JP2012080475A - デジタル放送受信装置およびデジタル放送受信方法 - Google Patents

デジタル放送受信装置およびデジタル放送受信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】デジタル放送によって伝送される緊急地震速報を極力遅延なく再生することが可能な送信装置や受信装置の詳細動作を提供する。
【解決手段】伝送信号を受信する受信部と、前記受信部で受信された伝送信号からデジタル放送信号を復調する放送復調部と、前記受信部で受信された伝送信号から地震動警報情報信号を復調する地震動警報情報復調部と、地震動に関する映像信号を生成・出力すると共に、震源情報に地震動警報を取り消す情報が含まれていることを検知すると、地震動警報が取り消されたことを示す映像信号を生成・出力する判別部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタル放送によって伝送される緊急情報の送信技術、受信技術に関する。
従来は、デジタル放送送信信号に含まれる緊急警報放送用起動フラグを監視して、緊急警報放送用起動フラグが「1」となれば、強制的なサービスの切り替えや、待機状態から通常の通電状態へ移行などにより、視聴者に素早く緊急警報放送を提供することを可能としている。(特許文献1を参照)
特開2005−333512号公報
上記特許文献1では、緊急警報放送を監視しているいわゆるスタンバイ状態での低消費電力化について開示されている。
しかしながら、緊急警報放送用起動フラグで起動される緊急警報放送は、送信側で緊急警報放送信号が圧縮符号化されており、再生するには受信機側で伸張復号化処理を行なう必要があった。このため、緊急警報放送を再生するまでに圧縮伸長分の遅延時間が生じていた。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、デジタル放送によって伝送される緊急地震速報を極力遅延なく再生することが可能な送信装置や受信装置の詳細動作を提供することにある。
上記目的を達成するために、例えば、特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本発明によれば、緊急地震速報を発報する必要が生じたときに、極力遅延なく受信機側で緊急地震速報を再生することが可能な送信方法や受信方法を有した送信装置や受信装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る地震動警報情報を受信することが可能なデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明のデジタル放送受信装置が受信するデジタル放送を送信するデジタル放送送信装置の一実施例を示すブロック図である。 本発明の主要ブロックである地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の構成を示す説明図である。 本発明の主要ブロックである地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の構成を示す説明図である。 本発明の主要ブロックである地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の構成を示す説明図である。 本発明の主要ブロックである地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の構成を示す説明図である。 本発明の主要ブロックである地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の構成を示す説明図である。 本発明の主要ブロックである地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の動作説明を示す説明図である。 本発明の主要ブロックである地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の構成を示す説明図である。 本発明の主要ブロックである地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の構成を示す説明図である。 本発明の主要ブロックである地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の構成を示す説明図である。 本発明の主要ブロックである地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の構成を示す説明図である。 本発明の主要ブロックであるTMCC復号部113で受信するTMCC信号の構成を示す説明図である。 本発明の主要ブロックであるTMCC復号部113で受信するTMCC情報の構成を示す説明図である。 本発明の主要ブロックであるTMCC復号部113で受信するTMCC情報の構成を示す説明図である。 本発明の主要ブロックであるTMCC復号部113で受信するTMCC情報の構成を示す説明図である。 本発明の主要ブロックであるTMCC復号部113で受信するTMCC信号の送出運用と受信動作の一実施例を示す説明図である。 本発明の主要ブロックであるTMCC復号部113で受信するTMCC信号と地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の送出運用の一実施例を示す説明図である。 本発明の主要ブロックであるTMCC復号部113で受信するTMCC信号と地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の送出運用の一実施例を示す説明図である。 本発明の主要ブロックであるTMCC復号部113で受信するTMCC信号と地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の送出運用の一実施例を示す説明図である。 本発明の主要ブロックであるTMCC復号部113で受信するTMCC信号と地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の送出運用と本発明の受信動作の一実施例を示す説明図である。 本発明の主要ブロックであるTMCC復号部113で受信するTMCC信号と地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の送出運用と本発明の受信動作の一実施例を示す説明図である。 本発明の主要ブロックであるTMCC復号部113で受信するTMCC信号と地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の送出運用と本発明の受信動作の一実施例を示す説明図である。 本発明の主要ブロックであるTMCC復号部113で受信するTMCC信号と地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の送出運用と本発明の受信動作の一実施例を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態の主要ブロックである判別部117の一実施例を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る地震動警報情報を受信することが可能なデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態の主要ブロックであるデコード部108、合成部2601、2602の一実施例を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態の主要ブロックであるデコード部108、合成部2602の一実施例を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係る地震動警報情報を受信することが可能なデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態の主要ブロックである判別部117と出力部2901の一実施例を示すブロック図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送の説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送の説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号とAC信号を受信する受信機動作の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号とAC信号を受信する受信機動作の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号とAC信号を受信する受信機動作の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号とAC信号を受信する受信機動作の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 地震動警報の対象地域を地図で図示する場合に表示範囲区分の一実施例を示す説明図である。 地震動警報の対象地域を地図で図示する場合に表示範囲区分の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 本発明の第18の実施形態の主要ブロックである判別部117の他の一実施例を示すブロック図である。 デジタル放送送信装置の地震動警報情報の送出パターンの一実施例を示す説明図である。 デジタル放送送信装置の地震動警報情報の送出パターンの一実施例を示す説明図である。 デジタル放送送信装置の地震動警報情報の送出パターンの一実施例を示す説明図である。 デジタル放送送信装置の地震動警報情報の送出パターンの一実施例を示す説明図である。 デジタル放送送信装置の地震動警報情報の送出パターンの一実施例を示す説明図である。 デジタル放送送信装置の地震動警報情報の送出パターンの一実施例を示す説明図である。 デジタル放送送信装置の地震動警報情報の送出パターンの一実施例を示す説明図である。 デジタル放送送信装置の地震動警報情報の送出パターンの一実施例を示す説明図である。 デジタル放送送信装置の地震動警報情報の送出パターンの一実施例を示す説明図である。 デジタル放送送信装置の地震動警報情報の送出パターンの一実施例を示す説明図である。 デジタル放送送信装置の地震動警報情報の送出パターンの一実施例を示す説明図である。 デジタル放送送信装置の地震動警報情報の送出パターンの一実施例を示す説明図である。 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デジタル放送受信装置の映像出力部に表示される地震動警報情報の表示画面の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。 本発明のデジタル放送送信装置で送信されるデジタル放送に付加されるAC信号の一実施例を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳述する。なお、図面において、同一符号は、同一または相当部分を示す。また、本発明は、図示例に限定されるものではない。
図1は本発明に係る実施形態1におけるセグメント番号#0に含まれるAC信号を用いて伝送された地震動警報情報を受信するデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
また、図2に本発明のデジタル放送受信装置が受信するデジタル放送を送信するデジタル放送送信装置の一実施例のブロック図を示す。
本デジタル放送方式では、複数のMPEG−2トランスポートストリーム(MPEG-2 Transport Stream、以下、TSとする)を再多重により一つのTSとし、伝送路符号化処理を施した後、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)により複数のサブキャリアからなるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)送信信号に一括して変換し、放送波として送信する。
ここで、本デジタル放送方式におけるOFDM送信信号は、伝送帯域幅6MHzを14等分したOFDMセグメントを13個連結した構成となっており、OFDMセグメントを単位として最大3階層までの階層伝送が可能となっている。また、OFDM送信信号の13セグメントの内、中央のセグメント(セグメント番号#0)は、携帯電話などの移動受信機での受信を想定した部分受信階層として設定できる。図31にセグメント構造を示す。なお、OFDM送信信号の13セグメント全てを受信可能な受信機を13セグメント受信機、OFDM送信信号の中央の1セグメントを受信可能な受信機をワンセグメント受信機と呼ぶ。
本デジタル放送方式では、システム識別、伝送パラメータ切替指標、緊急警報放送用起動フラグ、各階層の伝送パラメータなど、受信機の復調動作を円滑に行なうための制御情報を伝送するTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号と、変調波の伝送制御に関する付加情報を伝送するための拡張用信号であるAC(Auxiliary Channel)信号が付加されたフレーム構成となっている。このフレーム構成を図32に示す。図32において、OFDMサブキャリアとして付加されるTMCC信号とAC信号のキャリア位置及びキャリア本数は、伝送パラメータによって異なる。詳細は後述する。
ここで、TMCCによって伝送される緊急警報放送用起動フラグにより起動される緊急警報放送(EWS:Emergency Warning System)とは、地震発生による津波警報などが発令された場合に、視聴者に緊急情報をより早く知らせるために利用されているものである。緊急警報放送を運用する場合、放送局がTMCC信号に含まれる緊急警報放送用起動フラグを「ON」として、緊急警報放送と認識できるコンテンツで放送を実施する。
更に高度化された緊急情報を伝送するシステムとして、気象庁が発表する緊急地震速報(EEW:Earthquake Early Warning)がある。緊急地震速報とは、地震の発生直後に、震源に近い地震計でとらえた初期微動(いわゆるP波)と主要動(いわゆるS波)を解析して震源や地震の規模を直ちに推定し、これに基づいて各地での主要動の震度を推定し、可能な限り素早く知らせる情報である。また、緊急地震速報では、強い揺れが到着する前に知らせることで、視聴者に対して周囲の状況に応じて慌てずに身の安全を確保することを目的としている。この緊急地震速報をセグメント番号#0に含まれるAC信号を用いて伝送する。
なお、一般には緊急地震速報という名称が用いられるが、省令告示では地震動警報情報という名称が使われており、今後は「地震動警報情報」を用いる。
地震動警報情報とは、気象業務法(昭和27年法律第165号)第13条第1項の規定により行われる地震動警報に関する情報のことである。
図2を用いて、本デジタル放送方式を実現するデジタル伝送送信装置の動作を説明する。
201は情報源符号化部、202はMPEG2多重化部、203はTS再多重部、204はRS(リード・ソロモン)符号化部、205は階層分割部である。206は並列処理部であり、a、b、cの3系統ある。207は階層合成部、208は時間インターリーブ部、209は周波数インターリーブ部、210はOFDMフレーム構成部、211は逆高速フーリエ変換(以下、IFFT)部、212はガードインターバル付加部、213は送信部、214はパイロット信号構成部、215はTMCC信号構成部、216はAC信号構成部である。
本デジタル放送方式は、MPEG2 Systemsで規定されるトランスポートストリーム(TS)を1つ若しくは複数の入力を再多重により1つのTSとし、サービス意図に応じて複数の伝送路符号化を施した後、最終的に1つのOFDM信号として送信する。テレビジョン放送の送信スペクトルは、テレビジョン放送のチャンネル帯域幅を14等分したOFDMブロック(以下OFDMセグメントと呼ぶ)を13個連ねて構成される。OFDMセグメントのキャリア構成を複数セグメントの連結が可能なように構造化することにより、メディアに適した伝送帯域幅をセグメント幅単位で実現できる。伝送路符号化はOFDMセグメントを単位に行われるので、1テレビジョンチャンネルの中で一部を固定受信サービス、残りを移動体受信サービスとすることができる。このような伝送を階層伝送と定義する。各階層は、1つまたは複数のOFDMセグメントにより構成され、階層ごとにキャリア変調方式、内符号の符号化率、および時間インターリーブ長等のパラメータを設定することができる。なお、可能な階層数は最大3レベルまでであり、部分受信についても1つの階層として数える。各階層のセグメント数や伝送路符号化パラメータは編成情報に従って決められ、また、受信機の動作を補助する制御情報としてTMCC信号によって伝送される。13セグメントで構成されるテレビジョン放送信号の中央部のOFDMセグメントについては、そのセグメント内のみの周波数インターリーブを行う伝送路符号化が可能である。これにより、テレビジョンサービスの一部を部分的に受信することができる。
SFNの置局間距離への適合性、或いは、移動受信におけるドップラーシフトへの耐性を考慮し、本デジタル放送方式は3つの異なるOFDMキャリア間隔を備えている。これらはシステムのモードとして識別される。キャリア間隔は、モード1では約4kHz、モード2では約2kHz、モード3では約1kHz である。モードに応じてキャリア数は異なるが、どのモードにおいても伝送可能な情報ビットレートは同じである。
情報源符号化部201で映像信号、音声信号、データがそれぞれ符号化され、MPEG2多重化部202で一つのTSが生成される。複数のMPEG2多重化部から出力された複数のTSは、データセグメント単位の信号処理に適した配置とするためTS再多重部203に入力される。TS再多重部203において、IFFTサンプルクロックの4倍のクロックにより188バイト単位のバースト信号形式に変換され、RS符号化部204でリード・ソロモン外符号が付加されると共に単一のTSに変換される。その後、階層伝送を行う場合には、階層情報の指定に沿って階層分割部205で階層分割され、最大3系統の並列処理部206a、b、cに入力される。並列処理部206a、b、cにおいては、それぞれ、主として誤り訂正符号化、インターリーブ等のデジタルデータ処理、キャリア変調が施される。また、バイトインターリーブとビットインターリーブの時間軸操作で生じる階層間の遅延時間差に対して予め遅延補正を行い、タイミング調整を図っている。誤り訂正、インターリーブ長、キャリア変調方式はそれぞれの階層で独立に設定される。並列処理部206a、b、cでの並列処理の後、階層合成部207で階層合成された信号は、移動受信における電界変動やマルチパス妨害に対して、誤り訂正符号化の能力を有効に発揮させるため時間インターリーブ部208及び周波数インターリーブ部209に入力される。時間インターリーブの方式は、送受あわせた遅延時間を短縮し受信機のメモリ容量を抑えるため畳み込みインターリーブである。また、周波数インターリーブ部は、セグメント構造を確保しつつ、十分なインターリーブ効果が発揮できるよう、セグメント間とセグメント内のインターリーブを組み合わせて構成されている。
複数の伝送パラメータが混在する階層伝送に対して、受信機の復調・復号を補助するため、制御情報としてTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号が特定のキャリアを用いて伝送される。また、放送に関する付加情報を伝送するため、特定のキャリアに割り当てられたAC(Auxiliary Channel)信号が用いられる。
OFDMフレーム構成部210では、周波数インターリーブ部209からの情報データ、パイロット信号構成部214からの同期再生用パイロット信号、TMCC構成部215からのTMCC信号、および、AC信号構成部216からのAC信号によりOFDMフレームが構成される。このフレーム構成を図32に示す。Si,jはインターリーブ後のデータセグメント内のキャリアシンボルを表す。SP(Scattered Pilot)は受信機が準同期検波を行なうための基準パイロットシンボルである。図32に示すとおり、キャリア方向に12キャリアに1回、シンボル方向に4シンボルに1回挿入される。受信側でSPをシンボル方向に補間すれば、3(12/4)キャリア間隔のSPを得ることができる。ガードインターバル長の最大値が有効シンボル長の1/4であることから、3キャリア間隔のSPによる補間処理(伝送路特性推定)により、シンボル間干渉を生じない最大遅延時間までのマルチパスに対応することが可能である。なお、ガードインターバル比が1/4の場合、原理的には4キャリア間隔のSPであればよいが、補間フィルタの特性などを考慮し、シンボル方向には4シンボルに1回挿入されている。
図32の例はモード1であるが、モード1のキャリア番号は0から107なのに対して、モード2、モード3 ではそれぞれ、0から215、0から431である。
AC信号は図32に示すとおり配置され、1キャリア204ビットのデータ量を持つ。また、AC信号は各セグメントごとに、モード1では2本、モード2では4本、モード3では8本、配置される。
TMCC信号は図32に示すとおり配置され、1キャリア204ビットのデータ量を持つ。また、TMCC信号は各セグメントごとに、モード1では1本、モード2では2本、モード3では4本、配置される。
フレーム構成を終えた全信号はIFFT部211のIFFT演算によりOFDM信号に変換され、ガードインターバル付加部212でガードインターバルが付加されOFDM送信信号に変換され、送信部213で決められた周波数のデジタル放送信号に変換される。
次に、図1を用いて、図2のデジタル放送送信装置によって伝送される送信信号を受信するデジタル放送受信装置の動作を説明する。
101はアンテナ、102は選局部、103は直交復調部、104は高速フーリエ変換(以下、FFT)部、105はFFT部104以降TS出力までの本デジタル放送方式の復調・復号動作を行う復調復号部、106はデスクランブル部、107はデマックス部、108は圧縮された放送映像信号、圧縮された放送音声信号のデコード部、114、115は切替部、109は切替部114を介してデコードされた放送映像信号の表示を行う映像出力部、110は切替部115を介してデコードされた放送音声信号の出力を行う音声出力部であり、これらが放送映像信号、放送音声信号を再生する主流のブロックである。また、111は同期再生部、112はフレーム抽出部、113はTMCC復号部であり、復調復号部105の動作を行うための同期信号再生や、伝送パラメータなどの情報入手を行う。選局部102からTMCC復号部113、切替部114、115で放送受信部119が構成される。
一方、116はAC復号部、117は判別部であり、これらで地震動警報情報受信部120が構成される。
切替部114、115は、それぞれデコード部108と判別部117の映像信号、音声信号の切替えを行なう。
118は制御部であり、放送受信部119や地震動警報情報受信部120の動作制御や電力制御を行う。
制御部118、放送受信部119、地震動警報情報受信部120でデジタル放送受信装置121が構成される。
以下、詳細に動作を説明する。アンテナ101で受信されたデジタル放送から選局部102で受信すべきチャネル周波数帯域が抽出、UHFテレビ放送チャンネルが指定され、直交復調部103でチャンネル選択された信号が直交復調されベースバンド信号とされ、FFT部104で周波数軸処理に変換され、OFDMシンボルのうち、有効シンボルに相当する期間についてFFTが実施される。その際、受信信号のマルチパスの状況が考慮され、適切な期間でFFT処理が実施される。これを受け、復調復号部105では周波数軸上の各キャリアに対して復調処理が行われ(例えば、QPSK、16QAM、64QAM用にスキャッタードパイロット(SP:図32参照)を用いた同期復調を行い、振幅、及び位相情報を検出する)、周波数軸及び時間軸のデインターリーブ、デマッピングされ、各階層に分割されビットデインターリーブ、デパンクチャ、バイトデインターリーブ、エネルギー逆拡散が行われ、ビタビ復号やRS(リード・ソロモン)復号などの誤り訂正が施されてデジタル放送信号が復調され、例えば、MPEG2システムズに規定されるトランスポートストリーム(以下、TSと略す)信号がデスクランブル部106に出力される。デスクランブル部106では著作権保護のためにスクランブルのかけられているTS信号のスクランブルが解除されデマックス部107に出力される。デマックス部107では希望された圧縮された放送映像信号や圧縮された放送音声信号のデジタル信号が抽出されデコード部108に出力される。デコード部108では圧縮された放送映像信号や圧縮された放送音声信号が復号され、復号された放送映像信号は切替部114を介して映像出力部109に、復号された放送音声信号は切替部115を介して音声出力部110に出力される。
一方、同期再生部111では直交復調部103からのベースバンド信号を受け、モード、ガードインターバル長に応じてOFDMシンボル同期信号及びFFTサンプル周波数が再生される。モード、ガードインターバル長が未知の場合には、OFDM信号のガード期間の相関性等により判別することもできる。さらにFFT部104の出力信号からTMCC信号の周波数位置が検出される。フレーム抽出部112では検出された周波数位置のTMCC信号が復調されるとともにTMCC信号からフレーム同期信号が抽出される。フレーム同期信号は同期再生部111に出力され、シンボル同期信号との位相調整が行われる。TMCC復号部113では復調されたTMCC信号に差集合巡回符号の誤り訂正が施され、階層構造、伝送パラメータなどTMCC情報が抽出される。このTMCC情報は復調復号部105に出力され、復調復号処理の各種制御情報として利用される。
地震動警報情報受信部120はAC復号部116と判別部117で構成される。AC復号部116ではFFT出力のセグメントNo.0のAC信号のうち構成識別が地震動警報情報の伝送であることを示すとき(「001」、「110」:後述する)、地震動警報情報を抽出する。構成識別がそれ以外である場合には、AC信号を復号しない。抽出された地震動警報情報は判別部117で情報を判別され、地震動警報を発令すべき時に、その情報を映像信号や音声信号に変換し、映像信号は切替部114を介して映像出力部109に、音声信号は切替部115を介して音声出力部110に出力される。
制御部118は、TMCC復号部113からの緊急警報放送用起動フラグ情報や、地震動警報情報受信部120からの地震動警報情報が入力され、地震動警報を発令すべき時に、切替部114及び115を制御し、地震動警報の映像信号を映像出力部109に、地震動警報の音声信号を音声出力部110に出力させる。
次に、図3から図12を用い、AC信号構成部216で構成され、地震動警報情報受信部120で受信する地震動警報情報の構成を説明する。
AC信号とは放送に関する付加情報信号をいう。放送に関する付加情報とは変調波の伝送制御に関する付加情報、または地震動警報情報をいう。地震動警報情報は、セグメントNo.0のACキャリアを用いて伝送する。AC信号は図32に示すとおり配置され、1キャリア204ビットのデータ量を持つ。
図3はセグメントNo.0に配置されるAC信号の204ビットB0〜B203のビット割当てを示したものである。
B0の1ビットは差動復調の基準とする。B1〜B3の3ビットは構成識別とし、付加情報であるか、地震動警報情報であるか区別する。B4〜B203の200ビットによって、付加情報または地震動警報情報を送出する。なお、地震動警報情報を送出する際は、セグメントNo.0内の全てのACキャリアで同一の地震動警報情報を送出する。セグメントNo.0内の全てのACキャリアで同一の地震動警報情報とすることにより、異なるACキャリアで伝送された地震動警報情報を受信機側でアナログ加算できるので、より小さなCN比でも受信可能となる。
図4はB0の差動復調の基準を示したものである。ACキャリアの変調方式はDBPSKとし、差動復調の振幅及び位相基準は図4のWiで与えられる。
図5は地震動警報情報をセグメントNo.0のAC信号で伝送する場合のビット割当てを示したものである。
構成識別を‘000’,‘010’,‘011’,‘100’,‘101’,‘111’とした場合は、ACは従来通り、放送事業者向けの利用とし、変調波の伝送制御に関する付加情報を伝送する。
構成識別を‘001’,‘110’とした場合は、地震動警報情報を送出する。
地震動警報情報の伝送を表す‘001’と‘110’は、TMCCの同期信号の先頭3ビット(B1〜B3)と同一の符号とし、TMCC信号と同一のタイミングでフレームごとに交互に送出する。
B4〜B16の13ビットは同期信号とする。
地震動警報情報の場合、構成識別と同期信号を連結した符号は、TMCCの同期信号と同一符号とし、16ビットのワードで構成する。同期信号はw0=0011010111101110とそれをビット反転したw1=1100101000010001の2種類とする。TMCC同期信号(B1〜B16)と同じビットを割当て、同じタイミングでフレーム毎にw0とw1を交互に送出しTMCCと同じ符号を送出する。TMCCとAC信号とでアナログ加算を行うことが出来るので、受信機におけるフレーム同期の受信感度を向上できる。
B17〜B18の2ビットは地震動警報情報の開始/終了フラグとする。
図6は地震動警報情報の開始/終了フラグの意味を示したものである。
地震動警報情報が発報されたときに、受信機を自動起動し、かつ、AC信号で地震動警報情報を送出していることを示すため、地震動警報情報の開始/終了フラグとして2ビットを割り当てる。
AC信号は、伝送される情報が無い場合、全てのビットが‘1’で変調されるため、地震動警報詳細情報又はその試験信号を表す場合の開始/終了フラグを‘00’とする。また、開始/終了フラグの信頼性を向上するため、開始/終了フラグに2ビットを使用して符号間距離が最大となる反転信号とする。また、開始/終了フラグの信頼性を確保するために‘10’、‘01’は使用しない。
地震動警報情報の送出を開始するときは、開始/終了フラグを‘11’から‘00’に変更する。また、地震動警報情報の送出を終了するときは、開始/終了フラグを‘00’から‘11’に変更する。開始/終了フラグは受信機の起動信号として使用することができる。
B19〜B20の2ビットは更新フラグとする。
図7は地震動警報情報更新フラグの意味を示したものである。
地震動警報情報の開始/終了フラグの値が‘00’の状態で継続中に、信号識別(B21〜B23)または図10(後述)に示す地震動情報(B56〜B111)の内容が更新された場合は、図7、8に示すように更新フラグの値を1ずつインクリメントし、受信機に信号識別または地震動情報が更新されたことを通知する。
更新フラグは、開始/終了フラグが‘00’の場合に伝送される一連の地震動警報詳細情報の内容に変更が生じるごとに1ずつ増加するものとし、‘00’を開始値とし、‘11’の次は‘00’に戻るものとする。開始/終了フラグが‘11’の場合は更新フラグを‘11’とする。
更新フラグの送出例を図8に示す。第1報、第2報…は図9(後述)に示す信号識別又は図10(後述)に示す地震動情報の内容が変化している状態を示している。図10(後述)に示す現在時刻又はページ種別が変化しても更新フラグの値は変更しない。
B21〜B23の3ビットは信号識別とする。
図9は信号識別の意味を示す。
地震動警報情報の信号識別は、地震動警報詳細情報の種別を識別するために使用する信号である。開始/終了フラグが‘00’の場合は、信号識別‘000’/‘001’/‘010’/‘011’を送出し、開始/終了フラグが‘11’の場合は、信号識別‘111’を送出する。また、地震動警報詳細情報の試験信号(該当地域あり/なし)と地震動警報詳細情報(該当地域あり/なし)は、同時には送出しない。
信号識別‘100’/‘101’/‘110’は将来の拡張用とし、すべて‘1’とする。
図12(後述)に示すように地震動情報総数は最大2つまで送出することができるが、試験信号と本信号は同時には送出しないこととする。また、信号識別が該当地域ありと該当地域なしの地震動情報を同時に送出する場合は、いずれの情報も該当地域ありの地震動情報として送出することで、少なくとも1つの地震動情報は該当地域ありであることを受信機に速やかに知らせることができる。
B24〜B111の88ビットは地震動警報詳細情報とする。
図10にその詳細を示す。地震動警報詳細情報のビット割り当ては,信号識別毎に規定する。
まず、信号識別が‘000’/‘001’/‘010’/‘011’の場合の地震動警報詳細情報について示す。
現在時刻は、別途定める基準年月日時分秒からの経過秒数を二進数表記とし、下位31ビットをMSBファーストで割り当てる。地震動警報情報を伝送する場合に、TOT(Time Offset Table)や通信回線等による時刻合わせを有する自動起動に対応した受信機では、受信機の時刻と送出された時刻情報を照合することで、
受信した地震動警報情報の信頼性を確認することが出来る。
地震動情報は、ページ種別の符号によって、伝送する情報の割当てが異なる。受信機ではページ種別を確認することにより、どちらの情報が伝送されているかを知ることができる。ページ種別が‘0’の場合は、図11(後述)に示すように地震動警報の対象地域を示す情報を伝送する。ページ種別が‘1’の場合は、図12に示すように地震動警報の震源に関する情報を伝送する。但し、ページ種別‘0’と‘1’の両方の地震動情報を伝送するとは限らない。
地震動情報を送出しない場合は、ページ種別を‘0’とし、地震動情報はすべて‘1’とする。
次に、信号識別が‘111’の場合の地震動警報詳細情報について示す。
放送事業者識別11 ビットは、全国の放送事業者にユニークに割り付ける。AC信号のみで放送事業者を識別することができる。
開始/終了フラグが‘11’の場合、信号識別‘111’を送出する。
図11にページ種別が‘0’の場合の地震動情報を示す。ページ種別が‘0’の場合は、地震動警報の対象地域を示す情報とし、図11は対象地域のビット割当てを示す。地震動警報の対象地域を含む地域に割り当てられるビットは‘0’、地震動警報の対象地域を含まない地域に割り当てられるビットは‘1’とする。なお、地震動情報を送出しない場合は、すべて‘1’とする。
複数の地震動警報が同時に発生している場合(最大総数2)、ページ種別‘0’の地震動情報(地域情報)は、1つ目と2つ目をそれぞれ送出する場合があり、この場合、地震動警報情報(地域情報)の送出が1つ目から2つ目、もしくは2つ目から1つ目に変わる際に更新フラグは更新しない。
図12にページ種別が‘1’の場合の地震動情報を示す。
「地震動警報識別」は、複数の地震動警報が発生した場合に、地震動警報情報を識別するために9ビットを割り当てる。複数の地震動警報情報を区別するために、時刻(秒単位)を元に決定するものとした場合、9ビットの地震動警報識別で過去8分32秒間の地震動警報情報を識別することが可能となる。B24〜B54の現在時刻とB101〜B110の発生時刻を比較することにより、地震動の発生からの経過秒数を知ることができる。
B57の地震動情報識別は、伝送されている地震動情報が1情報目の場合は‘0’、2情報目の場合は‘1’とする。
発生時刻は、B24〜B54で示される現在時刻と同じ基準年月日時分秒を基準とし、基準時刻からの経過秒数を二進数表記にして、下位10ビットをMSBファーストで割り当てる。
B112〜B121の10ビットは、CRC−10とする。
地震動警報詳細情報に関する情報は重要な情報であり高い信頼性が要求されることから、下記パリティビットを用いた誤り訂正符号による復号後、CRCによる誤り検出を可能とする。
B122〜B203の82ビットには、TMCCの誤り訂正符号と同様に、差集合巡回符号(273,191)の短縮符号(187,105)を用い生成されたパリティビットを設定する。
地震動警報情報は重要な情報であり、高い信頼性が要求されることから、TMCCと同様に差集合巡回符号を用いた誤り訂正符号で保護する。構成識別B1〜B3及び同期信号B4〜B16は誤り訂正の対象外とする。B17〜B121の情報は、差集合巡回符号(273,191)の短縮符号(187,105)で誤り訂正符号化する。
以上、図3から図12で説明した地震動警報情報の運用方法を図5を用い簡単に説明する。
地震動警報情報をセグメントNo.0のACキャリアで伝送している場合は構成識別を図5に示す値に設定する。地震が起こり地震動警報を発報するときには、開始/終了フラグを"地震動警報詳細情報あり:‘00’"とし、同時に更新フラグ、信号識別、地震動警報詳細情報、パリティビットを設定する。地震動警報終了時に開始/終了フラグを"地震動警報詳細情報なし:‘11’"とする。
次に、図13から図16を用い、TMCC信号構成部215で構成され、TMCC復号部113で復号するTMCC信号の構成を説明する。
図13はTMCCの信号構成(TMCCキャリアのビット割り当て)を示す。TMCC信号は、階層構成や各OFDMセグメントの伝送パラメータ等、受信機の復調動作に関わる情報を伝送するものである。
差動復調の振幅及び位相基準は、図4のWiで与えられる。
同期信号は、16ビットのワードで構成される。同期信号には、w0=0011010111101110とそれをビット反転したw1=1100101000010001の2種類あり、フレーム毎にw0とw1が交互に送出される。同期信号は、TMCC信号の同期及びOFDMのフレーム同期を確立するために用いられる。TMCC情報のビットパターンが同期信号に一致して生じる疑似同期引き込み現象を防ぐために、フレーム毎に同期信号の極性反転が行われる。TMCC情報はフレーム毎に反転することはないので、フレーム毎の反転により疑似同期引き込みを避けることができる。
セグメント形式識別は、そのセグメントが差動変調部であるか同期変調部であるかを識別するための信号である。3 ビットのワードで構成され、差動変調部の場合には‘111’、同期変調部の場合には‘000’が割り当てられる。TMCCキャリア数はセグメント形式によって異なり、部分受信セグメントが同期変調部に属する場合、1本のみとなる。この場合でも確実な復号が可能なように、識別信号に3ビットを割り当て、符号間距離が最大となる反転信号としている。
TMCC情報は、システム識別、伝送パラメータ切り替え指標、緊急警報放送用起動フラグ、カレント情報、ネクスト情報など、受信機の復調と復号動作を補助する情報である。
システム識別用の信号に2ビット割り当てる。地上デジタルテレビジョン放送方式によるシステムに‘00’、伝送方式が共通な地上デジタル音声放送方式に‘01’をそれぞれ設定する。残りの値はリザーブとする。
カレント情報は現在の階層構成及び伝送パラメータを示し、ネクスト情報には切り替え後の伝送パラメータを示している。
伝送パラメータを切り替える場合には、伝送パラメータ切り替え指標をカウントダウンすることにより、受信機に切り替えを通知しタイミングが取られる。この指標は、通常、‘1111’の値を取るが、伝送パラメータを切り替える場合には、切り替える15フレーム前からフレーム毎に1ずつ減算する。なお、‘0000’の次は、‘1111’に戻るものとする。切り替えタイミングは、‘0000’を送出する次のフレーム同期とする。すなわち、新たな伝送パラメータは、‘1111’に戻ったフレームから適用する。ネクスト情報は、切り替えカウントダウン前において任意の時刻に設定、或いは変更ができるが、カウントダウン中は変更できない。
TMCC情報のビット割り当てを図14に示す。また、カレント・ネクスト情報に含まれる伝送パラメータ情報を図15に示す。伝送パラメータ情報において未使用の階層、又はネクスト情報が存在しない場合はそれらのビットを‘1’とする。
図14のカレント情報並びにネクスト情報に含まれる伝送パラメータ及びフラグ(部分受信フラグ、キャリア変調方式、畳み込み符号化率、インターリーブ長、セグメント数)のいずれか一つ以上を切り替える場合には、伝送パラメータ切り替え指標をカウントダウンする。緊急警報放送用起動フラグのみを切り替える場合には、伝送パラメータ切り替え指標のカウントダウンは行わない。
緊急警報放送用起動フラグの割り当てを図16に示す。緊急警報放送において、受信機への起動制御が行われている場合には起動フラグを‘1’とし、起動制御が行われていない場合には起動フラグを‘0’とする。
部分受信フラグは、伝送帯域中央のセグメントが部分受信用に設定される場合には‘1’に、そうでない場合には‘0’に設定される。部分受信用にセグメントNo.0 が設定される場合、その階層は、図14中のA 階層として規定される。なお、ネクスト情報が存在しない場合、フラグは‘1’に設定される。
連結送信位相補正量は、伝送方式が共通な地上デジタル音声放送方式で使用される制御情報である。102ビットあるTMCC情報のうち、現在90ビットが定義されているが、残りの12ビットは将来の拡張用としてリザーブする。運用上、このリザーブビットには、すべて‘1’をスタッフィングする。
TMCC情報B20〜B121は、差集合巡回符号(273,191)の短縮符号(184,102)で誤り訂正符号化される。TMCC情報は、伝送パラメータの指定や受信機の制御を行うため、データ信号より高い伝送信頼性が必要である。受信機で連接符号の復号回路を共用することが難しいこと、また、処理遅延の観点からブロック符号が有利なことを考慮し、TMCCの誤り訂正符号は差集合巡回符号(273,191)の短縮符号(184,102)である。また、TMCC信号は複数のキャリアで伝送されるため、信号をアナログ加算することにより所要C/Nを下げ、受信性能を向上させることが可能である。これらの誤り訂正技術と加算処理により、TMCC信号はデータ信号より小さなC/Nで受信可能となる。なお、同期信号とセグメント形式識別の情報を誤り訂正の対象から外し、複数のTMCCキャリアの全ビットを同一にして、パリティビットを含めたビット毎の多数決を可能にしている。
緊急警報放送(以下、EWSと示す)の運用について説明する。
EWSの開始、終了に当たっては以下の手順に従う。
(開始時)
(1) EWS の条件(start_end_flag、 第1 種/第2 種種別、および地域符号)を設定した緊急情報記述子をPMTにて送出する。
(2) 放送事業者はTMCCの緊急警報放送用起動フラグを‘1’として送出する。
(3) 緊急警報放送と認識できるコンテンツで放送を開始する。
(終了時)
(1) 緊急警報放送用起動フラグを‘0’として送出する。
(2) PMTから緊急情報記述子を削除する。
(TMCC緊急警報放送用起動フラグの扱い)
送出側ではEWSを行うサービスは送出階層によらず、TS(network)内のいずれかのサービスで緊急警報放送が行われている期間は、TMCC緊急警報放送用起動フラグは常時‘1’とする。自動起動に対応した受信機はTMCC緊急警報放送用起動フラグを周期的に監視する。
(緊急情報記述子の多重位置)
緊急情報記述子は、当該緊急警報放送を行うサービスのPMTの記述子領域1に記載される。EWS対応受信機に対して緊急警報放送が実施中であることを明示するため、緊急警報放送サービスそのもののPMTには必ず当該記述子を記載するものとする。それ以外のサービスのPMTに緊急情報記述子を記載するかは各放送事業者の判断とする。ただし、異なる階層のサービスを記載した場合は受信機で無視される可能性がある。
(緊急情報記述子の記載事項変更)
緊急警報放送実施中に緊急情報記述子に記載の内容(地域符号など)を変更する必要が生じた場合は、EWS終了の手順(TMCCの緊急警報用起動フラグを‘0’とし、PMTから緊急情報記述子を削除)を実施した後、変更した緊急情報記述子をPMTに挿入後、再度TMCCの緊急警報用起動フラグを‘1’とする。若しくは、TMCCの緊急警報放送用起動フラグを‘0’にしてPMT上に緊急情報記述子を配置したまま記載事項を変更したのち、同フラグを‘1’にすることもできる。いずれの場合にも、緊急警報用起動フラグを‘0’にしてから‘1’にするまでの期間は、1秒以上かつ4 OFDM Frame 以上とする。また、受信機は緊急警報用起動フラグが‘0’となってから90秒間EWSの処理を継続するため、EWSを終了せずに対象地域の変更などを行う場合には、事業者は90秒以内に緊急警報用起動フラグを‘1’とする必要がある。
(EWS受信)
固定受信機については、以下(1)〜(4)の動作を行うこと。
(1) TMCCの緊急警報放送用起動フラグが‘0’から‘1’になった後、受信TSのPMTにある記述子領域1の緊急情報記述子を監視する。
(2) 緊急情報記述子のstart_end_flag=1でarea_codeが受信機に設定されている地域符号に該当していれば緊急情報記述子に記述されているサービスを選局し受信する。
(3) TMCCの緊急警報放送用起動フラグが‘1’の期間PMTの監視を継続する。
(4) TMCCの緊急警報放送用起動フラグが‘0’になった時点もしくは、PMTの緊急情報記述子が削除された時点で緊急警報放送の終了とする。ただし、「緊急情報記述子の記載事項変更」の運用により、緊急警報放送が再開される可能性があるので、緊急警報放送終了時から最低90秒間はEWSの受信処理を継続してから終了し、起動前の状態に戻る(EWS受信のサービスはラストメモリしない)。また、EWS受信中にサービスが切り替えられた場合、EWS受信処理は終了するが、TMCCの緊急警報放送用起動フラグが‘0’から‘1’になった場合は、EWS受信処理を開始する。
- 緊急情報記述子のstart_end_flag=0 の場合は、テスト放送であるため処理しないこと。
- 電源オフ(スタンバイ)時にTMCCが受信できない受信機の場合には、電源オン後TMCCの緊急警報放送用起動フラグが‘1’の場合も受信TSのPMTにある記述子領域1の緊急情報記述子を監視し、EWS受信処理を開始する。
- 電源オフ(スタンバイ)時にTMCCが受信可能な受信機の場合には、電源オフ(スタンバイ)時にも、上記のEWSの受信処理を行う。
- EWS受信処理中に該当するPMTがなくなった場合は、緊急警報放送受信処理を終了してかまわない。
携帯受信機については、受信機に設定されている地域符号と実際の所在地が異なる場合が考えられるため、上記固定受信機動作(2)にてarea_codeにかかわらず起動動作を行うこと。ただし、他の手段により受信地域が特定できる場合はこの限りでない。その他は上記固定受信機動作と同様の動作を原則とするが、EWS受信処理の代替手段として携帯受信機を点滅させるなど、視聴者への警告動作を行うことも有効である。
図17に、以上の緊急情報記述子変更と受信機動作について示す。
(緊急警報放送試験信号運用)
緊急警報放送の試験放送では、はじめから、緊急情報記述子のstart_end_flag 値を終了信号側‘0’として運用を行う。試験放送期間は、当該記述子をPMTに記載しつづけるものとする。また試験放送の終了は、TMCC緊急警報放送用起動フラグが‘0’になるのに合わせてPMTから緊急情報記述子を削除する。
図3から図12で説明した地震動警報情報を受信する動作を図1を用い説明する。
図1のAC復号部116において、セグメントNo.0内のACキャリアが抽出復調されるとともに図5で示した構成識別で地震動警報情報の送出が確認され、更に同期が確立される。このとき、セグメントNo.0内の全てのACキャリアで同一の地震動警報情報が送出されているため、セグメントNo.0内のACキャリア全てをアナログ加算することで、低雑音化でも地震動警報情報の復調が可能になる。例えばN本のACキャリアがあったとすれば地震動警報情報の振幅がN倍になるのに対して雑音はそれぞれのACキャリアにおいて無相関であるためN倍にならない(電力でいえば、地震動警報情報はNの2乗倍に対し雑音はN倍にしかならない)。
また、AC復号部116において、図5で示した構成識別部分を調べてACに地震動警報情報が送出されていることの確認ができたときには、図5で説明したように、構成識別と同期信号を連結した符号はTMCCの同期信号と同一となっているので、構成識別と同期信号を連結した符号とTMCCの同期信号とをアナログ加算することで、上記した理由により、TMCCだけで再生するよりも低雑音化での同期信号を再生することができる。
さらにまた、AC復号部116において図5で示した構成識別部分を調べる方法として、TMCCの同期信号の先頭から3ビット部分と、セグメントNo.0内のACキャリアの図5で示した構成識別部分の相関をとることにより、3ビット全てに相関がある場合にACに地震動警報情報が送出されていると判断することが可能である。
地震動警報情報受信部120で地震動警報情報を受信しようとしているときには、選局部102、直交復調部103、FFT部104、同期再生部111、フレーム抽出部112、AC復号部116は常に動作している。選局部102、直交復調部103、FFT部104、同期再生部111、フレーム抽出部112の動作は地震動警報情報を受信しようとしているときにはセグメントNo.0、すなわちワンセグ部分のみ処理を行う。これにより、本デジタル放送の13セグメント全帯域を処理するよりも低消費電力動作とすることができる。
また、地震動警報情報受信部120で地震動警報情報を受信しようとしているときには、制御部118は常に動作している。
AC復号部116でセグメントNo.0内のACキャリアが抽出復調され、図5に示す地震動警報情報開始/終了フラグが図6に示す意味で監視されており、初期段階、すなわち地震動警報情報が発報されていない段階では"地震動警報情報なし"から"地震動警報情報あり"と切替わる状態が監視されている。
判別部117は、初期段階、すなわち地震動警報情報が発報されていない段階(地震動警報情報開始/終了フラグが"地震動警報情報なし")では停止状態にある。
また、地震動警報情報が発報されていない段階では、復調復号部105、デスクランブル部106、デマックス部107、デコード部108と、切替部114、115、映像出力部109、音声出力部110は停止状態となっている。
TMCC復号部113は、緊急警報放送を受信しようとしているときには常に動作しており、図16で示した緊急警報放送用起動フラグを監視している。
なお、このとき、選局部102、直交復調部103、FFT部104、同期再生部111、フレーム抽出部112は常に動作している。選局部102、直交復調部103、FFT部104、同期再生部111、フレーム抽出部112の動作は緊急警報放送を受信しようとしているときにはセグメントNo.0、すなわちワンセグ部分のみの処理を行うのみでよい。これにより、本デジタル放送の13セグメント全帯域を処理するよりも低消費電力動作とすることができる。
”起動制御あり”の場合の動作は図13から図17で説明したとおりである。
地震が起こり地震動警報情報が発報されたとき、すなわち、地震動警報情報開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり"となった場合には、AC復号部116では"地震動警報詳細情報なし"から"地震動警報詳細情報あり"と切替わる状態が検出され、制御部118に"地震動警報詳細情報あり"、すなわち地震動警報情報が発報された情報が伝えられる。制御部118は、判別部117を通常状態に、放送受信部119をスタンバイ状態にさせる制御信号を送る。AC復号部116は、地震動警報情報開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり"となった時点での抽出確定された図5に示す地震動警報情報開始/終了フラグ、地震動警報情報更新フラグ、識別信号、地震動警報情報詳細、CRC−10、パリティビットのデータを判別部117に出力する。
通常状態となった判別部117では、AC復号部116からのデータを受け差集合巡回符号の短縮符号の誤り訂正が行われ、CRC−10誤り検出を行った後、図5に示す信号識別が確認され、図9に示すどの意味であるかが判別される。そして、それぞれの意味に応じ、あらかじめ設定された処理が行われ、また、その判別情報が制御部118に送られる。
制御部118は、判別部117からの判別情報により、識別信号が”地震動警報詳細情報(該当地域あり)”の場合に、スタンバイ状態となっていた放送受信部119を、スタンバイ状態から通常状態とし、また、切替部114、115を判別部117からの信号を選択するように制御する。判別部117からの地震動警報詳細情報を示す映像信号、音声信号はそれぞれ映像出力部109、音声出力部110に出力され、地震動警報が行われる。
なお、上記は放送受信部119がスタンバイ状態に制御される例を示したが、切替部114、115、映像出力部109、音声出力部110のみをスタンバイ状態に制御するようにしてもよい。
さらに、上記は放送受信部119がスタンバイ状態から通常状態に制御される例を示したが、スタンバイ状態の放送受信部119から切替部114、115、映像出力部109、音声出力部110のみを通常状態に制御する、または、スタンバイ状態の切替部114、115、映像出力部109、音声出力部110を通常状態に制御するようにしてもよい。これらにより、放送受信部119を制御するよりも低消費電力で地震動警報を行なうことができる効果がある。
ここで、通常状態とは正常に動作している状態、スタンバイ状態とは動作していないがすぐに通常状態に移行可能な状態、停止状態とは動作していない状態を表す。放送受信部119、切替部114、115、映像出力部109、音声出力部110のスタンバイ状態とは、通常状態になったときにすばやく映像出力または音声出力できるように通電しておくことをいう。
判別部117の詳細な動作を説明する。
判別部117は、図5に示す信号識別が確認され、図9に示すどの意味であるかを判別し、識別信号が”地震動警報詳細情報(該当地域あり)”の場合にはブザー音や音声などによる警告または光の点滅やディスプレイ表示による警告表示を行う。同時に、判別部117は、図10、図11、図12に示す強い揺れが予想される都道府県情報や震源地情報などの地震詳細情報や時刻情報を地震動警報情報の音声信号出力、映像信号出力、または地震が発生すると思われる時間までのカウントダウンを行う。同時に制御部118は、スタンバイ状態となっていた放送受信部119をスタンバイ状態から通常状態に制御し、また、切替部114、115を判別部117からの信号を選択するように制御する。判別部117からの地震動警報詳細情報を示す映像信号、音声信号はそれぞれ映像出力部109、音声出力部110に出力され、地震動警報が行われる。
判別部117が”地震動警報詳細情報(該当地域なし)”を判別した場合、映像出力部109や音声出力部110への出力は行わない。ただし、場合によっては、"該当地域あり"と同様の動作をさせ、映像出力部109に強い揺れが予想される都道府県情報や震源地情報などの地震詳細情報を表示させる、または音声出力部110で音声出力させてもよい。
判別部117が”地震動警報詳細情報の試験信号(該当地域あり)”または”地震動警報詳細情報の試験信号(該当地域なし)”を判別した場合、これは一般的に地震動警報情報受信部120を試験モードで動作確認しているときに有効となるものであり、普通の動作モードでは無視され、映像出力部109や音声出力部110への出力は行わない。試験モードのときは、例えば、”地震動警報詳細情報(該当地域あり)”、または、”地震動警報詳細情報(該当地域なし)”のそれぞれの動作に、テストモードであることを示す映像情報または音声情報を多重する。
判別部117は信号識別の確認を地震動警報情報開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり"の場合常時行う必要があるが、少なくとも地震動警報情報更新フラグの状態が変化した場合には必ず信号識別の確認を行う。
次に、AC復号部116では地震動警報情報開始/終了フラグで"地震動警報詳細情報あり"から"地震動警報詳細情報なし"と切替わる状態が監視されており、地震動警報情報開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし"となった場合には制御部118に"地震動警報詳細情報なし"の情報が伝えられる。制御部118は判別部117を停止状態とさせる信号を送る。判別部117はこれを受け、停止状態となる。同時に制御部118は制御信号を放送受信部119に送り、放送受信部119はこれを受け、一定時間のみ放送受信部119を通常状態に保ち、また、切替部114、115をデコード部108側に切替え、そのとき選局部102で受信しているデジタル放送のデコード部108からの復号された放送映像信号を映像出力部109に、復号された放送音声信号を音声出力部110に出力し、一定時間経過後、放送受信部119を停止状態とする。一方、制御部118はAC復号部116を制御し、AC復号部116から判別部117へのデータ出力を停止する。
ここで、放送受信部119の停止状態とは、選局部102、直交復調部103、FFT部104、同期再生部111、フレーム抽出部112がワンセグ動作しており、復調復号部105、デスクランブル部106、デマックス部107、デコード部108と、切替部114、115、映像出力部109、音声出力部110が動作していない状態をいう。
放送受信部119のスタンバイ状態とは、選局部102、直交復調部103、FFT部104、同期再生部111、フレーム抽出部112が13セグメント全帯域動作しており、復調復号部105、デスクランブル部106、デマックス部107、デコード部108が動作しており、切替部114、115、映像出力部109、音声出力部110が動作していない状態をいう。
放送受信部119の通常状態とは、選局部102、直交復調部103、FFT部104、同期再生部111、フレーム抽出部112が13セグメント全帯域動作しており、復調復号部105、デスクランブル部106、デマックス部107、デコード部108が動作しており、切替部114、115、映像出力部109、音声出力部110が動作している状態をいう。
なお、TMCC復号部113は常に動作している。
以上の説明は、デジタル放送受信装置121が動作していない状態のときを前提に説明したが、デジタル放送受信装置121が動作している状態、すなわち、放送受信部119がもともと通常状態であったときには、以下の動作とする。
地震動警報情報開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり"となった場合には、AC復号部116では"地震動警報詳細情報なし"から"地震動警報詳細情報あり"と切替わる状態が検出され、制御信号により制御部118に"地震動警報詳細情報あり"、すなわち地震動警報情報が発報された情報が伝えられる。制御部118は判別部117を通常状態にさせる制御信号を送る。また、制御部118は放送受信部119に制御信号を送り、放送受信部119はこれを受け、切替部114、115それぞれに対して、デコード部108からの復号された放送映像信号から判別部117からの映像信号へ、デコード部108からの復号された放送音声信号から判別部117からの音声信号へ、切替える準備を行う。一方、AC復号部116は、地震動警報情報開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり"となった時点での抽出確定された図5に示す地震動警報情報開始/終了フラグ、地震動警報情報更新フラグ、識別信号、地震動警報情報詳細、CRC−10、パリティビットのデータを判別部117に出力する。
制御信号により通常状態となった判別部117では、AC復号部116からのデータを受け差集合巡回符号の短縮符号の誤り訂正が行われ、CRC−10誤り検出を行った後、図5に示す信号識別が確認され、図9に示すどの意味であるかが判別される。そして、それぞれの意味に応じ、あらかじめ設定された処理が行われ、また、その判別情報が制御部118に送られる。
制御部118は、判別部117からの判別情報により、識別信号が”地震動警報詳細情報(該当地域あり)”の場合に、切替部114、115を判別部117からの信号を選択するように制御する。判別部117からの地震動警報詳細情報を示す映像信号、音声信号はそれぞれ映像出力部109、音声出力部110に出力され、地震動警報が行われる。
次に、AC復号部116では地震動警報情報開始/終了フラグ"地震動警報詳細情報あり"から"地震動警報詳細情報なし"と切替わる状態が監視されており、地震動警報情報開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし"となった場合には制御部118に"地震動警報詳細情報なし"の情報が伝えられる。制御部118は判別部117を停止状態とさせる信号を送る。判別部117はこれを受け、停止状態となる。同時に制御部118は制御信号を放送受信部119に送り、放送受信部119はこれを受け、切替部114、115それぞれに対して、判別部117からの映像信号からデコード部108からの復号された放送映像信号へ、判別部117からの音声信号からデコード部108からの復号された放送音声信号へ、切り替えが行われる。一方、制御部118はAC復号部116を制御し、AC復号部116から判別部117へのデータ出力を停止する。
本実施形態によれば、地震動警報情報が放送されたときは、切替部114、115により、通常のテレビ放送の放送映像信号や放送音声信号から地震動警報情報の映像信号や音声信号に切替えるため、地震動警報情報を最優先で画像表示、音声出力するデジタル放送受信装置を提供することができる効果がある。また、映像出力部と音声出力部をそれぞれ1系統持つだけで良いため、簡単な構成で低価格とすることができる効果がある。さらにまた、デジタル放送受信装置121が動作していない状態のときは放送受信部119を自動起動できる効果があり、デジタル放送受信装置121が動作していた状態のときは地震動警報情報に速やかに切替えが行える効果がある。
