JP2012087546A - 学習机用囲い及び学習机ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】幼児が寄りつき易く、気を散らさずに一定時間居つくことができ、かつ簡易に設置が可能な学習机用囲い及び学習机ユニットを提供する。
【解決手段】学習机用囲い1は、図1に示すように、4辺をなす板状体2a〜2dにより方形状に形成された囲い2が設けられる。囲い2を形成する4枚の板状体2a〜2dのうち、机Dが設置される板状体2aと対向する側に設けられた板状体2bには、囲いの外と内とを繋ぎ、囲いの出入口となる開口部3が設けられている。囲いの内側には、学習机Dと椅子Cが設置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、幼児又は児童が気を散らすことなく居つくことのできる学習机用囲い及び学習机ユニットに関する。
近年、小学校では、就学したばかりの子供たちが、自分の席に居着けず、授業中に席を立ち歩くといった事象が散見され、社会問題化している。
そこで、就学時におけるこのような問題に対応するため、就学前の幼児の頃から机に向かう習慣を持たせることが問題解決の糸口となり得る。
とはいえ、幼児は、精神的に十分に発達していないため、指示して机に向かわせることは難しい。そのため、幼児を自然と机へ向かわせることが必要となる。これに対し、例えば、絵本やテレビで有名なキャラクタを表した絵などを提示して興味を惹かせ、机へ向かわせる誘導など、ソフト面での提案は行われているが、例えば、机自体の構造の改良などハード面からのアプローチは少ない。
従来、幼児用ではないが、机の構造に改良を施した例がいくつか提案されている。例えば、机の四方を簡易な手段で覆い、机の回りを個室空間とすることで、集中力を高める効果を狙ったものがある(特許文献1参照)。また、学習時の集中力の向上のため、机の天板の両側端部に、側方の視界を遮断(及び開放)するための側方視界遮断手段を設けた技術が提案されている(特許文献2参照)。さらに、学習塾等の個別指導ブースを簡易に作成することを目的として、既存の学習机の天板の側端部に、ブラインドを面ファスナーにより簡易に脱着可能に取り付けたものがある(特許文献3参照)
特開2003−343098号公報 特開2003−304939号公報 特開平10−155561号公報
ところで、幼児を机に向かわせるには、単に机に向かって座らせておくことができれば良いというわけでなく、前提として、(1) 机に寄りつくことが必要であり、その上で(2) 机に居つくことが重要となる。なお、ここで、「寄りつく」とは、そばに行くというような意であり、「居つく」とは、落ち着いてそこにいるというような意である。
この点、上記従来の技術はいずれも、単に学習机周りを、遮蔽物により覆うことで視界を遮り、机上に集中させようと試みるものであり、上述した「机に寄りつくこと」は考慮されていない。
また、就学前の幼児は、机上の一つの事項に集中することは難しく、周囲の環境に影響を受けて、気を散らし易い。従来技術では、このような未就学の幼児やそれに近い児童を対象としておらず、幼児が「机に居つく」ことに対応することはできなかった。
本発明は、以上のような従来技術の課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、幼児が寄りつき易く、気を散らさずに一定時間居つくことができ、かつ簡易に設置が可能な学習机用囲い及び学習机ユニットを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、内部に机を設置しこの机の周囲を囲う囲いと、この囲いの出入口となる開口部と、を備え、前記囲いは、高さが700mm〜800mmであり、前記開口部は、幅240mm〜370mmであることを特徴とする。
また、この発明は、請求項5に記載のように学習机ユニットとして捉えることもできる。
以上の態様では、就学前の幼児用の学習机を設置する環境として、机周囲に囲いを設置することで、周囲の環境に影響を受けることなく、一定時間、机に向かわせることが可能となる。また、囲いの出入口となる開口部を設け、この開口部を幼児の通過し易くかつ通過するに興味を惹きやすい240mm〜370mmに設定することで、幼児が「寄りつき易い」囲いを実現することができる。さらに、囲いの高さを700mm〜800mm程度に設定することで、幼児が椅子に腰掛け机に向かった際に、目線を遮りつつも必要以上の圧迫感を与えない遮蔽を形成することができ、幼児が「居つき易い」囲い空間を実現することができる。
