JP2012075808A - トンネル設備機器管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】トンネル設備機器に設けた無線タグ装置からの機器状態情報を、簡単且つ容易に読出収集することを可能とする。
【解決手段】無線タグ装置40は、トンネル内に設置された設備機器、例えばトンネル消火栓装置10に設けられ、消火器38の収納の状態を検出し、外部機器から読出要求電文を受信した場合、消火器収納状態を示す機器状態情報の応答電文を送信する。タグ読出装置46は、トンネルを含む路線を定期運行する定期バス44などに搭載され、無線タグ装置40に対する読出要求電文の送信により応答電文を受信して機器状態情報を保存する。定期バスのタグ読出装置46で読出された機器状態情報は、トンネル通過後に設置されたゲート装置50で読み出され、ネットワーク54を介して接続されたセンタ処理装置56に転送されて機器状態情報を処理して機器異常を判定報知する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線タグ装置によりトンネル内に設置して消火器装置などの設備機器の状態を収集して集中管理するトンネル設備機器管理システムに関する。
従来、高速道路や自動車専用道路などのトンネルに設置されるトンネル消火栓装置は、開放自在な消火栓扉を備えた筐体内に、ノズル付きホースとバルブ類を収納し、更に、消火器を収納したトンネル消火器装置を一体化して、開閉自在な消火器扉を備えた消火器収納部を備え、消火器収納部には例えば2本の消火器を収納している。簡易な消火設備として、トンネル消火器装置のみとして消火器を収納した装置もあるが、多くは消火栓と消火器を備えたトンネル消火栓装置が設置されている。
トンネル消火栓装置は、トンネル内の側壁に沿って例えば50メートル間隔で設置されており、火災時には、筐体前面の消火栓扉を開いてノズル付きのホースを引き出し、消火栓開閉レバーを開位置に操作して消火用水をノズルから放出するようにしている。また、消火栓扉の横に配置されている消火器扉を開き、中に収納されている消火器を取り出して消火薬剤を放出することができる。
このようなトンネル消火栓装置にあっては、例えばトンネル施工が完了した段階、あるいは定期的点検で、例えば50メートル間隔で設置されているトンネル消火栓装置に正しく消火器が収納されていることを確認する作業を行う必要がある。従来は、担当者が一台ずつ消火器扉を開けて、消火器が収納されていることを確認する作業を行っていたが、数キロを越えるような長いトンネルの場合には、消火器数が多く、確認に手間と時間がかかっていた。
このために消火器扉の透光窓から見える位置に収納した消火器に、RFIDタグとして知られた無線タグ装置を取り付け、例えばトンネル消火栓装置を識別するためのIDコードなどのタグ情報を予め記憶しておき、点検車両にタグ読取装置を搭載して走行し、無線タグ装置からタグ情報を読み取って消火器の員数確認を行うことが提案されている。
特開2009−279294号文献
しかしながら、このような従来の消火器などの設備機器に取り付けた無線タグ装置からタグ情報を読取って消火器員数等を管理する場合、タグ読取装置を搭載した点検車両をタグ読み取りのためにだけにトンネル内に走行させなければならず、無線タグ装置を用いたトンネル設備機器の管理に手間と時間がかかる問題がある。
このような問題を解決すためには、設備機器の状態検出情報を、伝送回線を介して監視センタの装置に伝送して集中監視することも考えられるが、無線タグ装置を使用した場合に比較して伝送ネットワークの構築に要するコストが大きく、既設のトンネル設備に適用することは困難であり、実現性は低い状況にある。
本発明は、トンネル設備機器に設けた無線タグ装置からの機器状態情報を、簡単且つ容易に読出収集して管理することを可能とするトンネル設備機器管理システムを提供することを目的とする。
本発明は、トンネル設備機器管理システムに於いて、
トンネル内に設置された設備機器に設けられ、設備機器の状態を検出し、外部機器から読出要求電文を受信した場合、設備機器の検出状態を示す機器状態情報の応答電文を送信する無線タグ装置と、
トンネルを含む路線を定期運行する定期運行車両に搭載され、無線タグ装置に対する読出要求電文の送信により応答電文を受信して機器状態情報を保存するタグ読出装置と、
トンネル通過後の路線近傍に設置され、定期運行車両が通過する場合にタグ読出装置に保持している機器状態情報を読み出すゲート装置と、
ゲート装置に通信回線を介して接続され、ゲート装置で読出した機器状態情報を収集して処理するセンタ処理装置と、
を備えたことを特徴とする。
ここで、無線タグ装置は、設備機器の状態を検出して異常の有無を判別し、タグ読出装置からの読出要求電文の受信に対し、異常の有りまたは無しを判別した機器状態情報の応答電文を送信する。
タグ読出装置を搭載する定期運行車両は、定期バス又は定期観光バスを含む。定期バス及び定期観光バスは、設備機器が設置されるトンネル側壁に相対した車体側面にアンテナを設置する。
設備機器は、筐体前面に設けた消火器扉の内側に消火器を収納したトンネル消火器装置であり、
無線タグ装置は、タグ読出装置との間で電波を送受信可能なトンネル消火器装置の筐体または消火器に設けられ、タグ読出装置からの読出要求電文の受信に対し、消火器収納なしの異常を判別している場合は、異常を示す機器状態情報を生成して応答電文を送信する。
センタ処理装置は、ゲート装置から収集された機器状態情報から機器異常を判別して報知する。
センタ処理装置は、同一機器の機器異常を連続して所定回数判別した場合に、機器異常を確定して報知する。
