JP2012092418A - 高炉装入鉄源原料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐還元粉化性に優れた高炉装入鉄源原料の製造方法を提供すること。
【解決手段】高炉装入鉄源原料の表面に、カルシウム、マグネシウムの内の1種以上の金属と、酢酸、炭酸、硝酸の内の1種以上の酸との組合せで得られる金属塩の水溶液を付着させることを特徴とする高炉装入鉄源原料の製造方法を用いる。金属塩の水溶液3を、高炉装入鉄源原料1に散布または塗布することで付着させること、高炉装入鉄源原料1tに対する金属塩の量を、0.3モルから30モルとすること、高炉装入鉄源原料が、SiO2含有量が4.9mass%以下である低シリカ焼結鉱であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐還元粉化に優れた鉄鉱石及び焼結鉱などの高炉装入鉄源原料の製造方法に関する。
高炉において使用されている焼結鉱は高炉シャフト部の400〜600℃の比較的低温域において著しい粉化現象を起こし、そのため、高炉内のガス通気性を阻害して高炉炉況を悪化させる原因となっている。そのため高炉内の塊状帯の550℃付近でヘマタイトがマグネタイトに還元される際の粉化を想定した還元粉化試験が日本工業規格M8720において規定され、特性を表す品質指標は還元粉化指数(RDI)として指数化されている。
従来から、高炉装入鉄源原料の耐還元粉化性や被還元性を改善するための技術が検討されてきたが、これらは、高炉装入鉄源原料の粒度や配合などを調整する方法や、焼結装置での焼成方法に関するものが主体であった。
また高炉に直接装入される塊状の鉄鉱石についても上記の還元粉化現象が認められ、近年使用量が増加している結晶水含有量の多い鉄鉱石では特に粉化が顕著である。
これに対して、高炉装入鉄源原料に後処理を施して上記の品質を改善する方法も試みられている。例えば、焼結鉱にハロゲン化水溶液を散布することにより還元粉化性が改善することは知られており、非特許文献1では塩化カルシウム水溶液を用いてその機構を解明している。また特許文献1や特許文献2には、塩化物を含む水溶液を焼結鉱に散布するか或いはこれに浸漬することにより、その周りに塩化物の皮膜を形成し、耐還元粉化特性を改善する方法が提案されている。また、特許文献3には、炭素を含有する流体として、加熱したタール、粉コークススラリー或いは微粉炭スラリーを焼結鉱に散布するか或いはこれに浸漬することにより、その開気孔に炭素含有物質を充填し、耐還元粉化性と被還元性を同時に改善する方法が提案されている。また、特許文献4には、鉄鉱石または焼結鉱などの高炉用鉄源原料の表面を有機高分子化合物の皮膜で被覆を形成し、高炉鉄源原料に存在する開気孔を有機高分子化合物により充填閉塞することにより、還元粉化が起こる低温域での高炉用鉄源原料の表面ならびに開気孔内部での還元ガスとの反応を抑制して還元粉化を防止すると共に、高温域では有機高分子化合物の炭素分により還元反応を促進する方法が提案されている。
ところで、良質の塊鉱石の枯渇傾向に伴い、現在では高炉装入鉄源原料に占める焼結鉱等の処理鉱の比率が高い操業が一般的である。ここで現状の焼結鉱のSiO2含有率は塊鉱石に比較して高いため、高炉装入鉄源原料における焼結鉱比率の上昇にともない高炉スラグ量が増加し、高炉還元材比およびスラグ処理費の増大を招いていた。
また焼結鉱の還元性や高温性状を改善する方法としては、焼結鉱中のスラグ量、従ってSiO2含有率を低減することが効果的であることが知られている。但し、還元粉化性は悪化するという、互いに相反する関係にあり、両者を同時に改善することは困難である。
