JP2012079659A - 電線 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐電圧性・耐紫外線性・耐油性等の特性を改善した電線を提供する。
【解決手段】導体1を液体ガラス4で被覆している。また、導体1を被覆する絶縁体を備え、絶縁体を液体ガラス4で被覆している。また、導体1を被覆する絶縁体を備え、絶縁体に液体ガラス4を添加している。さらには、導体1を絶縁体によって被覆した複数本の線心を包囲状として外装するシースを備え、該シースを液体ガラス4で被覆することにより、環境に優しく、しかも、紫外線に強く耐久性・耐候性に優れ、耐水性及び耐油性、耐薬品性、耐熱性、難燃性を改善できる。
【選択図】図1
【解決手段】導体1を液体ガラス4で被覆している。また、導体1を被覆する絶縁体を備え、絶縁体を液体ガラス4で被覆している。また、導体1を被覆する絶縁体を備え、絶縁体に液体ガラス4を添加している。さらには、導体1を絶縁体によって被覆した複数本の線心を包囲状として外装するシースを備え、該シースを液体ガラス4で被覆することにより、環境に優しく、しかも、紫外線に強く耐久性・耐候性に優れ、耐水性及び耐油性、耐薬品性、耐熱性、難燃性を改善できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、電線に係り、具体的には、液体ガラス絶縁電線に関する。
従来、パソコンや携帯電話の電源トランス及び通信用トランスの電線(巻線)には、3層絶縁電線と呼ばれる強化絶縁巻線が用いられている(特許文献1参照)。
従来の電線(巻線)は、5000V以上の電圧に耐えられる耐電圧性を得るために、3層構造の3層絶縁電線を用いていた。しかし、3層絶縁電線(強化絶縁巻線)の製造設備は大掛かりで高価なものであり、製造コストが増大する欠点があった。
また、絶縁電線に用いる絶縁体やシースの原料は、従来から主としてビニルが用いられていたが、ローズ指令(特定有害物質使用制限指令)やノンハロゲン化合物のEU規制等により塩化物であるビニルの電気・電子機器への使用を原則禁止とされ、環境問題に配慮し、ビニルに代えて、ポリエチレン等の樹脂が用いられるようになった。しかし、ポリエチレンから成る絶縁体は、紫外線に弱く、耐久性・耐候性が十分に確保できないという問題があった。
また、絶縁電線に用いる絶縁体やシースの原料は、従来から主としてビニルが用いられていたが、ローズ指令(特定有害物質使用制限指令)やノンハロゲン化合物のEU規制等により塩化物であるビニルの電気・電子機器への使用を原則禁止とされ、環境問題に配慮し、ビニルに代えて、ポリエチレン等の樹脂が用いられるようになった。しかし、ポリエチレンから成る絶縁体は、紫外線に弱く、耐久性・耐候性が十分に確保できないという問題があった。
そこで、本発明は、耐電圧性・耐紫外線性・耐油性等の特性を改善した電線を提供することを目的とする。
本発明に係る電線は、導体を液体ガラスで被覆したものである。
また、導体を被覆する絶縁体を備え、該絶縁体を液体ガラスで被覆したものである。
また、導体を被覆する絶縁体を備え、該絶縁体に液体ガラスを添加したものである。
また、導体を被覆する絶縁体を備え、該絶縁体を液体ガラスで被覆したものである。
また、導体を被覆する絶縁体を備え、該絶縁体に液体ガラスを添加したものである。
また、導体を絶縁体によって被覆した複数本の線心を包囲状として外装するシースを備え、該シースを液体ガラスで被覆したものである。
本発明の電線によれば、導体に液体ガラスをコーティングする単純作業のみで、従来問題となっていた特性を改善することができる。つまり、従来の絶縁3層を形成していた工程を、1工程のガラスコーティング加工で済ますことができ、製造が容易であり、かつ、廉価に提供できる。また、環境に優しく、しかも、紫外線に強く耐久性・耐候性に優れ、耐水性及び耐油性、耐薬品性、耐熱性、難燃性を改善できる。
また、絶縁体又はシースに液体ガラスをコーティング(又は添加)する作業のみで、従来問題となっていた特性を改善することができる。つまり、1工程の加工で、絶縁体及びシースの耐紫外線性、耐久性、耐候性を確実に向上でき、製造が容易であり、かつ、廉価に提供できる。また、環境に優しく、しかも、紫外線に強く耐久性・耐候性に優れ、耐水性及び耐油性、耐薬品性、耐熱性、難燃性を改善できる。
