ΔL1を決定する。ここでは、各画素の強度値Bの総和SumBを算出し、総和SumBを上記低減率ΔPだけ低減させるよう、低減量ΔL1決定する。なお、低減期間は、上記同様、1フレーム時間Δtとする。
また、低減量ΔLが固定値の場合、低減量ΔLをセンサ制御部130側で保持するよう構成してもよい。この場合、光量調整部162はなくてもよい。すなわち、距離判別部161が、距離閾値有りと判別した場合、制御部180は、光量を低減するようセンサ制御部130に指示を行う。それを受け、センサ制御部130側で、予め保持する低減量に従って、1フレーム時間Δtの間、照射する変調光111の光量を低減する。
また、上記各実施形態では、光量の低減手法として、光量調整部162からの指示に従って、センサ制御部130が発光回数を低減する制御信号を出力するよう構成しているが、これに限られない。
例えば、光源110の電源部の電流を調整し、実現するよう構成してもよい。この場合の距離画像生成装置100Bの構成を図9に示す。本図に示すように、この場合の距離画像生成装置100Bは、上記実施形態の構成に加え、光源110に電流を供給する電源部(不図示)に、電流調整部(DAC)131を備える。
センサ制御部130は、制御部180を介して光量調整部162から光量低減の指示を受け取ると、DAC131に制御信号を出力し、それに従って、DAC131が出力電流を調整する。例えば、光源110の電源部の出力電流を、初期値の出力電流に対して100分の1程度に減少させ、光量を低減させる。
この場合、例えば、電源部にはDC−DCコンバータを用い、DAC131には、その設定電圧を変更するDAコンバータを用いる。
また、例えば、撮像素子120に取り付ける光学レンズ121の絞りを制御し、光量低減を実現するよう構成してもよい。この場合の距離画像生成装置100Cの構成を図10に示す。本図に示すように、この場合の距離画像生成装置100Cは、上記実施形態の構成に加え、絞りの開口部の面積を制御する絞り制御部(DR)132を備える。
センサ制御部130は、制御部180を介して光量調整部162から光量低減の指示を受け取ると、DR132に制御信号を出力し、それに従って、DR132が絞りを調整する。
この場合、絞りには、DCオートアイリスを使用し、DR132には、DCオートアイリスの絞りを調整するモータを使用する。
また、上記実施形態では、距離判別部161は、距離閾値以下の画素がある場合、当該距離画像を全て元距離画像として記憶装置に保持しているが、これに限られない。例えば、距離閾値以下の画素のみ、当該画素を特定する情報と距離値とを元距離画像として保持するよう構成してもよい。この場合、変動量判別部163は、減光距離画像の、元距離画像として保持される画素に対応する画素について、上記距離値比較処理を行う。このように構成することにより、距離値比較処理の範囲が狭くなるため、処理が高速化する。
さらに、出力についても、メッセージとともに、誤生成が発生している領域を識別可能にして元距離画像を表示してもよい。誤生成が発生している領域は、変動量判別部163が変動量が変動閾値以上と判別した画素で構成される領域とする。
また、上記実施形態では、適否判別処理において、まず、距離判別処理を行うよう構成しているが、この距離判別処理は行わなくてもよい。すなわち、ユーザからの指示により、または、予め定めたタイミングで、減光処理、距離値比較処理を行うよう構成してもよい。この場合、距離値比較処理では、減光処理を行う直前に通常の光量で取得した距離画像と、減光距離画像との間で距離値比較処理を行う。また、この場合、距離判別部161は、備えなくてもよい。
例えば、回り込みが発生していると、得られる距離値が誤生成される可能性がある。上述のように距離判別処理を行わないよう構成すると、この誤生成された距離画像での距離判別処理における誤判別を回避できる。従って、より正確にユーザに誤生成の発生を通知できる。
さらに、本実施形態では、距離画像生成装置100(100A、100B、100C)が、適否判別部160を備えるよう構成しているが、これに限られない。適否判別部160は、例えば、距離画像生成装置100(100A、100B、100C)とデータの送受信が可能な、独立した情報処理装置上に構成されていてもよい。この場合、処理に必要な各種データも、適否判別部160が構成される情報処理装置上に保持される。
100:距離画像生成装置、100A:距離画像生成装置、100B:距離画像生成装置、100C:距離画像生成装置、110:光源、111:変調光、112:入射光、120:撮像素子、121:レンズ、130:センサ制御部、131:DAC、132:DR、140:距離画像センサ、150:距離画像生成部、151:強度画像生成部、160:適否判別部、161:距離判別部、162:光量調整部、163:変動量判別部、170:表示部、180:制御部、200:物体、310:領域
Claims (6)
