JP2012089770A - 太陽光発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 太陽電池システムの劣化原因を特定し、劣化を予測できる太陽光発電システムを提供する。
【解決手段】 PCSにおいて出力電力から開放電圧を計算し、その開放電圧の数値から温度変化を検出可能とする温度変化設定・検出部を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は太陽光発電システムの経年劣化や部材の劣化を検出できるシステムに関するものである。
近年、太陽光発電は工場などに併設した産業向け太陽電池や太陽光発電所など大規模化が進んでおり、発電インフラとしての耐久性、信頼性が課題となっている。
特に太陽光発電所の場合、発電所の耐久年数は最低でも20年以上は必要とされ、その間の品質保証、劣化等の予防保全基準が問題視されている。
従来、太陽電池の耐久性試験は規格(非特許文献1参照)等によって定められているが、規格を合格した太陽電池モジュールでも、着色、腐食等の経年劣化が各種フィールド試験の結果より明らかとなっている。
太陽電池モジュールの経年劣化は、主にエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)をはじめとする充填樹脂の劣化によるものであり、この充填樹脂の劣化は太陽電池モジュールの温度変化によって、充填樹脂内部に溶存している酸素や水分と充填樹脂が主に酸化反応を引き起こし、充填樹脂の着色、ひび割れ、剥離等を引き起こすことが明らかとなっている。(非特許文献2参照)。
従来の太陽光発電システムは、モジュールが複数直列に接続されたアレイを1単位として、パワーコンディショニングシステム(以下、PCSともいう)へ接続される構成を有している。このPCSは、アレイで発電した電力を計測し、運転実績を積算し、これらを記憶している。このようなシステム下において、システム運用開始後には積算発電量が記憶され、この発電量の変化から、出力の低下を検出することが可能である(特許文献1、2)。
特開2006−67738号公報 特開平8−278354号公報
JIS規格 JIS C 8917:1998、JIS C 8938:1995 新エネルギー・産業技術総合開発機構 「太陽光発電技術開発研究 太陽光発電のリサイクル・リユース処理技術等の研究」(平成18年)6〜8頁
太陽光発電所などでは、システム設置後の定期的な点検や部材交換などの保全作業は実施されていないのが現状である。また、太陽電池モジュールの経年劣化に対する検出が出力低下のみであることから、検出出力低下の原因を特定する明確な基準がなく、太陽電池モジュールの経年変化、パワーコンディショニングシステム(PCS)経年変化、その他不具合とを区別することが極めて困難であった。
一方、出力低下の原因は、出力変化を検出したのちに原因調査し、その対策を施すことが一般的であるため、出力低下を事前に予測し、保全対策をするという運用はなされておらず、その方法についても確立されていない。
また、積算発電量はアレイ単位で検出するため、アレイ内のある特定モジュールの出力低下まで特定するのは困難でるという問題があった。
上記の課題を解決するための本願発明の一例としては、太陽光発電システムにおいて、太陽電池モジュールと、パワーコンディショニングシステムとを備え、当該パワーコンディショニングシステムは、発電電力計測部と発電電力から出力電圧と開放電圧を算出する手段と、開放電圧の変化から温度変化を算出する手段と、温度変化を記憶して予め設定した温度変化と比較する機能を有した温度変化設定・検出部を有し、太陽電池モジュールの電圧変化からモジュールの温度変化を算出し、当該温度変化と予め記憶された温度変化とを比較して太陽電池モジュールの劣化を判定する、ことを特徴とする。
太陽電池システムの劣化原因を特定することが可能となり、また、劣化を予測できるので、結果としてシステムの保全対策を実施することが可能となる。