センタ処理装置は、ゲート装置から収集した機器状態情報から機器異常を判別した場合、機器異常を判別した設備機器を設置しているトンネルのトンネル監視装置に機器異常情報を転送して報知させる。
センタ処理装置は、ゲート装置から収集された機器状態情報から、機器状態情報が収集されていない無線タグ装置を判別して障害を報知する。
本発明によれば、トンネル設備機器に設けた無線タグ装置による機器状態情報の読出しを、管理対象とするトンネルを通る路線を定期的に走行している定期バスや定期観光バスといった定期運行車両に搭載した無線タグ読出装置により読出し、定期運行車両がトンネル通過後に例えば料金所などのゲート装置を通過する際にタグ読出装置で読み出した機器状態情報が読み出され、通信回線を介してセンタ処理装置に転送されて処理され、機器状態情報を収集するためだけに点検車両を走行させなくとも、例えば毎日、タグ読出装置を搭載した定期運行車両の運行回数に対応した時刻と回数分の機器状態情報が人手とコストを掛けることなく簡単且つ確実に収集することができ、略リアルタイムに近い間隔で機器異常を認識して必要な対応策をとることができる。
また、定期バスや定期観光バスといった大型の定期運行車両の例えば窓枠に沿ってアンテナを設置するため、アンテナ設置スペースを充分に確保し、送信利得および受信利得の高いアンテナを使用することができる。
また、センタ処理装置はゲート装置を経由して収集したトンネル設備機器の状態情報から機器異常及び無線タグ障害を判別することで、修理交換といった適切な対応を計画的に行うことができ、更に、機器異常及び無線タグ障害を、現場側に設置しているトンネル監視装置に転送して報知させることで、トンネル現場側でも機器状態を把握して例えば消火器異常にあっては現場確認を行なう等して適切に対応できる。
本発明による装置筐体に無線タグ装置を取り付けて消火器を管理するトンネル設備機器管理システムの実施形態を示した説明図 図1に示したトンネル消火栓装置を取り出して示した説明図 図2に示したトンネル消火栓装置の消火器扉を開けた説明図 図1に示した定期バスに対するタグ読出装置の搭載例を示した説明図 図1の実施形態に設けた無線タグ装置と定期バス搭載のタグ読出装置の機能構成を示したブロック図 図1の実施形態に設けたゲート装置、センタ処理装置及びトンネル監視装置の機能構成を示したブロック図 図1のシステムで送受信する呼出要求電文と応答電文を示した説明図 図5の無線タグ装置の処理動作を示したフローチャート 図5のタグ読出装置の処理動作を示したフローチャート 図6のゲート装置の処理動作を示したフローチャート 図6のセンタ処理装置の処理動作を示したフローチャート
図1は本発明による装置筐体に無線タグ装置を取り付けて消火器を管理するトンネル設備機器管理システムの実施形態を示した説明図であり、トンネルの平面断面について示している。
図1において、トンネル内に設けられた2車線の道路の走行方向に向かって左側のトンネル壁面11には監視員通路13が設けられており、監視員通路13に沿って50メートル間隔でトンネル消火栓装置10が設置されている。トンネル消火栓装置10は消火栓扉の内側にノズル付ホースを収納すると共に、消火器扉の内側に例えば2本の消火器38を収納している。
本実施形態にあっては、トンネル設備機器としてトンネル消火栓装置10に収納された消火器38を管理するため、消火栓装置10の筐体に無線タグ装置40を設けている。無線タグ装置40は後の説明で明らかにするように、消火器38の有無を検出する消火器検出器を入力接続し、外部機器との間で電波を送受信可能な筐体位置に設置されている。
消火栓装置10に設けている無線タグ装置40の読出しは、定期運行車両である例えば定期バス44に搭載されたタグ読出装置(タグリーダ)46を使用して行われる。定期バス44は本発明が管理対象としているトンネルを含む路線を定期運行しており、通常は平日運行表と土日運行表などに従って、決まった時間帯にトンネルを通行している。
このため定期運行車両である例えば定期バス44にタグ読出装置46を搭載し、タグ読出装置46に設けたアンテナ48を使用して、トンネル消火栓装置10側に設けている無線タグ装置40から消火器38の収納の有無を示す機器状態情報を読み出して、収集することができる。
定期バス44に搭載されたタグ読出装置46は、定期バス44の運行中、動作状態としており、アンテナ48から読出要求電文の電波を定期的に送信しながらトンネル内を走行することとなり、トンネル内を走行しながら、トンネル消火栓装置10に設けている無線タグ装置40からの機器状態情報の読出しを行う。
トンネル出口側にはゲート装置50が設置される。ゲート装置50はアンテナ52により読出要求電文を送信しており、定期バス44がトンネル出口側に設置したゲート装置50を通過する際に、定期バス44がトンネル走行によってタグ読出装置46で読み出した消火器38の収納状態を示す機器状態情報が応答電文によりゲート装置50に読出される。
本実施形態にあっては、トンネルの出口側にゲート装置50を設置して、トンネル内を走行してきた定期バス44のタグ読出装置46から機器状態情報を読み出すようにしているが、トンネル通過後の例えば料金所にゲート装置50を設置し、料金所を通過する際に、定期バス44のタグ読出装置46で収集している機器状態情報を取得するようにしてもよい。
ゲート装置50はネットワーク54を介してセンタ処理装置56に接続されている。ゲート装置50は定期バス44の通過時にタグ読出装置46から機器状態情報の読出しを行うと、読み出した状態情報をセンタ処理装置56に転送する。ゲート装置50とセンタ処理装置56との間の通信は、例えばイーサネット(R)などの適宜の通信プロトコルに従って行われる。