このように、本発明によれば、幼児が「寄りつき易く」、「居つき易い」囲い空間を提供することで、就学前の幼児が机に向かう習慣を養うことができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記囲いの一辺の幅が、400mmであることを特徴とする。また、この発明は、請求項6に記載のように学習机ユニットとして捉えることも可能である。
以上の態様では、囲いの幅を400mmで形成することで、幼児の囲い空間における滞在時間を長くすることができるとともに、囲い空間内において周囲に気を取られず、囲い空間内で行う作業に、幼児を集中させることができるようになり、より「居つき易い」空間を提供することができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記開口部は、開閉可能な扉を備えたことを特徴とする。また、この発明は、請求項7に記載のように学習机用ユニットとして捉えることもできる。
以上の態様では、開口部に開閉可能な扉を設けることで、囲いに入った幼児と、周囲の環境とを遮蔽することができ、幼児がより集中しやすい囲い空間を提供することができるようになる。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記開口部は、前記囲いの机が設置される面と対向する面に設けられたことを特徴とする。また、この発明は、請求項8に記載のように学習机ユニットとして捉えることもできる。
以上の態様では、幼児が開口部から囲い内部に入った際に、その正面に机と椅子があることにより、そのまま机に居つくことができる配置を提供することができる。
以上のような本発明によれば、幼児が寄りつき易く、気を散らさずに一定時間居つくことができ、かつ簡易に設置が可能な学習机用囲い及び学習机ユニットを提供することができる。
本発明の実施の形態に係る学習机用囲いの構成を示す斜視図(a)及び平面図(b)。 本発明の実施の形態に係る学習机用囲いにおける開口部の幅を決定するための実験環境を示す模式図。 本発明の実施の形態に係る学習机用囲いにおける開口部の形状を決定するための実験環境を示す模式図。 本発明の実施の形態に係る学習机用囲いにおける開口部の形状を決定するための選択実験の結果を示すグラフ。 本発明の実施の形態に係る学習机用囲いにおける開口部の形状を決定するための選択実験の結果を示すグラフ。 本発明の実施の形態に係る学習机用囲いにおける開口部の形状を決定するための選択実験の結果を示すグラフ。 本発明の実施の形態に係る学習机用囲いにおける開口部の形状を決定するための常設実験の結果を示すグラフ。 本発明の実施の形態に係る学習机用囲いにおける開口部の形状を決定するための選択実験の結果を示す表。 本発明の実施の形態に係る学習机用囲いにおける開口部の形状を決定するための常設実験の結果を示すグラフ。 本発明の実施の形態に係る学習机用囲いにおける開口部の形状を決定するための常設実験の結果を示すグラフ。 本発明の実施の形態に係る学習机用囲いにおける囲いの形状を決定するための実験環境を示す模式図。 本発明の実施の形態に係る学習机用囲いにおける囲いの形状を決定するための実験の結果を示すグラフ。 本発明の実施の形態に係る学習机用囲いにおける囲いの形状を決定するための実験の結果を示すグラフ。 本発明の実施の形態に係る学習机用囲いにおける囲いの形状を決定するための実験の結果を示すグラフ。
以下、本発明の実施の形態(以下、本実施形態という。)について、図面を参照しながら説明する。なお、従来と同様の構成については、適宜説明を省略する。
[1.本実施の形態]
[1.1.基本的構成]
本実施の形態における学習机用囲い1は、図1に示すように、4辺をなす板状体2a〜2dにより方形状に形成された囲い2が設けられる。囲い2を形成する4枚の板状体2a〜2dのうち、学習机D(以下、単に「机D」ともいう。)が設置される板状体2aと対向する側に設けられた板状体2bには、囲いの外と内とを繋ぎ、囲いの出入口となる開口部3が設けられている。