以下、実施の形態を示す図面に基づき本発明を詳説する。
図1は、本発明の電線の実施の一形態を示した図である。
本発明の電線は、いわゆる巻線であって、導体1を液体ガラス4で被覆している。
導体1は、銅線やアルミ線等から成り、可撓性を有している。図1には、単線を図示しているが、撚線や撚対線を用いるも良い。
液体ガラス4は、導体1を包囲状として被覆形成(コーティング)されている。本発明に於て、石英(SiO2)を原料とするガラス塗料であって、5μm〜7μmの粒子に粉砕して液状化した石英に、酵素を添加して、常温(室温)で液体状態を保持しているものを液体ガラスと呼ぶ。液体ガラス4は、導体1の外周面に薄くコーティングされ、常温でゾル状乃至ゲル状の被膜を形成している。液体ガラス4は、導体1に対して相溶性を有している。よって、液体ガラス4は、導体1の外周面に密着している。また、液体ガラス4は、可撓性を有し、導体1の弯曲に順応して柔軟に曲がるように構成されている。液体ガラス4は、顔料を添加して着色することで複数種類に色分けされている。液体ガラス4の色によって、電線(巻線)の特徴・性質を見分けることができるように識別している。
図1は、本発明の電線の実施の一形態を示した図である。
本発明の電線は、いわゆる巻線であって、導体1を液体ガラス4で被覆している。
導体1は、銅線やアルミ線等から成り、可撓性を有している。図1には、単線を図示しているが、撚線や撚対線を用いるも良い。
液体ガラス4は、導体1を包囲状として被覆形成(コーティング)されている。本発明に於て、石英(SiO2)を原料とするガラス塗料であって、5μm〜7μmの粒子に粉砕して液状化した石英に、酵素を添加して、常温(室温)で液体状態を保持しているものを液体ガラスと呼ぶ。液体ガラス4は、導体1の外周面に薄くコーティングされ、常温でゾル状乃至ゲル状の被膜を形成している。液体ガラス4は、導体1に対して相溶性を有している。よって、液体ガラス4は、導体1の外周面に密着している。また、液体ガラス4は、可撓性を有し、導体1の弯曲に順応して柔軟に曲がるように構成されている。液体ガラス4は、顔料を添加して着色することで複数種類に色分けされている。液体ガラス4の色によって、電線(巻線)の特徴・性質を見分けることができるように識別している。
次に、本発明の電線の他の実施形態について説明する。
図2に示すように、他の実施形態は絶縁電線を示し、この絶縁電線は、導体1を被覆する絶縁体2を備え、絶縁体2を液体ガラス4で被覆している。
導体1は、複数の銅線又はアルミ線を撚り合わせた撚線であって、可撓性を有している。なお、導体1は、単線又は集束線を用いるも好ましい。
絶縁体2は、ポリエチレン等の樹脂から成り、導体1を包囲状として被覆している。
液体ガラス4は、絶縁体2に被覆形成(コーティング)されている。液体ガラス4は、絶縁体2の外周面に薄くコーティングされ、常温でゾル状乃至ゲル状の被膜を形成している。液体ガラス4は、絶縁体2に対して相溶性を有している。よって、液体ガラス4は、絶縁体2の外周面に密着している。また、液体ガラス4は、可撓性を有し、導体1及び絶縁体2の弯曲に順応して柔軟に曲がるように構成されている。液体ガラス4は、透明とし、複数種類に色分けされた絶縁体2により電線(絶縁電線)の特徴・性質を見分けることができるように絶縁体2の色を透過している。なお、液体ガラス4を複数種類に色分けし、電線(絶縁電線)の特性を識別するも望ましい。
なお、図2に示した実施の形態に於て、その製造方法としては、導体1に絶縁体2を被覆した絶縁電線を製造しておいて、その後、この絶縁電線の外表面に液体ガラスを被覆形成(コーティング)する方法、及び、走行中の導体1に絶縁体2を被覆しつつ、その下流にて液体ガラスを連続的に被覆する方法が、挙げ得るが、いずれの方法でも良い。
図2に示すように、他の実施形態は絶縁電線を示し、この絶縁電線は、導体1を被覆する絶縁体2を備え、絶縁体2を液体ガラス4で被覆している。