センタ処理装置56はゲート装置50で読み出した機器状態情報を収集して処理する。本実施形態にあっては、トンネルに設置した消火器38の収納状態の有無を機器状態情報として取得していることから、センタ処理装置56はゲート装置50を経由して収集した消火器の有無に関する機器状態情報をデータベースに格納した後、例えば定期バス44の運行が終了した後の夜間の所定の時刻にセンタ処理を起動し、データベースに保持しているその日のトンネル設備に関する機器状態情報について、消火器が収納されていない異常を判別して機器異常ファイルを生成する。勿論、センタ処理装置56の処理はゲート装置から機器状態情報の転送を受けた際に、その都度行っても良い。
またセンタ処理装置56のデータベースには、トンネルを特定するトンネルID、消火栓装置を特定する消火栓装置ID、無線タグ装置を特定するタグIDを用いた設備機器情報が予め登録されており、ゲート装置50を経由して収集したトンネル設備機器の機器状態情報を、トンネルID、消火栓装置ID及びタグIDで特定されるレコードエリアに、消火器収納ありを示す正常状態、または消火器収納なしを示す異常状態として格納する。
更に、トンネル消火栓装置10に設置している無線タグ装置40が障害を起こしている場合があり、この場合には定期バス44のタグ読出装置46からの読出要求電文に対し応答電文が得られず、その無線タグ装置40に対応した機器状態情報がデータベースのレコード上に存在しないことになる。このようにデータ処理の際に機器状態情報が存在しないタグIDについては、そのタグIDに対応する無線タグ装置40は障害を起こしているものと判断し、タグ障害ファイルを生成する。
センタ処理装置56で処理された設備機器の異常情報及び無線タグ装置の障害情報は、センタ装置56に設けているディスプレイやプリンタなどで出力表示されると同時に、ネットワーク54を介して、トンネルの現場に設置されている監視センタのトンネル監視装置58に転送されて、消火器収納なしを示す異常状態及び無線タグ装置40の障害を示す障害表示の報知が行われる。
このような本発明のトンネル設備機器管理システムによれば、トンネルに設置されている設備機器、例えばトンネル消火栓装置10に収納している消火器38の収納状態の有無を無線タグ装置40で検出し、無線タグ装置40からの消火器収納の有無を示す機器状態情報の収集は、トンネルを含む路線を定期運行している定期運行車両、例えば定期バスにタグ読出装置46を搭載してトンネル通過時に読出収集し、トンネル出口側に設置しているゲート装置50を介してセンタ処理装置56に転送して処理することができる。
このため、トンネル消火栓装置10に設置している無線タグ装置40からの機器状態情報を読出収集するために、トンネル管理側で例えば1日1回、トンネルにタグ読出装置46を搭載した点検車両を走行させるような運用を行う必要が一切なく、本発明のシステムとは無関係に運行されている定期バス44を利用して、トンネル設備機器の機器状態情報を収集することができる。
その結果、定期バス44にタグ読出装置46を搭載して使用を管理する手間及びコストは必要になるが、タグ読出装置46を搭載した点検車両をタグ読み取りのためだけにトンネル内に走行させなくとも、定期運行回数に対応した時間帯と回数分の機器状態情報を人手とコストをかけることなく簡単且つ確実に収集し、消火器収納有無などの機器異常を認識して、必要な対応策を取ることができる。
また定期バス44の定期運行を通じて収集した設備機器の機器状態情報をセンタ処理装置56で処理して、機器異常や無線タグ装置障害を判別して出力することで、センタ処理装置56において複数のトンネルを対象に設備機器の集中管理が適切にできる。
またセンタ処理装置56の処理結果をトンネルの現場に設置している監視センタのトンネル監視装置58に転送して、機器異常や無線タグ装置障害を報知することで、トンネル現場側においても消火器収納の有無などの機器状態を適切に把握し、現場確認などにより状況を確認したり、修理交換などの適切な対応を取ることができる。
図2は図1に示したトンネル消火栓装置を取り出して示した説明図である。図2において、トンネル消火栓装置10は、前方に開いた箱型の筐体12を架台14上に設置し、筐体12の前面右側には下側をヒンジに前方に倒れるように開閉自在な消火栓扉16が設けられている。消火栓扉16は、扉ハンドル18を手前に引くとラッチが外れて、その自重により前方に倒れるように開く。消火栓扉16の内部にはノズル付ホースが収納されている。
消火栓扉16の左側には操作表示部20が設けられ、操作表示部20には赤色表示灯22、手動発信機24及び応答ランプ26が設けられている。トンネル内での火災事故の際には、手動発信機24のボタン操作により監視室などに異常通報ができ、異常通報が行われると応答ランプ26が点灯する。
操作表示部20の左側には消火器扉28が左側を回動軸に開閉自在に設けられている。消火器扉28は右側に扉ハンドル35を有し、扉面の下側ほぼ半分に筐体内部を見ることのできる覗き窓30を配置し、覗き窓30を通して、中に収納している消火器38が見えるようにしている。
消火器扉28に設けた覗き窓30の内側には無線タグ装置40が設けられている。無線タグ装置40は、図1に示したトンネル内を走行する定期バス44との間で電波の送受信を行う必要があることから、外部との間で電波を遮ることのない電波通過部材である覗き窓30のガラスの内側に設置されている。
