JP2012086370A - 液体噴射ヘッドユニット - Google Patents

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Shigeki Suzuki
繁樹 鈴木
Haruhisa Uesawa
晴久 植澤
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Abstract

【課題】流路内の液体を濾過すると共に効率良く加熱することができる液体噴射ヘッドユニットを提供する。
【解決手段】複数のノズル38と、該ノズルに連通する流路と、該流路内の液体を濾過するフィルター25と、を備えた液体噴射ヘッドユニット2であって、前記フィルターは、導電性を有する導体部と、該導電部の表面に形成された絶縁層61と、を含み、前記フィルターの導体部に給電手段29から通電することで当該フィルターを発熱させることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、ノズルに連通する圧力室に圧力変動を与えて、圧力室内の液体をノズルから噴射させるインクジェット式記録ヘッド等の液体噴射ヘッドユニットに関する。
圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることでノズルから液滴として噴射させる液体噴射ヘッドとしては、例えば、インクジェット式記録装置(以下、単にプリンターという)などの画像記録装置に用いられるインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)、液晶ディスプレイなどのカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)などの電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドなどがある。
例えば、上記の記録ヘッドでは、リザーバーから圧力室を経てノズルに至る一連の液体流路が形成された流路ユニットや圧力室の容積を変動可能な圧力発生素子を有するアクチュエーターユニットなどを樹脂製のヘッドケースに取り付けて構成されているものがある。上記流路ユニットには、複数のノズルを開設したノズルプレートが接合されている。
このような記録ヘッドに液体を供給する流路の内部に液体を濾過するフィルターと、このフィルターを温める加熱手段とを備えたプリンターが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような構成を採ると、加熱したフィルターの熱を流路内の液体に伝え、この液体を加熱することができる。ところで、液体の粘度は、温度と相関関係にあり、温度が低いほど粘度が高くなり、温度が高いほど粘度が低くなる傾向がある。このため、液体を加熱することにより流路内の液体の粘度を下げることができ、フィルターによる流路抵抗の増大を抑制することができると共に、ノズルから吐出する際のエネルギーを少なくすることができる。
特開2008−238434号公報
ところで、上記のような記録ヘッドでは、加熱手段で発熱した熱がフィルターを介して液体に伝わるため、液体の加熱効率が悪い。また、加熱手段からフィルター全体に伝熱する時間が必要であるため、加熱速度も遅くなる。このため、流路内の液体を所定の温度に保つための制御が困難となっていた。また、フィルターを加熱する加熱手段を別途設けるため、構造が複雑になり、組立時の作業効率が低下していた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、流路内の液体を濾過しながら効率良く加熱することができる液体噴射ヘッドユニットを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、複数のノズルと、該ノズルに連通する流路と、該流路内の液体を濾過するフィルターと、を備えた液体噴射ヘッドユニットであって、
前記フィルターは、導電性を有する導体部と、該導電部の表面に形成された絶縁層と、を含み、
前記フィルターの導体部に給電手段から通電することで当該フィルターを発熱させることを特徴とする。
この構成によれば、流路内の液体を濾過するフィルターに通電することでフィルター自体が発熱するため、効率良く流路内の液体を加熱することができ、液体の加熱速度も早くすることができる。その結果、流路内の液体の温度制御が容易になる。また、流路内のインクの温度を上げることで、流路内の液体の粘度を下げることができ、フィルターによる流路抵抗の増大を抑制することができる。さらに、加熱手段を別途設ける必要が無いため、構造を簡単にすることができる。
