JP2012085929A - 蒸気滅菌器 - Google Patents

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JP2012085929A JP2010236956A JP2010236956A JP2012085929A JP 2012085929 A JP2012085929 A JP 2012085929A JP 2010236956 A JP2010236956 A JP 2010236956A JP 2010236956 A JP2010236956 A JP 2010236956A JP 2012085929 A JP2012085929 A JP 2012085929A
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久美子 大西
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Abstract

【課題】注排水タンク及び冷却タンクの出し入れ用のスロープ板が基礎台の下部に設けられる蒸気滅菌器において、スロープ板が収容された収容状態と、引き出されて前方に低く傾斜した引き出し状態とにおいて、注排水タンク及び冷却タンクが前方へ移動による飛び出しが制限される安全構造に係る技術を提供する。
【解決手段】スロープ板10はスロープ板収容部に収容された状態で左右支持レールにて支持された状態となり、スロープ板収容部からの引き出しに伴って左右支持軸が左右のガイド溝を移動し、スロープ板後端部のストップピンがスロープ板収容部から引き出された状態で、連結部材を介して行なわれる支持軸を中心としたスロープ板の後端部の上方回動によってストップピンが係止部に係止し、誘導板部が前方に低く傾斜したスロープを形成すると共に、誘導板部の後端縁が下部収容室20の前部に各タンク8,9の前方への移動を抑制する停止段部となること。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として病院等に設置して医療用器具等の被滅菌物を高温蒸気下で滅菌する
蒸気滅菌器に関する。
チャンバー内に収容した被滅菌物を高温蒸気下で滅菌する蒸気滅菌器において、基礎台
2内には、チャンバー3内を真空引きする真空ポンプ7と、チャンバー3内での滅菌のた
めに使用する所定量の加熱用水を溜めたポリプロピレン製で内容量が約20リットル程度
の注排水タンク8と、真空ポンプ7の水封及び冷却用の水を溜める内容量が約20リット
ル程度の冷却タンク9等を備え、注排水タンク8及び冷却タンク9の出し入れ用のスロー
プ板10が、基礎台2の下部に設けられたものがある。(特許文献1参照)。
特開2010−068911号公報
本発明は、特許文献1のように、注排水タンク8及び冷却タンク9の出し入れ用のスロ
ープ板10が基礎台2の下部に設けられるものにおいて、このスロープ板10が収容され
た収容状態と、この状態から引き出されて前方に低く傾斜した引き出し状態と、この引き
出し状態において、注排水タンク8及び冷却タンク9が前方へ移動による飛び出しが制限
される安全構造に係る技術を提供するものである。
第1発明は、骨組みされた基礎台の上部にチャンバーが配置され、前記基礎台の下部収
容室に前記チャンバー内での滅菌のために使用する所定量の加熱用水を溜めた注排水タン
クと、前記チャンバー内を真空引きする真空ポンプの水封及び冷却用の水を溜める冷却タ
ンクが収容され、前記下部収容室の下方にスロープ板が引き出し可能に収容されるスロー
プ板収容部が設けられ、前記チャンバー内に収容した被滅菌物を高温蒸気下で滅菌する蒸
気滅菌器において、
前記基礎台の下部には、左右両側の対向位置に前後水平方向に延びたガイド溝、及び前
記ガイド溝の下方において左右両側の対向位置に内向きに形成した前後水平方向に延びた
支持レールを備え、
前記スロープ板は、前記各タンクの引き出し誘導面となる誘導板部と、前記誘導板部の