囲いの内側には、学習机Dと椅子Cが設置される。ここで、日本工業規格(JIS)の規格番号JISS1021「学校用家具−教室用机・いす」によれば、教室用机の机面の奥行きは、450mm又は500mmである。また、同規格によれば、机面の幅は、1人用で600mm、650mm、700mm又は750mmから選択可能であり、2人用で1,200mm又は1,300mmから選択可能である。また、標準身長を1,050mmとした1号サイズで、机面の高さは460mm、椅子の座面の高さは260mmである。そこで、本実施形態では、机面の奥行き、机面の高さ並びに座面高さはJIS規格に基づいて設定した。また、机面の幅は、JIS規格を参考に、JIS規格より狭い400mm、JIS規格の1人用の幅600mm、同じくJIS規格の2人用の幅1,200mmを採用した。なお、図1においては、一例として、幅1,200mmの学習机Dを示している。
囲い2は、その寸法が、高さ700mm〜800mm程度で、幅は、上記机面幅にあわせて、400mm、600mm又は1,200mmから選択される。なお、図1においては、囲い2の幅を4辺とも1,200mmとし、全体を正方形状に形成しているが、これは一例を示すに過ぎず、囲いの幅は、上記数値の範囲で設定可能である。また、板状体2c,2dの幅は、囲い2の板状体2a又は2bの幅が上記範囲内であれば、自由に設定可能である。つまり、囲い2全体を長方形状にするなど、必ずしも正方形状にする必要はない。
囲い2を形成する4枚の板状体2a〜2dの材質は、床等の平面に立てた場合に、その形状を維持し、床面に対して垂直状態となるような板であれば、木材や、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂をはじめ公知のいずれの材料によっても構成可能である。
囲い2は、設置及び収納を容易にするため、以下のように構成することができる。例えば、4枚の板状体2a〜2dの端部同士を連結することで、一体の構成とし、設置に際しては4枚を方形状に配置して使用し、不使用時には4枚の板状体を順次折り畳んで収納するといった態様が考えられる。また、板状体2a〜2dを、各々分離した1枚ずつの板として構成し、それぞれの連結する端部に、例えば面ファスナーや留め具による接続部材を設けることにより使用時に接続して用い、不使用時には、それぞれ切り離したうえ、4枚を重ねて収納するといった態様も考えられる。
開口部3は、240mm〜370mm程度の幅からなり、上述のように、4枚の板状体2a〜2dのうちのいずれか一枚に設けられるものである。本実施形態では、幼児が開口部3から囲い2内部に入り、入った正面に机Dと椅子Cがあることにより、そのまま机Dに居つくことができるという効果を狙い、机Dを設置する面に設けた板状体2aと対向する側の板状体2bに開口部3を設けている。ただし、これは上記の効果を狙った最適な実施例を示すものであり、本発明の開口部3は、学習机Dや椅子Cとの配置上、問題とならない位置であれば、例えば、机が設置される側の板状体2aと隣接する板状体2cや2dに設けることも可能である。
開口部3には、幼児が囲い内部に入った後、開口部3を閉じる扉4が設けられている。この扉4は、開口部3と同等のサイズで構成され、開口部3の設けられた板状体2bに対して回動可能(図示)又はスライド可能(図示せず)に取り付けられるものである。
[1.2.開口部の幅と囲い高さの決定]
本実施形態の学習机用囲い1では、「机に寄りつく」及び「机に居つく」の2つの目的を達成するため、囲い2と囲い2に設けられた開口部3との構成に工夫を施したものである。そこで、以下では、まず、「机に寄りつく」ためのアプローチとして開口部3の幅並びに高さについて、それらの決定の過程(実験)とその作用効果を説明し([1.2.1.開口部の幅に関する実験]の項)、次に、「机に居つく」ためのアプローチとして囲い2の幅及び高さについて、それらの決定の過程(実験)とその作用効果を説明する([1.2.2.囲いの高さ及び幅に関する実験]の項)。
[1.2.1.開口部の幅に関する実験]
(1)実験の目的
この実験では、幼児が「寄りつく」ための開口部の形状を決定するため、開口部の高さ及び幅を明らかにする。
(2)実験の概要
実験は、4〜5歳の幼児26名を被験者とし、この被験者に、複数バリエーションの開口部3の形状(高さと幅にバリエーションをもたせたもの)について選択実験と常設実験とを行った。被験者が開口部3を通過した回数により、開口部3の「寄りつき易さ」を検証した。