従来、省資源の観点から高炉還元材比およびスラグ比低減のニーズが高まっており、特許文献5、6に記載されているような含MgO副原料としてマグネサイト及びブルースタイトの内の一方又は両方を用いて焼結鉱SiO2含有率を下げる試みが提案されている。
特開昭59−104437号公報 特開昭63−145724号公報 特開2000−73127号公報 特開2009−19252号公報 特開2000−178659号公報 特開2001−294945号公報
田口昇、大友崇穂、田阪興、大森康男 「鉄と鋼」73、1987年、p.1909−1915
しかしながら、特許文献1や特許文献2にあるような塩化物を用いる方法では、高炉内に塩素が増え、高炉のレンガの損傷を早めたり、高炉ガス中に混入した塩素が高炉ガス処理装置のガス通路に付着して閉塞を生じさせたり、或いは腐食を加速させるなど、高炉操業、設備にとって好ましくない。
また、特許文献3のように、炭素を含有する流体としてタールを用いる場合は高温のタールで処理するという過酷な作業が必要であり、また、微粉炭や粉コークススラリーを用いる方法では、微粉炭や粉コークスが疎水性であるため分散性のよいスラリーを調整し、かつ、このスラリーを高炉鉄源用原料の表面に十分な量を付着させることが困難であることなどから、耐還元粉化性の向上に十分な効果が得られないなどの欠点があり、さらに有効な方法が望まれている。
また、特許文献4のように、有機高分子であるアクリル酸重合物、ポリビニルアルコール、アミロースで被覆を形成する場合、無機物もしくは単量体に比較し高価であるため経済性に問題がある。
また、特許文献5、6のように、含MgO副原料としてマグネサイト及びブルースタイトの内の一方又は両方を用いて低シリカ焼結鉱を製造する場合には、マグネサイト及びブルースタイトが一般的には入手しにくい原料であるため多量の焼結鉱の製造を行うことが困難である。
現状では高炉操業に支障無き様、焼結鉱のRDIを38%以下とするために、焼結鉱中SiO2含有率は4.9mass%程度以上に留まっており、焼結鉱中SiO2含有率を下げるためにも焼結鉱の耐還元粉化性の向上は重要な課題となっている。
本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、耐還元粉化性に優れた高炉装入鉄源原料の製造方法を提供することにある。
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
(1)、高炉装入鉄源原料の表面に、カルシウム、マグネシウムの内の1種以上の金属と、酢酸、炭酸、硝酸の内の1種以上の酸との組合せで得られる金属塩の水溶液を付着させることを特徴とする高炉装入鉄源原料の製造方法。
(2)、前記金属塩の水溶液を、高炉装入鉄源原料に散布または塗布することで、前記金属塩の水溶液を前記高炉装入鉄源原料に付着させることを特徴とする(1)に記載の高炉装入鉄源原料の製造方法。
(3)、前記高炉装入鉄源原料の表面に、前記金属塩の水溶液を付着させた後、前記高炉装入鉄源原料を原料搬送コンベアーで搬送する際に、前記原料搬送コンベアーの乗り継ぎ部を経た後、更に少なくとも1回、前記高炉装入鉄源原料に、前記金属塩の水溶液を付着させることを特徴とする(1)または(2)に記載の高炉装入鉄源原料の製造方法。
(4)、前記高炉装入鉄源原料1tに対する、前記金属塩の量を、0.3モルから30モルとすることを特徴とする(1)ないし(3)のいずれか1つに記載の高炉装入鉄源原料の製造方法。
(5)、前記高炉装入鉄源原料が、SiO2含有量が4.9mass%以下である低シリカ焼結鉱であることを特徴とする(1)ないし(4)のいずれか1つに記載の高炉装入鉄源原料の製造方法。
本発明によれば、有機高分子等の高価な材料やマグネサイト及びブルースタイト等の入手し難い原料を使用することなく、経済的に、高炉装入鉄源原料の還元粉化を防止することが可能となる。