後部から下方へ突出した左右一対のストップピンを備え、
前記左右のガイド溝に抜け止め状態で前後移動可能に挿入された支持軸を備え、
前記支持軸と前記スロープ板の後部連結部とをそれぞれ回動可能状態で連結する連結部
材を備え、
前記スロープ板は、前記スロープ板収容部に収容された状態で前記支持レールにて支持
された状態となり、前記スロープ板収容部からの引き出しに伴って前記支持軸が前記左右
のガイド溝を移動し、前記ストップピンが前記スロープ板収容部から引き出された状態で
、前記連結部材を介して行なわれる前記支持軸を中心とした前記スロープ板の後端縁の上
方回動によって、前記ストップピンが前記下部収容室の前部に形成した係止部に係止し、
前記スロープ板は、前記係止部に係止した状態にて、前記誘導板部が前方に低く傾斜し
たスロープを形成すると共に、前記下部収容室の前部において前記誘導板部の後端縁が前
記各タンクの前方への移動を抑制する停止段部となることを特徴とする。
第2発明は、第1発明において、前記ガイド溝からの抜け止め用ローラが前記支持軸の
外端部に取り付けられ、前記支持軸が回転しつつ前記左右のガイド溝に前後移動可能であ
ることを特徴とする。
第1発明では、スロープ板がスロープ板収容部から引き出された状態で、スロープ板を
後方へ押す状態での支持軸を中心とした後部の上方回動によって、ストップピンが下部収
容室の前部に形成した係止部に係止するため、引き出しと係止とを一連の操作によって達
成でき、操作がし易く、且つスロープ板を引き出した状態での安定保持ができる。また、
この安定保持状態において、誘導板部の後端縁が各タンクの前方への移動を抑制する停止
段部となるため、スロープ板を引き出した状態でのタンクの自然移動による脱落を防止で
きる。それ故、タンクの脱落防止の特別部材による特別構造などが不要となり、安全確保
の点でも簡単な構成でもって好ましい効果を得るものとなる。
第2発明は、第1発明の効果を奏すると共に、支持軸のガイド溝からの抜け止めがロー
ラであり、且つ支持軸が回転しつつ左右のガイド溝に前後移動可能であるため、タンクの
引き出し収容時の安定性を考慮してスロープ板を金属板で構成した場合、スロープ板は比
較的重量が大となるが、その場合でも、スロープ板の引き出し収容作業が安定して容易に
行なえるものとなる。
本発明に係る蒸気滅菌器の前面下部のドアを開いた状態の正面斜視図である。 本発明に係る蒸気滅菌器の前面下部のドアを閉じた状態のスロープ板との関係を示す縦断側面図である。 本発明に係るスロープ板の収容状態を部分拡大して断面で示す正面図である。 本発明に係るスロープ板の収容状態を断面で示す側面図である。 本発明に係るスロープ板を略半分引き出した状態を断面で示す側面図である。 本発明に係るスロープ板を完全に引き出した状態を断面で示す側面図である。 本発明に係るスロープ板を完全に引き出した状態からスロープ板の後端部を上方へ回動させた状態を断面で示す側面図である。 図7の状態からスロープ板の後端部のストップピンが係止部に係止してスロープ板が傾斜設置された状態を断面で示す側面図である。 本発明に係るスロープ板の後部の連結部材部分の構成を下方から見た斜視図である。
本発明は、骨組みされた基礎台の上部にチャンバーが配置され、前記基礎台の下部収容
室に前記チャンバー内での滅菌のために使用する所定量の加熱用水を溜めた注排水タンク
と、前記チャンバー内を真空引きする真空ポンプの水封及び冷却用の水を溜める冷却タン
クが収容され、前記下部収容室の下方にスロープ板が引き出し可能に収容されるスロープ
板収容部が設けられ、前記チャンバー内に収容した被滅菌物を高温蒸気下で滅菌する蒸気
滅菌器において、
前記基礎台の下部には、左右両側の対向位置に前後水平方向に延びたガイド溝、及び前
記ガイド溝の下方において左右両側の対向位置に内向きに形成した前後水平方向に延びた
支持レールを備え、