ここで、実験対象となる開口部3の形状は、以下の表に表れる(1) 〜(8) の8種類である。下記の表に示すように、開口部3の幅と高さとを、それぞれ3パターン設定した。幅は、狭い設定の240mm(表中「S」と標記する。)、通常の設定の300mm(表中「M」と標記する。)、広い設定の370mm(表中「L」と標記する。)の3つとした。高さは、幼児が四つん這いになって通過できる高さの500mm(表中「5」と標記する。)、中腰程度で通過できる高さの700mm(表中「7」と標記する。)、通常の姿勢で通過可能な高さの900mm(表中「9」と標記する。)の3つとした。これらの高さと幅の3つのパターンを組み合わせ、高さが最も低く幅が最も狭い組み合わせを除き、(1) 5M、(2) 5L、(3) 7S、(4) 7M、(5) 7L、(6) 9S、(7) 9M、(8) 9Lとして表中に表した。
なお、文部科学省が毎年発表する学校保健統計調査の統計において、未就学の5歳児の平均身長は、男女とも概ね110cm前後であり、開口部3の高さは、これに基づいて設定したものである。
Figure 2012087546
(3)実験方法
(3―1)選択実験
図2(a)及び(b)に示すような幼稚園の遊戯室(10,500mm×9,920mm)に、開口部の(1) 〜(8) を被験者より3,500mm離れた位置に略放射状に配置し、被験者に対して各開口部のどれか一つを通過するように指示した。分析対象は、被験者が開口部の(1) 〜(8) を通過した回数とした。なお、26名の被験者に実験を行う間、8人ごとに開口部(1) 〜(8) の位置を無作為に入れ替えた。
(3―2)常設実験
選択実験と同様の遊戯室(10,500mm×9,920mm)に、図3(a)及び(b)に示すように、開口部(1) 〜(8) を半径2,500mmの円周上に配置した。ただし、実際には、2つの開口部を一枚の板上に設けたため、4枚の板が、2枚ずつ対になって対面して設けられた状態となっている。また、各板の間には隙間Aが4つ設けられている。なお、図3(b)の各開口部の高さや幅はあくまでもイメージを示すものであり、実際の寸法とは必ずしも一致するものではない。
このようにして配置される開口部(1) 〜(8) の中心付近に被験者を開放し、被験者の行動分析を行った。分析対象は、開口部(1) 〜(8) および開口部間の隙間Aを通過した回数とした。すなわち、被験者が、各開口部(1) 〜(8) のいずれを好む傾向にあるかという統計情報と、隙間Aと開口部(1) 〜(8) とが存在する場合に、隙間と開口部のいずれが好まれる傾向にあるかという統計情報を収集する。
なお、通過回数の数え方は、単独で通過した場合の「個人」と、複数人のグループで通過した場合の「連れ」の2種類を分けて行った。また、実験中、10分経過ごとに開口部の位置を時計回りに入れ替えた。さらに、被験者について男児と女児とを分けてそれぞれの数を計測した。
(4)実験結果
(4−1)選択実験の結果
上述のように、計測対象は、開口部の(1) 〜(8) 及びその隙間を通過した被験者の人数であるところ、その結果を図4に示す。
図4に示すとおり、結果として、高さが900×370mmの開口部(8) 9L(表1参照)が最も好まれた。次いで900×300mmの開口部(7) 9M(表1参照)が好まれ、男女共に高いものが好まれた。
図5に、開口部幅ごとに通過した人数をまとめた様子を示す。この図によれば、性別によって好む開口部の幅が異なり、男児は幅が300mmの開口部(1) 、(4) 、(7) 、女児は370mmの開口部(2) 、(5) 、(8) (表1参照)を選択した人数が多かったことがわかる。このことは、男児は女児に比べ活発な傾向があり、体を動かすことを好むため幅の狭い開口部を選択し、女児はよりくぐりやすい開口部を選択したためと考えられる。
一方、図6に、開口部の高さごとに通過した人数をまとめた様子を示す。この図によれば、男女ともに、最も高さのある900mmの開口部(6) 〜(8) (表1参照)を通過した人数が最も多かった。
(4−2)常設実験の結果
次に常設実験の結果について、図7及び図8に示す。なお、図において、「個人」とは、幼児一人の通過を一回と数えたものであり、「連れ」とは、被験者のうち通過した開口部と通過前の出発点が同じで、他者に追従して通過した場合を1回と数えたものを示す。
(4−2−1)開口部と隙間の通過回数の結果
まず1つの統計として、開口部と隙間が存在する場合に、被験者がどちらに興味を示し、開口部と隙間のどちらのほうをより通過するのかを調べた。そのため、被験者が、図3に示した半径2,500mmの円周の内外を出入りする際の各開口部の通過回数と、開口部間の隙間の通過回数を算出した。なお、10分おきに2つの通過回数の統計を算出し比較した。この10分おきの記録を、図中ではRotation1〜Rotation4として表している。また、この場合においては「個人」のみを算出した。