導体1は、複数の銅線又はアルミ線を撚り合わせた撚線であって、可撓性を有している。なお、導体1は、単線又は集束線を用いるも好ましい。
絶縁体2は、ポリエチレン等の樹脂から成り、導体1を包囲状として被覆している。
液体ガラス4は、絶縁体2に被覆形成(コーティング)されている。液体ガラス4は、絶縁体2の外周面に薄くコーティングされ、常温でゾル状乃至ゲル状の被膜を形成している。液体ガラス4は、絶縁体2に対して相溶性を有している。よって、液体ガラス4は、絶縁体2の外周面に密着している。また、液体ガラス4は、可撓性を有し、導体1及び絶縁体2の弯曲に順応して柔軟に曲がるように構成されている。液体ガラス4は、透明とし、複数種類に色分けされた絶縁体2により電線(絶縁電線)の特徴・性質を見分けることができるように絶縁体2の色を透過している。なお、液体ガラス4を複数種類に色分けし、電線(絶縁電線)の特性を識別するも望ましい。
なお、図2に示した実施の形態に於て、その製造方法としては、導体1に絶縁体2を被覆した絶縁電線を製造しておいて、その後、この絶縁電線の外表面に液体ガラスを被覆形成(コーティング)する方法、及び、走行中の導体1に絶縁体2を被覆しつつ、その下流にて液体ガラスを連続的に被覆する方法が、挙げ得るが、いずれの方法でも良い。
次に、本発明の電線の別の実施形態について説明すると、図3に示すように、導体1を被覆する絶縁体2を備え、絶縁体2に液体ガラス4を添加している。
液体ガラス4は、導体1を被覆する絶縁体2に含浸、混合、又は、結合されている。本発明に於て、「添加」とは、絶縁体2に、液体ガラス4を、含浸、混合、又は、結合することを意味し、液体ガラス4が絶縁体2の特性を改善するように働き掛けることをいう。例えば、液体ガラス4が絶縁体2に含浸しているケースを例にとって説明すると、液体ガラス4は、絶縁体2の表面に塗布されて浸透し、表面及び浸透部に析出している。液体ガラス4を含浸した絶縁体2は、絶縁性が向上し高電圧に耐え得る耐電圧性を備え、紫外線による劣化に強く長期間の使用に耐え得る耐久性及び耐候性を備えている。また、硬化前の絶縁体2に液体ガラス4を混合するケース、あるいは、絶縁体2に液体ガラス4を化学的又は物理的に結合するケースに於ても、同様に液体ガラス4が絶縁体2の耐電圧性及び耐紫外線性、耐久性、耐候性を改善している。
液体ガラス4は、導体1を被覆する絶縁体2に含浸、混合、又は、結合されている。本発明に於て、「添加」とは、絶縁体2に、液体ガラス4を、含浸、混合、又は、結合することを意味し、液体ガラス4が絶縁体2の特性を改善するように働き掛けることをいう。例えば、液体ガラス4が絶縁体2に含浸しているケースを例にとって説明すると、液体ガラス4は、絶縁体2の表面に塗布されて浸透し、表面及び浸透部に析出している。液体ガラス4を含浸した絶縁体2は、絶縁性が向上し高電圧に耐え得る耐電圧性を備え、紫外線による劣化に強く長期間の使用に耐え得る耐久性及び耐候性を備えている。また、硬化前の絶縁体2に液体ガラス4を混合するケース、あるいは、絶縁体2に液体ガラス4を化学的又は物理的に結合するケースに於ても、同様に液体ガラス4が絶縁体2の耐電圧性及び耐紫外線性、耐久性、耐候性を改善している。
次に、本発明の電線のさらに別の実施形態について説明する。
図4は、本発明のさらに別の実施形態としての絶縁電線を示し、この絶縁電線は、導体1を絶縁体2によって被覆した線心5を包囲状として外装するシース3を備え、シース3を液体ガラス4で被覆している。
導体1は、銅線やアルミ線等から成り、可撓性を有している。絶縁体2は、ポリエチレン等の樹脂から成り、導体1を包囲状として被覆して線心5を構成している。
線心5は、複数本(平行に)集束され、隣接する線心5,5の導体1,1は相互に絶縁体2によって絶縁されている。
シース3は、可撓性を有する管状の保護被覆であって、複数の線心5を包囲状として外装被覆している。