前記スロープ板は、前記各タンクの引き出し誘導面となる誘導板部と、前記誘導板部の
後部から下方へ突出した左右一対のストップピンを備え、
前記左右のガイド溝に抜け止め状態で前後移動可能に挿入された支持軸を備え、
前記支持軸と前記スロープ板の後部連結部とをそれぞれ回動可能状態で連結する連結部
材を備え、
前記スロープ板は、前記スロープ板収容部に収容された状態で前記支持レールにて支持
された状態となり、前記スロープ板収容部からの引き出しに伴って前記支持軸が前記左右
のガイド溝を移動し、前記ストップピンが前記スロープ板収容部から引き出された状態で
、前記連結部材を介して行なわれる前記支持軸を中心とした前記スロープ板の後端縁の上
方回動によって、前記ストップピンが前記下部収容室の前部に形成した係止部に係止し、
前記スロープ板は、前記係止部に係止した状態にて、前記誘導板部が前方に低く傾斜し
たスロープを形成すると共に、前記下部収容室の前部において前記誘導板部の後端縁が前
記各タンクの前方への移動を抑制する停止段部となるものであり、以下に本発明の実施例
を記載する。
本発明の実施形態を図に基づき説明する。1は本発明の蒸気滅菌器である。蒸気滅菌器
1は、骨組みされた基礎台2の上部にチャンバー3が配置され、基礎台2の下部収容室2
0には、チャンバー3内での滅菌のために使用する所定量の加熱用水を溜めたポリプロピ
レン製で内容量が約20リットル程度の注排水タンク8と、チャンバー3内を真空引きす
る真空ポンプ7と、真空ポンプ7の水封及び冷却用の水を溜める内容量が約20リットル
程度の冷却タンク9が収容され、下部収容室20の下側にスロープ板10が引き出し可能
に収容されるスロープ板収容部21が設けられ、チャンバー3内に収容した被滅菌物を高
温蒸気下で滅菌する。
更に具体的には、基礎台2の周囲は外装ケース1Aで覆われた構成であり、外装ケース
1Aの内部には、立法形または縦長直方形に骨組みされた基礎台2の水平基板2Aに、前
面開口の円筒状の横型チャンバー3が固定状態に取り付けられ、チャンバー3の円形状の
前面開口を密閉状態に保持する蓋4が、チャンバー3の一側部(図では右側)においてヒ
ンジ部5にて開閉回動可能に支持されている。蓋4の開閉は取っ手部30によって行なう
。取っ手部30は、蓋4の前面に溶接等にて固定した蓋支持体30Bの左端側に設けられ
、蓋支持体30Bの右端側がヒンジ部5にて開閉回動可能に支持され、それによって、蓋
4が左右に開閉可能である。
注排水タンク8と冷却タンク9は、それぞれ前後左右部にキャスタ36を取り付けたタ
ンク保持容器28、29に個別に取り出し自在に収容されており、下部収容室20の底板
20A上をキャスタ36の転がりによって、下部収容室20に収容取り出し可能に収容さ
れている。下部収容室20の前面開口部及びスロープ板収容部21の前面は、外装ケース
1Aの前面下部のドア1Dによって開閉可能である。
蒸気滅菌器1の移動のために、基礎台2の底部の4隅部にキャスタ11が設けられてい
る。また、蒸気滅菌器1を所定位置に安定設置させるために、基礎台2の底部の左右前部
に、基礎台2に対してネジにて上下動可能に支持した設置ボルト12(以下、アジャスタ
12という)が設けられている。
滅菌動作を行なうためには、被滅菌物の種類に応じた滅菌コースの選択、滅菌温度、滅
菌時間及びその他の設定等を行なうが、このような選択・設定及びこれらに係る表示のた
めの操作パネル部PAが、外装ケース1Aの前面上部に設けられている。蒸気滅菌器1を
運転可能状態とするために、電源スイッチ60をON状態にし、チャンバー3内に被滅菌
物を収納し、チャンバー3の前面開口を蓋4で密閉した状態において、蒸気滅菌器1はス
タンバイ状態となる。このスタンバイ状態は、操作パネル部PAに設けた表示部65にL
EDの点灯にて表示される。
この状態で、操作パネル部PAに設けた滅菌条件設定スイッチ61によって、滅菌条件
を設定する。設定した滅菌条件の温度及び時間は、操作パネル部PAに設けた上下の表示