図7に示すように、開始から40分経過まで開口部を通過して円周を出入りする被験者の数のほうが、隙間を通過した被験者の数より多かった。ただし、30分から40分のRotation4においては、隙間を通過した被験者の人数が、開口部を通過する被験者の人数を上回った。
この結果から、被験者である幼児が、ある空間において、円周空間から出入りする状況下に置かれた場合、隙間よりも開口部を選択して出入りする可能性が高いといえる。なお、Rotation4において隙間を通過する人数が開口部を通過する人数を上回ったのは、被験者の全体人数が増加し、集団での行動が増加したため、開口部よりも幅の広い隙間をより多く通過することとなったものと推察できる。
(4−2−2)開口部の幅と高さについて
次に、被験者が開口部を通過した回数のうち、開口部ごとの通過回数をまとめることで、いずれの開口部の通過回数が最も多いかを示し、最も適した開口部の幅と高さを考察する。
図8に示すように、被験者の通過回数が最も多かったのは開口部(6) 9Sに相当する900×240mmであった。また、図9にまとめたグラフに示すように、全体として、被験者は、比較的高さの高い開口部を選択して通過する傾向が見られた。
さらに、図10(a)に示す、開口部の高さと通過回数の散布図及び相関直線から見られるように、開口部の高さと通過回数にはR2=0.7578と高い相関が見られ、幼児は比較的高い入り口を好むということがいえる。また、図10(b)に示す、開口部の幅と通過回数の散布図及び相関直線によれば、開口部の幅と幼児の通過回数にはR2=0.2949と少しの相関が見られた。
以上の結果から、開口部の高さが900mmのものと、それ以下の開口部を比較した場合、被験者は、900mmの最も高い開口部を好むことが明らかになった。また、わずかな相関ではあるが、幅が狭い開口部を選択する傾向があることが明らかになった。
[1.2.2.囲いの高さ及び幅に関する実験]
(1)実験の目的
この実験では、幼児が「居つく」囲い空間の形状を決定するため、囲いの高さ及び幅を明らかにする。
(2)実験の概要
実験は、4〜5歳の幼児12名を被験者とし、この被験者が、着座した際の平均的な目線の高さを800mmとし、この高さを基準に、目線より囲い空間の高さが上下にくるよう、700mm、900mmの計3つの値を採用した。
囲いの幅は、上述したとおり、JIS規格を参考に、JIS規格より狭い400mm、JIS規格の1人用の幅600mm、同じくJIS規格の2人用の幅1,200mmを用いた。
(3)実験方法
これらの囲いの高さと幅との組み合わせにより、下記表2に示すように、囲い空間のパターン(1) 〜(9) を決定し、これらの9パターンについて、幼児の「居つき」を計測する。なお、表中(1) 〜(9) において、「h」は高さを表し、その後に付した「7」,「8」,「9」は、高さ700mm,800mm,900mmをそれぞれ指標する。また、「w」は幅を表し、その後に付した「4」,「6」,「12」は、幅400mm,600mm,1,200mmをそれぞれ指標する。
なお、実験の比較例として、囲い空間を設定せず、学習机と椅子のみを設置した場合の「居つき」も、下記囲い空間のパターン(1) 〜(9) における評価とは別に行う。
Figure 2012087546
(3−1)計測対象
「居つき」の計測は、
(A)囲い空間内に幼児が滞在した「経過時間」
(B)滞在中の頭を振った回数(以下、「頭の振り」という。)
を分析対象とする。すなわち、(A)により囲い空間内に幼児の「居つき」の絶対的な滞在時間を計測し、(B)により「居つき」の行動内容を分析した。同じ経過時間であっても、机に集中して向かっている場合と、頭を振り周囲をキョロキョロと見回して過ごしている場合では、「居つき」の行動内容が異なる。そこで、頭の振りの回数を分析することで、絶対的な滞在時間に対する修正要素とした。
(3−2)被験者
被験者12人には、各々ID(1〜12)を付し(上記表2参照)、2人ずつのグループに分けて、囲い空間のパターン(1) 〜(9) について、「高さ」又は「幅」ごとに1グループを当て、各グループに3つのパターンについて実験を受けるように設定する。すなわち、囲い空間の幅を固定し高さ3段階(700,800,900mm)を試験した被験者を、ID1,4,6,9,10,11とした。また、囲い空間の高さを固定し幅3段階(400,600,1,200mm)を試験した被験者を、ID2,3,5,7,8,12とした。
空間内に入った被験者には、40mm四方の四角形に塗り絵を行ってもらう。すなわち、塗り絵開始から飽きて囲い空間から退出するまでの時間を「居つき」とする。