図3は図2に示したトンネル消火栓装置の消火器扉を開けた状態の説明図である。図3において、消火器扉28を開くと、内部に消火器収納部36が設けられており、消火器収納部36の中に例えば2本の消火器38が収納されている。
消火器38の底部には破線で示すように消火器検出器42が設けられている。消火器検出器42としては、例えば消火器38を置くことでスイッチ作動するリミットスイッチなどを使用している。消火器検出器42は消火器38が正しく収納されていればスイッチオンとなる検出信号を出力し、消火器38を取り出すとスイッチオフとなる検出信号を出力することになる。また消火器扉28の下側に設けた覗き窓30のガラス内側には無線タグ装置40が設けられている。
図4は図1に示した定期バスに対するタグ読出装置の搭載例を示した説明図であり、図4(A)に定期バスに対する搭載を示し、図4(B)(C)にアンテナの例を示している。
図4(A)において、定期運行車両として利用する定期バス44には点線で示すようにタグ読出装置46が搭載されており、図1に示すように、トンネル走行中にトンネル消火栓装置10を設置しているトンネル設備機器11側に相対する進行方向に向かって定期バス44の車体のトンネル壁面側である左側面の例えば窓枠の位置にアンテナ48を配置している。
ここで本実施形態を使用する無線タグ装置40及びタグ読出装置46は、日本国内の場合には例えば900MHz帯の移動体識別用の特定小電力無線局の標準規格として知られたSTD−90(小電力移動体識別用無線局の無線設備標準規格)に準拠した構成を備えている。このため図4(A)の定期バス44の窓枠に設置するアンテナ48としては、例えば図4(B)に示すような垂直ダイポールアンテナ48aや、あるいは図4(C)に示すような例えば垂直ダイポールアンテナを2組組み合わせたコーリニアアンテナ48bなどを使用する。
ここで図4(B)の垂直ダイポールアンテナ48aのアンテナ素子長は900MHz帯のSTD−90の場合、波長をλとすると、λ/2=約16センチメートル程度となる。
図4(C)に示すコーリニアアンテナ48bは、図4(B)の垂直ダイポールアンテナ48aを複数組、例えば2組並べて電力合成(同相)したアンテナであり、使用する垂直ダイポールアンテナの数に対応してアンテナ利得を非常に高くすることができる。
また図4(B)(C)に示す垂直ダイポールアンテナ48a及びコーリニアアンテナ48bのアンテナ素子としては、図4(A)に示すように、定期バス44の車体外側の窓枠に沿ってアンテナ48を設置することから、フレキシブルプリント基板などの可撓性の基板上にアンテナパターンを形成したフラットアンテナを使用することが望ましい。このようなフラットアンテナを使用することで、定期バス44の車体外側となる窓枠部分に外側への飛出しをほとんど生ずることなくアンテナ48を簡単に設置することができる。もちろん定期バス44に使用するアンテナとしては、これ以外にホイップアンテナ、ループアンテナなどの適宜のアンテナを使用することができる。
図5は図1の実施形態に設けた無線タグ装置と定期バス搭載のタグ読出装置の機能構成を示したブロック図である。図5において、無線タグ装置40は、制御部として機能するプロセッサ60、無線通信部62、アンテナ63、メモリ64、電池電源66で構成されている。アンテナ63は無線タグ装置40内に内蔵されていても良い。
無線通信部62には受信回路68と送信回路70が設けられる。無線通信部62は日本国内の場合には、例えば900MHz帯の移動体識別用の特定小電力無線局の標準規格として知られたSTD−90(小電力移動体識別用無線局の無線設備標準規格)に準拠した構成を備え、見通し通信距離は約100メートルである。また受信回路68は常時キャリアセンスを行っており、キャリアセンスが得られると受信動作を開始する。
プロセッサ60に対しては、図3の消火器38の設置場所に設けた消火器検出器42が信号線により入力接続されている。プロセッサ60にはプログラムの実行により実現される機能として異常判別部72と通信処理部74が設けられている。
異常判別部72は消火器検出器42の検出信号から消火器収納状態ありもしくはなしを判別する。具体的には、消火器検出器42にリミットスイッチを使用した場合、消火器収納状態でリミットスイッチのオン信号が得られ、消火器を取り出した状態でリミットスイッチのオフ信号が得られることから、このオンオフ信号に基づき異常判別部72は、オン信号が得られていれば消火器収納ありの正常を判別し、オフ信号であれば消火器収納なしの異常を判別する。異常判別部72の判別結果はメモリ64に保持される。
通信処理部74は、図1に示した定期バス44に搭載したタグ読出装置46からの読出要求電文を受信した際に、そのときメモリ64に保持している異常判別部72による判別結果を含む応答電文を送信する。応答電文には異常判別部72で判別された消火器収納なしの異常または消火器収納ありの正常のいずれかを示す機器状態情報が含まれる。なお、応答電文は消火器収納なしもしくは収納ありのいずれかを判断している場合にのみ送信するようにし、無線タグ装置40からの通信量を低減しても良い。
本実施形態の無線タグ装置40は電池電源66を使用しており、電池電源66で動作する無線タグ装置はアクティブ型として知られている。これに対し外部からの読出電文の電波から電源を生成して動作する無線タグ装置は、パッシブ型として知られており、パッシブ型であっても良い。
また無線タグ装置40は本実施形態では電池電源66としているが、トンネル消火栓装置に対しては、外部から電源供給が行われていることから、電池電源の代わりに適宜の外部電源を使用してもよい。