ここで、図2のデジタル放送送信装置で送信するTMCC信号とAC信号に関して図18、図19、図20を用いて説明する。
また、図2のデジタル放送送信装置で送信するTMCC信号とAC信号、そしてこれを受信する図1のデジタル放送受信装置の緊急警報放送と地震動警報の受信動作(制御部118の制御方法)に関して説明する。制御部118は、TMCC復号部113からの緊急警報放送用起動フラグ情報や、地震動警報情報受信部120からの地震動警報情報を入力され、地震動警報を発令すべき時に、切替部114及び115を制御し、地震動警報の映像信号を映像出力部109に、地震動警報の音声信号を音声出力部110に出力させる。
図18はAC信号で送られる地震動警報情報の開始/終了フラグとTMCC信号で送られる緊急警報放送用起動フラグの送信運用タイミングを示したものである。図18に示すように、まず開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"となっていた場合、もしその‘00’の期間で緊急警報放送を実施する必要が生じても、その‘00’の期間では起動フラグを"起動制御あり:ON"にはしないで、開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"になってから起動フラグを"起動制御あり:ON"にする。このようにすることで、地震動警報と緊急警報放送の両方に対応したデジタル放送受信装置に対し、地震動警報と緊急警報放送の両方の受信動作が重なって、地震動警報と緊急警報放送お互いの受信動作に受信不具合が生じたり、地震動警報情報の出力が阻害されることを防ぐことができる効果がある。
このときの受信機動作を説明する。
(1) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は通常動作
(2) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は地震動警報動作に対応
(3) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は通常動作
(4) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
起動フラグが"起動制御あり:ON"
の場合、受信機は緊急警報放送に対応
(5) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は通常動作に戻る
図18の受信機動作では、開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"の場合と、緊急警報放送用起動フラグが"起動制御あり:ON"の場合が重なって送信されないため、受信機での地震動警報動作への対応、緊急警報放送への対応が、それぞれ妨げられずに動作できる効果がある。
図19はAC信号で送られる地震動警報情報の開始/終了フラグ、信号識別と、TMCC信号で送られる緊急警報放送用起動フラグの送信運用タイミングを示したものである。図19に示すように、まず開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"で信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域あり):‘000’"となっていた場合、もしその‘00’、‘000’の期間で緊急警報放送を実施する必要が生じても、その‘00’、‘000’の期間では起動フラグを"起動制御あり:ON"にはしないで、開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"になってから、または、信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"となってから、起動フラグを"起動制御あり:ON"にする。このようにすることで、地震動警報と緊急警報放送の両方に対応したデジタル放送受信装置に対し、地震動警報と緊急警報放送の両方の受信動作が重なって、地震動警報と緊急警報放送お互いの受信動作に受信不具合が生じたり、地震動警報情報の出力が阻害されることを防ぐことができる効果がある。なお、信号識別が"地震動警報詳細情報の試験放送(該当地域あり):‘010’"の場合にも、運用は、信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域あり):‘000’"の場合に順ずる。ただしこの場合、"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"のかわりに"地震動警報詳細情報の試験放送(該当地域なし):‘011’"が用いられる。
このときの受信機動作を説明する。
(1) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は通常動作
(2) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"
信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域あり):‘000’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は地震動警報動作に対応
(3) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は通常動作
(4) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御あり:ON"
の場合、受信機は緊急警報放送に対応
(5) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は通常動作に戻る
図19の受信機動作では、開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"の場合と、緊急警報放送用起動フラグが"起動制御あり:ON"の場合が重なって送信されないため、受信機での地震動警報動作への対応、緊急警報放送への対応が、それぞれ妨げられずに動作できる効果がある。
または、開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"で信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域あり):‘000’"の場合と、緊急警報放送用起動フラグが"起動制御あり:ON"の場合が重なって送信されないため、受信機での地震動警報動作への対応、緊急警報放送への対応が、それぞれ妨げられずに動作できる効果がある。
図20はAC信号で送られる地震動警報情報の開始/終了フラグ、信号識別と、TMCC信号で送られる緊急警報放送用起動フラグの送信運用タイミングを示したものである。図20に示すように、まず開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"で信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"の場合に、もしその‘00’、‘001’の期間で緊急警報放送を実施する必要が生じた場合には、その‘00’、‘001’の期間で起動フラグを"起動制御あり:ON"にすることを妨げない。このようにすることで、緊急警報放送を早急に放送する事ができる効果がある。なお、信号識別が"地震動警報詳細情報の試験放送(該当地域なし):‘011’"の場合にも、運用は、信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"の場合に順ずる。
まず起動フラグが"起動制御なし:OFF"の期間で地震動警報が発報され開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"となり信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"の場合に、もしその期間に緊急警報放送を始める必要が生じた場合で、その期間での起動フラグが"起動制御あり:ON"の送信運用を許した場合の受信機動作を説明する。
(1) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は通常動作
(2) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"
信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は地震動警報動作に対応
(3) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"
信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"
起動フラグが"起動制御あり:ON"
の場合、受信機は緊急警報放送に対応
(4) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"
信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は地震動警報動作に対応
(5) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は通常動作に戻る
図20の受信機動作では、開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"で信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"の場合には、地震動警報の該当地域ではないため地震動警報動作より緊急警報放送を優先して実施することができる効果がある。
なお、信号識別が"地震動警報詳細情報の試験放送(該当地域あり):‘010’"の場合にも、運用は、信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域あり):‘000’"の場合に順ずる。また、信号識別が"地震動警報詳細情報の試験放送(該当地域なし):‘011’"の場合にも、運用は、信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"の場合に順ずる。受信機は試験放送なので通常動作では反応しないが、受信機試験モードなどのメンテナンス時には、試験放送であることを表示して、それぞれ、信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域あり):‘000’"の場合、信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"の場合の受信機動作に順ずる。
次に、図2のデジタル放送送信装置で送信するTMCC信号とAC信号、そしてこれを受信する図1のデジタル放送受信装置の緊急警報放送と地震動警報の受信動作(制御部118の制御方法)に関して、図21、図22、図23、図24を用いて説明する。
制御部118は、TMCC復号部113からの緊急警報放送用起動フラグ情報や、地震動警報情報受信部120からの地震動警報情報を入力され、地震動警報を発令すべき時に、切替部114及び115を制御し、地震動警報の映像信号を映像出力部109に、地震動警報の音声信号を音声出力部110に出力させる。以下、動作説明する。
図21はAC信号で送られる地震動警報情報の開始/終了フラグ、信号識別と、TMCC信号で送られる緊急警報放送用起動フラグの送信運用タイミングとその受信動作を示したものである。図21に示すように、まず開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"の期間で緊急警報放送が始まり起動フラグが"起動制御あり:ON"となった場合に、もしその起動制御ありの期間に地震動警報を発報する必要が生じた場合は、起動フラグが"起動制御あり:ON"の場合でも、開始/終了フラグを"地震動警報詳細情報あり:‘00’"として地震動警報の運用を開始する。このときの受信機動作を説明する。
(1) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は通常動作
(2) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御あり:ON"
の場合、受信機は緊急警報放送に対応
(3) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"
信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域あり):‘000’"
起動フラグが"起動制御あり:ON"
の場合、受信機は地震動警報動作を優先して実施
(4) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御あり:ON"
の場合、受信機は地震動警報動作を終了し、緊急警報放送に対応
(5) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は通常動作に戻る
図21の受信機動作では、開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"の場合には、緊急警報放送より地震動警報動作を優先して実施するため、緊急警報放送に地震動警報が妨げられない効果がある。
または、開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"で信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域あり):‘000’"の場合には、緊急警報放送より地震動警報動作を優先して実施するため、緊急警報放送に地震動警報の該当地域の情報出力が妨げられない効果がある。
図22はAC信号で送られる地震動警報情報の開始/終了フラグ、信号識別と、TMCC信号で送られる緊急警報放送用起動フラグの送信運用タイミングとその受信動作を示したものである。図22に示すように、まず開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"の期間で緊急警報放送が始まり起動フラグが"起動制御あり:ON"となった場合に、もしその起動制御ありの期間に地震動警報を発報する必要が生じた場合は、起動フラグが"起動制御あり:ON"の場合でも、開始/終了フラグを"地震動警報詳細情報あり:‘00’"として地震動警報の運用を開始する。このとき、信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"の場合の受信機動作を説明する。
(1) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は通常動作
(2) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御あり:ON"
の場合、受信機は緊急警報放送に対応
(3) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"
信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"
起動フラグが"起動制御あり:ON"
の場合、受信機は緊急警報放送を続行
(4) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御あり:ON"
の場合、受信機は緊急警報放送を続行
(5) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は通常動作に戻る
図22の受信機動作では、開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"で信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"の場合には、地震動警報の該当地域ではないため地震動警報動作より緊急警報放送を優先して実施することができる効果がある。
図23はAC信号で送られる地震動警報情報の開始/終了フラグ、信号識別と、TMCC信号で送られる緊急警報放送用起動フラグの送信運用タイミングとその受信動作を示したものである。図23に示すように、まず起動フラグが"起動制御なし:OFF"の期間で地震動警報が発報され開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"となった場合に、もしその地震動警報詳細情報ありの期間に緊急警報放送を始める必要が生じた場合で、その期間での起動フラグが"起動制御あり:ON"の送信運用を許した場合の受信機動作を説明する。
(1) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は通常動作
(2) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"
信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域あり):‘000’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は地震動警報動作に対応
(3) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"
信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域あり):‘000’"
起動フラグが"起動制御あり:ON"
の場合、受信機は地震動警報動作を続行
(4) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御あり:ON"
の場合、受信機は緊急警報放送に対応
(5) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は通常動作に戻る
図23の受信機動作では、開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"の場合には、緊急警報放送より地震動警報動作を優先して実施するため、緊急警報放送に地震動警報が妨げられない効果がある。
または、開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"で信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域あり):‘000’"の場合には、緊急警報放送より地震動警報動作を優先して実施するため、緊急警報放送に地震動警報の該当地域の情報出力が妨げられない効果がある。
図24はAC信号で送られる地震動警報情報の開始/終了フラグ、信号識別と、TMCC信号で送られる緊急警報放送用起動フラグの送信運用タイミングとその受信動作を示したものである。図24に示すように、まず起動フラグが"起動制御なし:OFF"の期間で地震動警報が発報され開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"となり信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"の場合に、もしその期間に緊急警報放送を始める必要が生じた場合で、その期間での起動フラグが"起動制御あり:ON"の送信運用を許した場合の受信機動作を説明する。
(1) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は通常動作
(2) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"
信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は地震動警報動作に対応
(3) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"
信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"
起動フラグが"起動制御あり:ON"
の場合、受信機は緊急警報放送に対応
(4) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御あり:ON"
の場合、受信機は緊急警報放送を続行
(5) 開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし:‘11’"
信号識別が"地震動警報詳細情報なし:‘111’"
起動フラグが"起動制御なし:OFF"
の場合、受信機は通常動作に戻る
図24の受信機動作では、開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり:‘00’"で信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"の場合には、地震動警報の該当地域ではないため地震動警報動作より緊急警報放送を優先して実施することができる効果がある。
なお、信号識別が"地震動警報詳細情報の試験放送(該当地域あり):‘010’"の場合にも、運用は、信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域あり):‘000’"の場合に順ずる。また、信号識別が"地震動警報詳細情報の試験放送(該当地域なし):‘011’"の場合にも、運用は、信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"の場合に順ずる。受信機は試験放送なので通常動作では反応しないが、受信機試験モードなどのメンテナンス時には、試験放送であることを表示して、それぞれ、信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域あり):‘000’"の場合、信号識別が"地震動警報詳細情報(該当地域なし):‘001’"の場合の受信機動作に順ずる。
以下、本発明の主要ブロックである判別部117の一実施例を図25を用いて説明する。
2501はAC復号部116からのデータの入力、2502誤り訂正検出部、2503は制御部118からの制御信号の入力、2504は時計部、2505は現時刻設定部、2506はデータ判断記憶部、2507は比較判断部、2508はブザー音発生部、2509は処理部、2510は映像信号出力、2511は音声信号出力、2512は制御部118への判断情報の出力である。
時計部2504は判別部117が停止状態でも常時動作しており、正確な時刻を示している。正確な時刻とする方法としてGPS(Global Positioning System)の利用、標準電波を受信して誤差を自動修正する電波時計機能の利用、インターネットなど外部から正確な時刻を自動更新する機能の利用が考えられ、これらに限るものではないが、デジタル放送から時刻情報を得ることは後に述べる理由により好ましくない。
現時刻設定部2505、データ判断記憶部2506、比較判断部2507、ブザー音発生部2508、処理部2509は、判別部117が"スタンバイ状態"と"通常状態"のときに動作し"停止状態"のときは動作しない。
判別部117が制御部118からの制御信号を入力2503を介して受けスタンバイ状態または通常状態となったときに、現時刻設定部2505は時計部2504から現在時刻を常時抽出し設定する。AC復号部116が地震動警報情報開始/終了フラグの"地震動警報詳細情報あり"を判別した場合、AC復号部116は制御部118に"地震動警報詳細情報あり"の情報を送る。制御部118は判別部117を停止状態から通常状態にさせる制御信号を入力2503を介して送る。この後、制御部118からの制御信号により、入力2501を介し、AC復号部116から判別部117の誤り訂正検出部2502に、図5に示す地震動警報情報開始/終了フラグ、地震動警報情報更新フラグ、識別信号、地震動警報情報詳細、CRC−10、パリティビットのデータを出力する。誤り訂正検出部2502は差集合巡回符号の短縮符号の誤り訂正を行ない、そのあと、CRC−10誤り検出を行う。誤りがなかった場合に、AC復号部116からのデータは、データ判断記憶部2506で図5に示す信号識別が確認され、図9に示すどの意味であるかが判断され、”地震動警報詳細情報(該当地域あり)”の場合に、図10、図11、図12で示した情報が記憶される。時刻情報は記憶されると同時に比較判断部2507で現時刻設定部2505の現在時刻と比較される。送られてきたデータ判断記憶部2506内の時刻情報は放送局側が送信したときの放送局の現在時刻情報であり、定められた精度をもっている。これに放送局側の処理遅延、放送電波が受信機までに届く伝搬遅延、これを受信するデジタル放送受信装置121の処理遅延と、時計部2504の精度を加味した時間、最大でもこれらを全て加算した時間の正負(進み遅れ)以上には、データ判断記憶部2506内の時刻情報と現時刻設定部2505の現在時刻はずれることがないため、これをスレッシュホールド値として、比較判断部2507は、スレッシュホールド値内である場合には、"正常"と判断し、スレッシュホールド値を超える場合には、"異常"と判断する。比較判断部2507は"該当地域有り"且つ"正常"と判断したときにブザー音発生部2508を制御しブザー音を発生させる。これにより、過去に地震動警報情報が発報されたときの放送波を蓄積しておき(以下、RFキャプチャと示す)これを再送信されたような攻撃を受けた場合においても、RFキャプチャした信号はRFキャプチャした時点の時刻情報を持っているため、現時刻設定部2505の現在時刻とはスレッシュホールド値を超える状態となり比較判断部2507では"異常"と判断されブザー音を発生しない動作をとり、ブザー音発生部2508でブザー音を発生させるという誤作動を防ぐことができる効果がある。なお、ブザー音発生部2508の代わりに音声などによる警告発生または光の点滅による警告表示でもよい。比較判断部2507の判断情報は処理部2509に送られるとともに、出力2512を介して制御部118に送られる。
処理部2509は、データ判断記憶部2506に時刻情報、都道府県情報や震源地情報などの地震詳細情報が記憶されると同時に、映像信号出力2510からの出力準備、音声信号出力2511からの出力準備を行う。例えば、図25では図示していないが、あらかじめ記憶してあるデジタル放送受信装置の設置場所と地震詳細情報から地震到達までの時間を計算しておくことなどを行う。
映像信号出力2510、音声信号出力2511からは"通常状態"のときにのみ出力信号が出力される。
比較判断部2507からの判断情報が"正常"のときに、映像信号出力2510、音声信号出力2511は、処理部2509からの信号を受け、それぞれ地震動警報情報の映像信号出力、音声信号出力を出力する。図11、図12に示す強い揺れが予想される都道府県情報や震源地情報などの地震詳細情報や時刻情報、または、地震が発生すると思われる時間までのカウントダウン情報などである。
AC復号部116では地震動警報情報開始/終了フラグ"地震動警報詳細情報あり"から"地震動警報詳細情報なし"と切替わる状態が監視されており、地震動警報情報開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報なし"となった場合には制御部118に"地震動警報詳細情報なし"の情報が伝えられ、制御部118は判別部117を停止状態とさせる信号を送り、判別部117は入力2503を介してこれを受け、停止状態となる。すなわち、時計部2504を除き、全てのブロックが動作を停止する。
図25の実施例によれば、時刻情報と現在時刻の比較を行うことにより、警告発生の誤作動を防ぐことができる。
さらに、ブザー音発生を行っているためブザー音により地震発生をいち早く知らせることができる効果がある。
本発明に係る実施形態2について、図26および図27を用いて説明する。
図26は図2のデジタル放送送信装置で送信されるセグメント番号#0に含まれるAC信号を用いて伝送された地震動警報情報を受信するデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
2601、2602は合成部であり、図27にその詳細を示している。
図1と図26との違いは、切替部114、115をそれぞれ合成部2601、2602にしたことである。
以下、図27を用いて合成部2601、2602の説明を行なう。図27ではデコード部108も詳細に示している。
2701はデスクランブル部106からの圧縮された番組映像信号や圧縮された番組音声信号、及びデータ信号のデジタル信号の入力、2703は圧縮された番組映像信号や映像系データ信号に対して動画、静止画、文字図形、字幕それぞれに対して復号処理を行なう映像系デコード部、2704は圧縮された番組音声信号や音声系データ信号に対して復号処理を行なう音声系デコード部、2705は動画表示をするための動画プレーン表示メモリ、2706は静止画表示をするための静止画プレーン表示メモリ、2707は動画と静止画を画素ごとに切替えるための情報を示した動画静止画切替プレーン表示メモリ、2708は文字図形を表示するための文字図形プレーン表示メモリ、2709は字幕を表示するための字幕プレーン表示メモリ、2710は動画静止画切替プレーン表示メモリ2707の情報により動画プレーン表示メモリ2705からの動画と静止画プレーン表示メモリ2706からの静止画の切替えを画素ごとに行なう切替部、2711は切替部2710の出力信号の合成比率を調整する調整部、2712は文字図形プレーン表示メモリ2708の出力信号の合成比率を調整する調整部、2713は調整部2711、2712の出力信号を合成する加算部、2714は加算部2713の出力信号の合成比率を調整する調整部、2715は字幕プレーン表示メモリ2709の出力信号の合成比率を調整する調整部、2716は調整部2714、2715の出力信号を合成する加算部であり、以上でデコード部108を構成する。加算部2716からは放送映像信号が、音声系デコード部2704からは放送音声信号が出力される。
2717はAC復号部116からのデータ入力である。
2718は加算部2716の出力信号である放送映像信号の合成比率を調整する調整部、2719は判別部117の出力信号である地震動警報情報の映像信号の合成比率を調整する調整部、2720は調整部2718、2719の出力信号を合成する加算部、2721は加算部2720の出力信号である合成映像信号の出力であり、以上で合成部2601を構成する。
2722は音声系デコード部2704の出力信号である放送音声信号の合成比率を調整する調整部、2723は判別部117の出力信号である地震動警報情報の音声信号の合成比率を調整する調整部、2724は調整部2722、2723の出力信号を合成する加算部、2725は加算部2724の出力信号である合成音声信号の出力であり、以上で合成部2602を構成する。
デコード部108の放送映像信号の合成方法を説明する。
著作権保護のためにスクランブルのかけられているTS信号はデスクランブル部106でスクランブル解除され、入力2701からデマックス部107に入力される。デマックス部107では希望された圧縮された番組映像信号や圧縮された番組音声信号、及びデータ信号が抽出され、デコード部108に出力される。このとき、希望された圧縮された番組映像信号や映像系データ信号は映像系デコード部2703へ、希望された圧縮された番組音声信号や音声系データ信号は音声系デコード部2704へ、入力される。
ここで、希望された圧縮された番組映像信号や映像系データ信号、及び、希望された圧縮された番組音声信号や音声系データ信号は、データストリームあるいはデータカルーセルにより、文字図形、静止画、動画、音声のモノメディアとして伝送が行われる。これらのデータを復号化し個々の符号化されたモノメディアデータに分離を行う。
符号化されたモノメディアデータは、それぞれのデコーダにより復号される。音声は音声系デコード、動画映像信号は映像デコード、文字/図形/静止画は文字/図形/静止画デコード、字幕・文字スーパーは字幕・文字スーパーデコードでデコードされる。
デコードされた映像系信号において、文字図形、静止画、動画像は、それぞれ文字図形プレーン表示メモリ2708、静止画プレーン表示メモリ2706、動画プレーン表示メモリ2705により表示され、動画静止画切替プレーン表示メモリ2707の制御により合成が行われる。尚、各プレーンへの表示時には、スケーリングされることがある。
マルチメディアサービスにおいては、これらのモノメディアの提示制御はマルチメディア符号化により規定された枠組みにより制御される。また、字幕スーパーについては、字幕、文字スーパーの符号化方式により字幕プレーン表示メモリ2709に表示され、提示制御が行なわれる。
切替部2710では、動画静止画切替プレーン表示メモリ2707の情報により、動画プレーン表示メモリ2705からの動画と静止画プレーン表示メモリ2706からの静止画を画素ごとに切替える。切替部2710の出力信号は調整部2711で合成比率を"1−α1"倍に調整される。一方、文字図形プレーン表示メモリ2708からの出力信号である文字図形は調整部2712で合成比率を"α1"倍に調整される。ここで、α1は不透明度を表し、0から1までの値をとる。加算部2713では調整部2711、2712の出力信号を合成する。α1が0の場合は切替部2710の出力信号のみとなり、α1が1の場合は文字図形プレーン表示メモリ2708からの出力信号である文字図形のみとなる。
加算部2713の出力信号は調整部2714で合成比率を"1−α2"倍に調整される。一方、字幕プレーン表示メモリ2709からの出力信号である字幕は調整部2715で合成比率を"α2"倍に調整される。ここで、α2は不透明度を表し、0から1までの値をとる。加算部2716では調整部2714、2715の出力信号を合成する。α2が0の場合は加算部2713の出力信号のみとなり、α2が1の場合は字幕プレーン表示メモリ2709からの出力信号である字幕のみとなる。
以上のように、字幕、文字図形、静止画、動画は合成され、加算部2716から放送映像信号が出力される。
合成部2601では、加算部2716からの放送映像信号が調整部2718で合成比率"1−α3"倍に調整され、一方、判別部117からの出力信号である地震動警報情報の映像信号が調整部2719で合成比率"α3"倍に調整され、調整部2718、2719の出力信号が加算部2720で合成され、加算部2720の出力信号が合成映像信号として出力2721に出力される。ここで、α3は不透明度を表し、0から1までの値をとり、α3が0の場合は出力2721から出力される合成映像信号は加算部2716からの放送映像信号のみとなり、α3が1の場合は出力2721から出力される合成映像信号は判別部117からの出力信号である地震動警報情報の映像信号のみとなる。
合成部2602では、音声系デコード部2704からの放送音声信号が調整部2722で合成比率"1−α4"倍に調整され、一方、判別部117からの出力信号である地震動警報情報の音声信号が調整部2723で合成比率"α4"倍に調整され、調整部2722、2723の出力信号が加算部2724で合成され、加算部2724の出力信号が合成音声信号として出力2725に出力される。ここで、α4は合成率を表し、0から1までの値をとり、α4が0の場合は出力2725から出力される合成音声信号は音声系デコード部2704からの放送音声信号のみとなり、α4が1の場合は出力2725から出力される合成音声信号は判別部117からの出力信号である地震動警報情報の音声信号のみとなる。
本実施例ではα3、α4を0.5より大きい値とすることで、地震動警報情報の映像信号や音声信号を、それぞれ、放送映像信号や放送音声信号よりも目立つように提示することができる効果がある。
なお、判別部117は、地震動警報情報の映像信号を作成する場合にデコード部108が有する文字フォント情報やその他の表示情報を使用したり、地震動警報情報の音声信号を作成する場合にデコード部108が有するブザー音種類の情報を使用することで、重複した情報をデジタル放送受信装置121に持たなくてもよい回路構成とすることも可能であり、この場合、低価格な判定部117とすることが出来る効果がある。
また、図26の実施例においても、図18、図19、図20、図21、図22、図23、図24における制御部118は、TMCC復号部113からの緊急警報放送用起動フラグ情報や、地震動警報情報受信部120からの地震動警報情報を入力され、地震動警報を発令すべき時に、合成部2601及び2602を制御し、地震動警報の映像信号を映像出力部109に、地震動警報の音声信号を音声出力部110に出力させることができる。
本発明に係る実施形態3について、図28を用いて説明する。
図28は図27の合成部2601を省略し、デコード部108の字幕プレーン表示メモリ2709に直接地震動警報情報の映像信号を書き込む。字幕プレーン表示メモリ2709は映像系デコード部2703からのデコードされた字幕を更新した後に判別部117からの地震動警報情報の映像信号を更新する。または、字幕プレーン表示メモリ2709は判別部117からの地震動警報情報の映像信号が書き込まれた場所には映像系デコード部2703からのデコードされた字幕を書き込まない。また、α2を0.5より大きい値とする。
さらに、字幕プレーン表示メモリ2709に字幕が表示されていた場合、その表示部分を避けて地震動警報情報の映像信号を表示することもできる。なお、字幕だけではなく、データ放送などで放送事業者が映像表示を強調または必須としている表示部分を避けて地震動警報情報の映像信号を表示することもできる。さらにまた、受信機が自ら重要と思われる映像表示をしている場合は、その表示部分を避けて地震動警報情報の映像信号を表示することもできる。
以上により、映像系の合成部を増やすことなく地震動警報情報の映像信号を放送映像信号よりも目立つように合成し提示することができる効果がある。
なお、判別部117は、地震動警報情報の映像信号を作成する場合にデコード部108が有する文字フォント情報やその他の表示情報を使用したり、地震動警報情報の音声信号を作成する場合にデコード部108が有するブザー音種類の情報を使用することで、重複した情報をデジタル放送受信装置121に持たなくてもよい回路構成とすることも可能であり、この場合、低価格な判定部117とすることが出来る効果がある。
本発明に係る実施形態4について、図29および図30を用いて説明する。
図29は図2のデジタル放送送信装置で送信されるセグメント番号#0に含まれるAC信号を用いて伝送された地震動警報情報を受信するデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
2901は地震動警報情報の出力部であり、図30にその構成ブロック図を示す。
図1と図29との違いは、地震動警報情報の出力2901を放送受信部119の出力部分である映像出力部109、音声出力部110と分離したことである。
また、図30において、図25で説明した処理部2509からの地震動警報情報の映像信号出力2510から出力される映像信号出力、音声信号出力2511から出力される音声信号出力を、それぞれ映像出力部3001、音声出力部3002を用いて出力する。なお、映像出力部3001は光の点滅を行うフラッシュ装置等の映像表示や7セグメント表示機のような簡易映像表示装置を用いた映像表示でもよい。
図29の制御部118は、図1及び図25で説明した、地震が起こり地震動警報情報開始/終了フラグが"地震動警報詳細情報あり"となり、識別信号が”地震動警報詳細情報(該当地域あり)”の場合に、判別部117からの地震動警報詳細情報を示す映像信号、音声信号がそれぞれ映像出力部3001、音声出力部3002を用いて出力されたときに、放送受信部119の映像出力部109、音声出力部110からの出力が、映像出力部3001、音声出力部3002から出力される地震動警報詳細情報示す映像信号、音声信号を妨げないように制御する。具体的には、映像出力部109の映像を暗くする、静止画にする、地震動警報詳細情報が発報されていることを示すメッセージを出す、また、音声出力部110の音声をミュート(出力しない)する、音量を下げる、などの動作を行なう。
本実施例では、地震動警報情報の映像信号や音声信号を、それぞれ、放送映像信号や放送音声信号よりも目立つようにすることができる効果がある。また、放送受信部とは独立に映像出力部、音声出力部を持っているため、放送受信部の映像出力部、音声出力部が出力していない状況でも、すばやく立ち上げて、地震動警報情報を出力することができる効果がある。
また、図29の実施例においても、図18、図19、図20、図21、図22、図23、図24における制御部118は、TMCC復号部113からの緊急警報放送用起動フラグ情報や、地震動警報情報受信部120からの地震動警報情報を入力され、地震動警報を発令すべき時に、出力部2901から地震動警報を出力し、この地震動警報の出力を妨げないように放送受信部119を制御する。
なお、図1、図26、図29のデジタル放送受信装置は、13セグメント受信機であってもワンセグメント受信機であってもどちらでもよい。
本発明に係る実施形態5は、図2のデジタル放送送信装置で送信されるセグメント番号#0に含まれるAC信号を用いて伝送される地震動警報情報の送出方法と地震動警報情報を受信するデジタル放送受信機の受信機動作に関するものである。以下、図33の地震動警報情報の送出運用と受信機動作を示す図を用いて説明する。
本実施例におけるデジタル放送送信装置は、図61(a)に示す送出パターンで地震動警報情報を送出する。6100に示す太枠で囲った部分が送出パターンの1単位である。「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の順にOFDMフレーム単位で交互に1回ずつ送出するパターンを繰り返す。6101はこの送出パターンにおける送出パターンの区切りを示す。
ここで、「地域情報」とは、地震動警報情報の「ページ種別」「0」で送出される地震動情報、地震動警報の対象地域を示す情報を示す。「震源情報」とは、地震動警報情報の「ページ種別」「1」で送出される地震動情報、地震動警報の震源に関する情報を示す。
地震動警報情報を受信するデジタル放送受信装置は、常に地震動警報情報の取得処理を行うものと、電源が投入されている時だけ地震動警報情報の取得処理を行うものが想定される。汎用製品においては後者の実装が一般的になると考えられる。このような実装の場合、発令中の地震動警報を途中から取得処理する可能性が高い。このため、地震動警報情報の送出方法によっては「地域情報」か、「震源情報」のどちらか一方しか取得できなかったり、両方取得するために時間を要してまったりという問題が発生する可能性がある。地震動警報は数秒後の強い揺れの到達を通知し、それに備えてもらうためのものであるため、可能な限り速やかに視聴者に通知することが望ましい。
そこで本実施例では「地域情報」と「震源情報」を、この順番で、OFDMフレーム単位で1回ずつ交互に送出し続ける。これにより、デジタル放送受信装置はどのタイミングから取得処理を開始しても3OFDMフレーム以内で「地域情報」と「震源情報」両方の情報を取得できるようになる。また、「地域情報」を先に送出することで、受信機に受信機の設置場所が地震動警報の対象地域であるか、否かを最初に知らせることができる。
以下、地震動警報情報の送出方法について説明する。
図33の3300は図示していない気象庁の地震動警報配信サーバから送信された緊急地震速報で、地震発生検知後最初の発報である第1報の受信を示している。
3301:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。送出する地震動警報情報がない場合、全ビット「1」で送出される。そして緊急地震速報第1報3300を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。迅速性が重要であるため、緊急地震速報受信後の次のOFDMフレームで地震動警報情報の送出を開始するのが望ましい。
3302:気象庁からの緊急地震速報を受信後、最初の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」は開始値である「00」に設定する。「信号識別」は地震動警報の対象地域が放送区域内にある場合は「地震動警報詳細情報(該当地域あり)」を示す「000」を、ない場合は「地震動警報詳細情報(該当地域なし)」「001」を設定する。本実施例では「000」を設定している。地震動情報は「ページ種別」「0:地域情報」、「1:震源情報」の順で1回ずつ交互に送信する。最初の地震動警報情報送出OFDMフレームでは「ページ種別」「0」に設定し、「地域情報」を送出する。
3303:2番目の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。「開始/終了フラグ」、「更新フラグ」、「信号識別」は3302の設定を継続する。地震動情報は「ページ種別」「1」に設定し、「震源情報」を送出する。
以後、「開始/終了フラグ」が「00」の間は、「地域情報」を含む地震動警報情報(3302)と「震源情報」を含む地震動警報情報(3303)をOFDMフレーム単位で交互に1回ずつ送出し続ける。
以上のような方法で地震動警報情報を送出することで、デジタル放送受信装置は地震動警報情報取得のタイミングに関わらず、速やかに「地域情報」と「震源情報」両方の情報を提供できる。
次に、地震動警報情報で「地域情報」と「震源情報」が、この順番で、OFDMフレーム単位で1回ずつ交互に送出される場合の受信機動作について図1、図25、図33を用いて説明する。実施例1で記載された内容については説明を割愛する。
図33、3310は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。本実施例では、デジタル放送送信装置から送信される地震動警報情報が「ページ種別」「0:地域情報」、「1:震源情報」の順で、OFDMフレーム単位で交互に1回ずつ送出される送出パターンを前提とする。
実施例1でも説明したように、AC復号部116(図1)は地震動警報情報の開始/終了フラグを監視し、開始/終了フラグの「11:地震動詳細情報なし」から「00:地震動詳細情報あり」への変化を検知して、制御部118(図1)に地震動警報情報の発報を伝え、制御部118はこれを契機に判別部117(図1)を通常状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を開始する。通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知した場合に、前述した送出パターンで送出される地震動情報の受信処理を行う。すなわち、検知時点から2OFDMフレームの情報を取得し、地震動情報の受信処理を行う。図33では、OFDMフレーム3302と、OFDMフレーム3303である。受信した地震動警報情報は、データ判別記憶部2506(図25)で図5に示す信号識別(B21〜B23)の値が確認される。信号識別の値が図9に示す「000:地震動警報詳細情報(該当地域あり)」の場合に、図5、図10、図11、図12で示した地震動警報詳細情報をデータ判別記憶部2506に記憶する。本実施例では、地震動情報は、ページ種別の値「0」の「地域情報」とページ種別の値「1」の「震源情報」が交互に送出される。よって、データ判別記憶部2506の情報は、検知時のOFDMフレーム(3302)受信時に「地域情報」の記憶が更新され、その次のOFDMフレーム(3303)受信で「震源情報」の記憶が更新され、2OFDMフレームで「地域情報」と「震源情報」の両方の情報を取得できる。地震動警報情報の発報を検知したタイミングでは、更新フラグは必ず「11」から「00」に変化するため、判別部117では必ず地震動警報情報の取得、更新処理が行われる。処理部2509はデータ判別記憶部2506の記憶が更新される度、視聴者に伝える警告情報を映像信号や音声信号として生成する処理を行うため、いつも最新の情報を視聴者に提供することができる。
以上のように、デジタル放送受信装置は「地域情報」と「震源情報」が、この順番で交互に1回ずつ送出される送出パターンの地震動警報情報を取得するので、受信機の構成を簡単にすることができる。また、「地域情報」と「震源情報」が交互に送出されるため、地震動警報情報の発報検知から2OFDMフレームで両方の情報を取得でき、視聴者に迅速に地震動警報の情報を通知することができる。
さらに、更新を検知して地震動警報情報の取得処理を行うので、更新された最新情報をすぐ視聴者に伝えることができる。加えて、更新を検知したときのみ地震動警報情報の取得処理を行うので、新しい地震動警報情報を受信していない時は、地震動警報情報の受信処理が行われず、受信機の処理負荷を軽減できる。
加えて、「地域情報」を最初に受信するため、受信機は受信機の設置場所が地震動警報情報の対象地域であるか否かをすぐに視聴者に通知できる。
図33、3320は電源が投入されている時だけ地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。
AC復号部116(図1)は電源投入されると(3330)地震動警報情報の開始/終了フラグの監視を開始する。電源投入時は、地震動警報情報がすでに発報されている場合もありうるため、まず、開始/終了フラグの値を確認し、「00:地震動詳細情報あり」だったら、制御部118に地震動警報情報が発報中であることを伝える。制御部118(図1)はこれを契機に判別部117(図1)を通常状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を開始する。
通常状態となった判別部117(図25)は、前述した送出パターン(図61(a))で地震動情報が送出されることを前提に、更新フラグの値の変化を検知していなくとも、電源投入後2OFDMフレームの情報を取得し、地震動情報の取得処理を行う。図33の3304と3305が電源投入後に受信し地震動情報の取得処理を行う2OFDMフレームに相当する。受信した地震動警報情報は、図33、3310の場合と同様に、データ判別記憶部2506(図25)で図5に示す信号識別(B21〜B23)の値が確認される。信号識別の値が図9に示す「000:地震動警報詳細情報(該当地域あり)」の場合に、図5、図10、図11、図12で示した地震動警報詳細情報をデータ判別記憶部2506に記憶する。本実施例では、地震動情報は、ページ種別の値「0」の「地域情報」とページ種別の値「1」の「震源情報」が交互に送出される。電源投入のタイミングによって、「地域情報」と「震源情報」の受信の順番がひっくり返ることはあるが、電源が投入され最初の地震動警報詳細情報の受信開始時から3OFDMフレーム以内に「地域情報」、「震源情報」、両方の地震動情報を取得できる。また、「地域情報」と「震源情報」の受信の順番がひっくり返ったとしてもページ種別の値で判別できるため、受信処理に問題は発生しない。
以後、最初の情報を取得してからは図33、3310の処理と同様に、更新フラグの値の変化を検知した場合に、検知時点から2OFDMフレームの情報を取得し受信した地震動警報情報の取得処理を行う。
以上のように、図33、3310のデジタル放送受信装置と同等の効果が得られるとともに、電源投入時に地震動警報情報がすでに発報されていた場合においても、迅速に地震動警報情報を取得し、迅速に、視聴者に警告を伝えることができる。
本発明に係る実施形態6を、図34を用いて説明する。
実施形態6は、図61(b)の送出パターンに示すように、地震動情報を「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」の順にOFDMフレーム単位で交互に1回ずつ繰返し送出する例である。
3401:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。実施例5の3301と同様に全ビット「1」で送出され、そして緊急地震速報第1報3300を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。
3402:最初の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。実施例5の3302と同様に「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」は開始値である「00」に設定する。「信号識別」は地震動警報の対象地域が放送区域内にある場合は「地震動警報詳細情報(該当地域あり)」を示す「000」を、ない場合は「地震動警報詳細情報(該当地域なし)」「001」を設定する。本実施例では「000」を設定している。地震動情報は「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」の順で1回ずつ交互に送信するため、最初の地震動警報情報送出OFDMフレームでは「ページ種別」「1」に設定し、「震源情報」を送出する。
3403:2番目の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。「開始/終了フラグ」、「更新フラグ」、「信号識別」は3402の設定を継続する。地震動情報は「ページ種別」「0」に設定し、「地域情報」を送出する。
以後、「開始/終了フラグ」が「00」の間は、「震源情報」を含む地震動警報情報(3402)と「地域情報」を含む地震動警報情報(3403)をOFDMフレーム単位で交互に1回ずつ送出し続ける。
以上のような方法で地震動警報情報を送出することで、実施例5の場合と同様に、デジタル放送受信装置は地震動警報情報取得のタイミングに関わらず、速やかに「地域情報」と「震源情報」両方の情報を提供できる。
「震源情報」は、図12に示したように複数の地震動情報が送出されている場合に、地震動情報の数を識別するための「地震動情報総数(B56)」と、地震動情報を識別する「地震動情報識別(B57)」の情報を含む。
以上のような方法で地震動警報情報を送出することで、デジタル放送受信装置は地震動警報情報取得のタイミングに関わらず、速やかに「地域情報」と「震源情報」両方の情報を提供できる。また本実施例は「震源情報」を最初に送出する送出パターンであり、受信機が地震動情報の数や、どの地震動情報であるかを最初に識別できる。そのため、複数の地震動情報があったときに、容易に「震源情報」と「地域情報」を対応付けできる送出パターンを提供できる。複数の地震の発生を想定した場合、図61(b)の「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」の順で、OFDMフレーム単位で交互に1回ずつ送出する送出パターンで地震動警報情報を送出することが望ましい。
次に、地震動警報情報で「震源情報」と「地域情報」が、この順番で、OFDMフレーム単位で1回ずつ交互に送出される場合の受信機動作について図1、図25、図34を用いて説明する。実施例1で記載された内容については説明を割愛する。
図34、3410は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。本実施例では、デジタル放送送信装置から送信される地震動警報情報が「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」の順で、OFDMフレーム単位で交互に1回ずつ送出される送出パターンを前提とする。
実施例1でも説明したように、AC復号部116(図1)は地震動警報情報の開始/終了フラグを監視し、開始/終了フラグの「11:地震動詳細情報なし」から「00:地震動詳細情報あり」への変化を検知して、制御部118(図1)に地震動警報情報の発報を伝え、制御部118はこれを契機に判別部117(図1)を通常状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を開始する。通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知した場合に、前述した送出パターンで送出される地震動情報の受信処理を行う。すなわち、検知時点から2OFDMフレームの情報を取得し、地震動情報の受信処理を行う。図34では、OFDMフレーム3402と、OFDMフレーム3403である。受信した地震動警報情報は、データ判別記憶部2506(図25)で図5に示す信号識別(B21〜B23)の値が確認される。信号識別の値が図9に示す「000:地震動警報詳細情報(該当地域あり)」の場合に、図5、図10、図11、図12で示した地震動警報詳細情報をデータ判別記憶部2506に記憶する。本実施例では、地震動情報は、ページ種別の値「1」の「震源情報」とページ種別の値「0」の「地域情報」とが交互に送出される。よって、データ判別記憶部2506の情報は、検知時のOFDMフレーム(3402)受信時に「震源情報」の記憶が更新され、その次のOFDMフレーム(3403)受信で「地域情報」の記憶が更新され、2OFDMフレームで「地域情報」と「震源情報」の両方の情報を取得できる。地震動警報情報の発報を検知したタイミングでは、更新フラグは必ず「11」から「00」に変化するため、判別部117は必ず地震動警報情報の取得、更新処理が行われる。処理部2509はデータ判別記憶部2506の記憶が更新される度、視聴者に伝える警告情報を映像信号や音声信号として生成する処理を行うため、いつも最新の情報を視聴者に提供することができる。
以上のように、デジタル放送受信装置は「震源情報」と「地域情報」とが、この順番で交互に1回ずつ送出される送出パターンの地震動警報情報を取得するので、受信機の構成を簡単にすることができる。また、「震源情報」と「地域情報」とが交互に送出されるため、地震動警報情報の発報検知から2OFDMフレームで両方の情報を取得でき、視聴者に迅速に地震動警報の情報を通知することができる。
さらに、更新を検知して地震動警報情報の取得処理を行うので、更新された最新情報をすぐ視聴者に伝えることができる。加えて、更新を検知したときのみ地震動警報情報の取得処理を行うので、新しい地震動警報情報を受信していない時は、地震動警報情報の受信処理が行われず、受信機の処理負荷を軽減できる。
本実施例のような送出パターンでは、受信機は「震源情報」地震動警報情報を最初に受信できる。そのため、地震動情報の数や、どの地震動情報であるかを最初に識別でき、複数の地震動情報があったときの「震源情報」と「地域情報」の対応付けを容易にできる効果がある。
図34、3420は電源が投入されている時だけ地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。
AC復号部116は電源投入されると(3430)地震動警報情報の開始/終了フラグの監視を開始する。電源投入時は、地震動警報情報がすでに発報されている場合もありうるため、まず、開始/終了フラグの値を確認し、「00:地震動詳細情報あり」だったら、制御部118に地震動警報情報が発報中であることを伝える。制御部118はこれを契機に判別部117を通常状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を開始する。
通常状態となった判別部117(図25)は前述した送出パターンで地震動情報が送出されることを前提に、更新フラグの値の変化を検知していなくとも、電源投入後2OFDMフレームの情報を取得し、地震動情報の取得処理を行う。図34の3404と3405が電源投入後に受信し地震動情報の取得処理を行う2OFDMフレームに相当する。受信した地震動警報情報は、図33、3310の場合と同様に、データ判別記憶部2506(図25)で図5に示す信号識別の値が確認される。信号識別の値が図9に示す「000:地震動警報詳細情報(該当地域あり)」の場合に、図5、図10、図11、図12で示した地震動警報詳細情報をデータ判別記憶部2506に記憶する。本実施例では、地震動情報はページ種別の値「1」の「震源情報」とページ種別の値「0」の「地域情報」とが交互に送出される。電源投入のタイミングによって、「震源情報」と「地域情報」の受信の順番がひっくり返ることはあるが、電源が投入され最初の地震動警報詳細情報の受信開始時から3OFDMフレーム以内に「震源情報」、「地域情報」、両方の地震動情報を取得できる。また、「震源情報」と「地域情報」の受信の順番がひっくり返ったとしてもページ種別の値で判別できるため、受信処理に問題は発生しない。
以後、最初の情報を取得してからは図34、3410の処理と同様に、更新フラグの値の変化を検知した場合に、検知時点から2OFDMフレームの情報を取得し受信した地震動警報情報の取得処理を行う。
以上のように、図34、3410のデジタル放送受信装置と同等の効果が得られるとともに、電源投入時に地震動警報情報がすでに発報されていた場合においても、迅速に地震動警報情報を取得し、迅速に、視聴者に警告を伝えることができる。
本発明に係る実施形態7を、図35を用いて説明する。
実施形態7は、図61(c)の送出パターンに示すように、地震動情報を「ページ種別」「0:地域情報」、「1:震源情報」、の順にOFDMフレーム単位で交互に2回ずつ繰返し送出する例である。すなわち、「0:地域情報」、「0:地域情報」、「1:震源情報」、「1:震源情報」を1セットとした送出パターンで送出する例である。