本発明の製造方法の一実施形態を示す図である。 本発明の製造方法の他の一実施形態を示す図である。 SiO2含有量が5.1mass%である焼結鉱への酢酸カルシウムの付着量に対するRDIの変化を示すグラフ。 SiO2含有量が5.1mass%である焼結鉱への酢酸マグネシウムの付着量に対するRDIの変化を示すグラフ。 SiO2含有量が5.1mass%である焼結鉱への炭酸カルシウムの付着量に対するRDIの変化を示すグラフ。 鉄鉱石への炭酸マグネシウムの付着量に対するRDIの変化を示すグラフ。 SiO2含有量が5.1mass%である焼結鉱への硝酸カルシウムの付着量に対するRDIの変化を示すグラフ。 SiO2含有量が5.1mass%である焼結鉱への硝酸マグネシウムの付着量に対するRDIの変化を示すグラフ。 SiO2含有量が4.9mass%である焼結鉱への酢酸カルシウムの付着量に対するRDIの変化を示すグラフ。 SiO2含有量が4.9mass%である焼結鉱への酢酸カルシウムの付着量に対するRIの変化を示すグラフ。 SiO2含有量が4.9mass%である焼結鉱への硝酸カルシウムの付着量に対するRDIの変化を示すグラフ。 SiO2含有量が4.9mass%である焼結鉱への硝酸カルシウムの付着量に対するRIの変化を示すグラフ。 SiO2含有量が4.6mass%である焼結鉱への硝酸カルシウムの付着量に対するRDIの変化を示すグラフ。 SiO2含有量が4.6mass%である焼結鉱への硝酸カルシウムの付着量に対するRIの変化を示すグラフ。
本発明で用いる高炉装入鉄源原料とは、高炉の炉頂から装入する鉄含有原料であり、主に焼結鉱、鉄鉱石(塊鉱石)であるが、この他にペレット等も含まれる。以下においては焼結鉱と鉄鉱石の場合で説明する。
本発明では焼結鉱や鉄鉱石の還元を阻害するために、表面にカルシウム、マグネシウムの内の1種以上の金属と、酢酸、炭酸、硝酸の内の1種以上の酸との組合せで得られる金属塩の水溶液を付着させる。
カルシウム、マグネシウムの内の1種以上の金属と、酢酸、炭酸、硝酸の内の1種以上の酸との組合せで得られる金属塩の水溶液は、カルシウムまたはマグネシウムの酢酸塩の水溶液、カルシウムまたはマグネシウムの硝酸塩の水溶液、カルシウムまたはマグネシウムの炭酸水素塩の水溶液のいずれかでも良いし、上記水溶液のうち2種以上の混合水溶液であっても良い。
本発明で高炉装入鉄源原料の還元粉化性が改善する理由は、非特許文献1において塩化カルシウムが焼結鉱の内壁へ析出・付着し、鉱粒と還元ガスの接触を妨げ還元の進行を遅らせると記述されているのと同様に、カルシウム、マグネシウムの内の1種以上の金属と、酢酸、炭酸、硝酸の内の1種以上の酸との組合せで得られる金属塩が焼結鉱の内壁へ析出・付着し、鉱粒と還元ガスの接触を妨げ還元の進行を遅らせるためであると考えられる。しかしながら還元性に関しては、塩化カルシウムの場合、1000℃においても溶融状態で焼結鉱表面にとどまるため、還元の進行が粉化温度領域を超えても停滞してしまうが、カルシウム、マグネシウムの内の1種以上の金属と、酢酸、炭酸、硝酸の内の1種以上の酸との組合せで得られる金属塩は800℃程度以下の温度で分解するため、付着層が還元ガスを透過させるようになり、比較的還元の進行が速いという特徴がある。
鉄鉱石または焼結鉱は高炉上部の400〜600℃付近の温度において還元されて鉄鉱石または焼結鉱中のヘマタイト(Fe23)がマグネタイト(Fe34)になる。この相変化には体積膨張を伴うため、鉄鉱石または焼結鉱中に歪またはクラックが発生して脆くなり、鉄鉱石または焼結鉱の還元粉化が盛んに起こる。