次に定期運行車両である定期バスに搭載するタグ読出装置46を説明する。タグ読出装置46は、制御部として機能するプロセッサ75、無線通信部76、メモリ77及び電源部78で構成される。無線通信部76には受信回路80と送信回路82が設けられ、無線タグ装置40と同様、日本国内の場合はSTD−90に準拠した構成を備えている。
プロセッサ75にはプログラムの実行により実現される機能として読出処理部84と転送処理部86が設けられている。読出処理部84は所定周期の読出タイミング毎に動作し、無線通信部76の送信回路82及びアンテナ48からトンネル内の消火栓装置の無線タグ装置40に向けて読出要求電文を送信し、読出要求電文の送信後に得られる無線タグ装置40からの応答電文の受信し、応答電文に消火器状態を示す機器状態情報を取り出してメモリ77に保存する。
転送処理部86は図1に示したゲート装置52から読出要求電文を受信した場合、そのときメモリ64に保存している機器状態情報を読出して応答電文を作成し、無線通信部76の送信回路82によりアンテナ48を介して送信する。
図6は図1の実施形態に設けたゲート装置、センタ処理装置及びトンネル監視装置の機能構成を示したブロック図である。図6において、ゲート装置50は、プロセッサ88、無線通信部90、有線通信部92、メモリ94及び電源部96で構成される。無線通信部90には受信回路98と送信回路100が設けられ、図5に示したタグ読出装置46との間で例えばSTD−90の特定小電力無線局の標準規格に準拠した通信処理を行う。
有線通信部92はネットワーク54を介してセンタ処理装置56に接続されており、例えばイーサネット(R)などの通信プロトコルに従ったデータ通信を行う。
プロセッサ88にはプログラムの実行により実現される機能として読出処理部102と転送処理部104が設けられている。読出処理部102は所定周期の送信タイミングごとに読出要求電文を送信回路100からアンテナ52を介して送信しており、これに対応して、図5に示す定期バス側に搭載されているタグ読出装置46から読出応答電文を受けると、受信した応答電文に含まれている機器状態情報を取得してメモリ94に保存する。
転送処理部104は、読出処理部102によるタグ読出装置46からの機器状態情報の読出処理が終了してメモリ94に保存した後、有線通信部92に転送要求を行い、有線通信部92はネットワーク54を経由してセンタ処理装置56との間に通信接続を確立すると、これを使用して、メモリ94に保存している機器状態情報をセンタ処理装置56に転送する。
センタ処理装置56は、有線通信部106、管理処理部108、データベース110、表示部118及び操作部120で構成される。データベース110には、機器状態情報ファイル112、機器異常ファイル114及びタグ障害ファイル116が設けられている。
機器状態情報ファイル112には、センタ処理装置56で管理しているすべてのトンネルを対象に、トンネルID、消火栓装置ID、タグIDをインデックスとする機器情報が予め登録されており、この機器情報を指定することで、実際にゲート装置50を経由して収集した機器状態情報を格納することになる。
機器異常ファイル114には、機器状態情報ファイル112に基づいて処理した機器異常、本実施形態にあっては消火器収納なしを示す機器異常情報を格納する。タグ障害ファイル116は、機器状態情報ファイル112の処理する際に機器状態情報が得られていない場合があり、機器状態情報が得られていない無線タグ装置を示すタグ障害情報を格納する。
管理処理装置108はプロセッサによるプログラムの実行で実現される機能であり、ゲート装置50から転送要求を受けた際に、有線通信部106によりネットワーク54を介してゲート装置50との間で通信接続を確立し、これによってゲート装置50から転送された機器状態情報を取得してデータベース110の機器状態情報ファイル112に格納する。
また管理処理部108は、1日1回の予め定めた時刻例えば定期バスによる運行が終了した夜間の所定時刻でデータ処理を起動し、その日に得られた機器状態情報を格納している機器状態情報ファイル112を対象に機器異常即ち消火器収納なしを示す異常情報を検索し、機器異常情報を持つ消火栓装置を特定する機器異常ファイル114を生成する。同時に、機器状態情報が得られていない無線タグ装置の障害を示すタグ障害ファイル116を生成する。
また管理処理部108は、機器異常やタグ障害の判別において、同一機器の機器異常が連続して所定回数判別した場合に機器異常やタグ障害を確定し、判別精度を高めるようにしている。
管理処理部108がデータ処理の実行により機器異常ファイル114及びタグ障害ファイル116を作成したならば、それぞれの作成結果に基づき、表示部118となるディスプレイ上に機器異常及びタグ障害を警報と共に出力表示する。更に管理処理部108は、データ処理で得られた機器異常及びタグ障害の各情報を有線通信部106からネットワーク54を介してトンネル監視装置58に転送する。
トンネル監視装置58は、トンネル現場側に設けた監視センタなどに設置されている。トンネル監視装置58には、有線通信部122、監視処理部124、表示部126、操作部128及びメモリ130が設けられ、通常はトンネル設備機器や運行状態を示す監視カメラなどの監視処理を日常業務として行っている。
これに加えて本実施形態にあっては、センタ処理装置56で例えば1日1回のデータ処理で得られた機器異常及びタグ障害を示す情報を転送されてくることから、これを有線通信部122で受信し、監視処理部124で機器異常及びタグ障害について表示部126に警報と共に表示し、例えば機器異常である消火器収納なしについては、消火栓装置IDから異常の発生している消火栓装置の番号などを表示することで異常発生場所を認識させ、現場確認などの対応作業を行うことを可能とする。