3501:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。実施例5の3301と同様に全ビット「1」で送出され、そして緊急地震速報第1報3300を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。
3502:最初の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。実施例5の3302と同様に「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」は開始値である「00」に設定する。「信号識別」は地震動警報の対象地域が放送区域内にある場合は「地震動警報詳細情報(該当地域あり)」を示す「000」を、ない場合は「地震動警報詳細情報(該当地域なし)」「001」を設定する。本実施例では「000」を設定している。地震動情報は「ページ種別」「0:地域情報」、「1:震源情報」の順で2回ずつ交互に送信するため、最初の地震動警報情報送出OFDMフレームでは「ページ種別」「0」に設定し、「地域情報」を送出する。
3503:2番目の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。3502で送出した地震動警報情報をもう一度送出する。
3304:3番目の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。「開始/終了フラグ」、「更新フラグ」、「信号識別」は3502の設定を継続する。地震動情報は「ページ種別」「1」に設定し、「震源情報」を送出する。
3505:4番目の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。3504で送出した地震動警報情報をもう一度送出する。
以後、「開始/終了フラグ」が「00」の間は、「地域情報」を含む地震動警報情報と「震源情報」を含む地震動警報情報をOFDMフレーム単位で交互に2回ずつ、すなわち3502、3503、3504、3505を繰返し送出し続ける。
以上のように、本実施例におけるデジタル放送送信装置は、実施例5のデジタル放送送信装置と同等の効果を提供できる。加えて、同一の情報を2回ずつ送出することで、携帯できるデジタル放送受信機で受信状態があまり良くないような場合でも、取得しやすいように地震動警報情報を提供できる。
次に、地震動警報情報で「地域情報」と「震源情報」が、この順番で、OFDMフレーム単位で2回ずつ交互に送出される場合の受信機動作について図1、図25、図35を用いて説明する。実施例1で記載された内容については説明を割愛する。
図35、3510は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。本実施例では、デジタル放送送信装置から送信される地震動警報情報が「ページ種別」「0:地域情報」、「0:地域情報」、「1:震源情報」、「1:震源情報」の順で、これを1セットとしてOFDMフレーム単位で送出される送出パターンを前提とする。
実施例1でも説明したように、AC復号部116(図1)は地震動警報情報の開始/終了フラグを監視し、開始/終了フラグの「11:地震動詳細情報なし」から「00:地震動詳細情報あり」への変化を検知して、制御部118(図1)に地震動警報情報の発報を伝え、制御部118はこれを契機に判別部117(図1)を通常状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を開始する。通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知した場合に、前述した送出パターンで送出される地震動情報の受信処理を行う。すなわち、更新フラグの値の変化を検知したOFDMフレーム3502およびOFDMフレーム3504の情報を取得し、地震動情報の受信処理を行う。受信した地震動警報情報は、データ判別記憶部2506(図25)で図5に示す信号識別(B21〜B23)の値が確認される。信号識別の値が図9に示す「000:地震動警報詳細情報(該当地域あり)」の場合に、図5、図10、図11、図12で示した地震動警報詳細情報をデータ判別記憶部2506に記憶する。本実施例では、地震動情報は、ページ種別の値「0」の「地域情報」とページ種別の値「1」の「震源情報」が交互に送出される。よって、データ判別記憶部2506の情報は、検知時のOFDMフレーム3502受信時に「地域情報」の記憶が更新され、その2OFDMフレーム後のOFDMフレーム3504受信で「震源情報」の記憶が更新される。従って、地震動警報情報の発報検知から3OFDMフレーム以内で「地域情報」と「震源情報」の両方の情報を取得できる。仮に、OFDMフレーム3502の受信、および、OFDMフレーム3504の受信で地震動警報情報の取得に失敗した場合でも、OFDMフレーム3503、および、OFDMフレーム3505で「地域情報」と「震源情報」を再取得することが可能で4OFDMフレーム目で両方の情報を取得できる。
地震動警報情報の発報を検知したタイミングでは、更新フラグは必ず「11」から「00」に変化するため、判別部117により必ず地震動警報情報の取得、更新処理が行われる。処理部2509はデータ判別記憶部2506の記憶が更新される度、視聴者に伝える警告情報を映像信号や音声信号として生成する処理を行うため、いつも最新の情報を視聴者に提供することができる。
以上のように、本実施例においても実施例5と同等の効果を提供できる。
さらに、「地域情報」と「震源情報」が交互に2回ずつ送出されるため、受信状態があまり良くないような場合でも、地震動警報情報が取得しやすくなる効果が期待できる。
図35、3520は電源が投入されている時だけ地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。
AC復号部116は電源投入されると(3530)地震動警報情報の開始/終了フラグの監視を開始する。電源投入時は、地震動警報情報がすでに発報されている場合もありうるため、まず、開始/終了フラグの値を確認し、「00:地震動詳細情報あり」だったら、制御部118に地震動警報情報が発報中であることを伝える。制御部118はこれを契機に判別部117を通常状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を開始する。
通常状態となった判別部117(図25)は、前述した送出パターンで地震動情報が送出されることを前提に、更新フラグの値の変化を検知していなくとも、電源投入後の第1OFDMフレーム、第3OFDMフレームの情報を取得し、地震動情報の取得処理を行う。図35の3506と3508が電源投入後に受信し地震動情報の取得処理を行う第1OFDMフレーム、第3OFDMフレームに相当する。受信した地震動警報情報は、図35、3510の場合と同様に、データ判別記憶部2506(図25)で図5に示す信号識別(B21〜B23)の値が確認される。信号識別の値が図9に示す「000:地震動警報詳細情報(該当地域あり)」の場合に、図5、図10、図11、図12で示した地震動警報詳細情報をデータ判別記憶部2506に記憶する。本実施例では、地震動情報は、ページ種別の値「0」の「地域情報」とページ種別の値「1」の「震源情報」が交互に送出される。電源投入のタイミングによって、「地域情報」と「震源情報」の受信の順番がひっくり返ることはあるが、電源が投入され最初の地震動警報詳細情報の受信開始時から4OFDMフレーム以内に「地域情報」、「震源情報」、両方の地震動情報を取得できる。また、「地域情報」と「震源情報」の受信の順番がひっくり返ったとしてもページ種別の値で判別できるため、受信処理に問題は発生しない。また、最初のタイミングで地震動警報情報の取得に失敗した場合でも2回目のタイミング、電源が投入の後の第2OFDMフレーム3507と第4OFDMフレーム3509で地震動警報情報を再取得することができる。
以後、最初の情報を取得してからは図35、3510の処理と同様に、更新フラグの値の変化を検知した時の第1OFDMフレーム(3502)と、第3OFDMフレーム(3503)で受信した地震動警報情報の取得処理を行う。
以上のように、図35、3510のデジタル放送受信装置と同等の効果が得られるとともに、電源投入時に地震動警報情報がすでに発報されていた場合においても、迅速に地震動警報情報を取得し、迅速に、視聴者に警告を伝えることができる。
本発明に係る実施形態8を、図36を用いて説明する。
実施形態8は、図61(d)の送出パターンに示すように、地震動情報を「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」の順にOFDMフレーム単位で交互に2回ずつ繰返し送出する例である。すなわち、「1:震源情報」、「1:震源情報」、「0:地域情報」、「0:地域情報」、を1セットとした送出パターンで送出する例である。
3601:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。実施例5の3301と同様に全ビット「1」で送出され、そして緊急地震速報第1報3300を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。
3602:最初の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。実施例5の3302と同様に「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」は開始値である「00」に設定する。「信号識別」は地震動警報の対象地域が放送区域内にある場合は「地震動警報詳細情報(該当地域あり)」を示す「000」を、ない場合は「地震動警報詳細情報(該当地域なし)」「001」を設定する。本実施例では「000」を設定している。地震動情報は「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」の順で2回ずつ交互に送信するため、最初の地震動警報情報送出OFDMフレームでは「ページ種別」「1」に設定し、「震源情報」を送出する。
3603:2番目の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。3602で送出した地震動警報情報をもう一度送出する。
3604:3番目の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。「開始/終了フラグ」、「更新フラグ」、「信号識別」は3602の設定を継続する。地震動情報は「ページ種別」「0」に設定し、「地域情報」を送出する。
3605:4番目の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。3604で送出した地震動警報情報をもう一度送出する。
以後、「開始/終了フラグ」が「00」の間は、「震源情報」を含む地震動警報情報と「地域情報」を含む地震動警報情報をOFDMフレーム単位で交互に2回ずつ、すなわち3602、3603、3604、3605を繰返し送出し続ける。
以上のように、本実施例におけるデジタル放送送信装置は、実施例6のデジタル放送送信装置と同等の効果を提供できる。加えて、「震源情報」と「地域情報」が交互に2回ずつ送出する送出パターンで地震動警報情報を送出することで、受信状態があまり良くないような場合でも、地震動警報情報が取得しやすくなる効果が期待できる。
次に、地震動警報情報で「震源情報」と「地域情報」とが、この順番で、OFDMフレーム単位で2回ずつ交互に送出される場合の受信機動作について図1、図25、図36を用いて説明する。実施例1で記載された内容については説明を割愛する。
図36、3610は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。本実施例では、デジタル放送送信装置から送信される地震動警報情報が「ページ種別」「1:震源情報」、「1:震源情報」、「0:地域情報」、「0:地域情報」の順で、これを1セットとしてOFDMフレーム単位で送出される送出パターンを前提とする。
実施例1でも説明したように、AC復号部116(図1)は地震動警報情報の開始/終了フラグを監視し、開始/終了フラグの「11:地震動詳細情報なし」から「00:地震動詳細情報あり」への変化を検知して、制御部118(図1)に地震動警報情報の発報を伝え、制御部118はこれを契機に判別部117(図1)を通常状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を開始する。通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知した場合に、前述した送出パターンで送出される地震動情報の受信処理を行う。すなわち、更新フラグの値の変化を検知した第1OFDMフレーム3602および第3OFDMフレーム3604の情報を取得し、地震動情報の受信処理を行う。受信した地震動警報情報は、データ判別記憶部2506(図25)で図5に示す信号識別(B21〜B23)の値が確認される。信号識別の値が図9に示す「000:地震動警報詳細情報(該当地域あり)」の場合に、図5、図10、図11、図12で示した地震動警報詳細情報をデータ判別記憶部2506に記憶する。本実施例では、地震動情報は、ページ種別の値「1」の「震源情報」とページ種別の値「0」の「地域情報」とが交互に送出される。よって、データ判別記憶部2506の情報は、検知時のOFDMフレーム3602受信時に「震源情報」の記憶が更新され、検知後の第3OFDMフレーム3604受信で「地域情報」の記憶が更新され、3OFDMフレームで「震源情報」と「地域情報」との両方の情報を取得できる。仮に、OFDMフレーム3602の受信、および、OFDMフレーム3604の受信で地震動警報情報の取得に失敗した場合でも、OFDMフレーム3603、および、OFDMフレーム3605で「震源情報」と「地域情報」とを再取得することが可能で4OFDMフレームで両方の情報を取得できる。
地震動警報情報の発報を検知したタイミングでは、更新フラグは必ず「11」から「00」に変化するため、判別部117は必ず地震動警報情報の取得、更新処理が行われる。処理部2509はデータ判別記憶部2506の記憶が更新される度、視聴者に伝える警告情報を映像信号や音声信号として生成する処理を行うため、いつも最新の情報を視聴者に提供することができる。
以上のように、本実施例においても実施例6と同等の効果を提供できる。
さらに、「地域情報」と「震源情報」が交互に2回ずつ送出されるため、受信状態があまり良くないような場合でも、地震動警報情報が取得しやすくなる効果が期待できる。
図36、3620は電源が投入されている時だけ地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。
AC復号部116は電源投入されると(3630)地震動警報情報の開始/終了フラグの監視を開始する。電源投入時は、地震動警報情報がすでに発報されている場合もありうるため、まず、開始/終了フラグの値を確認し、「00:地震動詳細情報あり」だったら、制御部118に地震動警報情報が発報中であることを伝える。制御部118はこれを契機に判別部117を通常状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を開始する。
通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知していなくとも、電源が投入(3630)されてから最初に受信したOFDMフレーム3606と、電源が投入の後の第3OFDMフレーム3608で受信した地震動警報情報の取得処理を行う。受信した地震動警報情報は、図36、3610の場合と同様に、データ判別記憶部2506(図25)で図5に示す信号識別(B21〜B23)の値が確認される。信号識別の値が図9に示す「000:地震動警報詳細情報(該当地域あり)」の場合に、図5、図10、図11、図12で示した地震動警報詳細情報をデータ判別記憶部2506に記憶する。本実施例では、地震動情報は、ページ種別の値「1」の「震源情報」とページ種別の値「0」の「地域情報」が交互に送出される。電源投入のタイミングによって、「震源情報」と「地域情報」の受信の順番がひっくり返ることはあるが、電源が投入され最初の地震動警報詳細情報の受信開始時から3OFDMフレーム以内に「震源情報」、「地域情報」、両方の地震動情報を取得できる。また、「震源情報」と「地域情報」の受信の順番がひっくり返ったとしてもページ種別の値で判別できるため、受信処理に問題は発生しない。また、最初のタイミングで地震動警報情報の取得に失敗した場合でも2回目のタイミング、電源が投入の後の第2OFDMフレーム3607と第4OFDMフレーム3909で地震動警報情報を再取得することができる。
以後、最初の情報を取得してからは図36、3610の処理と同様に、更新フラグの値の変化を検知した場合に、検知時の第1OFDMフレーム3602と、更新検知後の第3OFDMフレーム3604で受信した地震動警報情報の取得処理を行う。
以上のように、図36、3610のデジタル放送受信装置と同等の効果が得られるとともに、電源投入時に地震動警報情報がすでに発報されていた場合においても、迅速に地震動警報情報を取得し、迅速に、視聴者に警告を伝えることができる。
本発明に係る実施形態9を、図37(a)(b)を用いて説明する。
実施形態9は、実施形態6と同じ送出パターン「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」の順にOFDMフレーム単位で交互に1回ずつ繰返し送出する例(図61(b))であるが、地震動警報配信サーバから送信された緊急地震速報の第1報で対象地域情報しか取得できなかった場合を考慮した地震動警報情報の送出運用と受信機動作についてである。
図37(a)3780、3781、図37(b)3782は図示していない気象庁の地震動警報配信サーバから送信された緊急地震速報で、3780は地震発生検知後最初の発報である第1報の受信、3781は3780を更新する第2報の受信、3782は緊急地震速報の終了を通知する終了報の受信を示している。本実施例では、緊急地震速報3781からは対象地域情報しか取得できず、第2報3782で対象地域情報と震源情報の両方を取得できた場合の地震動警報情報の送出方法について説明する。「更新フラグ」の値は図64に示すように送出する地震動情報、地域情報か震源情報のどちらか、あるいは両方が更新された時、送出パターン単位で値を1インクリメントする。図64で6450は地域情報と震源情報の両方が更新された場合、6460は地域情報だけが更新された場合、6470は震源情報だけが更新されたを示す。いずれの場合も「更新フラグ」の値は、送出パターンの区切り(6402)で値を更新し、1インクリメントする。図64で地域情報2(6451など)は地域情報の更新情報であることを示す。震源情報2(6452など)も同様に震源情報の更新情報であることを示す。図64は送出パターンが図61(a)の場合で、「ページ種別」「0:地域情報」、「1:震源情報」の順に交互に送出する例で説明しているが、「更新フラグ」の更新タイミングと更新された地震動警報情報の送出方法は送出パターンが図61(b)の場合も同じである。図64の「ページ種別」「0:地域情報」、「1:震源情報」の順番を「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」の順に入れ替えればよい。
はじめに、緊急地震速報第1報3780で対象地域情報だけを取得し、その後の第2報3781で対象地域情報と震源情報の両方を取得できた場合の送出運用について図37(a)を用いて説明する。
3701:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。実施例5の3301と同様に全ビット「1」で送出され、そして緊急地震速報第1報3780を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。
3702: 1番目の情報を送出するOFDMフレームである。「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」は開始値である「00」に設定する。「信号識別」は緊急地震速報から取得した対象地域の情報から判別する。対象地域が放送区域内にある場合は「地震動警報詳細情報(該当地域あり)」を示す「000」を、ない場合は「地震動警報詳細情報(該当地域なし)」「001」を設定する。本実施例では「000」を設定している。地震動警報情報は、本実施例の送出パターン図61(b)の1番目の情報「ページ種別」「1:震源情報」を送出すべきOFDMフレームであるが、緊急地震速報第1報、3780で対象地域情報しか取得できなかったため「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。以後、緊急地震速報の更新情報から震源情報を取得するまでの間は、この「ページ種別」「0:地域情報」をOFDMフレーム単位で繰り返し送出する。
3703:3702で送出した「ページ種別」「0:地域情報」の繰り返し送出しているOFDMフレームである。
3704:3703と同じく3702で送出した「ページ種別」「0:地域情報」の繰り返し送出である。ここで、緊急地震速報第2報、3781を受信し対象地域情報と震源情報の両方を取得している。よって、次フレームより送出パターン図61(b)での送出を開始する。
3705:送出パターン1番目の情報「ページ種別」「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。このOFDMフレームは緊急地震速報第2報、3781による更新情報の送出であり、かつ送出パターンの開始フレームであるので「更新フラグ」は1インクリメントし「01」にする。
3706:送出パターン2番目の情報「ページ種別」「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。緊急地震速報第2報、3781による更新情報を送出する。「更新フラグ」は送出パターン単位で更新するため、3705で設定した値「01」を保持する。以後、緊急地震速報の更新情報か終了報を受信するまで3705、3706の情報を繰り返し送出する。
次に、緊急地震速報第2報の受信により送出パターン図61(b)で地震動警報情報を繰り返し送出している場合であって、緊急地震速報の終了報を受信した場合の地震動警報情報の送出停止の運用について図37(b)を用いて説明する。
3707、3708:先に説明した図37(a)の3705、3706と同じく、緊急地震速報第2報、3781による更新情報の繰り返し送出である。「更新フラグ」は3705(図37(a))で設定した値「01」を保持したままである。
3709:3705(図37(a))の繰り返し送出である。「更新フラグ」は3705(図37(a))で設定した値「01」を保持したままである。ここで緊急地震速報の終了報、3782を受信したので、次OFDMフレームで地震動警報情報の送出を停止する。送出停止の場合は送出パターンの区切りに関係なく緊急地震速報終了報を受信したら直ちに地震動警報情報の送出を停止する。
3710:緊急地震速報の終了報、3782を受け、地震動警報情報の送出停止を送出するOFDMフレームである。「開始/終了フラグ」を「11」にする。その他の情報、「更新フラグ(B19〜B20)」、「信号識別(B21〜B23)」、「地震動警報詳細情報(B24〜B111)」は気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態と同じく全ビット「1」で送出する。
以上のような方法で地震動警報情報を送出することで、気象庁の緊急地震速報から完全な情報を取得できなかった場合、すなわち「ページ種別」「0:地域情報」しか取得できなかった場合においても、デジタル放送受信機に速やかに地震動情報を送出することができる。さらに、気象庁からの更新情報により対象地域情報と震源情報の両方を取得できた場合は、その時点から、通常の送出パターンに切り替えて送出する。これにより、直ちに地震動警報の更新を受信機に通知できる。
なお、気象庁からの緊急地震速報で対象地域情報と震源情報の両方を取得した後のも、「ページ種別」「0:地域情報」だけを繰返し送出する送出方法を取っても良い。この場合、デジタル放送受信機は「ページ種別」「1:震源情報」の取得処理を実装する必要がなくなり、デジタル放送受信機の構成を簡略化できる利点がある。
次に、前記のような送出方法で送出される場合の受信機動作について図1、図25、図37(a)(b)を用いて説明する。図1、図25は実施例1で説明済みなので詳細についての説明はしない。
図37(a)(b)の受信機3730は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。実施例1でも説明したように、AC復号部116(図1)は地震動警報情報の開始/終了フラグを監視し、開始/終了フラグの「11:地震動詳細情報なし」から「00:地震動詳細情報あり」への変化を検知して、制御部118(図1)に地震動警報情報の発報を伝え、制御部118はこれを契機に判別部117(図1)を通常状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を開始する。通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知した場合に、地震動警報情報の受信処理を行う。受信機3730は地震動警報情報が送出パターン図61(b)で送出されることを前提とし、更新フラグの値の変化を検知したOFDMフレームから2OFDMフレームの情報を取得し受信処理を行う。
3731:地震動警報情報の開始を検知しておらず、受信機は通常のデジタル放送受信動作を行っている状態である。
3732:OFDMフレーム3702の受信を契機に地震動警報対応処理に入る。受信機3730は、地震動警報情報が送出パターン図61(b)で送出されることを前提として受信処理を行う。「更新フラグ」の変化を検知したOFDMフレーム3702と次のOFDMフレーム3703を取得し処理する。ここで、判別部117はOFDMフレーム3702のページ種別が「1:震源情報」ではなく「0:地域情報」であることから、送出パターンが図61(b)ではなく、対象地域情報しか取得できなかった場合の送出パターン(ページ種別「0:地域情報」の繰り返し送出)であると判断する。データ判別記憶部2506の「地域情報」を更新し、得られた情報から警告表示の映像信号出力2510や音声信号出力2511を生成し視聴者に通知する。
3733:判別部117はOFDMフレーム3702でページ種別「0:地域情報」の繰り返し送出と判断したので、「更新フラグ」が更新されていないOFDMフレーム3703の情報は処理しない。「更新フラグ」の値の変化を検知するまでは3732で生成した警報表示を継続表示する。
3734:OFDMフレーム3705で「更新フラグ」の値の変化を検知した判別部117は送出パターン判定処理をする。OFDMフレーム3705のページ種別が「0:地域情報」ではなく「1:震源情報」に遷移しているので通常の送出パターン図61(b)に戻ったと判断する。データ判別記憶部2506の「震源他情報」を更新し、得られた情報から警告表示の映像信号出力2510や音声信号出力2511を生成し更新を視聴者に通知する。送出パターンを図61(b)に変化したと判断したので、次のOFDMフレームの情報は必ず取得処理する。
3735:「ページ種別」「0:地域情報」、すなわち、送出パターンを図61(b)の2番目の情報の受信である。3734と同様に得られた情報から警告表示の映像信号出力2510や音声信号出力2511を生成し更新を視聴者に通知する。送出パターン1単位分の地震動警報情報を取得したので、以後、「更新フラグ」の値の変化を検知するまではこの警告の表示を継続する(3736、3737)。
3738:受信機3730はOFDMフレーム3710の受信で「開始/終了フラグ」を監視しているAC復号部116(図1)が「開始/終了フラグ」の値の「00:地震動詳細情報あり」から「11:地震動詳細情報なし」への変化を検知して、制御部118(図1)に地震動警報情報の停止を伝え、制御部118はこれを契機に判別部117(図1)を停止状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を終了する。
以上のように、ページ種別の値「1:震源情報」とページ種別の値「0:地域情報」が交互に送出される送出パターンを想定した受信機であっても、ページ種別の値から送出パターンに従った通常送出の受信か、ページ種別「0:地域情報」の繰り返し送出を判断でき、受信した情報から迅速に、視聴者に警告を伝えることができる。
なお、本実施例では、対象地域情報しか取得できなかった場合を例に説明したが、震源情報しか取得できなかった場合は、「ページ種別」「1:震源情報」だけを繰り返し送出する。具体的には、図37(a)において、3780で震源情報だけを取得し、3781で対象地域情報と震源情報の両方を取得できた場合、3781を受信するまでの3702〜3704では「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。「開始/終了フラグ」、「更新フラグ」、「信号識別」は、先に説明した送出運用と同じである。3705からは、先に説明した対象地域情報しか取得できなかった場合と同様に、送出パターン図61(b)を使って、3781で取得した更新情報の送出を開始する。3705で「更新フラグ」を「01」にインクリメントし、送出パターン1番目の情報「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。3706で送出パターン2番目の情報「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。「更新フラグ」は、3705で設定した値「01」を保持する。送出パターン図61(b)を用いる場合は、対象地域情報と震源情報の両方を取得した後の送出運用を、対象地域情報しか取得できなかったと同じにできる。また、対象地域情報しか取得できなかった場合、地域情報しか取得できなかった場合、両方の送出運用を想定した受信機を構成しやすくなる。
震源情報しか取得できなかった場合は、3705から3781で取得した対象地域情報と震源情報、両方の情報の送出を開始する際に、送出パターン図61(a)を用いても良い。この場合、3705で送出する送出パターン1番目の情報が「ページ種別」「0:地域情報」、3705で送出する送出パターン2番目の情報が「ページ種別」「1:震源情報」となる。「更新フラグ」は先ほどと同様3705で「01」にインクリメントし、3706では3705で設定した値「01」を保持する。送出パターン図61(a)を用いる場合は、3781で新たに取得した「ページ種別」「0:地域情報」を3781の受信後、直ちに送出することができる。
本発明に係る実施形態10を、図38(a)(b)を用いて説明する。
実施形態10は、地震動警報情報の「ページ種別」「1:震源情報」だけを繰返し送出する場合の地震動警報情報の送出運用と受信機動作についてである。
地震の発生数が1つで、かつ、「信号識別(B21〜B23)」の該当地域あり、なしを示す放送区域と、「ページ種別」「0:対象地域」の地域割当て(図11)の粒度が等しい場合は「信号識別(B21〜B23)」で「ページ種別」「0:対象地域」を表すことができる。このような場合に「ページ種別」「1:震源情報」だけを繰返し送出する方法を取る。
たとえば、放送区域が青森県の場合、「ページ種別」「0:対象地域」(図11)も青森県で割当てられているため「信号識別」と「ページ種別」「0:対象地域」の地域割当て粒度は等しい。一方、放送区域が首都圏の場合、その放送区域には東京、千葉県、神奈川県、埼玉県などを含む。「ページ種別」「0:対象地域」の地域割当ては東京、千葉県、神奈川県、埼玉県がそれぞれ個別の地域として割り当てられており、「信号識別」と「ページ種別」「0:対象地域」の地域割当て粒度は異なる。
前者のように、「信号識別(B21〜B23)」と「ページ種別」「0:対象地域」の地域割当て粒度が等しい場合は、「信号識別(B21〜B23)」の情報で「ページ種別」「0:対象地域」を表すことができる。そこで本実施例では、地震動警報の対象地域と放送区域の粒度が等しい場合は、「ページ種別」「0:対象地域」は送出せず、「ページ種別」「1:震源情報」だけを繰返し送出する。
以下に、「ページ種別」「1:震源情報」だけを繰返し送出する場合の送出運用と受信機動作について図38(a)を用いて説明する。図38(a)の3880、3881は図示していない気象庁の地震動警報配信サーバから送信された緊急地震速報で、3880は地震発生検知後最初の発報である第1報の受信、3881は3880の終了を知らせる終了報の受信を示している。
はじめに、送出運用について説明する。
3801:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。実施例5の3301と同様に全ビット「1」で送出され、そして緊急地震速報第1報3880を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。緊急地震速報第1報3880は地震動警報の対象地域と放送区域の粒度が等しい場合の緊急地震速報である。
3802:最初の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。実施例5の3302と同様に「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」は開始値である「00」に設定する。「信号識別」は「地震動警報詳細情報(該当地域あり)」を示す「000」を設定する。緊急地震速報第1報3880は地震動警報の対象地域と放送区域の粒度が等しい場合なので、地震動情報は、「ページ種別」「1:震源情報」に設定し震源情報を送出する。以後、「開始/終了フラグ」が「00」の間は、「ページ種別」「1:震源情報」の地震動情報をOFDMフレーム単位で連続して送出し続ける。
3803:3802の繰り返し送出である。
3804:3802の繰り返し送出である。ここで緊急地震速報の終了報3881を受信したので、次OFDMフレームで地震動警報情報の送出を停止する。送出停止は緊急地震速報終了報を受信したら直ちに地震動警報情報の送出を停止する。
3805:緊急地震速報の終了報、3881を受け、地震動警報情報の送出停止を送出するOFDMフレームである。「開始/終了フラグ」を「11」にする。その他の情報、「更新フラグ(B19〜B20)」、「信号識別(B21〜B23)」、「地震動警報詳細情報(B24〜B111)」は気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態と同じく全ビット「1」で送出する。
以上のように、「信号識別」と「ページ種別」「0:対象地域」の地域割当て粒度が等しい場合、「ページ種別」「1:震源情報」だけを送出することで、受信機側の処理を簡略化できる効果が期待できる。また、「ページ種別」「1:震源情報」だけを処理すれば良いので処理速度が速くなり、視聴者へより迅速に警告を通知することができる。
次に、受信機動作について説明する。
図38(a)の受信機3830は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。実施例1でも説明したように、AC復号部116(図1)は地震動警報情報の開始/終了フラグを監視し、開始/終了フラグの「11:地震動詳細情報なし」から「00:地震動詳細情報あり」への変化を検知して、制御部118(図1)に地震動警報情報の発報を伝え、制御部118はこれを契機に判別部117(図1)を通常状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を開始する。通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知した場合に、地震動警報情報の受信処理を行う。受信機3830は地震動警報情報が送出パターン図61(b)で送出されることを前提とし、更新フラグの値の変化を検知したOFDMフレームから2OFDMフレームの情報を取得し受信処理を行う。
3831:地震動警報情報の開始を検知しておらず、受信機は通常のデジタル放送受信動作を行っている状態である。
3832:OFDMフレーム3802の受信を契機に地震動警報対応処理に入る。受信機3830は、地震動警報情報が送出パターン図61(b)で送出されることを前提として受信処理を行う。「更新フラグ」の変化を検知したOFDMフレーム3802と次のOFDMフレーム3803を取得し処理する。
判別部117はOFDMフレーム3802のページ種別「1:震源情報」を取得し、データ判別記憶部2506の「震源他情報」を更新し、得られた情報から警告表示の映像信号出力2510や音声信号出力2511を生成し視聴者に通知する。
3833:続けて、判別部117はページ種別「0:地域情報」を期待しOFDMフレーム3803を取得し処理するが、「更新フラグ」の変更なしにページ種別「1:震源情報」が続けて送出されていることから「ページ種別」「1:震源情報」だけが繰り返し送出されている状態、すなわち、この放送の放送区内だけが地震動警報の対象地域であると判断する。そして、3832で生成した警告表示を視聴者に通知し続ける。以後、「更新フラグ」の値の変化を検知するまではこの警告の表示を継続する。
3834:受信機3830はOFDMフレーム3805の受信で「開始/終了フラグ」を監視しているAC復号部116(図1)が「開始/終了フラグ」の値の「00:地震動詳細情報あり」から「11:地震動詳細情報なし」への変化を検知して、制御部118(図1)に地震動警報情報の停止を伝え、制御部118はこれを契機に判別部117(図1)を停止状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を終了する。
次に、図38(b)を用いて、図38(b)の「ページ種別」「1:震源情報」だけの繰返し送出から、ページ種別「1:震源情報」とページ種別「0:地域情報」が交互に送出される通常の送出パターン(図61(b))に切り替わる場合の送出運用と受信機動作について説明する。図38(b)の3882、3883は図示していない気象庁の地震動警報配信サーバから送信された緊急地震速報で、3882は3880(図38(a))を更新する第2報の受信を、3881は終了報の受信を示している。
はじめに、送出運用について説明する。
3811:図38(a)で説明した3802の繰り返し送出である。ここで、緊急地震速報第2報、3882を受信している。この緊急地震速報第2報、3882で地震動警報の対象地域が更新され、地震動警報の対象地域と放送区域の粒度が等しくなくなったことを通知するものである。地震動警報の対象地域と放送区域の粒度が等しくない場合は、信号識別(B21〜B23)」の情報で「ページ種別」「0:対象地域」を表すことが出来ない。そのため、「ページ種別」「1:震源情報」だけの繰返し送出から、ページ種別「1:震源情報」とページ種別「0:地域情報」が交互に送出される通常の送出パターン(図61(b))に切り替える。次OFDMフレームより本実施例の送出パターン(図61(b))での送出を開始する。
3812:送出パターン図61(b)の1番目の情報「ページ種別」「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。このOFDMフレームは緊急地震速報第2報、3882による更新情報の送出であり、かつ送出パターンの開始フレームであるので「更新フラグ」は1インクリメントし「01」にする。
3813:送出パターン図61(b)の2番目の情報「ページ種別」「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。緊急地震速報第2報、3882による更新情報を送出する。「更新フラグ」は送出パターン単位で更新するため、3812値「01」を保持する。以後、緊急地震速報の更新情報か終了報を受信するまで3814、3815のように、3812、3813の情報を繰り返し送出する。
3816:3812の繰り返し送出である。ここで緊急地震速報の終了報、3883を受信したので、次OFDMフレームで地震動警報情報の送出を停止する。送出停止は送出パターンの区切りに関係なく緊急地震速報終了報を受信したら直ちに地震動警報情報の送出を停止する。
3817:緊急地震速報の終了報、3883を受け、地震動警報情報の送出停止を送出するOFDMフレームである。「開始/終了フラグ」を「11」にする。その他の情報、「更新フラグ(B19〜B20)」、「信号識別(B21〜B23)」、「地震動警報詳細情報(B24〜B111)」は気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態と同じく全ビット「1」で送出する。
以上のように、「信号識別(B21〜B23)」と「ページ種別」「0:対象地域」の地域割当て粒度が等しい場合、「ページ種別」「1:震源情報」だけを送出することで、受信機側の処理を簡略化できる効果が期待でき、さらに、地震動警報の対象地域と放送区域の粒度が等しくなくなった場合は、直ちに通常送出に切り替えることで、つねに必要十分な情報を送出できる。
次に、受信機動作について説明する。
3835:3832(図38(a))で生成した警告表示を視聴者に通知し続けている状態である。
3836、3837:OFDMフレーム3812で「更新フラグ」の値の変化を検知した判別部117は送出パターン判定処理をする。OFDMフレーム3812はページ種別が「1:震源情報」なので、「ページ種別」「1:震源情報」だけの繰返し送出の更新か送出パターンの変更かは判断できない。「1:震源情報」の繰り返し送出の場合は、「更新フラグ」の値の変化を検知から2OFDMフレームの情報を取得して判定する。OFDMフレーム3813は「ページ種別」「0:地域情報」である。ここで判別部117は送出パターンが通常の送出パターン図61(b)に切り替わったと判断できる。OFDMフレーム3812、3813で取得した情報で警告表示の映像信号出力2510や音声信号出力2511を生成し更新を視聴者に通知する。以後、「更新フラグ」の値の変化を検知するまではこの警告の表示を継続する(3838)。
3839:受信機3830はOFDMフレーム3805の受信で「開始/終了フラグ」を監視しているAC復号部116(図1)が「開始/終了フラグ」の値の「00:地震動詳細情報あり」から「11:地震動詳細情報なし」への変化を検知して、制御部118(図1)に地震動警報情報の停止を伝え、制御部118はこれを契機に判別部117(図1)を停止状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を終了する。
以上のように、ページ種別の値「1:震源情報」とページ種別の値「0:地域情報」が交互に送出される送出パターンを想定した受信機であっても、ページ種別の値から送出パターンに従った通常送出の受信か、ページ種別「0:地域情報」の繰り返し送出を判断でき、受信した情報から迅速に、視聴者に警告を伝えることができる。さらに、地震動警報の対象地域と放送区域の粒度が等しい場合は、ページ種別「1:震源情報」だけを処理すれば良いので処理速度が速くなり、視聴者へより迅速に警告を通知することができる。
本発明に係る実施形態11を、図39を用いて説明する。
実施形態11は、実施形態6と同じ送出パターン「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」の順にOFDMフレーム単位で交互に1回ずつ繰返し送出する例(図61(b))であるが、地震動警報配信サーバから送信された緊急地震速報の第1報で対象地域も震源情報も取得できず、強い揺れの地震が発生した事しかわからなかった場合を考慮した地震動警報情報の送出運用と受信機動作についてである。気象庁からの緊急地震速報が発報されたことのみを通知する場合にこの送出方法で送出する。
図39の3980、3981は図示していない気象庁の地震動警報配信サーバから送信された緊急地震速報で、3980は地震発生検知後最初の発報である第1報の受信、3981は3980を更新する第2報の受信を示している。本実施例では、緊急地震速報3980からは対象地域情報も震源情報も取得できず、第2報3981で対象地域情報と震源情報の両方を取得できた場合の地震動警報情報の送出方法について説明する。「更新フラグ」の値は実施例9と同様に送出する地震動情報、地域情報か震源情報のどちらか、あるいは両方が更新された時、送出パターン単位で値を1インクリメントする。
以下、送出運用について説明する。
3901:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。実施例5の3301と同様に全ビット「1」で送出され、そして緊急地震速報第1報3980を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。
3902:送出パターンの1番目の情報を送出するOFDMフレームである。「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」は開始値である「00」に設定する。「信号識別」は緊急地震速報から取得した対象地域の情報から判別する。対象地域が放送区域内にある場合は「地震動警報詳細情報(該当地域あり)」を示す「000」を、ない場合は「地震動警報詳細情報(該当地域なし)」「001」を設定する。本実施例では「000」を設定している。地震動情報は、本実施例の送出パターンの1番目の情報「ページ種別」「1:震源情報」を送出すべきOFDMフレームであるが、緊急地震速報第1報、3980で対象地域情報も震源情報も取得できなかったため「ページ種別」「0」で「地震動情報(B56〜B111)」を「全て1」で送出する。以後、緊急地震速報の更新情報から震源情報を取得するまでの間は、この「ページ種別」「0」で「地震動情報(B56〜B111)」を「全て1」で、OFDMフレーム単位で繰り返し送出する。
3903:3902で送出した地震動情報の「ページ種別」「0」で「地震動情報(B56〜B111)」を「全て1」で繰り返し送出しているOFDMフレームである。
3904:3902を繰り返し送出しているOFDMフレームである。ここで、緊急地震速報第2報、3981を受信し対象地域情報と震源情報の両方を取得したので、次フレームより本実施例の送出パターン(図61(b))での送出を開始する。
3905:送出パターン1番目の情報「ページ種別」「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。このOFDMフレームは緊急地震速報第2報、3981による更新情報の送出であり、かつ送出パターンの開始フレームであるので「更新フラグ」は1インクリメントし「01」にする。
3906:送出パターン2番目の情報「ページ種別」「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。緊急地震速報第2報、3981による更新情報を送出する。「更新フラグ」は送出パターン単位で更新するため、3905の値「01」を保持する。以後、緊急地震速報の更新情報か終了報を受信するまで3905、3906を繰り返し送出する。
緊急地震速報の終了報の受信によって地震動警報情報の送出を停止する場合の送出運用は実施例9で説明した処理と同じなので割愛する。
以上のような方法で地震動警報情報を送出することで、気象庁の緊急地震速報からから地震の詳細情報(地域、震源情報)を取得できなかった場合もデジタル放送受信機に速やかに地震動情報を送出することができる。
また、簡易的なくデジタル放送送信装置では、緊急地震速報第2報、3981に対象地域情報と震源情報の両方が含まれていた場合も、「ページ種別」「0」で「地震動情報(B56〜B111)」を「全て1」で、OFDMフレーム単位で繰り返し送出する方法で送出してもよい。この場合は「地域情報」や「震源情報」を送出しないため、これらの情報を、気象庁からの緊急地震速報から抽出、生成する必要がなくデジタル放送送信装置の構成を簡単にする効果が期待できる。受信機側においても、緊急地震速報が発報されたことのみを処理すればよいため、受信処理の負荷を低減できる効果を期待できる。それに伴い、処理速度が速くなり、視聴者へより迅速に警告を通知することができる。
次に、受信機動作について説明する。
図39の受信機3910は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。実施例1でも説明したように、AC復号部116(図1)は地震動警報情報の開始/終了フラグを監視し、開始/終了フラグの「11:地震動詳細情報なし」から「00:地震動詳細情報あり」への変化を検知して、制御部118(図1)に地震動警報情報の発報を伝え、制御部118はこれを契機に判別部117(図1)を通常状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を開始する。通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知した場合に、地震動警報情報の受信処理を行う。受信機3910は地震動警報情報が送出パターン図61(b)で送出されることを前提とし、更新フラグの値の変化を検知したOFDMフレームから2OFDMフレームの情報を取得し受信処理を行う。
3911:地震動警報情報の開始を検知しておらず、受信機は通常のデジタル放送受信動作を行っている状態である。
3912:OFDMフレーム3902の受信を契機に地震動警報対応処理に入る。受信機3910は、地震動警報情報が送出パターン図61(b)で送出されることを前提として受信処理を行う。「更新フラグ」の変化を検知したOFDMフレーム3902と次のOFDMフレーム3903を取得し処理する。ここで、判別部117はOFDMフレーム3902のページ種別が「1:震源情報」ではなく「0:地域情報」で、かつ、「地震動情報(B56〜B111)」が「全て1」であることから、送出パターンが図61(b)や、図37(a)に示した「ページ種別」「0:地域情報」の繰り返し送出ではなく、気象庁からの緊急地震速報が発報されたことのみを通知する地震動警報情報であると判断する。「地震動情報(B56〜B111)」の値が「全て1」で情報が無いのでデータ判別記憶部2506は更新しない。警告表示の映像信号出力2510や音声信号出力2511を生成し、強い揺れの地震がくることだけを視聴者に通知する。
3913:判別部117はOFDMフレーム3902で「ページ種別」「0」で「地震動情報(B56〜B111)」が「全て1」の繰り返し送出と判断したので、「更新フラグ」が更新されていないOFDMフレーム3903の情報は処理しない。「更新フラグ」の値の変化を検知するまでは3912の警報表示を継続表示する。
3914:OFDMフレーム3905で「更新フラグ」の値の変化を検知した判別部117は送出パターン判定処理をする。OFDMフレーム3705のページ種別が「0:地域情報」で「地震動情報(B56〜B111)」が「全て1」ではなく「1:震源情報」に遷移しているので通常の送出パターン図61(b)に戻ったと判断する。データ判別記憶部2506の「震源他情報」を更新し、得られた情報から警告表示の映像信号出力2510や音声信号出力2511を生成し更新を視聴者に通知する。送出パターンを図61(b)に変化したと判断したので、次のOFDMフレームの情報は必ず取得処理する。
3915:「ページ種別」「0:地域情報」、すなわち、送出パターンを図61(b)の2番目の情報の受信である。3914と同様に得られた情報から警告表示の映像信号出力2510や音声信号出力2511を生成し更新を視聴者に通知する。送出パターン1単位分の地震動警報情報を取得したので、以後、「更新フラグ」の値の変化を検知するまではこの警告の表示を継続する(3916)。
地震動警報情報の停止を検知し通常動作に戻る処理は実施例9と同じなので説明を割愛する。
以上のように、ページ種別の値「1:震源情報」とページ種別の値「0:地域情報」が交互に送出される送出パターンを想定した受信機であっても、ページ種別の値から送出パターンに従った通常送出の受信か、「ページ種別」「0」で「地震動情報(B56〜B111)」が「全て1」の繰り返し送出かを判断できる。よって、受信した情報から簡単に送出パターンを判断でき、視聴者に警告を伝えることができる。また、実施例9のページ種別「0:地域情報」の繰り返し送出とは地震動情報(B56〜B111)」の値で区別できるため、判別手段の受信処理のほとんどを実施例9の受信機と共通化できる利点がある。
本発明に係る実施形態12を、図40を用いて説明する。
実施形態12は、図62(a)の送出パターンに示すように、地震動情報を「ページ種別」「0:地域情報」、「0:地域情報」、「1:震源情報」の順に、OFDMフレーム単位で繰返し送出する例である。この「0」「0」「1」を1セットの送出単位として送出する。図62で6200に示す太枠で囲った部分が送出パターンの1単位である。6201はこの送出パターンにおける送出パターンの区切りを示す。
このように、「0:地域情報」、「1:震源情報」の送信頻度を変えることで、連続して送出するフレームはデジタル放送受信機でより取得しやすくなると考えられる。また、電源が投入されている時だけ地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信機の場合は、電源投入時に送出頻度の高い地震動情報を最初に取得する確率が高くなる。また、常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信機では、最初の地震動情報から取得する。そのため、送出頻度で優先的に取得させたい地震動情報を調整する場合には送出単位の頭から数OFDM連続して優先地震動情報を送出するのが望ましい。
本実施例は「0:地域情報」を優先的に取得させる場合の一例であり、電源投入時だけ地震動情報を取得処理するデジタル放送受信機に3分の2の確率で「0:地域情報」を最初に取得できるよう地震動情報の送出を調整した場合である。
4001:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。実施例5の3301と同様に全ビット「1」で送出され、そして緊急地震速報第1報4080を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。
4002:最初の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。実施例5の3302と同様に「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」は開始値である「00」に設定する。「信号識別」は地震動警報の対象地域が放送区域内にある場合は「地震動警報詳細情報(該当地域あり)」を示す「000」を、ない場合は「地震動警報詳細情報(該当地域なし)」「001」を設定する。本実施例では「000」を設定している。地震動情報は「ページ種別」「0:地域情報」、「0:地域情報」、「1:震源情報」の送出単位で送信するため、最初の地震動警報情報送出OFDMフレームでは「ページ種別」「0」に設定し、「地域情報」を送出する。
4003:2番目の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。4002で送出した地震動警報情報をもう一度送出する。
4004:3番目の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。「開始/終了フラグ」、「更新フラグ」、「信号識別」は4002の設定を継続する。地震動情報は「ページ種別」「1」に設定し、「震源情報」を送出する。以後、「開始/終了フラグ」が「00」の間は、4002、4003、4004の送出単位で繰返し送出し続ける。
以上のような方法で地震動警報情報を送出することで、電源投入時しか地震動警報情報を取得処理しないデジタル放送受信機において、最初に「0:地域情報」を優先的に取得させるよう調整することが可能になる。「地域情報」を最初に受信させるため、受信機が受信機の設置場所が地震動警報情報の対象地域であるか否かをすぐに視聴者に通知できるようになる効果が期待できる。
次に、地震動警報情報が図62(a)の送出パターンで送出される場合の受信機動作について図1、図25、図40を用いて説明する。実施例1で記載された内容については説明を割愛する。
図40、4010は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。
実施例1でも説明したように、AC復号部116(図1)は地震動警報情報の開始/終了フラグを監視し、開始/終了フラグの「11:地震動詳細情報なし」から「00:地震動詳細情報あり」への変化を検知して、制御部118(図1)に地震動警報情報の発報を伝え、制御部118はこれを契機に判別部117(図1)を通常状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を開始する。通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知した場合に、前述した送出パターン図62(a)で送出される地震動情報の受信処理を行う。すなわち、更新フラグの値の変化を検知したOFDMフレーム4002およびOFDMフレーム4004の情報を取得し、地震動情報の受信処理を行う。受信した地震動警報情報は、データ判別記憶部2506(図25)で図5に示す信号識別(B21〜B23)の値が確認される。信号識別の値が図9に示す「000:地震動警報詳細情報(該当地域あり)」の場合に、図5、図10、図11、図12で示した「地震動警報詳細情報(B24〜B111)」をデータ判別記憶部2506に記憶する。送出パターン図62(a)では、地震動情報は、「ページ種別」「0:地域情報」、「0:地域情報」、「1:震源情報」の繰り返しで送出される。よって、更新フラグの値の変化を検知したOFDMフレーム4002で「地域情報」を、その2OFDMフレーム後のOFDMフレーム4004受信で「震源情報」を取得し、データ判別記憶部2506の記憶を更新できる。従って、地震動警報情報の発報検知から3OFDMフレームで「地域情報」と「震源情報」の両方の情報を取得できる。また、OFDMフレーム4002の受信に失敗した場合も、OFDMフレーム4003で「地域情報」を再取得できる。
更新フラグの値の変化を検知した判別部117は必ず地震動警報情報の取得、更新処理を行い、処理部2509はデータ判別記憶部2506の記憶が更新される度、視聴者に伝える警告情報を映像信号や音声信号として生成する処理を行う。したがって、いつも最新の情報を視聴者に提供することができる。
以上のように、本実施例においても実施例5と同等の効果を提供できる。
また、優先的に送出される「地域情報」は2回ずつ送出されるため、受信状態があまり良くないような場合でも、地震動警報情報が取得しやすくなる効果が期待できる。
図40、4020は電源が投入されている時だけ地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。
AC復号部116は電源投入されると(4030)地震動警報情報の開始/終了フラグの監視を開始する。電源投入時は、地震動警報情報がすでに発報されている場合もありうるため、まず、開始/終了フラグの値を確認し、「00:地震動詳細情報あり」だったら、制御部118に地震動警報情報が発報中であることを伝える。制御部118はこれを契機に判別部117を通常状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を開始する。
通常状態となった判別部117(図25)は、前述した送出パターン図62(a)で地震動情報が送出されることを前提に受信処理を行う。電源投入時に地震動警報情報がすでに発報されていた場合、電源投入後は、更新フラグの値の変化を検知していなくとも、送信パターン1単位分のOFDMフレームの情報を取得処理する。送出パターン図62(a)では1単位分は3OFDMフレームである。電源投入(4030)後、最初のOFDMフレーム4005の地震動警報情報を取得する。判別部117は取得した「地震動警報詳細情報(B24〜B111)」をデータ判別記憶部2506に記憶する。判別部117はOFDMフレーム4005がページ種別「0:地域情報」だった場合、次のOFDMフレーム4006は「ページ種別」を確認し、「0:地域情報」の場合はOFDMフレーム4005の繰り返しなのでデータ判別記憶部2506を更新しない。次に、OFDMフレーム4007でページ種別「1:震源情報」を取得しデータ判別記憶部2506に記憶する。本実施例では、「地域情報」2回、「震源情報」1回の割合で送出されるため最初に「地域情報」を取得する確立が高くなり電源投入のタイミングによって、「地域情報」と「震源情報」の受信の順番がひっくり返る可能性を低くすることができる。以後、最初の情報を取得してからは図40、4010の処理と同様に、更新フラグの値の変化を検知した時の第1OFDMフレームと、第3OFDMフレームを取得し地震動警報情報の処理を行う。
以上のように、図40、4010デジタル放送受信装置と同等の効果が得られるとともに、電源投入時に地震動警報情報がすでに発報されていた場合においても、迅速に地震動警報情報を取得し、迅速に、視聴者に警告を伝えることができる。また、最初に「地域情報」を取得できる確立が高いため、電源投入後すぐに対象地域を通知できる可能性が高くなる。