鉄鉱石または焼結鉱の表面にカルシウムまたはマグネシウムを含有する溶液を付着させた場合、高炉内への装入等で周囲の温度が上昇すると付着した溶液の溶媒(水分および低温揮発分)は蒸発し、カルシウム塩の結晶またはマグネシウム塩の結晶が鉄鉱石または焼結鉱表面に析出する。
鉄鉱石または焼結鉱表面に析出した塩の結晶は、鉄鉱石または焼結鉱内部への還元ガスの気孔を通した拡散を、鉄鉱石または焼結鉱表面に面した気孔を塞ぐことにより阻害して鉄鉱石または焼結鉱内部の還元を遅らせるため、鉄鉱石または焼結鉱内部でのマグネタイトの生成量が減少し、還元粉化が抑制される。
前記析出したカルシウム塩の結晶またはマグネシウム塩の結晶は還元粉化の起こる温度域よりも更に高温では分解し、容積の縮小を伴い酸化物に変化することにより、鉄鉱石または焼結鉱内部への還元ガスの気孔を通した拡散が容易となり鉄鉱石または焼結鉱内部の還元が進行するので被還元性の低下はわずかである。
ここでモル当量当たりの金属塩の体積と高温での分解後の金属酸化物の体積との比を各金属塩で比較した場合、炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩の順に大きくなり、分解に伴う容積収縮量が大きくなると考えられ、鉄鉱石または焼結鉱内部への還元ガスの気孔を通した拡散は炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩の順に従い容易になると推定される。
特に、SiO2含有量が低い焼結鉱はスラグ量が少ないため通常の焼結鉱よりも被還元性が良好であり、被還元性指数(RI)が68%程度と高いが、マグネサイト及びブルースタイト等の入手し難い原料を使用しなければ、RDIが38%以上のものであり、このようなRDIが38%以上と高い焼結鉱に本発明を適用し焼結鉱の耐還元粉化性を向上することで、本発明をより効果的に活用することができる。このような焼結鉱として、SiO2含有量が4.9mass%以下である低シリカ焼結鉱を用いることが好ましい。
焼結鉱の被還元性に関しては日本工業規格M8713において規定され、特性を表す到達還元率を被還元性指数(RI)として指数化されている。
カルシウム、マグネシウムの内の1種以上の金属と、酢酸、炭酸、硝酸の内の1種以上の酸との組合せで得られる金属塩は、鉄鉱石または焼結鉱の全表面に薄く付着させることにより少ない使用量で効果を出すことが好ましい。水或いは有機溶媒などを溶媒とした溶液の状態で散布または塗布などにより前記金属塩を鉄鉱石または焼結鉱表面に薄く付着させることができるが、カルシウムまたはマグネシウムの酢酸塩、硝酸塩または炭酸水素塩は水溶性であることから、溶媒としては入手が容易で安価な水を用いることが好ましい。
カルシウムまたはマグネシウムの炭酸塩は水に対する溶解度が低いため、弱酸性である炭酸を溶解させた炭酸水に炭酸塩を溶解し、炭酸水素カルシウムまたは炭酸水素マグネシウムの炭酸水素塩の水溶液を得ることが好ましい。カルシウムまたはマグネシウムの炭酸塩を酢酸や硝酸の希薄水溶液に溶解しても本発明の効果は得られるが、この場合は、炭酸塩の一部が分解して炭酸ガスが発生し、酢酸塩または硝酸塩の混ざった水溶液となる。
したがって、カルシウム、マグネシウムの内の1種以上の金属と、酢酸、炭酸、硝酸の内の1種以上の酸との組合せで得られる金属塩の水溶液を用いることが好ましい。
また、これらの溶液を付着させる際には高炉装入鉄源原料1tに対する前記金属塩の量を0.3モルから30モルとすることが望ましい。0.3モル未満の場合は還元を阻害する効果が少なく還元粉化が改善されない。また30モルを超える場合は、付着物が十分に鉄鉱石または焼結鉱の表面を覆っている状態となるため、還元を阻害する効果が飽和する。この際に前記金属塩を溶解する溶液の量は、溶解に十分であり、鉄鉱石または焼結鉱の全体に行き渡る量であれば良い。