- 対象空間に変調光を照射する発光源、前記発光源から照射され前記対象空間内の対象物で反射した反射光を含む変調光を受光して受光光量に応じた電荷に変換する光電変換素子および前記光電変換素子毎に設けられた少なくとも1つ以上の電荷蓄積手段を画素毎に有する受光手段、および、前記発光源の変調に同期して前記各光電変換素子で変換した電荷を前記複数の電荷蓄積手段に振り分けるセンサ制御手段、を備える距離画像センサと、前記電荷蓄積手段に1フレーム分の距離画像生成可能な電荷が蓄積される1フレーム時間毎に、前記蓄積された電荷から画素毎の前記対象物までの距離値を求め当該距離値を画素値とする距離画像を生成する距離画像生成手段と、出力手段と、を備える距離画像生成装置であって、
前記距離画像生成手段が求めた距離値の適否を判別し、適切でないと判別した場合、前記出力手段から距離値誤生成を意味する通知を出力する適否判別手段をさらに備えること
を特徴とする距離画像生成装置。 - 請求項1記載の距離画像生成装置であって、
前記適否判別手段は、
前記距離画像生成手段が求めた距離画像の距離値を用い、前記対象物までの距離が所定以下であるか否かを判別する距離判別手段と、
前記対象物までの距離が所定以下の場合、1フレーム時間だけ、前記変調光の光量を予め定めた低減量だけ低減させるよう前記センサ制御手段に指示する光量調整手段と、
前記低減量だけ光量を低減した状態で距離画像が生成された場合、当該生成された距離画像と、前記距離判別手段で判別に用いた距離画像との、対応する画素の画素値の変動量が所定以上であるか否かを判別する変動量判別手段と、を備え、
前記変動量が所定以上の場合、適切でないと判別し、
前記センサ制御手段は、前記変調光の光量を低減させるよう指示を受け付けると、当該指示に従って、前記発光源から照射する変調光の光量を調整すること
を特徴とする距離画像生成装置。 - 請求項2記載の距離画像生成装置であって、
前記センサ制御手段は、前記発光源の電源部の電流を調整する電流調整手段を備え、
前記電流調整手段の設定電圧を変更することにより、前記変調光の光量を調整すること
を特徴とする距離画像生成装置。 - 請求項2記載の距離画像生成装置であって、
前記受光手段は、レンズと絞りとを備え、
前記センサ制御手段は、前記絞りの開口部の面積を調整する絞り調整手段を備え、
前記絞り調整手段により前記絞りを調整することにより、前記変調光の光量を調整すること
を特徴とする距離画像生成装置。 - 対象空間に変調光を照射する発光源、前記発光源から照射され前記対象空間内の対象物で反射した反射光を含む変調光を受光して受光光量に応じた電荷に変換する光電変換素子および前記光電変換素子毎に設けられた少なくとも1つ以上の電荷蓄積手段を画素毎に有する受光手段、および、前記発光源の変調に同期して前記各光電変換素子で変換した電荷を前記複数の電荷蓄積手段に振り分ける制御手段を備える距離画像センサと、前記電荷蓄積手段に1フレーム分の距離画像生成可能な電荷が蓄積される1フレーム時間毎に、前記蓄積された電荷から、画素毎の前記対象物までの距離値を求め当該距離値を画素値とする距離画像を生成する距離画像生成手段と、出力手段と、を備える距離画像生成装置における距離画像生成方法であって、
前記距離画像生成手段が求めた距離値の適否を判別する適否判別ステップと、
前記適否判別ステップにより適切でないと判別された場合、前記出力手段から距離値誤生成を意味する通知を出力する出力ステップと、を備えること
を特徴とする距離画像生成方法。 - 請求項5記載の距離画像生成方法であって、
前記適否判別ステップは、
前記距離画像生成手段が求めた距離画像の距離値を用い、前記対象物の距離が所定以下であるか否かを判別する距離判別ステップと、
前記対象物の距離が所定以下の場合、1フレーム時間だけ、前記変調光の光量を予め定めた低減量低減させるよう前記センサ制御手段に指示する光量調整ステップと、
前記低減光量下で距離画像が生成された場合、当該距離画像と、前記距離判別ステップで判別に用いた距離画像との、対応する画素の画素値の変動量が所定以上であるか否かを判別する変動量判別ステップと、
前記変動量が所定以上の場合、適切でないと判別する判別ステップと、を備えること
を特徴とする距離画像生成方法。
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JPWO2014097539A1 (ja) * | 2012-12-20 | 2017-01-12 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 3次元測定装置および3次元測定方法 |
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-
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