本発明に係る実施形態13を、図41を用いて説明する。
実施形態13は、図62(b)の送出パターンに示すように、地震動情報を「ページ種別」「1:震源情報」、「1:震源情報」、「0:地域情報」の順に、OFDMフレーム単位で繰返し送出する例である。この「1」「1」「0」を1セットの送出単位として送出する。図62で6200に示す太枠で囲った部分が送出パターンの1単位である。6201はこの送出パターンにおける送出パターンの区切りを示す。
本実施例は「1:震源情報」を優先的に取得させる場合の一例であり、電源投入時だけ地震動情報を取得処理するデジタル放送受信機に3分の2の確率で「1:震源情報」を最初に取得できるよう地震動情報の送出を調整した場合である。
4101:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。実施例5の3301と同様に全ビット「1」で送出され、そして緊急地震速報第1報4180を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。
4102:最初の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。実施例5の3302と同様に「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」は開始値である「00」に設定する。「信号識別」は地震動警報の対象地域が放送区域内にある場合は「地震動警報詳細情報(該当地域あり)」を示す「000」を、ない場合は「地震動警報詳細情報(該当地域なし)」「001」を設定する。本実施例では「000」を設定している。地震動情報は「ページ種別」「1:震源情報」、「1:震源情報」、「0:地域情報」の送出単位で送信するため、最初の地震動警報情報送出OFDMフレームでは「ページ種別」「1」に設定し、「震源情報」を送出する。
4103:2番目の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。4102で送出した地震動警報情報をもう一度送出する。
4104:3番目の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。「開始/終了フラグ」、「更新フラグ」、「信号識別」は4102の設定を継続する。地震動情報は「ページ種別」「0」に設定し、「地域情報」を送出する。以後、「開始/終了フラグ」が「00」の間は、4102、4103、4104の送出単位で繰返し送出し続ける。
以上のような方法で地震動警報情報を送出することで、電源投入時しか地震動警報情報を取得処理しないデジタル放送受信機において、最初に「1:震源情報」を優先的に取得させるよう調整することが可能になる。「震源情報」を優先的に取得させることで、受信機側では、複数の地震動情報があったときの「震源情報」と「地域情報」の対応付けが容易になる効果を期待できる。
次に、地震動警報情報が図62(b)の送出パターンで送出される場合の受信機動作について図1、図25、図41を用いて説明する。実施例1で記載された内容については説明を割愛する。
図41、4110は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。
実施例1でも説明したように、AC復号部116(図1)は地震動警報情報の開始/終了フラグを監視し、開始/終了フラグの「11:地震動詳細情報なし」から「00:地震動詳細情報あり」への変化を検知して、制御部118(図1)に地震動警報情報の発報を伝え、制御部118はこれを契機に判別部117(図1)を通常状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を開始する。通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知した場合に、前述した送出パターン図62(b)で送出される地震動情報の受信処理を行う。すなわち、更新フラグの値の変化を検知したOFDMフレーム4102およびOFDMフレーム4104の情報を取得し、地震動情報の受信処理を行う。受信した地震動警報情報は、データ判別記憶部2506(図25)で図5に示す信号識別(B21〜B23)の値が確認される。信号識別の値が図9に示す「000:地震動警報詳細情報(該当地域あり)」の場合に、図5、図10、図11、図12で示した地震動警報詳細情報をデータ判別記憶部2506に記憶する。送出パターン図62(b)では地震動情報は、「ページ種別」「1:震源情報」、「1:震源情報」、「0:地域情報」の繰り返しで送出される。よって、更新フラグの値の変化を検知したOFDMフレーム4102で「震源情報」を、その2OFDMフレーム後のOFDMフレーム4104受信で「地域情報」を取得し、データ判別記憶部2506の記憶を更新できる。従って、地震動警報情報の発報検知から3OFDMフレームで「地域情報」と「震源情報」の両方の情報を取得できる。また、OFDMフレーム4102の受信に失敗した場合も、OFDMフレーム4103で「震源情報」を再取得できる。
地震動警報情報の発報を検知したタイミングでは、更新フラグは必ず「11」から「00」に変化するため、判別部117により必ず地震動警報情報の取得、更新処理が行われる。処理部2509はデータ判別記憶部2506の記憶が更新される度、視聴者に伝える警告情報を映像信号や音声信号として生成する処理を行うため、いつも最新の情報を視聴者に提供することができる。
以上のように、本実施例においても実施例5と同等の効果を提供できる。
また、優先的に送出される「地域情報」は2回ずつ送出されるため、受信状態があまり良くないような場合でも、地震動警報情報が取得しやすくなる効果が期待できる。
図41、4120は電源が投入されている時だけ地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。
AC復号部116は電源投入されると(4130)地震動警報情報の開始/終了フラグの監視を開始する。電源投入時は、地震動警報情報がすでに発報されている場合もありうるため、まず、開始/終了フラグの値を確認し、「00:地震動詳細情報あり」だったら、制御部118に地震動警報情報が発報中であることを伝える。制御部118はこれを契機に判別部117を通常状態にする制御信号を送り、地震動警報対応の処理を開始する。
通常状態となった判別部117(図25)は、前述した送出パターン図62(b)で地震動情報が送出されることを前提に受信処理を行う。電源投入時に地震動警報情報がすでに発報されていた場合、電源投入後は、更新フラグの値の変化を検知していなくとも、送信パターン1単位分のOFDMフレームの情報を取得処理する。送出パターン図62(b)では1単位分は3OFDMフレームである。電源投入(4130)後、最初のOFDMフレーム4105の地震動警報情報を取得する。判別部117は取得した「地震動警報詳細情報(B24〜B111)」をデータ判別記憶部2506に記憶する。判別部117はOFDMフレーム4105がページ種別「1:震源情報」だった場合、次のOFDMフレーム4106は「ページ種別」を確認し、「1:震源情報」の場合はOFDMフレーム4105の繰り返しなのでデータ判別記憶部2506を更新しない。次に、OFDMフレーム4107でページ種別「0:地域情報」を取得しデータ判別記憶部2506に記憶する。本実施例では、「震源情報」2回、「地域情報」1回の割合で送出されるため最初に「震源情報」を取得する確立が高くなり電源投入のタイミングによって、「震源情報」と「地域情報」の受信の順番がひっくり返る可能性を低くすることができる。以後、最初の情報を取得してからは図41、4110の処理と同様に、更新フラグの値の変化を検知した時の第1OFDMフレームと、第3OFDMフレームで受信した地震動警報情報の取得処理を行う。
以上のように、図41、4110デジタル放送受信装置と同等の効果が得られるとともに、電源投入時に地震動警報情報がすでに発報されていた場合においても、迅速に地震動警報情報を取得し、迅速に、視聴者に警告を伝えることができる。また、最初に「震源情報」を取得できる確立が高いため、電源投入後すぐに猶予時間を通知できる可能性が高くなる。
本発明に係る実施形態14を、図42(a)(b)を用いて説明する。
本実施の形態は実施例5で説明した地震動情報の送出方法において、2個の地震が発生している場合について、送出運用と受信機動作を説明するものである。
実施例5では、地震動警報情報を送出パターン図61(a)、「ページ種別」「0:地域情報」、「1:震源情報」の順にOFDMフレーム単位で交互に繰返し送出する送出方法を示した。本実施の形態では、図63(a)の送出パターン、「ページ種別」「0:地域情報」、「1:震源情報」の地震動情報の対(以下、地震動情報ペアと記す)を、1つ目の地震の地震動情報、2つ目の地震の地震動情報の順に交互に繰返し送出する方法で2つの地震動情報を送出する。図63(a)で6300に示す太枠で囲った部分が送出パターンの1単位である。6301はこの送出パターンにおける送出パターンの区切りを示す。6302、6303、6304、6305はそれぞれ地震動情報ペアである。
以下、図42(a)(b)を用いて送出運用と受信機動作を説明する。(a)と(b)の違いは、地震動警報情報の送出開始時の「地震動情報総数(B56)」の値の設定方法と「更新フラグ」のインクリメントの方法である。
第1の送出運用、図42(a)は1つ目の地震の「ページ種別」「1:震源情報」送出時に「地震動情報総数(B56)」の値を地震動情報の総数が2つであることを示す「1」で送出を開始し、2つ目の地震動警報情報送出時に「更新フラグ」の値をインクリメントしない方法である。第2の送出運用、図42(b)は1つ目の地震の「ページ種別」「1:震源情報」送出時に「地震動情報総数(B56)」の値を地震動情報の総数が1つであることを示す「0」で送出を開始し、2つ目の地震動警報情報送出時に「更新フラグ」の値を1インクリメントし、2つ目の地震の「ページ種別」「1:震源情報」を送出する時に「地震動情報総数(B56)」の値を「1」に設定する方法である。すなわち、第2の送出運用は最初に送出パターン図61(a)で1つ目の地震の地震動警報情報を送出し、次に送出パターンを図63(a)に切り替え、2つ目の地震、地震Bの情報を送出する方式である。図63(a)は「1つ目の地震、地震A」、「2つ目の地震、地震B」の順で送出しているが、第2の送出運用の場合は「2つ目の地震、地震B」、「1つ目の地震、地震A」での繰り返し送出となる。
はじめに、第1の送出運用について説明する。
図42(a)において、地震Aが1つ目の地震で、地震Bが2つ目の地震である。図中4201、4202、4203、4204はそれぞれ「ページ種別」「0:地域情報」、「1:震源情報」の対による地震動情報ペアである。4201、4203が地震Aの地震動情報ペア、4202、4204は地震Bの地震動警報ペアである。図に示すように地震A、地震Bの地震動情報ペアを4201、4202、4203、4204と地震が発生した順に交互に送出する。このように繰返し同じ情報を送出している間は「更新フラグ」はインクリメントせず同じ値を保持する。
「ページ種別」「1:震源情報」は2つの地震の地震動情報が伝送されているときに、それらを識別するための情報を含んでいる。伝送されている地震動情報の総数を識別するための「地震動情報総数(B56)」と伝送されている地震動情報を識別するための「地震動情報識別(B57)」である。「地震動情報総数(B56)」は伝送されている地震動情報の総数が1つの場合は「0」、2つの場合は「1」に設定する。「地震動情報識別(B57)」は伝送されている地震動情報を識別するための値である。地震動情報が1情報目、すなわち1つ目の地震の場合は「0」に、2情報目、すなわち2つ目の地震の場合は「1」に設定する。
4210:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。実施例5の3301と同様に全ビット「1」で送出され、そして地震A、Bの発生を通知する緊急地震速報第1報4280を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。
4211:最初の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。1つ目の地震、地震Aの地域情報を送出する。実施例5の3302と同様に「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」は開始値である「00」に設定する。「信号識別」は地震動警報の対象地域が放送区域内にある場合は「地震動警報詳細情報(該当地域あり)」を示す「000」を、ない場合は「地震動警報詳細情報(該当地域なし)」「001」を設定する。本実施例では「000」を設定している。地震動情報は送出パターン(図63(a))に従い「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。
4212:1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。「更新フラグ」は4211で設定した値を保持する。「地震動情報総数(B56)」の値は緊急地震速報第1報4280で2つの地震の発生を受信しているので2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は伝送されている地震動情報が1情報目、すなわち1つ目の地震であることを示す「0」に設定する。
4213:2つ目の地震、地震Bの「ページ種別」「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。地震Bの「ページ種別」「0:地域情報」の最初の送出であるが、4212で「地震動情報総数(B56)」の値を2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」で送出したため、送出パターン内の送出となり「更新フラグ」は4211で設定した値を保持する。
4214:2つ目の地震、地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。「地震動情報識別(B57)」の値は伝送されている地震動情報が2情報目、すなわち2つ目の地震であることを示す「1」に設定する。「更新フラグ」は4211で設定した値を保持する。
以後、気象庁からの更新情報が送出されない限り、地震A、地震Bの地震動情報を繰り返し送出する。この間、「更新フラグ」は4211で設定した値を保持する。4215が4211の地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」、4216が4212の地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」、4217が4213の地震Bの「ページ種別」「0:地域情報」、4218が4214の地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」の繰り返し送出である。
以上のように送出パターンを規定して地震動警報情報を送出することでデジタル放送受診装置は2つの地震の地震動情報の識別が容易になる。また、デジタル放送受信装置は地震動警報情報取得のタイミングに関わらず、地震Aと地震Bについて、「地域情報」と「震源情報」両方の情報を速やかに取得できる。加えて、「地域情報」を最初に受信させるため、受信機が受信機の設置場所が地震動警報情報の対象地域であるか否かをすぐに視聴者に通知できるようになる効果が期待できる。また、2つの地震の地震動情報の「地域情報」を個別に取得するので、2つの地震の「地域情報」両方の該当地域であった場合は視聴者に強い警告を通知するなどの効果を期待できる。
次に、第1の送出運用で送出された場合の受信機動作について説明する。
図42(a)、4230は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。地震動警報情報の開始/終了フラグを検知し受信処理を開始する処理は今までに説明した実施例の受信機動作と同じである。通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知した場合に、地震動情報の受信処理を行う。すなわち、4211の受信で受信処理を開始する。受信機4230は送出パターン図61(a)もしくは、図63(a)で地震動警報情報が送出されること前提に受信処理する。判別部117は4211でページ種別「0:地域情報」を取得し、取得した情報から視聴者に地震動警報情報の対象地域を通知する。次に、4211と同じ地震のページ種別「1:震源情報」の受信を想定し4212を処理し、取得した情報から震源位置や猶予時間を視聴者に通知する。判別部117は4212で取得した「地震動情報総数(B56)」の値が2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」で、「地震動情報識別(B57)」の値が「0」であることから、2つの地震の地震動情報が伝送されており、4211、4212で取得した地震動情報は1つ目の地震、地震Aの情報であると判断する。また、地震動警報情報は送出パターン図63(a)で送出されていると判断する。よって、4213、4214から2つ目の地震、地震Bの地震動情報を取得し、取得した情報から2つ目の地震の対象地域や震源位置、猶予時間を視聴者に通知する。
以上のように、2つ地震の地震動情報が送出されている場合も、送出パターンが決まっているので、1つの地震の地震動情報送出パターンか2つ地震の地震動情報送出パターンかの判断が容易になり、受信機を構成しやすくなる。
図42(a)、4250は電源が投入されている時だけ地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。電源投入時の処理は今までに説明した実施例の受信機動作と同じである。通常状態となった判別部117(図25)は、送出パターン図61(a)もしくは、図63(a)で地震動情報が送出されることを前提に受信処理を行う。受信機4250は送出されるOFDMフレームを取得し、送出パターンが図61(a)か図63(a)かの判断と、送出パターンの先頭の地震動情報の検知を行う。送出パターンの判断はページ種別「1:震源情報」に含まれる「地震動情報総数(B56)」の値で判定する。「0」なら1つの地震の地震動情報の伝送なので、送出パターンは図61(a)、「1」なら2つの地震の地震動情報の伝送なので、送出パターンは図63(a)である。送出パターン図61(a)、図63(a)では、ページ種別「0:地域情報」、ページ種別「1:震源情報」の順に送出される。そのため、送出パターンを判断するOFDMフレームの前に送出されるページ種別「0:地域情報」を保持しておく必要がある。
4212は電源投入(4260)後、最初の受信である。「ページ種別」の値から「1:震源情報」と判断できる。送出パターンは、「地震動情報総数(B56)」の値が「1」なので、2つの地震の地震動情報の伝送の送出パターン図63(a)である。また、震源情報なので送出パターン図63(a)の先頭の地震動情報ではないと判断できる。4213は「ページ種別」の値から「0:地域情報」と判断できる。「0:地域情報」だけでは、どの地震の地震動情報か判断できないので、一旦、取得した地震動情報を保持する。4214はページ種別の値「1」、「地震動情報総数(B56)」の値「1」、「地震動情報識別(B57)」の値「1」から2つの地震の地震動情報の伝送における2つ目の地震、地震Bのページ種別「1:震源情報」と判断できる。よって、4213で取得した「地域情報」は地震Bのものであり先頭の地震動情報ではないと判断できる。4215は「ページ種別」「0:地域情報」である。4212で送出パターンを図63(a)と判断したので、送出パターンから4215は地震Aの「地域情報」と予想できる。しかし、「0:地域情報」だけでは、どの地震の地震動情報か確定できないので、一旦、取得した地震動情報を保持する。4216はページ種別の値「1」、「地震動情報総数(B56)」の値「1」、「地震動情報識別(B57)」の値「0」から2つの地震の地震動情報の伝送における1つ目の地震、地震Aのページ種別「1:震源情報」と判断できる。よって、4215で取得した、ページ種別「0:地域情報」が1つ目の地震、地震Aの地域情報で、送出パターン図63の(a)先頭の地震動警報情報であると判断できる。よって、4215を含め4OFDMフレームの情報(4215、4216、4217、4218)で送出パターン1単位分の地震動情報を取得できる。1つ目の地震、地震Aの震源情報、地域情報、2つ目の地震、地震Bの震源情報、地域情報を順次取得し、視聴者に情報を通知する。以後、「更新フラグ」の値が変化したときに送出パターンを確認し、送出パターン1単位分の地震動情報を取得して視聴者に警報情報を通知する。
このように、電源投入時に地震動警報情報がすでに発報されていた場合においても、送出パターンを判断し、2つの地震の地震動情報を取得し、迅速に、視聴者に警告を伝えることができる。ここでは、送出パターン先頭の地震動警報情報検知した時点から送出パターン1単位分の地震動警報情報を取得し、視聴者に警報情報を通知する方法について説明したが、送出パターンを検知できれば、どの地震の地震動警報情報かを判断できるので、順次取得した地震動警報情報を視聴者に通知することもできる。具体的には、4212の「ページ種別」「1:震源情報」から、2つの地震が発生していることや、震源情報から算出できる、2つめの地震、地震B到達までの猶予時間などを通知する。4213は送出パターンから1つ目の地震、地震Aの対象地域と予想できるので、その情報を、4214では1つ目の地震、地震Aの震源情報から算出できる情報、猶予時間などを通知する。そして、4214で2つ目の地震、地震Bの対象地域を取得し、通知する。この方式場合は、送出パターンの先頭を検知してから通知する方法に対して、最大で(送出パターン1単位分−1)OFDMフレーム分、電源投入から通知までの時間を短く出来る。
次に、第2の送出運用について説明する。
図42(b)においても、地震Aが1つ目の地震で、地震Bが2つ目の地震である。
4220:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。実施例5の3301と同様に全ビット「1」で送出され、そして地震A、Bの発生を通知する緊急地震速報第1報4280を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。
4221:1つ目の地震動警報情報の最初の送出は送出パターン図61(a)で送出する。4221では、送出パターンに従い、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。実施例5の3302と同様に「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」は開始値である「00」に設定する。「信号識別」は地震動警報の対象地域が放送区域内にある場合は「地震動警報詳細情報(該当地域あり)」を示す「000」を、ない場合は「地震動警報詳細情報(該当地域なし)」「001」を設定する。本実施例では「000」を設定している。
4222:1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。「更新フラグ」は4211で設定した値を保持する。「地震動情報総数(B56)」の値は緊急地震速報第1報4280で2つの地震の発生を受信しているが、まだ1つ目の地震動情報の伝送を開始したところなので、1つの地震の伝送を表す「0」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は伝送されている地震動情報が1情報目、すなわち1つ目の地震であることを示す「0」に設定する。
4223:2つ目の地震、地震Bの地震動警報情報の送出を開始するOFDMフレームである。送出パターンは図61(a)から2つの地震の地震動警報情報送出の送出パターン図63(a)に切り替える。図63(a)は「1つ目の地震、地震A」「2つ目の地震、地震B」の順で送出する場合を示しているが、ここでは送出順番は逆の「2つ目の地震、地震B」「1つ目の地震、地震A」の順になる。送出パターンに従い、2つ目の地震、地震Bの「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。送出パターンを切り替えるので「更新フラグ」の値を1インクリメントし「01」にする。
4224:2つ目の地震、地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。「地震動情報総数(B56)」の値を2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は伝送されている地震動情報が2情報目、すなわち2つ目の地震であることを示す「1」に設定する。「更新フラグ」は4223で設定した値を保持する。
4225、4226:送出パターンに従い「1つ目の地震、地震A」の地震動警報情報を「ページ種別」「0:地域情報」、「1:震源情報」の順で送出する。「更新フラグ」は4223で設定した値を保持する。4225の「ページ種別」「0:地域情報」は4221の繰り返し送出である。4226の「1:震源情報」も4222の繰り返し送出である。「地震動情報総数(B56)」の値だけ2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」に変更する。
以後、気象庁からの更新情報が送出されない限り、「2つ目の地震、地震B」「1つ目の地震、地震A」の順で地震動情報を繰り返し送出する。この間、「更新フラグ」の値はインクリメントしない。
以上のように図42(b)においても図42(a)の送出運用と同じ効果が得られる。また、1つ目の地震動警報情報の最初の送出は、1つの地震動警報情報の送出パターンで送出し、次に2つの地震動警報情報の送出パターンに切り替える方式をとることで、2個の地震が発生している場合と、1つの地震から2つの地震に増えた場合の送出運用を同じにできる。
次に、第2の送出運用で送出された場合の受信機動作について説明する。
図42(b)、4235は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。地震動警報情報の開始/終了フラグを検知し受信処理を開始する処理は今までに説明した実施例の受信機動作と同じである。通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知した場合に、地震動情報の受信処理を行う。すなわち、OFDMフレーム4221の受信で受信処理を開始する。受信機4235は送出パターン図61(a)もしくは、図63(a)で地震動警報情報が送出されること前提に受信処理する。判別部117は、4221のページ種別「0:地域情報」を取得し、取得した情報から視聴者に地震動警報情報の対象地域を通知する。次に、4221と同じ地震のページ種別「1:震源情報」の受信を想定し4222を処理し、取得した情報から震源位置や猶予時間を視聴者に通知する。判別部117は4222で取得した「地震動情報総数(B56)」の値が1つの地震の地震動情報の伝送を表す「0」なので送出パターンを図61(a)と判断する。また、「地震動情報識別(B57)」の値が「0」なので、4221、4222で取得した地震動情報は1つ目の地震、地震Aの情報であると判断する。判別部117は4223を受信し「更新フラグ」の変更を検知する。地震動警報情報の更新、もしくは、送出パターンの変更が想定できるが、4223はページ種別「0:地域情報」のため送出パターンを判断できない。次のOFDMフレームで判断する。4224はページ種別「1:震源情報」である。「地震動情報総数(B56)」の値が2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」なので送出パターンが図63(a)に変更されたと判断する。「地震動情報識別(B57)」の値が「1」なので、4223、4224は2つ目の地震、地震Bの地震動警報情報であると判断できる。取得した地震動警報情報から2つ目の地震、地震Bの対象地域や震源位置、猶予時間を視聴者に通知する。
以上のように受信機4235においても図42(a)の受信機4230と同じ効果が得られる。また、2つ目の地震、地震Bの地震動情報が最初に送出されるときは送出パターンが変わるが、「更新フラグ」も更新されるので1つの地震の地震動情報が伝送されているのか、2つの地震の地震動情報が伝送されているのか簡単に判断できる。2個の地震が発生している場合と、1つの地震から2つの地震に増えた場合の送出運用が同じなので受信処理を簡略化できる。
図42(b)、4255は電源が投入されている時だけ地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。この場合の受信機処理は図42(a)の受信機4250と同様に、送出パターンの判断と、送出パターンの先頭の地震動警報情報の検知を行う。
4222は電源投入(4260)後、最初の受信である。「ページ種別」の値から「1:震源情報」と判断できる。送出パターンは、「地震動情報総数(B56)」の値が「0」なので、1つの地震の地震動情報の伝送の送出パターン図61(a)である。また、震源情報なので送出パターン図61(a)の先頭の地震動情報ではないと判断できる。4223で判別部117は「更新フラグ」の値の変化を検知する。先頭の地震動情と推定できるが、4223は「ページ種別」「0:地域情報」で、これだけでは、どの地震の地震動情報か判断できないので、一旦、取得した地震動情報を保持する。4224はページ種別の値「1」、「地震動情報総数(B56)」の値「1」、「地震動情報識別(B57)」の値「1」から2つの地震の地震動情報の伝送における2つ目の地震、地震Bのページ種別「1:震源情報」と判断できる。よって、4223で取得した「地域情報」は地震Bのものと判断できる。したがって、4223で取得したページ種別「0:地域情報」が2つ目の地震、地震Bの地域情報で、送出パターン図63の(a)、先頭の地震動情報であると判断できる(図42(b)では送出順番は「地震B」、「地震A」である)。よって、4223を含め4OFDMフレームの情報(4223、4224、4225、4226)で送出パターン1単位分の地震動情報を取得できる。2つ目の地震、地震Bの震源情報、地域情報、1つ目の地震、地震Aの震源情報、地域情報を順次取得し、視聴者に情報を通知する。以後、「更新フラグ」の値が変化したときに送出パターンを確認し、送出パターン1単位分の地震動情報を取得して視聴者に警報情報を通知する。
このように、電源投入時に地震動警報情報がすでに発報されていた場合においても、送出パターンを判断し、2つの地震の地震動情報を取得し、迅速に、視聴者に警告を伝えることができる。ここでは、送出パターン先頭の地震動警報情報検知した時点から送出パターン1単位分の地震動警報情報を取得し、視聴者に警報情報を通知する方法について説明したが、送出パターンを検知できれば、どの地震の地震動警報情報かを判断できるので、順次取得した地震動警報情報を視聴者に通知することもできる。この方式場合は、送出パターンの先頭を検知してから通知する方法に対して、最大で(送出パターン1単位分−1)OFDMフレーム分、電源投入から通知までの時間を短く出来る。
本発明に係る実施形態15を、図43(a)(b)を用いて説明する。
本実施の形態は実施例6で説明した地震動情報の送出方法において、2つの地震が発生している場合について、送出運用と受信機動作を説明するものである。
実施例6では、図61(b)に示したように、地震動情報を「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」の順にOFDMフレーム単位で交互に繰返し送出する送出方法を示した。本実施の形態では、図63(b)の送出パターンに示すように、「1:震源情報」、「0:地域情報」のペアで1つ目の地震の地震動情報、2つ目の地震の地震動情報の順に交互に繰返し送出する方法で2つの地震動情報を送出する。図63で6300に示す太枠で囲った部分が送出パターンの1単位である。6301はこの送出パターンにおける送出パターンの区切りを示す。6302、6303、6304、6305はそれぞれ地震動情報ペアである。
以下、図43(a)(b)を用いて送出運用と受信機動作を説明する。(a)と(b)の違いは、実施例14と同じく、地震動警報情報の送出開始時の「地震動情報総数(B56)」の値の設定方法と「更新フラグ」のインクリメントの方法である。
第1の送出運用、図43(a)は1つ目の地震の「ページ種別」「1:震源情報」送出時に「地震動情報総数(B56)」の値を地震動情報の総数が2つであることを示す「1」で送出を開始し、2つ目の地震動警報情報送出時に「更新フラグ」の値をインクリメントしない方法である。第2の送出運用、図43(b)は1つ目の地震の「ページ種別」「1:震源情報」送出時に「地震動情報総数(B56)」の値を地震動情報の総数が1つであることを示す「0」で送出を開始し、2つ目の地震動警報情報送出時に「更新フラグ」の値を1インクリメントし、2つ目の地震の「ページ種別」「1:震源情報」を送出する時に「地震動情報総数(B56)」の値を「1」に設定する方法である。すなわち、第2の送出運用は最初に送出パターン図61(b)で1つ目の地震の地震動警報情報を送出し、次に送出パターンを図63(b)に切り替え、2つ目の地震地震Bの情報を送出する方式である。図63(b)は「1つ目の地震、地震A」、「2つ目の地震、地震B」の順で送出しているが、第2の送出運用の場合は「2つ目の地震、地震B」、「1つ目の地震、地震A」での繰り返し送出となる。
はじめに、第1の送出運用について説明する。
図43(a)において、地震Aが1つ目の地震で、Bが2つ目の地震である。図中4301、4302、4303、4304はそれぞれ「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」の対による地震動情報ペアである。4301、4303が地震Aの地震動情報ペア、4302、4304は地震Bの地震動警報ペアである。図に示すように地震A、地震Bの地震動情報ペアを4301、4302、4303、4304と地震が発生した順に交互に送出する。
このように繰返し同じ情報を送出している間は「更新フラグ」はインクリメントせず同じ値を保持する。
「ページ種別」「1:震源情報」は2つの地震の地震動情報が伝送されているときに、それらを識別するための情報を含んでいる。伝送されている地震動情報の総数を識別するための「地震動情報総数(B56)」と伝送されている地震動情報を識別するための「地震動情報識別(B57)」である。「地震動情報総数(B56)」は伝送されている地震動情報の総数が1つの場合は「0」、2つの場合は「1」に設定する。「地震動情報識別(B57)」は伝送されている地震動情報を識別するための値である。地震動情報が1情報目、すなわち1つ目の地震の場合は「0」に、2情報目、すなわち2つ目の地震の場合は「1」に設定する。
4310:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。実施例5の3301と同様に全ビット「1」で送出され、そして地震A、Bの発生を通知する緊急地震速報第1報4380を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。
4311:最初の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。1つ目の地震、地震Aの地域情報を送出する。実施例5の3302と同様に「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」は開始値である「00」に設定する。「信号識別」は地震動警報の対象地域が放送区域内にある場合は「地震動警報詳細情報(該当地域あり)」を示す「000」を、ない場合は「地震動警報詳細情報(該当地域なし)」「001」を設定する。本実施例では「000」を設定している。地震動情報は送出パターン(図63(b))に従い「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。「地震動情報総数(B56)」の値は緊急地震速報第1報4380で2つの地震の発生を受信しているので2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は伝送されている地震動情報が1情報目、すなわち1つ目の地震であることを示す「0」に設定する。
4312:1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。「更新フラグ」は4311で設定した値を保持する。
4313:2つ目の地震、地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。「地震動情報識別(B57)」の値は伝送されている地震動情報が2情報目、すなわち2つ目の地震であることを示す「1」に設定する。地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」の最初の送出であるが、4311で「地震動情報総数(B56)」の値を2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」で送出したため、送出パターン内の送出とみなし「更新フラグ」は4311で設定した値を保持する。
4314:2つ目の地震、地震Bの「ページ種別」「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。「更新フラグ」は4311で設定した値を保持する。
以後、気象庁からの更新情報が送出されるまでは、地震A、地震Bの地震動情報を繰り返し送出する。この間、「更新フラグ」は4311で設定した値を保持する。4315が4311の地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」、4316が4312の地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」、4317が4313の地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」、4318が4314の地震Bの「ページ種別」「0:地域情報」の繰り返し送出である。
以上のように、送出パターンを規定して地震動警報情報を送出することでデジタル放送受診装置は2つの地震の地震動情報の識別が容易になる。また、デジタル放送受信装置は地震動警報情報取得のタイミングに関わらず、地震Aと地震Bについて、「地域情報」と「震源情報」両方の情報を速やかに取得できる。さらに、実施例15は「ページ種別」「1:震源情報」を送出パターンの1番目の情報として送出するため、デジタル放送受信装置は2つの地震動情報が伝送されることを最初に知ることができる。そのため、受信機側においては、2つの地震動警報が発令されていることを速やかに視聴者に通知することが可能になる。さらに、地震動警報が1つから2つになった場合の判定が容易になる。
次に、第1の送出運用で送出された場合の受信機動作について説明する。
図43(a)、4330は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。地震動警報情報の開始/終了フラグを検知し受信処理を開始する処理は今までに説明した実施例の受信機動作と同じである。通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知した場合に、地震動情報の受信処理を行う。すなわち、4311の受信で受信処理を開始する。受信機4330は送出パターン図61(b)もしくは、図63(b)で地震動警報情報が送出されること前提に受信処理する。判別部117は4311でページ種別「1:震源情報」を取得する。「地震動情報総数(B56)」の値が2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」なので、2つの地震の地震動情報が送出パターン図63(b)で伝送されていると判断できる。また、「地震動情報識別(B57)」の値が「0」であることから、4311は1つ目の地震、地震Aの震源情報で、かつ、送出パターン図63(b)の先頭の地震動情報であると判断できる。よって4311含め4OFDMフレームの情報(4311、4312、4313、4314)で送出パターン1単位分の情報を取得できる。1つ目の地震、地震Aの震源情報、地域情報、2つ目の地震、地震Bの震源情報、地域情報を順次取得し、視聴者に情報を通知する。なお、判別部117は4311を受信した時点で2つの地震の発生を検知できる。図75(a)に示すように2つの地震の警報画面を表示し、視聴者に強い警告を示すことが可能になる。図75は2つ目の地震の震源情報だけが取得でき猶予時間4615を表示している例を示しているが、1つ目の地震の震源情報だけを取得している場合も表示は同様である。
以上のように、2つ地震の地震動情報が送出されている場合も、送出パターンが決まっているので、1つの地震の地震動情報送出パターンか2つ地震の地震動情報送出パターンかの判断が容易になり、受信機を構成しやすくなる。さらに、最初にページ種別「1:震源情報」が「地震動情報総数(B56)」の値「1」で送出されるので、最初の受信で送出パターンを判別でき、かつ、視聴者にいち早く2つの地震の発生を通知することができるため、地震被害の防止、軽減効果がより高まると期待できる。
図43(a)、4350は電源が投入されている時だけ地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。電源投入時の処理は今までに説明した実施例の受信機動作と同じである。通常状態となった判別部117(図25)は、送出パターン図61(b)もしくは、図63(b)で地震動情報が送出されることを前提に受信処理を行う。受信機4350は送出されるOFDMフレームを取得し、送出パターンが図61(b)か図63(b)かの判断と、送出パターンの先頭の地震動情報の検知を行う。送出パターンの判断はページ種別「1:震源情報」に含まれる「地震動情報総数(B56)」の値で判定する。値が「0」なら1つの地震の地震動情報の伝送なので図61(b)、値が「1」なら2つの地震の地震動情報の伝送なので図63(b)である。
4312は電源投入(4360)後、最初の受信である。ページ種別から「0:地域情報」と判断できる。地域情報は送出パターンが図61(b)、図63(b)どちらの場合であっても、送出パターンの先頭ではない。また、地域情報では送出パターンを判断できないので次のOFDMフレームを取得する。
4313はページ種別から「1:震源情報」と判断できる。「地震動情報総数(B56)」の値が「1」なので送出パターンは2つの地震の地震動情報の伝送の図63(b)である。一方、「地震動情報識別(B57)」の値が「1」であることから、2つ目の地震、地震Bの震源情報であり送出パターンの先頭の地震動情報ではないと判断できる。4314はページ種別から「0:地域情報」と判断できる。また送出パターンから地震Bの地域情報であると判断できる。送出パターンの先頭を検出するため次のOFDMフレームを取得する。4315はページ種別が「1」、「地震動情報総数(B56)」が「1」、「地震動情報識別(B57)」が「0」であることから2つの地震の地震動情報の伝送における1つ目の地震、地震Aのページ種別「1:震源情報」であると判断できる。、すなわち送出パターン図63(b)先頭の地震動情報である。よって、4315を含め4OFDMフレームの情報(4315、4316、4317、4318)で送出パターン1単位分の地震動情報を取得できる。1つ目の地震、地震Aの震源情報、地域情報、2つ目の地震、地震Bの震源情報、地域情報を順次取得し、視聴者に情報を通知する。なお、4313を受信した時点で2つの地震が発生していることが判るので、受信機4330と同様に2つの地震の警報画面を表示し、視聴者に強い警告を示すことができる。
このように、電源投入時に地震動警報情報がすでに発報されていた場合においても、送出パターンを判断し、2つの地震の地震動情報を取得し、迅速に、視聴者に警告を伝えることができる。ここでは、送出パターン先頭の地震動警報情報検知した時点から送出パターン1単位分の地震動警報情報を取得し、視聴者に警報情報を通知する方法について説明したが、送出パターンを検知できれば、どの地震の地震動警報情報かを判断できるので、順次取得した地震動警報情報を視聴者に通知することもできる。この方式場合は、送出パターンの先頭を検知してから通知する方法に対して、最大で(送出パターン1単位分−1)OFDMフレーム分、電源投入から通知までの時間を短く出来る。
次に、第2の送出運用について説明する。
図43(b)においても、地震Aが1つ目の地震で、地震Bが2つ目の地震である。
4320:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。実施例5の3301と同様に全ビット「1」で送出され、そして地震A、Bの発生を通知する緊急地震速報第1報4380を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。
4321:1つ目の地震動警報情報の最初の送出は送出パターン図61(b)で送出する。4321では、送出パターンに従い、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。実施例5の3302と同様に「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」は開始値である「00」に設定する。「信号識別」は地震動警報の対象地域が放送区域内にある場合は「地震動警報詳細情報(該当地域あり)」を示す「000」を、ない場合は「地震動警報詳細情報(該当地域なし)」「001」を設定する。本実施例では「000」を設定している。「地震動情報総数(B56)」の値は緊急地震速報第1報4380で2つの地震の発生を受信しているが、まだ1つ目の地震動情報の伝送を開始したところなので、1つの地震動情報の伝送を表す「0」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は伝送されている地震動情報が1情報目、すなわち1つ目の地震であることを示す「0」に設定する。
4322:1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。「更新フラグ」は4321で設定した値を保持する。
4323:2つ目の地震、地震Bの地震動警報情報の送出を開始するOFDMフレームである。送出パターンを図61(b)から2つの地震の地震動警報情報送出の送出パターン図63(b)に切り替える。図63(b))は「1つ目の地震、地震A」「2つ目の地震、地震B」の順で送出する場合を示しているが、ここでは送出順番は逆の「2つ目の地震、地震B」「1つ目の地震、地震A」の順になる。送出パターンに従い、2つ目の地震、地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。送出パターンを切り替えるので「更新フラグ」の値を1インクリメントし「01」にする。「地震動情報総数(B56)」の値を2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は伝送されている地震動情報が2情報目、すなわち2つ目の地震であることを示す「1」に設定する。
4324:2つ目の地震、地震Bの「ページ種別」「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。「更新フラグ」は4323で設定した値を保持する。
4325、4326:送出パターンに従い「1つ目の地震、地震A」の地震動警報情報を「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」の順で送出する。「更新フラグ」は4323で設定した値を保持する。4325の「ページ種別」「1:震源情報」は4321の繰り返し送出である。「地震動情報総数(B56)」の値だけ2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」に変更する。4326の「ページ種別」「0:地域情報」は4322の繰り返し送出である。
以後、気象庁からの更新情報が送出されない限り、「2つ目の地震、地震B」「1つ目の地震、地震A」の順で地震動情報を繰り返し送出する。この間、「更新フラグ」の値はインクリメントしない。
以上のように図43(b)においても図43(a)の送出運用と同じ効果が得られる。また、1つ目の地震動警報情報の最初の送出は、1つの地震動警報情報の送出パターンで送出し、次に2つの地震動警報情報の送出パターンに切り替える方式をとることで、2個の地震が発生している場合と、1つの地震から2つの地震に増えた場合の送出運用を同じにできる。
次に、第2の送出運用で送出された場合の受信機動作について説明する。
図43(b)、4335は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。地震動警報情報の開始/終了フラグを検知し受信処理を開始する処理は今までに説明した実施例の受信機動作と同じである。通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知した場合に、地震動情報の受信処理を行う。すなわち、OFDMフレーム4321の受信で受信処理を開始する。受信機4335は送出パターン図61(b)もしくは、図63(b)で地震動警報情報が送出されること前提に受信処理する。判別部117は、4321のページ種別「1:震源情報」を取得する。「地震動情報総数(B56)」が「0」、「地震動情報識別(B57)」が「0」なので、1つ目の地震、地震Aの震源情報であると判断し、1つ目の地震、地震Aの震源位置、猶予時間を視聴者に通知する。送出パターンは「地震動情報総数(B56)」が「0」から図61(b)と判断する。次に判別部117は、送出パターンから4321と同じ地震のページ種別「0:地域情報」を想定し4322を受信し、取得した情報から視聴者に地震動警報情報の対象地域を通知する。判別部117は4323を受信し「更新フラグ」の変更を検知し、震動警報情報の更新、もしくは、送出パターンの変更を想定する。4323はページ種別「1:震源情報」で「地震動情報総数(B56)」の値が2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」である。送出パターンが図63(b)に変更されたと判断する。「地震動情報識別(B57)」の値が「1」なので2つ目の地震、地震Bのページ種別「1:震源情報」で、かつ、送出パターン図63(b)の先頭の地震動情報であると判断できる。よって4323含め4OFDMフレームの情報(4323、4324、4325、4326)で送出パターン1単位分の情報を取得できる。2つ目の地震、地震Bの震源情報、地域情報、1つ目の地震、地震Aの震源情報、地域情報を順次取得し、視聴者に情報を通知する。なお、判別部117は4323を受信した時点で2つの地震の発生を検知できる。図75(a)に示すように2つの地震の警報画面を表示し、視聴者に強い警告を示すことが可能になる。
以上のように受信機4335においても図43(a)の受信機4330と同等の効果が得られる。また、2つ目の地震、地震Bの地震動情報が最初に送出されるときは送出パターンが変わるが、「更新フラグ」も更新されるので1つの地震の地震動情報が伝送されているのか、2つの地震の地震動情報が伝送されているのか簡単に判断できる。2個の地震が発生している場合と、1つの地震から2つの地震に増えた場合の送出運用が同じなので受信処理を簡略化できる。
図43(b)、4355は電源が投入されている時だけ地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。この場合の受信機処理は図43(a)の受信機4350と同様に、送出パターンの判断と、送出パターンの先頭の地震動情報の検知を行う。
4322は電源投入(4360)後、最初の受信である。「ページ種別」の値から「0:地域情報」と判断できる。「ページ種別」「0:地域情報」では送出パターンの判断と、送出パターンの先頭の地震動情報の検知処理が出来ない。次OFDMフレームを取得する。判別部117は4323で「更新フラグ」の値の変化を検知する。したがって、送出パターンの先頭であると推定できる。4323は「ページ種別」「1:震源情報」、「地震動情報総数(B56)」が「1」、「地震動情報識別(B57)」が「1」なので、送出パターンは図63(b)と判断できる。また、4323の「ページ種別」「1:震源情報」は2つ目の地震、Bの震源情報なので送出パターン図63(b)の先頭であると判断できる。送出パターンと送出パターンの先頭を検知した後は、受信機4335と同様に、4OFDMフレームの情報(4323、4324、4325、4326)で送出パターン1単位分の情報を取得する。2つ目の地震、地震Bの震源情報、地域情報、1つ目の地震、地震Aの震源情報、地域情報を順次取得し、視聴者に情報を通知する。
このように、電源投入時に地震動警報情報がすでに発報されていた場合においても、送出パターンを判断し、2つの地震の地震動情報を取得し、迅速に、視聴者に警告を伝えることができる。ここでは、送出パターン先頭の地震動警報情報検知した時点から送出パターン1単位分の地震動警報情報を取得し、視聴者に警報情報を通知する方法について説明したが、送出パターンを検知できれば、どの地震の地震動警報情報かを判断できるので、順次取得した地震動警報情報を視聴者に通知することもできる。この方式場合は、送出パターンの先頭を検知してから通知する方法に対して、最大で(送出パターン1単位分−1)OFDMフレーム分、電源投入から通知までの時間を短く出来る。
本発明に係る実施形態16を、図44(a)(b)を用いて説明する。
本実施の形態は2つの地震が発生している場合について、送出運用と受信機動作を説明するものである。
本実施の形態では、図63(c)の送出パターンに示すように、1つ目の地震、地震Aのページ種別「1:震源情報」、2つ目の地震、地震Bのページ種別「1:震源情報」、1つ目の地震、地震Aのページ種別「0:地域情報」、2つ目の地震、地震Bのページ種別「0:地域情報」を送出単位とし、この送出単位で繰返し送出する送出パターンで2つの地震動情報を送出する。図63で6300に示す太枠で囲った部分が送出パターンの1単位である。6301はこの送出パターンにおける送出パターンの区切りを示す。
以下、図44(a)(b)を用いて送出運用と受信機動作を説明する。(a)と(b)の違いは、実施例14と同じく、地震動情報の送出開始時の「地震動情報総数(B56)」の値の設定方法と「更新フラグ」のインクリメントの方法である。
第1の送出運用、図44(a)は始めから2つの地震動情報の送出パターン図63(c)で送出する。1つ目の地震の「ページ種別」「1:震源情報」送出時に「地震動情報総数(B56)」の値を地震動情報の総数が2つであることを示す「1」で送出を開始し、1つ目の地震動情報送出時に「更新フラグ」の値をインクリメントしない方法である。第2の送出運用、図44(b)はまず、1つの地震動情報の送出パターン図61(b)で1つ目の地震動情報を送出する。次に、2つの地震動情報の送出パターン図63(c)に送出パターンを切り替えて、1つ目と2つ目の地震動情報を送出する。「更新フラグ」の値は送出パターン図63(c)に切り替えるタイミングで値を1インクリメントする。「ページ種別」「1:震源情報」の「地震動情報総数(B56)」の値を地震動情報の総数が2つであることを示す「1」に設定する方法である。すなわち、第2の送出運用は最初に送出パターン図61(b)で1つ目の地震の地震動警報情報を送出し、次に送出パターンを図63(c)に切り替え、2つ目の地震地震Bの情報を送出する方式である。図63(c)は「1つ目の地震、地震A」の「1:震源情報」、「2つ目の地震、地震B」の「1:震源情報」、「1つ目の地震、地震A」の「0:地域情報」、「2つ目の地震、地震B」の「0:地域情報」での繰り返し送出であるが、第2の送出運用の場合は地震Aと地震Bの送出順序が逆になる。「2つ目の地震、地震B」の「1:震源情報」、「1つ目の地震、地震A」の「1:震源情報」、「2つ目の地震、地震B」の「0:地域情報」、「1つ目の地震、地震A」の「0:地域情報」の順で繰り返し送出する。
はじめに、第1の送出運用について説明する。
図44(a)において、地震Aが1つ目の地震で、Bが2つ目の地震である。図中4401、4402は本実施の形態における2つの地震の地震動情報送出時の送出パターンの1単位である。OFDMフレーム単位で1つ目の地震、地震Aのページ種別「1:震源情報」(4411)、2つ目の地震、地震Bのページ種別「1:震源情報」(4412)、地震Aのページ種別「0:地域情報」(4413)、地震Bのページ種別「0:地域情報」(4414)の順に送出する。そして、この送出パターン1単位を繰返し送出する。このように繰返し同じ情報を送出している間は「更新フラグ」はインクリメントせず同じ値を保持する。「ページ種別」「1:震源情報」は2つの地震の地震動情報が伝送されているときに、それらを識別するための情報を含んでいる。伝送されている地震動情報の総数を識別するための「地震動情報総数(B56)」と伝送されている地震動情報を識別するための「地震動情報識別(B57)」である。「地震動情報総数(B56)」は伝送されている地震動情報の総数が1つの場合は「0」、2つの場合は「1」に設定される。「地震動情報識別(B57)」は伝送されている地震動情報を識別するための値である。地震動情報が1情報目、すなわち1つ目の地震の場合は「0」に、2情報目、すなわち2つ目の地震の場合は「1」に設定する。
4410:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。実施例5の3301と同様に全ビット「1」で送出され、そして地震A、Bの発生を通知する緊急地震速報第1報4480を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。
4411:最初の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。送出パターン(図63(c))に従い1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。実施例5の3302と同様に「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」は開始値である「00」に設定する。「信号識別」は地震動警報の対象地域が放送区域内にある場合は「地震動警報詳細情報(該当地域あり)」を示す「000」を、ない場合は「地震動警報詳細情報(該当地域なし)」「001」を設定する。本実施例では「000」を設定している。「地震動情報総数(B56)」の値は緊急地震速報第1報4480で2つの地震の発生を受信しているので2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は伝送されている地震動情報が1情報目、すなわち1つ目の地震であることを示す「0」に設定する。
4412:送出パターン(図63(c))に従い、2つ目の地震、地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。「地震動情報総数(B56)」の値は2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は伝送されている地震動情報が2情報目、すなわち2つ目の地震であることを示す「1」に設定する。「更新フラグ」は4411で設定した値を保持する。
4413:送出パターン(図63(c))に従い、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。「更新フラグ」は4411で設定した値を保持する。
4414:送出パターン(図63(c))に従い、2つ目の地震、地震Bの「ページ種別」「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。「更新フラグ」は4411で設定した値を保持する。
以後、気象庁からの更新情報が送出されるまでは、送出パターン(図63(c))に従い、地震A、地震Bの地震動情報を繰り返し送出する。この間、「更新フラグ」は4411で設定した値を保持する。4415が4411の地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」、4416が4412の地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」、4417が4413の地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」、4418が4414の地震Bの「ページ種別」「0:地域情報」の繰り返し送出である。
以上のように、送出パターンを規定して地震動警報情報を送出することでデジタル放送受診装置は2つの地震の地震動情報の識別が容易になる。また、デジタル放送受信装置は地震動警報情報取得のタイミングに関わらず、地震Aと地震Bについて、「地域情報」と「震源情報」両方の情報を速やかに取得できる。