液体ガラス4は、シース3の外周面に包囲状に被覆形成(コーティング)されている。液体ガラス4は、シース3の外周面に薄くコーティングされ、常温でゾル状乃至ゲル状の被膜を形成している。液体ガラス4は、シース3に対して相溶性を有している。よって、液体ガラス4は、シース3の外周面に密着している。また、液体ガラス4は、可撓性を有し、シース3の弯曲に順応して柔軟に曲がるように構成されている。液体ガラス4は、透明とし、複数種類に色分けされたシース3により電線の特徴・性質を見分けることができるようにシース3の色を透過している。なお、液体ガラス4は、顔料を添加することで複数種類に色分けし、電線の特性を識別するも望ましい。図4にて説明した電線についての製造方法としては、図2の電線の製造方法と同様に2通りの方法を自由に選択可能である。即ち、シース3にて被覆した絶縁電線をまず製造しておいて、その絶縁電線に液体ガラス4を被覆する場合と、シース3の成型と同時に、連続的に液体ガラスを被覆する場合のいずれを選択するも自由である。
図4は、本発明のさらに別の実施形態としての絶縁電線を示し、この絶縁電線は、導体1を絶縁体2によって被覆した線心5を包囲状として外装するシース3を備え、シース3を液体ガラス4で被覆している。
導体1は、銅線やアルミ線等から成り、可撓性を有している。絶縁体2は、ポリエチレン等の樹脂から成り、導体1を包囲状として被覆して線心5を構成している。
線心5は、複数本(平行に)集束され、隣接する線心5,5の導体1,1は相互に絶縁体2によって絶縁されている。
シース3は、可撓性を有する管状の保護被覆であって、複数の線心5を包囲状として外装被覆している。
液体ガラス4は、シース3の外周面に包囲状に被覆形成(コーティング)されている。液体ガラス4は、シース3の外周面に薄くコーティングされ、常温でゾル状乃至ゲル状の被膜を形成している。液体ガラス4は、シース3に対して相溶性を有している。よって、液体ガラス4は、シース3の外周面に密着している。また、液体ガラス4は、可撓性を有し、シース3の弯曲に順応して柔軟に曲がるように構成されている。液体ガラス4は、透明とし、複数種類に色分けされたシース3により電線の特徴・性質を見分けることができるようにシース3の色を透過している。なお、液体ガラス4は、顔料を添加することで複数種類に色分けし、電線の特性を識別するも望ましい。図4にて説明した電線についての製造方法としては、図2の電線の製造方法と同様に2通りの方法を自由に選択可能である。即ち、シース3にて被覆した絶縁電線をまず製造しておいて、その絶縁電線に液体ガラス4を被覆する場合と、シース3の成型と同時に、連続的に液体ガラスを被覆する場合のいずれを選択するも自由である。
図5に示すように、液体ガラス4は、電線や電子部品を接続するコネクタ6等の各種の電気用付属部品にコーティングするも好ましい。
コネクタ6は、一端に、単線状の導体1Aを接続し、他端に、撚線状の導体1Bを絶縁体2で被覆した絶縁電線を接続している。導体1A,1Bは、コネクタ6によってカシメられ、コネクタ6を介して相互に通電している。
液体ガラス4は、コネクタ6が導体1A,1Bを接続した状態で、コーティングされ、コネクタ6と導体1A,1Bとの通電部7,7を除いて、コネクタ6の表面に被覆形成されている。また、液体ガラス4は、導体1A,1Bと絶縁体2の表面の内、コネクタ6に接触する箇所を除いた部位に被覆形成されている。液体ガラス4によってコーティングされたコネクタ6は、導体1A,1Bの導電性を確保しつつ、高電圧の電流の流通に耐え得る絶縁性を備えている。つまり、液体ガラス4は、2本の電線を接続する結合箇所に於て、コネクタ6の耐電圧性を向上している。
コネクタ6は、一端に、単線状の導体1Aを接続し、他端に、撚線状の導体1Bを絶縁体2で被覆した絶縁電線を接続している。導体1A,1Bは、コネクタ6によってカシメられ、コネクタ6を介して相互に通電している。
液体ガラス4は、コネクタ6が導体1A,1Bを接続した状態で、コーティングされ、コネクタ6と導体1A,1Bとの通電部7,7を除いて、コネクタ6の表面に被覆形成されている。また、液体ガラス4は、導体1A,1Bと絶縁体2の表面の内、コネクタ6に接触する箇所を除いた部位に被覆形成されている。液体ガラス4によってコーティングされたコネクタ6は、導体1A,1Bの導電性を確保しつつ、高電圧の電流の流通に耐え得る絶縁性を備えている。つまり、液体ガラス4は、2本の電線を接続する結合箇所に於て、コネクタ6の耐電圧性を向上している。