図1、2は、本発明の高炉装入鉄源原料の製造方法の一実施形態を示す図であり、高炉装入鉄源原料にカルシウム、マグネシウムの内の1種以上の金属と、酢酸、炭酸、硝酸の内の1種以上の酸との組合せで得られる金属塩の水溶液を散布することにより製造する方法を示している。
図1は、高炉装入鉄源原料の堆積ヤードにおいて散布する方法、図2は、高炉装入鉄源原料の搬送装置において散布する方法をそれぞれ示している。
図1においては、ヤードに堆積された高炉装入鉄源原料としての鉄鉱石または焼結鉱1の山に、水溶液タンク2から前記金属塩の水溶液3を、スプレーなど散布設備4や散水タンク車(図示せず)などの散水手段により散布する。
図2は原料搬送コンベアー等で散布する例であり、高炉装入鉄源原料としての鉄鉱石または焼結鉱1を、原料搬送コンベアーなどの搬送装置5により、搬送移動する際に、鉄鉱石または焼結鉱1の上方からスプレーなどの散布設備4により、水溶液タンク2から前記金属塩の水溶液3を散布する。
また、図1または図2の方法により鉄鉱石または焼結鉱に、前記金属塩の水溶液を散布した後、原料搬送コンベアーで搬送する際に、原料搬送コンベアーの乗り継ぎ部を経た後、更に少なくとも1回、図2の方法で前記金属塩の水溶液を散布しても良い。この場合には、高炉装入鉄源原料が原料搬送コンベアー乗り継ぎ部において撹拌されるため、高炉装入鉄源原料表面全体により均一に前記金属塩の水溶液を付着させることが可能となる。
また、高炉装入鉄源原料に前記金属塩の水溶液を塗布することにより製造する方法を用いる場合は、刷毛の使用や、樹脂、布などの可撓性素材を介することで前記金属塩の水溶液を供給し高炉装入鉄源原料の表面に塗布することができる。
以下、実施例1〜9において、表1に示す本発明例1〜9、比較例1〜4および図3〜図14により、本発明を更に具体的に説明する。
Figure 2012092418
SiO2含有量が5.1mass%である焼結鉱に対して酢酸カルシウム水溶液を、焼結鉱1tに対する酢酸カルシウムのモル量を変化させて散水機により散布し、80℃で乾燥後に還元粉化指数(RDI)の測定を行なった。図3に酢酸カルシウム量と還元粉化指数(RDI)の結果を示す。図3によれば、本発明を用いて製造した高炉装入鉄源原料1t当たりの酢酸カルシウム付着量が0.3モルの焼結鉱(本発明例1)の還元粉化指数(RDI)は33%であり、金属塩水溶液付着処理を施さない通常の焼結鉱(酢酸カルシウム量0に相当。比較例1。)の還元粉化指数(RDI)の36%から改善された。また、その効果は酢酸カルシウム付着量が30モル/tでほぼ飽和することが分かる。
SiO2含有量が5.1mass%である焼結鉱に対して酢酸マグネシウム水溶液を、焼結鉱1tに対する酢酸マグネシウムのモル量を変化させて散水機により散布し、80℃で乾燥後に還元粉化指数(RDI)の測定を行なった。図4に酢酸マグネシウム量と還元粉化指数(RDI)の結果を示す。図4によれば、本発明を用いて製造した高炉装入鉄源原料1t当たりの酢酸カルシウム付着量が0.3モルの焼結鉱(本発明例2)の還元粉化指数(RDI)は32%であり、金属塩水溶液付着処理を施さない通常の焼結鉱(酢酸マグネシウム量0に相当。比較例1。)の還元粉化指数(RDI)の36%から改善された。その効果は酢酸マグネシウム付着量が30モル/tでほぼ飽和することが分かる。
SiO2含有量が5.1mass%である焼結鉱に対して炭酸カルシウムを炭酸水に溶解した水溶液を、焼結鉱1tに対する炭酸カルシウムのモル量を変化させて散水機により散布し、80℃で乾燥後に還元粉化指数(RDI)の測定を行なった。図5に溶解させた炭酸カルシウム量と還元粉化指数(RDI)の結果を示す。図5によれば、本発明を用いて製造した高炉装入鉄源原料1t当たりの炭酸カルシウム付着量が0.3モルの焼結鉱(本発明例3)の還元粉化指数(RDI)は31%であり、金属塩水溶液付着処理を施さない通常の焼結鉱(炭酸カルシウム量0に相当。比較例1。)の還元粉化指数(RDI)の36%から改善された。その効果は炭酸カルシウム付着量が30モル/tでほぼ飽和することが分かる。