部63にそれぞれ表示される。この設定の後、操作パネル部PAに設けたスタートスイッ
チ62をON操作することにより、滅菌モードがスタート指令される。滅菌モードは、制
御部の動作によって、チャンバー3内が121℃〜134℃のように所定の高温蒸気の雰
囲気のもとで、被滅菌物の滅菌工程が行われる。滅菌モードの進行状況は、操作パネル部
PAに設けたプロセスモニタ64に順次表示されるので、それによって現在の進行状況を
視認できる。所定の滅菌工程の終了によって、チャンバー3内の高温蒸気が排気された後
、チャンバー3内を電気ヒータで加熱する乾燥工程を経て滅菌モードが終了し、表示部6
5のLEDが消灯する。
基礎台2の下部に位置するスロープ板収容部21は、下部収容室20の底板20Aの下
側に位置しており、スロープ板収容部21の左右両側部には、前後水平方向に延びるレー
ル部材RLが、底板20Aに左右対向配置となるように取り付けられている。左右のレー
ル部材RLは、縦壁に前後水平方向に延びたガイド溝22が形成され、ガイド溝22の下
方において左右対向位置に内向きに形成した前後方向に延びた水平の支持レール23を形
成している。
スロープ板10は、各タンク8、9の引き出し及び収納時の誘導面となる誘導板部10
Aと、誘導板部10Aの左右両側に下向きに形成したフランジ10Bと、誘導板部10A
の後部から下方へ突出した左右一対のストップピン13を備えている。また、左右のガイ
ド溝22には、抜け止め状態で左右のガイド溝22に前後移動可能に挿入された左右の支
持軸24を備え、支持軸24とスロープ板10の後部連結軸部25とをそれぞれ回動可能
状態に連結する連結部材26を備える。図示のものは、後部連結軸部25がフランジ10
Bの後部に形成されている。
スロープ板10は、スロープ板収容部21に収容された状態で、フランジ10Bを介し
て支持レール23に支持された状態である。スロープ板10は、スロープ板収容部21か
らの引き出しに伴って支持軸24が左右のガイド溝22を移動する。この引き出しに伴っ
て、スロープ板10はフランジ10Bを介して支持レール23上をスライドする。このス
ライド時の抵抗を少なくするために、フランジ10Bの前部及び後部で支持レール23上
をスライドする構成となっている。
蒸気滅菌器1の移動時には、アジャスタ12はネジに沿った上昇回転にて、下端がキャ
スタ11の接地面GLよりも上方になるように調整されている。そして、蒸気滅菌器1を
設置する所定場所へ移動させた状態で、アジャスタ12をネジに沿った回転によって下降
させ、アジャスタ12の下端が接地面GLに設置した状態から更にネジに沿った回転によ
って、前側の左右のキャスタ11が接地面GLよりも浮き上がる状態とすることにより、
その場所に蒸気滅菌器1を安定設置できる。
この設置状態において、図4に示すように、スロープ板10はスロープ板収容部21に
収容されている。スロープ板10の引き出しは、ドア1Dを開き、図5及び図6に示すよ
うに、ストップピン13を含むスロープ板10の後端縁33が、下部収容室20の底板2
0Aの前端よりも前方位置となるように、スロープ板10をスロープ板収容部21から引
き出すことによって行なわれる。この引き出しは、図6に示すように、左右の支持軸24
が左右のガイド溝22の前端に当接した時が最大引き出し位置となるように構成している
。この最大引き出し状態において、図7に示すように、連結部材26を介して行なわれる
支持軸24を中心としたスロープ板10の後端縁33を上方回動させる操作によって、下
部収容室20の底板20Aの前部に孔として形成した左右一対の係止部27にストップピ
ン13を対応させる。この状態で、図8に示すように、スロープ板10の後端縁33を下
降させ、ストップピン13を係止部27に挿入係止する。このように、最大引き出し位置
となるようにすれば、ストップピン13を係止部27に挿入係止する操作がし易くなる。