上述した本発明の電線の作用について説明する。
図1、図2又は図4に示すように、導体1又は絶縁体2、シース3の表面に、液体ガラス4を塗布、吹付、浸漬等の単純方法にて1工程でコーティングする。又は、図3に示すように、硬化前の絶縁体2に、液体ガラス4を、含浸、混合、又は、結合し、導体1に被覆する。
液体ガラス4は、電線の曲げに順応して柔軟に弯曲し、剥離したり破損したりすることがない。液体ガラス4は、薄くコーティングされ、電線の仕上がり外径を増大させることなく高電圧に耐え得る耐電圧性を確保する。
液体ガラス4は、導体1及び絶縁体2、又は、シース3を、紫外線、水、油、薬品、ガス等の接触による劣化から保護し、汚染、錆害、摩擦、腐食等を防止して耐久性を向上する。液体ガラス4は、耐熱性があり燃えにくく、有毒ガスも出さないため、安全性が高い。
図1、図2又は図4に示すように、導体1又は絶縁体2、シース3の表面に、液体ガラス4を塗布、吹付、浸漬等の単純方法にて1工程でコーティングする。又は、図3に示すように、硬化前の絶縁体2に、液体ガラス4を、含浸、混合、又は、結合し、導体1に被覆する。
液体ガラス4は、電線の曲げに順応して柔軟に弯曲し、剥離したり破損したりすることがない。液体ガラス4は、薄くコーティングされ、電線の仕上がり外径を増大させることなく高電圧に耐え得る耐電圧性を確保する。
液体ガラス4は、導体1及び絶縁体2、又は、シース3を、紫外線、水、油、薬品、ガス等の接触による劣化から保護し、汚染、錆害、摩擦、腐食等を防止して耐久性を向上する。液体ガラス4は、耐熱性があり燃えにくく、有毒ガスも出さないため、安全性が高い。
なお、本発明は、設計変更可能であって、例えば、図6に示すように、導体1を、2層以上に積層した絶縁体2にて被覆し、最外側の絶縁体層2Aに液体ガラス4を添加したものであって良い。
図6(a)に示すように、2層構造の絶縁体2の内、内側の絶縁体層2Bをポリエチレンにて形成し、外側の絶縁体層2Aに液体ガラス4を添加している。液体ガラス4を添加した絶縁体層2Aは、優れた耐紫外線性を有し紫外線による劣化に強く、2層構造の絶縁体2は、絶縁性が向上し高電圧に耐え得る耐電圧性、耐久性及び耐候性を備えている。
また、図6(b)に示すように、3層構造の絶縁体2の内、最内側の絶縁体層2C及び中間の絶縁体層2Bをポリエチレンにて形成し、最外側の絶縁体層2Aに液体ガラス4を添加している。液体ガラス4を添加した絶縁体層2Aは、優れた耐紫外線性を有し紫外線による劣化に強く、3層構造の絶縁体2は、絶縁性が向上し高電圧に耐え得る耐電圧性、耐久性及び耐候性を備えている。
図6(a)に示すように、2層構造の絶縁体2の内、内側の絶縁体層2Bをポリエチレンにて形成し、外側の絶縁体層2Aに液体ガラス4を添加している。液体ガラス4を添加した絶縁体層2Aは、優れた耐紫外線性を有し紫外線による劣化に強く、2層構造の絶縁体2は、絶縁性が向上し高電圧に耐え得る耐電圧性、耐久性及び耐候性を備えている。
また、図6(b)に示すように、3層構造の絶縁体2の内、最内側の絶縁体層2C及び中間の絶縁体層2Bをポリエチレンにて形成し、最外側の絶縁体層2Aに液体ガラス4を添加している。液体ガラス4を添加した絶縁体層2Aは、優れた耐紫外線性を有し紫外線による劣化に強く、3層構造の絶縁体2は、絶縁性が向上し高電圧に耐え得る耐電圧性、耐久性及び耐候性を備えている。
以上のように、本発明に係る電線は、導体1を液体ガラス4で被覆したので、液体ガラス4をコーティングする単純作業のみで、仕上がり外径の寸法を小さく抑えつつ5000V以上の高電圧に耐え得る耐電圧性を確保できる。つまり、従来の絶縁3層を形成していた工程を、1工程のガラスコーティング加工で済ますことができ、製造が容易であり、かつ、廉価に提供できる。また、環境に優しく、しかも、紫外線に強く耐久性・耐候性に優れ、耐水性及び耐油性、耐薬品性、耐熱性、難燃性を改善できる。