図7は図1のシステムで送受信する呼出要求電文と応答電文を示した説明図である。図7(A)は、例えば図1の定期バス44に搭載したタグ読出装置46からトンネル消火栓装置10に設置した無線タグ装置40に送信する読出要求電文132のフォーマットであり、ヘッダ134、読出要求コマンド136、例えばCRCコード(巡回冗長検査コード)などの誤り検出符号138で構成される。
図7(B)は図7(A)の読出要求電文132を受信した図1に示す無線タグ装置40から送信される応答電文140のフォーマットであり、ヘッダ134、データ部142及び誤り検出符号138で構成される。データ部142については、本実施形態にあってはトンネルID144、消火栓ID146、タグID(消火器ID)148に続いて、2本の消火器38の状態を示す消火器状態150−1,150−2が設けられている。
ここで読出要求電文132及び応答電文140におけるヘッダ134は、例えば日本国内の場合はSTD−90に準拠した内容となる。
また図7(A)の読出要求電文132と図7(B)の応答電文140は、図1のゲート装置50と定期バス44に搭載したタグ読出装置46との間の通信にも使用される。応答電文140におけるデータ部142は、図6に示したゲート装置50において応答電文から取得した機器状態情報としてメモリ94に保存され、その後、センタ処理装置56に対し機器状態情報として転送され、データベース110の機器状態情報ファイル112に格納される。データベース110への格納は、トンネルID144、消火栓装置ID146、タグID(消火器ID)148をインデックスとしてレコードエリアを検索し、そこに消火器状態150−1,150−2を格納することになる。
図8は図5の無線タグ装置の処理動作を示したフローチャートであり、プロセッサ60によるプログラムの実行により実現される機能である。図8において、無線タグ装置40の処理は、電源を投入すると、ステップS1で初期化及び自己診断を行い、異常がなければステップS2に進み、消火器検出信号に変化があるか否か監視している。
ステップS2で消火器検出信号の変化ありが判別されると、ステップS3に進み、検出信号がオフからオンに変化したか否か判別する。検出信号がオフからオンに変化したことを判別すると、ステップS4に進み、消火器正常を判定する。
一方、ステップS3で消火器検出信号がオフからオンへの変化が判別されていない場合はステップS5に進み、消火器検出信号がオフからオンに変化したか否か判別し、消火器検出信号がオフからオンとなる変化は消火器を外部に取り出したことに起因することから、消火器異常を判定する。
続いてステップS7で定期バスに搭載したタグ読出装置46からの読出要求電文の受信の有無を判別しており、読出要求電文の受信を判別すると、ステップS8に進み、そのときメモリに記憶している消火器の収納状態を含む応答電文を生成して送信する。
図9は図5のタグ読出装置46の処理動作を示したタイムチャートである。図9において、タグ読出装置46の処理は、電源投入に伴い、ステップS11で初期化及び自己診断を行った後、異常がなければステップS12に進み、所定周期毎の読出タイミングによるタグ読出開始指示の有無を判別している。
ステップS12でタグ読出開始操作ありを判別すると、ステップS13に進み、消火栓装置の無線タグ装置40に対し読出要求電文を送信する。続いてステップS14で応答電文受信の有無を判別しており、応答電文を受信しない場合は、ステップS15で所定時間の経過を待っている。
ステップS14で応答電文受信が判別されると、ステップS16に進んで応答電文から消火器正常または消火器異常を示す機器状態情報を取り出してメモリ77に保存する。続いてステップS17でゲート装置からの読出要求電文の有無を判別しており、読出要求電文受信なしを判別している間はステップS13からの処理を繰り返している。
定期バス48がトンネル走行を終了してゲート装置に近づくとステップS17で読出要求電文受信有りかが判別され、ステップ18でメモリ77から機器状態情報を読出して応答電文としてゲート装置に無線送信により転送する。このようなステップS12〜S18の処理は、ステップS19でタグ情報読出しの停止操作があるまで繰り返される。
図10は図6のゲート装置50の処理動作を示したフローチャートである。図10において、ゲート装置50のゲート処理はプロセッサ88によるプログラムの実行で行われ、電源を投入すると、ステップS21で初期化及び自己診断を行い、異常がなければステップS22に進み、所定周期の読出タイミングごとに読出要求電文を送信する。
続いてステップS23で定期バスに搭載しているタグ読出装置46からの応答電文の受信の有無を判別しており、応答電文受信なしを判別すると、ステップS24で所定時間経過の有無を判別し、所定時間を経過しても応答電文の受信がない場合は、ステップS22に戻り、再び読出要求電文を送信する。このため読出要求電文の送信は、ステップS24で設定している所定時間ごとに繰り返される。
ステップS23で無線タグ装置からの応答電文受信ありを判別すると、ステップS25に進み、応答電文から機器状態情報を取得してメモリに保存する。続いてステップS23でセンタ処理装置56に対し転送要求を例えばイーサネット(R)のプロトコルに従って行い、ステップS27で通信接続の確立による転送許可応答ありを判別すると、ステップS28でメモリに保存している機器状態情報をセンタ処理装置56に転送する。
図11は図6のセンタ処理装置の処理動作を示したフローチャートである。図11において、センタ処理装置の処理は、電源投入に伴いステップS31で初期化及び自己診断を行い、異常がなければステップS32に進み、ゲート装置からの転送要求の有無を判別している。