上記構成において、前記フィルターの導体部は、電熱線を網目状に織って形成された構成を採用することが望ましい。
また、前記フィルターの導体部は、電熱板に複数の穴を開けて形成された構成を採用することが望ましい。
この構成によれば、電熱板に穴を開けるだけでよいため、フィルターを容易に製造することができる。
プリンターの斜視図である。 液体噴射ヘッドユニットの断面図である。 図2におけるA−A線の要部断面図である。 第1の実施形態におけるフィルターの(a)正面図(b)B−B線断面図である。 第2の実施形態におけるフィルターの正面図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、液体噴射装置として、図1に示すインクジェット式記録装置1(以下、単にプリンターという)を例示する。
プリンター1は、液体噴射ヘッドユニットの一種であるインクジェット式記録ヘッドユニット2(以下、単に記録ヘッドユニットという)が取り付けられると共に、記録ヘッドユニット2およびインクカートリッジ4が取り付けられるキャリッジ5と、記録ヘッドユニット2の下方に配設されたプラテン6と、記録ヘッドユニット2が搭載されたキャリッジ5を記録紙7(ノズルから噴射された液体が着弾する着弾対象の一種)の紙幅方向に移動させるキャリッジ移動機構8と、紙幅方向に直交する方向である紙送り方向に記録紙7を搬送する紙送り機構9等を備えて概略構成されている。ここで、紙幅方向とは、主走査方向(記録ヘッドユニット2の往復移動方向)であり、紙送り方向とは、副走査方向(即ち、記録ヘッドユニット2の走査方向に直交する方向)である。
キャリッジ5は、主走査方向に架設されたガイドロッド10に軸支された状態で取り付けられており、キャリッジ移動機構8の作動により、ガイドロッド10に沿って主走査方向に移動するように構成されている。キャリッジ5の主走査方向の位置は、リニアエンコーダー11によって検出され、検出信号が位置情報として制御部(図示せず)に送信される。これにより、制御部はこのリニアエンコーダー11からの位置情報に基づいてキャリッジ5(記録ヘッドユニット2)の走査位置を認識しながら、記録ヘッドユニット2による記録動作(噴射動作)等を制御することができる。
記録ヘッドユニット2は、キャリッジ5の下部(記録動作時の記録紙7側)に取り付けられている。また、インク(液体の一種)を貯留したインクカートリッジ4は、キャリッジ5に対して着脱可能に取り付けられている。さらに、記録ヘッドユニット2は上部にインクを貯留するサブタンク13を有しており、このサブタンク13がインクカートリッジ4の内部と連通することで、インクカートリッジ4内のインクを記録ヘッドユニット2内に導入できるように構成されている。
次に、記録ヘッドユニット2の構成について詳しく説明する。図2は記録ヘッドユニット2の断面図、図3は図2におけるA−A線の要部断面図である。本実施形態における記録ヘッドユニット2は、サブタンク13と、該サブタンク13の下部に接続される流路部材14と、該流路部材14の下部に接続部材15を介して接続されるインクジェット式記録ヘッド16(以下、単に記録ヘッドという)と、該記録ヘッド16の下部を保護するヘッドカバー17と、を備えて構成される。なお、本実施形態における記録ヘッドユニット2は、主走査方向と直交する断面(図3参照)において左右対称であるため、以下ではそのうちの一側の構成について説明し、当該一側の構成とは対称な他側の構成の説明については省略する。
サブタンク13は、樹脂等により作製された中空箱体状の部材であり、上部に位置するインクカートリッジ4と液体導入針等(図示せず)を介して連通している。このため、インクカートリッジ4内のインクは、サブタンク13内に導入されて貯留されている。また、サブタンク13の下部には、後述する流路部材14の循環流路22と連通する導出口20および導入口21が開口しており、導出口20を介してサブタンク13内のインクを流路部材14内に導入可能にすると共に、導入口21を介して流路部材14内のインクをサブタンク13内へ導出可能にする。