また、「ページ種別」「1:震源情報」を送出パターンの1番目の情報として送出するため、デジタル放送受信装置は2つの地震動情報が伝送されることを最初に知ることができる。そのため、受信機側においては、2つの地震動警報が発令されていることを速やかに視聴者に通知することが可能になる。さらに、地震動警報が1つから2つになった場合の判定が容易になる。
次に、第1の送出運用で送出された場合の受信機動作について説明する。
図44(a)、4440は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。地震動警報情報の開始/終了フラグを検知し受信処理を開始する処理は今までに説明した実施例の受信機動作と同じである。通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知した場合に、地震動情報の受信処理を行う。すなわち、4411の受信で受信処理を開始する。受信機4440は送出パターン図61(b)もしくは、図63(c)で地震動警報情報が送出されること前提に処理する。判別部117は4411でページ種別「1:震源情報」を取得する。4411で取得した「地震動情報総数(B56)」の値が2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」なので、2つの地震の地震動情報が送出パターン図63(c)で伝送されていると判断する。また、「地震動情報識別(B57)」の値が「0」であることから、4411は1つ目の地震、地震Aの震源情報で、パターン図63(c)の先頭の情報であると判断できる。送出パターンと送出パターンの先頭を検知した後は、4411から4OFDMフレームの情報(4411、4412、4413、4414)で送出パターン1単位分の情報を取得する。1つ目の地震、地震Aの震源情報、2つ目の地震、地震Bの震源情報、1つ目の地震、地震Aの地域情報、2つ目の地震、地震Bの地域情報を順次取得し、視聴者に情報を通知する。
以上のように、2つ地震の地震動情報が送出されている場合も、送出パターンが決まっているので、1つの地震の地震動情報送出パターンか2つ地震の地震動情報送出パターンかの判断が容易になり、受信機を構成しやすくなる。さらに、最初にページ種別「1:震源情報」が「地震動情報総数(B56)」の値「1」で送出されるので、最初の受信で送出パターンを判別でき、かつ、視聴者にいち早く2つの地震の発生を通知することができる。
図44(a)、4450は電源が投入されている時だけ地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。電源投入時の処理は今までに説明した実施例の受信機動作と同じである。通常状態となった判別部117(図25)は、送出パターン図61(b)もしくは、図63(c)で地震動情報が送出されることを前提に受信処理を行う。受信機4450は送出されるOFDMフレームを取得し、送出パターンが図61(b)か図63(c)かの判断と、送出パターンの先頭の地震動情報の検知を行う。送出パターンの判断はページ種別「1:震源情報」に含まれる「地震動情報総数(B56)」の値で判定する。値が「0」なら1つの地震の地震動情報の伝送なので図61(b)、値が「1」なら2つの地震の地震動情報の伝送なので図63(c)である。
4412は電源投入(4460)後、最初の受信である。「ページ種別」の値から「1:震源情報」と判断できる。「地震動情報総数(B56)」の値は「1」なので送出パターンは2つの地震の地震動情報の伝送の図63(c)である。「地震動情報識別(B57)」は「1」で2つ目の地震、地震Bの震源情報であると判断できる。よって送出パターンの先頭の地震動情報ではない。4413は「ページ種別」の値から「0:地域情報」と判断できる。「0:地域情報」では送出パターンを判断できない。次のOFDMフレームを取得する。4414の「ページ種別」が0で「0:地域情報」である。次のOFDMフレームを取得する。4415は、「ページ種別」の値が1で「1:震源情報」である。「地震動情報総数(B56)」は「1」、「地震動情報識別(B57)」は「0」で1つ目の地震、地震Aの震源情報であると判断できる。すなわち送出パターン図63(c)先頭の地震動情報である。よって、4415を含め4OFDMフレームの情報(4415、4416、4417、4418)で送出パターン図63(c)の1単位分の地震動情報を取得できる。1つ目の地震、地震Aの震源情報、2つ目の地震、地震Bの震源情報、1つ目の地震、地震Aの地域情報、2つ目の地震、地震Bの地域情報を順次取得し、視聴者に情報を通知する。なお、OFDMフレーム4412を受信した時点で2つの地震が発生していることが判っているので、図44(a)の受信機4440と同様に2つの地震の警報画面を表示し、視聴者に強い警告を示すことができる。
このように、電源投入時に地震動警報情報がすでに発報されていた場合においても、送出パターンを判断し、2つの地震の地震動情報を取得し、迅速に、視聴者に警告を伝えることができる。ここでは、送出パターン先頭の地震動警報情報検知した時点から送出パターン1単位分の地震動警報情報を取得し、視聴者に警報情報を通知する方法について説明したが、送出パターンを検知できれば、どの地震の地震動警報情報かを判断できるので、順次取得した地震動警報情報を視聴者に通知することもできる。この方式場合は、送出パターンの先頭を検知してから通知する方法に対して、最大で(送出パターン1単位分−1)OFDMフレーム分、電源投入から通知までの時間を短く出来る。
次に、第2の送出運用について説明する。
図44(b)においても、地震Aが1つ目の地震で、地震Bが2つ目の地震である。
4420:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。実施例5の3301と同様に全ビット「1」で送出され、そして地震A、Bの発生を通知する緊急地震速報第1報4480を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。
4421:1つ目の地震動警報情報の最初の送出は送出パターン図61(b)で送出する。すなわち、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。実施例5の3302と同様に「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」は開始値である「00」に設定する。「信号識別」は地震動警報の対象地域が放送区域内にある場合は「地震動警報詳細情報(該当地域あり)」を示す「000」を、ない場合は「地震動警報詳細情報(該当地域なし)」「001」を設定する。本実施例では「000」を設定している。「地震動情報総数(B56)」の値は1つの地震の地震動情報の伝送を表す「0」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は伝送されている地震動情報が1情報目、すなわち1つ目の地震であることを示す「0」に設定する。
4422:送出パターン図61(b)に従い、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。「更新フラグ」の値はOFDMフレーム4421の設定値を保持する。
4423:2つの地震の地震動警報情報の送出を開始するOFDMフレームである。送出パターンは、図61(b)から図63(c)に切り替える。図63(b)は「1つ目の地震、地震A」の「1:震源情報」、「2つ目の地震、地震B」の「1:震源情報」、「1つ目の地震、地震A」の「0:地域情報」、「2つ目の地震、地震B」の「0:地域情報」の順で送出する場合を示しているが、ここでは、地震Aと地震Bの送出順番が逆になる。「2つ目の地震、地震B」の「1:震源情報」、「1つ目の地震、地震A」の「1:震源情報」、「2つ目の地震、地震B」の「0:地域情報」、「1つ目の地震、地震A」の「0:地域情報」の順で送出する。2つ目の地震、地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。「地震動情報総数(B56)」の値は2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は2情報目を示す「1」に設定する。送出パターンを切り替えるので「更新フラグ」の値は1インクリメントし「01」に設定する。
4424:送出パターンを図63(c)に従い、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。「地震動情報総数(B56)」は2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」に変更する。「更新フラグ」は4423で設定した値を保持する。「ページ種別」「1:震源情報」の地震動情報は4421で送出した地震Aの地震動警報情報と同じ内容である。
4425:送出パターンを図63(c)に従い、2つ目の地震、地震Bの「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。「更新フラグ」は4423で設定した値を保持する。
4426:送出パターンを図63(c)に従い、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。「更新フラグ」は4423で設定した値を保持する。ページ種別」「0:地域情報」の地震動情報は4422で送出した地震Aの地震動警報情報と同じ内容である。
以後、気象庁からの更新情報が送出されるまでは、送出パターン図63(c)に従い地震動警報情報を繰り返し送出する。この間、「更新フラグ」は4423で設定した値を保持する。4427が4423の地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」、4428が4424の地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」、4429が4425の地震Bの「ページ種別」「0:地域情報」、4430が4426の地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」の繰り返し送出である。
以上のように図44(b)においても図44(a)の送出運用と同じ効果が得られる。また、1つ目の地震動警報情報の最初の送出は、1つの地震動警報情報の送出パターンで送出し、次に2つの地震動警報情報の送出パターンに切り替える方式をとることで、2個の地震が発生している場合と、1つの地震から2つの地震に増えた場合の送出運用を同じにできる。
次に、第2の送出運用で送出された場合の受信機動作について説明する。
図44(b)、4445は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。地震動警報情報の開始/終了フラグを検知し受信処理を開始する処理は今までに説明した実施例の受信機動作と同じである。通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知した場合に、地震動情報の受信処理を行う。すなわち、OFDMフレーム4421の受信で受信処理を開始する。受信機4445は送出パターン図61(b)もしくは、図63(c)で地震動情報が送出されること前提に受信処理する。判別部117は4421を処理する。「ページ種別」が「1」、「地震動情報総数(B56)」が「0」、「地震動情報識別(B57)」の値が「0」から、送出パターンは1つの地震の地震動警報情報送出の図61(b)と判断する。取得した情報は、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」を判断し、1つ目の地震、地震Aの震源位置、猶予時間を視聴者に通知する。次に、4421と同じ地震の「ページ種別」「0:地域情報」の受信を想定し4422を取得し、対象地域情報を視聴者に通知する。
判別部117は4423を受信し「更新フラグ」の変更を検知し、震動警報情報の更新、もしくは、送出パターンの変更を想定する。4423はページ種別「1:震源情報」で「地震動情報総数(B56)」の値が2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」である。送出パターンが図63(c)に変更されたと判断する。「地震動情報識別(B57)」の値が「1」なので2つ目の地震、地震Bのページ種別「1:震源情報」で、かつ、送出パターン図63(c)の先頭の地震動情報であると判断できる。よって4423含め4OFDMフレームの情報(4423、4424、4425、4426)で送出パターン1単位分の情報を取得できる。2つ目の地震、地震Bの震源情報、1つ目の地震、地震Aの震源情報、2つ目の地震、地震Bの地域情報、1つ目の地震、地震Aの地域情報を順次取得し、視聴者に情報を通知する。なお、判別部117は4423を受信した時点で2つの地震の発生を検知できる。図75(a)に示すように2つの地震の警報画面を表示し、視聴者に強い警告を示すことが可能になる。
以上のように受信機4445においても図44(a)の受信機4440と同等の効果が得られる。また、2つ目の地震、地震Bの地震動情報が最初に送出されるときは送出パターンが変わるが、「更新フラグ」も更新されるので1つの地震の地震動情報が伝送されているのか、2つの地震の地震動情報が伝送されているのか簡単に判断できる。2個の地震が発生している場合と、1つの地震から2つの地震に増えた場合の送出運用が同じなので受信処理を簡略化できる。
図44(b)、4455は電源が投入されている時だけ地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。
この場合の受信機処理は図44(a)の受信機4450と同様に、送出パターンの判断と、送出パターンの先頭の地震動情報の検知を行う。
4422は電源投入(4460)後、最初の受信である。「ページ種別」の値から「0:地域情報」と判断できる。「ページ種別」「0:地域情報」では送出パターンの判断と、送出パターンの先頭の地震動情報の検知処理が出来ない。次OFDMフレームを取得する。判別部117は4423で「更新フラグ」の値の変化を検知する。したがって、送出パターンの先頭であると推定できる。4423は「ページ種別」「1:震源情報」、「地震動情報総数(B56)」が「1」、「地震動情報識別(B57)」が「1」なので、送出パターンは図63(c)と判断できる。また、4423の「ページ種別」「1:震源情報」は2つ目の地震、Bの震源情報なので送出パターン図63(b)の先頭であると判断できる。送出パターンと送出パターンの先頭を検知した後は、受信機4445と同様に、4OFDMフレームの情報(4423、4424、4425、4426)で送出パターン1単位分の情報を取得する。2つ目の地震、地震Bの震源情報、1つ目の地震、地震Aの震源情報、2つ目の地震、地震Bの地域情報、1つ目の地震、地震Aの地域情報を順次取得し、視聴者に情報を通知する。
このように、電源投入時に地震動警報情報がすでに発報されていた場合においても、送出パターンを判断し、2つの地震の地震動情報を取得し、迅速に、視聴者に警告を伝えることができる。また、送出パターンと送出パターンの先頭を検知した後の処理は図44(b)の受信機4445と共通化できる。ここでは、送出パターン先頭の地震動警報情報検知した時点から送出パターン1単位分の地震動警報情報を取得し、視聴者に警報情報を通知する方法について説明したが、送出パターンを検知できれば、どの地震の地震動警報情報かを判断できるので、順次取得した地震動警報情報を視聴者に通知することもできる。この方式場合は、送出パターンの先頭を検知してから通知する方法に対して、最大で(送出パターン1単位分−1)OFDMフレーム分、電源投入から通知までの時間を短く出来る。
本発明に係る実施形態17を、図45(a)(b)を用いて説明する。
本実施の形態は2つの地震が発生している場合について、送出運用と受信機動作を説明するものである。
本実施の形態では、図63(d)の送出パターンに示すように、1つ目の地震、地震Aのページ種別「1:震源情報」、2つ目の地震、地震Bのページ種別「1:震源情報」、1つ目と2つめの地震両方(地震Aと地震B)の情報を含むページ種別「0:地域情報」を送出単位とし、この送出単位で繰返し送出する送出パターンで2つの地震動情報を送出する。図63で6300に示す太枠で囲った部分が送出パターンの1単位である。6301はこの送出パターンにおける送出パターンの区切りを示す。
以下、図45(a)(b)を用いて送出運用と受信機動作を説明する。(a)と(b)の違いは、実施例14と同じく、地震動情報の送出開始時の「地震動情報総数(B56)」の値の設定方法と「更新フラグ」のインクリメントの方法である。
第1の送出運用、図45(a)は始めから2つの地震動情報の送出パターン図63(d)で送出する。1つ目の地震の「ページ種別」「1:震源情報」送出時に「地震動情報総数(B56)」の値を地震動情報の総数が2つであることを示す「1」で送出を開始し、2つ目の地震の地震動情報送出時に「更新フラグ」の値をインクリメントしない方法である。第2の送出運用、図45(b)はまず、1つの地震動情報の送出パターン図61(b)で1つ目の地震動情報を送出する。次に、2つの地震動情報の送出パターン図63(d)に送出パターンを切り替えて、1つ目と2つ目の地震動情報を送出する。「更新フラグ」の値は送出パターン図63(d)に切り替えるタイミングで値を1インクリメントする方法である。このとき、「ページ種別」「1:震源情報」の「地震動情報総数(B56)」の値を地震動情報の総数が2つであることを示す「1」に設定する。すなわち、第2の送出運用は最初に送出パターン図61(b)で1つ目の地震の地震動警報情報を送出し、次に送出パターンを図63(d)に切り替え、2つ目の地震地震Bの情報を送出する方式である。図63(d)は「1つ目の地震、地震A」の「1:震源情報」、「2つ目の地震、地震B」の「1:震源情報」、「1つ目の地震、地震Aと2つ目の地震、地震B」の両方の情報を含む「0:地域情報」での繰り返し送出であるが、第2の送出運用の場合は地震Aと地震Bの送出順序が逆になる。「2つ目の地震、地震B」の「1:震源情報」、「1つ目の地震、地震A」の「1:震源情報」、「1つ目の地震、地震Aと2つ目の地震、地震B」の両方の情報を含む「0:地域情報」、の順で繰り返し送出する。
はじめに、第1の送出運用について説明する。
図45(a)において、地震Aが1つ目の地震で、Bが2つ目の地震である。図中4501、4502は本実施の形態における地震動情報の送出パターンの1単位である。OFDMフレーム単位で1つ目の地震、地震Aのページ種別「1:震源情報」(4511)、2つ目の地震、地震Bのページ種別「1:震源情報」(4512)、地震A、地震B両方の情報を含むページ種別「0:地域情報」(4513)の順に送出する。そして、これを送出パターン1単位として繰返し送出する。
このように繰返し同じ情報を送出している間は「更新フラグ」はインクリメントせず同じ値を保持する。「ページ種別」「1:震源情報」は2つの地震の地震動情報が伝送されているときに、それらを識別するための情報を含んでいる。伝送されている地震動情報の総数を識別するための「地震動情報総数(B56)」と伝送されている地震動情報を識別するための「地震動情報識別(B57)」である。「地震動情報総数(B56)」は伝送されている地震動情報の総数が1つの場合は「0」、2つの場合は「1」に設定される。「地震動情報識別(B57)」は伝送されている地震動情報を識別するための値である。地震動情報が1情報目、すなわち1つ目の地震の場合は「0」に、2情報目、すなわち2つ目の地震の場合は「1」に設定する。
4510:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。実施例5の3301と同様に全ビット「1」で送出され、そして地震A、Bの発生を通知する緊急地震速報第1報4580を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。
4511:最初の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。送出パターン(図63(d))に従い1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。実施例5の3302と同様に「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」は開始値である「00」に設定する。「信号識別」は地震動警報の対象地域が放送区域内にある場合は「地震動警報詳細情報(該当地域あり)」を示す「000」を、ない場合は「地震動警報詳細情報(該当地域なし)」「001」を設定する。本実施例では「000」を設定している。「地震動情報総数(B56)」の値は緊急地震速報第1報4580で2つの地震の発生を受信しているので2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は伝送されている地震動情報が1情報目、すなわち1つ目の地震であることを示す「0」に設定する。
4512:送出パターン(図63(d))に従い2つ目の地震、地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。「地震動情報総数(B56)」の値は2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は伝送されている地震動情報が2情報目、すなわち2つ目の地震であることを示す「1」に設定する。「更新フラグ」は4511で設定した値を保持する。
4513:送出パターン(図63(d))に従い、1つ目の地震、地震Aと2つ目の地震Bの両方の地域情報を含む「ページ種別」「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。具体的には、地震Aの対象地域が東京、千葉県、神奈川県で、地震Bの対象地域が神奈川県、静岡県、伊豆諸島であった場合、「ページ種別」「0:地域情報」は対象地域として東京、千葉県、神奈川県、静岡県、伊豆諸島を示す値が設定される。「更新フラグ」は4511で設定した値を保持する。
以後、気象庁からの更新情報が送出されるまでは、送出パターン(図63(d))に従い、地震A、地震Bの地震動情報を繰り返し送出する。この間、「更新フラグ」は4511で設定した値を保持する。4514が4511の地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」、4515が4512の地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」、4516が4513の地震Aと地震B両方の「ページ種別」「0:地域情報」の繰り返し送出である。
以上のように、送出パターンを規定して地震動警報情報を送出することでデジタル放送受診装置は2つの地震の地震動情報の識別が容易になる。また、デジタル放送受信装置は地震動警報情報取得のタイミングに関わらず、地震Aと地震Bについて、「地域情報」と「震源情報」両方の情報を速やかに取得できる。
さらに、「ページ種別」「1:震源情報」を送出パターンの1番目の情報として送出するため、デジタル放送受信装置は2つの地震動情報が伝送されることを最初に知ることができ、1つの地震の地震動情報を送出している状態から、2つの地震の地震動送出に切り換った場合の判定が容易になる。
さらに、「地域情報」を地震Aと地震B両方を含む情報とすることで、2つの地震の地震動情報に要する時間を1OFDM減らすことができる。
次に、第1の送出運用で送出された場合の受信機動作について説明する。
図45(a)、4540は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。地震動警報情報の開始/終了フラグを検知し受信処理を開始する処理は今までに説明した実施例の受信機動作と同じである。通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知した場合に、地震動情報の受信処理を行う。すなわち、4511の受信で受信処理を開始する。受信機4540は送出パターン図61(b)もしくは、図63(d)で地震動警報情報が送出されること前提に処理する。判別部117は4511でページ種別「1:震源情報」を取得する。4511で取得した「地震動情報総数(B56)」の値が2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」なので、2つの地震の地震動情報が送出パターン図63(d)で伝送されていると判断できる。また、「地震動情報識別(B57)」の値が「0」であることから、4511は1つ目の地震、地震Aの震源情報で、送出パターン図63(d)の先頭の情報であると判断できる。送出パターンと送出パターンの先頭を検知した後は、4511から3OFDMフレームの情報(4511、4512、4513)で送出パターン1単位分の情報を取得する。1つ目の地震、地震Aの震源情報、2つ目の地震、地震Bの震源情報、1つ目の地震、地震Aと2つ目の地震、地震Bの両方の情報を含む地域情報を順次取得し、視聴者に情報を通知する。
以上のように、2つ地震の地震動情報が送出されている場合も、送出パターンが決まっているので、1つの地震の地震動情報送出パターンか2つ地震の地震動情報送出パターンかの判断が容易になり、受信機を構成しやすくなる。さらに、最初にページ種別「1:震源情報」が「地震動情報総数(B56)」の値「1」で送出されるので、最初の受信で送出パターンを判別でき、かつ、視聴者にいち早く2つの地震の発生を通知することができる。さらに、「地域情報」が地震Aと地震Bの両方一緒に送出されるので、2つの地震の地震動情報に要する時間を1OFDM減らすことができる。図80(a)は受信機4540が生成する警告画面の一例である。画面の生成方法については図46で別途詳細を説明するため、ここでは詳細について述べない。4611は表示している情報が気象庁から発令された地震動警報の情報であることを示す名称である。4612は地震の発生を通知する警告メッセージである。4613は補助メッセージである。4614、8014は地震動警報が発表された時間を表す。具体的には、図10の地震動警報情報が送出された時刻を示す「現在時刻」情報(図10のB24〜B54)を表示する。4615、8015は猶予時間である。猶予時間の算出方法は実施例19で説明する。4617は地震動警報の対象地域の地域名を示す対象地域名である。8001、8002は2つの地震の地震情報を区別するための地震識別名称である。本実施例では、補助メッセージ4613に「!!2つの地震が発生しています!!」と表示し視聴者に強い警告を示す。判別部117は2つの地震の発生を地震動情報の受信処理を開始してから最初に受信するOFDMフレーム4511で判断できる。地震動情報受信直後に2つの地震が発生していることを視聴者に通知でき、地震被害の防止、軽減効果が高まると期待できる。8001、4615、4614には1つ目の地震、地震Aの地震動情報を、8002、8015、8014には2つ目の地震、地震Bの地震動情報を表示する。最初から2つの地震動情報が送出されるとこを検知しているので、最初から2つの地震の情報を表示する画面構成とする。地震Aの猶予時間4615、地震動警報発表時間4614は4511で取得した震源情報を元に算出して表示する。地震Bの猶予時間8015、地震動警報発表時間8014は4512で取得した震源情報を元に算出して表示する。地域名4617は4513で取得した地震Aと地震Bの両方の対象地域から構成し表示する。2つの地震の対象地域の表示であることを明示的に視聴者に示すため地域名4617に「2つの地震の対象地域:」という表示を追加する。2つの地震が発生しているときも1つの警告画面で表示することで、視聴者は地震情報をより認識しやすくなる効果が期待できる。送出パターン図63(a)(b)(c)の送出運用の場合は2つの地震の情報を1つの画面で表示する際、2つの地震の「ページ種別」「0:地域情報」の論理和を取るなど受信機側での処理が必要になる。それに対し、送出パターン図63(d)では2つの地震の情報を含む「ページ種別」「0:地域情報」が送出されるので、受信機側の処理なしに2つの地震の情報を1つの警告画面に表示することができる。
図45(a)、4550は電源が投入されている時だけ地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。電源投入時の処理は今までに説明した実施例の受信機動作と同じである。通常状態となった判別部117(図25)は、送出パターン図61(b)もしくは、図63(d)で地震動情報が送出されることを前提に受信処理を行う。受信機4550は送出されるOFDMフレームを取得し、送出パターンが図61(b)か図63(d)かの判断と、送出パターンの先頭の地震動情報の検知を行う。送出パターンの判断はページ種別「1:震源情報」に含まれる「地震動情報総数(B56)」の値で判定する。値が「0」なら1つの地震の地震動情報の伝送なので図61(b)、値が「1」なら2つの地震の地震動情報の伝送なので図63(d)である。
4512は電源投入(4560)後、最初の受信である。「ページ種別」の値から「1:震源情報」と判断できる。「地震動情報総数(B56)」の値は「1」なので送出パターンは2つの地震の地震動情報の伝送の図63(c)である。「地震動情報識別(B57)」は「1」で2つ目の地震、地震Bの震源情報であると判断できる。よって送出パターンの先頭の地震動情報ではない。4513は「ページ種別」の値から「0:地域情報」と判断できる。「0:地域情報」では送出パターンを判断できない。次のOFDMフレームを取得する。4514は、「ページ種別」の値が1で「1:震源情報」である。「地震動情報総数(B56)」は「1」、「地震動情報識別(B57)」は「0」で1つ目の地震、地震Aの震源情報であると判断できる。すなわち送出パターン図63(d)先頭の地震動情報である。よって、4514を含め3OFDMフレームの情報(4514、4515、4516)で送出パターン図63(d)の1単位分の地震動情報を取得できる。1つ目の地震、地震Aの震源情報、2つ目の地震、地震Bの震源情報、1つ目の地震、地震Aと2つ目の地震、地震Bの地域情報を順次取得し、視聴者に情報を通知する。なお、OFDMフレーム4512を受信した時点で2つの地震が発生していることが判っているので、受信機4540と同様に2つの地震の警報画面を表示し、視聴者に強い警告を示すことができる。
このように、電源投入時に地震動警報情報がすでに発報されていた場合においても、送出パターンを判断し、2つの地震の地震動情報を取得し、迅速に、視聴者に警告を伝えることができる。ここでは、送出パターン先頭の地震動警報情報検知した時点から送出パターン1単位分の地震動警報情報を取得し、視聴者に警報情報を通知する方法について説明したが、送出パターンを検知できれば、どの地震の地震動警報情報かを判断できるので、順次取得した地震動警報情報を視聴者に通知することもできる。この方式場合は、送出パターンの先頭を検知してから通知する方法に対して、最大で(送出パターン1単位分−1)OFDMフレーム分、電源投入から通知までの時間を短く出来る。
次に、第2の送出運用について説明する。
図45(b)においても、地震Aが1つ目の地震で、地震Bが2つ目の地震である。
4520:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。実施例5の3301と同様に全ビット「1」で送出され、そして地震A、Bの発生を通知する緊急地震速報第1報4580を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。
4521:1つ目の地震、地震Aの地震動警報情報の最初の送出はパターン図61(b)で送出する。すなわち、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。実施例5の3302と同様に「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」は開始値である「00」に設定する。「信号識別」は地震動警報の対象地域が放送区域内にある場合は「地震動警報詳細情報(該当地域あり)」を示す「000」を、ない場合は「地震動警報詳細情報(該当地域なし)」「001」を設定する。本実施例では「000」を設定している。「地震動情報総数(B56)」の値は1つの地震の地震動情報の伝送を表す「0」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は伝送されている地震動情報が1情報目、すなわち1つ目の地震であることを示す「0」に設定する。
4522:送出パターン図61(b)に従い、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。「更新フラグ」の値はOFDMフレーム4521の設定値を保持する。
4523:2つ目の地震、地震Bの地震動警報情報の送出を開始するOFDMフレームである。送出パターンは図61(b)から図63(d)に切り替える。図63(d)は「1つ目の地震、地震A」の「1:震源情報」、「2つ目の地震、地震B」の「1:震源情報」、「1つ目の地震、地震Aと2つ目の地震、地震B」の両方の情報を含む「0:地域情報」で送出する場合を示しているが、ここでは、地震Aと地震Bの送出順序が逆になる。「2つ目の地震、地震B」の「1:震源情報」、「1つ目の地震、地震A」の「1:震源情報」、「1つ目の地震、地震Aと2つ目の地震、地震B」の両方の情報を含む「0:地域情報」、の順で送出する。「2つ目の地震、地震B」の「ぺージ種別」「1:震源情報」を送出する。「地震動情報総数(B56)」の値は2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は2情報目を示す「1」に設定する。送出パターンを切り替えるので「更新フラグ」の値は1インクリメントし「01」に設定する。
4524:送出パターンを図63(d)に従い、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。4521の繰り返しである。「地震動情報総数(B56)」だけ2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」に変更する。「更新フラグ」の値は4523で設定した値を保持する。
4525:送出パターン(図63(d))に従い、1つ目の地震、地震Aと1つ目の地震Bの両方の地域情報を含む「ページ種別」「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。具体的には、地震Aの対象地域が東京、千葉県、神奈川県で、地震Bの対象地域が神奈川県、静岡県、伊豆諸島であった場合、「ページ種別」「0:地域情報」は対象地域として東京、千葉県、神奈川県、静岡県、伊豆諸島を示す値が設定される。「更新フラグ」は4523で設定した値を保持する。
以後、気象庁からの更新情報が送出されるまでは、送出パターン(図63(d))に従い、地震A、地震Bの地震動情報を繰り返し送出する。この間、「更新フラグ」は4523で設定した値を保持する。4526が4523の地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」、4527が4524の地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」、4528が4525の地震Aと地震B両方の「ページ種別」「0:地域情報」の繰り返し送出である。
以上のように図45(b)においても図45(a)の送出運用と同じ効果が得られる。また、1つ目の地震動警報情報の最初の送出は、1つの地震動警報情報の送出パターンで送出し、次に2つの地震動警報情報の送出パターンに切り替える方式をとることで、2個の地震が発生している場合と、1つの地震から2つの地震に増えた場合の送出運用を同じにできる。
次に、第2の送出運用で送出された場合の受信機動作について説明する。
図45(b)、4545は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。地震動警報情報の開始/終了フラグを検知し受信処理を開始する処理は今までに説明した実施例の受信機動作と同じである。通常状態となった判別部117(図25)は更新フラグの値の変化を検知した場合に、地震動情報の受信処理を行う。すなわち、4521の受信で受信処理を開始する。受信機4545は送出パターン図61(b)もしくは、図63(d)で地震動情報が送出されること前提に受信処理する。判別部117は4521を処理する。「ページ種別」が「1」、「地震動情報総数(B56)」が「0」、「地震動情報識別(B57)」の値が「0」から、送出パターンは1つの地震の地震動警報情報送出の図61(b)と判断する。取得した情報は、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」を判断し、1つ目の地震、地震Aの震源位置、猶予時間を視聴者に通知する。次に、4521と同じ地震の「ページ種別」「0:地域情報」の受信を想定し4522を取得し、対象地域情報を視聴者に通知する。
判別部117は4523の受信で「更新フラグ」の変更を検知し、地震動警報情報の更新、もしくは、送出パターンの変更を想定する。4523は「ページ種別」「1:震源情報」で「地震動情報総数(B56)」の値が2つの地震の地震動情報の伝送を表す「1」である。送出パターンが図63(d)に変更されたと判断する。「地震動情報識別(B57)」の値が「1」なので、2つ目の地震、地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」で、かつ、送出パターン図63(d)の先頭の地震動情報であると判断できる。よって4523含め3OFDMフレームの情報(4523、4524、4525)で送出パターン1単位分の情報を取得できる。2つ目の地震、地震Bの震源情報、1つ目の地震、地震Aの震源情報、1つ目の地震、地震Aと2つ目の地震、地震B両方の地域情報を順次取得し、視聴者に情報を通知する。なお、判別部117は4523を受信した時点で2つの地震の発生を検知できる。図75(a)に示すように2つの地震の警報画面を表示し、視聴者に強い警告を示すことが可能になる。
以上のように、受信機4545においても図45(a)の受信機4540と同等の効果が得られる。また、2つ目の地震、地震Bの地震動情報が最初に送出されるときは送出パターンが変わるが、「更新フラグ」も更新されるので1つの地震の地震動情報が伝送されているのか、2つの地震の地震動情報が伝送されているのか簡単に判断できる。2個の地震が発生している場合と、1つの地震から2つの地震に増えた場合の送出運用が同じなので受信処理を簡略化できる。また、「地域情報」が地震Aと地震Bの両方一緒に送出されるので、2つの地震の地震動情報に要する時間を1OFDMフレーム減らすことができる。
図45(b)、4555は電源が投入されている時だけ地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。
この場合の受信機処理は図45(a)の受信機4550と同様に、送出パターンの判断と、送出パターンの先頭の地震動情報の検知を行う。
4522は電源投入(4560)後、最初の受信である。ページ種別の値から「0:地域情報」と判断できる。「ページ種別」「0:地域情報」では送出パターンの判断と、送出パターンの先頭の地震動情報の検知処理が出来ない。次OFDMフレームを取得する。判別部117は4523で「更新フラグ」の値の変化を検知する。したがって、送出パターンの先頭であると推定できる。また、4523の「ページ種別」「1:震源情報」は2つ目の地震、Bの震源情報なので送出パターン図63(d)の先頭であると判断できる。送出パターンと送出パターンの先頭を検知した後は、受信機4545と同様に、3OFDMフレームの情報(4523、4524、4525)で送出パターン1単位分の情報を取得する。2つ目の地震、地震Bの震源情報、1つ目の地震、地震Aの震源情報、1つ目の地震、地震Aと2つ目の地震、地震B両方の地域情報を順次取得し、視聴者に情報を通知する。
このように、電源投入時に地震動警報情報がすでに発報されていた場合においても、送出パターンを判断し、2つの地震の地震動情報を取得し、迅速に、視聴者に警告を伝えることができる。また、送出パターンと送出パターンの先頭を検知した後の処理は図45(b)の受信機4545と共通化できる。ここでは、送出パターン先頭の地震動警報情報検知した時点から送出パターン1単位分の地震動警報情報を取得し、視聴者に警報情報を通知する方法について説明したが、送出パターンを検知できれば、どの地震の地震動警報情報かを判断できるので、順次取得した地震動警報情報を視聴者に通知することもできる。この方式場合は、送出パターンの先頭を検知してから通知する方法に対して、最大で(送出パターン1単位分−1)OFDMフレーム分、電源投入から通知までの時間を短く出来る。
本発明に係る実施形態18を、図46(a)を用いて説明する。
図46(a)は図1のデジタル放送受信装置の映像出力109に表示される地震動警報の表示画面の一例である。
地震動警報の映像信号は、判別部117で生成される。図46(a)の例は地震動警報の情報をテキストだけで表示する場合の一例である。地図などのイメージ情報を保持する必要がないため、少ないメモリ量で実現可能であり、また、判別部117での地震動警報情報の表示画面を画面生成する処理負荷が軽くなる。
図46(a)の地震動警報の表示画面構成について説明する。4611は表示している情報が気象庁から発令された地震動警報の情報であることを示す名称である。この名称4611は、図46(a)に示すように「緊急地震速報」又は「緊急地震速報(警報)」と表示する。視聴者に気象庁発令の地震動警報であることを明確に示すため、名称4611はこの2つのいずれかを使用し、必ず画面上に表示する。4612は地震の発生を通知する警告メッセージである。図11、12に示した通りデジタル放送受信装置が受信する地震動警報情報は、地震動警報情報の「ページ種別」「0」で送出される地震動警報の対象地域を示す「対象地域」情報と、「ページ種別」「1」で送出され地震動警報の震源に関する「震源情報」を持つ。「震源情報」は図12に示したように伝送されている地震動情報の数(地震動情報総数B56)など地震動警報に関する情報や、地震の発生場所(震源の緯度、経度、深さ)、地震の発生時刻からなる震源に関する情報を含むが、地震が発するエネルギーの大きさを表すマグニチュードや、対象地域の予測震度の情報は含まれない。地震動警報は、最大深度5弱以上の揺れが予想された時に、強い揺れが予想される地域を対象に発表されるものである。従って、地震動警報が発表された地域は最大で深度5弱以上の強い揺れの地震が起こる可能性が高い。そこで、地震の発生を通知する警告メッセージ4612は具体的な数値による予測震度ではなく、「強い揺れ」という表現を用いる。なお、地震の発生場所を示す震源の緯度は図12の北緯南緯フラグ(B68)と緯度情報(B69〜B78)から、震源の経度は東経西経フラグ(B79)と緯度情報(B80〜B90)から、震源の深さは深度情報(B91〜B100)から取得できる。4613は地震動警報情報を受けた視聴者の避難行動を助ける補助メッセージである。突然、地震動警報を受けた視聴者は驚き戸惑い何も対処できないうちに揺れが始まってしまう可能性がある。そこで、「安全を確保してください」「落下物に注意してください」「窓から離れてください」など視聴者が落ち着いて避難行動を行う助けとなるメッセージを表示する。4614は地震動警報が発表された時間を表す。具体的には、図10の地震動警報情報が送出された時刻を示す「現在時刻」情報(図10のB24〜B54)を表示する。続報を受信した場合は、その時の「現在時刻(B24〜B54)」情報で時間表示4614を更新する。地震動警報情報が送出された時刻を表示することで、表示中の「緊急地震速報」の鮮度を視聴者に知らせることができる。
以上のように、地震動警報情報を画面に表示することで視聴者に具体的な警告内容を的確に伝えることができる。さらに、避難行動を助ける補助メッセージを表示することで、視聴者が落ち着いて地震に備えられるようにする効果がある。さらに、テキストだけで地震動情報の表示画面を構成しているので、判別部117での表示画面生成の処理負荷を軽減でき、イメージ情報を持たないため、少ないメモリ量で実現可能となる。
また、地震動警報の表示画面は、図25のブザー音発生部2508で発生させるブザー音による警告と同じタイミングで表示した場合、警告の効果が一層高くなる。すなわち、ブザー音を発生する事でデジタル放送受信装置の画面を見ていない視聴者に対しても、地震発生に対する注意を喚起することができ、画面への地震動情報の表示で具体的な情報を視聴者に知らせることができる。
また、映像による地震動警報情報の表示と共に、音声出力部110(図1)を用いて、音声で地震動警報情報を通知してもよい。この場合は、画面の見えない場所にいる視聴者にも地震動警報の情報を伝えることができる。さらに、画面上では表示できる文字数に制限があったり、あまり情報を表示し過ぎると瞬時に内容を理解することが難しくなるため、簡潔な表現にする必要があるが、音声を用いて補助メッセージ4613の内容を補足し、具体的にどんな行動を取ればよいか伝えることが可能になる。
以下に音声で通知する地震動情報の例を示す。1)2)3)は音声メッセージの出力順を表す。カギ括弧内が具体的な音声通知の内容を表している。
1)地震動警報発令の通知
「緊急地震速報です。」(2回繰り返し)
2)警告メッセージ
「強い揺れの地震がきます。」
3)補助メッセージ
「すぐに、丈夫な机の下などに隠れてください。」
「ひざまずき、頭を保護し、揺れに備える姿勢を取ってください。」
以後、1)〜3)の繰り返し。
この音声メッセージは、図60に示すように判別部117に音声合成部6001を設け、それを用いて生成しても良いし、予め音声メッセージのストリームデータを記憶しておいても良い。合成音声で生成する場合は、処理部2509の処理で出力するメッセージを設定できる。それにより、「あと○○秒で強い揺れの地震がきます」「2つ目の地震が発生しました」など状況に応じたメッセージを出力することが可能になる。また音声メッセージのストリームデータを記憶する必要がないためメモリ量が削減できる効果がある。予め記憶した音声メッセージのストリームデータを出力する場合は、音声合成部が不要になり判別部117の構成部品を少なくできる。また、合成音声を制御する処理が不要になるため処理部2509の処理が簡単になる利点がある。
本発明に係る実施形態19を、図46(b)を用いて説明する。
図46(b)は図1のデジタル放送受信装置の映像出力109に表示される地震動警報の表示画面の他の一例である。
図46(a)との違いは補助メッセージ4613ではなく、猶予時間4615を表示している点である。猶予時間は式1に示すように、対象地点に震源から発したS波(横波)が達するまでの時間(S波走時)を用いて算出する。対象地点とは、この場合、デジタル放送受信装置の設置場所に該当する。
猶予時間=S波走時−地震動発生からの経過時間・・・式1
地震動発生からの経過時間=地震動発生時刻−現在の時刻・・・式2

S波走時は、気象庁の走時表(JMA2001)で求めることができる。走時表とは震央距離および、震源の深さごとの走時を示す表のことである。震央距離とは震央から対象となる地点まで地表にそって測った距離のことをいう。震央とは地震のおきた点(震源)の真上の地表部分の点で、震源の緯度、経度に相当する。震央距離は震源の緯度、経度と対象地点の緯度、経度から算出できる。震源の緯度、経度は図12に示したページ種別「1:震源情報」の北緯南緯フラグ(B68)、緯度情報(B69〜B78)、西経東経フラグ(B69)、経度情報(B80〜B90)、震度情報(B91〜B100)から取得する。対象地点(デジタル放送受信装置の設置場所)の緯度、経度はGPSを利用して取得しても良いし、設置時に測定した緯度、経度の値をデジタル放送受信装置に記憶させても良い。据え置き型のデジタル放送受信装置の場合はGPS機能を備えていないのが一般的であるので設置時に記憶させる方式が実用的であり、装置のコストアップを抑えることができる。携帯型のデジタル放送受信装置の場合はGPS機能を備えているものが多いのでGPSを利用できる。地震動発生時刻はページ種別「1:震源情報」の発生時刻(B101〜B110)(図12)から取得できる。
猶予時間4615は地震動警報情報の表示開始からの時間経過に従い、10秒、9秒、8秒・・・のようにカウントダウンして表示する。
以上のように、本実施例では実施例18の効果に加え、猶予時間4615を表示することにより、視聴者は猶予時間に応じた避難行動を取れるようになる。たとえば、猶予時間が30秒など長い場合はドアを開けて避難路を確保したり、火を消してから安全な場所に避難したりすることができる。猶予時間が3秒以下など、とても短い場合でも、できるだけ安全な場所を選んで揺れに備える姿勢をとるなどの行動をとれるため、地震被害の防止、軽減する効果がある。さらに、猶予時間をカウントダウン表示することで、視聴者は強い揺れに備え身構えることができ、地震被害の防止、軽減効果がより高くなる。
本発明に係る実施形態20を、図46(c)を用いて説明する。
図46(c)は図1のデジタル放送受信装置の映像出力109に表示される地震動警報の表示画面の他の一例である。
実施例20では到達予想時刻4616と現在時刻4618を表示する。到達予想時刻は式3で算出する。S波走時は実施例19に記載した方法で求める。
到達予想時刻=地震動発生時刻+S波走時・・・式3

現在時刻4618は時計部2504(図25)の示す時刻を随時表示する。
以上のように、本実施例では到達予想時刻4616と現在時刻4618を表示することで実施例19の猶予時間を表示した場合と同等の効果が期待できる。さらに、到達予想時刻は時間経過によって変化しないため、カウントダウン不要であり、判定部117の処理が軽くなる。
到達予想時刻と猶予時間の算出に必要な情報は同じであるため、到達予想時刻を算出できるデジタル放送受信装置は猶予時間も算出可能である。視聴者に表示情報を選択させることも可能である。視聴者が選択した場合は、選択された情報は視聴者にとって分かりやすい情報であると判断でき、地震被害の防止、軽減効果がより高くなることが期待できる。
本発明に係る実施形態21を、図46(d)を用いて説明する。
図46(d)は図1のデジタル放送受信装置の映像出力109に表示される地震動警報の表示画面の他の一例である。
実施例21では実施例19で表示した情報に加え地震動警報の対象地域の地域名、対象地域名4617を表示する。対象地域の情報は図11に示したページ種別「0:対象地域」から取得する。対象地域の名称を示すことによって、その地域に住んでいる視聴者に強い警告を与えることができる。特に、北海道、関東広域圏、中京広域圏、近畿広域圏では放送区域の範囲が対象地域の区分単位より広いためより効果が高まる。図46(d)は放送区域が関東広域圏の場合である。関東広域圏は茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県が1つの放送区域となっている。それに対して、対象地域の区分は茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京、伊豆諸島、小笠原、神奈川県がそれぞれ1つの区分となっている(図11)。地震動警報情報は放送区域内に対象地域がある場合に、信号識別情報が地震動詳細情報(該当地域あり)で送出される。そのため、対象地域でない地域でも地震動詳細情報(該当地域あり)として送出される。このような場合では、対象地域の情報を画面に表示することで、対象地域に住んでいる視聴者の注意喚起を強く促すことができ、さらに対象地域に住んでいる視聴者に対しては、必要以上に恐れないよう促す効果が期待できる。
対象地域名の表示は、視聴者が地震の影響範囲を把握できるようにするため、ページ種別「0:対象地域」で対象地域となった全ての地域名を表示するのが望ましい。映像出力109の表示領域が狭く対象地域名4617に全ての対象地域名を表示できない場合は、図46(e)に示すようにページ分けをして各ページを0.5秒毎に表示する、あるいは、図46(f)に示すようにテロップで流して表示するなどの方式をとっても良い。対象地域に視聴者が住んでいる地域(受信機が設置されている場所)が含まれている場合は、その情報を常に知らせた方が視聴者に強い警告を提示できる。そこで図46(g)では対象地域名4617とは別の表示領域、対象地域名(設置場所)4619を設けそこに地域名を表示している。対象地域に視聴者が住んでいる地域が含まれない場合は対象地域名(設置場所)4619を表示せず図46(f)と同じ表示にする。図46(g)では視聴者が住んでいる地域が対象地域であることを強く警告するために対象地域名(設置場所)4619の文字サイズを大きくして強調している。対象地域名(設置場所)4619を表示するときは、これに限らず文字色を変える、点滅させるなどの方式で強調してもよい。
以上のように、本実施例では実施例19の効果に加え、視聴者に地震の影響範囲を知らせることができる。さらに、対象地域に住んでいる視聴者、それ以外の地域に住んでいる視聴者それぞれが地震の強さに応じた避難行動を喚起する効果がある。それにより、より高い地震被害の防止、軽減効果を期待できる。
本発明に係る実施形態22を、図47(a)を用いて説明する。
図47(a)は図1のデジタル放送受信装置の映像出力109に表示される地震動警報の表示画面の他の一例である。
地震動警報の映像信号は、判別部117で生成される。図47(a)の例は地震動警報の情報をテキストとイメージで表示する場合の一例である。地図などのイメージを併せて表示することで、地震動警報をより分かりやすく視聴者に伝えることができる。
図47(a)の地震動警報の表示画面構成について説明する。図46(a)〜(d)と同じ機能を提供するものは同じ符号で表し、説明は割愛する。
本実施例では、補助メッセージ4613を補足するイメージ、補助イメージ4711を表示する。補助イメージ4711は補助メッセージ4613の「安全を確保してください」というメッセージに対する具体的行動をイメージで表し、補助メッセージ4613を補足している。図47(a)の例では、テーブルの下に隠れ、ひざまずき、揺れに備える姿勢を取っているイメージを表示している。このように、視聴者に具体的な行動イメージを提示することで、突然の警報で驚き戸惑っている視聴者の気持ちを落ち着つかせ、適切な避難行動をとるための助けとなる。
以上のように、本実施例では適切な避難行動をとるための助けになる補助イメージを表示するため、視聴者がパニックに陥ることなく落ち着いて避難行動をとるための援助ができる。これにより、地震被害の防止、軽減効果が高まることを期待できる。
本発明に係る実施形態23を、図47(b)を用いて説明する。
図47(b)は図1のデジタル放送受信装置の映像出力109に表示される地震動警報の表示画面の他の一例である。
実施例23では、図46(d)の対象地域名を表示する表示方式に加えて、対象地域、震源位置を地図で表示する。
本実施例では地震動警報の対象地域と震源位置を図で表現する地震動情報イメージ4712を追加する。地震動警報イメージ4712は、震源位置4713と対象地域を図示する地図4714で構成する。震源位置4713はページ種別「1:震源情報」から震源の緯度、経度情報を取得して表示する。対象地域を図示する地図4714は、地震動警報の対象地域が属する地方区分の単位で表示する。地方区分は図48(a)に示す北海道、東北地方、関東地方、中部地方、近畿地方、近畿地方、中国地方、九州地方の八地方区分を用いる。対象地域を図示する地図4714で斜線がかかっている部分4715は地震動警報の対象地域を表している。実施例21で対象地域名の表示は、視聴者が地震の影響範囲を把握できるようにするため、ページ種別「0:対象地域」で対象地域となった全ての地域名を表示するのが望ましいと説明したが、本実施例の地震動警報イメージ4712においても対象地域すべてを地図上に表示するのが望ましい。
図47(b)の例は、対象地域が青森県と秋田県なので対象地域を図示する地図4714の範囲を東北地方としている。地図4714上での対象地域の表示は、色を変える、境界線を太くする、境界線を点滅表示させるなど視聴者の目を引くよう強調して表示する。
以上のように、対象地域の地図を表示することで視聴者は直感的に対象地域の位置を把握できるようになる。さらに、震源位置を表示することで、震源位置に近い地域に居住している視聴者はより強い警戒を持って強い揺れに備えることができる。
図47(c)は、対象地域が地方区分をまたがる場合の表示例を示している。本例は、対象地域が福島県と群馬県、新潟県の場合で、対象地域が東北地方、関東地方、中部地方の3つの地方区分にかかっている。このような場合は、対象地域が該当する地方区分全ての地図を表示する。
なお、対象地域を図示する地図4714の区分は、八地方区分に限定しない。図48(b)に示すように気象庁が発表する各種の予報、注意報、警報、気象情報などに用いられる地方予報区(11地方予報区)を用いても良い。地方報区を用いた場合は、地図の地域分けが日頃見慣れている天気予報に用いられる区分と同じ地域区分になるため、視聴者により親しみやすく判りやすい地図表示を実現することができる。
本発明に係る実施形態24を、図49(a)〜(c)を用いて説明する。
図49(a)〜(c)は図26のデジタル放送受信装置の映像出力部109に表示される地震動警報の表示画面の一例である。は図26のデジタル放送受信装置では、判別部117で生成された地震動警報の映像信号は合成部2601で放送映像信号と合成されて映像出力部109に表示される。
図49(a)は映像出力部109に表示された映像出力部109に判別部117で生成された地震動警報の映像信号4910が合成され表示されている様子を表している。地震動警報の映像信号4910の構成は図46(a)と同じなので説明は省略する。
地震動警報の映像信号4910の合成位置は判別部117で設定する。図49(a)は映像出力部109の画面の右上に表示している例である。デジタル放送受信装置の操作で表示されるメニュー画面などは画面左側に表示されることが多いため、右上に表示することでデジタル放送受信装置が操作されても地震動警報の表示画面が隠れにくい効果がある。この様に、放送映像信号に地震動警報の映像信号4910を合成し表示することで、視聴者はテレビを視聴した状態で、地震動警報の通知を受けることができる。なお、図49(a)では図46(a)と同じ地震動警報の画面を例にしているが、図46(b)〜(g)、図47(a)〜(c)を表示する場合も同等の効果が得られる。
図49(b)は津波警報など緊急警報放送を地震動警報と一緒に表示する場合の例である。図中、4920は津波警報の表示を表している。このように、他の警報を表示している場合は、判別部117は制御部118からその表示位置の情報を取得し、重ならない位置に表示する。以上により、視聴者はテレビを視聴した状態で、かつ、緊急警報放送と地震動警報を同時に確認することができる。なお、図49(b)では図46(b)と同じ地震動警報の画面を例にしているが、図46(a)、(c)〜(g)、図47(a)〜(c)を表示する場合も同等の効果が得られる。
図49(c)は映像出力部109に地震動警報の映像信号4910を全画面表示する場合の例である。猶予時間が3秒以下など短い場合は、全画面に表示することで視聴者への警告を強く通知する効果がある。
図49(a)(b)(c)においては合成部2601(図27)の調整部2719のα3の値を1に設定するのが望ましい。調整部2719は判別部117の出力信号である地震動警報情報の映像信号の合成比率を調整する手段である。α3の値を1に設定した場合は地震動警報の映像信号部分が放送映像信号に上書きされるので、地震動警報情報を目立つように視聴者に提示することができる。ここで地震動警報の映像信号部分とは、図49(a)(b)及び(c)において4910と示した部分である。
本発明に係る実施形態25を、図50を用いて説明する。
本実施例は地震動警報情報が更新された場合の更新情報の送出運用と受信機動作に関するものである。
図50は地震動警報情報の送出運用と受信機動作を示す図である。
本実施例では、実施例5と同じ送出パターン(図61(a))で地震動情報を送出する。すなわち、「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の順にOFDMフレーム単位で交互に1回ずつ繰返し送出する送出パターンである。
更新情報の送出方法について説明する。
(1)地震動情報の更新タイミング
本実施例では、更新された地震動情報は送出パターンの区切りで切り替える。気象庁からの緊急地震速報の続報受信によって更新された地震動情報の送出方法について図64、65を用いて説明する。
図64は、更新された地震動情報の基本送出方式を説明する図である。図中、太線四角で囲んだ6400は送出パターンの1単位、6401、6402、6403、6404はこの送出パターンにおける送出パターンの区切りである。図64に示すように、気象庁からの緊急地震速報の続報受信(6405)によって更新された地震動情報は、送出パターンを送出中の区間6409の送出が完了した後、すなわち、送出パターン区切り6402後の区間6410で送出される。
6450は更新情報6405で地域情報(「ページ種別」「0:地域情報」)と震源情報(「ページ種別」「1:震源情報」)の両方が更新された場合である。OFDMフレーム6451で更新された地域情報2を、OFDMフレーム6452で更新された震源情報2を送出する。6453、6454は6451で送出した地域情報2と6452震源情報2の繰返し送出である。