第1の実施形態を説明する概略図である。 第2の実施形態を説明する概略図である。 第3の実施形態を説明する概略図である。 有機薄膜太陽電池の断面模式図である。 第3の実施形態に含まれる有機薄膜太陽電池モジュールの構成図である。 第4の実施形態を説明する概略図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明するが、ここで挙げた形態は一例であって、本発明を実施するために以下の実施形態に制限されることはない。
第1の実施形態を図1を用いて説明する。モジュール101は任意枚数直列に接続され、アレイ100を構成している。アレイ100はPCS102へ直列で接続されている。
一般にPCSはストリング構造と呼ばれる任意枚数のモジュールで構成されたアレイが複数直列で接続された形態をとっており、アレイ100の接続数や各アレイを構成するモジュール接続枚数に特に制限はない。
PCS102には電力制御する各部品が納められており、電力を直交変換するインバータ回路、アレイ100で発電した電力を逐次計測する発電電力計測部111、アレイ100で発電した電力の積算発電量を計測する積算発電電力計測部112、アレイ100の出力電力の数値を記憶する記憶部113、ユーザーの太陽光発電による電力消費量の積算値を計測する積算消費電力計測部114を具備している。
本実施例によれば、PCS102には出力電力から開放電圧を計算し、その開放電圧の数値から温度変化を検出可能とする温度変化設定・検出部115を有する。
本発明で行う開放電圧とアレイ温度との関係について以下に説明する。
発電電力を構成するアレイの開放電圧には、下記(数1)の関係がある。
Voc = V0 - α(T-T0) 〔数1〕
ここでVocは開放電圧、V0は温度T0の際の開放電圧、αは電圧降下の温度係数である。温度係数αは太陽電池モジュールの材料によって決定され、この温度係数と発電電力から算出される開放電圧Vocよりアレイの構成温度が算出できる。
上記の式に基づいて発電電力計測部111によって計測された発電電力より、温度変化設定・検出部115にて開放電圧および温度を検出する。アレイ100の構成部材のうち、発電部の保護には一般にEVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)をはじめとする透明樹脂が充填されており、昼夜の温度差と酸素、水分といった樹脂の分解を促進する物質の混入により劣化する。
また、熱膨張係数の異なるはんだワイヤーと太陽電池セルとの接合部分は温度差による熱膨張によって剥離などが生じる。これら構成部材の劣化は昼夜の温度差が大きくなった際に進行する傾向があり、その温度差を検出することによって、劣化の進行度合いを予め予想することができる。温度差が一定以上あり、ある程度蓄積してくると、部材の劣化可能性が高くなってくる。
すなわち、温度差が一定以上の開きを生じた場合、熱膨張の差分が大きくなるために樹脂の剥離や剥離部分からの酸素水分の混入、もしくははんだワイヤーと太陽電池セルの応力集中などによる接触不良などの原因となる。このような要因が繰り返し生じることによって、最終的には断線、腐食、透明樹脂の着色などの種々の劣化事象が発現する。
本実施例では温度差とその繰り返し度合いによって、劣化前にその可能性をアラート表示し、メンテナンスなどの対策を促すことができる。劣化可能性がある条件に達すると表示部116にアラート表示して利用者に通知する。通知方式はPCSの表示部116によるもの以外に、PCS116より有線もしくは無線によって利用者の管理できる制御盤までPCS102よりデータ輸送し、それを遠隔表示する方式などでもよく、特に制限されない。
本実施例によれば、例えば昼夜の温度変化が50℃以上ある状況が1000回検出された場合、樹脂のひび割れまたはガラス基板面からの剥離を確認することが可能となる。
また、温度変化だけを考慮に入れると樹脂の劣化に関して予防保全が可能である。一方、開放電圧の単調減少が検出された場合は、温度差とは無関係な配線不良による影響が推測できるため、開放電圧の単調減少でもアラートを表示する。