鉄鉱石に対して炭酸マグネシウムを炭酸水に溶解した水溶液を、鉄鉱石1tに対する炭酸マグネシウムモル量を変化させて散水機により散布し、80℃で乾燥後に還元粉化指数(RDI)の測定を行なった。図6に溶解させた炭酸マグネシウム量と還元粉化指数(RDI)の結果を示す。図6によれば、本発明を用いて製造した高炉装入鉄源原料1t当たりの炭酸マグネシウム付着量が0.3モルの鉄鉱石(本発明例4)の還元粉化指数(RDI)は53%であり、金属塩水溶液付着処理を施さない通常の鉄鉱石(炭酸マグネシウム量0に相当。比較例2。)の還元粉化指数(RDI)の59%から改善された。その効果は炭酸マグネシウム付着量が30モル/tでほぼ飽和することが分かる。
SiO2含有量が5.1mass%である焼結鉱に対して硝酸カルシウム水溶液を、焼結鉱1tに対する硝酸カルシウムのモル量を変化させて散水機により散布し、80℃で乾燥後に還元粉化指数(RDI)の測定を行なった。図7に溶解させた硝酸カルシウム量と還元粉化指数(RDI)の結果を示す。図7によれば、本発明を用いて製造した高炉装入鉄源原料1t当たりの硝酸カルシウム付着量が0.3モルの焼結鉱(本発明例5)の還元粉化指数(RDI)は31%であり、金属塩水溶液付着処理を施さない通常の焼結鉱(硝酸カルシウム量0に相当。比較例1。)の還元粉化指数(RDI)の36%から改善された。その効果は硝酸カルシウム付着量が30モル/tでほぼ飽和することが分かる。
SiO2含有量が5.1mass%である焼結鉱に対して硝酸マグネシウム水溶液を、焼結鉱1tに対する硝酸マグネシウムのモル量を変化させて散水機により散布し、80℃で乾燥後に還元粉化指数(RDI)の測定を行なった。図8に溶解させた硝酸マグネシウム量と還元粉化指数(RDI)の結果を示す。図8によれば、本発明を用いて製造した高炉装入鉄源原料1t当たりの硝酸マグネシウム付着量が0.3モルの焼結鉱(本発明例6)の還元粉化指数(RDI)は32%であり、金属塩水溶液付着処理を施さない通常の焼結鉱(硝酸マグネシウム量0に相当。比較例1。)の還元粉化指数(RDI)の36%から改善された。その効果は硝酸マグネシウム付着量が30モル/tでほぼ飽和することが分かる。
SiO2含有量が4.9mass%であり、還元粉化指数(RDI)が38%、被還元性指数(RI)が68%である焼結鉱に対して酢酸カルシウム水溶液を、焼結鉱1tに対する酢酸カルシウムのモル量を変化させて散水機により散布し、80℃で乾燥後に還元粉化指数(RDI)および被還元性指数(RI)の測定をおこなった。図9に酢酸カルシウム量と還元粉化指数(RDI)の結果を示す。図9によれば、本発明を用いて製造した高炉装入鉄源原料1t当たりの酢酸カルシウム付着量が0.3モルの焼結鉱(本発明例7)の還元粉化指数(RDI)は35%であり、処理を施さない通常の焼結鉱(酢酸カルシウム量0に相当。比較例3。)の還元粉化指数(RDI)が38%に対して改善された。その効果は酢酸カルシウム付着量が30モル/tでほぼ飽和することが分かる。図10に酢酸カルシウム量と被還元性指数(RI)の結果を示す。図10によれば、本発明を用いて製造した高炉装入鉄源原料は、処理を施さない通常の焼結鉱(酢酸カルシウム量0に相当。比較例3。)に対して、被還元性指数(RI)の低下が少なく、還元粉化指数(RDI)を改善できることがわかる。