また、導体1を被覆する絶縁体2を備え、絶縁体2を液体ガラス4で被覆したので、液体ガラス4をコーティングする単純作業のみで、仕上がり外径の寸法を小さく抑えつつ5000V以上の高電圧に耐え得る耐電圧性を確保できる。つまり、1工程のガラスコーティング加工を行なうのみで絶縁体2を強化でき、製造が容易であり、かつ、廉価に提供できる。また、環境に優しく、しかも、紫外線に強く耐久性・耐候性に優れ、耐水性及び耐油性、耐薬品性、耐熱性、難燃性を改善できる。
また、導体1を被覆する絶縁体2を備え、絶縁体2に液体ガラス4を添加したので、液体ガラス4を含浸、又は、混合、又は、結合するのみで、特性を改善することができる。つまり、1工程の添加加工を行なうのみで絶縁体2を強化でき、製造が容易であり、かつ、廉価に提供できる。また、環境に優しく、しかも、紫外線に強く耐久性・耐候性に優れ、耐水性及び耐油性、耐薬品性、耐熱性、難燃性を改善できる。
また、導体1を絶縁体2によって被覆した複数本の線心5を包囲状として外装するシース3を備え、シース3を液体ガラス4で被覆したので、液体ガラス4をコーティングする単純作業のみで、5000V以上の高電圧に耐え得る耐電圧性を確保でき特性を改善することができる。つまり、1工程のガラスコーティング加工で、絶縁体2及びシース3の耐久性・耐候性を確実に向上でき、製造が容易であり、かつ、廉価に提供できる。また、環境に優しく、しかも、紫外線に強く耐久性・耐候性に優れ、耐水性及び耐油性、耐薬品性、耐熱性、難燃性を改善できる。
1 導体
2 絶縁体
3 シース
4 液体ガラス
5 線心
2 絶縁体
3 シース
4 液体ガラス
5 線心
Claims (4)
- 導体(1)を液体ガラス(4)で被覆したことを特徴とする電線。
- 導体(1)を被覆する絶縁体(2)を備え、該絶縁体(2)を液体ガラス(4)で被覆したことを特徴とする電線。
- 導体(1)を被覆する絶縁体(2)を備え、該絶縁体(2)に液体ガラス(4)を添加したことを特徴とする電線。
- 導体(1)を絶縁体(2)によって被覆した複数本の線心(5)を包囲状として外装するシース(3)を備え、該シース(3)を液体ガラス(4)で被覆したことを特徴とする電線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010226582A JP2012079659A (ja) | 2010-10-06 | 2010-10-06 | 電線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010226582A JP2012079659A (ja) | 2010-10-06 | 2010-10-06 | 電線 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012079659A true JP2012079659A (ja) | 2012-04-19 |
Family
ID=46239641
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2010226582A Pending JP2012079659A (ja) | 2010-10-06 | 2010-10-06 | 電線 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2012079659A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014102921A1 (ja) * | 2012-12-26 | 2014-07-03 | 株式会社 日立製作所 | 耐熱配線部品とその製造方法 |
-
2010
- 2010-10-06 JP JP2010226582A patent/JP2012079659A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014102921A1 (ja) * | 2012-12-26 | 2014-07-03 | 株式会社 日立製作所 | 耐熱配線部品とその製造方法 |
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