本実施形態によれば、温度変化設定・検出部115に予め記憶した構成部材の劣化サイクルはアレイ単位での検出が可能である。
上述した内容に基づき、検出内容に基づく劣化原因特定の例を以下に説明する。
予め設定した温度変化サイクルを上回る最高温度または最低温度を検出し、その検出回数が少なくとも1000回を超えた場合には、表示部116にアラートが表示される。多くの劣化事例の場合、温度差50℃以上が1000回以上続いた際に生じているため、この設定を用いているが、アレイの種類、新品とリユース品との違いなどでこの設定値は変化するため、設定値はこの限りではない。
このように、温度変化サイクルを上回る最高温度または最低温度を検出し、その検出回数、検出周期が設定した情報に到達したことを検知することで、太陽電池の充填樹脂や配線に不具合が生じている可能性がある。このため、表示部116には原因と思しき事項を表示する様にしても良い。
このようなアラートに従って、対象アレイを調査した結果、モジュールの充填樹脂のひび割れを発見することができる。
また、予め設定した温度設定サイクルの検出回数、検出周期は設定情報に到達しなかったが、電圧低下が設定以上に達したことを検知した場合にも、表示部116にアラートが表示されるようにしても良い。
このように、予め設定した温度設定サイクルの検出回数、検出周期は設定情報に到達しなかったが、電圧低下が設定以上に達したことを検知することで、配線接触に不具合が生じている可能性がある。このため、表示部116には原因と思しき事項を表示する様にしても良い。
このようなアラートに従って、対象アレイを調査した結果、モジュールの配線腐食が発見された。開放電圧の単調減少は温度変化や太陽電池の誤作動ではなく、配線不良による可能性が高い。実施例1によって配線を検査した結果、部分的な腐食を発見できた結果である。
このようにアレイ単位で劣化サイクルが検出できることにより、アレイ部分の劣化を伴う原因予測が可能である。
太陽電池アレイはモジュールの直列接続によって構成されており、劣化箇所はアレイまでの検出となり、モジュールまでの詳細特定には検出アレイ内の別検査が必要となる。
以下の実施例2において、モジュール検査に関する構成について詳述する。
第2の実施形態を図2を用いて説明する。
第1の実施形態では電圧検出がアレイ単位であったため、劣化原因予測がアレイ単位での検出であったが、第2の実施形態ではモジュール単位での検出を可能とするため、モジュール出力検出盤117を各モジュールに設置している。
モジュール出力検出盤117には、モジュール単位の発電電力計測部131および通信部132があり、PCS102へ有線または無線によって発電電力計測結果を送信し、温度変化設定・検出部115で設定した50℃以上の温度差変化およびその累積回数に基づいて、開放電圧および温度を算出して記憶部において記憶する。
本実施形態によれば、各モジュールごとに開放電圧の情報を記憶することが可能であるため、充填樹脂などの予防保全がモジュール単位で可能となる。たとえば、表示部116の表示でモジュールの設置番号など区別可能な情報を記憶部113に対応づけて格納しておくことによって、モジュール単位で劣化予防の対策が可能となる。
モジュール出力検出盤117から得られる出力発電量は温度変化設定・検出部115が具備されていればPCS以外の集中管理型の管理制御盤などへも送信でき、予防保全管理が可能であるため、出力電力量の送信先には特に制限はない。
上述した内容に基づき、検出内容に基づく劣化原因特定の例を以下に説明する。
対象モジュールにおいて充填樹脂の変色およびひび割れが生じている場合には、予め設定した温度変化サイクルを上回る最高温度または最低温度を検出し、その検出回数が1000回を超える場合が多い。
このため、予め設定した温度変化が50℃を上回る最高温度または最低温度を検出し、その検出回数が1000回に達すると、表示部116に「樹脂劣化予測」のアラートが表示される。