ステップS32でゲート装置からの転送要求ありを判別すると、ステップS33に進み、ゲート装置との間に通信接続を確立して機器状態情報を受信し、データベース110の機器状態情報ファイル112に保存する。
続いてステップS34で例えば1日1回として定めた所定時刻のデータ処理タイミングを判別すると、ステップS35に進み、トンネルIDによりトンネルを特定して、機器状態情報をデータベース110の機器状態情報ファイル112から読み出し、ステップS36で例えば消火器収納なしを示す異常情報があるか否か判別する。
異常情報ありを判別すると、ステップS37に進み、所定回数連続して異常情報が発生しているか否か判別する。これによって、エラーなどにより誤った障害情報が検出されていたり、点検などにより一時的に消火器を外に出して異常が検出されていたような場合の異常の誤検出を回避することができる。
ステップS37で所定回数連続して異常発生があったことが判別されると、ステップS38で異常情報を確定して機器異常ファイル114に保存する。
続いてステップS39で、ステップS35で読み出した機器状態情報を対象に無応答の無線タグ装置があるか否か、即ち図7(B)の応答電文140のデータ部142に含まれている実体的な機器状態情報である消火器状態150−1,150−2が得られていない無線タグ装置があるか否か判別する。
ステップS39で無応答の無線タグ装置ありを判別すると、ステップS40に進み、所定回数連続して無応答が発生したか否か判別し、所定回数連続して無応答が発生したことを判別すると、ステップS41に進み、無線タグ装置の障害を確定してタグ障害ファイル116に保存する。
続いてステップS42で全てのトンネルを処理したか否か判別し、未処理であれば、ステップS35に進み、次のトンネルを特定して同様な処理を繰り返す。
ステップS42で全てのトンネルの処理の終了が判別されると、ステップS43に進み、確定した設備機器異常とタグ障害をディスプレイなどに出力表示して警報と共に報知する。更にステップS44で設置先トンネルの監視センタなどに設けているトンネル監視装置58に、処理結果である設備機器異常とタグ障害を示す情報を転送し、トンネル監視装置58側で機器異常とタグ障害を警報と共に報知させる。
なお上記の実施形態にあっては、タグ読出装置を搭載してトンネル内を通行させる定期運行車両として定期バス44を例に取るものであったが、これ以外に、1日の予め定めた時間帯にトンネルを通過する定期観光バスにタグ読出装置を搭載して無線タグ装置40からの機器状態情報の読出しを行うようにしても良い。
また定期バスや定期観光バス以外に、トンネルを含む道路を定期運行する定期運行トラックなどの貨物車両、道路状況を定期的に監視する点検車両についても、タグ読出装置を搭載して定期運行車両として利用することができる。
また上記の実施形態は消火器収納部を一体に備えたトンネル消火栓装置を対象にしているが、トンネル消火栓装置は通行量が多いかあるいは距離の長いトンネルに設置されるものであり、通行量が少ないトンネルや、通行量が多くても距離の短いトンネルについては、トンネル消火器装置(消火器ボックス)が設置される。
このようなトンネル消火器装置についても、例えば図1の実施形態と同様、覗き窓30の内側に無線タグ装置40を設置し、無線タグ装置40に、消火器38の収納位置でオンし、取り出しでオフするようなリミットスイッチを用いた消火器検出器を入力接続することで、消火器38の取出しによる消火器異常を判別し、定期バスなどの定期運行車両に搭載したタグ読出装置46からの読出要求に対し消火器異常を応答することができる。
また上記の実施形態は消火栓毎に一つの無線タグ装置40を備え、一つの無線タグ装置40で消火栓に収容された全ての消火器の状態を監視してタグ読み出し装置46に送る構成としているが、これに限らず、消火器毎に無線タグ装置40を備えて、それぞれがタグ読み出し装置46に状態を送信するようにしてもよい。この場合は複数の無線タグ装置から同時に送信されて伝送が正しく行われないことを想定して、無線タグ装置ごとに送信タイミングを異ならせたり、複数回送るなどの対策を行っても良い。
また上記の実施形態において、無線タグ装置40は電池電源を備えて消火器の状態信号を自発的に送信する所謂アクティブ型の無線タグ装置を使用しているが、これに限らず、電池電源を内蔵するが、自発的に送信するのではなく、タグ読出装置46側から電波による起動信号を受けた場合にのみ消火器状態を送信するセミアクティブ型の無線タグ装置でも本発明を達成することができる。または、電池電源を内蔵せず、タグ読出装置46側からの読出電文の電波を受けて電源を生成して起動し、無線タグ装置をパッシブ型消火器検出部42の状態をそのときの消火器状態を監視して状態信号を作成して送信する、所謂、パッシブ型の無線タグ装置を使用しても良い。
また、上記の実施形態においては、消火器の状態監視として、消火器の下に設けたリミットスイッチ42に監視しているが、消火器を収納した際の重量に応じた検出信号を出力するロードセンサで監視しても良く、この場合は未使用の消火器が配置されているのか、使用済みの消火器が元に戻されたのかを監視することもできる。
また上記の実施形態は、トンネル設備機器としてトンネル消火栓装置に対する消火器収納の有無を検出して機器状態情報を生成しているが、これ以外にトンネル消火栓装置の消火栓扉の開閉状態、ノズルの着脱状態、消火栓弁開閉レバーの状態など他の機器の状態を検出して機器状態情報を生成しても良い。