このように、スロープ板10が係止部27に係止した状態にて、スロープ板10の前端
部は、接地面GLに当接し、誘導板部10Aが前方に低く傾斜したスロープを形成する状
態で安定保持される。この状態で、下部収容室20の前部において誘導板部10Aの後端
縁33が、下部収容室20の底板20Aよりも一段上に位置する停止段部35を形成する
蒸気滅菌器1の運転中にタンク8、9が振動等にて前進しないように、タンク保持容器
28、29の前側または後側のキャスタ36が若干落ち込む窪み39が、下部収容室20
の底板20Aに形成されているが、何らかの原因にてタンク8、9が前進する場合でも、
タンク保持容器28、29のキャスタ36が停止段部35に当接し、その時点で前進が阻
止されるため、各タンク8、9が下部収容室20から脱落することが防止される。
また、スロープ板10が係止部27に係止し誘導板部10Aが前方に低く傾斜したスロ
ープを形成する状態において、各タンク8、9をそれぞれ引き出す場合、一旦、タンク保
持容器28、29のキャスタ36が一旦停止段部35に当接し、引き出しが一旦停止する
が、キャスタ36がこの停止段部35を乗り越えるように更に強く引っ張ることによって
、タンク保持容器28、29と共に各タンク8、9が引き出せる。そして、スロープ板1
0の誘導板部10A上をキャスタ36が転がりつつ、各タンク8、9を前方へ移動できる
このように、タンク8、9をそれぞれ引き出す場合、一旦、タンク保持容器28、29
のキャスタ36が停止段部35に当接するため、そのとき一呼吸置いた状態でタンク8、
9の引き出しが行なえることとなり、引き出しを安定且つ安全に行なえるものとなる。ま
た、タンク8、9の引き出しは、キャスタ36が停止段部35を乗り越えなければならな
いため、停止段部35を高くし過ぎれば、引き出し抵抗が大きくなって引き出し難い。こ
のため、図示のように、誘導板部10Aの後端縁33が下部収容室20の底板20Aの前
部に略水平状態で載るように、下部収容室20の底板20Aと略並行に誘導板部10Aの
後端縁33を形成し、停止段部35の高さが誘導板部10Aの後端縁33の厚さ相当(例
えば2〜3mm)にすれば、タンク8、9の前方への移動脱落の防止と、引き出しのし易
さが達成できる。
下部収容室20への各タンク8、9の収容は、引き出しの場合とは逆方向へ各タンク8
、9を押すことによって、スロープ板10の誘導板部10A上をキャスタ36が転がりつ
つ、キャスタ36が段部35から下部収容室20の底板20A上へ押し込まれることによ
り、下部収容室20への各タンク8、9の収容が終わる。
下部収容室20へ各タンク8、9を収容した状態で、図7に示すように、ストップピン
13が係止部27の孔から脱するように、スロープ板10の後部を持ち上げた後、連結部
材26を介して行なわれる支持軸24を中心としたスロープ板10の後端縁33の下方回
動によって、ストップピン13を含むスロープ板10の後端縁が、下部収容室20の底板
20Aの前方を通ってスロープ板収容部21の前部へ移動して図6に示す状態とする。こ
の状態で、スロープ板10を後方へ水平方向に押すことによって、スロープ板10は、左
右のフランジ10Bを介して左右の支持レール23上をスライドしつつ、左右の支持軸2
4が左右のガイド溝22を移動して、スロープ板収容部21へ収容され、図4に示す状態
となる。なお、図6に示す状態において、スロープ板10の後部が若干下降した場合、連
結部材26の中間部が支持レール23に当接する状態に構成すれば、スロープ板10を引
き出した状態での後部の下降を制限することができるため、スロープ板10の収容操作を
し易くなる。
下部収容室20へ収容した各タンク8、9と、スロープ板収容部21へ収容されたスロ
ープ板10とは、図2に示すように、下部収容室20の前面開口部のドア1Dを閉めるこ
とによって、ドア1Dによって前方への飛び出しが防止される。
タンク8、9の引き出し時及び収容時の安定性を考慮して、スロープ板10を厚さ1.