6460は更新情報6405で地域情報だけが更新された場合である。OFDMフレーム6461で更新された地域情報2を送出する。6462は震源情報の繰返し送出である。6463、6464は6461で送出した地域情報2と6462震源情報の繰返し送出である。
6470は更新情報6405で震源情報だけが更新された場合である。OFDMフレーム6471で地域情報を繰返し送出する。6472は更新された震源情報2の送出である。6473、6474は6471で送出した地域情報と6472震源情報2の繰返し送出である。
図65は送出パターン送出中に2つの更新情報受信した場合における、更新された地震動情報の送出方式を説明する図である。図中、6506が1つめの更新情報受信を表す更新情報[1]、6507が2つめの更新情報[2]である。太線四角で囲んだ6500は送出パターンの1単位、6501、6502、6503、6504はこの送出パターンにおける送出パターンの区切りである。気象庁からの緊急地震速報の続報受信により更新された地震動情報は、図64と同様に、送出パターンを送出中の区間6510の送出が完了した後、すなわち、送出パターン区切り6502後の区間6520で送出される。6520で送出される更新情報は更新情報[1](6506)と更新情報[2](6507)の更新内容によって異なるが、常に最新の更新情報が送出される。以下、図66を用いて更新情報[1](6506)、更新情報[2](6507)の更新内容と送出される地震動情報の関係を説明する。図66の横軸、更新[1]は更新情報[1](6506)で更新された内容を示す。両方(6601)は地域情報(「ページ種別」「0:地域情報」)と震源情報(「ページ種別」「1:震源情報」)の両方が更新されたことを示す。地域のみ(6602)は地域情報だけが、震源のみ(6603)は震源情報だけが更新されたことを示す。同様に、縦軸、更新[2]は更新情報[2](6507)で更新された内容を示す。両方(6611)、地域のみ(6612)、震源のみ(6613)の意味は更新[1]と同じである。図66に示すように、更新[2]が両方(6611)の場合は更新[1]の内容に関わらず、更新[2]で更新された地域情報(地域[2])と震源情報(震源[2])(図66の6621、6622、6623)がOFDMフレーム6521とOFDMフレーム6522で送出される。更新[2]が地域のみ(6612)の場合は、地域情報は更新[2]で更新された地域情報(地域[2])がOFDMフレーム6521で送出される。OFDMフレーム6522で送出される震源情報は更新[1]の更新内容によって決まる。更新[1]が両方(6601)、または、震源のみ(6603)の場合は、更新[1]で更新された震源情報(震源[1])が送出される(図66の6631、6633)。更新[1]が地域のみ(6602)の場合は、更新[1]、更新[2]とも震源情報の更新がないため6510で送出した震源情報(震源)が再び送出される(図66の6632)。更新[2]が震源のみ(6613)の場合も同様である。OFDMフレーム6521で送出される地域情報は更新[1]の更新内容によって決まる。更新[1]が両方(6601)、または、地域のみ(6602)の場合は、更新[1]で更新された地域情報(地域[1])が送出される(図66の6641、6642)。更新[1]が震源のみ(6603)の場合は、更新[1]、更新[2]とも地域情報の更新がないため区間6510で送出した地域情報(地域)が再び送出される(図66の6643)。区間6530での送出は送信情報を受信していないため、区間6520で送出した地震動情報の繰り返し送出となる。
(2)「更新フラグ」の値の更新
「更新フラグ」の値は送出する地震動情報、地域情報か震源情報のどちらか、あるいは両方が更新された時、送出パターン単位で値を1インクリメントする。
図64の場合、6450、6460、6470いずれの場合も区間6410で、更新された情報を送出している。よって更新フラグ(6480)の値は送出パターンの区切り6402で値を1インクリメントする。また、区間6420での送出は6450、6460、6470いずれの場合も区間6410での送出の繰り返し送出である。よって更新フラグ(6480)は送出パターンの区切り6403ではインクリメントされない。送出パターンの区切り6402のタイミングでインクリメントされた値が保持される。
図65の場合も同様に、更新[1]、更新[2]の更新内容に関わらず更新された情報を送出するタイミングである区間6520での送出開始時、すなわち送出パターンの区切り6502のタイミングで更新フラグの値を1インクリメントする。区間6530は区間6520で送出した地震動情報の繰り返し送出であるので更新フラグはインクリメントされない。送出パターンの区切り6502のタイミングでインクリメントされた値が保持される。
以下、地震動警報情報の送出方法について説明する。
図50中、図33で説明済みのものについては、説明の記載を割愛する。
図50の5000は図示していない気象庁の地震動警報配信サーバから送信された緊急地震速報の第2報の受信を示している。緊急地震速報第2報は第1報(3300)の情報を更新する情報である。地震動警報の対象地域が新たに増えた場合などに発報される。地震動情報の地域情報1、震源情報1は第1報の地震動情報を表す。地域情報2、震源情報2は緊急地震速報第2報の受信により更新された地震動情報を表す。
5001から5003は地震動警報情報の第1報を送出する時の送出方法を示す。本実施例では実施例5と同じ図61(a)の送出パターン、「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」で地震動警報情報を送出する。第2報(5000)を受信するまでの地震動警報の送出動作は、実施例5で説明した図33の3301、3302、3303を動作と同じなので割愛する(符号3301、3302、3303はそれぞれ5001、5002、5003に読み換える)。
以下、気象庁の地震動警報配信サーバから緊急地震速報第2報(5000)を受け更新情報を送出する時の送出動作を説明する。ここで、緊急地震速報第2報(5000)は「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の両方の情報を更新するものとする。その他の場合の送出動作は、先ほど(1)地震動情報の更新タイミング、(2)「更新フラグ」の値の更新で説明したとおりである。
5004:「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の送信パターンで地震動警報情報、第1報を繰返し送出中の状態である。5004では送出パターンの1番目の情報「0:地域情報」を送出している。第1報の繰返しなので「更新フラグ」は第1報を送出時の値「00」を保持している。緊急地震速報第2報(5000)は、デジタル放送送信装置がこのタイミングで更新情報を受信したことを表す。本実施例では送出中の送出パターンの送出が完了した次のOFDMフレーム(送出パターン区切り)から更新情報の送出を開始する。すなわち、OFDMフレーム5006から緊急地震速報第2報(5000)で更新された地震動警報情報の送出を開始する。
5005:送出パターンの2番目の情報「ページ種別」「1:震源情報」(第1報)を送出するOFDMフレームである。「更新フラグ」は第1報送出時の値「00」を保持する。
5006:本OFDMフレームから第2報による更新地震動警報情報の送出を開始する。「更新フラグ」の値は第2報の送出を示すため値を1インクリメントし「01」にする。地震動情報は送出パターンの1番目、「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。
5007:送出パターン2番目の地震動情報、「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。「更新フラグ」はOFDMフレーム5006の第2報による更新地震動警報情報の送出開始時の値「01」を保持する。
以後、気象庁からの緊急地震速報報の続報を受信するか、終了報を受信するまで「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の繰り返しで、地震動警報情報を送出し続ける。この間「更新フラグ」の値はOFDMフレーム5006の第2報による更新地震動警報情報の送出開始時の値「01」を保持する。
以上のような方法で地震動警報情報を送出することで、地震動警報情報を更新する場合も送出パターンを保って情報を送出することができる。そのため、2OFDMフレームの送出パターン情報の取得中は「更新フラグ」値の変化を気にする必要がなく、「更新フラグ」値の変化から2OFDMフレームの情報を取得すれば「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の情報を得ることができ、受信機の受信処理を簡単にできる。
次に、先に説明した送出方法で送出される地震動警報情報を受信するデジタル放送受信機の受信機動作を図1、図25、図50、図67で説明する。図67は映像出力部109(図1)に表示される地震動警報の表示画面の一例である。警告画面は判別部117で生成される。
図50、5010は常に地震動警報情報の「開始/終了」フラグで地震動警報情報の送出検知し、最初の発報から地震動警報情報を取得できるデジタル放送受信装置の動作である。上段は地震動警報情報の取得処理を表し、下段は取得した地震動警報情報を用いて生成する表示画面の表示処理を表している。
「開始/終了」フラグ検知後、最初の発報の地震動警報情報の取得処理については実施例5で説明した処理と同じなので割愛する。ここでは、最初の発報の地震動警報情報取得時の警告画面の表示、および、先に説明した送出方法で更新情報が送出された場合の地震動警報情報の取得と警告画面表示の受信機動作について説明する。
まず、最初の地震動警報情報の表示について説明する。
判別部117(図25)は地震動警報情報の受信処理、および、映像出力部109(図1)に表示する表示画面の生成を担う。表示画面の生成は地震動警報情報の受信処理と同じく、「開始/終了」フラグによる地震動警報情報の送出検知を契機に始める(5011)。最初の表示画面は送出検知し、送出パターンに従って送出される「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」(5002と5003)を取得した時点で生成され、表示される(5012)。図67(a)の画面が初回表示として表示される。この画面の構成は実施例21で説明した図46(d)と同じなので説明を割愛する。また、表示する情報の生成方法も実施例19、実施例21で説明した通りである。なお、ここでは「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」(5002と5003)を取得してから表示画面を生成しているが、情報を取得する毎に、得られた情報から表示画面を生成しても良い。
次に、更新された地震動警報情報の表示と受信処理について説明する。
図67(b)に示すように、地震動警報情報5006を受信し、「更新フラグ」の変化を検知した時点で更新情報の受信を示す画面6701を図67(a)の画面に重ねて表示し、視聴者の注意を喚起する(5013)。
本実施例において更新情報の送出方法は、先に説明したように送出中の送信パターン完了後の送出パターンで更新情報が送出され、更新フラグは送出パターン単位で値が1インクリメントされる。従って、更新された地震動警報情報は「更新フラグ」の値の変化点から送出パターン分のOFDMフレームを取得することで得られる。すなわち、「更新フラグ」の値の変化点から2OFDMフレーム、OFDMフレーム5006とOFDMフレーム5007を取得することで更新された地震動警報情報を得ることができる。
更新された情報の表示は、「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の両方の情報を取得した時点で図67(c)のように更新された画面を表示する(5014)。図67(c)では、更新された情報であることを明確にするため、更新情報送出時間6702に更新情報が送出された時間を表示する。更新情報送出時間6702に表示する時間は受信した地震動警報情報の地震動警報詳細情報に含まれる現在時刻(図10のB24〜B54)から取得する。
なお、表示画面は図1の映像出力部109だけでなく、図26の映像出力部109、図30の映像出力部3001に表示した場合も同様に、視聴者を警告し強い地震に備えさせる効果を得ることができる。また表示画面の画面構成は、図46(a)〜(g)、図47(a)〜(c)いずれでも良い。
以上のように、受信機は、「更新フラグ」の値の変化を検知し、変化点から送出パターン分を取得することで最新の「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」を取得できる。必ず送信パターンが守られるため、受信機の受信処理がシンプルになる。また、更新時刻を表示することで情報に対する信頼が高くなり、より警告効果が高くなる。
図50、5020、5030は受信機の電源が投入されてから地震動警報情報の取得を開始するデジタル放送受信装置の動作である。5020と5030は最初のOFDMフレームで送出パターンの1番目の情報である「0:地域情報」を取得できたか、取得できなかったかである。
5020、5030ともに、電源投入時に既に地震動警報情報が送出中である場合は、電源投入直後のOFDMフレームの受信から地震動警報情報の取得を開始する。
5020は電源投入(5050)後、最初のOFDMフレームで送出パターンの1番目の情報「0:地域情報」を取得できた場合である。本実施例の送出方法では、「更新フラグ」の値の変化は送出パターン区切りでしか発生しない。したがって、最初のOFDMフレーム5004で1番目の情報「0:地域情報」を取得した5020は、「0:地域情報」に続いて次のOFDMフレーム5005で「1:震源情報」を取得でき、ここで最初の表示画面を生成することができる(5022)。最初の表示画面は図67(a)に示した5010の受信機の場合と同じである。
「更新フラグ」の値の変化を検知した後の、更新された地震動警報情報の表示と受信処理は基本的には5010の受信機の場合と同じである。
5020の受信機の場合も、「更新フラグ」の値の変化点を検知し、5010の受信機と同様に更新情報の受信を示す画面6701を表示して視聴者の注意喚起を促す(5023)。更新された地震動警報情報の表示内容は図67(c)のように表示する(5024)。
5030は電源投入(5051)後、最初のOFDMフレームで送出パターンの1番目の情報「0:地域情報」を取得できなかった場合である。本実施例の送出パターンは「0:地域情報」「1:震源情報」の繰り返しなので、電源投入後、最初の地震動警報情報の取得(5005)で「0:地域情報」を取得できなくても、次のOFDMフレーム5006で「0:地域情報」を取得出来る。受信機5030はOFDMフレーム5006の「0:地域情報」を待ち表示画面生成処理を開始する(5031)。それ以降の処理、表示画面については、5020の場合と同じになる。
このように、送出パターンの1番目の情報を最初に取得できなかったとしても次のOFDMフレームから処理を開始することで、5020と同等の効果を提供できる。
なお本実施例では、「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の順にOFDMフレーム単位で交互に1回ずつ繰返し送出する送出パターンでの更新情報の送出運用と受信機動作について説明したが、実施形態6に示したように「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」の順にOFDMフレーム単位で交互に1回ずつ繰返し送出する送出パターンにおいても同様である。
この方式の場合、受信機がどの地震動情報が更新されたかを知るためには、受信済みの地震動情報と値を比較しなくてはならない。しかし、地域情報と震源情報のどちらが更新したかに関わらず「更新フラグ」値の変化をトリガに送出パターン分(2ODFMフレームの情報)を取得し、取得した情報を表示することで、簡単な処理で、常に視聴者に最新の情報を提示するデジタル放送受信装置を実現できる効果がある。
また、更新時刻を画面に表示するため情報に対する信頼が高くなり、より警告効果が高くなる効果を期待できる。
本発明に係る実施形態26を、図51、図68を用いて説明する。
本実施例は地震動情報が更新された場合の更新情報の送出運用と受信機動作に関するものである。
図51は地震動警報情報の送出運用と受信機動作を示す図である。
本実施例では、実施例25と同じ送出パターン(図61(a))で地震動情報を送出する。すなわち、「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の順にOFDMフレーム単位で交互に1回ずつ繰返し送出する送出パターンである。
実施例25との違いは、更新情報の送出方針(2)「更新フラグ」の値の更新方式である。
更新情報の送出方法について説明する。
(1)地震動情報の更新タイミング
実施例25と同じく、送出パターンの区切りで切り替える。
気象庁からの緊急地震速報の続報受信によって更新された地震動情報の送出方法について図68を用いて説明する。図中、太線四角で囲んだ6800は送出パターンの1単位、6801、6802、6803、6804はこの送出パターンにおける送出パターンの区切りである。図68の6806の更新は区間6810で送出される。
(2)「更新フラグ」の値の更新
「更新フラグ」の値は、送出する地震動警報情報詳細情報の内容に変化が生じるごとに値を1インクリメントする。実施例25と異なり、送出パターン区切りと「更新フラグ」の値の変化点は一致しない。
図68、更新フラグ6859は更新情報6806で地域情報と震源情報の両方が更新された場合を示す。区間6810で「ページ種別」「0:地域情報」の更新を送出するOFDMフレーム6851で「更新フラグ」の値を1インクリメントし、「ページ種別」「1:震源情報」の更新を送出するOFDMフレーム6852でも「更新フラグ」の値を1インクリメントする。区間6820(OFDMフレーム6853、6854)は区間6810で送出した地震動警報情報の繰り返し送出なので「更新フラグ」は変化しない。
図68、更新フラグ6869は更新情報6806で地域情報だけが更新された場合を示す。区間6810の「ページ種別」「0:地域情報」の更新を送出するOFDMフレーム6861で「更新フラグ」の値を1インクリメントする。「ページ種別」「1:震源情報」を送出するOFDMフレーム6862では情報が更新されていないので「更新フラグ」の値はOFDMフレーム6861の値を保持する。区間6820(OFDMフレーム6863、6864)は区間6810で送出した地震動警報情報の繰り返し送出なので「更新フラグ」は変化しない。
図68、更新フラグ6879は更新情報6806で震源情報だけが更新された場合を示す。区間6810の「ページ種別」「0:地域情報」を送出するOFDMフレーム6871では情報が更新されていないので今までの「更新フラグ」の値を保持する。「ページ種別」「1:震源情報」の更新を送出するOFDMフレーム6872で「更新フラグ」の値を1インクリメントする。区間6820(OFDMフレーム6873、6874)は区間6810で送出した地震動警報情報の繰り返し送出なので「更新フラグ」は変化しない。
以上説明したように、本実施例の更新情報の送出方法では実施例25と異なり、送出パターン区切りと「更新フラグ」値の変化点は一致しない。しかし、地震動警報情報詳細情報の内容が変化した場合は必ず「更新フラグ」値が変化するため、「更新フラグ」値を検知していれば常に最新の地震動情報を取得できる。また、受信機は、更新された地震動情報が「地域情報」なのか「震源情報」なのかを判断することができる。
以下、地震動警報情報の送出方法について図51を用いて説明する。
3300、5000、5100は図示していない気象庁の地震動警報配信サーバから送信された緊急地震速報の受信を示している。3300は第1報、5000は第1報を更新する第2報、5100は更に更新する第3報である。地震動情報の地域情報、震源情報の後ろに付加した数字は何回目の更新であるかを示す。第1報の場合は数字を付加しないで「地域情報」のように表記し、1回目の更新の場合は「地域情報1」のように表記する。
5101から5103は地震動警報情報の第1報を送出する時の送出方法を示す。
5101:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。
5102:気象庁からの緊急地震速報第1報(3300)を受信し、最初の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。「開始/終了フラグ」は「11」から「開始」を示す「00」に変更する。「更新フラグ」の値は開始値「00」に設定する。地震動情報は送出パターン、「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の1番目の情報、「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。
5103:送出パターン2番目の情報「ページ種別」「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。「開始/終了フラグ」、「信号識別」は5102の設定を継続する。本実施例は「更新フラグ」の値は、地震動警報情報詳細情報の内容に変化が生じるごとに値を1インクリメントする。5103は5102で送出した地震の地震動警報情報で、「ページ種別」の値を「0」から「1」に切り替え「震源情報」を送出するOFDMフレームである。地震動警報情報の更新でない場合は、「ページ種別」の値の切り替えでは、同じ地震の「地域情報」「震源情報」を送出していることを明確に表すために、「更新フラグ」をインクリメントしない。5102の「更新フラグ」の値「00」を保持する。
以後、気象庁からの緊急地震速報報の続報を受信するか、終了報を受信するまで「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の送出パターンを繰り返して地震動警報情報を送出し続ける。この間「更新フラグ」の値は5102の送出時の値「00」を保持する。
5104から5107は緊急地震速報第2報(5000)を受信して、地震動警報情報の更新情報を送出する時の送出方法を示す。5000は「地域情報」「震源情報」の両方を更新する場合で説明する。
5104:緊急地震速報第2報(5000)を受信時に送出中のOFDMフレームである。5103送出後、送出パターンで繰り返し第1報の地震動警報情報を送出している最中で、5104は送出パターンの1番目を送出している状態である。「更新フラグ」の値は5102の送出時の値「00」を保持している。
5105:送出パターン2番目の情報「ページ種別」「1:震源情報」を送出後、送出パターンの区切りとなるOFDMフレームである。「更新フラグ」の値は5102の送出時の値「00」を保持している。次OFDMフレームから第1報を更新する、緊急地震速報第2報(5000)の地震動警報情報の送出を開始する。
5106:このOFDMフレームから、緊急地震速報第2報(5000)の地震動警報情報の送出を開始する。地震動警報情報の送出パターン1番目の情報、「ページ種別」「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。地域情報が更新され、地震動警報情報詳細情報の内容が変わるので「更新フラグ」の値をインクリメントし「01」に設定する。
5107:更新地震動警報情報の送出パターン2番目の情報「ページ種別」「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。緊急地震速報第2報(5000)で震源情報が更新され送信情報の内容が変わるので「更新フラグ」の値をインクリメントし「10」に設定する。
以後、気象庁からの緊急地震速報報の続報を受信するか、終了報を受信するまで「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の送出パターンを繰り返して地震動警報情報を送出し続ける。この間「更新フラグ」の値は5107の送出時の値「10」を保持する。
5108から5111は緊急地震速報第3報(5100)を受信して、地震動警報情報の更新情報を送出する時の送出方法を示す。5100は「地域情報」だけを更新する。緊急地震速報第3報(5100)は5108で受信しているが、送出パターンを完了するため、5110から更新情報を送出する。5108、5109は5106、5107の繰り返し送出である。
5110:地震動警報情報の送出パターン1番目の情報、「ページ種別」「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。地域情報が更新され、地震動警報情報詳細情報の内容が変わるので「更新フラグ」の値をインクリメントし「11」に設定する。
5111:地震動警報情報の送出パターン2番目の情報、「ページ種別」「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。緊急地震速報第3報は震源情報を更新しないため、「ページ種別」「1:震源情報」の内容は5109と同じものが送出される。この場合は「更新フラグ」の値は変更せず、5110の値「11」を保持する。
以後、同様に気象庁からの緊急地震速報報の続報を受信するか、終了報を受信するまで「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の送出パターンを繰り返して地震動警報情報を送出し続ける。この間「更新フラグ」の値は5110の送出時の値「11」を保持する。
なお、緊急地震速報第3報(5100)が「震源情報」だけ更新する情報だった場合、5110では「更新フラグ」の値をインクリメントしないで5107の送出時の値「10」で保持する。そして、5111送出時に「更新フラグ」の値をインクリメントし「11」に設定する。以後の送出パターンの繰り返しは先程と同じである。
以上のような方法で地震動警報情報を送出することで、受信機が更新された情報の種類(ページ種別)を把握できるように地震動警報情報を送出することができる。また、受信機は「更新フラグ」値の変化を検知し、その時の情報を取得すればよいため、更新されていない情報を取得することが無くなり、受信機側の受信処理効率を高める効果が期待できる。
次に、先に説明した送出方法で送出される地震動警報情報を受信するデジタル放送受信機の受信機動作を図1、図25、図51、図57で説明する。図57は映像出力部109(図1)に表示される地震動警報の表示画面の一例である。警告の表示画面は判別部117で生成される。
図51、5150は常に地震動警報情報の「開始/終了」フラグで地震動警報情報の送出検知し、最初の発報から地震動警報情報を取得できるデジタル放送受信装置の動作である。上段は地震動警報情報の取得処理を表し、下段は取得した地震動警報情報を用いて生成する表示画面の表示処理を表している。
ここでは、最初の発報の地震動警報情報取得時の警告画面の表示、および、先に説明した送出方法で更新情報が送出された場合の地震動警報情報の取得と警告画面表示の受信機動作について説明する。
まず、最初の地震動警報情報の表示について説明する。
判別部117(図25)は地震動警報情報の受信処理、および、映像出力部109(図1)に表示する表示画面の生成を担う。
本実施例では「更新フラグ」の値の変化が送出される地震動情報の変化を表す。したがって、受信機は初回の地震動警報情報を取得した後は、「更新フラグ」の値の変化を検知したときだけ地震動情報を取得すればよい。
OFDMフレーム5102は地震動警報情報の送出開始を検知した後、最初の地震動警報情報の取得である。初回の取得なので、5102を含め2OFDMフレームの情報(5102、5103)で送出パターン(図61(a))1単位分を取得する。初回の地震動警報情報を取得した後は、「更新フラグ」の値の変化を検知したOFDMフレームの情報だけを取得する。図51では5106、5107、5110がそれに該当する。地震動警報情報は「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」が両方更新されるとは限らない。したがって、図57に示すように、地震動警報情報の表示は取得したものを順次表示するのが望ましい。図57(a)は受信機5150が5102を取得した時の表示(5151)を表す。「地域情報」しか取得できていないため猶予時間4615は表示しない。(b)は5003取得時の表示(5152)を表す。「震源情報」の取得により猶予時間4615が追加表示される。(c)は更新を検知し地域情報5106を取得したときの表示(5153)を表す。取得した地域情報で対象地域名4617を更新する。図57、5701は更新を音声で知らせる様子を示している。本実施例では、「更新フラグ」の値が情報の変化で変わるので、受信した情報と気象庁からの更新情報の報数との対応を判断しにくいが、「地域情報」「震源情報」のどちらが更新されたかは、取得した地震動情報の「ページ種別」からすぐ判断できる。また、保持していた「地域情報」と取得した「地域情報」を比較することで、対象地域の増減も容易に判定できる。図57(c)5701では対象地域の増加を音声で知らせることで視聴者の注意を高めている。図57(d)(e)も更新を検知し地震動情報の更新を取得した場合の表示である。図57(d)は5107の「震源情報」の更新取得で、猶予時間を再計算した結果、猶予時間が変わったことを表している(5154)。図57(e)は5110の対象地域の再更新取得による対象地域の変化表している(5155)。この場合も図57(d)5701、図57(e)5701のように音声で変更内容を通知することで視聴者の注意を高めることができる。
以上のように、本実施例では更新された情報の種別を判別できるため、視聴者への注意喚起効果をより高めることができる。また、「更新フラグ」の値の変化したところの情報だけを取得すればよいので受信処理の負担を軽減できる。
図51、5160、5170は受信機の電源が投入されてから地震動警報情報の取得を開始するデジタル放送受信装置の動作である。5160と5170の違いは最初のOFDMフレームで送出パターンの1番目の情報である「0:地域情報」を取得できたか、取得できなかったかである。
5160、5170ともに、電源投入時に既に地震動警報情報が送出中である場合は、電源投入直後のOFDMフレームの受信から地震動警報情報の取得を開始する。本実施例では、地震動警報情報は「ページ種別」「0:地域情報」、「1:震源情報」の送出パターンで送出される。したがって、電源投入時に既に地震動警報情報が送出中であっても、その情報が送出パターンの1番目の情報か検知し、1番目だった場合はそこから送出パターン分(2OFDMフレーム)の情報を取得することで「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」を取得でき、最初の地震動警報情報の表示画面を生成できる。受信機5160のように送出パターン1番目の情報を取得できた場合は、そこから送出パターン分(2OFDMフレーム)の情報を取得すればよいし、受信機5170のように送出パターン1番目の情報を取得できなかったとしても、次のOFDMフレームで送出パターン1番目の情報を取得でき、そこから送出パターン分(2OFDMフレーム)の情報を取得すればよい。
更新情報の取得、表示については受信機5160、5170ともに受信機5150と同じように「更新フラグ」の値の変化を検知し情報を取得すればよい。
以上のように、電源投入時に地震動警報が送出中であっでも受信機5150と同等の効果を提供できる。
なお本実施例では、「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の順にOFDMフレーム単位で交互に1回ずつ繰返し送出する送出パターンでの更新情報の送出運用と受信機動作について説明したが、実施形態6に示した地震動情報を「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」の順にOFDMフレーム単位で交互に1回ずつ繰返し送出する送出パターンにおいても同様である。
本発明に係る実施形態27を、図70を用いて説明する。
本実施例は地震動情報が更新された場合の更新情報の送出運用と受信機動作に関するものである。
図70は地震動警報情報の送出運用と受信機動作を示す図である。
本実施例では、実施例5と同じ送出パターン(図61(a))で地震動情報を送出する。すなわち、送出パターン1番目の情報に「ページ種別」「0:地域情報」を、2番目の情報に「ページ種別」「1:震源情報」を、この順番にOFDMフレーム単位で交互に1回ずつ繰返し送出する送出パターンである。
本実施例では、気象庁の地震動警報配信サーバから緊急地震速報の受信報数を受信機に伝えるために「更新フラグ」が緊急地震速報の受信報数を表すように更新情報を送信する。
更新情報の送出方法について説明する。
(1)地震動情報の更新タイミング
実施例25と同じく、送出パターンの区切りで切り替えるが、送出パターン送出中に2つの更新情報受信した場合における地震動情報の更新タイミングが実施例25と異なる。
気象庁からの緊急地震速報の続報受信によって更新された地震動情報の送出方法について図69を用いて説明する。図中、太線四角で囲んだ6900は送出パターンの1単位、6901、6902、6903、6904はこの送出パターンにおける送出パターンの区切りである。6906、6907は気象庁からの更新情報[1]と更新情報[2]を区間6910で受信した様子を表している。
本実施例では、気象庁から送出された更新情報の報数を受信機に伝えるため、気象庁からの更新報毎に更新情報を送出する。従って、更新情報[1](6906)と更新情報[2](6907)のように同一区間の中で、更新情報を受信しても、送出するときは別の区間で送出する。すなわち、更新情報[1](6906)の更新情報は区間6920で、更新情報[2](6907)の更新情報は区間6930で送出する。6910、6920、6930は送出パターンの送出区間を表す。
(2)「更新フラグ」の値の更新
「更新フラグ」の値は気象庁の地震動警報配信サーバから緊急地震速報の受信報数を表す。すなわち、緊急地震速報第1報を受信し、その情報(地震動警報情報)を送出する時に開始値「00」に設定する。次に、緊急地震速報第2報を受信したら、更新された地震動警報情報を送出するOFDMフレームで値を1インクリメントし「01」に設定する。以後、緊急地震速報の続報を受信し、その情報を送出するタイミングで更新フラグの値を「10」「11」と1ずつインクリメントし5報目で「00」に戻る。
以下、上記方針に従った地震動警報情報の送出方法について説明する。
図70の7081、7082、7083は図示していない気象庁の地震動警報配信サーバから送信された緊急地震速報の第2報、第3報、第4報の受信を示している。これらは第1報(3300)の情報を更新する情報である。地震動警報の対象地域が新たに増えた場合などに発報される。地震動情報の地域情報1、震源情報1は第1報の地震動情報を表す。地域情報2、震源情報2は緊急地震速報第2報の受信により更新された地震動情報を表す。地域情報3、震源情報3、地域情報4、震源情報4も同様に緊急地震速報第3報、第4報の受信により更新された地震動情報を表す。7020、7021、7022、7023、7024、7025は送出パターンの送出区間を表す。
7001から7003は地震動警報情報の第1報を送出する時の送出方法を示す。本実施例では「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の送出パターンで地震動警報情報を送出する。第2報(5000)を受信するまでの地震動警報の送出動作は、実施例5で説明した図33の3301、3302、3303を動作と同じなので割愛する(符号3301、3302、3303はそれぞれ7001、7002、7003に読み換える)。
以下、気象庁の地震動警報配信サーバから緊急地震速報第2報(7081)を受け更新情報を送出する時の送出動作を説明する。
7004:「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の送出パターンで地震動警報情報の第1報を繰返し送出している状態である。7004では送出パターンの1番目の情報「0:地域情報」を送出している。第1報の繰返しなので「更新フラグ」は第1報を送出時の値「00」を保持している。緊急地震速報第2報(7081)は、デジタル放送送信装置がこのタイミングで更新情報を受信したことを表す。本実施例では送出パターンの区切りで更新情報の送出を開始する。OFDMフレーム7004は送出パターン区間7021の送出中なので、次の送出パターン区間7022のOFDMフレーム(7006)から緊急地震速報第2報(7081)で更新された地震動警報情報の送出を開始する。
7005:送出パターンの2番目の情報「ページ種別」「1:震源情報」(第1報)を送出するOFDMフレームである。「更新フラグ」は第1報送出時の値「00」を保持する。
7006:本OFDMフレームから第2報による更新地震動警報情報の送出を開始する。本実施例では「更新フラグ」の値は気象庁の地震動警報配信サーバから緊急地震速報の報数を表すように更新する。「更新フラグ」の値は緊急地震速報第2報(7081)に対応する更新情報の送出を示すため、第1報を送出時の値「00」から1インクリメントし「01」にする。地震動情報は送出パターンの1番目の情報、「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。
7007:送出パターン2番目の地震動情報、「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。「更新フラグ」は7006送出時の値「01」を保持する。
以後、気象庁からの緊急地震速報報の続報を受信するか、終了報を受信するまで「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の繰り返しで、地震動警報情報を送出し続ける。この間「更新フラグ」の値は第2報による更新地震動警報情報の送出開始時の値「01」を保持する。
次に、1つの送出パターン区間内に2つの更新情報を受信した場合の送出動作について説明する。
7008:送出パターンに従って第2報による更新地震動警報情報を繰返し送出している状態である。7008では送出パターンの1番目の情報「0:地域情報」を送出している。「更新フラグ」は第2報による更新地震動警報情報を送出時の値「01」を保持している。緊急地震速報第3報(7082)は、デジタル放送送信装置がこのタイミングで更新情報を受信したことを表す。本実施例では送出パターンの区切りで更新情報の送出を開始する。OFDMフレーム7008は送出パターン区間7023の送出中なので、次の送出パターン区間7024のOFDMフレーム(7010)から緊急地震速報第3報(7082)で更新された地震動警報情報の送出を開始する。
7009:送出パターンの2番目の情報「ページ種別」「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。「更新フラグ」はOFDMフレーム7008の値を保持する。緊急地震速報第4報(7083)は、デジタル放送送信装置がこのタイミングで更新情報を受信したことを表す。本実施例では、気象庁の地震動警報配信サーバから緊急地震速報の受信毎に送出パターン区間に割り当てて送出する。次の送出パターン区間7024は7008で受信した緊急地震速報第3報(7082)の送出に割り当てられているので、緊急地震速報第4報(7083)は送出パターン区間7025のOFDMフレーム(7012)から送出する。
7010:第3報による更新地震動警報情報の送出をする送出パターン区間7024である。「更新フラグ」の値は緊急地震速報第3報(7082)に対応する更新情報の送出を示すため、第2報(7081)を送出時の値「01」から1インクリメントし「10」にする。地震動情報は送出パターンの1番目の情報、「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。
7011:第3報による更新地震動警報情報、送出パターンの2番目の情報「ページ種別」「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。「更新フラグ」は7010送出時の値「10」を保持する。
7012:第4報による更新地震動警報情報の送出をする送出パターン区間7025である。「更新フラグ」の値は緊急地震速報第4報(7083)に対応する更新情報の送出を示すため、第3報(7082)を送出時の値「10」から1インクリメントし「11」にする。地震動情報は送出パターンの1番目の情報、「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。
7013:第4報による更新地震動警報情報、送出パターンの2番目の情報「ページ種別」「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。「更新フラグ」は7012送出時の値「11」を保持する。
以上のような方法で地震動警報情報を送出することで、地震動警報情報を更新する場合も送出パターンを保って情報を送出するできる。そのため受信機は、2OFDMフレームの送出パターン情報の取得中は「更新フラグ」値の変化を気にする必要がなく、「更新フラグ」値の変化から2OFDMフレームの情報を取得すれば「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の情報を得ることができ、受信機の受信処理を簡単にできる。さらに、気象庁からの緊急地震速報の発報の単位で「更新フラグ」値をインクリメントするので受信機側も緊急地震速報の発報数を把握できるようになる。
次に、先に説明した送出方法で送出される地震動警報情報を受信するデジタル放送受信機の受信機動作を図1、図25、図55、図70で説明する。図55は映像出力部109(図1)に表示される地震動警報の表示画面の一例である。警告画面は判別部117で生成される。
図70、7050は常に地震動警報情報の「開始/終了」フラグで地震動警報情報の送出検知し、最初の発報から地震動警報情報を取得できるデジタル放送受信装置の動作である。上段は地震動警報情報の取得処理を表し、下段は取得した地震動警報情報を用いて生成する表示画面の表示処理を表している。
「開始/終了」フラグ検知後、最初の発報の地震動警報情報の取得処理については実施例5で説明した処理と同じなので割愛する。ここでは、最初の発報の地震動警報情報取得時の警告画面の表示、および、先に説明した送出方法で更新情報が送出された場合の地震動警報情報の取得と警告画面表示の受信機動作について説明する。
まず、最初の地震動警報情報の表示について説明する。
判別部117(図25)は地震動警報情報の受信処理、および、映像出力部109(図1)に表示する表示画面の生成を担う。表示画面の生成は地震動警報情報の受信処理と同じく、「開始/終了」フラグによる地震動警報情報の送出検知を契機に始める(7051)。最初の表示画面は送出を検知し、送出パターンに従って送出される「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」(7002と7003)を取得した時点で生成され、表示される(7052)。図55(a)の画面が初回表示として表示される。この画面の構成は図46(d)と同じなので説明を割愛する。また、表示する情報の生成方法も実施例19、21で説明した通りである。
次に、更新された地震動警報情報の表示と受信処理について説明する。
図55(b)に示すように、地震動警報情報7006を受信し、「更新フラグ」の変化を検知した時点で続報の受信を示す画面6210を図55(a)の画面に重ねて表示し(7053)、視聴者の注意を喚起する。図55(b)6210では、何報目の受信かを表示している。本実施例における送出方法では、「更新フラグ」は気象庁の地震動警報配信サーバから緊急地震速報の受信毎にインクリメントされる。初報(第1報目)は「更新フラグ」「00」で送出され、続報が送出される毎に「更新フラグ」が1ずつインクリメントされ第5報目で「00」にもどる。従って、図50、5010の受信機のような地震動警報情報を最初から受信できる受信機は、「更新フラグ」の繰り返しパターン(「00」「01」「10」「11」)の繰り返し回数と、「更新フラグ」の値から第何報目の情報かを判断することができる。例えば、繰り返し回数2回目で「更新フラグ」の値が「10」の場合は7報目となる。7006は「更新フラグ」の繰り返し回数1回目、「更新フラグ」の値が「01」なので“第2報”と判断できる。
本実施例では「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の送出パターンが保持される。よって、「更新フラグ」の値の変化点から2OFDMフレーム(7006、7007)取得することで更新された地震動警報情報を得ることができる。更新された情報の表示は、「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の両方の情報を取得した時点(7054)で図55(c)のように更新された画面を表示する。図55(c)では、更新された情報であることを明確にするために、名称4611の表示“地震動警報速報”に“第2報”を追加し、“地震動警報速報 第2報”と表示している。また、対象地域の表示4617には更新により追加となった地域の名称を加え、太字で強調し、更新部分を判りやすく表示している。更新された地域情報は、前回と今回の地域情報データを比較することで判断することができる。「ページ種別」「0:地域情報」の値が「1」から「0」に変化したビットに対応する地域が新たに対象地域になった地域を示し、「0」から「1」変化したビットに対応する地域は対象地域から外れた地域を表す。地震動警報発表時間4614には「更新フラグ」の値の変化を検知したときの「現在時刻」情報(図10、B24〜B54)で取得した時刻を表示する。猶予時間4615は地震動警報の第1報で受信した震源情報を用いて算出した時間から表示時間の経過に伴いいカウントダウンした値を表示する(図55(b)4615)。「1:震源情報」の位置情報(緯度、経度、震度)に変化があった場合に、猶予時間を再計算して表示する。その場合は、図55(c)4615のように修正したことを視聴者に知らせるため、猶予時間の後ろに“(修正)”という表現を追加し、表示も太字にするなどして強調する。続報の受信による変更箇所の強調は、色を変える、数秒間点滅させるなどの方法を取ってもよい。
第3報、第4報の続報の受信も第2報の受信の場合と同様に「更新フラグ」の変化を検知し図55(b)のよう更新通知(第3報の通知は7055、第4報の通知は7057)を表示し、「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の両方の情報を取得した時点で図55(c)のように更新された画面を表示(第3報は7056、第4報は7058)する。更新通知画面6210や図55(c)の名称4611の表示“地震動警報速報”に追加する“第○報”の報数の算出方法は先に説明したとおりである。
なお、表示画面は図1の映像出力部109だけでなく、図26の映像出力部109、図30の映像出力部3001に表示した場合も同様に、視聴者を警告し強い地震に備えさせる効果を得ることができる。また表示画面の画面構成は、図46(a)〜(g)、図47(a)〜(c)いずれでも良い。
以上のように、受信機は、「更新フラグ」の値の変化を検知し、変化点から送出パターン分のOFDMフレームを取得することで最新の「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」を取得できる。必ず送信パターンが守られるため、受信機の受信処理がシンプルになる。また、「更新フラグ」は続報の送出タイミングでだけインクリメントされるため、表示画面に“第○報”という情報を表示することができる。それにより、視聴者は新たしい情報を取得できていることを認識できるため、情報に対する信頼が高くなり、より警告効果が高くなる。
図70、7060、7070は受信機の電源が投入されてから地震動警報情報の取得を開始するデジタル放送受信装置の動作である。7060と7070の違いは最初のOFDMフレームで、送出パターン1番目の情報「0:地域情報」を取得できたか、取得できなかったかである。
受信機7060、受信機7070ともに、電源投入時に既に地震動警報情報が送出されていることを検知した場合は、電源投入直後のOFDMフレームの受信から地震動警報情報の取得を開始する。地震動警報情報が送出されているか、いないかは開始/終了フラグ(B17〜B18)の値で検知できる。開始/終了フラグの値が「00」は地震動警報情報が送出されていることを示す。
受信機7060の受信機動作動作を説明する。
受信機7060は最初のOFDMフレームで送出パターンの1番目の情報「0:地域情報」を取得できた場合の受信機動作である。本実施例の送出方法では、「更新フラグ」の値の変化は送出パターン区切りでしか発生しない。したがって、受信機7060の場合「0:地域情報」に続いて次のOFDMフレームを取得することで「1:震源情報」を得られ、最初の表示画面を生成できる(7062)。最初の表示画面の構成を図56(a)に示す。表示内容は受信機7050の表示例、図55(a)と同じである。
「更新フラグ」の値の変化を検知した後の、更新された地震動警報情報の表示と受信処理は基本的には受信機7050の場合と同じである。「更新フラグ」の値の変化点を検知し、図56(b)に示すように続報の受信を示す画面6310を図56(a)の画面に重ねて表示し、視聴者の注意を喚起する(7063)。ただし、受信機7060の場合は、地震動警報の最初を検知できないので第何報の受信かを判断することができない。そのため、“第○報”という情報は表示せず“更新を受信しました”という表現にする。
更新された地震動警報情報の表示内容も、“第○報”という情報は表示しない(図56(c))。この点以外は受信機7050の受信処理と同じである。受信機7060の場合は、“第○報”という情報の替わりに地震動警報の受信を開始してから何回目の更新を受信したかという情報を“更新○”のように名称4611の表示に追加する。このように新しい情報を取得していることを視聴者に明確に知らせることにより、情報に対する信頼が高くなり、より警告効果が高くなる。
受信機7070の受信機動作動作を説明する。
受信機7070は電源投入後に最初に取得したOFDMフレーム7009が送出パターン1番目の情報「ページ種別」「0:地域情報」でなかった場合である。本実施例の送出パターンは「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の繰り返しなので、送出パターン1つ目の情報「ページ種別」「0:地域情報」は次のOFDMフレームで取得できる。このOFDMフレームの受信を待ち表示画面生成処理を開始する(7065)。それ以降の処理、表示画面については、受信機7060と同じ処理になる。
このように、送出パターンの1つ目の情報を最初に取得できなかったとしても次のOFDMフレームから処理を開始することで、受信機7060と同等の効果を提供できる。
なお本実施例では、「ページ種別」「0:地域情報」「1:震源情報」の順にOFDMフレーム単位で交互に1回ずつ繰返し送出する送出パターンでの更新情報の送出運用と受信機動作について説明したが、実施形態6に示した地震動情報を「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」の順にOFDMフレーム単位で交互に1回ずつ繰返し送出する送出パターンにおいても同様である。
本発明に係る実施形態28を、図71、図72を用いて説明する。
本実施例は図61(b)の送出パターンで送出中の地震動情報が1つから2つに増えた場合の更新情報の送出運用と受信機動作に関するものである。
図71は更新情報の送出方法を示す図である。
図72は地震動警報情報の送出運用と受信機動作を示す図である。
本実施例では、更新情報の送出方法は実施例25と同じ方法をとる。
更新情報の送出方法について図71を用いて説明する。
図71で、太線四角で囲んだ7100は伝送している地震動情報が1つの場合の送出パターンの1単位(1情報送出パターン)、7140は伝送している地震動情報が2つの場合の送出パターンの1単位(2情報送出パターン)である。7101、7102、7103、7104、7105、7106は送出パターンの区切りである。
(1)地震動情報の更新タイミング
実施例25と同じく、更新された地震動情報は送出パターンの区切りで切り替える。図71に示すように、伝送している地震動情報が1つの場合は1情報送出パターンで2OFDMフレーム分を送出し終えた後、2つの場合は2情報送出パターンで4OFDMフレーム分を送出し終えた後、の次の送出パターンで送出される。
伝送している地震動情報が1つの時は、地震動情報の更新タイミングは実施例25の場合と同じである。更新情報7150は送出中の送出パターン7111の送出が完了した後、すなわち、送出パターン区切り7102の次の送出パターン7112で送出される。
地震動情報が2つになる時は、送出中の送出パターンの送出が完了した後の次の送出パターンで2つ目の地震動情報(2情報目)を送出し、このタイミングで送出パターンを1情報送出パターンから2情報送出パターンに切り替える。2情報送出パターンでは、新たに発生した地震の地震動情報(2情報目)、最初に発生した地震Aの地震動情報(1情報目)の順で交互に送出する。図71において、地震Bの発生通知7151による1情報送出パターンから2情報送出パターンへの切り替え区切りは7104である。送出パターン7114から2情報送出パターンによる地震動情報の送出を開始する。7114の4OFDMフレームの前半2OFDMフレーム(7127、7128)で新たに発生した地震Bの地震動情報(2情報目)を、後半2OFDMフレーム(7129、7130)で最初の地震Aの地震動情報(1情報目)を送出する。2情報送出パターンで2情報目、1情報目の順で送出することで1情報目、2情報目の順で送出するより2OFDMフレーム早く新たに発生した地震の地震動情報の送出を開始できる。各地震(1情報目、2情報目)の地震動情報は図61(b)の送出パターンと同じく、「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」で送出する。すなわち、2情報目「1:震源情報」、2情報目「0:地域情報」、1情報目「1:震源情報」、1情報目「0:地域情報」の繰り返し送出である(図71、7140)。このように送出することで、2情報送出パターンに切り替わった時、受信機は2情報目(新たに発生した地震B)の「1:震源情報」を最初に受信する。図12に示したように、「1:震源情報」は地震動情報の数を示す「地震動情報総数(B56)」と伝送されている地震動情報を識別するための「地震動情報識別(B57)」を持つ。そのため受信機は、送出パターン区切り7104後のOFDMフレーム7127の受信で、「地震動情報総数(B56)」から送出パターンが2情報送出パターンに切り替わった事を検知できる。また、「地震動情報識別(B57)」から取得した情報が2情報目(新たに発生した地震B)の「1:震源情報」である事を検知できる。そして、次のOFDMフレーム7128で2情報目の「0:地域情報」が送出され、その後のOFDMフレーム7129と7130で1情報目(地震A)の「1:震源情報」と「0:地域情報」が送出されると判断できる。
2つの地震動情報を伝送している時の地震動情報の更新タイミングは、基本的な方針は実施例25の場合と同じである。地震Aの更新情報7152、地震Bの更新情報7153は送出中の送出パターン7114の送出が完了した後、すなわち、送出パターン区切り7105の次の送出パターン7115で送出される。本実施例の2情報送出パターンは2情報目、1情報目の順で、各地震の地震動情報は「1:震源情報」、「0:地域情報」で送出する。従って、送出パターン7115の前半2OFDMフレーム(7131、7132)で地震Bの更新情報7153を伝える2情報目(地震B)の「1:震源情報」、「0:地域情報」が、後半2OFDMフレーム(7133、7134)で地震Aの更新情報7152を伝える1情報目(地震A)の「1:震源情報」、「0:地域情報」が送出される。
(2)「更新フラグ」の値の更新
「更新フラグ」の値も実施例25と同じく、送信する情報に更新があった場合、送出パターンの区切りで値を1インクリメントする。
以下、地震動警報情報の送出方法について図72を用いて説明する。
図72の7280、7281、7282、7283、7284は図示していない気象庁の地震動警報配信サーバから送信された緊急地震速報の受信を示している。7280は最初の地震、地震Aの発生を通知する情報である。7281、7283は7280を更新する情報である。7282は新たに発生した2つ目の地震、地震Bの発生を通知する情報である。地震動情報の地域情報、震源情報は後ろに番号を付けて更新回数を表す。初回の情報は地域情報1、震源情報1のように表し更新される度に地域情報2、震源情報2のように番号を1つ増やした表記にする。
7201から7203は1情報目(地震A)の地震動警報情報の第1報を送出する時の送出方法を示す。本実施例では図61(b)の送出パターン、「ページ種別」「1:震源情報」「0:地域情報」で地震動警報情報を送出する。基本動作は実施例6の3401から3403の処理と同じである。
7201:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。実施例5の3301と同様に全ビット「1」で送出され、そして緊急地震速報7280を受信後、直ちに「開始/終了フラグ」を「11」から「00」に変更し、地震動警報情報の送出を開始する。
7202:緊急地震速報7280を受け、1情報送出パターンで最初に発生した地震Aの1番目の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。「更新フラグ」を開始値「00」に設定する。「ページ種別」は値を「1」に設定し「1:震源情報」を送出する。「地震動総数(B56)」の値は総数1を示す「0」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は1情報目を示す「0」に設定する。
7203:1情報送出パターンで地震Aの2番目の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。「ページ種別」は値を「0」に設定し、「0:地域情報」を送出する。「更新フラグ」は送出パターンの区切りでインクリメントする。よってここでは7202での値「00」を保持する。ここで、地震Aの更新7281を受信している。この更新は、次の送出パターン区間7221で送出される。
7204、7205は送出パターン区間7221での地震Aの更新情報の送出動作を説明する。
7204:地震Aの更新7281を送出するOFDMフレームである。1情報送出パターンで地震Aの1番目「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。「地震動総数(B56)」の値は、新たな地震の発生ではないので7202で設定した値「0」を保持する。「地震動情報識別(B57)」も同様に値「0」を保持する。「更新フラグ」は開始値「00」から値を1インクリメントし「01」にする。
7205:地震Aの更新7281を送出するOFDMフレームである。1情報送出パターンで地震Aの2番目「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。7204と同一の送出パターン区間7221なので「更新フラグ」の値は7204で設定した「01」を保持する。ここで、地震Bの発生7282を受信している。この更新は、次の送出パターン区間7222で送出される。
7206から7209は地震Bの発生通知7282を受け、地震動情報の数が1つから2つになった時の地震動情報の送出動作を説明する。
7206:地震Bの発生通知7282受信後の送出パターン開始フレームである。この送出パターン区間7222から1情報送出パターンから2情報送出パターンへ切り替える。2情報送出パターンは図71、7150に示すように、2情報目「1:震源情報」、2情報目「0:地域情報」、1情報目「1:震源情報」、1情報目「0:地域情報」の繰り返し送出である。7206は2情報目の1番目「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。すなわち、地震Bの「1:震源情報」を送出する。「地震動総数(B56)」の値は、総数2を示す「1」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は、2情報目を示す「1」に設定する。「更新フラグ」の値は1インクリメントし「10」にする。この値は送出パターン区間7222の間、保持する。
7207:送出パターン区間7222、2情報目の2番目「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。すなわち、地震Bの「0:地域情報」を送出する。「更新フラグ」の値は「10」を保持する。