流路部材14は、サブタンク13の下部に接続される箱体状の部材であり、内部に形成される循環流路22と、該循環流路22の途中に取り付けられるポンプ24と、循環流路22の内部に装着されるフィルター25と、該フィルター25を挟んで循環流路22と連通する複数(本実施形態では、4本。図2参照。)の連通路26と、を備えている。循環流路22は、サブタンク13の導出口20と連通し、該導出口20から下側(記録ヘッド16側)に延伸した供給流路22aと、該供給流路22aの下端部と連通し、下辺が後述するリザーバー30の長さと揃えられた幅広な流路であるフィルター装着部22bと、該フィルター装着部22bの上部と下端が連通し、上端がサブタンク13の導入口21と連通するクランク状の排出流路22cと、から構成される。また、本実施形態では、供給流路22aの上部にポンプ24を装着しており、このポンプ24の圧力によってインクを押し出すことで、インクの循環を可能としている。つまり、サブタンク13内のインクは、導出口20、供給流路22a、フィルター装着部22b、排出流路22c、導入口21を介して再びサブタンク13に導入することで、記録ヘッド16より上部の流路内を循環する。なお、このようなインクの循環は、記録ヘッド16が待機している時(記録動作をしていない時)等にポンプ24を駆動することで実行され、インクの増粘を抑制することができる。そして、フィルター装着部22b内には、後で詳述するが、正面視においてフィルター装着部22bと略同じ形状のフィルター25が備えられている(図2参照)。このフィルター25は、一方の面である循環流路22側から他方の面である連通路26側へ送るインクを微細な孔を通して濾過する機能を有する板状あるいは細かな網状の部材である。また、フィルター25の一部には接続配線28の一端部が接続されており、この接続配線28の他端部が流路部材14を貫通して外部に備えた電源29に接続されている。なお、この構成については、後で詳述する。連通路26は、一端がフィルター25を介してフィルター装着部22bと流路部材14の内側で連通し、他端が後述する共通液体流路42と連通する流路である。そして、記録動作時において、循環流路22内のインクの一部は連通路26を介して記録ヘッド16側に送られる。
次に記録ヘッド16の構成について詳しく説明する。本実施形態における記録ヘッド16は、圧電振動子31(圧力発生素子の一種)、固定板32、及び、フレキシブルケーブル33をユニット化した振動子ユニット34と、この振動子ユニット34を収納可能なヘッドケース35と、リザーバー30(共通インク室)から圧力発生室37を通りノズル38に至る一連の流路を形成する流路ユニット39と、を備えて構成される。
ヘッドケース35は、例えば、エポキシ系樹脂などの樹脂により作製された中空箱体状の部材であり、上側に流路部材14が接続部材15を介して接合され、下側(流路部材14の接合側とは反対側)に流路ユニット39が接合されている。また、ヘッドケース35の内部には、共通液体流路42と収容空部40が形成されている(図3参照)。共通液体流路42は、上端側で接続部材15の接続流路41を介して流路部材14の連通路26と連通し、下端側で流路ユニット39のリザーバー30と連通している。本実施形態では、片側の側面側に4本の共通液体流路42を形成している(図2参照)。なお、接続部材15はエラストマー等で形成された可撓性を有するシール部材であり、共通液体流路42および連通路26は、この接続部材15の接続流路41によって液密状態で接続されている。また、収容空部40は、共通液体流路42より内側に形成されており、アクチュエーターの一種である振動子ユニット34を収容している。
振動子ユニット34は、圧電振動子31、固定板32、及び、フレキシブルケーブル33から構成されている。詳しくは、圧電振動子31は縦方向に細長な部材であり、基材である圧電振動板を数十μm程度の極めて細い幅の櫛歯状に切り分けることで、複数形成される。この圧電振動子31は縦方向に伸縮可能な縦振動型の圧電振動子31として構成されている。各圧電振動子31は、固定端部を固定板32上に接合することにより、自由端部を固定板32の先端縁よりも外側に突出させて所謂片持ち梁の状態で固定されている。そして、各圧電振動子31における自由端部の先端は、後述するように、それぞれ流路ユニット39におけるダイヤフラム部44を構成する島部45に接合される。また、フレキシブルケーブル33は、一端が固定板32とは反対側となる固定端部の側面で圧電振動子31と電気的に接続され、他端が制御基板43に接続されている。このフレキシブルケーブル33の表面には、制御用IC46が実装されている。この制御基板43および制御用IC46によって、各圧電振動子31の駆動等が制御される。さらに、各圧電振動子31を支持する固定板32は、圧電振動子31からの反力を受け止め得る剛性を備えた金属製の板材によって構成されており、本実施形態では、厚さが1mm程度のステンレス鋼板によって作製されている。
次に、流路ユニット39について説明する。流路ユニット39は、図3に示すように、ノズルプレート47、流路形成基板48、及び振動板49から構成され、ノズルプレート47とは反対側でヘッドケース35に接合している。また流路ユニット39は、ノズルプレート47を流路形成基板48の一方の表面に、振動板49をノズルプレート47とは反対側となる流路形成基板48の他方の表面にそれぞれ配置して積層し、接着等により一体化することで形成される。