この結果は、上記の温度差変化とその累積回数がモジュールに加わった場合、充填樹脂の劣化に影響が及ぶと予想した結果である。
多くの劣化事例の場合、温度差50℃以上が1000回以上続いた際に生じているため、この設定を用いているが、アレイの種類、新品とリユース品との違いなどでこの設定値は変化するため、設定値はこの限りではない。
対象モジュールに充填樹脂の異常は生じていないが、配線腐食等の異常が生じている場合も想定される。開放電圧の単調減少は、充填樹脂への影響ではなく、電気的な異常であり、多くの場合は配線異常に伴う場合が多い。
このような場合には、設定した温度変化サイクルを上回ることは無いが、出力低下が生じる。このような劣化原因を特定するために、本実施例においては、予め設定した温度変化サイクルを上回ることなく、検出回数とも設定した情報に達していなかったが、出力低下量が一定値を超えた場合に、表示部116に「配線異常」アラートが表示される様にしても良い。
このように本実施例の形態によれば、太陽電池の充填樹脂や配線異常に関して、モジュールごとの予想が可能であり、特定の不良モジュールの劣化予測が可能である。
第3の実施形態について、図3を用いて説明する。
太陽電池モジュール101の充填樹脂中に有機薄膜太陽電池モジュール120が充填されている。
有機薄膜太陽電池121の構成図を図4に示す。有機薄膜太陽電池は一般に、基板141、正孔輸送層142、光吸収層143、バッファ層144および裏面電極145より構成されており、本発明によると充填樹脂中に溶存している酸素や水分が拡散して、主に光吸収層143を構成する材料と反応することから充填樹脂中の酸素、水分を検出することが可能となる。光吸収層143は一般にポリ―3−ヘキシルチオフェン(P3HT)とフラーレン誘導体の混合物から形成され、これら構成分子と酸素や水分が反応して開放電圧が低下する。酸素や水分と光吸収層143の構成分子との反応は上記P3HTやフラーレン誘導体に限定されず、一般的な有機半導体で起こる反応である。
有機薄膜太陽電池120に用いる基板は特に制限されないが、本発明をより効果的に実施するためには酸素や水分を透過できるプラスチック基板が好ましい。プラスチック基板にはポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)など、透明性があれば特に限定されない。
正孔輸送層142にはポリエチレンジオキサイド/ポリスチレンスルホン酸ナトリウム混合体(PEDOT−PSS)などを使用することができる。基板141には透明電極146が設置されており、スズドープされた酸化インジウム(ITO)等が用いられる。
バッファ層144は光吸収層で発生した電荷のうち負電荷のみ裏面電極へ透過させるために設けられた薄膜であり、アモルファス酸化チタンやふっ化リチウムなどを10nm程度設置する。裏面電極145にはアルミニウムなどの金属電極が用いられている。
以上説明した有機薄膜太陽電池120の構成材料は代表的な例であり、上記の材料に限定されず、有機薄膜太陽電池の発電機能を満たすものであれば、本発明を実施可能である。
図3に示した有機薄膜太陽電池モジュール120の内部を図5によって説明する。有機薄膜太陽電池120のほかに、有機薄膜太陽電池発電電力計測部122と通信部123から構成されている。有機薄膜太陽電池の出力変化は温度サイクルの変化に加えて、酸素や水分の存在に応じた出力変化は通信部123を経由して、PCS内部の温度変化記憶部125に記録される。本発明で述べている温度変化に基づく開放電圧の変化は昼夜などの一定の周期で増減を繰り返す。一方、酸素や水分と有機薄膜太陽電池との反応は不可逆性があり、一度反応によって開放電圧の降下が生じると回復しない。このように開放電圧の周期性を用いて、太陽電池モジュール101の温度変化と充填樹脂中の酸素や水分との反応を区別することが可能である。
通信部123の情報は有線または無線によってPCS内部の温度変化記憶部125に送信され、開放電圧への変換および温度の算出が実施される。