なお、囲いなしの場合の調査では、被験者に、「塗り絵」ではなく「シール貼り」を行ってもらう。この作業は、具体的には、所定の用紙に直径10mmの円枠を5つ設け、それぞれに指定した色のシールを貼付けてもらうものである。被験者には、このような作業を繰り返し行ってもらう。
(3−3)実験環境
図11に示すように、幼稚園の遊戯室(10,500mm×10,000mm)に、囲い空間を4つ配置し、それぞれに観察用カメラCAを設置する。この観察用カメラCAにて「頭の振り」の観察を行う。
この年代の子どもは住宅内にいるほとんどの時間をリビングで過ごすため、幼児用学習机はリビングに設置されると想定される。そのため、本実験では遊戯室のドアを開放し、幼稚園の環境音が伝わるようにし、同時に、遊戯室の中心にオーディオ装置を設置してテレビのニュースの音を流し、リビング環境に近づくようにした。
(4)実験結果
以上のような実験の結果を以下に示す。
(4−1)囲いを設けない場合の比較例
被験者に、所定の用紙に直径10mmの円枠を5つ設け、それぞれに指定した色のシールの貼り付けを行う作業を行ってもらった。その結果、囲いを設けない場合は、作業中終始周囲を見回し、集中できていない様子だった。さらに、本実験環境では、遊戯室という一つの空間で同時に行ったので、囲い空間がない実験を行っている幼児同士での会話が見受けられた。この事前実験により、囲い空間の必要性は確認できた。
(4−2)各高さ・各幅における被験者の平均値の比較
図12(a)に、高さごと、幅ごとの被験者の滞在時間の平均値を示し、図12(b)に、各高さと各幅における被験者の頭の振りの平均値を示す。なお、各高さ又は各幅における被験者の合計は8人である。
まず滞在時間の比較結果においては、図12(a)から明らかなとおり、囲いの高さ700mm(h7)及び800mm(h8)において滞在時間が長く、900mm(h9)においては他の2つの高さに比べて低い結果となった。一方、囲いの幅に関しては、400mm(w4)のように幅の狭いものにおいて平均滞在時間が長いことがわかった。
次に、頭の振りに関しては、図12(b)に示すように、囲いの高さにおいて800mm(h8)で顕著に少ない回数が得られた。一方、囲いの幅では、幅が大きくなるにつれ、頭の振り回数も増加する傾向が見られた。
(4−3)滞在時間と、囲い高さ/幅の相関
次に、囲い空間の幅を固定し高さを変化させた被験者(ID:1,4,6,9,10,11)の結果と、高さを固定し幅を変化させた被験者(ID:2,3,5,7,8,12)の結果とから、囲い空間の高さと滞在時間の関係、囲い空間の幅と滞在時間の関係、を分析した。なお、実験の関係上3種類(幅固定で高さでは700,800,900mm、高さ固定で幅では400,600,1,200mm)ではなく、2種類のパターンでのみ比較を行った被験者の結果については「2種」として分析を行った。
この結果として、「囲い高さと滞在時間」の相関を図13(a)に示し、「囲い幅と滞在時間」の相関を図13(b)に示す。
図13(a)に示すように、高さを変化させた場合、700mmと低い囲いにおいて滞在時間が長くなる傾向が見られた。一方、図13(b)に示すように、幅を変化させた場合、400mmと狭い幅の囲いにおいて滞在時間が長くなる傾向があった。
以上より、絶対的な滞在時間を指標にした場合の結果として、囲いの高さが低く、囲いの幅が狭いものにおいて幼児が長い時間「居つく」ということがわかる。
(4−4)頭の振りと、囲い高さ/幅の相関
滞在時間の分析と同様に、囲い空間の幅を固定し高さを変化させた被験者(ID:1,4,6,9,10,11)の結果と、高さを固定し幅を変化させた被験者(ID:2,3,5,7,8,12)に対して、頭の振りについて比較を行った。この結果として、「囲い高さと頭の振り」の相関を図14(a)に示し、「囲い幅と頭の振り」の相関を図14(b)に示す。
図14(a)に示すように、幅を固定し高さを変化させた場合、800mmの囲いにおいて頭の振りが少なくなることが顕著に表れた。一方、図14(b)に示すように、幅を変化させた場合、頭の振りについて特定の傾向は見られなかった。
以上のことから、囲いの高さが低いと周囲の様子が目に入ってしまい、気が散るため、頭を振る回数が増え、幼児はいわばキョロキョロしてしまうことになる。また、反対に囲いの高さが高いと、幼児に対する圧迫感が生まれ、それによって幼児はキョロキョロしてしまうことが考えられる。一方で、囲いの幅は、頭の振りに対しては、あまり影響を与えないことが考えられる。