SiO2含有量が4.9mass%であり、還元粉化指数(RDI)が38%、被還元性指数(RI)が68%である焼結鉱に対して硝酸カルシウム水溶液を、焼結鉱1tに対する硝酸カルシウムのモル量を変化させて散水機により散布し、80℃で乾燥後に還元粉化指数(RDI)および被還元性指数(RI)の測定をおこなった。図11に硝酸カルシウム量と還元粉化指数(RDI)の結果を示す。図11によれば、本発明を用いて製造した高炉装入鉄源原料1t当たりの硝酸カルシウム付着量が0.3モルの焼結鉱(本発明例8)の還元粉化指数(RDI)は33%であり、処理を施さない通常の焼結鉱(硝酸カルシウム量0に相当。比較例3。)の還元粉化指数(RDI)が38%に対して改善された。その効果は硝酸カルシウム付着量が30モル/tでほぼ飽和することが分かる。図12に硝酸カルシウム量と被還元性指数(RI)の結果を示す。図12によれば、本発明を用いて製造した高炉装入鉄源原料は、処理を施さない通常の焼結鉱(硝酸カルシウム量0に相当。比較例3。)対して、被還元性指数(RI)の低下が少なく、還元粉化指数(RDI)を改善できることがわかる。
SiO2含有量が4.6mass%であり、還元粉化指数(RDI)が42%、被還元性指数(RI)が73%である焼結鉱に対して硝酸カルシウム水溶液を、焼結鉱1tに対する硝酸カルシウムのモル量を変化させて散水機により散布し、80℃で乾燥後に還元粉化指数(RDI)および被還元性指数(RI)の測定をおこなった。図13に硝酸カルシウム量と還元粉化指数(RDI)の結果を示す。図13によれば、本発明を用いて製造した高炉装入鉄源原料1t当たりの硝酸カルシウム付着量が0.3モルの焼結鉱(本発明例9)の還元粉化指数(RDI)は37%であり、処理を施さない通常の焼結鉱(硝酸カルシウム量0に相当。比較例4。)の還元粉化指数(RDI)が42%に対して改善された。その効果は硝酸カルシウム付着量が30モル/tでほぼ飽和することが分かる。図14に硝酸カルシウム量と被還元性指数(RI)の結果を示す。図14によれば、本発明を用いて製造した高炉装入鉄源原料は、処理を施さない通常の焼結鉱(硝酸カルシウム量0に相当。比較例4。)に対して、被還元性指数(RI)の低下が少なく、還元粉化指数(RDI)を改善できることがわかる。
1 高炉装入鉄源原料(鉄鉱石または焼結鉱)
2 水溶液タンク
3 水溶液
4 散布設備
5 搬送装置

Claims (5)

  1. 高炉装入鉄源原料の表面に、カルシウム、マグネシウムの内の1種以上の金属と、酢酸、炭酸、硝酸の内の1種以上の酸との組合せで得られる金属塩の水溶液を付着させることを特徴とする高炉装入鉄源原料の製造方法。
  2. 前記金属塩の水溶液を、高炉装入鉄源原料に散布または塗布することで、前記金属塩の水溶液を前記高炉装入鉄源原料に付着させることを特徴とする請求項1に記載の高炉装入鉄源原料の製造方法。
  3. 前記高炉装入鉄源原料の表面に、前記金属塩の水溶液を付着させた後、前記高炉装入鉄源原料を原料搬送コンベアーで搬送する際に、前記原料搬送コンベアーの乗り継ぎ部を経た後、更に少なくとも1回、前記高炉装入鉄源原料に、前記金属塩の水溶液を付着させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高炉装入鉄源原料の製造方法。
  4. 前記高炉装入鉄源原料1tに対する、前記金属塩の量を、0.3モルから30モルとすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の高炉装入鉄源原料の製造方法。
  5. 前記高炉装入鉄源原料が、SiO2含有量が4.9mass%以下である低シリカ焼結鉱であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の高炉装入鉄源原料の製造方法。
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