本実施例において説明した構成は、先の実施例1、2に適用できることは云うまでも無く、本実施例の内容に基づき、さらに詳細な不具合原因の特定を行うことが可能となる。
本実施形態においては、有機薄膜太陽電池の出力をそのまま通信部123を通じてPCS内部にある温度変化記憶部125へ送信していたが、各モジュールに温度変化設定・検出部115を設けて、予め記憶した情報との比較をモジュールごとに行うように構成することも可能である。
図4に有機薄膜太陽電池モジュール120の構成を示す。モジュール内に温度変化記憶部125を含み、アラート表示が必要となったモジュールからのみPCSへの通信を行う。
このような構成とすることで、樹脂劣化や配線腐食の原因となる酸素や水分の混入をモニターできるため、温度計測のみの劣化予想よりも確度の高い予想と、劣化要因の細分化が可能となる。
ここで、上述した内容に基づき、検出内容に基づく劣化原因特定の例を以下に説明する。
図3に示す構成要素で太陽光発電システムを構成している。一定期間を経て、有機薄膜太陽電池の開放電圧が低下していき、その変化に周期性がなく不可逆性であったため、温度変化記憶部の情報と比較して、充填樹脂中の酸素または水分濃度が増加していると判断し、表示部116に「樹脂劣化」アラートを表示する。
このようなアラートに従うことで、所定の劣化対策を実施した結果、充填樹脂の劣化を未然に防止することができる。
温度変化のみの検出では多くの場合、劣化そのものの検出もしくは劣化に近い状況の予測に限られるが、酸素、水分の検出を併用することによって、温度変化と合わせてより早期の予測が可能となる。
その他の劣化原因に基づくアラート表示内容について以下例示する。
対象モジュールに充填樹脂の変色およびひび割れが生じている可能性がある場合には、予め設定した温度変化サイクルを上回る最高温度または最低温度を検出し、その検出回数が1000回を超える場合が多い。
この様な劣化原因を特定するために、予め設定した温度変化サイクルを上回る最高温度または最低温度を検出し、その検出回数、検出周期が設定した情報に達すると、表示部116にアラートが表示される様に構成することが可能である。
また、一定期間を経て予め設定した温度サイクルを上回る状況を計測したが、検出回数、検出周期は設定した情報に達していないが、開放電圧の低下に不可逆性がある場合には、温度変化記憶部の情報と比較して、温度サイクルによる劣化可能性と充填樹脂中の酸素または水分濃度の相乗的な劣化要因可能性があると判断し、表示部116にアラートを表示する様に構成しても良い。
アラートに従って、充填樹脂の検査を実施した結果、充填樹脂の変色を発見し、所定の劣化対策を実施した結果、充填樹脂のひび割れなどの劣化を未然に防止することができる。
第4の実施形態を図6によって説明する。温度変化記憶部125へ送信する電圧変化を有機薄膜太陽電池120および実際に発電する太陽電池モジュール101のそれぞれの電圧変化を送信することによって、温度変化による劣化予防保全、酸素もしくは水分混入による劣化予想と配線腐食などの要因によって、充填樹脂の劣化とは無関係に生じた太陽電池モジュールの出力低下を区別して、保全精度を向上することが可能となる。
たとえば、温度サイクル特性を温度変化記憶部125に設定する際に、有機薄膜太陽電池の温度係数αは他の無機系太陽電池の温度係数よりも小さいため、開放電圧検出によるモジュールの温度計測の精度は有機薄膜太陽電池の場合、低下する。
したがって、温度検出を実際発電している他の無機系太陽電池の開放電圧変化から検出し、酸素や水分の検出を有機薄膜太陽電池によって検出した場合、より高精度な予防保全が可能となる。
本実施例において示した内容は、先の実施例1〜3に適用できることは云うまでも無く、これにより、さらに詳細な不具合原因を特定することが可能となる。
ここで、上述した内容に基づく本実施例の太陽光発電システムを構成した場合の劣化原因特定の例を以下に説明する。