(5)総括
以上の実験結果をまとめると、囲い空間における幼児の統計的分析により、滞在時間と頭の振りとを加味すると、囲い高さの最適な実施態様は800mmである。また、囲い幅は、頭の振りに対してそれほど影響を与えるものではないことから、最適な実施態様は400mmであるが、600mm及び1,200mmも十分許容し得る。
[1.3.効果]
以上のような本実施形態の学習机用囲いによれば、就学前の幼児用の学習机を設置する環境として、机周囲に囲いを設置することで、周囲の環境に影響を受けることなく、一定時間、机に向かわせることが可能となる。
囲いの出入口となる開口部を設け、この開口部を幼児の通過し易くかつ通過するに興味を惹きやすい240mm〜370mm程度に設定することで、幼児が「寄りつき易い」囲いを実現することができる。
また、囲いの高さを700mm〜800mm程度に設定することで、幼児が椅子に腰掛け机に向かった際に、目線を遮りつつも必要以上の圧迫感を与えない高さの遮蔽を形成することができ、幼児が「居つき易い」囲い空間を実現することができる。
さらに、囲いの幅を400mm程度で形成することで、幼児の囲い空間における滞在時間を長くすることができるとともに、囲い空間内において周囲に気を取られず、囲い空間内で行う作業に幼児を集中させることができる。これにより、より「居つき易い」空間を提供することができる。
また、開口部に開閉可能な扉を設けることで、囲いに入った幼児と、周囲の環境とを遮蔽することができ、幼児がより集中しやすい囲い空間を提供することができるようになる。
上記実施形態における一態様では、開口部は、囲いの机が設置される面と対向する面に設けられる。これにより、幼児が開口部から囲い内部に入り、入った正面に机と椅子があることにより、そのまま机に居つくことができる配置を提供することができる。
以上のような本実施形態によれば、幼児が「寄りつき易く」、「居つき易い」囲い空間を提供することで、就学前の幼児が机に向かう習慣を養うことができる。
[2.他の実施の形態]
本発明は、上記の実施形態において示した態様に限定されるものではなく、例えば、次のような態様も包含する。すなわち、上記実施形態では、本発明において、既存の学習机や椅子を用いた学習机用囲いとして説明したが、本発明は、このような態様に限られず、専用の学習机、又は専用の学習机と椅子とをセットにした学習机ユニットとして捉えることも可能である。
上記実施形態においては、学習机用の囲いを形成する板状体2a〜2dを収納できる構成にする例を示したが、これと同様に、板状体2a〜2dの1枚に固定的又は着脱自在に学習机の天板を取り付け、板状体4枚と、学習机の天板とを一括して折り畳み並びに収納できる構成にしてもよい。
1…学習机用囲い
2…囲い
2a〜2d…板状体
3…開口部
4…扉
C…椅子
D…学習机

Claims (8)

  1. 内部に机を設置しこの机の周囲を囲う囲いと、
    この囲いの出入口となる開口部と、を備え、
    前記囲いは、高さが700mm〜800mmであり、
    前記開口部は、幅240mm〜370mmであることを特徴とする学習机用囲い。
  2. 前記囲いの一辺の幅が、400mmであることを特徴とする請求項1記載の学習机用囲い。
  3. 前記開口部には、開閉可能な扉が設けられたことを特徴とする請求項1又は2記載の学習机用囲い。
  4. 前記開口部は、前記囲いの机が設置される面と対向する面に設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の学習机用囲い。
  5. 机と、
    前記机を囲う囲いと、
    前記囲いの出入口となる開口部と、を備え、
    前記机は、前記囲いの一辺に取り付けられ、
    前記囲いは、高さが700mm〜800mmであり、
    前記開口部は、幅240mm〜370mmであることを特徴とする学習机ユニット。
  6. 前記囲いの一辺の幅が、400mmであることを特徴とする請求項5記載の学習机ユニット。
  7. 前記開口部には、開閉可能な扉が設けられたことを特徴とする請求項5又は6記載の学習机ユニット。
  8. 前記開口部は、前記囲いの机が設置される面と対向する面に設けられたことを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の学習机ユニット。
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