6mm程度の金属板で構成した場合、スロープ板10は比較的重量が大となる。その場合
、スロープ板10の引き出し及び収容時の抵抗を少なくするために、支持軸24のガイド
溝22の内側面に当接して回転するローラ37が、左右の支持軸24にそれぞれ取り付け
ている。また、左右の支持軸24がそれぞれ回転しつつ左右のガイド溝22に前後移動可
能であるように、支持軸24が構成されている。このため、スロープ板10の引き出し及
び収容作業がし易く、安定して容易に行なえるものとなる。ガイド溝22からの支持軸2
4の抜け止めとして、抜け止め部材38が支持軸24の外端部に取り付けられている。
本発明は上記実施例に示した構成に限定されず、種々の形態の蒸気滅菌器に適用できる
ものであり、本発明の技術範囲において種々の形態を包含するものである。
1・・・・・蒸気滅菌器
1D・・・・ドア
2・・・・・基礎台
3・・・・・チャンバー
3A・・・・前面開口
3A1・・・環状フランジ
4・・・・・蓋
5・・・・・ヒンジ部
7・・・・・真空ポンプ
8・・・・・注排水タンク
9・・・・・冷却タンク
10・・・・スロープ板
10A・・・誘導板部
10B・・・フランジ部
11・・・・キャスタ
12・・・・アジャスタ
13・・・・ストップピン
20・・・・下部収容室
20A・・・下部収容室の底板
21・・・・スロープ板収容部
22・・・・ガイド溝
23・・・・支持レール
24・・・・支持軸
25・・・・スロープ板の後部連結部
26・・・・連結部材
27・・・・係止部
28・・・・タンク保持容器
29・・・・タンク保持容器
30・・・・取っ手部
30B・・・蓋支持体
33・・・・スロープ板の後端縁
35・・・・停止段部
36・・・・キャスタ
RL・・・・レール部材

Claims (2)

  1. 骨組みされた基礎台の上部にチャンバーが配置され、前記基礎台の下部収容室に前記チ
    ャンバー内での滅菌のために使用する所定量の加熱用水を溜めた注排水タンクと、前記チ
    ャンバー内を真空引きする真空ポンプの水封及び冷却用の水を溜める冷却タンクが収容さ
    れ、前記下部収容室の下方にスロープ板が引き出し可能に収容されるスロープ板収容部が
    設けられ、前記チャンバー内に収容した被滅菌物を高温蒸気下で滅菌する蒸気滅菌器にお
    いて、
    前記基礎台の下部には、左右両側の対向位置に前後水平方向に延びたガイド溝、及び前
    記ガイド溝の下方において左右両側の対向位置に内向きに形成した前後水平方向に延びた
    支持レールを備え、
    前記スロープ板は、前記各タンクの引き出し誘導面となる誘導板部と、前記誘導板部の
    後部から下方へ突出した左右一対のストップピンを備え、
    前記左右のガイド溝に抜け止め状態で前後移動可能に挿入された支持軸を備え、
    前記支持軸と前記スロープ板の後部連結部とをそれぞれ回動可能状態で連結する連結部
    材を備え、
    前記スロープ板は、前記スロープ板収容部に収容された状態で前記支持レールにて支持
    された状態となり、前記スロープ板収容部からの引き出しに伴って前記支持軸が前記左右
    のガイド溝を移動し、前記ストップピンが前記スロープ板収容部から引き出された状態で
    、前記連結部材を介して行なわれる前記支持軸を中心とした前記スロープ板の後端縁の上
    方回動によって、前記ストップピンが前記下部収容室の前部に形成した係止部に係止し、
    前記スロープ板は、前記係止部に係止した状態にて、前記誘導板部が前方に低く傾斜し
    たスロープを形成すると共に、前記誘導板部の後端縁が前記下部収容室の前部に前記各タ
    ンクの前方への移動を抑制する停止段部となることを特徴とする蒸気滅菌器。
  2. 前記ガイド溝からの抜け止め用ローラが前記支持軸の外端部に取り付けられ、前記支持
    軸が回転しつつ前記左右のガイド溝に前後移動可能であることを特徴とする請求項1に記
    載の蒸気滅菌器。
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Cited By (1)

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