一定期間を経て、太陽電池モジュール101の開放電圧変化から算出した温度変化が、予め設定した温度サイクルを上回る最高温度または最低温度を上回り、その検出回数、検出周期は設定した情報以上に達したため、表示部116にアラートを表示される。一方、有機薄膜太陽電池は開放電圧の低下が見られ、その変化に周期性がなく不可逆であった。
アラートに従って、充填樹脂の検査を実施した結果、充填樹脂の変色およびひび割れを発見し、所定の修復作業を実施することができる。
また、一定期間を経て、太陽電池モジュール101の開放電圧変化から算出した温度変化が、予め設定した温度サイクルを上回ったが、その検出回数、検出周期は設定した情報以上に達していなかった。一方、有機薄膜太陽電池120の電圧降下が見られ、その変化が不可逆であったため、表示部116にアラートを表示される。
アラートに従って、充填樹脂の検査を実施した結果、充填樹脂の変色が見られたため、所定の処置で樹脂劣化を抑制する作業を行うことができる。
このように、温度検出のする太陽電池をより温度係数の大きな太陽電池で行うことによって、測定精度が改善される。したがって、温度検出と酸素および水分の検出をそれぞれ別の太陽電池の電圧変化によって検出すると、劣化予測の精度が向上する。
100:太陽電池アレイ
101:太陽電池モジュール
102:パワーコンディショニングシステム
104:交流分電盤
105:電力量メーター
110:消費電力計測部
111:発電電力計測部
112:積算発電電力量計測部
113:記憶部
114:積算消費電力量計測部
115:温度変化設定計測部
116:表示部
117:モジュール出力検出盤
131:モジュール単位の発電電力量計測部
132:通信部
120:有機薄膜太陽電池モジュール
121:有機薄膜太陽電池
141:基板
142:正孔輸送層
143:光吸収層
144:バッファ層
145:裏面電極
146:透明電極

Claims (7)

  1. 太陽電池モジュールと、直交変換インバータであるパワーコンディショニングシステムとを有し、前記パワーコンディショニングシステムは、
    電力を直交変換するインバータ回路と、前記太陽電池モジュールにおいて発電した電力を計測する発電電力計測部と、発電した電力の積算発電量を計測する積算発電電力計測部と、出力電力の数値を記憶する記憶部と、電力消費量の積算値を計測する積算消費電力計測部と、前記出力電力から開放電圧を計算し、当該開放電圧から温度変化を検出し、予め設定した温度変化と比較する温度変化設定・検出部を備えることを特徴とする太陽光発電システム。
  2. 請求項1に記載の太陽光発電システムにおいて、
    前記太陽電池モジュールの電圧変化から前記太陽電池モジュールの温度変化を算出し、当該温度変化と予め記憶された温度変化とを比較して太陽電池モジュールの劣化を判定することを特徴とする太陽光発電システム。
  3. 請求項2に記載の太陽光発電システムにおいて、
    前記太陽電池モジュールの劣化判定の結果を表示する表示部を備えることを特徴とする太陽光発電システム。
  4. 請求項1に記載の太陽光発電システムにおいて、
    前記太陽電池モジュールは、太陽電池モジュール出力検出盤を備え、
    太陽電池モジュールと上記太陽電池モジュール出力検出盤内部に発電電力計測部と出力結果を通信できる通信部有することを特徴とする太陽光発電システム
  5. 請求項1に記載の太陽光発電システムにおいて、
    前記太陽電池モジュールは、有機薄膜太陽電池を充填樹脂内部に含有する有機薄膜太陽電池モジュールであることを特徴とする太陽光発電システム。
  6. 請求項5に記載の太陽光発電システムにおいて、
    前記有機薄膜太陽電池モジュール内部に有機薄膜太陽電池の出力を通信できる通信部を有することを特徴とする太陽光発電システム。
  7. 請求項1に記載の太陽光発電システムにおいて、
    前記太陽電池モジュールは任意枚数直列に接続され、アレイを構成していることを特徴とする太陽光発電システム。
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