ノズルプレート47は、ドット形成密度に対応したピッチで複数のノズル38を列状に開設したステンレス鋼製の薄いプレートである。本実施形態では、例えば、180個のノズル38を列状に開設し、これらのノズル38によってノズル列を構成している。
流路形成基板48は、リザーバー30、インク供給口53、及び圧力発生室37からなる一連のインク流路を形成する板状部材である。具体的には、この流路形成基板48は、各ノズル38に対応して連通する複数の圧力発生室37となる空部を隔壁で区画した状態で複数並べて形成すると共に、各圧力発生室37に対応する複数のインク供給口53およびリザーバー30となる空部を形成した板状の部材である。そして、本実施形態の流路形成基板48は、シリコンウェハーをエッチング処理することで作製されている。上記の圧力発生室37は、ノズル38の列設方向(ノズル列方向)に対して直交する方向に細長い室として形成され、インク供給口53は、圧力発生室37とリザーバー30との間を連通する流路幅の狭い狭窄部として形成されている。また、リザーバー30は、共通液体流路42、接続流路41、連通路26、循環流路22を介して上部でサブタンク13と連通すると共に、インク供給口53を介して対応する各圧力発生室37に連通している。このため、リザーバー30はサブタンク13に貯留されたインクを各圧力発生室37に供給することができる。なお、循環流路22、連通路26、接続流路41、共通液体流路42、リザーバー30、インク供給口53および圧力発生室37からなる一連の流路が本発明における流路に相当する。
振動板49は、ステンレス鋼等の金属製の支持板55上にPPS(ポリフェニレンサルファイド)等の樹脂フィルム56をラミネート加工した二重構造の複合板材であり、共通液体流路42の下端に対応する位置に上下方向に開口を貫通させて、共通液体流路42とリザーバー30を連通可能に構成している。また、振動板49は、圧力発生室37の一方の開口面を封止してこの圧力発生室37の容積を変動させるためのダイヤフラム部44を有すると共に、リザーバー30の一方の開口面を封止するコンプライアンス部57が形成されている。そして、ダイヤフラム部44は、圧力発生室37に対応した部分の支持板55にエッチング加工を施し、当該部分を環状に除去して圧電振動子31の自由端部の先端を接合するための島部45を複数形成することで構成されている。この島部45は、圧力発生室37の平面形状と同様に、ノズル38の列設方向と直交する方向に細長いブロック状であり、この島部45の周りの樹脂フィルム56が弾性体膜として機能する。また、コンプライアンス部57として機能する部分、すなわちリザーバー30に対応する部分は、このリザーバー30の開口形状に倣って支持板55がエッチング加工で除去されて樹脂フィルム56のみとなっている。
このように、上記島部45には圧電振動子31の先端面が接合されているので、この圧電振動子31の自由端部を伸縮させることで圧力発生室37の容積を変動させることができる。この容積変動に伴って圧力発生室37内のインクに圧力変動が生じる。この圧力変動を利用することで、記録ヘッド16はノズル38からインク滴を噴射(吐出)させている。
また、記録ヘッドユニット2の下部には、流路ユニット39の側面および底部を保護するヘッドカバー17が装着されている(図3参照)。ヘッドカバー17は、例えば金属製の薄板部材によって略額縁状に作製されており、上部がヘッドケース35の側面に当接すると共に、下部がノズルプレート47側に略90度屈曲してノズルプレート47の端部に固定されている。なお、ヘッドカバー17はグランドに接続することで、ノズルプレート47の帯電を防止することができる。
次に、本発明のフィルター25について、図を用いて詳しく説明する。図4(a)はフィルター25の四隅を拡大した正面図、図4(b)は図4(a)におけるB−B線断面図である。フィルター25は、上述したように、フィルター装着部22b内に装着され、循環流路22から記録ヘッド16に向かうインクを濾過している。本実施形態のフィルター25は、絶縁体で形成されたフィルター枠59の内側において導電性を有する電熱線60(ニッケル合金、ステンレス鋼等。本発明の導体部に相当)を網目状に織って(平織り)形成している。この電熱線60の表面には、樹脂等の絶縁層がコーティングされている(図4(b)参照)。また、フィルター枠59はフィルター25の外形を形成する上辺が山形に膨出した略長方形状の枠であり、このフィルター枠59を基体として上記電熱線60が織り込まれている。