7208:送出パターン区間7222、1情報目の1番目「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。すなわち、地震Aの「1:震源情報」を送出する。「更新フラグ」の値は「10」を保持する。ここで、地震Aの更新7283を受信している。この更新は、次の送出パターン区間7223の1情報目を送出するOFDMフレーム(7212、7213)で送出される。
7209:送出パターン区間7222の最後の情報を送出するOFDMフレームである。1情報目の2番目「0:地域情報」、すなわち、地震Aの「0:地域情報」を送出する。「更新フラグ」の値は「10」を保持する。ここで、地震Bの更新7284を受信している。この更新は、次の送出パターン区間7223の2情報目を送出するOFDMフレーム(7210、7211)で送出される。
7210から7213は2つの地震動情報を伝送している時の、地震動情報の更新情報の送出動作を説明する。
7210:2情報送出パターンの送出パターン区間7223の開始OFDMフレームである。OFDMフレーム7208、7209で受信した地震Aの更新7283、地震Bの更新7284をこの送出パターン区間7223で送出する。送出パターン区間7223の前半2OFDMフレーム(7210、7211)で2情報目(地震B)、後半2OFDMフレーム(7212、7213)で1情報目(地震A)の地震動情報を送出する。7210は2情報目の1番目「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。地震Bの更新7284の「1:震源情報」を送出する。なお、地震Aの更新7283を地震Bの更新7284より先に受信しているが、本実施例では送出パターンの送出順番を保って送出する。「更新フラグ」の値は1インクリメントし「11」にする。この値は送出パターン区間7223の間、保持される。
7211:送出パターン区間7223、2情報目の2番目「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。地震Bの更新7284の「0:地域情報」を送出する。「更新フラグ」の値は「11」を保持する。
7212:送出パターン区間7223、1情報目の1番目「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。地震Aの更新7283の「1:震源情報」を送出する。「更新フラグ」の値は「11」を保持する。
7213:送出パターン区間7223、1情報目の2番目「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。地震Aの更新7283の「0:地域情報」を送出する。「更新フラグ」の値は「11」を保持する。
以上のような方法で地震動警報情報を送出することで、地震動警報情報を更新する場合も送出パターンを保って情報を送出することができるため、送出パターン情報の取得中は「更新フラグ」値の変化を気にする必要がなく受信機の
受信処理を簡単にできる。また、地震動情報の数が1つから2つに増えた場合も、送出中の送出パターンの送出が完了した後「更新フラグ」の値をインクリメントし1情報送出パターンから2情報送出パターンに切り替える。そのため、地震動情報の数の変化点においても送出パターン情報の取得中は「更新フラグ」値の変化を気にする必要はない。1情報送出パターンから2情報送出パターンへの変化の検知は「更新フラグ」変化時に送出される「ページ種別」「1:震源情報」の「地震動総数(B56)」の値で判断できる。さらに、2情報送出パターンで送出時に更新情報送出する際、更新の受信順番に関わらず送出パターンの送出順序を保持する。そのため、更新順序を送出順序が一致しない場合もあるが、2情報目「1:震源情報」、2情報目「0:地域情報」、1情報目「1:震源情報」、1情報目「0:地域情報」の送出順序が保持されるため受信機側の受信処理が簡単になる。
次に、先に説明した送出方法で送出される地震動警報情報を受信するデジタル放送受信機の受信機動作を図26、図30、図72、図73、図74で説明する。図73は映像出力部109(図26)に表示されるに表示される地震動警報の表示画面の一例である。地震動警報の表示画面(以下、警報画面と記す)は判別部117で生成される。図73は実施例24の図49と同様に、警報画面と放送映像信号109が合成され表示している様子を表している。図73(a)地震動情報が1つの場合の表示例、図73(b)は地震動情報が2つに増えた場合の表示例である。7310は1情報目の警報画面、7320は2情報目の警報画面である。7310、7320の画面構成は図46、図47に示したものいずれでも良い。図73(b)では警報画面7310、7320を映像出力部109の画面左側に縦に並べて配置しているが、この配置については特に制限しない。画面上部に横に並べて配置しても良い。図74は地震動警報情報受信で更新される警報画面の様子を示したものである。図73と同様に7310は1情報目の警報画面、7320は2情報目の警報画面である。図74の警告画面7310、7320の画面構成は図46(d)を用いる。
以下、受信機動作と警報画面の表示動作について説明する。
図72、7250は常に地震動警報情報の「開始/終了」フラグで地震動警報情報の送出検知し、最初の発報から地震動警報情報を取得できるデジタル放送受信装置の動作である。上段は地震動警報情報の取得処理を表し、下段は取得した地震動警報情報を用いて生成する警報画面の表示処理を表している。「開始/終了」フラグで地震動警報情報の送出開始を検知し、地震動警報情報を取得する処理については実施例6(図34、3410)で説明した処理と同じなので割愛する。ここでは、最初の地震動警報情報を取得した時の警告画面の表示、および、先に説明した送出方法で更新情報が送出された場合の地震動警報情報の取得と警告画面表示の受信機動作について説明する。受信機は、地震動警報の発報を検知した時と、「更新フラグ」の変化を検知した時だけ送信パターン分の地震動警報情報を取得し処理する。
7251:地震動警報の発報、OFDMフレーム7202を取得する。受信機7250は通常動作状態から地震動警報対応状態となり、警告画面の生成などの受信処理を開始する。本実施例では、地震動情報の数が1つの場合は図71、7100の1情報送出パターン、地震動情報の数が2つの場合は図71、7150の2情報送出パターンで地震動情報が送出される。判別部117は「ページ種別」「1:震源情報」の「地震総数(B56)」の値で1情報送出パターンか2情報送出パターンかを判定する。OFDMフレーム7202は「地震総数(B56)」の値が「0」なので送出パターンは1情報送出パターンで、2OFDMフレームが1送出単位である。よって次のOFDMフレームの情報も取得する。警報画面7310の例を、図74(a)に示す。このOFDMフレームでは「ページ種別」「0:地域情報」は未取得なので地震動警報の対象地域の対象地域名4617以外の情報を表示する。
7252:OFDMフレーム7203で送出パターン2番目の情報「ページ種別」「0:地域情報」を取得する。この情報で地震動警報の対象地域の地域名を取得できるため図74(b)に示すように対象地域名4617を追加する。
7253:OFDMフレーム7204を受信し、「更新フラグ」の値に変化を検知した場合に地震動詳細情報(図5、B24〜111)を取得する。「更新フラグ」の値が「00」から「01」に変化しているので「ページ種別」「1:震源情報」の「地震総数(B56)」の値で送出パターンを判定する。「地震総数(B56)」の値が「0」のままなので、送出パターンの変更ではなく、更新情報の受信と判定し、「ページ種別」「1:震源情報」の更新情報を取得する。更新箇所の特定はデータ記憶手段2506(図30)に記憶されている情報と取得情報を比較して判断する。変更を検知した場合は図74(c)に示すように更新を表示する。更新された部分は太字で表示するなど目立つように表示する。この例では背景色を変更し、情報更新を強く視聴者に知らせている。背景色の変更は所定の時間(1秒など)継続し元の背景色に戻す。また、更新された情報であることを明確にするため、更新情報送出時間6702に更新情報が送出された時間を表示する。更新情報送出時間6702に表示する時間は受信した地震動警報情報の地震動警報詳細情報に含まれる現在時刻(図10のB24〜54)から取得する。
7254:OFDMフレーム7205の送出パターン2番目「ページ種別」「0:地域情報」の更新情報を取得する。更新を検知した場合は図74(d)に示すように更新を表示する。7253と同様に更新された部分は太字で表示するなど目立つように表示する。背景色の変更は維持し、背景色した背景色の継続時間はこの時点から所定の時間(1秒など)継続するように再設定される。
7255:OFDMフレーム7206を受信する。7253と同様に「更新フラグ」の値の変化を確認する。「更新フラグ」の値が「01」から「10」に変化しているので「ページ種別」「1:震源情報」の「地震総数(B56)」の値で送出パターンを判定する。「地震総数(B56)」の値が「1」なので送出パターンが1情報送出パターンから2情報送出パターンに変化したと判断する。ここから、4OFDMフレームが1送出単位となりOFDMフレーム7209までの情報を取得、処理する。OFDMフレーム7206で2情報目の1番目、すなわち、地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」を取得する。2つ目の地震が発生したことを通知する地震動警報情報なので図74(e)ではメッセージダイアログ7401で「2つ目の地震が発生しました」と表示し視聴者に注意を促している。
7256:OFDMフレーム7207で2情報目の2番目、すなわち、地震Bの「ページ種別」「0:地域情報」を取得する。7255で取得した「ページ種別」「1:震源情報」の更新情報と併せて図74(f)に示すように警報画面7320を追加表示する。警報画面7310は前の状態からの継続表示である。猶予時間4615は時間経過に応じてカウントダウンして表示する。図74(f)では警報画面7310の名称4611の表示“地震動警報速報”に1情報目を表す“(地震1)”と、警報画面7320の名称4611に2情報目を表す“(地震2)”の表記を追加し、警報画面がどちらの地震の情報を表すかを示している。
7257、7258:OFDMフレーム7208、7209で1情報目の1番目、すなわち、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」と1情報目の2番目、すなわち、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」を取得する。本実施例の方式では「更新フラグ」は送出パターンの区切りでのみ変化するため、送出パターンのどの情報が更新されたのかを「更新フラグ」で判断することはできない。そこで、データ記憶手段2506(図30)に記憶されている情報と取得情報を比較して更新を判断する。更新されていた場合は先に図74(c)に示したように更新箇所が分かるように更新情報を表示する。更新されていなかった場合は前の表示図74(f)7310を継続表示する。猶予時間4615は時間経過に応じてカウントダウンして表示する。
7259:OFDMフレーム7210を受信する。7253と同様に「更新フラグ」の値の変化を確認する。「更新フラグ」の値が「01」から「10」に変化しているので「ページ種別」「1:震源情報」の「地震総数(B56)」の値で送出パターンを判定する。「地震総数(B56)」の値が「1」で変化が無いので送出パターンの変更ではなく、更新情報の受信と判断する。2情報送出パターンは4OFDMフレームが1送出単位なのでOFDMフレーム7213までの情報を取得、処理する。OFDMフレーム7210で2情報目の1番目、すなわち、地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」を取得し、更新があった場合は更新内容を2情報目の警報画面7320に表示する。猶予時間4615は時間経過に応じてカウントダウンして表示する。
7260:OFDMフレーム7211で2情報目の2番目、すなわち、地震Bの「ページ種別」「0:地域情報」を取得し、更新があった場合は更新内容を図74(g)7320のように表示する。図74(g)7320は、地域情報の対象地域が少なくなった場合を表している。対象地域名4617の表示は対象地域から外れた地域名の横に“(解除)”と追記することで更新箇所がはっきり分かるようにしている。更新箇所の特定はデータ記憶手段2506(図30)に記憶されている情報と取得情報を比較して判断する。背景色を変更し、情報更新を強く視聴者に知らせている。猶予時間4615は時間経過に応じてカウントダウンして表示する。
7261、7262:OFDMフレーム7212、7213で1情報目の1番目、すなわち、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」と1情報目の2番目、すなわち、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」を取得する。これまでの処理と同様に、データ記憶手段2506(図30)に記憶されている情報と取得情報を比較して更新を判断する。更新されていた場合その内容を表示する(図74(h)7310)。図74(h)7320は7260で変更した背景色を所定の時間(1秒など)継続している間であることを示している。7310、7320とも所定の時間変更した背景色を表示したのち通常の背景色に戻る。
この方式の場合、受信機がどの地震動情報が更新されたかを知るためには、受信済みの地震動情報と値を比較しなくてはならない。しかし、地域情報と震源情報のどちらが更新したかに関わらず「更新フラグ」値の変化をトリガに送出パターン分(2ODFMフレームまたは4OFDMフレームの情報)を取得し、取得した情報を表示することで、簡単な処理で、常に視聴者に最新の情報を提示するデジタル放送受信装置を実現できる効果がある。
また、更新時刻を画面に表示するため情報に対する信頼が高くなり、より警告効果が高くなる効果を期待できる。
図72、7270、7290は受信機の電源が投入されてから地震動警報情報の取得を開始するデジタル放送受信装置の動作である。7270と7290の違いは最初のOFDMフレームで送出パターンの第1情報を取得できたか、取得できなかったかである。ここで、送出パターンの第1情報とは、送出パターンの最初に送出される情報である。具体的には、図71の送出パターン7100の1情報送出パターンの場合は7108の「震源情報」を指す。送出パターン7150の2情報送出パターンの場合は7121の地震Bの「震源情報」、すなわち、2情報目の1番目の情報のことを指す。
7270と7290ともに、電源投入時に既に地震動警報情報が送出中である場合は、電源投入直後のOFDMフレームの受信から地震動警報情報の取得を開始する。
7270は最初に受信したOFDMフレームで送出パターンの第1情報を取得できた場合である。
7271:電源投入7279後、最初のOFDMフレーム7206の受信である。送出パターンの判定と、受信したOFDMフレームが送出パターンの第1情報か否かを確認するため地震動詳細情報(図5、B24〜111)を取得する。「ページ種別」が「1:震源情報」、「地震総数(図12、B56)」の値が「1」であることから送出パターンは2情報送出パターンと判定できる。「地震動情報識別」(図12、B57)の値が「1」であることから2情報目の送出であると判断でき、OFDMフレーム7206は2情報目の1番目、すなわち、地震Bの「震源情報」の受信であり、送出パターン7150の第1情報と判定できる。したがって、ここから4OFDMフレームの情報を取得し警報画面して表示する。図75に4OFDMフレームを取得して生成する警報画面の一例を示す。図73と同様に7310は1情報目の警報画面、7320は2情報目の警報画面である。図75(a)〜(d)は時間経過を表し、それぞれ7271の表示、7272の表示、7273の表示、7274の表示に対応する。本実施例では、取得できた情報から順次警報画面に表示する。図75(a)は7271の表示である。2情報目の1番目、すなわち、地震Bの「震源情報」取得の表示である。「地震総数(図12、B56)」から地震動情報の数が2報と分かるため、1情報目(地震A)の警報画面7310と2情報目(地震B)の警報画面7320の2つ作成する。警報画面を2つ表示することで視聴者に地震動警報が2つあることを視覚的に示せるため警告の効果が高くなる。警報画面7310の名称4611の表示“地震動警報速報”に1情報目を表す“(地震1)”と、警報画面7320の名称4611に2情報目を表す“(地震2)”の表記を追加し、視聴者がどちらの地震の警報画面区別できるようにする。OFDMフレーム7206は、2情報目の1番目、地震Bの「震源情報」を取得なので、その情報から猶予時間を実施例19で説明した方法で算出し、警報画面7320の猶予時間4615に表示する。また、4612に警告メッセージを表示する。4614は地震動警報が発表された時間で「現在時刻」情報(図10のB24〜B54)を表示する。対象地域名4617はまだ情報を取得できていないため表示しない。警報画面7310は1情報目(地震A)の情報を取得できていないため名称4611以外は表示しない。
7272:OFDMフレーム7207から2情報目の2番目、すなわち、地震Bの「地域情報」を取得し、図75(b)に示すように警報画面7320の対象地域名4617を表示する。
7273:OFDMフレーム7208から1情報目の1番目、すなわち、地震Aの「震源情報」を取得し、図75(c)に示すように警報画面7310に猶予時間4615、警告メッセージ4612、地震動警報発表時間4614を表示する。
7274:OFDMフレーム7209から1情報目の2番目、すなわち、地震Aの「地域情報」を取得し、図75(d)に示すように警報画面7310の対象地域名4617を表示する。ここで、2つの地震動警報の情報がすべて揃う。以後7275〜7278は受信機7250の更新情報の処理と同じ処理になる。
以上のように、電源投入時に既に地震動警報情報が送出中であった場合も、取得した地震動警報情報から送出パターンを判断し、警告を視聴者に通知することができる。また、送出パターンの第1情報から取得できた場合は、取得できた情報から警告画面に表示することで迅速に警告を通知できる。また、初回の情報を取得した後は受信機7250の更新情報の処理と同じ処理となり、受信機処理の共通化が可能となる。
7290は最初に受信したOFDMフレームで送出パターンの第1情報を取得できなかった場合である。
7291:電源投入7299後、最初のOFDMフレーム7207の受信である。送出パターンの判定と、送出パターンの第1情報か否かを確認するため地震動詳細情報(図5、B24〜111)を取得する。取得した情報が「ページ種別」「0:地域情報」なので送出パターンを判定できない。送出パターン判定は次のOFDMフレームに持ち越す。
7292:OFDMフレーム7208を受信し、送出パターンの判定と、送出パターンの第1情報か否かを確認するため地震動詳細情報(図5、B24〜111)を取得する。「ページ種別」「1:震源情報」、「地震総数(図12、B56)」の値が「1」であることから送出パターンは2情報送出パターンと判定できる。「地震動情報識別」(図12、B57)の値は「0」であることから1情報目の1番目、すなわち、地震Aの「震源情報」であり、OFDMフレーム7208は2情報送出パターンの第1情報ではなく、2OFDMフレーム後のOFDMフレーム7210で第1情報が送出されると判断できる。
7293:7292から第1情報の受信でないと判断し、次のOFDMフレームをまる。
7294:7292で第1情報が送出されると判断したOFDMフレーム7210の受信である。「地震動情報識別」(図12、B57)の値と「ページ種別B55」の値から2情報目の1番目、すなわち、地震Bの「震源情報」であり2情報送出パターンの第1情報と判定できる。第1情報を検出した後の処理は受信機7270の受信処理と同じである。
以上のように、電源投入時に既に地震動警報情報が送出中であった場合も、取得した地震動警報情報から送出パターンを判断し、警告を視聴者に通知することができる。送出パターンの第1情報を最初に取得できなかった場合は、送出パターンの第1情報の受信を待ち、第1情報を取得してから警告の通知を始める。2情報送出パターンの場合は最初OFDMフレームの受信から警告の表示まで最大4OFDMフレーム遅れる場合があるが、第1情報を検出した後の処理を受信器7270と共通化できるメリットがある。
本発明に係る実施形態29を、図76を用いて説明する。
本実施例は図61(b)の送出パターンで送出中の地震動情報が1つから2つに増えた場合の更新情報の送出運用と受信機動作に関するものである。
図76は地震動警報情報の送出運用と受信機動作を示す図である。
本実施例では(1)地震動情報の更新タイミングは実施例28と同じ方法で、(2)「更新フラグ」の値の更新は実施例26と同じ方法を取る。
(1)地震動情報の更新タイミング
実施例28と同じである。更新された地震動情報は送出パターンの区切りで切り替える。詳細は実施例28の図71で説明したとおりである。
(2)「更新フラグ」の値の更新
「更新フラグ」の値は実施例26と同じく、送出する地震動警報の内容に変化が生じるごとに値を1インクリメントし、送出パターンの区切りと「更新フラグ」の値の変化点は一致しない。地震動警報の内容の変化とは地震動情報(B56〜111)の内容の変化のことをいう。送出パターンに従って繰返し送出している間は「更新フラグ」の値は変わらない。
以下、地震動警報情報の送出方法について図76を用いて説明する。
図76の7280、7281、7282、7283、7284は図示していない気象庁の地震動警報配信サーバから送信された緊急地震速報の受信を示している。7280は最初の地震、地震Aの発生を通知する情報である。7281、7283は7280を更新する情報である。7282は新たに発生した2つ目の地震、地震Bの発生を通知する情報である。7284は7282を更新する情報である。地震動情報の地域情報、震源情報は後ろに番号を付けて更新回数を表す。初回の情報は地域情報、震源情報のように表す。更新される度に番号を1つ増やし、地域情報1、震源情報1のように表記する。
7601から7603は1情報目(地震A)の地震動警報情報の第1報を送出する時の送出方法を示す。本実施例では1情報送出パターンの時は、図61(b)の送出パターン、「ページ種別」「1:震源情報」「0:地域情報」の送出パターンで地震動警報情報を送出する。
7601:気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態である。全ビット「1」を送出する。
7602:緊急地震速報7280を受け、1情報送出パターンで最初に発生した地震Aの1番目の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。「更新フラグ」を開始値「00」に設定する。「ページ種別」「1」に設定し、「1:震源情報」を送出する。「地震動総数(B56)」の値は総数1を示す「0」に設定する。「地震動情報識別(B57)」は1情報目を示す「0」に設定する。
7603:1情報送出パターンで地震Aの2番目の地震動警報情報を送出するOFDMフレームである。「ページ種別」「0」に設定し、「地域情報」を送出する。本実施例は「更新フラグ」の値は、地震動警報情報詳細情報の内容に変化が生じるごとに値を1インクリメントする。7603は7602で送出した地震の地震動警報情報で、「ページ種別」の値を「0」から「1」に切り替え「震源情報」を送出するOFDMフレームである。地震動警報情報の更新でない場合は、「ページ種別」の値の切り替えでは、同じ地震の「地域情報」「震源情報」を送出していることを明確に表すために、「更新フラグ」をインクリメントしない。7602の「更新フラグ」の値「00」を保持する。ここで、地震Aの更新7281を受信している。この更新は、次の区間7221で送出される。
7604、7605は区間7221での地震Aの更新情報の送出である。
7604:地震Aの更新7281を送出するOFDMフレームである1情報送出パターンで地震Aの1番目「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。「地震動総数(B56)」の値は、新たな地震の発生ではないので7602で設定した値「0」を保持する。「地震動情報識別(B57)」も同様に値「0」を保持する。「更新フラグ」は「00」から1インクリメントし「01」にする。
7605:地震Aの更新7281を送出するOFDMフレームである。1情報送出パターンで地震Aの2番目「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。更新情報の送出なので「更新フラグ」は「01」から1インクリメントし「10」にする。ここで、地震Bの発生7282を受信している。この更新は、次の区間7222で送出される。
7606から7609は地震Bの発生7282を受け、地震動情報の数が1つから2つになった時の地震動情報の送出である。
7606:地震Bの発生7282受信後の送出パターン開始フレームである。この区間7222で、送出パターンが1情報送出パターンから2情報送出パターンへ切り替える。2情報送出パターンは図71、7150に示すように2情報目「1:震源情報」、2情報目「0:地域情報」、1情報目「1:震源情報」、1情報目「0:地域情報」の繰り返し送出である。7606は2情報目の1番目「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。すなわち、地震Bの「1:震源情報」を送出する。「地震動総数(B56)」の値は総数2を示す「1」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は、2情報目を示す「1」に設定する。「更新フラグ」の値は「10」から1インクリメントし「11」にする。
7607:区間7222、2情報目の2番目「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。すなわち、地震Bの「0:地域情報」を送出する。7603の送出の場合と同様に、同じ地震の「地域情報」「震源情報」を送出していることを明確に表すために、「更新フラグ」をインクリメントしない。7606の「更新フラグ」の値「11」を保持する。
7608:区間7222、1情報目の1番目「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。すなわち、地震Aの「1:震源情報」を送出する。「地震動総数(B56)」の値は総数2を示す「1」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は1情報目を示す「0」を保持する。この「1:震源情報」で変化したのは、地震Bの発生に伴う「地震動総数(B56)」の値だけである。地震Aそのものに関する「1:震源情報」に変更はないため7604の再送出と同じ扱いにする。よって、「更新フラグ」の値はインクリメントせず「11」を保持する。ここで、地震Aの更新7283を受信している。この更新は、次の区間7223の1情報目を送出するOFDMフレーム(7612、7613)で送出される。
7609:区間7222、1情報目の2番目「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。すなわち、地震Aの「0:地域情報」を送出する。7605の再送出なので「更新フラグ」の値はインクリメントせず「11」を保持する。ここで、地震Bの更新7284を受信している。この更新は、次の区間7223の2情報目を送出するOFDMフレーム(7610、7611)で送出される。
7610から7613は2つの地震動情報を伝送している時の、地震動情報の更新情報の送出動作である。
7610:2情報送出パターンの区間7223の開始OFDMフレームである。OFDMフレーム7608、7609で受信した地震Aの更新7283、地震Bの更新7284をこの区間7223で送出する。区間7223の前半2OFDMフレーム(7610、7611)で2情報目(地震B)、後半2OFDMフレーム(7612、7613)で1情報目(地震A)の地震動情報を送出する。7610は2情報目の1番目「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。地震Bの更新7284「1:震源情報」を送出する。なお、地震Aの更新7283を地震Bの更新7284より先に受信しているが、本実施例では送出パターンの送出順番を保って送出する。ここでは、地震Aの更新7283、地震Bの更新7284ともに地域情報だけが更新された場合について説明する(震源情報、地域情報の両方が更新された場合は先に説明した7604、7605の送出処理と同じである)。地震Bの「1:震源情報」は更新されていないので、7606の再送出である。よって、「更新フラグ」の値は「11」を保持する。
7611:区間7223、2情報目の2番目「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。地震Bの更新7284の「0:地域情報」を送出する。更新情報の送出なので「更新フラグ」の値は1インクリメントし「00」にする。
7612:区間7223、1情報目の1番目「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。地震Aの「1:震源情報」を送出する。地震Aの「1:震源情報」は更新されていないので、7608の再送出である。「更新フラグ」の値は「00」を保持する。
7613:区間7223、1情報目の2番目「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。地震Aの更新7283の「0:地域情報」を送出する。更新情報の送出なので「更新フラグ」の値は1インクリメントし「01」にする。
以上のような方法で地震動警報情報を送出することで、地震動警報情報を更新する場合も送出パターンを保って情報を送出することができる。送出する情報の内容が変化した場合は送出パターン区切りに関係なく「更新フラグ」の値をインクリメントするので、受信機は「更新フラグ」の値の変化だけを見て最新の地震動警報情報を取得することができる。地震動情報の数が1つから2つに増えた場合も、「更新フラグ」の値の変化だけを監視して2つ目の地震の地震動情報を取得することができるような情報を送出できる、また、繰り返し送出の場合は「更新フラグ」の値が変化しないので、更新された情報だけを取得させることができ、受信機の不要な情報取得処理を防ぐことができる。また、どの情報が変化したか知らせることができる。
次に、先に説明した送出方法で送出される地震動警報情報を受信するデジタル放送受信機の受信機動作を図26、図30、図74、図76で説明する。映像出力部109(図26)に表示されるに表示される警報画面は判別部117で生成され、実施例28、図73で説明した様に放送映像信号109と合成して表示される。
以下、受信機動作と警報画面の表示動作について説明する。
図76、7650は常に地震動警報情報の「開始/終了」フラグで地震動警報情報の送出検知し、最初の発報から地震動警報情報を取得できるデジタル放送受信装置の動作である。上段は地震動警報情報の取得処理を表し、下段は取得した地震動警報情報を用いて生成する警報画面の表示処理を表している。「開始/終了」フラグで地震動警報情報の送出開始を検知し、地震動警報情報を取得する処理については実施例6(図34、3410)で説明した処理と同じなので割愛する。ここでは、最初の地震動警報情報を取得した時の警告画面の表示、および、先に説明した送出方法で更新情報が送出された場合の地震動警報情報の取得と警告画面表示の受信機動作について説明する。受信機は、地震動警報の発報を検知した時と、「更新フラグ」の変化を検知した時だけ、そのOFDMフレームの地震動警報情報を取得し処理する。
7651:地震動警報が送出された最初のOFDMフレーム7602を取得する。受信機7650は通常動作状態から地震動警報対応状態となり、警告画面の生成などの受信処理を開始する。本実施例では、初回の地震動警報情報送出後は、地震動警報の内容に変化が生じるごとに「更新フラグ」の値が1インクリメントされる。したがって送出パターンに関わらず、「更新フラグ」の値の変化を検知して地震動情報を取得していれば、おのずと最新の情報を得られる。OFDMフレーム7602は地震動警報情報の送出開始を検知した後、最初の地震動警報情報の取得である。初回の取得なので、7602を含め2OFDMフレームの情報(7602、7603)で1情報送出パターン(図61(a))1単位分を取得する。初回の地震動警報情報を取得した後は、「更新フラグ」の値の変化を検知したOFDMフレームの情報だけを取得する。警告画面は図73(a)に示したように地震動情報が1つの場合の表示で、表示内容は図74(a)のように名称4611、警告メッセージ4612、地震動警報発表時間4614、猶予時間4615を表示する。なお、本実施例では、地震動情報の数が1つの場合は1情報送出パターン(図71、7100)、地震動情報の数が2つの場合は2情報送出パターン(図71、7150)で地震動情報が送出される。送出パターンは「ページ種別」「1:震源情報」の「地震総数(B56)」の値で判断できる。値が「0」の場合が1情報送出パターン、「1」の場合が2情報送出パターンである。
7652:OFDMフレーム7603の受信である。ページ種別(B55)の値が「0」なので「0:地域情報」と判断できる。この「0:地域情報」は7202で取得した「1:震源情報」のペアの情報である。図74(b)に示すように1情報目(地震A)の警告画面7310に対象地域名4617を追加する。
7653:OFDMフレーム7604も「更新フラグ」の値が変化しているので地震動警報詳細情報を取得する。「ページ種別」「1:震源情報」なので震源情報の更新である。「地震総数(B56)」の値は「0」で変化がないので送出パターンは1情報送出パターンのままである。「地震動情報識別(B57)」の値も「0」で変更がないので、この情報は7651で取得した地震Aの震源情報を更新する情報と判断できる。B68〜100の震源位置(緯度、経度)、震度情報から猶予時間を再算出し図74(c)に示すように警告画面7310の猶予時間4615を更新する。更新情報送出時間6702は地震動警報情報が送出された時刻現在時刻(図10、B24〜54)を表示する。
7654:OFDMフレーム7605も「更新フラグ」が変化しているので地震動警報詳細情報を取得する。「ページ種別」「0:地域情報」なので地域情報の更新である。これはOFDMフレーム7604の1情報目(地震A)「1:震源情報」とペアの情報である。取得した「0:地域情報」で警告画面7310の対象地域名4617、更新情報送出時間6702を更新する。
7655:OFDMフレーム7606も「更新フラグ」が変化しているので地震動警報詳細情報を取得する。「ページ種別」「1:震源情報」だが、「地震総数(B56)」の値は「1」で2情報送出パターンへの変化を検知できる。また、「地震動情報識別(B57)」の値が「1」であることから2情報目の1番目、すなわち、地震Bの「震源情報」と判断できる。送出パターンは1情報送出パターンから2情報送出パターンに変更となる。地震Bについては初回の取得なので、次OFDMフレーム7607で更新フラグの更新がない場合は、地震Bのペア情報「地域情報」の送出を明示的に示しているため、地震動警報情報を必ず取得する。以後は、「更新フラグ」の更新を検知したときのOFDMフレームの情報だけを取得すればよい。
映像出力部109(図26)に表示する警告画面は図73(b)に示すように2つ目の地震の警告画面7320を追加する。警告画面7310と警告画面7320は図77(a)のように表示する。図77は2つ目の地震が発生した時の表示例である。図74と同じ情報を提供する画面は同符合で示している。図77(a)7310は1つ目の地震(地震A)の警告画面、7320は2つ目の地震(地震B)の警告画面である。警報画面7310と7320の名称4611の表示は“地震動警報速報”に1つ目の地震(1情報目)を表す“(地震1)”と2つ目の地震(2情報目)を表す“(地震2)”の表記を追加し、どちらの地震の情報かを視聴者に示す。警告画面7320の表示内容は図74(a)に示した地震Aの最初の表示の場合と同様に、名称4611、警告メッセージ4612、地震動警報発表時間4614、猶予時間4615を表示する。警告画面7310はこれまでの表示を継続し、猶予時間4615は時間経過に応じてカウントダウンして表示する。
7656:OFDMフレーム7607は更新フラグが更新されていない。先に7655で説明したとおり、OFDMフレーム7206で取得した2情報目、地震Bの「震源情報」のペア情報、すなわち2情報目、地震Bの「地域情報」である。「地域情報」を取得し、図77(b)に示すように警告画面7320に対象地域名4617を追加する。警告画面7310はこれまでの表示を継続する。警告画面7310、警告画面7320の猶予時間4615は時間経過に応じてそれぞれカウントダウン表示する。
7657、7658、7659:OFDMフレーム7608、7609、7610の受信であるが、「更新フラグ」の値が変化していないので地震動警報詳細情報(図10、B24〜111)は取得しない。警告画面7310、警告画面7320とも表示を継続し、猶予時間4615のみ時間経過に応じてそれぞれカウントダウン表示する。
7660:OFDMフレーム7611は「更新フラグ」が変化しているので地震動警報詳細情報を取得する。OFDMフレーム7611は先に7655で説明したとおり、2情報目の2番目、地震Bの「地域情報」と判断できる。警告画面7320は、実施例28と同様に対象地域名4617と更新情報送出時間6702を更新する(図74(g))。警告画面7310は表示を継続する。猶予時間4615は警告画面7310、警告画面7320とも時間経過に応じてそれぞれカウントダウン表示する。
7661:OFDMフレーム7612の受信であるが、「更新フラグ」の値が変化していないので地震動警報詳細情報は取得しない。警告画面7310、警告画面7320とも表示を継続し、猶予時間4615のみ時間経過に応じてそれぞれカウントダウン表示する。
7662:OFDMフレーム7613は「更新フラグ」が変化しているので地震動警報詳細情報を取得する。OFDMフレーム7613は先に7655で説明したとおり、1情報目の2番目、地震Aの「地域情報」と判断できる。警告画面7310は、実施例28と同様に対象地域名4617と更新情報送出時間6702を更新する(図74(h))。警告画面7320は表示を継続する。猶予時間4615は警告画面7310、警告画面7320とも時間経過に応じてそれぞれカウントダウン表示する。
この方式の場合、更新された情報毎に「更新フラグ」がインクリメントされる。そのため、受信機がどの地震動情報が更新されたか把握することができる。さらに、更新された情報だけを処理するため、受信機側の受信処理負荷を軽減できる。また、2つの地震が発生している場合に、地震動を識別する「地震動情報識別」情報を持たない「ページ種別」「0:地域情報」だけが更新された場合、その情報からではその「0:地域情報」が1情報目のものか2情報目のものか判別できない。しかし、本方式では地震動情報が送出パターンを保って情報を送出されるためペアとなる「1:震源情報」を判断でき、1情報目のものか2情報目のものか判別可能となる。
図76、7670、7690は受信機の電源が投入されてから地震動警報情報の取得を開始するデジタル放送受信装置の動作である。7670と7690の違いは最初のOFDMフレームで送出パターンの第1情報を取得できたか、取得できなかったかである。ここで、送出パターンの第1情報とは、送出パターンの最初に送出される情報である。具体的には、図71の送出パターン7100の1情報送出パターンの場合は7108の「震源情報」を指す。送出パターン7150の2情報送出パターンの場合は7121の地震Bの「震源情報」、すなわち、2情報目の1つ目の情報のことを指す。
7670と7690ともに、電源投入時に既に地震動警報情報が送出中である場合は、電源投入直後のOFDMフレームの受信から地震動警報情報の取得を開始する。
7670は最初に受信したOFDMフレームで送出パターンの第1情報を取得できた場合である。
7671:電源投入7679後、最初のOFDMフレーム7606の受信である。送出パターンの判定と、送出パターンの第1情報か否かを確認するため地震動詳細情報(図5、B24〜111)を取得する。「ページ種別」が「1:震源情報」、「地震総数(図12、B56)」の値が「1」であることから送出パターンは2情報送出パターンと判定できる。「地震動情報識別」(図12、B57)の値が「1」であることから2情報目の送出であると判断でき、OFDMフレーム7206は2情報目の1番目、すなわち、地震Bの「震源情報」の受信であり、送出パターン7150の第1情報と判定できる。本実施例は、更新された情報毎に「更新フラグ」がインクリメントされる方式であるが、受信機7670のように地震動警報情報を途中から受信した場合は初回の情報を取得するため、「更新フラグ」の値に関わらず、送出パターン分情報を取得し、警報画面を作成し表示する。この処理は、実施例28の受信機7270の7271〜7274の処理と同じになる(図72)。初回表示の情報がすべてそろった後の更新情報の受信処理、7675〜7678については、受信機7650の更新情報受信処理と同じになる。
以上のように、電源投入時に既に地震動警報情報が送出中であった場合も、取得した地震動警報情報から送出パターンを判断し、警告を視聴者に通知することができる。また、送出パターンの第1情報から取得できた場合は、取得できた情報から警告画面に表示することで迅速に警告を通知できる。また、初回の情報を取得処理は実施例28の受信機7270と同じ処理になる。その後の更新情報の受信処理は受信機7650と同じ処理となり、受信機処理の共通化が可能になる。よって、初回受信処理と更新情報の受信処理の組み合わせで実施例28と実施例29の両方を実現することができ、受信機処理の実装効率を高める効果が期待できる。
7690は最初に受信したOFDMフレームで送出パターンの第1情報を取得できなかった場合である。第1情報を検出する処理7691〜7693は、実施例28の受信機7290の受信処理7291〜7293と同じである。第1情報を検出した後の初回情報取得処理7694〜7697は実施例28の受信機7270の初回情報取得処理7271〜7274と同じである。また、図76の受信機7690の処理には記載していないが、初回表示の情報がすべてそろった後の更新情報の受信処理は、受信機7650の更新情報受信処理と同じである。
以上のように、電源投入時に既に地震動警報情報が送出中であった場合も、取得した地震動警報情報から送出パターンを判断し、警告を視聴者に通知することができる。送出パターンの第1情報を最初に取得できなかった場合は、送出パターンの第1情報の受信を待ち、第1情報を取得してから警告の通知を始める。送出パターン7150の場合は最初OFDMフレームの受信から警告の表示まで最大4OFDMフレーム遅れるが、第1情報の検出処理を実施例28の受信機7290と、第1情報を検出した後の初回情報取得処理を実施例28の受信機7270と、その後の更新情報の受信処理は、受信機7650と共通化できるメリットがある。ここでは、送出パターンの第1情報を検知した時点から送出パターン1単位分の地震動警報情報を取得し、視聴者に警報情報を通知する方法について説明したが、送出パターンを検知できれば、どの地震の地震動警報情報かを判断できるので、順次取得した地震動警報情報を視聴者に通知することもできる。この方式場合は、送出パターンの先頭を検知してから通知する方法に対して、最大で(送出パターン1単位分−1)OFDMフレーム分、電源投入から通知までの時間を短く出来る。
本発明に係る実施形態30を、図52を用いて説明する。
本実施例は図61(b)の送出パターンで送出中の地震動情報が1つから2つに増えた場合の更新情報の送出運用と受信機動作に関するものである。
図52は地震動警報情報の送出運用と受信機動作を示す図である。
図53は更新情報の送出方法を示す図である。
本実施例では、地震動情報の更新タイミングは実施例28と同じ方法をとる。「更新フラグ」の値は、地震動詳細情報(図5、B24〜B111)に変更があった時、地震動警報単位でインクリメントする。
図53で、太線四角で囲んだ5300は伝送している地震動情報が1つの場合の送出パターンの1単位(1情報送出パターン)、5340は伝送している地震動情報が2つの場合の送出パターンの1単位(2情報送出パターン)である。5301、5302、5303、5304、5305、5306は送出パターンの区切りである。
(1)地震動情報の更新タイミング
更新された地震動情報は送出パターンの区切りで切り替える。図53に示すように、伝送している地震動情報が1つの場合は1情報送出パターンで2OFDMフレーム分を送出し終えた後、2つの場合は2情報送出パターンで4OFDMフレーム分を送出し終えた後、の次の送出パターンで送出される。
伝送している地震動情報が1つの時は、地震動情報の更新タイミングは実施例25の場合と同じである。更新情報5350は送出中の送出パターン5311の送出が完了した後、すなわち、送出パターン区切り5302の次の送出パターン5312で送出される。
地震動情報が2つになる時は、送出中の送出パターンの送出が完了した後の次の送出パターンで2つ目の地震動情報(2情報目)を送出し、このタイミングで送出パターンを1情報送出パターンから2情報送出パターンに切り替える。2情報送出パターンでは、新たに発生した地震の地震動情報(2情報目)、最初に発生した地震Aの地震動情報(1情報目)の順で交互に送出する。図53において、地震Bの発生通知5351による1情報送出パターンから2情報送出パターンへの切り替え区切りは5304である。送出パターン5314から2情報送出パターンによる地震動情報の送出を開始する。5314の4OFDMフレームの前半2OFDMフレーム(5327、5328)で新たに発生した地震Bの地震動情報(2情報目)を、後半2OFDMフレーム(5329、5330)で最初の地震Aの地震動情報(1情報目)を送出する。2情報送出パターンで2情報目、1情報目の順で送出することで1情報目、2情報目の順で送出するより2OFDMフレーム早く新たに発生した地震の地震動情報の送出を開始できる。各地震(1情報目、2情報目)の地震動情報は図61(b)の送出パターンと同じく、「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」で送出する。すなわち、2情報目「1:震源情報」、2情報目「0:地域情報」、1情報目「1:震源情報」、1情報目「0:地域情報」の繰り返し送出である(図71、7140)。このように送出することで、2情報送出パターンに切り替わった時、受信機は2情報目(新たに発生した地震B)の「1:震源情報」を最初に受信する。図12に示したように、「ページ種別」「1:震源情報」は地震動情報の数を示す「地震動情報総数(B56)」と伝送されている地震動情報を識別するための「地震動情報識別(B57)」を持つ。そのため受信機は、送出パターン区切り5304後のOFDMフレーム5327の受信で、「地震動情報総数(B56)」から送出パターンが2情報送出パターンに切り替わった事を検知できる。また、「地震動情報識別(B57)」から取得した情報が2情報目(新たに発生した地震B)の「1:震源情報」である事を検知できる。そして、次のOFDMフレーム5328で2情報目の「0:地域情報」が送出され、その後のOFDMフレーム5329と5330で1情報目(地震A)の「1:震源情報」と「0:地域情報」が送出されると判断できる。
2つの地震動情報を伝送している時の地震動情報の更新タイミングは、基本的な方針は実施例25の場合と同じである。地震Aの更新情報5352、地震Bの更新情報5353は送出中の送出パターン5314の送出が完了した後、すなわち、送出パターン区切り5305の次の送出パターン5315で送出される。本実施例の2情報送出パターンは2情報目、1情報目の順で、各地震の地震動情報は「1:震源情報」、「0:地域情報」で送出する。従って、送出パターン7115の前半2OFDMフレーム(5331、5332)で地震Bの更新情報5353を伝える2情報目(地震B)の「1:震源情報」、「0:地域情報」が、後半2OFDMフレーム(5333、5334)で地震Aの更新情報5352を伝える1情報目(地震A)の「1:震源情報」、「0:地域情報」が送出される。
(2)「更新フラグ」の値の更新
「更新フラグ」の値は、地震動詳細情報(図5、B24〜B111)に変更があった時、地震動警報単位でインクリメントする。そのため実施例28とは異なり、送出パターンの区切りと「更新フラグ」の値の変化点は一致しない。地震動警報の内容の変化とは地震動情報(B56〜111)の内容の変化のことをいう。送出パターンに従って繰返し送出している間は「更新フラグ」の値は変わらない。地震動警報単位とは地震Aの地震動情報、地震Bの地震動情報の単位である。送出している地震動情報の数が1報の1情報送出パターン時、及び、1情報送出パターンから2情報送出パターンに変化する時は、地震動情報の単位は送出パターンの区切りと同じになるが、2情報送出パターンの送出になってからは地震動情報の単位は送出パターンの区切りは一致しない。図53に示すように2情報送出パターンで送出中の地震Aの更新情報5352と地震Bの更新情報5353は送出パターン5315で送出される。地震Bの更新情報の送出開始はOFDMフレーム5331、地震Aの更新情報の送出開始はOFDMフレーム5333であり、それぞれの地震の更新情報送出開始のタイミングで「更新フラグ」の値をインクリメントする。
以下、地震動警報情報の送出方法について説明する。
図52は、地震動警報継続中で最初の地震「地震A」の地震動情報を送出中に、2つ目の地震「地震B」が発生した場合の送出方法を表す図である。
図52の5280、5281、5282は図示していない気象庁の地震動警報配信サーバから送信された緊急地震速報の受信を示している。5280は新たに発生した2つ目の地震、地震Bの発生を通知する情報である。5281は地震Aの更新情報である。5282は5280を更新する情報である。震源情報は後ろに番号を付けて更新回数を表す。初回の情報は地域情報1、震源情報1のように表し更新される度に地域情報2、震源情報2のように番号を1つ増やした表記にする。
5201から5206は地震Bの発生通知5280を受け、地震動情報の数が1つから2つになった時の地震動情報の送出動作を説明する。
5201:地震Aの地震動情報を繰返し送出中である。1情報目の1番目、「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。「地震動総数(B56)」の値は、総数2を示す「1」、「地震動情報識別(B57)」の値は、1情報目を示す「0」である。「更新フラグ」の値はこれまでの値「00」を保持している。ここで、地震Bの発生5280を受信している。この更新は、次の送出パターン区間5221で送出される。
5202:地震Aの地震動情報を繰返し送出中である。1情報目の2番目、「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。「更新フラグ」の値はOFDMフレーム5201の値「00」を保持する。
5203:地震Bの発生通知5280受信後の送出パターン開始フレームである。この送出パターン区間5221から1情報送出パターンから2情報送出パターンへ切り替える。2情報送出パターンは図53、5340に示すように、2情報目「1:震源情報」、2情報目「0:地域情報」、1情報目「1:震源情報」、1情報目「0:地域情報」の繰り返し送出である。7206は2情報目の1番目「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。すなわち、地震Bの「1:震源情報」を送出する。「地震動総数(B56)」の値は、総数2を示す「1」に設定する。「地震動情報識別(B57)」の値は、2情報目を示す「1」に設定する。「更新フラグ」の値は1インクリメントし「01」にする。
5204:送出パターン区間5221、2情報目の2番目「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。すなわち、地震Bの「0:地域情報」を送出する。「更新フラグ」の値は「01」を保持する。
5205:送出パターン区間5221、1情報目の1番目「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。すなわち、地震Aの「1:震源情報」を送出する。地震Aの更新はないのでOFDMフレーム5201の繰り返し送出である。「更新フラグ」の値は「01」を保持する。ここで、地震Aの更新5281を受信している。この更新は、次の送出パターン区間5222の1情報目を送出するOFDMフレーム(5209、5210)で送出される。
5206:送出パターン区間5221、1情報目の2番目「0:地域情報」、すなわち、地震Aの「0:地域情報」を送出する。「更新フラグ」の値は「01」を保持する。ここで、地震Bの更新5282を受信している。この更新は、次の送出パターン区間5222の2情報目を送出するOFDMフレーム(5207、5208)で送出される。
5207から5210は2つの地震動情報を伝送している時の、地震動情報の更新情報の送出動作を説明する。
5207:2情報送出パターンの送出パターン区間5222の開始OFDMフレームである。OFDMフレーム5205、5206で受信した地震Aの更新5281、地震Bの更新5282をこの送出パターン区間5222で送出する。送出パターン区間5222の前半2OFDMフレーム(5207、5208)で2情報目(地震B)、後半2OFDMフレーム(5209、5210)で1情報目(地震A)の地震動情報を送出する。5207は2情報目の1番目「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。地震Bの更新5282の「1:震源情報」を送出する。なお、地震Aの更新5281を地震Bの更新5282より先に受信しているが、本実施例では送出パターンの送出順番を保って送出する。「更新フラグ」の値は1インクリメントし「10」にする。
5208:送出パターン区間5222、2情報目の2番目「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。地震Bの更新5282の「0:地域情報」を送出する。「更新フラグ」の値は「10」を保持する。
5209:送出パターン区間5222、1情報目の1番目「1:震源情報」を送出するOFDMフレームである。地震Aの更新5281の「1:震源情報」を送出する。本実施例では、地震動警報単位で「更新フラグ」の値をインクリメントする。地震Aの更新5281の最初の送出なので「更新フラグ」の値は1インクリメントし「11」にする。
5210:送出パターン区間5222、1情報目の2番目「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。地震Aの更新5281の「0:地域情報」を送出する。「更新フラグ」の値は「11」を保持する。
以後、2情報送出パターンで2つの地震の地震動情報の送出を繰り返す。
以上のように、2の目の地震が発生した際に「地震A」「地震B」を交互に送出することで、地震動警報情報の受信開始タイミングに依存しないで2つ地震の情報を提供することができる。1情報送出パターンから2情報送出パターンへの変化の検知は「更新フラグ」変化時に送出される「ページ種別」「1:震源情報」の「地震動総数(B56)」の値で判断できる。さらに、2情報送出パターンで送出時に更新情報送出する際、更新の受信順番に関わらず送出パターンの送出順序を保持する。そのため、更新順序を送出順序が一致しない場合もあるが、2情報目「1:震源情報」、2情報目「0:地域情報」、1情報目「1:震源情報」、1情報目「0:地域情報」の送出順序が保持されるため受信機側の受信処理が簡単になる。また、更新フラグの値を地震動警報単位でインクリメントするので、地震動数が2つのとき、どちらの地震動情報に変更があったかを受信機に知らせることができる。
次に、先に説明した送出方法で送出される地震動警報情報を受信するデジタル放送受信機の受信機動作と地震動警報の表示画面について図26、図52、図58、図74で説明する。図58は映像出力部109(図26)に表示される地震動警報の表示画面の一例である。地震動警報の表示画面(以下、警報画面と記す)は判別部117で生成される。図58は実施例24の図49と同様に、警報画面と放送映像信号109が合成され表示している様子を表している。図58(a)地震動情報が1つの場合の表示例、図58(b)は地震動情報が2つに増えた場合の表示例である。5410は1情報目の警報画面、5420は2情報目の警報画面である。5410、5420の画面構成は図46、図47に示したものいずれでも良い。図58(b)では警報画面5410、5420を映像出力部109の画面左側に縦に並べて配置しているが、この配置については特に制限しない。画面上部に横に並べて配置しても良い。図74の7310は図58の警報画面5410に相当し、図74の7320は図58の警報画面5412にあたる。
以下、受信と表示動作について説明する。
5211:デジタル放送受信機は地震Aの地震動警報情報を受信し、地震動警報情報5410を表示する映像信号5420を生成し映像出力部109に表示中である。映像出力部109への表示例を図58(a)に示す。この表示例は図49(b)と同じ構成なので説明は割愛する。
以下、受信機動作と警報画面の表示動作について説明する。
図52、5250は常に地震動警報情報の「開始/終了」フラグで地震動警報情報の送出検知し、最初の発報から地震動警報情報を取得できるデジタル放送受信装置の動作である。上段は地震動警報情報の取得処理を表し、下段は取得した地震動警報情報を用いて生成する警報画面の表示処理を表している。
5251:地震Aの地震動情報を受信し、表示している状態である。地震Bの発生5280を受信する前の受信機動作は実施例28の受信機7250の処理7251〜7254と同じである。
5252:OFDMフレーム5203を受信する。「更新フラグ」の値が「00」から「01」に変化しているので「ページ種別」「1:震源情報」の「地震総数(B56)」の値で送出パターンを判定する。「地震総数(B56)」の値が「1」なので送出パターンが1情報送出パターンから2情報送出パターンに変化したと判断する。ここから、4OFDMフレームが1送出単位となる。本実施例では「更新フラグ」は地震単位で更新される。よって地震Bの情報であるOFDMフレーム5203、5204の2OFDMフレームの情報を取得、処理する。OFDMフレーム5203で2情報目の1番目、すなわち、地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」を取得する。2つ目の地震が発生したことを通知する地震動警報情報なので実施例28と同様に、図74(e)に示すように、メッセージダイアログ7401で「2つ目の地震が発生しました」と表示し視聴者に注意を促す表示をする。
5253:OFDMフレーム5204で2情報目の2番目、すなわち、地震Bの「ページ種別」「0:地域情報」を取得する。5203で取得した「ページ種別」「1:震源情報」の情報と併せて図74(f)に示すように警報画面7320を追加表示する。警報画面7310は前の状態からの継続表示である。猶予時間4615は時間経過に応じてカウントダウンして表示する。図74(f)では警報画面7310の名称4611の表示“地震動警報速報”に1情報目を表す“(地震1)”と、警報画面7320の名称4611に2情報目を表す“(地震2)”の表記を追加し、警報画面がどちらの地震の情報を表すかを示している。
5254、5255:地震Aの情報が送出されるフレームであるが、「更新フラグ」の値が変化していないので取得しない。警報画面は図74(f)を継続表示する。猶予時間4615は時間経過に応じてカウントダウンして表示する。
5256:OFDMフレーム5207を受信する。「更新フラグ」の値が「01」から「10」に変化しているので「ページ種別」「1:震源情報」の「地震総数(B56)」の値で送出パターンを判定する。「地震総数(B56)」の値が「1」で変化が無いので送出パターンの変更ではなく、地震Bの更新情報の受信と判断する。地震Bの地震動情報2OFDMフレーム分、OFDMフレーム5207と5208を取得、処理する。
5257:OFDMフレーム5208で2情報目の2番目、すなわち、地震Bの「ページ種別」「0:地域情報」を取得し、更新があった場合は更新内容を図74(g)7320のように表示する。猶予時間4615は時間経過に応じてカウントダウンして表示する。
5258:OFDMフレーム5209を受信する。「更新フラグ」の値が「10」から「11」に変化しているので「ページ種別」「1:震源情報」の「地震総数(B56)」の値で送出パターンを判定する。「地震総数(B56)」の値が「1」で変化が無いので送出パターンの変更ではなく、地震Aの更新情報の受信と判断する。地震Aの地震動情報2OFDMフレーム分、OFDMフレーム5209と5210を取得、処理する。