また、無線タグ装置40からタグ読出装置46に送る信号としては、無線タグ装置40側で監視対象の異常を判別した判別信号に限らず、無線タグ装置側では異常かどうかを判断せずに状態情報をタグ読出装置46に送信し、トンネル監視装置58やセンタ処理装置56側で異常を判断して表示や警報を行う様にしてもよい。
センタ処理装置56に設けた機器状態情報ファイル112や機器異常ファイル114などはトンネル監視装置58側に設けても良く、トンネル監視装置58がセンタ処理装置56の機能を兼ねても良い。
また、センタ処理装置56では点検結果履歴を格納して、点検結果が異なる場合に警報を行っても良い。たとえば、消火器が取り外されてトンネル外部に持ち運ばれ、消火器に取り付けた無線タグ装置40から何ら応答が得られなかった場合には、前回と結果が異なることから、これを異常と判別して警報を行っても良い。
また、トンネル内に設置されている水噴霧設備、火災報知設備、照明設備、換気設備などの他の設備機器の状態を検出して機器状態情報を生成しても良い。例えば水噴霧ヘッドのヘッドカバー外れ状態、火災検知器の火災検出や障害状態、照明設備の照度状態、大気汚染状態などを監視するようにしてもよい。
また、上記の実施形態におけるフローチャートは処理の概略例を説明したもので、処理の順番等はこれに限定されない。また各処理や処理と処理の間に必要に応じて遅延時間を設けたり、他の判定を挿入する等ができる。
また本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:消火栓装置
12:筐体
28:消火器扉
30:窓
36:消火器収納部
38:消火器
40:無線タグ装置
42:消火器検出器
44:定期バス
46:タグ読出装置
48,52:アンテナ
48a:垂直ダイポールアンテナ
48b:コーリニアアンテナ
50:ゲート装置
58:トンネル監視装置
62,76,90:無線通信部
66:電池電源
68,80,98:受信回路
70,82,100:送信回路
72:異常判別部
74:通信処理部
78,96:電源部
84,102:読出処理部
86,104:転送処理部
92,106,122:有線通信部
108:監視処理部
110:データベース
112:機器状態情報ファイル
114:機器異常ファイル
116:タグ障害ファイル
132:読出要求電文
134:応答電文

Claims (9)

  1. トンネル内に設置された設備機器に設けられ、前記設備機器の状態を検出し、外部機器から読出要求電文を受信した場合、前記設備機器の検出状態を示す機器状態情報の応答電文を送信する無線タグ装置と、
    トンネルを含む路線を定期運行する定期運行車両に搭載され、前記無線タグ装置に対する読出要求電文の送信により応答電文を受信して機器状態情報を保存するタグ読出装置と、
    前記トンネル通過後の路線近傍に設置され、前記定期運行車両が通過する場合に前記タグ読出装置に保持している機器状態情報を読み出すゲート装置と、
    前記ゲート装置に通信回線を介して接続され、前記ゲート装置で読出した機器状態情報を収集して処理するセンタ処理装置と、
    を備えたことを特徴とするトンネル設備機器管理システム。
  2. 請求項1記載のトンネル設備機器管理システムに於いて、前記無線タグ装置は、前記設備機器の状態を検出して異常の有無を判別し、前記タグ読出装置からの読出要求電文の受信に対し、異常の有りまたは無しを判別した機器状態情報の応答電文を送信することを特徴とするトンネル設備機器管理システム。
  3. 請求項1記載のトンネル設備機器管理システムに於いて、前記タグ読出装置を搭載する定期区運行車両は、定期バス又は定期観光バスを含むことを特徴とするトンネル設備機器管理システム。
  4. 請求項3記載のトンネル設備機器管理システムに於いて、前記定期バス及び定期観光バスは、前記設備機器が設置されるトンネル側壁に相対した車体側面にアンテナを設置したことを特徴とするトンネル設備機器管理システム。
  5. 請求項3記載のトンネル設備機器管理システムに於いて、
    前記設備機器は、筐体前面に設けた消火器扉の内側に消火器を収納したトンネル消火器装置であり、
    前記無線タグ装置は、前記タグ読出装置との間で電波を送受信可能な前記トンネル消火器装置の筐体または消火器に設けられ、前記タグ読出装置からの読出要求電文の受信に対し、前記消火器状態情報を生成して応答電文を送信することを特徴とするトンネル設備機器管理システム。
  6. 請求項1記載のトンネル設備機器管理システムに於いて、前記センタ処理装置は、ゲート装置から収集された機器状態情報から機器異常を判別して報知することを特徴とするトンネル設備機器管理システム。
  7. 請求項6記載のトンネル設備機器管理システムに於いて、前記センタ処理装置は、同一機器の機器異常を連続して所定回数判別した場合に、機器異常を確定して報知することを特徴とするトンネル設備機器管理システム。
  8. 請求項1記載のトンネル設備機器管理システムに於いて、前記センタ処理装置は、前記ゲート装置から収集した機器状態情報から機器異常を判別した場合、機器異常を判別した設備機器を設置しているトンネルのトンネル監視装置に機器異常情報を転送して報知させることを特徴とするトンネル設備機器管理システム。
  9. 請求項1記載のトンネル設備機器管理システムに於いて、前記センタ処理装置は、前記ゲート装置から収集された機器状態情報から、機器状態情報が収集されていない無線タグ装置を判別して障害を報知することを特徴とするトンネル設備機器管理システム。
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