詳しく説明すると、この電熱線60の織り込みは、フィルター枠59の一方の隅(図4(a)における右下)から電熱線60の一端部を導入し、フィルター枠59の前面側を上方に向けて縦糸の如く延伸させる。電熱線60がフィルター枠59の上辺に達すると、電熱線60間に隙間(例えば、電熱線60間が20μm)が開くように左右方向(図4(a)における左側)にずれると共に、フィルター枠59を挟んで後面側折り返し、下方に向けて延伸する。同様に、電熱線60がフィルター枠59の下辺に達すると、上辺側の場合と同じ方向にずれると共に、フィルター枠59を挟んで前面側へ折り返す。このように、上下方向の延伸と折り返しを繰り返し行うことで、縦電熱線60aが縦糸状に等間隔に並ぶ。そして、縦電熱線60aがフィルター枠59の電熱線60導入位置と対角に位置する隅まで達すると、電熱線60はフィルター枠59の後面側に折り返されると共に、左右方向(図4(a)における右側)に向けて折り返されて同方向に延伸する。このとき、上下方向に延伸した縦電熱線60aとは後面側で重なり、隣に位置する縦電熱線60aとは前面側で重なる。このように、左右方向に延伸した横電熱線60bは、並列する縦糸状の縦電熱線60aに対して横糸状に前後交互に重なる。そして、横電熱線60bがフィルター枠59の右辺に達すると、電熱線60間に隙間(例えば、電熱線60間が20μm)が開くように下方向にずれると共に、フィルター枠59を挟んで後面側に折り返す。その後、同様に縦電熱線60aと前後交互に重なりながら左方に延伸した後、下方向にずれると共に、フィルター枠59を挟んで後面側に折り返す。この延伸と折り返しを左右方向でも繰り返し行うことで、横電熱線60bが横糸状に等間隔に並び、電熱線60の終端部が電熱線60の導入位置と同じ隅(図4(a)における右下)に位置する。このように、縦電熱線60aと横電熱線60bを交互に交差させながら織る(いわゆる平織り)ことで、縦電熱線60aと横電熱線60bに囲まれた網目(例えば、20μm平方)を形成することができ、これによりインク内の異物等を捕捉する(インクを濾過する)ことができる。そして、電熱線60の始端部および終端部は、フィルター枠59の右下隅の外側において、接続配線28とそれぞれ電気的に接続されている。なお、接続配線28はリード線であり、絶縁膜によって被膜されている。また、これら2本の接続配線28は流路部材14の外まで延在して、一方が電源29の陽極に他方が電源29の陰極に接続している。なお、接続配線28および電源29が本発明の給電手段に相当する。
電源29は、記録ヘッドユニット2の外(例えば、プリンター1のフレーム)に備えられており、この電源29から接続配線28を介してフィルター25の電熱線60に通電することで当該フィルター25を発熱(ジュール熱)させることができる。ここで、電熱線60の表面には絶縁層を設けているので、フィルター25を流れる電流がインクにリークすることがない。このため、インクの電気分解を防ぐことができ、もちろん隣り合う電熱線60間で短絡することもない。また、電源29は、制御部(図示せず)の信号に基づいて電流量を調整可能に構成されており、電流量を変化させることでフィルター25の発熱量を制御している。例えば、循環流路22内において、インクの温度が低い場合は流す電流量を増やし、インクの温度が高い場合は流す電流量を減らしている。
このように、流路内の液体を濾過するフィルター25に通電することでフィルター25自体が発熱するため、効率良く流路内の液体を加熱することができる。また、フィルター25に通電するとすぐにフィルター25全体が発熱し始めるため、液体の加熱速度も早くなる。その結果、流路内のインクの温度に応じて、敏感にフィルター25の発熱量を変えることができるため、流路内の液体の温度制御が容易になる。また、流路内のインクの温度を上げることで、インク粘度を下げることができ、フィルター25による流路抵抗の増大を抑制することができる。さらに、加熱手段を別途設ける必要が無いため、構造を簡単にすることができる。なお、本実施形態のフィルター25は、上記したように1本の電熱線60をいわゆる平織りに織ったが、織り方はこれに限らず、例えば、平畳織りや綾畳織り等の織り方でも良い。要は、電熱線60を網目状に織ることで微細な網目を通してインクを濾過でき、かつ電熱線60に通電することでフィルター25自体が発熱できれば良い。
また、上記第1の実施形態では、電熱線60を網目状に織ってフィルター25を形成したが、これに限らない。例えば、図5に第2の実施形態のフィルター25を示す。