5258:OFDMフレーム5210で1情報目の2番目、すなわち、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」を取得し、更新があった場合は更新内容を図74(h)7310のように表示する。猶予時間4615は時間経過に応じてカウントダウンして表示する。
以上のように、更新フラグが地震動情報単位で更新される送信パターンでは、更新フラグの変化点から2OFDMフレームの情報を取得することで更新された地震の「1:震源情報」と「0:地域情報」を取得できる。また、1番目の情報が「1:震源情報」なので判別部117は地震数の数、および、1つ目の地震(1情報目)の情報か2つ目の地震(2情報目)の情報かを最初に判定することができる。そのため、地震数に変更があった場合も速やかに対応できる。
本発明に係る実施形態31を、図54を用いて説明する。
本実施例では、更新情報の送出方針は実施例25と同じ方針をとる。地震動情報の送出パターンは実施例25では(図61(a))で説明したが、本実施例では図61(b)の送出パターン、「ページ種別」「1:震源情報」、「0:地域情報」の順にOFDMフレーム単位で交互に1回ずつ繰返し送出するパターンをとる。本実施例はこの送出パターンにおいて、その地震動情報が取り消された場合のキャンセル報の送出運用と受信機動作に関するものである。本実施例ではキャンセル報の送出タイミングは、更新情報を送出する場合と同じタイミングで送出する。更新情報の送出タイミング、および「更新フラグ」は実施例25と同様に送出パターンの区切りで切り替える。
図54は地震動警報情報の送出運用と受信機動作を示す図である。図54で地震動警報情報の信号識別(B21〜B23)は、これまでの実施例と同じなので記載を省略している。
以下、地震動警報情報が取り消された時の送出方法について説明する。
5450:「ページ種別」「1:震源情報」「0:地域情報」の送出パターンで地震動情報を送出中の状態である。5450は送出パターン1番目の情報「ページ種別」「1:震源情報」の送出である。5400は気象庁から送出されたキャンセル報の通知である。気象庁からのキャンセル報は、落雷など地震以外の現象を地震と誤認して気象庁から発信された緊急地震速報(誤報)を取り消す場合にのみ発信されるものとする。地震動警報として送出するキャンセル報は、図12に示したように「ページ種別」「1:震源情報」の地震動情報「情報種別(B67)」の値を使って送出する。地震動警報送出中は「0」、地震動警報が取り消されたことを示す場合は「1」に設定する。「情報種別(B67)」の値が「1」の場合、地震動情報の震源位置を表す情報B68〜B110(図12)はすべて「1」となる。ここで受信したキャンセル報5400は次の送出タイミング5452で送出する。
5451:送出パターン2番目「0:地域情報」の送出である。
5452:地震動警報の取り消しを示す「1:震源情報」(以下、キャンセル報と記述する)を送出する。「更新フラグ」は1インクリメントする。「情報種別(B67)」は地震動警報が取り消されたことを示す「1」に設定する。キャンセル報の送出開始後は、通常の地震動警報情報の送出との違いを明確にするため、送出パターンでの送信を停止しキャンセル報だけを繰返し送出する。
5453〜5454:地震動警報の取り消しを視聴者に確実に通知するために、「情報種別(B67)」を1に設定した「1:震源情報」を所定の時間(10秒程度)繰返し送出する。このように送出することで、受信機はキャンセル報が送出されている間、地震動警報が取り消されたことを視聴者に通知し続けるだけで視聴者に確実に知らせることができる。
5455:所定の時間繰返しキャンセル報を送出したのち「開始/終了フラグ」を「11」にし、地震動警報の送出を終了する。
以上のように、地震動警報を取り消す場合も送出パターンに従って送出することで、受信機側は「更新フラグ」の変更点から送出パターン分のOFDMフレームの情報を取得するパターンを崩さずに地震動警報を処理することができる。
また、地震動警報を取り消す「情報種別(B67)」を1に設定した「1:震源情報」を所定の時間繰返し送出することで、受信機に確実に地震動警報の取り消しを通知することができる。さらに、受信機側はキャンセル報が送出されている間、地震動警報が取り消されたことを視聴者に通知し続けるだけでよく、受信機側の処理を簡単にする効果がある。また、地震動警報取り消し後は、「ページ種別」「1:震源情報」「0:地域情報」の送出パターンを停止し、「情報識別」を1に設定した「1:震源情報」しか送出しない。これにより、地震動警報情報を途中から受信した受信機が「0:地域情報」を受信し、取り消された地震の地震動情報を視聴者に通知してしまうことを防ぐことができる。
次に、先に説明した送出方法で送出される地震動警報情報を受信するデジタル放送受信機の受信機動作と地震動警報の表示画面について図1、図54、図59で説明する。図59は映像出力部109(図1)に表示される地震動警報の表示画面である。
以下、受信と表示動作について説明する。
図54、5410は地震動警報情報表示中にキャンセル報を受信した場合のデジタル放送受信装置の動作である。
5411:デジタル放送受信機は地震動警報情報を受信し、地震動警報情報を表示する映像信号を生成し映像出力部109に表示中である。映像出力部109への表示例を図59(a)に示す。この表示例は図46(d)と同じ構成なので説明は割愛する。
5212:デジタル放送受信機の判別部117は更新フラグの値の変更を検知し、地震動警報情報を取得する。このとき、送信パターンに従い、更新フラグの値の変更点から2OFDMフレーム、すなわち、5452と5453の情報を取得する。デジタル放送受信機はOFDMフレーム5452で「1:震源情報」の「情報種別(B67)」が「1」であることを検知し、キャンセル報であることを認識する。この時点で、送出パターン2つ目の「0:地域情報」処理は行わす、地震動警報が取り消されたことを示す映像信号を生成し映像出力部109に出力する。映像出力部109への表示例を図59(b)に示す。気象庁からのキャンセル報は誤報を取り消す場合にのみ発信される。誤報であることが正しく視聴者に伝わるように文字で“誤報”と表現し、警告メッセージ4612として表示する。キャンセル報の表示は、地震動警報情報が終了するまで継続して表示する。
以上のように、更新フラグが地震動情報単位で更新される送信パターンでは、更新フラグの変化点から2OFDMフレームの情報を取得することで更新された地震の「1:震源情報」と「0:地域情報」を取得できる。また、1つめの情報が「1:震源情報」なので判別部117は地震動警報が取り消されたことを最初に判定することができ、速やかに対応できる。キャンセル報の表示は、地震動警報情報が終了するまで継続して表示することで、視聴者に誤報があったことを確実に通知できる。
図54、5420は電源投入時に既にキャンセル報が送出されていた場合のデジタル放送受信装置の動作である。
5422:電源投入5421後、最初のOFDMフレーム5453の受信である。「開始/終了フラグ(図5、B17〜18)」の値が「00」なので、地震動警報が送出されていると判断し地震動警報対応処理に入る。ここで、地震動情報が送出パターン1番目かどうかを判断し、1つ目なら受信処理を開始する。OFDMフレーム5453は「ページ種別」「1:震源情報」なので送出パターン1番目である。ここで受信機は、「情報種別(B67)」が「1」であることを検知し、キャンセル報(地震動警報が取り消された)であることを認識する。このように、受信した地震動警報の最初の情報がキャンセル報だった場合、視聴者に通知しても意味のない情報なので通知しない。キャンセル報が送出されている間は、地震動警報対応処理で警報画面は非表示の状態を継続する。
5423:「開始/終了フラグ(図5、B17〜18)」の値が「11」になったことを検知し、地震動警報対応処理を終了し通常動作に戻る。
以上のように、受信した地震動警報の最初の情報がキャンセル報だった場合は、視聴者に通知しないことで無用な混乱を防ぐことができる。
本発明に係る実施形態32を、図78を用いて説明する。
本実施例は実施形態31のように、地震動情報が取り消されたことを示すキャンセル報を繰返し送出している間に、気象庁から別の地震発生を示す緊急地震速報を受信した場合の送出運用と受信機動作に関するものである。地震動情報の送出パターン、更新フラグの変更タイミングは実施形態31と同じである。
図78は地震動警報情報の送出運用と受信機動作を示す図である。
以下、キャンセル報の繰返し送出中に別の地震が発生した場合の地震動警報の方法について説明する。
7801、7802、7803:地震Aのキャンセル報を繰返し送出している。実施例31の場合と同様に所定時間繰り返して送出している最中である。「ページ種別」「1:震源情報」の地震動情報「情報種別(B67)」の値は地震動警報が取り消されたことを示す場合は「1」に設定する。図78には記載していないが、B68〜B111の値はすべて「1」に設定する。「地震動情報総数(B56)」、「地震動情報識別(B57)」、「地震動警報識別(B58〜B66)」は地震Aの地震動情報を送出していた時の値を保持する。図78は地震Aの地震動情報の1情報だけを送出しているときに、キャンセルされた場合を示している。「地震動情報総数(B56)」は地震動情報の総数が1であることを示す「0」に設定されている。「地震動情報識別(B57)」は1情報目を表す「0」に設定されている。「地震動警報識別(B58〜B66)」は、複数の地震動警報が発生した場合に、地震動警報情報を識別するための9ビットの情報である。ここでは、簡略化して下位4ビットのみを記載している。地震動警報識別の値の設定の仕方は地震発生時刻(秒単位)を元に決定する場合過去8分32秒間の地震動警報情報を識別することが可能となる。ここでは、「0000」と設定する。
7881はOFDMフレーム7803で気象庁から別の地震発生を通知する緊急地震速報を受信したことを示している。キャンセル報の繰り返し送出中は、送出パターンでの送信を停止しキャンセル報だけを繰返し送出しているが、緊急地震速報を受信後はキャンセル報の送出を停止し、再び送出パターンに従った地震動警報の送出を開始する。
7804:送出パターンに従った地震Bの地震動警報の送出を開始するOFDMフレームである。送出パターン1番目の情報、「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。本実施例では別の地震発生を通知する緊急地震速報の受信を契機に繰返し送出しているキャンセル報の送出を停止する。従って、別の地震が発生した後(ここでは地震Bの発生)に送出される地震動警報情報は発生通知を受けた地震(地震B)の警報のみとなる。そこで、「ページ種別」「1:震源情報」の地震動情報「地震動情報総数(B56)」の値は総数が1であることを示す「0」に設定する。「地震動情報識別(B57)」であるが、地震Aの地震動情報の送出が停止され、地震Bの地震動情報だけが送出されている状態となるので1情報目を表す「0」に設定する。「地震動警報識別(B58〜B66)」は地震発生時刻を基に決定した値など、地震Aの地震動警報情報と識別できる値を設定する。ここでは説明を簡単にするため「0001」と設定する。「情報種別(B67)」は地震動警報が行われたことを示す「0」に設定する。「更新フラグ」の値は新たな地震(地震B)の地震動警報の送出なので値を1インクリメントする。B68〜B111の値には緊急地震速報7881から取得した震源情報を設定する。
7805:地震Bの地震動警報の送出パターン2番目の情報、「ページ種別」「0:地域情報」を送出するOFDMフレームである。「更新フラグ」の値は、本実施例は実施例32と同様に送出パターンの区切りで切り替えるためOFDMフレーム7804の「更新フラグ」の値を保持する。
7806、7807:OFDMフレーム7804、7805で送出した地震動警報の繰り返し送出である。気象庁からの更新情報を受信するか、地震動警報の終了通知を受信するまで同じ情報を繰返し送出する。その間、「更新フラグ」の値は保持される。
以上のように、本実施例ではキャンセル報の繰り返し送出中に新たな地震発生の緊急地震速報を受信した場合は、キャンセル報の繰り返し送出を停止し、次のOFDMフレームから新しい地震の地震動警報の送出を開始する。キャンセル報と新しい地震の地震動警報が同時に送出されることがないため、受信機の受信処理が簡単になる。また、キャンセル報から新しい地震動警報送出へ移行する時は更新フラグの値をインクリメントし、送出パターンに従った地震動警報情報の送出を開始する。したがって受信機側、「更新フラグ」の変更点で地震動警報情報の送出を検知したら、送出パターン分のOFDMフレームの情報を取得するパターンを再開し地震動警報を処理することができる。
次に、先に説明した送出方法で送出される地震動警報情報を受信するデジタル放送受信機の受信機動作と地震動警報の表示画面について図1、図78、図79で説明する。図79は映像出力部109(図1)に表示される地震動警報の表示画面である。
以下、受信と表示動作について説明する。
図78、7850はキャンセル表示中に新しい地震の地震動警報をした場合のデジタル放送受信装置の動作である。
7851:キャンセル報を受信し、地震動警報が取り消されたことを示す映像信号を生成し映像出力部109に出力している状態である。映像出力部109への表示例を図79(a)に示す。この表示例は図59(b)と同じ構成なので説明は割愛する。
7852:デジタル放送受信機の判別部117は「更新フラグ」の値の変化を検知し、地震動警報情報を取得する。このとき、送信パターンに従い、更新フラグの値の変更点から2OFDMフレーム、すなわち、7804と7805の情報を取得する。デジタル放送受信機はOFDMフレーム7804で「1:震源情報」の「情報種別(B57)」が「1」から「0」変化したことから、キャンセル報の送出停止を検知する。そして、「地震動警報識別(B58〜B66)」の値の変化から、この地震動警報の送出が、別の地震の地震動警報の送出の開始であることを認識する。図79(b)は新しい地震警報の発生を知らせる表示例である。キャンセル報が終了し別の地震の発生したことを明確に視聴者に知らせるために、名称4611の表示“地震動警報速報”に“(地震2)”を追加し、“地震動警報速報(地震2)”と表示している。さらに、補助メッセージ4613を用い“!!新しい地震です!!”と表示することで、より強く警告を伝えている。警告メッセージ4612、地震動警報発表時間4614、猶予時間4615の表示は実施例29で説明した図77(a)の警告画面7320と同じである。
7853:OFDMフレーム7805は送出パターン2番目、OFDMフレーム7804の「ページ種別」「1:震源情報」とペアになる「ページ種別」「0:地域情報」の取得である。図79(c)は図79(b)で空欄だった対象地域名4617に「0:地域情報」から得た対象地域の情報を追加して表示している様子を表している。
7854、7855:「更新フラグ」の値に変化がないので情報は取得せず図79(c)の画面を継続表示する。猶予時間4615のみ地震発生からの時間経過に従いカウントダウン表示する。
以上のように、キャンセル報の表示中であっても、更新フラグの変化点から地震動警報の送出開始を速やかに検知できる。また、「地震動警報識別(B58〜B66)」の値から別の地震の地震動警報であることを検知でき、新しい地震の発生を視聴者に確実に通知できる。
図78、7870は電源投入時に既にキャンセル報が送出されていた場合のデジタル放送受信装置の動作である。
7871:電源投入7879後、最初のOFDMフレーム7803の受信である。「開始/終了フラグ(図5、B17〜18)」の値が「00」なので、地震動警報が送出されていると判断し地震動警報対応処理に入る。ここで、地震動情報が送出パターン1つ目かどうかを判断し、1つ目なら受信処理を開始する。OFDMフレーム57803は「ページ種別」「1:震源情報」なので送出パターン1つ目である。受信機は、「情報種別」が「1」であることを検知し、キャンセル報(地震動警報が取り消された)であることを認識する。このように、受信した地震動警報の最初の情報がキャンセル報だった場合、視聴者に通知しても意味のない情報なので通知しない。キャンセル報が送出されている間は、地震動警報対応処理で警報画面は非表示の状態を継続する。
7872:更新フラグの値の変更を検知し、地震動警報情報を取得する。このとき、送信パターンに従い、更新フラグの値の変更点から2OFDMフレーム、すなわち、7804と7805の情報を取得する。受信機7870の場合も先に説明した受信機7850と同様に「情報種別(B57)」の値が「1」から「0」変化したことから、キャンセル報の送出が停止を検知する。そして、「地震動警報識別(B58〜B66)」の値の変化から、この地震動警報の送出が、別の地震の地震動警報の送出の開始であることを認識する。表示についても図79(b)と同じである。
以後、7873〜7875の処理は受信機7850の7853〜7855の処理と同じである。
以上のように、受信した地震動警報の最初の情報がキャンセル報だった場合も、キャンセル報の繰り返し送出中に新たな地震発生の緊急地震速報を受信した場合と同様に、更新フラグの変化点から地震動警報の送出開始を速やかに検知できる。また、「地震動警報識別(B58〜B66)」の値から別の地震の地震動警報であることを検知でき、新しい地震の発生を視聴者に確実に通知できる。
本発明に係る実施形態33を、図81を用いて説明する。
本実施形態は、図63(b)の送出パターンで2つの地震の地震動警報情報を送出する送出運用において、そのうち1つの地震の地震動警報情報がキャンセルされた場合の地震動警報情報の送出運用と受信機動作に関するものである。
本実施例では、送出パターンの区切りで、キャンセルされた地震の取り消しを示すキャンセル報を所定の時間継続して送出する。キャンセル報を所定時間送出した後は、キャンセルされていない地震の地震動警報情報を送出パターン図61(b)で送出する。
図81は地震動警報情報の送出運用と受信機動作を示す図である。図81で地震動警報情報の信号識別(B21〜B23)は、これまでの実施例と同じなので記載を省略している。
以下、地震Aと地震B2つの地震の地震動警報情報を送出している時に、2つ目の地震、地震Bの地震動警報情報が取り消された場合の送出方法について説明する。図81の8100は気象庁から送出されたキャンセル報の通知である。
OFDMフレーム8111〜8114は図63(b)の送出パターンにしたがって地震A、地震Bの地震動警報情報を交互に送出している状態を表している。図に示すように地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」、「ページ種別」「0:地域情報」、地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」、「ページ種別」「0:地域情報」の順に繰り返し送出する。地震動警報情報を繰り返し送出している間は「更新フラグ」を更新しない。地震A、地震Bとも「ページ種別」「1:震源情報」の「地震動情報総数(B56)」の値は2つの地震の地震動警報の送出を示す「1」である。「地震動情報識別(B57)」の値は、地震Aが1情報目を示す「0」、地震Bは2情報目を示す「1」である。「情報種別(B67)」の値は地震動警報が行われたことを示す「1」である。本例では、地震Bのキャンセル報の通知8100を、OFDMフレーム8112の送出中に受信している。キャンセル報は図63(b)をベースにしたキャンセル報送出パターンで送出する。キャンセル報は「ページ種別」「1:震源情報」の「情報種別(B67)」の値を「1」として表現する。8100で通知された地震Bのキャンセル報は、通知を受信した後の送出パターンで、地震B「ページ種別」「1:震源情報」を送出するタイミングで送出する。また、キャンセル報送出時は「ページ種別」「0:地域情報」は送出しない。図63(e)に2つの地震動警報情報送出時に、2つ目の地震(地震B)がキャンセルされた場合のキャンセル報の送出パターンを示す。
8115:キャンセル報受信後の送出パターン区切りである。ここから、キャンセル報の送出パターン図63(e)での送出を開始する。送出パターンに従い、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。8111の繰り返し送出である。「地震動情報総数(B56)」はキャンセル報も地震動情報とみなし、2つの地震の地震動警報の送出を示す値「1」のまま変更しない。「地震動情報識別(B57)」の値も、地震Aが1情報目であることを示す「0」のままとする。送出パターンを図63(b)から図63(e)に切り替えるので「更新フラグ」の値を1インクリメントし「01」にする。
8116:。送出パターン図63(e)に従い、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。8112の繰り返し送出である。「更新フラグ」は8115で設定した値を保持する。
8117:送出パターン図63(e)に従い、2つ目の地震、地震Bのキャンセル報を送出する。実施例31でも説明したように「ページ種別」「1:震源情報」の「情報種別(B67)」の値を、地震動警報が取り消されたことを示す「1」に設定する。「地震動情報総数(B56)」は「1」のまま変更しない。「地震動情報識別(B57)」の値は、地震Bのキャンセル報であることを示すため、2情報目であることを示す「1」のままとする。「更新フラグ」は8115で設定した値を保持する。以後、キャンセル報を継続して送出している間はキャンセル報の送出パターン図63(e)に従い、地震A、地震Bの地震動情報を繰り返し送出する。この間、「更新フラグ」は8115で設定した値を保持する。
8118〜8120:地震動警報の取り消しを視聴者に確実に通知するための繰り返し送出である。図63(e)の送出パターンに従ってキャンセル報を所定の時間(10秒程度)繰返し送出する。繰返し送出中は「更新フラグ」は更新しない。8115で設定した値を保持する。
8121:キャンセル報を所定の時間送出完了後の地震動警報の送出である。送出パターンを図63(e)から、1つの地震の地震動警報情報を送出する場合の送出パターン図61(b)に切り替えて、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。送出パターンを切り替えるので「更新フラグ」の値を1インクリメントし「10」にする。地震Aの地震動警報の変更はなく、8111からの繰り返しである。「地震動情報総数(B56)」の値だけ、1つの地震の地震動情報の伝送を表す「0」に変更する。
8122:1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。「更新フラグ」は8121で設定した値を保持する。
以後、送出パターン図61(b)で1つ目の地震、地震Aの地震動警報情報を繰り返し送出する。繰返し送出中は「更新フラグ」の値は更新しない。
ここまで、2つ目の地震、地震Bがキャンセルされた場合について説明したが、1つ目の地震、地震Aがキャンセルされた場合も送出運用の基本動作は同じである。1つ目の地震、地震Aがキャンセルされた場合は、キャンセル報の送出パターンは図63(f)を用いる。1つ目の地震、地震Aのキャンセル報は「ページ種別」「1:震源情報」の「情報種別(B67)」の値を地震動警報が取り消されたことを示す「1」にする。「地震動情報総数(B56)」は「1」のまま、「地震動情報識別(B57)」は、地震Aのキャンセル報であることを示すため、1情報目であることを示す「0」のまま値の変更はない。次に、送出パターンは図63(f)に従い、2つ目の地震、地震Bの地震動警報情報を「ページ種別」「1:震源情報」「0:地域情報」の順で送出する。地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」、「地震動情報総数(B56)」は「1」、「地震動情報識別(B57)」は「1」、「情報種別(B67)」は「0」で、キャンセル報送出開始前の地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」の設定を維持する。キャンセル報を所定の時間送出した後は、送出パターン図61(b)に切り替えて2つ目の地震、地震Bの地震動警報情報を送出する。このとき、2つ目の地震、地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」の「地震動情報総数(B56)」は1つ目の地震、地震Aの地震動警報情報の送出を終了し、1つの地震の地震動警報情報の送出となるため、値「0」に変更する。「地震動情報識別(B57)」の値は2つ目の地震、地震Bの地震動警報情報の送出が続いていることを明確に示すため値「1」を変更しない。
また、地震Aと地震Bの両方キャンセルされた場合はキャンセル報の送出パターンに図63(g)を用いる。1つ目の地震、地震Aのキャンセル報は「ページ種別」「1:震源情報」の「情報種別(B67)」の値を地震動警報が取り消されたことを示す「1」、「地震動情報総数(B56)」は「1」のまま、「地震動情報識別(B57)」の値は、地震Aのキャンセル報であることを示すため、1情報目であることを示す「0」のままとする。2つ目の地震、地震Bのキャンセル報も地震Aのキャンセル報と同様である。「地震動情報識別(B57)」の値は、地震Bのキャンセル報であることを示すため、2情報目であることを示す「1」である。キャンセル報を所定の時間送出した後は、「開始/終了フラグ(B17〜B18)」は「00」から「11」に、その他の情報、「更新フラグ(B19〜B20)」、「信号識別(B21〜B23)」、「地震動警報詳細情報(B24〜B111)」は気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態と同じく全ビット「1」に設定して、地震動警報の送出停止を送出する。
以上のように、地震動警報を取り消すキャンセル報を送出する場合も送出パターンに従って送出することで、受信機側は「更新フラグ」の変更点から送出パターン分のOFDMフレームの情報を取得するパターンを崩さずに地震動警報を処理することができる。
また、地震動警報を取り消す「情報種別(B67)」を1に設定した「1:震源情報」を所定の時間繰返し送出することで、受信機に確実に地震動警報の取り消しを通知することができる。さらに、受信機側はキャンセル報が送出されている間、地震動警報が取り消されたことを視聴者に通知し続けるだけでよく、受信機側の処理を簡単にする効果がある。また、キャンセルされていない地震の地震動警報情報とキャンセル報とを交互に送出することで、途中から地震動警報情報を受信した受信機でも、受信開始後3OFDMフレーム分で両方の地震の情報を取得させられる送出運用となる。
次に、先に説明した送出運用で送出された場合の受信機動作と地震動警報の表示画面について図1、図81、図82で説明する。図82は映像出力部109(図1)に表示される地震動警報の表示画面である。
以下、受信と表示動作について説明する。
図81、8140は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。8140は、地震動警報情報表示中にキャンセル報を受信した場合の受信処理動作を示している。受信機8140は、送出パターン図61(b)、図63(b)、もしくは、キャンセル報送出パターン図63(e)(f)(g)で地震動情報が送出されることを前提に受信処理する。
8115の受信までは、送出パターン図63(b)で送出される2つの地震の地震動警報情報の受信処理を行い、図82(a)に示すような警報画面を生成し映像出力部109に表示している状態である。地震動警報の受信処理については実施例15で説明済みなので、詳細な説明は省略する。図82(a)の表示例は図75(d)と同じなので詳細な説明は省略する。7310は1情報目(1つ目の地震、地震A)の警報画面、7320は2情報目(2つ目の地震、地震B)の警報画面である。
判別部117は8115の受信で「更新フラグ」の変更を検知し、地震動警報情報の更新、もしくは、送出パターンの変更を想定する。図63(b)と図63(e)の送出パターン切り替えの場合は、2つ目の地震、地震Bのキャンセル報を取得するまで判断できない。その前に送出される1つ目の地震、地震Bの地震動情報は更新扱いで処理する。8115は「ページ種別」が「1」、「地震動情報総数(B56)」が「1」、「地震動情報識別(B57)」が「0」、「情報種別(B67)」が「0」、すなわち、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」である。8116は「ページ種別」が「0」で1つ目の地震、地震Aの「地域情報」である。判別部117は、送出パターン図63(b)の地震動警報情報の更新とみなし処理する。データ判別記憶部2506(図25)に記憶されているデータと比較し、更新されていた場合はデータ判別記憶部2506に記録し、更新情報で警報画面7310を更新する。判別部117は8117受信で「1:震源情報」の「情報種別(B67)」が「1」であることを検知し、キャンセル報であることを認識する。ここで、判別部117は8115の受信で検知した「更新フラグ」の変更は、送出パターンが図63(b)から図63(e)に変わった、送出パターンの変更であったこと認識する。判別部117は2つ目の地震、地震Bのキャンセルを通知する警報画面を生成し表示する。図82(b)に表示例を示す。警報画面7310には1つ目の地震、地震Aの情報を継続表示している。警報画面7320は警告メッセージ4612に“誤報でした”と表示し、視聴者に2つ目の地震、地震Bの誤報を伝える。送出パターンがキャンセル報送出の送出パターン図63(e)に変化したことを検知した判別部117は、8117で送出パターン図63(e)送出の一単位が終了したことを認識し、「更新フラグ」の値の変化を検知するまでキャンセル報の継続送出であると判断し処理せず、、図82(b)の表示を継続する。警報画面7310の猶予時間4615は経過時間によりカウントダウン表示する。
判別部117は8121の受信で「更新フラグ」の変更を検知し、地震動警報情報の更新、もしくは、送出パターンの変更を想定する。8121は「ページ種別」が「1」、「地震動情報総数(B56)」が「0」、「地震動情報識別(B57)」が「0」、「情報種別(B67)」が「0」、すなわち、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」である。ここで、判別部117は「地震動情報総数(B56)」が「0」への変化を検知し、キャンセル報の送出が終了し、送出パターンが1つ目の地震Aだけの地震動警報の送出である図61(b)に変化したことを検知する。判別部117は図82(c)に示すように、2つ目の地震、地震Bの警告画面7320の表示を終了し、1つ目の地震、地震Aの警告画面7310だけを表示する。取得した1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」はデータ判別記憶部2506(図25)に記憶されているデータと比較し、更新されていた場合はデータ判別記憶部2506に記録し、更新情報で警報画面7310を更新する。8122も同様に1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」の更新を検知した場合は、データ判別記憶部2506への記憶と警報画面7310の更新を行う。以降は、送出パターン図61(b)で送出される地震動警報情報の1つの地震対応の処理となる。
以上のように、2つの地震の地震動警報情報を送出する送出運用において、そのうち1つの地震の地震動警報情報がキャンセルされた場合においても、送出パターン単位で更新フラグが変化するため、送出パターンの変化を容易に検知でき、キャンセル報も容易に検知できる。また、キャンセル報が所定の時間継続して送出されるため、受信機は継続を検知しその間、誤報の表示を継続することで、視聴者に誤報があったことを確実に通知できる。
図51、8150は電源投入時に既にキャンセル報が送出されていた場合のデジタル放送受信装置の動作である。受信機8150は、送出パターン図61(b)、図63(b)、もしくは、キャンセル報送出パターン図63(e)(f)(g)で地震動情報が送出されることを前提に受信処理する。受信機8150は送出されるOFDMフレームを取得し、送出パターンの判断と、送出パターンの先頭の地震動情報の検知を行う。送出パターンの判断はページ種別「1:震源情報」に含まれる「地震動情報総数(B56)」と「情報種別(B67)」の値で判定する。「地震動情報総数(B56)」の値が「0」なら1つの地震の地震動情報の伝送なので図61(b)、「地震動情報総数(B56)」の値が「1」、「情報種別(B67)」の値が「0」なら2つの地震の地震動情報の伝送なので図63(b)、「地震動情報総数(B56)」の値が「1」、「情報種別(B67)」の値が「1」ならキャンセル報の送出である。
8116は電源投入(8191)後、最初のOFDMフレームの受信である。「ページ種別」「0:地域情報」のため送出パターンの判別はできない。次のOFDMフレームの情報を取得する。8117は「ページ種別」「1:震源情報」である。送出パターンを判定する。「地震動情報総数(B56)」の値が「1」、「地震動情報識別(B57)」の値が「1」、「情報種別(B67)」の値が「1」なので、2つ目の地震、地震Bのキャンセル報であると判断できる。次のOFDMフレーム8118を取得し、キャンセル報のどの送出パターンかを判断する(図81では継続を表現しているので間が開いているが、8118は8117の次のOFDMフレームと同等である)。8118は「ページ種別」「1:震源情報」である。「地震動情報総数(B56)」の値が「1」、「地震動情報識別(B57)」の値が「0」、「情報種別(B67)」の値が「0」なので1つ目の地震、地震Aの地震動警報情報の震源情報であることがわかる。これより、送出パターンは2つの地震の地震動警報情報の送出で、2つ目の地震、地震Bがキャンセルされたときのキャンセル報送出パターンを図63(e)であると判断できる。8119を取得し、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」を取得処理する。判別部117はこの取得で、図63(e)の送出パターン1単位分の情報をすべて取得したことを認識し、取得した情報から警報画面を生成し視聴者に通知する。ここで、受信機8150は、2つ目の地震、地震Bは地震動警報情報の受信開始時からキャンセル報として受信している。受信機8140ではキャンセル報を検知したときに図82(b)のように表示し視聴者に誤報を通知したが、受信機8150の場合は、図82(c)のように1つ目の地震、地震Aの警報画面だけを生成し表示する。以後、「更新フラグ」の変更を検知したら地震動警報情報を取得し処理する。送出パターンを検知し、1単位分の情報を取得した後の処理は受信機8140と同じである。
以上のように、2つの地震の地震動警報を受信しその1つが最初からキャンセル報だった場合、その情報は視聴者に通知せず、キャンセルされていない地震の情報だけを通知することで、無用な混乱を防ぐことができ、適切な情報により地震被害の奉仕、軽減効果が期待できる。
本発明に係る実施形態34を、図83を用いて説明する。
本実施形態は、図63(b)の送出パターンで2つの地震の地震動警報情報を送出する送出運用において、そのうち1つの地震の地震動警報情報がキャンセルされた場合の地震動警報情報の送出運用と受信機動作に関するものである。
本実施例では、実施例33とは異なり、送出パターンの区切りに関係なく、気象庁からのキャンセル報受信後、直ちに、キャンセルされた地震の取り消しを示すキャンセル報を所定の時間継続して送出する。キャンセル報を所定時間送出した後は、キャンセルされていない地震の地震動警報を図61(b)送出パターンで送出する。
図83は地震動警報情報の送出運用と受信機動作を示す図である。図83で地震動警報情報の信号識別(B21〜B23)は、これまでの実施例と同じなので記載を省略している。
以下、地震Aと地震B2つの地震の地震動警報情報を送出している時に、2つ目の地震、地震Bの地震動警報情報が取り消された場合の送出方法について説明する。図83の8300は気象庁から送出されたキャンセル報の通知である。
OFDMフレーム8111〜8112は図63(b)の送出パターンにしたがって地震Aの地震動警報情報を送出している状態を表している。ここで、地震Bのキャンセル報の通知8300をOFDMフレーム8112の送出中に受信したため、次のOFDMフレームで、すぐにこのキャンセル報を送出する。
8313:8112を送出中に受信した、気象庁からの地震Bのキャンセル報を受け、キャンセル報の送出を開始するOFDMフレームである。8112は1つ目の地震、地震Aの地域情報を送出したところなので、送出パターン図63(b)の1送出単位の送出途中である。本実施例では、1送出単位の送出途中の場合も、それを中断し、直ちに2つ目の地震、地震Bのキャンセル報を送出する。この場合の、キャンセル報送出パターンを図63(h)に示す。ここまで、図63(b)に従い、1つ目の地震、地震A、2つ目の地震、地震Bの順に交互に送出していたが、ここで、2つ目の地震、地震Bのキャンセル報、1つ目の地震、地震Aの地震動警報情報の順になり、順番が逆になる。送出パターンを図63(b)から図63(h)に切り替えるので「更新フラグ」の値を1インクリメントし「01」にする。実施例31でも説明したように「ページ種別」「1:震源情報」の「情報種別(B67)」の値を、地震動警報が取り消されたことを示す「1」に設定する。「地震動情報総数(B56)」の値は2つの地震の地震動警報の送出を示す「1」である。「地震動情報識別(B57)」の値は、2情報目を示す「1」である。
8314:送出パターン図63(h)に従い、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。8311の繰り返し送出である。「更新フラグ」は8313で設定した値を保持する。
8315:送出パターン図63(h)に従い、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。8312の繰り返し送出である。「更新フラグ」は8313で設定した値を保持する。
8316〜8321:地震動警報の取り消しを視聴者に確実に通知するための繰り返し送出である。図63(h)の送出パターンに従ってキャンセル報を所定の時間(10秒程度)繰返し送出する。繰返し送出中は「更新フラグ」は更新しない。8313で設定した値を保持する。
8322:キャンセル報を所定の時間送出完了後の地震動警報の送出である。送出パターンを図63(h)から、1つの地震の地震動警報情報を送出する場合の送出パターン図61(b)に切り替えて、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」を送出する。送出パターンを切り替えるので「更新フラグ」の値を1インクリメントし「10」にする。地震Aの地震動警報の変更はなく、8311からの繰り返しである。「地震動情報総数(B56)」の値だけ、1つの地震の地震動情報の伝送を表す「0」に変更する。
8323:1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」を送出する。「更新フラグ」は8322で設定した値を保持する。
以後、送出パターン図61(b)で1つ目の地震、地震Aの地震動警報情報を繰り返し送出する。繰返し送出中は「更新フラグ」の値は更新しない。
ここまで、2つ目の地震、地震Bがキャンセルされた場合について説明したが、1つ目の地震、地震Aがキャンセルされた場合も送出運用の基本動作は同じである。1つ目の地震、地震Aがキャンセルされた場合は、キャンセル報の送出パターンは図63(f)を用いる。1つ目の地震、地震Aのキャンセル報は「ページ種別」「1:震源情報」の「情報種別(B67)」の値を地震動警報が取り消されたことを示す「1」にする。「地震動情報総数(B56)」は「1」のまま、「地震動情報識別(B57)」は、地震Aのキャンセル報であることを示すため、1情報目であることを示す「0」のまま値の変更はない。次に、送出パターンは図63(f)に従い、2つ目の地震、地震Bの地震動警報情報を「ページ種別」「1:震源情報」「0:地域情報」の順で送出する。地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」、「地震動情報総数(B56)」は「1」、「地震動情報識別(B57)」は「1」、「情報種別(B67)」は「0」で、キャンセル報送出開始前の地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」の設定を維持する。キャンセル報を所定の時間送出した後は、送出パターン図61(b)に切り替えて2つ目の地震、地震Bの地震動警報情報を送出する。このとき、2つ目の地震、地震Bの「ページ種別」「1:震源情報」の「地震動情報総数(B56)」は1つ目の地震、地震Aの地震動警報情報の送出を終了し、1つの地震の地震動警報情報の送出となるため、値「0」に変更する。「地震動情報識別(B57)」の値は2つ目の地震、地震Bの地震動警報情報の送出が続いていることを明確に示すため値「1」を変更しない。
また、1つ目の地震、地震Aと2つ目の地震、地震B両方ともキャンセルされた場合は送出キャンセル報送出の送出パターンが図63(g)、又は、図63(i)になる。2つ目の地震、地震Bが最初にキャンセルされ、その後1つ目の地震、地震Aがキャンセルされた場合は図63(g)の送出パターンであり、キャンセルの順番が逆の場合は図63(i)の送出パターンである。送出パターンが図63(g)の場合も図63(i)の場合も、1つ目の地震、地震Aのキャンセル報は「ページ種別」「1:震源情報」の「情報種別(B67)」の値を地震動警報が取り消されたことを示す「1」、「地震動情報総数(B56)」は「1」のまま、「地震動情報識別(B57)」の値は、地震Aのキャンセル報であることを示すため、1情報目であることを示す「0」のままとする。2つ目の地震、地震Bのキャンセル報も地震Aのキャンセル報と同様である。「地震動情報識別(B57)」の値は、地震Bのキャンセル報であることを示すため、2情報目であることを示す「1」である。キャンセル報を所定の時間送出した後は、「開始/終了フラグ(B17〜B18)」は「00」から「11」に、その他の情報、「更新フラグ(B19〜B20)」、「信号識別(B21〜B23)」、「地震動警報詳細情報(B24〜B111)」は気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態と同じく全ビット「1」に設定して、地震動警報の送出停止を送出する。
以上のように、本実施例では気象庁からのキャンセル報受信後、次のOFDMフレームからキャンセル報の送出を開始する。そのため、迅速にキャンセル情報を視聴者に伝えることができる。また、通常の地震動警報送出からキャンセル報送出への切り替わり時には送出パターンが崩れるが、必ず「更新フラグ」を更新するため送出パターンの検知が容易になる。また、キャンセル報送出時の送出パターンを定めておくことで受信機側の処理負荷を軽減することができる。また、この送出運用ではキャンセル報送出パターンを図63(h)に示すようにキャンセル報が送出パターン1単位の先頭になるため、受信機はキャンセル報の送出パターンに送出パターンが変更された時の検知が容易になる。
また、地震動警報を取り消す「情報種別(B67)」を1に設定した「1:震源情報」を所定の時間繰返し送出することで、受信機に確実に地震動警報の取り消しを通知することができる。さらに、受信機側はキャンセル報が送出されている間、地震動警報が取り消されたことを視聴者に通知し続けるだけでよく、受信機側の処理を簡単にする効果がある。また、キャンセルされていない地震の地震動警報情報とキャンセル報とを交互に送出することで、途中から地震動警報情報を受信した受信機でも、受信開始後3OFDMフレーム分で両方の地震の情報を取得させられる送出運用となる。
次に、先に説明した送出方法で送出される地震動警報情報を受信するデジタル放送受信機の受信機動作と地震動警報の表示画面について図1、図83、図82で説明する。図82は映像出力部109(図1)に表示される地震動警報の表示画面である。
以下、受信と表示動作について説明する。
図83、8340は常に地震動警報情報の取得処理を行うデジタル放送受信装置の受信処理動作を示す。8340は、地震動警報情報表示中にキャンセル報を受信した場合のの受信処理動作を示している。受信機8340は、送出パターン図61(b)、図63(b)、もしくは、キャンセル報送出パターン図63(f)(g)(h)(i)で地震動情報が送出されることを前提に受信処理を行う。
8313の受信までは、実施例33の受信処理と同様に、送出パターン図63(b)で送出される2つの地震の地震動警報情報の受信処理を行い、図82(a)に示すような警報画面を生成し映像出力部109に表示している状態である。
判別部117は8313の受信で「更新フラグ」の変更を検知し、地震動警報情報の更新、もしくは、送出パターンの変更を想定する。本実施例は、送出パターンの区切りに関係なく、気象庁からのキャンセル報受信後、直ちに、キャンセルされた地震の取り消しを示すキャンセル報が送出される送出運用である。したがって、受信機はOFDMフレーム受信をする度、「更新フラグ」の更新を確認し、更新があった場合は必ず地震動警報情報を取得処理する。8313は「1:震源情報」の「地震動総数(B56)」が「1」、「地震動情報識別(B57)」の値が「1」、「情報種別(B67)」が「1」であることから、2つの地震動警報情報のうち、2つ目の地震、地震Bのキャンセル報であるとを認識する。判別部117は送出パターンが、図63(b)からキャンセル報送出パターン図63(h)に変わったと判断し、2つ目の地震、地震Bのキャンセルを通知する警報画面を生成し表示する。図82(b)の警報画面7320がキャンセルを通知する画面の一例である。8313は送出パターン図63(h)の先頭情報である。8313から3OFDMフレーム(8313、8314、8315)の情報で送出パターン1単位分の情報を取得する。8314は「地震動総数(B56)」の値が「1」、「地震動情報識別(B57)」の値が「0」、「情報種別(B67)」の値が「0」で、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」、8315は送出パターン図63(h)から1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」と判断できる。1つ目の地震、地震Aの震源情報と地域情報はデータ判別記憶部2506(図25)に記憶されているデータと比較し更新を確認する。更新されていた場合はデータ判別記憶部2506に記録し、更新情報で図82(b)の警報画面7310を更新する。
以後は「更新フラグ」の更新を検知するまでは図63(h)の繰り返し送出なので地震動警報情報の取得処理は行わない。次の「更新フラグ」の更新を検地するまでは図82(b)の警報画面の表示を継続する。ただし、警報画面7310(図82(b))の猶予時間4615は経過時間によりカウントダウン表示する。キャンセル報は所定の時間継続送出されるので、受信機8140が特別な処理をしなくても視聴者が誤報を確実に認識できるだけの間、誤報の表示を継続できる。
判別部117は8322の受信で「更新フラグ」の変更を検知し、地震動警報情報の更新、もしくは、送出パターンの変更を想定する。8322は「ページ種別」が「1」、「地震動情報総数(B56)」が「0」、「地震動情報識別(B57)」が「0」、「情報種別(B67)」が「0」、すなわち、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」である。ここで、判別部117は「地震動情報総数(B56)」が「0」への変化を検知し、キャンセル報の送出が終了し、送出パターンが1つ目の地震Aだけの地震動警報の送出である図61(b)に変化したことを検知する。判別部117は図82(c)に示すように、2つ目の地震、地震Bの警告画面7320の表示を終了し、1つ目の地震、地震Aの警告画面7310だけを表示する。取得した1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」はデータ判別記憶部2506(図25)に記憶されているデータと比較し、更新されていた場合はデータ判別記憶部2506に記録し、更新情報で警報画面7310を更新する。8323も同様に1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」の更新を検知した場合は、データ判別記憶部2506への記憶と警報画面7310の更新を行う。以降は、送出パターン図61(b)で送出される地震動警報情報の1つの地震対応の処理となる。
以上のように、2つの地震の地震動警報情報を送出する送出運用において、そのうち1つの地震の地震動警報情報がキャンセルされた場合で、送出パターンの区切りに関係なく、気象庁からのキャンセル報受信後、直ちに、キャンセルされた地震の取り消しを示すキャンセル報が送出される運用においても、「更新フラグ」の更新を検知し地震動警報情報を取得処理することで、キャンセル報を確実に受信できる。また、送出パターンが変化するときは必ず更新フラグも更新されるため、送出パターンの変化を容易に検知できる。また、キャンセル報が所定の時間継続して送出されるため、受信機は継続を検知し、その間、誤報の表示を継続することで、視聴者に誤報があったことを確実に通知できる。
図83、8350は電源投入時に既にキャンセル報が送出されていた場合のデジタル放送受信装置の動作である。受信機8350は、送出パターン図61(b)、図63(b)、もしくは、キャンセル報送出パターン図63(f)(g)(h)(i)で地震動情報が送出されることを前提に受信処理を行う。受信機8350は送出されるOFDMフレームを取得し、送出パターンの判断と、送出パターンの先頭の地震動情報の検知を行う。送出パターンの判断はページ種別「1:震源情報」に含まれる「地震動情報総数(B56)」と「情報種別(B67)」の値で判定する。「地震動情報総数(B56)」の値が「0」なら1つの地震の地震動情報の伝送なので図61(b)、「地震動情報総数(B56)」の値が「1」、「情報種別(B67)」の値が「0」なら2つの地震の地震動情報の伝送なので図63(b)、「地震動情報総数(B56)」の値が「1」、「情報種別(B67)」の値が「1」ならキャンセル報の送出である。
8316は電源投入(8391)後、最初のOFDMフレームの受信である。「1:震源情報」の「地震動総数(B56)」が「1」、「地震動情報識別(B57)」の値が「1」、「情報種別(B67)」が「1」であることから、2つの地震動警報情報のうち、2つ目の地震、地震Bのキャンセル報であると認識する。送出パターンはキャンセル報送出パターン図63(h)または(i)であると予想できる。次のOFDMフレーム8314を取得し送出パターンを確定する。8314は「地震動総数(B56)」が「1」、「地震動情報識別(B57)」の値が「0」、「情報種別(B67)」が「0」であることから、1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「1:震源情報」と判断できる。よって、送出パターンはキャンセル報送出パターン図63(h)であることが確定する。8315は送出パターン図63(h)から1つ目の地震、地震Aの「ページ種別」「0:地域情報」と判断できる。受信機8350はこの情報の取得で、図63(h)の送出パターン1単位分の情報をすべて取得したことを認識し、取得した情報から警報画面を生成し視聴者に通知する。本例の場合、受信機8350は、2つ目の地震、地震Bは最初からキャンセル報として受信している。受信機8340ではキャンセル報を検知したときに図82(b)のように表示し視聴者に誤報を通知したが、本例の受信機8350の場合は、図82(c)のように1つ目の地震、地震Aの警報画面だけを生成し表示する。以後、「更新フラグ」の変更を検知したら地震動警報情報を取得し処理する。これ以降の処理は受信機8340と同じである。
以上のように、2つの地震の地震動警報を受信しその1つが最初からキャンセル報だった場合、その情報は視聴者に通知せず、キャンセルされていない地震の情報だけを通知することで、無用な混乱を防ぐことができ、適切な情報により地震被害の奉仕、軽減効果が期待できる。また、送出パターンを検知し、送出パターン1単位分の地震動警報情報を取得した後の処理は受信機8340と等しく処理を共通化できる。
本発明に係る実施形態35を、図84を用いて説明する。
本実施形態は、実施例33、または、実施例34においてキャンセル報を所定の時間継続して送出している時に、キャンセルされていない地震の終了報を受信した場合の地震動警報情報の送出運用と受信機動作に関するものである。
実施例33と実施例34の違いは、キャンセル報の送出を送出パターンの区切りから開始するか、キャンセル報を受信したら送出パターンの区切りに関係なく次のOFDMフレームからキャンセル報の送出を開始するかであった。本実施例では、実施例33の場合、実施例34の場合どちらにおいてもキャンセル報を所定の時間継続して送出している時にキャンセルされていない地震の終了報を受信した場合は直ちに地震動警報情報の送出停止を送出する。
図84は地震動警報情報の送出運用と受信機動作を示す図である。図84で地震動警報情報の信号識別(B21〜B23)は、これまでの実施例と同じなので記載を省略している。図84は実施例33(図81)の送出運用でキャンセル報を所定の時間継続して送出している時にキャンセルされていない地震の終了報を受信した場合の送出運用を表している。
以下、キャンセル報を所定の時間継続して送出している時に終了報を受信した場合の送出方法について説明する。図84の8401は気象庁から送出されたキャンセルされていない地震、地震Aの終了を通知する終了報である。
デジタル放送送信装置は、図63(e)のキャンセル報送出パターンに従って、キャンセル報を所定の時間繰返し送出している状態である。図中8492がキャンセル報を繰返し継続送出する所定の時間を表している。地震Aの終了報8401はキャンセル報の繰り返し送出中のOFDMフレーム8411で受信している。8411は、送出パターン図63(e)の1送出単位を送出している途中である。しかし、地震動警報情報の終了は、出来るだけ早く通知するのが望ましいため図63(e)の送出パターンを中断し、次のOFDMフレーム8412で地震動警報情報の送出停止を送出する。「開始/終了フラグ(B17〜B18)」は「00」から「11」にする。その他の情報、「更新フラグ(B19〜B20)」、「信号識別(B21〜B23)」、「地震動警報詳細情報(B24〜B111)」は気象庁からの緊急地震速報を受信していない状態と同じく全ビット「1」で送出する。
以上のように、地震動警報を取り消すキャンセル報を継続送出している最中に終了報を受信した場合は、直ちにキャンセル報の継続送出を止め地震動警報情報の送出停止を送出する。これにより、迅速に地震動警報情報の送出停止を視聴者に通知できる。
本実施例では実施例33の送出運用の場合で説明したが、実施例34の送出運用の場合も、キャンセル報送出中の送出パターンが異なるだけで、地震Aの終了報8401を受信してからの送出運用は全く同じである。
次に、先に説明した送出方法で送出される地震動警報情報を受信するデジタル放送受信機の受信機動作について図1、図84で説明する。
以下、受信と表示動作について説明する。
図84、8440は地震動警報情報表示中にキャンセル報を受信した場合のデジタル放送受信装置の動作である。
受信機8440は実施例33の受信機8140と同じくキャンセル報を受信処理し図82(b)のようにキャンセル報と地震Aの地震情報の警報画面を表示している状態である。受信機8440はOFDMフレーム8412で「開始/終了フラグ」の値が「11」の地震動警報情報の送出停止を受信する。実施例1でも説明したように、AC復号部116(図1)では地震動警報情報の「開始/終了フラグ」が“地震動警報詳細情報あり(00)"から"地震動警報詳細情報なし(11)"と切替わる状態を監視している。地震動警報情報の「開始/終了フラグ」が"地震動警報詳細情報なし(11)"となった場合には制御部118に"地震動警報詳細情報なし(11)"の情報が伝えられ、制御部118は判別部117を停止状態し、映像出力部109と音声出力部110への入力を地震動警報情報の映像信号や音声信号から通常のテレビ放送の放送映像信号や放送音声信号に切り替え、通常動作状態に戻す。
ここまで、地震動警報情報表示中にキャンセル報を受信した受信機が終了報を受信した場合の受信動作について説明した。実施例33の受信機8150のように電源投入時に既にキャンセル報が送出されていた場合も終了報受信時の受信機動作は全く同じになる。
以上のように、キャンセル報受信中であっても「開始/終了フラグ(B17〜B18)」の値で地震動警報情報の送出停止を判断するため受信機が想定している送出パターンに関係なく同じ処理で地震動警報対応処理を終了し通常動作状態に戻すことができる。
101…アンテナ
102…選局部
103…直交復調部
104…高速フーリエ変換(FFT)部
105…復調復号部
106…デスクランブル部
107…デマックス部
108…デコード部
109…映像出力部
110…音声出力部
111…同期再生部
112…フレーム抽出部
113…TMCC復号部
114、115…切替部
116…AC復号部
117…判別部
118…制御部
119…放送受信部
120…地震動警報情報受信部
121…デジタル放送受信装置
201…情報源符号化部
202…MPEG2多重化部
203…TS再多重部
204…RS(リード・ソロモン)符号化部
205…階層分割部
206a、b、c…並列処理部
207…階層合成部
208…時間インタリーブ部
209…周波数インターリーブ部
210…OFDMフレーム構成部
211…逆高速フーリエ変換(IFFT)部
212…ガードインターバル付加部
213…送信部
214…パイロット信号構成部
215…TMCC信号構成部
216…AC信号構成部
2501、2503、2512…入力
2502…誤り訂正検出部
2504…時計部
2505…現時刻設定部
2506…データ判断記憶部
2507…比較判断部
2508…ブザー音発生部
2509…処理部
2510…映像信号出力
2511…音声信号出力
2601、2602…合成部
2701…入力
2703…映像系デコード部
2704…音声系デコード部
2705…動画プレーン表示メモリ
2706…静止画プレーン表示メモリ
2707…動画静止画切替プレーン表示メモリ
2708…文字図形プレーン表示メモリ
2709…字幕を表示するための字幕プレーン表示メモリ
2710…切替部
2711、2712、2714、2715…調整部
2713、2716…加算部
2717…データ入力
2718、2719…調整部
2720…加算部
27212725…出力
2722、2723…調整部
2724…加算部
4201、4202、4203、4204…地震動情報ペア
4301、4302、4303、4304…地震動情報ペア
4611…名称
4612…警告メッセージ
4613…補助メッセージ
4614、8014…地震動警報発表時間
4615、8015…猶予時間
4616…到達予想時刻
4617…対象地域名
4618…現在時刻
4619…対象地域名(設置場所)
4711…補助イメージ
4712…地震動情報イメージ
4713…震源位置
4714…対象地域を示す地図
5701…音声通知
6001…音声合成部
6300…送出パターンの1単位
6302、6303、6304、6305…地震動情報ペア
6702…更新情報送出時間
7100…1情報送出パターン
7150…2情報送出パターン
7310、7320…警報画面
8001、8002…地震識別名称

Claims (2)

  1. 放送映像信号あるいは放送音声信号を含むデジタル放送信号と、地震動警報の地域情報と震源情報とが交互に繰り返されて構成される情報を含む地震動警報情報信号とを有する伝送信号を受信するデジタル放送受信装置であって、
    前記伝送信号を受信する受信部と、
    前記受信部で受信された伝送信号から前記地震動警報情報信号を復調する地震動警報情報復調部と、
    前記地震動警報情報復調部で復調された地震動警報情報信号から、地震動警報の地域情報と震源情報を取得して、地震動に関する映像信号を生成し、出力する判別部と、を備え、
    前記判別部は、前記震源情報に地震動警報を取り消す情報が含まれていることを検知した場合に、地震動警報が取り消されたことを示す映像信号を生成し、出力することを特徴とするデジタル放送受信装置。
  2. 放送映像信号あるいは放送音声信号を含むデジタル放送信号と、地震動警報の地域情報と震源情報とが交互に繰り返されて構成される情報を含む地震動警報情報信号とを有する伝送信号を受信するデジタル放送受信方法であって、
    前記伝送信号を受信する受信ステップと、
    前記受信ステップで受信された伝送信号から前記地震動警報情報信号を復調する地震動警報情報復調ステップと、
    前記地震動警報情報復調ステップで復調された地震動警報情報信号から、地震動警報の地域情報と震源情報を取得して、地震動に関する映像信号を生成し、出力する判別ステップと、を有し、
    前記判別ステップは、前記震源情報に地震動警報を取り消す情報が含まれていることを検知した場合に、地震動警報が取り消されたことを示す映像信号を生成し、出力することを特徴とするデジタル放送受信方法。
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