第2の実施形態におけるフィルター25は、薄板状の電熱板62(ニッケル合金、ステンレス鋼等。本発明の導体部に相当)であり、正面視において上辺が山形に膨出した略長方形状に形成している。また、電熱板62は小径な穴(例えば、直径20μm)を複数開けて(貫通して)形成しており、この穴を通してインクを濾過することができる。本実施形態では穴を縦横に規則正しく整列させている。また、このような電熱板62の表面には、絶縁層が形成されている。そして、電熱板62の一方の隅(図5における右下)およびこの対角に位置する隅(図5における左上)には、絶縁層を除去して接続配線28が電熱板62に直接接続されている。なお、電熱板62の右下に接続された接続配線28は、流路部材14の外まで延在して、電源29の陽極または陰極のどちらかに接続される。一方、電熱板62の左上に接続された接続配線28は、フィルター25の上辺および右辺の外周を引き回して、フィルター25の右下から流路部材14の外まで延在させ、電源29の残りの一方に接続している。なお、接続配線28はリード線であり、絶縁膜によって被膜されている。また、接続配線28および電源29が本発明の給電手段に相当する。さらに、その他の構成は、第1の実施形態と同じであるため、説明を省略する。
このように、本実施形態のフィルター25は電熱板62にプレス加工等で穴を開けた後、電熱板62全体に絶縁層を形成するだけでよいため、容易に製造することができる。また、流路内の液体を濾過するフィルター25に通電することでフィルター25自体が発熱するため、効率良く流路内の液体を加熱することができる。また、フィルター25に通電するとすぐにフィルター25全体が発熱し始めるため、液体の加熱速度も早くなる。その結果、流路内のインクの温度に応じて、敏感にフィルター25の発熱量を変えることができるため、流路内の液体の温度制御が容易になる。また、流路内のインクの温度を上げることで、インク粘度を下げることができ、フィルター25による流路抵抗の増大を抑制することができる。さらに、加熱手段を別途設ける必要が無いため、構造を簡単にすることができる。
また、上記各実施形態では、フィルターを装着する箇所を記録ヘッドより上流側の流路内に設けたが、これには限られない。例えば、共通液体流路内や流路ユニットの流路内にフィルターを設けることもできる。さらに、上記各実施形態では、流路として、一部が循環する流路を例示したが、これには限られない。例えば、サブタンクと記録ヘッドを循環しない一方向の流路で接続する場合にも本発明を適用することが可能である。この場合、サブタンクを設けず、インクカートリッジと記録ヘッドを直接接続する構成とすることもできる。また、インクカートリッジをキャリッジ外(プリンターのフレーム側等)に設けても良い(いわゆる、オフキャリッジタイプ)。この場合、インクカートリッジとサブキャリッジをチューブ等で接続することで、インクカートリッジ内のインクをサブキャリッジ側に送る。
さらに、上記実施形態では、圧力発生手段として、所謂縦振動モードの圧電振動子を例示したが、これには限られない。例えば、所謂撓み振動モードの圧電振動子や発熱素子を用いる場合にも本発明を適用することが可能である。
そして、本発明は、プリンターに限らず、プロッター、ファクシミリ装置、コピー機等、各種のインクジェット式記録装置や、記録装置以外の液体噴射装置、例えば、ディスプレイ製造装置、電極製造装置、チップ製造装置等にも適用することができる。
1…プリンター,2…記録ヘッドユニット,13…サブタンク,14…流路部材,16…記録ヘッド,22…循環流路,25…フィルター,28…接続配線,29…電源,34…振動子ユニット,35…ヘッドケース,38…ノズル,39…流路ユニット,42…共通液体流路,59…フィルター枠,60…電熱線,61…絶縁層,62…電熱板

Claims (3)

  1. 複数のノズルと、該ノズルに連通する流路と、該流路内の液体を濾過するフィルターと、を備えた液体噴射ヘッドユニットであって、
    前記フィルターは、導電性を有する導体部と、該導電部の表面に形成された絶縁層と、を含み、
    前記フィルターの導体部に給電手段から通電することで当該フィルターを発熱させることを特徴とする液体噴射ヘッドユニット。
  2. 前記フィルターの導体部は、電熱線を網目状に織って形成されたことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  3. 前記フィルターの導体部は、電熱板に複数の穴を開けて形成されたことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッドユニット。
JP2010232257A 2010-10-15 2010-10-15 液体噴射ヘッドユニット Withdrawn JP2012086370A (ja)

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